吹雪「『艦娘達の旭日旗』」【偽劇場版艦これ】 (15)

>>1が見た映画の好きなシーンを切り貼りして作ろうと思っている艦これSSです。

アニメ版を元にしているようで、>>1の独自解釈も盛り込んだ何かになっております。

>>1はちゃんとゲームをプレイしている2015夏甲提督なのでキャラが極度に崩壊することはないはずです

轟沈描写も出す予定

会話形式の文章に慣れぬもので、読みにくい部分もあると思いますが温かいご声援とアドバイスお待ちしております

それではどうぞお読みください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445873151

『嫌だ、こんなの』



「右舷被弾!機関部損傷!バランスが取れないわ!」

「第六駆逐隊は損傷者をカバーしつつ離脱!ここは私が引き受けるネ!」

「衛生兵!衛生兵は来てぇぇぇぇええええ!」

「弾が……もう無いっぽい、補給兵!弾を持ってきてほしいっぽい~」



『嫌だ、こんなの、もう』



「危険区域からの離脱まであと少しです!皆さん頑張りましょう!」

「右、五時の方向から雷跡……八…!?面舵―っ!」


ドーーーーン



『お願い、もう、やめて』



「電、大破!装備に浸水!自力での航行不可」

「お願い衛生兵!衛生兵~!!」



『やだ……やだよ……こんなの…もう嫌…嫌ぁぁぁぁぁああああああ!!!!』

吹雪「嫌ぁァァァァああああああ」ガバッ

吹雪「あれ?ここは……?」

睦月「吹雪ちゃん?大丈夫……?看護師さん呼ぼうか…?」

吹雪「睦月ちゃん……?ここは……病室…ううん…ちょっとうなされてただけだから大丈夫。ごめんね、わざわざお見舞い来てくれたのに私寝てた」

睦月「いいんだよ、吹雪ちゃんはゆっくり休んで。」

吹雪「いつからここにいたの?」

睦月「いまさっき来たばかりだよ。ああ、そうだ!今日は間宮さんにたのんで美味しい最中を作ってもらったにゃしぃ、これは睦月のおごりだからありがたく頂戴するが良いぞ」

吹雪「本当!?病院食には飽きてきたから嬉しいよ。睦月ちゃんありがとう!」

睦月「おかわりも別のお菓子もあるぞ……他に欲しいものがあればなんでも言うにゃし」

吹雪「それじゃあ……しょっぱめのお菓子と、飲み物」

睦月「良いぞ良いぞ」

吹雪「あとは病室で暇を潰せるような雑誌、それから」

睦月「ほうほうそれから?」

吹雪「それから……うん、世界の半分をちょうだい」

睦月「睦月は魔王じゃないにゃしぃ!」

吹雪「うふふ、うふふふふ」

睦月「良かった、吹雪ちゃん笑顔になったね」

吹雪「睦月ちゃんのおかげだよ。ありがとう」

睦月「どういたしまして、吹雪ちゃん、ずっと暗い顔してたものね」

吹雪「怪我したところを手術して、回復のめどがたって、だいぶ動けるようになったからね」

睦月「かなりの重症だったけど、ここのお医者さんたちが皆名医だったから良かったよ」

吹雪「それで……他のみんなはどうなったの……?」

睦月「夕立ちゃんはもう退院して、リハビリに励んでる。川内さんはこの借りは夜戦で倍にして返すって訓練に熱を入れてるよ」

吹雪「うん」

睦月「金剛さんはさっきまでここにいたんだけど入れ替わりでいなくなっちゃった。そこに金剛さんがブレンドした茶葉があるからあとで飲んでって」

吹雪「電…ちゃんは……?」

睦月「電ちゃんは……もう艦娘としての復帰は無理かなって…その、ほら足が……もう」

吹雪「うん…でも生きて帰れたんだから上等だよ…それから…?」

睦月「長門さんから伝言を預かってる。新聞社やTV局への記者会見に出てもらうこと、その…この前の作戦について」

吹雪「知ってる」

睦月「うん、でも神通さんや金剛さんは代わりに私がとも言ってくれてるし、長門さんは無理にでなくてもいいって。今回の作戦は、対外的には成功したことになってるから…泥をわざわざかぶりに行くのは…」

吹雪「睦月ちゃん、私…インタビューに出るよ」

睦月「別に無理しなくてもいいんだよ。吹雪ちゃんはもうボロボロだし、無理に動かなくたって」

吹雪「私はもう艦娘としては戦えない、艦娘としては戦えないから…こういうことでみんなを支えたいの」

睦月「でも……!」

吹雪「これは出たいとか出たくないの問題じゃないの。だってね、これは、そう」



吹雪「生き残ったものの責任だから」


『艦娘達の旭日旗』

201X年9月某日 呉鎮守府
吹雪「本日はお集まりいただきありがとうございます。私は呉鎮守府の第四遊撃部隊に所属する駆逐艦であった吹雪と申します。本日は私が鎮守府の代表としてお集まりいただいた皆様並びに国民の皆様に対して本作戦の経緯及びその真相、そして私達から皆様に対してのお願いを伝えにきました。」

吹雪「未熟者ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします」

パチパチパチパチ

吹雪「今回は、時系列にそって私から見た本作戦について、説明を行います、初めに、この作戦が発動されるまで、私達がこの作戦についてどのように考えていたかを説明します」

