やはり俺のEXVSは間違っている。 (65)
俺ガイル×ガンダムEXVSシリーズSSです。
アニメのみで原作未読のため、地の文に雰囲気が乗ってれば程度です。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441939136
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「人生とは、戦いである。
よく聞く格言だが、違うのではないか。
戦うことすら出来ない、搾取されるだけの弱者も当然いる。
強者は戦わずとも全てを手に入れることだって出来る。
ここで一つの疑問が浮かび上がる。
果たしてぼっちはどちらだろうか。
答えはどちらでもない。
争いは同じレベルで起こるのだ。
人と極力関わらないように努めているプロぼっちにとっては、戦いなど起こり得ないのだ。
戦いが起こらないからといって、弱者とはまた違うのだ。
"戦えない"のではなく"戦わない"のだ。
よって、今後は戦争が起きないように「世界ぼっち化計画」を提唱したい。
2-F 比企谷八幡」
声が止んだ瞬間、前頭部に痛みが走った。
「比企谷、貴様は何故爆熱ゴッドフィンガーを受けているのか分かるか?」
俺の頭をミリミリさせながら言うのは、担任の婚活戦士アラサー(平塚静先生)である。
あ、名前と説明逆になってた。
「へ、平和への意識が足りてなかった…からですかね?」
これは近代史のレポートだ。
どこかのクソイケメンが目指しているだろう"優しい世界。"をイメージして書いたんだが…
てか、日本をインドにしたいとか無茶苦茶なこと言ってないし、別にこれでよくね?
「そういう問題じゃない。結局のところ、君はぼっちを肯定したいだけではないか!」
何を言ってるんだこのアラサーは。
ぼっちは至高、セペダは至宝ってよく言うじゃねぇか。
そもそもアラサー独身女なんて"ぼっち・ザ・ぼっち"と言っても過言ではないじゃねぇか。
「ひ・き・が・やぁ?今失礼なこと考えなかったか?ヒートエンドされたいのか?」
「なななな何も考えてないですって!先生がキレイすぎて言葉を失ってただけですってば!」
何なの?この人ニュータイプなの?宇宙上がったの?
「全く君は思ってもないことをペラペラペラペラと。まあいい、君にやらせようと思っていたものがあるんだ。恐らく君の得意分野ではあるはずだ」
俺にやらせること?てか得意分野?
何だろ。
スニーキングミッションとか?
俺にかかれば段ボール無しでクリア出来るまである。
「まずはこれを君に渡そう。本体は持っているな?」
そう言って俺に渡してきたのは一つのゲームソフトだった。
「何々?『機動戦士ガンダム エクストリームバーサスフルブースト』?PS3は一応持ってますが」
八幡知ってるよ。
これ動物園のチケットでしょ?
戸塚と一緒にプリクラ撮ったときにチラッと見えたゲームのコンシューマ版でしょ?
キャーキャー奇声を上げまくる猿がたくさん居た奴だよね?
「そうだ。君にはこれで私に勝てるまでやりこんで貰う。私は連ジからやっているからな。そんじょそこらの奴には負けんぞ?」
うっわ、そのドヤ顔うっざ。
まあ、言われたからにはやらなきゃいけねぇんだろうな。
ひたすらトレモにヒキコモリガヤくんしてやる。
ぼっちなめんな!
「因みにだが、このゲームは2on2だ。味方との協力なくして勝利は勝ち取れんぞ?」
えっ?何そのクソゲー?
ポケモン赤版でずっとユンゲラー使ってた俺にどうしろと?
そのときは見るに見兼ねた小町が交換してくれたんだっけな。
小町に頼んでみるか。
「分かりました、練習したいんで今日はもう帰ってもいいですか?」
「仕方ない。今日だけだぞ?因みにだ、これは君の孤独体質改善のためということで、奉仕部にも伝えておくからな」
まぁ、最近依頼もないしいいんじゃないかな?
