上条「怖い話」 (167)

とあるメンバーが怪談話するだけ
みんなで集まる程度には仲良し設定なのでご容赦下さいな

書き溜め無し

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441985921

上条「みんなで怪談話しようぜ…」

インデックス「急にどうしたのとうま?」

上条「いやさ、怪談をみんなで話し合うってさ、なんか夏っぽいじゃん?」

インデックス「そうかも…でも夏っぽい事なら他にもいっぱいあるよね?海とか花火とか」

上条「それが出来なかったから言ってんだよ!夏だってのに補修やら宿題やらに追われる毎日!唯一誘われた花火大会の日は風邪引くし!もう!!」

インデックス「補修は自業自得だねとうま。あと、花火大会の話知らないんだけど、誰に誘われたの……?」

上条「え?ビリビリ…御坂だけど?」

インデックス「ふぅーん…」

インデックス「今度からそういうお誘い来たら私にもおしえてほしいかも」

上条「?なんで?」

インデックス「なんとなく…なんかモヤモヤするから…」

上条「なんだよそれ…まあそれはいいとして」

上条「しようぜ。怖い話大会」

インデックス「うーん」

インデックス「みんなでって言ったけど、だれ呼ぶの?」

上条「みんな誘ってみるつもりだぜ。どうせ全員は来られないだろうしな!」

上条「あっもちろんお前とも面識あるやつ呼ぶつもりだから安心してくれ」

インデックス「でも互いに知り合ってる人となると結構絞られちゃうよね」

上条「確かに…」

上条「……」

上条「もう適当に呼びまくろうぜ」

インデックス「えぇ…じゃあステイルとかも呼びたいかも。あ…イギリスだからダメかぁ」

上条「ステイル?イギリスからか……いや、くるよ、あいつは」

インデックス「怖い話するためだけにだよ?」

上条「来る来る。インデックスが呼べば来る、あいつは」

インデックス「無理だと思うけど…一応じゃあでんわしてみようかな」

上条「賭けてもいい」

インデックス「とうまは?だれよぶのかな?」

上条「俺はとりあえずビリビリと、浜面と、一方通行は…くるかな…」

上条「土御門とかも呼ぶか…舞夏とかもくるかな…」

インデックス「なかなか濃いメンバーになりそうかも!ちょっと面白そう!」

上条「だろ!だろ!じゃあ早速お互いいろんな人呼んでみようぜ!」

インデックス「うん!」



〜一時間後〜


浜面「大将〜。滝壺も呼んだけどいいよなー?」

滝壺「おじゃまします」

一方通行「おいヒーロー、コーヒーねェのか?」

打ち止め「お話会って何するのかなーって、ミサカはミサカはワクワクと期待してみたり!」

御坂「ち、ちょっとこんなに人いたの?聞いてないわよ…女の子もいるみたいだし…ぐぬぬ」


上条「俺が呼んだのはこれで終わりだ!土御門は舞夏と一緒に出かけなきゃならんから来なかった」


インデックス「一時間でこんなに集まるんだね…」

インデックス「私はステイルとかんざきを呼んだよ!」

ステイル「やあインデックス。久しぶりだね」

神裂「ご無沙汰しております」

上条「お前らイギリスからよく来たなここまで」

ステイル「少し前から学園都市にいたんでね」

インデックス「そーいえばなんで?」

ステイル「呼び寄せられた…と言うべきかな」

上条「誰にだ?まさかまた何か…」

神裂「いえ…突然ステイルが 『あの子が…インデックスが僕を必要とする予感がする』 とか言い出しまして…まさか現実になるとは」

上条「ロリコンてすげえな」

かおりかも…ごめんなさいどんどん指摘してくださいな…

ステイル「不穏なワードが聞こえたが僕とは関係ないものととっておこう。で、僕はどこに座ればいいんだい?そもそもこの部屋に全員収まるのかい?」

上条「そうなんだよな…ベッドと床合わせてもこの人数はキツイか?」

打ち止め「狭そうだから気を使って一方通行の膝の上にすわるー!」

一方通行「……うっとォしいンだよ」

上条「とか言いつつ無理やりどかさないあたりな!」

一方通行「うるせェぞ三下ァ…」

上条「ヒーローから格下げされた…」

滝壺「私も…いいかな?浜面…?」

浜面「!!お、おうっ!バッチコイだ!///」

上条「なんだこの空気は畜生」

御坂「あ、あーなんか私も座る場所ないかも〜!ど、どーしようかなー?仕方ないから誰かの膝に乗ってやっても…」

上条「おおそうか!悪りぃな御坂!俺退くからベッド座っていいぞ!」

御坂「……」

上条「え…?えっ、と、何か…怒ってます?」

御坂「別に!!」

ステイル「インデックス?…良ければ僕の「じゃあ私とうまの上すーわる!」」

ステイル「上条当麻!!」

御坂「アンタはいつもいつも!!」

上条「ちょっと待ってなんで!俺悪いことしてねぇ!御坂にいたっては席譲ったのに!!」

インデックス「もうみんな座れたかな?そろそろ始めなきゃって思うんだけど」

上条「そうだな!今日は世間話しに集まったワケじゃないんだからな!」

神裂「私はまだ何をするのか聞いてなかったんですが、何をするのですか?」

上条「よくぞ聞いてくれた!今日集まったのは夏の大イベント!怪談話をして盛り上がろうっていうアレだ!!」

打ち止め「きゃーー!楽しみになってきた〜!!」

一方通行「あンま暴れンな」

神裂「怪談……ですか。なるほど…こういうのは初めてですね」

浜面「夏の大イベントってほどかあ?」

上条「大イベントなんです!彼女とイチャイチャしてるお前は色々満喫してんだろうけどな!!俺にとっては大イベントなんだよ!!」

浜面「わ、分かったよ…悪かったよ」

上条「……満喫してるってのは否定しないんだな」

浜面「え?まぁ……な?」

滝壺「プールとか、お祭りとか…楽しかった」

浜面「そ、そうだな!また行こうな!!」

上条「ハイ!!ここまで!その話はやめやめ!怪談話しに集まったんだよ俺たちは!」

浜面「大将が聞いたんじゃんか」

上条「よーしじゃあ早速始めるぞ!みんな準備はできてんだろうな?」

御坂「テンション高いわね…で?誰から話し始めるの?」

上条「くじ引きだ!用意してある。さあみんな引くんだ。番号が書いてあるから」

ステイル「準備がいいな…」

インデックス「この集まりきまったの今朝なのにね。よほど楽しみにしてたのかも」

上条「全員引いたな?じゃあ、みんなくじを開いてくれ」

一方通行「1だ」

ステイル「2だね」

インデックス「3!」

上条「4だ!」

御坂「5ね」

神裂「6ですね」

滝壺「私は7」

浜面「8かぁ」

打ち止め「9だって!もしかして最後かな?って、ミサカはミサカはトリを務めることに緊張感をもってみたり!」

上条「よし!トップバッターは、一方通行!!伊達に第1位と呼ばれてねえな!」

一方通行「関係ねェだろそれは…。まあさっさと終わらせて聴きに徹したいからなァ。丁度良かった」

打ち止め「あなたの怪談話かぁ…どんなんだろ!ワクワクするーって、ミサカはミサカは期待を込めて見つめてみたり」

一方通行「ンな大した話は持ってねェが…」

一方通行「まあそういう話が無いこともねェからな、話すぜ」

滝壺「ドキドキしてきた…」

インデックス「ちょっともう怖くなってきたかも…」

浜面(密着度が……)

上条(上がってる…これは…)

上浜((いい会になりそうだぜ))

一方通行「始めンぞ。そォだな…俺の家が奇襲受けてボロボロになったことがあるンだがな……」


まあいつものことだからムカつきもし
なかったンだけどよ、割れた窓から覗いたら走り去るマヌケが見えたンだよ。どォせ見つけちまったンだからとっ捕まえて詫びでも入れさせようと思って追いかけたンだ。あァ、もちろンベクトル変換使ってなァ。普通に走って逃げる人間なンざ能力使えば直ぐに追いつくはずなンだわ。でも、そン時は違った。
どれだけ能力使って追いかけても差が縮まらねェンだよ。しかも向こうは必死な様子もねェときた。同じ姿勢同じ足の動きのままで俺と同じスピード出してたンだよ。もうこれ能力で騙されてンじゃねェかとか考えたよ。だが途中まで追いかけちまったらそのまま帰るのもシャクに触るから追いかけっこをずーーーっとした…今思えばその辺で帰って寝ときゃ良かったよ。

ンでまァ長ェこと追いかけてたらそいつ林の中の小屋入ってったンだよ。俺はやっと終わりだと思って安心しきって小屋に続いて入った。

俺は当然中でそいつが待ち構えてると考えて、ベクトルを反射に切り替えておいたンだよ。入り頭に攻撃されても良いよォにな。

そンで小屋に入ったら、居るはずの追っかけてた奴がいねェンだよ。窓から逃げたかとかも思ったがその小屋窓がねェの。密室なのに誰もいねェなンてありえねェから、姿を消す能力の持ち主だと断定した。そンで小屋ごと吹っ飛ばしちまおうと思って能力使ったンだけどよ、その小屋傷一つ付かねェンだ。俺の能力を受けて。

そこで辺り見回してやっと気づいたンだよ。

その部屋壁の至る所に鏡が付いてたンだよ。しかも全部に真っ青なペンキみてェなもンで塗り潰されてた。


さすがにおかしいって気づいた……
ここにいちゃマズイとまで思ったよ、この俺が。ンで帰ろうとして見回したンだけどドアがねェの。訳分かンなくなって、唖然としてたら後ろから


『帰るの?』って聞こえてよ。


翼出たよ。思わず。そしたら小屋から出られてもう文字通り飛ンで家帰った。
家着いたらもうオカシイ空間に居る感じが無くなったよ。その日はグッスリ寝たなァ。


ンで朝起きて、俺を脅かす程の存在の小屋が気になってしょうがなかったから、見に行ったンだよ。もう一度。

そしたらそこ小屋なンて無かった。
林を抜けたら、鏡と小せェ人形が置いてあるだけだった。場所は覚えてたから間違いねェはずなンだがな。
鏡は青く塗ってあンのかと思って見てみたけど普通の鏡だった。

ただ、人形のほうの目が青く塗りつぶされてたンだよ。

もういくら考えても分かンねェから夢か幻覚かだと思うことにしてンだ。

一方通行「俺の話はお終いだァ。短かったか?」

上条「いや!丁度いいよ!こういうのを期待してた!」

打ち止め「怖かったけど、幽霊さんに勝ったんだね一方通行!凄い凄いって、ミサカはミサカは誇りに思ってみたり」

一方通行「幽霊かどうかは知らねェがな」

御坂「な、なかなか良い話持ってるじゃない…」

滝壺「ちょっと……怖かった」キュ

浜面「だ、大丈夫だ!俺がついてるからな!」

浜面(近い近い近い最高だ…)

御坂(!あれだ!ああやれば合法的に当麻にくっ付ける…!)

