武内P「抹血芙慧栖である!」 (24)

ガワだけシンデレラガールズの男塾です
キャラ崩壊しまくりですので苦手な方はスルーしてください

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【これまでのあらすじ】

先の亜威怒流娑婆射刃琉(あいどるさばいばる)は熾烈な決戦の末、アナスタシアを失いアスタリスクとデコレーションが重傷を負ったものの震出麗螺府絽璽衛玖都(しんでれらぷろじぇくと)の勝利に終わった。アイドル達は友を偲びつつもしばしの日常に立ち返るのであった……

未央「いやぁ、あの地獄の娑婆射刃琉から一ヶ月か、早いもんじゃのう卯月」

卯月「たまにはみくやきらり達の見舞いにも行かねばな」

かな子「うむ、久々にクッキーでも作るかのう」

未央「かな子のクッキーは絶品じゃから皆も治りが早くなりそうじゃ」

蘭子「それよりもアーニャを失った美波が心配だな」

美波「…………」

(ブロロロロ)

凛「危ねえ!」グイッ

未央「な、なんじゃああの車は!他人を轢きかけておいてそのまま走り去るとは!こら、待たんかいこのアホンダラがぁ!」

智絵里「行ってしまったのう」

杏「あっちにはプロダクションしかないのに一体なんなんだありゃ」

凛(運転していた女……もしや……)

プロダクション内

鬼トレ(放送)『娑婆射刃琉の出場者全員、プロジェクトルームに集合!』

かな子「何じゃ、一体」

智絵里「な なんだかわからんが猛烈に悪い予感がしてきた……!」

プロジェクトルーム

卯月「押忍!島村卯月以下八名!集合いたしました!」

鬼トレ「うむ!して、だ……」

???「はじめまして、と言っておこう。私は魅死露(みしろ)常務。君達震出麗螺府絽璽衛玖都には我々の主催する賦炉陀苦紫苑抹血芙慧栖(ぷろだくしょんまっちふぇす)に出て貰いたい」

未央「カッカカカ なんでわしらがそんな胡散臭い年増の主催するものに出ると思ったんじゃ」

常務「そうかな?」(ピッ

杏「こ、これは……」

卯月「プロデューサーさん!?」

武内P『ぐごー ぐごー』

常務「彼は我々が所有する人工衛星に招待させて貰った。君達が出場を拒めばその場で落下させる。いかな彼でも大気圏突入は怖くないとは言えまい」

未央「うぐぐ……卑怯な……」

常務「異存は無いとみなす。時間と場所は追って知らせよう。では」

蘭子「人員が欠けた隙を狙われたか」

智絵里「む 無茶じゃ。あやつら抜きで勝てるはずがない。みすみす死にに行くようなもんじゃ」

今西部長「やはり奴らが動き出したな」

凛「今西部長!」

部長「彼はこうなることを予感しておった。故に有事の際はわしに全て任せると言伝てていたのだ。本日付けでプロジェクトの加入を許可した者がいる」

卯月「まさか……」

部長(ニヤリ)

???「失礼します」

未央「お お前達はー!?」

ブルーナポレオン 首領 川島瑞樹

KBYD 輿水幸子

KBYD 姫川友紀

KBYD 小早川紗枝

ウサミン星 女王 安部菜々

メロウ・イエロー 館主 中野有香

卯月「久しぶりだな」

菜々「一度は対決したが、その中でかけがえのない絆を受け取った。お前達の危機とあらば即座に馳せ参じよう」

幸子「我らKBYDの強さとカワイさ、とくとご覧に入れよう」フフーン

かな子「こ これなら……」

智絵里「行けるかも知れん」

凛(あの女……俺の思い過ごしであれば良いが……)

美波「どうした凛」

凛「いや、なんでもない」

魅死露プロダクション

未央「ぬおお、どでかい建物じゃのう」

かな子「ウチの殺シアムとはえらい違いじゃわい」

杏「あくどいことを裏でやって儲けてるんじゃねえか」

有香「関係者通用門はあちらのようだな……」

社内大ホール

友紀「真っ暗じゃのう」

菜々「ケッ、悪趣味なことで」

未央「暗い程度でビビっていられるか!とっとと行くぞ!」

凛「待て未央!」グイッ

未央「なんじゃ凛……ぬおっ!?なんで奈落がこんなところに!?」

蘭子「どうやら一筋縄では行かないようだな……」

智絵里「皆ー!アレを見ろ!」

美波「暗闇ではっきりとは見えないけれども反対側に対戦相手が揃っているようだな……」

パッ!

