【艦これ】総司令部の日常 (1000)

※注意
・艦隊これくしょんのSSで、もしも海軍総司令部がこんな場所だったら、と言う感じの話です。

・人名&地名が出てきます。

・キャラ崩壊は恐らくしている。

・誤字脱字、妙改行などもあるかもしれません。

・タイトルが若干変わっていますが、↓の作品の続きです。
 【艦これ】総司令部の日々
  【艦これ】総司令部の日々 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439032387/)


それでも良いという人はどうぞ。

お手柔らかに見ていただければと思います。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442492746

≪前スレからのリクエスト状況≫

・阿武隈  ・鳳翔  ・羽黒

これらのリクエストは、少々日を置いてから消化していきます。

 突如、全世界の海洋に出現した人類の敵・深海棲艦。

 その深海棲艦に対して有効な打撃を与えられるのは、過去の軍艦の記憶を持つ‶艦娘‶と呼ばれる少女達だけである。

 彼女たち艦娘は、海軍出身の提督の指揮のもとで、鎮守府から出撃して深海棲艦を討伐する。

 そして今や、この国に鎮守府は100近く存在し、提督もそれと同じくらいいる。

 各地の提督と艦娘達は出撃などで忙しいが、その提督たちと鎮守府を総べる総司令部だって、多忙なのだ。

【邂逅】

 ―10時前、司令長官執務室―

『司令長官!各地方の鎮守府の戦力データが…』

『島根の石見鎮守府が資金援助を要求しています!』

『長官、研修所から教官の派遣要請がきて…!』

『帯広鎮守府の提督が熊に襲われたクマ!』

『お前遂にやっちまったのか!』

『また深海棲艦がドッと湧いて…』

『うわー、今一杯だって!』

司令長官「えーっと…石見鎮守府の話は中国地方代表提督と話し合って決めてよ。戦力データは大淀君か鳥海君に渡して!熊に襲われた提督君の事は…、

     臨時の提督を見つければいいよ。次…研修所の事は知らないよ~、黎明君に相談して!」

由良「あら、そう言えば提督さんは?」

司令長官「彼なら今、鎮守府内の視察中だよ。もうそろそろ終わる頃合いなんじゃないかな?」

由良「そう…。じゃあ、提督さんのところに行ってくるわね」

司令長官「うん、気を付けて。次は、えーっと…深海棲艦の大群?冬にでもまた大規模作戦を発令すればいいじゃない!」


 ―数分後、工廠―

明石「いやぁ、やっぱり工具が壊れやすいんですよ…。それに、ちょっと人手不足かなー?」

提督「工廠妖精さんや、艤装についてる妖精さんがいるでしょう。彼女たちに手伝ってもらっては?あと、工具の件に関しては請求書を下されば…」

明石「それもあるんですけど~…」

ガラララララ

提督&明石「?」

由良「提督さん、いるかしら?」

提督「由良さん、何か御用ですか?」

由良「研修所から、教官の派遣要請が…」

提督「……………………」ギロッ

由良「!」ビクッ

提督「ああ、失礼しました。ったく、あのアホは…少しは自分でものを考えてほしいものです」

明石「…今、司令長官の事、アホって言ったね…」

由良「まあ、提督さんはよくそう言うし…」

提督「まったく…この前まで提督志願者が少ないと言ってきて、今度は志願者の増大で教官が不足、ですか」

由良「ですけど、教官の数が不足してしまうと…」

提督「海軍の人間を何人か派遣し、さらに艦娘の方も何人か派遣して今までやってこれてましたが…それでも人員不足ですか。どうしたものですかね…」

明石「辞めてしまった提督の方も教官として派遣しては?」

提督「まあ、それも1つの手なんでしょうけど…」

五月雨「提督、いらっしゃいますかー?」

提督「どうかしましたか、五月雨さん?」

五月雨「カレー洋から帰還しまして、それで、新しい艦娘の方を連れてまいりました!」

提督「それでしたら、その方には寮で待っていただいて…」

五月雨「ですが、その方は提督に会いたがっています」

提督「……仕方ないですね。では、すぐにそちらへ向かいます。由良さん」

由良「何?」

提督「その書類は司令長官に付き返してもらって結構です。解決策はあの人が決めるでしょう。でなければ始末するしかありません」

由良「始末って…」

提督「それと、明石さん。工具や人員の件は考えておきますので、少々お待ちください」

明石「はーい」

提督「では、五月雨さん。行きましょうか」

五月雨「は、はい!」

 ―数分後、波止場―

提督「……で、来たわけですが、彼女が新しい艦娘の方ですか」

五月雨「はい…そうです…」


加古「ZZZZZZZZZZZZ…」


提督「…彼女、本当に私に会いたがっていたんですか?」

涼風「うん、『いやぁ、立派な鎮守府だねぇ!できれば、ここの提督に会ってみてぇなぁ!なあ、会わせてくんない?』って言ってた」

提督「…待ってた側が寝てどうするんですか…。本末転倒ですね」スタスタ

五月雨「え、提督何を…」

提督「起こすに決まってるでしょう」スッ

加古「ZZZZZZZZZZZZZ…」

五月雨(えっ…顔近づけてる…まさか…うわわわわわ…//)

涼風(五月雨が想像するような事はしねぇと思うぞ…。どーせ、大声で『わっ』って驚かせるんだろ?)

五月雨(そ、そんな起こし方はしないんじゃないのかな…多分、顔を叩く程度で―)


提督「わっ!!!」


加古「おぅっ!?」ガバッ

五月雨&涼風(本当にやった……)

加古「おおお…頭がクラクラする…」

提督「お目覚めですか?」

加古「んー……まだ眠い…寝ていい?」

提督「次はメガホンで叫びますよ」

加古「それはやめて!起きる、起きますから!」

加古「って、その格好…もしかして、あんたが提督?」

提督「ご明察です」

加古「へぇ~、この立派な鎮守府の提督があんたか…。あたしは加古ってんだ。よろしく!」

提督「よろしくお願いいたします。私は、この東京第壱鎮守府の提督及び新日本海軍総司令長官の補佐官、斑 黎明と申します」

加古「…へ?司令長官の補佐官?お偉いさん?」

提督「まあ、ナンバー2ですね」

加古「…うぉぉ…マジか…。あたし、やべぇところに着任したかもしれん…」

提督「まあ、鎮守府の機能は他と同じですから。ただ…」

加古「?」

提督「他より1人当たりの仕事が多いところが、うちの特徴ですかね」

加古「」

提督「着任したての貴女には流石に大仕事を任せたりはしませんが、この鎮守府に慣れた頃には、貴女にも仕事を任せたいのですが…」

加古「……ちょっと、カレー洋に忘れ物が…」

提督「逃がしません」ガシッ

加古「ひいいいいい………」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪提督/斑 黎明(まだら れいめい)≫

本作の主人公。関東・東京第壱鎮守府の司令官であり、関東地方代表提督でもあり、新日本海軍司令長官の補佐官でもある。性別は男性。年齢は26歳。

真面目な仕事人間であるが、若干S気質なところがある。上司の司令長官がポンコツなところがあるため、司令長官の分の仕事をする事が多々ある。

艦娘達との信頼関係は良好。自らの立場上、気苦労が絶えない。アニメや漫画なども意外と好き。交友関係は結構広い。

好きな言葉は『謹厳実直』。

今日はここまでにします。新スレでもよろしくお願いいたします。

明日は、また別の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



浦風の秋季限定ボイスに心を打ち抜かれた。

1 1 sage saga 2015/08/08(土) 20:13:07.52 ID:4YQQ1f9B0
※注意
・SS初投稿です。

・艦これのSSで、もし海軍総司令部がこんなところだったらという感じで書いていきます。

・人名とか地名とかも出てきます。

・キャラ崩壊もしているかもしれません。

・稚拙な文章です。

・皆様からのリクエストは取る予定です。


それでも大丈夫な方は、お付き合いくだされば嬉しいです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439032387

28 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします sage 2015/08/09(日) 22:15:56.05 ID:OhHCtDG8o
SS初投稿なんて嘘っぱちやんけ
文体と後書きですぐにわかったよ
【艦これ】提督「平和な鎮守府の日常」 陸奥「その3」
【艦これ】提督「平和な鎮守府の日常」 陸奥「その3」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436962792/)
これの人でしょ隠す気全く無くて草生えますよ

41 ◆aKZmxL4TCc sage saga 2015/08/11(火) 20:55:03.46 ID:6laxxW2M0
こんばんは、>>1です。


確かに、>>1は、>>28,>>38に載せられているSSを書いていた作者です。

前に書いていたスレが荒れてしまいましたが(>>1も荒れるような事を書いてしまいました)、やはりSSが書きたいと思ったので、

再び書かせていただいております。1レス目にて嘘をついてしまい、大変申し訳ございません。

このスレでは、皆様の期待に応えられるような作品を書いていこうと思いますので、改めてよろしくお願いします。


>>32,>>37,>>39
  春雨、秋津洲、鈴谷、了解しました。


>>33
 このスレでの世界観は、オリジナルという事でお願いします。また、リクエストの方は間宮の方でよろしいでしょうか?


本日は、リクエストにありました秋月の話を書いていきます。

では、投下します。

前スレワロタww

こんばんは、>>1です。

>>13
  黒歴史…


それでは、投下していきます。

 食事。

 それは、基本的に栄養、すなわち人間が生命を維持し活動をするために必要な栄養素を摂る行為である。(Wikipediaより抜粋)

 それと同時に、新しい何かを発見することもある。


ゴーン、ゴーン

提督「おや、もうこんな時間ですか」

雲龍「そうですね。ついつい書類を片付けるのに没頭してしまいましたから…」

提督「では、休憩もかねて食事へ行きましょう」ガタッ

雲龍「はい、わかりました」スクッ

【食事】

 ―19時過ぎ、食堂―

A定食『瑞鶴特製チキンカレー』

B定食『サンマの塩焼き』

C定食『おにぎり三種(鮭、梅、昆布)』


雲龍「…………………」ジー

提督「…どうしました?」

雲龍「あ、いえ…。この‶チキンカレー‶と言うのが気になるんですけど…」

提督「頼めばいいでしょう」

雲龍「ですけど…この手の料理はがっつり食べると腹痛が…。おそらく少なめでも多すぎるというか…」

提督「…でしたら、私がカレーを少し多めに頼んで、少し貴女にあげます」

雲龍「えっ、よろしいんですか?」

提督「別に構いませんよ。間宮さん、チキンカレー1つ。やや多めで」

間宮「はーい、分かりましたぁ!雲龍さんは?」

雲龍「あ、私はおにぎり三種セットで」

間宮「了解です!少々お待ちくださいね!」

………

間宮「はーい、お待たせしました!」コトッ

提督&雲龍「ありがとうございます」

提督「では、あの席で食べますか」

雲龍「はい」

ガタッ

提督「では、いただきます」

雲龍「いただきます」

提督「では、雲龍さん。少し食べてみますか?」

雲龍「そ、それでは…」オソルオソル

提督「……………」

雲龍「…………はむっ」パクッ

雲龍「…………!」

提督「どうですか?」

雲龍「ちょっと、辛いです…。けど…美味しい…」パクパク

提督「そうですか。それは良かったです。けど、私の分も残しておいてください」

雲龍「あ、すみません…」


司令長官「カレーライス大盛りで!」

間宮「はーい!」


提督「……………」

司令長官「あ、黎明君。隣、いいかな?」

提督「構いませんが、またそんなに食べて…」

司令長官「いいじゃないの別に。よっこいしょっと」ガタッ

提督「また、ナガラズ・ブート・キャンプを受けたいんですか?」

司令長官「それは嫌だから…ジョギングでもするよ…。ところで、雲龍君」

雲龍「はい?」

司令長官「君が、カレーを食べるのって、なんだかすごい珍しい…と言うか初めてじゃないの?」

雲龍「そう言えば…カレーと言うものを食べたのは、今日が初めてです…」

提督「確かに…今までずっとおにぎりかパン(コッペパン)しか食べてませんでしたからね」

雲龍「何度か、食べてみたいな、と思った事はあったんですけど…。新しいものを食べるのって、なんだか躊躇しちゃって…」

司令長官「あー、分かるよ?その気持ち」


TV『こちらのメニュー、何とこの秋限定です!』


提督&雲龍&司令長官「……………」

司令長官「…こういう感じの、期間限定って言葉に惹かれて実際食べに行ったら、そんなに美味しくもなかったって感じで…」

提督「確かに…私もそういう事、あります」

司令長官「それ以来、こんな感じのレポートで…」


TV『ん~…この食感、たまらないです!』


司令長官「って言葉も、本当にそう思ってんの?って邪推するようになっちゃうから…」

雲龍「それ言ったら、他の番組も同じなんじゃ…。でも、私もこういう料理は食べてみたいですけど…やっぱり新しい料理に挑戦するには、

   勇気がいりますし…」

提督「それって、レストランとかでいつも食べてるメニュー以外の料理を食べるのに躊躇する…っていうのも同じですかね」

司令長官「そうだねぇ。確かに、なじみのある店でも期間限定とか地域限定とかのメニューが出されても食べないから…」

提督「まあ、日本人は何かとそういう○○限定って言葉に惑わされやすい傾向がありますから」

司令長官「やっぱり、定番、王道、馴染み深いメニューが一番って事だよね」

提督「………それはまた…」チラッ

雲龍「?」モクモク

提督「…日本人が、たまにおにぎりを食べたくなるのと同じですね」

司令長官「……そう言われるとおにぎり食べたくなっちゃうなぁ…。ねぇ雲龍君、そのおにぎり1つ…」

雲龍「嫌です」ニコッ


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪司令長官/軍乃 盾間(いくさの じゅんま)≫

新日本海軍の司令長官。性別は男性。年齢は46歳。太り気味。仕事はやればできる方だが、仕事が溜まり過ぎると黎明提督に丸投げする事がある。

黎明提督の執務室を意味もなく訪ねたり、勤務中に漫画を読んだりと司令長官にあるまじき勤務態度を取っているが、人望は厚い。その勤務態度から、

黎明提督からよく折檻を受けているが、最終的には冗談と笑って許すくらい心が広い。しかし、本当に真剣な場面になると、すごい頼れる存在になる。

好きな言葉は『治に居て乱を忘れず』。

今日はここまでにします。


明日は>>1の都合上投下できません。次の投下は明後日の9月20日、午後9時以降に、前スレのリクエストにありました阿武隈の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた次の投下で。



ヌ級elite&二級eliteワンパン撃沈って…夕立改二強すぎる…

龍驤&鳳翔の旧一航戦コンビでお願いします

夕立改二になったのかな?おめー

なら夕立改二の頑張る話を

こんばんは、>>1です。

本日は、前スレのリクエストにありました阿武隈の話を書いていきます。

>>25,>>27
  龍驤&鳳翔、夕立改二了解しました。

それでは、投下します。

球磨「球磨、出撃するクマー!」

三隈「くまりんこっ♪」

熊野「ひゃぁぁあ!とぉぉ↑おおぉぉぉぉぉぉぅ!!」


阿武隈「……………」

阿武隈「………私も、個性とか必要かなぁ…」

【個性的なクマ】

 ―10時、執務室―

阿武隈「私には、個性が足りないと思うんです」

提督「いきなり何ですか」

阿武隈「同じ‶クマ‶の名を持つ他の皆さんは、個性的な口調や性格ですけど、私には個性的なところって、無いじゃないですか」

提督「……そういう方面の話ですか」

阿武隈「球磨さんはクマクマ言ってるし、三隈さんは自分の事を‶くまりんこ‶って呼んでます…。熊野さんは、ええと……そのですね、はい、

    どこかのテニスプレイヤーみたいな声を発してますし…」

提督「表現が的確過ぎて困る」

阿武隈「ですから、私も何か個性的な口調をするべきなんじゃないかと思いまして」

提督「別にその流れには乗っからなくてもいいのではないでしょうか…。と言うより…」

阿武隈「?」

提督「私には十分貴女は個性的に見えますよ」

阿武隈「へっ?」

提督「かつては奇跡の作戦と言われるキスカ島撤退作戦で旗艦を務め、艦娘となった今は改二改造練度75と軽巡洋艦最高、しかも改装設計図が必要、

   さらに軽巡初の甲標的装備可能、そしてなにより改二になってからの貴女の、凛々しい姿…。それはもう個性と言っていいのでは?」

阿武隈「え、えへへ…凛々しいってそんな…って違います!」

提督「?」

阿武隈「私が欲しい個性っていうのは、そういう方面の個性じゃなくて、性格面での個性です!」

提督「ああ、そっち方面ですか」

阿武隈「提督、何かいい案ありませんか?」

提督「そうですねぇ……」

≪ケース1:髪型を変える≫

提督「まずは手始めに外見、つまり髪型を変えてみましょうか」

阿武隈「まあ、それが一番手っ取り早いですけど…」

ワチャワチャ

提督「サイドテール」

阿武隈「加賀さんですね」

ワチャワチャ

提督「ポニーテール」

阿武隈「由良姉さんですね」

ワチャワチャ

提督「ツインテール」

阿武隈「五十鈴姉さんですね」

ワチャワチャ

提督「ツーサイドアップ」

阿武隈「夜戦バカですね」

ワチャワチャ

提督「お団子頭」

阿武隈「那珂ちゃんですね」

ワチャワチャ

提督「北上さんスタイル」

阿武隈「やめてくださいぃ!っていうか、全部他の皆さんの髪型と同じじゃないですか!」

提督「そうですねぇ…ほとんどの髪型は皆さんがやっちゃってますし…。残ってるのはスキンヘッドぐらいしか…」

阿武隈「尼さん!?っていうか、乙女の証をそんな簡単にバッサリ切ろうとしないで!バリカン持ってこないで!」

提督「冗談です。流石にそんな躊躇なく女性の髪を毟るほど私は非道ではありません」

阿武隈「と言うか、提督髪型整えるの上手ですね」

提督「一応手先が器用ですので」

≪ケース2:口調を変える≫

提督「試しに語尾に‶クマ‶とつけましょうか」

阿武隈「分かりました。やってみます…」


阿武隈「あたし的には、とってもОKクマ!」

阿武隈「皆さん、あたしの指示に従ってクマ!」

阿武隈「阿武隈、ご期待に応えるクマ!」

阿武隈「お風呂は大好きクマ~、ふふーん!」

阿武隈「建造が終了したクマ~」


球磨「クマアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」ドドドドドドドドドドドドドド

提督「あ」

阿武隈「!?」

球磨「球磨のアイデンティティーを奪うなクマァァァァァァァァァァァ!!!」

阿武隈「ひゃあぁぁぁぁぁ!!ごめんなさいいいいいいい!!」

球磨「ガルルルルルルルルルルルルル!!」

提督「………失敗、と」

 ―15時、執務室―

阿武隈「もう…どうすれば…」

提督「……阿武隈さん」

阿武隈「はい?」

提督「やはり阿武隈さんは、今のままが一番個性的だと思いますよ」

阿武隈「へ?」

提督「先ほども述べた通り、奇跡の作戦の旗艦を務め、改二になってからはずば抜けた性能を持つぶっ壊れ軽巡…」

阿武隈「ですから、私はそういう個性よりも性格的な個性を―」

提督「そこです」

阿武隈「?」

提督「他のクマトリオが性格面で個性的なのであれば、貴女は外面、性能で個性的です。そちらの方が、性格面が異常な方より親しみやすいですから」

阿武隈「そ、そうですかね……」

提督「そうです。今のままの阿武隈さんの方が良いと、私は思います」

阿武隈「……分かりました。では、今のままでいる事にします」

提督「考え直してくれたようで何よりです」

阿武隈「ご協力、ありがとうございます。では、失礼します」パタン

提督「…………………ふぅ」ギシッ

提督(…まあ、下手に性格を変えてしまうと、これまでの阿武隈さんの交友関係が崩れてしまいかねませんから、変えないようにリードしましたが…)

阿武隈『そう…そうよね!あたしはもう十分個性的よね、うん!」

提督(計画通り)ニヤリ


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪阿武隈≫

長良型軽巡洋艦六番艦。艦娘No.110(改二はNo.200)。改二になる前までは若干おどおどした雰囲気が目立っていたが、改二になってからは凛々しくなる。

中々皆に漢字を覚えてもらえないのが悩み。自分は個性が無いと自虐気味だったが、提督からのアドバイスで立ち直る。軍艦だった頃の阿武隈が、

‶奇跡の作戦‶ことキスカ島撤退作戦の旗艦であったため、(改二になってから)水雷戦隊主体の作戦では旗艦を任されることもよくある。

好きな言葉は『蛍雪の功』。

今日はここまでにします。

阿武隈をリクエストしてくれた方、いかがでしたか?


ここで一つ、お詫びがあります。

途中まで阿武隈の一人称が‶私‶でしたが、本来の阿武隈の一人称は‶あたし‶でした。申し訳ございません。


明日は、前作のリクエストにありました鳳翔さんの話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



阿武隈改二可愛いけど、ウチの艦隊では軽巡最低練度(LV.24)やねん…。だって育てにくいんだもん…。

乙乙
確かに軽巡は育てにくいわ
霧島をリクエストします

おつ
くまくま衆・影の一人、筑摩がみたい

質問だけど、作者がまだ持ってない艦娘てどれくらいなの?
リクエストする際に考慮したいので

こんばんは、>>1です。

今日は、前スレのリクエストにありました鳳翔の話を書いていきます。

>>39-40
  霧島、筑摩了解しました

  そうだ、筑摩さんもクマだった…。

>>41
  今日の投下終了後にお教えいたします。

それでは、投下します。

 ―20時過ぎ、特別艦寮・間宮&伊良湖の部屋―

間宮「す、すみません…風邪をひいてしまいました…」グスッ

伊良湖「間宮さん、大丈夫ですか?」

鳳翔「はい、間宮さん。おかゆです」

間宮「あ、ありがとうございます…。それで、鳳翔さんに折り入って頼みがあるのですが…」

鳳翔「はい、何か?」

間宮「明日の食堂の料理を、お願いしたいのですけど…」

鳳翔「それくらいでしたら、構いませんよ」

間宮「すみません…げほっ」

鳳翔「大丈夫ですか?はい、おかゆ。あーん」

間宮「むぐっ…ありがとうございます」

鳳翔「では、私はこれで。伊良湖さん、あとはお願いします」

伊良湖「は、はい!」

鳳翔「急に寒くなってきたから、体も冷えるでしょうし、おかゆを食べたらすぐに寝てくださいね?」

間宮「分かりました…」

鳳翔「伊良湖さんも、風邪をひかないように体を温めて寝てくださいね?」

伊良湖「は、はい」

鳳翔「では」パタン

【皆のお艦】

 ―翌日8時、食堂―

雷「あれ?間宮さんは?」

鳳翔「間宮さんは昨日風邪をひいてしまって、今日はお休みなんです」

雷「あらら…。じゃあ、私が看病してあげなきゃ!」

鳳翔「だめよ?貴女はまだ小さいんだし、風邪がうつったらどうするの」

雷「そ、それはちゃんとマスクとかして…」

鳳翔「それでも、万が一風邪をひいちゃったら元も子もないでしょ?私が貴女の代わりに間宮さんを看病するから、貴女は貴女のするべきことを、

   しなさいな」

雷「は、はい…」

鳳翔「でも、進んで看病をしようとした貴女はえらいわよ?」ナデナデ

雷「はふぅ…ありがとうございます」

鳳翔「それじゃあね」


提督「やはり、鳳翔さんのお艦力はすごいですね」

司令長官「そうだねぇ。まさにみんなのおかんだね」

雷「あ、司令官に司令長官!おはよう!」

提督「おはようございます」

司令長官「おはよう」

雷「ところで司令官、お艦力って?」

提督「さっきも雷さんが見た通り、鳳翔さんはお母さんのようなふるまいをする事に定評があるんです」

司令長官「まさに、理想の母親像だしねぇ。美人だし、優しいし…」

雷「そんなにお艦力って強いの?私はただ『すごい優しいなぁ』としか…」

提督「それは、鳳翔さんの行動を見ればわかります」

雷「?」


 ―数十分後、洗い場―

鳳翔「こんにっちは、赤ちゃん~♪」ジャブジャブ

提督「鳳翔さん」

鳳翔「あら、提督。どうなさったんですか?」

提督「よろしければ、お手伝いいたしましょうか?」

鳳翔「あら、いいんですよ別に。こういう仕事は私がする事ですから…」

提督「ですが、私もたまにはこういう事をしないと…」

鳳翔「お気遣いは、ありがたく受け取ります。それより提督?最近徹夜が増えていると聞きましたが?」

提督「…それに関しては、すみません。書類が山積していまして…」

鳳翔「だめですよ?ちゃんと規則正しい生活をしないと、体を壊してしまいますよ?」

提督「はい、分かりました」

鳳翔「ちゃんと暖かい布団で寝て、食事もバランスよく摂るんですよ?」ポムポム

提督「…はい」


提督「…と言った感じに」

雷「おおおお……」

司令長官(気のせいかな…。一瞬黎明君が丸くなった気が…)

提督「それと、他にも色々…」

雷「え?まだあるの?」

 ―16時過ぎ、波止場―

天龍「艦隊が帰投したぜ~…」

鳳翔「皆さん、お疲れ様です。おやつを用意してありますので、後でどうぞ」

睦月「おやつ?わーい!すぐ食べに行くにゃしぃ!」

文月「やったぁ~」

鳳翔「こらっ、待ちなさい!」カッ

睦月&文月「!」ビクッ

鳳翔「貴女たち…手も洗わないで食べに行こうとしたでしょう!」

睦月「えっ…」

文月「はぅ…」

鳳翔「だめでしょ?そんなバイキンがついた手でおやつを食べちゃ病気になっちゃうでしょ?ちゃんと手を洗いなさい」

睦月「は、はい…」

文月「ごめんなさい…」

鳳翔「分かれば良いんですよ。さ、手を洗ってきてくださいね」

睦月&文月「はいっ!」


 ―17時過ぎ、厨房―

鳳翔「しーあわっせは、歩いてこない♪だから、歩いてゆくんだね♪」

伊良湖「あれ、鳳翔さん早いですね!」

鳳翔「あら、伊良湖さん。今日はちょっと、私の得意料理を振る舞おうかと張り切っちゃったた、少し早く来すぎちゃって…」

伊良湖「へぇ~…得意料理って?」

鳳翔「それは秘密です♪」

伊良湖「えー…」

鳳翔「じゃあ、腕を振るっちゃおうかしら」

伊良湖「私も何か…」

鳳翔「そう?じゃあ……」

 ―19時過ぎ、食堂―

提督「どんな感じでしたか?」

雷「確かに…THE・お母さんって感じがしたわね…」

提督「ちなみに、この食堂の献立作りには、鳳翔さんも一枚噛んでいます」

雷「え、そうなの?」

提督「それと、お昼の料理番組でやっていたメニューをその日の夜のメニューにする事もあります」

雷「それもまたお母さんっぽい!」

提督「それと、今日の食堂のメニューは、全て鳳翔さんの得意料理なんですが…」チラッ

雷「?」チラッ


A定食『ハンバーグ』

B定食『唐揚げ』

C定食『おにぎり三種(鮭、明太子、おかか)』


雷「揺るぎない!」

天龍「あ~…疲れた体に鳳翔さんのメシが染み渡るぜぇ~…」パクパク

鳳翔「こーら、女の子がそんな口の利き方するんじゃありません」ピシッ

天龍「う、すみません…」

雷「まさに、母…!」

提督「ちなみに鳳翔さんが良く口ずさむ歌もまた、どれもお母さんの歌うような歌です。(例:こんにちは赤ちゃん、365歩のマーチ…等)」

雷「ママン!みんなのママン!!」

提督「後は……」


 ―21時過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫―

瑞鶴「…加賀さんとうまくいかない……」

鳳翔「そうですね…。確かに加賀さんは五航戦の貴女や翔鶴さんを毛嫌いしているような感じもありますけど、貴女も嫌そうな態度を取っているのでは?」

瑞鶴「へ?」

鳳翔「貴女が嫌そうな態度を取れば、相手もまた不愉快な態度を取ります。まずは、貴女が加賀さんに歩み寄ってみるのもいいと思いますよ」

瑞鶴「うぅ…鳳翔さぁん…」


提督「ああ言った感じで、夜の居酒屋で皆さんの悩みや愚痴を聞いたりします」

雷「そっちの意味のママも!?」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪鳳翔≫

鳳翔型軽空母一番艦。艦娘No.25。その包容力と言動が、皆にお母さんのような安心感を与えていることから、経緯を表して『お母さん』と呼ばれている。

実はこの鎮守府最古参の空母だが、深海棲艦相手に説教をしようとしたため、提督から戦線から退くように言われる。その後は主に、鎮守府で炊事、

洗濯をするようになる。しかし、たまに出撃をする事もある。NGワードは『おばあちゃん』。

好きな言葉は『温厚篤実』。

今日はここまでにします。

前スレで鳳翔をリクエストしてくれた方、いかがでしたか?

明日は、前スレのリクエストにありました羽黒の話を書いていく予定です。


>>41
  今>>1が持っていない(図鑑にない)艦娘は、

  ・長門  ・翔鶴  ・舞風  ・大和  ・秋雲  ・夕雲  ・矢矧  ・酒匂  ・武蔵  ・香取  ・伊401  ・磯風

  ・Bismarck  ・Z1  ・Z3  ・Prinz Eugen  ・大鯨(龍鳳)  ・天城  ・春雨  ・清霜  ・朝雲  ・山雲

  ・秋月  ・照月  ・高波  ・朝霜  ・U-511(呂-500)  ・Roma  ・秋津洲  ・瑞穂  ・風雲  ・海風  (図鑑順)

以上です。長門、ビスマルクなどのマイナーな艦はリクエストしていただいても構いません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



艦これのゲームって、プレイヤーの機嫌が悪くなると、それに連動して艦娘の命中率が下がって被弾率が上がっている気がする…。

乙でした
大井っちリクお願いします

おつ
マイナーじゃなくてメジャーじゃね?
長門さん怒ってるぞ

こんばんは、>>1です。

今日は、前スレのリクエストにありました羽黒の話を書いていきます。

>>50
  大井、了解しました。

>>52
  そうでした。マイナー(あまり知られていない)ではなくて、メジャー(広く知られている)でした。ご指摘ありがとうございます。


それでは、投下していきます。

 ―9時、執務室―

提督「では、羽黒さん。昨日の引継ぎをお願いします」

羽黒「は、はい。えっと…」オドオド

提督「?」

羽黒「あの…昨日は、その…出撃を6回、行って…それで…その…」

妙高「羽黒?落ち着いて報告していいのよ?ゆっくりでもいいから…」

羽黒「ご、ごめんなさい!妙高姉さんに気を使わせてしまって……」

妙高「あ、違うのよ?そういう意味で言ったんじゃなくって…」

羽黒「そ、そうでしたか…。ごめんなさい…」

提督「では、羽黒さん。引継ぎを続けて…」

羽黒「お、お時間を取らせてしまって、ごめんなさいいいいいいい……」バタン

提督&妙高「あ……………」

提督「……………」

妙高「…………羽黒から、引継ぎ受けてきます」

提督「お願いします」

パタン

提督「………またか」

【小心者≒臆病】

 ―10時過ぎ、執務室―

ガチャ

妙高「お待たせいたしました、提督」

提督「無事、引継ぎは終わりましたか?」

妙高「ええ、何とか…。部屋で泣きじゃくっていましたので、足柄と一緒に慰めて…」

提督「そこまで泣いていたんですか…」

妙高「私や提督に迷惑をかけてしまった上、まともに引継ぎもできなくて、って」

提督「私は別に、迷惑とは感じていませんでしたが」

妙高「…提督は、あまり女心を分かっておられないんですね」

提督「?」

妙高「いえ、何でもありません」

提督「まあ、話を戻しまして、羽黒さんのあの性格は少し問題ですね」

妙高「あの、少々臆病な性格ですか?」

提督「このような場所で、あのようにすぐに泣きだして逃げてしまうようでは、ろくに報告もできませんし…」

妙高「あんな子が社会に出たら、すぐにいびられるでしょうね…あと、これは足柄から聞いた話なんですけど…」

提督「?」


 ―数日前、カスガダマ沖・Gマス(敵空母機動部隊)―

ズドォォォォォン

軽空母ヌ級elite「ギアアアアアア…」大破

羽黒「!」

足柄「今よ羽黒!そいつを倒して!」

羽黒「は、はい!」ジャキン

軽空母ヌ級elite「……………………」ギロッ

羽黒「ヒッ……」

足柄「何してんの!早くそいつをぶっ倒すのよ!」

羽黒「で、でも…」

羽黒(このヌ級さんを倒したら、ヌ級さんは私の事を恨むんだろうな…。それで、恨まれながら私は生きていく…それは嫌だぁ…)グスッ

足柄「いいからさっさと倒しなさいよこの小心者オオオオオオオ!!」ズドオオオオン

羽黒「きゃあああああっ!?」中破

軽空母ヌ級elite「!?」


 ―回想終了―

妙高「…あのまどろっこしさに焦れて、足柄が羽黒に向けて砲撃したんですです…」

提督「あの時の羽黒さんの中破、あいつの仕業だったのか。後で締めることにします」

妙高「それはまた置いといて、敵を倒す事にまで躊躇するっていうのは、問題すぎます」

提督「確かに…。では、羽黒さんのあの小心者っぷりを何とかしなければなりませんね」

妙高「それには、どうすれば…」

提督「………………」


 ―16時過ぎ、廊下―

羽黒「ど、どうしよう……」テクテク

提督『貴女は少し敵に対して怯え過ぎです。それを直す事を踏まえて、アルフォンシーノ方面へ出撃して下さい』

羽黒(って言われて…一応敵を倒す事には成功したけど…)トコトコ

羽黒(途中の海域で足柄姉さんと加賀さんが大破して撤退…。私が旗艦なのに…こんな戦果になっちゃって……)テク、テク

羽黒(こんな報告したら、提督は怒るだろうな…。妙高姉さんや那智姉さんもがっかりするかもしれない…)

羽黒「それだったら……」

羽黒「この書類…シュレッダーして…」

提督「何してるんですか」

羽黒「ひょあああああああああああああっ!!?」

提督「それ、報告書ですよね?何でそれをシュレッダーにかけようと?」

羽黒「そ、それは…」ガタガタ

提督「…大方、大した戦果を挙げられなくて、怒られるだろうから証拠隠滅…と言ったところですかね」

羽黒「………はい」

提督「報告書をシュレッダーにかけようとしたのは私も流石に看過できません」

羽黒「……ごめんなさい…」

提督「…貴女は、やはり小心者、と言った感じですね」

羽黒「…………うぅ…」

提督「敵艦に同情して攻撃できず、戦果が大したものでなければ報告も恐れて報告書を破棄しようとする…」

羽黒「…ご、ごめんなさい…。こんな私って、役立たずで不要ですよね…。ごめんなさい…」タッ

提督「待ちなさい」ガシッ

羽黒「は、離してください…私なんて、もう…」

提督「……先ほど述べた小心者ととれる貴女の行動は、裏を返せば、みな良い事です」

羽黒「…ふぇ?」

提督「敵に同情するという事は、相手が死ぬことが悲しい、殺したくない、という事。そして戦果の報告をしないというのは、私達を悲しませたくない、

   という事ですよね。さらには、貴女は姉妹や他の艦娘の方々に優しく接している、優しいお方です。…まあ、私の事は怖がっているようですが」

羽黒「……………」ウルッ

提督「貴女の小心者っぷりは少々度が過ぎていますが、貴女は常に他者を気遣う事ができる…そういう立派な方です」

羽黒「…………提、督…」ジワッ

提督「そんな心優しい方を、不要と思うはずがないでしょう」

羽黒「提督…提督うううう……」ダキッ

提督「……やれやれ」


 ―廊下の角―

妙高「あら…あらあらあら……」

陸奥「妙高?何私の物まねしてるの?」

 ―17時、執務室―

提督「……ですが、羽黒さんの小心者、という問題は根本的には解決していませんよね」

妙高「そう言えば…そうでしたね…」

羽黒「ご、ごめんなさい…。私の問題なのに、皆さんにまで迷惑をかけてしまって……」

提督「いえ、それは別に悪い事ではありません。むしろ良かった点は、羽黒さんが対人恐怖症というわけではないという点です」

妙高「対人恐怖症?」

提督「要は、人と接するのを恐れる症状です。この国の提督の中には、対人恐怖症の提督もいらっしゃいます」

羽黒「…何でその人、提督やってられるんだろ…」

提督「貴女も一度会ってみるといいでしょう。まあ、それはともかくとして、羽黒さんは他の皆さんとは良好な関係を築けておりますので、

   対人恐怖症と言う問題はないのですが…小心者を直す良い解決方法があればよいのですが…」

妙高「……今さらなんですけど、那智と足柄にも相談した方がいいわね…」

提督「そう言えば、それが一番良いかもしれませんね」

羽黒「ごめんなさい…私なんかのために…」


 ―数分後、重巡洋艦・休憩室―

那智「酒だな」

足柄「酒で気を大きくすればいいじゃない」

提督「聞いた私がバカでした」

妙高「いえ、これはある意味良いアイディアかもしれませんよ。お酒を飲めば、羽黒の臆病さも軽減されるのではないかと…」

提督「……本来、酒を飲んで出撃する事は禁止なんですが、まあ1度だけなら許可しましょう。その代り、妙高さんも同行してください。それでしたら、

   許可しましょう」

妙高「お安い御用です」

羽黒「へ?お酒?」

 ―翌日10時、重巡洋艦・休憩室―

羽黒「う…うぅぅぅぅ……///」

妙高「いい感じに酔いが回ってるわね」

提督「あんまり泥酔させますと、逆に前に進むことも困難になりますので、これくらいにしておきましょうか」

足柄「それじゃあ頑張ってねー!///」

那智「私らはここで飲んでるから、何かあったら呼んでくれ///」

提督「何あんたらどさくさに紛れて飲酒してるんだ」


 ―数十分後、アルフォンシーノ方面・Gマス(深海棲艦泊地艦隊)―

ズドオオオオオン!!バゴォオオオオオオン!!!

空母ヲ級flagship「モ、モウ…堪忍シテツカァサイ…」大破

羽黒「ハッハッハァ!!良いね良いねぇ、その表情…たまんねぇぜ…!」ズドス

空母ヲ級flagship「グ……」撃沈

戦艦ル級flagship「ヒッ……」中破

羽黒「次はテメェの番だ…私のファンサービスを、受け取れェ!!」ドゴォォォォォォォォ

戦艦ル級flagship「グオオオオオオ……」撃沈

羽黒「ちっ……どいつもこいつも歯ごたえのない…もっと骨のあるやつを呼んで来やがれェ!!」

駆逐二級elite「…………!!」ビクビク

羽黒「後はテメェだけのようだなぁ…」ジリジリ

駆逐二級elite「………………」ウルウル

羽黒「『私ひとりじゃ力及びませんから投降します、許してください』ってかぁ?」

駆逐二級elite「………………」コクコク

羽黒「許すわけねぇだろ、ダボがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ズッドーン

駆逐二級elite「アイエエエエ……」撃沈

羽黒「はっはぁ!!暁の水平線に勝利を刻んでやったぜぇえぇぇ!!」

妙高「」


 ―数時間後、執務室―

提督「……………」

妙高「…と言った感じで、ボス艦隊を1人で全滅させました。無傷で」

羽黒「うぅ……頭が痛い……私、そんなにすごいことしたんですか…?酔って何にも覚えていないです…」

提督「……なんか、真剣に悩んだ私たちがバカみたいですね」

 このあと、艦娘が飲酒して出撃する事は完全に禁止された。


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪羽黒≫

妙高型重巡洋艦四番艦。艦娘No.58(改二はNo.194)。いつもおどおどしていて、泣き虫でもある。深海棲艦に同情してうまく攻撃する事ができない、

戦果が芳しくないと、怒られることを恐れて報告を躊躇するなど小心者なところがあるが、本当は心優しい性格。姉達とは良好な関係が築けている。

酒に酔うとヤ○ザのような口調になって性格も獰猛になる。お酒には弱い。気遣いなら誰よりもできる。

好きな言葉は『一視同仁』。

今日はここまでにします。

前スレで羽黒をリクエストしてくれた方、いかがでしたか?

明日は、リクエストにありました龍驤&鳳翔の話を書く予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



アルフォンシーノで長門&舞風掘りを始めようと思ったけど、弾薬消費が半端ない&大破撤退率が多いという理由で止める事に。

長門さん、貴女はイベントか建造で迎える事にするよ。

乙―
霧島&鳥海リクエストします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました龍驤&鳳翔さんの話を書いていきます。

>>63
  霧島&鳥海、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―13時過ぎ、廊下―

龍驤「ふっふーん♪演習で完全勝利や!これなら提督はんも喜んでくれるやろな~」タッタッタ

龍驤「明日は鳳翔はんと一緒にお出かけやし、ウチ、最近絶好調やなぁ~♪」タッタッタ

龍驤「おっと、あかんあかん。報告する時はシャキッとせんとな」コホン

龍驤「じゃあ―」スッ


バン!!!


龍驤「!?」ビクッ

龍驤「ど、どないしたん!?」

鳳翔「あ、龍驤ちゃん!ちょうどいいところに!ちょっと提督を止めるのを手伝っていただけますか!?」

提督「おzpdかどmzぴおじゃpzhぱあphzbphwfhzうぁfmxぱfみあz」ブツブツブツブツブツ

龍驤「なんやこの状況!?」

提督「うぇjfんぇふhpcぶあxhかzんくあzちゃえpcずpvhぺwbhcヴぉね」ブツブツブツブツブツ

龍驤「文字化けしとるやないけ!」

鳳翔「ですから、早く止めないとならないんです!」

龍驤「そ、そや!キミ、間宮さんのトコにでも行こ!な?」

鳳翔「そ、そうです!間宮さんのスイーツでも食べて気分転換しましょう!ね?」

提督「かそぴんdhphfんっはfぱfzんfぽうぇざfphざvhzwふぉfp―!!」ブツブツブツブツブツ

【一航戦とお出かけ】

 ―数十分後、食堂―

提督「…………」ズズズ

鳳翔&龍驤「…………」ドキドキドキドキ

提督「……ふぅ。すみません、落ち着きました」

龍驤「な、なんであんな状況に…?」

提督「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。2日連続の徹夜の上、視察した鎮守府の提督の態度が臓物に来るような事ばかりでしたので、

   鎮守府に戻ってきたら暴走してしまいました」

龍驤「臓物に来るような事って…何?」

鳳翔「ええとですね…人を見下す、理不尽な事しか言わない、自分の言ってることが正しいと信じて疑わない…等」

龍驤「そら腹立つわな…」

提督「いえ、昔あのような人物を知っていましたので、なおさら腹が立ったのです」

龍驤「司令長官の補佐官ってのも大変なんやな」

提督「あの提督は、私よりも年上で、立場よりも年齢の方が大事だろって野郎でしたので…」

鳳翔「それよりも提督?2日連続も徹夜なんて、そんなに頑張っていては、いずれ体を壊してしまいますよ」

提督「申し訳ございません、司令長官にも仕事をやらせたのですが、補佐官としての仕事がまだまだ山積みでして…」

龍驤「そんなら、うちらを頼ってくれてもよかったのに…」

提督「いえ、貴女たち艦娘は深海棲艦と戦うのが主で、秘書艦としての仕事は二の次です。それに、鳳翔さんも龍驤さんも昨日から出撃と演習を、

   していたでしょう。そんな2人たちに無理を強いる事はできません」

鳳翔「それでも」ズイッ

龍驤「それでもや」ズイズイ

提督「?」

鳳翔「貴方は、もっと私達を頼った方がいいんです」

龍驤「なんでも1人で抱え込んだらあかんて。ウチらに相談してもええんやで?」

提督「……………」

鳳翔&龍驤「…………」ジー

提督「…分かりました。頼る機会がありましたら、頼らせていただきます」

鳳翔「はい、それでいいんです」

龍驤「せやせや」

鳳翔「それより、2日連続で徹夜って、御体も疲れているでしょう?」

提督「確かに…体が少しだるいですね」ゴキゴキ

鳳翔「でしたら、今からでもお休みになられては?」

提督「いえ、それはだめです。いくら疲れているからと言って、貴女たちの負担がかかるような事をしては…」

鳳翔「提督?今日の秘書艦は私なんですよ?」ジロッ

提督「……すみません、鳳翔さん。できるだけでいいので、私の仕事を少し片づけていただけますか?」

鳳翔「分かりました」ニコッ

龍驤「せや、キミ!」

提督「はい?」

龍驤「明日、鳳翔はんと一緒にお出かけなんやけど、キミも一緒にどうや?」

提督「……お出かけ、ですか。しかし明日は提督としての仕事を…」

司令長官「いいんじゃないの?行っても」

提督「へっぽこ司令長官…」

司令長官「変な枕詞は置いといて…。黎明君、最近儂が仕事を押し付けているのを引いても働き過ぎに見えるんだよ。たまには、息抜きでもしたら?」

提督「しかし、補佐官及び提督としての仕事が…」

司令長官「それは儂がやっておくから、ね?」

提督「……では、お言葉に甘えさせていただいて、鳳翔さん、龍驤さん」

鳳翔「はい?」

提督「…明日のお出かけに、ご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?」

龍驤「もっちろん、ОKや!」

 ―翌日10時過ぎ、列車内―

ガタンゴトン、ガタンゴトン

提督「すみません、私までご一緒させていただくなんて。お2人のプライベートに…」

鳳翔「大丈夫ですって」

龍驤「そんなに気に病む必要はないんやで?今日はうちらと一緒に休みを楽しむで?」

提督「…そうですね。ところで、行先は?」

アナウンス『次は、鎌倉。鎌倉です』

龍驤「うちらにとっても重要な場所や」

鳳翔「正確には、私達艦娘にとっても、ですね」

提督「?」


 ―数十分後、三笠公園―

提督「‶戦艦・三笠‶…ですか」

龍驤「ここ横須賀は、‶龍驤‶が生まれた場所やし、縁深き所や」

鳳翔「ですから、一度は来てみたいと思っていたんです」

提督「なるほど…」

龍驤「さ、はよ三笠に乗ってみよ!」グイッ

提督「そんなに袖を引っ張らないでください…」

鳳翔「龍驤ちゃんはやんちゃですから…」

 ―1時間後―

龍驤「いや~、楽しかったなぁ!」

提督「そうですねぇ…。三笠の内装が、あんなふうになっているとは知らなかったです…」

提督(海軍のプラモの展示会、艦隊コレクションって…何か違和感を感じる…)

鳳翔「提督はここに来たことはなかったんですか?意外ですね…」

提督「ええ、何分多忙ですから…」

龍驤「ほんなら、今日ここに来れてよかったなぁ!」

鳳翔「私達も、提督と一緒に来れて、嬉しかったです」



提督「……ええ、私も嬉しかったです」ニコ



鳳翔&龍驤「!」

鳳翔(今……一瞬だけ…)

龍驤(提督はん……笑った?)

提督「?どうかしましたか?」

鳳翔「い、いえ。別に…」

龍驤「なんもあらへんで!」

鳳翔&龍驤(もしかして、私/ウチ、すごい貴重な場面に出会えたかも…?)

ぐうううううう……

提督&鳳翔「おや?」

龍驤「あ、あははは……ごめん、ウチの腹の虫や」

鳳翔「あら…そう言えばもうそんな時間でしたね」クスクス

提督「横須賀と言ったら、海軍カレーか横須賀バーガーですかね」

龍驤「アカン…ウチ、もう限界や…。はよ食べにいこ…」

 ―数十分後、料理店―

提督「流石に‶coco壱‶は無いかと思いましたので、ささっと検索してよさそうな店を見つけました」

龍驤「当たり前やろ…」

鳳翔「ここまで来て流石にチェーン店っていうのは…少し…」

提督「まあ、入りましょう」

カランコロン

店員「いらっしゃいませ~、3名様でしょうかぁ?」

提督「はい」

店員「では、こちらの席へどうぞ~」

ストン

提督「ありがとうございます」

店員「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びくださ~い」

提督「さて、何にしましょうかね」

鳳翔「あ、横須賀バーガーもありますよ?」

龍驤「うわっ…カロリー高っ……こら太ってまうわ…」

鳳翔「私は、このネイビーカレーにしましょうか」

提督「では、私もそれで」

龍驤「う~ん…ほな、ウチもそれで」


 ―十数分後―

店員「お待たせいたしましたぁ。ネイビーカレー、3人前です」コトッ

提督「では、いただきましょうか」

鳳翔「はい、いただきます」

龍驤「いっただきまーす!」

パクッ

3人「……………」

提督「………普通に考えたら、私達いつも海軍カレー食べてますよね」

鳳翔「………ええ」

龍驤「……せやったな。ああ…横須賀バーガーにすればよかった…」

 ―数時間後、列車内―

ガタンゴトン、ガタンゴトン

提督「………ZZZZZZZ」カクンカクン

鳳翔「やっぱり、お疲れになられてたんですね」

龍驤「せやなぁ…ここ最近、夜に執務室の明かりがつきっぱなしって事も何度かあったし…」

鳳翔「これからは、提督に負担がかからないように、私達も頑張らないとですね」

龍驤「せやなぁ……にしても」

鳳翔「あの、提督の一瞬だけ見せた笑顔…」

龍驤「……惚れてまうやろ…///」

提督「………ZZZZZZZ」

鳳翔「…それにしても、可愛らしい寝顔ですね」ナデナデ

龍驤「あ、ずるい!ウチもウチも!」ナデナデ

提督「………ZZZZZZZ」

鳳翔「ふふっ。起きないですね」ナデナデ

龍驤(グリーン車で良かった…。普通車でこんなことやったら、恥ずかしくて死んでまうわ!)ナデナデ


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪龍驤≫

龍驤型軽空母一番艦。艦娘No.30(改二はNo.157)。なんちゃって大阪弁と独特なシルエットが特徴の元気少女。鳳翔とは元一航戦コンビだったため、

今でもよく一緒に行動している。寮の部屋も同室。艦載機の扱いは非常に上手く、その腕は赤城や加賀に劣らない。横須賀の海軍工廠生まれなのに、

大阪弁を使う理由は謎。胸は控えめだが、将来性はある。得意料理はたこ焼きとお好み焼き。

好きな言葉は『竹馬の友』。

今日はここまでにします。

>>25
鳳翔&龍驤の話、いかがでしたか?


明日は>>1の都合上、投下できません。次の投下は明後日の9月25日、午後9時以降に>>27のリクエストにありました、

夕立改二の話を書いていきます。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


>>39>>63の方に1つ提案が…。

どちらも霧島をリクエストされているのですが、この2人のリクエスト消化は同じ話でよろしいでしょうか?

それとも、霧島ソロの話、霧島&鳥海の話、方がよろしいでしょうか?


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた。



艦これやる前までは、戦艦・三笠なんて行った事はなかったけど、プレイし始めてから行きました。見方が思いっきり変わりました。

呉の大和ミュージアムにも行ってみたい…。

乙ーリクエストは同じでいいですよ

鳳翔と龍驤の仲がいいお話、ほんと好き
龍驤は経歴見ても、鳳翔とタメ口聞けて現一航戦を呼び捨てできる数少ない艦娘

加賀&加賀岬でリクお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました夕立改二の話を書いていきます。

>>76-77
  分かりました。では、>>39の霧島及び>>63の霧島&鳥海のリクエストは同時に消化するという方針で行きます。

>>78
  加賀(加賀岬)、了解しました。


それでは、投下していきます。

 ―14時過ぎ、カレー洋制圧戦・Dマス(東方主力艦隊)―

ズドドドドオオオオオン

空母ヲ級elite「ガフッ…!?」撃沈

夕立(改二)「よし、後はあいつだけっぽい!」

摩耶「やっちまえ、夕立!」

戦艦ル級flagship「バカナ……タカガ駆逐艦如キニ私ノ艦隊ガ殲滅サセラレルダト…!?」

夕立「さあ、貴女に悪夢を見せてあげるわ!」ズッドーン

ドゴォォォォォォォォ

戦艦ル級flagship「バカナ…バカナァァァァァァァァ…!!」撃沈

夕立「よし、これで全滅っぽい!」

摩耶「すげぇじゃねぇか!夕立!今日のMVPはお前だぜ!」

白露「あーあ、白露が1位じゃなかったか~!」

千歳「それじゃあ、鎮守府へ帰りましょうか」

夕立「はーい!」

金剛「夕立は頑張ったネー!Meがご褒美にアイスをプレゼントするヨー!」

夕立「わーい!」

【ソロモンの悪夢】

 ―16時過ぎ、執務室―

金剛「報告は以上ネー!」

提督「はい、分かりました。お疲れ様です」

金剛「Meは労いのWordよりモ、Actionが欲しいネー」

提督「MVPを取ったのは夕立さんでしょう」

金剛「釣れないデース…」

パタン

提督「夕立さんも、改二になってからはメキメキ敵を倒してますね…」

高雄「そうですね。夕立ちゃんって、火力が私達重巡並みかそれ以上ですよね」

提督「まさに、‶ソロモンの悪夢‶を敵に見せている感じですね」

高雄「改造をしただけで、そこまで変われるものなんですね…」

提督「あ、もしかして改二実装されていない事に、不満が?」

高雄「分かっているんです…妹2人が先に改二実装されて…私には実装されない…。おまけに改二の決定基準は妖精さんの気分って…。私には、

   どうする事も出来ないって分かってます」

提督「…話を戻しまして、夕立さんのあの戦果は、改二による賜物だけではない、という事です」

高雄「?」


 ―数十分後、食堂―

夕立「ん~!間宮さんのアイスはいつも美味しい!」

間宮「ふふっ、ありがとうございます♪」

白露「それにしても、夕立ちゃんはすごいよね~」

村雨「改二になってからは戦艦も倒せるようになったんでしょ?」

夕立「いや~、それほどでもないっぽい~」

提督「夕立さん」スタスタ

夕立「あ、提督さん…。こんにちは!」ビシッ

提督「はい、こんにちは。後、室内で敬礼はいいと言ったはずですが」

夕立「あ、すみません」

白露「それより提督さん、どうかしたの?白露たちに何か御用?」

村雨「もしかして夕立ちゃん、ドーピングでもしちゃったとか?」

夕立「そ、そんな事してないっぽい!」

提督「ええ、夕立さんドーピングなどしてません」

夕立「でしょ?」

提督「ご安心ください、ここに来たのは気分転換です」

白露「あ、そう言えば提督さん、ちょうどいい機会だし、少し聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」

提督「はい?」

白露「夕立ちゃんって、白露型の中では一番最初にこの鎮守府に着任したんだよね?」

提督「そう、ですね。はい、確かに白露型の中では夕立さんが一番最初に私の鎮守府に来ました」

村雨「じゃあ、夕立ちゃんの練度が私達白露型の中でも一番高いのは、やっぱり古株だから?」

夕立「古株って……」

提督「ああ、それもありますけど、大半は夕立さん自らの努力ですね」

白露&村雨「へ?」

提督「夕立さんは着任当初から、元気な方でしたね…」

 ―3年前・11時過ぎ、執務室―

※3年前、この提督は、まだ司令長官補佐官ではありませんでした。その辺の話はまたの機会に。

古鷹「南西諸島防衛線にて新しい艦娘の方を発見いたしました」

提督「では、こちらに連れてきてください」

古鷹「はい、分かりました」

―――――――――――――――――

夕立「こんにちは!白露型駆逐艦・夕立よ。よろしくね!」

提督「はい、よろしくお願いいたします」

夕立「私が来たからにはもう大丈夫っぽい!深海棲艦なんて、イチコロっぽい!」

提督(ぽいぽい…不確定要素の多い言葉ですね…矯正のし甲斐がありそうだ…)


白露「提督さん、そんな時からそんな事考えてたんだ…」

提督「何分、曖昧な表現があまり好きではないので…」

村雨「その話は置いといて、ただ夕立ちゃんは元気だったって事だけ?」

提督「いえ、他にもいろいろありますが…」



 ―夕立着任から数週間後・10時過ぎ、食堂―

提督「えー、本日ヒトサンサンマル(13時30分)から、銚子第壱拾壱鎮守府と演習を行います」

ザワ・・・ザワ・・・

提督「どなたか、演習に参加したい方はいらっしゃいますか?」

夕立「はい!じゃあ、夕立が参加したいっぽい!」

提督「夕立さんですか…。ですが、まだ艤装と扱い方については…」

夕立「もうほとんど理解したっぽい!だから、演習で試してみたいっぽい!」

提督「……分かりました。では、夕立さんは確定として、他は―」

提督「…それでその演習では、実戦経験が浅い艦娘の割には高い戦果を挙げていましたね。MVP、とまではいきませんでしたが」

白露「すごいね…そんな艦娘になったばかりだっていうのに演習に参加したがるなんて…」

村雨「私だったら、もう少し時間をおいてから参加していたかも」

提督「ですから、夕立さんは積極的に演習や出撃に参加していました。それで、コツコツコツコツとそれを長年繰り返していき、最終的に、

   わが鎮守府で最初に改二になる事ができた艦娘になれたのです」

夕立「これこそ、夕立の長年の努力の結果っぽい!」

提督「そうですね…。夕立さんは毎日毎日訓練や演習に参加してましたし、雨の降る日なんかは勉強もしていましたしね…」

白露「すごいね~。あたしには無理かも…」

村雨「確かにね…毎日毎日鍛錬なんて、ベテランにしかできないと思う…」

タタタタ

大淀「提督!」

提督「おや、大淀さん。どうかしましたか?」

大淀「北方AL海域に、深海棲艦の勢力が結集しつつあるとの報告が、偵察部隊から…!」

提督「!」

大淀「司令長官に報告したところ、『下手に時間を延ばして放っておくと強大な戦力になりかねないから、早めに撃破しておくべき』とおっしゃって…。

   つまり…」

提督「すぐにそこへ向かい、撃滅するという感じですか」

大淀「…はい」

提督「分かりました。では、さっそく艦隊を編成いたしましょう。編成は…」

夕立「提督さん、夕立が出るっぽい!」

提督「いえ、貴女は先ほど帰投したばかりで…」

夕立「ううん、夕立はまだ戦えるから!みんなの役に立ちたいから…!」

全員「………………」

提督「…大淀さん、どう思います?」

大淀「そうですね…。あの海域を攻略する際には、駆逐艦は1隻必要ですから…」

提督「では、夕立さん。艤装を装備して、直ちに波止場へ向かってください」

夕立「はい!」

提督「では、大淀さん。通信室へ向かいましょう」

大淀「はい、分かりました」

提督「では、白露さん、村雨さん。私はこれで」スタスタスタ


白露「…夕立ちゃんって、すごいよね」

村雨「…そうだね…。こんな緊急時にも率先して参加しようとしたりして…」

白露「……訓練場で、訓練でもしようか」

村雨「そうだね。提督の話を聞いたら、夕立ちゃんに早く追いつきたくなっちゃった」

白露「あたしも」


 ―数分後、通信室―

大淀「夕立さん、率先して参加するなんて、ご立派ですね。火力も重巡並みもしくはそれ以上…申し分なしですね」

提督「そうですね…。ただ、彼女の火力が強力過ぎるのは、少々問題もあるんですが」

大淀「へ?」

提督「その話はあとで…編成は、旗艦は飛龍さん、他は夕立さん、青葉さん、衣笠さん、榛名さん、蒼龍さんで行きましょう」

大淀「は、はい。分かりました!」

提督「これらの方に、艤装を装備して波止場へ向かうように連絡をお願いいたします」

大淀「了解しました!」


 ―数十分後、波止場―

提督「偵察部隊から、北方AL海域に深海棲艦の勢力が再結集しつつあるという情報が入りました」

飛龍「その勢力って…強力ですか?」

提督「そうですね…。今現在観測されている勢力は、攻略不可能と言うほどではございませんが、このまま放っておくと、いずれは極めて強力な艦隊に、

   なってしまうかもしれません。そうなる前に、この勢力は潰しておくべきですね」

飛龍「はい…分かりました」

提督「では皆さん、よろしくお願いいたします。全員のご健闘をお祈りいたします」ビシッ

艦隊「はい!!」ビシッ

 ―17時半過ぎ、Fマス(北方AL泊地)―

北方棲姫「カエレ!!」ドォン

榛名「きゃぁっ!?」中破

青葉「榛名さん!大丈夫ですか!?」

榛名「は、榛名は…大丈夫です。だから…」

北方棲姫「?」

榛名「はあああああっ!!」ズドドン!!

北方棲姫「ク…」混乱

衣笠「いまいち、ダメージが与えられてない感じだね…」

夕立「なら、夕立にお任せッ!」ザザザザザザザ

北方棲姫「!」ガシャン

北方棲姫(…動きが速すぎて、照準を定められない…!)

夕立「ここだああああああああああ!!!」ドドドドドドドン

北方棲姫「ゴアアアアアア…!?」破壊

北方棲姫「バカナ…コノ北方棲姫ガ…コノ私ガ、駆逐艦如キニ負ケルトイウノカ…!?」ゴボゴビ

青葉「いや、貴女も見た目は幼女で夕立さんと大して変わらないじゃないですか」

夕立「やったっぽい!」

衣笠「すごいじゃない!北方棲姫を一撃で沈めるなんて!流石、ソロモンの悪夢案内人!」

夕立「変なあだ名をつけないでほしいっぽい…」

蒼龍「あれ、榛名さん?どうしたの?」

榛名「…なんでも、ないです……」


 ―18時過ぎ、執務室―

提督「夕立さんの火力が強く、実戦経験も豊富なため、戦艦よりも高い戦果を挙げる事が良くあるんです。それで、戦艦の方が拗ねてしまう事が、

   よくあるんです…。プライドの問題でもありますが…」

大淀「強くなるには、他の皆さんの事も考えないといけないって事ですか」

白露「強くなるのって、面倒くさい…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪夕立≫

白露型駆逐艦四番艦。艦娘No.82(改二はNo.144)。ぽいぽい口調が特徴の少し不思議な女の子。実はすごい努力家で、毎日訓練と勉強を欠かさない。

努力と積極性のたまもので、この鎮守府で初めて改二が実装された。改二になった後の火力は重巡洋艦をも上回り、戦艦に追いつく勢い。そのせいか、

戦艦の方々のプライドが若干傷ついてしまう事に…。敵艦隊に悪夢を見せる事から、つけられたあだ名が‶ソロモンの悪夢案内人‶。

好きな言葉は『夢は逆夢』。

今日はここまでにします。

>>27
  夕立改二の話、いかがでしたか?


明日は、リクエストにありました霧島&鳥海の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



何?大井は北上大好きなクレイジーサイコレズなのだから、ケッコンオコトワリ組ではないのか!?

乙―
明石リクで

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました霧島&鳥海の話を書いていきます。

>>89
  明石、了解しました。

それでは、投下していきます。

 全国各地の提督には、それぞれ階級が与えられている。

 階級は、上から順番に元帥・大将・中将・少将・大佐・中佐・新米中佐・少佐・中堅少佐・新米少佐、である。

 これらの階級は、全国の提督及び鎮守府の戦果を統計し、それ相応の階級が与えられる。

 そしてその戦果を統計するのは、当然ながら海軍総司令部の仕事なのである。

 だが、前の司令長官の戯言によって、戦果を統計する部署は解体されてしまった。

 つまり、今戦果を統計しているのは、艦娘なのだ。

【ワーカホリック艦娘】

 ―11時過ぎ、司令長官執務室―

司令長官「はー……」

提督「どうかしましたか?」

暁「溜息なんてすると、幸せが逃げちゃうわよ?」

司令長官「あ、黎明君に暁ちゃん…。いやね、ちょっと頭の痛い意見文が届いたんだよ」

提督「は?」

暁「どういう意味?司令長官頭痛なの?」

司令長官「ま、読んでみればわかるって」スッ

提督「では、失礼して…」チラッ

暁「?」チラッ


本文要約:この前まで大将だったのに何で今日は少将になっているんだ。お前ら頭おかしい、金よこせ。        深浦第鉢拾鎮守府提督』


提督&暁「」

司令長官「こういうステレオタイプのバカな提督って、いるもんだねぇ」

提督「……暁さん、霧島さんか鳥海さんを呼んできてください。」

暁「霧島先輩か鳥海先輩?」

司令長官「へ?あの2人を?」

提督「それとついでに、第鉢拾鎮守府のデータも持ってきて、と伝えてください」

暁「第鉢鎮守府のデータね、分かったわ!」タタタ

司令長官「ああ、データ課の2人を呼んだのね」

 ―数分後、司令長官執務室―

暁「霧島さんも鳥海さんも、手が離せないからって、部屋の前でデータ用紙だけ渡してくれたわ」

提督「やはりあそこは多忙ですからねぇ…」

暁「はい、データ用紙よ」スッ

提督「ありがとうございます。では…」チラッ

司令長官「どう?」

提督「2日前あたりから、深海棲艦の撃破記録が下がっていますね。大方、階級が上がったからと驕り、出撃をしなくなったのでしょう。要するに、

   ただの自業自得です」

司令長官「ああ、やっぱりね」

提督「…ところで、暁さん。あの2人の様子、どうでしたか?」

暁「え?うーん……なんか、少し疲れている感じだったわ。その紙を渡してきた時も…」


 ―数分前・データ課前―

霧島『はい…どうぞ…』スッ

暁『あ、あの…大丈夫?』

霧島『だ、大丈夫大丈夫…。ですから、心配しないで』フルフル


暁「なんか、息が切れてて、手が震えていたけど…」

提督「何でそれを疑問に思わないんですか」

司令長官「データ課って、確か霧島君と鳥海君だけだったっけ?」

提督「はい、データ処理が元々あの2人は得意だったので…それと、彼女たちが自ら志願したので」

暁「そう言えば、私データ課の部屋には入った事が無かったわ…」

提督「では、今から行ってみますか?」

暁「え?いいの?」

提督「私個人として、2人の様子が心配ですので」

司令長官「あの2人…大丈夫かねぇ…」

 ―データ課―

提督「霧島さん、鳥海さん。大丈夫ですか?」コンコン

霧島『し、司令…!?ちょ、ちょっと待ってください…!』

鳥海『え、提督!?今、ちょっと大変な事に…!』

提督「何か異常が起こったんですか―」

ガチャッ


どざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ(ドアから大量の書類が流れ出る音)


提督&暁「」

霧島「ああ…片付けようと思ったのに…」

提督「…まさか、部屋の中をきれいにする暇もないとは…。すみません、片付けるの手伝います」

鳥海「い、いえ…大丈夫です。この書類、全部捨てる予定のものでしたので…」

暁「こ、こんにちは…」

霧島「あら、暁さん。また何か御用ですか?」

暁「い、いえ…ちょっと提督が様子を見に行くって言ったから、ついてきただけで…」

霧島「様子?」

提督「先ほどデータを受け取った時、霧島さんの様子がおかしいという事を聞いたのですが…」

霧島「おかしい…?霧島がですか?」

提督「目の隈がひどいですね…もう何連続徹夜ですか」

霧島「そうですね…もう3~4日は徹夜付けですね…」

暁「寝てくださいよ…」

霧島「徹夜も度を超すと、かえって眠気が無くなっちゃうんですよ」

提督「寝てください」

鳥海「霧島さんは私よりも働きすぎです。私なんて、2~3日徹夜ですよ」

提督「貴女も休んでください」

暁「ねえ、霧島さん、鳥海さん。部屋の中見せてもらってもいい?」

霧島「へ?ああ、別に構いませんけど…」

鳥海「散らかってますよ?この書類の山から分かる通り…」

暁「………」チラッ

暁「…わっ、机に書類が山積み…」

提督「霧島さんと鳥海さんは、私が司令長官補佐官となる前にも戦果や装備系のデータを統計していましたので、ここでも同じような仕事を、

   してもらっているんです」

鳥海「データとかをまとめるの、好きなんですよね~」

霧島「私は、グラフや表を作るのに魅力を感じて…」

提督「それ、明らかに女性がする会話の内容じゃないですよね」

暁「…あれ?パソコンが無い…」

提督「パソコンは、コンピューターウイルスやフリーズした際の後始末が面倒だからと言う理由で、前の司令長官が廃止しました」

暁「ホントひどいわね…」

霧島「へ?前の司令長官?」

鳥海「嫌ですね~。新日本海軍の司令長官は今の司令長官だけですよね~」

暁「へ?え、ええ~…?」

提督「ああ、心配しないでください。一部の艦娘の自己暗示です」

暁「そ、そうなんだ…。そ、それじゃあこのグラフや表は…」

霧島「私の手書きですよ?」

鳥海「それと、各鎮守府へ送る戦果データも、手書きのものをコピーしたものです」

暁「す、すごい!」

提督「まあ、膨大な量の書類を手書きで作成しているので、彼女たちはよく、腱鞘炎になってしまうんです」

暁「腱鞘炎って……艦娘がなることってほとんどないんじゃないかしら…」

鳥海「いえ、でも最近は腱鞘炎になることも少なくなって…」

霧島「それよりも徹夜による睡眠不足を何とかしないとって思うようになって…」

提督「ちゃんと睡眠はとっているんですか?」

霧島「とっていますよ?ちゃんと3時間」

鳥海「あ、すみません霧島さん。私は少し長めの3時間半…」

提督「寝てください。誰か、他の方に代役を頼んで休めばよろしいのでは?」

霧島「まあ、そうする事もたまにあるんですけど…」

鳥海「皆さん、こういったデスクワークにはあまり慣れてないらしくて、引き継ぐ際は大変なんですよね…」

提督「もう少し、皆さんにデータ処理能力を持ってもらう必要がありますね…」

暁「ね、ねぇ…司令官、ちょっと気づいたんだけど…」

提督「はい?」

暁「霧島さんと鳥海さんって、出撃とかしてるの?」

提督「してますよ?彼女たちも艦娘ですので」

暁「よ、よかった…」

提督「ですが、彼女たちが睡眠不足で元気な際しか出撃させていませんし、無傷で帰ってくることはほとんどありません」

暁「だめじゃない!」

霧島「いえ、別に疲れてとかじゃないんです。考え事をしてしまって…」

鳥海「ええ、感じの‶易‶を上手く書く方法を模索したりして…」

暁「出撃中くらいは仕事の話を忘れてよ!あ、出撃も艦娘の仕事か…あーん、もうわかんない!」

霧島「あれ?私達って、出撃の息抜きにデータ処理してるんでしたっけ?」

鳥海「へ?データ処理の息抜きに出撃してるのでは…?」

提督「ああ、どうやらもう2人は手遅れらしい」

提督「とにかく、どうしようもなく疲れているのでしたら、相談をしてください。私は貴女たちの上司なのですから」

霧島「そうですね。では、今度からそうします」

鳥海「暁ちゃん、また来たくなったら来てね?」

暁「あ、うん…そうするわ」

パタン

提督「思ったより、ひどいですね」

暁「そうね…あの2人って、結構真面目だと思ったのに…」

提督「あの2人の言う通り、データ処理に長けている艦娘は少ないんです。ですので、あの2人の代わりとなれる艦娘を見つけるのが難しくて、

   2人が休めないんです。各鎮守府の戦況データは、午前3時と午後3時に妖精さんネットワークを通して、ここに報告されますので…。おそらく、

   彼女たちは朝早くから作業を始めて、夜遅くまでデータ処理をしている…」

暁「そう言えば、あの2人を見たのって、朝礼の時ぐらいしか…」

提督「流石に目も当てられませんので、強制休暇を十数日ほど与えていますけど」

暁「あ、さすがに休みはあげてるのね…」

提督「当たり前じゃないですか。ブラック鎮守府じゃないんですから」

暁「…それは別として、霧島さんと鳥海さんって、ちゃんとご飯食べてるのかしら…」

提督「彼女たちの部屋のゴミ箱、栄養ドリンクやジェダーウインダーインゼリーが詰め込まれていましたし、食事もまともに取れていないようです…」

暁「もう、パソコンを買うしかないんじゃないのかしら?そうすれば、少しは負担も減ると思うし…」

提督「いえ、私もそうしようと思ったんですが、彼女たちが『字を書いていないと気が済まない』と言ってきたので、使わなくなったんです」

暁「ワーカホリックも行きすぎな感じが…」

提督「……やはり、パソコンを使わせましょうか。後は、鎮守府の皆さんにデータ処理能力を学習してもらうしか…」


 ―12時過ぎ、食堂―

司令長官「そう言えば、第鉢拾鎮守府の話、どうする?」

提督「あの提督の階級は少佐に落とします」

暁「少将から少佐に落とすって…えげつないわね…」

提督「何言ってるんですか。たった一文字、‶将‶と‶佐‶が変わっただけですよ。特に大差ないです」

霧島「司令にもわかっていただけましたか!字の美しさに!」

鳥海「いやー、字の美しさって分かるといいですよねぇ!昨夜なんかそれで霧島さんと話が盛り上がっちゃって寝るのも忘れて―」

提督&暁&司令長官「寝ろ!!!」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪霧島≫

金剛型戦艦四番艦。艦娘No.24(改二はNo.152)。ショートヘアと眼鏡が特徴の頼れるお姉さん。データ処理能力に長けており、前の鎮守府でも、

今の鎮守府でも戦況データの集積、統計業務に励んでいる。しかし、最近は睡眠時間を削ってまで作業をしているため、連続徹夜も頻繁にある。

今ではデータ統計の息抜きに出撃、状態になっている。休日の楽しみ方は、睡眠と金剛型姉妹のお茶会。

好きな言葉は『思い立ったが吉日』。



≪鳥海≫

高雄型重巡洋艦四番艦。艦娘No.62(改二は227)。ロングヘアに眼鏡が特徴の知的なお姉さん。霧島と同じくデータ処理が得意で、霧島とコンビで、

戦況データ集計、統計業務を行っている。霧島は先輩にあたるため、霧島に気を遣うような言動をよくする。高雄型の姉たちとのコミュニケーションも、

欠かさない。出撃する頻度は霧島よりは少し多いが、戦闘時は殴る・蹴るなど意外と暴力的。

好きな言葉は『善は急げ』。

今日はここまでにします。

>>39,>>63>>76-77)
  霧島&鳥海の話、いかがでしたか?なんか、2人から少しスポットライトがずれてしまったような感じがしますが、

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません


ここで、皆さんの意見を聞きたいと思います。

今現在のリクエスト状況は筑摩、大井、加賀&加賀岬ですが、明日投下する内容は、以前からちょくちょく話題に上がっていた前司令長官の話か、

リクエストにあった筑摩の話か、どちらを読んでみたいでしょうか?



感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




カスガダマ越えた!!そして翔鶴来ねぇ!!

乙―、前司令長官の話で

乙乙
どちらでもいいですよ
司令長官ってリクエストできますか?

こんばんは、>>1です。

今日は、元司令長官に関する話を書いていきます。筑摩の話は、明日書く予定とします。

>>102
  司令長官、了解しました。


それでは、投下していきます。

 ―9時半過ぎ、駆逐艦寮―

江風「白露の姉貴、ちょっと―」

白露「あ、ゴメン。今提督に書類仕事を任されちゃってて…またあとでね!」

江風「なンだよ…ちぇっ」


 ―10時前、食堂近く―

江風「あ、村雨!手伝ってほしい事が―」

村雨「あ、ごめんね…。今、提督からファイルを探すように言われちゃって…悪いけど、他の人を当たって?」

江風「ええ~……」


江風「おかしい…何で普通の艦娘、しかも駆逐艦がこんな書類仕事ばっかり任されてるんだ?」

【そもそもの元凶】

江風「こうなったら…直接提督に訊いてやる」


 ―10時半過ぎ、執務室―

江風「白露の姉貴だけじゃねぇ、見た目子供の駆逐艦まで働かせてるなンて、おかしいじゃねぇか!」

提督「……それに関しては、申し訳ございません。この鎮守府は、提督としての仕事に加えて、司令長官補佐官としての仕事も任せられているんです。

   それゆえ、仕事が多いんです」

江風「司令長官補佐官の仕事なンざ、海軍の連中をこっちに流してくりゃいいだろーが!」

提督「それが、今は雇える状況にないのです」

江風「なンだそりゃ、何か理由でもあンのか?」

提督「それは……言えません」

江風「おいおいおい、そりゃねーだろ!」

提督「理由は……すみませんが、話す事ができません」

江風「チッ…曖昧な言い方ばっかりしやがって…ムカつく!」

提督「……………」

江風「…今度はだんまりかよ。とにかく、だ。どンな理由があるにしろ、駆逐艦の子供を働かせるなンて、間違ってる。言っておくが、これは、

   江風が子供だからって理由じゃねぇぞ。白露の姉貴たちも、疲れてるように見える。それでも働かせてるのが気に食わねぇからだ」

提督「…………駆逐艦の方の仕事を、減らす事にします」

江風「あくまで仕事は続けさせるのか。ああ、もういいや。別の奴に話を聞いてもらうしかねーか。邪魔したな」

提督「…………江風さん」

江風「あン?」

提督「…………申し訳ございません」

江風「…フン」

パタン

江風「他の奴って言えば…司令長官ぐらいか」


 ―数分後、司令長官執務室―

コンコン

司令長官「ん?誰かな?」

ガチャ

江風「あたしだ、江風だ」

司令長官「おや、江風君。鎮守府には慣れたかな?」

江風「ああ、だいぶ慣れてきたぜ。ただ、あの提督は気に食わねぇ」

司令長官「ん?黎明君が?いや、おかしいなぁ…」

江風「あン?何が?」

司令長官「彼ほど優秀で、気遣いのできる提督は、そういないと思うけど…まあ、ちょっとおかしい行動をする事もあるけど」

江風「あいつが、優秀で気遣いのできる?そりゃ間違ってンぜ」

司令長官「へ?どうして?」

江風「だってあいつ、かくかくしかじかで、これこれうまうまなンだぜ?」

司令長官「……駆逐艦の子たちを働かせる上に、何でそこまでするのか、その理由も教えてくれない、か」

江風「まったくだぜ。おかしいったらありゃしねぇ。労働基準法とかどうなってンのやら」

司令長官「うーん…黎明君がそこまでする理由、か。そりゃ、儂は知ってるけど……」

江風「あ、話してくれねぇか?」

司令長官「え?うーん…まあ、別に話してもいいかな」

江風「おっ、頼むぜ!」

司令長官「ただ、ちょっと話が長くなっちゃうけど、それでもいいかな?」

江風「なんでもいいぜ、あの提督があそこまで皆を働かせる理由がわからねぇ。それがわかればいいんだ」

司令長官「…それじゃ、話そうかな」

司令長官「深海棲艦っていう敵が世界中の海に出現は、今から大体7~8年くらい前かな?」

江風「そンな前から?」

司令長官「うん、まだ江風君が生まれていないころだよ。当時、深海棲艦は人類を襲い、我々人類は対抗する手段もないまま、次第に海から駆逐されて…」

江風「お?最初から艦娘がいたってわけじゃないのか?」

司令長官「そうなんだよ。艦娘の存在が発見されたのは、深海棲艦が出現してから大体1年後の事なんだよ。それで、艦娘の存在を最初に発見したのは、

     前の司令長官…海上自衛隊にいた儂の兄なんだ」

江風「えっ、あンたの兄貴も司令長官だったのか?」

司令長官「そう、儂の兄は初代・新日本海軍司令長官だったんだ」

江風「はぇ~…」

司令長官「兄さんは何て言ったっけな…『太平洋を深海棲艦におびえながら航行していたら、海に佇んでいるのを見つけた』って言ってたかなぁ…」

江風「そンな事が…」

司令長官「で、兄さんはその最初の艦娘と、言葉を交わして、仲間にし、深海棲艦を初めて倒したんだ」

江風「おいおい、何を話したのかは分かんねぇのか?」

司令長官「うん…だって兄さん、『こういう事は1人だけ知っていた方がいい』なんてかっこつけて言うから…」

江風「……ん?」

司令長官「それから、深海棲艦が倒されたことで、その最初に出会った艦娘と兄さんは世界で一躍有名になったのさ」

江風「ほぉ~……」

司令長官「それから、その最初に出会った艦娘の名前は‶吹雪‶だという事が分かり、それ以来、各地で同じ艦娘と言う存在が発見された…。そして、

     海上自衛隊とは別に、深海棲艦に対抗する組織…すなわち新日本海軍が設立されたんだ」

江風「あ、海上自衛隊と新日本海軍の違いってのは何なんだ?」

司令長官「海上自衛隊は、この国を守るのが主な任務であり、この国に仇なす因子を取り締まり、駆逐するのが仕事。一方で新日本海軍っていうのは、

     深海棲艦を倒す事が主な任務であり、他には商船の護衛や資源の輸送…そういうのが主な仕事なんだ。要は、国を守るか、敵と戦うか、

     その違いだね」

江風「ふ~ん……」

司令長官「新日本海軍が設立されて、最初の司令長官となったのは、当然ながら兄さんだった」

江風「何で当然なんだ?」

司令長官「艦娘と最初にコンタクトを取れたのは兄さんだったから、経験重視で抜擢されたんだ。ただ……」

江風「ただ?」

司令長官「兄さん、急に世界から有名人と褒めちぎられ、司令長官と言うトップにまで上っちゃったから、少し驕るようになったんだ…」

江風「ああ、堕落したのか」

司令長官「ありていに言えばそうだね。それで、調子に乗って自分のいいように海軍を動かすようになっちゃったんだ」

江風「うわ………」


 ―数年前、海軍総司令部・軍令部―

元司令長官(以下剣真)『どうだい、皆の調子は』

職員『そうですねぇ…。やっぱり、情報ソフトに慣れていない方もいますし…』

剣真『そうか……まあ、海上自衛隊からの横流しの人員と、新卒じゃあ力不足だよなぁ…。あ、そうだ』

職員『何か?』

剣真『ソフトを学習させるのとか、面倒くさいだろ?だったら、パソコンを使わせないで手書きにさせればいいじゃん』

職員『………………………………………………………え?』

剣真『うん、いいじゃん。そうすれば、ウィルス対策のソフトをインストールする金もかからなくて済むし、いいじゃん。よし、決定』

職員『』


 ―工廠―

明石『いえいえ、無理ですって!』

提督『いや、やるんだ。じゃなければお前の給料を無しにするぞ』

明石『…分かりましたよ、やりますよ!やればいいんでしょ?』


江風「明石さん、何頼まれたんだ?」

司令長官「外部の業者に施設関係の事を委託するのが面倒だからって、契約を全部破棄して、その委託するはずだった作業を明石さんに任せた」

江風「…ひっでぇな」

司令長官「極めつけに……」

 ―司令長官執務室―

剣真『ん~……』

補佐官『どうかなさったのですか?』

剣真『いや、やっぱり俺の収入が少ないなーと思って』

補佐官『……それは仕方のない事では?総司令部の方々への給与もありますし、それに艦娘の方にもそれなりの給料が与えられておりますし…』

剣真『あ、そうだ』

補佐官『?何か?』


剣真『総司令部の奴らに金払うの面倒だし、俺の給料減っちゃうじゃん。だから、皆クビ』


補佐官『…………………………………………………………は?』

剣真『仕事は皆艦娘の連中に任せればいいじゃん。よっし、採用。じゃあ早速やりますかね』


江風「」

司令長官「兄さんはその案を強行。艦娘以外の総司令部職員は全員クビに…。だからまあ、当然ながら皆から総スカンを食らって、兄さんは、

     逃げるように辞職…。今はどこで何してるかもわからない…。いや、生きてるのかもわからない」

江風「ひっでぇな……」

司令長官「兄さんが辞職したのと同時に、なぜか総司令部にいた艦娘達も蒸発…。新日本海軍総司令部は完全に機能を停止したんだ…」

江風「それで、アンタが新しい司令長官になったってか?」

司令長官「その通り。一応、提督としての適性はあったし、元々儂も海軍だったからね。だから、流れるように司令長官になったんだ」

江風「あれ、司令長官は海軍学校卒業してからすぐ司令長官になったのか?」

司令長官「うん?ああ、そうだね」

江風「じゃあ、その時にクビにした奴らを戻せばよかったじゃねぇか」

司令長官「そうしようと思ったんだけど、クビにした人たちは、完全にすねちゃって、戻る気が無かったんだと…。新しい人員を雇おうにも、

     国側は認めなかった…。『一度全員クビにしたというのに、それをすぐに撤回して新たに人を雇うというのは国民に示しがつかない』って、

     認めなかったんだ」

江風「やっぱり、メンツか……」

司令長官「うん…。それで儂が司令長官になった後で儂の補佐官に、戦果も国内最上位クラスだった黎明提督を指名したんだ」

江風「じゃあ……」

司令長官「うん、黎明君もある意味被害者なんだよ。そりゃ、黎明君を指名した儂も悪い事をしたと思ってる。だから、こんな提案をしたんだ」

 ―今から約2年前、司令長官執務室―

司令長官『申し訳ないね…儂の補佐官に指名しちゃって…』

黎明『いえ、私は別に構いませんが』

司令長官『まあ、知ってるとは思うけど…儂の兄がバカみたいな事をしたせいで、この総司令部の補佐官である以上、君には提督としての仕事のほかに、

     総司令部の仕事もしてもらいたいんだ』

黎明『はい、分かっております。そうなるであろうと、思っていました。となると、仕事は私の艦隊の艦娘の方たちにもしてもらう事に?』

司令長官『うん、たぶんそうなるだろうねぇ。人員は圧倒的に足りない…というかいないんだ…。君には苦労をかけちゃうかもしれないけど、どうか、

     よろしく頼む。そこで、せめてものお詫びと言っちゃなんだけど…』

黎明『?』

司令長官『君の望みを、叶えられる限りで叶えてあげよう』

黎明『……なるほど』

司令長官『何が、望みかな?』

黎明『では……』


司令長官「その時彼が答えた言葉は、おそらく今の江風君には想像のつかない言葉だと思うよ」

江風「?」


黎明『私の艦隊の艦娘の方たちの待遇を良くしてはもらえませんか?』

司令長官『うん?』

黎明『個々の設備を見たところ、寝る場所、風呂、食堂…それらの設備はあまり整えられておりません。前の司令長官が、経費を削減するという名目で、

   ここまで質素にしたのでしょう?資料を見る限り、食事のメニューもろくなものがありませんでしたし…」

司令長官『ああ、儂がその時のここを見学した時も、皆やつれていたからね…』

黎明『…私が司令長官の補佐官になると言ったとき、私の艦隊の皆さんは、愚痴は言っていたものの、嫌がらずについてきてくれました。ですので、

   その皆さんに感謝を込めて、彼女たちの生活の場を改善していただきたいんです』

司令長官『君は?君自身は特に何も望まないのかい?』

黎明『はい、私は何も望みません。今以上に大変になるのは、新たに総司令部の仕事をする事になる艦娘の方たちです。私よりも大変になるというのに、

   私が何かを望むというのは、少々おこがましいと思いまして』

司令長官『……分かった。君の願いは、問題なく叶えられると思うよ』

黎明『…ありがとうございます』

江風「……………」

司令長官「君は、黎明君の事を気に食わないなんて言っていたけど、彼は君たち艦娘の事をよく考えてくれてる。確かに、駆逐艦の子たちにも、

     仕事を任せちゃってるけど、それでも黎明君の計らいで1人当たりの仕事はかなり少ない方なんだよ。黎明君が自分の仕事に加えて、

     君たちに任せるはずだった仕事もしてくれてるから」

江風「そ、んな……………」

司令長官「…君が別に、黎明君の事をどう思うかは君の自由だよ。ただ、嫌いになるというのなら、黎明君が君たちの事をどんな風に思っているかを、

     よく考えるんだ」

江風「……………」


 ―20時過ぎ、執務室―

提督「しまったな…書類が片付かない…」ガサゴソ

コンコン

江風「…江風だ」

提督「どうぞ、お入りください」

江風「…………………」ガチャ

提督「どうかしましたか?こんな時間に」

江風「………提督」ツカツカツカ

提督「はい?」

江風「……………ごめん、なさい」ダキッ

提督「何が、ですか?」

江風「さっき、提督に、ひどい事を言っちまって…」

提督「ああ、あれですか。別に構いませんよ」

江風「…司令長官から聞いた。提督が、補佐官になるときに、自分の事よりも、江風たち艦娘の生活の場と待遇を改善するように頼んだって」

提督(司令長官…余計な事を…)

江風「そんな事も知らずに…提督の事をあしざまに言っちまって…ほんとにゴメン」

提督「……貴女が、私の事を理解してくれて、素直に頭を下げてくれたのなら、私は別に貴女を責めません」

江風「でも…」

提督「むしろ、ちゃんと私の事を考えて謝罪をしてくれることが嬉しいです」

江風「!」

提督「……では、私は仕事がありますので、そろそろ離れて…」

江風「………江風も、手伝うぜ」ガサッ

提督「……いえ、貴女が手伝う義務は…」

江風「………………」カリカリカリ

提督「………では、少しの間お付き合いいただけますか?」

江風「……もちろん」

江風(司令長官、言ったよな?江風が提督の事をどう思うかは江風の自由だって)チラッ

提督「………………」カリカリカリ


江風(…なら、江風が提督の事を好きになっても、関係ないって事だよな?)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪元司令長官/軍乃 剣真(いくさの けんま)≫

新日本海軍の初代司令長官。現在の年齢は50歳。だが、生存しているかは不明。現司令長官である軍乃 盾間の兄。世界で初めて艦娘の存在を発見し、

コンタクトを取った人物。新日本海軍の司令長官に任命されたが、突飛な発想と無茶な理論によって、海軍内外問わずあらゆる人物から総スカンを食らい、

逃げるように辞職して行方不明に。今の艦娘の勤務状態が過酷であることの元凶。本当に嫌っている人は、この人の存在を認めていない。

好きな言葉は『終わり良ければ総て良し』。


≪江風(かわかぜ)≫

白露型駆逐艦九番艦。艦娘No.259。少々荒っぽい口調が特徴の姉御肌(?)な女の子。間違っていると考えれば、提督でも軽・重巡・空母の先輩でも、

意見を真っ向からぶつけるタイプ。しかし、本当は少し寂しがり屋で、泣き言とかも言ったりするし人に抱き付いたりもする。提督の事は着任当初、

気に食わない、ムカつくと思っていたが、司令長官の話と提督の言葉によって、感情が180度回転して、提督を好きになってしまった。

好きな言葉は『順風満帆』。

今日はここまでにします。

明日は、リクエストにありました筑摩の話を書く予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



・元司令長官の話の軸に江風を置いた理由

 ①着任してからまだ日が浅いから。

 ②江風が可愛かったから(俺はロリコンじゃねぇ!)。

江風「えっ、あンたの兄貴~、とベクトル操作できそう
>>1はロリコン
結論、>>1はガチで真性
あ、乙です

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました筑摩の話を書いていきます。

それでは投下します。



DMMに入れないんだけど、これって>>1だけ?

 ―19時過ぎ、食堂―

利根「やっぱり秋はサンマじゃな!これを食わんと秋と言う感じがせんからのう!」パクパク

筑摩「そうですね、姉さん。ですけど、あんまりそんなに急いで食べると―」

利根「むぐっ!?ほ、骨がっ!骨が喉に~…ッ!!」バタバタ

筑摩「やっぱり…姉さん、落ち着いてご飯を掻き込んでください」

利根「むごぅっ!」モグモグ

筑摩「…どうですか?」

利根「……ふぅ、危なく三途の川を渡るところだったぞ…」

筑摩「良かったです。あ、姉さん、頬にご飯粒が」

利根「む?ここか?こっちか?」ペタペタ

筑摩「もう…私が取ります。はい」ヒョイ

利根「お、すまんな。いやぁ~、筑摩はやっぱりいい妹じゃな!」

筑摩「そんな、恐れ多いです…」

利根「いやいや、吾輩自慢の妹じゃ!」

【姉妹逆転】

 ―翌日9時、執務室―

提督「筑摩さんは、利根さんの妹と言うよりは姉に見えるんですけど」

筑摩「あら、そうでしょうか?」

提督「昨夜の食事の時と言い、夏の時と言い…」

筑摩「夏?」

提督「今年の夏ですよ、重巡洋艦寮で…」


 ―数か月前、重巡洋艦・休憩室―

提督『ふむ…これで視察は終わりですね』

高雄『特に異常はありませんでしたか?』

提督『はい、問題はありません』


利根『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛』ブーン


提督&高雄『』

利根『ふぅむ、扇風機があるとどうしてもこれをしたくて仕方がないのじゃ…』

筑摩『ですけど、あんまり扇風機に当たっていると、風邪をひいてしまいますよ?』

利根『むぅ…しかし、やはり扇風機だけでは暑くて仕方がないの…』

筑摩『今日は、まだ涼しい方ですよ?ですからクーラーも消してるんです…』

利根『筑摩ぁ~…アイス…ラムネ…欲しいぞ…』ダレー

筑摩『もう、仕方ありませんね。少し待っててください』スクッ

提督「すぐに甘やかすのはどうかと思いますが」

筑摩「ですけど…姉さんの情けないところなんて見たくありませんし…」

提督「今、貴女の印象って恐らく‶結構甘やかす面倒見のいいお姉さん‶ですよ」

筑摩「あら…私が?それは光栄ですね」クスッ

提督「いやそこ褒めてませんよ。まあ、幼い姉と言うものは他にもいらっしゃいますが…。阿賀野さんとか、球磨さんとか…。後は同い年らしいですけど、

   睦月さんとか…」

筑摩「睦月さんは…比較対象が…」

提督「…まあ、貴女は結構マシな妹に含まれますけど」

筑摩「…それはどういう…」

提督「いえ、正直な話、歪んだ方向に愛情が曲がった妹っていうのは結構いるんです」

筑摩「?」

提督「例えば、扶桑さんが好きすぎるゆえに編成を勝手に変えようとする山城さん、金剛さんが好きすぎるせいで頼んだ物資に紅茶を混ぜる比叡さん…、

   あとは…」

筑摩「ええと…それ以上は…」

提督「ああ、すみません。耳障りでしたか」

筑摩「いえ、そうではなくて、それ以上聞いてしまうと私もそうなってしまいそうで…」

提督「これ以上私の艦隊に狂った妹キャラを増やさないでください」

筑摩「狂ったなんて…」

提督「筑摩さんは、妹キャラでも結構まともな方なんですから、そのままでいてください」

筑摩「そうでしょうか…私はまともですかね?」

提督「ええ、まともですよ。たとえば―」

 ―近代化改修時―

筑摩『嬉しい♪利根姉さんに報告しないと…』


 ―中破時―

筑摩『うぅ…こんな無様な姿、姉さんには見せられません…』


 ―攻撃時―

筑摩『姉さんも頑張ってるかな?撃ちます!』


 ―夜戦開始時―

筑摩『突撃します!利根姉さん、見てて!』



提督「」

筑摩「提督?どうかなさったのですか?」

提督「あ、いえ。別に」

提督(どうしよう。思い返してみると結構姉好きな言動が目立つぞこの人…)

提督「まあ、あまり甘やかすのも利根さんのためではないと思いますけど」

筑摩「それはわかってるんですけど…姉さんのだらしない姿を見ると放っておけないというか…」

提督「そんな捨て猫を放っておけないってニュアンスと似たような感じで話されても」

提督「ともかく、利根さんをあまり甘やかすと、利根さんのためにもならないということですよ」

筑摩「それは…」

提督「あんなに甘やかしていると、利根さんも筑摩さんに頼りっきりになってしまいますし、自立できなくなってしまいますよ」

筑摩「それに関しては問題ありません」

提督「?」

筑摩「もし姉さんが自立できなくなったのなら、私が面倒を見ますから」ニコッ

提督「」

筑摩「…提督?」

提督「はぁ……この際だから言っておきましょうか」

筑摩「?」

提督「大抵、そういう感情って妹のエゴなことが多いんですよ」

筑摩「」

提督「現に、扶桑さんは山城さんの愛を若干うっとうしいと思っていますし、金剛さんは比叡さんの愛をスルーしています。それが、正しい反応だと、

   私は考えています」

筑摩「そう…ですか…」

提督「あなたのしていることが、本当に利根さんのためになっているかどうか、それをよく考えてください」

筑摩「……分かりました」

提督「…ちなみにですが」

筑摩「?」

提督「この話を山城さんと比叡さんにしたら、2人とも知らん顔でした」

筑摩「あの人らしいですね」

 ―21時過ぎ、重巡洋艦・利根&筑摩の部屋―

利根「ふんふんふーん♪」

筑摩「………………」

利根「ふむ?どうした筑摩?そんなしょげた顔をして」

筑摩「……利根姉さん」

利根「なんじゃ?」

筑摩「私は、姉さんにとって鬱陶しいですか?」

利根「な、何を言い出す!」

筑摩「いえ、同じ山城さんや比叡さんたちを見て、思ったんです。もしかして、私が良かれと思って姉さんのためにしていることは、もしかしたら、

   姉さんの自立を邪魔しているのではないかと…」

利根「そんなわけなかろうが!」

筑摩「!」ビクッ

利根「筑摩が吾輩のためにしてくれたことを、鬱陶しいと思ったことなどない!むしろ、吾輩のことを考えてしてくれたのだと考えると、

   うれしいとまで思っとる!」

利根「そりゃ、吾輩も筑摩に頼りっきりになることもある。じゃが、吾輩も自立していないわけではない。ちゃーんと、努力はしておる。そのうえで、

   筑摩を頼りにしておるのじゃ。だから、吾輩のことは心配せんでもよい」

筑摩「……………」ウルウルウル

利根「そして、吾輩が筑摩のことを鬱陶しいと思うことなど、あり得ぬ。なんたって、吾輩の自慢の妹なのじゃ」

筑摩「うっ…うう……」

利根「泣きたいのならば、吾輩の胸で泣くがよい。さあ」

筑摩「うわあああ…姉さあああん……」


 ―翌朝8時過ぎ、食堂―

筑摩「そんなわけで、これからも利根姉さんのお世話を頑張ろうと思います」

提督「イイハナシダッタナー」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪筑摩≫

利根型重巡洋艦二番艦。艦娘No.64(改二はNo.189)。ロングヘアが特徴の頼れるけどちょっと怖いお姉さん。利根の妹だが、言動は利根の姉のよう。

利根を甘やかすことが多々あり、どっちが妹なのか分からん状態。しかし、まだ山城や比叡などの歪んだ妹よりは大分マシ。だが、戦闘の腕は確かで、

敵を撃沈する回数も結構多い。利根が自堕落な生活を送るようになったら、世話する気満々。結構姉好きだったという事実。

好きな言葉は『可愛い子には旅をさせよ』。

今日はここまでにします。

>>40
 筑摩の話、いかがでしたか?>>1は艦これを始めた当時、筑摩がケッコンオコトワリ組とは思っていませんでした。


明日は>>1の都合上投下する事ができません。

次の投下は明後日の9月30日、午後9時以降に、リクエストにありました大井の話を書く予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>118のコメントで、『もしかして>>1は本当にロリコンなんじゃないのか?』と真剣に悩み始めたので、復習。

今現在レベルが一番高いのは陸奥だし、ケッコンカッコカリ候補は陸奥、妙高、青葉、神通だし、今欲しい艦娘は翔鶴だし、

別に>>1は大鑑巨乳主義と言うわけではないし、今レベリングに忙しい艦娘は浜風とか島風とかの駆逐艦で…あれ?