三ヶ月前201X 6月某日 呉鎮守府 作戦司令室
夕立「吹雪ちゃん久しぶりっぽい、吹雪ちゃんも今回の作戦に呼ばれったっぽい?」

吹雪「うん、今回は所属部隊にかかわらずメンバーが集められているようだね」

島風「あ、吹雪ちゃんと夕立ちゃんだ。二人も今回の作戦に呼ばれたんだ」

吹雪「そうだよ、二人もってことは島風ちゃんもだね」

島風「私としてはみんなおっそいから連装砲ちゃんといっしょに単独行動するほうが楽なんだけどな~」

吹雪「あはは…あ、あれは川内さんたちだ」

川内「お、吹雪と夕立と島風じゃん。久しぶり、元気にしてた?今度ちょっくら夜戦なんてどう?」

吹雪「飲みに行く感覚で夜戦に誘わないでください!」

神通「あら、みなさん。お元気そうで何よりです。きちんとかかさず訓練してますか?」

夕立「も、もちろん月月火水木金金、一日24時間いつでも訓練してるっぽい~」

神通「過度なトレーニングは逆効果、効果的に休息を取りつつ、常に練度の向上を怠らぬようにしてくださいね」

那珂「神通は硬すぎだって、ほら、アイドルはいつだって楽しそうにスマイル!」

神通「那珂ちゃんはふざけすぎです。そろそろブリーフィングが始まりますから静かにしてください」

那珂「は~い」

川内「全員、気をつけ、敬礼」

長門「おはよう、諸君、これより今回発動される作戦についてのブリーフィングを始める。各自席についてスクリーンを見てくれ」

長門「まずはこちらを見てほしい。南西諸島にあるT島の衛星写真だ」

長門「今回の目標はこの島の確保及び深海棲艦の掃討が目的だ」

長門「ここ最近この島の付近での深海棲艦の動きが活発化しており、衛星写真の解析や潜水艦隊による偵察から、敵艦隊も同様に偵察していることが判明した」

長門「過去の情報を解析するに、このままでは敵がこの島を拠点に巣を作り、陸上型深海棲艦がこの島を中心に活動を行うようになるだろうと予測される。」

長門「そうなれば我々が取り返し、復旧させたシーレーンは壊滅、海外との貿易に支障をきたし、また、この島を再攻略するのにも多大な費用と犠牲が伴うだろう」

長門「幸いなことに敵の進行はまだ最初期の段階であり、次に来るであろう輸送艦隊を退け、この島の攻略を諦めさせることができれば、敵の活動も抑えられ、しばらくは海の安全と平和を守れるであろう」

長門「諸君は敵艦隊より先にこのT島に上陸、簡易的な前線基地を築き、次に来るであろう輸送艦隊を迎撃、壊滅させるのだ。おそらく3日もかからずにこの作戦は終了できるだろう」

長門「重要な作戦ではあるが、作戦そのものの難易度は低い。従って、本作戦は部隊の練成もかねた編成で行う。この作戦は速さが命なので明朝には出発してもらう。詳しい日程は後に配布される資料をよく読み、質問はその後大淀にしてくれ。各員作戦に備え、休養も含めた準備を怠らぬように、以上。解散」

川内「起立、気をつけ、敬礼!」

長門「健闘を祈る」

夕立「今回の作戦は出動部隊こそ大規模だけど簡単っぽいね」

吹雪「何個かの部隊に分かれてて、私たちは最初に乗り込んで周囲の安全を確保し、荷物を載せた水陸両用船が上陸できる下地を作ることが第一目標だね」

夕立「さすが吹雪ちゃん。もう読み終わったっぽい?どんな内容か教えてほしいっぽい」

吹雪「自分で読まなきゃダメだよ。それと睦月ちゃんは今回第三十一駆逐隊として水陸両用船の警備に当たるみたいだね」

夕立「別に夕立たちが一掃しちゃえば問題ないし、さっさと支度して寝よ?明日はだいぶ早いっぽいし」

吹雪「飲み物に関してはイオン逆浸透型浄水器が各班に配備されてるし、携行食料も最低分持って行って、後は定期的な補給部隊に任せればいいみたいだね」

夕立「それじゃあ夕立は部屋に戻るね。、あたあしたー」

吹雪「バイバイ、吹雪ちゃん」

吹雪「本作戦は初め簡単なものとして私たちは説明を受けていました。私達の誰もが、後に構えていた悲劇について想像などしていなかったのです」

記者「今回は決死の作戦ではなく、あくまで予防接種のようなものとして考えていたというわけですか?」

吹雪「はい、そうです」

記者「それって、軍隊としては危機管理不足じゃないんですかねぇ?」

吹雪「作戦行動の成否は後になってわかるもので、その時考えた最善の手が常に正しいとは限りません。また、鎮守府のリソースにも限りはありますし、この作戦以外にも私達がしなければならないことはたくさんあります」

吹雪「作戦の立案も、複数の専門家の考察の下、様々な統計学的解析を行って判断されたものです。そこに抜かりはありません」

記者「私達は何も悪く無い、ただ運が悪かったと?」

吹雪「いいえ、そういうわけではありません。次にお話することに、今私達が抱える鎮守府の問題が現れています。これは、出発前の出来事でした……」

ストックは終わり、続きは一週間以内に書きたい

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