男「朝起きて……こんな、こんな……」
兄「ま、まぁまぁ……何かしらあったんだよ、うん」
男「何かって、一晩のうちに兄弟揃って女になってるなんて冗談みたいな話に通用すんのかよ……」ボヨン
弟「……男兄さんの胸大きいね」ペターン
男「弟君?ちょっと着目点おかしくね?俺たち女になってたんだよ?巷でよく言うtsだよ?中身男なのに身体は女に変わったんだよ?」
兄「いやー男には胸は敵わないか」ドーン
男「いやいや、大きさと形、乳輪と綺麗なお椀型の兄貴が一番……じゃなくてだな!……あーもーどーすんだよ!?今日だって学校あるしよ……」
弟「……なるようになるよ、うん!」
みたいなのオナシャス!
男「ほんとにどーすんだよ………うわ、もう7時回ってんじゃん!」
弟「大事とって休む? 病院に行って検査するのも手だと思うけど……」
男「俺はいいとして兄貴は? もう直ぐ受験だろ? 皆勤賞とかもあるだろうし……」
兄「ま、まぁ、それは追い追い決めるとして……取り敢えず、ここで話し合うよりも何だし、母さんに言ってこようよ。流石に早めに言っとかないと後々からやり辛いし」
弟「そうだね、うん」
男「つか、シャツが胸に擦れるせいでムズムズするし物理的にキツい……」
弟「はいはい男兄さんは大きいですね、僕はどーせちっぱいですー」
男「……何でそんなに敵対意識表してんだよ………」
――――――――
―――――
―――
母「へぇー……何というか、男だけだったのに一気に華やかしくなったわね」ケタケタ
男「笑い事かよ……俺たちにとっちゃ見る物全部変わりそうだっつーのに」
母「なるようになるわよ」ケタケタ
兄「弟と全く同じ言葉……他人事というか、楽観的というか…………はぁ」ドヨーン
弟「…………母さんも胸おっきい……」
母「ん? あぁ、お父さんに揉まれ揉まれでね、最初は小さかったもんよ」
男「お前はまず、胸から離れろよ」
弟「む、ぅ………」
母「んで、あんた等はどーしたい訳? 学校休むかい?」
男「俺は別に……」
弟「ちょっと、女の子になったばかりだからもう少しこの身体に慣れたい、かな」
兄「弟2人に任せます」
母「んじゃま、学校に連絡しとくから、あんた等は朝飯食っときな。そこにあるから」
――――――――
男「…………頂きます」
兄・弟「頂きますー」
男「ズズズ……やっぱり母さんの味噌汁は美味いな」
兄「ハムハム……でもさぁ、ハムチーズトーストに味噌汁って……組み合わせがアンバランスどころか、和と洋の範疇すら越えてる気が」
男「母さんのことだし、手抜きだろ……ズズズ」
弟「オクラ納豆とコーヒーも欠かせないよね」
男「弟って粘っこいの、ほんと好きだよな」
弟「モグモグ……まぁ、口の中で絡んで後味とか食感を反芻出来るからね」
男「……牛乳も飲めよー胸がおっきくなるぞー(棒)」
弟「ムグッ………ケホッ、む、無理無理! 牛乳の乳臭さとか本当に無理!」
男「ま、飲みたくないならいいけどな……兄貴みたく、なれなくなるけど」チラ
兄「ハムハム………ん、どした?」ドーン
弟「……あまりの大きさでシャツが張ってるしね……ち、乳首も浮き出てるし」
男「………ま、そういうこった」
兄「ハムハム、ゴクン……でも、大きすぎるのも考えものだけどね」
弟「言ってくれるね、兄さんー」
男「……多分、女性がその言葉聞いてたら妬まれるか嫌がらせされるレベルだな」
兄「だって、起きる時凄いキツかったんだよ? 重りみたいなのが胸にのし掛かってて、胸が息苦しくて……」
男「……俺でもイラっとくるというか、まぁ、その元凶を揉みしだいて黙らせたくなる」
兄「そ、それは勘弁……」
弟「…………2人ともお風呂の時覚悟してよね」ボソ
母「おら娘共、飯食い終わったか」
男「モグモグ…々もうすぐ食い終わる。急かすな」
母「纏めて連絡しといたから、今日は休み……あ、いや、今日金曜だから明日も明後日も休みか」
弟「ケフ……もう無理……ごちそうさまぁ…」
母「あーれま、弟にしちゃ珍しく残したね。やっぱり身体も小さくなったせいかしら」
兄「と言うか、量が多いよね……うん、俺もご馳走様」
男「兄貴もか、モグモグ……ング、ふはぁ……俺もごちそーさんっと」
母「おうおう、結構残してくれちゃって……ま、昼飯に回すか」
男「ふぃ……さて、片付けるかね」カチャカチャ
兄「俺も手伝うよ」カチャン
母「娘っこになったせいか、気遣いも出来るようになったのかねぇ……あ、流しに置いといていいからねー後で洗うから」
男「うーい」兄「はーい」
弟「んひゅ……動けないぃ……」
母「食っちゃ寝すると牛になるぞー弟よー」
弟「うぅ…………お腹いっぱいなんだから仕方ないじゃん……」
母「取り敢えず、片付けたら集合ねー」
男「へーい」兄・弟「はーい」
カチャンカチャン
母「娘がいるだけで、家事が楽になりそうだねぇ……あー極楽極楽……」
弟「おかーさん、寝たら牛になるよー」
母「食った後、ソファーに寝転んでるあんたにゃ、言われたくないわー」
母「んで、集まって貰ったのはじゅーだい発表があるからなんだけどもね」
母「あんた等、要因不明で息子から娘に変わった訳だ。まぁ、それは置いとくにして、少なからず生活していく上で女は男とは異なる訳なのよ」
兄「それって……服とか下着とか?」
母「それもあるけど、トイレの仕方とかね。後は風呂場での身体の洗い方とか、ブラの着け方……こんぐらいかね」
男「………別に風呂とか平気だと思うけどな」
母「はぁー……軽く言ってくれるね、男……いい? 男だったから前は大雑把に洗えただろうけど女はそーいう風には行かない訳なのよ。乱暴に洗えば肌は傷ついてカサカサになるし、髪の毛もあんた等長いでしょ? 適切な洗い方しないとボサボサになって見た目が大変なことになるわよ」
男「……そんなもんなのか」
母「そんなもんなんだよ……と言う訳で、今からショッピングセンターに行くので。拒否権はありませんから」
男「なんという強制事項」
兄「じゃ、着替えてこよう……中学時代の服なら着れるだろうし」
男「兄貴の場合は胸が入りきるか、という問題だと思うんだけど」
兄「…………あーなるようになるよ」
弟「僕も引っ張り出さないと……パーカーとジーンズなら着れるかな……」
母「あーショーツなら私の貸してあげるわ。寝室にあるから取っていきな。流石にノーパンでズボン履くのはキツいだろうからねー」
男兄弟「了解ー」
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