男「……あ…やべ……眠気……」 女「……」 (33)

男「授業中なのに……寝ちゃ駄目なんに……だめ……」バタッ

女「……」

男「Zzz」

女「……」

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――夢の世界――

男「私は正義のヒーロー、アルティメットマンだ!!」ビシーッ

怪物「で、出やがったなアルティメットマン!」

男「私という存在が現れたからにはもう悪事は許されない!!さぁ今すぐ裁かれよー!!」ビシーッ

怪物「裁かれろと言われて裁かれる悪魔はいないわ!今日こそは貴様の心臓をもぎ取っt」

女「てい」グッシャァ

怪物「たわらばああああああああああ!!」ドッゴォォォン

男「……」

――現実――

男「ッ!?」ガバァ

女「……」

男「(何か……凄い大事な何かが台無しになった気がする……)」

男「(例えるならタイタニックのラストシーンでスーパーマンが助けに来てみんな助かっちゃうような……)」

男「(ってそんな事はどうだっていいんだよ……僕は今寝てたんだぞ?しっかりしなきゃ……)」

女「……」

教師「~~~からして、1+1=田んぼの田は成り立つものとする」

男「(ぐ……難しい……)」

男「(さっき寝ちゃってたせいで聞き逃したのもあって理解が追いつかないぞ……)」ポリポリ

男「(しかも……難しい問題にぶつかったせいで……)」

女「……」

男「……眠気が……だめ……」バタッ

女「……」

男「Zzz」

――夢の世界――

悪魔神「ぐ……おのれ忌々しきオットコーンよ…!!」

男「さぁ降伏しろ悪魔神。我がオットコーンと、我が率いる軍によって貴様達の軍は壊滅した」

男「幾らお前とて命は惜しいだろう。降伏するというのなら監禁程度で許してやる」

悪魔神「フフ……戯けた事を。我が生命は我が軍の生命!運命は皆一つ!」

男「お前……何を……!」

悪魔神「私だけ生き残るつもりなど、毛頭ないわァァァァアア!!」グァァァァア!!

女「おらぁ」バギィ

悪魔神「ぬおおおおおあああああああああああああああ!!」ドッゴォォォン!!