神裂(魔術の類……?わからない…)

インデックス「ち、ちょっと怖かったかも…とうま、びっくりして噛みついたらゴメンね?」

上条「びっくりして噛み付くってありますかね…」

ステイル「噛まれるのが嫌ならば僕にインデックスを渡すと良い」

インデックス「うーん、ステイルの膝の上だと落ち着かないかも…」

ステイル「そ、そうかい」

上条「さあこの調子でどんどん行こうか!次はー」

ステイル「僕の番だね。僕のは何かを見た訳ではないから怖いかどうか分からないけど…まぁ話そうか」


これはイギリスでの、まあ最近の話なんだが……。突然町の人に声を掛けられたんだ。『昨日はどうもありがとうございました』って。僕はその人に話しかけた覚えもないし、ましてやお礼を言われるような事なんてして無かったんだよね。
ただその時はちょっと急いでいてね、会釈して済ませてその場を去ったんだよ。

その次の日にね、また、別の人に声掛けられたんだよ。『昨日は本当に助かりました』って。まあご察しの通りそれも覚えの無いものでね、誰かと僕を勘違いしているんじゃないかとか、誰かが僕と同じ格好をしてなりすましているのではないかとか考えたよ。でも後者だとしたらなぜお礼を言われるような事をしているのか分からない。向こうにメリットが無いように思われてね。
その人に聞いたんだよ。本当に僕で間違いはないのか、何をしてもらったのか。

そしたらその人、君で間違いないはずだ。長身でバーコードのタトゥをしていた、って言ったよ。
ただ、何をしてもらったかは教えられないと言われてしまった。何故だか分からないがね。

まあ、世間を騒がすような事はしてないようだったから、放っておけば収まると思ってた。
……浅はかだったね。増えたよ、むしろ。
次の日は三人から声をかけられた。
しかもみんながみんな別々のことをしてもらったような口ぶりだった。
『手伝ってくれてありがとう』とか、『助けてくれてありがとう』とか、
『元気がでましたよ』とか。
もう僕の振りしてるやつは何がしたいんだか分からなくて困惑したね。

それでね、その三人にも僕で間違いないのか聞いたんだ。
そしたらね、
一人目は、赤髪で長身。
二人目はタバコを吸っていてバーコードのタトゥ。
三人目は赤髪でタバコを吸っていた。
って言ったよ。
僕に当てはまってはいる。
でもそれぞれが少しずつ足りない部分があったんだ。

だから一人目の人には、目元にこんなタトゥをしてたかい?と聞いた。
二人目には髪は赤かったかい?と聞いた。
三人目には背は高かったかい?と聞いた。

そしたらその三人、

いや、そう言われたら思い出せないって言ったんだよ。

おかしいよね、一目見れば分かることだと思うんだけど。

もうこれで僕は完全に偽物の意図がわからなくなったよ。
あっ、一応何してもらったのか聞いたよ?でも全員答えなかった。それは言えませんよって。

もうお手上げだったね。これからは声掛けられて何かお礼言われても どうも で済ませようと決心したよ。
それでその次の日、また案の定声をかけられた。
でも今回は様子が違った。

『これで終わり』

って言われたんだよ。……もうね、考えるだけ無駄だよね。だって意味分からないから。
ただ一応なんの事だい?って聞いてみた。そしたらその人、

あなたと同じような見た目の方に、歩いた先に僕に似ている人がいるからその人にあったら『これで終わり』って言えって言われたらしい。
僕は走ってそいつを探したよ。その人が来た道にいたはずなのだから。
でも見つからなかった。モヤモヤしながら帰ったよ。

でもその日以降身に覚えのないお礼を言われる事は無くなった。
モヤモヤしたまま何もわからないまま収まってしまったんだよ。

ステイル「これで僕の話は終わりだね。怖いっていうか、不思議な話…かな?」

ステイル「誰が何のために何をしたのかがさっぱりわからないから僕にとっては少し怖かったよ」

神裂「なんとも…不思議な話ですね」

インデックス「ドッペルゲンガーみたいな話かと思ったらそうでもないんだね」

滝壺「不思議な話…」

一方通行「悪意が感じられないってのも怖ェかもな」

打ち止め「ステイルさんのファンさんなのかも!ってミサカはミサカは推測してみたり!」

一方通行「ンな奇妙なファンがいるか」ペシペシ
打ち止め「あうっ、あ、頭ペシペシしないでよーって、ミサカはミサカはほっぺを膨らましてみる」

上条「はいそこ和やかムード禁止〜。今は怖い話大会なんです〜」

一方通行「禁止ってなンだよ!今は誰も話してないンだから関係ねェだろォが!」

上条「目の前でいちゃいちゃされるとくるものがある」

一方通行「別にいちゃいちゃしてねェだろ。オマエもそいつといつもこンな事してるだろォが」

御坂「いつも!?してるの!?」

上条「してねえ!噛みつかれてるくらいだ!スキンシップとは言えないだろ!
あとなんで御坂はそんなに過度に反応するんだよ…」

インデックス「む……とうまはそんなに私の噛みつきが嫌なんだね?」

上条「嫌でしょ!好きで頭噛みつかれる人ってなかなかいないと思うぞ?!言ってる事おかしいの気づいてるかインデックスさん!?」

ステイル「噛みつきくらいで……きみは器が小さいな…僕はそのくらいなんてことないけどね?」チラッチラッ

神裂(ステイル……)

一方通行「ヒーロー、コーヒーあるかァ?さっき貰ったの飲ンじまった」

上条「ん?あぁ、冷蔵庫入ってるから取っていいぞ」

打ち止め「私も!私も何か飲みたいな!」

上条「いいぞいいぞ。一方通行、打ち止めの分も選んでやってくれ」

一方通行「おう」

一方通行「待たせたなァ、そろそろ次始めても良いンじゃねェか?」

上条「そうだな!えー…次はー」

インデックス「はーーい!私の出番だね!」

インデックス「私の話も、結構最近の話だよ!聞いててあんまり怖くはないかもしれないけど、私にとってはすごく不安だった話をするね!」

ステイル「インデックスを不安がらせるとは…お仕置きが必要だな…」

上条(霊にも魔術って効くのかな…)

インデックス「ごほん……えっと、じゃあ話すよ」

始まりは3日前だった。とうまと一緒に夜ご飯を買いにお店に行った時なんだけどね、ふと、誰かに見られてる様な感じがしたんだよ。本当になんとなく、なんだけどね。でももし厄介な人に目を付けられて、それでとうまを巻き込んじゃったりはしたくなかったから、その日は一日中ソワソワしてたよ。結局なんにもなかったんだけどね。その日は。

その日はっていうのもね、次の日も視線を感じたの。その日は買い物する用事も無くてすることもなくてつまらなかったからとうまを誘って散歩に行ったんだよ。結局暑くて前の日行ったお店と家の中間らへんにある公園であいす食べて休んでばっかだったけどね。

そこで何気なくお話してたらまた視線。
でもとうまは気づいてない様子だったからただの考えすぎかなって思った。ただその時思ったのは前の日より視線が強かった気がしたんだよ。まあこれもなんとなくだったし、心配かけたくなかったから口に出さないで置いた。

それでそのまた次の日、昨日って言った方が分かりやすいかな?昨日は雨だったよね?だから私もとうまもずっと家に居た。とうまはずっとピコピコいじっててつまらなかったから早く雨止まないかなって思って窓から外見てたのね。

そしたらさ、今回はもうすぐに理解できるほどの視線を感じたの。ぱっと周り見回しても誰もいないんだよ?なのに見られてるっていうのを強く感じた。例えれば人に見られてるって分かってる状態で目をつぶっても落ち着かないでしょ?そんな感じ。

さすがにきみ悪いなーって思ったよね。ムズムズするくらいに視線感じた事なんて無かったからね。その時とうまに言っちゃたんだけどね、誰かに見られてるかもって。それでとうまと周辺見回って、カメラが取り付けられてないか〜とか、無いだろうとは思うけど、確認せずにはいられなかったんだよ。まあ結局、見つからなかったよ、なにも。

それでまた次の日もこんなのが続くのかなーってちょっと不安だった。でもまあ気を張っててつかれちゃって、すぐ寝ちゃったんだよ、昨日。そしてね、夢を見た。

夢で私は暗い中一人で佇んでたの。声を出しても誰も返事しない。仕方ないから歩いてみた、夢の中でね。そしたら光が見えたんだよ。ちっちゃな光。そこに行けば目がさめる!って、何故だか思えてね、そこに向かって歩いてた。どんどん光に近づいていって、もう光は目の前!ってトコまできた。そしたらね、
後ろから凄い気配がしたの。まさに視線が突き刺さるっていう感じ。後ろ向いてても分かるくらいだから面と向かったらどうなっちゃうんだろって思ったんだよ。

そこで怖くなって光に飛び込んだの。そしたらほんとに起きれた。びっくりしたよほんとに…。
それで起きて気づいたのがね、その視線、だんだん私に近づいて来てたの。お店から、公園から、家の外から、って感じで。それで最後には私の夢の中。

それで今に至る訳だけど、もう今もちょっと怖いんだよ。だって自分の夢にまで近づいてきたその何かは、次はどこにまで来てしまうんだろうって考えちゃってね。

インデックス「まあこんな感じかなぁ?」

上条「お前…夢でまで見られてるって…」

上条「なんかあったらすぐ言えよ。俺が必ず助けるからな」

インデックス「!…うんっ!」

神裂(途中までステイルが犯人だと思ってしまった事は言わないでおきましょう)

打ち止め「まだ続いてるって…怖いね…って、ミサカはミサカは心底怯えてみる」

一方通行「……怖くて寝れなくなンじゃねェぞ」

打ち止め「な、ならない…とおもうけど」

一方通行「トイレも一人で行けよ」

打ち止め「!そ、それは……もう!なんでそういう事を今言うの!って、ミサカはミサカは憤慨してみる!」

浜面「ストーカー的な怖さかと思ったからちょっと不意打ちくらったぜ…」

滝壺「…」

しまった途中で載せてしまった

浜面「……なんで滝壺は無言で俺の事撫でてんの?いや嬉しいんだけど」

滝壺「怖がってるかなって……」

浜面「た、滝壺ぉ!!お前ってやつはほんとに!ほんとに!」

浜面「でも逆の立場が良かった!」

上条「ハイハイ盛り上がらない盛り上がらない」

浜面「盛り上がって悪いことがあるか!」

上条「ないけど羨ましい」


御坂「な、ナデナデくらい……私だって…」

一方通行「声が小せェぞオリジナル」

御坂「うるさい!オリジナル言うな!」

上条「まあそんなカリカリすんなって御坂。楽しくいこうぜ楽しく」

御坂「……」

上条「だ、黙ってどうした?」

御坂「何でもないわよ!次いきましょ!次!」

上条「そ、そうだな…次は俺だ!」

一方通行「ヒーローは怖ェ体験色々してンじゃねェか?」

上条「オカルト的な怖さではないけどな!命の危険的なやつならな!」

インデックス「いばることじゃないかも…」

御坂「アンタの怖い話ねぇ…」

御坂(!…こいつの話で怖がった振りをしてくっつくチャンスなんじゃ…。私も嬉しいしこいつも自分の話で怖がってくれるんだから悪い気はしないだろうし……なにこれすごいじゃない!穴がない策だわ!)

