【異能力】男「・・・ん?」 (29)
マジシャン「ほほう。成程。君は異能力者で私の放埓を止めに来たと」
男「ああそうだ。覚悟しろマジシャン」
マジシャン「だが断る」ずびゃああああああ
男「」バタリ
マジシャン「呆気無いな。まあいい。この場は去ろう」
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男「・・・ん?また殺されていたか」
男「まあいいか。俺は最後の肉片の一片まで消滅させないと死なない能力だからな」
男「マジシャンには逃げられた。だがいい。別の悪党共を追えば良いだけの事か」
男「近くに市があったなそこへ行こう」
アナウンス「現在、この市全体で震度4の地震が起きました。市民の皆さんは慌てず―」
男「この市のどこかに異能力者がいる・・・か」
男「特定の方向へ向かうにつれ地震が大きくなっている。つまり異能力者はそこにいる」
男「地下駐車場。ここだな。何か武器になるものは・・・。ないな。仕方ない素手で行こう」
ヒョロ男「死ね死ね!今はゆっくりといたぶってやるんだ!それから徐々に震度を上げて皆殺し。ふふふ。ふへはっはははははははは!」
瀕死警備員「ぐ・・・は・・・。やめ・・・ろ・・・」
ヒョロ男「あ!?黙れよカス!ここには僕を虐めた奴らが居るんだ。そしてそいつらをこの市の奴らはおだてている。皆同罪なんだよ!死ねばいいんだ!へは ははははははは!」
男「そこまでだ」
ヒョロ男「何だお前は?邪魔しに来たのか!?それとも奴等の差し出した刺客か!?どっちにしても殺す!」
男「っ!」グラッ
ヒョロ男「お前の所だけ震度100だ!ふへははははは!実際そんな震度ないけどな!」
天井 バララララ
男「おっと・・・」グシャ!
ヒョロ男「よし!そろそろレベル上げていくか!覚悟しろ屑共!」
瀕死警備員「・・・う・・・っ・・・」
男「詰めが甘いなお前。そしてお前の能力は対人戦には向いていない。覚悟しろ」
ヒョロ男「なっ!」
男「」ボコッ!
ヒョロ男「ぐはっ!」
ヒョロ男「痛てぇ・・・。痛てぇよ・・・」
男「それは痛いだろうな。殴られたんだから」
ヒョロ男「よくもやったな!」
男「お前が何でこんな事をしたのか分からない。だがな、お前と同じ思いをした奴がこの街には大勢いる。お前の行動でそういう思いをさせられたんだ」
ヒョロ男「知ってるよ!僕を馬鹿にした奴とその仲間に復讐するためだ!何が悪い!」
男「復讐・・・か。まあいい。
男「とりあえず眠れ」ドゴッ
ヒョロ男「うっ!」バタリ
男「さてと・・・。アンタ、大丈夫か?って言っても大丈夫なわけないよな。すぐに病院まで連れて行く」
瀕死警備員「・・・助か・・・る・・・」
男「一応病院にもつれていったし問題ないな。後はこいつから情報を聞きだすだけだ」
ヒョロ男「・・・僕をどうしようっていうんだ」
男「そうだな・・・」
このA市は治安がよくサービスも行き届き、その他他からの移住者も棲みやすいようにしていて理想の市とも言われている。
この市にここまで露骨に恨みを持つものがいるとはなかなか考えられない事だった。
男「とりあえずお前のその行動の動機を教えてくれ」
ヒョロ男「・・・」
ヒョロ男「二ヶ月前、市長が交代した」
男「ああ」
この市は二ヶ月前の市長交代でこれまでよりも劇的に
ヒョロ男「そいつが僕と家族を徹底的に虐めた主犯だ。それなのに賞賛されてた事が許せなくってな」
男「それで?どんな事をされた?まさか靴を隠されたとかそういう事じゃないだろ?」
ヒョロ男「そんなガキの幼稚なもんじゃないよ。それに僕も24だ。その程度できれるかよ」
男「じゃあ何だ?」
ヒョロ男「父親の会社は潰され、母親は殺害、妹をよく分からない実験の実験体にされた」
男「?いきなりそんな事を言われても分からないな」
ヒョロ男「僕も未だに信じられないよ。無理やり見せ付けられてな。ぼろぼろになった妹を。奴はその写真を送ってきたんだ。異能力が数日前に宿った僕は
迷わず異能力を使ったんだよ」
男「大体分かった。それで―」ズバッ
男「っ!」バタリ
ヒョロ男「うわっ!」ドサッ!