乙です
リクエストは瑞鶴お願いします


初春型のお話し希望

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました大井の話を書いていきますが、少々>>1の気分が優れないので、

普段より少し短めの話となります。ご了承ください。

>>130,>>132
 瑞鶴、初春型、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―15時過ぎ、東部オリョール海・Gマス(敵主力打撃群)―

大井「海の藻屑となりなさいな!」バシュシュ

シューン

ドッゴオオオオオンン

戦艦ル級elite「グオオオオオオオオ……!!」撃沈

大井「やったわ!」グッ

祥鳳「流石…重雷装巡洋艦…」

摩耶「ボスを一撃で撃沈たぁ、すげぇじゃねぇか」

大井「まあ、私の実力ってところかしらね」

【ノーマルとアブノーマルの】

 ―16時過ぎ、執務室―

大井「……以上で報告は終わりです」

提督「……あの、1つ聞きたいことがあるんですけど」

大井「はい?」

提督「今回の出撃編成に、北上さんは含まれていませんでしたよね?」

大井「ええ、そうです。残念な事に」

提督「おかしい…。大井さんの元気の源・北上さんがいないはずなのに、なぜ大井さんがMVPを取れるのか…」

大井「提督って何気に失礼な事言いますよね…。まあ、私も別に北上さんが全てってわけじゃあないですよ」

提督「…そうでなければ困るんですけどね」

大井「北上さんが全てではないですよ。ちゃんと駆逐艦の子たちの面倒も見ますし、艤装整理も手伝います。北上さんが絡んでいなくても、ね」

提督「本当なんでしょうか?」

大井「嘘だと思うんでしたら、実際に見てみますか?」

提督(ぶっちゃけ、大井さんにその気はなくとも、相手側が怖がっているって事もありそうですし…)


 ―17時過ぎ、駆逐艦寮付近―

皐月「いったたたたたた…すりむいちゃった…」

大井「あら、大丈夫?」

皐月「あ、大井さん…」

大井「ほら、消毒してあげるから休憩室に行きましょ?」

皐月「う、うん。ありがとう…」

 ―数分後、駆逐艦寮・休憩室―

大井「ちょっと沁みるわよ」チョンチョン

皐月「ひぎぃ…っ…」プルプル

大井「もう…こんなことで泣かないの。はい、終わり」

皐月「あ、ありがとうございます…」

大井「そう言えば聞いたわよ?遠征、大成功したんですって?」

皐月「あ、そうです。はい」

大井「すごいじゃない、もっと胸を張っていいのよ?」

皐月「は、はい!」

大井「それじゃあ、私は行くわ。これからも頑張ってね?」

皐月「ありがとうございます!」


 ―数十分後、工廠―

大井「明石さん、この艤装はこっちでいいんですか?」

明石「あー、はい!そこに置いといてください!」

大井「はーい」ガシャン

明石「いやー…それにしても大井さんが来てくれて助かりました~…。ちょっと修理する艤装が多すぎて人手が不足していたんですよ~…」

大井「あ…そう言えば今日って、南方海域進出作戦に出撃した艦隊があったんでしたっけ…」

明石「ええ、何とか海域は開放できたものの、甚大な被害を受けてしまって、ドックは今パンパンですよ」

大井「高速修復剤は?」

明石「提督、極力使わない主義なんですけど、今回ばかりは使ったらしいです…」

大井「あら……」

明石「まあそれは別として、大井さんが来てくれて助かりました!」

大井「いえいえ、ありがとうございますね」

 ―19時過ぎ、食堂―

大井「ね?」

提督「驚きました…北上さんが絡んでいないときって、大井さんは至極真面目な人なんですね」

大井「提督の、普段の私の印象って何だったんですか…」

提督「あえて言うと、北上さん中毒を起こして皆に辛く当たる」

大井「嫌ですね~…そんなのデマですよ」

提督「…ああ、ついでですが1つ心得てほしいんですが…」


大井『ちっ…作戦が悪いのよ…』


提督「流石に本人の前で舌打ちは…」

大井「あら、ごめんなさい…」

提督「まあ、私は別に気にしませんが…。上司の前で舌打ちをすると、かえって面倒な事になりますよ?」

大井「上司って、司令長官?あの人はあまり気にしないように見えるけど…」

提督「いえ、前の私の上司です」

大井「…へ?」

提督「…まあ、その話はまたいつか話す事にしましょう。今思い返すと何だか胸糞悪くなりました…」

大井「あら…じゃあまたいつか、その話が聞けることを楽しみにしてますね?」

提督「……私の気分がマシであれば、ね」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪大井≫

球磨型軽巡洋艦・重雷装巡洋艦四番艦。艦娘No.19(改はNo.97、改二はNo.114)。北上大好きなちょっと危ない系お姉さん。北上が大好き過ぎて、

暴走する様子がよく見受けられるが、ノーマル状態の大井は、かなり面倒見の良い気遣いのできるお姉さん。実際、駆逐艦の子たちや明石からは、

よく頼みごとを任されたり尊敬の念を向けられたりしている。秘書艦としての仕事も、結構真面目にこなす。影の功労者。

好きな言葉は『背水の陣』。

今日はここまでにします。

>>50
  大井の話、いかがでしたか?>>1の都合で短めな話になってしまい、申し訳ございません。お気に召さないようでしたら、また後日、

  大井を軸とした話を書いていきたいと思います。


今現在のリクエスト状況は、加賀&加賀岬、司令長官、瑞鶴、初春型です。

明日の話の内容ですが、リクエストにありました加賀&加賀岬の話か、前々から少しずつ触れられていた提督の過去の話にするか、

どちらの方がよろしいでしょうか?要望等があればどうぞ。

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



ル級!戦艦ル級flagshipは、何度倒しても>>1の怒りは収まらない!

ぶっ倒しても!ぶっ倒しても!ぶっ倒しても!

……俺の失った資材はもう…蘇らないんだ…!

こんばんは、>>1です。

では、先にリクエストの方を消化していきます。

と言うわけで、今日は加賀&加賀岬の話を書いていきます。

それでは、投下します。

 ―16時過ぎ、司令長官執務室―

司令長官「この手に寄せる袱紗 朱の色~♪」

提督「司令長官」

司令長官「この目見開いて その顔見れば~♪」

提督「司令長官」バキッ

司令長官「ぐふぅ…いきなり殴らないでよ…」

提督「ちゃんと呼びましたよ。それより、この書類明後日までに確認し、判を押してください」スッ

司令長官「ああ、分かった」

提督「ところで司令長官」

司令長官「うん?なんだい?」

提督「先ほど歌っていた曲は…」

司令長官「ああ、‶加賀岬‶って曲だよ」

提督「加賀岬?」

司令長官「ここの鎮守府じゃないけど、加賀君が歌っている曲。演歌調だけどすごく耳に残るねぇ」

提督「………は?」

司令長官「知らないのかい?ネット上で結構人気が出てるよ?」

提督「……ちょっと、調べます」パタン

【加賀岬】

 ―翌日9時半過ぎ、司令長官執務室―

提督「特定できました」

司令長官「何が?」

提督「‶加賀岬‶を歌った加賀さんがいる鎮守府、すぐそこの江ノ島第参鎮守府です」

司令長官「ん?別に調べなくてもよかったんじゃ……」

提督「この鎮守府は、我々総司令部の許可なく艦娘を歌手に薦めた上、勝手にネット上に曲をアップロードしたんですよ?十分違反に含まれます」

司令長官「ああ、そう言えばそうだね」キリッ

提督「キリッ、と言いながら司令長官結構ハマりましたよね」

司令長官「うぐっ……と、とにかくそこの鎮守府の提督君には、然るべき厳罰を取らせるべきだね」

提督「そうですね…。その話も含めて、私は今から江ノ島鎮守府へ行ってきます」

司令長官「ああ、だったらだれか随伴を…」

提督「もう決まっていますよ」

司令長官「へ?誰?」

提督「瑞鶴さんです」

司令長官「あっ」


 ―数時間後、道中―

ガタンゴトン

瑞鶴「まったく…あの焼き鳥製造機ったら…勝手に歌手なんかになっちゃって…」

提督「その気持ち、あそこの加賀さんに向かって思う存分言ってやってください」

 ―数十分後、江ノ島第参鎮守府・応接室―

提督「…………」イライライラ

瑞鶴「…………」イライライラ

コンコン

江ノ島第参鎮守府提督(以下参督)「いやあ、すみません。お待たせいたしました…」

加賀「失礼します」

提督「遅いですよ。お約束した時間を過ぎておりますが」

参督「それに関しては大変申し訳ございません…。アイドル事務所の方からの来客もいらしてまして…」

加賀「大概にしてほしいものね…。あちらの関係者はアポ無しで来るんだから…」

瑞鶴「…ちょっと微笑みながら言ってるとムカつくんだけど…」プルプルプル

提督「それはともかく……」スッ

参督「?」


ラジカセ『おぼろ月夜が綺麗ね♪』


提督「‶加賀岬‶をラジカセで延々無限ループするの、やめてください。新手の宗教か何かですか?」

参督「あ、すみません。耳障りでしたか」

カシン

瑞鶴「耳障りも何も、嫌いな人の声を延々聞かされるなんて、侮辱もんよ」

加賀「私こそ、貴女の曲が出ようものなら、絶対聞く事なんてないわね」

瑞鶴「それこそこっちのセリフよ!私だって、あんたの曲なんて聞いた事ないんだから!」

提督「と言うか、私達は今日その話をするためにここに来たんですけど」

参督「?何か?」

提督「どういうつもりですか?勝手に加賀さんを演歌歌手デビューさせた上に、ネット上に曲をアップロード…。これらの行為を、

   総司令部の許可なく行う事は違反に当たると、貴方も提督であるならば当然知っているでしょう?」

参督「ああ……それに関しましては……」

加賀「…総司令部の提督…。その話につきましては、私達も被害者と言えるんです」

提督「?」

参督「正直…私たちは騙された…と言ってもよろしいのでしょうか…」

瑞鶴「どういう事よ?」

参督「事の発端は…数か月前です…」


 ―数か月前―

参督「加賀さんに歌手としての素質がある?」

プロデューサー「はい、加賀さんの声には力がこもっておりますし、ぶっきらぼうと言う方もいらっしゃいますが、その言葉の中には、

        加賀さん自身の強い信念がこもっておりまして、それが歌手に向いていると」

加賀「そんな…私が…」

参督「いや、しかし…加賀さんに歌手なんて…」

プロデューサー「いえ、その素質は十分にあります」


 それで、そのプロデューサーさんが、事務所で作成した歌詞を渡してきて、歌ってくださいと言ってきたんだ。

 その強い物言いに、私も加賀さんも押し切れず、一回だけ歌う事にしたんだ…。


プロデューサー「いやあ、素晴らしい!まさしく歌手!どうでしょう?わが社にその才能を預けてみては?」

参督「え、いや…」

提督「それ、何て事務所でした?」

参督「確か…OCEAN事務所…です」

提督「あそこか…」


[OCEAN事務所]

かつて、総司令部の那珂もスカウトしたアイドル事務所。


参督「あの事務所、なかったことにしますとか言いながら、勝手にネット上に流して…」

加賀「しかし…時すでに遅し…。ネット上に流れた時には、私の美声とビブラートに魅了された方が増えてしまい、熱狂的なファンも増えて…。

   今さらだまされたというのが難しい状況に…」

瑞鶴「何ちょっと自分の事持ち上げてんの?」

提督「それにしても、またあの事務所ですか……」

参督「また、とは?」

提督「うちの鎮守府の那珂さんが、前にそこのプロデューサーにスカウトされたんです。断ったんですが…」

瑞鶴「あの後、結局別の鎮守府の那珂ちゃんがスカウトされて、曲も出たんだよね…」

加賀「あら、自分もスカウトされたかった、って顔ね」

瑞鶴「う、うっさい!そんな顔してないし!」

提督「まあ、とにかく貴方たちにも非が無いわけではありません。そういうスカウトは、きっぱりと断るべきでした。‶海軍の規約に反する‶と、

   言ってもよかったというのに…」

参督「ええ…私も、今になって気づきました…」

提督「この件は、総司令部に持ち帰ります。それと、貴方たちは少し反省してください。被害者と言っていたにもかかわらず、先ほどは少し、

   浮かれたような気分だったでしょう?」

参督「…はい」

加賀「…ええ」

提督「今後は、そういう態度は控えてください」

 ―15時過ぎ、司令長官執務室―

提督「…と言うのが、真相らしいです」

司令長官「なるほど…あの事務所か…。今回は流石に、起訴しようか」

提督「そうした方がよろしいんでしょうけど…何気に海軍の知名度も上がっていますし…今回は見逃す事にしましょうか…」

司令長官「あれ?でも君って、前に‶○○のファンになって海軍に入ろうと決めました!‶って言う理由で海軍に入るのが嫌だって言ってなかった?」

提督「実は、あの後第参鎮守府の戦果を確認したところ、‶加賀岬‶がリリースされてから、あそこの鎮守府の戦果は徐々にですが上がっているんです。

   加賀さんの言う、‶戦意高揚‶ですね」

司令長官「そうか…じゃあ一概に禁止する、ってのも無理な話か」

提督「ですから、今回は見逃す事にしようかと…」

司令長官「でも、次はないって言いたいんでしょ?」

提督「当然です。次、このような事があれば、この事務所を権力と腕力を持って潰す事にします」

司令長官「うん、それが君らしいよね。…ただ」

提督「ただ?」

司令長官「それでちょっと弊害が…」

提督「?」


 ―17時前、空母寮・休憩室―

加賀「この手に寄せる袱紗 朱の色~♪この目開いて その顔見れば~♪」

司令長官「加賀君が、自分が歌ったわけでもないのに、その曲をいい顔で歌っていて、イメージが崩壊してるんだけど」

提督「…………加賀さんのぶっきらぼうと言うイメージが払しょくされましたし、いいのでは?」

司令長官「なんかね、瑞鶴君が‶加賀さんが、ぶっきらぼうじゃないから接しにくい!‶って言ってきてるんだけど…」

提督「私の知った事ではありませんよ…」

加賀「百万石の 誇りよ加賀岬~♪」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>78
 加賀&加賀岬の話、いかがでしたか?


今さらですが、1話当たりのレス数は、3~5ぐらいにしようかと思います。


明日は>>1の都合上、投下する事ができません。次の投下は明後日の10月3日、午後9時以降に、

リクエストにありました司令長官の話を書いていこうと思います。

こちらの都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




職場で大きな失敗をやらかして、ショックから立ち直れない状況にある…。

何か気分転換に良い方法はありますかね?

乙でした、明石リクエストお願いします

失敗は誰にでもあるさ、腐らないことだね

こんばんは、>>1です。

艦これをやっていたら通信エラーが連発してしまったので、遅くなってしまいました。

今日は、リクエストにありました司令長官の話を書いていきます。

>>153
  明石、了解しました。

>>153-155
  ありがとうございます。

それでは、投下していきます。

 各鎮守府では、艦娘と提督にちゃんと休みを与えている。

 深海棲艦を討伐する事はもちろん大事だが、個々人の体調管理も大事である。だが、とある鎮守府は、頑張っていることをアピールしようと、

休み返上で艦娘の運用を繰り返した結果、ブラック鎮守府扱いされた上にその提督は過労死してしまった。

 そのような事件もあり、各鎮守府では一定期間休みを取らなければ罰則(=ブラック鎮守府扱いで提督クビ&鎮守府解体)が科せられる、

というルールもできてしまった。まるでドイツである。

 そして、休みを取らなければならない、と言うルールは総司令部にも有効である。

【とある休日の一コマ】

 ―9時過ぎ、司令長官執務室―

司令長官「いやぁ~、休日っていいよねぇ。週休6日とかあればいいのに」

提督「それ、むしろ休みの意味が無くなっていませんか?」

雲龍「それに、休みが多すぎると休みに飽きる、と言う話も聞いた事がありますし…」

司令長官「それでも、書類とかには目を通しておかないといけないんだよねぇ」

提督「総司令部は他の鎮守府と勝手が違いますから、完全に機能をストップさせる、という事はできませんからね。まあ、さすがにデータ課の霧島さんと、

   鳥海さんは休ませています」

司令長官「あの2人の代わりに、誰か入れたの?」

提督「データ収集が得意な夕張さんと大淀さんを代行させています。これで、少しでも霧島さんと鳥海さんの疲れが取れればいいのですが…。っと、

   それより早く書類を片付けてしまいましょう。司令長官も、休みたいのでしょう?」

司令長官「そりゃそうだよ。せっかくの休みの日に休めないなんてブラックだよ」

提督「私も手伝いますので、早く済ませましょうか」

司令長官「うん?君が手伝ってくれるなんて、珍しいねぇ」

提督「そりゃ、私はどこのサボり魔司令長官と違いますからね」

司令長官「うぐっ…ま、まあ早く始めよう。ちなみに、雲龍君は?」

提督「ああ、ここに来る途中、雲龍さんに事情を話したら…」

雲龍「私も、司令長官と提督のお手伝いをさせていただきます」ペコリ

司令長官「そりゃありがたい。じゃあ、悪いけど手伝ってくれるかな?」

雲龍「はい」

 ―数十分後―

司令長官「あ、黎明君。この書類なんだけど…」

提督「ああ、この書類はこれがこうで…」

雲龍「……」ジー

司令長官「そういうことか、ありがとうね。…ところで、雲龍君?どうかしたの?」

雲龍「あ、いえ…。司令長官は提督の事を名前で呼んでいるのが、なんだかなぁ、と」

司令長官「あれ?そんなに変な事かな?」

提督「まあ、正直な話、私は苗字で呼ばれるのがあまり好きではないんです」

雲龍「?それはまた、どうしてですか?」

提督「私の苗字、‶斑‶じゃないですか?ですから、そう呼ばれると…」


??『待っていたぞォー!!柱間アアアー!!!』


提督「あのキャラクターを連想してしまい、なんだか妙な気分になるんです」

司令長官「知っているアニメキャラクターと同じ名前・苗字だと微妙な気分になるのと同じだね」

雲龍「何となく、分かります…」

提督「まあそれもありますし、司令長官とはもう2年の付き合いになりますからね」

雲龍「あ、提督が司令長官の補佐官に任命されたのって、2年前でしたっけ」

司令長官「正確には、2年前の今日だね」

雲龍「そうだったんですか!?」

提督「ああ、そう言えば今日でしたね。日々の仕事ですっかり忘れてしまいました」

雲龍「そう言えば…司令長官はなぜ提督を補佐官に指名したのですか?」

司令長官「え?ああ、そうだねぇ…。まあ強いて言うなら、候補の中では一番まともだったから、かな?」

雲龍「候補?」

提督「元々、司令長官の補佐官となる候補は、私を含めて3人だったんです」

雲龍「その3人は…1人は提督で、もう2人は?」

司令長官「雲龍君は実際に会った事はないかもだけど、伊豆鎮守府の瑞理提督と、胎内鎮守府の朱鷺提督だよ」

提督「この2人です」バサッ

雲龍「…あ、朱鷺という方は、女性なのですね」

司令長官「黎明君とその2人は、この国の鎮守府の中で戦果がトップ3だったんだよ。瑞理君が1位、黎明君が2位、朱鷺君が3位」

提督「あんな男が国内1位なんて、世も末です」

雲龍「よ、世も末?」

司令長官(詳しくは言えないんだけど、黎明君、瑞理君の事が大嫌いなんだ)ボソボソ

雲龍(そうだったんですか…)ボソボソ

司令長官「でもまあ、3位の朱鷺君を選んだら、女性優先でどうのこうのと言われそうだからパスし、瑞理君は女たらしな性格がダメだから却下。

     まあ、消去法で黎明君が選ばれたんだよ」

提督「消去法と言うのが納得いきませんでしたが、あのバカより上の立場になれたというのは純粋にうれしいですね」

雲龍「ちなみに、司令長官が今の海軍の司令長官になれた経緯は…」

司令長官「ああ…兄さんのせいだね」

提督「一部の方は知っているかと思いますが、この司令長官・軍乃 盾間が司令長官になれたのは、兄の軍乃 剣真が指名したからです」

雲龍「指名?」

司令長官「兄さんが、総司令部の人員全員クビなんて案を成立させて少ししてからの事だよ…」

 ―2年ほど前、軍乃邸―

剣真「おう、盾間!ちょっと頼みがある!」

盾間「ちょ、ちょっと兄さん。外のマスコミは何!?」

剣真「いやぁ、ちょっとバカな提案をして実行したらこうなった…ってそんなことはいい。俺、司令長官辞めるから後任にお前が就け!」

盾間「はあ!?何言ってんの!?」

剣真「いやあ、お前海軍養成学校でも好成績だろ!?できる出来る!」

盾間「いや、そういう話じゃなくて…」

剣真「じゃ、任せた!」


司令長官「って感じで、流れるように司令長官にされた」

雲龍「そんな冗談みたいな話が…」

提督「ですけどこれ、あながち冗談でもないんですよね」

司令長官「元々儂は、海軍に入る前は普通の企業で働いていたから海軍の事は海軍養成学校でしか分からなかったから、本当にむちゃくちゃで…。

     あーあ、あの時断っておけばよかった…。儂、司令長官に向いていないし…」

提督「ですけど今は、こうして司令長官の仕事をしっかりとできるようになっているじゃないですか。まあ、私に押し付けてくることもありますが」

司令長官「?」

提督「兄からの無茶ぶりにもしっかりと対応し、増え続けている深海棲艦に対して的確な対応策と作戦の考案、さらに各鎮守府の提督の個性を把握、

   これらの事は、常人にはできないような事ばかりです」

司令長官「…………」

提督「貴方はもう、立派に司令長官としての仕事を務められていますよ」

雲龍「ええ、そうですね」ニコッ

司令長官「黎明君…雲龍君…」

提督「さあ、早く仕事を済ませましょう。夜には、司令長官とどこかへ外食にでも行きましょうか」

司令長官「え?いいの?」

提督「こういう時は、部下が祝いをするものです」

司令長官「いやぁ、助かるねぇ。あ、じゃあ雲龍君も来る?」

雲龍「へ?いえ、私は…」

司令長官「儂の話を聞いたんだし、これも何かの縁って事で」

雲龍「…では、ご一緒させていただきます」

提督「では、今夜の方針も決まりましたし、早いところこの書類を片付けましょう」

司令長官「うん、そうだね」

雲龍「はい」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪雲龍≫

雲龍型正規空母一番艦。艦娘No.201(改はNo.206)。露出の激しい服が特徴なほんわか系お姉さん。どこかほかの人とズレているところがあるけれど、

根は真面目。着任当時は艦載機を持っていなかったため、艦載機の扱いは初心者レベルだったが、他の空母達の教育の甲斐もあり、今では鎮守府内で、

赤城や加賀に並ぶ腕にまで成長した。提督の秘書艦を務めている期間が他の艦娘に比べて長いが、その理由は不明。その胸は、生物兵器のよう(?)。

好きな言葉は『待てば海路の日和あり』。

今日はここまでにします。

>>104
  司令長官の話、いかがでしたか?


明日は、リクエストにありました瑞鶴の話を書いていこうと思います。

そこで、>>130さんに1つ、質問がございます。瑞鶴の話に、斑提督と瑞理提督の因縁を絡めようと思うのですが、よろしいでしょうか?


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



浴衣グラフィックの名取中破絵を見て思った事…やっぱり、デカいな。

季節限定家具を、全ての季節で最低1つは買っている。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました瑞鶴の話に絡めて、斑提督と瑞理提督の因縁を書いていこうと思います。

それでは、投下します。

 ―15時過ぎ、空母寮・休憩室―

加賀「………」ズズズ

バァーン

瑞鶴「加賀さん!!」

加賀「あら、そんな血相を変えて…どうかしたのかしら?」

瑞鶴「私のとっておいた間宮羊羹、食べたでしょ!」

加賀「なぜ、そう思うのかしら?何か証拠でも?」

瑞鶴「証拠ならあるわよ。さっき、妖精さんから―」


 ―数分前、空母寮・簡易キッチン―

瑞鶴『あれ…あっれー?』ゴソゴソ

九七艦攻妖精(以下九七妖精)『瑞鶴さん、どうしたんですかー?』

瑞鶴『あ、妖精さん。実はね、冷蔵庫に間宮羊羹取って置いたんだけど…無くなってるのよ…。あっれー?』ゴソゴソ

九七妖精『えー?それって加賀さんにあげたんじゃないんですか?』

瑞鶴『…は?』

九七妖精『さっき、加賀さんが嬉々として羊羹を休憩室に持って行って、その羊羹どうしたんですか、って言ったら「瑞鶴がくれたの」って。

     いやー、普段から嫌い嫌い言ってるのに羊羹あげるなんて、瑞鶴さんもツンデレですねー』

瑞鶴『』


瑞鶴「私そんな事言った覚え何て微塵もないし!何で勝手に食べたりするの!」

加賀「ごめんなさいね、言ってなかったけど、あれ賞味期限が近かったから…」

瑞鶴「買ったのつい昨日で賞味期限までまだ数か月あったはずだけど…」

加賀「五航戦の子なんかに間宮羊羹は会わないと思って」

瑞鶴「こんちきしょーめ!!」

【因縁】

 ―翌日9時過ぎ、執務室―

瑞鶴「あーっ、もーっ!ホンットーに腹立つったらありゃしない!」

提督「落ち着いてください」

瑞鶴「ねえ聞いてよ提督さん!」

提督「その話でしたらもう何回も聞いています。それより、早く書類整理に取り掛かってくれませんか」

瑞鶴「…ふぅ、ごめんなさい。ちょっと気が立ってたわ。すぐに仕事にかかるわ」

提督「はい」

瑞鶴「………」カリカリ

提督「………」カリカリカリ

瑞鶴「………」ガリガリガリ

提督「………」カリカリカリ

瑞鶴「………」ゴリゴリゴリゴリ

提督「…あの、瑞鶴さん」

瑞鶴「はい?」

提督「筆圧が、ちょっと」

瑞鶴「?あら、紙が破けちゃってるわ…」

提督「まったく…コピーを取るしかありませんね…」ガタッ

瑞鶴「ごめんなさい…」

提督「ちょっと、待っていてください」

 ―数分後―

提督「では、この書類をやり直してください」

瑞鶴「分かったわ」

提督「それにしても、よくもまあこりもせず小競り合いを…」

瑞鶴「だって…向こうからやってくるんだし…」

提督「私の覚えている限り、喧嘩の理由は、『タ級flagshipを倒すきっかけを作ったのはどっちか』とか、『最後の日替わりランチBセット(天丼)

   はどっちのもの』という下らないものまでありましたけど…」

瑞鶴「よ、よく覚えているじゃない…」

提督「まあ、頻繁に起こっていますし、理由があまりにも下らないというのも手伝って…」

司令長官「黎明君も、人の事言えないんじゃないの?」ガチャ

提督「司令長官、仕事は―」

司令長官「まあそれは置いといて」

提督「置いとくな」ガスッ

司令長官「イタッ…とまあ、ともかく。黎明君には、瑞鶴君と加賀君のいざこざを下らないんて言う資格はないんじゃないの?ってわけ」

瑞鶴「へ?どうして?」

提督「いえ、その話は―」

ジリリリリン

提督「失礼。はい、執務室」ガチャ

提督「ああ、はい。分かりました」ガチャリ

司令長官&瑞鶴「?」

提督「すみません。間宮さんから呼ばれてしまいましたので、少し席をはずします。それまでの間に、瑞鶴さん。仕事はしておいてください」

瑞鶴「あ、はい!」

提督「では」バタン

瑞鶴「…ところで司令長官さん」

司令長官「ん?」

瑞鶴「提督に、私と加賀さんのいざこざを悪く言う資格はないって…」

司令長官「ああ、あれ?実はね、黎明君も人のこと言えないようないざこざがあるんだよ」

瑞鶴「それって、司令長官と?」

司令長官「いや、儂じゃなくて。伊豆鎮守府の瑞理提督だよ。知ってる?」

瑞鶴「ああ…なんだか、すごい女たらしで提督さんが大嫌いって、浦風ちゃんとかから聞いたかな…」

司令長官「その瑞理提督と黎明君、どうしてあんなにお互いのことが嫌いかわかる?」

瑞鶴「………ううん、分からない」

司令長官「その因縁が、すっごく下らないんだよ」

瑞鶴「……どのくらい?」

司令長官「とにかく、すごくくだらない」

瑞鶴「…私が言うのもなんだけど、私と加賀さんのいざこざも大分下らないもんだと思ってたけど…それよりも?」

司令長官「うん。それよりも」

瑞鶴「……聞かせて?」ニヤリ

司令長官「了解」ニヤリ


 ―約3年前―

 今から3年ぐらい前、黎明君がまだ補佐官になる前のことだったよ。

瑞理「ねえねえ、よければ僕と一緒に付き合わない?」

女提督「いえ、あの…」

 瑞理君は今よりもずっとナンパ性だったんだ。女性の提督を見たら、必ずナンパするくらい。女性提督がいる演習先に赴いたら、絶対にナンパしてた。

 どんだけ飢えてんのよ…。

斑「まったく…女性に現を抜かすとは…海軍としての自覚があるのでしょうか…」

 一方、黎明君はそんなことは全くしないで、提督としての使命を全うしてたよ。

 まあ、あの提督さんなら想像できるわね…。

 それで、この時の提督たちの戦果ランキングは、1位が黎明君、2位が瑞理君だったよ。今とは逆だね。

 あ、そうだったんだ。というか、今は提督さんって戦果が2位なんだ…。

 黎明君には儂の補佐官としての仕事もあるからね。まあ、それは置いといて…。

瑞理「ふーんだ、モテないからってひがんでんだろ。けけけ」

斑「いいから、演習が終わったのならさっさと帰ってくれませんか。次、その方と演習を行うのは私の艦隊なんですが」

瑞理「ちぇっ。じゃあね~。もし気が変わったら電話してね~」

女提督「たぶん変わりません…」

 硬派な黎明君と、ナンパな瑞理君…。このころから2人はギスギスしてたんだよ。

 まあ、でしょうね…。

 そんな中で、瑞理君がまたいつものように女性提督をナンパしようとしたんだよ。そしたら―


女提督「えー?私どっちかっていうと斑さんのほうがタイプかな~」


 なんてことを女性提督の一人が言ったんだ。

 へ、へー…(提督さんってほかの女性提督の中でも競争率あるんだ…)。

 それが1回だけじゃなくて…。

女提督「女遊びする方よりも、斑提督みたいな硬派な人がいいかな~…」

女提督「私どっちかっていうと黎明さん派だねぇ」

女提督「女癖が激しい人はちょっと…。まあ、斑さん結構タイプかな」

 こんな風に、断られることが何度もあったんだよ。

 あの、話の腰を折るようだけど、今この国に女性提督って何人くらいいるの?

 ああ、今この国には大体100人くらいいて、その半分くらい、だいたい50人弱が女性提督だね。

 そんなにいるんだ!

 で、その中の2~3割が黎明君のほうがタイプだって。

 あっ(察し)


瑞理「ホアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッハッハッハッハッハアアアアアアアアア!!!」


 こんな、スーパーマリオでマリオがMISSするときみたいに瑞理君がガチで発狂した。。

 まあ、わからなくもない、かな。

 で、瑞理君は黎明君に言ったんだ。

瑞理「なんでお前みたいなみなしご根暗野郎がモテるんだ!」

 え、じゃあ…。

 黎明君は当然キレたよ。

斑「では!私も言わせてもらいますが、貴方は仮にも海軍の一提督でしょう!その提督が、女性を誰彼構わずナンパするとは、

  いかがなものかと思いますが!」

瑞理「これが僕のスタイルなんだ!」

 それからヒートアップ…。


司令長官「で、それ以来2人は完全に敵対するようになったってわけ」

瑞鶴「うん…これは…女性から言わせればくだらないわね」

提督「話したんですか」

司令長官&瑞鶴「うわぁぁぁっ!?」

提督「まあ、私が瑞鶴さんと加賀さんのいざこざを悪く言えないわけは、私もこのようにくだらない理由で争っているからです。ですから、私も、

   とやかく言う筋合いはありません。ですが、これだけは知っておいてください。瑞鶴さん」

瑞鶴「?」

提督「いずれは、あんないざこざをしなければよかったと後悔するものです。ですから、今のうちに謝っておいたほうがいいですよ」

瑞鶴「…………」

提督「今、まだ複雑にこじれていないうちに…」

司令長官「黎明君は?」

提督「私のはもう、自分で言うのもなんですが取り返しがつきませんから」

 ―20時前、空母寮・休憩室―

瑞鶴「あの、加賀さん…」

加賀「…何かしら?」

瑞鶴「その…今までごめんなさい」

加賀「………何が?」

瑞鶴「今まで、加賀さんにつらく当たっちゃって、ひどいことも言ったりして…。言い訳するようだけど、私じゃなくて加賀さんが悪いってこともあった…

   けど、私もあなたのことを考えないで色々言って…だから、ごめんなさい」

加賀「……………」

瑞鶴「……………」

加賀「…まあ、確かに私も大人げないところがあったわね」

瑞鶴「?」

加賀「もともと、私のほうがあなたの癪に障るようなことをしていたことが多々あったし…」

瑞鶴「へ…」

加賀「私も悪かった…いいえ、私が悪かったわ。ごめんなさい」

瑞鶴「…加賀さん!これからは、友達で…いいかしら?」

加賀「友達……ええ、そうね」ニコッ


司令長官「よかったね、一件落着って感じで」

翔鶴「ええ、そうですね」

赤城「これで、加賀も少しは丸くなると思いますわ」

司令長官「ただ……」


 ―21時過ぎ、執務室―

瑞理『調べたらこの国のほとんどの女の子提督は僕のほうが好きだって言ってた!』

提督「どこ情報ですか!っていうか、海軍の提督のくせして何をまたくだらないことで争っているんですか!」

瑞理『妖精さんネットワークを駆使したんだ!あとこれは僕にとっては譲れない争いでもある!』

提督「海軍のためにある妖精さんの力を何に使っているんですか!だいたい、そんなくだらないことをしている暇があるんでしたら、ほかにもっと、

   やるべき仕事があるでしょうが!」

瑞理『これが僕のやるべき仕事なんだ!』

提督「ですから―!」


司令長官「彼らの関係も、瑞鶴君と加賀君みたいに直ってくれないかなぁ…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪瑞理 兆(みずり きざし)≫

中部東海・伊豆第壱拾参鎮守府の提督兼中部東海地方の代表提督。超が付くほどの女好きな提督。本来は、人当たりがよく優しい性格をしている。

斑提督とは、ひょんなことから関係が崩壊して現在も犬猿の仲な状態。だが、その戦略性は司令長官も一目置くほどである。また、その戦略性を活かし、

国内最高の戦果を誇っている。鎮守府の全艦娘とケッコンカッコカリを果たしている。その中でも嫁艦は雪風。

好きな言葉は『据え膳食わぬは男の恥』。

今日はここまでにします

>>130
  瑞鶴の話、いかがでしたか?


明日は、リクエストにありました初春型の話を書く予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



なぜ、なぜすべての艦娘に放置ボイスが実装されないのだ…。

乙でしたー間宮リクで

日向の話が見たい

朝潮ちゃんお願い

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました初春型の話を書いていこうと思います。

>>179,>>181-182
  間宮、日向、朝潮、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―10時過ぎ、波止場―

子日「つっかれた~!」ノビー

夕張「皆、北方航路海上護衛、お疲れさまね!」

初春「ドラム缶を引っ張るのはいささか苦痛だったぞよ…」

若葉「若葉は、ドラム缶ガン積みでも大丈夫だ」

初霜「ドラム缶ガン積みって…どんな状況ですか…」

子日「えー?確かこの前夕張さんがドラム缶ガン積みで―」

夕張「ねーのーひーちゃーん?」ガシッ

あきつ丸「ま、まあまあ夕張殿。自分たちは早く提督殿に報告に向かいましょう」

夕張「っと、そうだった。じゃあ皆は先に補給して休んでていいからね?」

子日「はーい!」

初春「しかし…寝る前に風呂に入っておきたい…」

若葉「風呂か、いいな」

初霜「そうね…。潮の匂いが体に付いちゃってるし…」スンスン

【休め提督】

 ―数十分後、休憩室―

子日「うーん…疲れたなぁ~…」

初春「資材を満載したドラム缶はやっぱり重かったからのう…」


夕張「うーん……」

あきつ丸「むむむ…」


初霜「あ、夕張さんにあきつ丸さん。お疲れ様です」

夕張「あ、お疲れさま。補給は済ませた?」

若葉「大丈夫だ、問題ない」

あきつ丸「ならば、オッケーであります」

初春「それより、2人ともどうかしたのかの?何やら思い詰めている様子じゃったが…」

夕張「あ、それが提督の事なんだけど…」

子日「提督が~?」

あきつ丸「報告の最中、何を言っても『ええ』とか『はい』とかと、曖昧な表現しか言ってこなかったのであります」

若葉「あの提督が?珍しい」

子日「それはあれだよ!多分今日の夕飯何かなって事で悩んでたんだよ!」

初霜「いえ、多分そんな理由じゃないと思うけど…」

夕張「…ま、難しい話は置いといて、皆でお風呂にでも入りましょ?」

子日「わーい!子日、お風呂大好きー!」

初春「妾はあっつい風呂が好みで…」

あきつ丸「おっ、自分と同じでありますね」

 ―19時前、食堂―

A定食『オムライス』

B定食『サンマの塩焼き』

C定食『おにぎり三種(おかか、昆布、明太子)』

子日「子日、オムライス~!」

初春「妾はサンマで…」


提督「…………………………………」モグモグ

初霜「あ、提督だ」

若葉「物静かに食事をする提督、アリだな」

初春「…のう、おかしくないか?」

子日「何が?」

初春「普段、提督はおにぎりを食べたりはしないはず…。いつもはA定食かB定食しか頼まないはず…なのに…」

若葉「聞いてみた方がいいかもしれん」

子日「それもそうだね、おーい提督~!」

提督「………………あ、何ですか?子日さん?それに、初春さん達も」

初霜(反応鈍っ!!)


提督「そうですか…そんなに私の様子がおかしかったですか…」

子日「何かあったの~?」

提督「まあ、書類が多すぎるだけですよ」

初春「書類?そんなもの、いつも見ておるではないか」

提督「いえ、もう10月に入った事で9月作戦が終了し、各鎮守府のデータが送られてくるんです。そのデータに目を通していたら、徹夜が連続して…」

若葉「そんなもの、ササッと見ればいいのではないか?」

提督「そうやって雑に見ていると、後後杜撰な管理と非難されやすくなるんですよ」

子日「ずさんって?」

提督「まあ、いい加減って事です。ですから、しっかりと各鎮守府のデータを把握しておくために、何度も読み直す必要があるんです」

初霜「……………」

提督「貴女たちは、気にしないでください。明日、貴女たちは休みでしょう?ゆっくり休んでください」

初春型「…………」


 ―22時前、駆逐艦寮・初春&子日の部屋―

初春「…なんぞ、してやれることはないのかの…」

子日「子日、提督の手伝いしてみたい!」

若葉「そうだな、提督のために尽くすのも、また艦娘の使命…」

初霜「そうですね……では、明日は皆で提督のお手伝いをしましょうか」

子日「おーっ!」

初春「ふっふっふぅ、妾の真の力を見せると―」

高雄『就寝時間でーす』

ブツッ(暗転)

初春型「あっ」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「……………」カリカリカリ

コンコン

提督「どうぞ」

子日「失礼するよ、提督!」ガチャッ

提督「子日さん、どうしましたか?」

子日「子日、提督のお手伝いに来たよ!」

提督「いえ、別に貴女に手伝う義務はありませんし…」

子日「……子日、疲れている提督を見るの何て、嫌だもん…。元気な提督が見ていたいから…」

提督「………子日さん…」

子日「それに…」チラッ

提督「?」ゴゴゴゴゴ

子日(寝不足で目つきが怖い提督って、すっごい怖いんだもん!)

提督「では、少しでいいですので手伝っていただけますか?」

子日「分かった~!」

提督「では、この書類を読んで、誤字脱字、分かりにくい表現などを探してください。分からなければ、私に訊いてください」

子日「子日分かった~!」

ペラッ、ペラッ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この漢字、何て読むの?」つ『相殺』

提督「それは、‶そうさい‶です」

子日「ふーん…」

ペラッ、ペラッ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この人の名前は?」

提督「ああ、この人は瑞理…ちっ、瑞理 兆です」

子日「舌打ち!?」

ぺらっ、ぺらっ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この意見の欄に、『んんwww主砲ガン積み以外あり得ませんぞwwwwww』とか書いてあるけど、どういう意味?」

提督「誰だそんなことを書いたやつ」


 ―1時間後―

提督「ふぅ…。子日さん、どうでしたか?」

子日「子日、1つ分かったことがあるよ!」

提督「?」

子日「よくわからないって事が、分かったよ!」


子日「…提督、喜んでくれたかな?」

初春「たぶん、すごい微妙な感じなんだと思う…。次は妾が手伝おう」

提督「今度は初春さんですか」

初春「妾を頼るがよいぞ」

提督「では、この紙に書いてあることを、こっちの紙に清書してください」

初春「ふむ?‶こんぴゅーたー‶とやらは使わないのか?」

提督「コンピューターで書くと、データを紛失したりしてしまいやすいので…。申し訳ございませんが手書きでお願いします」

初春「任せておくがよい」

サラサラサラリ、サラサラリ

初春「できたぞよ」

提督「速いですね。どれど―」


(なんて書いてあるのか分からない、ミミズの這いつくばったような字)


提督「………これ、なんて書いてあるんですか?」

初春「ふむ?そこの紙に書いてあることをまんま写したのだが?」

提督(どうしよう…達筆すぎて読めない)


若葉「初春が迷惑をかけたな。若葉が手伝おう」

提督「では、初春さんと同じく、この書類を清書してください」

若葉「任せておけ。若葉は、どんな仕事でも問題ないのだっ!」

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

提督(すごいスピードだ…)

若葉「ふはははははは…!若葉の実力は、こんなものではないぞおおおお!」

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカカカカカカカカカーッ


 ―数分後―

若葉「ぐおおおお…腱鞘炎に…!」

提督「全力全開で文字を書きまくるからでしょう…」

提督「で、貴女も手伝いに来るわけですか」

初霜「はい、お願いしますね」

提督「では、この書類とこの書類を比較して、間違っているところがありましたら報告してください」

初霜「はい、分かりました」

ペラッ、カリカリ、ペラッ

初霜「……提督は、大変なのですね」

提督「?」

初霜「私には、この書類の書いてあることが半分も分かりません…」

提督「それは別に恥じる事ではありませんよ。貴女たちは、このような書類は運んだことがあってもじっくりと読んだことはないのでしょう?」

初霜「そうですけど…提督の力になる事ができなくて、何か…悲しいです。自分が無力に思えて…」

提督「そんなことはありません」

初霜「?」

提督「貴女たちが、私の身を案じて手伝ってくれただけで、もう十分私は嬉しいです。ですから、改めて言わせてください。ありがとうございます」

初霜「……はい」


 ―16時過ぎ、休憩室―

初霜「…だそうです」

子日「うーん…提督が喜んでくれたのなら、子日はもう十分!」

若葉「うむ、提督の役に立てたのなら、私も本望だ」

初春「じゃが、提督も大変なのだのう…」

初霜「提督曰く、今回の事を通じて提督業も大変という事を知ってほしい、だそうです」

子日「子日、大変だって事がわかったよ!」

初春「のう…少し疑問に思ったのじゃが…」

子日&若葉&初霜「?」

初春「お主ら、今日の提督の秘書艦、見たか?」

子日「見てないなー」

若葉「確かに…見てない…」

初霜「私も見てないわ…誰だったのかしら?」チラッ


告知:本日の秘書艦は大淀から夕張に変更になりました。該当者は確認をすべし。


初春型「あ」


 ―同時刻、執務室―

提督「…………………………」ゴゴゴゴゴゴゴ

夕張「あ、あははははは…ごめんなさいね~…」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>132
  初春型の話、いかがでしたか?


明日は>>1の都合上、投下できません。次の投下は明後日の10月7日、午後9時以降に、リクエストにありました明石の話を、

書いてく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


ここで、>>179,>>181-182の方に意見を聞きたいと思います。

間宮、日向、朝潮をリクエストしていただきましたが、これらのリクエストを消化する前に、提督の過去の話を書いてもよろしいでしょうか?


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



深海棲艦で好きなのは、1位:泊地水鬼 2位:装甲空母姫 3位:空母ヲ級です、はい。

>>182だけど>>1の好きな順番でやって良いですよ

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました明石の話を書いていきます。

>>194-195
  それでは、間宮、日向、朝潮の話は、提督の過去の話を書いた後で消化していきたいと思います。

では、投下いたします。

 ―19時前、工廠―

明石「よっこいしょ…っと」ガシャン

明石「ふ~…やっと修理が終わった~!」ノビー

明石「って、もうこんな時間…。お腹もすいたし、食堂へ行こうかな」

提督「おや、明石さん。お疲れ様です」ガラッ

明石「あ、提督!お疲れ様です」

提督「こんな時間まで、工廠で作業を?」

明石「ええ、今日は修理する艤装が多かったので…」

提督「確か…明日のシフトでは明石さん、休みでしたよね?」

明石「え、そうだったんですか?いやぁ…確認する暇もなかったですから…」

提督「まあ、明日はゆっくり休んでください」

明石「では、そうさせていただきますね」

【工場女子】

 ―翌日7時、運動場―

※朝礼

提督「えー、本日は明石さんがお休みという事で、出撃や開発、建造は控えるようにしてもらいたいと思いますので、お願いいたします」

速吸「え?」

皆『はーい』


 ―8時過ぎ、食堂―

速吸「あの、提督」

提督「はい?」

速吸「今日って、出撃も開発も建造も、しちゃダメなんですか?」

提督「いえ、ダメと言うわけではありません。控えるように、という事です」

速吸「それは…どうして…」

提督「ええとですね、明石さんは工廠の責任者なんですよ。工廠での仕事は、装備の開発に、新たな艦娘の建造…それと明石さんは艤装の修理も、

   担当しておりますので。明石さんが休むという事は、それらの行為ができなくなるという事です。まあ、明石さんがいなくても妖精さんがいれば、

   何とかなりますが」

速吸「はぁ…なるほど…」

提督「万が一、面倒な事が起こった場合に責任者がいないと、色々問題になりますので…それを避けるためなんです」

速吸「……だからですか」キョロキョロ

提督「?」

速吸「…明石さんの姿が見えないんですけど…」

提督「ああ、明石さんは今日は休みなんです。休みの方は、朝礼に参加しなくてもよいというルールがありますし、食事は食堂で摂らなくてもよい、7

   という暗黙のルールもあります」

速吸「なるほど…」

提督「速吸さんは、着任してまだ日が浅いですからその辺の事も分からなかったのですね。すみません、こちらの説明不足で」

速吸「いえ、お気になさらず…」

提督「しかし、あまり寝過ごされますと健康に支障が出ますし、昼までに起きてこなければ起こしに行きますかね」

速吸「あ、結局起こしちゃうんですか」

提督「昼夜逆転なんて事になっても困りますから」


 ―13時過ぎ、執務室―

速吸「結局、明石さん起きて来ませんでしたね」

提督「仕方ありません、起こしに行きますか」

速吸「ちなみに、起きてるけど部屋で寝てるって事は…」

提督「一応、起きた後は私に一報を入れるように言ってありますが、まだ連絡が来ていないので、おそらくまだ寝たままなのでしょう」

速吸「あ、速吸も一緒に行きます!」


 ―数分後、特別艦寮・明石の部屋前―

提督「明石さん?もう昼過ぎですよ?」コンコン

明石『んぁ…………』

速吸「反応はありますけど…起きてくる感じはありませんね」

提督「明石さん?」コンコンコン

明石『ふぁい…少し待ってください…』モゾモゾ

速吸「やっと起きてきましたね…」

提督「寝過ぎると逆に健康に悪いんですよ」

ガチャ


明石「は~い…すみません、遅れましたぁ~……」←下着


提督&速吸「」

明石「?どうかしたんですか…って、ああ、下着でしたね。まあ、素っ裸じゃないだけマシですって」

提督「服を着なさい」

明石「むぅ…分かりましたぁ…ふわぁ…」パタン

速吸「………明石さんて、あんな人だったんですね」

提督「基本、オフの日のみなさんって、大体そんなものですよ」

速吸(と言うか提督さん、明石さんの下着姿見たのに全く反応しなかった!?)

 ―数分後―

明石「いやぁ…すみません、寝ぼけてました」←タンクトップにジーンズ

提督「もう昼過ぎですよ、いい加減に起きてください」

明石「大丈夫ですって、もう覚醒しましたから。それにしても、お腹空いたなぁ…」

提督「間宮さんに頼み込めば、何か作ってもらえるかと思いますが」

明石「では、そうしますか」


 ―数分後、食堂―

明石「ああ~…美味しいなぁ…」

提督「休みの日の過ごし方は個人の自由ですけど、半日を寝て過ごすっていうのは少しダメだと思いますね」

明石「そう思ってはいるんですけど…なんかいい休日の過ごし方ってないんですかね…」

提督「そうですね…私的には小旅行かと…」

明石「速吸ちゃんは?」

速吸「へっ…あ、速吸は…。読書とか…」

明石「読書かぁ~…」

提督「ところで、こんな昼過ぎまで寝てるなんて、そこまで疲れてるんですか?」

明石「そうなんですよねぇ~…艤装とか弾薬とか重いものを毎日持ってますので…腕の節々も痛いですし…イタタ…」

速吸「妖精さんに手伝ってもらってはいないんですか?」

明石「妖精さんの力を借りてはいるんですけど…それでも足りないというか…」

提督「やはり、人員不足が問題ですね……」

速吸「整備員の方を雇うとかは…」

提督「仮に雇うとしても、おそらく女性に固定されるでしょうね。男性にしてしまうと、うっかり薄い本的展開が起こりかねませんし」

速吸&明石(提督/提督さんが薄い本を知っている…だと…!?)

明石「あ」

提督「どうかしましたか?」

明石「しまったなぁ……今日、部屋の掃除しようと思ったんだった…」

提督「おや、手伝いましょうか?」

明石「い、いえいえいえ!提督に手伝ってもらうだなんて、とんでもない!」

提督「ですが、日頃の感謝も込めて…」

明石「と、と言うか!乙女の部屋に押し入るなんて、紳士のする事じゃあありません!」

提督「貴女、先ほど私に下着姿見られてましたよね。それよりも嫌なんですか」

明石「嫌なんです!」

提督「…分かりました。では、速吸さんを使って構いませんので」

速吸「へっ」

明石「本当ですか?よかったぁ…。じゃあ、速吸ちゃん、悪いけど手伝ってくれるかな?」

速吸「は、はい…」


 ―数分後、明石の部屋―

ゴチャゴチャゴチャ…

速吸「うわ……」

明石「あはは…幻滅しちゃった?」

速吸「明石さんって、もっと部屋綺麗にしてるものだと思ってましたけど…」

明石「いやぁ…部屋を片付ける暇がどうしても見つからなくって…。ま、早いところ片づけちゃおうか」

速吸「はい!」


 ―数十分後―

明石「はぁ~片付いたなぁ~…」

速吸「…………」

明石「ん、どうかした?」

速吸「いえ……」

速吸(明石さんって…タンクトップが映えるなぁ…。と言うか、工業系の女性って、なんでタンクトップが似合うんだろう…)

明石「?」


【オチはない】

【キャラクター紹介】

≪明石≫

工作艦。艦娘No.182(改二はNo.187)。普段は工廠で働いている、工場系お姉さん。艤装の整備、装備の開発、新しい艦娘の建造を一手に担っている。

しかし、最近は仕事が増えたため新しい人員を欲しがっている。仕事が山積みしていると風呂にも入れないが、髪の手入れには一応気を遣っている。

夕張とは同じ工業関係で仲が良い。部屋は結構汚い、私服はラフな感じと、色々とイメージ通りな感じもする。

好きな言葉は『試行錯誤』。

今日はここまでにします。

>>153
  明石の話、いかがでしたか?

  明石がタンクトップを着ているという描写は、>>1のイメージにすぎませんので、悪しからず。


明日は、提督の過去の話を書いていこうと思います。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



艦これを初めて約1年、ついに図鑑に妙高さん中破絵が登録されてしまった…。

こんばんは、>>1です。

今日は、昨日も述べたように提督の過去の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―数十年前、某小学校―

先生「はーい、じゃあ次の子、自己紹介をお願いね~!」

??「はい」ガタッ

ザワザワ……

??「…………」カツ、カツ

『なんか暗そうな子だね…』

『でも、ちょっとカッコいい…!』

先生「お名前は何て言うのかな?」


斑「はい、まだら れいめいと言います。よろしくお願いします」

【その生い立ち】

 ―現在、14時過ぎ、書庫―

ドサバサドサバサッ

深雪「うわわわっ!」

吹雪「深雪ちゃん、大丈夫!?」

深雪「う、うん…何とか…」

白雪「あらら…こんなに散らかしちゃって…片付けましょう」

初雪「…手伝う」

深雪「ごめん……」

ガサッ

深雪「ん?なんだこれ?」

吹雪「どうしたの?」

白雪「それ、アルバムですか?」

初雪「…ちょっと見てみたい」

深雪「じゃ、見てみますか!」ペラッ

[提督着任時]

深雪「おっ、司令官と吹雪のツーショットじゃん!」

吹雪「ちょ、ちょっとそんな言い方しないでよ~!」

白雪「そう言えば、吹雪ちゃんは司令官の初期艦でしたね」

初雪「…うらやましい」

吹雪「そんなんじゃないってば~…」

深雪「でもみんな懐かしい写真ばっかりだぜ~」ペラペラ

初雪「…あ、司令官が補佐官になった時の写真だ」

深雪「あんまり変わってないじゃん」

白雪「まあ、2年じゃあまり変わりませんよね」

深雪「ところでさ、司令官ってあんまり自分の過去の話ってしないよな」

白雪「確かに…聞いた事がありませんね」

初雪「…いや、普通に人生謳歌してきたんじゃ…」

深雪「案外、深海棲艦の1人とかだったりして。あのおっかない司令官ならありえそう」

吹雪「あはは、そんなわけないよ~。後、司令官はそんなにおっかなくないってば」


 ―15時過ぎ、執務室―

提督「ああ、私、深海棲艦の1人ですよ」

吹雪型「」

提督「?」

吹雪型「えええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?」

提督「嘘です」

吹雪型「で、ですよねー」

提督「と言うか、書庫整理を頼んだはずなんですけど…」

吹雪「い、いえ!書類整理は終わっていたんです!そのあとで、アルバムを見たんです!それで、さっきみたいな話に…」

提督「なるほど…」

深雪「で、でさぁ。ぶっちゃけ司令官の子供の頃って、どうだったの?と言うか、提督になる前ってどうだったの?」

提督「どう、と言われましてもね…」

白雪「ただ、どういう性格だったか、とか、友人がどうだった、とかいう話を聞いてみたいんです」

提督「それは別に話すのは構いませんが…そこまで興味を持つようなものですかね?」

初雪「…人の黒歴史は、聞いてみたい」

提督「私の過去が黒歴史しかないみたいな言い方しないでください」

深雪「まあ、いいからいいから、話しておくれよ」

提督「構いませんけど、つまらないですよ?多分」

初雪「…それでもいい。ほれ、はようはよう」

提督「…分かりました」

吹雪型「おお~」パチパチパチ

提督「…私が物心ついた年齢の時には、もう両親は他界していましたね」

吹雪「あ……それは、ご愁傷様です」

提督「いえ、大丈夫です。それで、私がみなしごだという事を、孤児支援施設の方が発見して、私はそこの施設に引き取られました。後、私の名前、

   斑 黎明(まだら れいめい)と言うのは、す」

※後半で誤投下をしてしまいました。その部分から再投下します。

提督「いえ、大丈夫です。それで、私がみなしごだという事を、孤児支援施設の方が発見して、私はそこの施設に引き取られました。後、私の名前、

   斑 黎明(まだら れいめい)と言うのは、母子手帳に書いてあったらしいです」

深雪「……自分の名前がDQNネームだったの知って、どう思った?いや、司令官の名前ってあんまりDQNって感じはしないけど…分類では、

   DQNに近い感じがするから…」

提督「正直、親のセンスを疑いました」

白雪「自分の名前に疑問を抱くっていうのも、珍しいとは思いますけど」

提督「それで、小学校を卒業するまでは、その施設で過ごしました。皆さん、私の名前が面白くて、よくバカにしてきましたね」

吹雪「…なんか、容易に想像できます」

提督「小学校で、友人も何人かできました。そのうちのさらに数人は、今も交流があります」

初雪「…今もあるんだ」

提督「で、中学生になってからはその友人の家に居候させていただきましたね」

深雪「中学で友達の家に居候か~。ホー○レス中学生みたいだな」

白雪「ちなみに、その今も交流のある友人って、どんな方なんですか?」

提督「そうですね……まあ2人なんですけど、1人は凄いバカ、もう1人は何だかんだでいい人ですね」

初雪「…理想の友人像」

吹雪「S気質、バカ、いい人……先生が手に焼きそうなメンバーですね」

提督「その2人とは、高校まで同じだったんですけど、高校を卒業してからは別々の道を選びました。凄いバカは大学へ、いい人は海上自衛隊へ。

   そして私は、自分が元々希望していた企業へ就職する事に決めました」

深雪「え?司令官って、元々海軍志望じゃなかったの?」

提督「ええ。その企業、私が中学生あたりから目指していた企業ですから。結果的に、就職できましたけど」

吹雪「そうだったんだ…(なんだかショック…)」

提督「ところで、深海棲艦が出現したのは今から約7年前っていうのは知っていますね?」

深雪「ああ、知ってるぜ」

提督「私は今、26歳。つまり、私が19歳の時に深海棲艦が出現したんです。よって、私が社会人1年目の時に深海棲艦は出現しました」

提督「実は、私の就職した企業、いくつか部署があるんですがね、私の配属された部署は、希望していた部署とは真逆だったんですよ」

初雪「…真逆?」

提督「ぶっちゃけ、私が希望してたのは文系の部署でしたが、配属されたのは理系だったんです」

深雪「あらら……」

提督「で、一応私はそこでも頑張ろうと必死に努力しましたが…。何かとミスをやらかしてしまったり、よくものを忘れる事が多かったり…。それに、

   どうも態度が上司や先輩の気に障ったようでしてね」

白雪「うーん…その辺りは、あまり私達にはなじみのないような…」

提督「まあ、要するに、上司の反感を買ったって事です。話し方がつっけんどんだったり、舌打ちしてしまったり…。今の私からすれば、

   ありえないような事でしたし、あの時何で私はあんなことをしてしまったんだろうと、今では後悔の念に潰されています」

吹雪型(どうしよう…今とあんまり変わらない…)

提督「それで、入社2年目の春、私が19歳の頃に深海棲艦が出現しました。それから約1年後の春に、貴女たち艦娘の存在が確認されました」

吹雪型「………………」

提督「それで、私が20歳、会社で3度目の春を迎えた頃に、会社をクビになりました」

深雪「あーらららら…」

白雪「深雪、そんな言い方…」

提督「いえ、お気になさらず」

提督「で、その後なんですけど…」


 ―約6年前、斑(現提督)の自宅―

ガッシャアアアアアアアン!!!

斑「くそっ……クビになった………」

斑「よく考えたら、自分は馬鹿な事をした……」

斑「くそ……くそっ…!!」

ピリリリリリ(携帯)

斑「…………」

ピリリリリリ

斑「………もしもし」

友人(バカの方)『おーう、黎明!元気してる?』

斑「……今、ものすごい不調です」

友人『何?何したの?』

斑「…会社をクビになりました」

友人『あーりゃりゃ、こりゃりゃ。そりゃ残念だったな…」

斑「ええ…自分でも、愚かな事をしてしまったな、と」

友人『それじゃあ、話が早えや」

斑「?」

友人『…1年前に深海棲艦ってやつが出現したのは、知ってるよな?』

斑「…ええ」

友人『実はよ、蓮村(いい人)からの話で、これから海軍が提督となる人物を募集しようって話が出てるんだわ。そんで、海軍は、海軍学校の、

   採用基準を低くして、入学者を増やそうって計画を立ててるらしい』

斑「……まさか」

友人『俺も、海軍ってのにはちょっとだけだが憧れてたんだ。お前も、今は仕事が無くて暇になっちまったんだろ?俺も、大学の生活にはちょっと、

   物足りない感じを抱いていたんだ。だから、俺たちで海軍に入らないか?』

斑「………なるほど」

友人『おそらく、蓮村も提督ってやつになるんだと思う。どうだ、また3人で海軍で馬鹿をやらないか?』

斑「海軍だと馬鹿をやれる機会は減るだろうし、主に馬鹿をやってたのは貴方だと思うんですが…。と言うか貴方バカですし…」

友人『なっ、何だとぉ!?』

斑「まあ、海軍ですか。良いかもしれませんね」

友人『よっしゃ。じゃ、来年から海軍に入ろうぜ。それまでは、俺とお前で一緒に暮らそうか』

斑「へ?」

友人『だってお前、会社首になったんだろ?生活に困るだろうし、俺のトコで一緒に暮らした方がいいと思うぜ』

斑「………では、すみませんが」

友人『よっし、じゃあ荷物とかは宅配便で送ってくれ。俺の住所は知ってるだろ?』

斑「はい」

提督「それで、その翌年に海軍に入り、提督としての適性試験にも合格して、当初は第弐鎮守府に着任しました」

吹雪「あの時は、私を選んでくださって、ありがとうございます」

提督「いえいえ、吹雪さんは凄く真面目そうな方でしたので、貴女にさせていただきました」

吹雪(見た目じゃないのは嬉しんだけど…なんだかなぁ…)

提督「提督となれたのは22歳、それで司令長官から補佐官に任命されたのは24歳、それで今は26歳…。思えば、海軍に入ってからもう6年以上…。

   考え深いですね」

コンコン

提督「はい?」

大淀「提督、お客様が2名いらしております」

提督「…分かりました。通してください」

大淀「はい、ではどうぞ」

吹雪「あ、じゃあ私達は…」

提督「いえ、2人同時に来るという事は…大体わかります」


友人(バカ、以下鳥川)「よーう、黎明。元気してる?」

蓮村「やあ、黎明」


提督「鳥川さん、蓮村さん」

吹雪「え、じゃあ…」

提督「この二人が、小学校からのバカ仲間です。こっちの鳥川がバカ、蓮村がいい人です」

鳥川「おい、どういう紹介の仕方してんだよ!」

蓮村「まあまあ、大して変わりないじゃない」

鳥川「ハス、テメェ自分だけいい表現されてるからってバカにしてんのか!」

蓮村「い、いや、そういうつもりじゃ…」

提督「では鳥川さん、貴方の性格は発想力豊か、と言った方がいいですかね?」

鳥川「お、それならまあいい感じの言い方だな。ОKだ!」

提督&蓮村(やっぱりバカだな)

ギャイギャイギャイギャイ


吹雪「…提督があんなに楽しそうにしてるのって、初めて見るかも」

深雪「表情が普段と同じな分、楽しそうにはあまり見えないんだけど…」

初雪「…でも、あのバカな鳥川さんが司令官を海軍に誘っていなければ、司令官は今こうして私達と仲良くする事も出来なかったんだろうな…」

白雪「そう考えると、友達っていうのもいいですね」


鳥川「このS!外道!」

提督「なんとでもいうがいい」

蓮村「2人ともやめなって、無益な争いはやめようよ…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪鳥川 将(とりかわ しょう)≫

関東・木更津第鉢鎮守府提督。斑、蓮村とは小学校からの付き合いで、すごいバカ。しかし、突飛な発想力から、とんでもない真理をつくこともある。

高校までは斑、蓮村と同じだったが、高校卒業後は工業大学へ進学。しかし、深海棲艦が出現してからは、大学を辞めて元々興味のあった海軍に入り、

提督としての適性試験に合格して提督になる。また、斑を海軍に誘った張本人でもある。提督である今の嫁艦は木曾。

好きな言葉は『笑う門には福来る』。


≪蓮村 宗(はすむら しゅう)≫

関東・湯河原第陸鎮守府提督。斑、鳥川とは小学校からの付き合いで、真面目な性格。しかし、さらっと毒を吐くような発言もし、鳥川をキレさせる。

高校までは斑、鳥川と同じだったが、高校卒業後は海軍学校へ進学。深海棲艦出現後は、提督としての適性試験を受けさせられ、合格して提督となる。

提督業の面では、斑、鳥川よりも先輩。また、鳥川に提督募集の情報をリークした張本人。提督である今の嫁艦は長良。

好きな言葉は『無病息災』。

今日はここまでにします。

提督の友人として、鳥川と蓮村が登場しましたが、この二人は別にレギュラーになるわけではありません。ちょくちょく登場するだけデス。


明日は、リクエストにありました間宮の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



大和?武蔵?それより>>1は長門と翔鶴が欲しいのだ!!

乙乙
吹雪でお願いします

乙でしたー
第七駆逐隊リクで

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました間宮の話を書いていきます。

>>220-221
  吹雪、第七駆逐隊(朧、曙、漣、潮でよろしいですか?)、了解しました。

それでは、投下していきます。

sage saga忘れてるよ

 ―14時過ぎ、食堂―

間宮「秋ですから、何か秋らしいメニューを提供したいわけなんですよ」

提督「その言い分はわかりますが、サンマは同意できません」

間宮「何でですか!秋と言ったらサンマ、サンマと言ったら秋っていうくらい、サンマは秋の風物詩なんですよ?」

提督「いえ、サンマは一尾当たりの値段が高いですので…最近は漁獲量も減っているという話ですし…。この鎮守府全員分のサンマを買うというのは、

   予算的に難しいんです」

間宮「そんな…残念です……」

司令長官「あー、ちょっといいかな?2人とも?」

間宮「あら、司令長官。こんにちは」

提督「司令長官、どうかしましたか?」

司令長官「それが、漁協から『サンマが謎の大量発生をしてどうにかしてほしい』って文句が…」

提督&間宮「!!」

>>223 ありがとうございます。

【サンマ革命】

 ―翌日7時、講堂―

提督「えー、昨日、各地の漁協から鎮守府へ、サンマが大量発生して手に負えない、何とかしてほしいとの依頼がありました」

ざわざわ……

『サンマが大量発生って…』

『そんな話あるわけないっしょー』

球磨「サンマが食べたいかー!」

多摩「食べたいニャー!」

赤城「食べたいわー!」

提督「落ち着きなさい。それで総司令部としましては、このような異常事態が発生したのは日本近海全域という事ですので、全ての鎮守府に対し、

   サンマを駆逐、捕獲するという任務を通達しました」

間宮「…………」キラキラキラ

提督「無論、私達の鎮守府もその任務に参加する事になります。出撃する海域は、鎮守府近海、北方海域となりますので、後ほど編成を発表します。

   該当する艦娘は武装を整えた後で、波止場に集合するように」

間宮「わくわくわく…」

球磨「ちなみに提督、その捕獲したサンマは…」

提督「漁協曰く、こちらで好きにして構わないそうです」

球磨&多摩&赤城「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

間宮「いえーい!」

伊勢(間宮さんがはしゃいでいる…なぜ…)

 ―数分後―

提督「これでよかったんですか?」

間宮「はい!もうバッチぐーです!」

提督「まったく……漁協の皆さんに頭を下げて、捕獲したサンマはこちらの好きにしていいなんて要求を通したのに、どれだけの書類を徹夜で…」

間宮「まあまあ、いいじゃないですか。私も手伝ったんですし…」

伊勢「はっはーん、そういう事でしたか」

間宮「い、伊勢さんん!?」

提督「あ、伊勢さん。おはようございます」

伊勢「なるほどなるほど、間宮さんはサンマ料理が作りたいから、サンマ大量発生という異常事態に乗っかって、皆にサンマを集めさせて料理し、

   自分の目的達成を図ろうと…。ほうほうほう」

間宮「えっと…皆を利用するような感じで、ごめんね?お詫びに、美味しいサンマ料理を作ってあげるから…」

提督(何だろう、この、お詫びがサンマ料理って…。そこらの料理漫画でも聞かないセリフ…)

伊勢「いやー、でもサンマ料理は楽しみだから、私もちょっくら頑張っちゃおうかな~」

提督「出撃海域の1つに、鎮守府近海があります。貴女には、そこで瑞雲ガン積みで出撃してください」

伊勢「了解っと!」


提督「早くも間宮さんのたくらみが露見しましたね」

間宮「うう…」

提督「と言うか、そこまでサンマ料理作りたかったんですか」

間宮「いやぁ~…調理人としては、旬の食材を使って料理を作るのは使命と言うか、何と言うか……」

赤城「間宮さん」ヌッ

加賀「お話し中失礼します」ヌッ

間宮「あら、赤城さんに加賀さん。どうかしたんですか?」

赤城「私たちはアルフォンシーノ方面、または北方AL海域へ向かおうと思っているのですが…」

加賀「モチベーションの向上も兼ねて、サンマはどう調理するのかをお聞きしたいのですが…」

間宮「ああ、そんな事ですか。ええとですね、今考えているのは、まず普通に焼き魚にして、後は刺身とかつみれとか……」

赤城「テンション上がってキタコレ!!」キラキラ

加賀「流石に気分が高揚します…!」キラキラ

赤城「ご安心ください!私達が、サンマは絶対に私達が捕獲してきますので!行きましょう、加賀!」タタタ

加賀「準備は万全です。流星改、烈風、彩雲の調子も問題ないです」タタタ


間宮「…サンマ料理の話をしただけで、キラキラしましたね」

提督「いっそ、サンマ料理の写真でも持たせて出撃させましょうか」


 ―数時間後、鎮守府海域・Iマス(敵通商破壊主力艦隊)―

ズッドオオオン

長良「サンマの塩焼き!サンマの塩焼き!」ドドドドン

川内「あの香ばしい匂いが早く嗅ぎたいいいいい!!!」バシュシュシュ

伊勢「あー…考えるだけで涎が出てくるぅ…!」ギューン

龍驤「だからサンマよこせやああああああ!!」ババババババ


潜水ヨ級flagship「…………ナンダ、アイツラ……」

潜水カ級elite「狂気ヲ感ジル…」


長良&川内「落ちろ!!」ドシュッ

伊勢「沈めっ!!」ギィィィィィン


潜水ヨ級flagship「……………さんまノ力ッテ、スゲー」撃沈

 ―数時間後、北方AL海域・Fマス(北方AL泊地)―

赤城「サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!」ババババババ

加賀「秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚………」ドドドドドド

大鳳「サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!」ギュババババババババ


護衛要塞×2「」撃沈

重巡リ級flagship「」撃沈

駆逐ロ級後期型「」撃沈

北方棲姫「……………………………エ?」


利根「サンマじゃあああああああああ!!!」ドドドドン

夕張「サンマは正義なり!」ドドン

吹雪「サンマ美味しそおおおおおおおおおお!!!」バシュシュッ

駆逐ロ級後期型「おーばーきるモイイトコロデゲフゥ!?」撃沈


北方棲姫「ア…アリノママ今起こった事ヲ話スワ…」

北方棲姫「『サンマサンマ連呼する奴らが突然来たと思ったら味方が全員沈んだ』」

北方棲姫「ナ…何ヲ言ッテイルノカワカラネート思ウガ、私モ何ヲサレタノカワカラナカッタ…」


赤城「さあにっくき北方棲姫!早くサンマを渡しなさい!」

加賀「さもなくば沈めます。覚悟を」

北方棲姫「理不尽ト言ウモノヲ今実感シタ」

 ―19時過ぎ、食堂―

間宮「サア皆さん、今日の夕飯は皆さんが取ってきたサンマを使った料理ですよ~」

A定食『サンマの塩焼き』

B定食『サンマの刺身』

C定食『サンマのおにぎり』

曙「サンマ料理ばっかり…」

長門「ある意味、ひどいメニューだな…」

間宮「えー?そうかしら?サンマはおいしいと思うけど…こうやって網の上に載せて火をつければ…ああ、いい香りが…」

天龍「骨が取れねぇ……」

龍田「あら~…」


 ―20時過ぎ、執務室―

間宮「ふぅ、疲れましたぁ~…」

提督「お疲れ様です。しかし、あれほどのサンマを大量にさばくとは…」

間宮「ふふ…料理人ならではの技ですよ」

提督「で、今後もまたサンマ料理を続けるつもりですか?」

間宮「いえ、さすがに連日サンマ料理は皆さんも嫌になってしまうでしょうし…、1日おきにしたいと思います。保管方法は、明石さんに頼みましたし」

明石『また余計な仕事で残業が増える~…』

提督「明石さんの魂の叫びが聞こえた気がするんですが」

間宮「気のせいですよ。それにしても、やはり旬のものに包丁を入れる感覚と言うのは、何とも言えませんねぇ~…」

提督「ああ、そう言えば1つ報告が」ガサッ

間宮「はい?」


提督「漁協さんから、サンマの数が通常に戻った事で、サンマの駆逐はもう大丈夫と言う連絡が来ました。また、今後はサンマを捕獲した場合、

   漁協の方に出すように、とのことです」


間宮「」


 ―翌朝7時、特別艦寮・間宮&伊良湖の部屋―

伊良湖「間宮さーん、そろそろ起きてくださーい」

間宮『サンマが…サンマがぁ…』

提督「やれやれ…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪間宮≫

給糧艦。長い髪と赤いリボンが特徴の、包容力ある優しいお姉さん。食堂の食事当番を務めていて、朝・昼・晩三食を提供している。それ以外の時間は、

艦娘達にスイーツを振る舞う。料理で作れないものはほとんどなく、フグもさばける。大規模作戦中は自前のおにぎりを艦隊の皆に渡して笑顔で見送る。

伊良湖は後輩でもあり、娘のような存在。料理関係で鳳翔とも仲が良い。休日は、スイーツ食べ歩き、新メニュー作成など、食べる事全般。

好きな言葉は『医食同源』。

今日はここまでにします。

>>179
  間宮の話、いかがでしたか?

  秋刀魚回収イベントが発令されましたので絡めてみましたが、読み返すとサンマ主体のカオスな回でした。お気に召さないようでしたら、

  すみません。


明日は、リクエストにありました日向の話を書いていきます。


また、日向、朝潮の話を消化した後、以下の話の内どれかを投下したいと思っています。

①アメリカ海軍司令長官来日

②提督の採用基準

③北国鎮守府

どれか読みたいのがございましたら、ご自由にお書きください。

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



秋刀魚回収任務か…。菱餅回収よりはましかな…?

乙乙
北国鎮守府の話かな

1かな

乙です
1が見てみたいな

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました日向の話を書いていきます。

>>233,>>235
  では、朝潮のリクエスト消化後、アメリカ海軍司令長官来日の話を書いていくことにします。

>>232
  いずれは、投下する事になりますので。

それでは、投下いたします。

 ―9時過ぎ、戦艦寮・伊勢&日向の部屋―

伊勢「いいなー、日向ってば。今日と明日休みなんでしょ?」

日向「提督曰く、『少しは休んだ方がいい』と。人の事を言えるのか、って話だな」

伊勢「私も休みたいなー。ねえ日向ぁ。休み代わって~」

日向「馬鹿な事言っていないで、早く出撃の準備をしたらどうだ?もうすぐ時間だろう」

伊勢「とっとっと。そうだったね。じゃあね、日向」パタン

日向「やれやれ……」

チクタク、チクタク

日向「………………」

チクタク、チクタク

日向「そう言えば、休みなど久々な気もするが……」

チクタク、チクタク

日向「………暇だ」

【休みの過ごし方】

 ―数十分後、執務室―

提督「意外ですね」

日向「何がだ?」

提督「貴女の事ですから、休日は訓練をしているか、部屋で静かに読書をしているか、そんなイメージが強かったんですが」

日向「それはあくまで君のイメージだろう?実際の私は、結構暇を持て余しているんだ」

提督「でしたら、読書なり散歩なり、貴女の好きなように過ごしていいんですよ?」

日向「いやぁ、まあ…それもありなんだが…。何かこう、効率のいい休み方を知りたいんだ」

提督「効率のいい過ごし方…ですか」

日向「ああ、ただ読書をして過ごしているだけでは、何か無駄に時間を過ごしている気がしてならないし、散歩は体力を消耗して疲れるんだ」

提督「おい」

日向「訓練はしてもいいんだが…模擬弾とは言え無駄ではないか?」

提督「まあ、模擬弾の数はたくさんある、と言うわけではありませんけどね」

日向「そんなわけで、鎮守府の皆の意見を参考にしようというわけだ」

提督「それもまた、いい暇の潰し方と思いますがね」

日向「手始めに、君は休日何をして過ごしているんだ?」

提督「……………………」

日向「?」


提督「……最近、休日なんて過ごしてない…」


日向「……………すまない」

提督「……………いえ」

 ―廊下―

日向「ふむ…私が読書や訓練をしているイメージがある、か」

日向「……私はそんなに、堅いイメージを持たれていたのか…」

日向「…まあ、それはいい。さて、誰に訊こうかな…」


 ―数分後、食堂―

間宮「休日の過ごし方?」

日向「はい。何か参考にできないかと」

間宮「うーん…そうねぇ…」

日向「いつもやっている事、ではなくて、休日の楽しみ、とかでもいいんです」

間宮「ああ、そう言えば休日は良くスイーツ食べ歩きとかしてるわね」

日向「ほう、スイーツ。なるほど…」

伊良湖「でもそれで、最近バルジが増えちゃったんですよね?」

間宮「」ズーン

日向(ああ…………)


 ―十数分後、工廠―

ガコーン、ガシャーン

明石「へ?休日の過ごし方ですか?」

日向「ああ、何かいい過ごし方はないかと思って」

明石「そうですねぇ……。私、よく休日は昼まで寝たり、部屋の片づけしたり…自堕落な生活を送ってるせいか…」

日向「なっ…つまり、休日を効率よく過ごすためには自堕落な生活を送れと…!?」

明石「そういうわけではないですよ!?あ、そうだそうだ!よく、ホームセンターとか見に行きます!」

日向「…ホームセンター?」

明石「はい。結構楽しいですよ?色々な工具見たり、模様替えしたいなーって色々な家具を見たり…」

日向「…鎮守府の寮の部屋って、確か改装できなかったはずだが?」

明石「!」ハッ

 ―中庭―

日向「ふむ……なるほど、店を見に行くというのもなかなか悪くない…店のチョイスを間違えなければだが」

日向「だが、何かパンチが足りない…。何かこう、もっと刺激的な体験を…」


 ―12時過ぎ、食堂―

翔鶴「休日はどうかって?」

日向「ああ、参考に」

翔鶴「そうねぇ…私は良く、小旅行をしたりするわね…」

日向「ほう、小旅行?」

翔鶴「ええ。そんな、長距離を旅して旅館で一泊、とかじゃなくて、ただ電車に乗って近くを一周したり…電車に乗っていると、揺れる振動と音が、

   いい感じに気持ちいいんです」

日向「なるほどなるほど…。それは面白そうだ」

翔鶴「でも気を付けて下さいね?」

日向「?」

翔鶴「うっかりすると、寝過ごして最果ての駅に着いたり、財布を無くして余計にお金を払わなくちゃならなくなったり…」

日向「シャレにならん話だな…」


 ―14時過ぎ、休憩室―

川内「私は日中寝てるよ?昼間はどうも元気が出なくて…」

神通「私は自主トレですかね…」

那珂「那珂ちゃんは~、新しい曲を作ってるよぉ~!」

吹雪「図書室で勉強してますね…」

夕立「夕立、最近ホラー映画を見るのがマイブームっぽい!」

白露「あれ、ホントにやめてほしいし…」

日向「皆、個性的な休み方をしているな…しかし、どれもちょっとな…」

鳳翔「あ、でしたら…」

日向「?」

 ―16時過ぎ、厨房―

提督「おや?」

日向「あ、君…。休憩かい?」

提督「ええ。書類が一段落しまして…。それより、それは?」

日向「ああ、鳳翔さんにアドバイスをもらって、クッキーを作ってみる事にしたんだ」

提督「なるほど、菓子作りですか。いいですね、女性的で」

日向「いや、別に菓子作りで休日を過ごすわけじゃないさ。金もかかるし、菓子ばかり作っていると太るしな」

提督「では、どう過ごす事に?」

日向「長門に教えてもらった筋トレや、金剛から教わったウィンドウショッピング、とやらをしようと思ってる」

提督「筋トレ……」

日向「別に、ジムに行くわけではないさ。まあ、ジムに行くこともあるだろうけど、ジョギングや、訓練場で訓練と、君のイメージ通りの事も、

   やるつもりさ」

提督「貴女がそれでいいのでしたら…。それより、そのクッキーは誰に?」


 ―18時前、戦艦寮・伊勢&日向の部屋―

伊勢「たっだいまー…あー、疲れたなぁ~…」

日向「お帰り、伊勢」

伊勢「おっ、どうしたの日向?なんか嬉しそうで」

日向「いやぁ、初めてクッキーを作ってみたんだが、鳳翔さんや駆逐艦の皆からも好評でな」

伊勢「ひ、日向がクッキー作り!?いつの間に乙女プラグインなんて実装したの!?」

日向「そんなネタは置いといて、伊勢も食べるか?」スッ

伊勢「へ?いいの?」

日向「元々、日頃の労いも込めて伊勢に作っていたものだからな」

伊勢「うわーん!!日向ぁ~!!日向は自慢の妹だよぉ~!!」パリパリ

日向「泣きながらクッキー食べつつ抱き付かないでくれるか…」

伊勢「うん、美味しい!ありがとね、日向!」ニカッ

日向「…どういたしまして」


 ―数日後、浴場・脱衣場―

伊勢「日向のクッキーのせいで太った!どうしてくれるのよー!!」

日向「…ひどい責任転嫁を見たぞ」


【終わり】

【物欲センサーってこんな感じ】※オマケ。本編とは関係ありません。


『秋の秋刀魚祭り期間中、特定の海域において駆逐艦『磯風』の邂逅が可能です』


 ―パターン1―

鳥川「マジで!?よっしゃ、ぜってー磯風ゲットしちゃる!」

鳥川「と言うわけで、秋刀魚も獲得できるし磯風もゲットできる1-5へ出撃だ!」

物欲センサー『そんな風に欲しがってるやつのところに、磯風を素直には渡せないなぁ~』

※欲しがってる奴ほど、磯風はドロップしない。


 ―パターン2―

蓮村「え、磯風!?」

蓮村「あー…でも、秋刀魚を集めた後の報酬の方が美味しいし、磯風はいらないかな?」

物欲センサー『そうか、だったら磯風をドロップする必要もないな?』

※いらない、と思っている奴もドロップしない。


 ―パターン3―

斑「え?磯風?」

斑「それよりも、秋刀魚をどうにかしないと色々漁協から言われるんですよ。こちらが最優先です」

物欲センサー『どうでもいいと思ってるのか。なら、驚かせたれ』


 ―鎮守府海域・Iマス(敵通商破壊主力艦隊)―

磯風「陽炎型駆逐艦十二番艦、磯風。大丈夫、私が守ってあげる」

長良&五十鈴&扶桑&瑞鳳「!!?」


※どうでもいい、と思っている奴がドロップする。

【キャラクター紹介】

≪日向≫

伊勢型戦艦・航空戦艦二番艦。艦娘No.4(改はNo.103)。クールだが芯は熱い頼れるお姉さん。自由気ままで元気な姉・伊勢に振り回される日々を送る。

休日を過ごす際に良い暇の潰し方が見つけられずに悩んでいたが、皆のヒントによって、菓子作りと自主トレーニングに落ち着く。元気な伊勢の事は、

軽くスルーしているが最終的には構ってあげる。航空戦艦になってから瑞雲マニアになった。

好きな言葉は『青天白日』。

今日はここまでにします。

>>181
  日向の話、いかがでしたか?

>>242の物欲センサーの話は、あくまで>>1の考えですので、気にしないでください。


明日は朝潮の話を書いていこうと思います。…が、少しどんな話にしてほしいか、少しだけ意見を募ります。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>1 は 北方AL海域 の 存在 を 忘れる事に した

乙ー
糞真面目ゆえの何かしらで

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました朝潮の話を書いていきます。

>>246
  別に、裏の性格がどうこうという話ではありませんが、そんな感じの話を書いていきます。

それでは、投下します。

 ―15時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「はい」

ガチャ

朝潮「失礼します、司令官!頼まれた資料、持ってまいりました」

提督「あ、ありがとうございます。では、朝潮さんは―」

朝潮「他に何かお仕事はございますか?」

提督「え?いえ、貴女は…」

朝潮「私はまだ、頑張れます!何か、他にお仕事はございませんか?」

提督「…そうですね…でしたら、次はこの書類を取ってきていただけますか?」

朝潮「はい!分かりました!」タタタ

パタン

司令長官「朝潮君は真面目だねぇ」

提督「それも、クソがつくほど」

司令長官「あの子、秘書艦にしたら仕事がちゃっちゃか片付きそうだねぇ」

提督「まあ、朝潮さんみたいな真面目な人ほど、色々何かを抱え込んでいるものですよ」

【築き上げた信頼】

 ―翌日8時半過ぎ、執務室―

提督「朝潮さんが風邪?」

大潮「うん…。朝起きたら、朝潮が苦しそうにしてたから、『どうしたの?』って聞いたら、咳き込んで、風邪みたい、って」

提督「やはり、日頃の無理がたたったのでしょうかね」

大潮「え、朝潮、そんなに出撃で頑張ってたの?」

提督「いえ、朝潮さんは自発的に仕事をやる人でしたので、普段の出撃のほかに総司令部の仕事も抱えていましたから」

大潮「そっか……朝潮も、無理してたんだね」

提督「まあ、朝潮さんに仕事をホイホイと任せてしまった私の責任でもありますし…。看病しに行きますか」ガタッ

大潮「え、司令官が?」

提督「当たり前でしょう…と言うより、自分の艦隊の仲間が風邪をひいたというのに見舞いに行かないというのは、提督としてどうかと…」

大潮「そっか…そうだよね、うん!」

提督「大潮さん、朝潮さんの状態はどうですか?」

大潮「うーん…朝の時点では、結構苦しそうだったから、額に湿布を張ってあげたよ?」

提督「なるほど…他には?」

大潮「ええと……朝潮、『風邪でも朝礼に行きますっ!!』って、無理やり起きて行こうとしたから…」

提督「?」

 ―数分後、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋―


朝潮「むーっ!むーっ!!」ジタバタジタバタ


提督「」

大潮「ベッドにロープで縛っておきました。それで、おとなしく寝てろって言っておきました」

提督「これじゃ完全に拘束でしょうが。早く外してあげなさい」

大潮「はーい」モゾモゾ

提督「…と言うか、どうして猿ぐつわまで…」

大潮「えっとねー…前に秋雲から見せてもらった漫画を思い出して、確かこんなことやってたなぁ、って思いだして」

提督(オータムクラウドめ…)

朝潮「ぷはっ…はぁ、はぁ…」

提督「大丈夫ですか?」

朝潮「は、はい…なんとか…息が止まるかと……」

提督「いえ、それもそうですが、風邪の方は…」

朝潮「いえ、風邪の方はもうばっちりです!」ビシッ

提督「失礼」

(手を額にピトッ)

朝潮「!」

提督「熱いですね…熱は引いていないようですが」

朝潮「いえいえ、そんな事は―!」

提督「体温計」

大潮「はい」スッ

提督「咥えていなさい」プスッ

朝潮「ふぁいひょうふへふっへ…(大丈夫ですって…)」


 ―数分後―

[37.5分]ピピッ

提督「風邪ですね」

大潮「ありゃー、残念だね」

朝潮「くっ…」

提督「まあ、朝潮さんは普段から頑張っておりますから、今日はゆっくり休んでください」

朝潮「いえ、この程度の風邪、朝潮には何の問題も―っとと…」クラッ

提督「ほらほら、おとなしく寝ていなさい」ポスッ

朝潮「でも、今日は朝潮が出撃する日で―」

提督「大潮さん、代わりに出撃をお願いします」

大潮「はーい、大潮了解しました!」

提督「それと、風邪がうつるかもしれませんので、大潮さんは部屋から出ていてください」

大潮「分かりました!朝潮、ゆっくり休んでね?」

パタン

朝潮「でもでも、総司令部の仕事が―」

提督「それは他の方に手伝っていただきますので…」

朝潮「それでも、朝潮は―」

提督「朝潮さん」

朝潮「!」ビクッ

提督「朝潮さんは、普段から一生懸命に出撃も総司令部の仕事にも取り組んでおられます。しかし、貴女は少し頑張り過ぎて、今、風邪という形で、

   己の限界にぶち当たったのです。ここが、貴女の限界ですよ」

朝潮「…………」

提督「今は休んで、また次に頑張るための体力と気力を養ってください」

朝潮「…………分かりました」

提督「分かればよろしい。それと、貴女は皆さんから頼られているんです。それを、少し知った方がいいです」

朝潮「へ?」

提督「他の皆さんは、貴女の事をとても頼りにしています。貴女は他の駆逐艦の皆さんの上に立って、頑張ってきていました。そして皆さんからは、

   大きな信頼を得ています。それを、少しは知った方がいいです」

朝潮「どういう事で―」

提督「では、私は一度失礼します」

バタン

朝潮「………どういう事かしら…」

 ―12時過ぎ―

朝潮「……………うっ…」

朝潮「……時間は…昼過ぎ?」

ぐ~

朝潮「……お腹空いた……でも、どうしよう…」

コンコン

朝潮「はい…?」

間宮「あ、起きちゃった?ごめんなさいね」ガチャ

朝潮「いえ、今起きたところで…」

間宮「でもよかったぁ~。おかゆ作って来たから、食べれるようだったら、食べて?」

朝潮「え、いえ、そんな事…」

間宮「はいはい、朝潮ちゃんは普段から1人で頑張ってるから、たまには人を頼るって事を知った方がいいわよ?」

朝潮「むむ……」


 ―十数分後―

朝潮「ごちそうさまでした…」

間宮「はい、お粗末様でした。あっ…そうそう…」ゴソゴソ

朝潮「?」

間宮「これ、駆逐艦の皆からの寄せ書き、読んでね?」スッ

朝潮「へ?」

間宮「じゃあ、私はこれで。暖かくして休んでねぇ~」

パタン

朝潮「あっ、ちょっ………」

朝潮「……寄せ書き……いったい何を……」スッ

朝潮「……………」

朝潮「…………………」グスッ

 ―翌日8時過ぎ、食堂―

朝潮「ふぅ…もう体も十分良くなったかな…」

大潮「あ、朝潮!おはよー!体もう大丈夫?」

朝潮「え、ええ…もう大丈夫よ」

満潮「まったく、朝潮は何でもかんでも自分で背負い込み過ぎなのよ。もっと、私達を頼りなさいよね!」

荒潮「あらあら満潮ちゃん?それじゃあまるで、雷ちゃんみたいよ~?」

霰「何はともあれ…朝潮が元気になって、嬉しいです」

霞「まったくよ。私達に余計な心配かけさせてくれちゃって、もう!」

『元気になってよかった~』

『え、完治したの?すっごーい!』

朝潮「………皆…」


 ―9時過ぎ、執務室―

提督「いかがでしたか?」

朝潮「そうですね……朝潮は、皆からあんなに頼りにされていたんですね…。寄せ書きを見て、そして、今朝の事で、よくわかりました」

提督「でしたら…貴女も無理はなさらないようにしてください。貴女の体調が悪くなると、悲しむ人が―」

朝潮「いえ、今回の風邪で、私は自分の限界と言うものが分かりました!」

提督「…………ん?」

朝潮「ですから、今後はこの限界を超えられるよう、精進していきたいと思います!」

提督「……ああ、そうですか。ですから―」

朝潮「ですので、これから訓練場に行って、昨日出撃できなかった分だけ訓練してきます!」

提督「」

朝潮「何か御用がございましたから、いつでもお呼びください!朝潮、全力で取り組ませていただきます!」

提督「………はい」

朝潮「では、失礼いたします!」

パタン

提督「……………」

提督(今回の件で、朝潮さんはあまり無理をし過ぎない方がいい、という事を伝えたかったのですが………)

提督(…………………………悪化した)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪朝潮≫

朝潮型駆逐艦一番艦。艦娘No.85。ロングな髪が特徴の少し大人びた駆逐艦。なんでも頑張り過ぎる性格で、それがたたって体調を崩す事もしばしばある。

暇な時は提督や間宮、鳳翔のの手伝いや訓練など、日々精進に励んでいる。その姿は、他の駆逐艦の皆から憧れとされていて、目指すべき目標としても、

頼れる仲間としても認識されている。自分の限界以上に行動して身を滅ぼすところが悪いところ。

好きな言葉は『粉骨砕身』。

今日はここまでにします。

>>182
  朝潮の話、いかがでしたか?

