男「ハーレムの作り方」(20)



男「男して生まれたならば、一度は夢見る酒池肉林。……俺は、夢を夢のままで終わらせない!築いてみせる!ハーレム王国を!!」バーン

妹「格好いいポーズで最悪な言葉を吐かないでよお兄ちゃん」

男「むっ、妹じゃないか。何か用か?」

妹「いや、特に用はないんだけど……何してるのお兄ちゃん」

男「決意表明だ、見て分からないか?」ドヤァ

妹「分かりたくもないよそんな決意」


男「全世界の男の憧れだよ、ハーレムってやつはさ……」

妹「ハーレムって、あのハーレム?男が沢山の女の子をはべらす、あの?」

男「そう!そのハーレムだ!ハーレムハーレム!酒池肉林酒池肉林!一夫多妻一夫多妻!」

妹「煩悩丸出しだねお兄ちゃん」

男「煩悩の何が悪い!良いじゃんか、酒池肉林。パッキンで巨乳のねーちゃんをはべらす……おっとよだれが出てきた」

妹「ねぇ108回殴らせて、一生のお願い」

男「俺の一生が終わる!」


妹「でも本当にどうしたの?藪から棒に。昨日まではそんな事言ってなかったじゃない」

男「……」ボロッ

妹「喋らないなら本当に108ぶつよ、お兄ちゃんのリトルお兄ちゃんに」

男「我々の業界ではご褒美だ」キリッ

妹「はい一回目!」ドスッ

男「うっ」ガクッ


男「かくかくしかじか」

妹「まるまるうまうま」

男「と、いう訳だ」

妹「成る程。漫画やゲームに影響されたんだね」

男「モギリさんや宇宙の王を馬鹿にするな!」

妹「黙れ。もぎりとるよ」

男「何を!?」


妹「しかしハーレムねぇ、できるの?お兄ちゃんに。年齢=彼女いない歴のお兄ちゃんに」

男「男に二言はない!俺はハーレムを作ってみせる!幼女から熟女、揺りかごから墓場までの選り取り見取なハーレムを!!」

妹「五月蝿いよ童貞」

男「口悪過ぎるだろさっきから。お兄ちゃん悲しいっ!」

妹「ごめんなさいお兄ちゃんっ、でも私、お兄ちゃんの事が大好きなのっ!」クネクネ

男「…………これは、ありっちゃ、あり」

妹「そいやっ!」ドスッ

男「やっぱ無しっ」グフッ


妹「で、ハーレムを作りたい理由は分かったけど。どうやって作る気だったの」

男「そこが問題なんだよなぁ、俺の知り合いで俺を好きになってくれそうな女子が……いないんだよ」

妹「致命的だね」

男「致命傷だ」

妹「うーん」

男「……もしかして、俺のハーレム計画を手伝ってくれるの?」

妹「まぁ、暇だし」

男「暇潰しにされる俺の決意って」


妹「取り敢えず身近にいる女子を教えて、それから可能性がありそうな人を探そうよ」

男「おう。まずはお前だろ」

妹「ていっ」メキッ

男「冗談、冗談だから!その指はそっちには曲がらないから!」

妹「で、次は」

男「次は……幼なじみちゃん」

妹「あの人かぁ」

男「あの人だ」

100%キー君だな


男「小学生の頃は仲良かったんだけどな、中学生になってからはさっぱり」

妹「成る程、可能性は微粒子レベルぐらいならありそうだね。はい次」

男「次は……委員長。まぁあの人は、勉強もできない友達もいない俺の事を気にかけてくれているだけだと思う」

妹「お兄ちゃんは何でも知ってるね」

男「何でもは知らないわよ、知っていることだけ」

妹「世の中には良い人もいるんだね」

男「そうだな」


妹「そんな良い人をこんなアホな計画に巻き込みたくないなぁ。はい、次」

男「ヤンキーちゃん」

妹「んん?誰それ、私知らないよ」

男「この前ゲーセンに行ったときに知り合った女の子」

妹「おぉ、ゲームっぽい出会いだね」

男「格闘ゲームしてる時に対戦を申し込まれてさ」

妹「ふむふむ」

男「全力で容赦なく完膚なきまでに負かした」

妹「アホかテメェ!」ブンッ

男「見切った!」ヒョイッ

妹「甘い!」ドスッ

男「うがっ」バターヌッ

>>9
生徒会の一存?
タイトルだけは知っているぞ


妹「ねぇお兄ちゃん、お兄ちゃんは一級フラグ建築士になりたいの?それともフラグブレイカーになりたいの?」

男「真剣勝負で手を抜くのは失礼かと思って」

妹「で、負かした後は?」

男「涙目になったヤンキーちゃんと再戦の約束をして終わり」

妹「今のところ一番攻略しやすそうな感じだね。再戦という再会フラグが立ってるし」

男「ほうほう」

妹「じゃあヤンキーちゃんは可能性有り、で。はい次」

男「バイト先の先輩」

妹「新聞配達のか」

男「そうそうそれそれ」

眠くなってきた


男「確か高校生だった気がする、先輩」

妹「判断材料が少なすぎる。もっと詳しく教えて」

男「最近彼氏が出来たんだって」

妹「可能性0じゃねーか!」バシーン

男「ごもっとも!」ゲフッ

妹「はい、次」

男「…………」

妹「お兄ちゃん、次は」

男「…………」

妹「ねぇ、もしかして」



男「女子の知り合いはこれで全部だ」

妹「よくそれでハーレム王国とか言えたねお兄ちゃん」


妹「少ない…あまりにも少なすぎる。可能性あるの2人しかいないじゃん」

男「そうなんだよ、なぁどうしたらいい?」

妹「うーむ。誰か女子を紹介してくれそうな友達とかいる?」

男「友達自体いない俺になんという言葉の暴力」

妹「しょうがないなぁ……ちょっと私の知り合いに連絡してみるよ」

男「ありがとうございますっ」ゲザー

妹「」ピッポッパ

男「ところで妹よ、その知り合いってどんな人?」

妹「妖怪の彼女がいる人」

男「逃げろ妹、多分その人ヤバい人だ」


妹「大丈夫だよ、結構真面目な人だよお兄ちゃんと違って」プルルル ガチャッ

知人「もしもしです」

妹「もしもしー、あのねぇ藪からスティックで申し訳ないんだけどさ、頭空っぽで体は完璧な女の子を何人か紹介してくれる?」

知人「だが断る」ガチャッ

妹「あ」




妹「ごめん、切られちゃった」

男「そりゃそーだろ常識的に考えて」


妹「まぁ人数は取り敢えず置いといて、まず幼なじみちゃんとヤンキーちゃんを先に攻略しよう」

男「……攻略かぁ」

妹「もうこれでもかっ!ってくらいお兄ちゃんにベタぼれにさせて、従順になってもらって、ハーレム計画に参加してもらおう」

男「頑張るぞー」

妹「まずは比較的攻略しやすそうなヤンキーちゃんからいくぞ!」

男「おぅ!」


すまん、寝る

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