御坂「ちょっと失礼…そこの飲み物欲しくて…」

上条「ん、そうか、じゃあちょっとずれるか」

御坂「どうもー」

インデックス(とうまの隣にきたんだよ…)

御坂(よしっ!あとは怖がるだけよ……さぁ…存分に怖がらせなさい!!)

上条「じゃあ、話すぞ!」

上条「俺のケータイに来たメールの話なんだけどな」

俺のケータイに知らないアドレスからメールが届いたんだよ。内容は『家から出て』ってシンプルな感じ。最初は迷惑メールだと思ったよ。だから削除しちゃったわけ。それから10ふんくらい後かな?また届いたんだよ。『家から出て』って。またかよって思った。

ただそこで思ったわけ。迷惑メールにしては詐欺サイトに繋がるようなリンクも無いし、返信を促すような言葉も無い。これもしかして迷惑メールじゃなくて間違いメールもしくはアドレス変えた何者かからのメールだったりしてって考えが浮かんだよ。
まあ間違えて俺にメール送る可能性は低いとすると知り合いの誰かが俺を呼んでるのかなって思えてきてさ、それは無視しとくのもなんか気分良く無いから取り敢えず家から出てみることにしたんだ。誰かいるかもしれないしな。


ただ出てみたものの誰も居なかったんだよ。なんか俺一人で何してんだろって恥ずかしくなったよね。で、家戻ろうとしたらさ、メールが来た。同じアドレスからだったよ。タイミング良すぎたもんだからちょっとビビった。しかも内容が変わってたんだ。

『突き当たるまで右』
って書いてあった。どこに誘導するつもりだよってその辺から不審に感じたね。
でも好奇心が勝っちゃってな、もう取り敢えず行ってみる事にしたんだ。

突き当たるまでっていうけどすぐ突き当たりに着いたから安心したよ。そしたらまた計ったようにメールが届いた。

『二つ目の自販機』
って書いてあった。自販機をどうすればいいんだよとか心の中でツッコミながら取り敢えずそこまで行った。

自販機まで行ったらまたメール。

『正面の道を真っ直ぐ 』
って書いてあった。ゴール地点が書いてなかったんだよ。真っ直ぐ行ってこれ突き当たり無かったらやばいなとか、これ遊ばれて無いかとか色々考えたよ流石に


ただ真っ直ぐ歩いてたらさ、マンションが見えたわけ。そこそこの高さのマンション。あーこれあそこまで行ったらまたメール来るなーって分かった。
部屋に案内とかされたらどうしようとか思いつつマンションの前まで行ったよ。

そしたらすぐメール。ビンゴ!って感じだったぜ。なんか少し楽しんでる自分にビックリもした。内容見たらさ、

『ちょっと待って』

って。なんだよそれって笑っちゃったよ。でもこれ絶対誰かマンションから出てくるやつだって思うと危機感も少しあった。危ねえ奴が出てくる可能性もあるわけだからな。

最悪変な奴が来たりしたらダッシュで逃げようと思ってた。そんなこんなでそわそわしながら待ってたら、メールが来た。すぐに開いた。

『上』

とだけ書かれてた。
上を見た。
女の人と正面から目があった。


ビビったよ。だって上見て正面に顔が見えることなんてそうそう無いから。
結果からいうと人が落ちてきたんだよ。
頭と頭でぶつかるとこだった。

不幸な俺だけどその時は幸いにも、驚いて足が絡まってこけてね。頭からぶつかることは無かった。
落ちてきた高さもそんなに高く無かったみたいでこっちは足と腹痛めたくらい、向こうは手を骨折したくらいで済んだらしい。

その人、別に自殺しようとか思ってたわけではなく、気づいたら落ちてたらしい。しかもメールもその人からのものでは無かった。

さらに怖いのがその人のケータイにも知らないアドレスからメールがあったんだよ。
ただその人には一通だけ。

『下を見て』って。

それでなんとなく窓から下見たら落ちてたらしい。その子が言うにはバランスを崩したとかでは無かったって。

いろいろ考えたけど、オカルト的な答えしかでてこなかったね。

上条「俺の話はこれでおしまいだ!どうよ!」

御坂「……」

御坂(はっ!しまった!唖然としてた!くっつかないと!)

御坂「こ、こわ…」

インデックス「とうま」ギュ

インデックス「またとうまは私の知らないところで危ない目にあってたんだね…」

上条「インデックス……?」

上条(めっちゃくっついてる……)

インデックス「お願いだから、突然いなくならないでね。とうま」

上条「……あぁ、当たり前だ」

上条「俺は老衰以外で死なないって、決めてるからな!」キリッ

一方通行(カッコつけておもしれェこと言ってンな)

インデックス「…じゃあ、もうかってに危なさそうなことに近づかないでよね!」

上条「おうっ!」


御坂「………」

御坂(あそこには入れないよねぇ)グスッ

神裂(あの子も浮かばれないですね…)

打ち止め「人が降ってくるって……怖いね…」

一方通行「お前話の途中で驚いてハネてたな…ククク…」

打ち止め「そ、そんなこといったってしょうがないでしょ!なにさ!凶悪な笑い方して!って、ミサカはミサカは的確な指摘をしてみたり!」

一方通行「笑い方くらい好きにさせろ!!」

滝壺「もう、半分くらいまで来ちゃったね」

上条「そうだな!後半戦の前に休憩挟むか!」

浜面「いいな!おれ菓子買ってきてるぜ!」

上条「グッジョブ!!」

ステイル「ちょっと僕はタバコを吸いに行ってもいいかい?」

上条「構わないぞ!でも早く戻ってこいよ〜菓子なくなっちまうぞ」

ステイル「…そこのポッキーは残しておいてくれないかな」

インデックス「なんかステイルがポッキーって言ってるのかわいいかも」

ステイル「!!そ、そうかい?フフ…ははは…」

神裂「インデックスにかわいいって言われて心底喜んでますね」

上条「あぁ…メチャメチャにやにやしてるな…」



御坂「……」

上条「?御坂、どうした?もしかして、つまらなかったか?今日の会」

御坂「えっ?そんなことないわよ?」

上条「そうか…?なんか沈んでるように見えたからさ」

御坂「そ、そんなことない、けど」

上条「そうかぁ…?まぁ、飲めよ!ジュースだけど」

御坂「……ありがと」

上条「俺はさ、ノリで開いたこの会だけど、みんなに退屈な思いはして欲しくないんだ」

御坂「分かってるわよ。それに、退屈してないから!むしろ楽しんでる。まったく心配し過ぎなのよ」

上条「そっか!御坂が楽しんでくれて良かったよ」

御坂「……そりゃどうも///」

御坂(こいつ鈍いけどこういう事は言ってくれるのよね…)

御坂(膝にこの子乗せてなきゃもっと嬉しかったんだけどね)ツンツン

インデックス「……なんでほっぺたつつくのかな?」

御坂「なんでもなーい…」

上条(微笑ましいなぁ)

浮かばれないって死んだ人に使うことば

>>58

知らなかった…ご指摘どうもです

滝壺「はまづらの食べてるやつ、美味しそう…」

浜面「美味いぞ〜。食べるか?半分やるよ」

滝壺「うん。ありがと」

滝壺「はまづら…足、疲れてない?」

浜面「ん?ああ、平気平気!全然気になんねぇから!」

浜面(てかどいて欲しくないしな!)

滝壺「なら、よかった」

ステイル「すまないね。待たせた」

上条「おっ!ステイル帰ってきたか!んじゃあ、始めますか、後半戦」

打ち止め「お菓子は食べながら聞いてもいいですかー!って、ミサカはミサカは確認を取ってみる!」

上条「よろしい!」

一方通行「オマエ俺の服にこぼすンじゃねェぞ」

打ち止め「そんな子供じゃないもん!」

一方通行「まだまだガキだろォが」

上条「そろそろ始めていいな?!えぇと、次はー」

御坂「私ね!」

御坂「私の話は自動販売機にまつわる話よ!」

神裂「自動販売機…夜に見ると少し不気味な感じがしますよね」

打ち止め「たたずんでるだけで怖いって感じることあるもんね!」

上条「多分自動販売機も御坂のこと怖がってるけどな」ハハハ

浜面「どういう事だよ…」

上条「御坂ってちょくちょく自動販売機に蹴り入れてるから」

御坂「好きでやってんじゃないわよ!お金が飲まれたからその分出してるだけ!」

一方通行「電撃でどうにかなりそうなもンだけどな…蹴り入れる必要あンのかァ?」

上条「やっぱりストレス解消っていう目的もあるんだろ」

御坂「そ、そんな事ない!もう話すから!黙ってなさい!」

上条「はいはい」



ちょっと前の話なんだけど、訳あって寮抜け出して夜に外出てたのよ。別に遊んでた訳じゃないわよ?本当にその時はやるべき事があって。それで、目的を済ませて帰ろうとしてたんだけどね、いつも使ってる自販機の隣にもう一つ自販機が置いてあったの。
前までこんなとこに自販機置いてなかったのにって思ったけど、まあ自販機くらい増えても不思議ではないかーくらいの印象だった。

それでどんな飲み物あるんだろーって見に行ったのね。まあなんとなくきになるじゃない?珍しいのないかなーとか。
まぁ、そういう感じで見てみた。

いたって普通のラインナップだった。まあ、こんなもんよねーってちょっとだけがっかりしながら眺めてたら、一つだけなんのラベルも付いてないカンが置いてあったの。値段見たら100円。ここは普通だった。
でもあたたか〜いとか、つめた〜いとか書いてあるとこあるじゃない?
そこに、
【暗い】
って書いてあった。

いま思うとなんでか分からないけどその時は余りにも的外れな事が書いてあった事が面白くて、買ったらどんなのが出てくるんだろうって気持ちが強くなっちゃった。

100円だし、一回買ってみるかってくらいのノリで100円入れて、ボタン押してみた。

何も出てこなかった。唖然としちゃったよ、無駄に期待した分。
そこでなんか冷めちゃって、もう帰ろうとして歩き始めたの。そしたら、

バチッ って後ろから音が聞こえたの。
自販機の方振り向いたら、電気が切れてた。ただ何故かラベルのないカンの所だけボヤーっと光ってた。
ビックリしたけど、それよりも、暗いってそういう事?って感心すらしちゃったよ。

こういう仕掛けかーってその時は完全に思い込んでた。でも100円で暗くなるだけは詐欺だろとかも思った。
そこで気付いた。表示が変わってたのよ。【暗い】のとこが。

【痛い】
ってのが次の表示。痛い?さっきのが暗いで、電気が切れて暗くなった。じゃあ痛いっていうのは何が起こるのかしらって、考えた。
自販機は痛がるとかないから、高確率でお金入れた人が痛い目に合うんだろうなってなんとなく察してた。

でもその時は、危ない目にあいそうになっても私はLevel5だし、切り抜ける事ができるっていう謎の自信でいっぱいだった。冷静な今考えると危ない事してたなーって思う…。もしかしたらもうその時点で何かにひきつけられてたのかもしれないとすら思うわね。

またお金入れてボタン押しちゃったのよ。

そしたら今度はすぐ、自販機が軽くショート起こしたみたいになって、ライトは点滅し始めた。
その辺で何かを察知した。ここにいては危ないって脳が知らせたのかな。
能力使って後退した。そのすぐ後自販機のガラスが割れて飛び散ったのよ。突然よ?