男「……」

――現実――

男「ッ?!!」ガバァ

女「……」

男「(何か……凄い大事な何かを奪われた気がする……)」

男「(例えるならフリーザが本気を出した瞬間にどこの誰とも知らない奴が代わりに瞬殺しちゃうような……)」

男「(ってそんな事はどうだっていいんだ、大事な事じゃない)」

男「(今大事なのは……)」チラッ

女「……」カリカリ

男「(何で2回も夢の中に女さんが現れてんのかって事なんだよ!!)」クワワッ

女「……」カリカリ

男「(現れるだけならまだいい、全然良いんだよ!!女さん中々可愛いし!!)」

男「(何が気に入らないかって、何で女さんは大事なシーンで突然現れて敵のボスキャラを瞬殺していくの!?)」

男「(何か色々台無しだよ!!メアリー・スーか何かかあんたは!?)」クワワッ

女「……」カリカリ

男「(もう本当に台無しだよ……)」ガックリ

男「(おかげで目が覚めて授業に集中できるようになったけどさぁ……)」カリカリ

教師「~~~であるからにして、きのこの山よりもたけのこの里の方が美味しいという事が成り立つのだ」

男「(ムム……またちょっと難しいところにぶつかった……)」

女「……」

男「(で、でも大丈夫だぞ……これくらいなら教科書を参考に、それを応用すれば分かる……)」カリカリ

男「……」カリカリカリカリ

女「……」

男「(……よし、解けた!何だ全然出来るじゃないか僕!)」グッ

男「(んぁ……でも集中したせいかまたまた眠気が……)」ウトウト

女「……」

男「(だ、だめ……今寝たらまたメアリー・スーさんに世界観壊されちゃう……)」ウトウト

男「(だめだって……言ってるのにぃ……)」バタッ

男「Zzz」

女「……」

――夢の世界――

男「なんやかんやでまた夢の世界に来てしまった……」

男「……」

男「……辺り一面真っ白だ……」

男「見渡す限り何もない……」

男「どういう夢なんだこれは……?」キョロキョロ

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「(何も起こらない!!)」

男「(ただただひたすらに無ッ!!)」

男「(無!無!!無ーーーーーーーーーーッ!!)」

男「(無無無……)」

男「(今ふと思ったけどこれ……)」

男「(どうすればこれは目が覚めるんだ?)」

男「(さっきまでの夢はどこか意識がグラついてるところあったけど……)」

男「……」

男「(今凄いはっきりとした自我と意識と記憶がある……)」

男「(つまりそれは、現実のそれと何ら変わりないってことで)」

男「……」ガクガク

男「(も、戻れないかもしれない……!!)」

男「(ずっとずっと、ここにいるハメに陥っちゃったかもしれない!!)」ガクガクブルブル

男「(どっどどどどどうしよう!ずっとこのまま!?)」

男「(この果てしない無の空間で、一人!)」

男「(それなんて5億年ボタン!!)」

男「(嫌だ……嫌だ嫌だ嫌だ!!帰りたい、凄く帰りたい!!)」

男「(ずっとここで一人なんて嫌だよ……!!元の世界に戻りたい!)」

男「(でっでもどうすれば……)」

男「(どうすれば……)」

男「……あっ……」

男「(女さんだ!そうだ!あのメアリー・スーだ!世界の破壊者だ!)」

男「(これまでも女さんが現れた瞬間に目が覚めたんだ!)」

男「(きっとこの虚無の夢からも、女さんが来てくれれば目が覚めておさらばできるはずだ!)」

男「(さぁ来て、女さん!!)」

男「この夢を、台無しにしてください!!」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「(こなぁぁぁぁぁああああああああいッ!!)」

男「(来ない!来てくれないよ女さん!?)」

男「(何で!?これまで散々僕の夢の中に突然ジャジャーンして台無しにしてくれたのに!!)」

男「(何でこういう時だけこないの!?あれなの!?ツンデレなの!?)」

男「……」

男「(ニュータイプすぎるツンデレだよ!!)」

男「お願いだよ……女さん……出てきておいで……」シクシク

男「ここから出してくれたら好きなだけ夢の中で邪魔していいからぁ……!!」グスッ

女「その言葉」ドゴォ

男「へ?」

女1「確かに」ドゴォ

男「えっえっ」

女2「受け取った」ドゴォ

男「えっえっえっ」

女3「受け取った」ドゴォ
女4「受け取った」ドゴォ
女5「受け取った」ドゴォ
女6「受け取った」ドゴォ
女7「受け取った」ドゴォ

男「うわああああああああああああああああああ!!!?」

――現実――

男「ああああああああああああああああああッ!?!!?!?」ガッバァァァアア

男「(突然世界が壊れ始めたかと思ったら大量の女さんが!!!)」ゼーゼー

教師「どうしたのだ男君よ」

男「ああッ!?あ……あ、いえ、何でもございません……」

女「……」

キーンコーン

教師「む、チャイムが。男君、どうせ寝ていたのだろう?睡眠は夜のうちにしっかりと取っておくべきだぞ」

男「はい、すみません……」

女「……」

教師「では、これにて授業を終了する。お疲れさん!」

男「(な、何て日なんだ今日は……!!ツイてるとかツイてないとかそういう次元を超えてる!!)」ゼーゼー

女「……男君」テトテト

男「あ……はい?」

女「その……二度と……あんな目に会いたくなかったら……」

女「私と……付き合うことね?」

男「……」

男「……」

男「……」

男「(あっ……そっかぁ……今日あった事全部、僕と付き合う為の女さんの作戦だったのかぁ……)」

男「(そっかぁ……そうだったんだねぇ……)」

男「(付き合えるのかぁ……女さんと……やったね僕)」

男「うん、いいよ。付き合うよ、女さん。僕も……その、女さんの事好きだし……」

女「!!」ピョン

男「……だけど……」

女「?」

男「もう少しやり方ってのがあるでしょう!?!!!?」クワワワッワー!!

女「えへへ……」テレ

――その日の夜――

男「(なんだかんだあったけど、女さんと付き合っちゃったんだな僕……)」

男「……むふふ……」デレデレ

男「(今日という日を忘れないで生きよう……永遠に)」ウトウト

男「えい……えんに……」ウトウト

男「Zzz」

――夢の世界――

男「……あれ?」

男「……また……無の空間に戻ってきてる……」

男「な、何で?何でまた……?」オロオロ

女1「男君!」ドゴォ

男「ッ!?」ビクゥ

女2「男君!」ドゴォ
女3「男君!」ドゴォ
女4「男君!」ドゴォ
女5「男君!」ドゴォ
女6「男君!」ドゴォ
女7「男君!」ドゴォ
女8「男君!」ドゴォ
女9「男君!」ドゴォ
女10「男君!」ドゴォ

男「おああああああああああああああああああああああああああ!!!?!?」

男「なッ何!?何なの!?どういうことなのこれ!?」

女1「だって……」
女2「好きなだけ邪魔していいって」
女3「言ったもん」

男「……」

女4「だから約束通り」
女5「お邪魔しました」

男「(あ……そう……)」

女6「これから毎日」
女7「ずっとずっと」

男「(……)」

女8「どんな時も」
女9「一緒だよ」
女10「男君!」

男「(……クーリングオフしたい……何もかも……)」

本当の本当に完

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