そうなったらあいつらに対戦相手になってもらえそうだし。
雪ノ下が嬉々として殺しにくる様が目に浮かぶ。
「ありがとうございます。じゃ、さようなら」
そう言って、俺は指導室から出た。
とりあえず帰って小町に相談だな。
冷やかされるから基本相談しない俺だが、エンジェル小町は別だ。
公園のベンチでソフトクリームでも舐めながら相談したい。
勿論願望だが。
あっ、その前に動物園でも見に行くか。
やる前にどんなゲームか知っておきたいし。
俺は盗んでないバイセコゥで走り出し、帰宅途中のゲーセンに向かった。
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さて、ゲーセンのお目当てのエリアに着いた訳だが。
「めっちゃ人いんのな…」
つい独り言が出てしまうくらいに人、人、人。
そんなに人気だとは知らなかった。
だって俺、ぼっちだし?
というか、これゲーム違くないか?
エクストリームバーサス、マキシブーストぉ?
こういうときはグーグルさんに頼るに限る。
ほうほう、さっき先生に貰ったソフトの次回作か。
まだコンシューマ版がないから、フルブーストの方をくれたんだな。
流石に学生に金を使わせまくるのはマズイしな…
先生も考えてくれたんだろう。
「はぁ?ちゃんと今マジ盾したべ?ちょっとマジでおかしすぎるっしょ~?」
うわぁ、どっかで聞いたような声だよ。
知り合い?いや、顔見知りか。
顔見知りとこんなところで会いたくなかったな…
「戸部はレバーの入力が甘いんだよ。もっと丁寧に操作したらいいんじゃないかな?」
やっぱりこいつも一緒か。
こいつらもこのゲームやってたんだな。
何か逃走心湧いてきた。
こいつら相手だと、ゲームに負けても負け、勝っても負けの空気になりそう。
「マジ隼人くんのアドバイス助かるっしょ!よくよく考えたらレバー前に倒してなかったっぽいし!」
「そういうこともあるよな。人も並んでるし、さっさと次のクレ消費しよう」
なるほど、100円2クレって奴か。
だからこんなに人がいるのか。
「隼人くんマジ何乗る~?」
「そうだね、僕は何でもいいから戸部から決めなよ」
ここでも葉山のイケメン力出してるんすか。
というか「乗る」ってどういうことだよ。
コックピット型の筐体じゃないよね?これ?
「うーん、テンションアゲアゲでいきたいしこれ乗るっしょ!」
乗るはこのゲームの用語なんですね、八幡分かりました。
「戸部はシャイニングか。なら僕は下がるよ」
「おっ、隼人くんのサバーニャきた~!隼人くんマジ本気じゃん!」
マジ本気ってなんだよおい。
マジマジってか。本気マジってか。
ゲシュタルト崩壊しそうだからやめろ。
そして対戦開始。
相手はガンダムAGE-2とかいうめちゃくちゃカッコいいのと、エピオンだ。
ガンダムは00までしか見てなかったが、このAGE-2ってのがカッコいいし見てもいいかもしれん。
今気付いたんだが、このゲームは色んな作品の機体で戦うゲームなんだな。
普通に興味が湧いてきたぞ。
「くっ、やはり近付かれるとキツいな…」
ほほう。
サバーニャは遠距離戦が得意な機体なのは原作通りか。
そして相手のエピオン。
近距離戦しか出来ないが、近距離だと鬼のように強いのな。
「隼人くん今助けるっしょ~!スーパーモードでマジ剣道しちゃうっしょ!」
戸部の何だか赤いリングで囲われたシャイニングがエピオンの体力を削り切った。
これでこいつらの勝ち…ってあれ?
左上のゲージが減っただけで終わってない?