その辺からもう怖くなってきた。これは普通では無い!って思った。でも足が帰ろうとしないの。何言ってるか分からないかもしれないけど、本当に帰ろうとすることが出来なかったの。金縛りの亜種みたいな感じかな簡単に言えば。

やばいやばいって半ばパニックになってると足が勝手に自販機に近づいてった。
自分の意思に反して体が動くって気持ち悪いんだね。

それでボタンの前で止まった。また表示変わってたよ。お金のとこがもう0円になってて、文字が
【逃げろ】
って。ただそれだけの言葉なのに寒気がした。しかも手が勝手にボタン押しちゃったの。何から逃げなきゃいけないのかわからなくてすごく怖かったわ。まあすぐ分かったんだけど。

遠くから声が聞こえたの。〜!〜!って、何か叫んでるような。その声はだんだんハッキリしてきた。近づいて来てたの。声の主がね。

『僕が鬼僕が鬼僕が鬼僕が鬼僕が鬼僕が鬼!』
って言いながらありえない速さで子供が追っかけてくるの。もう泣きそうになったわよ。能力使って本気で逃げた。ビルとビル飛び移って速攻寮に戻って毛布かぶって震えてた。

気がついたら朝になってた。もう周囲がおかしい様子を感じなかったから、助かったんだってすごいホッとした。

その後ね、明るいうちに見に行ったの。その自販機。単純に明るいうちなら怖くないだろって思ったのとラベルのないカンの所がどうなってるのか見たかったから。

そしたらね、無くなってた。ラベルのないカンが、とかじゃなくて、自販機自体が。しかも地面見ても何かが置いてあった跡が無かった。夢だったのかなって思ったくらいよ。でもあの感覚は、夢じゃ無かったと思う。
こんな意味不明な体験をしたのはそれっきりね。

怖い話ととあるが好きだからってだけで作ってしまったもので…

なるべく急ぎますー

焦らなくて大丈夫ですよ、>>69も催促ではなくてなのかな?っていう聞いてみただけのようなものでしょうから。
面白いのでのんびり待ってますよ。

>>71
ありがとうございます!

今日も昼と夜あたりに更新していきます

御坂「私の話はこれでおしまい!これ以来自販機見るたびちょっと怖くなるのよね…」

神裂「こ、怖かった…すごい話持ってますね…」

ステイル「今までも色んな話あったけど、一番怖かったみたいだね?神裂は」

神裂「はい…だって科学的なものでもないし魔術的なものでもないような怖さがあって…」

御坂「そんなに怖がってくれたのなら光栄ね!」

上条「追いかけられるって怖いよな」

一方通行「無能力者のヒーローだったら捕まってたかもなァ」

浜面「むしろ消してたかもしれないぜ」

一方通行「オカルトも異能のうちに含むってか」クカカ

上条「俺からしたら電気走らせながら追いかけてくるLevel5の方が怖いけどな!」

御坂「なっ、だ、だってアンタどうせ打ち消すじゃない!」

上条「打ち消せても怖いものは怖いんですぅ!」

インデックス「…ほんと仲良しだねっ!ふたりは!」

一方通行「おらヒーロー、シスターが拗ねてンぞ」

インデックス「す、拗ねてなんかないけど…」

御坂「だいたいアンタはコイツの膝乗ってるんだからいいじゃない!」

インデックス「…短髪もここ座りたかったのかな?」

御坂「あ…い、や!そうじゃない!そうじゃないけど!なんていうの?その…十分甘えてるじゃないってことよ!///」

上条「なんだ御坂お前まで膝座りたかったのか?子供みたいだな!」

上条「俺の膝くらいいつでも貸すぜ!なーんてな」

御坂「え、い、いいの?」

上条「え?いや冗談のつもりで…ダメじゃないけどさ…え?」

神裂「人気者ですね…」

ステイル(嫉妬してるのか…?いやまさかな)

打ち止め「…」ジーー

一方通行「なンだ?オマエも行きたいのか?」

打ち止め「…ううん!私はあなたの膝がいいな!」

一方通行「そォかよ」

滝壺「私も…はまづらの膝がいい…なんちゃって」

浜面「そぉかよ」

一方通行「テメエ真似すンな!」


バイトが長引いた…
少しずつ進めていきます

上条「よーしじゃあこの辺で次の奴行きますか!盛り上がりすぎて雑談大会になっちまわないようになー」

打ち止め「いえーいっ!待ってました!って、ミサカはミサカはパチパチ手をたたいてみる!」

神裂「次は私ですね」

上条「聖人が怖がる話となると興味深いな」

御坂「学園都市第一位が怖がるってのも十分すごいと思うけどね…」

浜面「確かにな…」

上条「俺実は神裂の話結構楽しみにしてたんだよな」

ステイル「?なんでだ?」

上条「だってさ……普段強くて気高い感じな女の子が弱さを見せるってなんか…イイじゃん?」

上条「まあ話とはいえそんな一面が見れると思うと…」

インデックス「……」

御坂「……」

上条「え…?二人ともどうした?こっち睨んで?」

ステイル「……君は、なんていうかそういう所が残念だね」

ステイル(まあ分からないこともないが…)

神裂「そ、そんなに期待されても応えられるか分かりませんが…始めますね」


まずこれはイギリスでの話です。半年ほど前でしたか…。日本料理の店を探していたんです。あっ、私日本食好きなんですよ。えっと、それでですね、行ったことのない日本料理店を探して、結構長いこと歩き回ってました。普段あまり通らないような場所にも行きました。
すると、日本語の名前の小さなお店を見つけたんです。
看板を見ると、【にほん】
って名前でした。

シンプル過ぎですよね。でもそれがまた興味深くて、そこで食べることに決めたんです。

入ってみるといい香りがしました。なんの香りかは分かりませんでしたが。お客さんは2組くらいいました。店内を眺めていると奥のほうから、『お好きな席へどうぞー』と聞こえました。近くの二人用の小さめの席へ座りました。メニューが置いてありました。

早速何か頼もうと思いまして、ペラペラとメニューの冊子を捲っていきました。

まあ、一般的な定食、一品料理、甘味など一通り揃っていました。なにを頼もうか迷いまして、しばらくメニューをながめていました。

迷いに迷った末決めた頃にはさっきまでいた2組のお客様のうち一組は帰ってました。店員さん呼んで注文しました。結局 にほん定食っていう人気ありそうなものにしてしまったのですが…

それで、料理を待ってる間辺りを見回してみたんですよ。私の他に一組いた二人組のお客様は丼の様なものを二人で一つ頼んで座ってました。
店員さんは日本人では無かったです。フライパンを眺めてたたずんでました。

壁にはカレンダーが掛けてあったりポスターが貼ってあったり良くあるお店といった印象を受けましたね。
私たち2組しかいないからか、音も無い静かな店内で、じっと待ってました。

するといい香りがしてきました。そろそろ提供されるのかと楽しみにしていると店員さんが、とても美味しそうな煮魚とご飯、和え物の小鉢とお味噌汁の定食を持ってきました。
これは絶対に美味しいと確信しましたよ。

すぐにお箸を手に取り食べ始めました。香ばしい香りのお味噌汁、綺麗に持ってある小鉢、煮汁が染みてほんのり飴色の白身魚…。

おかしい。あまりに不自然。食べ始めてやっと気付き始めました。これは本当に魚……?お味噌汁…なのか…?店員さんを見てみました。相変わらずフライパンを眺めている。他のお客様を見てみました。まだ座っている。料理は置いてある。

不自然な事に一つ気がつくと、二つ、三つとどんどん気付き始めました。やはりここは何かおかしい。しかし出された料理は残して帰るのも気が引けました。おかしいと思いながらも料理を口に運び、完食しました。すぐに出なければと思い、店員さんに声を掛けようと視線を店内に向けました。


誰も、居ませんでした。
店の内装はそのままだったと思います。
料理も、というかお皿も置いてありました。 でもおかしい。綺麗すぎる。さっきまで料理が盛ってあったとは思えないほど。

最初から何も無かったんです。料理も、お客様も、店員さんも。最初の声かけ以外無言でたたずんでいた店員さん。丼を見つめてただ座っていたお客様。香りはしていたのに、あんなに美味しそうだったのに、味のしない料理。

店の外に出てみました。看板に張り紙がしてありました。2/12 shut up shop
数日前に閉店していたお店で、私は食事をしていたようです。

近くに住んでいた方にそのお店について色々伺ってみたのですが、このお店が閉まった理由はイギリス人の店主が事故で営業できなくなってしまった事らしいです。入院生活の末に亡くなってしまったと…。
その話を聞いて、私はその店主さんはそのお店が大好きで、今でもお客様に料理を作ろうとしているのだと考えました。

私は花を買ってそのお店の看板にそえておきました。ごちそうさまでした、と一言挨拶し、帰る事にしました。

帰り道、ふと気がつきました。亡くなってしまった店主さんがフライパンを眺めていた、あの人だったとすると、あのお客様は誰なのか?お店で事故があったわけではない、その事故で亡くなったのは店主さんだけ。ではなぜあの霊はお店に残っているのか。




その時、急激な腹痛に襲われました。ズキズキと、激しい痛みが動くたびにしました。知り合いに医者の方がいたので、一番手っ取り早く診てもらえるし、何より信頼している人に診てもらいたかったので、その方のいるところまで痛みを堪えて歩きました。

すぐに診てもらいました。すると医者の方は怪訝そうな顔。
明らかに異物が胃に入っています とのこと。

異物が胃に入っている?少し前に口にした料理は幻では無かったのでしょうか?私は…何を食べてしまったのでしょうか…?疑問ばかりが浮かびました。

胃カメラというもので胃の中を確認するということで、やってもらいました。
モニターに映像が映される。胃まで到着すると、すぐに異物が確認されました。大きめの、薄い、鉄のようなもの。医者の方が、しばらく眺めた後に表情が変わるのが分かりました。