  お気に召さないようでしたら、申し訳ございません。


明日は、『アメリカ海軍司令長官訪問』の話を書いていきたいと思います。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



ふと、何の気無しに初期艦を秘書艦にする事が、たまにある。


じゃあこの鎮守府の初期艦と初軽巡の絡みをリクエスト

こんばんは、>>1です。

諸事情により、投下が遅れてしまいました。申し訳ございません。

>>257
  この鎮守府の初期艦の設定は吹雪ですので、>>220と合同で消化しますが、それでもよろしいでしょうか。

 初軽巡の話は、了解しました。


今日は、『アメリカ海軍司令長官訪問』の話を書いていきます。

それでは、投下します。

 ―21時過ぎ、執務室―

提督「ふぅ…やっと書類が片付いたか…」

コンコン

司令長官「失礼するよ、黎明君」

提督「こんな時間に何の用ですか?」

司令長官「いやぁ、ちょっと言い忘れたことがあってねぇ…」

提督「?」

司令長官「明日、アメリカの海軍司令長官が来るから、よろしく頼むよ」

提督「…………………………………………………………は?」

司令長官「時間は12時で、案内は君に任せようと思うんだ」

提督「……誰が来るって?」

司令長官「海軍の司令長官」

提督「……どこの?」

司令長官「アメリカ」

提督「」

司令長官「?」

提督「一遍死んでみるかっ!!」ブン

司令長官「あぶなっ!?」

【メリケンからやってきた】

 ―12時過ぎ、司令長官執務室―

アメリカ海軍司令長官(以下、フリーゲート)(私の名はフリーゲート。アメリカ海軍の司令長官だ)

フリーゲート(数年前、全ての海洋に突如出現した敵、深海棲艦とやらによって、我が国を含む多くの国は海から駆逐された…)

フリーゲート(だが、我が国もただやられるだけでは済まない。反撃もした…だが、我が国の軍事力をもってしても、深海棲艦は倒せなかった…)

フリーゲート(そんな…世界最強と謳われた我が国の軍事力でも倒せなかった敵を、この平和ボケした東洋の小国はいともたやすく撃滅した…。

       私は、それが気に食わない。世界のトップを誇るアメリカが、敗戦後はすっかり平和ボケしたこんな国に劣っているという事が…!

       現に、世界の目は、アメリカよりも日本に向いている…!ああ、気に食わん!!)

フリーゲート(今回の訪問…いや視察で、この国の未知なる力を探り、あわよくばアメリカでも再現して日本と対等、いいやそれ以上の立場に、

       返り咲いて見せる…!!)


タタタタ

フリーゲート「ん?」

司令長官「いやぁ、申し訳ございません、遅れてしまいました!」ペコペコ

フリーゲート「いえいえ、私もつい先ほど来たばかりで」

フリーゲート(こいつが日本の海軍司令長官か。見るからに平和ボケした輩だな。これなら、情報を持ち帰ることも楽勝だな)

司令長官「本来なら、私が案内したいところでしたが、私も多忙な身でして、案内は別の者に任せる事にしました」

フリーゲート(目的はあくまで偵察だ、誰が案内しようが同じだ)

司令長官「こちらが、案内をする私の補佐官、斑 黎明君です」

フリーゲート「ふむ?」

提督「どうも」ペコリ

司令長官「彼は、私の補佐官でもあり、一鎮守府の提督ですので、海軍の事を知り尽くしていると言っても過言ではありません。それに、優秀です。

     では、黎明君。くれぐれも粗相のないように、頼むよ?」

提督「はい、では、フリーゲート長官」

フリーゲート「うむ?なんだね?」

提督「本日、ご案内させていただきます、斑 黎明と申します。よろしくお願いいたします」

 ―数分後、廊下―

提督「…………」カツカツカツカツ

フリーゲート「…………」カツカツカツカツ

フリーゲート(ふん。海軍の割にはひょろい奴だな。こんな奴が司令長官の補佐官とは、すぐにぶちのめせるな)

提督「…………」ピタッ

フリーゲート「ん?」

提督「フリーゲート長官は、筋肉がすごいですね」

フリーゲート「へ?」

提督「貴方の腕にかかれば、私などひとたまりもないでしょう」

フリーゲート「え?あ、ああ…そうだね」

フリーゲート(うむ?私、今口に出ていたか?いや、そんなはずはない…。では、こいつは私の心を見透かしたとでもいうのか…?ううむ…やはり、

       神秘の国と言われているだけはあるな…侮れん)

提督「フリーゲート長官」

フリーゲート「は、はい?」

フリーゲート(思わず声が裏返ってしまったではないか!)

提督「こちらは工廠になります。簡単に言えば、艦娘との邂逅、艦娘に装備する艤装の開発、破棄、装備の改修などが行えます」

フリーゲート「ほう…艦娘との邂逅と言うのは、昔の世界で言えば、艦の建造と言う事かね?」

提督「はい。では、中に入りますが、危険な工具や艤装もございますので、お気をつけてください」ガシャン

フリーゲート(なかなかに重要な施設のようだな。よし、ここでも情報の一つや二つ、持ち出してやれ)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ガシャアアアアン

フリーゲート「おお…随分と広いな……」

提督「ここは、大型の艤装を扱う事もございますので、それなりの広さが必要なのです」

??「あ、提督~!」

提督&フリーゲート「?」

明石「すみません、提督~!」(32号電探を背負っている)

提督「明石さん」

フリーゲート(アカシ?確か、工作艦だったか)

明石「いやぁ、今お時間大丈夫でしょうか?」

提督「すみませんが、今はこちらの方をご案内している最中でして…」

明石「?この方は?」

フリーゲート「あ、ああ。私はアメ―」

提督「あ、フリーゲート長官」

フリーゲート「ん?」

提督(貴方の立場は、すみませんが‶某国の海軍司令長官‶という事にしていただけませんか?)ボソボソ

フリーゲート(何でだ?)ボソボソ

提督(まあ、色々と理由があるのです)ボソボソ

フリーゲート(ふむ…まあ、いいだろう)

明石「提督?」

フリーゲート「いや、失礼した。私は、某国海軍の司令長官、フリーゲートだ。よろしく、お嬢さん」

明石「某国?どこの国かは教えていただけないのですか?」

フリーゲート「え、ああ。そうだな」

提督「ところで、そちらの電探は?」

明石「あ、これですか?これ、夕張さんが開発してくれたんですよ!いやぁ、電探の数も少なかったですし、良かったですねぇ」

フリーゲート「あー、スマンが少し見せていただいても?」

明石「ええ、私は構いませんけど、提督は…」

提督「私も構いませんが」

フリーゲート「では、失礼して…」

フリーゲート(ふむ…こいつが日本の電探か…過去の海戦で使われたものとそっくりだな…。ちなみに重さは…)グイッ

フリーゲート(重っ!?なんだこれ!?全然持ち上がらんぞ!どんだけ重いんだこれ!何でこの明石とやらは簡単に背負っていたんだ!?)グイグイ

提督「フリーゲート長官?どうかしましたか?」

フリーゲート「あ、いや…こんな思いものを明石さんはよく簡単に持ち上げていたなぁ、と」

明石「まあ、艦娘ですからね。色々あるんですよ」

夕張「明石さーん!」

提督「あ、夕張さん」

フリーゲート(夕張?さっきの話に出てきた娘か…)クルッ


夕張「いや~、また電探作れました~!って、その人は?」←20.3cm連装砲&61cm四連装(酸素)魚雷&12.7cm連装高角砲&15.2cm単装砲装備


フリーゲート(ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?)

提督「こちら、某国海軍司令長官、フリーゲートさんです」

夕張「ふ~ん…私は夕張です。よろしくお願いしますね」ニコッ

フリーゲート「よ、よろしく…」

フリーゲート(笑顔だ!凄い笑顔だ!!背中にどれだけ重いかわからん装備をいくつも点けているというのに、汗1つ掻いてない!!凄いパワーだぞ!

       ジャパニーズ・ヤマトナデシコはどこへ行った!?あれは都市伝説だったのか!!)

夕張「フリーゲートさん?」

フリーゲート「あ、いや、何でもないよ。うん」

提督「では、次の場所へ向かいましょうか」

フリーゲート「あ、ああ」

フリーゲート(いかんいかん……。ここにいては、女性と言うものを認識できなくなりそう…)


 ―14時過ぎ、入渠ドック建物前―

提督「ここは入渠ドックと、浴場のある建物です。入渠ドックは、艦娘の傷を癒す場所です。艤装の整備は、先ほどの工廠で行います」

フリーゲート「艦娘の傷を癒す?どうやってだね?」

提督「入渠ドックの仕組みは、風呂に似てますね。暖かいお湯に、艦娘の傷を治癒する特別な成分を含んだ‶何か‶を入れて、そこに艦娘が浸かる…

   まさに、風呂のような感じですね」

フリーゲート「ほう、入渠ドックにも風呂のシステムを取り入れているのか。流石、風呂好きの日本人だな」

提督「そのような認識でОKです。中も案内したいところでしたが、現在は入渠中の艦娘もいらっしゃるので、今回は控えていただきたいと思います」

フリーゲート「そうか…」

フリーゲート(風呂のような感じという事は…つまり先ほどの娘達が裸で入渠するという事か…。ならば、スキを見て中を偵察してやれば……)

提督「ちなみに…」

フリーゲート「ん?何かね?」

提督「かつて、入渠中の艦娘を盗撮しようとして、入渠ドックに侵入した輩がいたんですが……」

フリーゲート「?」

提督「その男、3日後に北方海域中枢部で、文字通り海の藻屑状態で発見されました」

フリーゲート「」

 ―15時過ぎ、中庭―

フリーゲート「ほう…中庭もかなり整備されているな…」

提督「艦娘の方々は、私達人間に近しい存在…というよりほぼ人間と同じ存在ですから、彼女たちの事を考慮して、このような設備もあります」

フリーゲート「なるほど…そこは、アメリカとは違うな。艦娘と言えども、所詮は兵器。兵器は兵器として扱えばいいものを…」

提督「そこは、日本とアメリカの認識の違いですね」

フリーゲート(ふん、やはり平和ボケしている)

キャイキャイ

フリーゲート「ん?あの子たちも艦娘かね?」

提督「ええ、彼女たちは駆逐艦の艦娘です」

フリーゲート「あんな小さな子供も艦娘なのか…」

フリーゲート(あれだけチビなら、簡単に拉致る事も可能だろうな…だが、それは後日―)

ドドドドドド

島風「おっそ―――――――――――――――――――――――――い!!!」ドーン

フリーゲート「あべしっ!?」ドザザ

島風「あ、おじさんごめーん」

提督「こらこら、島風さん。こちらはとある国の海軍司令長官ですよ?ご挨拶なさい」

島風「あ、そうなんだ。ごめんなさい、私、島風って言います。スピードなら誰にも負けません!」

フリーゲート「よ、よろしく…」

島風「あ、ところで提督。天津風見なかった?」

提督「天津風さんでしたら、駆逐艦寮の方へ向かいましたが」

島風「そっか、分かった!ありがとね!じゃ!」

ギューーーーーーーーーーーン

フリーゲート「な、何なんだねあの子は!?明らかに子供の速力とパワーじゃないだろう!アバ○ちゃんだってあそこまでぶっ飛んじゃあいないぞ!」

提督「フリーゲート長官、ア○レちゃん知ってたんですね。まあ、艦娘は見かけによらず凄い身体能力を持っていますので。また、戦艦並みの火力を、

   持っている艦娘もいますが」

フリーゲート「はっ!?」

夕立「あれ、提督さん…と誰?」

提督「ああ、夕立さん。ちょうどいいところに。フリーゲート長官、こちらが戦艦並みの火力を持つ駆逐艦、夕立さんです」

フリーゲート(ぎゃああああああ!!目が赤い!!なんだこの子!まるで血に飢えているようだ!!)

夕立「私、夕立って言います。よろしく!」

フリーゲート「よ、よろしく……」

フリーゲート(平和ボケって…全然ぼけてねぇじゃん!誰だよ平和ボケしてるなんて言ったやつ!!)


 ―19時、応接室―

フリーゲート(まったく…ただ、日本の脅威を感じてカルチャーショックを受けているだけではないか…)

提督「では、ささやかながら夕食をご用意させていただきました。味の薄い日本食は、アメリカの方には合わない思いますが、ご容赦ください」

鳳翔「大丈夫ですよ、提督?ちゃんと、アメリカの方も喜びそうな料理を作ってまいりました」

フリーゲート「ほ、ほう…中々楽しみだ…」

鳳翔「どうぞ」コトッ


ハンバーグ&唐揚げ&白いご飯&豆腐の味噌汁&サラダ


フリーゲート(な、何だこの料理は……別段豪華な料理と言うわけではないのに…なぜか、安心する…。そして、どこかアットホームな感じに、

       なってしまう…)

鳳翔「さあ、冷めないうちに召し上がれ」ニコッ

フリーゲート(しかも何この人の易しい笑顔!すごい泣きそう!!この聖母のようなほほえみは一体…!?)

フリーゲート「い、いただきます…」パクッ

フリーゲート「!!!」

鳳翔「お味の方は、いかがですか?」

フリーゲート(…………美味い…。超美味い…)

フリーゲート(って、いかんいかん!いい加減、何か有力な情報を持ち帰らねば!!)

フリーゲート「おほん、スマンが、トイレは?」

提督「ああ、外へ出たら廊下を右へ、突き当りにあります」

フリーゲート「あ、ああ。ありがとう」

パタン

 ―数分後、トイレ前―

ジャー

フリーゲート「ふぅ…冷静になれ、冷静に…」ガチャ

長門「ん?なんだ貴様は?」

フリーゲート「え、ああ。君は?」

長門「私は戦艦・長門。貴様は?」

フリーゲート「私は、アメリカ海軍司令長官のフリーゲートだ」


長門「………………………アメリカ?」ピクッ


フリーゲート「へ?何か…………あっ」

提督『貴方の立場は、すみませんが‶某国の海軍司令長官‶という事にしていただけませんか?』

フリーゲート(しまったあああああああ!!)

長門「今、何と?アメリカ?」

フリーゲート「あ、いや、そうじゃなくてダな……」

長門「アムェリクァァァ?」

フリーゲート「あの……何をお怒りで?」


長門「貴様が……アメリカの犬…か…ほおほう…」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


フリーゲート「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?なんだこのオーラは!?殺気を孕んでる!?」

長門「アメリカか……あの、米国か……憎たらしい…ああ、憎たらしい…私、自分を抑えられそうにないぞ……!!」

フリーゲート「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!Oh My God!!!」ダダダダダダダダダ

提督「あ、もうお帰りですか?お気をつけて」ガチャ

フリーゲート(二度と来るかこんな危険な国!!深海棲艦よりも怖いわああああああああい!!!)


提督「鳳翔さんの料理を食べて、ホームシックになってしまったのでしょうか…。ところで、長門さん?どうしましたか?」

長門「………はっ、私は、一体……」


※後日、フリーゲート長官から、『今後とも、日本とアメリカは平和的で温厚な友好関係を続けたいと心から願う』という要旨の文書が送られてきた。

  だが、『平和的で温厚』と言うワードが何度も使われていたことが、少し疑問だった。


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪マックス・R・フリーゲート≫

アメリカ海軍の司令長官。筋骨隆々としているが、本当は凄いヘタレで、日本の艦娘の性格・力・オーラに怖気づいてしまった。かつてアメリカは、

世界におけるトップだったが、深海棲艦を倒す技術を持っている日本に世界トップの立場を奪われたため、全体的なアメリカの立場は低くなった。

それを憂い、日本の海軍と艦娘を自ら偵察して情報を持ち帰り、その技術を利用してアメリカのトップ復活を図ろうとしたが、結果的に失敗に終わる。

好きな言葉は『攻撃は最大の防御』。

今日はここまでにします。

明日は、リクエストにありました吹雪の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



秋刀魚が3つしか集まらなない…。

乙です
鳳翔さんにはアメリカから来たって伝えていたんだな

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました吹雪の話を書いていこうと思います。

>>274
 ああ…すみません、完璧なこちらのミスです。申し訳ございません。

  ですけど、『鳳翔さんにはアメリカから来たって言っちゃったけど、寛大な心で別に気しなかった』と言う感じで……行けますかね?


それでは、投下します。

 ―21時過ぎ、執務室―

提督「…よし、今日の仕事は終わり、と」

提督「さて……」チラッ

提督(明日の秘書艦は…吹雪さんか)

提督(……そう言えば、吹雪さんが秘書艦になるのは、久々な気もしますが…)


 ―同時刻、駆逐艦寮・吹雪&白雪の部屋―

吹雪「…ん~んっ。今日の勉強は終わり、っと」

吹雪「さてと……」チラッ

吹雪(明日は、司令官の秘書艦か…)

吹雪(…そう言えば、私が提督の秘書艦になるのって、久々な気が……)

白雪「吹雪ちゃん?」

吹雪「へっ!?何でもないよ!?」

白雪「?」

【初期艦、秘書艦】

 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「では、これより数日の間ですが、秘書艦の仕事をよろしくお願いします」

吹雪「は、はい!お願いされました!」ビシッ

提督「では、早速ですみませんが、この書類を片付けてもらいたいのですが…」

吹雪「あ、はい」

提督「私はここで書類を整理していますので、何かありましたら、どうぞ」

吹雪「分かりました」

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「…………………」ガサゴソ

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「…………………」ガサゴソ

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「……………ふふっ」

提督「?」

吹雪「………ふふふふっ」

提督「……毒キノコでも食べましたか?」

吹雪「違いますっ!」

提督「いえ、突然笑いだしたら、誰だって不審に思うでしょうが」

吹雪「え、ええ。確かにそうですけど…」

提督「何かあったのですか?」

吹雪「いえ…なんだかこうして、司令官と2人っきりで執務室で仕事をこなすのって、久しぶりだなぁ~って思って」

提督「ああ……それは確かに、私も思っていましたね」

吹雪「司令官も?」

提督「ええ、昨夜、今日の秘書艦が貴女だという事がわかった時に…」

吹雪「どれぶりですかね?私が秘書艦になったのって…」

提督「そうですね……もう、何か月も前でしょうか。新しい艦娘の方が来てからは、その方に仕事を覚えてもらうために秘書艦に任命してましたし…」

吹雪「でも、こういう事って、長い間付き合っていたコンビが考えそうなことですよね…」

提督「…まあ、貴女は私の初期艦ですし、単純計算で4年以来の付き合いですからね。そう考えるのも当然でしょう」

吹雪「…何か、司令官が最初に鎮守府に着任した時の事を思い出しますね…」

提督「そうですねぇ……あの頃の私は、不安でいっぱいでした…」

吹雪「それは、自分に提督としての仕事が務まるか…と言う意味でですか?」

提督「いえ、それもありますが……」スッ

吹雪「?」

提督「貴女みたいな子供が、本当に深海棲艦に打ち勝つ事ができるのだろうか、と不安に」

吹雪「そういう意味ですかっ!?」

提督「いえ、割と真剣にそう考えていたんですけど…」

吹雪「…ですけど、私ちゃんと深海棲艦倒しましたよね?」

提督「鎮守府近海で、駆逐イ級を倒したあれですか」

吹雪「はい!それで、司令官も見直したでしょう?」

提督「そうですね、ああ、本当に深海棲艦を倒せるんだ、と思いましたね」

吹雪「まあ、あの時は私も駆逐イ級や軽巡ハ級とか、下級の軍艦しか倒せませんでしたけどね…」

提督「いえ、それだけでも十分でした。私が、そして貴女が自信をつけるためには、それだけでも十分ですよ」

吹雪「でも、あの時の司令官…今と比べて全然違いましたね」

提督「?」

吹雪「あの時の司令官、すごい暗い感じでした…」

提督「……………」

吹雪「多分…多分ですけど…司令官が前に勤めていた会社で味わった苦痛が、完全には抜けてなかったんだと、思います。初期艦である私の下には、

   これから従う司令官の来歴が渡されていましたので…」

提督「…あの時は、すみませんでした。貴女に不安を煽るような態度を取ったうえ、分かるはずのない私の愚痴を聞いてもらってしまって…」

吹雪「いえ、私はむしろ良かったです」

提督「は?」

吹雪「…支えがいのある司令官だな、と」

提督「……ふっ、同じ感じで返されましたね」

吹雪「ええ、私なりの復讐です」ニコッ


 ―4年前、浦賀第弐鎮守府・正門―

※この斑提督が補佐官となる前は、浦賀の鎮守府の提督だった。

提督「………ここが、鎮守府」

吹雪「あ、貴方が斑 黎明司令官ですか?」

提督「………はい、私が、この鎮守府で提督として艦娘を指揮する事を任命された、斑です」

吹雪「よ、よろしくお願いいたします。私が、司令官の補佐をいたします、吹雪です」

提督「よろしくお願いいたします」

吹雪(なんだか…暗い感じの人だなぁ……)

提督(……いかん、この人にまで暗い態度を取ってしまっては…あの会社にいた時と同じ……)

提督「…………くっ」

吹雪「?」

 ―数週間後・21時過ぎ、執務室―

吹雪「司令官?」

提督「はい?」

吹雪「…何か、悩みとかがあるのでしたら、遠慮せずに話してくださってもいいんですよ?」

提督「……悩みとは、何の事ですか?」

吹雪「しらばっくれてもダメです。私の目から見ても、司令官は明らかに悩んでいます。それも、おそらく深海棲艦に対するもの…ではないでしょう?」

提督「…………………」

吹雪「私は貴方の秘書艦です。貴方の悩みを聞いて、貴方の中の蟠りを晴らしてあげるのも、私の務めです」

提督「…………………」

吹雪「…………………」ジッ

提督「……貴女みたいな方にまで、見透かされるとは、私もだめですね」

吹雪「…………………」

提督「……少し、私の話を聞いてもらってもよろしいでしょうか?」

吹雪「もちろんです」


 ―数十分後―

提督「………と言うわけです」

吹雪「………なるほど」

提督「………分かりませんよね、会社云々とか上司とか……」

吹雪「それでも、確実に言える事は1つあります」

提督「?」

吹雪「司令官は、両親もいない、友人も少ない…。そのせいで、自分の中で暴れる感情を上手く吐き出す事ができなかったんですよね?今までずっと、

   その心の中のモノを抱え込んでいたんですよね?」

提督「………………」

吹雪「だから、その時の苦い経験を消化できず、そのまま顔に出してしまい、それが司令官の元上司の方に感づかれて、また責められる…。ずっと、

   この繰り返しだったんですよね?」

提督「………………」

吹雪「…でも、今ここで私に話を聞いてもらった事で、司令官の中の蟠りも、少し晴れましたよね?」

提督「……そうですね、幾分か楽になれました」

吹雪「……今まで、その苦痛を、よく耐えてきましたね。私なんかにはとてもできません。同じような経験を私もしたら、きっとどこかで壊れています。

   その苦痛を、司令官は1人で乗り越えてきました」

提督「…………………」ジワッ

吹雪「司令官は、すごい方です………。今、ここには私と司令官しかいません。司令官が大声をあげて泣いても、私しか知りません。ですから、

   これまで溜まっていた司令官の涙、思いっきり流しちゃって大丈夫です」

提督「……………吹雪、さん…」ウルウル

吹雪「よろしければ、私の胸もお貸しします。ですから、今まで溜め込んでいたもの、全部今ここで、洗い流してください」スッ

提督「―――――――――――――――――――――――!!」ダキッ

 その日、鎮守府に1人の男の泣き声が、響いた。



提督「…………………………………」

吹雪「司令官?」

提督「いえ、すみません。あの時の事を思い出してしまって……正直、あの時私はどうかしていたとしか思えないくらい、情けない姿を見せてしまい…」

吹雪「…あの時みたいに司令官が泣いた事、最近ありませんね」

提督「あのぐらいの痛みを味わった後は、特に痛みと感じる事がほとんどなかったですしね」

吹雪「……思えば、あれからもう4年も経っているんですね」

提督「そう考えると、長い月日が流れましたね。そして、貴女は今もここにいる」

吹雪「司令官」

提督「はい?」

吹雪「これからも、よろしくお願いいたします」スッ

提督「…はい、これからもお願いいたしますね」アクシュ


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪吹雪≫

吹雪型駆逐艦一番艦。艦娘No.11(改二はNo.226)。斑提督の初期艦で、鎮守府最古参の駆逐艦。性格はいたって真面目で、仕事もてきぱきとこなす。

斑提督が着任した当初は、提督の暗い雰囲気から距離を置こうとしていたが、提督の過去の話を聞いた事で提督に抱いた印象が変わる。そして最終的に、

恋心を抱くようになる。料理、洗濯、裁縫と、家事全般が得意。駆逐艦たちの代表とも言える。

好きな言葉は『一意専心』。

今日はここまでにします。

>>220,>>257
  吹雪(=初期艦)の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたらすみません。


明日は>>1の都合上、投下する事ができません。次の投下は、明後日の10月15日の午後9時以降、リクエストにありました、

第七駆逐隊(朧、曙、漣、潮)の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>1の艦これ四大悲劇:①艦娘轟沈  ②任務選択し忘れ  ③大型建造失敗  ④資材枯渇

乙でしたー
三隈リクおねがいします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました第七駆逐隊の話を書いていきます。

>>286
  三隈、了解しました。

それでは、投下します。

 ―9時前、執務室―

提督「利根さんが風邪?」

筑摩『はい…朝起きたら、だるくて咳が止まらないらしく…熱を測ってみたところかなり高かったので…』

提督「寒暖差によるものでしょうか……。分かりました、利根さんは本日は休み、夜間の遠征参加も中止という事にします。それと、筑摩さん」

筑摩『はい?』

提督「筑摩さんは、今日1日利根さんの看護と言う感じで?」

筑摩『そう…ですね、はい。そうする予定でした』

提督「では、筑摩さんも本日は休みに、夜間の遠征も不参加という事で」

筑摩『申し訳ございません、提督…』

提督「いえ、お気になさらず。後ほど伺いますが、利根さんにお大事にとお伝えしてください。では」

ガチャン

提督「しかし…資源輸送任務は誰に任せるべきか……」

提督「シフト表で空いてるのは……」

提督「……第7駆逐隊に頼むか」

【出撃!第七駆逐隊】

 ―9時半ごろ、執務室―

提督「えー、本日の夜間遠征・資源輸送任務ですが、利根さんが風邪をひいたという事で、編成を変更し、貴女たちに遠征を任せたいと思います」

曙「何で私たちなのよ?」

提督「シフト表を確認したところ、貴女たちは本日、出撃・演習の予定等がなく、半ば休日のようなものでしたので…。あ、それとも何か、

   用事とかございましたか?」

朧「いや、そういうわけじゃないよ」

提督「では、申し訳ございませんが…そういう形でお願いいたします。貴女たちは昼は、夜間遠征に備えて休んでください」

潮「あ、あの…利根さんは大丈夫なんでしょうか…?」

提督「利根さんの容態は、それほど大したものじゃなさそうですが…後で一応様子を見に行きます」

漣「あーあ…でも、昼はどうやって過ごそうかな…」

提督「仮眠を取っても構いませんよ?ほとんど自由時間ですし…」

漣「じゃ、仮眠でも取ろうかな?昨日は遅くまでPC観てたし…」

朧「漣…またそんな事して…」

提督「いえ、それはまた漣さんの仕事ですし…」

朧「え?」

提督「まあ、それはまた後日話す事にして、フタマルサンマル(20時30分)にはもう一度執務室に来てくださいね」

潮「は、はい!」

曙「あーあ、クソ提督のせいで私の今日の予定が狂っちゃったじゃない」

漣「で、本音は?」

曙「やった、これで休める……って、何言わせてんの!」

 ―数十分後、駆逐艦寮・休憩室―

朧「そう言えば漣、提督がさっき、PCを観るのが漣の仕事って言ってたけど、あれってどういう意味?」

漣「あ、あれですか?えーっとですね、漣の仕事と言うのは、インターネット上のサイトで、海軍の機密に触れているような内容の話が無いか、

  巡回して調べる事なんです」

潮「???」

曙「どういう意味?ただのサイト巡回?」

漣「有り体に言えばそうですね。全国の提督には、ブログを開いている人も、自分の鎮守府の話をSSにして書いている人もいます。それで、

  そんな感じのサイトを開いて、海軍の機密に触れているような事項が無いかを調べるのが漣の仕事です」

朧「は~、なるほどねぇ。そんな仕事を…」

潮「た、確かに漣ちゃんって、インターネットのスラング?用語をよくしゃべってるし、適役なんじゃないかな…」

曙「ぶっちゃけ、インターネット見てるだけじゃない?そんなの仕事って言えるのかしら?」

漣「実際、機密書類をブログに張って炎上して、辞職した提督だっているんですよ?」

朧「バカッターじゃない…」

潮「いるんだね…考え無しにそんなことやる人が…」

漣「そんな輩を見つけるのが漣の仕事!はっはぁ!」

朧「わー」パチパチ

曙「……にしても、夜の遠征まで時間が空いちゃったわね……」

潮「私は…寝ようかな……」

朧「私もそうしよっかな」

漣「では、漣はサイト巡回…いや、自分の仕事を全うします」

曙「でも、ちょっとは寝た方がいいわよ?眠くなっちゃうし」

漣「分かってますって。ちょっとしたら寝ますよ」

漣(さらっと仲間…姉妹を気遣う曙…キタコレ!)


 ―数時間後、重巡洋艦寮・利根&筑摩の部屋―

提督「………………………」

利根「昨日はアイスを食べすぎてしまったからのう……爽はやめられん…」

提督「…………利根さん、1カ月アイス禁止で」

利根「なっ…!?後生じゃ!頼む!せめて1週間で…!」

 ―20時半、執務室―

提督「……で、こちらが資源を運ぶタンカーのルートを示した用紙、さらに私達が報酬としていただく資源のデータです」

曙「…………………」

提督「それと、最近は南西諸島海域で敵艦の会敵率が上がっていますので、十分に気を付けてください」

朧&潮&漣「はい」

曙「…………………」

提督「では、何か質問はございませんか?」

曙「1つあるわ」

提督「はい?」


曙「何で私が旗艦なのよ!?」


提督「いえ、これまでの戦果と、貴女たち第七駆逐隊の中では一番曙さんの練度が高かったので」

曙「でも私、旗艦なんてやったことないし!」

提督「大丈夫です」

曙「何をもって大丈夫なの!?」

提督「貴女がその場でやるべきと思った事を、その場で皆さんに指示すればいいだけです」

曙「むぅ~………分かったわ」

提督「他に何か、ご質問はございますか?」

全員「………………」

提督「…では、フタヒトマルマル(21時00分)には波止場に集合し、出発してください。いいですね、曙さん?」

曙「わ、分かったわ。それと、旗艦を務めるの何て初めてなんだから、あまり、期待しないでもらえると、その…」

提督「もちろんです。初めて旗艦を務められる方が、最初から完璧にできるとはあまり思えませんし…。ですがそれでも期待してますよ。曙さんなら、

   頑張れると信じてますから」

曙「…ええ、任せといて」

 ―21時過ぎ、鎮守府近海―

ザザザザザザザ

曙「えーっと…向こうの資源国にはフタゴーマルマル(25時00分=1時00分)に着くようにしないとね」

漣「え?それってつまり片道4時間、往復で8時間って事?」

朧「いや、帰りは多分時間がかかるだろうから、大体10時間ぐらいじゃないの?」

潮「それじゃ、帰るの朝になっちゃうね……」

曙「やれやれ…ま、やれるだけの事はやりましょ」


 ―24時前―

ザザザザザザザ

漣「むぅ……流石に眠くなってきた…」

曙「大丈夫?しっかりしなさいよ」

漣「ご心配なく!こんなこともあろうかと、コーラを持ってまいりました!」

朧「それってペプ○?それともコカ・○ーラ?ペ○シは嫌だな…」

漣「コ○・コーラの方ですよ?朧も飲みます?」

朧「もちろん!」

漣「潮は?」

潮「よ、よろしければ…いただきたいです」

漣「オッケーオッケー!飲んじゃっていいよ!」

曙(あれ?)

朧「んぐっ、んぐっ…ぷはぁ。コーラの炭酸が喉で弾けていい感じ…」

潮「はぁぅ……美味しい」

漣「ごくごくっ、ん~!美味しい!」

曙「あ、あれー?」

漣「ご心配なく!曙の分も用意してありますよ!どうぞ!」スッ

曙「あ、ありがと―あれ?空?」

漣「あ、間違えて曙の分まで飲んじゃった!ごめーん、テヘペロ♪」

曙「…………………………………………………」

漣「ちょ、待って待って!冗談冗談!ちゃんと曙の分もありますって、はい!だから撃たないで!撃たないで!!」

曙「まったく……いただきます」プシュッ

ゴクゴク

曙「………ふぅ」


 ―1時過ぎ、資源国・港―

曙「本日は、私達四人が貴方たちの船団を護衛させていただきます」

船員「ほぉ~…君たちみたいな小さい子も艦娘で戦場で働くのか~…」

朧「いえ、アタシたちは見た目は子供ですけど、実際は大人より力が強いですよ?」

船員「なるほどねぇ~…でもま、見た目だけじゃわからんなぁ」

漣「あ、じゃあ船員さん。漣と腕相撲でも―」

潮「あははは…ごめんなさい、気にしないでください」

船員「?」


 ―4時過ぎ、海上―


曙「なんだ、敵なんていないじゃない」

朧「肩透かしだったね…けど、敵と会わなくてラッキーだったかも」

漣「まったくですよ。会ったら会ったでイヤな事になりますし」

潮「あ、あの…」

曙「ん?どうかした?」

潮「前方の赤い光…なんだろ…」

漣「?ビルの光とか船の光とか?」

曙「いや……あれは……」

朧「?」


曙「雷巡チ級elite…!」

朧&漣&潮「!」

朧「あーん、会わないでよかったって言った矢先にこれ!?」

漣「ヤバス……タンカーは2隻だから、輪形陣で守れなくはないですけど……」

潮「日の出まではまだ時間があるから空母が来る可能性は低いし……」

曙「夜明けまでには倒さなきゃいけないって事ね…!潮、アンタは船団の護衛を徹底、朧と漣は戦闘準備。一応、タンカーの横についていて、

  私の合図で攻撃できるように準備をしておいて」

朧「了解。ソナーだと潜水艦の反応は無しっと」

漣「電探によると、敵艦は雷巡チ級elite一隻、駆逐ロ級eliteが2隻だけ、はぐれ部隊かな?」

曙「ラッキーね。最低でも3対3じゃない!朧、漣、行くわよ!」

朧「了解!」

漣「キタコレ!」

曙「先攻は私よ、いっけぇ!」バシューン

10cm連装高角砲+61cm四連装(酸素)魚雷カットイン!!

ズッドオオオオン

駆逐ロ級elite「!!!」撃沈

曙「よし!」

朧「油断は禁物よ、曙!次は向こう―!」

雷巡チ級elite「!」バシューン

6inch連装速射砲+21inch魚雷後期型 カットイン!

ボゴオオオン

漣「あぶなす!」中破

曙「漣!?」

漣「やられたらやり返す、倍返しだ!!」ドォン!ドオオン!

10cm連装高角砲 連撃!

ボッゴオオオオオン!!!

雷巡チ級elite「!?」撃沈

漣「Yeah!!」

朧「後はアタシだけって事ね!えーい!」バシュッ

61cm四連装(酸素)魚雷 発射!

バゴオオオオオン

駆逐ロ級elite「!?」撃沈

曙「よし、全艦撃沈!潮、タンカーの方は無事!?」

潮「は、はい!何とか大丈夫です!」

曙「じゃあ、さっさとこの海域からおさらばしましょう!」

漣「あー……服がボロボロ…なんも言えねぇ…」

朧「大丈夫?それにしても、潮をタンカー護衛に徹底させたのはどうして?」

曙「潮は不測の事態には即座に対応できない性格だから、今回みたいに急に会敵、しかも夜じゃ反応しづらいからね」

潮「そうだったんだ…ごめんなさい」

曙「大丈夫よ。それより、私達が戦っている中でタンカーをよく守ってくれたわね。ありがとう」

潮「う、うん!」

漣(イイハナシダナー)


 ―8時過ぎ、執務室―

提督「なるほど、そんな事が…」

朧「曙の英断で、何とかなったんだよ」

曙「ちょっ、褒めても何も出ないわよ!?」

提督「では、これからは曙さんに旗艦を任せましょうか」

潮「いいと思います」

朧「さんせー」

曙「やめなさいよこのクソ提督!!」


 ―同時刻、入渠ドック―

漣(入渠しながら食べる間宮アイス……圧倒的…っ!圧倒的安らぎ…っ!!)


【終わり】

今日はここまでにします。

>>221
 第七駆逐隊の話、いかがでしたか?戦闘シーンを久々に書いたらどうしてこんなことに…。


明日は、リクエストにありました初軽巡(=神通)の話を書いていきます。

また、リクエストの三隈の話を消化する前に以下の話のうち1つを書こうと思います。

①北国鎮守府の事情

②意外な提督の採用基準

③対人恐怖の提督

どれか読みたい話がございましたらお書きください。

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>1は、深海棲艦のflagshipが嫌いだという事を自覚した。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました初軽巡洋艦・神通の話を書いていきます。

また、この次の話の内容は‶北国鎮守府の事情‶になりますので、よろしくお願いします。

それでは、投下します。

 ―6時、軽巡洋艦寮・川内&神通の部屋―

ピピピッ、ピピピッ

神通「…………」ムクッ

ピッ

川内「くか~…くお~……」

神通「……………」シュルッ、パサッ

川内「夜戦~……むにゃむにゃ…」

神通「……………」スッ、バサッ

川内「大勝利~………ぐおおお…」

神通「……探照灯照射まで、3、2、1―」

川内「起きるよ神通!!」ガバッ

【神通さん】

 ―9時前、執務室―

神通「それでは提督、数日の間ですが、秘書艦として頑張ります」ペコリ

提督「ええ、よろしくお願いいたします」

神通「早速ですが、本日の予定を…」

提督「はい、今日の予定なんですが―」

ペラペラペラペラ

川内「はえ~…なんかやり慣れてる感がすごいね、神通」

提督「そりゃそうですよ。神通さんは、私の艦隊で最初の軽巡洋艦ですから」

川内「え、そうなの?」

神通「ええ、私が最初でしたね、確か……」

提督「神通さんが来たことで、戦闘が幾分か楽になりましたからね……」

川内「ねえねえ、神通が来たときってどうだった?」

提督「どうって言われましても……今と大して印象は変わってないような…」


 ―約4年前、執務室―

神通「軽巡洋艦・神通です。どうか、よろしくお願いいたします」

提督「軽巡洋艦……ですか」

吹雪「駆逐艦の私より、装甲も火力も高い艦です」

提督「なるほど……では、神通さん。この鎮守府の事とかをいろいろ学んでもらうために、少しの間秘書艦をお願いしてもよろしいでしょうか?」

神通「へっ、いえ、そんないきなり……」

提督「大丈夫です。私が教えてあげますので」

神通「で、では…お願いします」

提督「まあ、最初はおどおどした感じでしたけど、しばらくしたらとても優しい方だという事が分かりました」

川内「あー、まあ確かにそうだねぇ。神通は見た目通りと言うかなんというか、優しいからね。……今朝私の事無理やり起こしたけど」

神通「あれは目覚ましが鳴っても起きなかったからでしょう……」

提督「まあ、訓練の内容によく難癖…いえ、アドバイスを受けましたね」

川内「え?やっぱり?」


 ―神通着任から数日後、執務室―

神通「あの、提督」

提督「はい?」

神通「今日の駆逐艦の子たちの訓練メニューですけど、少し緩めではありませんか?」

提督「緩め、とは?」

神通「いえ、この時間でやる内容が少々少なめですし、その内容もすぐに会得できるようなものばかりです…」

提督「確かにそうですが、駆逐艦の子たちにも相応の体力と言うものがありますし、きちんと学習して覚える事も大切ですから。それを考慮して、

   このメニューにしたんです」

神通「ですけど……」


提督「…と言った感じに」

川内「あー…今と大して変わんないね」

神通「お恥ずかしいです…あの時は、新参者でありながら、口をはさんでしまいまして……」

提督「いえ、新人の目線でものを指摘してくれるというのはありがたいですから」

神通「でも…それで、提督と衝突してしまった事もありますし…」

川内「物理的に?」

提督「比喩表現に決まってるでしょう」

 ―神通着任から1週間後、執務室―

神通「どうしてわかってくれないんですかっ」

提督「いえ、貴女の言う事も分かりますけど、私は駆逐艦の子たちの事も考えてですね……」

神通「私だって、駆逐艦の子たちの事を考えて言っているんです!少ないメンバーで、いかに深海棲艦と対等以上に戦えるかを…。そして、

   そのためにどう訓練すればいいのかを提案しているんです!」

提督「どれだけ時間を掛けることになろうとも、駆逐艦の子たちが理解できるように教えていくべきだと私は考えているんです」

神通「もう……分かりました、失礼します」

バン

 ―数分後、休憩室―

神通「はぁ……あの提督は、少々甘いです」

吹雪「神通さん?」

神通「あ、吹雪ちゃん……どうしたの?」

吹雪「それは私のセリフです、神通さんの方こそどうかしたのですか?」

神通「?」

吹雪「顔が少し赤いですし…それに、何かイラついているようにも見えますし…」

神通「あ、すみません…。そう見えましたか?」

吹雪「ええ…」

神通「実はですね……」

かくかくしかじか

吹雪「はぁ……訓練のメニューが、緩い、ですか」

神通「新人の私から見ても、緩いようです。もう少し、あの時間であれば何かできると思ったのですが…」

吹雪「……うーん…神通さん」

神通「はい?」

吹雪「これは、私個人の見解なんですけど……」

神通「?」

吹雪「司令官は、おそらく自分の過去に経験したことを活かして、私達の訓練を緩くしたんだと思います」

神通「……はい?」

吹雪「えっと…詳しくは私の口からは直接言えませんが、司令官は海軍に入る前、働いていた職場で理不尽な目に何度も遭っていたんです。ですから、

   多分そこに思うところがあって、訓練の内容を薄めたんだと思います」

神通「海軍に入る前に?」

吹雪「ええ。司令官、自分の過去の事はあまり話さない主義らしくて……」

神通「……………そうだとしたら…少し、私は言いすぎたかもしれません…」

吹雪「でしたら、早めに謝った方がいいですよ」

神通「ですけど……許していただけるのでしょうか……。提督、厳しそうなお方ですし…」

吹雪「大丈夫です。司令官は、本当は凄く優しい方ですから」

神通「?」


 ―20時過ぎ、執務室前―

神通(結局、謝るのが怖くて夜になっちゃった……)

神通(でも、謝らなければ…)

コンコン

提督『はい?』

神通「私、です。神通です…」

提督「どうぞ、お入りください」

ガチャ

神通「失礼します…」

提督「どうかしましたか?」

神通「……謝りに、伺いました?」

提督「謝る?」

神通「…昼に、提督の作成した駆逐艦の訓練メニューについて、あれこれ難癖をつけた上に、提督に取るべきではない態度を取ってしまって、

   申し訳ございませんでした」

提督「…ああ、あの事ですか」

神通「…………」

提督「別に、怒ってはいませんよ。むしろ、嬉しく思っております」

神通「へ?」

提督「神通さんは、私の固執した形の訓練メニューについて、意見してくれました。それで、私の気付かないような事にも気づかされました。

   ありがとうございます」

神通「あ、どうも………」

提督「…神通さんは、艦娘になる前の過去の経験から、厳しくしようとしたんですよね?」

神通「…はい」

提督「………世の中には、『過去に自分がされて嫌だったから、相手にも同じことをして鬱憤を晴らす人間』と、『過去に自分がされて嫌だったから、

   相手には同じことをしない人間』の2通りがいます。神通さんは前者に近いですね。貴女の目的は、鬱憤を晴らす事ではありませんし。まあ私は、

   後者ですけど」

神通「あ、もしかしてそれは前の職場での経験、ですか?」

提督「…知っていたんですか」

神通「吹雪ちゃんから、そんな感じの経験をした、と言うのは聞いています」

提督「……確かに、私は過去に理不尽な経験を受けました。ですから、皆にはそのような経験をしてほしくない、と考えて、緩いメニューにしました。

   単なる私のエゴ、と受け取っていただいても構いません」

神通「いえ、そんな事は……」

提督「ただ、かつての私みたいに、心がボロボロになり、人を信じなくなるような事にはならないでほしい、と。それだけは願っています」

神通「……………」

提督「話を変えて、神通さんは今回の一件で意見をしっかりと言える芯の通った人だという事が分かりました」

神通「あ、ありがとうございます」

提督「これからも、私のそばでよろしくお願いいたします」ニコ

神通「!!!////」


神通「………………///////」

川内「神通?どうかしたの?顔紅いよ?」

神通「い、いえ…!!別に、そんな事はありません!」

提督「…まあ、深くは尋ねませんが。それより、書類整理に入りましょう」

神通「は、はい!」

川内「がんばれ~」

神通(思えば……私は、あの時の提督の笑顔を見て、好きになってしまったのですね……)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪神通≫

川内型軽巡洋艦二番艦。艦娘No.47(改二はNo.159)。物静かな雰囲気とサムライのような改二姿が特徴的な、優しいお姉さん。しかし、訓練の時は鬼。

真面目な性格で、仕事もそつなくこなし、意見は真っ直ぐに言うタイプ。斑提督の鎮守府に最初に着任した軽巡洋艦で、駆逐艦の子たちの訓練メニューが、

緩い事を提督に指摘したが、その過程で提督の過去を知ることになる。そして、提督のある言葉と笑顔によって惚れた。結構一途。

好きな言葉は『質実剛健』。

今日はここまでにします。

>>257
  初軽巡・神通の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、北国鎮守府の事情について書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



ちなみに、>>1は艦これを始めたばかりの頃に、1隻だけ轟沈させてしまった事があります。

無理な大破進軍は控えましょう。そして、本当にごめんなさい…。

乙でしたー
長門をリクエストします

乙でした
鈴谷・熊野でお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、‶北国鎮守府の事情‶の話を書いていきます。

>>310-311
  長門、鈴谷&熊野、了解しました。

  ただ、>>311さんのリクエストについて、少々提案がございますので、今日の投下後に意見を聞かせていただきたいと思います。


それでは、投下します。

 ―16時過ぎ、北海道・小樽第鉢拾伍鎮守府、執務室―

コンコン

小樽鎮守府提督(以下手稲)「はい」

響「失礼するよ、司令官」ガチャ

手稲「おや、お帰り。響」

響「遠征から帰って来たんだ。この時期になると、やっぱり寒くなってきたよ」

手稲「そうか、もうそんな季節になりましたか…。じゃあ、今日の夕飯は鍋にでもしてもらいましょうか」

響「そうだ、司令官に贈り物があるんだよ」

手稲「私に?いったい何かな?」

響「漁港のおじさんから、カニとかタコとか魚介類をもらったんだ」スッ

手稲「え、本当?ちゃんとお礼は言った?」

響「当たり前だろう」

手稲「そうか……そうだ」

響「?」

【北の国から】

 ―16時半過ぎ、関東・東京第壱鎮守府、執務室―

ジリリリリリン

提督「はい、第壱鎮守府提督です」

手稲『あ、斑提督。お久しぶりです、手稲です』

提督「おや、手稲さん。お久しぶりです。提督会談以来でしょうか」

手稲『そうですねぇ。あの時はお世話になりました』

提督「ところで、何か御用でしょうか?」

手稲『ああ、そうでした。実はですね、魚介類が偶然的に手に入ったんですよ。それも、旬の』

提督「?」

手稲『よろしかったら、視察もかねてウチに食べに来ませんか?』

提督「…正直、視察を望んでいる提督と言うのも珍しいと思いますが…」

手稲『どうしますか?』

提督「…分かりました。そろそろ、そちらの方の鎮守府も視察しなければと思っていたので、ちょうどいい機会です。2~3日後に、そちらへ伺います。

   詳しい日程が決まりましたら、また後日ご連絡します」

手稲『はい。では、また後日』

提督「はい、それでは」

ガチャン

提督「……ふむ、北海道か」


 ―19時過ぎ、食堂―

司令長官「視察なんでしょ?行って来ればいいじゃない」

提督「確かにそうなんですけど、北海道ともなると、日帰りで帰るのは少々難しいんです」

長門「なんだ?旅行にでも行くのか?」

提督「長門さん…。いえ、旅行ではありません。視察ですよ」

長門「私用ではない、と?ならば、貴様のいない間、鎮守府は私に任せておけ」

提督「…よろしいんですか?」

長門「ああ、ドンと任せておけ」

提督「では、お願いします」

司令長官「でも、北海道か~。もう今の時期になると、海も荒れるし、寒いんでしょ?」

提督「それが問題なんですよ…。船は使えませんし…飛行機しかないですから。それと、同伴させる艦娘の方も、寒さに強ければなりませんし……」

司令長官「寒さに強い艦娘と言えば……」

長門「…響か、阿武隈か…」

司令長官「まあ、そんな感じだよねぇ」

提督「さて…どちらを連れていくか…」


TV『ロシアのメドブェージェフ大統領は、北方領土を視察する旨を日本政府に伝え―』


提督「阿武隈さんにしましょう」

司令長官&長門「それがいいね」


 ―数日後、飛行機内―

阿武隈「提督、怖い!怖い!」

提督「だったら何で窓際の席にしたんですか」

阿武隈「え、だって……空綺麗じゃない」

提督「まったく……」

阿武隈「それより、これから行く鎮守府って、北海道にあるんだよね?」

提督「ええ、北海道の小樽にあります。以前、私の鎮守府に提督会談で来た方ですよ」

阿武隈「そんな事言われても、あたしはその日遠征だったんだもん。分からないよ」

提督「まあ、会ってみた方が早いですからね」

阿武隈「……ところで、言われた通り着替え持ってきたけど…もしかして、お泊り?」

提督「そうですね。そりゃ、北海道へ行って日帰りで帰るのは、難しいですから」

阿武隈(提督と2人っきりで旅行……きゃー!)

 ―数時間後、小樽駅前―

阿武隈「……寒っ」

提督「やはりこの時期になると、こっちの方は寒くなりますね」

手稲「あ、斑提督」

提督「手稲さん。出迎え、ありがとうございます」

手稲「予定より早かったですね」

提督「飛行機が良くも悪くも早く着いてしまって、1本前の列車に乗ってこれたんです」

手稲「まあ、積もる話はウチの鎮守府で話しましょう。さ、どうぞ」

提督「失礼します」

阿武隈(うわぁ、この提督、車運転できるんだ~)


 ―数分後、鎮守府前―

手稲「さ、着きましたよ」

阿武隈「やっぱり車から降りると、寒い……」

手稲「中に入ったら、お茶でもお出ししましょう」

阿武隈「って、あれ?ドアが二重になってる」

提督「北海道の方では、玄関を二重にして、中に寒い空気が入らないようにしてるんですよ」

阿武隈「へぇ~、そうなんだ……」

手稲「さ、どうぞ中へ」ガラガラ


 ―食堂―

阿武隈「はぁ~…落ち着く~…あったまる~…」

提督「ふぅ。緑茶は美味しいですね」

響「あ、東京の鎮守府の人かい?」

阿武隈「あ…こっちの響ちゃんか。初めまして、阿武隈です」

提督「どうも、斑です」

響「外は結構寒かったかい?」

阿武隈「もう、寒かったよ~…。まだ10月だっていうのに、12度?東京よりも寒いって!」

響「え、12度もあるんだ。今日は結構暖かい日だね」

阿武隈(出たー、北海道人の気温ボケ出たー)

メドヴェージェフは大統領じゃなくて首相だった気がする

手稲「お待たせいたしました。さ、参りましょうか」

提督「では、視察させていただきます」

手稲「阿武隈さんはどうしますか?」

阿武隈「あ、あたしも付いていく!」

手稲「では、行きましょう」


 ―廊下―

阿武隈「あれ…?なんか、床があったかい…」

手稲「この鎮守府は、床全体に温水パイプが張り巡らされているんですよ」

阿武隈「???」

提督「入渠ドックや浴場の温水をただ捨てるのではなく、タンクに貯めて、床下のパイプに送っているんです。それで、床が暖かいんですよ」

阿武隈「へぇ……ね、ウチの鎮守府でも―」

提督「これ、北海道の鎮守府でのみ敷設が許されているんですよ」

阿武隈「」ガーン

手稲「まあまあ、東京の冬なんてこちらの冬に比べたらずっと暖かいですって」

阿武隈「ふぇぇ…寒いのは嫌だもん…」


 ―艦娘の寮―

提督「皆さん、静かですね……」コツコツ

手稲「ええ。今日は海も荒れていますから、出撃は控えているんです。おそらく、皆さん寝ているんでしょうね」コツコツ

阿武隈「え、海荒れていたっけ?」

手稲「近海はそれほど問題はないのですが、あまり外の方に行ってしまうと、海が荒れてまともに進めないような状態なんです」

阿武隈「あ、そう言えば冬の海は荒れやすいって、聞いたかも」

手稲「まあ、近海の哨戒のために何人かは待機状態ですが、こういう日は漁師が近海で漁をしてるんです。それの邪魔をしないように、

   出撃は控えているんですよ」

提督「なるほど……」

阿武隈「へぇ~…やっぱり北の方じゃ、勝手が違うんだね…」

>>318
 申し訳ございません。>>1のミスです。正しくは、メドブェージェフ首相でした(SSにありがちな名前のチョイ変え)


 ―工廠―

ゴゴゴゴゴン

明石「あ、提督…と、司令長官の補佐官さん?お疲れ様でーす!」

手稲「お疲れさま、明石」

駆逐艦たち「こんにちは~!」

手稲「ああ、皆静かだなと思ったら、ここにいたんですか」

明石「いやぁ、ここは冬でも暖かいですからねぇ~」

阿武隈「ふわぁ~…確かに暖かい~……そして油臭い~……」

提督「やはりどこの鎮守府も、同じですね…」

手稲「ははは、まあ工場なんてそんな感じですよ」

明石「失礼だなぁ~。それじゃまるで、私がいつも油臭いって言ってるようじゃないですか~」


 ―入渠ドック―

手稲「おそらく、他の方たちは浴場で風呂に入っているんでしょうね。浴場は24時間開放していますから」

阿武隈「お風呂か…入りたいかも」

手稲「でしたら、後で入っていただいても構いませんよ?」

阿武隈「い、いえいえ!そんな、悪いですって!」

手稲「大丈夫ですよ。貴女も同じ艦娘。艦娘は皆仲間ですから」

阿武隈「…では、お言葉に甘えさせて後ほど……」

提督「私も風呂に入りたかったのですが…」

手稲「では、近くにいい温泉がありますから、そちらに後ほど行ってみますか?」

 ―19時過ぎ、食堂―

間宮「はーい!今日は、漁師の皆さんのご厚意でいただいた魚介類を使った鍋で~す!」ドサッ

皆「おお~…」

提督「これは、すごいですね…。カニ、エビ、イカ……」

阿武隈「ふわわ……すごい、こんなの、東京の鎮守府じゃ見たことないよ…」

手稲「さあ、暖かいうちに召し上がれ」

提督「では、いただきます」

阿武隈「い、いただきます!」

パクッ

阿武隈「…涙が出るくらい、美味しい…」

提督「さすが、本場は違いますね」

手稲「いかがでしょうか?」

提督「本当に、美味しいですね」

手稲「それと、視察の方は?」

提督「特に問題はありませんでしたね」

手稲「まあ、これから先は出撃も遠征もほとんどできなくなってしまいますし…」

阿武隈「え?」

手稲「さっき、言ったでしょう?冬の海は荒れやすいって。雪もひどくなっていきますし、荒れる度合いもどんどん強くなっていきます。ですから、

   艦娘の出撃も遠征も、困難になっていくんですよ。1カ月に2~3回出撃できればいいくらいで…」

阿武隈「え、そんなに!?」

手稲「それと、鎮守府の雪かきもしなければいけませんし、出撃のできないときは、市場の雪かきなどをして、ボランティアをしています」

提督「まあ、私達総司令部も北国の事情は把握しておりますので、北海道の鎮守府には冬の間は多めに資金援助をしているんです」

阿武隈「はぇ~……北国って、避暑には最適だと思ったけど、冬は大変なんだね…」

手稲「分かっていただいて嬉しいです。…それより、お二方はこれからどうします?」

提督「私達はホテルを取っていますが…」

阿武隈「!!」

手稲「おや、よろしければウチに泊って行っては?」

阿武隈「」

提督「しかし、ホテルのキャンセル料が勿体ないですし…」

手稲「そうですか……分かりました」

阿武隈「」ホッ

※その夜、ホテルでは別にやましい事はありませんでした。


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪手稲 功(ていね いさお)≫

北海道・小樽第鉢拾伍鎮守府提督。そして、北海道地方代表提督。性格は丁寧で物腰が低く、聡明な容姿だがどこかポヤンとした感じである。生まれは、

北海道だが訛ってはいない。雪国育ちであるためか、関東の気温の高さには驚き、北海道の気温の異常な低さには大して驚かない。その優しい性格ゆえに、

鎮守府の皆からは大いに信頼されている。冬の間はほとんど出撃や遠征、演習を行わない。というか行えない。嫁艦は響。

好きな言葉は『蛍雪の功』。

今日はここまでにします。

明日は、リクエストにありました三隈の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



『磯風なんてどうでもいいからサンマが欲しい!』と考えていたら、マジで磯風が来た…。



>>311さんに質問です。

>>1はもともと、鈴谷&陸奥が登場する話を考えていました。ですので、熊野の話と、鈴谷&陸奥の話を別々に書いてもよろしいでしょうか?

お気に召さないようでしたら、リクエストの通り鈴谷&熊野の話を書きますが…。

乙、別々でおk

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました三隈の話を書いていきます。

ただ、少々>>1の気分が優れないので、短編として投下させていただきます。申し訳ございません。


>>326
  では、鈴谷&陸奥、熊野の話と言う形で消化させていただきます。


それでは、投下します。

【衝突】

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「最上さんと三隈さんが衝突?」

大淀「はい…先ほど、第一艦隊から入電が入りました…」

提督「会敵してもいないのにですか?」

大淀「はい」

提督「大破?」

大淀「ええ」

提督「撤退させなさい」


 ―数時間後、執務室―

提督「まったく、身内同士で衝突して撤退とは、笑えませんよ」

三隈「申し訳ございません…注意はしていたのですが、気が付いたらモガミンがすぐ近くにいて…」

提督「と言うか、貴女たちって鎮守府の中でもよく衝突するじゃないですか。この前だって…」


 ―数日前、廊下―

三隈「らんらららんらんらん♪」

ドカッ

最上「あたっ!?」ドサッ

三隈「あらっ!?」ドササッ

最上「あたたた…あれ、三隈?」

三隈「まあ…モガミン、お怪我は!?」

最上「いや、大丈夫だけど……」


 ―昨日19時過ぎ、食堂―

三隈「あら、今日は鮭の塩焼きがあるのですね」

最上「ちょっと!?」

三隈「あっ…」

ガッシャーン

提督「何度目ですか」

三隈「ええっと…まあ、結構ありますわね…」

提督「最上さんも、しょっちゅう三隈さんとぶつかってけがをするようじゃ体が持たないでしょう」

三隈「私もそう思って、何度も注意しているのですが、それでもぶつかってしまうのです…」

提督「……一度、三隈さんと最上さんは行動を別々にした方がいいかもしれませんね」

三隈「えっ!?」

提督「これまでは一応、色々やりやすいように遠征や出撃では同じ艦隊にしてましたけど、こうも同じことが何度も起こってしまうと、

   見直す必要がありますし」

三隈「ま、待ってください!」

ガチャ

最上「あれー?どうかしたの?」

提督「最上さん…それが、三隈さんが何度も最上さんとぶつかってしまう事が、どうも頻発してしまっているので…」

最上「あー、あれ?三隈が勝手にこっちに向かってくるんだよ」

提督「……え?」

三隈「あっ」

最上「さっきの出撃の時だって、ボクはちゃんとまっすぐ進んでいたのに、三隈の方がこっちに向かって曲がって来たんだもん。この前の廊下だって、

   ボクはちゃんと回避行動をとったんだけど、三隈が勝手に寄りかかって…」

提督「……………………」チラッ

三隈「」プイッ

提督「……………………おい」

三隈「てへっ、ですわ☆」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪三隈≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦二番艦。艦娘No.116(改二はNo.117)。どこかのんびりとした雰囲気が特徴の、少し不思議系なお姉さん。最上と仲が良く、

よく行動を一緒にしている。しかし、気が付いたらなぜか衝突してしまっている。実は確信犯。また、変なあだ名をつける事に定評があり、自らの事を、

‶くまりんこ‶と呼んでは皆をドン引きさせる。自慢の主砲をよく別の人に使われるのが少し困っている事。

好きな言葉は『好きこその物の上手なれ』。

今日はここまでにします。

>>286
  三隈の話、短く終わらせてしまって大変申し訳ございません。お気に召さないようでしたら、何かリクエストを遠慮なくどうぞ。

  その話を優先的に投下いたします。


明日は>>1の都合上、投下できません。次の投下は明後日の10月20日の午後9時以降、リクエストにありました長門の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



日頃の疲れ・ストレスを艦これで癒すあたり、>>1は相当な艦これ中毒者。

乙です

衝突つながりで電&深雪でひとつ

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました長門の話を書いていきます。

>>333
  電&深雪、了解しました。>>333は、>>286と同じ方でしょうか?同じでしたら、次回の投下内容が電&深雪になりますが…。


それでは、投下していきます。

 ―9時前、執務室―

提督「では、長門さん。本日私は、別の鎮守府へ視察に行きますので、留守の間は鎮守府の事をよろしくお願いいたします」

長門「分かった、任せておけ」

提督「一応、本日片づけておくべき任務と仕事は、こちらにリストアップしてありますので、こちらを参考にしてください」スッ

長門「よし、確認しておこう」

提督「さらに、演習・出撃の編成はあらかじめ指定しておりますが、何か緊急事態が発生いたしましたら、私に連絡をしてください。そして、

   私が戻ってくるまでの間は、臨機応変な対応を心がけてください」

長門「大丈夫だ、私はビッグセブンだぞ?」

提督「はい、ではよろしくお願いいたしますね」

>>334
>>333の者ですが>>286の方とは違います
リクエスト分の投下タイミングはいつでも構いませんので、どうぞよろしくお願いします

【ビッグセブンの長門】

 ―十数分後、鎮守府外・歩道―

提督「本日は、大洗第壱拾壱鎮守府へ視察に向かいます」

榛名「はい、分かりました。…ところで、提督」

提督「はい?」

榛名「提督は、視察などで鎮守府を空ける際に、長門さんに提督業を任せておられますよね?」

提督「そうですね…大体は長門さんに任せています」

榛名「なぜ、長門さんに?」

提督「長門さんは、提督業を行う上でのノウハウをほぼ把握しているからですよ」

榛名「ノウハウ?」

提督「はい。彼女が着任した時、私は直感で『この人は真面目で頼りになる』と感じましたので、念のために彼女に提督業のノウハウを教えたのです」

榛名「そのノウハウは、長門さんにだけ?」

提督「いえ、他に加賀さんや妙高さんにも教えましたが、彼女たちは今日休みでしたので」

榛名「陸奥さんは?陸奥さんは、長門さんの妹ですし、同じビッグセブンの1人ですよ?」

提督「ああ、彼女にも教えようとしたんですが……」

榛名「?」

提督「彼女、運が低くてよくドジを踏む上に、私を誘惑してくるので、提督業どころではないと判断してやめました」

榛名「……ああ」


 ―同時刻、執務室―

陸奥「くしゅっ」

長門「ん?どうかしたか、陸奥?風邪か?」

陸奥「いえ……多分、どこかの誰かさんが噂話をしているのかしらね?」

長門「まあいい。それより、そっちの書類を取ってくれないか。そこの、資材のグラフが記載されているヤツだ」

陸奥「分かったわ、提督代理」フフッ

長門「頼んだぞ、秘書艦・陸奥」フッ

※PCが突然Windows10へのアップデートを開始してしまいましたので、別のPCで投下しております。
  IDが違っていると思いますが、ご了承ください。

 ―十数分後、電車内―

ガタン、ゴトン

榛名「しかし、提督が長門さんを一目見て頼りになりそうと感じたのも、わかります」

提督「と言いますと?」

榛名「私も、長門さんがどれだけ頼りになるかというのは、分かっております」

提督「?」

榛名「以前、北方海域全域を長門さんの艦隊で攻略していた時の話なんですけど…」


 ―1年前、北方海域全域・Eマス(深海棲艦北方艦隊中枢)―

ズッドオオオオオオオン

榛名「きゃああああああああああっ!?」大破

長門「榛名!!大丈夫か!?」

榛名「はい……何とか……ですけど、主砲はもう使い物になりませんね…」

ドオオオン

長門「くそう……あと少しで敵を倒せるというのに…」

榛名「申し訳ございません…私が力不足なせいで……」

長門「気にするな、榛名。私の後ろで、じっとしていろ」スクッ

榛名「へ?」

長門「お前は私が、命に代えても守ってやる。それほどの価値があるのだから」フッ

榛名「!!」

長門「行くぞ!哀れな深海棲艦ども!!」ガシャン


榛名「それで、長門さんの奮戦により、無事海域は攻略できました」

提督「あの時の攻略でそんなドラマが……」

榛名「あの時の長門さんの頼もしさといったら、それはもう…」

提督「長門さんが主役で映画が1~2本は作れそうですね」


 ―同時刻、執務室―

長門「であるからして―くしゅっ」

神通「長門さん?風邪でしょうか?」

長門「いや、気にするな。たぶん誰かが噂話をしているのだろう。それより、続けよう。では、神通」

神通「はい」

長門「これより、神通率いる第一艦隊はキス島沖へ出撃。再集結しつつある深海棲艦の残党を討伐し、新勢力発生の可能性を排除するように」

神通「わかりました」

長門「神通、お前の真面目さと堅忍不抜の精神は重々承知している。お前が任務を遂行できると、信じているよ」

神通「…ご期待にこたえられるよう、がんばります!」

 ―電車内―

提督「まあ、長門さんが主人公で映画が作れる、という話はあながち冗談でもないのですけどね」

榛名「?」

提督「知っての通り、長門さんは世界に誇れるビッグセブンの1人です。そして、その異名を名乗るにふさわしい主砲と装甲を備え持っております」

榛名「それは、もう出撃や演習でわかっております」

提督「戦時のかるたの1つにも、長門さんと陸奥さんの句があったらしいですし。まさに、日本の誇りと言える艦ですよ。長門さんは」

榛名「そこまでとは……」

提督「しかし、その最期は悲惨なもので、アメリカの核実験の実験台にされました……。しかし、長門は誰にも看取られることなく、夜にひっそりと、

   沈んだらしいです」

榛名「……………」

提督「最期の一時もまた、切ないものでしたね…。その最期の記憶のせいか、前にアメリカの海軍司令長官が訪問した際に、彼がアメリカ人と分かった途端、

   長門さんは暴走しかけましたから」

榛名「アメリカ……?」コォッ

提督「それは置いといてください。ともかく、長門さんの経歴は映画を作れるにふさわしいもの、というわけです」


 ―同時刻、執務室―

大淀「長門提督代理!遠征艦隊から、南西諸島付近で敵艦隊と会敵、押されているとの入電が…!」

長門「敵の艦隊編成は?」

大淀「ええと……戦艦ル級1、空母ヲ級1、軽空母ヌ級1、重巡リ級2、駆逐ロ級2です…!」

長門「陸奥、確か第二艦隊はまだ未編成状態だったな?」

陸奥「ええ、第二艦隊はまだ誰も配置されていないわ」

長門「では、金剛、瑞鶴、高雄、足柄、夕立、飛鷹を第二艦隊に編成し、ただちに南西諸島海域へ出撃させよう。大淀、遠征艦隊の現在の座標は?」

大淀「ええと、はい。判明しております」

長門「陸奥、さっき言った6人を呼びだすんだ。そして、武装を整えた後でただちに指定した座標へ出撃させる」

陸奥「わかったわ」タタタ

 ―数十分後、駅の外―

提督「長門さんの性格もまた、提督業に向いていました」

榛名「?」

提督「長門さんは常に冷静沈着、艦娘全員の事を信頼しております。それに加えて、私の事も信頼してくれていますから」

榛名「提督のことは、誰もが信頼していると思いますが…」

提督「それはまあ置いといて、冷静沈着という事は、提督に求められる性格といっても過言ではありません。さらに、長門さんはみなさんに対する気遣いも、

   完璧といえます」

榛名「?それは、なぜ?」

提督「たとえば、出撃前には艦隊の方々全員に激励の言葉を掛けてくれます。これはまあ、他の方も実践しているでしょう。ですが、作戦を遂行できず、

   途中で撤退してきたとしても、彼女は決して叱ったり怒鳴り散らしたりはしません。まして、責めるなどという事もしません。事情を聞いた後で、

   優しく、なおかつ力強く諭してくれます。これは、出撃や演習に限らず、普段の雑務でも同じです」

榛名「……………」

提督「長門さんは、私の理想とする上司に一番近いですね」


 ―同時刻、執務室―

長門「…………………」カリカリカリ

司令長官「長門君は本当に気真面目だね。もう朝からずっと連続で仕事をしているでしょ?」

長門「別に、これしきのこと。それに、提督も私の事を信頼してくれている。それに応えなければな」

司令長官「…長門君は、黎明君に信頼されて、悪い気はしない?」

長門「当り前ではないか。提督から大いに信頼されているとは、これほど嬉しい事もない」

司令長官「そうか…」

長門「ただ……私は女性として見られているのか、と最近考えるようになったのだ」

司令長官「?」

長門「確かに提督は、私の事を信頼してくれている。それは嬉しい。だがそれは恐らく、‶長門という提督業のあれこれを知っている頼れる女性‶を、

   信頼しているのだろう。そしてそれは、決して‶長門という女性そのもの‶を信頼しているのではない。そう考えているのだ」

司令長官(………黎明君は、決してそういう認識で長門君を見てはいないと思うけど、それは儂の口からは言えないね)

司令長官「それは……儂の口からは何とも言えないかな」

長門「わかっている。答えにくいような話をして申し訳ない」


 ―数分後、大洗鎮守府付近―

提督「ですが、信頼も度が過ぎると、本人にとってはプレッシャーになってしまいます。当人に対して大いなる信頼を抱きつつも、それを本人には、

   気取られないようにしなければいけませんからね」

榛名「…はい」

提督「…ところで、前に青葉さんが、『長門さんはかわいいもの好き』というデマを流しましたよね?」

榛名「あ…そう言えばそんな事もありましたね…」

提督「あのデマ、合っているとも間違っているとも言えます」

榛名「?」

提督「可愛い物好き、という噂は、私の鎮守府の長門さんは当てはまらないんですよ。この前、食堂で……」


 ―数日前19時過ぎ、食堂―

TV『世界かわいいにゃんこ特集~!』パンパカパーン

提督「……長門さんは、このようなかわいい仔猫とかを見て、どう思いますか?」

長門「む?そうだな……心が安らぐ、癒される、そんな感じだな」


提督「大体こう返してきますから」

榛名「やはり、長門さんは大人な感じがしますね」

提督「艦娘というものは、大体鎮守府の雰囲気に流されて、性格が変化します。私は基本的に、真面目な鎮守府を心がけておりますので、

   長門さんも真面目なままでいられたのでしょう」

榛名「なるほど………」

提督「ですから、鎮守府の雰囲気がたるんでいて、それに流されてしまうと……」


 ―数分後、大洗鎮守府―

長門「くそぉ~♪巻雲はかわいいなぁ~!!」ナデナデナデ

巻雲「ふわぁ……長門さん…苦しいですぅ……」

長門「遠慮するなってぇ~…私の熱い抱擁を受けてみろぉ~♪」ギュウウウウ


提督「あんな感じに骨抜きにされます」

榛名「ウチの長門さんとは大違いですね……」


 ―12時過ぎ、東京鎮守府・食堂―

TV『わんにゃん赤ちゃん動物園~!!』ドンドンパフパフ

司令長官「いやぁ~…やっぱり動物の赤ちゃんって可愛いねぇ~。長門君もそう思わない?」

長門「そうだな……心が温まる、優しい気分になれるな」


【終わり】※一応艦娘は、自分と同じ艦娘がこの世に2人以上存在することを知っています。

【キャラクター紹介】

≪長門≫

長門型戦艦一番艦。艦娘No.1。黒いロングの髪と、筋肉質な体が特徴のお姉さん。世界に誇れるビッグセブンの一員であり、その名にふさわしい主砲、装甲、

戦歴、艦歴を持っている。非常に気真面目で冷静沈着、艦隊の皆に対する気遣いも完璧と、非の打ちようがな無い完璧な性格。ただし、家事は少し不得意。

軍艦・長門の最期が悲惨であったせいか、アメリカが嫌い。提督曰く『理想の上司』。この鎮守府の長門はながもんではない。

好きな言葉は『不撓不屈』。

今日はここまでにします。

>>310
  長門の話、いかがでしたか?ながもんを所望されていましたら、申し訳ございません。

  本来のビッグセブンな長門、という話を考えていましたので……。

>>336
 では、電&深雪の話は後日投下いたします。


明日は、リクエストにありました鈴谷&陸奥の話を書いていきます。

感想・リクエスト等がありましたらお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



最近の>>1の好きな駆逐艦
1位:浦風 2位:早霜 3位:浜風 4位:響 5位:黒潮

乙でしたー

凛々しいビスマルクでお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました鈴谷の話を書いていきます。

>>345
  ビスマルク、了解しました。

それでは、投下します。

 ―10時過ぎ、執務室―

鈴谷「提督ぅ~」ガチャ

提督「どうかしましたか?」

鈴谷「提督宛のお手紙が届いてたよ」スッ

提督「私宛に?直接ですか…。分かりました、ありがとうございます」

鈴谷「じゃ、鈴谷は自分の仕事してるね~」ヒラヒラ

提督「はい。では、早速拝見……」ペラッ

鈴谷「~♪」カリカリ

提督「…………………」

鈴谷「~♪」カリカリ

提督「ふんぬっ!!」バシィ

鈴谷「!?ど、どうしたの!?」

提督「……読んでみればわかります」

鈴谷「?じゃあ、読んでみるね」ペラッ


第伍拾鎮守府提督&鳳翔「私達、結婚しましたので退役します♡」


鈴谷「」

【結婚は人生の墓場】

鈴谷「え……なにこれ?」

提督「結婚の報告、と」

鈴谷「カッコカリ?い、いやぁ~…カッコカリとはいえ大げさだねぇ~」

提督「ガチの方です。カッコガチ」

鈴谷「」

提督「ご丁寧に、辞表まで同封されていました。まったくもって不愉快です」

鈴谷「…………改めて読んでみよう」


※要約

 やあ、寒くなって来たけど元気?

 まずは報告から。鳳翔さんとケッコンカッコガチしました!

 だから、海軍を退役しますので、後の事はよろしく!

 詳細な事は、同封されている辞表を読んでね♪

 これからも深海棲艦と戦うの頑張って!


鈴谷「うわぁ……」

提督「…私達に深海棲艦との戦いに励むように言っておいて、自分は艦娘と結婚した上退役とは、なんとまあ、いけしゃあしゃあと…」

鈴谷「え、ちなみに辞表受理するの?」

提督「…真面目に書いてあるせいで、無下に却下する事ができないのが、また凄い腹が立ちます……。仕方ありませんが、受理しましょう」

鈴谷「なんなのこの甘々なツーショット写真…」

提督「あからさまに当てつけにしか見えないです」

鈴谷「と言うか、ケッコンカッコガチってできたんだ……」

提督「知っている人は知っているんです。カッコカリは業務上ですが、カッコカリは正式に、結婚する事になります」

鈴谷「ケッコンカッコガチって、カッコカリとどう違うの?」

提督「ケッコンカッコガチをすると、艦娘としての機能が失われます。つまり、艤装を装備する事、海の上を自在に移動する事ができなくなり、

   通常の人間と同様に、歳を取るようになります」

鈴谷「へぇ……ちなみに、どうやったらカッコガチできるの?」

提督「そう確か、海軍で支給及び酒保で売っている指輪ではない指輪を渡し、プロポーズをした上で夜の営みを行い、本物の婚姻届けにサインをすれば、

   結婚できるらしいです」

鈴谷「なんか……本当に人間らしい結婚だね……」

提督「そりゃ、カッコガチですから」

鈴谷「そんな事ができるんなら、皆すぐにやりそうだけど…」

提督「このケッコンカッコガチができる最大の条件は、練度がケッコンカッコカリ後の最大150…つまり艦娘の最大練度にならなければ行えません」

鈴谷「あ、そうなんだ?」

提督「当たり前でしょう。そんな条件を付けないと、練度が1の艦娘とでもケッコンカッコガチできる事になってしまいますし。艦娘と結婚するために、

   海軍に入るなんて輩も増えてしまいますから」

鈴谷「…その条件って、誰が作ってるの?」

提督「妖精さんです」

鈴谷「妖精さんの力ってスゲー。それより、練度が足りてない状態でケッコンカッコガチしようとするとどうなるの?」

提督「指輪が溶ける、婚姻届けが受理する前に燃やされる…などですね」

鈴谷「えげつない……そもそも、どうしてケッコンカッコカリなんてシステムがあるんだろ…」

提督「…そもそもケッコンカッコカリと言うのは、艦娘及び提督のモチベーションを上げるためのものなんですよ」

鈴谷「?」

提督「男性と女性が一緒の場所にいる以上、恋愛をするなと言うのは少々無理な話です。男性は、女性に興味を持ってしまう性なんですよね。女性には、

   あまり分かるような事ではありませんが……」

鈴谷「いや、何となくならわかるよ」

提督「鎮守府では、男性は提督、女性は艦娘と言う立ち位置になります。提督はある艦娘を好きになると、ケッコンカッコカリをするためにその艦娘の、

   練度を上げるために尽力し、艦娘の方は提督に振り返ってもらうために女性としての魅力を磨き、さらに戦果を挙げて自分に注目してもらう…。

   この繰り返しによって、鎮守府の戦力は整えられていくんです」

鈴谷「人間の欲望で艦隊が強くなっていくって、なんだか情けないね……」

提督「人間とは大体そんな感じです」

鈴谷「…話が戻っちゃう感じだけど…ケッコンカッコガチっていけない事なの?」

提督「いえ、別に悪い事ではありません。ただ、まだ深海棲艦との戦いは終わっていませんし、何よりさっきの手紙には、深海棲艦との戦のさなかに、

   私情で海軍を退役してしまう事に対しての後ろめたさがまったく見られない事が、とても腹が立つんです」

鈴谷「そう言えば…この手紙、ただ鳳翔さんのどこに惚れてどんな感じで結婚にまでこぎつけたのか、後は甘々なライフの事しか書いてないね…」

提督「この国の中には、ケッコンカッコガチできる状況にあっても、戦争が終わるまではケッコンカッコガチはしないという提督の方々もいます。

   そんな方々が戦争終結後に結婚しようものなら、私は喜んで祝福しますよ」

鈴谷「なるほどね……」

提督「こういう非常識な提督を見ていると、瑞理提督の方がまだマシに見えるんですよね。おかしな話です」

鈴谷「どうして?瑞理提督って、女たらしで提督嫌いだったでしょ?」

提督「確かに、あいつは艦娘全員とケッコンカッコカリする上に女性なら誰彼かまわずナンパするようなスケコマシですけど、前に一度、

   『ケッコンカッコガチは戦争が終わるまではしない』って言っていましたから。そこだけは評価します」

鈴谷「そう言えば……ウチの鎮守府って、まだ一人もケッコンカッコカリしてないよね」

提督「この鎮守府は、総司令部の仕事も兼務しておりますから、出撃などに身を入れる事が難しいんですよ。ですから、なかなか艦娘の練度は、

   上がりにくいんです」

鈴谷「そっか……なんか、色々聞いちゃってゴメンね」

提督「いえ、お気になさらず。では、仕事を続けましょう」

鈴谷「りょーかい!」

提督「……………ケッコン、私も考えるべきか…」ボソッ

鈴谷「!!」


 ―12時過ぎ、食堂―

鈴谷「…って事がさっきあってね~」

陸奥「ふ~ん、結婚ね……」

鈴谷「一つ思ったけど、なんで結婚って人生の墓場って言われてるんだろうね?」

陸奥「さぁ……分からないわね…。あ、でもこの前、妻子持ちの提督の鎮守府の艦隊と演習したことがあるんだけど、そこの提督がウチの提督と話してたら、

   こうこぼしてたわね」


相手側提督『結婚して子供を持つと、妻の手伝いをしたり、子供の世話をしたりして、自分だけの時間が無くなってしまうんですよね……』

提督『やはり、結婚すると色々大変なのですね…』


陸奥「あれが、墓場と言われる所以かしら?」

鈴谷「ふぅ~ん、プライベートな時間が無くなる、ね」

陸奥「それにしても、ウチの提督ったら全然つれないわね~。私がいくらお色気攻撃しても全く釣れないし…」

鈴谷「何で陸奥さんは提督誘惑してるの?」

陸奥「え?だって彼、可愛いじゃない」

鈴谷「可愛い?鈴谷からすればちょっとおっかないけど真面目でいい人、なんだけど」

陸奥「でもね、時折見せるもの悲しげな表情が可愛いのよ。分かるかしら?」

鈴谷「うーん…分かるっちゃあ分かるけど…」

陸奥「それと、雑誌を読んでたら、こんな記事を見つけたのよね」スッ

鈴谷「?」


雑誌『ガードの硬い男性を誘惑?そんなときはアプローチを!決して無駄ではないはず!』


鈴谷「……真に受けてやったの?」

陸奥「ええ。そしたら、彼、少し態度が丸くなった気がするのよ」

鈴谷(ウソだろマジか)

陸奥「あれ?鈴谷は提督の事、気にならないの?」

鈴谷「……気にならない、と言ったらウソかな」

陸奥「なら、アプローチしないと!早くしないと、誰かに提督を取られちゃうわよ?」

鈴谷「……………………………」

 ―13時過ぎ、執務室―

陸奥「ねぇ、提督?」

提督「なんでしょうか?」カリカリカリカリ

陸奥「執務室、なんだか暑くないかしら?」

提督「外気が寒くなってきましたから、窓を閉めておかないと寒い空気が入ってしまうんです。それで、部屋の空気がこもっているんでしょう」カリカリカリカリ

陸奥「はぁ、なんだか暑いわねぇ~」(スカートヒラヒラ)

提督「レディーがスカートはためかせるんじゃありません」カリカリカリカリ

陸奥「え~?じゃあ胸元開けるしかないじゃないの~」プチッ

提督「…ふぅ。少し空気もこもってますし、窓を開けますか」ガラッ

ビュウウウウ!!!

陸奥「寒いっ!!やめてッ!寒ううううう…」


 ―14時半過ぎ、執務室―

提督「…………………」カリカリカリカリ

鈴谷「ねぇ、提督~」

提督「なんでしょうか?」カリカリカリカリ

鈴谷「今日鈴谷~、実はノーパンなんだよねぇ~」チラッ、チラッ

提督「そうですか」カリカリカリカリ

鈴谷(あれ?)

鈴谷「なんか、下の方がむずむずするんだなぁ~。これ、何だろね~?」スリスリ

提督「気になるんなら履けばいいじゃないですか」カリカリカリカリ

鈴谷(あっれ~?)

鈴谷「ねぇ、鈴谷のココ、見てみたいと思わない?」スーッ

提督「今ちょっと大事な書類を確かめてるんです。下らない事で話しかけないでください」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

鈴谷(あれれ~??)

 ―15時過ぎ、執務室―

陸奥「最近、人肌が恋しい季節になって来たわねぇ~」

提督「そうですねぇ」カリカリカリカリ

陸奥「だからぁ、貴方に抱き付いて暖をとることにするわね♪」ギュッ

提督「私右利きなんです。利き腕に抱き付かないでください」カリカリカリカリ

陸奥「じゃあ左腕ならいいのかしら?」

提督「そんなに人肌が恋しいなら長門さんにでも抱き付けばいいじゃないですか」カリカリカリカリ

陸奥「ちぇっ」


 ―16時過ぎ、執務室―

鈴谷「提督~!書類が届いたよ~!」ガチャ

鈴谷(ふっふっふ~。こうなったらもう実力行使!恥も寒さもかなぐり捨てて、ビキニで執務をする!それで提督のハートもイチコロっしょ♪)

提督「ああ、ご苦労様です。そこの箱に入れておいてください」カリカリカリカリ

鈴谷「あっれ~!?」

提督「?どうしましたか?」カリカリカリカリ

鈴谷「あっれれ~!?」

提督「…………唯一神は?」カリカリカリカリ

鈴谷「アッラー……じゃなくて」

提督「?」カリカリカリカリ

鈴谷「鈴谷、ビキニ着てまで提督の事誘惑してんだよ!?それなのに、提督は何で平静保ってられるの!?」

提督「え、だって―」

ジリリリリリン

提督「はい、執務室です……………………分かりました、すぐに向かいます」

ガチャリ

提督「失礼、明石さんに呼ばれましたので、工廠へ行ってきます」

パタン

鈴谷「…………………えええええ…」

 ―19時過ぎ、食堂―

鈴谷「……提督のあの態度、何?」

陸奥「いつもの感じよ?」

鈴谷「あれがいつもの態度なんだ……。提督って、すごい朴念仁なの?」

陸奥「あるいはすでに枯れちゃってるか……でも、あれでも態度は結構丸くなってるのよ?」

鈴谷「うーん……直接聞いてみようかな?」


 ―20時半過ぎ、執務室―

提督「そんなわけないでしょう。私にも三大欲求くらいはあります」

鈴谷「でも鈴谷や陸奥さんの誘惑に全く釣られなかったじゃん!」

提督「仕事中だと、全神経が仕事に集中されてしまって、心が完全に仕事モードになり、それ以外の事に関心が行きにくいんですよ」

陸奥「社畜かっ!!この真面目人間!!」

提督「あ、一応鈴谷さんと陸奥さんの誘惑に関しては若干ながら覚えていますけど」

鈴谷「……ご感想は?」

提督「ただ、健気だなぁ、と」

鈴谷「薄っ!反応薄ッ!」

陸奥「でも、私に対しての態度は少し丸くなってたわよね?」

提督「ああ、あれは……。私に対して必死にアプローチしているというのに、それに何も答えないというのは少し非道と思いまして」

鈴谷&陸奥(ただのお情け!?)


 ―22時過ぎ、重巡洋艦・鈴谷&熊野の部屋―

鈴谷(あれ、今日の子と冷静に思い返すと……鈴谷、はたから見れば凄い恥ずかしい事じゃない!?)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪鈴谷≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦三番艦。艦娘No.124(改は129)。フランクな口調と親しみやすい性格が特徴の女子高生的な女の子。誰とでも分け隔てなく、

接する事ができるため、社交性はピカイチ。とても仲間思いで、戦闘中は仲間をかばう事も躊躇しない。熊野とは仲が良く、最上、三隈とも仲良し。

好きな人を振り向かせるためなら、多少大胆な事もできる。男性経験豊富な感じに振る舞っているが、実は経験ゼロ。いわゆる処女ビッチ。

好きな言葉は『日日是好日』。

今日はここまでにします。

>>311
  鈴谷の話、いかがでしたか?結果的に、陸奥は少ししか出てきませんでしたけど…。

明日は、引き続き>>311さんのリクエストにありました熊野の話を書いていきます。

また、これからのリクエスト消化順番は熊野、電&深雪、ビスマルクの順です。その後の話を、また以下の中からリクエストで取ろうと思います。

①意外な提督の採用基準

②対人恐怖の提督

③憲兵さんについて

どれか読みたいものがございましたら自由にお書きください。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



マインクラフトやってみたいけど、お金とかかかるんだろうからやりづらい…。

無料評価版もやっていいものかわからないし…


3かな
マイクラは無料だよ(買うとき金がかからないとは言っていない)

乙です
リクエストは赤城で

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました熊野の話を書いていきます。

>>359
  赤城、了解しました。

>>358
  買う時にお金がかかるだけで後は無料、という事でいいですかね?ありがとうございます。


また、ビスマルクまでのリクエストを消化後に、憲兵に関する話を書いていきますので、よろしくお願いします。

それでは、投下します。

 ―1週間前、執務室―

提督「今日は、熊野さんと比叡さん、それと鳳翔さんが外出ですか」ペラペラ

提督「ん…?」


『申請者:熊野

 外出先:‶スーパー銭湯・どっぷり湯‶

 外出時間:10:00~17:00』


提督「…熊野さんがスーパー銭湯……」

提督「…想像できない」

【艦娘と温泉と】

 ―20時半過ぎ、執務室―

熊野「提督?少々よろしいでしょうか?」

提督「なんでしょうか?」

熊野「外出届を提出しに参りました」

提督「はい、分かりました。明日、熊野さんはお休みでしたよね?」

熊野「ええ」

提督「…はい、確かに。では、ごゆっくりとお過ごし下さい……ところで、熊野さん」

熊野「はい?」

提督「熊野さん、また行き先がスーパー銭湯になっておりますけど…」

熊野「そうですわね。と言うか、ここ最近休日はいつもスーパー銭湯に行っていますけど、今さらですか?」

提督「ええ、1週間前の外出届にも、行き先が同じでしたから」

熊野「実は、ネットでいい場所を見つけまして」

提督「私も、名前は知っていましたが……。熊野さんがスーパー銭湯に行くとは、どうもイメージとは合いませんでしたから」

熊野「私のイメージって……」

提督「熊野さんは、口調も振る舞いもレディでお嬢様に見えましたから、温泉に行くなら高級な場所……と思っていました」

熊野「それは偏見ですわ。私の振る舞いは、別にお嬢様を気取っているわけではございませんし……」

提督「それにしても、休日に温泉とはまたどうして?私もよく行ったりしますけど」

熊野「温泉はいいですわよ?日々の疲れをいやす事ができますし、美容と健康にもつながるんですわ」

提督「それに関しては同意できますね。それに加えて、ストレスを忘れられる、と言う効果もありますから」

熊野「温泉はいいですわよね~」

提督「日本人は温泉が好きですからね…そう言えば、ビスマルクさんが前に言ってましたけど……」


ビスマルク『熱い!なんなのあの浴場!もっと温くしなさいよ!危うくのぼせるところだったじゃない!!』


提督「着任当日にこう怒鳴り込んできましたから」

熊野「入渠ドックも浴場も、結構温い感じがしますけど…38℃でしたっけ?」

提督「リットリオさんも、のぼせてしまいましたからね」

熊野「温泉も風呂も、あのぐらいの温度が心地よい気分になれるのですがね……」

提督「…おそらく、全身が暖かいお湯に包まれて、心も温まるからでしょうかね」

熊野「なんですの、その温泉の宣伝文句みたいな言葉……」

提督「それにしても、温泉ですか……私、最近行ってないですね……」

熊野「あら、よろしければ明日、提督もご一緒しますか?」

提督「いえ、私にはまだ仕事が残っておりますし…」

熊野「聞きましたわよ?最近提督、また徹夜が増えてるとか休日返上で働いてるとか…休むことも仕事の1つですよ?」

提督「いえ、提督業を代わってもらおうにも、長門さんや加賀さんにはこの前代わってもらったばっかりですし…」

ガチャ

司令長官「やあ、黎明君に熊野君」

提督&熊野「こんばんは」

司令長官「いやぁ、昨日の休みに温泉行ったらそこがすごくよくってねぇ~。いやぁ、君たちも連れていきたかったなぁ~」

提督「司令長官、明日私は休みますのでその間は私の分の仕事もして下さい。異論反論異議意見は認めません」

司令長官「え、何!?どういう事!?」

提督「では熊野さん、明日ご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?」

熊野「ええ、構いませんわ」

司令長官「え、何?君たち2人で旅行?それって新婚―」

提督「い・い・か・げ・ん・に・し・ろ!!!」バキィ

司令長官「ぐふぅ!?」

 ―翌日10時過ぎ、道中―

提督「…思えば、熊野さんと2人だけで出かけるとは、珍しいものですね」

熊野「そうですわねぇ…」

提督「熊野さんは、鈴谷さんとよく一緒にいますから…彼女は誘わなくてよかったんですか?」

熊野「鈴谷さんには悪いですけど……温泉は、1人で楽しみたいものですから」

提督「私を誘ったのはまたどうして?」

熊野「提督は男性でしょう?」

提督「見りゃわかるでしょう」

熊野「女性同士だと何かと気配りをしなければなりませんが、男性相手だと気兼ねなく楽しめますから」

提督「……逆に男性は女性に対して多大なる気配りをしなければいけないのですが」

熊野「ふふ、大いに気遣ってくださいね?」


 ―11時過ぎ、≪スーパー銭湯・どっぷり湯≫―

熊野「さあ、着きましたわよ!」

提督「……外出時間が10時から17時までになってましたけど、時間を取り過ぎではありませんか?今は11時過ぎですし…」

熊野「ここで昼食も取ったうえで、さらにその後また入り、帰れば大体いい時間になるんですわ」

提督「なるほど……」

熊野「さて、料金を……」

提督「ああ、ここは私が払います。一応上司ですし、誘ってもらったお礼もさせていただければ…」

熊野「あら、そうですの?では、お願いしますわ」

提督「……それにしても、頻繁にスーパー銭湯を訪れるという事は、熊野さんは金銭面では問題ないのでしょうか?」

熊野「ええ。毎月給料をこつこつ貯めていますから」

提督「……金遣いの荒い伊勢さんや、深雪さんとかにも見習ってもらいたいですね」

熊野「では、1時間後に大広間で集合という事で」

提督「分かりました。では」


 ―熊野サイド―

熊野「ふぅ……」ヌギヌギ

熊野「さてさて……今日はどのお風呂から入りましょうか……」ガララッ

熊野「まずはかけ湯で体を流してと…」ザバァ

熊野(最近、かけ湯をしないでそのまま浴槽に入るマナーの悪い方がいらっしゃるから、不満ですわ。もう)プンプン


 ―提督サイド―

提督「ふぅ……」ヌギヌギ

提督(そう言えば……風呂のロッカーが100円でも使用後に戻ってくるのって、ロッカーをいくつも使わせないようにするための措置なんでしたっけ)

提督「さて……」ガララッ

提督「まずはかけ湯……温泉に来るのも、久しぶりですね」ザバァ


 ―熊野サイド―

熊野「ふぅ~……全身が温まりますわ~…」

熊野「お肌も綺麗になるし、疲れも取れるし、いいことずくめですわ~」

熊野「はぁ~……」ノビー


 ―提督サイド―

提督「……………ふぅ。温まる」

提督(司令長官に無理やり仕事を任せてきてしまったが、大丈夫だろうか…)

提督(それに、私がいなければ繊維が下がってしまう方もいらっしゃいますし……金剛さんとか)

提督(いかんいかん…せっかくの休日に仕事の事を思い出すとは……休日くらい、仕事を忘れてもいいですよね)

提督「……………はぁ」バシャッ

 ―熊野サイド―

ゴシゴシゴシ

熊野「んん……やはり髪を洗うのは面倒ですわね……」ワシャワシャ

熊野「こういう時は、最上さんや提督の短髪がうらやましくなりますわね……」ワシャワシャ

熊野「ボディーソープも、と」

熊野「………………気持ちいですわね」ゴシゴシゴシゴシ


 ―提督サイド―

提督「…………………………」ワシャワシャワシャワシャ

提督「…………………………」ザバァ

提督「…………………………」ゴシゴシゴシゴシゴシ

提督「…………………………」ザバァ

提督「ふぅ、さっぱりした」


 ―12時過ぎ、大広間―

熊野「ああ~あったりましたわ~……」グデーン

提督(普段の熊野さんからはまったく感じ取れないようなだらけよう……)

熊野「さてと、昼食はそこの食事処で摂れますので、そこで食べましょう」

提督「そうですね。奢ります」

熊野「あら。じゃあ、色々食べましょうか」


 ―数十分後―

熊野「……やはり、風呂上りには蕎麦ですわ」

提督「私はうどん派ですが」

熊野「では、20分ほどしたら、また入りましょうか」

提督「そうですね」

 ―約20後、女湯―

熊野「さて、今度は炭酸泉から……あら?」

??「………………エト…エエト…」キョロキョロ

??「オネーチャン、大丈夫?」

??「ウーン……コレヲドウスレバ、イイノカシラ?」

熊野「どうかなさいましたか?」

??「ア、エエト……コノ、‶カケ湯‶トイウノハ一体…?」

熊野「ああ、これはですね、風呂に入る前に体にざっと流す事で、お風呂のお湯に体が慣れやすいようにするためですわ」

??「ソウダッタンデスカ……アリガトウゴザイマス」

??「オ姉チャン、アリガトー!」

熊野「もしかして、貴女たちはこのよう場所は初めてでしょうか?」

??「エ、エエ…オ恥ズカシナガラ…」

??「温泉、初メテ!色々大キイ!スゴイ!」

熊野「ふふ。でしたら、ご一緒に入りましょうか」

??「エ、ヨロシインデスカ?」

熊野「構いませんわ。温泉は皆さんで入るととても気持ちの良いものですから」

??「ワーイ!オ姉チャン一緒ニ入ロウ!」

??「スミマセン…デハ、ゴ一緒サセテイタダキマス」

熊野「ええ、よろしく。温泉は、このように他の方々と触れ合う事ができるから、いいものですわ」

熊野(それにしても……この方たちどこかで見たような……)


港湾棲姫(……ふぅ、温まる…)

北方棲姫(気持ちいい!)