「すまない、助かったよ。だが、もう戸部は持たなそうだな…」
すぐに戸部のシャイニングがめちゃくちゃカッコいいAGE-2に落とされる。
おっ、左上のゲージの減りがちょっと少ないな。
機体によって減る量が違ってくるのか。
俺がこのゲームを理解しようと考えている間に、対戦は佳境に入ったようだ。
「エピオン、待ってたよ!」
葉山がそう言うと、サバーニャは自分にシールドビットを貼り、エピオンの攻撃を防ぎながらビーム撃って勝利した。
「隼人くんマジやるっしょ~!キレイにワンチャン掴んでいくぅ!」
「ハハッ、たまたま作戦勝ち出来ただけさ。さて、次はどんな機体で来るかだな…」
入ってきた機体はダブルオークアンタフルセイバーにサンドロック。
青ざめた顔をしている二人。
対戦は圧倒的だった。
サンドロックがサバーニャに絶妙な距離感でひたすら嫌がらせをしながら、シャイニングにもちょっかいをかける。
フルセイバーは射撃バリアでひたすらサバーニャを殴り、シャイニングが近寄ってきたら3連ビーム+何か投げてたら勝手に死んでいった。
このゲームをやったことのない俺でも分かった。
これは相性ゲーだと。
これはクソゲーだと。
そして何より、キャラパワーの差があるゲームだと。
試合が終わり、何も言わずにトボトボと二人は帰っていった。
そこで俺はこのゲームをほぼ理解することが出来た。
「やはり強キャラのパワーに頼らないのは間違っている」
続く
フルセイバーもナイチンも使ってる分には楽しいから…
対面来たら親の仇かってくらいキレそうになるけど。
とりあえず今回はここまで。
続きは夜にでも投稿します。
八幡の使う機体は決まってますが、他のキャラがまだ決まってません。
いい案があれば教えてください!(フルブDLC組まででお願いします)
夜に投稿出来なくてすいません。
30分頃から投下始めます。
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俺はその後、ゲーセンを出た。
帰宅の最中にも勉強を欠かさない俺っち、マジ優等生っしょ!
おっと、人間強度が40くらい下がりかけた。
まあ、最中と行っても1人でサイゼにいるんですけどね。
自転車に乗りながら、もしくは押しながらスマホを見るようなみっともないマネは絶対にしてたまるか。
話が逸れたな、やるならモチベーションが高いうちに限る。
先程のマキシブーストではなく、フルブーストのwikiを熟読中という訳だ。
wikiを見て気付いたことだが、このゲームDLC追加機体多すぎない…?
エルMk-IIとかザク頭Zとか誰が買うのこれ?
初心者指南のページも読み終え、基本的な戦術、セオリー等も覚えた。
先程の葉山と戸部の3000コスト0落ち作戦の意味も理解出来た。
俗に言う動画勢以下の感想だが。
満足した俺はPOPなメロンソーダを飲み干し、颯爽と帰路についたのであった。
帰宅早々、埃の被っていたPS3を取り出し、ゲームのインストールを始めた。
wikiの内容を思い出しながらも、インストールは進んでいく。
俺は考える。
何から始めるべきだろうか。
「うーん…」
一頻り考え、結論は出た。
まずは操作性に慣れなきゃ話は始まらんからな。
せっかく100機体以上から選べるんだ。
好きな機体を選ぼう。
そして、とりあえず機体を動かすところから始めよう。
八幡くん、まずは歩くことだけを考えてっ!
