モバP「今日のコンビ」 (46)


上条春菜「暑い……ですね……」

赤西瑛梨華「そうだねぇ……事務所の冷房、壊れちゃったからね……」

春菜「暖かな縁側で猫ちゃんとお昼寝するのは好きですけど、これはさすがに……」

春菜「あ、でもこの暑さで茹だって、これが本当のねこ鍋……なんて。ふふふふ」

瑛梨華「カムバァッーーック春菜ちゃん! 瑛梨華ちんを一人にしないで!」




春菜「……ハッ!? わ、私、一体……?」

瑛梨華「良かった……良かったよ春菜ちゃん! 無事に現実に戻ってきたよ!」ガバッ

春菜「え、瑛梨華ちゃん……この暑さでひっつかれると余計に暑い……」

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春菜「しかし、こう暑いと何かをする気もなくなってしまいますね……」

瑛梨華「何もできないなんて芸人の名が廃るっ!」

瑛梨華「ここは何か……そうだっ! 春菜ちゃん、ちょっと眼鏡を貸してくれる?」

春菜「瑛梨華ちゃんもついに眼鏡ストに!? さぁさぁ眼鏡どうぞ!」



瑛梨華「はいは~い! 赤西瑛梨華、一発ギャグやります!」

瑛梨華「この眼鏡を使ってー……」





瑛梨華「ケントデリカットっ☆」







春菜「……」

瑛梨華「この眼鏡じゃ出来ないけどっていう……ね?」




春菜「…………あ、冷房が付いたみたいですね!」

瑛梨華「あちゃ~。瑛梨華ちん人間冷房機だったか~……って春菜ちゃんSI・N・RA・TU☆」


春菜「冗談ですよ瑛梨華ちゃん。元気出してください」

瑛梨華「いいもんいいもん。どうせ瑛梨華ちんはかわいくて胸が大きくてギャグも面白い女の子だもん」

春菜「そんなこと……って自画自賛じゃないですか!」バシーン

瑛梨華「ぐふっ……どこから出したのそのハリセン……」

春菜「笑美ちゃんから貰いました」

瑛梨華「だけどいいツッコミだったよ……春菜ちゃんとならサイコーの相方になれるYO・KA・N☆」

瑛梨華「これは我がプロダクションが誇る世界レベルの漫才コンビ、ヘレンさんと保奈美ちゃんによる『西川ヘレン』に弟子入りするしかない!」



瑛梨華「春菜ちゃん! 二人でビックになろう!」


春菜「はいっ!!」






春菜「ってそんなコンビないじゃないですかー!!」バシーン


池袋晶葉「ん……これは?」

晶葉「ポンポンというやつか……全く、誰が忘れていったんだ。と、言っても一人しかいないか」

晶葉「しかし、中々いい触り心地だな。少し癖になりそうだ」




晶葉「……」

晶葉「確か、こうだったかな」

晶葉「フレーフレー……えーっと、私でいいな。フレーフレー私」



晶葉「……ふふふ、何をやっているんだ私は」



若林智香「……」ジー

晶葉「!?」

智香「晶葉ちゃん」

晶葉「あー、これはだな……いや、その前に勝手に弄ってすまなかった」

智香「チアリーディングに興味がありますかっ!」



晶葉「なに?」


智香「ひょこひょこと腕を伸ばす晶葉ちゃん、すっごくかわいかったですっ☆」

晶葉「ひょ、ひょこひょこ……」

智香「さぁ! アタシと一緒にチアリーディング界の一番星、リーディングスターを目指しましょう!」

晶葉「ま、待て待て! 少し手持ち無沙汰だっただけで、特に興味がある訳じゃあ……」




智香「そうですか……せっかく逸材を見つけたと思ったのに残念だなぁ」

晶葉(うっ……いつも笑顔満開の智香にこうもシュンとされると胸が痛むな……)


晶葉「……とはいえ今は発明も落ち着いて時間が空いたからな。話だけでも聞かせてくれないか?」

智香「本当ですかっ!じゃあチアの魅力をたっぷりと教えちゃおうかなっ☆ そもそもチアの歴史というのは――」





智香「――という訳なんですっ☆」

晶葉「な、なるほど……」

晶葉(まさか3時間も語られるとは思わなかった……)