「何でこんなものを飲み込んだんですか…?」と、聞かれました。
すぐに異物を取り出してもらい、落ち着いてから体験した奇妙な出来事について話しました。そして聞きました。何が胃に入っていたのかを。


包丁の欠片、だったそうです。

そんなものを口に入れたら口やら喉やらも無事で済むはずはないのですが、胃の他に傷は無かったそうです。





もしかしたら私が思っていたほど店主さんの霊は良いものでは無かったのかもしれません。

お客様の霊、あれは店主さんの霊に引きずり込まれ亡くなってしまった者の霊かなにかなのだろうと考えてしまいます。

私が入った後に出て行ったお客様、あの方は店から出られたのだからまだ生きている人なのだと思います。その人が今、無事でいるのか、心配でなりません。


神裂「これで終わりですね」

浜面「怖いは怖いんだがそれより…」

御坂「めちゃめちゃ痛そうね…」

上条「その、怪我はもう平気なのか?」

神裂「平気ですよ、完治してます」

上条「なら良かった…」

打ち止め「なんで幽霊さんの料理は味が無いのに香りはあったのかなー?ってミサカはミサカは純粋な疑問を投げかけてみたり」

神裂「分かりません…ですが今思うと煮魚の定食とは違った感じだったかもしれません……案外昼時だったので隣の家からの香りだった…とかかもしれないですし、分からないことだらけでしたね」

滝壺「そのお店…残しておかないほうがよさそう」

浜面「犠牲者が増えるといけねぇしな」

一方通行「身勝手な理由で関係ねェ奴まで引きずり込もうとすンのは良くねェよなァ」

上条「一方通行がまともな事言ってる」

一方通行「…これ怒っていいよな?」

ステイル「君たちが暴れると会がお開きになってしまいそうだからやめて欲しいね」

打ち止め「この人だってまともな事言えるんだから!」

一方通行「なンでオマエが威張ってンだよ」

インデックス「とうまとうま、お腹すいた」

上条「話をぶった切っての空腹宣言にさすがの僕もビックリですよ?」

インデックス「だって本当にすいたんだもん」

ステイル「気づいたらもう夕方か。インデックスが空腹になるのも仕方ないな」

上条「しかし中断などしないのがこの会」

インデックス「けち」

上条「後三人だ、我慢しなさい」

浜面「じゃあさ、終わったらみんなで飯食いにいこうぜ!」

滝壺「賛成」

神裂「良いですね。ステイルも行くでしょう?」

ステイル「…参加させてもらおうかな」

打ち止め「みんなで…ごはん!ねえねえ!私たちも行こう!って、ミサカはミサカは心躍らせてみたり!」

一方通行「まァ…オマエが行きてェっっつうンなら」

上条「御坂も行くだろ?てか行こうぜ!」

御坂「もちろん行くつもりよ!」

上条「良かったなインデックス。みんなで行けるぞ」

インデックス「やったーー!!」

上条「そんじゃ話もついたことだし、そろそろ次、いっちゃいますか!」

上条「お次はー?」

滝壺「私…だね」

浜面「よっしゃぁまってましたぁあ!!」

御坂「うるさっ!」

上条「テンション高ぇな!」

浜面「当たり前だろうが!お前ら滝壺の癒しヴォイスで寝るんじゃねぇぞ!」

一方通行「怪談話聞くテンション間違えてンぞオマエ」

滝壺「話してもいいかな?」

浜面「あぁ!すまねえな!」

滝壺「それでは…えっと、私の話は、一年前…かな?そのくらいにあった話」

その頃の私は、あまり体の調子が良く無かった…。だから大事な用事以外ではあんまり部屋から出ないようにしてたんだけど、私の部屋には大きめの鏡があったの。でも普段からそんなに鏡見ることはなかった。だっておしゃれして外に出るような事も無かったし。

ある日ね、たまたま、ほんとにたまたま鏡が横目についたの。そしたらなぜか鏡が気になっちゃってね、ちょっと久しぶりに見てみようかなって思った。
それで、鏡の正面に立ってみたんだけど、なんか、おかしかった。

私の顔だけぼんやりした感じで、見えなかったの。

汚れてるのかもしれないって、軽く磨いてみたんだけど、全然変わらない。というか、顔の位置をずらしても顔だけ見えないんだから汚れじゃあないなって気づいた。でも、汚れじゃなきゃなんなんだろう…もしかして、心の病気なんじゃないか、って不安になった。

暇が出来た時病院に行ってみた。お医者さんに聞いたら、確かにそういう症状が出る例もあると言って、カウンセリングみたいの受けたりしたあとお薬貰って飲んだ。でもお医者さんは、これで治るかは分からない。確実に精神からくるものであるとは言えない って言ったの。

お医者さんの言った通り、何も変わらなかった。何度見ても私の顔はぼやけてる。変わった事といえば、横目で見ても横顔すべてぼやけてるって事に気づいたことくらい。

でも、何も害は無かったし別にいいかなって少し諦めてた。ある日外に出た時、その時は一人じゃなかったんだけどね、鏡を見る機会があったんだけど、その鏡でも私の顔はよく見えない。鏡の前で顔を、ペタペタ触ってたら一緒にいた人に、何してんのー?っていわれたから、正直に、顔がよく見えないって言ったの。そしたらその人、え?そんなに目ぇ悪かったけ?って言ったの。一緒に鏡見ながら。

その人からは鏡に映る私の顔は見えてたみたい。やっぱり、私自身の問題なんだなって感じた。その時に、私その人に病院行った事とか前から顔だけ見えてないって事とか詳しく話したの。何でその人にそんなに話したのか分からないけど、このままじゃあいけないんじゃないかって気持ちがその時すごく強くあった。

そしたらその人、知り合いに霊媒師の人がいるから紹介しようか?って言った。なんで霊媒師?って聞いたら、精神的なものでないならそういう可能性もあるでしょって。まあ冗談半分だったのかもだけどね。その人も。

でも折角だから見てもらおうと思ったの。紹介してもらえるなら。
それで連絡つないでもらって、その人と会えるのが一週間くらい後に決まった。そんなにすぐ会えるなら良かったって、その時は思ってた。

その話をした次の日ね、鏡見てみたの、そしたら何か違和感があった。なんだろってちょっと考えてみて、気づいた。

首までぼやけるようになってた、ぼやける範囲が広がってたの。

これは、どういう現象なんだろうって思った。なんとなく不安になった。でもその時はまだその程度の考えだった。

次の日ね、さらにぼやけるのが広がってたの。鎖骨のあたりまでいってた。不安から恐怖に変わってきた。これはおそらくまずいことになってるな、って、自分でも分かってきたの。

次の日は胸まで、その次の日はみぞおちあたりまで、次はへそあたりまでって、どんどん進んでいった。
次の日にはもう足の方まで来てた。
それだけじゃない。体が重たく、だるくかんじるように、なってきちゃった。以前お医者さんにもらった薬も効かない。
もう怖くなっちゃって、その日はずっと家で鏡の前に座ってた。そうしてないとどんどん事態が悪くなる気がしたの。



そして待ちに待った霊媒師さんとの約束の日が来た。一週間とは思えない程に、長く、長く感じた。もうその日には膝のあたりまでぼやけてたな…。目自体が悪くなってるように感じるくらいに。

霊媒師さんの所を訪れて、一言めに、
「相当重いでしょう」って言われた。この人は分かってくれる人だ、やっと不安から解放されるって…ほっとした。詳しく見るってことで霊媒師さんに言われた通り部屋におとなしく座ってた。
霊媒師さん私を前から後ろから見て、

「えっ」

って言ったの。もうすごく怖かったよその一言が。だって、専門の人が驚いてるのか動揺してるのか分からなかったけど、そんな感じの様子だったんだもん。なにか良くないものなのかなとか治せないのかなとかいろいろ考えちゃった。

どうしたんですか?って、聞いてみた。そしたら、霊媒師の方は「なんでもない、大丈夫だよ」って。
そのあと私の横になにか木の箱?みたいなのおいて、水かけたりしてた…私ぼーっとしてたのか、気がついたら声かけられててね、もう終わりましたよって。

確かに体が軽くなってた。手鏡渡されて、自分の顔見てみたらちゃんと見えた。当たり前のことなのに、すごく嬉しかったな…。
それで聞いてみた。なにが起きてたのか。そしたらね、

「重なっていました」って霊媒師さんが。
私の体に重なる形で幽霊みたいな…正しくは違うらしいんだけど、何かが存在しちゃってた、って。珍しい事だったからびっくりしてたみたい。

しかもそれが良くないタイプのものだったそうで、体全部に重なってたらどうなってたかは想像がつかないって言われた。

何度もその人にお礼言って、家に戻った。もう鏡に怯える必要は無いんだって思って安心して帰った。
大きな鏡の前に立って、私を見る。
あれ?
私って、こんな目、してたっけ?

滝壺「あの違和感は怖かったなぁ…これで、私の話はおしまい。…どうだったかな…」

浜面「そ、それ、今も違和感あるのか?」

滝壺「ううん…大丈夫。霊媒師さんに聞いたら、その憑いてたものが残留しちゃってるかも…って、時間とともに消えるし無害だから大丈夫って言ってて…その通りすぐに、消えた」

浜面「よ、良かった…今度何かあったらすぐに言ってくれよ!」

滝壺「うん…ありがとうね、はまづら」

上条「霊媒師さん紹介してもらえてよかったな…その人に感謝しねぇとな」

滝壺「うん、お礼、言った」

神裂「なぜ、その何かは滝壺さんにくっついてしまったんでしょうね…」

ステイル「似たようことができる術も無くはないが、鏡に映らなくなるという現象を引き起こすのは不可解だね…」






>>101の最後の辺りにある空白が意味深に見えて仕方がないけどこれも演出なのかな

>>102
ごめんなさいミスです…

打ち止め「なんか霊媒師さんとか出てくると凄い怖い話っぽいねー!!って、ミサカはミサカは率直な感想を述べてみる!」

一方通行「まァ怖い話だからなァ」

御坂「滝壺さんの声というか、話し方が怖さを増してたわね…」

インデックス「最後の方とかゾクッとしたんだよ」

上条「綺麗な声してるから語り部としてなんか…良いよな」

浜面「滝壺はやらねぇぞ!」

上条「誰も貰うなんていってねぇだろ!お父さんかお前は」

浜面「お父さんっていうか…」

滝壺「?」

浜面「へへへ」

上条「うわ気持ち悪い!」

浜面「気持ち悪い言うな!」

浜面「笑ってただけで気持ち悪い呼ばわりされるとは…」

滝壺「大丈夫。そんなはまづらを私は応援する」

浜面「…」

インデックス「とうま、次にいったほうがいいと思うんだよ。遅くなると困る人もいると思うんだよ」

上条「そうだな、腹減ったよな。じゃあ次、あ、浜面か。話してくれ!」


浜面「なんか適当な感じすんな…まあ話すけどよ」

浜面「あっでもこの話、滝壺だけはちょっと知ってるんだよな。悪いな、滝壺」

滝壺「ううん。私も部分的にしか知らないからちゃんと聞きたい」

上条「部分的?どういうことだ?」

浜面「まあまあ、それは話の中で言うよ」

浜面「そんじゃあ、始めるぞ」

これは、今年の夏…まぁ初夏ってくらいか?6月下旬辺りの事だ。
その日俺は夕方の6時頃一人で外散歩してたんだよ。たまにしたくならないか?そういう一人でただ歩くみたいな…まあいいや、まあ歩いてたんだよ。