「こうして見ると、機体数えげつないな…」
アーケードモードの機体選択画面を見ているんだが、流石のボリューム。
それぞれに特徴もあるし、この中から自分に合った機体を探すだけでも一苦労だろうな。
だが、俺が重視するのは勿論、強さだ。
どんなに扱いにくいキャラでもいい。
強ければ何でもいいんだ。
どんなキャラが出てきても対応出来る、圧倒的パワー。
好きな機体?強い機体です。
"勝つためには一番強いキャラを使うべき"だって、どこかのプロゲーマーさんも言ってたしな。
俺はスマホを取り出し、グーグルさんに質問してみた。
「『EXVSFB 強キャラ』っと…」
検索結果は簡単だった。
つまるところ俺が使うべき機体は
・バンシィ・ノルン
・サンドロック
・ブリッツ
・リ・ガズィ
の4つに絞られた。
2500コストはあまりオススメ出来ないみたいだ。
とりあえず全部使って考えてみるか…
あらかた機体を選ぼうと見てみたが、ここで重要なことに気付いた。
「全部DLC追加機体じゃん…」
俺は泣く泣くPSNチケットを求め、コンビニへ向かった。
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帰ってくるなり、小町が飛び出してきた。
「あれ?お兄ちゃんどこ行ってたの?ご飯出来たからせっかく呼びに行ったのに!小町的にポイント超低いよ?」
さほど怒っていないんだろうが、わざと顔を膨れさせてみせる小町。
どうだ?俺の妹。
世界一可愛いだろ?
誰にも渡さん。
むしろ俺が貰いたいまである。
「すまん、買い忘れたものがあったからコンビニ行ってたわ」
「へぇ~。そこでプリンでも買ってきてくれたら小町ポイントプラマイゼロだったのになぁ」
流石小町さん恐ろしい娘!
「だから悪かったって。じゃあ飯にしようか」
「そうだね!冷めちゃう前に食べよ!」
両親はいつものように帰っておらず、小町と二人で食卓を囲む。
小町の愛情たっぷりの味噌汁(当社比)を飲んでいると、小町が口を開いた。
「部屋に呼びに行ったときに見たんだけど、お兄ちゃんフルブ買ったんだ!」
電源こそ消していたものの、出しっ放しだったしな。
というか何で小町がこのタイトル知ってるの?
「ああ。と言っても平塚先生に貰ったんだけどな。何でもこのゲームで強くなって、俺の孤独体質を改善しろって話だな」
「お兄ちゃんまずは相方から探さなきゃいけないからね…」
相方か、悪くない響きだ。
小町が相方か。
むしろ愛方?
「そうなんだよ。だから小町にお願いしようと思ってたんだ」
小町はしきりに「うーん」と悩んでいる。
俺はお前のためなら頑張るんだけどな。
キミのためなら死ねる。
「せっかくだから、小町以外の人と組んだ方がいいんじゃないかな?小町固定相方いるし」
「その相方は誰だ!あいつか!川何とか弟か!今すぐあいつをここに呼べ!小町の相方ポジションにいるなんて…戦争だろうがっ…!」
あーあ。
八幡的に超ポイント低い。
てかこのゲームやってたのね…
「確かに大志くんだけど、小町からお願いして相方になってもらったんだよ?大志くんのリ・ガズィ、学校じゃ誰も倒せないくらい強いんだから!」
なるほど。
俺がそれより強くなれば、小町は大志と組む必要がなくなる。
そういうことだな?
絶対殺す。
俺も使おうと思っていたが、リ・ガズィはもう使わん。
今日からお前の名前はクソ飛行機だ。
異論は戸塚以外認めん。
「そうか、なら仕方ない。だけど、家に居るときは練習相手になってくれるよな?」
「それは勿論だよ!お兄ちゃんのためだもん!あっ、今のポイント高い!」
そもそも俺の小町への好感度なんてカンストしてるんだけどな。
だが、それにしても助かる。
経験者らしい小町にアドバイスを貰えるのは有難い限りだ。
小町の協力も得られることになり、気持ち良く晩飯を平らげた。
やっぱり小町はエンジェルだな。
初対面じゃないのにこんなに胸が疼くなんてな。
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晩飯の後、風呂に入った俺と小町(勿論一緒ではない)。
どうせならと思い、DLC機体を全部買っていると、小町が部屋にやって来た。
どうやら早速指南してくれるそうだ。
「それでお兄ちゃんは何使うか決めた?」
やっぱりそこからだよな。
しかし、出来るお兄ちゃんはもう決めてあるのだ。
「とりあえず候補は。ちょっとやってみていいか?」
「いいよ!お兄ちゃんが何を選ぶか楽しみだなぁ!」
ワクワクしている小町を尻目に、俺は疲れた顔をしたリディを選ぶ。
「うわっ、いきなりノルン選ぶとか。ゴミぃちゃん早速ググったでしょ…」
「悪いか。どうせなら強い機体を使うに決まってるだろ。ところでお前は何を使ってるんだ?」
至極当然の疑問である。
大志のクソ飛行機に合わせる機体。
プロ動画勢以下の俺には、2500コストであることしか分からんが。
「えっ?ゴッドで分からん殺しのクソゲーしてるんだけど」
さも当たり前のような口ぶり。
てか、小町の口から分からん殺しとかクソゲーとか聞きたくなかった!