黒服A「市長の命令遂行。ターゲットを回収する」
黒服B「こっちのヒョロいのでよかったな?」
黒服A「ああ。そっちの男は命令に含まれていない」
黒服B「担いだ。では行こう」ザッ
今日は終わり
再開
男「・・・気がついたら俺は殺されていたようだ。それよりも、あいつがどこかに消えているな。探しに行くか」
男「考えられるのは言っていた市長の所だとも考えられるな。関係のありそうな場所を巡ってみるか」
スナイパー「市長邸宅に無断で入り込もうとする男を発見。例のヒョロ男の近くに居た男と思われる。射殺する」
警備兵「了解。慎重にされたし」
男「まずはここに侵入するか。あいつの言う事を信頼するならばここにも何かあるに違いない」
ズダアァン!
男「っ」ドサッ
スナイパー「男を狙撃した。死体の回収に向かってくれ」
警備兵「それでは死体回収に向かう」
警備兵A「この男は切り刻んだ後焼却炉にて焼却する」
警備兵B「こいつは異能力者でもある。死んでいても警戒は怠らないようにしよう」
警備兵A「分かっている」
警備兵「よし、証拠隠滅室まで運ぶぞ二人ともついて来い」
警備兵A・B「了解」
警備兵A「電動鋸準備完了」
警備兵B「その他必要器具準備完了」
警備兵「分かった。まずは―」
男「わざわざ家の中まで入れてくれるとは優しいな」
警備兵・A・B「!!??」
警備兵A「馬鹿な!?心臓を撃ち抜いていた!生きているはずがない!」
男「俺の能力だからな。とりあえず覚悟しろ」
警備兵「くっ!」
警備兵A「うおおおおおお!」ダダダダダダダダ
警備兵B「死ねえええええ化け物め!」ダダダダダダダダダ
警備兵「なんとしてもここで殺せ!」バンッバンッバンッバンッ
男「」ブシュウウ・・・
警備兵A「これで何回死んだんだ!いつまで撃てばいい!?」
男「お前の銃弾はきれたようだな」
警備兵B「拳銃は残っている。死ね」バンッバンッ
男「弾幕の勢いは無くなったぜ」サッ
警備兵A「!?」
男「」ドゴォ!
警備兵A「ぐはあっ!」バタッ
男「丁度ここの地下に行くのに丸腰は心細かったんだよ。銃を借りていく」ダダダダ
警備兵・B「うわあああ!」バタバタッ
男「地震・嵐対応済みで最近の最新型と言えば地下以外にないしな。それに、あいつが研究といっていたな。それは他からの目を欺くには地下ぐらいしかないってことだ」
男「ここのオブジェ、他の造りとはかけ離れた設計になっている。これらを中心に考えれば」
~二時間後~
男「予想以上に時間がかかっちまったな」
男「ん?向こうから人が来る」
黒服A「侵入者を捕捉。これより排除する」ギイイイイン
男「何だあの物騒な紫に光る糸は」
黒服A「はっ」ギイイイイイン
男「糸が飛んで一気にこちらにおしよせて―」
ズバッ!
