いつき「あ!そういえば、そこの商店街で新しいケバブ屋が出来たんですよ!一緒に食べませんか?」
モバP(以下、P)「へえ。いつきってケバブ好きだったんだ」
いつき「好きですよ~。石川にいた頃はよくおっちゃんのケバブを食べていたんで」
P「ほほぅ。おっちゃんケバブ(意味深)か。ソースはヨーグルトソース(意味深)かな?」
いつき「何言ってるんですか!」
P(さすがにいつきもヨーグルトソースの意味は分かっていたか)
いつき「ケバブにはチリソースです!」
P(やっぱり分かっていなかったか)
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P「いやいや。そこはヨーグルトソースだろ」
いつき「そもそも肉にヨーグルトってのが邪道です!」
P「いいや!ヨーグルトソースだ」
いつき「チリソースです!」
P「よぅし!分かった!じゃあ、そこのテーブルで美味しそうにケバブを食べようとしているガンダムに乗っていそうな少年に聞こうじゃないか!」
少年(声:保志総一郎)「え?何なんですか?あなた達は?」
P「少年!ケバブにはヨーグルトソースがお似合いだとは思わないかね!?」
いつき「いいや!チリソースよね!」
少年「え……あの、その……」
P「ええい!百聞は一味に如かず!ぶっかけてしまえ!」
いつき「食べて決めればいいのよ!ぶっかけてしまえ!」
少年「ああっ!」
「その勝負!ちょっと待った!」
P「だ、誰だ!?」
いつき「その声は……まさか!」
ケバブ屋のおっちゃん「確かにケバブにヨーグルトソースもチリソースも捨てがたい!」
おっちゃん「しかし!両方同時にぶっかけてしまうなど素材となったお肉様への冒涜!」
おっちゃん「ここはケバブもう一個出すから、仲良くしてね!」
いつき「ケバブ屋のおっちゃん!?」
おっちゃん「お!?もしかしていつきちゃんかい!?久し振りだねえ!」
いつき「なんで東京に!?石川のお店はどうしたの!?」
おっちゃん「石川の屋台は息子に継がせたよ。おっちゃんは晴れて東京進出さ。でも、まさかここでいつきちゃんに出会えるとは思わなかったよ」
いつき「一応、アイドルなんだけどなぁ……。知名度はまだまだってことなのね」
P「ごめんな。俺が不甲斐ないばかりに」
おっちゃん「それにしても色っぽくなったねぇ~。隣のあんちゃんは彼氏か。こりゃ残念。まだ独り身だったらウチの息子でも紹介しようと思ったけど――」
いつき「ち、違うって///」
P「初めまして。担当プロデューサーのモバPと申します」つ名刺
おっちゃん「お、これはご丁寧にどうも。いやぁ、まさか本当にアイドルやっていたとは思わなかったよ。あのいつきちゃんがねぇ……」
いつき「それどういう意味?」
おっちゃん「いや、だって、いつも汗だくのTシャツがジャージ姿で来てたから」
いつき「う、うん。おっちゃん。そういうのはいいから。ケバブ2つ頂戴」
P「汗だくTシャツ1枚のいつきを毎日のように拝んでいたなんて……羨ましいですね。是非ともお聞かせ願いたいことがあるのですが――――――透けブラについて」
おっちゃん「そりゃもう当然の如く。凄いときはノー「おっちゃああああああああああああああああああああん!!」
P「今夜、どこかへ飲みに行きませんか?主にいつきの汗だく姿について」
いつき「いいから!そういうのはいいから!Pさん聞かないで!」