そんでさ、ちょっと気分でいつも通らない道を通ってみようかなって思ったわけ。そしたらちょうど入ったことない、ていうか見た覚えすらない道見つけてさ、なんか、ワクワクしてきてそこ通ることにきめたんだ。

草が生い茂ってんだけどちゃんと道が出来ててさ、ゴールが見えないくらいには長かった。しかも所々に石を積み上げたようなものとか石に布被せたものとか置いてあって。
なんか神秘的だなーとか思いながらしばらくあるいてみた。

そこ歩いてるとさ、高い植物とか木とかで周りの都会的な風景が見えなくてさ、なんか別の世界にいるような不思議な感覚で、心地よかったんだよ。そんなでのんびり歩いてたらさ、ゴールが見えてきた。

あんだけ長いんだからどこかと繋がってると思ってたんだけど、行き止まりだった。少し道が広がって、最後には丸くスペースが出来てた。そこに、石の像が一体、置いてあった。地蔵のようで地蔵ではない、なんて言えばいいかな、コケシとトーテムポールを足して2で割ったような…いや、何言ってんだと思うだろうけどそんな感じだったんだよほんと。

だれがこんなとこにこんな変わった石像?かな?置いたんだよって思ったね。んでさ、これ写真撮っとけばあとで話題に出せるだろって思って写メったんだわ、スマホでね。

その時、一瞬、本当一瞬なんだけど、寒気がした。首の後ろ辺りがゾワッとしたんだよ。続いて感じたのは空気が重くなる感覚。本当にあるんだなって思った。何にもないのに、勝手に体が緊張してしまう感じだった。

ここにいちゃマズイ。戻らなければって直感で思った。ここまで一本道だった。まっすぐダッシュして帰るつもりで走った。

歩いてたからそこそこ時間かかってたけど走ればこの程度の距離すぐだろうと思ってた。たしかにすぐだった。


すぐに、石像のある所へ着いた。

いやいやいや、なんでこっちにもあんだよ、さっき無かっただろこんなスペースも石像も。
そこから来た道を見るとやはり一本道。迷うも何も無いはずだろ。一応今度は歩いて来た道を戻ってみた。

同じだ。またあのスペースと石像。石像の後ろは行き止まり。どうなってんだこの道はって、もう笑っちゃったよ。人間わけがわからなくなりすぎると笑っちまうんだなって。

そんで思った。そうだ、動画撮ってみよう、って。俺が体験してるこの状況は動画にどう写るのか、単純に興味がわいてな。さっそくスマホカメラを動画版にして、歩き出した。

まあ案の定、また同じ所に着く。
動画で見てもただその通りに映るだけ。当たり前だけどな。がっかりした。そんで、次に思ったのが、電話は通じるのか。電波はあった。こうなったら色々試してみようって事ですぐに行動に移した。滝壺に電話した。

普通に通じんの。もしもしって滝壺の声が聞こえて少し安心した。一人じゃないって思えてな。俺は今の自分が置かれてる状況を話した。もしかしたらおかしい人だと思われちまうかなとかもちょっと考えたんだけど、滝壺は真面目に向き合ってくれた。

んで、滝壺の提案で、電話をしながらもう一回帰ろうとする って事をやろうってなった。現実と繋がってる状態ならもしかしたら何か変わるかもってな。やってみた。

結果からいうと、変わらなかった。また同じ場所に着いた。電話も普通に通じてる。一旦切る事にした。そんで気づいたんだけど、充電が少なくなってたんだよ。これ切れたらおしまいなんじゃないか?って思って、滝壺に、充電少ないから必要な時だけ電話するよってメールしといた。

そこで改めて石像を見て、なにか、変だって感じた。これ、もともとこんなだったか?って何が変わったのかハッキリとは分からなかったけど、何かがおかしいって事は感じたんだよ。
その違和感に気づいてからかな、ずっとその像の前に立ってると気持ち悪くなってくるようになったんだ。離れたくて道を戻るといくらか楽になる。でもまた石像の場所に着いてしまう。その繰り返しになった。

そうやって何回も往復してる内に気づいた。

この石像、大きくなってきてる。

しかも石像が大きくなる毎に気持ちの悪い感覚も強くなってきてた。
わけがわからなかった。

でも往復せざるを得無い。道の真ん中で待機しようともしたけど、良くない気配が追ってきている感じがして、じっとしてられず進んでしまう。そんなことを繰り返しているうちに、石像は俺と同じくらいの大きさになっていた。

存在感を増していく石像と逃げられない状況。もう半泣きだったわ俺。てか泣いてたんじゃないかな。そんな俺に追い打ちをかけるように、石像から視線を感じた。

おかしいだろ、石像から視線って。そこまで存在感出てきちまったのかよって。思わず振り向いちゃったのよ石像の方、

その石像、すげぇ笑顔だった。あんな笑顔は初めてみたよ。恐怖を感じる満面の笑み。もうここにいたらおかしくなる!って思ってさ、走り出そうとしたわけ。そしたらさ、後ろから


『あと、一回』

声。
男とも女とも言えない合成音声みたいな声。
走って逃げたかった。逃げたかったけど、
『あと一回 』…。それってあと一回ここに到着したら何かが、起こってしまう、って事だよなって。

そう考えると動けなかった。動かなかった体が。そうしているとまた後ろから


『きゃはははははははははははははははああああああああああはははははははははああああああ』

って、小さな女の子みたいな声の笑い声から徐々に男の笑い声、叫び声に変化してってた。
俺はどうすることもできなくて、耳を塞いでしゃがみこんだ。
何で俺はこんな目にあってるんだっていう事しか考えられなかった。
しばらく何でだ何でだって、考えながらうずくまってたんだけど、なんかだんだんムカついてきた。
俺はただ散歩してただけなのになんだこのしうちはちくしょうってな。

んで、もうなかば投げやりになって反撃してやろうって思ってカメラをフラッシュありにして石像撮りまくった。何やってんだって感じだけどな…。

でも、そしたら変化があった。
石像の声が

『ああああああがああギアアアアアガギギキキアああああ』
って、ノイズが混じったみたいにブレ始めた。
効いてると思って俺は無心で撮り続けてたんだけど、手が震えてたのかな、タッチしちまったのか画像フォルダに画面が移っててさ、まあ大量の照らされる石像の写真ばっかなんだけど。

その中に一つ、それより変な写真。
まあ小さかった石像の写真なんだけど、ぐにゃぐにゃなんだ。そんで全体的に淡くオレンジ色になってた。
最初とった時は絶対そんなんじゃなかったのに。
しかもその写真、すげぇ嫌な感じするの。
消さなければいけない気がした。
消すべきである気がした。
震える手でその写真を選択、削除したよ。

そしたら バッ って、一気に風景が明るくなって、風が通って、体が軽くなった。今までの現象が嘘のように。
正しくは外の風やら景色やらを久しぶりに頭が認識した事によるものだったと思うぜ。

辺りを見回すとただ木やら草やらが茂ってるだけ。石像は無かったし道も無くなってた。きっと細い道を見つけたらへんからずっと幻覚でも見てたんだろうよ。

少しの間呆然とした後、一人でいる事が嫌になって取り敢えず人のたくさんいる道まで出た。久しぶりに自分以外の人見て少し感動すらしたよ。
そこで改めて写真フォルダ開いてみた。大量の、フラッシュによって光る写真。
でも、全部草が光ってるだけ。他には何も映ってなかった。

それより驚いたのが、大量の写真の前、録画モードで撮っていたムービー。

俺は確かに細い道を歩いては石像に到着歩いては石像に到着を繰り返すところを撮影していたはず。


それなのに、映っていたのはクルクルとその場で周る自分。
何もないところで。
俺は、何をしているんだ?って、動画に映る自分を見て思ったね。

その動画?もう削除しちまったよ。気持ち悪いしな…。

浜面「これが俺の体験した唯一のオカルト出来事だ!どうだ!」

上条「いや、普通に良かった!怖かったし!普通に!」

浜面「普通に連呼すんな!」

滝壺「そんな怖い事になってたんだ…電話の声が震えてたから心配だったんだけどね」

御坂「その石像にはどういう念が込められてたのかしらね」

浜面「分かんねぇけど絶対恨みの類だよありゃ…とばっちりもいいとこだけどなー」

ステイル(急に叫び声真似るから驚いたじゃないか……)ドキドキ

神裂(ステイル、ビックリしたんですね)フフ

インデックス「急に大きい声出した時はびっくりしたんだよ…一番どっきりしたのはこの話だね…」

上条「お前が跳ねたから舌噛んだんだけどな俺」

インデックス「とうまが頭にアゴ乗せてたのが悪いかも」

上条「だってちょうどいい位置にあったんだもの」

御坂「なっ、アンタ!そんな事してたの!?ずr…セクハラよ!それ!」

上条「セクハラになるの!?こんな事が!?」

御坂「なる!だから今後二度とそんな事するんじゃないわよ!」

インデックス「別に私はそんな気にしてないよ?」

御坂「アンタは気になんなくても私が気になるの!」

インデックス「短髪がきになるの?なんで?」

打ち止め「嫉妬ってやつかな?そうなのかな?って、ミサカはミサカはお姉さまを見つめてみる!」

滝壺「そういう関係、なんだ…」

御坂「違うから!そういう関係でもないし嫉妬でもない!」

上条「そんなカリカリすんなって御坂」ポンポン

御坂「な、な、なに、してんのよ!」

上条「え?あ!こういうのがセクハラになっちまうのか?!悪かった!」

一方通行「顔赤くなってンぞォ」ヒャハッ

神裂「本当だ…真っ赤…ふふ、可愛いですよ」

御坂「そ、そんな頭触られたくらい、で、赤くなんて…」

インデックス「短髪なんか嬉しそうなんだよ」

御坂「嬉しくないっ!!断じて!!」

上条「わ、悪かったって、御坂。もうしねぇよ」

御坂「う、いや、怒ってもないけど…」

一方通行「またして欲しいってかァ?」ニヤニヤ

御坂「それもない!!もうめんどくさい!!怒ってもないし喜んでもない!それでいいの!!」

上条「???怒ってるようにしか見えねぇけどな」

浜面「大将もいろいろ鈍いなぁ」

神裂(五和も苦労しますよねこれは)

