女騎士「私に相談だと?…いいだろう」 (10)

少女「あ、ありがとうございます!」

女騎士「良いのだ、知恵袋の化身と呼ばれるこの私だ、並大抵の悩みならば3秒で解決してくれよう」

少女「流石です女騎士さん!ほんとリスペクトです!」

女騎士「はははよせよせ……で悩みとは?」

少女「あっはい!えぇっとですねぇ…そのぅ…実はですねぇ」

女騎士「ふむ」

少女「こ、告白されちゃったんですわたしぃ」テレテレ

女騎士「あ?」ビキッ

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少女「えっ?」

女騎士「いやなんでもない……それでどうしたと言うのだ、結構なことではないか」

少女「そ、それはそうなんですけど…その…告白された事じたいはとっても嬉しいんですけど…相手のこと私なんにも知らなくて、受け入れていいものかどうか」

女騎士「ふむふむ」

少女「やっぱりお付き合いするのってお互いの事を良く知り合ってからが普通じゃないかなぁ…なんて…でも顔は結構タイプだったりするんです…この機を逃したら他の娘に気持ちが傾いちゃうなんてこともあったりなかったりしないかなぁ…って思ったり思わなかったり」ブツブツ…

女騎士「…………」

少女「どうしたらいいと思います女騎士さん!」バンッ‼︎

女騎士「………なるほどな、お前の悩み良く分かった」

少女「!じゃあ」

女騎士「そんな困った状況を一気に打開する宝具を貴様に授ける」

少女「ほっ、宝具……」ゴクリ

女騎士「これだ…」シャキン

少女「……け、剣…えっ!剣!?」

女騎士「そうだ、この剣こそがお前の苦悩を解消する唯一にして無二の宝具だ」

少女「こ、こんなものでどうやって…」

女騎士「そんなの決まっているだろう、こいつは剣だ、人を叩き斬るくらいしか使い道はない」

少女「は、はぁ…それで?」

女騎士「だから斬るのだ」

少女「…なにを?」

女騎士「その男をだよ、叩き斬って物言わぬ肉片に変えるがいい」

少女「」

女騎士「その男が居るからお前は悩んで居るのだろう、ならばその男が居なくなれば全て解決するではないか…実に単純明快、悩むのもバカらしい」

少女「」

女騎士「男に近づいてこの剣を一振りするだけでいい…それだけでそいつは貴様の悩みと共にこの世から抹消される」

少女「」

女騎士「ほら解決だぞ、やはり私に相談して正解だったな、あとは実行に移すのみだ」

少女「」

女騎士「ん…どうした」

少女「」

女騎士「何を呆けているんだ、しっかりしろ」

少女「はっ!」

女騎士「おぉ気が付いたか、なんなら特別出血大サービスでこの私がそいつを屠ってやる事もやぶさかではないがーーー

少女「結構です!!!」

女騎士「む、そうか」

少女「そ、相談に乗ってくれてありがとうございました!これ返します!それじゃまた!」ガタタッ

女騎士「服を汚したく無いのならば絞め殺すという手もーーー

少女「殺しません!!!」

5日後…

女騎士(最近、奴を見ないな…もしや上手くいってよろしくやってるのではあるまいな…◯ねマセガキ共)

男「やぁ、あんたが噂の女騎士さんかな?」ギシッ

女騎士「む…誰だ」

男「あぁ、スマンスマン…俺はこの街の治安維持に務めてる者だ、名前は…まぁいいだろ、重要じゃない」

女騎士「私に何か用か」

男「そうだ、あんたに用がある、無きゃ話しかけやしない」

女騎士「…………」

男「実は君に一目惚れした、今夜はオレと愛について日が昇るまで語り明かさないか……?なんてな!」

女騎士「……………」

男「ははは、ジョークはお嫌いだったかな?」

女騎士「どちらか言うと大好きだが」

男「そ、そうか、……変わってるなアンタ」

女騎士「ありがとう」

男「いや、褒めてないが」

女騎士「いいからさっさと本題に入ったらどうだ、こうしてる間にも、世界の何処かで毛根が死滅し続けている人々が存在しているのだ…まぁ私にはまったく関係の無い話なのだがな」

男「あ、ああそうか……それじゃあ、本題に入る」

女騎士「ああ」

男「…最近、若い娘が行方不明になる事件が多発してる、それについて俺は調査を進めていたんだが」

女騎士「………」

男「種族も身分もバラバラな被害者たちにたった一つの共通点が見つかった、…行方をくらます直前にある人物と浅くはない関係に陥ってるという事だ」

女騎士「………」

男「それでなんやかんやでオレはその人物を特定し、なんやかんやで隠れ家を突き止めた…ここまではいい、だが問題が発生した」

女騎士「問題?」

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