「そ、そうか…」
よし、一旦忘れて機体チェックだ!
お兄ちゃん張り切っちゃうぞー!
まずはバンシィ・ノルンを使ってみた。
まだまだ操作が覚束ない俺だが、小町の的確な教えで特性は理解出来た。
こちらがそのハイライトです。
「お兄ちゃん。ノルンの強味を教えるね?まとめて言っちゃうからね?一回しか言わないよ?」
おっ、本気モード入りました。
俺が頷くと、小町は喋り始めた。
「まずは機動力ね?基本的な3000コストのブースト回数、これが7回くらいなんだけどさ?ノルンは8回なの。要するに、1回多く行動出来るって訳。色んな択からジャンケンしていく対戦ゲームにおいて、その1回のアドバンテージがどれだけ強いか分かる?」
何かめちゃめちゃ詳しいんだけど。
お兄ちゃんビックリ。
「おう。3段ジャンプ出来るレイが分かりやすく強い要因と似たようなもんだろ?」
「そういうこと。最高コストの3000がブースト7回、ということはその下のコストは?」
「なるほど、全機体屈指の機動力を持ってるってことか」
北斗拾えるのかよ!
そして凄く分かりやすい。
「おう。3段ジャンプ出来るレイが分かりやすく強い要因と似たようなもんだろ?」
「そういうこと。最高コストの3000がブースト7回、ということはその下のコストは?」
「なるほど、全機体屈指の機動力を持ってるってことか」
北斗拾えるのかよ!
そして凄く分かりやすい。
「よく出来ました!次は武装ね?まずはメインのビームマグナム。ビームが太くて高威力、そして手動リロード。普通のビームライフルより強いメインを圧倒的機動力でばら撒けるの。そして問題のサブ。Nサブの一発一発誘導し直すクソサブに、火力の底上げとか近距離で使える横サブ、更には設置型で格闘拒否の後サブも持ってるの。Nと横はメインからキャンセルすることで自由落下に移れる優れもの。あの機動力を持ちながら、どこでも着地に移れて性能的にも強いサブ。弱い訳がないよ!」
「そこら辺はゲームに慣れたら理解できそうだな」
何なのこの娘。
ユキペディアさん並の情報量。
「そうだね!まだまだ特格とか特射とか強味はたくさんあるけど、他の機体が詰まってるしとりあえずこんなとこかな!」
以上、ハイライト。
大人の事情を感じるので、次の機体に移ろう。
次はサンドロックを使ってみた。
動かしてみて思ったんだが、こいつ速い気がする。
「はい、じゃあサンドロックの解説ね。だーいぶ端折るけど気にしないで。まずはメインのガトリングね。普通に性能高いし、近距離が得意なサンドロックが近づくために適してるの。次はサブ。レバー入れで性能が変わるんだけど、中々厄介。ラシード機は射撃バリアしながら3発ビーム、アウダ機は突っ込んで斬りつけてスタン。どちらもクソ性能してて強いの。そして何より特射のショーテル。近距離で押し付けも出来るし自衛も出来るしメインから追撃出来たり何でもござれ。極めつけは格CSのゼロシステム。一回の出撃で一回限りだけど、完全に誘導を切ってくれるの。正直言って、2000コストが持っていい性能じゃない、クソ武装だね」
「誘導を切るって、それの何が強いんだ?」
小町さん口悪くなってない?