かな子「なんじゃあ、ステージ上にスポットライトが!?」

幸子「あれは……厨房?」

有香「誰かいるぞ!」

???「よくぞ参った、震出麗螺府絽璽衛玖都。わしは狗狼禰(くろうね)十闘衆が一、橘ありす」

凛「狗狼禰十闘衆だと!?」

卯月「どうした凛」

凛「聞いたことがある。いくつもの音楽大会に乱入しては残虐なまでのライブで対戦相手を再起不能にした恐るべき集団がいたと……それが奴らだ。こいつらを操るとは……魅死露常務とやら、とんでもない女だぜ」

ありす「我こそはと思わぬものは出ませい!屈欽倶茶鎌慈(くっきんぐちゃれんじ)にてお受けいたそう」

瑞樹「屈欽倶茶鎌慈ですって!?」

かな子「知っているのか瑞樹!」

瑞樹「ええ、わかるわ」

屈欽倶茶鎌慈とは……
古代中国において屈欽倶(くつ きんぐ)なる男が提唱した料理による闘争。自身の料理によって対戦相手を戦闘不能に追い込んだ者が勝者となる。毒物の

使用は固く禁じられており、あくまで食材の危険な組み合わせによる食べ合わせを競うものである。存命中は無敗を誇った提唱者の屈欽倶の名が英語の

「cooking」の語源になったというのは有名な話である

                                      民明書房刊「料理は勝負」より抜粋

未央「クローネだかシローネだか知らんがプロデューサーを助けにゃならねえんだ!料理ぐらいこの未央ちゃんがやってやろうじゃねえか!」

???「待てい」

未央「お お前は……ユッキ!?」

友紀「ネギの花言葉は『打ってよし投げてよし』。ここは任せて貰おうか」

未央「いや、ここはわしが」

友紀「とうっ!」シュバッ

智絵里「なんじゃあ、友紀の奴、ねこっぴーバック転でステージまで飛んで行きおった!?」

幸子「フッ、友紀ならば問題あるまい。橘とやら、相手が悪すぎるな。なあ紗枝」

紗枝「…………」

幸子「紗枝?」

紗枝「あ、ああ。そうだな……」

ありす「食材や器具は好きなものを使うが良い」

友紀「委細承知!」

ありす「では、いざ!」

友紀「参る!」


かな子「ふむ、橘は大鍋に湯をたっぷりと張っておる。麺類と見た。対する友紀は……まだ食材を吟味しておる最中か」

凛「相手が提示した形式、最初に献立が決まっている分奴が有利なのは明白だろう」

幸子「だがそれで友紀ほどのアイドルが臆するものではあるまい」

未央「な なんじゃあ、アレは!?橘の奴!」

智絵里「クリームを泡立てておる!?」

未央「更にそこにイチゴを取り出し……鍋に麺を!?」

卯月「どうやら奴もなかなかの使い手のようだな」

紗枝(うちの花簪にヒビが……友紀、くれぐれも相手を侮るでないぞ)

~十数分後~

ありす「完成だ。さぁ、席に着くがよい!」

瑞樹「しまった!先行された!」

蘭子「どういうことだ?」

瑞樹「屈欽倶茶鎌慈はどちらかが料理を完成させた時点で一度手を止め実食せねばならぬルール。故に先行して相手を倒すがセオリーよ」

幸子「し、しかし友紀ならば……」

ありす「心して召し上がられよ!この一皿で黙らせる。橘流・逸誤覇須汰(いちごぱすた)!!」

友紀「ぬ、ぬぅ……」

かな子「ひ ひでえ、茹でたてのパスタに惜しげもなく投入された苺と生クリームじゃと。ここまで殺気が漂って来おる」

未央「アレを食わねば友紀は……」

瑞樹「そう、反撃すら許されぬのだ」

紗枝「友紀……」

友紀「へ、へへ。なかなかうまそうではないか。いっただきまーす」パク

ありす(ニヤリ)

