アイドルドッキリdeモバマス (26)
・モバマスSS
・誰も死なない
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ちひろ「うふふふ」
モバP「ちひろさん、今日は幸せそうですね」
ちひろ「ええ。実は、SAKURAI&HAMMERの株を買っちゃったんです!」
モバP「ああ、航空宇宙開発を手掛けている大企業ですね。たしか、ロケットから戦闘機まで作る会社ですね」
ちひろ「これからは宇宙開発ですよ、プロデューサーさん。(金銭的に)ロマンがあります」
モバP「宇宙ですか、ロマンがありますね」
ぎぃぃ ……い
桃華「………」ぬっ
モバP「うお!死にそうな顔をしてどうした!?風邪かー?」
ちひろ「桃華ちゃーん、おはようございます!」
桃華「実は……」
ちひろ「元気がありませんね~ちひっーす!うふふ」
桃華「わたくしの……櫻井家の事業が失敗しまして」
モバP「マジか」
ちひろ「!?」
桃華「櫻井グループは終わりですわ。プロデューサーちゃま…わたくし、どうしたら……」
モバP「そうか。まぁ、ダメなときもあるさ!命さえれば、何とかなるって」
ちひろ「あばば」
桃華「もう、プロデューサーちゃまに、お寿司、ステーキ、ローストビーフなどもご馳走できませんわ」
モバP「なんだ、そんなことか。大丈夫だよー」
モバP(今まで、食費0円で過ごしてきたけど…長くは続かなかったな)
モバP(当分、昼食は……みくにゃんが残した弁当のオカズだな。また、焼鮭の切り身か)
桃華「落ちぶれたわたくしでは、今までのように……スーツも革靴もシャツですら」
桃華「プロデューサーちゃまに、オーダーメイドで作って差し上げることすら、叶いません」
モバP「俺は有能だから、ジャージでも仕事できるぞ!下着パンツ一枚でも、アイドルをスカウトできる」
モバP(今度、スーツを買うときは、昔のように19800円のスーツか)
桃華「そのようなハシタナイ服装でも、不審者として通報されませんの?心配ですわね」
モバP「木場さんはジャージと水着でランニングしても、職務質問も通報もなし、問題なし!」
桃華「まぁ、そうなんですの!?」
モバP「木場さんは、そんな…ぶっ飛んだ格好でもな、真剣に立派に社会人をしていた!」
モバP「だから、そんな立派な木場さんをプロデュースした俺も、パンツ一枚で大丈夫だ」キリッ
桃華「プロデューサーちゃま……ますます立派になられましたわね」うるっ
桃華「わたくしの屋敷の一室をかして差し上げて、出張のホテル代金を浮かすことも出来ませんのよ?」
モバP「ああ、アレな。気にしない、気にしない。十分、儲けたからね」
モバP(アイドルに食事やお菓子を奢ったら、全部消えた。貯金しとけばよかった)
モバP(そういえば、周子っていつもお菓子を食べてる…奢るの控えよう)
桃華「プロデューサーちゃまがお気に入り、朝食マグロの刺身盛り合わせ…」
桃華「昼食伊勢海老とロブスター、夕食牛肉ヒレステーキも、振る舞えませんの」
モバP「マグロ、伊勢海老とロブスター、牛肉ヒレは無理だけど」
桃華「……」
モバP「俺が桃華に、朝食タラ、昼食ブラックタイガー、夕食鶏ササミ肉を、奢ってやるぞ」
桃華「プロ…プロデューサー…ちゃま…」うるっ
モバP「安いモヤシとジャガイモは、オカワリ自由だ!!いつでも俺を頼れ!!」ドヤァ
桃華「プロ……ちゃま…ぐすっ」
モバP「ハンカチ使えよ」
桃華「うっ…ありがとうござい…ぐすっ」
モバP(桃華に買ってもらったハンカチだけど。そういえば、アイロンかけてない)
ジャジャジャ~ン♪
ありす「ドッキリでした。櫻井グループ企業は、オール黒字です。安心してください」
モバP「ドッキリか……」
モバP(マジで安心した)
ありす「もう少し、慌てるかと思いましたが…意外に冷静でしたね」
桃華「プロデューサーちゃまを試すようなことをして、申し訳ありませんでしたわ」
モバP「俺は大人だから!」ふんす
モバP(汗でパンツがびしょ濡れだよぉ……)
モバP「あれ?ちひろさんは…?」
ありす「居ませんね」
桃華「GPSで追跡いたしましょう」
モバP「流石だなぁー桃華。ちひろさんの捜索も完璧じゃないか」
ありす(あれ?人間の生身は、GPS追跡できないはず……)
桃華「ええ、わたくしに抜かりはありませんわ!」
モバP「俺が遭難しても、捜索して助けてくれそうだなー」
ありす(……ということは、位置情報を特定する物が……体のどこかに……?)