「相手のビームだったりが全然違うところに飛んでいったり、格闘が何も無いところに吸い寄せられちゃうって感じかな?ゲーム慣れしたらクソさが理解出来るよ!」
「習うより慣れろって奴だな」
ちょっと小町さん!?
さっきから思ってたけど、クソとか乙女が言わないの!
最後はブリッツだ。
余談だが、小町が使わなくなったらしいRAPを借りた。
RAPを叩きながら「僕のピアノ…」ってボケてみたが、小町は聞こえなかったようだ。
絶対無視じゃないよね?!
使ってみると、普通に使いやすそうな武装が揃ってるって印象だな。
この特格の消える奴はミラコロか。
「はい解説。平均的なビームライフル。足止め、メインの節約に使えるサブ、アシストのイージスのゲロビね。ここまでは普通の2000コストらしい良機体だよ。ここまでは。問題はレバー入れイージスの掴みからの爆発による拘束からの片追い&放置。振りやすい格闘。格闘拒否やコンボに近距離での着地取りなどに使えるアンカー。最後はさっきのゼロシステムと似た性能のミラージュコロイド。メインからキャンセルで自由落下も出来てかつ誘導切り。しかも溜まりさえすれば何回でも使えるの。何回でも使えるが故に、無理やり敵に触りに行けるし逃げにも使える。やっぱり誘導切り武装持ちってだけで強いね!」
あれ?今更だけど、こんなにこのゲーム好きなの?
すごい饒舌なんだけど…
「それにしても、このミラコロの仕様気に入ったな」
消えながら誘導を切る、ステルスヒッキーと呼ばれる(自称)俺にピッタリの機体じゃないか?
小町の解説を聞く限り、正統派の皮を被った捻くれ機体っぽいし。
「いいんじゃないかな?強機体とは言え、基本的な事が出来なきゃ勝てない機体だし。お兄ちゃんのスキルアップをしながら機体の使い込みが出来て丁度いいね!」
「1から10まで教えてくれてサンキューな。お前のために頑張るよ」
これは嘘偽りない俺の本心だった。
何故なら、川何とか弟をゲームで殺してやらなきゃいけないからな。
「お兄ちゃん、それポイント高すぎるよぉ…」
顔を赤らめたような小町はそう言い残し、俺の部屋から去っていった。
「さて、アーケードモードで練習するか…」
気合を入れて始めた。
しばらくすると、朝以外は基本鳴らないスマホさんが鳴った。
この音はメールのようだ。
スタートボタンで止めて確認すると…
_______________
まずはアーケードモードを全部クリアしてね!
そのときに意識して欲しいのが、格闘コンボ!
始動別の火力重視コン、拘束コン、離脱コンだね!
分からなかったら小町にすぐ聞くこと!
愛する妹 小町より(はあと)
_______________
こ、これは…
某ダイヤモンドのエースの現行エースくらいメラメラ燃えて来たぞ!
「やはり俺の妹がガンダム勢なのはまちがっている。」
続く
今回はここまで。
ブリッツでシャッフルしてるときに、相方がAGE-2になってこのSSを思い付きました。
あと一応補足を
「25コスはオススメ出来ない」の件ですが、
フルブのゲームシステムにガチで固定するなら"個人的に"25が合ってないと思ってるだけです。
普通にギス2とか害悪だと思ってます。
続きはまた朝方にでも。
朝方とはいったい何だったのか…
遅れましたが、投下します。
ギスギスの害悪感はヤバい
*******************
ちょっと憂鬱な朝がやってきた。
何故なら相方探しをしなきゃならんからな。
でも、一応は考えてるんだぜ?