友紀「ごはぁっ!?」

未央「ユ、ユッキ!?」

友紀「こ このパスタ、基本に忠実に塩をきっちりと入れておる。そこに甘酸っぱい苺と甘いホイップクリームが奏でるディスコード……」ダラダラダラダラ

ありす「ふふふ、どうしたユッキとやら。箸が進んでおらんようだが」

友紀「ま まだまだこれからよ(パクパク)ごはぁっ!」

未央「ユッキ!無理すんじゃねえ!そんな生ゴミを食ったら命に関わる!緒戦は落としたってええ!わしらが挽回してやるわい!」

美波「そうじゃ!これ以上仲間を失いとうない!」

ありす「仲間想いの甘い甘い奴らよのう。苺パフェよりも甘いその性根反吐が出るわい」

友紀「ふ ふざけんじゃねえ、たとえ33対4になろうとも試合終了までは諦めない。その心を失うぐらいなら俺はいつだってアイドルをやめてやるぜ」ガツガツ

未央「ユッキーーーーー!」

友紀「ハァ ハァ  ご、ご馳走様でし……た……」バタリ

紗枝「友紀はん!?」

ありす「フッ、死んだか。他愛ない。さぁ、次の相手は誰だ?それとも今から尻尾を巻いて逃げても良いぞ。何、プロデューサーが大気圏突入するだけよ…

…ぬぅ?」

友紀(ヨロヨロ)

かな子「ユッキじゃ!生きておる!」

友紀「へっへへ、腹一杯になって少しうつらうつらしておっただけじゃ。一回裏の攻撃、行かせてもらうぞ」

ありす「ちっ、その往生際の悪さだけは褒めてやろう。だがそんなボロボロの身体で何ができるか」

友紀「ゴーゴーキャッツ 負けるなキャッツ レッツゴー オーオー♪」フラフラ

幸子「これは……キャッツの応援歌!」

卯月「フッ 友紀も本気ということだ」

~数十分後~

未央「え えらく時間がかかったのう」

かな子「それにあの生ゴミとは違う、素晴らしく良い匂いが漂ってきおる」

友紀「ま 待たせたな。一回裏で、そして最終回だ」コトリ

ありす「ホットドッグに……肉まん?これが貴様の本気だとでも言うのか。ふざけるにも程がある」

友紀「も 文句は完食してから言うもんだぜ。それにただのホットドッグと肉まんじゃねえ。キャッツスタジアムのホットドッグとねこっぴーまんよ」

ありす「こんなもの……(ヒョイパク)ふむ。なかなかの味だ。貴様、屈欽倶茶鎌慈の趣旨をきちんと理解しておるのか?」

友紀「そいつは前菜、次はこいつだ。ホットドッグ(レギュラーサイズ)とねこっぴーまん(レギュラーサイズ)よ」

ありす「!?」

友紀「そしてメインディッシュはホットドッグ(ラージサイズ)とねこっぴーまん(ラージサイズ)の食べ放題。デザートはメガホットドッグとギガねこっ
ぴーまんじゃ!」

ありす「!!??」

瑞樹「まさか……彼女が沙汰卦煩天(さたけはんてん)の使い手であったとは……」




沙汰卦煩天とは

漢中期の料理人・倭法夷(わ ほうい)によって編み出された屈欽倶茶鎌慈の異端の技法。内臓を鍛え相手の料理を受けきった後にゆっくりと大量の料理を
用意し食べきらせずに相手を圧[ピーーー]る技である。この技の使い手はしばしば開祖の倭法夷の名を呼びあやかると言われている


                                        曙蓬莱新聞社刊「異端・奇拳百選」より抜粋

凛「どうやらKBDYはなかなか底知れぬ連中の集まりのようだな」

幸子「フッ 当然だろう」フフーン

フレデリカ「己の技に慢心して受けることを考えておらぬとは。奴の負けよな」

文香「未熟者めが」

ありす「ハァハァハァハァ」

友紀「どうしたありすとやら?手が止まっているぜ」

ありす「な なめる な……こ こんな下らない手で……ウゲロバァ!」ロッパー

友紀「フフフ 大きなスタジアムに相応しい特大のアーチだったな」

奏「も 申し訳ありません常務。ですが橘は口先だけが先に立つ半人前。次で取り返してご覧に入れ―――」

常務「次に出るのは貴様等ではない。アレを出せ」

奏「な なんと!ですが―――」

常務「二度言わせるな。私は気が長いほうではない」

奏「か かしこまりました……すぐにでも」


奏「まさか序盤にこれを出すことになるとは……だが震出麗螺府絽璽衛玖都、常務に目をつけられたとは言え不幸な奴らよ……さぁ、起きろ。出番だ」

アナスタシア「――――――」



つづかない!

完全に一発ネタなのでこれで完結です。

アーニャと美波のバトルは最初は桃vs月光っぽく考えてたけどゴバルスキーvsギーガーでもいいかなとか(小声


html依頼してきます

>>11
> 瑞樹「屈欽倶茶鎌慈ですって!?」
>
> かな子「知っているのか瑞樹!」
>
> 瑞樹「ええ、わかるわ」

8割方これやりたかっただけだろ!

>>19

そ、そんなことないよ。3割ぐらいはネギの花言葉もやりたかったよ

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