 ―同時刻、男湯―

提督「…………………………嫌な予感がする」

 ―数分後、女湯(炭酸泉)―

熊野「へぇ、お二方は海の方で働いているのですか」

港湾棲姫「エエ、最近ハ海モ荒レテキテシマイマシテ……(季節的な意味で)」

熊野「ああ……確かに最近の海は不穏ですわね…(深海棲艦的な意味で)」

北方棲姫「デモ、ホッポ海好キ!」

熊野「そうですの…ふふっ。私も海で働いている身ですから、その言葉はとてもうれしいですわ」

港湾棲姫「ア、アナタモデスカ?ドノヨウナ仕事ヲ?」

熊野「そうですわね……私実は、艦娘でして」

港湾棲姫&北方棲姫「ファッ!?」

熊野「ヘ?」

港湾棲姫「ア、イヤ……」

北方棲姫「オネーチャンドウシヨウ!!ココデバレタラ沈メラレチャウ!!」

熊野「……もしかして、港湾棲姫に北方棲姫?」

港湾棲姫(ばれたー!!)

北方棲姫(終わったビング……)

熊野「なんだ、そうでしたの」

港湾棲姫&北方棲姫「エ?」

熊野「深海棲艦の方々も、温泉に入られるのですね。意外でした」

港湾棲姫「エト、アノ……倒サナイノ?」

熊野「当たり前でしょう。ここは公共の場ですし、第一私達はすっぽんぽんで艤装も装備していない状態ですし。貴女もその状態でどう戦うと?」

港湾棲姫「…言ワレテミレバ…」

北方棲姫「確カニ、ホッポ、タコヤキ艦載機モ持ッテナイ……」

熊野「と言うわけで、今日は停戦。皆さんでお風呂を楽しみましょう」

港湾棲姫「ソ、ソウデスネ……」

北方棲姫「ワーイ!ホッポ、温泉楽シム!」

熊野「ふふっ」


 ―同時刻―

提督「……………………胸騒ぎがしてならない」

 ―数分後、女湯(露天風呂)―

北方棲姫「寒イ!寒イイ!」

熊野「北方海域の準ボスが……」

港湾棲姫「ハイハイ、早ク湯舟ニ浸カリマショウネ」

北方棲姫「ウン…ソウスル…」ザブザブ

北方棲姫「ハァ~……温マル~…」

熊野「深海棲艦の方々も、よく銭湯の方へ?」

港湾棲姫「エエ、私ト北方棲姫チャンノホカニハ、を級サンヤ、港湾水鬼サン、泊地水鬼サンニ、駆逐棲姫チャンモ来マスネ」

熊野「あら、結構いらしているのですね」

港湾棲姫「皆、オ風呂ノ素晴ラシサニ気ヅイタラシクテ……」

熊野「お風呂の素晴らしさを知ってもらえて、嬉しいです」


 ―同時刻、男湯―

提督「…………………この胸の不安は、何だ」


 ―数十分後―

港湾棲姫「デハ、私達ハコレデ……」

北方棲姫「オ姉チャン、マタネー!」フリフリ

熊野「ええ、またお会いしましょう」フリフリ


提督「熊野さん」

熊野「あら、提督。久々の温泉は如何でしたか?」

提督「リラックスできましたし、疲れも取れたような感じはしましたが……ただ…」

熊野「ただ?」

提督「……熊野さん、女湯で何かありましたか?」

熊野「ああ、港湾棲姫さんと北方棲姫さんに会いましたわ」

提督「」

熊野「お風呂のすばらしさを知っていただけて、良かったですわ」

提督(熊野さんは、港湾棲姫と北方棲姫によく似た人と会った。そういう事にしとこう。これくらいは問題ないはず)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪熊野≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦四番艦。艦娘No.125(改はNo.130)。栗色のロングヘアーとお嬢様な雰囲気が特徴の、おしとやかな女の子。しかし、

戦闘時はテニスプレイヤーのような奇声を発する。かなりマイペースなところもあり、場の空気を浄化するような役割も担っている。実は温泉が好きで、

休日はよく温泉に赴く。鈴谷とはとても仲が良く、一緒に行動していることが多々ある。ひょんなことから港湾棲姫、北方棲姫と仲良くなってしまう。

好きな言葉は『思い立ったが吉日』。

今日はここまでにします。

>>311
 熊野の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、リクエストにありました電&深雪の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




熊野、港湾棲姫、北方棲姫の入浴シーンは、妄想で補ってください。

言い忘れていましたが、深海棲艦をリクエストしてくださっても構いませんよ?

熊野すげえな
じゃあ港湾棲姫で

乙っぽい
伊勢をリクエストします
ほっぽちゃん自分でたこやきって言うんだ...

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました電&深雪の話を書いていきます。

>>372-373
  港湾棲姫、伊勢、了解しました。

それでは、投下いたします。

 ―1時過ぎ、演習海域―

深雪「はははは!いいぜ、こんなに楽しい演習は初めてだぁ!」ザザザザ

霧島「ちょっと深雪、1人で突っ込み過ぎよ。少し皆とスピードを合わせて…」

深雪「あ、そっか…危ない危ない…」ザザザ

榛名「まあ、久々の夜間演習にはしゃぐ気持ちはわかりますけど…」

吹雪「敵艦隊メンバーは確か…扶桑さん、山城さん、五十鈴さん、由良さん、雷ちゃん、そして電ちゃんだったよね?」

霧島「ええ、その通りよ。よく覚えていましたね」

吹雪「いやぁ、それほどでも…」テレ

深雪「電……電……」ガクブルガクブル

霧島「み、深雪?どうかしたの?」

比叡「あちゃー、深雪のトラウマスイッチ押しちゃいましたか~」

深雪「だ、大丈夫大丈夫、問題にゃし」

霧島「あるの?無いの?」

深雪「と、とりあえず……想定敵艦隊は、この島の裏側あたりにいるんだろ?じゃあ、島を回り込んで―」ザザザ


電「あ」

深雪「え」


ドカッ

深雪「ぎゃふん!?」

電「へぶっ!?」

霧島「深雪!!」

扶桑「電ちゃん!!」


零式水上偵察機『演習中止。演習中止。負傷者は直ちに鎮守府へ帰投せよ』

【衝突、トラウマ注意】

 ―6時過ぎ、執務室―

霧島「……と言うわけで、演習は中断となりました」

提督「分かりました……それにしても、また衝突ですか」

霧島「また、とは?」

北上「ちょっと前にね、最上さんと三隈さんがぶつかっちゃって、途中撤退を余儀なくされちゃったんだよ~」

霧島「そんな事が……」

提督「それにしても、霧島さんのリフレッシュも兼ねて夜間演習を行ったというのに……」

霧島「あ、そんな目的だったんですか?ありがとうございます……」

提督「今日はお休みください。と言うか休め」

霧島「ええ…そうさせていただきます」

提督「それにしても、電さんと深雪さんが衝突するのって、今日が初めてではありませんよね?」

北上「あー、そうだねぇ。確か、あたしが記憶している限りだと~……」


 ―数日前、食堂―

深雪「吹雪~、あっちで食べようぜ~」

吹雪「うん、いいよ」

深雪「いやぁ、それにしても間宮さんのご飯はいつも美味しそう―」

電「ああっ!?」

深雪「げっ」

ドカッ

電&深雪「あぅっ!?」ガシャーン

吹雪「誰か、衛生兵!衛生へーい!!」

 ―昨日15時過ぎ、広場―

深雪「あー、草原に寝っ転がるのって、すげー気持ちいい~」ゴローン

初雪「…同じく、同意」ゴローン

深雪「あー、なんだか眠くなってきた……寝ようかな…ふわぁ」

初雪「…賛成」

電「ごろごろごろごろ~、なのですうううう」ゴロゴロゴロ

深雪「え?」

ゴスッ

深雪「げうっ!?」

初雪「あ」


北上「とかあったね~」

提督「なんだこのデジャヴ」

北上「それだけたくさん衝突してるって事じゃないの~?」

提督「衝突と言うか殺しにかかっていませんか」

北上「実際…どうすればこんな事ってなくなるのかなぁ~…」

提督「…大体、こういう事象って、個人の中にあるトラウマが根幹なんだと思いますけどね」

北上「?どーゆーこと?」

提督「電さんと深雪さんは、それぞれ相手にぶつかったことがトラウマであるから、そうならないように注意しようとしているのでしょう。しかし、

   それと同時に、そのトラウマに気を取られてしまっている…」

北上「?」

提督「つまり、2人は無意識の間にそれぞれ相手の事を意識してしまい、結果的にまた同じことを繰り返してしまうというわけですよ」

北上「あ?えー…うーん……」

提督「…高速道路で隣の車線を走っている車に気を取られていると、自然とその車の方に向かって行ってしまう、と言った感じですかね」

北上「余計わからない……」

提督「まあ、ぶつかりたくないと意識していると、逆にぶつかってしまうというわけですよ」

北上「なるほどね~……」

提督「トラウマと言うものは、中々忘れる事ができないものです。赤城さんも、ミッドウェーのトラウマを忘れるのに、何年かかった事か…」

北上「え、そんなにかかったの?」

提督「…電さんと深雪さんの事も考えていましたよ?衝突させないために、部屋割りや遠征艦隊、出撃艦隊、果ては入浴する順番も調整したりして……」

北上「そんな事してたんだ…。じゃあ、何で今回の夜間演習でお互いを別々の艦隊に配備したの?余計ぶつかる可能性も高かったのに…」

提督「…2日連続の徹夜で疲れてて、気が回りませんでした」

北上「提督も休みなよ……」

提督「しかし、いつまでもこんな風に調整していると、色々面倒なんですよね…編成を考えたり生活関係を変えたりするのが…」

北上「だろうね……」

提督「……と、もうすぐ朝礼の時間です。そろそろ向かいましょう」

北上「あ、そうだね。いやあ、朝ごはん何かな~」

提督「コッペパンと目玉焼きだそうですよ」



 ―14時過ぎ、執務室―

提督「支援部隊の要請?」

北上「うん。第質鎮守府から、長距離出撃をするんだけど、支援をしてほしいんだって」

提督「ああ……囮機動部隊支援作戦ですか」

北上「そそ、明日のフタロクマルマル(26時00分)にお願いしたいんだって」

提督「……それなら、ちょうどいい」

北上「え?」

 ―15時過ぎ、執務室―

深雪「はぁ!?あたしと電が同じ艦隊で遠征!?」

提督「ええ。出撃要請が出た、囮機動部隊支援作戦は、駆逐艦2隻を編成する必要があるんです。その2隻を、貴女と電さんに任せたいと思いまして」

深雪「待て待て待て!電とあたしが何度もぶつかっている事はわかっているよな!?」

提督「もとより承知の上です。そしてそれは、貴女と電さんの心の底にあるトラウマが原因という事も分かっています」

深雪「…トラウマ……」

提督「そのトラウマを克服するためにも、早く電さんと良好な関係を結べれば、艦隊の士気も上がると思いましたから」

深雪「………うう…」

提督「嫌でしたら別に断っていただいても……」

深雪「…いいぜ」

提督「お」

深雪「いいぜ、やってやる!この際だ、トラウマなんて吹っ飛ばしてやるぜ!」

提督「おお、すごい気力ですね」

深雪「任せとけって!この深雪様がいれば百人力―」ガチャ

電「あっ」

ゴスッ

深雪「うそん!?」

ドサッ

提督「コントか」

北上「まったく笑えないけどね…」


電「深雪ちゃんと電が同じ艦隊で遠征、ですか」

提督「ええ。貴女たちのトラウマを治す事も目的としたのですが、嫌でしたら断っていただいても構いませんけど」

電「いえ、やります。電、この心の奥底に燻ぶるトラウマを何とかしたいと日々思っていたのです。ですから、この機会に克服しようと思います」

提督「…電さんは、存外意志の強いお方なのですね」

電「よく言われるのです」

 ―翌日21時、執務室―

祥鳳「ではこれより、祥鳳率いる第二艦隊、囮機動部隊支援作戦へ向かいます!」

提督「よろしくお願いします。それと、深雪さんと電さんには十分に注意を払ってください」

祥鳳「…味方の艦隊に十分注意を払うって、どういうことですか…」

パタン

提督「ふぅ。旗艦に祥鳳さん、後は瑞鳳さんに妙高さんと那智さん……しっかり者をそろえる事で衝突を未然に防ぐ…」

北上「うまくいけばいいね~」

提督「そうあってもらいたいですけどね」



 ―2時過ぎ、支援海域―

妙高「電ちゃん!こっちよ、こっち!」

電「え、でもそっちの敵艦隊は向こうの艦隊より数が少ないんじゃ……」

那智「こっちは危険だ!私と深雪でやる!」

妙高「那智の言う通りよ、電ちゃん!あの艦を叩くのを手伝って!」

電「は、はいなのです!」

妙高(意図的に2人を離す事で、2人の意識からお互いを遠ざけさせる)

那智(そして徐々に距離を縮めていけば、いずれ問題なく2人は接せられるはず!)


 ―数時間後―

電&深雪「やああああああああああああっ!!」ズッドオオオオオン

空母ヲ級「グオオオオオオ…」撃沈

電「やったのです!」ハイタッチ

深雪「いえー!!」ハイタッチ


 ―7時過ぎ、執務室―

提督「うまくいったようですね」

北上「そうみたいだねー」

提督「……まあ、2人がぶつかって支援どころじゃ無くなれば、前に私の艦隊を演習でぼこぼこにしたうえで私の事をバカにしてきた愚かな提督に、

   一矢報いる事ができたんですがね」

北上「この提督最低だっ!?」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪深雪≫

吹雪型駆逐艦四番艦。艦娘No.14。いつでも元気溌剌な、ポジティブな女の子。場の雰囲気を盛り上げてくれるムードメーカーであり、士気高揚の役目も。

かつて電と衝突して沈んでしまった事がトラウマとなっていて、日常的に電と衝突する事が多々あったが、囮機動部隊支援作戦によって克服する事に成功。

普段は吹雪型の皆と一緒に行動していることがあり、遠征や演習も大体同じ艦隊。突っ走り過ぎて失敗する事もよくある。けどへこたれない。

好きな言葉は『猪突猛進』。


≪電≫

暁型駆逐艦四番艦。艦娘No.74。ちょっとおどおどした雰囲気の、ドジっ子な女の子。普段は意志薄弱な感じの発言が目立つが、その意思は結構強い。

かつて深雪に衝突してしまった事がトラウマで、深雪と衝突する事が頻繁に起こっていたが、囮機動部隊支援作戦をきっかけに克服、深雪と仲良くなる。

暁型の末妹という事もあってか、他の3人の後ろからついていくという感じのポジションだが、ぷらずまモード(※)になると誰もが怯える存在に。

好きな言葉は『汝平和を欲さば、戦への備えをせよ』。


[ぷらずまモード]

電の黒い一面。普段は沈んだ敵も助けたいと言っているが、その言葉とは裏腹に敵を容赦なく沈める姿を見て、響がこう名付けた。このモードになると、

普段の電からは認められないようなどぎつい発言、凶悪な行動が目立つようになる。

今日はここまでにします。

>>333
 電&深雪の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上、投下できません。次の投下は、明後日の10月25日の午後9時以降、リクエストにありましたビスマルクの話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



もう、MVPは敵艦隊旗艦を撃沈したキャラにしてくれませんかね……。

乙です
電(ぷらずま)をリクエストします
前から思ってたんですが艦娘Noってどんな基準で決めてるんですか?

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありましたビスマルクの話を書いていきます。

>>384
  電(ぷらずま)、了解しました。

それでは、投下いたします。

 ―11時過ぎ、倉庫付近―

白露「それでねー」

時雨「そうなんだ…知らなかったよ」

村雨「それで気づいたら臭くってさ~」

夕立「あははっ」

提督「ほらほら、貴女たち」パンパン

白露「あ、提督…」

提督「貴女たちには確か、資材倉庫の中身を整理するように言いましたよね?終わりましたか?」

白露「あ、ごめんなさい、まだです!」

時雨「ちょと休憩のつもりでお話をしてたら…」

提督「では、今すぐに始めなさい。そして、12時までに終わらせてください」

村雨「了解~…」

夕立「あと一時間しかないよ…頑張らなきゃいけないっぽい…」


提督「仲が良いのは良い事ですが、度が過ぎるとだらけてしまいますね…」

提督「どう思いますか、ビスマルクさん?」

Bismarck(以下ビスマルク)「そうね………」

ビスマルク「一度、鍛えなおした方が良さそうね」

【生真面目ドイツ艦】

 ―7時過ぎ、講堂―

提督「最近、皆さんの行動に若干のだらけが見られるようになってきました」

ざわざわ……

提督「戦闘における弾薬の無駄撃ち及び命中率と敵艦撃滅率の低下、さらに報告書提出の遅れに個々人の仕事の進捗率の遅さ……。それらの裏側には、

   皆さんの怠けがあると思われます」

加賀「……一理あるわね」

提督「艦娘の体や海軍の仕事に慣れてきた頃になって、気が緩んでしまうものです。そして、とんでもないような事故につながる…」

提督「それを防ぐために、本日から一部の艦娘に対して再教育を実施する事になりました」

『え~…マジかよ~…』

『教育って、勉強?』

『うわぁ~…眠くなる自信ある…』

提督「再教育を受ける対象は、艦種を問わずネームシップ(一番艦)全員と、私が再教育を必要とすると判断した方となります。再教育を受けるメンバーは、

   後ほど食堂前の掲示板に掲示いたします。また、講師の方はビスマルクさんと加賀さんとなりますので、ご了承ください」

ざわっ!?

『ビスマルクさんって…マジかよ』

『ぜってー厳しいぞ……』

提督「では、よろしくお願いいたします」

 ―10時過ぎ、会議室―

ビスマルク「と言うわけで、再教育の指導をするビスマルクよ。ビシバシ行くから、覚悟しなさいね」

初雪「もう……モチベーション下がる…」

望月「だよなー…あー、かったりー…」

ビスマルク「ほらそこの2人!机に顔をつけない!」

初雪&望月「あーい…」

ビスマルク「返事は‶はい‶でしょ!」

初雪&望月「はい…」

天龍「うわ…厳しいな……」

ビスマルク「天龍!」

天龍「お、おう?」

ビスマルク「頬杖を突かない!」

天龍「お…は、はい」

ビスマルク「それじゃあ最初は12時まで座学と行くわよ。休憩時間は1回だけ、5分間よ」



 ―13時過ぎ、演習海域―

ビスマルク「まずは港湾淵を10周!周回遅れになった者は5周追加!」

初雪「……………疲れた…帰りたい……」ザザザザ

望月「……めんどくせー……」ザザザザ

ビスマルク「ほらほら、そこの2人!あんまりだらけてると、一カ月テント生活にするわよ!」

初雪&望月「!!!」ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ

天龍「なんつー殺し文句を…」

 ―18時過ぎ、執務室―

提督「いかがでしたか?」

ビスマルク「初日からきっつい子が何人もいたわね…。初雪と望月のダウナーコンビはもちろんだけど…講義中におしゃべりをしだす子もいたり…」

提督「思ったより深刻ですね……」

ビスマルク「ここの鎮守府は規律が緩いみたいじゃない。ドイツの決まりも取り入れたらどうかしら?」

提督「いえ、前にも言いましたがここは総司令部の仕事もありますから、規律は少し緩くしないと心の余裕が無くなってしまいますので……」

ビスマルク「そんな事を言ってるから、今みたいな状況になったんじゃないの」

提督「まあ、そうですけどね……」

司令長官「いいんじゃないの?今のままでいても」

提督&ビスマルク「?」

司令長官「あんまり規律とかで抑え込んじゃうと、本当に心の余裕が無くなっちゃって、ただ命令に従って働くだけの存在になっちゃうよ?」

提督「…………………」

司令長官「皆がだらけてるのは儂の目から見ても明らかだけど、最後には『今後は気を付けるように』って注意した方がいいと思うよ」

ビスマルク「…………そうね、そうした方がいいかしら」

提督「…確かに、人間である以上、怠けるって事もありますよね」

司令長官「……それにしても、ビスマルク君は規律に厳しいね」

ビスマルク「厳しいというか、規律に従っていないと何だか気が済まないのよね」

提督「その辺は、勤勉で真面目なドイツ人と同じと言う感じですね」

ビスマルク「日本はドイツに負けず劣らず真面目って聞いてたけど、案外そうでもないようね。あの怠けようを見たら」

提督「あの年代の子供たちは、あれくらい自由な方がいいんですけど、ここは海軍ですからそうもいかないんですよね…」

司令長官「そう言えば、ビスマルク君は長門君に似てるって、黎明君前に言っていたよね?」

ビスマルク「?どういう事?」

提督「ビスマルクさんは、どこか長門さんと似ていると少しだけ思ったんですよ」

提督「戦闘では、旗艦としての任務を全て一任できるほどの頼れる指揮能力と観察眼、先ほどは厳しい態度を見せていましたが、本当は優しく、

   みなさんを気遣う心を持っている、など長門さんと似ているんですよね」

ビスマルク「へー?長門も、そんな風なんだ?」

提督「ええ。さらに、ビスマルクさんはヨーロッパ最強の戦艦と謳われていたそうですし、日本の誇りである長門さんとも、どこかしら似ていますからね」

司令長官「ああ、確かに。それに、艦娘になった今の姿も、どこか似ている感じがするしねぇ」

提督「ビスマルクさんの指揮能力はとにかくすごいですよ?この前の西方海域でも…」


 ―数日前、カレー洋制圧戦―

吹雪「で、電探に感あり!」

飛鷹「え、嘘!?まだ会敵予想区域に入っていないじゃない!」

蒼龍「やだやだ、こんなとこでハプニング!?」

叢雲「ちょっ、どうすんのよ!?」

ビスマルク「皆落ち着きなさい!!」カッ

全員「!!」ビクッ

ビスマルク「吹雪、敵艦隊の編成はわかる?」

吹雪「は、はい!空母ヲ級3隻、重巡リ級1隻、軽巡へ級2隻です!」

ビスマルク「なるほど……空母中心の艦隊か……。よし、全員輪形陣。中心は蒼龍と私で、前方に古鷹、後方に叢雲。左舷に飛鷹、右舷に吹雪。

      輪形陣を軸とし、複縦陣を取る場合は私が合図を出すわ。それと、敵艦隊の位置はわかってるわね?」

吹雪「はい!」

ビスマルク「飛鷹と蒼龍は烈風と彩雲を飛ばして、敵艦のクラス(elite、flagship)を確認。確認次第報告して」

飛鷹&蒼龍「了解!」

ビスマルク「かかるわよ!」


ビスマルク「ああ、あの時の事ね。別に大したことはなかったわ」

提督「素晴らしい、これこそ戦艦に求められる能力の1つですね」

司令長官「そうだねぇ。そんな風にスパッと指示を出せる子ってそういないからねぇ」

ビスマルク「あら、そうなの?」

提督「ええ。シスコン過ぎて姉を守る事を第一にしか考えていない方や、食べ物事しか考えていない方なども…あ、よろしければその方たちの再教育、

   お願いしてもよろしいでしょうか?」

ビスマルク「ばっちこいよ」

司令長官(ある意味この2人って、混ぜたら危険なんだよなぁ~)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪Bismarck/ビスマルク≫

Bismarck級戦艦一番艦。艦娘No.171(改はNo.172、zweiはNo.173、dreiはNo.178)。長い金髪と引き締まったボディが特徴の頼れるお姉さん。勤勉な国、

ドイツの艦であるためか、本人もとても真面目で勤勉な性格で、緩んだ規則が大嫌い。しかしルールやマニュアルに固執してしまうところもあるため、

たまにひどい目に遭うことも。ビールが大好きで、いくら飲んでも酔わない。だが日本酒はあまり好きではない様子。料理は全体的に‶素材で食え‶。

好きな言葉は『勤勉無しに賞はない』。

今日はここまでにします。

>>345
 ビスマルクの話、いかがでしたか?少々疲れてしまっていたため、話が短めになってしまいました。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、憲兵に関する話を書いてきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



艦これをやっていると、好きな艦娘がコロコロ変わってしまう…。

こんばんは、>>1です。

今日は、憲兵に関する話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―10時過ぎ、執務室―

天龍「提督、通信が届いたぜ」

提督「ご苦労様です。では、確認させていただきます」

天龍「おう、よく読んどけよ」

提督「当然です」ペラッ

天龍「さてと、この書類こっちの棚に入れておくぜ」

提督「お願いします」

天龍「どっこいせっと……」

提督「………………」

天龍「よっと…」

提督「…………事案発生か」

天龍「はっ!?」

【憲兵団】

天龍「い、今なんつった?事案?」

提督「ええ、それも、よろしくないものです」

天龍「何があったんだよ?」

提督「第肆拾玖鎮守府にて、工廠の整備員が艦娘に対して乱暴をしたとの報告がありました」

天龍「ん?整備員っているのか?ここにはいないが」

提督「整備員は、各鎮守府の提督が総司令部の許可を取れば雇う事が許されているんです。まあ、その鎮守府への資金の数パーセントは、

   整備員の給料となります」

天龍「はーん…ウチは雇えないんだっけ?」

提督「世間の目も気にしなければいけませんからね」

天龍「…艦娘への乱暴って……」

提督「まあ、ええ…はい。女性への乱暴って言ったら…アレしかありませんが」

天龍「……第肆拾玖鎮守府の資料を持ってくる」

提督「お願いします」


 ―数分後―

天龍「持ってきたぜ」

提督「ご苦労様です。さて……」ペラペラ

天龍「…………………どうだ?」

提督「資料によれば、2年前に第肆拾玖鎮守府の提督は、工廠で働いている明石さんの負担を減らすために総司令部に整備員を雇う許可をもらい、

   十名ほどの男性整備員を雇ったようです」

天龍「…………」

提督「…で、今回乱暴をされたのは明石さんと、そのほか数名の艦娘の方です。まったく、これでは本末転倒もいいところですね」

天龍「なんツー提督だそいつ…」

提督「おまけにこの提督、整備員への給料を、明石さんやそのほかの艦娘の体を明け渡す事で減らしていたようです」

天龍「うわ……」

提督「これは看過できません。憲兵団に調査を依頼したうえで、こちらでも調査をし、なおかつその提督をクビにします」

天龍「ん?憲兵団?」

提督「何か?」

天龍「…前々から気になってたんだが、憲兵団って何なんだ?」

提督「憲兵団は、陸軍大臣の管轄に属していますが、海軍における軍事警察や行政警察、司法警察も職務としています」

天龍「????」

提督「…まあ、陸海軍直属の警察と思ってもらって構いません」

天龍「お、おう……」

提督「…まあ、鎮守府側がしらを切ろうとしても、絶対と言われている妖精さんネットワークでリークされてきた情報に偽りはありえませんし、

   それをたたきつける事にしましょう」

天龍「妖精さんネットワークって……」

提督「詳細は省きますが、各鎮守府の事情を監視している妖精さんから総司令部に情報がリークされますので、その情報は絶対と言える信頼性があります」

天龍「へー…」

提督「そう言えば……憲兵団の本部も視察に行かなければなりませんね…」

天龍「ん?憲兵って陸軍直属なんだろ?それなのに視察に?」

提督「ええ。一応、決まりですから」

天龍「……なあ、俺も行っていいか?」

提督「?」

天龍「話に訊いてた憲兵ってやつがどんなのかが見てみてぇ!」

提督「まあ、構いませんけどね。では、憲兵司令官と掛け合ってみましょうか」

天龍「頼むぜ」

提督「……ああ、一応言っておきますけど、現在の憲兵司令官って女性で私の高校時代の同級生なんですよ」

天龍「!?」

 ―数日後、憲兵本部・玄関口―

憲兵司令官(以下城)「どうも~、憲兵司令官の城 瑠璃(じょう るり)でーす」

天龍(こんな奴が、憲兵司令官?)

提督「お久しぶりです、瑠璃さん」

城「久々だねぇ、黎明君。私が憲兵司令官になった時以来かな?」

提督「大体その時ぐらいですね。と、それより例の案件ですけど」

城「あー、はいはい。あのブラック鎮守府の話ね」

提督「こちらが、その第肆拾玖鎮守府の資料及び、そこに雇われている整備員たちのリストです」

城「ご苦労様ね~。それにしても、まーたこんな事件か」

提督「最近、多くなってきましたからねぇ。動物における発情期でしょうか」

天龍「発情期って……」

城「ホントだよね、まったく、そんな奴ら全員死ねばいいのに」

提督「同感です」

天龍「死っ…!?」

城「あ、そっちのケモミミの子は艦娘の子かな?」

天龍「ケモミミじゃねえ!天龍だ。よろしくな」

城「よろしく、天龍ちゃん」ニコ

提督「ああ、それと先日述べた通り憲兵本部の視察もしたいのですが」

城「あ、それはオッケーだよ。入って入って~」

提督「では、失礼いたします」

天龍「失礼するぜ~…」


 ―1階―

城「1階は主に、歩兵科、砲兵科、騎兵科の部署があるね。それと、食堂と酒保。24時間オープンだね」

天龍「え、酒保もあるのか。それに、24時間?」

城「うん、私らは仕事上決まった時間に食事を取る事が難しいからね。そんなわけで、食堂酒保は24時間。私がそうさせたんだ」

天龍「へー…なんか、提督と同じような感じだな」

 ―2階―

城「2階は、獣医部、経理部、軍学部、衛生部の部署があるよ」

提督「皆さん、静かに自分の仕事に取り組んでいますね」

城「いやー、普段はもっとみんなわいわいしているんだけど、私が昨日『明日海軍の司令長官補佐官が来るからね』って言ったら、

  皆急に自分のデスク回りとか掃除し始めちゃって」

提督「貴女が原因ですか」

城「あ、勘違いしないでね?皆普段はふざけてるってわけじゃないから。そりゃあ、皆には個性ってものがあるから、皆の個性は大切にしているし…。

  だからってふざけすぎるのはいけないけど」

ピリリリ

提督「あ、すみません。司令長官からです。ちょっと、席外しますね」タタタ

城「はいはーい、ごゆっくり~」

天龍「…なんだか、城さんって俺たちの提督と似ているな」

城「?どうして?」

天龍「俺たちの提督は、俺たちの個性をちゃんと理解したうえで、俺たちの事を指揮してくれてる。自己中心的な規則を押し付けたりはしないでな」

城「…そっか、私は黎明君と似ているのか」

天龍「?」

城「…嬉しいな」

天龍「……へ?」

城「あ、ごめんね?変な事言っちゃって」

提督「すみません、お待たせいたしました」

城「いいっていいって。じゃ、次行こうか」

 ―寮付近―

城「ここが憲兵たちの寮。こっちが男子寮で、向こうが女子寮。それぞれの寮の中に、浴場があるよ。ここは流石に、中は案内できないかな」

提督「…一応確認しておきますが、中は散らかり放題なんてことはないですよね?」

城「いやぁ…それは私も分からないかな…。よく点検で女子寮の方は行くけど……」

憲兵「司令官。今、お時間よろしいでしょうか?」

城「あ、呼ばれちゃった。ちょっとゴメンね」タタタ

提督「分かりました」

天龍「……なあ、提督」

提督「はい?」

天龍「…あの城さん、過去になんかあったのか?」

提督「?」

天龍「…いや、何か色々と発言に何か引っかかるものがあるような気が……」

提督「……実は、これはあまり言いふらしていい内容ではないのですが…」

天龍「…?」


提督「……城さん、高校時代の頃に男子生徒に犯されかけた事がありまして」


天龍「!?」

提督「まあ私があの時助けに入った事で未遂で終わりましたし、その男子生徒は退学処分を受けましたが、城さんは心に大きな傷を負ってしまいました…」

天龍「………………」

提督「私があの時、あの人を励ましたので何とか立ち直りました……そして、その男性に対するトラウマを胸に、彼女は憲兵を目指したそうです」

天龍「……だから、女性に乱暴する提督なんて死ねばいいのに、何て言ってたのか」

提督「ええ。察してあげてください」

天龍(じゃあ、提督はあの人のそばについていてあげたから…)

城『…嬉しいな』

天龍(……つまり、城さんは提督の事を…)

城「ごめんねー、ちょっと遅れちゃった」

提督「いえ、お気になさらず」

城「それで、さっきあの子から誘われたんだけど、今夜一緒に飲まない?」クイクイ

提督「?いいんですか?憲兵も多忙でしょう?」

城「いやいや、そんなことないって。そんなしょーもない理由で通報してくるバカな輩もいないし」

提督「でしょうね。憲兵と警察は違いますし。アホな通報をしてくる奴もいないでしょうしね」


 ―19時半過ぎ、食堂(居酒屋モード)―

ワイワイ、ガヤガヤ

城「はっはっはー!今日はこの私のおごりだぞー!皆存分に飲むがいい~!」

『うおおおお!流石司令官!』

『俺たち、一生ついていきまーす!!』

『太っ腹~!!』

城「だーれが太ってるって~!?」

ハハハハハ

天龍「城さんのモチベーションアップスキル、ぱねぇ…」

提督「元々、彼女は皆を盛り上げるような立ち位置でしたからねぇ」

天龍「…こんな事言うのもアレだけど、城さんって……」


城「ほら君君~!もっと食わんといかんぞ~!男の子はもっと食べないとなぁ~!!」

憲兵「えー、ちょっともう食えないし飲めません…」

城「なーに言ってんの!若いんだからもっと行ける行ける!」


天龍「もう過去のトラウマ忘れちまってるんじゃ……」

提督「……憲兵の皆さんの大半は、彼女のトラウマを知っています。そして、それを知ったうえで彼女に付いて行っているんです。ですから―」


憲兵「おーい!駆逐艦娘に乱暴をしようとした提督がいるって通報があったぞー!!」

城「出動可能な憲兵は直ちに準備して出動!そのくそったれな提督を私の前に連れて来い!引導を渡してやる!!必要なら撃ち殺しても構わん!!

  女性に乱暴する輩など、地獄に落としてしまうのだ!!!」

『うおおおおおおおおおお!!!』

『やったるでえええええええ!!!』

『ヒャッハー!汚物は消毒だぁ!!』


天龍「……ああ、城さんのトラウマと、みんなのモチベーションを上げるスキルがあって、憲兵団の結束力は強まっていくんだな…」

提督「ちょっと待て、駆逐艦娘に乱暴しようとしたクソ提督どいつだ」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪城 瑠璃(じょう るり)≫

陸軍憲兵司令官。年齢は26歳。皆のモチベーション上げる統率力を併せ持つ、元気はつらつな女性。高校生時代は3年間、斑提督と同じクラスだった。

その明るい性格と裏腹に、過去に男子生徒に犯されかけたというトラウマを持っている。そのトラウマを胸に抱いて憲兵になる。女性に乱暴する輩は、

全員滅んでしまえと考えている。その事もあり憲兵団の皆は彼女の事をとても尊敬している。トラウマの一件以来、提督に想いを寄せている。

好きな言葉は『言わぬが花』。

今日はここまでにします。

憲兵の話、いかがでしたか?


明日は>>1の都合上、おそらく投下できません。

次の投下は、明後日の10月28日の午後9時以降、リクエストにありました赤城の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




艦これではよくある事。

1戦目で中破に追い込まれてしまった艦娘が、2戦目で空母にピンポイントで攻撃されて大破になり、撤退せざるを得なくなる。

(そして悔しさにまみれて机を叩き、手が痛くなる)

乙でしたー
香取リクお願いします

こんばんは、>>1です。遅くなってしまい、申し訳ございません。

今日は、リクエストにありました赤城の話を書いていきます。

>>408
  香取、了解しました。

それでは、投下します。

 ―13時過ぎ、ジャム島攻略作戦・Dマス(東方派遣艦隊)―

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」ビシュッ!

キイイイイイイイインン

隼鷹「はー、いつ見ても綺麗なV字だねぇ」

響「…空ぁに~、憧れて~♪」

金剛「その歌は割とシャレにならないネー…」

バババババババババ

重巡リ級flagship「グオオオオオオ……」中破

軽母ヌ級elite×2「ガアアアアアア…!!」大破

隼鷹「よっし、敵の空母の無力化に成功っと!」

赤城「気を抜いてはいけません。いくら空からの脅威を消したとしても、私達の身が安全とは言えませんから」


 ―数時間後―

赤城「第二次攻撃隊、発艦!!」ビシュゥッ!!

キイイイイイイイイイイイイン

重巡リ級flagship「!!」ギロッ

ダダダダダダダダダダダダ

ズッドオオオオン

重巡リ級「ガ…アアアア…」撃沈

赤城「…よし、敵艦隊の撃滅に成功しました!」

隼鷹「いやー、疲れたねぇ~帰ったら酒でも飲みたいなぁ」

赤城「私はおやつが欲しいですけどね」

【一航戦の代表】

 ―16時過ぎ、執務室―

赤城「―報告は以上になります」

提督「ご苦労様です、損傷を負った方の入渠は済んでいますか?」

隼鷹「ああ、響と金剛さんは、もう入渠ドックへ向かわせたよ」

提督「結構です。では、損傷を負わなかった貴女たちも、補給を済ませたら休んで構いません。詳細な報告書は、明日の夜フタマルマルマル(20時00分)

   までに、お願いします」

赤城「はい、分かりました!」

隼鷹「あー…今夜は祝杯上げようかなぁ~」

赤城「私もお腹が空いてしまいました……」

提督「…それは、暗に私に奢れと言っているんですか」

隼鷹「うん」

赤城「あ、気づきました?」

提督「……まあ、貴女方空母のおかげで目立った損傷も負わずに済みましたし、いいでしょう。今夜は奢って差し上げます」

隼鷹「っしゃー!そんじゃ、明日も頑張るからねぇ~。赤城さんも居酒屋でいい?」

赤城「ええ、構いませんよ?」

提督「…手持ちは、ありますね」


 ―20時過ぎ、≪居酒屋・匠≫―

隼鷹「外の居酒屋ってのも、またいいもんだねぇ」

提督「今日は鳳翔さんの店がお休みですし、仕方がありませんね」

赤城「居酒屋って好きなんですよねぇ~。色々なメニューがありますし、雰囲気も好きですし…」

 ―数分後―

隼鷹「そんじゃ、かんぱーい!」つ焼酎

赤城「かんぱーい!」つビール

提督「乾杯」つコーラ

隼鷹「んぐっ、んぐっ。ぷはぁ!!」

赤城「………………ふぅ。提督は、お酒は嗜まないのですか?」

提督「いえ、別に問題なく飲めますけど、明日もまた執務がありますし。貴女たちは明日は休みですけど」

赤城「あ、そうでしたね…って、ほら料理が来ましたよ!」ギラン

提督&隼鷹(戦場で弓を引くときと同じ目をしている…)

店員「お待たせしましたぁ!串焼き盛り合わせと、鶏のから揚げ、ポテトフライになりまーす!」コトッ、コトッ、コトッ

赤城「わぁ……!」キラキラ

店員「ごゆっくりどうぞー!」

提督「では、いただきましょう」

赤城「いただきます!」

隼鷹「いただきまーす」

赤城「ん~…!美味しい…!鶏のから揚げの肉汁が口の中にあふれて…!」キラキラキラ

隼鷹「まったく……昼の戦闘見てからこの赤城さん見ると、全然一航戦って感じがしないぜ」

提督「まあ、威厳のある一航戦とはいいがたいですね」

赤城「もう、何ですか2人とも私の事を食いしん坊みたいな言い方…」

隼鷹「……いや、串焼きと唐揚げの大半を1人で食っちまうあたり食いしん坊だろ」

提督「私と隼鷹さんの分もちゃんと取っておいてくださいね」

赤城「分かっていますって、私もそこまで鬼ではありませんから」

 ―数十分後―

提督「まあ、赤城さんの艦載機運用能力は、まさに一航戦の名にふさわしいと思いますが」

隼鷹「ああ、それはアタシもそう思ったな」

赤城「でも、私だって最初からあんな風に自由自在に艦載機を操れたわけじゃないんですよ」

隼鷹「え、そうだったの?」

提督「…そうでしたね。赤城さん、着任当初は艦載機の運用がダメダメでしたからね」

隼鷹「うーん……いまいち想像できない」

赤城「それで、私より先に着任していた祥鳳さんに艦載機の動かし方を教わったんですよ」

隼鷹「はぇ~、意外!赤城さんみたいな空母みんなの憧れが、祥鳳から教わったなんて」

提督「誰しも、最初から才能を発揮できるというわけではありません。才能と言うのは、おのずと開花していくものですからね」

隼鷹「それは、まあ分かるかな」

赤城「ええ、提督の言う通りです。かつての軍艦だった赤城は一航戦として名を馳せていましたが、着任したての時なんて……」


 ―約4年前、練習場―

赤城「うう……弓が引けない……」キリ・・・キリ・・・

祥鳳「もう少し…右腕と左腕を一直線に……」

赤城「…ぐぬぬ……」ギリギリ・・・


赤城「はぁッ!」ビシュッ

ヒイイイイイイイ

バルルルルルル

赤城「や、やりました!やっと矢が艦載機に変化しました!!」

祥鳳「それよりも、艦載機の操作に専念してください。実際に艦載機を操作しているのは妖精さんですけど、指示を送るのは赤城さん自身なんですから」

赤城「あ、そ、そうでした!」

バルルルルル

ヒュンヒュン

赤城「って…ああ!?どうして九七艦攻はそっちへ行ってしまうのですか!?ととと、九九艦爆はそっちじゃありませんって!もー!」

提督「何てこと、ありましたよね」

赤城「ああ、懐かしいですねぇ~…」

隼鷹「そう言えば…あたし達、よくあんなに操作が複雑な艦載機操れてるよな…」

提督「…冷静に考えれば、元々人じゃなかった軍艦が、突然人の体を持った上に弓を引いて艦載機に乗っている妖精さんに脳内イメージで指示を送り、

   敵を撃滅するなんて、人間にも難しい事をしているんですから、驚きですよね」

赤城「ええ…そう言えば、そうですね…」

隼鷹「あー、はいはい!こんな難しい話は居酒屋には合わないって!飲もう飲もう!」

赤城「ええ、そうですね。すみませーん、もつ煮込みと冷奴を」

隼鷹「焼き鳥の砂肝!!」

提督「あ、すみません、たこわさを」


 ―数時間後―

隼鷹「ういいいい~……///」

赤城「隼鷹さん、やっぱり酔ってしまいましたね」

提督「まあ、予想通りと言うかなんというか」

赤城「私も少し、お腹がいっぱいになってしまいましたし、少ししたら店を出ましょうか」

提督「…………………」ジー

赤城「?何か?」

提督「…赤城さんとか隼鷹さんとか空母を運用すると、ボーキサイトが減るじゃないですか」

赤城「ええ、そうですよ。落としてしまった艦載機を補充するために、ボーキサイトを必要とするんですよ。それが何か?」

提督「……いえ、よく赤城さんや加賀さんなどの空母勢は、ボーキサイトを食べている、という噂を聞いた事があるんですけど…艦載機を補充するために、

   ボーキサイトを消費しているという事は、別に食べているというわけではないですよね?」

赤城「…………………………………食べていませんよ」

提督「今の間は何ですか」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪赤城≫

赤城型正規空母一番艦。艦娘No.6。長い栗色の髪と、穏やかで優しげな雰囲気が印象的な、頼りになるお姉さん。食べ物を食べる事がとても大好きで、

休日は食べ歩きなどをしているし、食堂のメニューはいつも大盛り。頼れる一航戦として他の空母の皆から信頼されているが、着任当初艦載機の扱いは、

下手な方だった。そして、古参の祥鳳に教えてもらい腕をめきめき上げた。普段は穏やかだが、本気でキレると大爆発。ミッドウェーの記憶はトラウマ。

好きな言葉は『油断大敵』。

今日はここまでにします。

>>359
  赤城の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上、また投下する事ができません。

次の投下は明後日の10月30日、午後9時以降にリクエストにありました港湾棲姫の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



居酒屋は色々な食べ物が食べられるし、飲み物も結構種類があるし、雰囲気も含めて好き(ただし上司と行く場合は除く)。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました港湾棲姫の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 私の名前は港湾棲姫。深海棲艦の1人です。

 今日は、総司令部から少し離れて、私達の話をしたいと思います。

 と言うわけで、今日のお話は、私と深海棲艦の話です。

【深海棲艦・港湾棲姫】

 ―15時過ぎ、カレー洋リランカ島沖・Mマス(リランカ島港湾守備隊)―

港湾棲姫「クルナ…ト…イッテイル…ノニ…」ビシュシュシュ

ズドドドッドオン

金剛「Shit!!テートクにもらった、大切な装備ガ!!」中破

利根「大丈夫か、金剛!」

摩耶「ちっ、あんの野郎…倍にして返してやる!」

港湾棲姫「ナニモ…ナニモ…ワカッテイナイ…」

 私のホームグラウンドはここ、カレー洋のリランカ島沖。ここでカレー洋の海路を寸断する役目を担っています。しかし、艦娘達も馬鹿ではありませんし、

日に日に学習して、私達を撃滅しにかかっています。死にかける事だってしばしばあります。

護衛要塞「……………」ニヤリ

港湾棲姫「護衛要塞、逸ッテハダメ。奴ラノ力ハ計リ知レナイノダカラ」

戦艦ル級flagship「シカシ、敵ノ戦艦ヲ潰シタ今、奴ラノ戦力モ半減シテイルノデハ?」

港湾棲姫「イイエ、マダ夜戦ガ残ッテイル…ソコデ倒サレテハ元モ子モナイワ…」

 私のおともには主に、護衛要塞と戦艦ル級、重巡ネ級がいます。彼女たちは、よく働いてくれる頼もしい子たちだけれど、よく艦娘の力を侮り、

見下す傾向がある、それはあまり褒められたものではありません。

 ですけど、私が説明すると…

護衛要塞「………」シュン

戦艦ル級flagship「確カニ……失礼シマシタ」

港湾棲姫「分カレバ良イノヨ」

 ちゃんと学習し、自分の非を認めます。皆、本当はいい子たちですよ?

 ―18時過ぎ、深海棲艦拠点―

 さて、突然ですが。皆さんは深海棲艦に対して、どのようなイメージを抱いていますか?

深海棲艦「スクラップの時間だぜェェェェェェェェェ!」

 とか。

深海棲艦「てめえらの血は何色だーっ!!」

 とか、大体こんな感じのイメージを抱いている人も少なくないはずです。

 ですが実際は……


戦艦棲姫「アッ、ばななハ卑怯ヨ!」キュキュキュ

戦艦レ級「フフーン、ばななダケジャナイヨ。ぼむ兵ダッテアルモンネ!」ピューン、ドーン

戦艦棲姫「アーッ!?こーすあうと…」

離島棲鬼「アーア、戦艦棲姫弱ーイ」

泊地水鬼「ア、アノ…皆さん夕飯何ニシマスカ…?」

北方棲姫「私、おむらいす!」

装甲空母姫「すてーきヲ希望スルワ」

港湾棲姫「ア、私手伝イマス…」


 大体こんな感じです。普通にマリ○カートをやったり、皆でご飯を食べたり、お風呂に入ったり、テレビを見て腹を抱えて笑ったり…そんな感じです。

ね?怖くなんてないでしょう?

 あ、そう言えば。深海棲艦の本拠地はどこかの深海にありますけど、中は地上の建物と同じように、海水はなく、ちゃんと空気が入ってきています。

 本拠地に帰れるのは週に3~4日程度ですけど、そのたびに皆さんが快く迎えてくれます。本拠地に常駐しているのは、大規模作戦でしか出番のない、

空母棲姫さんや離島棲鬼さん、泊地水鬼さんなどがいらっしゃいます。

 私の本拠地での役割は、主に炊事洗濯といった家事全般です。また、けんかの仲裁に入る事もよくあります。

防空棲姫「初陣ノ私ノ出番ヲ取リヤガッテ!ロクニぎゃらモモラエナカッタワヨ!」

空母棲姫「イイジャナイノ!初陣ダカラコソ、アンタニ負担ガカカラナイヨウニ前ノ海域デ潰シテオイタノヨ!ムシロ感謝シテモライタイワネ!」

防空棲姫「余計ナオ世話ヨ!」

 ちなみにこの2人の喧嘩の原因は、『防空棲姫ちゃんは前の大規模作戦の最終海域で初陣を迎える事になったのだけれど、その1つ前の海域で、

空母棲姫さんが艦娘をばっかばっか倒して、提督たちの心を折らせて最終海域まで艦娘が出撃してこない事になり、防空棲姫ちゃんのギャラが減った』

と言った感じです。

港湾棲姫「チョット2人トモ…落チ着イテ…」

防空棲姫&空母棲姫「港湾棲姫サンハドウ思ウ!?」

港湾棲姫「ア、エート…ウウ…」

 そして喧嘩の仲裁に入ると、大体こんな感じで意見を聞かれ、困惑すると言った感じがほとんどです。


 まあ、私の心労は他にもありますけど…。

 例えば、およそ1年前に、私と同じ港湾系の深海棲艦が仲間に加わるという事で、私が先輩として色々教える事になりました。しかし、

実際に着任したのは…。


港湾水鬼「私ガ今回仲間ニ加ワルコトニナッタ港湾水鬼ダ。同ジ港湾系トシテ、仲良クヤロウジャナイカ」

港湾棲姫「」


 何なのあの不運と踊っちまったような顔は!?初対面の人にいきなりメンチ斬られるって、相当なモンですよね!?

 まあ、そんな衝撃的な出会いもあり、当初はあまり仲良くなれないと思っていたんですけど、それから数週間後に…。


港湾水鬼「……友達デキナイ…寂シイヨォ…」シクシク


 うん、部屋の片隅で体育座りで泣きながらそんな言葉つぶやかれたら、抱きしめるしかありませんよね。そんなわけで抱きしめて、すっかり仲良く…。

そして今は…。

港湾水鬼「港湾棲姫サン、ジャガイモハコンナ感ジデイイデスカ?」

港湾棲姫「エエ、おーけーデス。ジャア、次ハにんじんヲオ願イシマスネ」

 と言った感じで私の手伝いをしてくれています。あ、今日は金曜日でしたので、夕飯はカレーになりました。

 まだ私の心労は他にもあります。

 この前、カレー洋リランカ島沖で、いつものように艦娘達を迎撃していたところ……。

バルルルルルルル

ドドドドドド

港湾棲姫「クッ………!?」混乱

戦艦ル級改flagship「ドウイウコトデショウ…ナゼカ港湾棲姫サンバカリ狙ッテキマスネ…」

重巡ネ級「先ニ旗艦ヲ潰セバ、最低デモA勝利ハ確定スルカラデショウ?」

戦艦ル級改flagship「確カニソウダガ…ソレナラバ向コウノ艦隊ハ全員港湾棲姫サンヲ狙エバイイハズ…。ナノニ、港湾棲姫サンヲ攻撃シテイルノハ、

          ナゼカ艦載機ニヨル攻撃ノミ…。戦艦ヤ重巡ハ普通ニ我々を狙ッテ攻撃シテイル…ット」

護衛要塞「\(^〇^)/」撃沈

輸送ワ級flagship「<(^q^)>」撃沈

 この時、確かにル級ちゃんの言う通りでした。なぜか、私を狙ってきているのは敵の艦載機のみで、戦艦や重巡は私のお供の皆しか攻撃しません。

これが、奇異に思えて仕方がないのです。

瑞鶴「………………………乳のお化けめ」

大鳳「………………………死ねばいいのに」

榛名「…このお二人、大丈夫でしょうか」

那智「いつもの事だ、気にするな」

 私には、どうしてこうなるのかが気になって、あまり眠る事ができません。一体、何が原因なのでしょうか……。


 ―20時過ぎ、港湾棲鬼の自室―

港湾棲姫「ハア……疲レタ…」

 そんな心の悩みを抱えて部屋に戻ります。そして、ここにいると大体あの子が来ます。

北方棲姫「オネーチャン、遊ボー!」

 この子は北方棲姫。見た目は子供で可愛らしいけれど、北方AL海域のボス手前のマスを陣取る実力のある子でもあります。

 そしてこの子は、私にとって…

北方棲姫「?オネーチャン、ドウカシタノ?オ腹デモ痛イノ?」

港湾棲姫「ア、ウウン…大丈夫ヨ」

 娘みたいな子です。

 この子と一緒に遊んでいると、なんだか心が癒されて、日頃の疲れが消えていくような感じがします…。

 ああ、和やか…。

 そうそう、最近のマイブームは、地上のスーパー銭湯や温泉に行くことです。

 温泉に入ると、疲れが取れますし、ダイエットにもつながりますので、最近は深海棲艦たちの一部の間でもブームが広がっています。

 地上に行くときは、角は隠しています。常に帽子をかぶり、風呂の中では頭にタオルを巻いて何とか隠していますが…それでもばれそうになった場合は…。

港湾棲姫「ふんっ!!」バキィ

北方棲姫「オネーチャン!?大丈夫!?」

 もう、折っちゃいます。

 折った瞬間だけ痛いですけど、後は痛みもなくなり…少し経てばすぐに再生するので、問題ありません。

 ですけど、この前ハプニングが起きました…。

熊野「もしかして、港湾棲姫と北方棲姫?」

 まさかの、行った先のスーパー銭湯で艦娘に会い、挙句に正体がばれました。この時はもう私達は終わりだと思いましたが、なぜか温泉では戦わない、

という事になりました。

 それ以来…

熊野「あら、港湾棲鬼さんに北方棲姫ちゃん、ごきげんよう」

港湾棲姫「ゴキゲンヨウ、熊野サン」

北方棲姫「熊野オ姉チャン、コンニチハ!」

 一緒に温泉に入る仲になってしまいました。



 さて、大体こんな感じで私の事や深海棲艦の事を話しましたが、いかがでしたでしょうか?全然、怖くないでしょう?

 我々深海棲艦は、新たに人材を募集しています。

 と言うか、私達を指揮してくれる提督を欲しております。今私達は、ただ自分の思うように戦っていますから…。

 気になる方は、お電話、FAX、メール、お手紙をどうぞ!

南方棲戦鬼「イヤ、無理デショウ。トイウカ、何コノCMミタイナ終ワリ方」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪港湾棲姫≫

深海棲艦の上位個体『姫』級の一種。艦種は港湾基地。長く白い髪と、とても大きな胸と腕が特徴の薄幸系の女性。カレー洋リランカ島沖を持ち場とし、

西方海域の海路掌握を主な任務としている。たまに大規模作戦にも駆り出されるが、大体かませ役になってしまうのが少し悩み。本拠地では家事等をこなし、

仲間同士の喧嘩の仲裁も務めている。マイブームは温泉。腕の爪は取り外し可能で、あの中身は普通の手。北方棲姫は娘のようで、港湾水鬼は後輩。

好きな言葉は『一衣帯水』。

今日はここまでにします。

>>372
 港湾棲姫(深海棲艦)の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。

明日はハロウィンという事で、ハロウィンに関する話を書いていこうと思います。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



秋刀魚が7尾しか取れなかった…。どうしよう…。

乙でしたー
深海提督、出してもいいのよ・・・?

こんばんは、>>1です。

今日は、ハロウィンに関する話を書いていきます。

>>430
 出そうかと考えて結局やめてしまいましたが…検討しておきます。


それでは、投下します。

 ―昨日19時過ぎ、食堂―

TV『明日はハロウィンという事で、百貨店やショッピングモールも装飾をハロウィン風にしたり、商品がハロウィン風となっており…』

衣笠「へぇ~、ハロウィンか…」

提督「そう言えば、もうそんな季節なんですね…」

衣笠「ハロウィン、楽しそうだな~。ね、提督。ウチの鎮守府でもやるんでしょ?」

提督「え、やりませんよ?」

衣笠「……え?」

【ハッピーハロウィン】

衣笠「え、ハロウィンやらないの!?」

提督「はい」

衣笠「ちょちょちょ、ちょっと待って!青葉から聞いたよ、この鎮守府ってクリスマスも節分もやったっていうのに、ハロウィンはしないの!?なぜに!?」

提督「なぜって…やる必要ないでしょう」

衣笠「ええ?そうかなぁ…」

提督「…衣笠さんは、ハロウィンとはどういうものか、ご存知ですか?」

衣笠「え?うーん…そうだなぁ……。子供たちがお化けの格好して、色々な家を回って『トリック・オア・トリート!』って言いながらお菓子ねだる…

   って感じかな?」

提督「まあ、大体の方たちはそう考えますよね」

衣笠「え、違うの?」

提督「…冷静に考えてください」

衣笠「?」


提督「家の人からすれば、見ず知らずの子供がいきなりお化けの格好で突然訪ねてきて菓子よこせと押しかけて来たら誰だって嫌がるもんでしょう」


衣笠「あー…確かにそう考えればそうだね……って、そんな理由?」

提督「いえ、ちゃんとした理由もありますよ」

衣笠「ほうほう」

提督「元々、ハロウィンと言うものは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い払う宗教的な意味合いの強い行事だったんですよ。そして今、アメ…某国で、

   民間行事として定着し、それに伴って宗教的意味合いもほぼなくなってしまったんです」

衣笠「へぇ……そうだったんだ」

提督「つまり、日本でよく見る子供たちがお化けの格好して菓子をねだるというのは、間違っているものなんです」

衣笠「なるほどね…」

提督「悪霊払いがあるんでしたら、2月の節分の豆まきや柊鰯で厄除けをしたり邪気払いをしてますから事が足りていますし」

衣笠「節分ってそういう意味もあったんだ…」

提督「まあ、日本人は普段から仕事とか交友関係とかでストレスが溜まっていますから、仮装などをしてはっちゃけたいと言う意味もあるんでしょう」

衣笠「あー、それはまあ確かに分かるな~」

提督「まったく、そもそも日本は他の国の文化を取り入れて発展してきたというのに、なぜこのような無駄な習慣ばかり取り入れてしまうのか…。いっそ、

   イタリアやスペインの‶仕事中でもシエスタを取る‶という習慣も取り入れてもらいたいもんです」

衣笠「ありかもしれないけど、仕事が完全にストップして会社的にもアウトなんじゃないかな…」

提督「…ま、ハロウィンなんてこの鎮守府には関係のない話ですよ」

衣笠「むぅ……」


 ―22時前、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

衣笠「…って事があってさ~」

青葉「あー、そうだね。ウチって、ハロウィンは一度もやったことが無いな~」

衣笠「そうだったの?」

青葉「青葉、司令官が着任した時からの付き合いだけど、クリスマスや節分はやったことがあっても、ハロウィンは一度もしたことが無いもん」

衣笠「…逆に、何で豆まきやクリスマスはやるんだろ…。いや、豆まきはわかるけど」

青葉「えっと、前に司令官が―」


 ―1年前、クリスマス―

提督『クリスマスとは本来、イエス・キリストの生誕を祝う日なんですよ?よく街で見かけるカップルがイチャコラしているようなクリスマスは、

   まったくもって別物ですよ』

青葉『ほうほう?その割には、なにやらクリスマスツリーやプレゼント交換会など楽しんでいるようにも見られますが?』ニヤニヤ

提督『こういう時しか皆さん楽しめないですし』


青葉「って」

衣笠「あー、確かにあの提督なら言いそう…」

青葉「それより衣笠、あした秘書艦でしょう?早く寝なくていいんですか?」

衣笠「あ、そうだった!おやすみ!」

 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「今日は確か、演習が入っていましたっけ」

衣笠「あ、はい。えーっと、相手艦隊は第壱拾参鎮守府だね」

提督「…ちっ、あのクソ野郎の艦隊か」

衣笠「ひぃ…」

提督「あ、申し訳ございません。続けてください」

衣笠「は、はい。えーっと……編成は、睦月、如月、皐月、長月、文月、菊月です。相手方の艦隊がこっちに赴いてくるそうだよ」

提督「駆逐艦だけの艦隊か……」

衣笠「どうする?手加減した方が…」

提督「こちらの編成は金剛、赤城、古鷹、神通、伊勢、加賀で行きましょう。装備は標準装備。赤城さんと加賀さんの余った装備枠には零式艦戦21型、

   伊勢さんには12.7cm連装高角砲、古鷹さんと神通さんにはそれぞれ61cm四連装(酸素)魚雷を装備してください」

衣笠「うわっ、えげつない…」

提督「あいつはどうせ、こっちの保護欲を掻き立て手加減させようとしているのでしょうが、その手は食いません。むしろ、烈風や流星を起用しない、

   私の優しさを知ってもらいたいです」

衣笠「優しさ…ね」


 ―13時過ぎ、執務室―

金剛『演習が終了したネー!結果はこっちの勝利デース!』

提督「了解しました。では、こちらへ帰投した後は補給を―』

金剛『あ、ちょっと待ってくださいネ…。Hm…、OKデース。Hey,テートク。どうやら相手方のDestroyer Girlたちがテートクに話がある、

   そうですヨ』

提督「私に?分かりました、通してください」

金剛『了解デース!』


 ―数十分後、―

提督「それで、私に話とは何ですか?」

睦月「えっと…あの、私達の提督からの伝言で…その」

提督「あいつから?何をですか?」

睦月「…ねえ、言った方がいいと思う?」ヒソヒソ

如月「でも、提督は言ってくれって頼んでたし…」ヒソヒソ

皐月「言った方がいいと思うかな…」ヒソヒソ

文月「私も言った方がいいと思うよぉ~。言わないと、提督からお菓子貰えないしぃ~」ヒソヒソ

長月「ううむ…」ヒソヒソ

菊月「言ってしまおうか!」

提督「?」

睦月型「……と」

提督&衣笠「と?」



睦月型「トリック・オア・トリート!!お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!!具体的には、秘密のルートで手に入れた斑提督の恥ずかしい黒歴史を、

    鎮守府回覧で暴露しちゃうぞー!!」


提督&衣笠「」

ぶちっ!

睦月型「!?」

衣笠(あ、この音知ってる。頭の中で何かが切れた音だ)

提督「……………………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

睦月型「………」ビクビク

提督「……本来、‶トリック・オア・トリート‶の‶トリート‶って、おもてなしって意味なんですよね」

衣笠「?それがどうかしたの?」

提督「…さて、第壱拾参鎮守府の皆さん」

睦月型「…は、はい?」

提督「演習でお疲れでしょう。ウチで少し休憩していっては?よろしければ、間宮さんや伊良湖さんのスイーツをご馳走します。お代は結構ですので」

睦月「え、いいんですか!?」

提督「ええ、大丈夫です」

衣笠「えっ、なんで!?」

提督「それと、皆さんの補給資材も、こちらから用意いたしますので」

如月「あらぁ、司令官ったら、ダ・イ・タ・ン♪」

皐月「わーい!間宮さんのスイーツがタダで食べられるぞー!」

菊月「いいのか?斑提督よ」

提督「大丈夫です、問題はございません。その代り、こちらからも少しお願いがございます」

長月「お願いとは何だ?まあ、スイーツを奢ってもらえるうえに資材もいただけるのであれば、お安い御用だが…」

文月「わ~い、文月アイス食べたいなぁ~」

衣笠(…なんで、こんなに優しいのかな?侮辱的な仕打ちを受けたのに…)


 ―数分後、食堂―

ワイワイ、キャッキャッ

提督「では、衣笠さん。私は少し、明石さんに用がございますので、少し席をはずします」

衣笠「あ、うん。分かったー」

 ―17時過ぎ、波止場―

提督「では、この箱を瑞理提督に渡してください。貴女たちは、この箱は絶対に開けてはいけません。分かりましたね?」スッ

睦月「睦月、了解!」ビシッ

長月「何から何まで世話になって済まない…」

提督「いえ、お気になさらず。では、お気をつけて」

睦月型「今日はありがとうございましたー!!」ペコリ

衣笠「…で、一体何を渡したのさ?」

提督「……あのような仕打ちを受けて、何もしないほど私は優しくはありません」

衣笠「ですよね」


 ―19時過ぎ、第壱拾参鎮守府・執務室―

瑞理「で、貰った箱がこれ?」

睦月「はい!」

瑞理(ま、ハロウィンにかこつけてあいつに精神的ダメージを与えられたし、へへっ。ざまーみろ)

睦月「それでは、睦月たちは補給してきます!」

瑞理「ああ、お疲れさま♪」

榛名「では、榛名も夕食を摂らせていただきます」

瑞理「うん、ごゆっくり~」

パタン

瑞理「…しかし、あいつからプレゼントか…。なんだろ、一体。手紙には『ハッピーハロウィン』…。気持ち悪いけど、とりあえず開けてみよう」パカッ


ピンッ←箱の中のスタングレネードのピンが取れた音


ビッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

ドギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!

瑞理「ボケタレ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!」


[スタングレネード]

爆発時の爆音と閃光により、一時的に周囲の人間に失明、眩暈、難聴、耳鳴りの症状とそれに伴うパニックや見当識失調を誘発させる、手榴弾の一種。

今回使用したものは明石さん特製であるため、爆音の高さと閃光の明るさは、通常のスタングレネードよりも滅茶苦茶高い。


 ―同時刻、食堂―

提督「明石さん特製スタングレネード。間宮さんのスイーツと補給資材6人分であのバカの視覚、聴覚を奪えるのでしたら、安いものです」

衣笠「ホントに提督って、あの人の事嫌いだね…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪衣笠≫

青葉型重巡洋艦二番艦。艦娘No.120(改二はNo.142)。ショートヘアと明るい性格が特徴の、ムードメーカー的な存在の女の子。あの青葉の妹だからか、

噂話が大好き。しかし新聞は発行せず、たまに青葉の作る新聞の印刷や編集の手伝いをするくらい。青葉の妹であるが、それはなかなか皆気づかない。

着任したのはつい最近なため、鎮守府の事は大体情報屋の青葉から把握している。提督とは、友達のようなノリで付き合っている。明るくて元気な子。

好きな言葉は『火のない所に煙は立たぬ』。

今日はここまでにします。

ハロウィンの話、いかがでしたか?


明日は、リクエストにありました伊勢の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



衣笠って、触ったら触り返してくるんだし、もしかして隠れ提督LOVE勢?

>>1提督、サブ島沖海域で心が折れる。

春雨お願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました伊勢の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―16時過ぎ、波止場―

伊勢「いやー、疲れたねぇ…」

祥鳳「やはり潜水艦討伐任務はきついですね…」中破

五十鈴「祥鳳さん集中攻撃食らっちゃってたもんね…」

伊勢「大丈夫だって、あたしがちゃんと敵取っといたから!」

祥鳳「あ、ありがとうございます…」

伊勢「さてと、じゃああたしは提督に報告してくるから、皆は先に休んでていいからね~」フリフリ

名取「あ、ありがとうございます!」

【過剰防衛】

 ―数分後、執務室―

伊勢「…ってわけで、報告は以上ね」

提督「お疲れ様です。祥鳳さんはもう入渠ドックへ?」

伊勢「うん、さっき五十鈴たちに任せてきたから大丈夫だと思うよ」

提督「分かりました。では、伊勢さんも休憩を取ってもらって結構です」

伊勢「りょーかいっと。あー、疲れた~。日向誘って間宮さんのところにでも行こうかな」

提督「あ、日向さんは今資料室に…」

伊勢「え、日向資料室にいるの?分かった、ありがとねー」パタン

提督「……日向さん、すみません」


 ―19時半過ぎ、食堂―

日向「まったく、ひどい目に遭ったぞ…」

提督「あれの原因の一端には私も含まれていますから、すみませんでした」

日向「せっかく本を読みふけっていたというのに、突然来たと思ったら『疲れたからアイス食べよう!』と言って、私の返事も聞かずに腕を引っ張り、

   間宮さんの所へ連行された…」

提督「重ねて言いますが、申し訳ございません」

日向「あ、済まないな、愚痴ってしまって…。君のせいとは思っていないさ」

提督「…それにしても、伊勢さんと日向さんは仲が良いのですね」

日向「いや、結構伊勢の方から絡んでくることが多いのだが…」

提督「…食事は一緒じゃないんですか」

日向「アイスを食べた後で『ご飯も一緒に食べよう!』と誘ってきたので、『うざい』と一蹴したら泣いてしまった」

提督「姉を泣かせる妹っていうのも意外と少ないですよね」

日向「いや、伊勢は何かと私に絡んでくるし、よく物をくれるし、入渠も先にしてくれるし…///」

提督「なんだ、日向さんも伊勢さんの事を気に入っているんじゃないですか」

日向「なっ、違う!なぜ、そう言い切れる!?」

提督「…顔赤らめてほほえみながらそう伊勢さんの事を説明されると、完全に『恋した人の恋人の話』にしか聞こえないんですよ」

日向「く……!」

提督「まあ、日向さんは口や態度では伊勢さんの事を邪険にしてますけど、本当は伊勢さんの事が好きなんですよ」

日向「…………………」

提督「?」

日向「……そうかもしれない。私は、存外伊勢の事が好きなのかもな。あ、LoveじゃなくてLikeの方で」

提督「むしろLoveじゃ問題です。というか、現にLoveの妹もいますけど」


 ―同時刻、駆逐艦寮・休憩室―

伊勢「むっ?」ピクッ

深雪「伊勢先輩?どしたんですか?」

伊勢「いや、なんだか私に有利な状況が作られているような気がする」

深雪「?」

 ―食堂―

提督「でも、伊勢さんみたいな優しい姉がいて、日向さんもうらやましいですね」

日向「そう言えば君、兄弟は…」

提督「いません。みなしごでしたし…兄弟の関係っていうのがあまり理解しがたいんですよね」

日向「…すまないな。何か、傷を抉ってしまうような事を言って…」

提督「いえ、大丈夫です」

日向「…さっきの話だが、伊勢が優しいというのはわかっている。駆逐艦の子たちにはいつも優しく接しているし、軽巡や重巡の皆とも同じように話し、

   空母や戦艦の先輩方にも礼儀正しい。そして、私には過剰と言えるほどに引っ付いてくる」

提督「伊勢さんはデスクワークとかが苦手ですけど、こういった社交性はありますから、ありがたいですね」

日向「…だが、優しいだけじゃない。伊勢には怖い面もあるさ」

提督「?伊勢さんが?あまり想像できませんが…」

日向「ああ。これは、つい3か月ぐらい前の話なんだが……」


 ―18時半過ぎ、沖ノ島海域・Jマス(敵侵攻中核艦隊)―

ズドゴオオン

伊勢「くっ……皆、無事!?」

日向「私は何とか……」中破

赤城「私はもう……飛行甲板が使い物になりません……」大破

祥鳳「私も赤城さんと同じ……もう艦載機は飛ばせませんね…」大破

青葉「うーん…どのみちもうすぐ日没ですから、艦載機は飛ばせませんね……」小破

古鷹「もう私達しか、動けませんね…」

伊勢「えっと、向こうの艦隊の戦力はあとどのぐらいだったっけ?」

日向「戦艦ル級が3隻だけ…だが、1隻はflagship、もう2隻はeliteだ」

伊勢「あちゃー…なんでこう面倒な編成とかち合っちゃうのかなー…」

青葉「まあ、後の3隻は撃沈しましたし、夜戦に持ちこめば勝てるはずですよ」

古鷹「そうだね、夜戦に入った方がいいと思います、伊勢先輩」

伊勢「…うん、分かった。夜戦をしよう」

日向「了解。じゃあ、赤城さんと祥鳳さんは、戦闘海域から離脱してくれ」

赤城「ええ、分かったわ」

祥鳳「赤城さん、私が支えます」グッ

赤城「申し訳ないわ…」


伊勢「さーって、夜戦と行きましょうか!まずはあたしから!うおおおおおおおおおおお!!!」ズドドドドドドドド

ドッゴォォォォォォン

戦艦ル級elite「ゴハッ!?」撃沈

伊勢「よっしゃ!どーよ、日向―」


戦艦ル級改flagship「オラァ!!」ズドオオオオオン

ズゴシイイイイイイイイイイイイイイイイイイン

日向「ぎあああ…ああっ…!!」大破



伊勢「!!!」ビクン

日向「ぐお……あ…」

青葉「日向さん!大丈夫ですか!?しっかり!」

日向「……私の事は、いい……それより、敵の攻撃がまだ…ごほっ」

戦艦ル級elite「ハッ!!」ズッドオオオオオオオン

青葉「―――――――――――――――――――!!」

古鷹「青葉、危ないっ!!」ザザザアッ

青葉「ふ、古鷹!?」

ドゴゴオオオオオオオオ

古鷹「きゃあああああああっ!?」大破

青葉「古鷹…青葉のことをを護って……?」

古鷹「……けほっ」

伊勢「………………………………………」

青葉「……今のは流石に頭に来ました………!!」

青葉「…青葉、皆さんの恨みを……」ガシャン

伊勢「まって、青葉」

青葉「伊勢さん………」

伊勢「…皆の敵は、私が討つから…………………邪魔はしないで」

青葉「!!!………わ、分かりました」

伊勢「………………………」ザザザザザザザザザザ

戦艦ル級elite「!?」ズドオン

ドォン、ドォン

伊勢「………………………」ヒュン、ヒュン

戦艦ル級elite「全テ…避ケタダト…!?」

伊勢「………………………」ズドオオン

ドッゴオオオオオンン

戦艦ル級elite「バカナ……ナゼ……」撃沈

伊勢「………………………」ギロッ

戦艦ル級改flagship「ク、来ルナ……」ガシャン

伊勢「………………………」ザザザザザザザザザザ

戦艦ル級改flagship「く、来ルナアアアアアアアア!!!」ドドドドドド

伊勢「………………………発射」ヒュン、ヒュン

ズドオオオオオオオオオオオ

戦艦ル級改flagship「ゴ……ガ……」撃沈

伊勢「………………………」ガシッ

戦艦ル級改flagship「……ア?」

伊勢「………………………」バキッ

戦艦ル級改flagship「ゴブッ!?」


ドカッ、ゴシャッ、ガシィッ、バキィ、ベキャッ、ズドス


戦艦ル級改flagship「…………………………ウ、ア…」

伊勢「……………………ふん」ブンッ

バッシャアアアアアアアアアアアアン

伊勢以外「……………………………」

日向「……伊勢…」

日向「その時、ただ伊勢がル級を殴っている時の肉を打つ音しかしなかった……。古鷹は、吐き気を催していたし、祥鳳は目を逸らしていた…」

提督「……あの時、そんな事が……」

日向「あの時の伊勢は、おそらく仲間が傷ついていくことが悲しくて、元凶であるル級を砲撃して倒すだけでは飽き足らず、殴り続けて恨みを晴らし……。

   興味が無くなったら海へ投げつける…。伊勢は、本来冷酷でもあるのだろう」

提督「……それは恐らく、貴女がル級によって大破させられたこともあったのでしょう」


伊勢「お、何何?なんの話してんの?」


提督&日向「!!」クルッ

伊勢「まさか、誰かの噂話?誰の誰の?」

日向「……伊勢、前に沖ノ島海域で、戦艦ル級flagshipに対して、過剰なくらい攻撃していたよな…」

伊勢「え?あああ、あの時の事ね。それがどうかした?」

日向「伊勢は……私が傷ついて…それで…」

伊勢「あー、それもあるけど、理由はいくつもあるんだよね」

提督&日向「?」

伊勢「まず、あたしが旗艦だったのに皆を守れなかった事に対する不満、次にさっきも日向が言っていたように日向が大破させられたことへの怒り…。

   そして何より……」

提督&日向「………………」


伊勢「赤城さんに祥鳳さん、それに加えて日向も古鷹も大破しちゃって鎮守府の資材がマッハで消費されるからなんかムカついちゃって」


提督&日向「」

伊勢「いやー、一通りボコったらなんかすっきりしちゃったからね。って、どうしたの日向?無言で立ち上がって……」

日向「私の感動の心を返せえええええええええええええええええええ!!」ブン

伊勢「なにゆべっ!?」ゴシャッ

提督(伊勢さん………敵をぼこぼこにしてくれて…グッジョブ)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪伊勢≫

伊勢型戦艦及び航空戦艦一番艦。艦娘No.3(改はNo.102)。ポニーテールと明るい社交的な性格が特徴的な、頼れる優しいお姉さん。駆逐艦の教育係を

努めていて、駆逐艦の子たちとは皆仲が良い。さらに、ほとんどの艦娘とも仲が良いくらい社交的。妹の日向を溺愛しているが、日向からすればウザい。

本気でキレると戦艦ル級を過剰なまでに攻撃するほど残虐になる。それが彼女の本性なのかもしれない。スタイルは結構いい方。

好きな言葉は『終わり良ければ総て良し』。

今日はここまでにします。

>>373
 伊勢の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。

>>442
 春雨、了解しました。


ここで訂正するべきところがございます。

途中で戦艦ル級flagshipの表記が『戦艦ル級改flagship』に変わっていました。申し訳ございません。


明日はリクエストにありました電(ぷらずま)の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



ホント、戦艦・空母を大破させた敵艦って、沈めるだけじゃ足りないんですよねぇ…。

乙でしたー

あの日以来、ドン引きした古鷹&祥鳳に何とかして
また仲良くなろうと奮闘する伊勢

でリクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありましたぷらずまの話を書いていきます。

>>455
  伊勢、了解しました。

それでは、投下します。

 ―15時過ぎ、執務室―

ギャワーン!!!

提督「?何の騒ぎでしょうか」

高雄「さあ……」

ドタドタドタ

バァン!!

雷「司令官!じれいがあああん!!」

提督「どうしたんですか急に。そんな泣きじゃくって」

雷「ヤツが…ヤツが現れたの…!」

提督「誰?」

雷「Gよ!!」

高雄「!」ビクッ

提督「何かと思えば……スリッパで潰せばいいでしょう」

ガチャ

響「あ、それなんだけど、どうやら電が踏みつぶしちゃったみたいだよ」

提督&雷&高雄「」

【黒き駆逐艦】

 ―数分後、駆逐艦寮・休憩室―

※お見せできません。

ザワ・・・ザワザワ・・・

鳳翔「はいはい、Gぐらいで怯えないで大丈夫よ~(後始末中)」

提督「それにしても電さん、よく踏みつぶせましたね。私でも躊躇するのに…」

電「えへへ…咄嗟に足が出ちゃって……」

提督「褒めていませんよ」

響「あれ、暁は?」

雷「暁なら、部屋で布団にくるまってたわよ」

響「まあ、目の前で電がGを踏みつぶしたらそうなるよね」

提督「それより、電さん。そのスリッパはちゃんと洗ってくださいね」

電「あ、はいなのです」タタタ

響「それにしても、最近電の行動には目を見張るものがあるよね」

雷「そうね、悪い意味でね」

提督「?」

響「いや、電って戦闘から帰ってきたら、『あの時、敵を倒さない方法もあったのではないのでしょうか…』ってよく言うんだよ」

提督「…電さんは、芯の強い方ですし、心の底では戦争を望んでいませんから、まあ当然と言える言葉ですよね」

雷「いや、その話には続きがあるのよ」

提督「?」



響「その時の戦闘で電、昼戦で駆逐イ級eliteと駆逐ロ級後期型eliteを1隻ずつ撃沈して、そのうえ夜戦で戦艦タ級flagshipを撃沈してたんだよ」


提督「」

雷「心の底で戦いを望んでいないような子が、普通そんな戦果を挙げられるかしら?」

提督「……まあ、私にも思うところはありますけど」

響&雷「?」

提督「電さんって、よく深雪さんとぶつかるんですよね」

響「ああ……その話か」

提督「私も話を聞いたりその現場を実際に見たりすると、どうも電さんの方からぶつかりに行っている回数が多い気がするんです」

雷「でも、深雪の方もぶつかってるじゃない」

提督「あくまで、推測です。2人の心の中にあるトラウマが無意識に2人を引き合わせているようにも見えますが…。意図的にぶつかっているようにも、

   見ようによっては見えるんですよ」

響「うーん……」

提督「とはいえ、少し電さんを監視する必要がありますね。度が過ぎると、タダじゃすまないようなケガもしかねませんから」

響「うん、分かった」

雷「任せて!」

提督「……少々やりすぎかもしれませんが、ちょっと確かめないといけないんですから」


 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「では、貴女たち第一艦隊はカレー洋へLittorioさんの練度向上を含めて、再結集しつつある深海棲艦の撃滅をお願いします」

Littorio(以下リットリオ)「はい、分かりました」

提督(それと、少し電さんの行動を見張ってください)ボソボソ

リットリオ(?は、はい。分かりました)ボソボソ

電「?」

 ―数時間後、カレー洋制圧戦・Fマス(敵潜水艦教導艦隊)―

ズドオオオオン

潜水カ級elite「ヒヒヒ……」小破

雷「あーん、もうソナーだけじゃ倒せないわよ~!」

電「大丈夫なのです、雷ちゃんの敵は電が討つのです!」バシュッ

摩耶(いや、敵って別に雷死んだわけじゃねぇぞ…)

ゾドオオン

潜水カ級elite「ゴブッ!?」撃沈

電「?ソナーだけでも問題ないですよ?」

リットリオ「うーん……あ、向こうにも潜水艦がいるよ?」

電「あ、ほんとなのです!てーい!!」

ドドオン

潜水ヨ級elite「グエアッ!?」撃沈

電「どーよ、なのです!」

雷「あ、じゃああたしは向こうの潜水艦を…」バシュッ

ドオオン

潜水カ級「…ッ!」中破

雷「……………あれ~?」

電「もう、雷ちゃんはもっと訓練をした方がいいと思うのです」←練度42

雷「そ、そうね…あはは…」←練度45


 ―さらに数時間後、Dマス(東方主力艦隊)―

ズドゴオオオン

雷「きゃああっ!?」大破

リットリオ「雷ちゃん!?大丈夫!?」

雷「う、うん…なんとか…」

戦艦ル級flagship「フフフ…」

電「……どうして、争いはなくならないのでしょう……」

摩耶「…争いを完全になくすなんて不可能だと思うぜ」

リットリオ「戦わない道を見つけたいけど…」

電「できれば、戦いたくないのです……」

摩耶(この道中で潜水艦2隻と駆逐艦2隻撃沈した奴が言うセリフか)

リットリオ「……依然、敵艦隊旗艦の戦艦ル級flagshipは健在…これでは勝利できませんね…」

摩耶「しゃーねー…夜戦するか」

飛龍「仕方ないね…じゃ、私と瑞鳳は後ろに下がってるね」

リットリオ「では、夜戦突入します!」


※実際の時間は昼でも夜戦をする方法……妖精さんの技術によって開発したお札に、旗艦が力を込めて握ると、一定時間の間周りが夜のように暗くなる。


リットリオ「よし、では私から―」

電「雷ちゃんの敵は、十倍、いや、千倍にして返してやるのです!!」

リットリオ「ふぇ?」

バシューーーーーーーーーーン

ズッドオオオオオオオン

戦艦ル級flagship「ゴッヘエエエエエエエ……」撃沈

リットリオ「……電ちゃん、戦いたくないんじゃなかったの?」

電「一応、敵はとっておかないとと思いまして」

リットリオ&摩耶&雷「」


 ―15時過ぎ、執務室―

提督「…どうでした?」

リットリオ「なんか…発言が矛盾しているというか…なんというか……」

雷「そうね……」←高速修復剤使用

提督「……あれですか、俗にいう闇落ちですか」

雷「いや、あれでノーマルっぽいけど……」

提督「……あれですね。たまに優しい人格の人がドSな一面を見せる感じですね」

雷「他の鎮守府でも同じような事象が見られるらしいわね……」

リットリオ「あ、じゃあその時の電じゃなくて‶ぷらずま‶って呼んだらいいんじゃないかしら?」

雷「…それ、もう他の鎮守府でもそう呼ばれてるわよ」

リットリオ「えー」

提督「もういっそ、ボルテックスとでも呼びましょうよ」


電「あ、それはかっこよさそうなのです!」


提督&雷&リットリオ「!!!」

ぷ…電「…それにしても皆さん、電の事を好き勝手言っていたようですね」

雷&リットリオ「……………………………」

ぷら…電「電だって悲しいんですよ……戦いである以上、敵は沈めないといけないのに…電が沈めたら皆さん寄ってたかって電の事をぷらずまだのなんだの…」

雷&リットリオ「……………………………」

ぷらず…電「こうなったらもう……皆さんに一度電の怖さを思い知らせて、たてつく事ができないようにしなきゃいけないじゃあないですか…」ゴゴゴゴ

雷&リットリオ「………ひっ」

ぷらずま「電にたてつく輩は……皆沈めて差し上げるのです!」ドオオッ

雷&リットリオ「ひいいいいいいいいいいいいいい!!」


提督「破ァァァァァァァァァッ!!!」


ぷらずま「!!」ビクッ

電「はっ!?ここは誰?電はどこ?」

提督「明石さん、メンタルケアをお願いします」パチン

明石「お任せあれ」ガシッ

電「ああれ~……」ズルズルズル

バタン

雷「……こ、怖かった…」

リットリオ「危うく、おもらししてしまうところでした……」

提督「……………もう、ぷらずまさんの事を話すのはやめましょう。消されかねません」

雷&リットリオ「!!」コクコクコクコク

 それ以来、ぷらずまの話は鎮守府から消えた。まあ、戦闘後にぷらずまの姿を見た者がその場でヒソヒソ話す、ぐらいの話はあったが。


【終わりなのです】

【キャラクター紹介】

≪ぷらずま≫

その姿は、暁型駆逐艦四番艦の電に似ているとも言われているし、電の暗黒面が表に出てきた姿とも言われている。彼女が出現すると敵は全滅し、

戦艦でさえも一撃で沈められてしまうと言われている。いかなる敵も容赦なく攻撃し、敵の懺悔も聞かずにそのまま沈めてしまうほど冷酷である。

その上、自分にたてつく者は皆沈めてしまうぐらい残虐非道。だがその存在は、ごく一部の者しか認識しておらず、その存在は定かではない。

という謎の設定をつけられた電。

今日はここまでにします。

>>384
  ぷらずまの話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上、投下できません。次の投下は明後日の11月4日、リクエストにありました香取の話を投下する予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


また、香取のリクエストを消化後、以下の話から1つを書こうと思いますので、読みたい話がありましたらご希望の番号をお書きください。

①意外な提督の採用基準

②対人恐怖の提督

③のんびり屋さんの提督


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた次回。




え?秋雲って、通常建造できたの…?(本日デイリー通常建造にて秋雲着任)

乙です
秋雲リクエストします

こんばんは、>>1です。

本日の投下ですが、>>1の体調が優れないため、中止とさせていただきます。申し訳ございません。

明後日の11月6日、午後9時以降に改めて香取の話を書いていく予定です。


また、香取の話の消化後の話は、『提督の採用基準』になりました。

>>468
  秋雲、了解しました。


>>1の都合で投下できず、大変申し訳ございません。

こんばんは、>>1です。

昨日は突然投下を取り止めてしまい申し訳ございません。

今日は、リクエストにありました香取の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―13時過ぎ、会議場―

香取「………というように、深海棲艦の行動パターンは、ある程度一定となっており……」

『あの講師、めっちゃ美人じゃね?』

『ああ……おまけに胸も大きいし……どんぐらいある?』

香取「さらに、最近は深海棲艦にも新たな艦種が増えてきて……」

『なんか……そそるよな……』

香取「こほん。そこの提督さん?」

モブ提督「は、はいっ!」ガタッ

香取「先ほどから私の話を聞いていないように見えますが……」

モブ提督「す、すみません!」

香取「これは、お仕置きが必要みたいですね…?」ニコッ


『なんか、叱られたいよな…』

【優しい教え方】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「……まったく…。提督技能講習会を開いたというのに……」

鳥川「あ?なんだそりゃ」

提督「すべての提督の方に、改めて深海棲艦や艦娘に関する講義を開くというものです。というか、貴方の鎮守府にも通達があったでしょう」

鳥川「あー…そういや、そんな手紙来てたような…。で、それについてなんかあったのか?」

提督「いえ…その講習会の講師は、私の鎮守府の艦娘の方を採用しているのですが、香取さんが講師の日に限って、希望者がやたら多いんです」

鳥川「うちの鎮守府には香取なんていないからなぁ……どんな奴なんだ?」

提督「一言で言うならば……」

鳥川「?」


提督「‶男なら誰でも一度は想像するイケナイ女教師‶、ですかね」


鳥川「よっし俺もそいつをゲットする!まずは大型建造だ!!」

提督「香取さんは建造できませんよ」

鳥川「じゃあドロップだ!どこにいる!?サブ島か!カスガダマか!」

提督「ドロップもできません」

鳥川「なんだよ補佐官様!お前の力で何とかなんねえのかよ!?」

提督「補佐官だからって艦娘を通常建造、ドロップできるようにすることなんてそうそうできませんよ」

鳥川「ああくそっ……ショック…」

提督「それで、なぜか講習会が終わるとドMが量産されてしまうという…」

香取「あら、私がどうかしましたか?」

鳥川「ほわっ!?」

提督「あ、香取さん。講習会、お疲れ様です」

鳥川「え、アンタが香取!?」

香取「はい、私が練習巡洋艦・香取です。よろしくお願いします」ペコリ

鳥川「お、あ、はい。俺が、木更津第鉢鎮守府の鳥川です。よろしく」ペコリ

提督(いきなり他人行儀になった)

香取「それで、私についてのお話をしていたようでしたけど?」

提督「ええ、講習会に関しての話なんですけど、貴女が講師を務める日に限って、なぜか受講希望者が馬鹿みたいに多いんですよ」

香取「さあ……なぜでしょうか?」

鳥川(この人、自覚がないのかな…)

提督「ただ一方で、香取さんの講習内容については、アンケートで高く評価されていますけれどね」

香取「あら、それはありがたいですね」

鳥川「香取さんの授業って、そんなに評判良いのか?(単に香取さんの容姿とかに気を取られていたからとかもありそうだが…)」

提督「香取さんは、教員免許を取得しておりますから、教え方は一級とも言えます」

鳥川「え、艦娘って教員免許取れるの!?」

提督「取得する事も可能です。専用の偽名を用意しなければなりませんけどね」

鳥川「香取さんって…どうやって教えてるんだ?」

香取「コツがいくつかあるんですよ。たとえば…」

≪その1:最低3回は同じことを教える。≫

鳥川「3回?何で?」

香取「例えば、ある事柄を教えるとしましょう。1回目の説明で、教わっている人は大まかな内容を理解できます。そして、2回目の説明で、

   1回目の説明で分からなかった部分を理解する事ができ、3回目の説明で全てを理解する事ができるようになる、という事です」

鳥川「あ、そういう事?」

提督「まあ、3回目以降でも理解できなかったら、さすがに怒りますが」

鳥川「確かに…1~2回の説明じゃ理解できないような事もあるしな…。連合艦隊の話とか」

提督「大淀さんの説明の仕方、少々変えるべきですかね……


≪その2:質問攻めにしない≫

鳥川「どういう事?」

香取「例えば……」


香取『じゃあ暁ちゃん、ここはどういう事か分かるかしら?』

暁『えっと…それは、あーでこーで…こういうわけです!』

香取『それはどういう事かしら?』

暁『え、それは…その…こういう事です』

香取『で?』

暁『だ、だからその…それで……こんな感じです』

香取『それで?』

暁『う……うううう……』


香取「ただひたすら聞き返すだけだと、答えている人はどんどん不安になっていき、最終的には答えられることでも答えられなくなってしまうんです」

鳥川「あー、確かにそれは感じ悪いな」

提督「でしょう?」

≪その3:言い方を変える≫

鳥川「???」

香取「そうですね…『どういう事?』と『意味が分からないんだけど?』って言葉、意味は大体似ているけど、どちらの方が感じがいいかしら?」

鳥川「そりゃ……『どういう事?』の方だけど」

香取「他にも、自分の教えたいことがうまく伝わらない時は、『どう教えたらいいのかな

≪その3:言い方を変える≫

鳥川「???」

香取「…ある説明を受けた時、『どういう事?』と聞き返すのと『言ってる意味が分からないんだけど?』と聞き返すのは意味は大体似ていますけど、

   どちらの方が感じがいいですか?」

鳥川「そりゃ…『どういう事?』の方が」

香取「他にも、自分の教えたいことが上手く伝わらない時は、『どう教えたらいいのかな』と自分の方に非があることを認めた方がいいですね。逆に、

   『どうしてわからないのかな』と、教えられる側の方に非があるような言い方をしてはいけませんから」

鳥川「そりゃ、俺も言われたらイラッと来るぜ」

香取「後は、ちゃんと褒めてあげる事が大事ですね。アメとムチでも大丈夫です。一番いいのは、叱るだけ叱ってフォローをしないという事です」

提督「まさに、‶落として上げる‶ではなく‶落として上げない‶ですね」

鳥川「褒めてやらないのか……いや、これはゆとりって言われそうだけどな」


提督「それより、鳥川さんってこの後別の鎮守府と演習でしたよね?こんなところで油売ってていいんですか?」

鳥川「おっと、そうだった!あ、俺も提督講習会に参加するんだったら、香取さんが講師の日にしといてくれ!じゃあ!」

パタン

香取「あら、私の授業を受けたいんですか。嬉しいですね」

提督「……で、どう思いますか?彼」

香取「そうですね……」

ピシィン

香取「矯正のし甲斐がありそうです♪」ニコッ

提督「やったれ」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪香取≫

香取型練習巡洋艦一番艦。艦娘No.154。穏やかな雰囲気と先生のような雰囲気が特徴的なお姉さん。鎮守府では艦娘達に数学や国語などの一般知識や、

戦闘に関する講義を行っている。また、提督たちを対象とした講習会ではその風貌によって多くの提督を落とした。提督曰く香取に対するイメージは、

‶男なら誰でも一度は想像するイケナイ女教師‶。得意料理はカレーで、舞風からの評判も良い。‶ン熱血指導ゥ‶ではなく‶じっくり指導‶タイプ。

好きな言葉は『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』。

今日はここまでにします。

>>408
  香取の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。

明日は、提督の採用基準に関する話を書いていきます。


また、このスレの話の量が多くなってきましたので、次スレ(今度はage進行)を立てようと思っているのですが、どうでしょうか…。

感想・意見・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



香取……今頃になってきて、すごい欲しくなってきた。

前も思ったんだけど話の量が多くなると不都合な点でもあるのか?
1000まで完走させればいいじゃない

こんばんは、>>1です。

今日は、提督の採用基準に付いての話を書いていきます。

>>486
  すみません、やはり1000まで行くことにします。一番上から最新のレスに行くまでのスクロールに手間がかかるんじゃないかと少し考えたんですが…。


それでは、投下します。

それ以上に闇雲に依頼出してたら運営の迷惑になると思うんですが…
正直専ブラ使ってればスクロールなんて苦じゃないしそこまで気を使わなくても大丈夫
あとここからage進行にするの?