第一候補は戸塚、第二候補は彩加、第三候補は天使だ。
我ながら完璧な人選だな。
そうだそうだ。
昨日は結局、アーケードモードのCコースをクリアすることが出来なかったんだ。
4回コンティニューしてもクリア出来なかったからふて寝してやった。
その代わりと言っては何だが、全機体のwikiを読んでおいた。
したらばのランクスレも読み、組むならどんな機体か等学んでおいた。
これで戸塚がどんな機体を使おうとも安心だな!
それにしても今日は騒がしくないな。
いつもは小町が起こしに来る頃なんだが…
ふとスマホの時計を見ると、理由が分かった。
「もう学校始まってるじゃねーか!俺を見捨てたのか小町ィ!」
遅れてるときって、何故かゆっくりしたくなりませんか?
俺はなる。
どう足掻いても遅刻なのに変わりはないからな。
そういうことでゆっくり向かっていると、見知った奴が歩いているのを見つけた。
しかし、今は遅刻している身。
急いで向かわなきゃいけないから話し掛けれねえなぁ悲しいなぁ。
そのまま通り過ぎようとしたら、声を掛けられてしまった。
「比企谷!アンタも遅刻かい?」
名前まで言われてしまったんだ、振り向くしかあるまい。
自転車を停めて、声の主を待つ。
俺が待っていると分かるや、小走りでやって来た。
「何だ、お前も遅刻か」
銀髪ポニテ!ぶっちぎりの怖いやつ!
弟への殺意を抑え、普段通りに接する。
「昨日は夜遅くまで大志の練習に付き合ってやってたからね。そういうアンタは?」
「平塚先生から貰ったゲームやってた。もしかして、練習ってフルブのか?」
川何とかさんもフルブやれたの?!
いやいやそんなまさかねー。
「比企谷もフルブ始めたのか?そうなんだよ。ひたすら横ブンしてくるクアンタから逃げる練習をしてたんだ」
「そうだ、昨日から始めたばかりでな。お前もやってるなんてアレだ、なんつーか、意外だわ」
素直な感想だった。
てか川何とかさん何使ってるんだろ?
「私も大志の練習に付き合ってるくらいだけどね。海老名からは固定相方になってくれって誘われてるんだけど、迷ってるところ」
「海老名さんからか。だったら別にいいんじゃねえの?お前は普段何使ってるんだ?」
海老名さんまでやってるとは驚きだ。
実はクラス中皆やってたりしてな。
「さっきも言った通り、私はクアンタだよ。海老名はローゼン使ってて、相性いいからって組みたがってるんだ。ま、アンタが言うなら組んでみてもいいかな」
「おう、組める相手と組んどきな。じゃ、学校行くか」
こうして俺達は学校へ向かった。
平塚先生にこってり搾られたのはまた別の話。
さて、待ちに待った昼休み、のはずだったが。
昼前に雨が降ってきて、教室で昼飯を食うハメになってしまった。
おてんこ様許すまじ。
太陽出せよ太陽。
仕方なく一人で飯を食ってると、一人の天使が舞い降りた。
「はっちまーん!良かったら一緒にご飯食べようよ!」
声の主は天使、間違えた戸塚だ。
「おう、別にいいぞ」
「やった!というか、今朝は八幡が来なくて心配したんだよ?」
目をウルウルさせながら言うな。
俺のアフリカタワーがトランザムするだろうが。
「ああ、昨日フルブを始めてな。練習のために夜更かししてしまったんだ」
どうせ戸塚もやってんだろ?
この後相方を依頼するか。
「八幡もフルブ始めたんだ!このクラスで流行ってるよね!でも、僕はテニス部で忙しくてやれてないんだ…」
「へぇー…!そ、そうなんだな!戸塚は忙しそうだしな!仕方ないな!」
前言撤回、ターゲットは消失した。
えっ?これどうすんの?
「やってたら八幡ともやりたかったな…」
えっ?ヤりたかった?