上条「それにしても、もう次で最後かよ。はえぇなー。くそー」

一方通行「確かにはえェ」

インデックス「次でもう最後…ご飯は食べたいけど、この会が終わっちゃうのも残念かも」

神裂「楽しい時間はすぐ過ぎると言いますが、本当ですね」

ステイル「まあ、有意義な時間ではあったかな」

上条「インデックスもいたし、か?」

ステイル「…君は人を怒らせたいのかな?…まぁ、否定はしないが」

浜面「突然呼ばれて何かと思ったけど来て良かったぜ」

滝壺「うん、よかった」


御坂「締めみたいな雰囲気になってるけど、まだ、トリが残ってるのよ」

上条「ああ!そうだな!そしてそのトリを務めるのはーー」

打ち止め「はーーい!!私ですっ!って、ミサカはミサカは真っ直ぐ手を挙げてみたり!」

一方通行「期待してンぞ?」ニヤニヤ

打ち止め「むっ!そう言いながらも上手く話せないだろうとか思ってるね?って、ミサカはミサカは名推理をしてみる」

一方通行「よく分かったなァ」

放置気味になっちゃってましたが今日からまた進めてきます

打ち止め「むー!!絶対!怖がらせてやる!って、ミサカはミサカはムキになりつつ宣言してみる!!」

一方通行「そォか。楽しみだなァそいつは」

上条「ははは、仲良しだなお前らほんとに」

御坂「打ち止めと話してる時が一番優しい顔してるわよね一方通行」

浜面「俺にはあんな顔向けた事ねぇのにな」

一方通行「オマエ気持ち悪ィ事言ってる自覚あるかァ?」

浜面「気持ち悪いって!酷いぜあいつ!」

滝壺「大丈夫。そんな浜面でも私は応援する」

浜面「否定をしてほしかったんだがな!まあいっか!」

上条「カップルどもが俺を挟む形でワイワイしてやがる」

一方通行「だァれがカップルだ!」

上条「お前だぁ!リア充は爆発しろとまでは言わねぇ!でもな!非リアの目の前で二組のリア充カップルがいちゃついてるとリア充リア充非リアの魔のトライアングルが生まれるっていうそういうあれなんだよ!」

インデックス「とうまちょっとうるさいかも…」

ステイル「言いたい事まとまってから喋ることをおすすめするよ」

ステイル「それに君はインデックスとくっついているだろう…?それじゃあ、不満、だとでも言いたいのかなぁ??」

上条「い、いや、不満とかではないんだけど…怒ってらっしゃる…?」

神裂「怒ってますね」

打ち止め「え、えっと、そろそろ話してもいいのかな?って、ミサカはミサカは話を切ることに気まずさを感じつつ聞いてみたり」

上条「あ、あぁ!悪い悪い!始めてくれ!」

打ち止め「うん!でも最後かぁー、緊張する〜って、ミサカはミサカは胸に手を当ててみたり!」

上条「大丈夫!最初に話した一方通行だってできたんだ!お前にもできるさ!」

一方通行「多分悪気無しで言ってンだろォがムカつく」

打ち止め「大丈夫!がんばる!って、ミサカはミサカは決意してみたり!」

御坂(かわいい)

打ち止め「じゃあ始めるね!この話は、お家で起こった話!」

ヨミカワのお家で住み始めたばっかりのころなんだけどね、最初、家の中に赤ちゃんがいたの。ヨミカワの子なのかなーとか思ってたんだけどね、ヨミカワがお世話してるの見たことなかった。
だからね、なんでお世話しないの?って聞いてみたの。ほったらかしじゃかわいそうだなって。そしたらヨミカワは、キョトンとした顔しちゃって、「赤ちゃん?赤ちゃんがどこにいるじゃんよ?」って言ったの。

その赤ちゃん私にしか見えてなかったみたい。おばけなのかな?って思ったけど、赤ちゃんだから怖くなかった。

それにその赤ちゃんかわいくてね、頭なでなでしてあげようとしたら触れはしなかった。でも声かけると赤ちゃんも笑ったり反応はするの。

それがまたかわいくって、よくかまってあげてたの。一方通行には変な目で見られてたみたいだけどね…えへへ。
それで1週間くらいかな?そのくらいたったとき、いつものように喋りかけてたら、赤ちゃんも、真似するように喋ったの!私はびっくりしたけどね、それより嬉しかったの!私が育ててる感じがして…。

その日から、赤ちゃんはどんどん成長していったの。体も大きくなってるかんじしたし、ハイハイもできるようになったりって感じで。
嬉しかったんだけどね、どこまで大きくなるんだろって疑問に思えてきた。
まあ、そもそもなんでうちに現れたのかも分からないし、最終的にはどうすればいいんだろ?って今更ながら思っちゃってね。
ヨミカワとかに相談しようにも見えてないからね…一人でどうにかできるかなって不安になりはじめた。

その次の日くらいからね、成長が明らかに早くなったの。昨日までハイハイしたばっかだったのに次の日には立ってたり、その次の日からちゃんと言葉を喋れるようになってきたりね。

それで、喋れるようになったその日に、なんでうちにいるの?とかなまえは?とか聞いてみた。

そしたら名前は「はると」だって言った。なんでここにいるかは分からないの?ってきいてみた。そしたら、首を横に振った。
分かるけど、答えたくないの?ってきいたら、じっとこっちを見て一回だけ頷いた。

答えたくないってこの子が言ってるんだから無理に言わせるのはかわいそうだなって思ったし、ずっと会話してるとヨミカワたちに変な目で見られちゃうからその日はその辺でやめといた。

次の日、はるとはさらに大きくなってた。たぶん、小学校高学年くらいかな?そのくらいになってた。
あと、その頃気づいたことがあってね、はると、ヨミカワの方を見る時悲しそうな、辛そうな顔するの。
その時もきいてみたよ、ヨミカワがどうかしたの?ってね。でも、はるとはなにも言わなかった。

その次の日、はるとはもう高校生くらいになってた。
明らかに成長のペースが速くなってた。その時のはると、話しかけると答えてくれるんだけどね、それ以外ではずっとヨミカワの方見てるの。

もしかしてヨミカワとお話ししたいのかな?って思って、お話しする?って聞いてみたら、『ダメだよ』って。なんでダメなのかは私には分からなかったけどね、はるとがすごく真面目な顔してたから、きっと何かあるんだろうって思って黙ってた。

その日、いつもと違うことがあった。

夜、なんでか私起きちゃってね、近くにはるとがいることにきづいた。はるとから私の方に近づいてくるのは初めてだったからちょっとびっくりした。
しかも、私がはるとにきづくと話しかけてきた。

『明日、ヨミカワの事を見ておいて』

それだけ言ってどこかへ行っちゃったの。

次の日、はるとは大人になってた。もう成長ペースに関してはツッコまないことにしたよ。はると、相変わらずヨミカワの方みてる。
そうだ、ヨミカワの事見ててって言われたっけと思って、その日はヨミカワとずっと一緒にいようって決めたの。なんで私に見させるのかはわからないかったけど。ヨミカワも仕事がお休みみたいだったからね。

昼くらいからかな?ヨミカワの様子が少しおかしかったの。なんだかつらそうにしてた。ヨミカワは部屋で寝てるって言ったから私も部屋に行く事にした。

部屋に行って、ヨミカワは横になってたんだけど、すごいつらそうだった。寝てるのに、汗はかいてるしうなされるような声を出すし、とにかくすごいつらそうだった。

どうなってるのか、はるとにきいてみようって思って、リビングに戻った。

そしたらね、
朝見た時よりはるとが大人になってたの。お兄さんって感じだったのが、おじさんって感じに。
でも、その時はそれよりヨミカワが心配だったから、ヨミカワの具合が悪い事について何か知らないかきいてみた。そしたら、
『知ってる』
って言った。もしかしたら治し方も分かるかもと思ってそれもきいてみたんだけどね、それ以来ずっと無言になっちゃった。

一方通行に、ヨミカワの様子がおかしい事を言って、見てもらうよう頼んだ。そしたら一方通行も、確かにこれはおかしいなって。内部から〜とかずらされて〜とか色々言ってたけどよく分からなかった。

そのあと一方通行がヨミカワを病院に連れてってくれてね、電話で無事だって知らされた。ほっとした。
それでね、はるとはヨミカワが危険な状況だって教えてくれたんだと思って、お礼を言おうとおもったんだけど、

無表情だった。
はると、無表情でこっちみてたの。ちょっとびっくりしたよ。
でも、はるとのおかげでヨミカワが治ったよ、ありがとうって言ってみた。
そしたらはるとは、

『違うよ』

って言った。

違う?

違うって、なにが違うの?はるとはヨミカワを助けてくれたんじゃないの?って、きいてみたんだけど、はるとは無表情でこっちを見たまま、

『違うよ』 って。

無表情でそう繰り返すはるとが怖かった。そしたら一方通行が病院から帰ってきてね、ヨミカワ連れてってくれてありがとうって言いに駆け寄った。それで、またはるとの方を向いたんだけど、

はると、また年とってた。しかも、じっとこっちを見つめ続けてた。
私は言葉が出なくなった。それほど恐怖を感じていたってことかな。明確な怖さではないんだけど、良くないものと関わりを持ってしまったことにきづいた、そんな感覚。上手く言い表せないや、あの時の感じは。



『きみとでいいか』

突然はるとはそう言った。

続いて私の体に異変。

はるとの目から視線をずらせない。
はるとの目を見てると苦しくなる。
どうすることもできなかったよ。
そこでやっと確信した。ヨミカワの時もはるとはヨミカワを見つめていた。そしてヨミカワは苦しみ始めた。
はるとは具合が悪くなるのを予知して教えてくれたんじゃない、
はるとが、そうさせていたんだ。
はるとは、良くないモノだ。

苦しみは続いた。
一方通行が何か言ってたけどよく聞こえなかった。

苦しかったからじゃない。はるとに集中していたから。

はると、私の目の前でどんどん年老いていってた。

しわが増えた。
頬がこけた。
白髪になった。
歯がなくなった。
目元が窪んだ。
髪が無くなった。

どんどんどんどん、老いていった。

それといっしょに私も苦しくなっていった。はるとの髪が抜け落ちたあたりから、限界がきちゃって、意識がすーっと、途切れてった。
そんな状況なのにね、最後の事は録画した映像を見るように、はっきり、思い出せるの。