男「ぐふっ」
男(異能力・・・では無いようだな。レーザーの類か?というかそんなものを作れるのか?こいつらは)
黒服A「」グイイイイン
男(とはいえ、何でも斬れるだけの糸なんて攻略し易い物だ)ガチャリ
男「」ダダダダダダダダ
黒服A「ハッ」シュイイイイン
ズババババババ
男「糸が蜘蛛の巣状に広がり弾丸を防いだ。無茶苦茶だな」
黒服A「・・・うっ」
男「いや、全ては防ぎきれていない。左腕を負傷している」
今日はここで終わり
~再開~
男「このまま押し込めばいけるか」
黒服B(後ろをとったこのまま挟み撃ちだ)
男「・・・!?」
~数十分後~
男「よし、これで終わりだな。奥に向かうか」
黒服A死体・B死体
~研究室~
市長「待ちくたびれたよ。ようやく来てくれたか」
男「ヒョロい奴から聞いたぜ?酷い事やってるらしいじゃないか」
市長「うん、彼は色々と気に食わないからね。家族ごと手を下しておいた」
男「実験だっけか、それとやらはどうなんだ?」
市長「彼の父親の事業も気に食わないので対処しておいた。母親は気分で殺した。実験には若い人のほうが向いているから彼の妹を採用した」
男「違うな、実験の内容だ」
市長「人工異能力開発計画、知ってる?かつて政府が異能力に目をつけて何とかこれを作る事は出来ないかと言う考えの下提案された計画だ。
協力してくれた異能力者の身体を調べ尽くしたが遂に異能力の片鱗すら見つける事は出来ず計画失敗したようだけどね」
市長「"ライトフォーム"という組織を知っているね?」
男「知らないはずが無いだろ」
ライトフォーム 反異能力者組織の過激派でその他の反対派と異なり、異常に異能力者を敵視している。異能力者を殺すためなら非能力者を巻き込む事も厭わ ない。
政治に多大な発言力を持つ者がこの組織に所属していると思われ、政府は過激な行動を黙認している。
市長「そこから頼まれてね。人工異能力者を造り異能力者を殲滅するようにね。実験が成功すれば異能力者殲滅だけじゃなく、他にも役に立つ事があるだろ う。
政府とは違って僕等は様々な方法で調べるんだ。ヒョロ男君の妹は異能力者だったんだよね。それもかなり弱い部類に入る。
だからまずはこいつを実験体にしようと思った。ヒョロ男君も異能力が発生したみたいなので回収した。」
男「それで、俺を連れて行かなかったのは?」
市長「まだ、不確定要素だからね。無闇に手を出したくなかった」
市長「実験は電流を流したり薬物に漬けたりして身体のどこかに異能力の片鱗を発現させることからはじめた。全く手掛かり無し」
男「とりあえず、人工異能力者を造って戦力として戦わせたい訳だな。それであいつはどこだ?」
市長「ここだよ」カチャカチャ
ウィーン
ヒョロ男「くっ」
市長「ついでにこっちも出そう」カチャカチャ
ウィーン
ヒョロ男の妹「・・・」
市長「かなり手酷くやってしまってね」
ヒョロ男「くっ!おい!よくもやってくれたな!僕達をどうして・・・っ!」
市長「無能でスポーツも不得意、コミュニケーション能力も異能力が手に入って自信がつくまでは無いに等しく、とにかく見ていて不快だった」
男「分からねぇな。今言うが何で俺にお前は情報を教えたんだ?」
市長「何、ちょっとした好奇心からだよ。ヒョロ男君、君には君の異能力を封じるようなゲージで監禁してて悪かったね」
男「なるほど、いくら俺が足掻いた所で蚊に刺されたほどでも無いと。確かにな。それよりもこれから何を仕出かすか分からないボスの親玉に近い存在を
ここで放っておけないな」ガチャリ
市長「問題ない。既にこの管理部屋には強化ガラスとレーザーが張り巡らされている。破るには一時間はかかる。
それより、ここには“ライトフォーム”の大部隊が駆けつけている。いくら不死の君でも捕まるとまずいと思うな」