桃華「もちろんですわ。火の中水の中、どこでも探しましてよ?」
モバP「ハハハ、安心して遭難・失踪できるし、誘拐されても安心だ!」
桃華「ヘリコプターから潜水艇、必要であれば原子力空母、軍隊、国家…何を使っても」
桃華「万策を尽くして海底から宇宙空間まで、すみずみまで捜し、必ずや見つけて差し上げますわ」ニコッ
――なぜか事故が多い某駅
モバP「ちひろさん、線路に飛び込みなんてやめましょうよ!」
ちひろ「プロデューサーさん!とめないでくださいいいいいいいいいい」
ちひろ「SAKURAI&HAMMER の株と、あとはSkurai Nutrition 社の株を買ってあったんです」
モバP「食品とサプリメント製造をやっている企業でしたね。うちにも、ビタミン剤とかあります」
ちひろ「桃華ちゃんの話…聞きましたよね?櫻井グループはもう、終わり」
ちひろ「ということは、私が買ったSAKURAI&HAMMER の株もるすっわああああああああああああああ」
モバP「あれ、ドッキリだったんです。ありすがネタバラシしましたよーハハハ」
ちひろ「あへあ……へ……」
モバP「ちひろ……さん?」
ちひろ「フヒッ…ありずずぅっ…ぢゃんんん…」
じょぼぼぼっ
ちひろは安堵して、膀胱が緩んだ。股から液体が漏れたが
『ああ、スタドリか。おしっこかと思ったぜ』 ―――と周囲の人間は理解した。
――とある別の日
奏「ふぅ……」
モバP「奏どうした?今日は、テンション低めだな」
奏「ちよっと、難しい問題があって……それが頭をチラつくせいかしら」
モバP「ほほう、学校の問題?数学か英語かー?」
奏「何を言っているの?家族の問題よ」
モバP「えっ?」
奏「父と母の介護、自宅と車のローン」
モバP「 」
奏「さらに、両親に孫の顔はまだかと言われちゃって……結婚もしてないのに。おかしな話よね」
モバP「ちょ……ち、ちょっと待て。奏はJK(女子高生)のはずだよね?」
モバP「アレなのか、ウサミンと同じやつ?そっち系を個性にすんの!?」
奏「……はい?」
モバP「……えっ?」
奏「何を言っているの?JKではなく、OLよ」
モバP「マジかよ」
奏「『年齢はJKなのに、OLに見えていたけど、マジでコイツOLだった』って顔しちゃって失礼ね」
モバP「すみませんでした」
奏「ちなみに、38歳だから」
モバP「マジか……奏、どんだけ若く見えるんだい。人生の先輩だったのか」
奏「敬語を使ってちょうだい」
モバP「すみませんでした……楓さん」
奏「プロデューサー、くん」ギロリ
モバP「あ、ヤベ……」
モバP「す、すみません!『カエデサン、カナデサン』…ね?」
奏「………」
モバP「ほら、似てるから間違えてしまって…」
奏「随分と無礼な後輩君」壁ドンッ!
くいっ
奏はモバPの顎を、指でもちあげた。
モバP「ぐ……ぬぬ」
奏「反抗的な眼をしているのね」
モバP(クソババアが偉そうに…すぐに契約解除して)
ジャジャジャ~ン♪
伊吹「ごめんうそ、ドッキリでした♪」
モバP「ドッキリか……マジで騙されたぞ!本当に、JKだよな?生のJKだと言ってくれええええええ」
奏「生のJKよ、生」
モバP「よっしゃああああああああ!ナマナマナマァアアアアアアアアアアアアアア」
モバP「生だったぞ、生だ、生のJKだ!本物の十代だ、現役JK、未成年ヒャッホー!!」
伊吹「アタシの名字が伊吹、名前が小松って、ドッキリの案もあったんだけど」
モバP「そっちドッキリの方が、俺の精神と頭皮にやさしかったぞ…」
伊吹「奏の年齢ドッキリにしましたイェーイ、楽しんだ?」
モバP「ハゲそうだった…よ」
モバP(クソガキどもめ……)
奏「フフッ」
モバP「ぐぬぬ……奏の演技に上手く騙された」
モバP(こんなクソガキだけど、契約解除せずに済んで、よかった)
おわり
小松伊吹小松伊吹
伊吹小松伊吹小松
小松伊吹小松伊吹
伊吹小松伊吹小松
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