 ―14時過ぎ、司令長官執務室―

コンコン

提督「失礼します、司令長官」

司令長官「おや、黎明君。どうしたのかな?」

提督「浦賀の海軍学校から、来年度から新たに提督となる生徒のリストが送られてきましたので、ご確認をお願いします」バサ

司令長官「へぇ、来年度は何人?」

提督「浦賀は2人ですね」

司令長官「分かった、確認しておくよ。ありがとうね」

提督「はい、では私はこれで」

パタン

>>490
  忘れてました、まだsageで行きます。


【新提督】

 ―20時過ぎ、司令長官執務室―

司令長官「うーん……」

コンコン

司令長官「どうぞ~」

川内「失礼するよ、司令長官~」ガチャ

司令長官「川内君か。どうしたのかな?何か用?」

川内「ううん、ちょっと来てみただけ。何してたの?」

司令長官「ああ、来年度から提督になる海軍学校の生徒のリストを見てたんだよ」

川内「もうそんな時期なの?」

司令長官「あと1カ月で今年も終わるからね」

川内「そっかー…もうそんな時期か…。それより、今度提督になる人って、どんな感じの人なの?」

司令長官「そうだねぇ……儂は直に会った事がわからないけど…資料によれば……」

川内「うんうん」


司令長官「1人は……成績がほぼ底辺。もう1人は……オカマだね」


川内「……………………………は?」

司令長官「だから、成績底辺と、オカマ」

川内「ちょちょちょ、ちょっと待って!?何でそんな人が提督になれるの!?」

スクロールの手間とか考えてたら読者やってられんよ
1000まで行っちゃっておkおk

司令長官「何でって……実際に提督になれる適性があるわけだし…」

川内「適性って…提督になれる適性って何なの!?というか、提督の採用基準ってどうなってるの?」

司令長官「そうだねぇ……普通の会社みたいに、ペーパーテストと、面接があって、それと1つ特別な試験があるから……」

川内「特別な試験?」

司令長官「……ま、実際に見てみないと分かりにくいかな。川内君って、3日後と4日後の予定はどうなってるの?」

川内「え、3日後と4日後?えーっと…確か、お休みだったはずだけど」

司令長官「実は、3日後に鳥羽の海軍学校で提督適性試験が行われるんで、そこに行くことになってたんだ。よかったら、川内君も来る?」

川内「え、いいの?」

司令長官「ああ、別に構わないよ。まだ旅館も取っていないし、新幹線の席もまだ空いていると思うから、大丈夫だと思うよ。料金は儂が出すから」

川内「行く!是が非でも!ほとんど旅行って事じゃない!」

司令長官「じゃあ、黎明君にも外出届を出しておいてね」

川内「はーい、分かった!」


 ―21時前、執務室―

提督「……はい、分かりました。行き先が鳥羽という事は、司令長官の付き添いですか?」

川内「うーん…正確には、司令長官に付いて行くって感じ?私も提督の適性試験見てみたいし」

提督「分かりました。では、ごゆっくりとお休みください」

川内「はーい、それじゃ、失礼しまーす」パタン

鬼怒「…………ふぅ」

提督「?鬼怒さん、どうかしたんですか?」

鬼怒「……3日後の夜は、軽巡寮が静かになるね!」

提督「…ああ」

 ―3日後8時過ぎ、新幹線内(小田原付近)―

川内「駅弁おいし~♪(私服)」モクモク

司令長官「列車の中で食べるごはんって、なんだか一味違うよね、なんでかな?」

川内「さあ……分からないな~…」

司令長官「ふわ……それじゃ、儂はひと眠りするから…名古屋の手前になったら起こしてね」

川内「えー、どうしようかな~」

司令長官「ちょっと」


 ―10時過ぎ、名古屋駅―

司令長官「さてと、次は近鉄に…」

川内「また速い列車?」

司令長官「ああ、それも、列車の名前を聞いたら驚くと思うよ」

川内「?」

司令長官「特急‶しまかぜ‶」

川内「」


 ―12時前、鳥羽駅―

川内「すごい速かった……」

司令長官「うん、今度島風君も乗せてあげたいね」

川内「……その時は、ちゃんとした格好して乗せないと、通報されかねないね」

司令長官「そこは掘り下げなくていいんじゃないかな…いや、一応考えなくちゃだけど」

 ―14時過ぎ、鳥羽海軍学校・応接室―

教官「司令長官、これは…ご足労いただきありがとうございます!」ビシッ

司令長官「ははは、そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ。あ、この子はこの前連絡したけど、一緒に付いてくることになった川内君」

川内「川内です。よろしくお願いします」ビシッ

教官「はい、よろしくお願いします」ビシッ

司令長官「それで、適性試験の方はどんな感じですかな?」

教官「はい、今は大体面接試験が終わったところでして…そろそろ、特別適性試験に入ろうかと言う時間です」

司令長官「そうか、じゃあその様子を見せてもらっても大丈夫かな?」

教官「もちろんでございます」

川内「やっぱり、東京から出てくると、ここに来るまでには時間がかかるよねぇ~」

司令長官「そうだねぇ…鎮守府を出たのが大体7時ごろで、新幹線に乗ったのが8時前だから…大体6時間ぐらいかかってるね」

教官「やはり、東京と三重は離れていますからね…。あ、そうだ。川内さん」

司令長官「?」

教官「こちら、本年度の当海軍学校の提督適性試験のテスト用紙でございます。よろしければご覧ください」

川内「いいんですか?ありがとうございます!どれどれ…」

ペラ、ペラ

川内「うーん…海軍関係の問題と、それに近い雑学系の問題が多いね…あとは一般常識?」

教官「ええ、提督たる者、あらゆる知識を持っていなければなりませんからね」

川内「………何、この問題」


問『女性が自分の事を見てにこりと笑った。この時考えられる女性の笑顔の意味を述べよ』


教官「艦娘を率いて戦う提督たる者、女性の事も分かっていなけれななりませんから」

川内(……司令長官、これ、いいの?)ヒソヒソ

司令長官(うん……儂もどうかと思っているんだけど、一応問題を考えているのは各海軍学校の校長だし……あちらの言っている事も一理あるから、

     一概に子否定できなくて)ヒソヒソ

川内(……女の私から言わせてもらうけど、この問題、相当ひどいね)ヒソヒソ

 ―数十分後、適性試験室前―

教官「この部屋が、提督としての第三適性試験を行っている部屋です。提督適性試験は、第一試験で筆記、第二試験で面接、そして第三試験で特別試験、

   と言う流れです」

川内「その、特別試験の内容ってどんな感じなんですか?」

司令長官「口で説明するよりも、実際に見てもらった方がいいんじゃないかな?」

教官「そうですね、ではこちらの部屋へどうぞ」ガチャ


 川内達が入った部屋は、向かって左側の壁に横長のガラスがはめてある細長い部屋だった。その幅は大人が2人ぐらいしか並べないくらい狭い。そして、

ガラスの向こうには広い部屋が見える。こちらに背を向けて試験官らしき男性が椅子に座り、その男性のそばのテーブルには、鳥かごが置いてあった。


川内「この部屋は?」

教官「こちらは、試験を行っている様子を実際に見る事ができる部屋です。このガラスはマジックミラーになっていて、向こうの部屋からはこちらは見えず、

   こちらからは部屋の内容が見えるようになっているんです」

川内「へぇ…それで、あの鳥かごは何ですか?」

司令長官「よく見てごらん、あの鳥かごの中」

川内「んん~……?」ジー


エラー娘『…………………』ゴローン


川内「妖精さんじゃん!何であんなところに!?」

教官「あ、試験を受ける生徒が入ってきますよ」

生徒『失礼します!』ガチャ

試験官『では、貴方の生徒番号とお名前を教えてください』

生徒『はい!生徒番号、第1989番、○○○○です!』

教官「あの部屋は完全防音性になっておりまして、外の音は一切聞こえてきません。向こうの部屋のやり取りは、スピーカーを通してこちらから聞けます」

川内「ここまでのやり取りは、普通の面接と同じですね」

教官「ここからですよ。この試験の本番は」

川内「?」

試験官『それでは、こちらに鳥かごがございますね?』

生徒『はい』

試験官『この鳥かごの中には何か入っていますか?』

生徒『……は?』

試験官『何か入っていますか?』

生徒『……いえ、自分には何もないように見えますが…』

試験官『…分かりました。では、試験はこれにて終了です。お疲れさまでした』

生徒『は、はい!では失礼いたします!』パタン

川内「え?え?」

司令長官「これが、第三の試験の内容だよ」

教官「試験を受けた生徒は、あの鳥かごの中に何が入っているかを聞かれます。何も入っていないと答えた生徒は提督となり得る適性が無いため、

   試験には不合格となります」

川内「え、それじゃ……提督に慣れる資格って…」



教官「妖精さんが見えるか見えないか、それだけです。後は別に関係ありません」


川内「ええっ!?」

司令長官「ぶっちゃけね、それだけあれば十分なんだよ。どれだけ性格が破綻していようが、成績が悪かろうがね。まあ、さすがにダメダメすぎている子は、

     採用できないけど。勉強とかは艦娘の子たちに教えてもらうのも大丈夫だし、面接何てほぼ基礎中の基礎の事しか聞かないしね」

試験官『この鳥かごの中には何が入っていますか?』

生徒『ええと……何か、小さい人のようなものが入っています』

川内「あ、あの人妖精さんが見えてる!?」

教官「いえ、ただ当てずっぽうを言っているだけかもしれませんので、妖精さんに少しアクションをとらせます」

エラー娘『いっちに、いっちに』

試験官『それでは、今この鳥かごの中にあるモノは、何をしていますか?』

生徒『……体操をしている、ように見えます』

エラー娘『ごろごろごろごろ~』

試験官『今度は何をしていますか?』

生徒『……鳥かごの中をごろごろ転がっています…』

試験官『……分かりました。では、これで試験は終了です。お疲れさまでした』

生徒『は、はい!では、失礼いたします!』パタン

教官「彼は、提督の適性ありですね。合格です。成績は問題ありませんが、性格はリア充大嫌いな某FFF団団長みたいな人です」

川内「」

司令長官「これが、提督を決める基準だよ。分かったかな?」

川内「……………案外、いい加減なんだね」

司令長官&教官「それを言われると正直耳が痛い」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪川内≫

川内型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.46(改二はNo.158)。ツーサイドアップの髪が特徴の、明るく活発な女の子。夜戦…というか夜が大好きで夜が訪れると、

テンションがハイになって大いにはしゃぐ。そして他の艦娘達から文句を言われる。非常に好奇心旺盛なところもあり、新しいものには目が無い。神通、

那珂の事は放っておいているように見えるけど、案外ちゃんと見てる。仕事は一応する方だけど、その仕事のスピードは日没以降から早くなっていく。

好きな言葉は『夜道に日は暮れぬ』。

今日はここまでにします。

>>490,>>493
  ありがとうございます。


明日は>>1の都合上投下できません。次回の投下は明後日の11月9日の午後9時以降、リクエストにありました春雨の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



イベント前だけど、久々に大型建造まわしてみようかな…。

乙です
リクエストで瑞鳳お願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました春雨の話を書いていきます。

>>504
  瑞鳳、了解しました。

それでは投下いたします。

 ―19時過ぎ、駆逐艦寮―

白露「あー、お腹空いたな~…」

時雨「遠征帰りだからね…大分遅くなっちゃったよ…」

春雨「皆、演習お疲れさま!」

村雨「あ、春雨ちゃん」

春雨「晩御飯を作っておきましたから、皆で食べましょう!」

白露「おっ、やったー!メニューは?」

春雨「麻婆―」

時雨「あ、やっぱり…」

春雨「豆腐!」

村雨「わーい!」

【必殺料理人】

 ―翌日19時過ぎ、駆逐艦寮―

磯風「何故だろうか……」

浦風「……………………」

磯風「しっかりとレシピ本を見て…」

谷風「……………………」

磯風「ちゃんと内容を理解したというのに…」

浜風「……………………」


磯風「なぜ失敗してしまうのだろうか…」

浦風&谷風&浜風「」チーン


提督「なんですか、このダークマターは」

磯風「あ、司令。駆逐艦寮に何か用が?」

提督「いえ、ただ他の駆逐艦の方から‶駆逐艦寮で異臭がする‶という報告があったんですが」

磯風「?」

提督「…大体理解できました。また作ったんですか?」

磯風「いや、ちゃんと手順通りにやったんだが、それでも上手くいかなかったんだ…」

提督「…で、なぜこの方たちは気絶しているんですか?」

磯風「いやあ、せっかくこの磯風が作ったのだから、食べてもらおうと思って」

提督(この様子じゃ今日はもう起きませんね…)

 ―同時刻、戦艦寮―

比叡「さあ、比叡特製カレーです!皆さん、たんと食べてください!」

金剛「……………………Oh,とても個性的な色をしていますネ…まさか、青いカレー何て…」

榛名「あはは…榛名、初めて見ましたね……」

伊勢(霧島……記録課でラッキーだったね…)

金剛「Ah,ヒエー?チョットいいですカ?」

比叡「はい?なんでしょうか?」

金剛「ティーセットをMeの部屋から取ってきてくれませんカ?」

比叡「?分かりました、ちょっと待っててください」タタタ

金剛「さあハルナ、今の内デス!このバイオ兵器をすぐに処理するのデス!」

榛名「は、はい!」

日向「後の事に関しては安心しろ!私がそっくりに作ってあるものがあるから!」

扶桑(青いカレーを意図的に作るって…どうやって…?)

比叡「お待たせしましたー…って、なんで皆さん汗かいてるんですか?」

金剛「あ、Ah…み、皆おなかが空いてて我慢してたんデース…」

比叡「ふーん………」

 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「…事情は大体わかりました」

浜風「磯風も努力している事は間違ってはいないのですが、あの失敗作に毎回つき合わされると、さすがに体がもちません…」

金剛「ヒエーも、ヒエーなりに頑張ってはいるんですガ、どうしても失敗してしまうんデス……」

提督「……健康状態も芳しくない方も増えていますからね……というか、貴女たちは磯風さんや比叡さんが料理している隣で見ているのでは?」

浜風「途中までは見ているのですが、『じろじろ見られると集中できない』と言われて台所から締め出されるんです……」

金剛「ヒエーも同じ感じデース…」

提督「おそらく貴女たちが見ていないところで失敗するのでしょう。しかし、磯風さんも比叡さんも、ちゃんとできないなりに努力をしているんですよね?

   ですから、努力しているところは褒めてあげたいところなのですが……」

浜風&金剛「…………………」

提督「一番いいのは、料理の上手な人に教えてもらうのが一番なのですが……」

浜風「間宮さんは食堂の切り盛りで手一杯ですし……」

金剛「鳳翔さんハ、普段から鎮守府の家事をしているから忙しいでしょうシ……」

提督「……要は、料理が上手な人でしたらいいんですよね?」


 ―数分後、駆逐艦寮―

提督「…と言うわけで、貴女の力を借りたいんです。春雨さん」

春雨「それは構いませんけど……どうして私が?」

提督「春雨さんは普段から自炊しておりますし、その料理の腕は他の駆逐艦の皆さんからも上々です。その腕を見込んで、磯風さんと比叡さんに、

   料理を教えてもらいたいんです」

春雨「……分かりました。この春雨、不肖ながら、頑張ります!」

 ―16時過ぎ、特別艦寮・キッチン―

春雨「では、頑張りましょう!」

磯風「うむ、よろしく頼む」

比叡「むー…戦艦のお姉さんが駆逐艦の子に料理を教わるのって、なんだか不満……」

提督「貴女の料理の腕ってそんな事にこだわっていられないくらい絶望的なんですから、少しは我慢してください」

比叡「私の料理って、そこまでだめですかね?皆さん、食べた後は涙ながらに『美味しい』って言ってましたよ?」

提督「その涙は別の意味でしょう…。では、春雨さん、よろしくお願いします」

春雨「はい、分かりました!では、始めましょう!」

磯風&比叡「はーい」

春雨「今回のメニューはカレーですね。定番中の定番です」

磯風「私は作れない事はないが…」

比叡「私だって、カレー何てお茶の子さいさいですよ」

提督「普通カレーはピンクだの青だの奇抜な色はしていませんよ」


春雨「材料の切り方が雑ですよ?もっと丁寧に切ってください」

磯風「しかし、戦場ではそんな時間と手間を掛けるわけには…」

春雨「今は戦場の事を気にしないでください」


春雨「あ、比叡さん。そのタバスコはどうするつもりなんですか?」

比叡「あ、いえ。アレンジを……」

春雨「アレンジは料理ができるようになってからにしてください。不慣れな間はレシピ通りに作ればいいんですよ」

 ―数時間後―

磯風「ううむ…今回は一段と疲れたぞ……」

比叡「はー…いつも通り作ってたらこんなに疲れたりはしないのに……」

春雨「今回の料理で分かった事があります」

磯風&比叡「?」

春雨「磯風ちゃんは材料の切り方や分量が雑ですし、比叡さんはやたらアレンジをしたがるって感じですね」

磯風「え、私はそんなに雑だったか?」

春雨「雑でしたよ。ほとんど目分量だったでしょう?今まで美味しくできなかったのはそれが原因です」

磯風「むぅ…分かった。以後、気を付けよう」

春雨「比叡さんも、かつては御召艦で、料理は老舗ホテル並みだって話だったのに、なんで今はこうなっているんですか」

比叡「それはその……レシピ通りに作るんじゃ、他人の敷いたレールの上を走っているだけでつまらない、と思ってしまったから…」

春雨「そんな事は、料理がしっかりできるようになってからにしてください」

提督「あ、終わりました?」

春雨「はい、終わりました。2人とも、まだ上手とは言えませんが、前よりはマシになったと思います」

提督「春雨さんは、料理に関しては手加減とかしませんね」

春雨「そうですね……料理は、食べてくれた人に‶美味しい‶って言ってもらいたいし、自分の作った料理で皆が笑顔になってくれるのでしたら、

   それほどまでに嬉しい事はありませんから…」

磯風&比叡「……………………」

春雨「ですから、2人とも、食べてくれる人が笑顔になってくれるように、料理は愛情と丹精を込めて作りましょうね」ニコ

磯風「……ああ、そうだな」

比叡「そう…ですね」

春雨「……さて、このお2人の作った失敗作はどうしましょうか……」

提督「当然、本人に食べてもらいましょう」

磯風&比叡「えっ」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪春雨≫

白露型駆逐艦五番艦。艦娘No.205。優しい笑顔と長い薄ピンクの髪がトレードマークの、おとなしめな女の子。白露型の姉妹艦とは仲が良く、その中でも

村雨や夕立とは特に仲が良い。由良や明石とも仲良し。料理が得意で、その腕は駆逐艦の中でもトップクラス、鎮守府でも評判が良い。出撃も遠征も、

そつなくこなす事ができるが、特に鼠輸送任務は大得意。

好きな言葉は『無病息災』。

今日はここまでにします。

>>442
  春雨の話、いかがでしたか?春雨は>>1が持っておらずキャラもつかみにくかったので、妙な感じの話になってしまいました。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、リクエストにありました伊勢の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



今更ながら気づいた事。

制空権を喪失すると、空母が艦載機を飛ばせなくなる。

乙乙
瑞鶴をリクエストします
それ言われて今気がついた...

愛宕お願いします


雷とかの「ダメ提督製造機」連中をお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました伊勢の話を書いていきます。

>>515-517
  瑞鶴、愛宕、ダメ提督製造機連中(雷、浦風、夕雲でよろしいでしょうか?)了解しました。

それでは、投下いたします。

 ―15時過ぎ、カレー洋制圧戦・Dマス(東方主力艦隊)―

ズッドオオオオオオオン

戦艦ル級flagship「グオオオオオオ……」撃沈

伊勢「よっしゃ、敵艦隊旗艦撃滅成功っと!祥鳳、古鷹、援護ありがとね!」

祥鳳「え、ええ…」

古鷹「こ、こちらこそ」

伊勢「?2人ともどうしたのさ?」

祥鳳&古鷹「い、いえ。なんでもないです」

伊勢「???」

【仲直り】

 ―19時過ぎ、食堂―

伊勢「うーん……」

日向「伊勢?どうかしたのか?」

伊勢「あ、日向聞いてよ!それがさ~、祥鳳と古鷹がなんだか冷たいんだよ、最近」

日向「?どういう事だ?」

伊勢「詳しくはね、これこれしかじかなんだよ」

日向「なるほどな……それはつまり、あれだ」

伊勢「?」


日向「沖ノ島の一件で、2人は伊勢に対して恐怖を抱いているんだ」


伊勢「……………………」

日向「……どうした?」

伊勢「そっか……皆の敵を、と思ってやったんだけど……余計なお世話だったのかな…」

日向「いや、そうは言ってないさ。ただ、あの時のお前の行動が、私を含めて、あの時あの場にた皆を恐怖させたんだ。特に、繊細な性格をしている、

   古鷹と祥鳳は特にな」

伊勢「……別に、恐怖を植え付けるつもりはなかったんだよ」

日向「伊勢にその気はなくても、あの2人は心に相当な傷を負っているぞ」

伊勢「………どうすればいいのかな」

日向「簡単だ。2人の誤解を解けばいいのさ」

 ―20時過ぎ、戦艦寮―

伊勢「誤解を解く……つまり、仲直りって事だよね…。どうすればいいんだろ…」

金剛「Oh,イセ?そんな悩んだ顔して、どうしたんデスカー?」

伊勢「あ、金剛…。実はね、ちょっと仲直りしたい人がいるんだけど、どうやって仲直りすればいいのか困っちゃって」

金剛「Ah,そんな事デスカー?ならバ、簡単デース!お茶に誘うのデース!」

伊勢「お茶?」

金剛「そうデース!お茶を飲んで気分が落ち着いたところデ、仲直りの話を切り出せバ、関係がこじれる可能性は低くなりマース!」

伊勢「そうか……なるほど…」

金剛「ワタシのティーセットをお貸ししますのデ、頑張ってくださいネ!」

伊勢「金剛……ありがと、やってみる!」


 ―翌日10時過ぎ、休憩室―

伊勢「ごめんね、休日なのに呼び出しちゃって…」コポコポ

祥鳳「いえ……お気になさらず…」

古鷹「それで、私達に話とは…?」

伊勢「まま、まずは一杯飲んでみて」

祥鳳「では……」スッ

古鷹「いただきます……」スッ

ゴクッ

祥鳳&古鷹「!!」ドクン

伊勢「?どうかしたの?」

祥鳳「……ちょっと、お花を摘んできます…」ガタッ

古鷹「……ちょっと、神様のいる場所に行ってきます…」ガタッ

伊勢「?」

 結局、祥鳳と古鷹は腹痛で寝込むこととなった。

 ―19時過ぎ、食堂―

伊勢「結局、祥鳳と古鷹、戻ってこなかったな……」モクモク

伊勢「…そう言えば、今日日向は遠征だったっけか……」

リットリオ「伊勢さん、失礼します。お隣、よろしいですか?」

伊勢「リットリオ……別にいいよ、どうぞ」

リットリオ「それでは、失礼しますね」ガタッ

伊勢「あ、そうだリットリオ。ちょっと聞きたいんだけどいいかな?」

リットリオ「はい、何でしょう?」

伊勢「仲直りしたい人がいるんだけど、どうすればいいのかな」

リットリオ「……仲直り、ですか」

伊勢「そ、仲直り」

リットリオ「……それならば、拳で語りましょう!」

伊勢「…え、拳?」

リットリオ「日本の漫画には、喧嘩してしまった時は拳をぶつけ合い、お互いを理解するシーンが良くあります。それにあやかって、殴り合いましょう!」

伊勢「う、うーん……」

伊勢(たまに川内や秋雲から借りる漫画にも、それっぽいシーンがあるし…間違ってはいないのかな…)

伊勢「そ、そうだね。やってみるよ」

リットリオ「あ、でも流石に殴り合うのはやりすぎだと思うんで、演習でもいいと思いますね」

伊勢「……分かった、やってみる。ありがとね」

 ―翌日10時過ぎ、演習海域―

祥鳳「一体どういう事でしょう…」武装済み

古鷹「昨日はお茶に誘ってくれて、今日は演習……」武装済み

伊勢「よーっし、じゃあ始めようか!」武装済み

祥鳳「…何か考えがあっての事でしょう。私達の練度を上げるためとか…」

古鷹「…そっか。じゃあ、伊勢さんのその考えに応えられるように、勝ちましょう!」


 ―1時間後―

祥鳳&古鷹「」撃沈判定

伊勢「あれ?手加減したはずなんだけど…」


 ―数十分後、執務室―

提督「そりゃ、46cm砲+12mm30連装噴進砲+32号水上電探+15.2cm三連装副砲を装備してたら、手加減してても軽空母・重巡洋艦は容易く沈められますよ」

伊勢「そっか……装備がいけなかったか……」

提督「というか、昨日あたりから、祥鳳さんや古鷹さんにやたら接触してますけど、どうしたんですか?」

伊勢「……実は、沖ノ島での一件で祥鳳と古鷹が私に恐怖してるって日向が言うから、何とか仲良くしようと考えて…色々仲良くなれる方法を模索して…」

提督「演習で一方的なリンチで仲良くなれるはずがないでしょう」

伊勢「でも、リットリオから『喧嘩した時は拳で語れば仲直りできる』っていうから…」

提督「それは二次元上での話だけですし、日本の文化を微妙にはき違えているイタリアの知識を鵜呑みにしないでください」

伊勢「無駄だったのか……」

提督「というか、何を謝るためだけに苦労しているんですか」

伊勢「へ?」

提督「ぶっちゃけた話……」

 ―18時過ぎ、休憩室―

伊勢「……あの時私は、皆がやられたこと、それと旗艦である私の不甲斐なさにカッと来て、あのル級flagshipを倒す事にしか頭になくて…」

祥鳳&古鷹「………………」

伊勢「……それで、私はル級をただただ潰して潰してとにかくつぶした……だから、あそこまでむごいことを…」

祥鳳&古鷹「………………」

伊勢「だから、それで2人に恐怖を植え付けちゃったのなら……ごめんなさい」

祥鳳&古鷹「………………」

伊勢「2人を怖がらせちゃって、ごめんなさい」

祥鳳「………あの時、てっきり私は、伊勢さんは『やられたらやり返す』精神の持ち主だったのかと思ってました」

伊勢「どこの半沢直樹…」

古鷹「私も、伊勢さんは本当は残虐な性格なんだと思ってました……」

伊勢「…確かに、そう思われてもいいような事をしちゃったよ」

祥鳳「でも、私達の事を思ってくれたのでしたら、それは嬉しい限りです」

古鷹「ええ。祥鳳さんの言う通りです。今まで伊勢さんに対して恐怖していたことを、私達が逆に謝りたいくらいですね」

伊勢「祥鳳…古鷹……」


提督「最初から、真向に謝ればいいだけの話ですよ」

日向「確かに、何かの形で示すより、言葉で示した方がいいからな」



 ―同時刻、沖ノ島海域・Jマス(敵侵攻中核艦隊)―

戦艦ル級flagship「伊勢……恐ロシイ子ッ…!」

駆逐二級elite「ドウシマシタ急ニ!?」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>455
  伊勢の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました秋雲の話を書いていく予定です。

また、秋雲のリクエスト消化後に、以下の話の中から1つを書きますので、見たい話がありましたらその番号をお書きください。

①対人恐怖の提督

②のんびり屋さんの提督

③地味な提督


アルペジオイベントもやろうかと考えていますが、まだ未定です。また、次のスレはこのシリーズの続きか、【遊戯王×艦これ】になるかもしれません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>1における艦娘の年齢の見解。

・駆逐艦…11~15歳  ・軽巡洋艦&速吸…16~18歳  ・重巡洋艦&一部戦艦…19~22歳

・空母&一部戦艦&明石&あきつ丸…21~25歳  ・潜水艦…中学生と高校生の中間ぐらい

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました秋雲の話を書いていきます。

また、明日に投下する話は、『対人恐怖の提督』になりますので、よろしくお願いします。

それでは、投下します。

 ―13時過ぎ、資料室―

提督『この資料を取ってきてください』

秋雲「まったくもー……オータムクラウド先生も冬に向けて頑張らなくちゃあいけないというのに、それでもあの提督は無条件で秘書艦指名とか……。

   ま、いいけどね」ウロウロ

秋雲「えーっと…どこにあるんだろ、一体……ん?」


『この箱、開けるべからず』


秋雲「……開けるなって言われると、開けてみたくなっちゃうんだよね~」ゴソゴソ

秋雲「でも、何が入ってるんだろ……提督秘蔵のエロ本?なわけないよ―」パカッ


(箱一杯に詰め込まれている薄い本)ギッチリ


秋雲「ね……………………………」

【同人誌と鎮守府事情】

 ―数分後、執務室―

秋雲「提督、これは一体何なのかな~?」

提督「その前に、頼んだ資料を持ってこなかった上に開放厳禁の箱を勝手に開けた挙句持ち出してきた貴女を呵責したいんですけど」

秋雲「今の秋雲からすれば、提督の言葉が完全に‶親にエロ本が見つかった時に言い訳をする中学生‶にしか聞こえないんだけど~」

提督「解体してやろうか」

秋雲「それは勘弁して。んで、真面目な話、この薄い本って何?」

提督「その同人誌は、内容が海軍の機密にかかわっていたり、一般読者に対して間違った海軍の常識を吹聴するような内容のものです」

秋雲「一通り表紙を見てみたけど、『削除対象』ってハンコが押されているのもその理由?」

提督「はい。ちなみに、貴女の作成した同人誌に削除対象のものはありませんでした」

秋雲「ま、秋雲も曲がりなりにも海軍総司令部で働いているからね。下手な事はそうそう書けないよ」

提督「本当なら、海軍を淫らに描写するこのような同人誌は全て規制したいものなんですけど、それは流石に厳しすぎるという意見が多かったので、

   却下となりました」

秋雲「それってつまりあれでしょ?18禁の同人誌は全部ダメー!って事でしょ?」

提督「そうなりますね」

秋雲「そうなったら困るよ~。秋雲の同人誌のほとんどって、そっち方面のが多いんだし~」

提督「まあ、海軍の機密に関する事を書いていなければいいんですけど」

秋雲「そう言えば、ショタ・ロリ提督とかの本は規制してないんだね。間違っているのに」

提督「ええ、ロリショタ提督とかも間違っているんですよ、海軍としては。提督となれるのは、海軍学校で2年間の教育期間を経て、提督の適性あり、

   と判断された者のみです。そして、海軍学校には18歳以上の人しか入学できませんし、飛び級で入学する事も不可能です。つまり単純計算で、

   提督になれる方の最低年齢は20歳です。ですから、これらの本も規制したいんですけど…」

秋雲「でも、規制はしないんだね。どうして?」

提督「………一部の需要が多かったから、ですね」

秋雲「ああ………陸奥さん、自分がモデルの同人誌がショタ提督との絡みか凌辱系しかないって怒ってたから、純愛系描いてあげようかな…」

提督「ぜひそうしてあげてください」

秋雲「ところで提督、その書類は?さっきは無かったけど」

提督「ああ、これですか。つい先ほど、新たにブラック鎮守府の報告がありましたので」

秋雲「また見つかったの~?もうこれでいくつ目?」

提督「さあ、私がここに就いてから実に十幾つ目でしょうか」

秋雲「…今さらなんだけど、ブラック鎮守府の定義って何なの?同人誌でもたまに見るけど」

提督「艦娘の心身状態を顧みずに出撃や演習を繰り返す鎮守府ですね」

秋雲「もちっと分かりやすくお願いします…」

提督「……まず、分かりやすく言いますと……損傷を負っていても無理に出撃させる鎮守府です。具体的には、中破、小破などの万全ではない状態で、

   深海棲艦と戦わせる感じですね」

秋雲「そう言えば……ウチって、体力がマックスの状態じゃなきゃ出撃させてくれないよね」

提督「万が一で、沈んでしまう可能性もありますから」

秋雲「うーん……でも、それって難しいんじゃないかな?資材とかの関係で入渠に手が回らない鎮守府もあるし…」

提督「そうであれば、その艦娘を出撃させないか、出撃自体を控えればいいだけの話です。資材が少ないからと言う理由で入渠させずに出撃させるのは、

   許される理由にはなりません。まあ、手持ちの艦娘が少ない、と言う理由であれば仕方がありませんけど」

秋雲「確かにねぇ……」

提督「他には、艦娘の生活環境が著しく低い、ですね」

秋雲「え?」

提督「最低限度の食事も睡眠も与えず、昼夜ぶっ続けで艦娘を運用する鎮守府です」

秋雲「そんな鎮守府あるんだ……」

提督「残念ながら、あるんです」

秋雲「あ、艦娘に暴力を振るうのも、ダメなんでしょ?」

提督「当たり前です。艦娘に暴力と言うのは、拳で殴るか、性的な暴行を加えるかのどちらかに大きく分かれます。つまり……」ガサゴソ


『ほぉら、もっといい感じで泣けよ一航戦様ァ!』

『だめ…やめ……』

『まだまだ満足できねえんだよ、メス豚ぁ。もっとアソコ締めろぉ!』

『もう…らめぇ……』


提督「こういうことしてる鎮守府大体アウト!!」パシコンパシコンパシコン

秋雲「うわぁ……凌辱系って、見てるだけでも結構クる……同人誌書いてる秋雲が言うのもあれだけど…」

提督「まあ、ブラック鎮守府の提督は大体ろくな末路をたどりませんから」

秋雲「ブラック鎮守府の提督や、加害者ってどうなっちゃうの?」

提督「加害者が艦娘だった場合は即刻解体、提督や整備員などの人間の場合は…」マドノソトミル

秋雲「?」


提督「シベリア送りです」


秋雲「刑罰ひどくない!?」

提督「ロシア側との協定でもあるんです、これ。もしロシアが深海棲艦の襲撃を受けた場合日本は全面的に協力する代わりに、ブラック鎮守府の連中を、

   シベリアの強制労働施設で死ぬまで働かせるという協定が」

秋雲「えらいひどい協定だな!」

提督「ロシア側は大いに喜んでいましたよ。『日本に守ってもらえる上に労働力をこちらに流してくれるとは、日本はなんて優しいんだろう』、と」

秋雲「あー…最近になってロシアがやけに友好的になったのってそれが理由か……」

提督「……話が少しそれますが、凌辱系も需要があるせいで規制する事が困難なんです」

秋雲「…仮に、仮にだよ?海軍の凌辱系の薄い本見て興奮した奴が海軍に入ってきたら、どうするの?」

提督「まず、そのような輩が海軍に入る事自体あり得ません。話したかどうかはわかりませんが、提督に慣れる資格があるのは妖精さんが見える人で、

   勉強は二の次です。そして、邪な心を持っているものに妖精さんを見る事はできません。妖精さんが見えるのは、優しい心を持つ人だけですよ」

秋雲「それでも、ブラック鎮守府っていうのはできちゃうんだよね…」

提督「ええ、やはり、艦娘が自分の思うような戦果を挙げられない、連日の資材消費や書類整理で心が荒んでいき、最後にはブラック鎮守府になってしまう、

   と言う感じです」

秋雲「……前々から気になってたんだけど、ブラック鎮守府ってどうして分かるの?」

提督「それにもまた、妖精さんが関わってくるんです」

秋雲「妖精さんが?」

提督「…実は、この事実を知っているのは海軍総司令部のわずかな人だけなんですが……」ヒソヒソ

秋雲「ほほう……」


提督「海軍総司令部を含む全ての鎮守府には、提督にも艦娘にも見えない謎の妖精さんが住んでいるんです」


秋雲「え、そんな妖精さんがいるんだ…」

提督「ただ、私と司令長官だけが見る事ができます。そしてその妖精は、各鎮守府にそれぞれ2~3人いて、そこの提督や整備員の様子を監視しているんです。

   まさに、海軍の007」

秋雲「秋雲達には見えないの?」

提督「残念ながら。話を戻して、その妖精さんが、監視している提督や整備員がブラック鎮守府に値するアクションを取った場合、妖精さんネットワーク、

   まあ独自の情報伝達網を用いて、各鎮守府に情報をリーク、最終的には総司令部に情報が上がってくるんです。そして、その情報を参照にして、

   ブラック鎮守府の摘発をするんです。その後のブラック鎮守府の調査は、憲兵団の仕事ですね」

秋雲「はー……鎮守府の事は、妖精さんがみんな見ているんだねぇ…」

提督「その妖精さんは、鎮守府に提督が着任した瞬間から生まれ、今日この日まで監視しているんです」

秋雲「…そのことを知ってたら、下手なことできないね」

提督「まあ、これは海軍でも最重要機密事項ですから。下手に言いふらしたら更迭/解体モノですからね」

秋雲「おお…怖いね…」


提督「ですよね、青葉さん」


秋雲「えっ」

青葉「青葉、ナニモキイテナイデスヨー」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪秋雲≫

陽炎型駆逐艦十九番艦。艦娘No.132。ドヤ顔とその口から除く白い歯が眩しい好奇心旺盛な女の子。制服は夕雲型のものだが、秋雲自身は陽炎型。ゆえに、

秋雲は夕雲型と間違われてしまう事が多々あるが、秋雲自身は気にしていない。イラストを描くのが大好きで、鎮守府の皆をモデルによく絵を描いている。

同人誌も書いており、夏と冬のイベントには毎回参加している。よく巻雲や他の艦娘を巻き込んで同人誌作成をしている凄い迷惑イラストレーター。

好きな言葉は『芸は身を助ける』。

今日はここまでにします。

>>468
  秋雲の話、いかがでしたか?ブラック鎮守府・同人誌・妖精さんの認識はあくまで>>1個人の見解ですので、あしからず。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、対人恐怖の提督の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



艦これプレイヤーあるある?

艦娘の名前ゆかりの場所へ行くと、心が躍る。ソースは、東名高速・足柄SAに止まると心が少し踊る>>1

(本当に陸奥の純愛系同人誌が全くと言っていいほど無いのはなぜなのか)

五月雨ちゃんマジ天使リクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、対人恐怖の提督の話を書いていきます。

>>544
  五月雨、了解しました。


それでは、投下いたします。

 ―16時過ぎ、執務室―

提督「羽黒さん」

羽黒「は、はい?」

提督「明日、いすみ第壱拾鎮守府へ向かいますが、ご一緒しますか?」

羽黒「?なぜ、私を誘ったんですか?」

提督「そこの提督は、前にも少し話した提督がいるんです」

羽黒「前に話た方、ですか?」

提督「ええ、対人恐怖症の提督です」

羽黒「……あ」

【対人恐怖、疑心暗鬼】

 ―翌日10時過ぎ、いすみ第壱拾鎮守府正門―

提督「さあ、着きましたよ」

羽黒「対人恐怖なのに、会う事ができるんですか……」

提督「ええ。ある条件が付いてきますが」ピンポーン

羽黒「?」

ガチャリ

『はい』

提督「海軍司令本部の斑です。視察に参りました」

『分かりました、少々お待ちください』

ガチャン

羽黒「今の方が、ここの司令官さんですか?」

提督「はい」

羽黒「なんだか、普通そうですし、会うのを拒むような感じもありませんでしたけど…」

提督「今は、大丈夫なんでしょう」

羽黒「今は?」

ガチャ

扶桑「お待たせいたしました、斑提督」

提督「ありがとうございます。では、入りましょう」

 ―数分後、執務室前―

コンコン

扶桑「提督、斑補佐官がいらっしゃいました」

??『ありがとうございます、では、入ってください』

扶桑「では、どうぞ」ガチャ

提督「失礼します」

羽黒「し、失礼します」

 執務室に入った提督と羽黒の目の先には、こちらに背を向けて座っている男がいた。その男は、くるりと椅子を回してこちらに顔を向ける。しかし…

羽黒「………え?」


 その提督は、顔が見えなかった。首から上が、機械のようなもので覆われていたからである。

 首の部分は、青を基調とした機械で大きく覆われており、喉仏があるあたりにはスピーカーが付いていた。

 そして提督の顔は、白を基調とした機械的なマスクで髪の毛まで覆われている。目の部分に青く光るレンズがはめられていて、顔の下半分には、

弧を描くように透明なアクリル板がはめ込まれている。そのアクリル板の奥に見える提督の口は、少し笑っているようにも見えた。


いすみ鎮守府提督『お久しぶりです、斑提督。そして、そちらの羽黒さんは、初めましてですね』

 その提督の声は、どこか機械じみていて、首を覆っている機械のスピーカーの部分から聞こえていた。

羽黒「は、初めましてっ!羽黒です」

臨憧『私は、いすみ第拾鎮守府の提督、臨憧 夕(りんどう ゆう)と申します。以後、お見知りおきを』

羽黒「は、はい」

 羽黒は、不思議な気分だった。まるで、ロボットと会話しているようだったのだから。

臨憧『それにしても、斑提督とお会いするのは、いつぶりでしょうか』

提督「そうですねぇ……前に、一度司令本部に来た時以来ですかね?」

 提督と、臨憧と名乗る男(?)が話している様子を見て、羽黒は違和感を覚えた。

羽黒「……あれ?」

 そう、この臨憧提督がはめているマスクのアクリル板から覗く唇が、ピクリとも動いていない。提督と話しているのに、ただ唇は笑っているだけだ。

提督「?どうしました?」

羽黒「あの…臨憧司令官って、口が動いてないのに、話せてる…?」

臨憧『ああ、これですか。気にしないでください。私は声帯を潰してしまっているので、口を動かして話す必要が無いんです。私が今話しているのは、

   脳の信号を読み取って、このスピーカーで音声を発しているだけです』

羽黒「声帯が潰れてるって……深海棲艦にやられたんですか?」


臨憧『いえ、これは自分からやった事です』


羽黒「へっ…!?」

提督「………………………」

臨憧『理由は……聞かない方がいいでしょう。聞いたところで、貴女方に私の人生を分かるはずもない』

扶桑「………お茶を、淹れて来ます」

臨憧『ああ、すみませんね、扶桑さん』

パタン

提督「……貴方の性格、やはりまだ直っていないんですね」

臨憧『性格というより、性根でしょうか。治そうとしても、治せないものなんです』

羽黒「司令官……なぜ、この臨憧司令官は、こんな機械を身に着けているんでしょうか…」

提督「…それは、臨憧提督自身の口から聞くといいかもしれませんね」

臨憧『………貴方は、前からそう言う方でしたね』

提督「これが私の主義でもありますので」

臨憧『…最初に言っておきますが、話したところで同情を誘うつもりもありません。それだけは、理解しておいてください』

羽黒「…はい」

臨憧『……私はこれまでの人生で、「人間はそう簡単に信じられるものではない」という事を骨の髄まで思い知らされました』


 臨憧夕の人生は、裏切りと失望の連続でしかなかった。

 親しくなった友人は、簡単に臨憧を裏切り、別の者とつるんで臨憧を蹴落とした。成績が上で、人望もあった臨憧を妬んだその『親友』は、

クラスの連中に偽りの情報を流して臨憧をクラスから孤立させた。それが結果的に、恩師でもある先生から得ていた信頼を失う事にもなった。

 臨憧は、親友などと言うものは信じられないと悟った。


 恋心を抱いた女性は、簡単に他の男と寝るような尻軽だった。甘い言葉で臨憧を誘惑し、臨憧の心に付け入って抱いていた淡い恋心を大いに弄んだ。

その『恋人』の本性に気づく事ができなかった臨憧自身にも非はあると言えるが、臨憧の気持ちを分かっているような事を言っていただけにショックだった。

 臨憧は、恋人などと言うものは偽りでしかないと悟った。


 社会人で先輩と仰いだ人は、自分に過酷な仕事ばかりを任せる外道だった。自分に対して好印象を持たれるような言動を臨憧が入社した時から繰り返し、

確固たる信頼関係を築く事ができたと臨憧が認識してきた頃になり、その男は林道を蹴落とすような言動をし始めた。

 臨憧は、先輩などと言うものはただの上下関係を表す言葉でしかないと悟った。

 その繰り返しの中で、臨憧は最後に悟った。

 人間など、信じられないと。

 両親はそれでも臨憧の味方をしてくれたが、その時の臨憧には、それすらも疑わしいとしか思えなかった。ただ、自分を利用するために味方している、と。

 臨憧は、多くの人間から裏切られたことで心が腐り、自殺を図った。

 包丁を喉に突き立てて死のうと考えたが、なぜか死ぬ事ができなかった。


臨憧「…………………ぅ」

 臨憧が目を覚ましたのは、どこかの病室だった。目だけを動かして周りを見ると、部屋には自分しかいないようだった。そして体を起こそうとすると、

首が動かない。それと同時に、首に鋭い激痛が走る。

臨憧「………………ぁ……ぇ……!!」

 そこで気づく。ろくに声も出せない事に。声帯が潰れてしまったのだろう。

臨憧「……………………ぉ………」

 しかし、臨憧はそんな事がどうでもよかった。死ねなかったことに対して、臨憧は落胆する。そして、ふと窓の外に体を向ける。

 すると……

臨憧「…………!?」

 窓の外に見える木の枝に、何か、小さな人間が見えるではないか。

臨憧「…………な…………ぃ……」

 その小さな人間は、こちらを見てひそひそと何かを言っている。

 その直後、外からバタバタというあわただしい足音が聞こえてきた。臨憧は反射的に病室の入り口を見る。そして、ガラッと扉が開かれた。

医師「目を覚ましたのかね!?」

 その医師と臨憧の目があった瞬間。

臨憧「……………………………」

 臨憧の意識は突然途切れた。

 次に目を覚ますと、意識が途切れたのと同じ時間のように見えたが、日にちは結構進んでいるようだった。

臨憧「…………………」

 臨憧は体を起こす、前に起きた時に比べると、痛みは幾分かは和らいでいた。

 そして、脇の机に置いてある『臨憧 夕殿へ』と書かれている手紙に気づく。

臨憧「………………?」

 臨憧は、その手紙を取って中身を確認する。

 一通り読んだ後で、臨憧はその手紙の内容を理解して……。

臨憧「………………………」ニヤ

 かすかに笑った。



臨憧『その手紙は、特例で海軍学校への入学を許可するものでした』

羽黒「特例?」

提督「基本的に、身体に著しい障害を持つ者は提督として着任できません。臨憧さんは、声帯が潰れて声も発する事ができない上に、人間と肉眼で、

   目を合わせるとアレルギーが発生するような方ですから…しかし」

臨憧『私が病室で見た、木の枝に立っている小さな人間、あれは妖精さんでした』

提督「そして、妖精さんネットワークで海軍総司令部へ臨憧さんの事が伝わり、妖精さんが見えるという事で特例で海軍学校入学が許可された…」

臨憧『その恩恵で、この首の装置と顔のマスクを得る事ができました。言葉を話せないというのは、とても不便ですし、人と顔を合わせられないのも、

   また不便でしたから』

羽黒「……人と顔を合わせられないって……」

臨憧『これまで何人もの人間に裏切られ、だまされてきたことで、私は人間と言うものを信じる事ができなくなってしまいました。そして、対人恐怖症に…。

   私の症状は、肉眼で人の顔を見ると、脳が勝手に意識を途切らせてしまう、と言うものです』

提督「要するに、人の顔を直に見ると気絶する、と言うわけです」

臨憧『この症状は、私が眠っている間に脳のスキャンをされ、発見されたそうです。現代では治療法は存在しません。ですが、海軍学校に入学する事で、

   そのお詫びと言う形でこのマスクと首の装置をいただけたのです』

羽黒「そのマスクにはどんな意味が……」

臨憧『人の顔を見ても失神する事が無いように、脳に特殊な信号とリラックスを与える電波を与えているんです。まあ、この方が過ごしやすいですから』

提督「つまり、今ここでマスクを外せば…」

臨憧『おそらく、失神してしまうでしょう。失神しない可能性は0とも言えませんが。なぜか、信頼できる方に関しては肉眼で顔を見ても失神しません。

   まあ、親ぐらいしかいませんが』

羽黒「……つまり、貴女にとって司令官さんは、信頼できない、と」

臨憧『……はい』

羽黒「そんな、誰も信用できないような方が、どうして提督を……?」

臨憧『私も元々、提督になることに関してはあまり乗り気ではありませんでした。海軍に入ったのも、私のこの不自由な体を補助してくれる機器目当てと、

   何かをしていなければすぐにまた、人を疑いすぐに自殺するような人生を送りそうな気がして』

羽黒「……………」

臨憧『ですが、提督となって艦娘の子たちと接しているうちに、私は少しだけ変わる事ができたような気がしたのです』

羽黒「?」

臨憧『これまで接してきた人間は、私を裏切るような方たちで、腹の内に何をため込んでいるかわからないような人間ばかりでしたが、艦娘は違いました。

   皆、裏表のない感情と言葉で私に接してきてくれて、こんな姿の私にも優しく接してくれている方ばかりでした』

提督「…………ですけど、それで解決したわけじゃないんでしょう?」

臨憧『最初の内は、優しく接してくれている皆さんに対して、私も心を開こうとしたのですが、そこで思い出したのです。これまでに私を裏切った者たちも、

   同じように最初は優しく接して最終的には裏切り蹴落としてきた…。もしかすると、ここの艦娘の方たちも同じなのではないか?そう一度疑い始めると、

   その可能性をぬぐえなくなってしまったんです』

提督&羽黒「………………………」

臨憧『ですから、今この鎮守府にいる艦娘の方々を私は真に信頼しているわけではありません。まあ、本当に信頼している方もいますけど』

提督「……それは、先ほどからお茶を淹れに行ったまま帰ってこない扶桑さんですか?」

臨憧『…………………………人の心を見透かす能力をお持ちですか』

提督「私にはマインドスキャンはできません。あくまで、この前の貴方と扶桑さんのやり取りを見て予測したまでです」

臨憧『ふふっ…………扶桑さんは、今休憩室で待機させています。この私の過去を聞かれて私から離れられても困りますから。必要でしたら、

   呼び戻しましょうか』

提督「いえ、結構です。今回の目的は、あくまでここの視察ですから」

臨憧『ああ、そうでしたね。私の過去を聞かせるために招いたわけではありませんでした。では、早速参りましょう』

提督「お願いします」

羽黒「……………」


 ―数時間後、帰り道―

羽黒「……あのような方も、提督になる事ができるんですね」

提督「提督と言うものは、みな何かしらのトラウマやつらい過去を抱えているものです。みなしごである私や、両親がいない提督もたくさんいますし、

   あの瑞理提督もまた、過去に傷を負っているんです」

羽黒「………あの司令官は、いつか自分の症状を克服できる時が来るんでしょうか……」

提督「彼は一応、あれでも人を信じられるように努力はしているんです。その努力が報われれば、症状は回復するでしょう」

羽黒「……司令官さんは、私達の事を信じてくれているんですか?」

提督「私ですか?もちろんですよ」

羽黒「…そうですか」ニコ


【続く?】

【キャラクター紹介】

≪臨憧 夕(りんどう ゆう)≫

関東・いすみ第壱拾鎮守府提督。年齢は21歳。常にマスクとマフラー型装置を装着している、対人恐怖症(肉眼で信頼できる者以外の顔を見ると気絶)の男性。

子供の時から、親友、恋人、先輩など親しい人間から裏切られて蹴落とされた経験があり、それの積み重ねによって対人恐怖症になる。提督になった事で、

多少回復してきたがそれでもまだ艦娘の事は完全には信用できていない。鎮守府で最も信頼できる艦娘は扶桑。趣味は読書。

好きな言葉は『晴耕雨読』。


[マスク]

臨憧夕が常時顔に装着している装置。臨憧が人の顔を見てもすぐに気絶しないように、脳に特別な電気信号とリラックス効果のある電気信号を送っている。

この装置をつけてずに臨憧が人の顔を見ると、脳が勝手に意識を途絶させてしまう。


[マフラー型装置]

臨憧夕が常時首に装着している装置。自殺未遂によって声帯を潰してしまったために喋れなくなったので、会話をサポートするために海軍が開発した。

脳に取り付けた端子で脳からの信号を受け取り、受け取った信号を人工音声に切り替えてスピーカーから発する。この装置が無ければ臨憧は会話が行えない。

今日はここまでにします。

臨憧夕の話は、おそらく続きます。


明日は>>1の都合上、投下できません。

次回の投下は、明後日の11月14日、午後9時以降に、リクエストにありました瑞鳳の話を書いていく予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



いよいよイベントまであと1週間。

2つ前のイベントで入手した艦娘(葛城、早霜、野分)が1度も改造できてないってどういう事…

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました瑞鳳の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―23時過ぎ、空母寮・祥鳳&瑞鳳の部屋―

瑞鳳「うーんっと……」カチャカチャ

祥鳳「……すー…すー…」

瑞鳳「このパーツを取り付ければ……」カチャリ、カチャリ

祥鳳「……すー…すー…」

瑞鳳「…できたっ!フレーム完成!」

祥鳳「むにゃ……むにゃ……」

瑞鳳「さて、次は色を付けないと…」

【空に憧れて】

 ―翌日8時過ぎ、食堂―

瑞鳳「うー………」ズズズ

龍驤「どないしたん、瑞鳳?えらい眠そうやな」

祥鳳「また昨日、夜遅くまでプラモを作っていたのよ」

龍驤「また徹夜したんかいな」

瑞鳳「一度作り始めると……途中で終わらせるのがなんか…」

龍驤「今度は何を作ったん?」

瑞鳳「…九七式艦攻(村田隊)……」

龍驤「あんたも好きやなぁ……」

瑞鳳「あ、そう言えば龍驤。この前頼まれてたの、できたよ」

龍驤「お、ホンマか?じゃあ後で、運動場でやってみよ!」

瑞鳳「うん、わかった!」

祥鳳「もう……ほんとに2人とも好きね……」

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「新しい装備の提案、ですか」

赤城「ええ、詳細はそちらを」

提督「…………デコイの艦載機?」

赤城「具体的には、デコイの艦載機を飛ばして敵の目を引き付け、敵がそちらに気を取られているすきに反対方向から艦載機や他の皆さんで攻撃する、

   と言った形です」

提督「…確かに、そうすればいいかもと思いますが…それでしたら、攻撃を終えた艦載機や、運用している艦載機を別個で操れば…」

赤城「…提督、艦載機の運用は、提督が思っているほど簡単ではありません。自分の脳内で指示を構築し、艦載機に乗っている妖精さんへ伝える……。

   言ってしまえば簡単ですが、実際にやるのはとても困難です。艦載機1機ずつに指示を出すのはとても難しいですし……その中の数機の艦載機に、

   『敵を引き付けるように操縦しろ』と指示するのも、難しいんです」

提督「……あれですか。同じ九七式艦攻の妖精さんに、『敵を攻撃しろ』と言う指示と『敵を引き付けろ』と言う指示を同時にするのは難しい、と」

赤城「そういう事です。艦爆も艦攻も艦戦も、敵艦載機と戦ったり敵の艦を沈めたりと、役割はあります。仮に艦爆に敵を引き付ける役割を任せると、

   敵艦を沈められる可能性も低くなってしまいますから……。それならばいっそ…」

提督「初めからデコイ用の艦載機を用意し、そのデコイには初めから『敵を引き付けろ』と指示を出しておけば、後は艦攻などの攻撃用艦載機の運用に、

   意識を集中できるというわけでですか」

赤城「はい」

提督「……分かりました。しかし、この赤城さんの新装備案を承認するにしても、新装備開発担当の夕張さんは、次の大規模作戦に向けての新装備開発で、

   てんてこ舞いですし、明石さんも多忙です…。申し訳ございませんが、この艦載機が実現するのは少し先になってしまいますが……」

赤城「…仕方ありませんね。本来は、大規模作戦に備えて提案するつもりでしたし…」

バルルルルルルルル!!!

提督「?」クルッ

赤城「…窓の外の……天山(六〇一空)の艦載機でしょうか……」

提督「……………………」

 ―数分後、運動場―

ブーン

龍驤「おー…さすがは瑞鳳やなぁ~……扱いがホンマに上手いわ~」

瑞鳳「え~、それほどでもないって~」


提督「瑞鳳さん、龍驤さん」スタスタ


龍驤「あ、提督」

瑞鳳「て、提督…どうしたんだろ…怒ってるみたい…」

提督「今日、私は艦載機の練習運用を認めた覚えはありませんが」

瑞鳳「へ?」

提督「あれですよ、あれ。天山(六〇一空)。勝手に装備倉庫から持ち出したんですか。でしたら厳重注意を…」

龍驤「あー、ちゃうちゃう!あれ、ニセモンや!」

提督「偽物?」

瑞鳳「ちょっとまってね……よい、しょ」ガチャガチャ

提督(リモコン?)

キイイイイン

瑞鳳「これ、ラジコンなんです」

提督「あ、そうだったんですか」

龍驤「にしても、キミが見間違えるくらい精巧に作られてるんやから、やっぱ瑞鳳はすごいなぁ~」

瑞鳳「それほどでもないよ~」

提督「え、これ瑞鳳さんが作ったんですか?」

瑞鳳「流石にモーターとリモコンは違うけど、フレームは私が作ったんだよ」

提督「フレームなんて作れるんですか」

瑞鳳「ホビーショップによく売ってるよ?自分で色を塗って組み立てて……」

龍驤「瑞鳳、趣味が艦載機プラモづくりなんやから、部屋がプラモでいっぱいや!でも、瑞鳳の作るプラモって本物そっくりやし…」

提督「………なるほど」

瑞鳳「?どうかしましたの?」

提督「瑞鳳さん、よろしければ、貴女の部屋のプラモデルも見せていただいてもよろしいでしょうか」

瑞鳳「へ、別に構わないけど?」


 ―十数分後、軽空母寮・祥鳳&祥鳳の部屋(祥鳳は演習中)―

提督「…これは、すごい数ですね」

龍驤「お、これは朝話してた、九七式艦攻(村田隊)か?」

瑞鳳「そう、上手くできてる?」

提督「そうですね……本物そっくりです」

瑞鳳「でも、あんまり増えすぎちゃって、祥鳳から『いい加減にして』って言われちゃって…」

提督「でしょうね。部屋の半分が艦載機のプラモとかで埋まってますし」

瑞鳳「それで、他の空母の皆におすそ分けをしてるんだけど、それでも減らなくて…」

龍驤「うちの部屋にもあるで。零式艦上戦闘機が」

提督「…それらすべて、瑞鳳さんが作ったんですか?」

瑞鳳「何度も言うけど、フレームやパーツは市販のを買って、それに自分で色を塗って、それを組み立てて、こんな感じにできるの」

提督「……瑞鳳さん、今後、お仕事を任せる可能性がありますので、お願いします」

瑞鳳「へ?」

 ―15時過ぎ、工廠―

提督「明石さん、今お時間よろしいでしょうか?」

明石「はい?どうしました?」

提督「1つ、作ってもらいたいものがあるんですが」

明石「何を作ってほしいんです?大きさによって、時間が大体変わりますけど…」

提督「これを…」スッ

明石「これ……九九式艦爆の矢?まさか、開発ですか?」

提督「いえ、この九九式艦爆と同じ大きさの艦載機のフレームとパーツを、作ってもらいたいんですけど」

明石「????」

提督「…要するに、組み立てたらこの九九式艦爆と同じぐらいの大きさになるようなプラモデルのパーツ部分を、作ってもらいたいんです」

明石「あ、あー…えー……はい。分かりました!それぐらいでしたら、ちゃちゃっとできちゃいますから」

提督「ああ、それと材料にはボーキサイトを使ってください」

明石「えっ」


 ―数日後、執務室―

瑞鳳「…これは?」

提督「艦載機プラモデルのパーツです」

瑞鳳「いや、それはわかるんだけど…具体的には…」

提督「赤城さんから、新装備の提案として‶デコイ艦載機‶がありまして、それの試作品と言った感じです。もともと敵の目を引き付けるのが目的ですから、

   通常の艦載機装備と同じように精巧に作る必要はありませんし、さらにプラモデルのようにすれば他の皆さんも手軽に作れるようになります。

   まずは、プラモデル作りが得意な瑞鳳さんに作って運用してもらい、感想を聞かせてもらえればと」

瑞鳳「なるほど…ちなみに材料は何?プラスチックの重さじゃないけど…」

提督「一応、それっぽさは分かるように、ボーキサイトを使っています。しかし、通常の艦載機を開発するより、はるかに資材の量は少なめです」

瑞鳳「ハイブリッドだね…色は?」

提督「貴女のご自由にどうぞ」

 ―21時過ぎ、空母寮・祥鳳&瑞鳳の部屋―

祥鳳「は~…今日も疲れた…」ガチャ

瑞鳳「………うーん…」

祥鳳「瑞鳳?またプラモデル?」

瑞鳳「ううん、新しい艦載機の試作品のテスト」

祥鳳「へ?」

瑞鳳「色は……敵を引き付けやすい赤にしようかな……」

祥鳳(色!?赤!?)


 ―試験運用後―

提督「いかがでしたか?」

瑞鳳「うーん…やっぱり、普通の艦載機とは違う感じがしたけど、扱いやすいって感じはあったよ」

提督「なるほど……その辺りはまた試行を繰り返さないと…」

バァン

提督&瑞鳳「?」

夕張「提督、新装備の開発にどうして一枚噛ませてくれなかったの!?」

提督「いえ、貴女には次の大規模作戦報酬となる新装備の開発と研究を任せたからですけど」

夕張「どうして、新しい艦載機開発試験何て面白そうなイベントに、参加させてくれないの~……」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪瑞鳳≫

祥鳳型軽空母二番艦。艦娘No.112(改はNo.113)。栗色の長い髪と、屈託のない明るい笑顔が特徴の優しい女の子。艦載機が大好きで、休日のほとんどを

艦載機のプラモ作成に費やしている。料理が得意で、その中でも得意な料理は卵焼き。その腕は、鳳翔や間宮も認めるほどである。同型艦のはずなのに、

祥鳳より胸が小さい…というか胸が小さい事が悩み。よくつるんでいる龍驤は親友。最近、新しい装備のテストという仕事を提督から任される。

好きな言葉は『青天白日』。

今日はここまでにします。

>>504
  瑞鳳の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。

  ちなみに、夕張が新装備開発担当と言う事に関しては、夕張がリクエストされた際に書く予定です。


明日はリクエストにありました瑞鶴の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



次のイベントの報酬新装備がデコイ艦載機、なんてことはないはず、です。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました瑞鶴の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。

 ―16時過ぎ、珊瑚諸島沖・Dマス(敵機動部隊本隊)―

ズドオオオン

装甲空母姫「クウ…ッ!」大破

瑞鶴「よっし、あと少しよ!」

装甲空母鬼「フン、馬鹿メ」バシュシュ

キイイイン

翔鶴「まず……っ、全員対空姿勢―」

バババババババ

ドオオオン

翔鶴「きゃあああっ!?」大破

瑞鶴「あっ、翔鶴姉!?」

【幸運の女神】

 ―17時過ぎ、執務室―

瑞鶴「……装甲空母姫の撃沈には成功。なお、我が艦隊の被害は、飛鷹さんが小破、古鷹さんが中破、翔鶴姉が大破です」

提督「また翔鶴さんが大破ですか……。青葉さん、今のドックの空き状況は?」

青葉「えーっとですね、今は第一ドックと第二ドックは前の出撃で被弾した飛龍さんと長門さんが使用してまして、第三ドックと第四ドックは空いています」

提督「飛龍さんと長門さんの残り入渠時間は?」

青葉「飛龍さんが残り1時間と13分、長門さんが2時間と24分です」

提督「瑞鶴さん、先ほど述べた被弾者の入渠時間は?」

瑞鶴「妖精さんからの報告だと、飛鷹さんが1時間46分、古鷹さんが2時間28分で、翔鶴姉は12時間以上だね」

提督「もう今日は出撃する予定はないが…。翔鶴さんには申し訳ないですが、高速修復剤でを使って回復してもらいましょう。その後第三ドックに飛鷹さん、

   第四ドックに古鷹さんを入居させて下さい。申し訳ございませんが、4時間以上入渠する艦娘に高速修復剤を使うわけにはいきませんから…」

瑞鶴「分かりました」

提督「それと、翔鶴さんは明日の出撃を蒼龍さんに代わってもらいましょう。…それにしても……また翔鶴さんが大破ですか」

瑞鶴「そうなのよ……もう大破しないで帰ってきた日なんてないくらい……」

青葉「青葉の記録だと、最後に大破せずに帰ってきたのは今から1年前ですね。それも、中破」

提督「結局被弾する事には変わらないんですか」

瑞鶴「なにせ、鎮守府正面海域に出撃しても、敵のラッキーパンチでワンパン大破させられたもん」

提督「ラッキーにもほどがあるでしょう」

瑞鶴「…じゃあ、報告も終わったし、失礼するね」

提督「ええ、お疲れさまでした。詳細な報告書は、明日の夕方まででお願いします」

瑞鶴「りょーかい」

パタン

提督「……翔鶴さんは、日頃から不幸にさいなまれていますからねぇ。出撃でもこれじゃ、心が疲れるでしょうに」

青葉「ホントですねぇ。青葉だったら耐えられません」

提督「それより……気になる事があるんですが」

青葉「なんでしょうか?」

提督「………青葉さん、すみませんが3日間の間、翔鶴さんと瑞鶴さんの生活を監視していただけませんか」

青葉「見返りは?」

提督「新しいカメラと、有給休暇3日でどうでしょう」

青葉「青葉にお任せーっ!」


 ―19時過ぎ、食堂―

瑞鶴「翔鶴姉、あっちのテーブルで食べよ!」

翔鶴「ええ、構いませんよ」

ズルッ

翔鶴「きゃあっ!?」

瑞鶴「翔鶴姉!?」

鳳翔「あ、床に油のぬめりが。掃除のし直しですね」

 ―20時半過ぎ、浴場―

カポーン

翔鶴「はぁ……出撃した後のお風呂って、気持ちいい…」

瑞鶴「翔鶴姉、背中洗ってあげるよ!」

翔鶴「あら、いいのかしら?じゃあ……」ザバァ

ズルッ

翔鶴「へぶっ!?」ゴチン

瑞鶴「ああっ、翔鶴姉!お湯に沈んでいく!」

蒼龍「あー、湯船で足が滑ったのか…」


 ―22時過ぎ、空母寮・翔鶴&瑞鶴の部屋―

翔鶴「はあ、疲れた…」バサッ

瑞鶴「それじゃ、お休み。翔鶴姉」バサッ

翔鶴「ええ、お休み。瑞鶴」

バキィッ

翔鶴「ぎゃっ!?」ドサッ

瑞鶴「翔鶴姉~!?」

翔鶴「ベットの底が抜けるなんて……現実でもあるのね…」


 ―翌日10時過ぎ、ショッピングモール―

翔鶴「あっ、財布が無い!鞄に穴が…!!」

瑞鶴「ええっ!?それじゃ何も買えないじゃない!」

翔鶴「もういやぁ……」メソメソ

 ―数日後、執務室―

提督「3日間の間、貴女たちの行動を監視させていただきました」

瑞鶴「は、はあ!?何それ、もろプライバシーの侵害じゃない!」

翔鶴「瑞鶴、少し落ち着いて……」

提督「直接監視してたのは青葉さんです。私は別に何も見ていません」

瑞鶴「じゃあ何のために青葉に監視を…?」

提督「翔鶴さんが普段から運が無い、不幸だと言っている上に、出撃でも被弾率が高いので、少し確かめたいことがあったんです」

瑞鶴&翔鶴「?」

提督「翔鶴さんが不幸になるときは、大体瑞鶴さんが一緒にいるという事です」

翔鶴「なっ…?」

瑞鶴「ちょ、それって私が翔鶴姉の運を吸い取ってるって言い方じゃない!」

提督「……そもそも、艦娘の運と言うのは、まだ未解明な部分が多いんですよ。艦娘のステータスの1つとして‶運‶と言うものがありますけど、それが何か、

   影響を及ぼしているのかどうかもまだ分かっていません。一部の提督は、『被弾率が低い』『攻撃の命中率が高い』『夜戦で強くなる』といった噂が

   横行していますが、それらはまだ実証されていません」

翔鶴「確かに……私や扶桑さんに山城さん、陸奥さんも『運が悪い』って言うだけで…」

提督「分からないゆえに、運がどういうシステムなのかもわかりません。運のいい艦娘と一緒にいると運を吸われるとか、それとは逆に、運の悪い艦娘が

   1艦隊に2人以上いると、逆に運が上がる、とかそういう話も出てきますが。それもまた未解明です」

瑞鶴「そっか……じゃあ、運が高い私が翔鶴姉と一緒にいたから翔鶴姉の運がどんどん悪くなっていくって事か…」

提督「まあ、私も『運の悪い翔鶴さんと運のいい瑞鶴さんが一緒の艦隊に居たらトントンで運が普通並みになるんじゃ?』と思って一緒の艦隊にしたんですが」

瑞鶴「この提督さん意外とあほだ!?」

提督「まあ、姉妹艦同士の方が色々やりやすいというのもありますし……。そこで、1つ提案があります」

翔鶴&瑞鶴「?」

提督「しばらくの間、翔鶴さんと瑞鶴さんは離れて生活してもらいたい」

瑞鶴「ええっ!?」

提督「これは、先ほど言った‶艦娘の運‶の実態を探るためでもあります。具体的には、翔鶴さんを運の値が平均程度の方ばかりの艦隊に組み込んで、被弾率が

   下がるかどうかを確かめ、なおかつ翔鶴さんが不幸な目に遭う事態が怒らなくなるかどうかを確かめようと」

翔鶴「……分かりました」

瑞鶴「翔鶴姉!?」

翔鶴「期間はどれぐらいでしょうか?」

提督「大体1週間ほどでしょうか」

瑞鶴「ええええ………」

提督「では、寝る時は翔鶴さんは飛龍さんと部屋を代わってください」

翔鶴「分かりました」

瑞鶴「うぇぇ…翔鶴姉……」

提督「………………」


 ―数分後、廊下―

提督「……本当によかったんですか?」

翔鶴「ええ」

提督「一応、今回の‶運の実証‶という事で瑞鶴さんと引き離しましたけど、瑞鶴さんは相当悲しがっていましたよ」

翔鶴「ですけど、瑞鶴は私に依存しているところが若干ありますし、ここで少し、姉離れをさせた方がいいかと思いまして」

提督「…素直に『私と離れて生活して』と言えないあたり、翔鶴さんも甘いですね」

翔鶴「ええ。自覚しています」


 ―数日後―

飛龍「提督に言われた通り、翔鶴と瑞鶴は引き離して、出撃・演習・食事・入浴・入渠・睡眠を全て別々にさせてみたけど…」

提督「結果はどうでしたか?」

飛龍「うーん…翔鶴は被弾率が下がった感じがしなくもないし、不幸に見舞われることも少なくなったって本人は言ってたけど……」

提督「なるほど…」

飛龍「でも瑞鶴がね…」

提督「?」

飛龍「瑞鶴がなぜか敵への命中率が下がったり、毎日毎日溜息をついてたりして、なんかいつもの瑞鶴じゃないなーって」

提督「………………」


 ―20時過ぎ、中庭―

瑞鶴「………はぁ」

提督「瑞鶴さん」スタスタ

瑞鶴「あ、提督さん……」

提督「どうかしましたか?」

瑞鶴「べ、別になんでも…」プイッ

提督「…明らかに何かある感じでしょう?」

瑞鶴「……聞いてもらえる?」

提督「もちろん」

瑞鶴「…私が着任したのって、翔鶴姉より後じゃない?」

提督「ええ。先に翔鶴さんが着任してました」

瑞鶴「で、翔鶴姉は運が低くていつも不幸な目に遭って、私は幸運の空母……。それで、翔鶴姉が少しでも不幸な目に遭わないように私が翔鶴姉のそばにいる、

   そう決めた」

提督「………………」

瑞鶴「……でも、この前の提督の説明で、私が翔鶴姉の運を吸っている、って事だったんだと思うと…すごくいやで…」

提督「……あれは、あくまで一説です。本気にしてはいけませんよ」

瑞鶴「うん…そうも思っているけど……。翔鶴姉とはずっと一緒にいたから、こうして別々で生活しているのもなんだかつらいなあ、って」

提督「………………」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「やはり、運に関しては分からずじまいという事で、2人の別居生活は終了とします」

瑞鶴「はぁ~…よかったぁ~…」

翔鶴「私がいなくて寂しかったかしら?」

瑞鶴「そりゃもう…!」

提督「今後は、運の解明にはもう少し他の鎮守府の協力も仰ぐ必要がありますか……」


翔鶴「………また、大破してしまいました…」

瑞鶴「あれれ~…」

提督「…ぶっちゃけ、出撃する度に被弾して帰ってくると、資材を半端なく消費するんで何とかしてもらいたいんですが……」スッ

翔鶴「?」

提督「なぜか最近、翔鶴さんに限っては無いと思いますけど、自らが不幸という事を利用して多少注意や戦闘を怠っている、と私は思うんですが?」ゴゴゴ

翔鶴「ありませぇん!」


【終わり】

【おまけ】

提督「ちなみに…」

翔鶴&瑞鶴「?」

提督「運の低い方たちが大破で帰ってくることが多いので、冗談で『いっそ、まるゆさんを近代化改修に使ってしまおうか』と言ったら…」

翔鶴&瑞鶴「?」


提督「近くにいた木曾さんに、喉元に刀を突き付けられて『お前が永遠の闇を見る事も辞さないなら、やってもいい』と脅されました」


翔鶴&瑞鶴「」

提督「あの時の木曾さんの目、flagship並みの邪悪な目つきでした」

翔鶴「木曾ちゃん……まるゆちゃんのこと好きすぎでしょう…」

瑞鶴「というか、この提督さんがそんな状況に陥る事自体が驚きなんだけど…」

【キャラクター紹介】

≪瑞鶴≫

翔鶴型正規空母二番艦。艦娘No.107(改はNo.108、改二はNo.262、改二甲はNo.207)。ツインテールが特徴の、さばっとした性格の親しみやすいお姉さん。

幸運の空母と言われているが、本人は『ただ一生懸命に戦ってきただけ』と言っている。姉の翔鶴とは常に一緒にいるくらい仲良しで、翔鶴が姉として好き。

五航戦をバカにする加賀とは前まで仲が悪かったが、今では和解している。七面鳥(ターキー)は禁句。龍驤、瑞鳳、大鳳とは仲が良い。

好きな言葉は『青天の霹靂』。

今日はここまでにします。

>>515
  瑞鶴の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。次回の投下は明後日の11月17日の午後9時以降に、リクエストにありました愛宕の話を書く予定です。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


また、愛宕のリクエスト消化後に、以下のタイトルの話から1つを書こうと思います。

①のんべんだらり(のんびり屋の提督)

②地味鎮守府(地味な提督)

③深き海で(深海提督登場)

読みたい話がございましたら、その話の番号をどうぞお書きください。

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




試製甲板カタパルトなんて知らんがな。

乙でしたー、初期空母(だっけ?)祥鳳リクエストで
あと③

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました愛宕の話を書いていきます。

また、愛宕の話の後の話は、深海提督の話になりました。

>>585
  祥鳳、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―3日前、重巡洋艦寮・高雄&愛宕の部屋―

愛宕「うちの提督ったら、釣れないわよね~」

高雄「それ、どういう意味で言ってるのかしら?」

愛宕「いや、ことあるごとにアプローチしてるんだけどぉ、全然反応してくれないのよ~」

高雄「それ自分で言うのって……。それに、反応を示さないのなら、アプローチ止めちゃえばいいじゃない」

愛宕「でもね、理性に耐えているようにも見えて、それがまた可愛いのよ~♪」

高雄(ダメだこの高雄型二番艦)

高雄「もう、そんなにアプローチして提督の反応を見るのが楽しいんだったら、いっそデートにでも誘えばいいじゃない」

愛宕「……………………」

高雄(あら?)

愛宕「それ、いいわね!」

高雄「あ、しまった」

【ショッピングと女】

 ―翌日11時過ぎ、執務室―

提督「…………………」カリカリカリカリ

コンコン

提督「………どうぞ」

愛宕「失礼しま~す」ガチャ

提督「無駄なアプローチでしたら勘弁してください。大規模作戦前で書類が山積してるんですから」

愛宕「聞きましたよ、提督?最近また徹夜が続いているとか」

提督「そうですね……もう徹夜何日目だったか。まあ、理由はさっき言った通り、大規模作戦前だからですよ」

愛宕「気分転換に、出かけましょうよ?」

提督「だめです。外出できるほど余裕がないんですよ」

愛宕「んもう、そんな事ばっかり言って~。私みたいな金髪美人と一緒に出掛けられるのよ~?光栄でしょ?」

提督「それを自分で言うんですか。というかあなたと一緒に出掛けるんですか。ですけどさっき言った通り、大規模作戦前で休めないんですよ」

ガチャ

提督&愛宕「?」

司令長官「そんな事言って、黎明君は全然休まないんでしょ?大規模作戦中はもちろんだけど、大規模作戦が終わった後は後始末が忙しくて休めないとか、

     結局休まないじゃない」

加賀「大規模作戦中に連日徹夜が原因で倒れてもらっては、こちらとしても困るわ」

提督「…………………」

司令長官「大規模作戦は明後日からだし、今日か明日に気分転換に休んだらどう?愛宕君の言う通り、一緒に出掛けるのもよしだし」

加賀「その間の業務は、私が代行しておくから心配はいらないわ」

提督「………………………」

愛宕「ね、提督~?」

提督「…………分かりました、愛宕さんの提案に乗りましょう」

愛宕「やった!」

提督「ただし、出かけるのは明日です。今日はまだ仕事が残っていますので、これだけはやらせていただきます。加賀さん」

加賀「はい」

提督「明日の業務への引継ぎは、今日のフタマルマルマル(20時00分)に、執務室で行いますので、よろしくお願いいたします」

加賀「分かったわ」

愛宕(働き過ぎの提督を休ませるって名目でデートに誘う作戦、大成功~♪)


 ―翌日10時過ぎ、正門―

提督「では、加賀さん、司令長官。留守の間はよろしくお願いいたします」

司令長官「うん、分かった」

加賀「任されたわ。できれば、お土産の1つでも欲しいところね」

提督「考えておきます」

愛宕「じゃ、行ってきま~す♪」


司令長官「愛宕君も、やるようになったねぇ」

加賀「…あの人、前に‶アプローチを断る提督の反応が面白い‶って言って提督にちょっかいをかけてるらしいけれど、彼女提督に対する好意に

   気づいていないんじゃないかしら?」

司令長官「愛宕君、そんな感じあるからねぇ」

提督「で、行き先は?」

愛宕「最近できた話題のショッピングモールよ。電車で1時間ぐらいの場所」


 ―約1時間後、ショッピングモール―

提督「で、何で貴女は自然に腕に抱き付いているんですか」

愛宕「え~、だって人が多いし~」

提督「暑苦しいんですけど、正直」

愛宕(素直じゃないんだから~)

提督「…それにしても、大規模作戦前に鎮守府を空けて、提督代理の加賀さんに仕事を任せてしまって大丈夫だったのだろうか…。いかん不安になって来た…」

愛宕「も~、せっかく楽しいショッピングなのに、仕事の事は忘れましょうよ~」

??「提督~」

提督&愛宕「?」クルッ


夕張「提督、次はあの店に行こ!」

瑞理「任せて~、何でも買ってあげちゃうよ~」


提督「(ゴミ虫を見る目)」

愛宕「あら、あの人って確か第壱拾参鎮守府の提督さんじゃ…」

提督「見なかったことにして行きましょう」

愛宕「挨拶しなくていいのかしら~?」

提督「誰が休日に、好き好んで犬猿の仲の奴と話さなくちゃならないんですか」


夕張「でも、大規模作戦前日に鎮守府を休みにしちゃっていいの?」

瑞理「大丈夫大丈夫。鎮守府が1日休みなったくらいで別に死ぬわけじゃないんだし、書類がちょっと増えるくらいだから別に問題ないよ~」

提督「ふん」バキィ

瑞理「ぶへぼっ!?」

夕張「!?えっ、提督!?」

愛宕「さっき話したくないって……」

提督「こちとら3日連続徹夜で書類を片付けてる身だというのに、この男の言い分がなんかムカつきました。反省も後悔もしていません」

瑞理「完全に八つ当たりじゃねえかこの冷血提督!」

提督「作戦要領を全て考案して決定するこちらの身にもなって下さい。」

瑞理「まったく……ところで、お前と愛宕ちゃんは何?デート?」

提督「いえ、そういうわけでは」

瑞理「ふーん、やっぱ結局お前も巨乳派だったのか。やーい、巨乳派のむっつり提督~」

提督「……………いますよねぇ、男女が一緒にいると『お前ら付き合ってんの~』ってバカにしてくる思考回路が子供みたいな男」

瑞理「」ピクッ

提督「女と見れば誰彼見境なく侍らせるろくでなしのスケコマシハーレムクソ野郎に、むっつりとは言われたくありません」

瑞理「………ああ、そっか。お前枯れてんのか」

提督「刻んで魚の餌にしてやろうか」

瑞理「やってみろ、返り討ちにしてやるよ」

愛宕「ハイハイ2人ともストーップ!!」

夕張「ここ公共の場だから!そういういざこざは勘弁して!!」

ザワ・・・ザワ・・・

愛宕「まったくこの2人ときたら……少しは仲良くできないの?」

提督&瑞理「こんな奴と仲良くなれる可能性なんてこれっぽっちもない」

提督&瑞理「……………………………」ギリギリギリギリ

夕張「おお、綺麗にシンクロしたわね」

愛宕「まあまあ2人とも……そうだ、ここで会ったのも何かの縁だし、ここは皆で一緒にショッピングしましょ?ね?」

夕張「そ、そうしよう!ね、提督?」

瑞理「夕張ちゃんがそう言うんなら……仕方ないかな」

提督「…仕方ないですねぇ」

瑞理「まったく、今日は何て日だ。せっかくの休日だというのに、こんな奴と会うなんて」

提督「最強の雪風提督が何言ってるんですか」


 ―数分後、アクセサリー店―

愛宕「色々な種類があるわね~…」

提督「私は男性ですから、こういったもののセンスは分かりかねますが…

夕張「わ~、このリボン可愛い~欲しいな~」キラキラ

瑞理「買ってあげようか?」

夕張「え、いいの?」

提督「ああ、夕張さん。そのリボン、貸していただいてもいいですか?」

夕張「え、あ、はい」スッ

提督「どうも」スタスタ

夕張&瑞理&愛宕「?」

提督「すみません、これ1つ」

店員「はーい。650円になりまーす」

夕張&瑞理&愛宕「!?」

店員「ありがとうございました~」

提督「夕張さん、これどうぞ」

夕張「あ、ありがとうございます…」

瑞理「お前っ!何他人の鎮守府の艦娘たぶらかしてんだ!?」

提督「いえ、こういった時は女性の買いたいものを男性が買ってあげるべきなのでしょう?そのルールに乗っかったわけです。それに、貴女も前に一度、

   私の鎮守府の方をたぶらかしたでしょう」

瑞理「こんの…いけしゃあしゃあと……愛宕ちゃん!」

愛宕「へっ、な、何かしらぁ?」

瑞理「僕が買ってあげるから、何でも欲しいもの言ってみて!」

愛宕「え、ええっ?」

瑞理「あっちの方かな?あっちの方に色々あるから行ってみよう!女の子は男に欲しいものをおねだりしていいって特権があるんだから!」スタスタ

愛宕「ちょ、あれ~?」グイグイ

提督&夕張(何言ってんだかわからない…)

提督「まったくあの男は……」

夕張「あはは…でも、あれがデフォですから…」

提督「…夕張さんも大変でしょう?」

夕張「?何がですか?」

提督「あんな女たらしが提督じゃ、貴女もセクハラされたりするのでは?」

夕張「あー……確かにそういう事もされますけど…」

提督(否定はしないのか)

夕張「あの人は、ちゃんと私達の個性を把握してくれていますし、私達にできない事はやってくれます。そして何より、あの人はとても優しい方です。

   セクハラでエロいところが目立つ提督ですけど、本当は優しい方です」

提督「………………………………」

夕張「斑提督も、少しはあの人と仲良くした方がいいと思いますよ」

提督「……考えておきます」

 ―同時刻―

瑞理「まったくあの男は……」

愛宕「あはは…でも、あれがデフォだから…」

瑞理「…愛宕ちゃんも大変でしょ?」

愛宕「?何がかしら?」

瑞理「あんなドS冷血堅物が提督じゃ、愛宕ちゃんも退屈してるんじゃないの?」

愛宕「あー……確かにそういうところはあるけど…」

瑞理(否定はしないのか)

愛宕「あの人は、ちゃんと私達の個性を把握してくれて、私達にできない事はやってくれているわ。そして何より、あの人はとっても優しい方よ。 ドSで、

   冷血堅物なところが目立つけど、本当は優しい方よ」

瑞理「………………………………」

愛宕「瑞理提督も、少しはあの人と仲良くした方がいいと思うわ」

瑞理「……考えておくよ」


 ―数十分後―

夕張「あ、お帰りなさい~」

提督「愛宕さん、どうでしたか?」

愛宕「結構楽しめたわよ~。話もいろいろ聞いてもらったし」

瑞理「夕張ちゃん、こいつに何かされなかった?」

夕張「ううん、色々話を聞いてもらったから」

提督&瑞理「でも、こいつと仲良くした方がいいって、100%不可能だ」

提督&瑞理「………………………………」フンギイイイイイイイイイイイイイイイイイ

愛宕&夕張(絶対この2人仲が良いでしょ)

 ―14時過ぎ―

ざわ……ざわ…

提督「?何かあったんですか?」

愛宕「なんかぁ、カップルの痴話喧嘩みたい」


『あんたってサイテー!私のほかに彼女が10人もいたなんて!』

『待ってくれ、俺には11人の中から1人を選ぶなんてできなかったんだ!皆、魅力的で可愛かったから…!』

『そんな都合のいい事言って責任逃れしようとするなんて……クズ!下種の極み!!もう知らない!』

『ま、待って、話を聞いてくれ~!!』


夕張「なんか、あの男の人が11股してたみたい」

愛宕「あらあら~…」

提督&瑞理「………………………」

提督「……女性ばかりの鎮守府でも、このような問題が起こりかねないんですよね」

瑞理「……うん、僕の鎮守府でも怒り得るってことだよね」

提督「……このような事が無いよう、お互い気を付けましょう」

瑞理「……そうだね、そうしよう」

愛宕&夕張(共感した!?)


 ―帰り道・列車内―

提督「今日はいい気分転換になりました。誘ってくださってありがとうございます」

愛宕「い、いえいえ、別にいいのよ~?」

提督「明日からの大規模作戦、頑張りましょう」

愛宕「そ、そうね…」

愛宕(2人の仲が少しだけ縮まったのはいいことだけれど、それの原因が女性との交際問題って、女の私からしたら凄い微妙な気持ちなのよね…)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪愛宕≫

高雄型重巡洋艦二番艦。艦娘No.60。大きな胸と艦橋が特徴の、色々ふかふかしているお姉さん。普段は穏やかに振る舞い、ぱんぱかぱーんと開放的に皆と

接している。身体のフカフカは駆逐艦の皆に人気。提督に対してはアプローチを仕掛けているが全く報われない。しかし反応を示さない事についても、

面白がっている。それが好意からくる行動という事に本人は気付いていない。若干太っているようにも見えるが実際はただの着ぶくれ。

好きな言葉は『後は野となれ山となれ』。

今日はここまでにします。

>>516
  愛宕の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、深海提督の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



明日からの大規模作戦、頑張っていきましょう。

このイベントで、清霜や翔鶴、長門がドロップできるのならドロップしたいです…。

イベント開始前の>>1鎮守府資材状況。これがどこまで下がっていくのか……。

燃料:111920  弾薬:75622  鋼材:278884  ボーキ:209090  高速修復剤:754

利根のカタパルト不調リクエストします

こんばんは、>>1です。遅くなってしまいました。

今日は、深海提督の話を書いていきます。

>>603
  利根、了解しました。

それでは、投下いたします。

 ―20時過ぎ、深海棲艦・本拠地―

装甲空母姫「ツイニ、我ラガ艦隊ニ、人間ノ提督ガ着任スル事トナッタノカ」

港湾棲姫「ハイ……地上世界ニテ、我々ノ提督トナル素質ノアル者ヲ探シ、見ツケタノデス」

装甲空母姫「ソウカ……期待シタイモノダ」

南方棲戦鬼「デハ……早速、ソノ者ヲ迎エル準備ヲスルトシマスカ」

装甲空母姫「無論ダ。快ク、‶我ラノ世界‶へ迎エヨウ」

【深き海で】

 ―翌日12時―

男「………………」

装甲空母姫「ヨウコソ、深海棲艦ノ世界ヘ」

港湾棲姫「我々ハ、アナタノ事ヲ快ク迎エルワ」

南方棲戦鬼「コレカラ我々ハアナタノ駒……。好キナヨウニ使ッテクダサイ」

男(以下深海提督)「……なら、1つだけ質問させてくれ」

装甲空母姫「何カ?」

深海提督「……なんだ、この雰囲気」


レ級「はっはっは!このターキーもーらった!」

北方棲姫「あっ、それほっぽの分!」

泊地水鬼「こらこら……まだいただきますも言ってないのに…」

空母棲姫「ねえ、早く食べちゃわない?私特製のケーキが美味しくなくなっちゃう」


港湾棲姫「?何、とは?」

深海提督「これが人類の敵・深海棲艦の雰囲気か!全然イメージと違うよ!なんだこのほのぼのとした雰囲気!というか、この転校生歓迎会みたいな雰囲気!」

南方棲戦鬼「言っただろう?快く迎えるって」

港湾棲姫「新しく来た人を迎えるために、パーティを開くのは当然でしょう?」

深海提督「……一理あるから反論できないんだよな…」

深海提督「そもそも……お前ら本当に深海棲艦なのか?」

レ級「もぐもぐ……そだよ~。君みたいな元一般人にはなじみが無いかな?」

深海提督「新聞とかでチラッと見たことがある程度だよ……ていうか、俺が元一般人だって事を知ってんの?」

北方棲姫「昨日、こーわんから教えてもらった」

深海提督「………そもそも、昨日ひどい目に遭ったんだぞ?」


 ―昨日、海沿いの道―

男「へー…深海棲艦によって沿岸都市が襲撃…か」

男「………ふん」

ザバァ

男「ん?」クルッ

??「ソノ目……気ニ入ッタ…」

男「なん、お前っ―!?」

ガスッ


深海提督「いきなり誰かが俺を殴ったと思ったら、目覚めたら薄暗い部屋だったんだぞ…」

港湾棲姫「あ、貴方を殴ったの、私…」

深海提督「お前かよ!」

港湾棲姫「ご、ごめんなさい……痛かった?」

深海提督「痛いよそりゃ……殴られただけで気絶するなんて経験、初めてだったからな…」

港湾棲姫「提督の初めて……きゃっ///」

深海提督「何想像してるんだお前」

深海提督「そもそも、なんで俺を深海棲艦の提督に何て仕立て上げるんだ?」

装甲空母姫「そうね……まあ、大きな理由は……」チラッ

深海提督「?」

装甲空母姫「……貴方のその瞳の奥に、何かどす黒い感情が見えたから、かしら」

深海提督「………………」

装甲空母姫「その感情は、そうね……何か、悲しみとか痛みとか、そんな感じの感情が色々混じったようなものね」

深海提督「…………分かったような口を」

泊地水鬼「装甲空母姫さんは、人を見る目がありますから」

南方棲戦鬼「あー、じゃあつまり、装甲空母姫の言ってる事はあたりって事かな?」

深海提督「帰るぞ」ガタッ

港湾棲姫「あーあー、待って待って!」

空母棲姫「帰ろうとしても、無駄よ」

深海提督「なんで」

空母棲姫「ここ、深海2000mよ」

深海提督「まて、その理屈だと俺は水圧で死んでる事になる!」

空母棲姫「大丈夫よ。この本拠地はそういう物理法則が通用しない造りになってるから」

深海提督「流石は深海棲艦……何でもありって事か」

装甲空母姫「それと、貴方の脳内には特殊な装置が埋め込んである。貴方が我々の支配下から逃れようとした瞬間に、その脳内の装置が作動して、

      貴方の脳を破壊するわ」

深海提督「くっ……いつの間にそんなことを……」

北方棲姫「ねー、それよりターキー、ケーキ!」

レ級「早くしないと私が全部食べちゃうぞ~」

深海提督「…敵陣地のど真ん中で…なんか食欲湧かないな……」

装甲空母姫「あら、もしかして菜食主義者だったかしら?」

港湾棲姫「えっそんな…せっかく丹精込めて作ったのに……」シュン

深海提督「そういう問題じゃねえよ!あーもー、分かった!食うよ!食えばいいんでしょ!」

港湾棲姫「………」パアアア

深海提督「まったく……」パクッ

深海提督「……………うめぇ」

港湾棲姫「!!」パアアアアアア

空母棲姫(あの子分かりやすいわねぇ)

レ級「じゃあこの唐揚げは私のもの!」

泊地水鬼「あっ、レ級ちゃん、ちゃんとサラダも食べてね?」

レ級「えー、野菜きらーい」

南方棲戦鬼「じゃあレ級はサラダを食べるまでケーキ無しな」

レ級「な、なにいい!?」

北方棲姫「じゃあ、レ級の分のケーキもほっぽがもらう!」

港湾棲姫「ええ、いいわよ。たんと食べてね」

レ級「わー、分かった分かった!サラダ下さい食べるから!」


深海提督「………………」

深海提督(……なんだこの………家族みたいな感じは……)

 ―18時過ぎ、執務室―

装甲空母姫「……って感じ、大体わかったかしら?」

深海提督「…大体わかったよ。ただ……」

装甲空母姫「?」

深海提督「お前らが、何で提督を求めてるんだ?お前らは今のままでも十分強いだろう?」

装甲空母姫「そうね……艦娘達は、提督と言う司令官がいるから、新たな戦術を次々学ぶ事ができて強くなれる。そして、提督を信じる事でまた強くなる。

      そして、今の深海棲艦と艦娘の戦力の差は同等かこちらが若干劣るほど……。そこで、よ」

深海提督「?」

装甲空母姫「もし私達に、艦娘と同じく司令官と言う信じられる者がいたら、私達はもっと強くなれるんじゃないか、って思ったの」

深海提督「…つまり、俺はただお前らが強くなるためのダシって事じゃんか。下らない…」

装甲空母姫「そうでもないわ。現に、レ級も北方棲姫も港湾棲姫も、今日会ったばかりの貴方に親しくしてくれたでしょう?」

深海提督「……………」

装甲空母姫「まあ、あれよ。皆、異性が見てくれてると頑張れるじゃない?」

深海提督「俺は男だから女の感情なんざまったくわからん」

装甲空母姫「でも、貴方もここが気に入ったんじゃないかしら?さっきの歓迎会で、貴方は私達に優しい目を向けてくれてたから」

深海提督「…自分でもわからなかったが気づいてたのか」

装甲空母姫「私はこれでも、人を見る目はあるから」

深海提督「泊地水鬼の言った通りか……。まあ、悪くはないかな」

装甲空母姫「なら、しばらくの間はここに居たら?私達を指揮するというのは楽しいだろうし、貴方も退屈しないと思うわよ」

深海提督「……そうだな」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪深海提督≫

深海棲艦本拠地に、提督として着任した男。本名は不明。年齢は27歳。海沿いの道を歩いていたところを、装甲空母姫の命で地上世界近くに来ていた、

港湾棲姫に襲撃され、深海棲艦本拠地に連れてこられる。過去に何らかの経験を持ち、悲しみや痛みなどの様々な負の感情が混ざったような心を持ち、

それが深海提督に選ばれた理由だと、装甲空母姫は言っている。おそらく深海棲艦の提督という事を除けば、本作で一番まともな人かもしれない。

好きな言葉は『深謀遠慮』。

今日はここまでにします。

深海提督の話、いかがでしたか?深海棲艦組は、一番書きやすいかもしれません。


明日は、リクエストにありましたダメ提督製造機連中(雷、夕雲、浦風)の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



>>1提督、E-1を丙作戦・空母機動部隊で攻略する事に決定(しょっぱなから弾薬消費が半端ない)。

とりあえず目標はE-4クリアを目安に、堅実に行こうかと。

乙です
三川艦隊をリクエストします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありましたダメ提督製造機連中の話を書いていきます。

>>613
  三川艦隊、了解しました。メンバーは古鷹、加古、青葉、衣笠、天龍、鳥海でよろしいでしょうか?