晶葉「なんと言うか、本当にチアが大好きなんだという事が伝わったよ」

智香「はいっ! 応援は目には見えないけれど皆を勇気づけてくれるんです!」

智香「皆の世界をもっともっと輝かせてくれる……そんな素敵な魔法なんですっ!」




晶葉「目には見えない魔法……か」

智香「あっ……晶葉ちゃんはそういうのは嫌いですか?」

晶葉「いや、科学もある意味魔法のようなものだからな」

晶葉「それに、大切な仲間が好きなことなんだ。嫌う訳がないさ」

智香「……晶葉ちゃんっ!!」


姫川友紀「ねぇ美波ちゃん。達也って名前についてどう思う?」

新田美波「えっと、急にどうしたんですか?」

友紀「いいからいいから! なんとなくのイメージで答えてみてよ!」

美波「なんとなく……ですか。どことなく飄々とした男性という印象ですね」

友紀「なるほどなるほど……それじゃあ和也って名前だとどんな印象?」


美波「うーん、ストイックな男性……でしょうか」

友紀「ほほう」



美波「あの、この質問は何か意味があるんですか?」

友紀「ちょっと聞きたかっただけだから気にしなくていいよ!」


友紀「美波ちゃんは甲子園球場に行ったことはあるかな?」

美波「残念ながら機会に恵まれなくて。友紀さんはあるんでしょうか?」

友紀「もちろん! プロでもアマチュアでも甲子園児でも、白球転がる所にあたしあり、だよ!」

美波「それだけ熱中できる趣味があるのってなんだか素敵ですね」

友紀「美波ちゃんだってラクロスを頑張ってる上に、色々な資格に挑戦してるじゃん」

友紀「あたしはその向上心や挑戦心を尊敬するよ! 美波ちゃんは野球選手になってもいい仕事をこなしそうだね!」

美波「そ、そうでしょうか?」


友紀「せっかくだから、今度一緒に甲子園へ野球見に行こうよ」

美波「そうですね。せっかくの夏ですから、色々なことを経験してみたいです! 友紀さん、私も連れて行ってくれますか?」

友紀「もちろん!」




友紀「……あ、ちょっと待って」

友紀「美波ちゃん、ちょっともう一回言い直してもらえる?」ゴニョゴニョ


美波「はい? ……えっと、そう言えばいいんですか?」

友紀「うん!」

美波「それじゃあ……」



美波「友紀さん、美波を甲子園につれてって!」



友紀「うわはー!! じゃあ今度はあたしが言ってみたい台詞があるんだ! こういうのなんだけど……」ゴニョゴニョ

美波「……え!? それは……なんだか恥ずかしいですね……」

友紀「まぁ本来は男が女に言った台詞だからね。それじゃあいっくよー」


ガチャッ
P「おはようございまー」



友紀「姫川友紀は、新田美波を愛しています、世界中の誰よりも」




P「あっ……」

友紀「これ言って見たかったんだ! まぁ改変だけど」



友紀「ね……って……プ、プロデューサー……?」


P「お、おう」

友紀「あ、あのね?」

P「えっと、その、なんというか……」





P「……ほどほどにな?」ダッ

友紀「待ってプロデューサー! そういうのじゃないんだってー!!」


岡崎泰葉「きらりんルーム、匠の業が光っているなぁ……」

泰葉「大きさもカテゴリも違うとはいえ、ドールハウス作りを嗜む者として尊敬……」

泰葉「私が作るなら、やすはルーム……やすハウス」

泰葉「……何か、違う?」




双葉杏「新しいルームが建設されると聞いて」

泰葉「杏ちゃん!?」


杏「ねぇねぇ泰葉。杏の家を作ってくれるの?」

泰葉「えっ……一体どこでそんな話が……」

杏「だって、さっきやすはルームとかやすハウスとか言ってたじゃん」



泰葉(き、聞かれてた? 恥ずかしい……)


杏「大丈夫。杏はちっちゃいから、実際のドールハウスの感覚でいけるよ」

泰葉「杏ちゃん一人が入る部屋を基準に間取りを考えたら、流石に大きさが……」

杏「外側だけ家の塗装をして中は空洞でいいんじゃない?」

泰葉「それは一般的に犬小屋と呼ぶんじゃないかな……」



杏「動かなくてすむなら、杏は犬でもいいよ!!」ドヤァ


泰葉(犬の杏ちゃん……わんず?)