おっちゃん「まぁまぁ。ケバブでも食べて落ち着きな。大盛りサービスだ」
いつき「美味しいれす~」モグモグ
P(餌付けされおった)
数週間後 事務所
いつき「はぁ~。ロケから戻って早々にレッスンはしんどかった~。こういう日はご褒美におっちゃんの特盛ケバブに限るわ~」
いつき「あれ?おっちゃんのケバブ屋の匂いが……おかしいな。ここ事務所の敷地内なのに。疲れてきたのかな」
おっちゃん「やぁ。いつきちゃん。ここの事務所だったんだね。知らなかったよ」
いつき「おっちゃん!?どうしたの!?ここ事務所の敷地内だよ!」
おっちゃん「いやぁ、緑色の服を着た事務員さんに『ここでお店を開いてみませんか?』って誘われてね。中々いい場所だったから、こっちに新店を開いちゃったよ」
おっちゃん「あ、ちなみに前のお店は娘に継がせたよ。可愛すぎるケバブ屋としてネットじゃちょっとした有名人さ」
事務室
P「今、アイドルの予感がした!ちょっとスカウトしてくる!」ダッ
ちひろ「これ以上アイドル増やしてどうするんですか!?」ガシッ
いつき「でもウチってアイドル事務所だよ?そんなにお肉をガツガツ食べる様な子なんて少ないから、そんなに儲からないと思うんだけど……」
おっちゃん「まぁ、それは薄々感づいていたんだけどね。けど、あの緑色の服の事務員さんに若い女の子向けのメニューを考えてもらったら、その後は大繁盛だよ」
いつき「へぇ~。ヘルシー路線とか?それともミニサイズ」
おっちゃん「ああ。それは――――「すみません」
おっちゃん「ああ!いらっしゃい!」
まゆ「ケバブ、一つ戴けますか? Pスペシャルでお願いします」
おっちゃん「はいよ!いつもありがとうね!」
いつき(ケバブを食べるまゆちゃん……想像できないなぁ……)
まゆ「いつきさんもPスペシャルを食べに来たんですか?」
いつき「え?Pスペシャル?」
まゆ「ご存知ないんですか?」
いつき「ごめんね。昨日、地方ロケから戻って来たばかりだから」
まゆ「そうなんですか。数量限定ですから、早めに食べないと無くなっちゃいますよ」
いつき「そんなに人気なんだ。Pスペシャル」
おっちゃん ケバブ製作中
いつき(Pスペシャルって何なんだろう……。プロデューサーがプロデュースした新メニューかな?)
いつき(いや、でも作っているのを見る限り、普通のケバブだよね)
おっちゃん「仕上げの特製Pソースで……出来上がり!」
いつき「ストオオオオオオオオオオオオオオップ!!」ガシッ
おっちゃん「え!?いきなり何だい?いつきちゃん」
いつき「その特製Pソースって何?」
おっちゃん「PソースはPソースさ。それ以上でもそれ以下でもない」
いつき「」ギリギリギリ
おっちゃん「痛い痛い!握力でおっちゃんの腕を潰さないで!言うから!言うから!」
いつき「で、そのPソースって何なの?」
おっちゃん「いやぁ。それがおっちゃんもよく分からないんだよね。出店した時に緑色の服の事務員さんに渡されて」
緑色の服の事務員さん『最近、若い女の子たちの間で流行のPソースですよ。これをかければ爆売れ間違いありません』
おっちゃん「――――って」
いつき(ちひろさんが関わっている時点で碌なソースじゃない)
まゆ「あのぉ……Pさ――ケバブください……早くぅ……お願いします」ハァハァ
いつき(今、何か言いかけた!しかも息が荒て色っぽい!)