それでは、投下していきます。


E-2の攻略固定編成を見て、発狂しそうになった。

 ―19時過ぎ、食堂―

雷「大規模作戦始まっちゃったわね~…」

浦風「そうじゃのぉ……。皆大規模作戦で忙しそうだもんのぉ」

夕雲「でも、装甲も薄い、火力も低い私達の出番って、そんなにないんじゃないかしらぁ?」

雷「だったらせめて、司令官の手伝いもしたいところなのに、司令官ったら…」


提督『私は大丈夫ですから。皆さんは、今は深海棲艦と戦う事に集中し、皆さんが無事に帰ってこられることを願いましょう』


浦風「あの提督さん、そがぁな事ばっかり言うとるがね…」

夕雲「最近、提督徹夜ばっかりって話よ?」

雷「後で司令官の部屋に行ってみようかしら」

夕雲「そうね、そうしましょう」

【休め提督】

 ―数十分後、執務室―

コンコン

提督『どうぞ』

雷「失礼するわ、司令官!」ガチャ

浦風「テゴに来たよぉ」

夕雲「私達にできる事があったら、何でもおっしゃってくださいね?」


(部屋に所狭しと積まれている紙の束)



雷&浦風&夕雲「」

提督「ああ、下手に動くと、積まれた紙の束が崩れてしまうので、気を付けてください」

雷「な、なんなのよこの紙束の数!」

浦風「紙の家でも作れそうなぐらいの量じゃのぉ」

夕雲「これ、全部読むんですか?」

提督「そっちの半分は二晩寝ずに読んだ方です。そっちの方は、まだ読んでいません」

夕雲「これ、全部大規模作戦の書類…?」

浦風「データ関係の書類なら、記録課の霧島先輩や鳥海先輩の持ち分じゃないん?」

提督「いえ…彼女たちは……」

雷「?」


提督「大規模作戦開始から2日目、各鎮守府から送られてくる膨大な量のデータ処理をした結果、過労で倒れました」


夕雲&浦風&雷「!?」

提督「今はそれぞれの自室で、榛名さんと摩耶さんが看病しています。結果、データ関係の書類も、私が見る事になったんです」

雷「この量を…一人で?」

夕雲「で、でも…夕張さんや大淀さんは?彼女たちもデータ処理が得意でしょ…?」

提督「夕張さんは新装備開発によって疲労がたまっていたので流石に仕事を任せられませんし、大淀さんは各鎮守府への情報伝達と作戦概要説明で、

   手一杯なんですよ」

雷&夕雲&浦風「…………………」

提督「一応、妙高さんとか高雄さんとかにも仕事を頼んでいますが、それでも減らないんです…」

雷&夕雲&浦風「…………………」

提督「さ、貴女たちは早く休んでください。明日になったら、出撃するかもしれませんし、編成の変更で遠征を急遽行う事になるかもしれないですし」

雷&夕雲&浦風「…………………」

 ―浴場―

かっぽーん

雷「…………」

夕雲「ねえ、雷ちゃん」

雷「…何?」

夕雲「…今、貴女が何を考えているか、分かる気がするわ」

雷「……私もよ」

浦風「ウチにも、2人の考えとる事が何となく分かるよ」

雷「………………」

夕雲「………………」

浦風「………………」

3人「司令官/提督/提督さんのお手伝いしよう!」

神通「風呂ぐらい……静に入らせてください……」

3人「あ、ごめんなさい…」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「…………はぁ」

雷「?司令官、どうしたの?」

提督「いえ…第2海域の編成がとてつもなくヘビーで……」

雷「?どうして?」

提督「各鎮守府からの報告だと、海路を固定させられる編成が、神通さん、雪風さん、浜風さん、三日月さん、皐月さんを組み込む編成のようですが……」

雷「え、でも……」

提督「雪風さんも浜風さんも練度が低いですし、三日月さんに限っては最近ここに来たばかりです。これでは、海路固定編成を組む事ができません。よって、

   海路固定を無視した編成にしたのですが、今度は重巡リ級flagshipが夜戦で大盤振る舞い……もう、胃薬が無ければやってられません」ゴクッ

雷「大丈夫…?な、何か私にできる事があったら言ってね?」

提督「……では、1つお願いしたいのですが…」

雷「?」

提督「先ほど第一艦隊が帰投し、編成を若干変えて出撃させようと思うのです。そこで、貴女に参加していただきたい」

雷「ええっ!?私が!?む、無理無理!そんなの無理だって!」

提督「お願いします。私と、この鎮守府を助けると思って、お願いします」

雷「よーっし、やる気出てきたわ!やってやるー!」


 ―数時間後―

雷「ぼっこぼこにされたわよ!うわーん!」

浦風「雷、提督さんの口車にええがぃに乗せられたんじゃのぉ…」

夕雲「じゃあ、次は私が行こうかしら」

雷「た、頼んだわよ…夕雲…!がくっ」

夕雲「はいはい、雷ちゃんはドックへ行きましょうね~」


 ―十数分後、執務室―

夕雲「提督、何か手伝ってほしい事はありますか?」

提督「やっぱり、‶ダメ提督製造機‶達が来る結果になりましたか」

夕雲「ダメ提督製造機って?」クスッ

提督「他の鎮守府では、夕雲さんと雷さん、浦風さんは提督の仕事をほとんどやってしまい提督を甘やかしてしまうから、そう呼ばれているんですよ」

夕雲「あら…それは光栄ですね。ふふっ」

提督「褒めてませんよ……しかしそうですね…では、夕雲さんそっちの書類を取ってくれますか?」

夕雲「これかしら?」グッ

夕雲「お、重い……」フラフラ

提督「あんまり無理して運ぶと…」

夕雲「きゃっ!?」グラッ

ドッシャアアアアアアン

夕雲「きゅ~……」

提督「まあ、そうなりますよね」


 ―15時過ぎ、執務室―

浦風「提督さん、ウチにテゴしてほしい事はある?」

提督「今度は浦風さんですか……しかし、貴女は昨日夜間遠征帰りでしょう?今日は休んでくださって結構ですよ」

浦風「それは嫌じゃ」

提督「何でですか?」

浦風「提督さんが1人で苦しんでいる姿を見たら、おちおち休んでもいられないよ」

提督「………………」

浦風「…どうしたん?」

提督「……疲れているせいか、すごいその言葉が体に染み渡る…泣きそうです」

浦風「苦しかったんじゃのぉ。ええよ、今はウチに甘えても」ダキッ

提督「………では、仕事を手伝ってください」

浦風「任せとき!」


雷「……これは…(入渠中)」

夕雲「と、とんだ伏兵がいたものね……(療養中)」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪浦風≫

陽炎型駆逐艦十一番艦。艦娘No.168。青い髪とやんわりとした広島弁が特徴的な、明るい女の子。陽炎型の中では比較的最近鎮守府に着任してきた。当初、

提督の雰囲気に押されて畏怖に近い感情を抱いていたが、今ではただ優しい提督と認識している。他の陽炎型はもちろん、金剛とも仲が良い。料理が上手で、

特に得意なのは広島焼。しかし磯風の料理の実験台にされるのは勘弁。胸部装甲が駆逐艦離れしている。戦闘好きな一面もある。

好きな言葉は『勝負は時の運』。

今日はここまでにします。

>>517
  ダメ提督製造機たちの話、いかがでしたか?

明日はリクエストにありました五月雨の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



E-2はどうしても兵にしなければならなかった。

雪風と浜風はいるけど未改造な上に練度が不十分…三日月と皐月に関しては今は手放してしまっている……。必然的に、ルート固定は不可能…。

しかし、>>1の前にまた立ちはだかるのか!重巡リ級flagship(夜戦)!!

乙、高翌雄&妙高リクエストします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました五月雨の話を書いていきます。

>>628
  高雄&妙高、了解しました。

それでは、投下いたします。

 ―16時過ぎ、執務室―

大淀「提督!」ガチャ

提督「大淀さん……どうかしたんですか?ノックもなしに」

大淀「先ほど最上さん率いる連合艦隊から電文が……!」

提督&五月雨「!」

大淀「『補給物資の輸送に成功、輸送作戦完遂』……第3海域、攻略成功です!」

五月雨「やったぁ~!」ピョン

提督「よかったですねぇ…。では、最上さん達は今から戻ってくるという事で?」

大淀「ええ……新しく仲間に迎える方を引き連れて……」

五月雨「じゃあ私、最上さん達と新しい艦娘の方の出迎えに行ってきます!」タタッ

提督「あ……お願いします」

【準初期艦】

 ―17時前、鎮守府付近海上―

ザザザザ

鹿島「海軍総司令部…ですか…」

吹雪「ええ、私達の鎮守府は他と違いまして…海軍関係の仕事もしなくちゃならないんですよね……」

鹿島「それはまた…やりがいがありそうですね」

吹雪「安心してください!私達が優しく指導させていただきますから!」

鹿島「ありがとうございます。それで、吹雪さんは初期艦と言う話でしたけど…」

吹雪「はい、その通りです!」

五月雨「吹雪ちゃーん!」

吹雪「あれ、五月雨ちゃん?どうしたの?」

五月雨「じつはこれこれしかじかで」

吹雪「あ、そうだったんだ…。じゃあ、鹿島さんを司令官のところに連れて行ってくれるかな?」

五月雨「うん、分かった!吹雪ちゃん達は、入渠ドックへ行ってて!」

鹿島「?」


 ―十数分後、執務室―

鹿島「練習巡洋艦・鹿島、着任しました。よろしくお願いいたします」

提督「よろしくお願いいたします、私がここの提督です。私達は、貴女を快く迎えます」

鹿島「ありがとうございます」ペコリ

提督「聞いているかもしれませんが、ここは海軍総司令部という事で、他の鎮守府とは少し勝手が違い、さらに1人当たりの仕事の量もまた変わってきます。

   一応こちらで、仕事の量は調整しますが、それでもよろしいでしょうか?」

鹿島「大丈夫です。とても、遣り甲斐がありそうでワクワクします」ニコッ

提督「嬉しそうで何よりです。分からない事がありましたら、他の皆さんにどんどん聞いてください」

鹿島「はい、分かりました」

提督「それと、貴女の姉である香取さんは今、多分寮にいますのでよろしければ後ほどお会いするといいでしょう」

鹿島「ほんとですか?」

提督「では、五月雨さん。すみませんが、そこの棚にある艦娘図録に、鹿島さんの名前だけ書き加えていただけますか?写真撮影と装備や性能のチェックは、

   また後日に行いますので」

五月雨「はい、分かりました!」タタタッ

鹿島「?艦娘図録?」

提督「私が保管している、この鎮守府の艦娘達のリストみたいなものです」

五月雨「きゃあっ!?」

ドッシャーン

鹿島「!?」ビクッ

提督「あー、またやってしまいましたか」

五月雨「うううう…」

鹿島「だ、大丈夫ですか!?」

五月雨「は、はい…」

提督「急に転ぶなんて、どうしたんですか?」

五月雨「思ったより…図録が重くて……」

提督「大丈夫ですか?」

鹿島「あのー、提督

五月雨「思ったより…図録が重くて…」

提督「大丈夫ですか?」

五月雨「だ、だいじょぶです」

鹿島「あのー、提督さん?」

提督「はい?」

鹿島「五月雨さんって、さっきも何もないところで転んだり、出合い頭に涼風ちゃんとぶつかったりしてましたけど、もしかして……」

提督「もしかしなくてもドジです」

五月雨「改めて真正面から言われると…辛いです」

鹿島「やっぱり……」

提督「しかし、ドジっ子と侮れませんよ?」

鹿島「え?」

提督「五月雨さんは、私が提督として着任してからかなり初期に来てくれたんですよ」

鹿島「え、でも確か初期艦は吹雪ちゃんって聞きましたけど…」

五月雨「えっと…それは…」

提督「私が提督となり、最初に建造した方が五月雨さんですよ」

鹿島「あ、そうだったんですか…」

五月雨「あの時の提督って、今よりずっと怖かったですもん…」

提督「あの時は、まだちょっと心の傷が癒えていませんでしたからねぇ…」

鹿島「心の傷!?」

提督「まあ、色々あったんですよ」

五月雨(この提督、実は結構怖くてS気質なところがあるんですよ)ヒソヒソ

鹿島(へぇ……それはまた、面白そうですね)ヒソヒソ

提督「聞こえてるぞ、女子のヒソヒソ話」

鹿島「でも…こんなドジな子が初期に来ていたなんて……うっかりどこかでドジで沈んでしまうような事になってると思ったけど…」

五月雨「流石の私でも怒りますよっ!」

提督「いえいえ、それでも彼女は凄いんですよ」

鹿島「?」

五月雨「攻略困難と謳われていた沖ノ島海域と、北方海域艦隊決戦にも参加してたんですよっ!」

鹿島「えっ、すごいです!」

提督「それも、そのどちらの出撃でも夜戦にて戦艦を撃沈するという功績も上げていますから。それもありまして、練度は吹雪さんに次いで駆逐艦の中で、

   最高です」

鹿島「思いのほかベテランだった!」

五月雨「でしょう?」フンス

提督「っと……それより五月雨さん…また一つお願いが」

五月雨「あ、何でしょうか?」

提督「すみませんが、第4海域の資料が隣の部屋にあったはずですから、取ってきてもらえませんか?」

五月雨「はい、お任せください!」

提督「ああ言った風に、最初期から私の下に居ましたから、鎮守府の事は大体は分かっています。そして、私に従順です」

鹿島「従順って……」

提督「そして、先ほどのような華々しい戦果も挙げていて、この鎮守府でもベテランと言っても過言ではないのですが…」

鹿島「?」


五月雨「きゃーっ!?」ズベシャッ
↑さっき散らばった紙を踏んづけてころんだ


提督「ああいう日常的なドジのせいで、ベテランっぽさが全く感じられないんです」

鹿島「マッチポンプ……」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪五月雨≫

白露型駆逐艦六番艦。艦娘No.83。蒼い髪とあどけない笑顔が可愛らしい、元気で健気な女の子。自他ともに認めるドジっ子で、日常的にオーソドックスな

ドジをやらかす(佐藤と塩を間違える、パンチラなど)。しかし実は鎮守府最古参組で、あ号艦隊決戦と北方海域艦隊決戦にも参加し、その上夜戦で戦艦を

撃沈せしめたすごいベテラン。初期艦である吹雪と、涼風と仲が良い。白露型と中々認識してもらえないのが少し悩み。

好きな言葉は『為せば成る』。

>>544
  五月雨の話、いかがでしたか?

  本日>>1鎮守府に鹿島が着任しましたので、ついでに登場させました。お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました祥鳳の話を書いていきます。

また、祥鳳のリクエスト消化後に、以下の話から1つを書いていこうと思いますので、どれか読みたい話がございましたらお書きください。

①のんびり屋の提督

②地味な提督

③イベント中北国鎮守府では

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



E-2、E-3をクリアしてからE-4に挑んだ時に思った事。

これだよ……これだよ、艦これのイベントってのは!敵を倒してゲージを削る、それが艦これイベントの醍醐味だよ!

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました祥鳳の話を書いていきます。

また、祥鳳の話のは、『イベント期間中の北国鎮守府』になりました。

それでは、投下していきます。

 ―11時過ぎ、空母寮・祥鳳&瑞鳳の部屋―

祥鳳「今日、少し暖かいわね…」

瑞鳳「そうだね…平年より少し高いって、さっき天気予報で言ってた…」

祥鳳「こうも暑いと…上着をこうしなきゃ…」ヌギッ

瑞鳳「もう……祥鳳も女の人なんだから、そんな簡単に服をはだけさせちゃだめだよ…」

祥鳳「でも暑いんだもの…」

瑞鳳「私はこれで我慢してるのに……」

祥鳳「…っと、そんな事より、提督に呼ばれているんだった…。行かなきゃ、じゃあね」

パタン

瑞鳳「…あの格好で提督の前に行くのって…」

【服装議論】

 ―数分後、執務室―

提督「瑞鳳さんのいう事はもっともです。女性がそう簡単に服をはだけさせるんじゃありません」

祥鳳「今日、暖かいんですよ?この服装のままじゃ、汗ばんで気持ち悪いんです…」

提督「戦闘中ならまだしも、ここは室内で、私も男性ですし少しは控えていただきたいです。もしその格好で外に出ようものなら、奇異の目で見られるか、

   性犯罪の被害者になってしまいますよ」

祥鳳「それはまあ……っていうか、私はそこまで非常識じゃありませんよ」

提督「……まあ、人に服装どうこう言われて腹が立つ私が、祥鳳さんに注意できる筋合いじゃありませんけど…」

祥鳳「え……提督って、服のセンスに口出しされたくないんですか?」

提督「そうですねぇ。服は着れればいいですし、さほど奇抜なデザインでもない限りは着ても構わないと思っています」

祥鳳「うーん…最近の男性はファッションにも気を使っているって聞きましたけど…」

提督「正直、ファッションなんてどうでもいいと思っています。ほかにもっと、知恵を使うところがあるでしょうと私は言いたいんです」

祥鳳「そう言えば…私服の提督って、どのような格好なんですか?」

提督「その日の気分によりますね。まあ、自分が着たい服を着ている、と言った感じです。他人の目なんてあまり気にしませんし…それに……」


提督「他人の服装を見てケラケラ笑う人なんて、見た目でしか人を判断できない残念な人と私は認識してますから」

祥鳳「うわぁ……」


提督「まあ、服装に関する問題は、海軍でも問題が多々あるんですけどね」

祥鳳「へ?」

提督「バレンタインの時、時雨さんとか睦月さんとかが、なぜかバレンタインの調理道具を持って出撃しましたよね?」

祥鳳「ああ…確かにそんな事が…」

提督「それに私が気付いたのは、彼女たちが数回出撃した後で、当然本人とその時の旗艦には厳重注意を施しました。戦闘と関係ないものを持っていくとは、

   万が一で沈んでしまったらどうするのか、と注意しました」

祥鳳「でも確か……その時のみなさんって、‶雰囲気で‶と言ってましたね…」

提督「当然拳骨をして、さらに出撃禁止を命令しましたし…」

祥鳳「しかし、夏は水着で出撃してた人もいましたよね?」

提督「あの水着、ただの水着だと思ってるでしょう」

祥鳳「へ?」

提督「あれ、市販の水着に妖精さんが何らかの力を施して、戦闘でも傷つかないようになっているんです」

祥鳳「そ、そんなことが!?」

提督「今の浴衣にだってそうですよ。まあ、クリスマスの時の服装は、さして戦闘に支障を及ぼしていませんでしたからスルーしましたけど」

祥鳳「妖精さんって……凄い…」

提督「別に鎮守府で着る分には全然構いません。しかし、戦闘ともなれば話は別です。いつ沈んでしまうかもわからないという緊張感漂う状態なのに、

   そんな水着と言う肌を大きく露出させる服装とは…いかがなものかと思います。祥鳳さんのそれも一緒です」

祥鳳「は、はい……」

提督「さらに問題がもう1つ」

祥鳳「まだあるんですか?」

提督「出撃で被弾する度に、服が破れたりしてしまうでしょう?」

祥鳳「ああ……私達はあまり気にしてませんけど……」

提督「あれ、服装を直しているのは‶縫合妖精‶と呼ばれている、妖精さんです」

祥鳳「ここでまたしても妖精さん!?」

提督「結構な数いますよ。顔はみな違いますけど、実に50人以上います」

祥鳳「そんな数いて顔がみんな同じでしたらよほど怖いですけど…」

提督「そして、この服が破れてしまう、という事にもまた問題があるんです」

提督「中破・大破で服装がボロボロなのに、女性のあられもない姿を見たいがために入渠させないという提督も最近増えてきているんです」

祥鳳「うぅ……なんの羞恥プレイですか…」

提督「実際に、総司令部に向けて迷惑だと直訴してきた艦娘がいまして、そのような行動をとり、かつ艦娘の方が嫌だと申告してきた場合に限り、

   その提督はブラック提督としてシベリア送りとなります」

祥鳳「ああ……」

提督「服装と言うものは、デリケートであり、気を付けなければならないものですからね」

祥鳳「私のこの格好も、気を付けなければ、ですね」


 ―同時刻、第壱拾参鎮守府・執務室―

瑞鶴「ねぇ…提督さん……いつまでこの格好でいればいいの?」大破

瑞理「もうちょっとだけ、もうちょっと」

瑞鶴「もう……いい加減入渠したいんだけど」

瑞理「ちょっと待って、僕が君と火遊びしてからにしてー!」ピョン


提督「なぜか今、すごい不快な気分になりました」

祥鳳「?」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪祥鳳≫

祥鳳型軽空母一番艦。艦娘No.94。長い髪と、胸にサラシと言う開放的な服装が特徴の、頑張り屋のお姉さん。普段は朗らかに笑っているが、戦闘に入ると、

一転して直情的になる。そしてMVPを取った時は子供のようにはしゃぐ。見た目は優しそうだが、本当は熱い性格をしており、皆を良く励ましたりもする。

室内にいる時の服装は普通の着物だが、戦闘時は着物の左半分をはだけさせる。暑い場合は室内でも脱ぐ。服をはだけさせることに抵抗があまりない。

好きな言葉は『立つ鳥跡を濁さず』。

今日はここまでにします。

>>585
 祥鳳の話、いかがでしたか?

  書き終わってから思い出しましたが、初期空母の設定がありました。申し訳ございません。後日また、祥鳳の話を書こうと思います。


明日は、イベント期間中の北国鎮守府の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



連合艦隊でこっちの命中率は下がるのに、どうして敵艦隊の命中率はそのままなんですか(無茶)

E-5はPT小鬼群がとてつもなくウザいので、攻略情報が充実してから挑むことに。

そしてE-4が一度もボス艦隊でS勝利をせずに攻略完了してレア艦を一隻もドロップしていなかったため、しばらくはここでレア艦掘りを進める事に。

ここまで一隻もレア艦をドロップしていないって……(泣)

こんばんは、>>1です。

今日は、‶イベント期間中の北国鎮守府‶の話を書いていきます。

なお、>>1提督心の叫びが若干含まれていますので、ご了承ください。

それでは、投下していきます。

 ―11月18日・21時過ぎ、小樽第鉢拾伍鎮守府・執務室―

手稲「‶突撃!海上輸送作戦‶、ですか」

響「大規模作戦かい?」

手稲「いや、期間が2週間弱と、普段より少し短い。それに、海域も前回のように多くはない。中規模作戦と言ったところかな」

響「じゃあ、私達も出撃する事になるのかな」

手稲「うーん…そうしたいんだけど…」チラッ

響「?窓の外に何かあるのかい?」

手稲「…そろそろ、この近海荒れる時期だからねぇ」

響「…そっか」

【北の海は荒れて】

 ―19時過ぎ、食堂―

ТV『北海道の近海では、この時期になりますとやはり海が荒れてきてしまい、北海道沿岸は全域で高波警報が出ています』

長波「あー、もうこの時期じゃ北海道の鎮守府は出撃できないのかー」パクパク

提督「そうですね。この時期の大規模作戦に参加してくる北海道方面の鎮守府は、結構少ないですね」パクパク

早霜「……海が荒れてるのに出撃する鎮守府もあるなんて…無謀、ね」モソ、モソ

提督「まあ、言ってしまえばそうですが」パクパク

長波「でもさー、そうなると北海道側の鎮守府って不利じゃね?大規模作戦で仲間にできる艦娘もいないし、勲章ももらえないし…」

提督「そう言った面の救済もあります」

早霜「……例えば、どんな?」

提督「まず、資源を各2000贈呈します」

長波「えっ、そんなに?」

提督「遠征にも出せないのだから当然でしょう。後他には、勲章を各鎮守府に1つずつ差し上げます」

早霜「……そんなにホイホイ勲章をあげるなんて、勲章としての価値が下がってしまうのでは?」

提督「まあ、仕方ありませんから」

長波「でも確か、この時期って遠征も出撃も演習もできないんだろ?いいな~」

提督「こちとらそんな事言ってる場合じゃないんですよ。各鎮守府からの攻略情報をまとめる上に、私の鎮守府も作戦を攻略しなければならないのに……」

長波「て、提督?」

提督「畜生め……駆逐水鬼…潜水棲姫…戦艦棲姫……許すまじ」

長波「な、なあ…この提督…大丈夫か?」

早霜「……何日も連続で徹夜している上に新しく入ってきた鹿島さん以外で貴重な艦娘が来ていないから、イライラが頂点に近づいているのよ」

 ―大規模作戦発令2日目・10時過ぎ、第鉢拾伍鎮守府・講堂―

手稲「えー…わが鎮守府近海にも波浪警報が出ているため、出撃は困難な状況にあります」

皆「………………」

手稲「ですので、休み以外の艦娘の方々は、いつでも出撃できる状態にしておいて、各自待機しておいてください」

皆「はーい!」

手稲「明石さんは工廠で待機、間宮さんと伊良湖さんは食堂でいつも通りにしていてください」

明石&間宮&伊良湖「分かりました」


 ―同時刻、第壱鎮守府執務室―

神通「て、提督……第2海域攻略にはドラム缶が必要です…」

提督「まさか大規模作戦でドラム缶が必要になる日が来ようとは……」

神通「それと……海域ボスのいる場所まで行くには、特定の海域を通過したうえ、ドラム缶を特定数以上運んで、その上にそこまで行ける固定メンバーは、

   私と浜風ちゃん、雪風ちゃん、三日月ちゃん、皐月ちゃんで……」

提督「なんだその固定条件!つまりはその方たちに数回以上連続で出撃させなければならないって事ですか!ブラック鎮守府にしたいんですか!誰だ、

   そんな面倒な攻略様式に決めたバカは!」ガーッ!!

神通「ひ、ひぃっ!提督が、キレたぁぁ!」


軽巡棲姫『ヘックシュン!……ウゥ……誰カガ私ノ噂話ヲシテイルノカシラ……」

 ―大規模作戦発令3日目・11時、第鉢拾伍鎮守府・講堂―

手稲「えー、今日は近海の海はあまり荒れていませんが、遠洋の方はまだ荒れていますので、今日は鎮守府近海の哨戒とします」

皆「はーい」

手稲「基本的に軽巡洋艦と駆逐艦の方を起用します。駆逐艦と軽巡洋艦の方で休みでない方は各自いつでも出撃できる状態で待機。その他の方は………

   もうすぐ雪の季節になりますので、雪かき用の道具の準備と手入れをお願いします」

皆「了解でーす!」

手稲「ああ、それと哨戒に向かう方は、できるようであれば漁船の護衛もできればお願いします」


 ―同時刻、第壱鎮守府・執務室―

あきつ丸「提督殿……どうやら第3海域は、輸送任務用の特別な連合艦隊のシステムが実装されたそうであります」

提督「輸送任務用?」

あきつ丸「そして、ボスを倒すためにはドラム缶を複数個持っていき、ボス艦隊に勝利して輸送物資を運ばなければならないようであります。さらに、

     今回の作戦で空母は起用できないのであります」

提督「またか!またそんな面倒くさいシステムの海域か!なんなんだ、今回の作戦少し攻略方法が変すぎやしませんか!?しかもドラム缶積んでしまったら、

   火力不足で敵艦隊旗艦を倒せなくてS勝利が超困難になって、レアな艦娘の方を迎え入れる事ができなくなってしまうんです!ド畜生めが!誰だよ、

   そんな面倒な攻略方法設定しやがった馬鹿野郎は!」

あきつ丸「お、落ち着いてください、提督殿!お気を確かに!」


水母棲姫『ハクチュン…!ウゥ……風邪カシラ……一応、るる飲ンデオコウカシラ』

 ―大規模作戦発令4日目19時過ぎ、第鉢拾伍鎮守府・講堂―

響「ただいま、司令官」

手稲「おや響、お帰り」

響「今日最後の哨戒任務が終わったよ」

手稲「ご苦労様。明日からは近海もまた荒れ模様らしいし、明日はまた鎮守府籠りになってしまうかな…ははは」

響「この鎮守府、冬の間は引きこもりみたいだよね」

手稲「身もふたもないような表現はやめなさい」


 ―同時刻、第壱鎮守府・執務室―

大淀「…提督、連合艦隊が第4海域ボス海域から電文を送ってきました」

提督「戦果はどうでしたか?」

大淀「……敵旗艦の潜水棲姫の撃破には成功…ただ、戦艦棲姫を倒せなかったためにS勝利できず、A勝利でした……」

提督「ホントなんなんだ戦艦棲姫!お前必要ないだろ!お前のせいでS勝利が困難なんだよ!S勝利できないから今作戦限定艦娘はおろか、貴重な艦娘が

   手に入んないんだよ!大体何で潜水棲姫のお供がそんな凶暴なんなんだ!せめてお供は潜水艦で固定するかもっと軽い奴にしなさいよ、丙作戦なのに!

   せめて、空母ヲ級改flagshipぐらいにしとけ、戦艦棲姫いらんがな!もういっそのこと、お前がボスになっちまえ!!」ウガーーーーーーーーー!!!

大淀「て、提督がご乱心なさった~!」


潜水棲姫『フェックシュン……風邪カシラ……』

戦艦棲姫『大丈夫?気ヲツケナサイネ』

 ―大規模作戦発令5日目、第壱鎮守府・執務室―

提督「また補給作戦か!!もうたくさんだ!私がやりたいのは敵旗艦を倒してゲージを破壊する、爽快感溢れる大規模作戦だったのに!それなのになんなんだ、

   またしてもドラム缶必須の海域か!それとPT小鬼群が腹が立つんですよ!体力がたった9しかないのに全然倒せないし雷撃戦で大ダメージ与えるし!

   ドラム缶のせいで火力不足でボスを倒しきれないし!というか今回のイベント、新規艦娘が少なすぎるのにそのくせしてS勝利が取りにくい強さだし!

   なんなんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」スペペペペペペペペペペペペペペペペペペーン

司令長官「だ、誰か手伝って!黎明君を休ませるんだ!強制的にでも休ませよう!!」

長門「任せろ、この私が正気に戻してやる!」

扶桑「あの提督がここまで乱心するなんて……」

山城「もう、一週間ぐらい徹夜してるって話もあるわ…」


 ―同時刻、第鉢拾伍鎮守府・執務室―

手稲「今頃、大規模作戦は順調に進んでいるかな」

響「参加したかったかい?」

手稲「いえ、皆さんが傷つくのを見ているのはいたたまれませんし、正当な理由があってイベントに参加しなくてもいいというのであれば、参加しない方が

   いいですよ」

響「…司令官って、存外怠けものなんだね」

手稲「ははは…最近そう思いはじめましてね」


 ―数十分後、第壱鎮守府・執務室―

提督「フーッ!フーッ!!」

間宮「て、提督!少々お茶とスイーツで休憩にでもしましょう!」

明石「作戦どころじゃないよ、これ!」


【終わり】

今日はここまでにします。

大規模作戦中の総司令部と、参加していない北の鎮守府の差を書いてみました。お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。

次回の投下は明後日の11月24日、午後9時以降にリクエストにありました利根の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



ホント、E-4ボス艦隊の戦艦棲姫がすごい邪魔。あれのせいでS勝利ができなくてレア艦ドロップできないし……。

せめて、空母ヲ級改flagshipならいいのに全然その編成が来ないし……。

仕方ないから皐月をもう一度仲間にしました。

乙ー、イベ堀は今日も地獄です
遠征組の日常をリクエストお願いします

乙乙
とりあえずお目当ての艦娘はゲットできたからイベントもういいかなって思ってきた

秋月ちゃんリクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました‶利根のカタパルト不調‶の話を書いていきます。

>>662,>>664
  遠征組、秋月、了解しました。ただ、遠征組って睦月型の事でよろしいでしょうか?

>>663
  くっ。


それでは、投下していきます。

総司令部艦隊の遠征組のお話でおねがいします

 ―15時過ぎ、食堂―

提督「……ふぅ。すみません、落ち着きました」

司令長官「黎明君、徹夜のし過ぎは体を壊すよ?」

間宮「っていうか、精神が壊れかかってましたよ?」

大淀「ともかく、今日の夜はもうお休みになられた方が良いと思います」

提督「そうですね……まあ、書類が片付いてきた頃ですし、今日は休みますかね」

長門「書類が残っているのなら、私に任せておけ」

加賀「私にもね」

提督「すみません…お願いします」


 ―数十分後、執務室―

利根「あー、スマンが提督…いま良いか?」ガチャ

提督「利根さん、どうしたんですか」

利根「その……だな……」

提督「?」

利根「演習を……したいのだ」

【不機嫌カタパルト】

提督「演習、ですか?」

利根「うむ、その通りじゃ」

提督「なぜ、今?」

利根「知っての通りだが、今吾輩たちは第5海域・バニラ湾に出撃して居るだろう?」

提督「ええ、そうですね。やっと忌々しい補給ゲージを破壊しましたから」

利根「それで、そこに出撃している艦隊は川内、時雨、江風、夕立、浦風、北上だったな?」

提督「ええ、どうやら川内さん、時雨さん、江風さんを同じ艦隊に編成し、さらに軽巡洋艦と駆逐艦を合計5隻編成しなければ出撃できないので………」

利根「しかも、江風はまだ改造していない、未改造状態ではないか」

提督「…正直、江風さんには悪い事をしてしまったと思っています。この大規模作戦が終わったら、江風さんに何かお礼でもしなければ…」

利根「それで、1つ思ったのじゃ」

提督「?」

利根「練度がまだ低い江風が嫌がらずに出撃しており、順調に練度を上げてきている。しかして、吾輩たちはどうだろう?」

提督「つまり?」

利根「吾輩たちはまだ大規模作戦で出撃しておらんし、最近になって体が鈍ってきたと実感している。まあ、他の大規模作戦に出撃していない者たちは、

   休めると喜んでおったが、吾輩はどうもそうはいかんのだ」

提督「なるほど………利根さんは、案外真面目なのですね。普段は落ち着きがない言動で、筑摩さんに頼りっきりでしたし…」

利根「その言い方では吾輩が子供っぽいようではないか!お主、今まで吾輩の事を何だと思っておったのじゃ!?」

提督「子供っぽい」

提督「別に演習をするのは構いませんが、今の時期だと、どの鎮守府の第一艦隊も大規模作戦攻略のためにかなり高練度の編成を組んでいますけど、それでも

   よろしいんですか?」

利根「戦う相手が強ければ強いほど、吾輩の戦闘欲も掻き立てられるモノじゃ!」

提督「そんなもんなんですか……では、演習を行うのは明日、旗艦は利根さんで、他のメンバーはこちらで決めさせていただいてよろしいでしょうか?」

利根「合点じゃ!」


 ―翌日10時前、演習海域―

利根「さーて、腕の見せどころじゃな!」

筑摩「利根姉さん、カタパルトの調子はどうですか?」

利根「万全じゃ!演習前に何度も検査したからのう」

飛龍「そのセリフ、前に一緒に出撃した時も聞きましたよ?」

蒼龍「そうそう、それで結局故障しちゃって」

利根「あ、あの時は!」

比叡「はいはい、皆さん世間話はそのぐらいにしましょう。もうすぐ演習が始まりますよ」パチパチ

阿武隈「頑張らなくっちゃ……」ムン

利根「提督曰く、演習を受け付けている鎮守府の中で、強くも弱くもない艦隊を選んだそうじゃ…楽しみだのう」

筑摩「ええ、頑張りましょう!」


 ―約1時間後―

ズッドオオオオオンン

飛龍「大和型が来てるなんて聞いてないわよ!」中破

筑摩「おそらく……相手方の鎮守府が直前で編成を変えたんでしょう…小癪な」小破

利根「任せるのじゃ!大和型など、吾輩の弾着観測射撃の前では赤子も同然!」ガシャン

蒼龍(すっごい死亡フラグ)

利根「まずは零式水上偵察機、発艦!敵艦の位置を―」

ガチャガチャ

利根「むっ?」

ガチャガチャ

筑摩「?姉さん、どうしたんですか?」

比叡「まさか、またカタパルト不調ですか?」

蒼龍「あはは、そんなことないでしょ~?」小破

阿武隈「そうですよね、演習前に何度もチェックしたって言ってましたし」


利根「カタパルトが不調じゃ!」


全員「なにいいいいいいいいいいいいいいい!?」

筑摩「姉さん、本当ですか!?」

利根「本当じゃ!ここで吾輩が嘘をつくメリットが見つからん!」

零式水上偵察機妖精「何で動かないのー?分かんない!」

利根「むぅ……妖精さんでも分からんようじゃ…」

阿武隈「あ、あのー……」

利根「なんじゃ、どうした阿武隈?」

阿武隈「向こうの大和さん、こちらに照準を―」

ズドゴオオオオオオオオオオン

利根「あひいいいいいいいいい…………」大破

筑摩「姉さーん!!」


 ―12時前、執務室―

利根「すまぬ…提督……お主の期待に応えられなかった……」

提督「いえ、貴女が謝る事はありません。実は、演習を申し込んだ時とさっきの演習での編成、誤差がありました」

利根「分かっておる。吾輩も、事前に今回の演習では相手方の艦隊に大和型は組まれていないとお主から聞いておったし」

提督「向こうの鎮守府に何らかの理由があるにしろ、こちらに連絡もせず勝手に編成変えた向こうは完全に違反です。規定でも、編成の変更がある場合は、

   必ず相手方にその旨を連絡するように決められていますから」

利根「むぅ………」

提督「ただ、あそこの鎮守府は別に常習犯と言うわけではありませんし、知らなかったのでしょう。各資源マイナス2000で勘弁してあげます」

利根「結構な代償を……その没収した資源はどうするのじゃ?」

提督「まだ設立してから間もない鎮守府に分配します。こちらがこの演習で勝利したのであればまだペナルティーも課さずに許す事は出来ましたけれど、

   今回の演習でこちらはD敗北を喫してしまいましたから、当然と言えるでしょう」

利根「しかし……やはり吾輩のカタパルトが不調を起こしたせいで…」

提督「そのことなんですけど……」

利根「なんじゃ?」

提督「利根さんのカタパルトは、出撃・演習では必ずと言っていいほど高確率で故障しますよね?他の皆さんからもそのような事を聞きました」

利根「そうなのじゃ……明石に見てもらった上で、妖精と一緒に点検をして、ちゃんと異常がないことを確認したというのに、なぜか故障して……」

提督「しかし、1回目の戦闘で故障したものの、2回目の戦闘で故障が見られなかった事で、戦闘に支障が出なかったと」

利根「うむ……前にオリョール海に出撃した時の話なんじゃが、1回目の戦闘―Cマス(敵巡洋艦隊)での戦闘でカタパルトが故障してしまったんじゃが、

   2回目の戦闘―Fマス(敵強襲揚陸艦隊)での戦闘では直っておったんじゃよ」

提督「なるほど………その原因は、妖精さんにもわからないと」

利根「うむ、首を振って『何でだろう、分かんない』と言っておったぞ」

提督「分かりました……一度、本格的に明石さんに点検してもらいましょうか」

利根「む?」

 ―13時半過ぎ、工廠―

明石「利根さんのカタパルトですか?」

提督「一度、本格的に点検をすべきかと思いまして」

明石「あー、確かにそうですね……。私が損傷を直す時も、艤装は妖精さんに直してもらってるし……一度、私自身の手で点検する必要もあるかも…」ワキワキ

提督「その手つきを止めなさい」

利根「しかして、その間吾輩のカタパルトはどうするのじゃ?」

提督「筑摩さんのを借りましょうか」

利根「筑摩のをか?そんなこと…できるのだろうか…」

提督「多分できますよ。同型艦ですし」

明石「私も……できると思いますね」

利根「む、分かったのじゃ!では明石、よろしく頼むぞ」

明石「はい、お任せください」

提督「……カタパルトの不調ですか…」

明石「?」

提督「おそらく、軍艦であった‶重巡洋艦・利根‶の時の事象が反映されているんでしょうね」

明石「ああ、私たち艦娘にはそういう事がありますからねぇ」

提督「艦娘のメカニズムは未だ不明瞭です。ただ、今現在で分かっているのは、皆さんは過去の軍艦の記憶と事象を記憶し、それに伴う艤装と性格、

   トラウマ……。おそらく利根さんのカタパルトも、それと同じなのでしょう」

明石「確かにそうですねぇ…まあ、おそらくカタパルト不調は利根さんのだけだと思いますが…」


 ―数日後、執務室―

利根「すまぬ提督…筑摩のカタパルトを借りて演習をしたら、故障が起きて……」

提督「ますます分らなくなった」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪利根≫

利根型重巡洋艦一番艦。艦娘No.63(改二はNo.188)。威厳のある言葉遣いと屈託のない笑顔が特徴の、頼りになるお姉さん。妹の筑摩が世話焼きなせいか、

利根自身は筑摩に頼りっきりなところもある。2人の身長差から、筑摩が姉と間違われることも。カタパルト不調にいつも悩まされておりその原因は不明。

実は積極的な面もあり、自ら進んで出撃・演習を志願する事も。改二になるのに改装設計図が必要な事に疑問を抱いている。日々是牛乳。

好きな言葉は『将を射んとする者はまず馬を射よ』。

今日はここまでにします。

>>603
  利根の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。

>>667
  了解しました。


明日は、リクエストにありました三川艦隊(メンバーは古鷹、加古、青葉、衣笠、天龍、鳥海で行きます)の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




E-4のレア艦掘りで消費する資材よりも、E-5を攻略するのに消費する資材の方が少ないという事に気づき、E-5を丙作戦で攻略する事に。

しかし、PT小鬼群がすごい邪魔で面倒くさい。

乙です
貧乏性の秋月でお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました三川艦隊の話を書いていきます。

>>678-679
  では、貧乏性の秋月の話で、まとめてしまってよろしいでしょうか?


それでは、投下していきます。

 ―9時過ぎ、重巡洋艦・青葉&衣笠の部屋―

青葉「あーあ…大規模作戦中と言うのに、暇ですねぇ…」

衣笠「そうだね……別に演習も無し、遠征もなしで…出撃とかないし…」

青葉「今攻略している第5海域は、水雷戦隊じゃなきゃだめで、雷巡と航巡が有効っての言うのがもっぱらの噂ですし、私達が起用される可能性は低いです」

衣笠「でも、ここまで何もないと、暇だよね~…」

青葉「あー…じゃあ気晴らしに間宮さんのところにでも行きますか?」

衣笠「間宮さんのところに?何で?朝からいきなりスイーツは嫌だよ」

青葉「いえいえ、おそらく待機中であろう方々にインタビューして何かいいネタを見つけるんですよ」

衣笠「そんな理由だと思ったよ」

【三川艦隊で】

 ―数分後、食堂―

古鷹&加古「あっ」

天龍「おっ」

鳥海「あら」

青葉&衣笠「あ」

古鷹「どうかしたの、2人とも?」

青葉「いやー…あまりに暇すぎて、暇つぶしに何かあるかなって食堂へ…」

衣笠「そういう古鷹と加古は?」

古鷹「私達も大体同じ理由…あと、加古があまりにも寝過ぎるから…」

加古「あたしゃ休めるんだったら1日中休みたいけど、古鷹が起こしてきて…」

青葉「ははっ、加古らしいですねぇ」

加古「そう言えば、天龍は?いつも龍田と一緒なのに…」

天龍「龍田なら今、各鎮守府への電文と通達で忙しいぜ」

古鷹「龍田ちゃんが?珍しいね……いつもは大淀さんがやってるイメージがあるけど…」

天龍「なんでも、第4海域で大淀を出撃させて疲れてるだろうからって、比較的そっち方面の事が得意な龍田が代役を務めてるんだと」

青葉「……なんか、龍田さんが鎮守府へ通達って言われると、何か脅してるイメージが強い気が……」

衣笠「あー、青葉?そういうのはあんまり本人の前で言わない方がいいって…」

青葉「え、本人?」クルッ


龍田「………………………」ニコォ

 ―数秒後―

青葉「」チーン

龍田「じゃあ、失礼するわね~」

加古「あの数秒で青葉をここまでに…やはり天才か」

衣笠「青葉、大丈夫~?」

青葉「か、かろうじて……」プルプル

天龍「あ、鳥海はどういう理由で?いつも摩耶さんと一緒じゃなかったっけか?」

鳥海「摩耶姉さんは、第1海域で出撃して、大きなダメージ受けちゃったから、提督から休むように言われてるんです。で、今はぐっすり…」

加古「いーなー…あたしもグッスリ眠りたい…」

青葉「そんな事言ってますけど、加古って朝礼の時ほとんど遅刻してますよ?私達よりもぐっすり寝てるじゃないですか」

加古「平日の睡眠と休日の睡眠は別もんなんだよ~」

天龍「まあ、分からなくはないが…」

古鷹「…それにしても、久々だね」

衣笠「何が?」

古鷹「元‶三川艦隊‶で集まるのって」

天龍&青葉&衣笠&鳥海「あ…………」

古鷹「あの時は、考えられなかった事だよね……。同じ艦隊のメンバーで、今はこうして女の子の体を持って、話をする事ができるなんて…」

加古「あー、あー、やめやめ!そんな辛気臭い話は無しにしてよ!せっかくの休日がなんかダメになる気分!」

青葉「そ、そうですよ古鷹~…もー、古鷹は変なところで真面目になって~」

衣笠「でも、その真面目なところが古鷹のいいとこだよね」

青葉「で、提督から一目置かれていると噂が広がっているんですよね、分かる分かる」

古鷹「ええっ!?やっ、そんなぁ、そんなことないよぉ!私は別に提督なんて―」

衣笠「嫌いなの?」

古鷹「そんなわけない――――――――あ」

青葉「青葉、聞いちゃいました」ニヤニヤ

衣笠「ほうほう」ニヤニヤ

天龍「おやおや」ニヤニヤ

鳥海「あらあら」クスクス

加古「ZZZZZ……」

古鷹「も、もおおおおおおおおお」


 ―同時刻、執務室―

提督「……くしゅっ」

龍田「あら~、提督~?くしゃみなんて珍しいわね~」

提督「…最近、急に寒くなってきましたからねぇ…風邪に気を付けなければ……」


 ―食堂―

天龍「しかし…暇だな……」

鳥海「そうですね……出撃が無くて休めるのはいいんですけど……」

加古「ZZZZZZ…………」

古鷹「いっ、いい加減に起きて!」ゴスッ

加古「うぶふぅ………」ムクッ

青葉「あ、チャンバラでもしますか?」

衣笠「チャンバラ?」

青葉「ええ、屋内演習場は空いていますし」

古鷹「あ、面白そう!」

青葉「じゃ、早速やりましょう!」

 ―1時間後、屋内演習場―

衣笠「うぅ……強すぎる……」

鳥海「くっ………」

古鷹「あ、あれ?手加減したつもりなんだけど…」

天龍「この俺が負ける…だと?」

青葉「いやぁ……古鷹は相変わらず強いですねぇ……」

加古「そうなんだよなぁ……一度も勝った事なんてねーし…」

衣笠「流石武勲艦だね」

古鷹「たまたまだよ~」

天龍「……………………」ドヨーン

衣笠「あれ、天龍どしたの?」

鳥海「あれですよ。常に帯剣して戦闘でも剣術で戦ってるのに、ただのチャンバラで負けてしまった事に打ちひしがれてるんですよ」

天龍「ただの…チャンバラに……」

加古「鳥海って何気にひどい事言ってるよな……」ヒソヒソ

青葉「あ、あれですよ…破天荒な姉がいるから、たまの休日くらいストレスを発散したいんですよ…」ヒソヒソ

衣笠「青葉、あんたも結構ひどい事言ってるよ…」ヒソヒソ

古鷹「あ、あれって霧島さん?」


鳥海「あ、霧島さん」

霧島「あら、鳥海さん。せっかくの休日、満喫してるかしら?」

鳥海「ええ、まあ……」

霧島「私も、大規模作戦が終わってからは、休みをもらえるようになってるけれど……」

鳥海「すみません…私だけ……私なんて、4連徹夜でギブアップしてしまって……でも、霧島さんはもう5連徹夜でしょう?すごいです」

霧島「いえ、貴女も十分頑張ってるわ。じゃ、せっかくの休日を楽しみなさいね。私はちょっと気晴らしに歩いていただけだから」スタスタ

鳥海「は、はいっ!」


古鷹「………鳥海さん、今日昼ごはん奢ってあげるよ」

鳥海「?ありがとうございます」

加古「このコーラ、やるよ…」

鳥海「ど、どうも……」

青葉「鳥海さん、今度仕事代わってあげますよ…」

鳥海「?どうしたんですか、急に?」


 ―数時間後、重巡洋艦寮・休憩室―

青葉「しかし、暇ですねぇ……」

加古「だー、もー、昼めし食って眠いんだし、寝かせてよ~」

古鷹「もう、しょうがないなぁ……」

衣笠「まぁ、私も眠かったし……ふわぁぁ…」

天龍「俺も…少し……」

青葉「むぅ……ただでさえ鎮守府の中は暖かいゆえ、ご飯を食べた後の満腹感で皆さん緊張が切れてしまってるのでしょうか……」

鳥海「私は……どうしようかしら……」

青葉「貴女はむしろ寝た方がいいですって」

 ―数分後―

加古「ぐー……かー……」

古鷹「すぅ………すぅ………」

天龍「…すー……すー……」

青葉「すぴー……すぴー……」

衣笠「ふー……ひー……」

鳥海「ス……ぴ……」


那智「む?どうしたんだ、こいつら。6人で川の字に寝てるとは…」

妙高「日頃の出撃で疲れているのよ、きっと。寝かせてあげましょう」

足柄「それにしても、皆気持ちよさそうに寝てるわね~」

羽黒「でも、皆さん……」スッ

那智「?」


羽黒「皆さん、手握ってますよ?」


妙高「あら」クスッ

足柄「へぇ~…結構ロマンチックじゃない」

那智「なんだ、手を握ってほしいのか」

足柄「違うわよっ」


 ―20時過ぎ―

青葉「しまった!もう20時です!!」

古鷹「ええっ!?寝過ごしちゃった!!どうしよう!?」

加古「あー腹減った……起きる…」

鳥海「……うう……データ……頭が……」

衣笠「鳥海、目を覚まして!!」

天龍「夢でも仕事とか…どんだけ仕事中毒なんだよ、鳥海…」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>613
  三川艦隊の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。

次回の投下は明後日の11月27日、リクエストにありました高雄&妙高の話を書いていきます。>>1の勝手で投下できず、申し訳ございません。


なお、高雄&妙高のリクエスト消化後に、以下の話から1つを書いていきます。どれか読みたい話がございましたらどうぞ。

①地味鎮守府

②ハーレム鎮守府の整備員

③のんべんだらり


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた。




>>1提督、艦これをプレイし始めてから初めてイベント海域を全てクリア。うおっしゃあああああああ!!!

しかも、E-5攻略の過程で嵐と酒匂を仲間に。悪くない展開だ。

しかしレア艦掘りでE-4へ出撃したら、空母ヲ級改flagshipが倒せずA勝利止まり。徹甲弾が足りないんじゃ。

乙乙
すまねえ>>679がそれでいいなら俺もそれでいいんだが

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました高雄&妙高の話を書いていきます。

>>691-692
 では、秋月の話は‶貧乏性の秋月‶で行きます。

また、高雄&妙高の話の後は、‶ハーレム鎮守府の整備員‶の話になりました。


それでは、投下していきます。

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「えー、データ課の霧島さんと鳥海さんですが、連日の徹夜と書類整理によって、疲労度が大変な事になりました」

高雄「ええ、存じております。鳥海は今、摩耶と一緒に部屋におります」

提督「そこで、貴女方2人には、少しの間だけデータ課で仕事をしていただきたいのですが……」

妙高「構いませんわ」

高雄「私も同じくです」

提督「では、申し訳ございませんが、少しの間よろしくお願いいたします」

高雄&妙高「はい!」

【隣の芝は青い】

 ―10時過ぎ、データ課室―

高雄「よいしょ…っと」ドサッ

高雄「ふー……すごい数の書類ね……」

妙高「まあ、この国の全ての鎮守府の戦力データがここに集中してるんだから、当然と言えば当然よね」

高雄「それで、この戦力データをもとに戦績表に反映していくと…」

妙高「しかもそのすべてが手書き……気が遠くなりそうね……」

高雄「まあ、地道にやっていくしかないわね…」

妙高「そうね……はぁ、腱鞘炎になりそう……」


 ―約1時間経過―

高雄「………………………」カリカリカリカリ

妙高「………………………」カリカリカリカリ

高雄「ふぅ………疲れたわね…」コキコキ

妙高「そうね~……」ノビー

高雄「んっん~…!」ノビー

プルン

妙高「……………」

妙高(大丈夫……私は平均かそれ以上あるわ……)

高雄「?どうかしたの?」

妙高「あ、ううん…何でもないわよ」アセッ

妙高「それにしても、霧島さんと鳥海さんは凄いわねぇ…」

高雄「?急にどうしたの?」

妙高「この部屋のデータ、全部霧島さんと2人で分担で処理してるんでしょう?凄いじゃない。私達も同じ2人でやってるのに1時間で音を上げて…」

高雄「まあ……確かにそうねぇ」

妙高「そういう意味も含めて、霧島さんと鳥海さんは凄いって言ったのよ。それに鳥海さんは武勲艦って言うし…羨ましいわね~、そんな根気強い妹がいて…」

高雄「何言ってんの、貴女には那智さんがいるじゃない」

妙高「確かに那智は根気強いけど、どこか女性らしさが欠けてるって感じがしなくもないのよ」

高雄「ああ…分かるわね…なんとなくだけど。でも、提督に褒められたら少し照れるのも女性らしさって言えないかしら?」


那智『司令官。リランカ島の攻略に成功したぞ』

提督『お疲れ様です。そして、よく頑張ってくれました。ありがとうございます』

那智『ふ、ふんっ。別に、これしきの事…!///』


妙高「あれ、女性らしさって言うのかしら…」

高雄「それに比べてうちの次女の愛宕ったら…提督を誘惑する事しか頭にないような感じがするし…」

妙高「でも、彼女は結構女子力高いわよ?この前なんて、自前のクッキーを駆逐艦のみんなに配ってたそうじゃない」


愛宕『みんな~、遠征お疲れさま♪ご褒美に、私特製のクッキーをプレゼントするわね~』

駆逐艦ズ『わーい!愛宕先輩、ありがとー!』

愛宕『ふふふ、どういたしまして~』


高雄「まあ、あの子は料理が元々得意だから…」

高雄「というか、女子力の高い妹って、羽黒ちゃんがいるじゃない」

妙高「うーん…羽黒って、女子力がそこまで高いかしら…?」

高雄「高いわよ~。提督の秘書艦してる時なんて、さりげなくコーヒーを注いであげてるし…」


羽黒『し、司令官さん…その…どうぞ』カチャ

提督『おや、すみませんね』

羽黒『い、いえ…これしきの事…』


高雄「その他色々、妙高の見てないところで頑張ってるのよ?彼女」

妙高「そうだったの……羽黒ったら、おどおどしてて泣き虫なイメージが強くって…」

高雄「姉としてそれはどうなの……」

妙高「でも、摩耶ちゃんみたいな妹も欲しかったな~…」

高雄「え?摩耶が?」

妙高「あの、いつもは反抗的な態度を取っているようで、時折見せる素直な表情と言葉に胸を打たれるというか…」


摩耶『……何であの時かばったんだよ』

赤城『あの時貴女は、あと一歩のところで轟沈するところでした…。それに、大切な仲間を失いたくなかったから…です』

摩耶『……………ありがと、な』


高雄「でも、それ言ったら足柄さんも似たような感じじゃない」

妙高「うーん……足柄は…ただ戦う事が楽しくて仕方ない…ちょっと女性としてどうなの、ってところがあるし…」

高雄「でも、彼女と一緒に出撃した時、結構楽しかったわよ?」


足柄『戦場が!勝利が私を呼んでいるわ!!』

高雄『ふふっ、どんな戦いになるのかしら、楽しみね』

足柄『でも、心配する事はないわ。私がいるんだから、勝利は間違いなしよ!』


高雄「彼女の言葉には、戦意高揚の効力もあるのかしら」

妙高「そんな効力絶対ないと思うわ」

高雄「でも、自分の妹の魅力って、案外自分じゃ気づかないものよねぇ」

妙高「確かにそうね……。それで、他人の妹の魅力にばかり目が行って羨ましくなって……」

高雄「って、こんな話無し無しね。さ、早く仕事に戻りましょう」

妙高「そうね、まだ仕事はたくさんあるから……」

高雄「あー、でも羽黒ちゃんの守ってあげたい感じはいいわね…」

妙高「それなら、鳥海ちゃんの女の子らしさと武勲艦としての働きを併せ持ってるのもまた……」


提督(おばちゃん同士の井戸端会議か)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪高雄≫

高雄型重巡洋艦一番艦。艦娘No.59。おっとりした感じでふかふかな体が特徴の優しいお姉さん。かつては御召艦としての役割も務めていたためか、女子力は

意外と高め。妙高と仲が良く、よく一緒に食事を摂ったり出かけたりしている。後輩の指導に関しては優しくも厳しいスタイルを貫き、深海棲艦との戦闘では、

一切の躊躇と遠慮をしない。ふくよかなスタイルに加えて『馬鹿め』という言葉遣いから、一部鎮守府のマゾ提督には人気の様子。

好きな言葉は『千里の道も一歩より』。


≪妙高≫

妙高型重巡洋艦一番艦。艦娘No.55(改二はNo.191)。シックなどこか大人じみた雰囲気が特徴の、優しいお姉さん。個性豊かな妙高型をまとめる姉であり、

その真面目性格を提督から認められている、優秀な人。戦闘スタイルは慎重派で、突っ走り過ぎる足柄をたしなめる役割も請け負う。怒ってしまった時は、

逆に穏やかな笑みを浮かべて周りを戦かせる。怒らせると怖い人。歳の事とか雑コラとかで馬鹿にしてはならない。

好きな言葉は『転ばぬ先の杖』。

今日はここまでにします。

>>628
  高雄&妙高の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。次回の投下は明後日の11月29日、ハーレム鎮守府の整備員の話を書いていきます。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



E-4レア艦掘りは気が向いた時にやるという結論に。

・大規模作戦中の悪夢

 1位:出撃中にエラー娘  2位:ラストダンス中に妖怪「いちたりない」  3位:レア艦ドロップマスでドロップ無し  4位:資材枯渇

乙、深海提督リクエストします

こんばんは、>>1です。

今日は、‶ハーレム鎮守府の整備員‶の話を書いていきます。

>>705
 深海提督、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―15時過ぎ、第壱拾参鎮守府・工廠―

明石「……っこいしょっと……ふぅ~…」ガシャァン

瑞理「明石ちゃん、お疲れさま~」

明石「ああ、提督…お疲れ様です…」

瑞理「?疲れてるようだけど」

明石「ええ……大規模作戦で負傷する艦娘の艤装が増えて……それで疲れが溜まっちゃって…」

瑞理「なんなら、手っ取り早く疲れを抜く方法があるけど…」ワキワキ

明石「夜のお相手ならお断りですよ」

瑞理「ありゃ残念……けど、明石ちゃんの負担が増えてきてるのは確かだしなぁ……」

明石「いえ、私の苦労何て提督に比べれば……」

瑞理「…そろそろ、整備員を雇おうかな」

【直すのは人の手】

 ―17時過ぎ、第壱鎮守府・執務室―

瑞理『と言うわけで、整備員を1人雇いたいんだけど』

提督「…事情は分かりました。しかし、そう言った話は直に会って話していただきたかったのですが」

瑞理『だってお前の顔直に見るの何て嫌だったし。あ、整備員の子は可愛い子にしてね~』プツッ

提督「…まったく」カチャン

比叡「?司令?さっきの方は?」

提督「瑞理さんからです。工廠の人手不足解消のために整備員を1人雇いたいとのことです。まったく、大規模作戦中に仕事を増やしてくれる…」

比叡「あれ?そう言った整備員とかの話って、総司令部に直接来るんですか?」

提督「ええ、機関関係の部署は今は存在しませんし、総司令部で総括しているんです」

比叡「…そもそも、整備員ってどうやって養成してるんですか?」

提督「それはですね…海軍学校で整備員も養成してるんです」

比叡「?」

提督「海軍学校には、提督になるための学科である司令科と、整備員等工業関係の仕事に携わるための機関科の2つに分かれているんです。鎮守府で働く

   整備員は、ほとんどこの機関科の学科を修了した方たちです」

比叡「ふむふむ……あれ、1つ気になったんですけど…」

提督「はい?」

比叡「海軍学校を卒業して、すぐに鎮守府で働くって事、できるんですか?」

提督「そう言った事例は、今のところ、そこそこある程度です」

比叡「あ、やっぱりですか」

提督「整備員を雇いたい鎮守府もあるにはありますが、あまり多くはありません。せいぜい、全国の3~4割と言ったところでしょう。そのぐらいの数しか、

   整備員を雇ったりはしませんので、必然的にどこの鎮守府にも属さない整備員の方もいらっしゃいます」

比叡「その方々って、鎮守府に雇われるまではどうするんですか?」

提督「どこかの鎮守府が求人を出すまでは、海軍付属の施設で働いてもらっています。工場や、訓練所等……まあ、色々あります。そして整備員を雇いたい

   鎮守府の提督が、総司令部に連絡をして、こちら側がその鎮守府へ配属させる整備員をリストから探し、そこへ行かせると言った感じです」

比叡「はぇ~……」

提督「……後、鎮守府側はある程度、雇いたい整備員の方の希望を出す事ができるんです」

比叡「?希望?」

提督「一番多い希望が『女性であること』。鎮守府で働いている方はほぼ全員が女性です。男性を雇うと、不純な関係が構築されるかもしれない。それを恐れ、

   最初から女性整備員を希望する方が最近増えてきています」

比叡「女性整備員って…いるんですか?」

提督「けっこういますねぇ。艦娘の存在が公になってから、同じ女性が海に出て深海棲艦と戦っているのだから、私達にも何かができるかもしれない、と考え、

   提督業を志望する女性も増えてきています。もちろん、機関科を希望する女性も増えてきています」

比叡「あー…女性の私が言うのもアレですけど、女性って同じ女性が頑張ってるのを見ると、感化されることが良くありますからねぇ…」

提督「…まあ、ほかの希望条件と言えば、『ある程度の資格・免許を持っている事』、『身体能力が高い事』、『博識がある者』などなど……結構細かく、

   希望できます」

比叡「結構あるんだ……」

提督「……しかし、先ほどの瑞理さんは、特に理由を述べるまでもなく『可愛い子をお願い』とのたまってました」

比叡「あからさまに自分の趣味ですよね……」

提督「そうです。ですから……」

比叡「?」

提督「私がムカつく奴の鎮守府に、そんな自己中心的であいまいな理由で希望してきた通りの人材を送ると思うかって話ですよ」

比叡「嗚呼……」

 ―数日後・10時、第壱拾参鎮守府・執務室


禊「初めまして!禊 秀平(みそぎ しゅうへい)です!よろしくお願いします!」←可でも不可でもない容姿の男


瑞理「何でよりにもよって野郎を雇わせたんだ」

提督「もし女性を貴方の鎮守府で働かせたら、貴方が女性に現を抜かして執務に身が入らないだろうからと言う、私の気遣いです」

瑞理「そんな気遣いいらん」

禊「あ、あの……」

瑞理「ああ、ごめんごめん。別に君が嫌だってわけじゃないんだ。僕はこの鎮守府の提督の瑞理 兆だよ。よろしくね」スッ

禊「あ、はい!よろしくお願いいします、瑞理提督!」アクシュ

瑞理「瑞理提督なんて堅苦しいから、‶瑞理さん‶でもいいよ」

禊「あ…分かりました、瑞理さん」

瑞理「さて……色々教えたいところなんだけど…」

コンコン

川内『川内でーす…第一艦隊が帰投しましたぁ~…』

瑞理「入ってどうぞ~」

ガチャ

川内「失礼しまーす……」大破

禊「んなっ!?」

瑞理「お疲れちゃん。どうだった?」

川内「それがね…って斑提督…こんにちは」ペコリ

提督「こんにちは」ペコリ

川内「それで……そっちの人は?」

瑞理「彼は、禊君。今日からうちで働くことになった整備員だよ」

川内「へー…」ジロジロ

禊「う……な、何か…?」

川内「私は川内!よろしくね!好きなものは月と星と夜戦です!」

禊「み、禊です。よろしくお願いします…」アクシュ

瑞理「それで、バニラ湾はどうだった?」

川内「いやぁ…やっぱり駆逐水鬼が強いねぇ……A勝利がいっぱいいっぱいかな…」

瑞理「そっか……まあ、いいや。川内ちゃんと…あと損傷を負ったのは?」

川内「江風ちゃんが中破、時雨ちゃんが小破だよ」

瑞理「確か、ドックは全部空いてたよね?じゃあ、3人は入渠して構わないから。それと、夕立ちゃんを呼んできてくれるかな?夕立ちゃんは無傷でしょ?

   それと、川内ちゃんは報告書はまた後日でいいから」

川内「あ、うん。分かった~」

瑞理「…まあ、こんな感じで今は大規模作戦中で忙しいんだ。ゆっくり案内したり説明したいところなんだけど、こんなだから詳しい説明はまた今度にして、

   とりあえず工廠に向かってくれないかな?そこが君の主な仕事場になるだろうから」

禊「あ、はい!」

瑞理「工廠の勝手は、明石ちゃんに訊いた方が早いと思うしね」

提督「では、私はこれで。禊さん、頑張ってくださいね」

禊「はい!頑張ります!」

 ―数分後、工廠―

明石「君がここで働く禊君か~。私が明石!よろしくね」

禊「よろしくお願いします!」

明石「じゃあ、早速で悪いんだけど…」チラッ

禊「?」

明石「この被弾した艤装を運ぶの、手伝ってくれないかな?」

禊「あ、はい!」

明石「その後は、壊れた部分を修復しなくちゃならないし…」


 ―18時過ぎ、工廠―

明石「ふぅ~……終わった~……」

禊「結構きついですね…」

明石「いやぁ、君が手伝ってくれたおかげで、普段よりも体力を使わなくて済んだし、結構余裕をもって作業できたよ。ありがとね」ニコッ

禊「い、いえ……」ドキッ

ガラガラー

瑞理「禊君いる?」

禊「あ、はい!ここにいます!」

瑞理「出撃や仕事がひと段落着いたから、鎮守府の事を説明しようと思って」

禊「分かりました、すぐに向かいます」

瑞理「工廠の事は明石ちゃんに教わったかな?」

禊「大丈夫です」

瑞理「じゃ、執務室へ行こうか。明石ちゃんも一緒にね」

明石「了解です!」

 ―19時過ぎ、執務室―

瑞理「…とまあ、大体こんな感じ。後、禊君には工廠関係の仕事のほかに、雑務とかも手伝ってもらったりもしちゃうけど、いいかな?」

禊「頑張ります!……けど、ちょっと不安で…」

瑞理「まあ、分からない事があったら何でも聞いてくれていいからね。あ、そうだ…」

禊「?」

瑞理「禊君の部屋とかどうしよう……」

明石「あ、よろしければ工廠にある、私の部屋の隣の空部屋使います?」

瑞理「あれ、あそこ空いてたっけ?」

明石「ええ、掃除すれば綺麗になりますよ」

瑞理「じゃあ、禊君。君の部屋は明石ちゃんの隣の部屋でいいかな?」

禊「俺は構いませんけど…」

禊(明石さんの隣の部屋か……)


 ―数日後、工廠―

明石「あ、禊君!ちょっちいいかな?」

禊「はい?」

明石「この書類、提督のところに持って行ってくれないかな?」

禊「あ、分かりました」

明石「お願いね」ニコ

禊「は、はい!」


 ―数分後、執務室前―

禊「瑞理さーん、明石さんからの書類を―」

『だ……めぇ、イ……クぅぅっ…!!』

禊「」

禊「」

禊「」

禊「……………落ち着け秀平、きっと尋ねた時間が悪かったんだ。また時間を改めて来よう」


 ―13時過ぎ―

禊「瑞理さーん―」

『もっと……もっとしてぇ……!』

禊「」


 ―15時過ぎ―

禊「瑞理―」

『だめだめぇ……そっちは違うぅ……!』

禊「」


 ―17時過ぎ―

禊「ミズーリ……」

『あはぁっ!これ気持ちイイよぉぉ~…ッ!!』

禊「」


 ―19時過ぎ、食堂―

禊「……………なんなんだ…一体……」

明石「あー…聞いちゃったのか~…何度も執務室に行っては戻ってを繰り返してたから何かと思ったけど……」

禊「明石さんは……知ってるんですか…」

明石「まあ、私も曲りなりにもここの艦娘だしね」

禊「……明石さんも……その………あんな事を…?」

明石「いやいや、私は流石に簡単に体を明け渡したりはしないから。まだ夜戦(意味深)の経験はないし。せいぜい胸とかお尻とかを触られたくらいだから」

禊「せいぜい!?」

明石「というか、斑さんから聞いてなかったの?ウチの提督はそういう人だって」

禊「………そう言えば……」


 ―数日前、第壱鎮守府・執務室―

提督『貴方には、明日から東海・伊豆第壱拾参鎮守府で働いていただきます』

禊『はい!』

提督『あー、ちなみに……そこの提督は少々あれですので、気を付けてください』

禊『?』


禊「アレ…って、そういう意味だったんですね」

明石「あはは、まあ頑張ってね」

禊「…なんだか、ここは自分の常識を犯されそうな気がします…」

明石「まあ私達艦娘もそもそも常識を逸してる存在のようなもんだしね~…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪禊 宗平(みそぎ しゅうへい)≫

東海・伊豆第壱拾参鎮守府で働いている整備員の男性。年齢は20歳。容姿はそこそこ、可でも不可でもないと言った感じ。海軍学校の頃は機関科に所属し、

システム関係の学科を学んでいた。しかし成績は突出して良いというわけではない。少し泣き虫なところもあり、少しきつい言われ方をしただけで泣く事も。

瑞理提督の事は(スケコマシと言うところを除けば)信頼はしている。明石に対して恋に近い感情を抱いている。

好きな言葉は『布衣之交』。

今日はここまでにします。

‶ハーレム鎮守府の整備員‶の話、いかがでしたか?


明日はリクエストにありました…というか設定を忘れてしまっていた初期空母・祥鳳の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




駆逐水鬼を初めて見た時、持っていたものが紐じゃなくて鞭に見えてしまった…。そして『あ…スパルタ系?』と偏見を持ってしまった…。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストで消化し忘れてしまった初期空母・祥鳳の話を書いていきます。

それでは、投下します。

 ―6時過ぎ、空母寮・祥鳳&瑞鳳の部屋―

ピピピピピ

祥鳳「う………あさ…?」ピッ

祥鳳「秘書艦の当番になると、朝早く起きなきゃならないから、少し大変ね……」

瑞鳳「す~……す~……」

祥鳳「もう…瑞鳳ったらまた遅くまでプラモデルを作ってたのね?夜更かしは体に悪いって何度も言ってるのに…」シュルッ、パサッ

瑞鳳「むにゅ……卵焼き……」

祥鳳「……ま、今日は休みだからいいか」

瑞鳳「く~……食べたい……」

祥鳳「じゃあ、私はお先に、ね」

パタン

【小柄な空母】

 ―9時過ぎ、執務室―

提督「祥鳳さん、この書類なんですけど…」

祥鳳「ああ、その書類でしたらこちらに…」

瑞鳳「なーんか、祥鳳って秘書艦の期間長い気がするな~…」

祥鳳「あら、そうかしら?」

瑞鳳「絶対そうだって。私は提督の初期艦を務めてる期間って大体2~3日だけど、祥鳳とか吹雪ちゃんとかは、大体1週間くらいしてるじゃない。なんで?」

   提督のひいき?」

提督「贔屓などではありませんよ。あ~いや、贔屓…なのか?」

瑞鳳「?何よ、まどろっこしいわね…」

提督「祥鳳さんは、私が提督として着任してから間もないころに着任した方ですので、それなりに付き合いが長いんです。そういう方は、他の方たちと比べて、

   少々長い期間秘書艦を任せております」

祥鳳「吹雪ちゃんは、初期艦だから?」

提督「ええ。また、着任後最初に建造したのが五月雨さんだったため、彼女もまた秘書艦としての期間が長いです。さらに、初期着任の方ほどではないけれど、

   それなりに長い付き合いをしている方は他の皆さんより少し秘書艦の期間が長いです」

瑞鳳「じゃあ、最近来た私はまだまだって事?」

提督「まあ、そうなりますね」

祥鳳「そう言えば、提督と初めてお会いしてから、もう4年も経ったんですね…」

提督「そうでしたねぇ……あの時は、製油所地帯沿岸で少々苦戦していましたからねぇ…」

瑞鳳「ああ、必然的に祥鳳が初めての空母なんだ。赤城さんかと思った」

提督「ええ。赤城さんは、敵艦隊の空母を撃沈する事で、邂逅する事ができますから。ですが、敵編成に空母が組み込まれるのは、南西諸島防衛線付近ですし」

祥鳳「でも、あの時は苦戦しましたね…」

提督「ですが、あの時は祥鳳さんが来てくれたおかげで、戦況が一気に優勢になりましたから……」


 ―4年前・16時過ぎ、執務室―

吹雪「申し訳ございません、司令官……。敵の中枢艦隊と思しき艦隊と交戦しましたが、勝利できませんでした……」中破

提督「いえ、皆さんが無事に帰ってきてくれただけで何よりです。それにしても、何度戦っても勝てませんねぇ……」ウーン

神通「雷撃戦でも、夜戦に持ち込んでも、倒しきる事ができません……」

提督「それはやはり、装備がまだ不十分だという事でしょう」

吹雪「そんなっ、それは私達が力不足なだけで…!」

提督「いえ、自分を卑下するような事はしないでください。貴女たちは装備に頼らずとも十分に強いですから」

吹雪「……………」

提督「しかし……いつまでもこんなところで足踏みしてるようではだめです。そろそろ、戦力増強のために、空母または戦艦を建造しましょう」

神通「戦艦ですか?」

提督「幸いにも、資材に余裕はありますから」

 ―数分後、工廠―

工廠妖精「建造ですかー?」

提督「はい。それも、戦艦もしくは空母を」

工廠妖精「そうなりますとー、消費する資材が少々多めになりますけどー、いいんですかー?」

提督「構いません」

工廠妖精「分かりましたー。では、資材の配分はこのリストから選んでくださーい。オリジナルでも構いませーん」ペラッ

提督「…では、この燃料:400、弾薬:30、鋼材:600、ボーキサイト:30のレシピでお願いします」

工廠妖精「了解でーす」

ゴゴゴゴゴゴン

工廠妖精「ではではー、建造開始ー!!」

ガシャン


[1号建造ドック…建造時間残り02:40:00]


工廠妖精「あー、提督さん、ごめんなさーい…」

提督「?何か?」

工廠妖精「建造時間2時間40分ってー、戦艦じゃなくて空母なんですよねー」

提督「」

工廠妖精「まー、建造ではよくあることですって、どんまいどんま―げぶぅ!?」

提督「……………」ギギギギギ

吹雪「し、司令官落ち着いて!!」

神通「製油所地帯沿岸をクリアできなくてストレスがマッハ状態なんです!静まってくださーい!!」

 ―約2時間半後―

提督「先ほどは失礼しました」

工廠妖精「い、いえいえ……あ、それより建造した方、そちらで待っていますよー」

提督「分かりました、では、呼んでいただけますか?」

工廠妖精「分かりましたー。おーい!」

ガラッ


祥鳳「初めまして、軽空母・祥鳳です。ちょっと小柄ですけど、ぜひ提督の機動部隊に加えてくださいね」ニコッ


提督&吹雪&神通「……………………」

祥鳳「?あの、何か?」

提督&吹雪&神通「……………………………」ジー

祥鳳「?」

(左半身の着物がはだけてそれなりに大きい胸がサラシだけで隠されてる)


提督&吹雪&神通「………………痴女?」

祥鳳「違いますっ!!」


瑞鳳「初対面の印象が痴女ってたまったもんじゃないわね…」

祥鳳「ホントですよ!それも、吹雪ちゃんはともかく神通ちゃんにまで痴女って言われて……」

提督(吹雪さんが‶痴女‶と言う事に違和感は感じないのか)

提督「それで、祥鳳さんのおかげで敵艦隊を発見する事も容易になり、敵の攻撃を回避する事と敵へ攻撃を命中させることも容易になりました。いわば、

   祥鳳さんのおかげで私の艦隊はまた一歩強くなる事ができたという事です」

瑞鳳「それで結果的に、製油所沿岸地帯は攻略できたんでしょ?」

提督「当たり前ですよ。でなければ今、私達は珊瑚諸島沖まで来れていません。まあ、祥鳳さんに加えて、攻略途中で仲間に加えた青葉さんも含めてようやく、

   製油所沿岸地帯を攻略する事ができました」

瑞鳳「へ~…」

提督「あの時、祥鳳さんが弓を放って何をするのかと思ったら敵を殲滅……圧巻でした」

祥鳳「ええ……正直、私は自分が何をやっているのかは、本当の意味では理解できていませんでした。ただ、あの時こうするべきであると、脳が勝手に判断し…

   体が勝手に動いたんです。これが、空母である私の動きなのだと、あの時初めて知りました」

提督「まあ、着任当初は痴女と言うイメージが濃すぎて…」

祥鳳「そういう話はやめてくださいって!というか、今は普通に着物を着てるでしょう!?」

瑞鳳「あー、祥鳳?ちょっと悪いんだけど…」

祥鳳「あ、ごめんなさい。どうかしたの?」

瑞鳳「祥鳳って、新しく着任した子の教育係も務めてるわよね?吹雪ちゃんとかと一緒に…。今は、鹿島さんとか、酒匂さんとか、嵐ちゃんとか…」

祥鳳「ええ、そうね」

瑞鳳「その子たち、実戦訓練の後、口々に祥鳳の事『痴女っぽい人だったね~』って言ってたわよ」

祥鳳「………………」

提督「実戦訓練でも着物をはだけさせていたんですか?」

祥鳳「…………はぁ…」

提督「まあ、痴女っぽい空母っていうのも、乙だと思いますよ」

祥鳳「どこがですかぁ!?」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>585
 初期空母・祥鳳の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました遠征組の話を書いていきます。遠征組のメンバーは、天龍型とその他駆逐艦で行きます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



この鎮守府の各初期艦設定。

・初期艦…吹雪  ・初期駆逐艦…五月雨  ・初期軽巡…神通 ・初期重巡…青葉  ・初期戦艦…榛名  ・初期空母…祥鳳

乙でしたー
なんで痴女なんや!?祥鳳の梅雨グラ超美人やんけ!
大井っちリクお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました遠征組の話を書いていきます。

>>729
  大井、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―9時前、鎮守府付近―

ザザザザ…

天龍「ふ~…やっと鎮守府の近くまで帰ってきたぜ…」

初雪「眠い……もう無理……」

深雪「ほらほら、あと少しで鎮守府だからさ!寝るなっての!」

初雪「寝ながら航行……はっ、もしかして凄い事かも」

天龍「全然すごくねーって…あふぁ…」

深雪「天龍先輩も眠そうですね~」

天龍「ったりめーだろ…何せ大体12時間ぐらい寝ずで海に出てたんだから……」

天龍「にしても…俺も敵とボカボカやり合いたいってのに…アイツときたら俺を演習か潜水艦哨戒にしか出さねーから…」

深雪「ふわ~…ねむてー…」

【遠征軍】

 ―数時間前、講堂―

提督「えー、本日夜間出発の遠征部隊は、艦隊決戦援護作戦、囮機動部隊支援作戦、資源輸送任務へと向かってもらいます。後ほど編成表を張り出しますので、

   確認をお願いします」

皆『はーい』

龍田「あーあ…私はまた艦隊決戦援護作戦だろうな~」

磯風「ん?なぜだ?」

龍田「昨日は天龍ちゃんが夜出発したから~、今日は天龍ちゃんの妹の私が遠征なんだと思ってね~」

磯風「ここの鎮守府には、俗にいう遠征組と言うのは存在しないのか?」

龍田「ウチの提督はね~、大体重巡洋艦と軽巡洋艦、それと駆逐艦を遠征に起用してるんだけど~、ローテーションがちゃんと組まれてるのよ~。だから、

   出撃せず遠征にしか出さない、なんてことはないのよ~」

磯風「なるほど……アイツは、艦娘思いなのだな」

龍田「そうね~、私もそう思う。でも、やっぱり私や天龍ちゃんみたいな旧式の軽巡洋艦って、難関海域とかには出してもらえないから~、大体遠征か、

   鎮守府近海の潜水艦哨戒任務しか出してくれないの~」

 ―9時半過ぎ、執務室―

天龍「遠征が終わったぜ~……」

提督「お疲れ様です。して、遠征の方は?」

天龍「ん。何とか成功したぜ。支援砲撃しかなかったけど、敵は全滅だ」

提督「素晴らしい、上出来です」

天龍「ところで、だ。提督よ」

提督「はい?」

天龍「たまには俺も出撃させてくれよ」

提督「出撃ならさせてるじゃないですか」

天龍「出撃っつったって、キス島の1戦撤退か、鎮守府近海の潜水艦哨戒しかねーじゃねーか!俺が言いたいのはそう言うのじゃなくて、敵を全滅させる、

   硝煙の匂い漂う戦闘が好きなんだよ!」

提督「キス島でも潜水艦哨戒でも硝煙漂ってるじゃないですか」

天龍「だーかーらー、そういうんじゃなくて!」

提督「じゃあ、どういう事ですか」

天龍「俺が戦いたいのは、軽巡とか駆逐イ級とかちゃちなのじゃねぇ。戦艦ル級とか、空母ヲ級とか、そういう強い奴なんだよ!」

提督「まったく……本当に貴女って戦闘が好きですよね。色気より覇気ですか」

 ―同時刻、廊下―

龍田「あーあ、やっぱり私が旗艦で艦隊決戦援護作戦か~」

睦月「あ、龍田さん!」

龍田「あら~、睦月ちゃんに如月ちゃんに皐月ちゃん。貴女たちも私と同じ遠征よね~?」

睦月「はい!睦月、頑張っちゃうから!」

如月「夜更かしはお肌に悪いのよね~」

龍田「私も同意見ね~。まったく~、あの提督ったら女の子の事情も少しは知ってほしいわ~」

皐月「あはは……逆に、僕たち女の子が遠征に出なかったら、誰が遠征に行くのかな……」

龍田「………………提督が

皐月「無理だって!」

龍田「あら~、まだ言い終わってないのにひどいわね~。誰も提督が直接遠征に出るなんてまだ言ってないじゃない」

睦月「あ、あははそうだよね~」

龍田「提督が直接遠征に行けばいいじゃない」

皐月「言っちゃったよ!」

龍田「‶まだ‶言ってないって言ったじゃない~。まあそれは置いといて、私達や艦遠征組は日中の出撃は免除されてて仮眠も許可されてるけど~、貴女たちは、

   どうする?」

睦月「睦月、演習したいにゃし!」

皐月「演習で、遠征に向けて気合を入れたいんだ!」

龍田「あら、じゃあ私もご一緒しようかしら~?」

如月「演習もお肌が痛んじゃうのに~」

皐月「如月…お肌の事を心配してちゃ、艦娘の役割が何もできないと思うよ…」

龍田「じゃあ~、一緒に遠征に行く古鷹先輩と加古先輩も誘いましょうか~」


隼鷹「まさか…今日遠征とは、な…」

飛鷹「どうかしたの?」

隼鷹「今夜は那智と千歳と一緒に飲む予定だったんだよ~!!」

長月「いいんじゃないか?禁酒をするのにちょうどいい」

隼鷹「この駆逐艦め!はっ、そうだ!今から飲んじゃえば―」

菊月「いいわけないだろうが!!」

 ―執務室―

提督「前も言いましたけれど、出撃で深海棲艦を倒す事も重要ですが、遠征で資源を運び、自他国の船団を護衛する事もとても重要なんですよ?」

天龍「そりゃ前に聞いた。それでも、艦娘の本分は深海棲艦をぶっ倒す事だ。それを全うできないんじゃ、俺の機嫌は収まらねぇよ」

提督「…そもそも、天龍さんや龍田さんは自前の業物…その剣や薙刀で敵と戦う、いわゆる近接戦が得意でしたよね?」

天龍「ああ。一応、連装砲とかも使えるが、こっちの方が手になじむ」

提督「ですが、近接戦は敵に隙を突かれるとすぐにけがを負ってしまうでしょう。さらに、戦艦相手では、そこまで近づくまでに被弾してしまう可能性も、

   無きにしも非ずでしょう」

天龍「む………」

提督「貴女たちと同じように業物の刀を使う木曾さんは、近接戦闘と魚雷による雷撃を得意としています。ですから、木曾さんの方が強力な敵との戦闘に

   向いていると言えます。しかし、天龍さんも龍田さんも性能の問題ですが、火力も雷装も特筆して強いというわけではございませんし……。ですから、

   貴女たち2人は難しい戦闘には出しづらいと言えます」

天龍「それは分かってる。百も承知だ。けど、やっぱり敵と戦うのが艦娘の存在意義!それを果たしてぇんだ!」

提督「…………………」

天龍「…………………」

提督「……分かりました。では、ヒトヨンマルマル(14時00分)に、第一艦隊がオリョール海へ出撃予定です。その編成の大井さんを天龍さんに変更します。

   これでよろしいですか?」

天龍「おう!それで十分だぜ!オリョール海なら、空母も戦艦もいる!申し分ねーぜ」

提督「では、出撃するまでに、仮眠や風呂を済ませておいてください」

天龍「了解だ!」

 ―16時過ぎ―

皐月「やったね、大勝利だ!」

睦月「睦月、やる気が滾ってきたにゃしぃ!!」

如月「私も…今なら頑張れそうだわ…!」

龍田「私もよ~。じゃあ、夕飯までお昼寝しましょうか~。仮眠もかねて、ね」

加古「あー…演習終わったら無性に眠くなってきた…寝る。ぐおー」

古鷹「ここで寝ちゃだめでしょ!起きて~!!」


隼鷹「酒…ビール……焼酎……」

長月「あー、隼鷹先輩……甘酒、飲むか?」

隼鷹「の、飲むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

菊月「どこの卵焼き軽空母だ」


望月「遠征なんて休みて~…」

卯月「卯月、演習楽しみだぴょん!」

弥生「うーちゃん…遠征前にはしゃいだら、疲れちゃうよ…」

三日月(私…胃薬持って行った方がいいかしら…)



 ―同時刻、執務室―

天龍「」大破

提督「それがこのザマである」

天龍「泣きてぇ…」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪天龍≫

天龍型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.28。ショートヘアと左目の眼帯が特徴の、オラオラ系のお姉さん。見た目は怖いが性格は優しくて、駆逐艦の世話が大好き。

他の軽巡洋艦に比べて性能が劣っており、それが原因であまり難関海域に出撃気ないことが悩み。戦闘では自前の刀を使った近接戦闘と奇襲を得意とする。

妹の龍田にはいつもいじられている。かっこつけた発言を自分で言ったら自分から恥ずかしくなる。『フフ、怖いか?』はもはや自虐ネタ。

好きな言葉は『孤軍奮闘』。

今日はここまでにします。

>>662
  遠征組の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました‶貧乏性の秋月‶の話を書いていきます。

また、秋月の話の消化後に以下のタイトル話から1つを書いていこうと思います。どれか読みたい話がございましたらその番号をお書きください。

①:ツンデレ提督

②:ドクター・メロン

③:精神攻撃系深海棲艦(泊地水鬼)


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



母港の駆逐艦ボイスを聞くと…癒される(これだけならロリコンじゃないはずだ)。

乙ー
神通をお願いします
2で

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました‶貧乏性の秋月‶の話を書いていきます。

また、秋月の後の話は、‶ドクター・メロン‶に決まりました。

>>742
  神通、了解しました。


それでは、投下していきます。

 ―16時過ぎ、鎮守府付近―

ザザザザザ

伊勢「はーい、皆~!遠征お疲れさま~」

皆『お疲れ様でーす!』

伊勢「今日はみんな頑張ったし、資源もたくさん持って帰れたから、お姉さん間宮さんのスイーツ奢っちゃうぞ~!」

皆『いえーい!!』

秋月「あ、あの……」

伊勢「ん?どったの?」

秋月「あ、秋月は、その、遠慮しておきます」

伊勢「え…?」

照月「………」

【質素で貧乏で】

 ―16時半過ぎ、執務室―

伊勢「って感じで、遠征は大成功したよ~」

提督「お疲れ様です。では、伊勢さんは補給をして、その後で報告書の方を…」

伊勢「あー、それなんだけどいいかな?」

提督「?」

伊勢「補給した後で、大成功したご褒美に駆逐艦の皆に間宮さんのスイーツを奢る事にしてるんだ。だから、報告書は、ちょっと遅れてもいい?」

提督「……まあ、そのような理由があるのでしたら構いませんが。期限は明日の夕方までですよ」

伊勢「了解!じゃ、失礼するねー」

ガチャ

照月「失礼します、提督」

提督「おや、照月さん」

伊勢「ああ、照月。私は先に間宮さんのところに行ってるからね~」バタン

照月「あ、はい」

提督「何か御用ですか?」

照月「秋月姉さんの事なんですけど……」

提督「?秋月さんが何か?」

照月「秋月姉さんが、ちょっと…」

提督「……秋月さんの戦果は、特に問題はなくむしろいい方ですけど…」

照月「あ、いえ!戦果とかそういうのじゃないんです……」

提督「?」

照月「その、さっきの伊勢さんの『間宮さんのスイーツ奢る』って話、知ってますか?」

提督「ええ、私もさっき聞きました」

照月「それで、他の駆逐艦の皆が喜んだのに対し、秋月は伊勢さんの奢りを断ったんです…」

提督「…………雲龍さんと同じく戦時急造艦であるから、自分が知っている艦娘がほとんどおらず、打ち解けにくい…という事ですか」

照月「いえいえ!そんな重たい話じゃないんです!!」

提督「?ではどういう?」

照月「その……秋月は何というか……」

提督「?」

照月「……凄い質素な生活を心がけているというか、なんというか…」

提督「は?」

照月「さっきの話で、秋月が伊勢さんの奢りを断った理由が…」


秋月『す、スイーツ!?そんな高価なものを……。伊勢さんの奢り何てなおさら無理です!』


提督「ああ、先輩のおごりを素直に受け取れないとか…そういうヤツですか」

照月「それと、やはり戦時急造艦であるためか、スイーツとか高価なものを、嫌うというか、あまり嗜まないんです」

提督「ああ…そう言えばこの前、私が徹夜してる時に秘書艦の秋月さんが料理を作ってくれたんです……」

照月「秋月姉さん、結構気を使ってくれますよね?」

提督「その提案に私は甘んじる事にしたんですが……秋月さんが『奮発しました』と言って出してきたメニューが……」


提督「麦飯と高菜と豆腐の味噌汁と牛缶だったんですよ」


照月「」

提督「私その時、心の中で『貴女の奮発は日本の最低限の食事レベルです』ってツッコミました」

照月「あ、それと秋月姉さんの質素な生活は他に……」


 ―19時過ぎ、食堂―

A定食『瑞鳳の卵焼き定食』

B定食『チキン南蛮定食』

C定食『おにぎり三種(焼きたらこ、鮭、ツナマヨ)』

秋月「間宮さん、C定食で」

間宮「またおにぎり?食べ盛りなんだからもっと食べた方がいいわよ?」

秋月「いえ、秋月には、1食おにぎり3つと言うのが十分贅沢ですから…」

間宮「そ、そう……」

 ―翌日11時過ぎ、中庭―

秋月「日向先輩から間宮さんのスイーツタダ券をもらった……」

照月「ねえ、一緒に間宮さんのところに行こう?」

秋月「そうね………そうしましょう」

照月(よし!)

秋月「照月はどうする?秋月は饅頭1つにしようかと」

照月(タダ券で饅頭1つだけ!?)


 ―15時過ぎ、駆逐艦寮・秋月&照月の部屋―

秋月「ただいま」ガチャ

照月「お帰り~。何かって来たの?」

秋月「ボールペンの赤いインク」

照月「インクを変えられるのは魅力的だけど、万年筆とか買えば?」

秋月「あ、あんな高価なもの買えるわけないでしょ!?」

照月「だったら、普通の黒ボールペンとか赤ボールペンとか…」

秋月「このボールペンの方が、本体価格は安いし、インクのカードリッジは100円そこらなのよ?インクが切れたら新しいボールペンを買う羽目になるより、

   インクが切れたらカードリッジを買うだけのこっちの方が安く済むのよ」

照月「あ、うん……」

照月「とまあ、こんな感じに」

提督「発想が貧乏性と言うより、倹約家のおばーちゃんに近いと思うのは私だけでしょうか」

照月「しかし、これでは栄養とか気になりますし…まだ発育途中だというのに、あまり食べないというのはどうも……」

提督「……これに関しては、ただ地道に慣らしていくしかないとしか、言えませんが」

照月「地道に?」

提督「正確には、だんだんとグレードアップさせていく、と言った感じです。雲龍型三姉妹も当初、おにぎりとか質素な食事しか食べていませんでしたが、

   私や飛龍さん、瑞鶴さんのサポートで何とか普通の食事が摂れるようになったんです。まあ雲龍さんは、おにぎりが好きで今も食べていますが」

照月「???」

提督「話が逸れました。詳しく説明しますと、あまり贅沢なものを食べなれていない人に、いきなりステーキなどの豪華なものを食べさせてしまうと、逆に

   胃がそれを受け付けずに吐き出してしまうという事です」

照月「ああ……確かにそうですね」

提督「試しにまずは、おにぎりから麦飯→カレー→シチューと言った感じにどんどんランクアップさせていくんです」

照月「…なるほど、分かりました!やってみます!」

提督「そう言えば、照月さんは普通に食事が摂れてますね」

照月「照月、一応順応性だけはありますから」

提督「とりあえず、秋月さんにはもっと食事を摂っていただきたいですね。食べ盛りの女の子ですし」

照月「はい!最終的には、マーマイトも食べられるようになればと!」

提督「マーマイトはやめなさい」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪秋月≫

秋月型駆逐艦一番艦。艦娘No.221。凛々しい口調と黒い髪が特徴の、しっかり者の女の子。対空性能がずば抜けており、敵の艦載機を情け容赦なく落とす様

から、空母勢のつけたあだ名は‶艦載機絶対殺すウーマン‶。戦時急造艦であるためか贅沢な食事や嗜好品に慣れておらず、質素な生活を心がけている。だが、

それが仇となって現代の平均レベルの食事を摂る事が困難な状態に。相棒の長10cm砲くんが、島風の12.7cm連装砲ちゃんにケンカを売っているのが悩み。

好きな言葉は『竹馬の友』。

今日はここまでにします。

>>664,>>678
  秋月の話、いかがでしたか?>>1は秋月を持っていないゆえ、おかしな点が色々あったと思います。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。次回の投下は明後日の12月4日、‶ドクター・メロン‶の話を書いていきます。

>>1の都合で投下できず申し訳ございません。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



グラーフ・ツェッペリン、ドロップできた人っていますか?