はるとは、年を取り続けてどんどん小さくなっていく。
そのまま赤ちゃんだったころの見た目にもどっちゃう。

私が初めてみた時と同じはると。

そのはるとが、私の目を見てこう言う。


『次は10年後』

打ち止め「これで、私の話はおしまい!どーだった?どーだったー!?って、ミサカはミサカは期待の眼差しを向けてみたり!」

御坂「よ、予想してたより怖かったかな…」

上条「話してる最中一回も ミサカはミサカは、っていわなかったのには驚いた」

一方通行「俺も何回言うか数えてやろうと思ってたンだがな」

打ち止め「二人は話の内容について感想してほしい!って、ミサカはミサカは憤慨してみる!」

打ち止め「おねえさまはちゃんとした感想くれたもん!二人もみならうといい!って、ミサカはミサカはお姉さまの膝にこっそり移動」

御坂「かわいい」

浜面「一方通行が寂しそう」

上条「本当だションボリしてる」

一方通行「スクラップになりてェってか」

浜上「「すみません気をつけます」」

ステイル「謝るくらいなら最初から言わなければいいのに…」

神裂「こういう絡みが好きなんですよ三人とも」

滝壺「三人とも…ほんとなかよし」

一方通行「別に仲良しってほどじゃァねェだろ」

御坂「十分仲良しよ」

ステイル「話が脱線してしまったが僕はこの話結構怖かったよ」

神裂「そうですね、私も怖かったです。やっぱり、最後に次は10年後っていわれたって事は、また来てしまうんでしょうかね…」

御坂「そうよ!大丈夫なの?!まだ解決してないって事じゃない!」

打ち止め「あっ!それは平気だよ!だって一方通行がやっつけてくれたから!」

御坂「えっ」

上条「いや、え?幽霊でしょ?相手」

打ち止め「詳しくはしらないんだけどね!あのあとすぐ気絶して起きたら病院だったし!」

打ち止め「でも一方通行が言ってくれたんだー! アイツは消しといてやった。もう気にする事はねェよって!」

御坂「一方通行…」

御坂(嘘…ね)

上条(打ち止めが怖がらないように、言ったんだな。こいつもなんだかんだ優しいとこあるんだよな。主に打ち止めにはだけど)

ステイル「…もし、本当に来てしまったら、どうするつもりだい?」

神裂「ス、ステイル!」

ステイル「後で知った方が、残酷だと思うよ」

一方通行「…分かンねェな、何の話をしてンだか」

ステイル「一方通行…」

一方通行「ただまァ、俺はコイツがどンな危険な目に遭ってようが守るって決めてンだよ。この先5年でも10年後でも、相手に例外なく、だ」

一方通行「…もし相手が幽霊なンて奇妙なもンだったとしてもなァ」

ステイル「…ふふ。随分と格好つけた事を言う」

打ち止め「なになに!?なんの話!?って、ミサカはミサカは興味津々!」

一方通行「何でもねェよ。オマエが聞いても難しくて分かンねェから気にすンな」

打ち止め「えぇー!なにそれなにそれ!きになる!きーにーなーるーーって、ミサカはミサカはちょっと子供っぽくはしゃいでみる!」

上条「…まぁ、一方通行がついてんなら心配はねぇな!」

御坂「まあ、そうね」

浜面「泣く子も幽霊も黙る一方通行だからな」

一方通行「変なキャッチフレーズ付けンな」

上条「しかし、楽しかったけど、もうおしまいなんだな。はえぇなー」

インデックス「まだ!まだ終わってないんだよとうま!みんなでご飯でしょ!」

打ち止め「わーー!楽しみっ!って、ミサカはミサカは手をブンブン振ってみる!」

一方通行「なンだァその動きはうっとォしい」

御坂「楽しみでじっとしてられないんでしょ」

滝壺「みんなでご飯…けっこう、楽しみ」

浜面「隣に座ろうな!絶対に!」

上条「馬鹿だな、隣だと話しにくいだろ。正面か斜めに座るといいらしいぞ」

浜面「そうなのか!大将良く知ってんな!よし滝壺、正面だ!」

御坂(そうなんだ…)

インデックス「良く知ってるねとうま!でも私はとうまの隣がいいな!」

上条「…俺の注文したものは俺が食うんだ。やらんぞ!」

インデックス「鋭い!今日のとうまは一筋縄ではいかないかも!」

御坂(そういう事ね…よかった)

神裂「ところで、何処に食事に行きますか?」

上条「そうだな!それを決めねぇと!みんな、何食いたいとかあるか?」

浜面「焼肉!」

ステイル「強いて言えばピザかな」

神裂「日本食を…」

一方通行「コーヒー」

インデックス「おすし!おすしがいいんだよ!」

上条「バラッバラだなお前ら!一方通行にいたっては食べ物じゃねぇし!」

一方通行「ちげェよ冷蔵庫にコーヒーまだあったろ。取れって意味だ」

上条「自分で取りなさい!」

御坂「確かにこのままじゃ埒があかないわね。私は何処でもいいけど…」

上条「うーーん……」

上条「うん、ジャンケンでいいよ、ジャンケンで決めようぜ」

御坂「考えるのやめたわね」

上条「じゃ、さっき候補あげたやつら!ジャンケンして決めてくれ!」

インデックス「おすしおすしおすし」

浜面「じゃあ、いくぜ!じゃーんけーん!!」

4人「「「「ぽん!!」」」」

上条「ってことで、焼肉に決まりましたぁ!」

浜面「よっし!」

インデックス「お肉!お肉!」

上条「お前肉でもよかったんだなやっぱり」

インデックス「もちろんなんだよ!ほら、とうま!早く準備しよう!」

上条「そうだな。腹減ったしさっさと行くか」

打ち止め「一方通行!はやくはやく!って、ミサカはミサカはなんだかノロノロしてる一方通行を急かしてみたり!」

一方通行「お前ずっと乗せてたから、足が痺れてンだろうが…」

ステイル「焼肉か、久しぶりだな…」

ステイル「……服に臭いが付いてしまうな」

神裂「ステイルその服お気に入りですからね」

神裂「そうしたら洗濯機の出番ですね!」

ステイル「…うれしそうだな」

神裂「マスターしましたから!」

御坂「ね、ねぇ」

上条「ん?なんだ?」

御坂「いや、その、なんていうか…今日の会けっこう楽しかった。誘ってくれたから、あ、ありがとね」

上条「そうか!いやむしろ俺はみんなに付き合ってもらった側だからな、こちらこそありがとうな!」

上条「また、こんな風に遊ぶ機会があるといいな」.

御坂「…そうね!」

浜面「大将!準備出来たから先外出てるぞー」

上条「あぁ、今行く」

上条「ここで食うか!ここ安いけど美味いんだよ」

インデックス「いっぱいお肉食べていいとこ?!」

上条「ん?あぁ、食べ放題もちゃんとあるぞ!」

神裂「!」

ステイル「?どうかしたか?」

神裂「…いえ、少し驚いただけです。大丈夫…不思議なことではないですよね」

ステイル「?」

一方通行「……」

浜面「入ろうぜ〜もう腹減って仕方ない」

上条「そうだな、入るか!」

店員「いらっしゃいませー!えーっと、お客様は…」

店員「10名様でよろしいですか?」

上条「?いや、9人、のはず」

上条「えっと、2、4、6、8、…あ…」

御坂「どうしたのかしら…?…メール?」

御坂「えーっと、…あ…」



『後ろ』

一方通行「打ち止め、ちょっとこっち来とけ」

打ち止め「?」

一方通行「俺の横に来とけっつてンだ」

打ち止め「いいけど、どうしたのかな?人肌が恋しくなっちゃったのかな?って、ミサカはミサカは茶化してみる」

一方通行「そうじゃねェよ」


上条「なあ、御坂…」

御坂「大丈夫、気づいてる」

御坂(ふぅ…大丈夫、みんないるじゃない。振り向いても、何も起きない、何も…してこない)


御坂「……」クルッ






黒子「おっ姉ぇえーーーーさまぁああ!!!」

御坂「うるっさい!突然後ろに移動してきてなんなの?」

黒子「だ、だって…わたくしを置いてけぼりにして、皆様でワイワイワイワイと…」

御坂「だってアンタ仕事って言ってたじゃない!」

黒子「終わりましたの!帰ってみたら夕飯時だというのにお姉さまがいらっしゃらなくて、心配になって外へ飛び出し見つけ出しましたの!」

御坂「メールしてくれれば返信したわよ」

黒子「電話はしましたの!しかしどうやら電源が付いてなかったご様子で…」

御坂「あー…それはごめん。電源つけたのちょっと前だから…」

打ち止め「おねえさまのお友達なのかな?って、ミサカはミサカはひょっこり覗いてみる!」

一方通行「!馬ッ鹿!!見られンな!」

黒子「?…!?小さい…お姉さま…」

打ち止め「あっ!おねえさまの親友の、黒子だ!って、ミサカはミサカは…」

黒子「はぁあ!!いつ見ても可愛いぃいい!!ナデナデしても、よろしいですの?!てかしますの!!」ヒュンッ

打ち止め「わぁ!瞬間移動!すごいすごい!」

黒子「こんなにかわいい貴方の方がよっぽど凄いですの!あぁあ…2人もお姉さまが近くに…ハッ!もしやこれは夢にまで見たお姉さまサンドが出来る千載一遇のチャンスなのでは?!そうと決まれば小さいお姉さま!こちらに!どうぞこちらに!!」

打ち止め「え、えっと…」ビクッ

一方通行「テメエ打ち止めビビらせてンじゃァねェぞォ!!」




上条「騒がしくなったな…あっ店員さん、やっぱ10人になっても平気ですか?」

店員「はい」

ステイル「君はあの子が来るのが見えたんだね」

神裂「えぇ、急だったので、身構えてしまいましたが、能力だと分かったので」

浜面「もうあいつも入れてみんなで食おうぜ大将」

滝壺「大勢の方が、楽しそう」

上条「おう、そのつもりだ」

インデックス「とうま?はやくはいろ?」

上条「そうだな、待たせたなインデックス。
おーい!黒子!お前も飯食うだろ?」

黒子「是非参加させてくださいまし!」

御坂「良かったわね……ただ、他の人に迷惑かけんじゃないわよ?」

黒子「わかってますの!」


上条「……」


インデックス「とうま?入らないの?いい加減お腹すいて倒れそうなんだよ」

上条「あぁ、わりぃ入るよ。
ただ…夏休み終わっちまうけど、この会開いて良かったなってさ」

インデックス「うん。楽しかったかも!最後に良い夏休みにできて良かったねとうま」

上条「あぁ!俺は今珍しく幸福だ!宿題とか終わってねぇけど!」

上条「じゃあ、みんな!適当に座ってくれ!」

打ち止め「一方通行、こっちこっち!」

一方通行「ひっぱンな」

浜面「滝壺、ここでいいか?」

滝壺「うん、ありがとう」

神裂「じゃあ私はここで」

ステイル「隣失礼するよ」

インデックス「隣はとうまのぶん開けとくんだよ!」

黒子「お姉さま!ささっ!こちらへ!」

御坂「はいはい…あっ、アイツと近い…」

上条「みんな座ったな?…それでは!」

上条「これより怖い話大会二次会、焼肉祭りを始めます!」



おわり


おわりです。
おつきあいしてくださった方ありがとうございました。

不安の種とか洋介犬さんの漫画とか好きだったので名前出した方いて嬉しかったです

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