泰葉「世界が終るまでは……完成しそうにないなぁ」

杏「そんなに時間がかかるのか……ドールハウスって奥が深い……」



泰葉「それはともかくとして……何事も経験だから、私、作ってみます……!」

杏「がんばれー泰葉。応援してるよー」



――翌日




『時計のデザインが描かれた扉を開けてみると……』

『――なんということでしょう。邪魔な間取りはすべて取り払われ、こじんまりとした空間には双葉杏がゴロゴロと寝転がっているではありませんか』

『これからはこの空間で双葉杏一人、快適に暮らせることでしょう』


泰葉「翠さん、説明どうもありがとうございます」

水野翠「私でよければいつでも力になりますよ。それじゃあ」



P「えーっと……何だ、その家? そして翠はさっき来たばかりでもう帰るのか……」

杏「杏の新しい聖域、やすハウスだよ。泰葉が一晩でやってくれました」ヒョイッ

P「杏は自宅があるじゃないか。あと首だけ出さないでちゃんと出てきなさい」


杏「わかってないなぁプロデューサー」

杏「寝るだけの空間、少しの持ち物が置ける狭さ。それがいいんじゃないか」

P「そういうものなのか……?」


杏「そういうものだよ」

杏「そして、見事な建築を披露してくれた泰葉には杏の秘蔵アメを進呈しよう!」ヒョイッ

泰葉「あむっ……ふふっ、美味しい……」



P「……まぁ、泰葉が楽しそうなら……いいか」


愛野渚「私たち二人で舞台に出演、かァ」

綾瀬穂乃香「『女の子だって暴れたい!』というコンセプトだそうですが……緊張しますね」

渚「私は体を動かすのは自信があるけど演技は緊張するよ」

穂乃香「私も、自分の表現力はまだまだ満足の行く物ではありません」

穂乃香「皆さんを満足させられる舞台にする為にも、渚さん、本番まで二人で頑張りましょう!」

渚「腕が鳴るねッ!」



穂乃香「本番までに皆さんの心を豊かにさせられるような演技を身につける為の特訓を行いましょう」

穂乃香「便宜上、この特訓を『豊心演技』計画と名づけます!」

渚「おっ! 穂乃香ちゃんなんだかノリノリだねッ!」


渚「穂乃香ちゃんのその台詞、蘭子ちゃんが好みそうだね」

穂乃香「どの台詞のことでしょうか?」

渚「ほら、その『闇の力の僕たちよ!』って所」

穂乃香「ふふっ、なんだかファンの皆さんを呼んでいるみたいですね」


渚「だとすると、私の『とっととお家に帰りなさい!』って台詞もファンの皆に向けた台詞かな?」

穂乃香「蘭子ちゃん、急に素に戻っちゃいましたね」

渚「蘭子ちゃんの身に一体何があったのかッ!」

穂乃香「気になりますね……って話が脱線していますよ渚さん」


渚「より良い舞台にする為にも、今まで舞台のお仕事をしてきた人に教わりに行ってみようかッ!」

穂乃香「確か……舞ちゃんに沙紀ちゃんに凛ちゃん加蓮ちゃん」

穂乃香「それと雪菜ちゃんといつきさんと瑛梨華ちゃんは経験がありましたね」

渚「他にも奏に亜子ちゃん、奈緒ちゃんに茜ちゃんに美由紀ちゃん……あとありすちゃんもそうだったかな?」


穂乃香「それじゃあ行きましょうか、渚さん」

渚「そうだねッ、穂乃香ちゃん……いや、穂乃香!」

穂乃香「穂乃香?」

渚「これから一緒に頑張る仲だからさッ! そう呼ばせてもらってもいいかな?」

穂乃香「……えぇ、そうですね! なんて言ったって二人はコンビなんですから」

穂乃香「それじゃあ改めて……渚、行きましょう!」

渚「よォしッ! 頑張るぞー!!」


衛藤美紗希「女子力アップっていったらぁ、やっぱりお菓子作りだよね」

美紗希「という訳でかな子先生、よろしくおねがいしまぁす♪」

三村かな子「わ、私が先生だなんてなんだか緊張しちゃいます……!」

美紗希「いつもおいしいお菓子を作ってるんだから、十分誇れる腕前だと思うわぁ」



かな子「ところで、美紗希さんはどうしてお菓子作りをしようと思ったんですか?」

美紗希「うーん、単純に女子力アップのスキルを磨きたかったのもあるけどぉ……」

美紗希「いつもお世話になってるプロデューサーさんや皆への感謝の気持ちを形にしたくて……かな♪」


かな子「感謝の気持ち……それは素敵です!」

かな子「技術や材料も大事ですけど、一番大切な美味しさの魔法は、誰かの幸せを想う気持ちですから!」

美紗希「かな子ちゃんのその言葉が一番甘々で素敵だわぁ。かわいぃ~♪」

かな子「あっ、ちょっと熱くなっちゃいました……」


美紗希「かな子ちゃんってぇ、なんだかお母ちゃんみたい」

かな子「えっ? 私が、お母さん……ですか?」

美紗希「うん。あたし、子供の頃は台所で料理を作るお母ちゃんの側に立つのが好きだったんだけどぉ」

美紗希「エプロンを着けたかな子ちゃんの隣にいるとその時を思い出すような安心感があるんだぁ」

かな子「えへへ……そう言われるとなんだか照れちゃいますね」


美紗希「ねぇねぇかな子ちゃん」

かな子「どうしたんですか?」

美紗希「ツンツン」

かな子「ひゃあっ!? ど、どうしてお腹をつつくんですか~!」

美紗希「えっへへ。未央ちゃんの真似ぇ~」

かな子「もうっ、ちゃんとやらないと怒っちゃいますよ!」


美紗希「やったぁ、完成♪」

かな子「皆の分、沢山できあがりましたね!」

美紗希「ちょっぴりビターな味だけど、皆に喜んでもらえるといいなぁ」

かな子「大丈夫です!大人のビターな味と、美紗希さんの甘~い気持ちの二つが入っていますから」

かな子「きっと二倍に美味しいはずですよ♪」




美紗希「……やっぱり癒されるわぁ、かな子ちゃん」ナデナデ

かな子「ふわっ……どうしたんですか急に?」

相変わらず皆かわいいので懲りずにいろんなアイドル同士を組んでみたいと思った
おちもひねりも長さもないけど読んでくれた人ありがとうごぜーます

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