乙ー、自分も20回くらいだったかな

今、タイムリーな間宮さんリクお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、‶ドクター・メロン‶の話を書いていきます。

>>755
  間宮、了解しました。


それでは、投下していきます。

 戦艦の目玉の装備とされている46cm三連装砲。

 索敵で重要な電探。

 潜水艦哨戒にも必要になるソナーと爆雷。

 これらがあるという事は、これらを作っている人もいる事になる。

 さらに、これらの設計をしている人もいるというわけで。

【ドクター・メロン】

 ―10時過ぎ、第一資料室―

Libeccio(以下リベッチオ)「えーっと……」

イタリア「リベッチオ、書類は見つかった?」

リベッチオ「見つかったけど……高い場所にあって……」

イタリア「取りにくかったら、先輩の私を頼ってもいいのよ?」

リベッチオ「す、すみません……」

イタリア「いいのよ。で、どこにあるのかしら?」

リベッチオ「あれです」スッ

イタリア「あら…結構高いところにあるわね……私でも脚立が無くっちゃ…」

リベッチオ「あ、脚立ならここに!」

イタリア「ありがとう。それじゃ…よいしょ」ガタガタ

リベッチオ「気を付けてくださいね」

イタリア「大丈夫よ、ありがとうね。よ…いしょっと……少し重い……」


ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!

ギャガガガガガガガガガガガガ!!!


イタリア&リベッチオ「ひょあっ!?」ビクッ

グラッ

イタリア「きゃあああああっ!?」

ドッシャーン

 ―数十分後、執務室―

リベッチオ「と言うわけで、頼まれた書類は持ってきたけど……」

イタリア「うぅ……たんこぶが……」

提督「大丈夫ですか?あとで、明石さんに見てもらうと良いでしょう」

イタリア「そうします……ところで、先ほどの大きな音は一体……?」

提督「……開発課と言いましてね、新しい装備の提案や開発を担当している部署です」

リベッチオ「そんな部署あったんだ~…知らなかった」

提督「まあ、新装備の開発自体、担当の方しかできませんからねぇ。開発課の方が作った装備は、大体が大規模作戦の報酬として全鎮守府に配布されます」

イタリア「と言いますと……試製甲板カタパルトとか?」

提督「ええ。他にも、試製51cm三連装砲とか、四式水中聴音機などの、各種報酬装備を提案・開発しています」

イタリア「へー…すごいですね~」

提督「……ですが、開発課にはちゃんとした作業室を用意しているのに、資料がある部屋でそのまま作業を始めてしまい、その騒音の苦情が来てるんです」

イタリア「じゃあ…さっきの音も開発課の人が?」

提督「ええ」

リベッチオ「でも、全部提案してそれを実現してるんでしょ?すごいね~。一体どんな人なんだろ」

提督「リベッチオさんもイタリアさんも知っている人ですよ」

リベッチオ「?」

イタリア「私も、ですか?」

提督「ま、元の軍艦が軍艦だから、新装備への好奇心と探求心がすごいんでしょうね」

 ―数分後、第二資料室―

バチバチバチバチバチバチバチバチッ

??「えへ…えへへへへへ………」

ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン

??「うぇへへへへへ…ふふふふへへへへへ……」

ガガガガガガガガガ

??「うぇふははははははは……ひははははははふふふふふふ……」

ペシン

??「イタッ!?」

提督「機械をいじりながら気持ち悪い笑い声を上げないでください。聞いているこちらが不気味ですし、女性としてもアブナイです」


リベッチオ&イタリア「夕張さん……」


夕張「あっ、提督!前から言ってるんですけど、作業中に話しかけたり頭を叩いたりしないでください!危ないじゃないですか!」

提督「こちらも前から言ってるんですが、作業をするんでしたら作業室でしてください。資料室は他の皆さんも使うんです。皆さんから苦情が来てますよ」

夕張「だから何度も言ってますけど、作業室と資料室が遠すぎるんですよ!」

提督「だったら資料を作業室へ持って行けばいいでしょうが!」

イタリア「なんというか…以外というか……予想通りと言うか……」

リベッチオ「へー、夕張さんが装備開発担当だったんだ。知らなかったな~」

提督「元々の軍艦‶夕張‶が兵装実験艦であった事もあり、彼女は新しい装備が手に入るとすぐにデータを取って新たにコピー開発しようとするんです」

夕張「そうよ~。新装備のデータ採取は私の十八番なんだから!」

提督「その手先の器用さも手伝い、明石さんの手伝いもたまにしてもらっています。さらに、先ほどの新装備への好奇心と探求心から、新しい装備の提案・

   開発も任せています」

夕張「そうそう。私は装備の関しちゃ日本一詳しいと言っても過言じゃないよ~」

提督「しかし、装備の開発に積極的なのはいいのですが、たまに関係ないものも開発しようとするんですよ」

夕張「関係ないって何ですか!関係ないって!」

提督「大体、さっきも何を作っていたんですか?これ、明らかに通常の艦娘の装備よりも大きいですよね?これは―」

ガツッ

提督「?」チラッ


『蒼き鋼のアル○ジオ』


夕張「超重力砲が作れないかと思って」

提督「何で作ろうと思った」

夕張「だって、あれ一度見たら私達でも使えるようになりたいと思いません!?あれ、私のハートにどストライクだったんですよ!!提督もでしょ!?」

提督「あれは確かに私の心にも強く響きましたが、装備の原理とかが複雑でしょうが」

夕張「一応、装備の原理はレポートにまとめてあります。これ」スッ

提督「こういう創作上の装備をクソ真面目に分析するその根気は嫌いじゃありませんが……この装備はだめです。開発は認めません」

夕張「何故ですか!?」

提督「確かに超重力砲は一撃ですさまじい威力の攻撃を放ちますが、その装備の強さゆえに装備した艦娘が驕り高ぶってしまう事があるかもしれません。

   そしてそれが原因で慢心してしまい、沈んでしまう事もあるかもしれません。それを避けるために、この装備は開発してはいけません」

夕張「ちぇー…」

イタリア「あ、あの…超重力砲って…?」

提督「ああ、経緯は省きますが、一時期私達の艦隊の仲間となっていた艦娘(?)が使用していた装備です。その一撃で、敵艦隊全艦を殲滅する事も可能です」

リベッチオ「す、すごいじゃん!」

提督「ですが、先ほども言った通りこの装備は実現させません。と言うより、夕張さんは結構軍艦と関係のない装備も開発しようとするんです。たとえば…

   ポジトロンスナイパーライフルとか」


[ポジトロンスナイパーライフル]

漫画『新世紀エヴァ○ゲリオン』に登場する兵器。陽電子が物質中の電子に衝突・分解する力を利用した武器。作中では、最初に対ラミエル戦で使用され、

日本全国の電力をエネルギーとして使用された。また、後の対アラエル戦で改良型の『ポジトロンライフル20X』も登場した。


夕張「えー?使えたら凄い爽快感が得られると思いません?」

提督「コストが高すぎるんですよ。というかそれ以前に庵野○明さんに怒られます」

夕張「この提督ったらホントに堅物なんだよね~。私がデス・スターとかライトセーバーとかマクロスとか作るっていたらどれも却下って言ってくるし」

イタリア「それは当然なのでは……」

リベッチオ「というか、もはや装備じゃないのがほとんどでしょ…」

提督「ちゃんと真面目に仕事してください」

夕張「してますって。例えば…」ガサゴソ

夕張「これ、イタリアさんの初期装備の381mm/50 三連装砲改の設計図。これで量産が可能になりますよ」

イタリア「え、いつの間に…!?」

夕張「この前イタリアさんが大破して入渠してる最中に、直った三連装砲改を解析して」

リベッチオ「す、すごい!すでに完成してる装備から設計図を造れるなんて!」

夕張「ふふーん。すごいでしょー?」

提督「確かに仕事をすると優秀なんですが、先ほどのように資料室でそのまま作業を始めてしまい、騒音の問題で皆さんから文句を言われることが多いんです」

イタリア「そんなに言われるんでしたら、資料室の壁に防音対策をしては?」

提督「一応、防音対策はしてあるんですけど、作業の音はそれよりも大きいんです」

リベッチオ「じゃあ、もっと防音対策を施せば」

夕張「あー…そういうのはちょっと無理かな~私にはできないよ……」

イタリア「何でデス・スターとか作れるのにそういうのはできないんですか……」

提督「もう鎮守府の皆さんに耳栓でも作って配りなさい」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪夕張≫

夕張型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.111。ポニーテールとスレンダーなスタイルが特徴の、明るいお姉さん。新しい装備が大好きで、積極的にデータを採る。

その新装備への好奇心と探求心から、明石の手伝いと、新装備の提案・開発を任されている。大規模作戦の報酬装備は基本彼女が提案・設計・開発するが、

たまにライトセーバーや超重力砲など関係のない装備を作っては提督に怒られる。胸が無いことを少し気にしている。尊敬する人物は平賀源内。

好きな言葉は『失敗は成功の基』。

今日はここまでにします。

‶ドクター・メロン‶の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、リクエストにありました深海提督の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



E-4ボスマスでついにS勝利できたっていうのにノーマル艦しかドロップしないってどういう事ですか(怒り)。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました深海提督の話を書いていきます。

それでは、投下していきます。



キラ付けした状態で、E-4・Iマスで空母ヲ級改flagshipと遭遇。2隻大破にされて護衛退避する事も出来ず撤退。

PCを叩き壊そうと思った。

 ―10時過ぎ、深海棲艦本拠地―

戦艦棲姫「あー……やられちゃった……しばらくは無理っぽい……」

深海提督「大丈夫か?もう何度目かもわからんぞ」

戦艦棲姫「うーん……少し休ませてもらっていいかしら?」

深海提督「分かった。じゃあ、戦艦棲姫の代わりに空母ヲ級改flagshipを登用しよう。ステビア海の潜水棲姫のいる艦隊だよな?」

戦艦棲姫「ええ、その通りよ」

深海提督「聞いた通りだ、ヲ級。頼むぞ」

空母ヲ級改flagship「ヲッ、頼まれた」ビシッ


装甲空母姫「…彼、やっぱり優秀ね」

港湾棲姫「ええ、そうですね」

【敵の司令官】

深海提督「今の指示のどこで、俺が優秀だってわかるんだよ」

装甲空母姫「分かるわよ、それだけで」

深海提督「?」

装甲空母姫「あなたは戦艦棲姫の代わりに、強力だけど姫級・鬼級には匹敵しない強さの空母ヲ級改flagshipを登用した。それは、この本拠地の資源の残りが、

      少し足りなくなってきているから、燃料・弾薬を大幅に消費するより、余裕のあるボーキサイトを消費するヲ級を選んだ。違う?」

深海提督「………………………」

港湾棲姫「そして、ヲ級さんはまだ出撃した回数も少なく、疲労度もたまっていない。それもまた、ヲ級投入に踏んだ理由ですよね?もし提督がいなければ、

     私達は無理を詰めてでも戦艦棲姫を投入するか、同じ姫級・鬼級の深海棲艦を使って、資材を無駄に消費していた…。しかし提督は、本拠地の

     残り資源と疲労度を鑑みて、指示をしたんでしょう?それが、優秀だというんです」

深海提督「……確かにその通りだよ。でも、これくらいの指示なんて、大したものじゃない」

装甲空母姫「謙遜してるのね。いいわよ、それ。でも、私達にとって今の指示は、とても学ぶところの多いものだったわ」

深海提督「……そうか。話は終わりか?」

港湾棲姫「ええ、終わりです。留めてしまって申し訳ございませんでした」

深海提督「いや、いいさ。それじゃ、俺は執務室に戻ってる。何かあったら連絡をくれ」

装甲空母姫「ええ、分かったわ。提督」

 ―12時過ぎ、食処(食堂に当たるところ)―

戦艦タ級「………装甲空母姫さん」

装甲空母姫「何かしら?」

戦艦タ級「おかしいとは思いません?」

装甲空母姫「何が?」

戦艦タ級「提督の事です」

装甲空母姫「提督が?どうして?」

戦艦タ級「確かに先ほど装甲空母姫さんの仰っていた通り、提督は私達に、私達の事をを考えておりなおかつ的確な指示を与えてくれています」

装甲空母姫「ええ、そうね」

戦艦タ級「そして…」チラッ

装甲空母姫「?」


重巡リ級「ねー、提督ぅ~。あっちで一緒に食べようよ~」

提督「ええい、腕に絡みつくな!動きにくい!!」

駆逐棲姫「……司令官、目がにやけてる。不潔」ケッ

提督「駆逐棲姫!お前は何か今凄い勘違いをしているぞ!」


戦艦タ級「ああ言った感じに、他の皆さんと親しく接しています」

装甲空母姫「そうねぇ。ほっぽちゃんや泊地水鬼ちゃんも、彼を気に入ってるわ。というか、ほとんどの深海棲艦が彼の事を気に入ってるわね」

戦艦タ級「なら、何かおかしいと思いません?」

装甲空母姫「だから、何をよ」


戦艦タ級「……あそこまで冷静な判断を下せる頭脳を持ち、皆さんから慕われるような性格と言動……。それなのになぜ彼は、人類の敵である深海棲艦たちの

     提督として今ここにいるのでしょうか」


装甲空母姫「…………………」

戦艦タ級「私たち深海棲艦は、人類にとって有益ではない行動をとっている事は自覚しています。そして、私達が人類から畏怖され、恨まれているのも。

     そんな、地球の人類のほぼ全員から恨まれている私達と同じ立場に、なぜ彼は立っているのでしょうか。あの提督の人柄でしたら人類の側でも、

     皆さんから頼りにされ慕われている事でしょうに」

装甲空母姫「そうね……私も考えた事はなかったわ」

戦艦タ級「?」

装甲空母姫「まあ、あの提督の目の奥に、恨みや痛みなどの負の感情が渦巻いているのが見えて、私は彼を深海棲艦勢に引き込もうと考えたわ。でもね、

      それら負の感情の原因が何なのか、私はわかっていない。いいや、私達はわかっていないわ」

戦艦タ級「そんな理由で…ですか」

装甲空母姫「具体的に彼がどんな経験をしたのかは当初知らなかったし、知る気もなかったけど…貴女の発言で少し気が変わったわ」

戦艦タ級「じゃあ…」

装甲空母姫「彼の過去を、探ってみましょう」


 ―13時過ぎ、休憩室―

港湾棲姫「提督の過去、ですか」

装甲空母姫「タ級の話を聞いて、少し彼に興味を持って」

戦艦タ級「実際に彼をここに連れてきたのは、港湾棲姫さんですよね?」

港湾棲姫「ええ、そうだけれど……」

戦艦タ級「何か、知りませんか?何か」

港湾棲姫「……ごめんなさい、私は何も知らないわ……」

装甲空母姫「そう……残念ね」

港湾棲姫「ところで装甲空母姫さん、さっき‶彼に興味を持った‶って…?

装甲空母姫「ええ」

港湾棲姫「だっ、だったら知ってても教えられません!!」

装甲空母姫「そ、そう……分かったわ。うん」


装甲空母姫「どうしたのかしら、あの子」

戦艦タ級「さあ……」

装甲空母姫「……地上で提督の監視を任せていた子なら、何か知ってるかも」

戦艦タ級「提督の監視?」

装甲空母姫「人間界に潜んでいる深海棲艦の子がいてね、提督に目を付けた後で彼に監視をつけていたのよ。その子なら、知ってるかもしれないわ」

戦艦タ級「へぇ……知らなかった……」


 ―数分後、雷巡チ級の部屋―

雷巡チ級「提督の事?」

装甲空母姫「提督の監視をしてたわよね?何か知ってると思って」

雷巡チ級「あー……実は提督から『何も言うな』と口止めされてまして」

戦艦タ級「えっ、何で?」

雷巡チ級「えーっと、提督が着任した時、守秘義務もないかと思って提督に、私が監視してましたってバラしたら、提督が『俺の過去の事も知ってるなら、

     何も話すな』って」

装甲空母姫「何勝手にバラしてんのよ!守秘義務守んなさいよ!この劣化雷巡!!」

雷巡チ級「げっ…す、すみませんでした…ギブ…ギブ…」

戦艦タ級「やめて装甲空母姫さん!チ級の顔が握りつぶされる!!」


装甲空母姫「……直接聞いた方が早いかしら」

戦艦タ級「それが一番手っ取り早いかもしれませんが、教えてくれるでしょうか?」

装甲空母姫「案外教えてくれるかもしれないわよ?」

戦艦タ級「そうでしょうか……」


 ―数分後、執務室―

装甲空母姫「ってなわけ、教えてくれるかしら?」

深海提督「…………………」

戦艦タ級(やはり、だんまりですか)

装甲空母姫「いえ、私もおかしいと思ったのよ?何でこの人はここに留まったままに何だろうって。逃げるためのチャンスもいくつも用意したっていうのに、

      あなたはそのチャンスに気づいていながらもチャンスに乗らなかった。あなたには、ここにいる理由がある。違うかしら?」

深海提督「言ってなかったか?ここは水深2000メートルにあるって」

装甲空母姫「そのルールも打ち破るための手段も用意していた。それでも、あなたは乗らなかったわ」

深海提督「……………………」

戦艦タ級「む、無理に話さなくてもいいんですよ?話しづらいのでしたら、話さなくても結構ですし」

深海提督「………………いや」

装甲空母姫&戦艦タ級「?」

深海提督「お前たちになら、話せるかもしれない」

装甲空母姫「あら……私達を信じてくれるっていうの?」カチッ

深海提督「信じられる。地上の奴らよりもずっと」

戦艦タ級「………提督…」

深海提督「…最初に確認しておく。俺の過去を話して、お前たちは俺の事を非難したり、軽蔑したりしないか?」

装甲空母姫「そんな事はしないわよ。あなたは私達の頼れる提督なんだから、あなたを責めるなんてことはしないわ」

戦艦タ級「私も、装甲空母姫さんと同じです」

深海提督「………ありがとう」

装甲空母姫「…………」ニコッ

戦艦タ級「…………///」

深海提督「そもそもの始まりは、小学校の中学年当たりだったか」

装甲空母姫「……えっ、そんなに早くから?」

戦艦タ級「提督って、確か27歳でしたよね?結構長いブランクが…」

深海提督「だが、その日から今まで、俺が非難される人生は続いている」

戦艦タ級「………………」

深海提督「結論から言うと、俺の父親と母親はその時に死んだ」

装甲空母姫「それは……お気の毒ね……」

戦艦タ級「……提督が幼い頃ですから……親御さんも若いころだったのでしょう?」

深海提督「ああ」

戦艦タ級「差支えなければ……ご両親は病気で…?」

深海提督「いや、違う」

装甲空母姫「え?」

戦艦タ級(今から大体十数年前という事は、私達はまだ生まれてもいない…)



深海提督「俺の父親が起こした無理心中で、父親と母親は死んだ」


装甲空母姫&戦艦タ級「!?」

深海提督「元の原因は、父親が不倫をして、母親はそれを強く咎めた。だが、頑なな父親は母親に反論したが、何を言っても悪いのは父親の方だった。で、

     最終的に父親がイカれて、無理心中に至った」

装甲空母姫「…………………」

深海提督「俺が巻き込まれなかった理由は、分からない。だが、その時俺も巻き込まれて死ねたら楽だと思った」

戦艦タ級「……どうしてですか?」

深海提督「その無理心中は、多くのマスコミからの取材を受けた。そして、テレビ・新聞によってそのことは世間に知らされ、俺の小学校の生徒の親にも、

     知られた」

装甲空母姫「…………………」

深海提督「その時あることないこと子供に吹き込んだのか、俺の周りから人は離れていった。無理心中を起こした夫婦の子供、としてな」

戦艦タ級「…そんな、提督は何も悪くないはずじゃないですか!」

深海提督「俺もそう思った。だから、おかしいと、俺は言った。だが誰も彼もが、俺に耳を貸そうとしなかった」

装甲空母姫「…………………」

深海提督「…そう言った、無関係の非難を受けて、俺は今日今の日まで生きてきた。自殺しても、やはり‶無理心中を起こした夫婦の子供が自殺した‶として、

     世間からは忌み嫌われるような目で処理されるんだろうと思ってな。それじゃ、何も変わらない。だったら、生きている今の方がまだマシと思い、

     死ななかった」

装甲空母姫「…………………」

深海提督「…………その過程で、俺に友達はいなくなり、恋愛感情を抱く事も忘れ、10年以上経った今でも就職した会社では敬遠されてきた。いつしか、

     俺以外の全ての人間は‶知り合い以下‶レベルになった」

戦艦タ級「そんな………あんまりです」

深海提督「だが……ここは、お前たち深海棲艦は違った」

装甲空母姫「……え?」

深海提督「お前たちは、俺が‶無理心中を起こした夫婦の子供‶という事も知らず、俺と一緒にいてくれている。それが、俺にはとても嬉しかった。泣くほどに」

戦艦タ級「泣いたんですか」

深海提督「ああ、本当に泣いたさ。だけど、お前たちはこうして俺の過去を知った。そうなったら、お前たちもいずれ俺から離れていくんだろう。分かるよ」

戦艦タ級「………………そんな事、無いです」

深海提督「嘘でもそう言ってくれるのなら、ありがたいが」

戦艦タ級「嘘じゃありません!!」

深海提督「!」

戦艦タ級「今の話を全て知った今だから言えます…。提督は、何も悪くないんです!提督が、気に病む事なんてないんです!皆さんから非難されることなんて、

     無いんです!」

深海提督「……………」

戦艦タ級「それでも、提督は誰にもそれを訴えられず、1人で孤独に生きてきたのでしょう…?そんな提督の全てを知って、離れるわけないじゃないですか!」

深海提督「………タ級」

戦艦タ級「だから………」ツカツカ

ダキッ

深海提督「!!」

戦艦タ級「……私達は、提督の悲しみを知っています。提督の事を全て知っています。ですから、私達はこれからも提督と共に、離れることなく一緒です」

深海提督「……タ級」

装甲空母姫「……」ニコッ

深海提督「装甲空母姫……」

深海提督「………………ありがとう」グズッ

深海提督「…………ん?ちょっとまて、私『達』?」

戦艦タ級「はい…そう言いましたけど」


装甲空母姫「ああ、ごめん。今の会話、全部本拠地に放送でダダ漏れよ」


深海提督「」

コンコン

港湾棲姫「……提督、そんな事があったんですか」ガチャ

泊地水鬼「でも大丈夫です……私達はずっと司令官の味方ですから……」ヒョコッ

北方棲姫「ほっぽ、提督の味方!」ヒョコッ

南方棲戦鬼「お前も壮絶な過去を味わっていたんだな。だが、安心しろ。私達は、お前と共にあるさ」ヒョコッ

深海提督「………………………どっから、聞いてた?」

空母棲姫「えーっと、『信じられる、地上の奴らよりもずっと』から」

深海提督「ほとんど全部じゃねええええええええかあああああああ!!!!」

装甲空母姫「あら、すごいオーラ。flagship並みね」

深海提督「なぁにを当事者がいけしゃあしゃあとほざいてんだあああああ!!!」

装甲空母姫「いやぁ、提督の事をみんなに知ってもらうためには、こうするのが手っ取り早いと思って。てへぺろ♪」

深海提督「うおおおおおおおんんんんん!!!


戦艦タ級(もしかしたら提督は、こうやって気兼ねなくバカ騒ぎをできる事も、ここに居たい理由なのでしょうか)


【終わり】

今日はここまでにします。

>>705
  深海提督の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました大井の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




E-4ボスでS勝利したんだからせめて金・ホロ背景の艦娘ドロップさせろよ!

ボスS勝利で酒匂や陸奥ドロップしたE-5の方がまだ羽振りが良かったぞ!!

乙ー秋津洲リクエストで

乙乙
まあまあ落ち着いて自分の嫁艦でも見て落ち着きなさい イライラしてたら出てくる艦も出てこないかもよ?


朝潮リクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました大井の話を書いていきます。

>>782,>>784
  秋津洲、朝潮、了解しました。

>>783
  嫁艦(候補)を見てもだめだったよ……


それでは、投下いたします。

 ―9時過ぎ、掲示板前―

ざわざわ…

北上「おっ、私は一日遠征か~」

木曾「そうだな…提督、大規模作戦で多くの資源を消費しちまったから、大分焦ってるぜ」

北上「まー、第5海域で大分使っちゃったもんね~」

木曾「第3、第4海域でもかなり投げちまったからな…」

北上「って、遠征の時間30分後だ。じゃあね、木曾っち~」

木曾「その呼び方はやめてくれ…。じゃあな」


木曾「で、何でお前はそんな世界の終わりみたいな顔してんだ?」

大井「……北上さんがいない鎮守府なんて……鎮守府じゃないっ!」

木曾「お前の鎮守府の定義は相当いかれてるようだ」

【大井っち-北上成分】

 ―9時半過ぎ、波止場―

北上「じゃーまー、北方航路海上護衛行ってきますね~」

提督「お願いします。遠征の過程で度々北方棲姫を見かける事があるようですから、十分に気を付けてください」

北上「まー、その時は何とかなるっしょ。じゃ、行ってきまーす」

鬼怒「ちょっと、一応旗艦は鬼怒なんだけど!」

北上「あ、ゴメンゴメン~」


提督「ふぅ……あとは、10時出撃予定の北方鼠輸送作戦組か」

大井「提督」

提督「大井さん、何か御用ですか?」

大井「北上さん、約8時間の北方航路海上護衛の編成に組み込みましたよね」

提督「ええ」

大井「…なぜですか?」

提督「ああ、あの遠征の要員が、軽巡1隻と駆逐艦4隻は確保できたんですが、残り1人が確保できず、急遽北上さんに遠征に出てもらいました」

大井「……そう、ですか」

提督「それが何か?」

大井「いえ、別になんでもありません。ただ、昨日の出撃で大破して入渠4時間コースだった北上さんを無理やりに出撃させたという理由でしたら、

   提督には酸素魚雷の餌食になってもらうところでした」

提督「私は別にブラック提督じゃありませんから、そんな酷な事はしませんよ。現に、遠征の申し出も、北上さん自ら志願したんですし」

大井「知ってますよ、そんな事は。ですが、やはり北上さんは優しい方ですね」

提督「そうですねぇ。普段は駆逐艦の事を煙たがっていたのに、駆逐艦が多く編成されているこの遠征を自ら志願するとか…」

大井「昨日は大けがをして帰ってきたというのに、翌日には1日遠征に自ら進んで参加するというのも、優しいです」

提督「…流石は大井さん。北上さんの事をよく見ていらっしゃる」

大井「提督こそ」

提督「私はこの鎮守府の提督として、艦娘も個性を把握する義務がありますが、大井さんのそれはまた別の感情でしょう」

大井「ええ。私は、北上さんの事が好きです」

提督(百合方面の話だったらNGですが)

大井「ですが、この『好き』と言うのは、世に言う『友達以上恋人未満』という意味と同じです。ただ私は北上さんの事が、姉妹艦として、親友と言う意味で、

   好きなんです」

提督「……同型艦と言うのに親友とは…まあ、貴女たちの普段の絡みを鑑みるに、絡み方が親友に近いですが」

大井「ええ、女の子はそう言ったものですよ」ニコッ

提督(それっぽくはぐらかされた気がするな)


 ―数十分後―

阿武隈「では、北方鼠輸送作戦へ、行ってまいります!」

提督「お気をつけてください。それから―」

大井「あ、北方海域では最近北方棲姫が目撃されているようですから、そちらにも十分気をつけなさいね」

阿武隈「…………は、はいっ!では、出撃いたします」

提督「…頑張ってください」


提督「私の言いたかったことを先回りして言うとは…」

大井「さっきの北上さんが遠征に行く時の連絡事項を聞いていたから……で、当たりだったんでしょう?」

提督「ええ」

 ―同時刻、鎮守府近海―

ザザザザザザ……

阿武隈「まさか、大井さんが提督と一緒にいるなんて……」

暁「驚いたわ…普段は北上さんと一緒にいたから…。でも、2人仲よさそうだったわよね」

雷「それにさっき、提督の言いたいことを大井さんが先に言ってたみたいだし…」

電「えっ……もしかして、お2人はそこまでの関係に…!?はわわわわ…///」

響「だとすれば実にハラショーな展開だけどね」

阿武隈「あー…早く遠征終わらせて2人の関係を確かめてみたいな~」

響「そのためには、このドラム缶を何とかしないとね…重い」


 ―10時半過ぎ、執務室―

提督「……………………」カリカリカリカリ

大井「……………………」ジーッ

提督「……………………」カリカリカリカリ

大井「……………………」ジーッ

提督「…………あの」

大井「はい?」

提督「あまりこちらをジッと見られると、少々むず痒いと言いますか」

大井「あら、ごめんなさいね」

提督「なぜ、こちらをジッと見ていたんですか?」

大井「いえ、普段の提督の仕事してる姿って、あんまり見たことありませんでしたから…」

提督「確かに私も、貴女が1人でいる姿を見た事はあまり…というかほとんど見たことがありませんでしたね。ほとんど北上さんと一緒にいますから」

大井「当たり前ですよ!私と北上さんは、2人で1つ、一心同体!二人三脚!簡単には切り離せない絆で結ばれているんですから!」

提督「そうですか」スルー

大井「あ、でも北上さんが嫌がるような事は流石にしませんよ?」

提督「そこで節度を持ってもらわないと困ります」

大井「でも、なんだか新鮮ですね」

提督「何がですか?」

大井「普段は見た事のない人の普段の姿を見る事ができるっていうのは」

提督「まあ、そうですね……って、ところで大井さんはなぜずっとここに?秘書艦ではないでしょう?」

大井「私は今日は休日で特に予定もなかったから……ダメかしら?」

提督「いえ、それは別に構いませんが……」

大井「……って、そう言えば今日の秘書艦は?まだ見てないけど…」

提督「ああ、実は今日秘書艦のはずだった飛龍さんが、風邪で寝込んでしまいまして。かといって、他の休みの方や予定の入っている方に任せるのもまた、

   迷惑かと思いまして、今日は秘書艦無しで過ごそうかと」

大井「………先に言っておきますけど、私が代わりに秘書艦になろうとは思いませんよ?」

提督「貴女は本当に意地の悪い性格をしている…」

大井「ですが、仕事は少しなら手伝ってあげますよ。この書類、ファイリングすればいいんですか?」

提督「おや、よろしいんですか?せっかくの休日を」

大井「私も特に予定はありませんでしたから、暇つぶしにはなるかと」

提督「では、少しで構いませんのでお願いします」

大井「了解です」

 ―12時過ぎ、執務室―

提督「おや、気づいたらもう12時過ぎですね。休憩にしましょうか」

大井「ええ、そうです…ねっ」ノビー

提督「結局、きっちり手伝ってくれましたね。必要のない書類確認にまで付き合ってくれるとは」

大井「あくまで暇つぶしですよ」

提督「さて、昼食にしたいところですが、間もなく阿武隈さんの艦隊が北方鼠輸送作戦から帰ってきますし、大井さんは先に昼食をどうぞ」

大井「いえ、せっかくですし私も出迎えます」

提督「…別に付き合う義務は無いんですよ?」

大井「私がしたいだけですよ」


 ―数分後―

阿武隈「えーっと…北方鼠輸送作戦、無事終了いたしましたぁ…」

提督「お疲れ様です」

大井「お疲れ様ね」

阿武隈「それで、資源の輸送は無事成功し……燃料を320、弾薬を270持ち帰りまして…さらに家具箱を1つ発見しました」

提督「ありがとうございます。それでは、阿武隈さんと駆逐艦の皆さんは補給を済ませたらそののち休憩を取ってらって構いません」

阿武隈「わ、分かりました…それで、1つ質問がありまして…」

提督「何か?」

阿武隈「えっと…大井さんは私達が遠征に出発する時も一緒に居ましたけど、今日って大井さんが秘書艦でしたっけ?」

大井「いいえ、違うわよ」ニコッ

阿武隈「じゃあ、どうして…」

大井「そうね……気まぐれ、かしら」チラッ

暁型「!!」

 ―廊下―

阿武隈「どういう事かしら…大井さんのあのセリフ…」

暁「き、気まぐれって事だし、本当に気まぐれなんじゃないのかな…」

雷「で、でも世には『女心と秋の空』ってことわざがあって…」


[女心と秋の空]

変わりやすい秋の空模様のように、女性の気持ちは移り気だという事。


電「そ、それって大井さんが司令官さんのことを好きになるっていう可能性も……!?」

響「0ではないね」


青葉「おっ、なんだか美味しいネタの予感!」ピクッ


 ―12時半過ぎ、食堂―

提督「失礼します、間宮さん」

大井「間宮さん、こんにちは」

間宮「あら、提督に…大井さん?また珍しい組み合わせね」

提督「よく言われます」

大井「そうね」

間宮「それで、提督は何になさいますか?」

提督「A定食で」

間宮「大井さんは?」

大井「あ、私も提督と一緒で」


ざわっ!?


提督&大井「?」クルッ

ざわ……ざわざわ……

摩耶「あの大井が……提督と一緒、だと…?」

鳥海「あり得ない…あり得ないわ…こんな事…」

比叡「ひえーっ…今日は世界の終わりでしょうか」

金剛「馬鹿な……大井…寝返ったカ…ッ!」

ざわ…ざわ…ざわ…


提督「なんだこのカイジばりのざわざわ感」

大井「さあ?」

間宮「あ、あはは~2人ともA定食ね~。ちょっと待ってて~」


間宮「…伊良湖ちゃん、お赤飯今すぐできる?」

伊良湖「えっ、何でですか」


 ―数分後―

間宮「お待たせしました~」ガチャリ

提督「どうも」

大井「ありがとうございます」

提督「では、どこに座りましょうか」

大井「では、あちらへ」

ガタッ

提督「では、いただきます」

大井「いただきます」


全員(向かい合わせに座る……だと…ッ!?あの大井が………ッ!!?)

 ―13時過ぎ、執務室―

提督「なんだか、妙に視線を感じましたね…」

大井「ええ…いったい何だったのかしら……ふわぁ」

提督「……眠いんでしたら、眠っても構いませんけど?」

大井「いえ、別に眠くは……ふわぁ…」

提督「…食事を摂った後で暖かい陽光……間違いなく眠くなりますね。私は眠くはありませんが…。よろしければ、そちらのソファをお使いになりますか?」

大井「……ご厚意に甘えさせていただきますが、寝込みを襲ったらタダじゃ済ましませんからね」ポスッ

提督「そこまで私は節操無しではありません」

大井「……………………………」

提督「……………」チラッ

大井「…………すぅ……すぅ……」

提督「ふむ……意地を張っていますが、やはり年頃の女の子、という事ですか」カリカリカリカリ


 ―15時過ぎ―

提督「…………む…」カクッ

提督(少し、眠くなってしまいましたか……。思えば、昨日はほぼ徹夜同然の仕事をしてましたからね…それに、今日は普段より少々暖かい……。これは、

   眠くなってしまうというものですね…)

提督(ですが、勤務中に寝るなど提督としていかがなものか)クワッ

大井「…………むにゃ……」

提督「?」チラッ

大井「……無理は……いけませにょ…」

提督「……………………………………………………………………………………」

提督「……………………仕事もひと段落したところですし、30分だけ仮眠をとりましょう」

提督「…………ソファで横になるだけでも、疲れはとれるはずですし」ゴロン

 ―17時半、執務室―

ガチャ

北上「おーい、提督~。艦隊が帰ってきましたよ~」

北上「ありゃ?」


提督「……………す…………………す………………」

大井「すぅ………すぅ………すぅ……………………」

↑なぜか2人が添い寝してる


北上「ありゃ、どうやらお2人はお忙しいようですんで、またにしよう」

鬼怒「えー?」


 ―18時半過ぎ―

提督「何で貴女が隣で寝てるんですか」

大井「そっちこそ」

提督「私は最初、貴女とは反対側のソファで仮眠をとっていたんですけど、なぜ貴女が私と同じソファで寝てるんですか」

大井「先に聞かせてもらいますけど、提督は執務時間中に寝ていらしたんで?」

提督「…それに関してはすみません。昨夜は徹夜で仕事を片付けていました上に、今日は少し暖かかったので、仕事がひと段落着いたタイミングで、

   仮眠程度に眠ろうと思っていたんですが…。少し眠り過ぎてしまったようです」

大井「……そう、ですか。まあ…この件については忘れてしまいましょう」

提督「そうですね。では…夕食の時間まで後少しありますから、残りの仕事を片付けてしまいましょう」

大井「そうですね」

 ―19時過ぎ―

提督「ふぅ……貴女が手伝ってくれたおかげで、何とか仕事が片付きました。ありがとうございます」

大井「いえ、私も提督の新鮮な姿を見る事ができて、結構面白かったですし」

提督「今度、間宮さんのスイーツでも奢ってあげましょう」

大井「期待していますね」

提督「では、食事へ行きましょうか」

大井「はい」ニコッ


 ―数分後、掲示板前―

[スクープ!!昼下がりの執務室で淫らな事が……?添い寝する提督と大井]

[2人が添い寝してる写真]

提督&大井「」


ざわ……ざわ……

司令長官「あー…うん、こういうのは…その…駆逐艦の子たちへの教育面の影響も考えて、夜にやってくれるかなぁ…と」

北上「おー…大井っちってやっぱり何だかんだ言って提督のこと好きだったんだねー。いやー、北上さんびっくりだよー」

阿武隈「やっぱりお2人って……ふぇぇぇ…///」


提督&大井「」グルッ

青葉「ピュル~♪」

提督「私が、このようなゴシップ記事を見過ごすような甘い性格だと思いますか?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井「私が、こんな事実無根な記事を見過ごすような優しい性格だと思いますか?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

青葉「お2人ってその辺が結構お似合いですよね三十六計逃げるに如かず~~!!」ダッ

提督&大井「アオバワルェェェェェェェェェェェェェ!!!」ダダッ


【終わり】

【おまけ】

※どうして2人は添い寝していたのか。


 ―16時過ぎ、執務室―

青葉「青葉の突撃取材~ッ!」バーン

青葉「って、あれ?」


提督「……………す…………………す………………」

大井「すぅ………すぅ………すぅ……………………」


青葉「なんだ、お2人ともお休みでしたか。それにしても添い寝しないとは、色気の‶い‶の字もない…」

青葉「……起きませんねぇ…」

青葉「………本来なら、普段は真面目な司令官が、珍しく執務中に居眠りしているというのもスクープなんですが……阿武隈さんのつぶやいていた『提督と…

   大井さんが…』の意味もまた美味しそうですし」

青葉「よいしょっと………」ガシッ

大井「んぅ………すぅ………」

青葉「よく眠っていらっしゃいますね……それにしても、やっぱり艤装つけてないと……やっぱり人一人を抱えるのは難しい…です」ムムム

青葉「こうやって提督の横に寝かせてと…」ポスッ

提督「………すぅ………………す……………」

大井「んん………………………………………」ギュッ

青葉「おおっと、大井さんが司令官に抱き付いた!これは絶好のシャッターチャンス!!」パシャッ

青葉「ぐふふ……これで既成事実成立…っと♪」


【結論:青葉のせい】

今日はここまでにします。

>>729
  大井の話、いかがでしたか?ノーマルな大井を書こう、と思っていたらここまで長くなってしまいました。

 お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました神通の話を書いていきます。

また、神通のリクエスト消化後に、以下の話から1つを書こうと思いますので、読みたい話がございましたらどうぞお書き下さい。

①福引艦娘

②パーティのできない総司令部

③北方の姫


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




E-4ボスS勝利の結果。

衣笠、伊58×2、秋雲×2 以上。

グラーフはもう諦めました。

乙ー整備員の話で

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました神通の話を書いていきます。

また、神通の話の後の話は、‶北方の姫‶になりました。

>>802
 整備員(禊)、了解しました。


それでは、投下いたします。

 ―17時過ぎ、執務室―

提督「では、貴女たち当直組は、今から休んでもらって構いません。時刻フタサンマルマル(23時00分)に、再度ここへ集合するように」

隼鷹「りょうかーい」

提督「集合時刻までの間は、仮眠をとっていただいても、食事を摂っていただいても構いません」

那智「分かっているとも」

提督「なお、本日の当直長は神通さん、お願いします」

神通「分かりました」

提督「では皆さん、よろしくお願いいたします」

隼鷹&那智&神通「はい!」

【夜遊び神通】

 ―19時過ぎ、食堂―

川内「そっか。神通は今日当直だったっけ」パクパク

神通「ええ、那智さんと隼鷹さんと一緒に」モグモグ

那珂「うーん…厳しそうな那智さんと、大雑把な隼鷹さんか~。神通ちゃんには負担のかかりそうな2人だね~」

川内「いやいや、神通も結構厳しいからね。特に訓練が」

神通「そこまで厳しいものでしょうか…」

川内「…それよりも、那智さんと隼鷹さんって、お酒好きじゃん?」

神通「あっ」

那珂「あ~……もしかしたら、酒盛りとかしちゃうかも…」

神通「どうしましょう…」

提督「2人が酒盛りをする、それが狙いですよ」

川内「あっ、提督」

神通「て、提督!?」ビクゥ

那珂「狙いって?」

提督「あの2人が今回の当直で酒など嗜もうものなら、勤務中に酒を飲んだ罰と言う名分で、当面の間この鎮守府に禁酒令が敷けます。絡み酒のせいで、

   結構ひどい目に遭っている艦娘の方も多いですし。少しは頭を冷やせというわけです」

川内「うわー…提督ってば相変わらず黒い…」

提督「飲まなければいい話ですよ」

神通「うーん…大丈夫でしょうか……」

 ―23時、執務室―

提督「流石に飲んでは来ませんでしたか」

隼鷹「失礼だな~。あたしでもそこまでガバガバ飲んだりはしないって」

那智「右に同じだな」

神通「こほん。ええと、神通、隼鷹、那智。以上当直組、準備が整いました」

提督「はい。では、現時刻から明朝6時まで、鎮守府内の警備をお願いいたします」

神通「はい!」


 ―数分後、当直室―

隼鷹「さーってと、セオリー通りに行けば時間ごとにローテーションで鎮守府の見回りだな」

那智「うむ。1人あたり大体2時間ぐらいの計算だな」

神通「順番はどうしましょうか。やはり、私が当直長ですから、私が一番最初に…」

隼鷹「いや、悪いがアタシは最後の方にさせてくれないか?」

那智「む?」

神通「なぜですか?」

隼鷹「いやぁ、3人目って見回りの時間が大体4時から6時だろ?そのころには空も白み始めてくるからさ。あたしら空母は夜戦に慣れていないせいもあって、

   真夜中の真っ暗な鎮守府の中じゃ目が利かないんだよ」

那智「……なるほど、確かにな」

神通「そういう事でしたら…仕方ありませんね」

隼鷹(っし!これで後回しにできた!)

那智「そうなると私と神通、どちらが1番目か2番目か…と言うわけか」

神通「そうですね。ここは、那智さんが先に選んで構いませんよ」

那智「では、私は1番目に巡視をさせてもらおう。イヤな事は先にやっておきたい主義でね」

神通「あはは…では、私が2番目ですね。それで、巡回の時間は2時から4時…」

隼鷹「アタシが4時から6時だね」

那智「では、2人は自分の巡回時間が来るまで寝ていて構わんぞ」

神通「へっ、いいんですか?私、当直長なのに…」

那智「構わんよ。当直長と言えど、私の後輩であることに変わりはないさ」

神通(着任したのは私が先のはずなんだけどなぁ…)

隼鷹「っしゃー!今からなら大体4時間寝れるぜ!」

神通(あっ、それが狙いでしたか)

那智「寝るんなら、仮眠室を使えよ」

神通「了解です。ありがとうございます」

隼鷹「おおーう、さすがは飲み仲間!分かってる~」


 ―2時前―

神通「ふわぁあ………」

神通(仮眠も…中途半端にとると逆に眠気が増してしまいますね………)

神通(けれど、私は今日の当直長。こんな弱いところを見せてはなりません!)

那智「戻ったぞ」ガチャ

神通「お疲れ様です。それで、いかがでしたか?」

那智「軽巡寮で、川内が騒いでいたので手刀で気絶させた。それ以外については特に問題が無かったな」

神通(川内姉さん……ナムサン)

神通「では、行ってまいります!那智さんはゆっくり休んでいてくださいね」

那智「ああ、ありがたい。では、頑張ってくれ」

神通「はい!」


 ―数分後、食堂―

シーン

神通「…………」カツ、コツ

神通(普段は、皆が談笑しながら食事をしている場所……でも今は、物音ひとつ聞こえない)

神通(不思議だなぁ……)

神通(普段なら匂ってくる食事の匂いも、今はかすかに感じる程度……)

ぐぅ~

神通(……………………////)

神通(ば、場所を移そう……)


 ―数分後、駆逐艦寮・廊下―

シーン

神通「…………」カツ、コツ

神通(この時間なら流石に、起きてる子もいないか……)

神通(普段は駆逐艦の子たちがわいわいはしゃぎながら駆け回ってる廊下も…この時間は誰もいないし、月明かりが優しく照らしてるだけ…)

『……し………ません……………けには……せ………』

神通「?」

神通(誰の声かしら………)


『雪風は……沈みません……!沈むわけには……いきません!』←寝言


神通「」

神通(初風ちゃん、別の部屋にしてあげた方がいいわね)

 ―数十分後、軽巡洋艦寮―

カツコツ

神通(……私が普段暮らしてる寮も、昼間とは全然雰囲気が違う―)

ガタッ

神通「曲者!!」シャキーン

川内「あ、神通。やっほ」

神通「……川内姉さん!?姉さんがなぜここに……まさか、自力で復活を……!?」

川内「ふっ。あの程度の手刀で、私がやられる?とんだロマンチストね!」

神通「くっ……」

川内「神通!私と夜戦を―」

神通「(無言の手刀)」ビシュッ

トン

川内「うっ」

ドサッ

神通(はいはい曳航曳航~)ズルズル

川内「」


 ―数十分後、工廠付近―

コツ、コツ

神通(川内姉さん、自分でやっておいてなんだけど、一晩に二回も首に手刀食らって大丈夫かしら…)

神通(はぁ……川内姉さん、夜戦夜戦って騒いでいなければ美人なのに……)

神通(そしたら………提督も川内姉さんに気を取られて………って、私は一体何を!)ブンブン


工廠妖精(…神通さん、何してるんだろ……)

 ―3時半過ぎ、本館―

神通(日中なら、皆が書類を抱えて忙しく走り回っていたり、司令長官が提督からどつきまわされているけど…今そんな雰囲気が嘘のようにひっそり……)

神通(やっぱり、夜は昼とはまた違った味わい深い雰囲気がありますね……)


神通(そして……私はこの、夜の静かな雰囲気の鎮守府が好き……)


神通(さてと……結構いい具合の時間になりましたね……)

神通(………………)


 ―数分後、提督の私室前―

神通「つい……立ち寄ってしまった………」

神通(べっ、別に提督の寝顔が見たくて来たわけじゃないんだからねっ。たまたま当直室まで戻る道程に提督の部屋があっただけなんだからっ)

神通(………………はぁ。軽く自己嫌悪……)

神通(………でも、ちょっとのぞくくらいなら……いいですよね…)

カチャ

神通(失礼しま―)


ヒュンヒュン←刀を振り舞わす音


神通「!?」

提督「何奴!!!」

神通「わっ、私です!神通ですっ!!」

提督「なんだ…神通さんでしたか。失礼いたしました」

神通「いえ、私もこんな時間に提督の部屋を開けるなんて無礼な事をしてしまって…」

提督「…どうして私の部屋に?何かトラブルでも起きましたか?」

神通「いえ……興味本位と言うか…。それにしても、よく私の気配が分かりましたね……」

提督「実は、先ほどまでここで残りの仕事を片付けていまして、やっと片付いたので眠ろうとしていたんです」

神通「もう……提督は最近頑張り過ぎです。頑張り過ぎて倒れてしまったらどうするんですか」

提督「…努力はしているのですが、どうしても仕事が片付かなくて…」

神通「提督が倒れてしまったら私………」

提督「……神通さん?」

神通「なっ、何でもありません!で、では巡回に戻ります!おやすみなさいっ!!」ダダダッ

提督「あっ」


 ―4時、当直室―

隼鷹「おー、神通。時間きっかりだね」

神通「ど、どうも……異常は特にありませんでした…」

隼鷹「……その割には顔が真っ赤だけど」

神通「こっ、これは何でもないんです!!では、頑張ってください私は休ませていただきます!!」バタン

隼鷹「あっ、おい!?」


 ―仮眠室―

神通(よく考えたら夜中にす……好きな人の部屋に入ろうとするなんて……そして、あわよくば夜這いしようとしてたなんて……)

神通(なっ、何て破廉恥な………!!///)バタバタ

那智「んぅ……うるさいぞ……神通ぅ……」


 ―翌朝8時、食堂―

川内「うう~~~……なんだか首が異様に痛い……なんでだろ……昨夜の記憶が全くないし…」コキコキ

那珂「寝違えたんじゃないの?神通ちゃんはどう思う?」

神通「…………………………………………」ポケー

那珂「へんじがない。ただのしかばねのようだ」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>742
  神通の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上、投下できません。次回の投下は明後日の12月9日、午後9時以降に‶北方の姫‶の話を書いていきます。

>>1の都合で投下できず、申し訳ございません。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




艦これ2015秋イベント、お疲れ様でした。

>>1が今回のイベントで新しく仲間に加えた艦娘は鹿島、皐月、嵐、萩風の4人でした。

今回のイベントは、若干史実にとらわれ過ぎているところがあったと>>1的には思います。後、E-4のドロップがおかしい(悪い意味で)。

ま、まあ今回のイベントは中規模って言ってたし、次回の冬イベントに期待する事にします。

ドイツから来た未成艦空母なんていなかったんや。

乙乙
提督だけの話ってできるかな?

こんばんは、>>1です。

今日は、‶北方の姫‶の話を書いていきます。

>>815
  斑提督しか登場しない、という事でしょうか。それとも、この作品に出てきた提督しか登場しない、と言う話でしょうか。

  前者の場合、少々難しくなってしまいますが…。


それでは、投下していきます。

 私の名前は、北方棲姫。通称‶ほっぽ‶。

 あっ、見た目が子供だからって、侮らないで。計算もできるし、難しい言葉もいっぱい覚えてる。

 天上天下、唯我独尊、悪鬼羅刹、爆発四散。

 賢いでしょ?

【北方の姫】

 ―10時過ぎ、北方AL海域・Fマス(北方AL泊地)―

北方棲姫「カエレ!」ビシュシュッ

ズドオオン

比叡「お姉さま譲りの装備がこんなに……」中破

蒼龍「ちっ、北方棲姫ときたら子供のくせに面倒くさい…!」

北方棲姫「見タカ、子供ダカラッテ見クビラナイコトダナ!」

 ここは、私が支配してる北方海域。とっても寒い。

 私の役目は、北方海域の海路を掌握し、商船や調査船の航行を妨害あるいは破壊する事。それなりに重要な役目を担っている。

 だけど皆、『北方棲姫?まだ子供なんでしょ?楽勝楽勝www』とか、そんな事ばっかり言ってきて腹が立つ。だから腹いせに、のこのことやってきた、

艦娘共を思いっきり攻撃する。

 それに、私のお供はとっても強力。重巡リ級flagshipと、駆逐ロ級後期型。後は…

北方棲姫「たこ焼き?」

護衛要塞「違います!俺の名前は護衛要塞ですっ!ちゃんと覚えてくださいよ~!」

北方棲姫「だって、たこ焼きに見えるんだもん。‶たこ焼き‶ってあだ名もいいでしょ」

護衛要塞「あだ名が食べ物の名前って、不名誉です!」

 そうそう、護衛要塞。たこ焼ってあだ名の方が響きがいいから私は‶たこ焼き‶の方が好き。‶護衛要塞‶って、呼びにくいんだもん。

北方棲姫「それに、‶要塞‶って言ってる割には大して固くもないし」ヤレヤレ

護衛要塞「もう我慢ならねぇ!!1、2回突いてやる!!」ムカーッ

重巡リ級flagship「落ち着きなさい!あの子はあれでも深海棲艦上層部の1人よ!」

 そうそう。私はこう見えても、深海棲艦でも上位の存在。

 深海棲艦には、『姫級・鬼級』と呼ばれている、通常の深海棲艦よりも強い能力を持っている上位個体がいる。私の名前には‶姫‶が含まれているから、

私は深海棲艦でもえらい立場にあるんです。えっへん。


 ―数日前、深海棲艦本拠地・休憩室―

 地上世界の鎮守府に大規模作戦が発令されると、私のいる北方AL海域には艦娘はほとんど出撃してこなくなる。だから私は、この時期は本拠地に戻る。

それと…

軽巡ツ級「ほっぽ先輩お疲れ様でーす」ガチャッ

北方棲姫「お疲れ」ビシッ

 この人は軽巡ツ級。私と同じ北方AL海域で、私と一緒に北方航路の掌握をしている。この時期は私と同じく本拠地に戻ってくる。

 だけど、何でこの人が北方海域のボスなのかがわからない。確かにそこそこ強いけど、艦娘共に何度も撃破されてるし、ほんとに何でだろう。

軽巡ツ級「いやー……私の分身も大規模作戦の特別海域に出張ってまして、もう艦娘共をバカバカ撃沈してますよ~。しかし、地上の提督たちからすれば、

     私は相当憎まれてるようで…ははは」

 あっ、だから北方AL海域のボスなのか。

北方棲姫「私も特別海域でおねーちゃんのお手伝いしたかった……」

軽巡ツ級「そう言えばほっぽ先輩は、大規模作戦に出たのはAL海域の一度だけでしたね。まあ、貴女は見た目は幼いですから…港湾棲姫さんの意向もあり、

     大規模作戦には出せないんです」

北方棲姫「おねーちゃんが?」

軽巡ツ級「やっぱり、妹の北方棲姫が傷つくのを見るのは、姉としてはいたたまれないんでしょう」

 さっきから出てくる‶おねーちゃん‶と言うのは、港湾棲姫の事。カレー洋リランカ島沖で仕事をしてる。けど、大規模作戦にも出撃している。

港湾棲姫「ただいま……」

北方棲姫「おねーちゃん、大丈夫!?」

軽巡ツ級「あ、お疲れ様でーす」

港湾棲姫「あら、ほっぽちゃんにツ級さん…私は大丈夫よ、心配しないで」

軽巡ツ級「港湾さん、今回の作戦でもギミック解除要員でしたっけ?酷ですね~…」

港湾棲姫「そうなのよ……夏の時も同じで……頭が痛いわ…」

 おねーちゃんの悩みは、大規模作戦に出撃する事はあっても、ギミック解除の為に攻撃され続ける事みたい。別に海域のボスを任されてるわけでもないから、

相当ストレスが溜まってるみたい。

港湾棲姫「忌々しい艦娘共め……私をサンドバックのように扱いおって…」

北方棲姫「大丈夫?」

港湾棲姫「あ、ごめんなさい。大丈夫よ。問題ないわ」

軽巡ツ級「泊地水鬼さんもギミック解除要員でしたっけ?あの人もまた苦痛でしょうね~…」

港湾棲姫「そうね…彼女、『もう、死にたい…』って言ってたし…」

軽巡ツ級「深海棲艦が『死にたい』って、それ相当のレベルなんじゃ…」

 大規模作戦中は皆、疲れやストレスが溜まってる。私にできるのは、ただ皆の無事を信じるか、皆の疲れが取れるように肩もみをしたりするくらい…。

私も出撃できたらいいのに……。

空母棲姫「いや~…後輩がヒーコラ言って苦労してるのを見るのって、なんだか爽快だわね~」

戦艦水鬼「そうねぇ。私達、前のイベントで結構頑張ったし、いやー愉快愉快」

 何で大人はこう、後輩を無駄に煽るんだろう。

 あっ、でもあの人は別。

深海提督「あっ、港湾棲姫さん戻ってたんですか」

港湾棲姫「あ、提督…すみません、報告を忘れてしまいました」

深海提督「いや、報告は疲れが取れてからでいいから、無理はしないでください」

北方棲姫「てーとく!」ダッ

深海提督「おお、ほっぽちゃん。良い子にしてたか?」ナデナデ

北方棲姫「いい子にしてたもよ!」

深海提督「そうかそうか。偉いなぁ」

 この人は、私達の提督の深海提督。本名は知らないけど、私達の提督だもん、名前は関係ない。

 つい数か月前に本拠地に着任して、私達に的確な指示を出してくれる凄い人。でも、提督は昔、心に大きな傷を負っているって聞いた。そして、

自分を見捨てた人間たちに復讐するために深海棲艦を率いる提督になったんだって。

 おとーさんとおかーさんが死んじゃって、提督は寂しかったみたい。だから、母性?があるおねーちゃんや泊地水鬼さんに甘えてるところがある。

でも、嫉妬とかはしないよ。大人だから。

北方棲姫「それより提督、遊んで遊んで~」

港湾棲姫「こらこらほっぽ、提督は今忙しいんですから…」

深海提督「そうだな~、ごめんな。今ちょっと忙しくて遊べないんだ」

北方棲姫「うぇ~…」シュン

深海提督「そうだなぁ、あそこのお姉さんたちに遊んでもらったらどうだ?」

空母棲姫「うぇっ、私!?」

戦艦水鬼「私も!?」

深海提督「2人は今作戦で出番が無くて暇だろ?ほっぽちゃんの遊び相手にでもなってやれ」

空母棲姫「……あーい…」

戦艦水鬼「分かりました~」

 こんな感じで本拠地はとっても平和。皆も遊びに来てね!


 ―数か月前、北方AL海域・Fマス―

 そう言えば、春にやたら私のいる海域に艦娘共が出撃してきたことがある。

北方棲姫「カエレ!カエレッ!!」

瑞鶴「その菱餅を渡しなさい!にっくき深海棲艦め!」

 どうやら艦娘達の目的は、私と軽巡ツ級が輸送船から奪った菱餅とやらみたい。美味しそうだったから取っておいたけど、艦娘はそれを取り戻そうとした。

私は奮戦したけど、奪われることが何度も遭った。

 その過程での出来事。

護衛要塞「北方棲姫様、北方増援部隊主力艦隊の軽巡ツ級から電文が届いています」

北方棲姫「読んで」

護衛要塞「はい。えーっと…」


『HELP ME』


護衛要塞「だそうです」

北方棲姫「………………」

 この時ばかりは、軽巡ツ級が可哀そうに思えた。

 あっ、そろそろ時間だ。私の紹介はこれで終わりです。私の事、もっと知ってくれたら嬉しいな。


北方棲姫「って感じで、私の紹介は終わり!どう?」

港湾棲姫「どう…って言われても…」

深海提督「まあ……子供だから、仕方ないかな」

北方棲姫「子供って言うな!」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪北方棲姫≫

深海棲艦の上位個体『姫』級の一種。艦種は不明。白い髪とワンピース、そして幼げな雰囲気が特徴の女の子。北方AL海域を持ち場としていて、北方海域の

海路掌握を主な任務としている。大規模作戦中は本拠地に戻って他の深海棲艦と触れ合っている。子供っぽい見た目に反して戦闘能力はかなり強力。しかし、

見た目のせいで侮られることが多々ある。深海提督になついており、よく一緒に遊んでいる。子供ゆえに純粋で、子ども扱いされることが嫌い。

好きな言葉は『唯我独尊』。


≪護衛要塞≫

北方棲姫のお供の1人。北方棲姫から‶たこ焼き‶と呼ばれているが、本人はそれを嫌っている様子。戦闘では主に北方棲姫のサポートを務めている。

一度、艦娘に捕らえられて食べられそうになったことがあり(港湾棲姫の手で救出されたが)、それがトラウマになっている。覚悟があれば自爆特攻も

辞さないが、明らかに勝てないと察した時は北方棲姫に頼りきりになる。深海棲艦勢の数少ない良心。


≪軽巡ツ級≫

深海棲艦の一種。艦種は軽巡洋艦。大きな手が特徴で、それをバカにされるとそれなりに傷つく。北方AL海域の本当のボスだが、同じ海域に上位個体の、

北方棲姫がいるためボスの立場は現在北方棲姫に移っている。そして今は北方棲姫の戦術的なサポート役に徹している。大規模作戦にも常連で参加しており、

多くの提督からヘイトを集めているという自覚はある。深海棲艦勢の数少ない良心。

今日はここまでにします。

北方棲姫の話、いかがでしたか?


明日はリクエストにありました間宮の話を書いていきます。


>>815さん、できればお早めに>>818の質問に対する答えをいただければと思います。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




秋イベントと現実世界での疲労・ストレスが、イタリアのクリスマス限定ボイスで浄化された。

乙乙
>>815ですが班提督の日常みたいな感じでお願いします

乙ー
霞リクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました間宮の話を書いていきます。

>>827
  では、そう言った感じの話で行きます。

>>828
  霞、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―6時過ぎ、食堂―

間宮「さーって、今日も一日頑張らなきゃ!」

伊良湖「はい、頑張りましょう!」

間宮「それで、昨日考えたスイーツを食べてもらおうと思うんだけど…不安だなぁ…」

伊良湖「大丈夫ですって!間宮さんが作ったスイーツなら何でも美味しいですよ!」

間宮「伊良湖ちゃん…ありがと」

【自分の店】

 ―15時過ぎ、食堂―

間宮「はい、新作のスイーツ、抹茶のケーキです」コトッ

蒼龍「わっ、美味しそう~!」

飛龍「絶対美味しいって、これ!」

間宮「ふふ、ありがと。でも、ちゃんと食べてみてね」

蒼龍「分かっていますって。じゃ、いただきまーす」パクッ

飛龍「んむっ」パクッ

蒼龍&飛龍「……………」モグモグ

間宮「……どうかしら?」

蒼龍「んっ、やっぱり美味しい!」

飛龍「ホント、抹茶の風味がまた凄いイイ!」

間宮「ホント?良かった~…もし不味いって言われたらどうしようかと…」

蒼龍「そんなことないって、間宮さんの作るスイーツ、いや料理は世界一美味しいよ!」

飛龍「そうそう、自信もっていいんだよ?」

間宮「飛龍ちゃん…蒼龍ちゃん…ありがとう」

蒼龍「ただ…一つだけ言わせてもらうとすれば…」チラッ

間宮「へ?」

飛龍「あー…あれね」チラッ


 ―食堂の外―

天龍「待てコラ!まだ戦えるって言ってんだろ!?」大破

提督「だめです。大破で出撃させるのは禁止されていますし、見るからにボロボロじゃないですか」

天龍「こんの冷血提督が!俺を死ぬまで戦わせやがれ!」

提督「龍田さん。天龍さんを入渠ドックへ放り込むのを手伝ってくれたら、一日天龍さんを好きにしていい権利を与えます」

龍田「あら~。そういう事なら喜んで~」

天龍「や、やめろ!やめてえええ!!」

蒼龍「せっかくスイーツでまったりしたい気分だっていうのに、あんな喧騒が聞こえたら…」

飛龍「あー、確かにそうだね~。もっと静かな場所でスイーツを食べたいのにな~…」

間宮「……それは、そうね。確かに……」


 ―17時過ぎ、執務室―

間宮「と言うわけで、私の店を持ちたいと思うんです」

提督「…そう言った理由でしたら、天龍さんを部屋に軟禁すれば解決するんですが…」

間宮「さらっと恐ろしいことを言わないでください!…それに、原因は天龍ちゃんだけじゃなくって……」


 ―数時間前、食堂―

加賀「はむっ」

間宮「どうかしら……新作の抹茶ケーキ」

加賀「……そうですね、私的にはとても美味しいと思います」

間宮「ほ、ホント!?嬉しい~」

加賀「この食感は『戦場が!勝利が私を呼んでいるわ!!』『ひゃっはー!久々の出番だぜー!!』『やったるで~!!』ですね」

間宮「あ、えっと……」

加賀「さらにこの抹茶はもしかし『おっし、ガキども!抜錨だ!!』『あたしが一番に資材を取ってくるんだから!』『目いっぱい頑張っちゃいます!!』

   チョイスです」

間宮「あ…うん、ありがとう」


間宮「もう加賀ちゃんの言ってることが半分も理解できなくて、ただ‶ありがとう‶としか言えませんでした…」

提督「まあ、食堂の面してる廊下は、中庭に通じる広い廊下ですからねぇ」

間宮「皆さん、よく言うんです。『もっと静かな場所でスイーツを食べたい』って」

提督「まあそうですね。居酒屋でもないんですし」

提督「元々、鳳翔さんからも『自分の店が欲しい』と要望を受けていたんです。ただ当初は、予算が少々きついという面もあって保留にしていたんですが」

間宮「あっ…じゃあ、鳳翔さんの店が先に…?」

提督「いえ、この際ですし2人の要望を受け入れる事にしましょう。予算にも余裕は結構ありますし、総司令部の敷地は結構余ってます。というかそもそも、

   既に鳳翔さんと間宮さん専用の店を敷地内に持っている鎮守府がかなりの数ありますし、私達も乗っからせてもらいましょう。これで文句が来るのなら、

   『皆さんの鎮守府の店もたたみなさい』と言えばいいだけの話です」

間宮「えっ、既に持っている鎮守府もあるんですか?」

提督「はい。まあ、光熱費等で予算は削られてしまいますけどね」

間宮「とっ、とにかく、私達の店を持つ事ができるって事ですか!?」

提督「ええ」

間宮「やったぁ~!!伊良湖ちゃんにも知らせよっと!」ジャーンプ

提督(この人、テンションが上がると子供みたいになるな。祥鳳さんと同じタイプでしょうか)


 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「で、まずはお店をどこに置くかですけど」

間宮「私はそうですね……寮と本館の間あたりにあればいいなぁ、と」

鳳翔「そうですね、私も同意見です。寮から行くのでも、本館から行くのでも、さほど距離が無い方が皆さん気軽に来やすくなりますからね」

提督「おや、もしかしてお2人の店は、御隣同士にした方がよろしいんですか?」

間宮「そうですね。何かあった時は助けに行く事ができますし」

鳳翔「敷地も節約した方がいいですよね?」

提督「まあ、そう言えばそうなんですけど…」

間宮「なら、大丈夫ですよね?」

提督「……分かりました。では、続いて間取りと面積ですが…」

 ―1時間後―

提督「では、鳳翔さんのお店は一階建て、間宮さんのお店は二階建てで1階は店舗、2階は間宮さんと伊良湖さんの部屋、という事でいいですね?」

間宮「はい、大丈夫です!」

提督「鳳翔さんは、2階建てで部屋を置かなくていいんですか?」

鳳翔「はい、龍驤ちゃんが寂しがってしまうでしょうし、寮の喧騒を聞くのもまた楽しいものですから」

提督「分かりました」

間宮「そう言えば……工事はどうするんですか?」

提督「主に海軍直属の工事業者さんと、明石さんと妖精さんにやってもらいます」

間宮「明石ちゃん…大丈夫かしら…」

提督「大丈夫でしょう」


 ―14時過ぎ、工廠―

明石「また無茶ぶりを…」

提督「どうか、お願いいたします」

間宮「私からもお願いッ!」

明石「…提督、給料弾んでくださいね」

提督「もちろんです」

明石「間宮さん、お店ができたら一番にスイーツを食べさせてくださいね」

間宮「当たり前じゃないですか!とびっきり美味しいスイーツを準備します!」

明石「よーっし、そういう事ならおねーさん頑張っちゃうぞ~!」


 ―15時過ぎ、食堂―

間宮「は~、良かった~…。私だけのお店がついに持てるなんて~…」

提督「承認した私が言うのもなんですが、良かったですね」

間宮「もう、提督には感謝しきれないくらい感謝してます、ありがとうございます!」

提督「…そんなに自分の店が持ちたかったんですか。その熱意は、鳳翔さん以上ですね」

間宮「……私、戦争が終わった後で、スイーツ屋をを持ちたいと思っていたんです」

提督(そこは鳳翔さんと同じですか)

間宮「それで、私のスイーツを食べた後、皆は笑顔で私に笑顔で『ありがとう』って言ってくれるんです。それで、それが嬉しくって……。だけど、鎮守府に

   艦娘の子たちが増えて、にぎやかになってくると、スイーツを食べる皆は『もっと静かに食べたい』と言ってきて…」

提督「その話は、聞きましたね」

間宮「はい…。それで私のお店を開いて、『スイーツを静かに食べたい』という皆の希望を受け入れて実行する事もまた、私の『スイーツ屋になりたい』、

   と言う夢を叶える一歩だと、そう考えています」

提督「…………………」

間宮「そして、鎮守府の中だけですけど自分の夢を半分叶える事ができました。だから提督、ありがとうございます」ペコリ

提督「……貴女の夢を叶える手助けをできたのでしたら、私も嬉しいです」


 ―数日後―

間宮「まさか、たった数日でできちゃうなんて…」

鳳翔「やはり、明石さんと妖精さんの力は凄いですね…」

明石「あはは…それほどでもありませんよ……」ゼェハァ

妖精さん「私たち頑張ったよー!だからスイーツ頂戴!」

間宮「はいはい、ふふっ。皆にアイスを振る舞ってあげるからね♪」

妖精さん「わーい!」

 ―店内―

提督「店の名前は『甘味処・間宮』……ストレートですね」

司令長官「鳳翔さんの店も『居酒屋・鳳翔』だったよ。ひねった名前にすると、誰の店だかわからなくなるからじゃないかな?」

提督「居酒屋と甘味処を間違えるような人はいないと思いますが」

間宮「はい、お待たせしました。抹茶パフェ(司令長官)、水ようかん(提督)、アイス最中(明石)、バニラアイス(妖精さん)で~す」

皆「おお~」

司令長官「それじゃ、いただきます」パクッ

提督「いただきます」パクッ

明石「いただきまーっす!」パクッ

妖精さん「いただきます!」ペロッ

間宮「お味の方は如何ですか?」

司令長官「うん、美味しいねぇ」

提督「ええ、確かに」

明石「あ~…疲れた心が高揚して~…」

妖精さん「とってもおいしい!ありがとう!」

間宮「ふふっ、どういたしまして」


 ―数日後15時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

提督「で、進捗はどうですか?」

間宮「訪れてくる方も増えてきて、嬉しい限りです。ただ……」

提督「ただ?」


『島風、私のアイス食べたでしょ!!』

『濡れ衣です~』

『口元にバニラが付いてるよ』

『最中んまーい!!』

『ケーキ……早くケーキを……』


間宮「店内が少し騒々しくなってしまって」

提督「台無しじゃねぇか」


【終わり】

【鎮守府施設案内】

≪食堂≫

食堂自体は24時間オープン状態。しかし、実際に食事を提供するのは、朝:8時00分~9時00分、昼:12時00分~13時00分、夜:19時00分~20時00分の3段階。

食事を作っているのは間宮、伊良湖、鳳翔と、その日の食事当番。メニューはA定食、B定食、C定食の三種類。A定食は食事当番艦娘の得意料理、C定食は

おにぎり三種+味噌汁+お新香。食堂の食事を利用しない艦娘は大体自炊している。


≪甘味処・間宮≫

敷地内にある間宮のお店。スイーツ専門店。営業時間は9時30分~11時30分と13時30分~18時00分(ラストオーダーは17時45分)。スイーツを作っているのは、

間宮と伊良湖。洋菓子、和菓子、ドリンクなんでもござれ。一番人気のメニューは、間宮と伊良湖の2人で作るアイス最中。新作メニューを提供する際は、

最初は半額で提供してくれる。戦艦、空母の艦娘にも人気がある。


≪居酒屋・鳳翔≫

敷地内にある鳳翔のお店。その名の通り居酒屋。営業時間は20時30分~23時00分(ラストオーダーは22時45分)。鳳翔が経営しているが、たまに大鳳、瑞鳳、

速吸、間宮が手伝う。これと言った人気のメニューは無いが、美味しいお酒と家庭的な味のおつまみ、さらに鳳翔さんが優しく話を聞いてくれているのが人気。

お酒が飲めない駆逐艦、潜水艦、軽巡洋艦の艦娘も来店する事が可能。

今日はここまでにします。

>>755
 間宮さんの話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません


明日はリクエストにありました秋津洲の話を書いていく予定です。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




次スレ、この話の続編にするか、遊戯王と合わせるか…どうしようか…。

乙ー、自分も続編かなぁ
戦闘関連でシリアス回リクします

こんばんは、>>1です。

諸事情により投下が遅くなってしまいました。申し訳ございません。

今日は、リクエストにありました秋津洲の話を書いていきます。

>>842
  シリアス(戦闘)、了解しました。

また、今のところの予定では、次スレの話はこの話の続編になります。

それでは、投下いたします。

 ―13時過ぎ、廊下―

秋津洲「へー、そうなんだ~」

あきつ丸「はい、そうなのであります」

吹雪「おーい!あきつ丸ちゃーん!」

あきつ丸「はっ、自分でありますか?」

吹雪「あっ、間違えた。秋津洲ちゃーん」

秋津洲「もうっ、名前が似てるからって、‶あきつ丸‶と‶秋津洲(あきつしま)‶を間違えないでほしいかも!」

吹雪「ゴメンゴメン…ついうっかり……」

秋津洲「もう…何回目なのかもわからないかも…」

【覚えにくい名前】

 ―19時過ぎ、食堂―

『えーっと、何て名前だっけ?』

『もう…おばあちゃんったら…私の名前は多恵よ』

『ああ、そうだったわ。つい忘れちゃって…』

『このように、親しかった人の名前を級に忘れてしまうというのは、自他ともに認識がしにくいですが認知症の恐れがあり…』


提督「認知症は、怖いものですねぇ…」

司令長官「そうだねぇ。儂も、そろそろ気を付けた方がいいかなぁ…」

提督「いえ、司令長官はまだそんな歳と頭じゃないでしょう」

司令長官「頭は余計だよ、頭は」

ガタガタガタガタガタガタ……

提督&司令長官「?」クルッ

秋津洲「そうだったんだ……そうだったんだぁ……」ガタガタガタガタ

司令長官「おや、秋津洲君。どうしたんだい、そんな震えて」

提督「秋津洲さん?具合でも悪いんですか?」


秋津洲「う、うわああああああああああああああああああああああん!!」ブワッ


司令長官&提督「!?」

秋津洲「よかったあああああ、よかったかもおおおおお…」

司令長官「どっ、どうしたんだそんな急に号泣しちゃって!」

提督「とりあえずあやしましょう。隣の二式大艇が秋津洲さんの変貌っぷりに戦いてますから」

二式大艇「(;゜Д゜)」ガタガタガタ

 ―数分後―

秋津洲「はー。暖かいお茶飲んだらほっとしたかも…」

提督「それで、私達を見るなり急に何で泣くんですか?」※語尾に‶かも‶をつけるのを止めさせるのは諦めた。

秋津洲「それがね……最近あたしの名前をちゃんと呼んでくれる人がいなくって……」

司令長官「へ?」

秋津洲「だってみんないつも、あたしのことを‶あきつ丸ちゃん‶って間違えたり、‶二式大艇の飼い主‶とか呼んだり…」

提督「最初のはまだ分かりますが、後の奴はもはや二式大艇の方が本体じゃないですか」

二式大艇「(*´∀`)」

秋津洲「何で嬉しそうなのっ!で、まあ……さっきのテレビを見て、分かったの。みんな、認知症になっちゃったのかもって!」

提督&司令長官「なんでそうなる」

秋津洲「だって…皆あたしの名前を忘れたり呼び間違えたり…絶対認知症になっちゃったとしか思えないかも!」

提督「皆さんまだそんな年齢じゃないでしょう。司令長官じゃあるまいし」

司令長官「君ねぇ、まだ儂はそんな歳じゃないって言ったばっかりじゃない」

秋津洲「それで、皆が認知症であたしの名前を忘れて行ってる中で、提督と司令長官があたしの名前をちゃんと呼んでくれたから、それが嬉しくて……

    つい泣いちゃって…」

提督「皆さんが認知症になっている過程で話を進めないでください。貴女はどこまで皆さんを認知症にしたいんですか」

司令長官「うーん…認知症どうこうはともかく…というか違うし。名前を覚えてもらえないっていうのは、悲しいもんだねぇ」

秋津洲「そうかもっ。秋津洲の名前、別に覚えにくくないよね?」

提督「まあ、うちには似たような前のあきつ丸さんが先に着任していますし……。覚えにくい名前でもないのに覚えてもらえないというのも問題です」

司令長官「儂の本名は‶軍乃 盾間‶だから、覚えにくくはないと思うけど…」

提督「司令長官はまだいい方です。私なんて…」


 ―中学時代―

クラスメイト『おーい!』

斑『はい?』クルッ

クラスメイト『えーっと……‶だまら‶?』

斑『』


提督「ゴジ○の派生形か?と一瞬ツッコみたくなった様な呼び方ですよ」

秋津洲「あー…そんな名前のゲームキャラクターいたような気がするかも…」

提督「そもそも、秋津洲さんの名前は、日本の初代天皇の神武天皇の発言に由来する異称ですし、歴史的にも素晴らしいものだと思います」

秋津洲「えへへ……それって、あたしは歴史的価値の高い艦娘って事かも?」

提督「そこまで言ってません」

司令長官「まあ確かに、秋津洲って名前は伊邪那岐と伊邪那美の国生み神話にも出てくるし、あながち間違っちゃいないと思うよ?」

提督「そこまで歴史的な名前なのに、なぜ覚えられないのか?」

秋津洲「なんでなんだろ…」

司令長官「確かにねぇ…うーん…」

提督「その答えは明確です」

司令長官&秋津洲「へ?」

提督「それは………」スッ


二式大艇「(´・ω・`)?」


提督「秋津洲さんが四六時中一緒に連れているその二式大艇ですよ」

秋津洲「へっ!?二式大艇ちゃんのせい!?どうして!?」

提督「貴女、寮の自分の部屋にも二式大艇を持ち込んでるでしょう?さらに聞くところによれば、風呂にも一緒に連れて行っているでしょう。そして今も、

   食事中にまで連れ出してくる始末」

司令長官「あー…そう言えば、儂の記憶している限り、秋津洲君はいつも二式大艇ちゃんと一緒にいるねぇ……」

秋津洲「だって、あたしと二式大艇ちゃんは一心同体!離れる事なんてできないかも!」

二式大艇「(;Д;)」

提督「それでいつも一緒に二式大艇と一緒にいるせいで、インパクトが強い二式大艇の方が印象に残ってしまい、秋津洲さんはもはやオマケのような存在に

   成り下がってしまっているんですよ」

秋津洲「あ、あたしがオマケ!?」

二式大艇「Σ(゜Д゜;)」

提督「どうでもいいですけど二式大艇って表情豊かですよね」

秋津洲「そうなの!二式大艇ちゃんは泣くのも笑うのも可愛いんだよ!」ニコッ

司令長官「……本体は可愛いのに、二式大艇のせいで損しちゃってるんだよねぇ」

秋津洲「そんなあ~…」

提督「対策はただ一つです。二式大艇と一緒にいる時間を減らしなさい」

秋津洲「そっか…そうするしかないよね…」

提督「はい」

秋津洲「だが断る!かもっ!」

提督「断る余地があると思っているんですか。大体、装備を寝る時も風呂に入る時も持っているなんて、出撃以外で装備の持ち出しが認められないここでは、

   完全に規定違反なんですけど。これまではなし崩し的に認めていましたが、今回の件で見直そうと思います」

秋津洲「や、やめて!二式大艇ちゃんは私の相棒なの!私の半身のような存在なの!」

二式大艇「(゜∀゜;)」

秋津洲「お願いッ!やめて~~~~っ!!」

提督「…………………………………………」

秋津洲「うぅっ…ぐすん」

提督「……分かりました。不問にしましょう」

秋津洲「いぇぃ!」

司令長官(黎明君もどこか甘いんだよなぁ~…)

提督「しかし、別の方法で名前を知ってもらうためには……」ウーン


≪作戦1:名札を付ける≫

 ―翌日10時過ぎ、廊下―

秋津洲「……………」テクテクテク

吹雪「おーい、秋津洲ちゃーん」

秋津洲「な、何~?」

吹雪「午後の演習で1人足りなくって、一緒に来てくれない

秋津洲「お願いッ!やめて~~~~っ!!」

提督「…………………………………………」

秋津洲「うぅっ…ぐすん」

提督「……分かりました。不問にしましょう」

秋津洲「いぇぃ!」

司令長官(黎明君もどこか甘いんだよなぁ~…)

提督「しかし、別の方法で名前を知ってもらうためには……」ウーン


≪作戦1:名札を付ける≫

 ―翌日10時過ぎ、廊下―

秋津洲「……………」テクテクテク

吹雪「おーい、秋津洲ちゃーん」

秋津洲「な、何~?」

吹雪「午後の演習で1人足りなくって、一緒に参加してくれない?」

秋津洲「い、いいよ。うん」


 ―数時間後、演習場―

吹雪「秋津洲ちゃん、頑張ろうね!」

伊58「ゴーヤたちに、任せるでち!」

金剛「頑張るネー、秋津洲ー!」

秋津洲「う、うん。頑張るかも…」


(敵側)

摩耶「…何であっちの秋津洲、胸にでっかい名札つけてるんだ?」


 ―15時過ぎ、執務室―

秋津洲「恥ずかしいかもっ!というか、何で横書きひらがななの!?これじゃ潜水艦の皆と同じかもっ!」

提督「手っ取り早いと思いましたし、漢字じゃなくてひらがなの方がまだ分かりやすいと思ったので。ダメですか?」

秋津洲「あたしの羞恥心が耐えられないのっ!」

≪作戦2:堂々と宣言する≫

 ―16時過ぎ、中庭―

秋津洲「みなさーん!私の名前は秋津洲でーす!ちゃんと覚えてくださーい!」

ざわっ…

秋津洲「私の名前あんまり覚えていない人が多いけど~、私の名前は秋津洲でーす!!ちゃんと覚えてほしいかも~!!」


司令長官「まるで選挙の演説だね……」

提督「インパクトもあってなかなかいいと思います」


 ―19時前、執務室―

秋津洲「提督はバカなんじゃないかな!?」

提督「失敬な。私の行動のどこにバカだと言える要素があるんですか」

秋津洲「バカみたいなことを堂々と実行できるところにだよ!」

提督「……これが、最後の手段ですが……」

秋津洲「?」

提督「他の皆さんと話すんです。話していれば、おのずと名前をちゃんと覚えてもらえますから。けど、貴女は二式大艇と一緒にいるから話しかけにくい、

   そういう感じがあるんですよ」

秋津洲「うーん……私はそんな感じつもりはないんだけど…」

提督「とにかく、皆さんと話をすれば覚えてくれますよ」

秋津洲「……唐突に思い出したんだけど、島風ちゃんもいつも連装砲ちゃんと一緒にいるし同型艦がいないしで皆名前を覚えていないような、どことなく、

    あたしと似たような感じがするけど、どうしてみんな島風ちゃんの名前を憶えているんだろ?」

提督「…島風さんは、島風さん自身の服装が異常ですからインパクトで名前を憶えてしまうんですよ。あ、よろしければそのような格好をご所望で―」

秋津洲「もうみんなと話して来るっ!提督のバカぁ!」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪秋津洲≫

秋津洲型水上機母艦一番艦。艦娘No.245(改はNo.250)。銀に近い髪と‶かも‶と言う口調が特徴の、明るい女の子。実践にはあまり慣れていないため、専ら

遠征に赴くことが多い。二式大艇は切っても切り離せないような相棒で、出撃はもちろん食事や入浴、睡眠中も一緒にいる。二式大艇がいつも一緒なせいで、

なかなか友達ができず名前を覚えてもらえなかったが、徐々に回復しつつある。提督は一度、かもかも口調を矯正しようとしたが失敗した。

好きな言葉は『一心同体』。

今日はここまでにします。

>>782
  秋津洲の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました朝潮の話を書いていきます。

また、朝潮の話を消化した後で、以下の話から1つを書いていこうと思います。読みたい話がございましたらお書きください。

①危うし提督LOVE勢

②飲兵衛提督

③占い艦娘


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




雪が降っても喜ばなく無くなった時、大人になったなと感じる。

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました朝潮の話を書いていきます。

また、朝潮の話を書いた後の話ですが、‶危うし提督LOVE勢‶と‶占い艦娘‶が同率となってしまったため、また後程アンケートを取りたいと思います。

それでは、投下いたします。

 ―15時過ぎ、執務室―

朝潮「司令官、頼まれておりました書類、持って参りました!」

提督「ありがとうございます。それで…と、はい。大体仕事は片付きましたので…」

朝潮「司令官、朝潮に何かしてほしい事はございますか?」

提督「いえ…とくにはございませんが……では、この書類と同じ書式のものが書庫にあるはずですので、それを持ってきてもらえますか?」

朝潮「はい!分かりました!」

パタン

提督(朝潮さんは本当によく働く方です…)

【上級編】

 ―19時過ぎ、食堂―

提督「朝潮さんはよく働いてくれます。おそらく、彼女が一番仕事を正確にこなす事ができているでしょう」

司令長官「うん?吹雪君よりも?」

提督「おそらくは。であれば、少しレベルの高い仕事を任せても良いかと」

司令長官「……つまり、提督代理を務められるような仕事を任せると?」

提督「性急かもしれませんが、朝潮さんは今の単調な仕事に少なからず不満を持っているように見えるんです。高校トップクラスの成績を誇る生徒が、

   小学一年生レベルの授業を永遠と受け続ける事に辟易するような感じで」

司令長官「確かに、そうだよねぇ」

提督「ですので、少々レベルが高い仕事を任せてみようかと」

司令長官「……君の論にも一理あるけど、失敗をするかもしれないよ?」

提督「元々、失敗すると思っていますよ」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「朝潮さん、貴女は今の仕事を十分にこなしてくれています。おそらく、他の駆逐艦の皆さんよりも仕事が上達しています」

朝潮「あ、ありがとうございます!」ビシッ

提督「そこで、今日は少し別の仕事を任せてみようと思います」

朝潮「へ?」

提督「他の軽巡洋艦や戦艦の方に任せている仕事です。提督代理をたまに務める長門さんや加賀さんに任せるような仕事も、してもらいたいと」

朝潮「え、ええっ!?あ、朝潮がですか!?」

提督「無理なようでしたら、断っていただいても構いませんが…」

朝潮「……いえ、やります」

提督「?」

朝潮「朝潮、その使命を果たして見せます!」


提督「では最初に、演習へ出撃させるメンバーを決めてもらいましょう。相手は第質鎮守府。相手方の編成は翔鶴、古鷹、陸奥、夕立、北上、瑞鶴です」

朝潮「む、むむむ………難しいところです……」

提督「……………」

朝潮「……では、編成は加賀さん、赤城さん、金剛さん、比叡さん、衣笠さん、時雨さんで行きましょう」

提督「では、その編成で申し込みます」


結果……

≪戦術的敗北 C≫

朝潮「えっ……」

提督「相手艦隊の空母が艦攻をかなり多めに装備していましたね…。さらに北上の開幕雷撃による赤城さん中破も相当痛かった…」

朝潮「す、すみません!!負けてしまって……」

提督「いえ、貴女が別に悪いわけではありませんよ。気にしないでください」

朝潮「でっ、でも……」

提督「演習で一回負けたぐらいでクヨクヨしてはなりませんよ。さあ、次の仕事に参りましょう」

朝潮「は、はい……」


提督「次の仕事は、開発です。回数は4回。開発する装備と資源配分は任せます」

朝潮「結構投げやりですね……。そうですね……」ウーン

朝潮(あ…そう言えば……今回のイベントで司令官、『徹甲弾が足りなかったか……』って呟いていたな……。なら、次のイベントに備えて、

   早めに開発しよう…)

 ―数分後、工廠―

朝潮「妖精さん、よろしいですか?」

工廠妖精「はーい、朝潮さんどうしたんですかー?」

朝潮「開発を頼みたいんですけど…」

工廠妖精「はーい。資源はどうしますかー?」

朝潮「資源は、燃料が10、弾薬が251、鋼材が250、ボーキサイトが10で、燃料は4回でお願いします」

工廠妖精「…もしかして、徹甲弾とか狙ってますかー?」

朝潮「はいっ!」

工廠妖精「いやー、しかし…」

提督(良いのです、やらせてあげてください)アイコンタクト

工廠妖精(むー…分かりましたー)

工廠妖精「はーい、ではその配分で行きまーす」

朝潮「お願いします!」


結果……

1回目:失敗

2回目:失敗

3回目:12.7mm単装機銃

4回目:失敗

朝潮「…そんな……」

提督「実はですね、徹甲弾は朝潮さんが言ったのと同じレシピで、秘書艦が工作艦の明石さんか、戦艦の方の時に開発が確認されているんです」

工廠妖精「でも今の秘書艦は朝潮さんだからー、開発する事は出来なかったって事だねー。ドンマイドンマイ」

朝潮「そんな………」ガクッ

 ―13時過ぎ、執務室―

提督「では最後の仕事です。この書類をチェックして、内容に相違が無ければ判を押してください」

朝潮「は、はい!」

提督「提督代理を務めるにふさわしい仕事……と言っていますが、この仕事は普段と変わらないですね」

朝潮「はい!ですので、頑張っていきます!」


 ―15時過ぎ―

提督「おや?」

朝潮「司令官?どうしたのですか?」

提督「この書類、判が押されていますが、計算に誤りがありますね…」

朝潮「えっ……」

提督「あ、こっちの書類には誤字が…」

朝潮「……………」

提督「うーん…結構ミスがありますねぇ…まあ、こういう失敗は誰にでも…」

朝潮「…………………」フルフルフル

提督「朝潮さん?」

朝潮「………ごめんなさい。失敗ばっかりで……私………っ!!」ダッ

提督「あっ」

バタン

提督「………………」

ガチャ

司令長官「黎明君、謝った方がいいと思うよ」

提督「……私はそこまで馬鹿ではありませんよ」

 ―数十分後、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋の前―

大潮「朝潮~?大丈夫~?」コンコン

『…………』

大潮「うーん…どうしたんだろう…一体」

提督「大潮さん」

大潮「あっ、司令官。それが、朝潮が突然部屋にこもりきりになっちゃって…」

提督「…分かっています。ですので大潮さん」

大潮「うん?」

提督「少し、席をはずしていただけませんか?」

大潮「何で?」

提督「なんでもです」

大潮「………分かりました~」タタタ

提督「……………」

コンコン

提督「朝潮さん?」

『…………』ビクッ

提督「少し、お話があるのですが、よろしければ入れていただけませんか?」

『…………』

ガチャ

朝潮「…………どうぞ」

提督「失礼します」

提督「…………ええと、1つ聞きたいのですが」

朝潮「…」

提督「何故、執務室を飛び出したのですか?」

朝潮「……………」

提督「……………」

朝潮「……それは、朝潮が……司令官から信頼されて…仕事を任せてもらえたのに……失敗ばかりしてしまって……それで……司令官の信頼を裏切って……

   そのことが怖くて……」

提督「………つまり朝潮さんは、失敗をして私に怒られる、信頼を裏切ってしまう事が怖かったと?」

朝潮「…………はい」

提督「……………そんな事、誰でも思っているような事です」

朝潮「えっ……………」

提督「失敗をして怒られて、信頼を裏切られるという事はつまり、失敗をするのが怖いという事につながると、私個人的には考えていますが…その考えは、

   誰もが思っている事です。朝潮さんだけが考えてるというわけではありませんよ」

朝潮「………朝潮だけじゃない…?」

提督「はい。金剛さんも、長門さんも、誰もが考えていますよ」

朝潮「……………」

提督「そしてそれは、私も失敗をしたことがありますからよくわかります」

朝潮「し、司令官みたいな方も…失敗を?」

提督「ありますよ、もちろん。海軍に入ってからはもちろん、前の仕事をしていた時もです。何度も失敗をして、上司に怒られました。そしてひどい時には、

   『死にたい』と思った事もあります。まあ、今実際に生きていますが」

朝潮「……………」

提督「朝潮さんは今日初めて私と同じような仕事をこなしたんです。初めてで失敗しないなんてことはあり得ません」

朝潮「でも……失敗しない方が司令官は喜ぶと思って」

提督「そりゃ確かに喜んでいたかもしれませんが、失敗しても責めるつもりは全くありませんでした」

朝潮「え………」

提督「失敗する事を恐れてはいけません。そして、失敗をする事は全く恥ずべきことではございません。なぜなら、私も貴女も同じ人だからです」

朝潮「人……?」

提督「ええ、人です。人である以上、失敗しないなんてことはありません。これまでの人生で、私は少なからずの失敗を犯して成長してきました。貴女も、

   他の皆さんも多かれ少なかれ失敗をして成長してきたのでしょう。そしてこれからも失敗をして成長していくんです。失敗しない人なんて、もはや、

   機械のような人です」

朝潮「……………」

提督「失敗は、少なからず何かを学ぶ糧になります。ですから、貴女が初めて取り組んだことに失敗したことを私は責めません。私も同じでしたから」

朝潮「………ありがとうございます」

提督「さらに言うならば、貴女が今日と同じような仕事を2回、3回と繰り返してさらに失敗したとしても私は強くは責めません。まあ、少しは注意すると

   思いますが」

朝潮「…………はい」

提督「今日の失敗を生かして、明日からもまた頑張ってください」ナデナデ

朝潮「………はい!」


 ―数日後、執務室―

提督「大分仕事に慣れてきましたねぇ」

朝潮「はい!毎日コツコツと頑張ってきましたから!」

提督「この調子でしたら、提督代理を任せる事も近い日に可能となりますか…」

朝潮「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」

提督「ええ。私が不在の時は安心して仕事を任せる事ができます…」

コンコン

司令長官「あ、黎明君?悪いんだけど、この書類片づけて」ドサッ

提督「お前はもっと自分で仕事をする努力をしろ!」ゲシッ

司令長官「おべしっ!?」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>784
 朝潮の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は>>1の都合上投下できません。次回の投下は明後日の12月14日、午後9時前後に投下を予定しております。

その日の内容は以下の内から多数決で決めます。同数になった場合は、コンマ以下の数値を合計して高い方とします。

①危うし提督LOVE勢

②占い艦娘

>>1の都合で投下できず申し訳ございません。


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



なんで、好きな艦娘(陸奥、青葉、神通)にクリスマスボイスは実装されていないんですか(憤怒)。

1かな
あと初霜&三日月の真面目コンビをリクエストします

こんばんは、>>1です。

多数決の結果、①の‶危うし提督LOVE勢‶となりましたので、今日はその話を書いていきます。

>>875
  初霜&三日月、了解しました。

それでは、投下していきます。

 提督は基本的に、艦娘達に慕われている。

 提督に対してキツイ口を利く艦娘も少なからずいるが、それでも根っから嫌っているというわけではない。

 そして今や200人近くいる艦娘の中には、提督の事を慕う以上に、愛している艦娘がいる。

 そんな艦娘達は俗に、‶提督LOVE勢‶と呼ばれている。

【危うし提督LOVE勢】

 ―15時過ぎ、執務室―

提督「では、これが例の書類です」スッ

城「はーい、確かに頂きました」

提督「申し訳ございません、ご足労をおかけしてしまって」

城「いいっていいって。元々こっちの方に来る用事があったし」

提督「本来なら私がそちらに出向くのが定石でしたが、何分仕事が忙しいものでしたから」

城「仕方ないって、100近い鎮守府を総括してるんだもん」

提督「こういう書類は郵送でもよかったかもしれませんが…」

城「ダメダメ。ブラック鎮守府の情報なんて、どこで漏れてどこに渡るんだか無いんだから」

提督「分かっていますよ」

城「…ところで、私達の高校のクラスで同窓会をするみたいなんだけど」

提督「高校のクラスでですか?」

城「そそ。斑君はどうする?」

提督「そうですねぇ……私は時間が合ってそして仕事が片付いていれば参加しようかと思いますが……城さんはどうしますか?」

城「私は~……君が行くんなら行こうかな…って」ボソッ

提督「え?」

城「あ、ううん!そうだね、私も仕事と時間にもよるかなぁ~」



金剛「……………」ムムム

 ―数日前・16時、執務室―

提督「演習、お疲れ様です」

胎内第壱拾玖鎮守府提督(以下朱鷺)「お疲れさまね。それにしても、やっぱり斑君には敵わないなぁ」

提督「いえ、私も相当苦戦しましたよ?」

朱鷺「おやおや、ご謙遜なさる。こう言っちゃなんだけど、私は結構本気の艦隊で演習に挑んだんだけどなぁ」

提督「まさか、私の持ってないグラーフ・ツェッペリンを投入してくるとは…そして、夜戦で航空戦を仕掛けてくるというのは想定外でした」

朱鷺「あれ、斑君ってグラーフ持っていなかったんだ。意外~」

提督「……第4海域を何度も周回したというのに、S勝利しても出てくるのは大して貴重でもない艦娘ばかり……そしてただ徒に資源を消費するだけで、

   何の成果も挙げられませんでした」

朱鷺「あ……なんかゴメンね……ホント」

提督「いえ……」

朱鷺「そ、それにしても……斑君の戦略って結構面白いよね。私に考え付かないのばっかり」

提督「そうでしょうか」

朱鷺「そうだって、装備を変えたり、陣形を変えたり…。よかったらさ、教えてくれないかな?」

提督「教える分には構いませんけど…」

朱鷺「ね、お願い!」

提督「……まあ構いませんが、これが成功するのかどうかは貴女の技量次第ですよ」

朱鷺「やった!斑君大好き~」

提督「はいはい、愛のない告白はいりませんから」



榛名「…………」グヌヌヌ

 ―さらに数日前、13時過ぎ―

提督「…………………」イライライラ

コン、コン

提督「どうぞ」

ガチャ

石釜第質拾参鎮守府提督(以下保柄)「遅くなりました~」

提督「遅すぎますよ。予定の時間から3時間も遅れています」

保柄「ごめんなさい~。目覚ましを掛けてたはずなんだけど~、なんだか~、電池が切れてみたいで~」

提督「秘書艦が起こさなかったんですか。確か、パートナー艦は加古さんだったでしょう」

保柄「それが~、パートナー艦は~、この前龍田ちゃんに変えたんだけど~、龍田ちゃんが言うには~、『提督の寝顔が気持ちよさそうで起こすのが嫌だった』

   だって~」

提督「遅刻の理由としては及第点ではありませんね。というか、ぶっちゃけるとただの寝坊じゃないですか」

保柄「そういう事だね~」

提督「まったく……こっちは10時に演習をする予定でスケジュールを組んでいたというのに……」

保柄「本当にごめんね~。なんでもするから許して~」

提督「では今すぐ、演習の準備をしてください」

保柄「了解しました~。それにしても~、斑さんはとっても真面目だね~」

提督「貴女がのんびり屋過ぎるだけですよ」

保柄「私は真面目な人って好きだな~」

提督「そうですか」



伊19(以下イク)「……………」ウヌヌヌ

 ―本日・15時過ぎ、会議室―

金剛「皆さん、よく集まってくれまシタ(碇ゲンドウのポーズ)」

全員「…………」コクリ

金剛「ではこれより、第16次ALG会議をはじめマス」

全員「よろしくお願いします」

金剛「私から、懸案事項が1つございマス」

榛名「お願いします」


金剛「テートクは……………私達艦娘以外の女性とも交友があるという事デース!!」


全員「な、何だってー!?」

榛名「た、確かにそれは榛名も知っております…」

イク「イ、イクも知ってるのね…」

雷「な、何で教えてくれなかったの!?」ガタッ

夕雲「そうよ!まさか……私達を蹴落とすために……!?」ガガッ

榛名「ち、違います!榛名は決してそんなことは…!!」

金剛「皆さん、落ち着くのデス!!」バン

全員「!!」ビクッ

金剛「今は仲間割れをしている時間ではありまセン。私達が今すべきことは、情報を共有し、全員で何らかの対策をするという事デース」

雷「そ、そうね…」スッ

夕雲「す、すみませんでした。取り乱してしまい……」スッ

千歳「それで、艦娘以外の女性とも交友があるとは一体?」

祥鳳「まさか、店の店員と少し話したくらいとか、その程度ではありませんよね?」

金剛「No,そんなもんじゃありまセン。私が見たのは、テートクの高校時代のクラスメイトであったらしき憲兵司令官の女性とテートクが会話をしていましたガ、

   同窓会の話題になった時に、その憲兵司令官は、『テートクが行くんだったら行く』…と、意味深なセリフを宣ったのデース」

ざわっ

如月「あら…それは確実に……脈ありねぇ」

敷波「そ、そんな……高校時代なんて、あたしたちの手の出しようがないじゃない…」

金剛「後聞いた話では、テートクは高校時代、その憲兵司令官のピンチを救った上デ、リハビリを助けたトカ」

瑞鳳「むぅ……提督って、変なところで気障なんだから」

天津風「それは……脈ありの可能性大だわ」

大鳳「それで、榛名さんとイクさんは何を見たんですか?」

榛名「は、榛名は……北陸地方代表の提督が、提督と会話を仲睦まじく会話をしている……と言った光景を」

金剛「Hm?そのくらいでしたら、他の女性提督とも話してますガ……」


榛名「ですが、会話の中でその女性の方が『斑君大好き~』って」


金剛「Whaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaat!!?」

天津風「なぁにをさらっと愛の告白をしてるのよおおおお!?」

榛名「で、でもその方の言い方はあまり真剣身を帯びていないというか……」

千歳「それとこれとは全く全く別問題ってやつよ!」

如月「騙されちゃだめよ、榛名先輩!女って意外と恥ずかしいセリフをさらっという傾向が多いんだから!」

榛名「そ、そうなんですかぁ!?」

敷波「如月が言うと余計に真剣身が出てくるな……」

夕雲「でも迂闊だわね……こんな早い段階で告白をしてくる子がいたなんて……」

雷「北陸地方代表提督……恐ろしい子…ッ!!」

榛名(どう考えても貴女方2人より年上なんだけど……)

榛名「と、ところでイクさんはどんな状況を…?」

イク「イ、イクは榛名さんと似たような状況だったの……石釜鎮守府の提督が演習に遅れてきて、提督が説教した後で、その石釜鎮守府の提督さんが、

   『提督は真面目ですね』って言った後でさらに、『私は真面目な人って好きだな~』って」

金剛「AHHHHHHHHHHH!!!それも遠回しな告白じゃネーカ!!」

瑞鳳「何てこと……もう提督に告白した人が3人もいるなんて……!?」

祥鳳「1人は完全に惚れていて…2人は遠回しな告白を告げている………」

敷波「もはや…あたしたちに勝機なんてないんじゃ……」

千歳「そうね……やっぱり、艦娘よりも普通の人間の女性に提督は興味があるのよね……」


金剛「あきらめちゃダメデース!!」


全員「!」ビクッ

金剛「某Basketball ClubのTeacherも言ってマシタ!『諦めたらそこでGamesetですよ』って!」

敷波(有名なセリフも英語で言うと、これじゃない感があるんだよなぁ……)

金剛「私達が今すべきことは、今の現状を嘆くのではナク、その3名の事を忘れられるくらいに、私達に気持ちを傾かせる事デース!」

千歳「大雑把な方針だけで具体的に何をするのか分からないんだけど……」

金剛「まず大前提とシテ、私達はテートクの女性の好みを知りまセン!」

瑞鳳「えっ、知らなかったの?」

金剛「当たり前デース!だから、聞きに行くのデース!」

祥鳳「そのぐらい直接聞けばよかったんじゃ……」

金剛「だって……そんなの……恥ずかしいシ……」

夕雲&雷(日頃からスキンシップしようと押しかけてるくせに何を恥ずかしがってるんだろうこの人)

金剛「と、兎にも角にも!まずはテートクの好みを知ることが大切デース!と言うわけでハルナ、聞きに行ってくるのデース!」

榛名「な、なぜ私が!?」

金剛「ハルナ、私にはわかりマス。ハルナは、自分の好きな人の為だったらどんな大胆な事もできる子だって」ポン

榛名「お姉様……」

金剛「そして榛名は、皆の為に一生懸命になれる子だっていうのもまた、オネーチャンは知ってマース。ですからハルナ、できますヨネ?」

榛名「…………はい!榛名、皆さんの為に頑張ります!!」

金剛「それでこそ、My sisterデース!!」

千歳(ああいうのを、言葉巧みって言うのよね)

天津風(洗脳、ブレインコントロールとも言うわ)


 ―16時半過ぎ、執務室―

提督「すみませんね、わざわざ手伝っていただいて」

榛名「いえ…これもまた艦娘の仕事ですから。あ、提督にお手紙が」スッ

提督「ありがとうございます……ほう」

榛名「提督?どうしたんですか?」

提督「いえ、高校時代の友人が、ご結婚なさるという事で、その報告の手紙が」

榛名「け、結婚ですか……。ちなみに、提督はそのような事をお考えに……?」

提督「そうですねぇ………普段は仕事にかまけてあまり考えていませんでしたが……まあ鎮守府でのケッコンカッコカリが先となるでしょうね、多分」

榛名「!!……あの、参考までに………提督の、女性の趣味とかはございますか……?」

提督「え、女性の趣味ですか?そうですねぇ………」

榛名「…………………」ドキドキドキドキ

提督「まず第一条件は、心の清い方ですね」

榛名「こ、心の清い方……ですか。他には……?」

提督「そうですねぇ…………ああ、胸の大きさ興味は無いです。まあ、大きすぎるのはさすがにちょっとですが」

榛名(この提督……女性でもある私の前で胸の話って……)

提督「……失礼、はしたなかったですね。すみません」

榛名「い、いえ……。つまり提督は……心の清い方で、胸が大きすぎない方が好き…と」

提督「私の趣味を統計したらそうですが………ああ、後は…」

榛名「?」

 ―18時半、会議室―

榛名「…結果、提督の好みの女性は、心が清く胸があまり大きすぎない方……だそうです」

金剛「胸が大きすぎない……C・Dぐらいデショウカ?」

榛名「さあ、どうかは分かりませんけど……」

瑞鳳&大鳳(大丈夫……まだチャンスはあるわ……)

千歳「」

金剛「とにかく、これでテートクの好みがわかりまシタ!これからは、テートクの理想となる女性になれるように、頑張りマショー!!」

榛名以外「おおー!!」

榛名「……………」


 ―約2時間前、執務室―

提督「ああ、後は……あまり媚びてこない女性ですね」

榛名「えっ」

提督「あからさまに好意を表に出してこちらに向けてきて誘惑し、あわよくば自分の思うままにしようという思惑が見え見えの女性に対して、興味は差して

   湧きません」

榛名「」


榛名「…………………」

金剛「ぐふふ……これでテートクを私のものにするのデース……」

榛名(日頃から提督に媚びまくっているお姉様に勝ち目があるとはあまり思えませんが……)クルッ

榛名(あと……)

提督LOVE勢「ふふふ……提督/司令官はいずれ私のモノに……!」

榛名(ここにいる全員、清い心を持っているとは思えないのですが……)


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪金剛≫

金剛型戦艦一番艦。艦娘No.21(改二はNo.149)。いつも元気溌剌なテンションと片言な日本語が特徴の、英国帰りの帰国子女お姉さん。提督をこよなく愛し、

提督LOVE勢で構成されたグループ、‶ALG(Admiral Love Groupの略)‶のリーダー。正し戦闘の腕は確かなもので、彼女の参加した戦闘はほとんど負け無し。

料理は結構得意で、カレーは一流。だが、金剛の出身国・イギリスが料理があまり美味しくないというイメージが強くて、あまり期待されていない。

好きな言葉は『明日は明日の風が吹く』。


※ALGに鳳翔は参加していない。鳳翔曰く『変に着飾らないで、ありのままの自分を好きな人に受け入れてもらう事が大切』との事。

今日はここまでにします。

‶危うし提督LOVE勢‶の話、いかがでしたか?