おっちゃん「お、おう!毎度あり!」
まゆ「ありがとうございます!」ダッ
いつき「どこかに行っちゃった」
おっちゃん「Pスペシャルを頼んだ子はみんな食べずにどこかに言っちゃうんだよね」
いつき「その場で食べられるのが屋台の醍醐味なのにね」
おっちゃん「どう?いつきちゃんもPスペシャル食べる?」
いつき「あのまゆちゃんの様子を見て食べようと思うの?」
いつき「1個ちょうだい」
おっちゃん「あいよ!Pスペシャル!」
いつき「」ゴクリ
いつき「それじゃあ、いただきます」
いつき(別に変な味はしないなぁ)モグモグ
いつき「!?」ゾクッ
おっちゃん「ど、どうしたんだい!?」
いつき「」ハフハフモグモグ
いつき「御馳走さま!」ダッ
女子トイレ
いつき(何……この感覚……身体が熱い///)ハァハァ
いつき(それにどうして……!頭がプロデューサーのことでいっぱいになっちゃう///)ハァハァ
いつき(まるで私の中にプロデューサーがいるみたい///)
いつき(どうにかしないと……このままだとおかしくなっちゃう!)ヌギヌギ
いつき(大丈夫///声を出さなければ……)クチュ
~しばらくお待ちください~
お待ちの間、「アナスタシアと高峯のあの紙相撲対決」をお楽しみください。
アナスタシア「……」トントントントントン
のあ「……」トントントントントン
みく「……」←行司
1時間後
いつき(うぅ~///ガッツリやってしまった///)
いつき(まずい。もうこんな時間。早く出ないと……!)ガチャ
洋子「」(必死に笑いを堪えている)
智香「」(必死に笑いを堪えている)
いつき「」
洋子「いつきちゃんがトイレでオナ――唸ってるって、ちひろさんから聞いたから心配で」プルプル
智香「だ、大丈夫そうで良かったです。スッキリしましたからね///」プルプル
洋子「我慢できない時って、あるもんね」のヮの
智香「我慢は体に毒ですもんね。思いっ切り声に出した方が良いですよね」のヮの
いつき「……」ダラダラ
洋子「……」ダラダラ
智香「……」ダラダラ
いつき「[ピーーー]」
智香「え?」
いつき「2人とちひろさんを殺して私も死ぬ!」
いつき「ヒートアップチアーズ解散じゃあああああああああああああああああ!!」
おっちゃん(この特製Pソース。そんなに凄い味なのかぁ。事務員さんには『絶対に味見とかしないでください』って言われていたけど、さすがに味を知らないものを売り続けるにはいかないな)
おっちゃん(どれ。少し味見でも)ペロッ
おっちゃん「!?」
おっちゃん「やぁ。プロデューサーくん。元気にしているかい?」キラキラ
P「え、あ、はい。お陰様で」
P(なんか無駄に目がキラキラしてる。あとやけにダンディさが増してる)
おっちゃん「今夜も一杯どうだい?」サスッ
P(腰に手を!?)
P「す、すいません。今晩は先約がありまして…」
おっちゃん「そうか。それは残念だったなぁ。突き合うのはまた今度にするよ」
P(絶対に“つきあう”の字が違う!)
P(ふぅ。助かった)
おっちゃん「今度にするとは言ったな。あれは嘘だ」
P「アーッ!」
おわり
おまけ1
おっちゃん「いつきちゃん。おっちゃん、とうとうやってしまったよ」
いつき「やってしまったって……まさか!」
おっちゃん「ああ!ケバブの構造上、不可能と言われていた伝説のメニュー」
おっちゃん「昇天ペガサスMAX肉盛りだぁ!」
おっちゃん「お肉の大盛り、特盛でも足りずにお肉を催促するいつきちゃんのために3年の歳月をかけて完成させた逸品!」
いつき「う、うん……ありがとね。おっちゃん」
いつき(高校生の時の私なら飛び上がるほど喜んでいただろうなぁ)
おっちゃん「アイドルの子たちにも協力してもらったよ。いつきのために肉の盛り方を研究・開発してくれるなんて良い子たちだ」
協力:池袋晶葉、一ノ瀬志希、橘ありす、村上巴、槙原志保
いつき(協力者の名前からして不安しか感じない!志保からは悪意しか感じない!)
いつき(いや……でも、これだけのお肉様を目の前にして『食べるな』とは無理な話!)
いつき「いただきます!」
マストレ「ほぅ。真鍋。随分と気合が入っているようじゃないか」
いつき「」ガクガクブルブル
マストレ「どうやら、私の特訓では物足りなかったようだな」
いつき「いや……その……これは……」
その後、滅茶苦茶トレーニングした。
おまけ2
いつき「ついに来ました!トルコ!本場のケバブを食べてみたいですね」
P「お、あそこに行列があるぞ。もしかして現地の人気店か?」
おっちゃん「やあ!いつきちゃんにPさん!まさかトルコで会えるとは思わなかったよ!」
P・いつき「「おっちゃん!」」
おっちゃん「やっぱり、本場トルコで店を出したかったんだよ!」
いつき「事務所のお店はどうしたの!?」
おっちゃん「筋の良いアイドルがいたから、その子に暖簾分けしたよ!」
事務所
卯月「輝子ちゃん!私にも一つください!」
晴「輝子。俺にも。肉は大盛りな」
[意外な才能?] 星輝子「ヒャッハアアアアアアア!肉を削いでやるぜえええええ!!」
今度こそ終わり
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