市長「ゲージも解放しよう。ヒョロ男君とその妹は感動の再会だ」ガチャガチャ
ヒョロ男「僕は・・・僕は・・・」
ヒョロ男の妹「・・・」
ヒョロ男「うっ、うわあ―」
男「待て、ここは逃げべきだ。死にたいのか?」
ヒョロ男「こいつをこんなにしたあいつが許せないんだ!」
男「そいつはまだ後だ。妹も奪還したしいいだろ」
~外~
ヒョロ男「僕は・・・僕はどうすればいい?」
ヒョロ男の妹「・・・」
ヒョロ男「こんな、こんな事が。妹だって死んだも同然な状態じゃないかっ!」
男「とりあえず、お前はこの市の復讐に無関係な人間を殺し、傷つけた。そこは清算すべきだな。それからは好きにしろ」
ヒョロ男「うう・・・」
~丘~
男「次の場所を目指そうか」
数時間後
男「かなり歩いたな。そろそろ見えてもいい頃か」
男「!!」
巨大ブラックユニコーン「グルルルルルル」
男「異能力の類か?」
巨大ブラックユニコーン「ゴアアアアアアア」ガブッ
男「っ」グシャアアア
巨大ブラックユニコーン「ゴルルルルルルルルルル」グシャグシャグシャ
男「待てよ・・・っ!」
男(手持ちの武器はあの警備員から奪った銃と、消防斧だな)
巨大ブラックユニコーン「グルウウウウウウウ」グシャアアア
男「っ!」グチャッ!
男「くっ・・・」
巨大ブラックユニコーン「ゴルアアアアアアアア!!」グチャッ!
男「」バタリ
~数十分後~
男「今か―」
巨大ブラックユニコーン「」ボコッ
男「っ」ドゴオオ
男(後ろ蹴りされたな)
男(再生して潰されを何百回も受けちまった)
男(向こうは疲れ知らずだな)
巨大ブラックユニコーン「ゴルルルルルルルルルルル!」グシャグシャ!
男「」ガタリッ
男「」ダンッダンッダンッ
巨大ブラックユニコーン「・・・」ドタッドタッ
男「行っちまったな。どうしたんだ?」
男「それよりも先へ行くか」
~T町~
男「そこそこ規模が大きい町だな。旅人が休むのにももってこいだ。異能力者もいるだろうな」
男「異能力を悪用している異能力者を倒す。まずは情報の集まる場所で聞き込むか」
~酒場~
マスター「お客さん、注文は?」
男「ほら、金だ。この辺りに悪事を働く異能力者はいるか?」
マスター「おお、気前良いねお客さん。そうさなぁ、何でも女性が痴漢に遭っているらしい。周りに人がいないにも関わらず、だ」
男「それだけか?」
マスター「悪いな、ここは平和なもんで」
男「とりあえずそいつの事教えてくれ」
マスター「メモ帳やるからよ、それ読め」パラッ
男「・・・」
夜、女性が一人で居ると何者かに胸や下半身を触られる事件が多発。警察は調査中だが、未だ原因は不明。
私の見立てでは異能力者しか考えられない。何せ周りに人が居ずに痴漢が起こるはずが無いからだ。
女性が一人で居る時に周りに誰も居ずに起こるため、目撃情報等有力な情報は皆無。
現段階以上
男「くだらないな。まあいい。捜してみるか」
夜
キモヲタ「デュフフフフフwwwwww拙者良い能力を得てるで御座るwwwwww今日も女子にスキンシップなりwwwwww」
女性「えっ!?い、いやっ、何!?」
キモヲタ「デュフフフフwwwwいい柔らかさで御座るなwwwwww」
男「楽しいか?だがこれまでだ」
キモヲタ(拙者の能力は体の一部を切り離し自由に動かすもので御座る。さっきまで右腕でスキンシップしてたで御座るが既に戻したで御座る)
キモヲタ「拙者と勝負で御座るか。怪我しても知らぬで御座るよデュフフフフフwwww」
男「そうか、お前も覚悟しろ」
ダキュン!
キモヲタ「うっ!」バタリ
男「!?」
???「雑魚は大人しく」
中断
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