明日はリクエストにありました整備員(禊)の話を書いていきます。


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



冬の家具、七面鳥のディナーか、檜風呂か、クリスマスツリーか、ステンドグラスか…どれを買うか悩んでいる(こたつは買った)。

乙っしたー
そこは全部だ!

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました整備員(禊)の話を書いていきます。

>>888
  とりあえず七面鳥とクリスマスツリーとステンドグラスは買ったぜ!


それでは、投下していきます。

 ―16時過ぎ、第壱拾参鎮守府付近のスーパー―

店員「ありがとうございましたー」

瑞理「さてと、じゃあ鎮守府に戻ろうか」

禊「ハイ、分かりました!それにしても、瑞理さん自ら食材の買い物って、珍しいですね…」

瑞理「まあね。ま、たまには僕が行って皆の機嫌を取らなきゃとね」

禊「はぁ……」

瑞理「ごめんね、わざわざ食材の買い物なんかに連れ出しちゃって」

禊「いえ、俺は別に大丈夫ですけど……」

瑞理「鎮守府には慣れてきた?」

禊「ええ、まあ……。ただ、やっぱり周りが女の子ばかりっていうのは色々と気遣いが必要で…」

瑞理「えー?そうかなぁ?」

ビュウウウウ

瑞理「うわっ」

禊「急に……風が……」

女の子「きゃーっ!」スカートメクレル

瑞理「おほっ♪ピンクだぁ」

禊「」ジトッ

【邪魔すると馬に蹴られるアレ】

 ―数分後、帰路―

禊「公の場で、仮にも提督の瑞理さんがあんなあからさまな態度を取ったらイメージガタ落ちですよ」

瑞理「いやぁ、ゴメンゴメン。つい雄の本能で……」

禊「まったく…そんなんだから、鎮守府でも霞さんや曙さんに折檻を食らうんですよ…」

瑞理「それにしても禊君って、ああいった場面に出くわしても動揺とか全くしないよね。何で?ゲイ?」」

禊「違いますよ!ただ節度を持っているだけですよ!」

瑞理「でも、男なんだから、ねぇ?」

禊「いや、同意を求められても………っていうか、鎮守府でも大変なんですよ?ああいった場面でどう対応すべきか」

瑞理「僕ならむしろ開き直るね」

禊「それは瑞理さんだからできるんですって。この前も……」


 ―数日前22時過ぎ、浴場―

瑞理『風呂は浴場を使っていいけど、艦娘の皆も入るから遅めにお願いね』

禊(って言われたけど……いい加減この時間なら大丈夫だよな……)

ガラッ


鈴谷「え…………っ!?」←全裸

禊「は…………っ!?」


鈴谷「……………」グルッ

禊「…………」グルッ

鈴谷「…………………見た………?」

禊「…………見ました……。申し訳ございま―」

鈴谷「もう、エッチ!!」バチィ

禊「ぜんっ!?」

禊「あの時俺は、女性の裸を見たら『見た』と言ってはいけないと学習しました」

瑞理(鈴谷ちゃんって普段経験豊富そうな発言してるけど、結構初心なんだね…)

瑞理「ま、そういう事は自分で経験していくしかないからねぇ。女性との経験っていうのは、他人の経験から学ぶだけじゃ上手くいかないから」

禊「それはまあ分かりますけど…」


 ―翌日10時過ぎ、工廠―

瑞理「じゃあ明石ちゃん、この書類見ておいてくれないかな?」

明石「はーい、分かりました!じゃあ禊君!」

禊「はい?」

明石「悪いけどこの書類を私の部屋に―きゃっ!?」ズルッ

ドテッ

バサバサバサッ

禊「だ、大丈夫ですか!?」

明石「だ、大丈夫…あー、機械油でちょっと滑っちゃった……」

禊「お怪我とかはございません―」


明石「ううん、大丈夫。ありがとね」←М字開脚でスカートの中が見える状態


禊「!!!」

瑞理「あっ」

明石「あれ?どうかしたの…って、きゃっ!」ガバッ

禊「す、すみません!じゃあこの書類明石さんの部屋に運んでおきます!!」サササッ、ダッ

明石「あっ、ちょっと……!?」

瑞理「…………なーるほど、ね」ニヤッ

 ―12時過ぎ、食堂―

明石「あ…………」

禊「あ、さ、さっきは本当にすみませんでしたっ!!」

明石「あ、いいんだよ別に……見ても大したもんじゃなかったでしょ?(自虐)」

禊「そ、そんな事はありませんでした……って、すみません本当に!」

明石「あはは…まあ、鎮守府ならよくある事だって。気にしないで」

禊「そうはいっても……」

瑞理「禊くーん」

禊「あ、はい?なんでしょうか」

瑞理「ちょこっと話がしたいんだけど…食べながらでいいから。ちょっと来てくれないかな?」

禊「あ、分かりました。では明石さん。失礼します。さっきは本当にすみませんでした」

明石「もういいっていいって」


禊「それで、瑞理さん。話って?」ガタッ

瑞理「うん、その話について単刀直入に言うけど…」ガタッ

禊「?」


瑞理「禊君って、明石ちゃんのこと好きでしょ?」


禊「ブウウウウウウウウッ!?」

瑞理「その反応……図星だね」

禊「…………………」

瑞理「…………………」ニヤニヤ

禊「……はい、好きです」

瑞理「素直でいい子だね」

禊「いつから気付いていたんですか……」

瑞理「確信を持ったのは今日だね」

禊「確信?」

瑞理「君が着任した日から今日に至るまで、禊君は明石ちゃんと話すときは妙に照れたり恥ずかしそうにしていたから、もしかして好きなのかもと思ったけど、

   それは思い違いかもしれないと思ったんだ」

禊「…そこまで見られてたなんて……」

瑞理「でも、今日ので確信したよ。君は昨日女性の下着とかを見ても『節度を持っている』って言っていたのに、今日明石ちゃんのパンツが見えた時に君は、

   数秒の間だけでも凝視してたよね?」

禊「…………大変お恥ずかしながら…」

瑞理「『節度を持っている』って言っていたのに、今日は明石ちゃんの下着を見てむしろ君は興奮した。それはつまり、好きな女の子の下着が見えたら、

   興奮しちゃうって事かなって僕は思ったわけ」

禊「…………何でこの人こんな観察眼持ってるの~……」

瑞理「褒め言葉と受け取るよ」

禊「…………そうですよぉ……俺は明石さんが好きですよぉ~…。好きな子のパンツが見えたら興奮せざるを得ないじゃないですかぁ………」

瑞理「や、気持ちはわかるし。僕は君の恋を応援するつもりだよ」

禊「えっ?だって、明石さんは瑞理さんの艦隊の艦娘ですよ?それを、一整備員が」

瑞理「実は明石ちゃんとはまだケッコンカッコカリしていないんだよ。明石ちゃんって戦闘はあまり得意じゃないから、中々経験値が上がらないらしくて。

   それに、僕は他人の恋路は邪魔しないと心に誓ってるから」

禊「瑞理さん……」

瑞理「だから安心して、僕は君の味方だから」

禊「……ありがとうございマス」

 ―15時過ぎ、執務室―

瑞理「で、明石ちゃんに惚れたのってどうして?」

禊「えーっと……俺が着任してすぐのころに、俺に向けてくる笑顔と、優しく話しかけてくれるところに、惚れてです」

瑞理「なるほどねぇ……で、これからどうするの?」

禊「どう、とは?」

瑞理「どう告白するかっていうの。今直接告白しても、絶対だめだと思うんだ。もっとこう、距離を縮められればと思うよ」

禊「そうですねぇ……でも、どうすれば?」

瑞理「あれ、わからない?」

禊「ええ……小学校、中学校と海軍学校は恋愛なんてしてる暇がありませんでしたし、高校も男子ばかりで……恋愛には疎いもので…」

瑞理「そうだねぇ……例えばデートに誘うとか…」

コンコン

瑞理「あ、どうぞー」

明石「失礼します、って禊君、ここにいたんだ?」

禊「は、はいっ!」

明石「じつは、ちょっとホームセンターに用ができちゃって…良ければ一緒に来てくれないかな?」

禊「え、あ、はい!大丈夫です!」

明石「じゃあ、ちょっと準備とかしておいてね~」パタン

瑞理「やったじゃない!早速デートの誘いだよ!」

禊「いや、今のはただの買い物の手伝いですよ……」

瑞理「それでもいいじゃない!これでちょっと距離を縮めればいいじゃない!」

禊「が、頑張ります……」

 ―数時間後、ホームセンター―

明石「えーっと、ハンマーに、プライヤーに、ラチェットハンドル……」

禊「結構買うんですね~…」

明石「うん、まあ請求書を鎮守府に送ればいい話だから」

禊「それにしても…」チラッ

明石「?どうかしたの?

禊「いつものセーラー服で……良かったんですか?」

明石「え?私は別に構わないけど…」

禊「袴の開口部から…その……肌が見えちゃってますけど…」

明石「ああ、私は別に気にしてないから…」

禊「その……俺もですけど……男性の目に映ると色々とマズいんで…」

明石「あ、そっか……じゃあ、次からは別の服にしようかな。気遣ってくれてありがとうね」ニコッ

禊「い、いえ!別に大したことはぁ……!」

明石「ふふっ」


 ―18時半過ぎ、執務室―

瑞理「で、どうだった?」

禊「まあ……距離は縮まった……でしょうか?」

瑞理「へぇ、やるじゃない。それじゃあ次は食事に誘うとか………まあ、今日はもう外に誘うのは無理だと思うから、食堂に誘うくらいはしないと」

禊「わ、分かりました。やってみます」


 ―十数分後、工廠―

禊「あ、明石さん!」

明石「ん?どうかしたの?何かわからない事でもあった?」

禊「あ、いえ……あの…この後一緒に食事しませんか?」

明石「…そうだね、いいよ。一緒に食べよっか」

禊「は、はい!」

 ―19時過ぎ、食堂―

明石「うーん、やっぱり間宮さんのご飯は、疲れた体に良く染みるねぇ~」

禊「そうですね……ああ、疲れが取れる……。そう言えば明石さんは料理とかするんですか?」

明石「私は…たまにするくらいで……禊君は?」

禊「俺はまぁ……簡単な家庭料理くらいなら…」

明石「じゃあ、今度食べさせてくれるかな?」

禊「え、別にいいですけど……じゃあ俺も、明石さんの料理が食べてみたいですね」

明石「分かった!じゃあまたいつかね!」

禊「はい!」


瑞理「………………」ニヤニヤニヤ

金剛「Hey,テートク?どうかしたのデスカ?」

瑞理「あ、金剛ちゃん…。いやね、禊君と明石ちゃんが良い感じになってるから、ね」

金剛「What?……Oh,確かに良い感じデース」

瑞理「ここだけの話……」ヒソヒソ

金剛「……ナルホド。分かりまシタ。この話は他言しない事にシマース。それにしても、テートクが人の恋路を邪魔せずむしろ応援するなんて珍しいデスネ。

   自分の艦隊の仲間だっていうノニ」

瑞理「そりゃ、あれだよ。馬に蹴られたくないからだよ」

金剛「Hm……まあ、そういう事にしマース」

金剛(まあ、その根幹にテートクのトラウマがあるのかもしれませんガ)

瑞理「ふふ。さて、禊君と明石ちゃんの雰囲気はいい感じになってきたし、そろそろ仕掛けるべきかな?」

金剛「仕掛ける?もしや、profession(プロフェッション:告白)デスカ?」

瑞理「そ。でも、そんな雰囲気にこだわって星の見える丘でするとかにやめて、いつもの場所とかでもいいと思うんだよね」

金剛「Situationは大事ですからネ」

 ―21時過ぎ、工廠―

明石「よいしょっと……ふぅ~終わった~…」ガシャン

禊「こっちも、何とか終了しました……」ガシャリ

明石「ありがとね。結構大変なんだよね~。皆の傷ついた艤装を運んで直してって。単調だけど面倒、的な」

禊「なんだかわかります」

明石「いやぁ~、それにしても君がいなかったらもっと時間がかかっていたと思うよ。現に君が来る前は、日付が変わるまで作業したこともあるし」

禊「…………」


明石「でも、君のおかげで作業が早く終わる事が多くなって、私の負担も軽くなったよ。本当にここに来てくれて、ありがとうね」ニコッ


禊「!!」ドキッ

明石「さーってと!作業も終わったし後は風呂に入って寝るだけね。じゃあ、今日は頑張ったお礼に一緒に風呂入っちゃおうか~、なんて―」

禊「明石さん!」

明石「ん?どうかした?」

禊「明石さん…………俺………」

明石「?」


 ―物陰―

瑞理「言っちゃうか?ここで言っちゃうのか?」

金剛「イイ感じの雰囲気デスシ、言うなら今デスネ。いつ言うの?今で―」

瑞理「それ、今となっては死語だよね」

金剛「そ、そんなことないはずデス!……多分」


明石「どうかしたの?何か聞きたいこともであるのかな?」

禊「いえ…1つ、言いたい事が………」

明石「?」


 ―物陰―

瑞理(いっけええええええええええ!)

金剛(ガンバデエエエエエエエエエス!!)

禊「俺、明石さんの事が―」

明石「!」


ビーッ!!ビーッ!!


禊&明石「!?」

瑞理&金剛「!!」

アナウンス『珊瑚諸島沖に深海棲艦が出現。直ちに出撃準備を整えてください。繰り返します、珊瑚諸島沖に深海棲艦が出現しました―』

明石「……あーあ、こりゃ残業かもな~」

禊「そ、そうですね……」

明石「………それで、私に何かいう事があったの?」

禊「あ、いえ……すみません、何でもないです」

明石「…………そっか。じゃあ、今のうちにお風呂入ろうか。多分残業で寝られないと思うから」

禊「あ、はい。じゃあ、明石さんが先に入ってきてください」

明石「ありがとね。じゃ、私が出たら呼ぶから。多分私が最後だろうし」

禊「ありがとうございます!」

禊(…………今度……今度は、告白しよう)


 ―2時過ぎ、珊瑚諸島沖・Dマス(敵機動部隊本隊)―

金剛「馬の代わりに蹴られるのデース!!」ゲシッ

南方棲戦鬼「ナシテッ!?」撃沈

金剛「お前もついでに黙って倒されるのデス!!」バキィ

装甲空母姫「オベフッ!?」

陸奥「ねえ……何で金剛、今回肉弾戦に徹してるんだろ……」

長門「わからん……ここまでの道程でも金剛は拳か蹴りで敵を倒してたし…」

伊勢「なんか並々ならぬ恨みがあったんじゃないの?」

金剛(他人の恋路を邪魔する深海棲艦は……馬に代わって私が蹴ってあげるのデース!!)


【終わり】

今日はここまでにします。

>>802
  整備員(禊)の話、いかがでしたか?とりあえず告白は、次スレぐらいでする予定です。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。(意識していませんでしたが、今回初めて斑提督が登場しませんでした)


明日はリクエストにありました、斑提督の日常について書こうと思います。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



今回の話で、瑞理提督も本当は良い人だという事を伝えたかったんです。後、明石さんは可愛い。

乙でしたー 頑張れ禊
五十鈴リクエストお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました斑提督の話を書いていきます。

>>903-904
 五十鈴、飛龍、了解しました。ただ、この二人は次スレになってしまうかもしれませんが……


それでは、投下していきます。

 ―7時過ぎ、講堂―

司令長官「えー、本日は黎明君が休みのため、儂が代わって朝礼を務めるよ」

ざわ……ざわ……

司令長官「実は、黎明君の仕事による疲れが、少し看過できないくらいのものになっちゃったから、無理やり休ませたんだ」

金剛「テートク…大丈夫でしょうカ……」

司令長官「大丈夫大丈夫。死ぬほど疲れてるってわけじゃないから。あ、それと今日の黎明君の代わりは長門君に任せてあるから、何かあったら対応を

     長門君に一任してあるから、その辺はよろしくね」

長門「………………」コクッ

皆『はーい』

【ある提督の休み】

 ―8時、提督の私室―

提督「…………………」スー、スー

目覚まし時計「ピピピピッ、ピピピピッ」

提督「」バシッ

目覚まし時計「」

提督「…………………」ノソノソ

提督「……………起きるか」


 ―数分後、洗面所―

提督「………………」シャコシャコ

川内「あ、提督おはよー」

提督「川内さん、おはようございます」

川内「今起きたの?」

提督「ええ、今日は休みをもらっておりますので、少しゆっくり過ごそうかと」シャコシャコ

川内「その割には早起きに入るんじゃないかな。私なんて、休日は10時前ぐらいまで寝てるけど」シャコシャコ

提督「それは貴女が夜更かしをしているからでしょう。昼夜逆転なんてことになったら、ただじゃ済ましませんからね」

川内「分かってるって。それにしても、提督にとっての遅起きって、このくらいなの?」シャコシャコ

提督「いえ、前に一度昼過ぎまで寝た事があるんですが、その時に、半日寝て過ごしてしまった事にとてつもない後悔を抱いてしまいまして……。それで、

   遅くとも9時には起きようという事にしたんです」

川内「へー。でも、司令長官の話じゃ結構疲れてたみたいじゃない」

提督「…司令長官がどう話したのかは知りませんが、結構疲れていたことは確かです。倒れる事はありませんでしたが、雷さんと電さんを間違えたり、

   ボーキサイトがボートサンドに聞こえたり」

提督「重症じゃん…」

提督「まあ見かねた司令長官が、急遽私に休日をくれたという事です」

川内「なるほど……。じゃ、私は行くね。ま、提督は働き過ぎな感じもあったから、今日はゆっくり休んだ方がいいと思うよ。朝ごはん食堂で食べるのなら、

   早めに行った方がいいよ」

提督「ありがとうございます」

 ―十分後、食堂―

提督「おはようございます、間宮さん」

鳳翔「あら提督。おはようございます。体調は如何でしょうか?」

提督「いえ、私は別に問題はありませんが……それより、朝食のほうは…」

鳳翔「あ、はい。すぐにお持ちしますね」


鳳翔「どうぞ、ごゆっくり」

提督「ありがとうございます」

長門「む、提督か」

提督「長門さん。やけに遅い朝食ですね、私が言えた義理ではありませんが」

長門「いや、他の皆に貴様の容態はどうなんだと問いただされてな」

提督「本当にすみません。急に提督業の代わりを任せてしまった上に、心配をおかけし待って…」

長門「いや、貴様が無事であるのならばそれでいいんだ。これで、他の皆も安心するだろう」

提督「…だといいんですが、特に金剛さんが騒ぎそうです」

長門「はっはっは、それは否定できんな」

提督「………では、いただきます」

長門「それで、貴様は今日はどうするんだ?」

提督「そうですねぇ……たまの休日ですし、今日はゆっくり休もうと思います」

長門「そうした方がいいだろう。貴様は昨日、少々尋常じゃない疲労度を抱えていたからな。今日ぐらいはゆっくり体を休めた方がいい」

提督「ええ、そうします」

 ―9時過ぎ、提督の私室―

提督「さて……今日はどうするか……」

提督「…………とりあえず、部屋の掃除でもするか………」


 ―数分後―

ウィィィィィィィン

提督「やはり、ルンバなどでやるよりも自分でやった方がいいですねぇ、遣り甲斐の出てくる」ウィィィィィ


 ―十分後―

提督「片付いてしまったか……まあ、元々綺麗に整えていたつもりだったから…」

提督「…………たまには、見る事の出来ない艦娘達の姿も見ておいた方がいい、ですね」


 ―10時過ぎ、中庭―

暁「全砲門、斉射!てーっ!」

響&雷&電「てーっ!!」

提督「?」

暁「もう一回!全砲門、斉射!てーっ!」

響&雷&電「てーっ!!」

提督「暁さん、何をなさっているのですか?」

暁「あ、司令官。体の方は大丈夫なの?」

提督「ええ、何とか」

雷「まったく、困っているようだったら私を頼ってもよかったのに!」

提督「流石に、貴女みたいな子を酷使する事はできませんよ」

雷「子ども扱いしないでよねっ!」

提督「それで、先ほどは何をなさっていたんですか?」

響「暁曰く、『一人前のレディになるための訓練』だそうだよ」

提督「ああ……またそういう間違った事を…」

暁「間違ってなんかないわ!大人のレディの長門さんは、いつもこうやって自慢の主砲で敵を倒してるじゃない!それに今日だって提督代行で、提督の代わりに

  仕事をしてるわよね?あれこそ、レディの権化だわ!」

雷「権化って……」

暁「その長門さんみたいになるために、まずは戦闘中の長門さんの事を真似てみる事にしたのよ!」

提督「………一応理解しましたが、なぜ響さん達まで?」

響「巻き込まれたんだ。『待機中で暇でしょ?』って」

雷「私は長門さんの手伝いをしようと思って…」

電「深雪ちゃんと一緒にお茶でも飲もうかと思っていたのですが…」

提督「電さんのはやめて正解だったと思います」

暁「で、司令官どうだった?私、レディに見えた?」

提督「………まず、予定があった皆さんを無理やり巻き込んでまで私情に巻き込んだのがレディとは言えません」

暁「」グサッ

提督「それと、主砲を撃っているところの真似をしているだけでは、レディっぽさは身に付きませんよ」

暁「そんな……私のやってきた事は、間違いだったっていう事……!?」

提督「はい(無慈悲)」

暁「がくっ」

響「流石司令官。容赦ないね」

雷「休日に嫌なものを見て機嫌が悪くなったんじゃないかしら?」

電「では、電は深雪ちゃんとお茶を飲んでくるのです」タタタッ

※この後やっぱり深雪とぶつかった。

 ―12時過ぎ、食堂―

赤城「あら、提督。こんにちは」

提督「こんにちは」

赤城「体調の方は?」

提督「問題ないですよ。というか、皆さんそればっかりですね」

加賀「それだけ皆さん、提督の事が心配だったという事ですよ」

提督「……加賀さんは、私の事は別に心配ではなかったんですか?」

加賀「私は別に。この程度で音をあげてしまうのでしたら、司令長官の補佐官を務める事なんてできないだろうし」

赤城「とか何とか言って、加賀ってば昨夜『提督、大丈夫かしら…』って窓の外を眺めながら何度も呟いていたじゃないですか」

加賀「…………………」プイッ

提督「心配してくださって、ありがとうございます」

加賀「………早く料理を食べてしまいましょう。せっかく美味しそうなのに冷めてしまいます」

赤城&提督(露骨なまでの話題変換)

赤城「それで、本日はどうなさるご予定なんですか?」

提督「ええとですね、今日は鎮守府の中でゆっくり過ごすつもりです。午後は間宮さんの場所にでも行こうかと」

赤城「午前は何をなさっていたんですか?」

提督「部屋の掃除をした後で、中庭に行ったら暁さんが間違ったレディの嗜みを練習していたので、やめさせました」

加賀「また同じような事を…」

提督「でその後、深雪さんとお茶にしようとした電さんが深雪さんとぶつかってしまって、医務室へ運んで介抱をして、それだけで午前が潰れました」

赤城「またぶつかってしまったのね……」

加賀「解消はしなかったのね?この前対策的な事をしてたはずですけど」

提督「ミスと言うものは、思い出したころにまたやらかしてしまうものなんです」

 ―13時前―

提督「さて、そろそろ席を―」

鳳翔「あのー、提督?ちょっとよろしいでしょうか?」

提督「はい?」

鳳翔「名取ちゃん、どこに行ったか分かりませんか?」

提督「?いえ」

鳳翔「お昼ご飯の予約を入れてたみたいなんだけど、結局来なかったから……」

提督「………今日名取さんは、何か予定が入っていましたっけ?」

鳳翔「ええと…長門さんから何か仕事の事を言われたみたいだけど…」

提督「…………」


 ―十分後、装備保管庫―

ガチャ

提督「名取さん」

名取「ひぅっ!?て、提督!?だ、御体の方は大丈夫なんですか!?」

提督「私の事は大丈夫です。それより、昼食を食べに来なかったようでしたが?」

名取「へっ?って、ああっ!?もうこんな時間!?お昼食べるの忘れちゃった!!」

提督「素で忘れてたんですか。しかし、そこまで没頭していたんですか」

名取「ええと……提督が疲れすぎてるって聞いて、私達が不甲斐ないせいで提督は疲れてしまったんだって……」

提督「私が疲れているのは、別に貴女たちのせいではありませんよ。むしろ、私個人の問題です」

名取「それでも、私達がもっと意欲的に仕事に取り組んでいたら、こんな事にはならなかったんだなって思って…」

提督「………お気遣いは、ありがたく頂戴します。ただし、自分の食事の事まで忘れるくらい仕事に没頭していては、いずれ貴女も倒れてしまいますよ?」

名取「うっ………ごめんなさい」

提督「さ、早く食堂へ行ってください。鳳翔さんが待ってますよ」

名取「は、はい!」

 ―15時前、≪甘味処・間宮≫―

提督「ごめんください」ガラガラッ

間宮「あら、提督!いらっしゃい!どうしたんですか?」

提督「いえ、休日で暇ですのでちょっと寄ってみようかと」

間宮「あら…そうでしたか。では、何かご用意しますね」

提督「いえ、お気になさらず」

間宮「いえ、いつも頑張ってくださっていますからサービスです♪」


 ―数分後―

間宮「お待たせしました、ストロベリーアイスになります」コトッ

提督「……よく私の好みをご存知でしたね」

間宮「この前、司令長官がここを訪れた時にぽろっとこぼしていたのを覚えておりまして」

提督「あの爺……」パクッ

提督「……美味しいですねぇ」

間宮「ありがとうございます!」

提督「ところで、この店が開いてから少し経ちますが、どんな感じですか?」

間宮「順調ですよ。皆さん、味は変わってないって言ってますし。伊良湖ちゃんもここの設備にべた惚れしてます」

提督「設備にべた惚れって…」

鈴谷「ほーう、提督ってイチゴが好きなんだ~」

提督「…………どっから湧いた」

鈴谷「失礼だな~通りかかっただけだって。それにしても、提督はお休みの日に間宮さんと楽しく談笑か~ほうほう。青葉が聞いたら喜びそうな情報だね」

提督「青葉さんにリークしても、貴女と青葉さんはただじゃ済ましませんからね」

鈴谷「冗談だって、じゃ、お大事に~」

提督「まったく………」

間宮「やだもう………鈴谷さんったら///」

提督「間宮さん?」

 ―17時過ぎ、執務室―

ガチャ

長門「む?どうかしたのか、提督よ」

提督「いえ、つい来てしまいました」

長門「それはあれか?長年の慣れ、というやつか?」

提督「そういうものですね。それより、仕事の方はどうですか?」

長門「問題ない。私の腕でも十二分にこなせる量だ」

提督「………そうであっても、私の仕事を急に任せてしまって申し訳ございません」

長門「またその話か。その点に関しては気にするなと言っただろう」

提督「そうはいってますが、提督の代行業務と言うのは本来とても難しいものなのですが…」

長門「だが私はそれができた。私の技量だからこそだな」ムフ

提督「ふっ」

長門「だが何度も言うが、心配はするな。むしろ私達が心配なのは貴様の方だ」

提督「…………………」

長門「私達のために昼夜を問わず貴様は仕事と指揮を執っている。その貴様の負担が少しでも減るのであれば、私達はどんなことでもするさ」

提督「………まあ、限度はあるでしょうが」

長門「当たり前だ。それと、貴様も言っていただろう。私達は同じ仲間だ、共に支え合い頑張ろう、と」

提督「……ええ、確かにそう言いましたね」

長門「なら、何も問題はないさ」


司令長官(………今日の事で、黎明君が皆にどう思われているかを知ってもらえるといいかな)

大淀(司令長官、意外と色々考えていたんですね

司令長官(意外とってどういう意味かな)


【終わり】

今日はここまでにします。

>>827
  斑提督の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました霞の話を書いていく予定です。

また、霞のリクエスト消化後に以下の話から1つを書いていこうと思います。どれか読みたい話がございましたらお書きください。

①地味鎮守府

②機械音痴

③そもそも残りレス少ないからオリジナル話は次スレの方がいいんじゃない?


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



大井&北上のレベリングにオリョール海を使ってるけど、他に良い海域は無いですかねぇ…

乙―
5-1-1で潜水艦撃破か
5-4-1で潜水艦入れてレベリング

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました霞の話を書いていきます。

また、霞の話の後は、‶機械音痴‶の話になりました。

>>917
 まだサブ島超えていないんで…。

それでは、投下していきます。

 ―10時前、執務室―

霞「ねえ、そろそろよ」

提督「………………ああ、そうですね。では…」

コンコン

提督「はい?」

霞(もう会議の時間だってのに、誰よったく…)

蓮村「やあ、黎明。失礼するよ」ガチャ

提督「おや、蓮村さん。どうしたんですか?」

蓮村「11月の月次報告書を出すのを忘れちゃって…直接出しに来たんだ」スッ

提督「これはご丁寧に…どうも」

蓮村「後、お店ができたって聞いたから見に来たんだけど…」

提督「ありがたいのですが……」チラッ

提督「すみません。もうすぐ会議ですので…」

蓮村「あ、そうだったの?邪魔しちゃってごめんね」

提督「いえ、お気になさらず。では、行きましょうか。霞さん」

霞「分かってるわよ、ク…提督」

蓮村(………………ん?)

【罵詈雑言】

提督『適当にくつろいでいていいですよ。鎮守府の中を見物しても構いませんし』

蓮村「…と言われたけど……」

蓮村「さっきの黎明と霞ちゃんの会話……何か違和感があったような…」

コンコン

蓮村「ん?」

曙「クソ提督、いる?」ガチャ

蓮村「ああ、黎明なら会議に行っちゃってるよ」←ある程度、第壱鎮守府の艦娘とは認識がある。

曙「そ……。まったくあのクソ提督ったら…」バタン

蓮村「……そうだ、黎明との会話には霞ちゃんの罵声が足りないんだ!」

蓮村(…確か、霞ちゃんはいつも提督の事をクズって言ってたはず…。現にうちの鎮守府ではそうだし)

蓮村(でも何で……クズって言わないんだろう……)

蓮村(黎明が脅した?考えられるけど決めつけられないな……)

蓮村「誰かに聞いてみよう」


 ―数分後、廊下―

蓮村「しかし、誰かいるものか……」

朝潮「………………」テクテク

蓮村「あ、朝潮ちゃーん」

朝潮「はい!………あのー、どちら様でしょう…」

蓮村「あ、ごめんね。僕は湯河原第陸鎮守府の提督、蓮村だ。よろしくね」

朝潮「あ、はい!よろしくお願いします!」

蓮村「それで一つ、聞きたいことがあるんだけど…」

朝潮「はい、なんでしょうか?」

蓮村「この鎮守府に、霞って駆逐艦がいるよね?」

朝潮「ええ、私の妹に当たりますが……」

蓮村「その霞ちゃんって、黎明……ここの提督の事をなんて呼んでる?」

朝潮「ええと…確か‶提督‶…だったはずです」

蓮村「ふーん、そっか…。いやね、他の鎮守府にいる霞ちゃんは、提督の事を‶クズ‶って呼んでるんだよね」

朝潮「あ、ウチの霞も最初は司令官の事、‶クズ‶って呼んでました」

蓮村「それが何で、普通に‶提督‶呼びになったのか、知ってるかな?」

朝潮「そうですね………前に理由を聞いたら霞は……」


霞『別に……。ただ、あたしも少し言い過ぎたかなって思っただけよ』


朝潮「って」

蓮村(たぶんそんな理由じゃないと思うんだけどなぁ……)

蓮村「わかった、ありがとうね」

朝潮「いえ、お気になさらず」

蓮村(この様子じゃ、他の皆も知らないよなぁ…)

蓮村「直接黎明に聞くかぁ…」

 ―14時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

提督「艦娘の中には、かつて自分の艦長だった方を尊敬する方が何人もいらっしゃいます」

蓮村「例えば?」

提督「代表的な方は、多門丸……山口多門氏を尊敬しておりますし、長波さんも田中少将の事をよく話題にあげております」

蓮村「うーん、確かにそうだね」

提督「さらにこれに気づく人はあまり多くはありませんが、五十鈴さんも山本五十六氏や山口多門氏の事をたまに口に出して、感謝の意を述べています」

蓮村「あー…確かにそんなのもあったな…」

提督「ですが反対に、霞さんはもちろんの事、曙さんや満潮さんは、艦長が無能と言うかなんというか……それに加えて理不尽な非難を受けた過去によって、

   口が非常に悪くなってしまっているんです」

蓮村「あ、そうだったのか……」

提督「ですので、艦娘となって転生した今、新しく皆さんの提督となった私の事をあまり信頼してはいないのでしょう」

蓮村「ウチもそんな感じだったなぁ。皆、僕の事を品定めするような目で見てたし……」

提督「それでまあ、霞さんも私の事を当然ながらクズと最初は呼んでいました」

蓮村「うん、それはさっき朝潮ちゃんから聞いたね」

提督「で、そんな中ですよ」


 ―3年前、執務室―

霞「手紙よ。何度言わせんのよ、このクズ!」

提督「……ありがとうございます」ジッ

霞「何?何見てんの?何か用があるのかしら?」

提督「…………いえ、とくには」

霞「用がないなら見ないでよね?ったく。仕事も終わってないくせにジロジロ女の子を見るなんて、ホントにクズなロリコンなんだから」

提督「…………」ガタッ

霞「何?どうしたの?」

提督「………………」ツカツカツカ

霞「えっ……何……来ないで……」

提督「………………」壁ドン!

霞「ひっ…………」

提督「………私も提督の端くれですので、軍艦だった頃の‶霞‶の事は知っているつもりです」

霞「……………それが、何よ……」

提督「ですので、貴女の口が悪くなってしまう事もまあ理解はできます」

霞「………………だから、それが…」

提督「ですが、仮にもあなたの上司である私に対して‶クズ‶と呼ぶのはどうかと思います」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

霞「い、いいじゃない……どう呼んだって。それにそれを言うなら、曙と満潮だって…」

提督「満潮さんは私の事を普通に‶司令官‶と呼んでいますし、曙さんも私の事はクソ扱いですが、一応‶クソ提督‶と敬称はつけていますので良しとしています。

   ですが私の事を‶クズ‶呼ばわりする事は、ただ私の事を罵倒しているだけです」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

霞「………………」

提督「過去の事を忘れない事を悪いとは言いません。しかし、いつまでもそれに囚われていては、いつまでたっても成長する事はできませんよ」ゴゴゴゴゴゴ

霞「………はい」

提督「さしあたり、私の事は普通に‶提督‶、もしくは‶クズ提督‶でもいいのでそう呼びなさい」

霞「……提督と、呼ばせていただきます」

提督「よろしい」スッ

霞「……………」プルプル

提督「と言った感じで説得しました」

蓮村「はたから見ればそれってただの脅迫だからね?」

霞「…………………」フルフルフル

提督「おや、霞さん。どうしたのですか?」

霞「何でそのエピソードを本人の前で言うのよ!!」

提督「いえ、着いてきたのは霞さんでしょう」

蓮村「そうそう」

霞「そりゃ、私の事について話すって聞いたら気にせずにはいられないじゃない!!」

提督「それに、私の事をクズ呼ばわりしなくなってから、霞さんの口調も少し柔らかくなってるのも事実です」

霞「えっ…そうなの…?」

提督「ほら、私の言葉に対してあまり棘のない言葉を返すあたり、明らかに成長しています」

蓮村「確かにそうだね。普段の霞ちゃんなら、『はあ?何言ってんのかしら?』って言いそう」

霞「…男が女の口真似をするのって、結構気持ち悪いわね」

蓮村「ひどいなぁ。さすがに傷つくよ」

提督「他の皆さんも、3年前と比べて親しみやすくなったと言っている方も増えていますし」

霞「ふ、ふーん…そうなんだ、へー」

提督&蓮村(まんざらでもないような顔してる)

 ―16時過ぎ、掲示板前―

『スクープ!提督、ドМ疑惑が!?』

『提督が受けで霞が攻めか』

提督&蓮村&霞「」

蓮村「黎明ってどっちかと言えばSっぽかったと思うけど」

霞「左に同じよ」

提督「いつから私がSに興じたというのですか。というかまた青葉さんはこんな事実無根な記事を作って……」

青葉「いやだなー、事実無根なんかじゃないですよ~」

提督「おや、噂をすれば影とやら」

青葉「だって、今朝執務室からこんな声が……」


『そうだ!黎明との会話には霞ちゃんの罵声が足りないんだ!』


青葉「って聞こえてましたよ?これって、司令官が霞さんの罵声を求めてるって事ですよね?ね?」

提督&霞「」

曙「あ、その言葉って確か、そこの提督が言ってたわね」

提督&霞「」グルン

蓮村「あーもうこんな時間だー帰らなきゃなー」スタタタ

提督「待ちやがれ腐れ優男!!」ダッ

霞「このクソクズ外道提督!!」ダダッ


満潮「……あの司令官も大概なんじゃないかしら」

曙「私達も相当言ってるけどね」


【終わり】

sage忘れてるよん

【キャラクター紹介】

≪霞≫

朝潮型駆逐艦十番艦。艦娘No.90。白みがかった灰色の髪が特徴の、気が強い感じの女の子。提督の事を‶クズ‶と呼んだり、つっけんどんな物言いをしたりと、

かなり毒舌な雰囲気が目立つが、その理由は過去の軍艦‶霞‶が過酷な過去を辿ってきたが故。しかし提督の言葉により、提督の事を普通に‶提督‶と呼んだり、

少し言葉に棘が無くなってきた様子。かつてはその性格からあまり友達ができなかったが、今ではすっかり鎮守府にの雰囲気に溶け込んでいる。

好きな言葉は『口は災いの門』。

今日はここまでにします。

>>828
  霞の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません


明日は>>1の都合上、おそらく投下できません。次の投下は明後日の12月19日、‶機械音痴‶の話を書いていく予定です。

>>929
  ありがとうございます。


なお、このスレも間もなく1000を迎える事となります。皆さんの応援もあり、ここまで来る事ができました。ありがとうございます。

次スレからはage進行で行こうと思います。

なお、リクエストにありました五十鈴、飛龍は恐らく次スレからの消化になるかもしれませんが、よろしいでしょうか。


また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。リクエストは恐らく次スレからの消化となります。

それではまた明日。




遂に、鋼材が30万でカンストしました。

乙でしたー

東京急行の成果かww

こんばんは、>>1です。

今日は、‶機械音痴‶の話を書いていきます。


>>932
  >>1はまだ『水上機基地建設』がクリアできていないので…(ちとちよが既に軽空母。おまけに秋津洲も瑞穂もいない)。

  京急行の報酬・弾薬380が恋しい…。


それでは、投下していきます。

 第二次世界大戦の時に比べて、現在の機械技術は遥かに進歩している。

 携帯電話はもちろんの事、ラジオにテレビ、冷蔵庫など、それは戦後の高度経済成長期と比べても全く違う。


 話は変わるが、艦娘は生まれてくると同時に、日常の基本動作を身に着けている。

 それは、電話や冷蔵庫などのありきたりな機械(家電)の使い方も理解している。

 しかし、それでも機械に慣れていない艦娘もいるわけだ。

【機械音痴】

 ―10時過ぎ、特別艦寮・休憩室―

伊168(以下イムヤ)「~♪」ツイーツイー

提督「イムヤさん」

イムヤ「あ、司令官。ごきげんよー」

提督「スマホですか?」

イムヤ「そ、ツウィッターやってたの」

提督「私にはツウィッターの良さと言うものがわかりませんが……」

イムヤ「どうして?有名人とかのツウィッターをフォローすると、なんだかその有名人と話しているみたいで面白いじゃん」

提督「…構いませんが、煽ったり炎上したりするような事はしないでくださいね」

イムヤ「分かってるって」

提督「それと、スマホにかまけすぎて他の方との親交が薄まっていく、なんて事にもならないように」

イムヤ「分かってるってば。もう、司令官ってたまに過保護?って感じになるよね」

提督「それだけ心配なのですよ、スマホの威力が」

イムヤ「威力って……ところで司令官はどうしてここに?」

提督「いえ、ただの巡回ですよ。特別艦寮は特に問題はありませんでした」

イムヤ「そ、よかった。……もしかして、巡回ってここで最後?」

提督「いえ、ここが最初ですから」

イムヤ「良かったら一緒に行ってもいい?暇を持て余してたから」

提督「別に構いませんよ」

 ―数分後、空母寮付近―

提督「それにしても、イムヤさんはよくスマホを使いこなせるものですね」

イムヤ「まあ、このスマホも去年の給料で買ったやつだし、だいぶ慣れてきたね。司令官は携帯は?」

提督「この二つ折りのヤツですよ」スッ

イムヤ「わっ古い……買い換えようとは思わないの?」

提督「私は別に、電話とメールと音楽が聞ければそれで十分ですし」

イムヤ「それもまた味気ない……あれ?」

ワーワー

提督「……何の騒ぎでしょうか」


『鳳翔さんを呼んできて!私達じゃ手に負えない!!』

『いや、ここは明石さんを呼ばなきゃ!』


提督「何かあったんですか?」

飛龍「あ、提督!実はね……」

イムヤ「?」ヒョコッ

飛龍「雲龍さんが洗濯機壊しちゃった!!」

提督&イムヤ「」


 ―洗濯機室―

雲龍「服も肌も泡だらけ…とりあえず脱がなきゃ…」ヌギッ

イムヤ「わーっ!わーっ!わーっ!」

雲龍「あら、イムヤちゃん。こんなとこで何してるの?」ヌギッ

提督「それはこっちのセリフです。それと貴女はまず恥じらいと言うものを学びなさい」

雲龍「あら提督。ごきげんよう」

提督「なんですか、このありさまは」

イムヤ「わっ……床も洗濯物も泡だらけ……どうしてこんなことに?」

雲龍「私は別に……ただ洗濯機に洗濯物を入れて、洗剤を入れて、スイッチを入れて回して……」

提督「?特に……」

イムヤ「手順に問題は無いけど……」

雲龍「そこで、下着を入れ忘れた事に気づいて、洗濯機を動かしたままふたを開けたら……」

提督&イムヤ「アウト」

雲龍「………セーフ?」

イムヤ「よよいのよい……じゃなくて!」

雲龍「あら、このネタを知ってるのね」

提督「何で動かしたまま洗濯機の蓋を開けるんですか。ここに一時停止ボタンがあるでしょう」

雲龍「え?…あら、ほんと。気づかなかったわ」

イムヤ「でも驚きだな~…雲龍さんって、着任したのって大体2年前でしょ?それなのに、まだ洗濯機の使い方がわかってないなんて」

雲龍「ごめんなさい……こういう機械には弱くって……」

提督「とにかく、洗濯機は直せばまだ使えますから、飛龍さん」

飛龍「は、はい?」

提督「明石さんを呼んできてください。それと蒼龍さんは、雲龍さんを浴場へ。他の方たちは、ここの掃除と片づけをお願いします」

蒼龍「あ、はい!」

瑞鶴「分かったわ」


 ―寮の外―

提督「雲龍さんに限らず、いまだに機械に慣れていない方が結構いるんですよねぇ」

イムヤ「雲龍さんって戦時急造艦だから慣れていないのかと思っていたけど、違うんだ?」

提督「機械に関する事は、戦時急造艦だとかは問題ありません。現に、葛城さんは普通に洗濯機が使えていますし」

 ―十分後、重巡洋艦寮・休憩室―

鈴谷「コーヒーメーカー?」

熊野「奮発して買ってみましたの」

鈴谷「まあ熊野がコーヒー好きなのは知ってるけど、なんで?電気ポットがあるじゃん」

熊野「インスタントなコーヒーだけじゃなくて、本格的なコーヒーも飲めたらと思いまして。それに、妙高さんや高雄さんも欲しがっていましたし」

鈴谷「……ま、鈴谷はいいけど、使い方はわかってるの?」

熊野「この取扱説明書を見れば大丈夫ですの!」


 ―数分後―

提督「どうもコーヒー臭いと思ったらこれですか」

熊野「………申し訳ございませんの」グッショリ

鈴谷「鈴谷は止めたんだけど~」グッショリ

熊野「止めてなかったでしょう!」ジタバタ

提督「コーヒーまみれで暴れないでください。飛沫が飛び散る」

イムヤ「うー……なんだか……鼻が曲がりそう……」

鈴谷「それにしても、こりゃ掃除が大変そうだね~」

熊野「あの~、提督?よろしければ手伝っていただいても…」

提督「散らかしたのは貴女なんだから自分でやりなさい」

鈴谷(だろうね、そう言うと思った)

 ―14時過ぎ、食堂―

陸奥「ふ~、珊瑚諸島沖も疲れるわね~……」←艤装装備中

伊良湖「あれ…?あれれ~…?」ガチャガチャ

陸奥「あら、伊良湖ちゃん?どうしたの?」←艤装装備中

伊良湖「あ、陸奥さん……。それが、電子レンジが急に動かなくなったって……」

陸奥「ふーん……取扱説明書は見たの?」←艤装装備中

伊良湖「それが、読んでみたんですけどさっぱりで……。私、機械はちょっと苦手で……」

陸奥「……確か、こんな話を聞いた事があるわ」←艤装装備中

伊良湖「?」

陸奥「なんか、機械が壊れた時は斜め45度の入射角でチョップをすると直るって話」←艤装装備中

伊良湖「な、なるほど!ではやってみます!えいっ!」ペチン

電子レンジ「」シーン

伊良湖「あれー?何でだろ……」ペチペチ

陸奥「もっと強い力でやるといいんじゃない?」←艤装装備中

伊良湖「そうですか……では、陸奥さんやってみて下さい!」

陸奥「へ、私?別にいいけど…壊しても起こらないでね?」←艤装装備中!

伊良湖「大丈夫です!ドンとやっちゃってください!」

陸奥「……分かったわ、やったげる!」←艤装装備中!!

伊良湖「はい、お願いします!」

陸奥「じゃ、えーい!!」←艤・装・装・備・中!!!

ガスッ

ドオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!



 ―19時前―

『都合により食堂は数日の間、休止とします』

提督「艤装を装備している間、貴女たちの身体能力は格段に跳ね上がるという事を忘れたのですか?」

陸奥「……失念しておりました。申し訳ございません」

伊良湖「いえ、陸奥さんは悪くありません。煽った私が悪いんです……」

長門「我が妹ながら情けない……」

陸奥「」グサッ

イムヤ「取扱説明書に『困ったときは』って項目無かった?」

伊良湖「」グサッ

 ―翌日10時過ぎ、講堂―

提督「さて、ここ最近になって機械関係のトラブルが増えてきました」

ざわざわ……

提督「ある人は洗濯機室を潜在まみれにしたり、ある人は寮の休憩室をコーヒーまみれにし、またある人は食堂を爆破しました」


イムヤ「爆破って……まあ、ニュアンスは間違ってないけど……」

陸奥「」ズーン

伊良湖「陸奥さん……もう元気出してください……」

長門「違う…おそらく第三砲塔の爆発のトラウマを思い出したんだろう」

陸奥「もう……爆発は嫌ぁ……」


提督「えー、そこで1つある講義を、皆さんに対して開きたいと思います」

皆『?』

提督「おそらく機械に関してはとても詳しい明石さんと夕張さんに、機械・家電の取り扱いに関する講義をしてもらいます」

明石「どうもー」

夕張「よろしくお願いしまーす」

摩耶「えー、でも今さら機械の取り扱い講義って、あたしらには必要ないんじゃねーの?」

提督「……偉そうな口利いてますけど、貴女この前食堂のテレビ壊したでしょうが」

摩耶「うっ」

愛宕「あー、そんなことあったわね~。ま、あのあと私からしっかり注意しましたから」

提督「とまあ、他の皆さんも大なり小なり機械関係でトラブルを抱えているようですから」

 ―15時過ぎ、執務室―

イムヤ「でも驚きだな~」

提督「何がですか?」

イムヤ「皆艤装とかは自在に操れるっていうのに、家電とかはあまり得意じゃないんだってところがさ」

提督「艤装と家電は完全に別物でしょう。一応、家電のスイッチを入れたり切ったりすることはできるのですが、応用ができないんですよ」

イムヤ「応用?」

提督「例えば、雲龍さんの時のように、正常に動作している時に何か別の動作をしたいとき。または、伊良湖さんと陸奥さんのように故障してしまったとき…。

   そういう時の対応ができていないんです」

イムヤ「なるほどね~…」

提督「しかしイムヤさんは、そう言ったトラブルにも対処できるのでしょう?」

イムヤ「まー、そうだね。電子レンジとかなら取説を見れば大体わかるし…どうしてもわからなかったら明石さんに聞くかな」

提督「コールセンターより明石さんを取るんですか」

イムヤ「だって明石さんなら何でも直してくれるんだもん」

提督「まあ、否定はできませんが」

イムヤ「…あ、もしかして」

提督「?」

イムヤ「データ課でパソコンを使わない理由って、それもまた一つ?」

提督「……霧島さんや鳥海さんなら有り得ないと思いますが、いかがわしいサイトへアクセスして勝手にダウンロードが完了しましたとか、データを消すとか、

   そんなことになりかねないんですから、迂闊に買えないんですよ」

イムヤ「…その二人、パソコン教室にでも通わせたら?」

提督「…そうした方がいいかもですね」

イムヤ「何事にも基本が一番だって事だよ」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪伊168/イムヤ≫

海大Ⅵ型潜水艦一番艦。艦娘No.126。赤い髪とスク水の上にセーラー服を着たスタイルが特徴の女の子。鎮守府では一番早く着任した潜水艦の艦娘で、

提督との付き合いもそれなりに長い。スマホを操作している姿がよく目立つが、そのせいで他の艦娘との交友関係が薄くなっている、なんて事はない。

潜水艦娘の中でもまともな部類に入るため、U-511やまるゆの教育係を務めた事もある。同時期に着任したゴーヤと仲が良い。

好きな言葉は『初心忘るべからず』。

今日はここまでにします。

‶機械音痴‶の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません


明日はリクエストにありました、戦闘関連のシリアスな話を書いていきます。>>842のご期待に沿えるようなシリアスにできるかどうか不安ですが…。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



艦これをやる前に>>1は、涼宮ハルヒちゃんの憂鬱で『スク水セーラー』のネタを初めて知った。

乙―
艦載機妖精さんでリクお願いします

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました戦闘関連の話を書いていきます。

>>948
  艦載機妖精さん、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「あ、敵空母3隻撃沈任務が届いておりますね」

蒼龍「じゃあ、どこでその任務を消化しようか?オリョール?」

提督「いえ、ここは経験値も多く獲得できるカレー洋にしましょう。あそこでしたら、駆逐艦の方や重巡洋艦の方もバランスよく経験値を上げられますから」

蒼龍「あー…そう言えば私も、あそこで特訓したっけ」

提督「では、ヒトゴーマルマル(15時00分)にカレー洋へ出撃としましょう。編成は、旗艦・扶桑、赤城、飛鷹、古鷹、時津風、そして雪風」

蒼龍「はい、了解しました!」

【孤独の海】

 ―14時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

扶桑「あら、もうこんな時間…。そろそろ準備しないと」

山城「姉さま?出撃ですか?」

扶桑「ええ、カレー洋沖で空母3隻を撃沈する任務を任されて」

山城「まったく……あの冷血提督ったら、姉さまにそんな危ない真似をさせるなんて…」

扶桑「まあまあ、私は大丈夫よ」

雪風「扶桑さーん!」

扶桑「あら、雪風ちゃん。どうしたの?」

雪風「そろそろ、出撃の準備をした方が良いかと思いまして、呼びに来ました!」

扶桑「あら、悪いわね。じゃあそう言うわけで山城、留守の間は鎮守府の事を頼んだわよ?」

山城「あ、はい。分かりました。姉様もお気をつけて」


扶桑「それにしても雪風ちゃん、よく私の居場所が分かったわね?」

雪風「他の戦艦の方に聞いて回りました」

扶桑「それに、私は旗艦だから他の皆よりも準備をする事が沢山あることも見越して、先に呼びに来たのかしら?」

雪風「はい、そうです!」

扶桑「ふふっ、雪風ちゃんはえらいわね~」ナデナデ

雪風「ありがとうございます!」ニヘー

 ―15時前、執務室―

提督「では、扶桑さん。出撃中の進撃・撤退の判断は貴女にゆだねます。ただし、大破した方がいる場合は無条件に帰投してください」

扶桑「はい、分かりました」

提督「では皆さん、よろしくお願いいたします」

全員「はい!」

雪風「しれぇ、もしかして緊張してる?」

提督「まあ、カレー洋は遭遇する敵艦隊の編成によっては、大規模な損害を被る事にもなってしまいますから。flagshipと遭遇した場合、苦戦を強いられる

   事になるでしょう」

雪風「でも、心配する必要はありません!」

提督「?」

雪風「この雪風がいる限り、皆さんを沈めたりはしません!」

提督「………………」

蒼龍「何の根拠もないのがちょっとなー…」


 ―数十分後、カレー洋・Fマス(敵潜水艦教導艦隊)付近―

扶桑「そろそろ敵艦隊との索敵海域よ。皆さん、警戒してね」

古鷹「!」ピクッ

赤城「これは…」

古鷹「敵艦発見!軽巡へ級elite1隻、駆逐イ級elite2隻!」

時津風「あれ?少ない?」

雪風「いいえ、違います!ソナーに感あり!潜水ヨ級elite1隻、潜水カ級1隻、潜水カ級elite1隻です!」

赤城「潜水艦は零式水上偵察機の索敵範囲外でしたからね……」

古鷹「迂闊でした……」

扶桑「陣形・単横陣!」

雪風「魚雷航走音、2!来ます!」

扶桑「総員警戒―」

ズドオオン

時津風「きゃっ!?」小破

扶桑「時津風ちゃん!」


雪風「!」ゾクッ


飛鷹「おっと!」サッ

赤城「ナイス回避よ、古鷹さん」

扶桑「時津風ちゃん、大丈夫?」

時津風「大、丈夫です…はい」

赤城「軽巡へ級、こちらに照準!」

扶桑「しつこい……っ…!主砲、撃てぇ!」ドォン

バゴォ

軽巡へ級elite「ガッ!?」撃沈

赤城「飛鷹さん!」ビシュッ

飛鷹「分かってます!全艦載機、発艦始め!」バサッ

バルルルル

駆逐イ級elite「シィッ!」ドォン

ドン、チュドン

飛鷹「撃ち落とされた!」

赤城「いえ、まだ艦載機は残ってるわ!」

ズドドドドドドン

駆逐イ級elite「ゴベェッ……」撃沈

駆逐イ級elite「ガフッ!」撃沈

赤城「駆逐艦と軽巡洋艦は倒したわ!」

飛鷹「後は私達の役目ってわけね!」

雪風「……………」

飛鷹「雪風ちゃん、何してんの!?」

雪風「は、えっ!?」

赤城「軽巡と駆逐艦は倒したから、後の潜水艦は雪風ちゃん達に任せたわ!」

古鷹「頑張って!」

雪風「は、はい!」ガシャン


 ―十数分後―

飛鷹「ふう…何とか落ち着いたわね」

扶桑「こちらの被害は、時津風ちゃんが小破…時津風ちゃん、大丈夫?」

時津風「時津風は、まだ大丈夫だよ」

古鷹「雪風ちゃんも、大丈夫?」

雪風「え、雪風は問題ないですけど……」

赤城(雪風ちゃん、どうかしちゃったのでしょうか…)ヒソヒソ

扶桑(どう…とは?)

赤城(時津風ちゃんが小破したのを見て、なんだかぶるっと震えていた気がするんです…)ヒソヒソ

扶桑(?)

飛鷹(その後、なんだか心ここにあらずみたいな感じになって…)ヒソヒソ

扶桑(うーん…私には少し判断のしようがないわね……)

雪風「どうかしたのですか?」

扶桑「あ、ううん!別になんでもないわ。じゃあ、進撃するって事でいいかしら?」

全員「」コクッ

扶桑(次のエリアで空母3隻と当たる事ができるし、万が一の場合はそこで撤退しましょう)ヒソヒソ

赤城(そうね)ヒソヒソ

飛鷹(分かったわ)ヒソヒソ

 ―数十分後、Hマス(敵空母機動部隊)―

ズドドオオオン

扶桑「何でこんな時に限ってflagshipと当たるのよ~!!」ズドーン

空母ヲ級flagship「フフフ……」

飛鷹(おまけに、空母は2隻……これで、この先もまた進撃しなくちゃいけなくなった……)

赤城(たとえ、雪風ちゃんに不調があったとしても……)

扶桑「飛鷹さん、赤城さん!上!!」

飛鷹「えっ」

赤城「はっ!?」

ズガガガガガガ

古鷹「間に合えっ……!!」ダダダダダダ

ズドドドン

赤城「きゃああっ!?」損傷軽微

飛鷹「や……っ!?このぉ……!」中破


雪風「!!」ビクッ


時津風「撃ち方、はーじめーっ!!」ドドン

空母ヲ級elite「ク……ッ!」中破

赤城「飛鷹さんの痛み……返して差し上げます!!」ビシュシュッ

バルルルルル

空母ヲ級flagship「!」

ズッドオオオオオン

空母ヲ級flagship「グオオオオ……」撃沈

扶桑「そこですっ!!」ダアン

空母ヲ級elite「ガフゥ……」撃沈

 ―十数分後―

赤城「古鷹さん、あの時の対空砲撃、助かりました。あれが無ければ私達はもっと大きな被害を受けていました」

古鷹「いえ、私は私のやるべき仕事したまでで……」

時津風「飛鷹先輩、お尻が見えそうだよ?」

飛鷹「ああん見ないで!もー、どうしていつもこんなふうに破れちゃうのよ~!!」

雪風「…………」

扶桑「雪風ちゃん?雪風ちゃん!?」

雪風「ふぁいっ!?」ビクゥ

扶桑「本当にどうしたの?体調が悪いんだったら、すぐに帰投するけど……」

雪風「い、いえ!大丈夫です!それより、進撃した方がいいのでは!?」

扶桑「え?」

雪風「ほ、ほら。この戦闘で空母が2隻しか倒せなかったじゃないですか?ですから、このまま進撃すればまた空母に遭遇できるかもしれないですよね?」

扶桑「それはそうだけど…飛鷹さんは……」

飛鷹「私はまあ……開幕航空戦ぐらいなら参戦できるけど……」

扶桑「うーん………」

赤城(どうしますか……雪風ちゃんの様子も少しおかしいですし……安全を期するためにここは撤退をした方が……)ヒソヒソ

扶桑(………少し、確かめたいことがあります。進撃しましょう)ヒソヒソ

赤城(えっ…?)ヒソヒソ

扶桑「進撃しましょう。提督も、この進撃で空母を3隻撃沈する事を目的としておりましたから、ここで撤退しても提督は良い顔をしないでしょう。飛鷹さん、

   大丈夫ですか?」

飛鷹「旗艦がいう事だったら、従うわ」

扶桑「では、出撃しましょう。差し当たって、まずは羅針盤を……」スッ

赤城(一体何を……?)

扶桑(南西に行けば補給艦と戦闘をはさみ、運が良ければここで空母を一隻倒す事ができる……けど)

 ―17時半過ぎ、Dマス(東方主力艦隊)―

扶桑「……分かってたわ。不幸だもの。仕方ないわね……」

飛鷹「ちょっと、自分で進撃するって言っておいて、何憂鬱になってるんですか」

赤城「そろそろ敵艦隊の偵察結果が返ってきますよ」

雪風「……………」ブルブル

時津風「雪風、大丈夫?」

雪風「だ、大丈夫だから……」ブルブル

古鷹「偵察機からの偵察結果、来ました!…………これは」

扶桑&赤城「?」

飛鷹「なに、どうしたの?」

古鷹「…戦艦ル級flagship1隻、空母ヲ級flagship1隻、重巡リ級elite、軽巡ト級elite各1隻、駆逐ロ級elite2隻です!」

赤城「よりによって一番強力な艦隊……」

扶桑「不幸だわ……」

時津風「なんだか久々に聞いたな~、扶桑さんの『不幸』発言」

雪風「気をつけなきゃ……気をつけなきゃ……」

時津風「雪風?本当に大丈夫―」


赤城「敵艦載機、接近!」


飛鷹「ちっ……出遅れた……!?」バサッ

赤城「攻撃隊、直掩隊、発艦!」ビシュッ

ズドドドドドドド

飛鷹「流石はflagship…艦載機の練度も高いね……」

扶桑「敵艦載機からの攻撃に注意して!来るわよ!」

ダダダダダダダダ

ズッドオオオオオオオオオオオオオオン!!!

飛鷹「きゃああああっ…!?」大破

時津風「うぁあ……っ」大破

扶桑「くっ……」損傷軽微


雪風「!!!」ドックン


赤城「敵艦隊……駆逐ロ級2隻撃沈……」

飛鷹「ちっ……ヲ級にはかすりもしなかった……」

古鷹「ル級flagshipも健在です……」

扶桑「やれるだけの事は…やるのよ!」ズドオオオン

ドゴォ

重巡リ級elite「ガハッ!」撃沈

飛鷹「ナイス、扶桑さん!」

古鷹「あっ、扶桑さん!左舷!」

扶桑「へ?」

戦艦ル級flagship「ハァッ!!」ズッドン

バゴォ

扶桑「キャアアッ!?」大破

雪風「う…………」

赤城「扶桑さん!」

扶桑「私は大丈夫……それより……後の奴らを……」

古鷹「私は軽巡を倒します!赤城さんはヲ級かル級を!」

赤城「え、ええ!」

古鷹「主砲、斉射ッ!!」ズドオオオン

ドッゴオオン

軽巡ト級elite「グオッ……」撃沈

古鷹「やった!!」

赤城「後は……あの2隻だけ!」ビシュシュ

バルルルルル

戦艦ル級flagship「フン」ズドオン

ダァン、バゴォ

赤城「撃ち落とされた…!?」

空母ヲ級flagship「ハッ!」ビシュッ

キイイイン

ズドオオオン

赤城「そんな……っ!?」中破

扶桑「これまで…かしら……」


雪風「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


全員「!?」ビクッ

空母ヲ級flagship「?」チラッ

空母ヲ級flagship(何だ、あの小娘……)

雪風「わあああああああああ!!!」ズドドドン

空母ヲ級flagship「ク……ッ」小破

赤城「雪風…ちゃん?」

雪風「うおおおあああああああああああ!!!」ザザザザザザザザ

戦艦ル級flagship(バカか……戦艦に真っ向から向かってくるか)ジャコン

古鷹「危ないよ雪風ちゃん!下がって!!」

戦艦ル級flagship(この近距離なら、一撃で撃沈する事も容易いだろう)

ズドオオオオ

戦艦ル級flagship「ム?」

戦艦ル級flagship(消えた?)

空母ヲ級flagship「ヲヲッ!!(後ろ!!)」

戦艦ル級flagship(何!?)

雪風「ああああっ!!」ズドオオオン

戦艦ル級flagship「グブゥゥ……!?」中破

戦艦ル級flagship(この……小娘がぁ……!!)グルン

戦艦ル級flagship(いない……バカな……)


ドゴオオン

空母ヲ級flagship「ガブァッ!?」撃沈

戦艦ル級flagship(バカな……あの一瞬でヲ級の後ろを取っただと…!?)

雪風「……他人の心配をしている場合ですか…?」

戦艦ル級flagship「ナ……!?」

戦艦ル級flagship(あり得ない……最速の駆逐艦でも……)

バゴオン

戦艦ル級flagship「グ……ブ……」大破

雪風「……古鷹さん」

古鷹「う、うん!」ズドオオン

ドッゴオオオオオオン

戦艦ル級flagship「…………………」撃沈

赤城「……………雪風ちゃん……」


雪風「雪風は……大丈夫ですから」


扶桑「………………」

 ―18時半過ぎ、執務室―

扶桑「………報告は、以上です」←高速修復剤適用済み

提督「…雪風さんの暴走、ですか」

古鷹「本来の雪風さんの性能ではありえないような動きでした。一瞬でヲ級flagshipとル級flagshipの後ろを取り、致命的な攻撃を与える……。熟練の、

   戦艦でもなかなか難しい動きを……」

提督「……恐らく、雪風さんの中の恐怖心が、彼女を突き動かしたのでしょう」

扶桑「恐怖心?」

提督「雪風さんは、戦時の主力駆逐艦の中で唯一大戦後まで生き残った艦であり……長門さんや妙高さんと同じく、戦後まで生き残った数少ない艦です」

古鷹「それが……」

扶桑「…………」

提督「それまで生き残ってきたという事は、沈んでいった味方の艦も多く見ているという事です」

古鷹「…あ」

提督「さらに、艦娘は艦の時の記憶を有しております。その、沈んでいった仲間たちが今はこうして一緒にいる事ができますが、他の皆さんが沈んだり、

   大きな損傷を受けて沈みかける…と言った状況に遭遇すると、その過去のトラウマが蘇り、今回のような事になったのでしょう」

古鷹&扶桑「………………」


 ―20時過ぎ、駆逐艦寮・雪風&時津風の部屋―

時津風「あー…お風呂すっきりした~」ガチャ

雪風「うっ……………ううっ……」

時津風「雪風?」

雪風「…うぅ……時津風ぇ……」

時津風「…………」ギュッ

雪風「うぇ?」

時津風「…大丈夫だよ。今は時津風がいる。陽炎がいる。島風がいる。そして司令がいる。皆がいる。誰も沈んでいない。これからも誰も沈んだりしない。

    だから、安心していいんだよ」

雪風「………うん」


【終わり】

【キャラクター紹介】

≪雪風≫

陽炎型駆逐艦八番艦。艦娘No.5。丈の短いセーラー服と、口の中から覗く白い歯が特徴の女の子。とてつもない強運の持ち主であり、日常的にラッキーな事に

出くわす。その運の良さは、運の悪い戦艦勢から嫉妬されるほど。しかし、過去の軍艦‶雪風‶は戦後までの生き残りであるために他の艦が沈む姿を見続けおり、

そのことがトラウマ。自分以外の艦娘が沈みかけたりすると自分の感情が爆発し、本来の性能以上の戦闘能力で敵を屠る。時津風は親友。

好きな言葉は『一蓮托生』。

今日はここまでにします。

>>842
  戦闘関連でシリアスの話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日はリクエストにありました初霜&三日月の話を書いていきます。

このリクエストを消化した後で、おそらく残りレスがわずかになってしまうので、少し小話を書いた後で次スレを建てます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



忘年会で年を忘れられたことって無い。

乙―
大淀リクで


五月雨リクお願い

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました初霜&三日月の話を書いていきます。

>>965,>>967
  大淀、五月雨、了解しました。

それでは、投下していきます。

 ―初春型各員の報告書―

初春…恐ろしく達筆すぎて、なんて書いてあるかわからない。

子日…『ドーンとやってバーン!』と言った感じに、擬音だらけ。よくわからん。

若葉…『殲滅』『被弾』など、単語でしか書かれていない。分かりにくい。

初霜…戦闘の詳細が、敵艦隊の編成、陣形などが事細かに書かれている。とても読みやすい。


提督「……なぜ末妹だけこうなったのか…」

【真面目】

 ―10時過ぎ、廊下―

初霜「この書類を、書庫に置けばいいんですか?」

提督「ええ、それにしてもすみませんね。他の初春型の皆さんと和気あいあいとしていたのに」

初霜「いえ、提督が忙しそうにしているところを見たら…」

提督「ありがとうございます」

三日月「あら、司令官?」

提督「三日月さん」

三日月「すごい書類の数ですね…よろしければお手伝いしましょうか?」

提督「いえ、三日月さんは今日はお休みでしょう?無理して手伝わなくても」

三日月「いえ、私の中のリトル三日月が、『司令官の手伝いを』とささやいたのです」

提督「ああ…そんなフレーズ、一時期はやりましたね」

三日月「そんなわけで司令官、書類半分いただきますね」ゴソッ

提督「あっ」

三日月「さあ、行きましょう」

提督「ふむ………」

 ―13時過ぎ、執務室―

初霜「提督、この書類このファイルに挟んでおけばよろしいんですか?」

提督「ええ、お願いします」

三日月「司令官、この書類ミスがありますよ」

提督「え?ああ、すみません。ありがとうございます」

三日月「ふふっ。司令官がミスするなんて、珍しいですね」

提督「…三日月さんは本当に真面目ですね」

三日月「はい?」

提督「いえ、休日であるにもかかわらず私の手伝いをしている事がです」

三日月「いえ、私も暇を持て余していたところですから」

提督「三日月さんや初霜さんのような歳の子供でしたら、休日は遊び倒すとかそういう事がありそうですが……休日は普段お2人は何をなさってるんですか?」

初霜「私は……お部屋の掃除をしたり…図書室で勉強をしたり……」

三日月「私も勉強ですね」

提督「君らは出木杉君の女の子バージョンか」

初霜「いえ、休日はそのくらいしかやる事が無くて……」

三日月「後は……お料理をしたりしますね」

提督「ほお…。鳳翔さんや間宮さんから手ほどきをお願いしたのでしょうか?」

初霜「ええ…私も鳳翔さんからお料理を教えていただきました」

提督「ですが……お二人は大体食事当番で間宮さん達の手伝いをする時ぐらいでしょう?」

初霜「ええと……よく初春や子日から頼まれるんです。『初霜の料理が食べたい』って」

提督「姉たち、それでいいのか」

提督「とすると、三日月さんも同じですか?」

三日月「ええ、私も大体……。睦月や皐月、文月からねだられるんですよ…」

提督(ネームシップ=姉と言う認識は改めた方がいいのか)

提督「まあしかしお2人の真面目なところは他の皆さんにも改めてほしいところです」

初霜「私達が見本ですか……?」

三日月「恥ずかしいです……」

提督「その歳で家庭的なスキルを持っていれば、将来も有望でしょう。まあ、グレる可能性もありますが」

初霜「いやですね……グレたりなんてしませんよ」

三日月「そうですって」

提督(……まあ、こういう真面目でいい子ほど、心の内に何かを抱えているものですが)


 ―数日後16時過ぎ、執務室―

初霜「…申し訳ございません、提督。キス島、ボスまでたどり着けませんでした…」大破

三日月「…面目ございません」大破

提督「いえ、私も少し敵艦を甘く見過ぎてしまっていたようです。お2人は入渠して…」

初霜「いえ……今回の損害は、看過できるものではありません」

三日月「初霜の言う通りです……私達は、重大なミスを犯してしまいました……」

提督「………………ん?」

初霜「ですから……」

三日月「なので………」



三日月&初霜「お仕置きを…してください!!」


提督「」

三日月&初霜「………………」キラキラキラキラ

提督「………」ジーコジーコ

三日月&初霜「?」

提督「……ああ、鳳翔さんですか。すみません、戦闘で少々疲れてしまっている方が執務室にいらっしゃいますので、介抱をお願いしたいのですが」

三日月&初霜「」

提督「ええ、はい。お願いします」ガチャリ

三日月&初霜「あ、あのー……」

提督「すみません。貴女たちがそんなに負担を抱えていたなんて……気づく事ができず申し訳ございません。お二人にはしばしの間休暇を与えます」

三日月&初霜「え、えーっ!?」


提督(まさか………Мか?)


 ―数日後、駆逐艦寮・若葉&初霜の部屋―

若葉「く……オリョールでやられてしまった…」

初霜「大丈夫?」

若葉「少々痛みが走ったが……悪くはない」

初霜「………その気持ち、分かるわ!」

若葉「む?」

 ―15時過ぎ、厨房―

三日月「よ…いしょっと…」ホイホイ

間宮「うん、ホットケーキなら問題なく作れてるわね」

三日月「本当ですか?ありがとうございます!」クルッ

間宮「って、よそ見してると―」

ジュッ

三日月「熱ぁ!?」

間宮「もう言わんこっちゃない……ほら速く水で冷やして!」

三日月「でも…………気持ちいい」

間宮「きゃああああああああああ!!」


 ―16時過ぎ、執務室―

間宮「怖い!怖いわよぉ!!」

若葉「ふむ……初霜がおかしくなってしまったようだ」

提督「………まさか、真面目ゆえに抱え込んでいたストレスがМ、自傷癖と言う形で表れてしまうとは……」

若葉「だが原因の一端には、提督がSであることもあると思うが?」

提督「だから、私がSと言うのは間違いですって」

間宮「でも……提督の事が好きな金剛さんは、『テートクが望むのなら、私はテートクの奴隷となっても構いまセーン!』って言ってましたし…」

提督「その愛情には脱帽せざるを得ませんが……私はSではありません」

ガチャ

初霜「提督……今、お時間よろしいでしょうか?」つムチ

三日月「お時間があるようでしたら…私達にご指導を……」つハリセン

提督「カエレ!!」


【終わり】

今日はここまでにします。

>>875
 三日月&初霜の話、いかがでしたか?真面目ゆえに、中々動かしづらいキャラでしたので、こんな感じになってしまいました…。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


なお、まだ消化していないリクエストは、次スレで消化していくこととします。すみません。

明日からは、ちょっとした小話をいくつか投下していきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




飛龍改二……かっこよすぎて惚れそうに。

こんばんは、>>1です。

今日は、小話をいくつか投下していきます。

それでは、投下していきます。

【パパラッチ】

 ―18時過ぎ、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

青葉「い、生き残った……」ガチャ

衣笠「もう……また根も葉もないゴシップ記事でも書いたの?」

青葉「…なんでわかったの?」

衣笠「青葉が皆から追われる理由何て大体それぐらいでしょ」

青葉「くぅ……否定できません」

衣笠「それで、今度はどんな記事書いたのよ?」←遠征で新聞を見ていない。

青葉「これです…」スッ


『金剛、他鎮守府に愛人!?……か?』


衣笠「何々?『演習で相手艦隊と戦闘を行った後で、金剛氏は相手側の艦隊の提督と楽しそうに談話しており…』って、これだけ?」

青葉「はい」

衣笠「これだけじゃ、全然愛人とかそんなんじゃないでしょ」

青葉「分かってますよ」

衣笠「じゃあなんで?」

青葉「どんな些細な事でも面白く興味深いようなゴシップに仕立て上げるのが、記者と言うモノ!」

衣笠「とりあえずアンタは全国のまっとうな記者に謝った方がいいよ。というか、提督も今大変なんだよ?」

青葉「?」

衣笠「その話題になった相手の提督から苦情が来ていて謝り倒してるし、激怒した比叡さんや榛名さんをなだめたり、すっかりしょげた金剛さんを慰めたり、

   もうてんやわんやで」

青葉「金剛さんを慰める……その話詳しく―」

衣笠「いい加減にせんかっ!!」

 ―数日後・20時過ぎ、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

ガチャ

衣笠「ふ~、いいお風呂だった~♪」ホカホカ

衣笠「後はもうやる事ないし、寝るだけ―」チラッ

衣笠「これ…明日の‶青葉デイリー‶?」バサッ


『司令官と衣笠に淫らな関係が…!?下着姿で執務室に入る衣笠……』


衣笠「」

青葉「いい湯だな、あはは♪」ガチャ

衣笠「青葉!!これはどういうつもり!?」

青葉「なんですか衣笠、藪からスティックに」

衣笠「これ、明日の青葉デイリーでしょ!?なんでここに、私の写真が載ってるの!?」

青葉「だって事実ですし」

衣笠「そもそもこれは、私が旗艦だった時に中破しちゃって、それで帰投したことを伝えて戦果の報告をして―」

青葉「だったら入渠した後で報告すればよかったじゃないですか」

衣笠「うっ」

青葉「他にも、他の艦隊の方に帰投した報告だけを伝えてもらって戦果報告は自分で後でするとか、やりようはいくらでもあったんじゃないんですか?

   流石の私でも中破とかしたら、入渠して服が整ってから司令官のところへ向かいますよ」

衣笠「ううっ!?」

青葉「つまり衣笠は、司令官に下着姿を見せつけるために執務室へ行ったとしか―」

衣笠「わー、ストップストップ!!青葉もうやめて!今度スイーツでも何でも奢ってあげるから勘弁して!」

青葉「本当ですか?その言葉忘れないでくださいね?」

衣笠「忘れないから!」

青葉「じゃあ、この件は水に流すという事で」

衣笠「ほっ…」


【終わり】

【溜息】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「……………」カリカリカリ

コンコン

提督「どうぞ」

電「失礼するのです、司令官」ガチャ

提督「電さん。どうしたのですか?」

電「この前の演習の報告書が出来ましたので、提出しに来ました」

提督「ああ、ご苦労様です。では、そこのケースに入れておいてください」スッ

電「はい、なのです」

提督「…………はぁ」

電「!し、司令官…どうかしたのですか?」

提督「?いえ、ただ溜息をついただけですけど」

電「だめです!」

提督「へ?」

電「溜息をつくと、寿命が半年縮んじゃうって、龍田さんが言っていたのです!」

提督(龍田さん……また余計な事を……)

提督「あのですね、その理論から言いますと、私の寿命はとっくに尽きている計算になるんですけど」

電「ええっ!?」

提督「?いえ、特に理由もなく溜息つきたくなるものでしょう」

電「ないのです……」

提督「では、私が特殊という事でしょうか……」

電(司令官は結構特殊な気がするのです……立場でも、性格でも…)

提督「しかし、私が聞いた迷信では、『溜息をつくと幸せがが逃げていく』というヤツでしたね」

電「そ、そんな迷信もあったのですか!?」

提督「まあその理論だと、私の幸せなんて完全に尽きているでしょうし」

電「司令官さん…悲しすぎるのです……」

提督「あ、もしかして扶桑さんが不幸なのも、溜息をつきすぎているせいだからですかね?」

電「いえいえ、それは流石にないと思うのです……」

提督「分かっていますって、冗談ですよ」


 ―18時過ぎ、戦艦寮・休憩室―

ワー!ギャー!

長門「扶桑が倒れた!?」

陸奥「何でこんなことに!?」

山城「姉さまが……『溜息をついたら幸せが逃げていくらしいから、溜息をしないようにしばらくは呼吸をしない』って…午後の2時過ぎくらいから息を止めて」

長門「馬鹿者!何故それを止めさせなかった!艦娘だからよかったものの…4時間も息を止めてるなんて普通の人間だったら死んでるぞ!」

陸奥「そんな事より人工呼吸よ!」

金剛「イヤ、明石さんを呼ぶのデース!!」

伊勢「ここは救急車でしょ!?」


提督「なんだか戦艦寮が騒がしいですねぇ」←騒ぎの元凶

電「何かあったのでしょうか……」←溜息の話題に導いた人


【終わり】

【竜田揚げ】

 ―13時過ぎ、執務室―

提督「………」カリカリカリ

提督「あっ……もうこんな時間になってしまったか……」

提督「もう食堂は空いていないだろうし……後で間宮さんの店にでも行くか」

コン、コン

提督「はい?」

龍田「失礼しまーす」ガチャ

提督「龍田さん、珍しいですね」

龍田「あら~、私が執務室を尋ねちゃおかしいのかしら~?」

提督「いえ、今日は別に龍田さんは予定が入っていないはずでしたから、少し疑問に思いまして」

龍田「安心してね~、ちゃんと理由はあるわよ~」

提督「?」

龍田「さっき食堂でご飯を食べてたら~、提督の姿が見えなくってね~?それで、『もしかしたら仕事に集中しすぎて食事の時間に気づいていないのかな?』

   って思ったのね~」

提督「…ええ、その通りです」

龍田「そこで~、私からのプレゼントよ~?」

提督「?」

龍田「じゃじゃーん、竜田揚げ~。てれれてってれ~」

提督「……セルフBGMって、悲しくなりますよね」

龍田「……自分でやって思い知ったわ~。それより早く食べてね?揚げたてだから~」

提督「ありがとうございます。では」

パクッ

龍田「お味の方はどうかしら~?」

提督「……ええ、とても美味しいです」

龍田「本当~?」

提督「本当です。これほどまでに美味しい竜田揚げは、今まで食べた事がありません」

龍田「もー、提督ったらほめ過ぎ~。リップサービスは嬉しくないわよ~?」

提督「いえ、事実ですって」

龍田「あら~。だったら素直に受け取っちゃおうかしら~?うふふ~」

提督「しかし、龍田さんって意外と家事が結構得意なんですね」

龍田「どこからその情報を仕入れたのかしら~?」

提督「天龍さんが良く自慢してくるんですよ。『龍田は自慢の妹だ』って」

龍田「もう、天龍ちゃんったら~♪」

提督「まあ、龍田さんはいい嫁になりそうですね」サラッ

龍田「………………」

ビュン

提督「!!」サッ

龍田「………」ブンブンブンブン

提督「落ち着いてください。無言で薙刀を振り回さないでください。気でも狂ったんですか」

龍田「あら~、違うわよ~?これはただの照れ隠しよ~♪」

提督「照れ隠しで死んでたまりますか」


【終わり】

【皆勤賞】

 ―15時過ぎ、中庭―

(ひょんなことから、どちらが多く敵を倒したか、と言う話になった木曾と天龍)

木曾「俺の方が先に着任していたから、俺の方が敵を多く倒してるはずだ!」

天龍「おいおい、木曾。そのジョークはイケてないな。着任した順番で敵を倒した数に差が出るっていうのはおかしいだろ?俺の方が倒してるね」

木曾「へっ、にわかには信じがたいな。そんなのどうやって証明するんだよ」

天龍「まず、俺は悲しい事に性能が他の軽巡洋艦に劣ってるから大きな海域には出せてもらえない。せいぜい、キス島沖か鎮守府海域の潜水艦哨戒ぐらいだ」

木曾「それがなんだよ」

天龍「だが、そこに出撃を重ねているうちに、自然と多くの数の雑魚共を倒しているようになったんだ。潜水艦をぶっ倒した数なら、鎮守府で一番だぜ」

木曾「何かと思えば、そんな事かよ」

天龍「…何?」

木曾「俺は元々、神通ほどではないが初期の頃に提督の下に付いたからな。色々な海域の攻略には参加させてもらったぜ。モーレイ海やオリョール海、さらに

   アルフォンシーノにも参加させてもらった」

天龍「ぐっ」

木曾「もちろん、一回で攻略できたってわけじゃねぇ。何度も何度も出撃したさ。その過程で俺は多くの敵を倒してきた。実戦経験だったら俺の方が上だ」

天龍「そりゃ本末転倒だぜ。俺たちの対決は、どれだけ多くの敵を倒したかだ。実戦経験なんて関係ねぇよ」

木曾「なんだと、この『眼帯の可愛い方』が!」

天龍「てんめぇ……禁句を言っちまったな中二病がァ!!」

木曾「うるせぇ眼帯俺っ子とかいう中途半端なキャラ付けしやがって!」

天龍「お前が言うな!!」

彩雲妖精「失礼しまーす」ゴソゴソ

天龍&木曾「!!」

彩雲妖精「えっほ、えっほ……」

14cm単装砲妖精「彩雲ちゃん、大丈夫?」

彩雲妖精「大丈夫大丈夫!それより、戦艦ル級を倒したってホント?」

14cm単装砲妖精「う、うん……」

彩雲妖精「すごいじゃない!」

14cm単装砲妖精「で、でも…天山(六〇一空)ちゃんは、装甲空母姫に大ダメージを与えたって話でしょ?私なんて…」

彩雲妖精「艦載機とはまた別だよ!すごいよすごい!」

14cm単装砲妖精「そ、そう…?ありがとう…」


天龍&木曾「………………」

天龍(戦闘に多く参加して………)

木曾(なおかつ敵を多く倒してきた奴……)

天龍(さらに他の艦娘達と強い信頼関係を結び…)

木曾(どんなに強力な深海棲艦も倒す者…)


天龍&木曾(妖精さんじゃねぇか!!)


【終わり】

今日はここまでにします。


さて、そろそろ残りレスが少なくなってきたので、次スレを建てようと思います。

ただ、明日は>>1の都合上無理ですので、明後日に新スレを立てる予定です。また、新スレのURLをここに貼る予定です。


新スレは、このスレの続編となります。age進行、1話大体2~3レス(大体今日の小話と同じくらい)で時々5レス以上の話をはさむと言った感じです。

また、キリ番安価も採用予定です。


ここまでこれたのも読者の皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。

それでは、次スレで会いましょう。

>>1です。

言い忘れてしまいましたが、自由に感想、次スレへのリクエスト等も書いていただいて構いません。

失礼しました。

こんばんは、>>1です。

新スレ立てましたので、よろしくお願いいたします。


【艦これ】総司令部日和
【艦これ】総司令部日和 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450959061/)

後はスレの埋めや、リクエスト等をお願いします。

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