何それ勘違いしちゃうよ?
ハチサイ?サイハチ?俺はイけるぞ?
「まあ、やってないもんは仕方ないさ。それより飯食おうぜ」
「うん、そうだね!」
戸塚と楽しく食事した。
疲れがとれた。
弾道が上がった。
食事後、戸塚は部長会があるとかで行ってしまった。
この天候だ。
教室に居なきゃならんし、寝たフリでもするか。
寝たフリを始めて数分後、クラスが騒がしくなってきた。
「隼人、何であーしと組んでくれないの?」
あーしさんか。
いつものトップカースト勢はみんなフルブしてるんだな。
「だから言ってるだろ。優美子とは機体相性がよくないんだ。それに、俺は戸部と固定で組んでるしね」
「まあまあまあ、優美子落ち着いて?」
由比ヶ浜も大変そうだな。
トップカーストにいる者の苦労って奴なんだろうが。
「これが落ち着いてられる?あーし、誰とも組んで貰えないの。これじゃ何のために始めたか分かんないっしょ?何なら結衣があーしと組んでくれんの?」
「わ、私使えるの3000コストだけだし…優美子とは合わないもん…」
うわっ、しれっと由比ヶ浜もやってたのか。
なんとなく分かってたことだけど。
「てかさー?イマドキそんな弱機体と組みたい奴なんていないしー?」
最悪な横槍だ。
声の主を睨みつける三浦。
主はそのまま続ける。
「マキブでわざわざ弱い機体使う方が悪くない?ウチ解禁されてからナイチンしか使ってないし?」
そう、声の主は相模だった。
トップカーストを狙い続けるこいつのことだ。
蹴落とすなら今だと思ったんだろう。
「フルブまでは強かったかもしんないけどさぁ?時代に対応しなきゃ?葉山くんだってケルディム辞めてサバーニャにしたんだし?」
「相模…アンタ…!」
まずい、あーしさん爆発寸前じゃん。
どうすんのこれ。
「イマドキ機体愛?重い女かっての!ウチ信じられないわー!」
周りの取り巻きも笑っている。
あーしさんは限界だ。
もうキレる。
しかし葉山はどうすることも出来ない、解決するには組むしかなくなるから。
さっきの断り方だが、組みたくない意思が俺には分かった。
ならここはこうするしかない、出来ればやりたくなかったが。
「み、みみ三浦!俺と組んでくれないか?」
精一杯(俺の中では)の声だった。
だが、何とか聞こえてくれたみたいだ。
「うわっ、比企谷キモっ。もしかして三浦さんに気があるとかー?」
出た出た、黄金の茶化しパターン。
悪いがそんなのは効かない。
「悪いかよ。俺はお前みたいな性格ブスと違って、分かりやすい女が好きなんだよ」
言ってしまった。
もう戻れない。
だが、修学旅行でのことを三浦は知っている。
話は通じるだろう。
「っ…たくしゃーねーし!あーしはヒキオと組んでやるよ!」
うん、俺の考えが通じてるようだな。
三浦は俺のとこまでやってきて、肩を叩きながら耳打ちしてきた。
「あーしの足引っ張ったら容姿しないから、覚えときな?」
「き、肝に銘じます…」
そこでビッチに睨まれてるような気がするが、気にしないでおこう。
ある程度鎮静化し、安堵しているところ、疑問をぶつけられた。
「何であーしを助けたし」
「昨日から俺も始めてな。誰でもいいから相方が欲しかった、それじゃダメか?」
そういう大義名分で許してくれ。
するとあーしさんは笑顔を向けてきた。
「バッカみたい。それでも一応礼はしとくし。ありがとね」
あーしさんにときめきなメモリアルしそうになるなんて…
くっ…殺せ!
「き、気にすんなって。それより何だ、お前何使ってるんだ?」
キョド谷くんになってたから、無理やり話題をずらす。
「絶対笑うなし?ヒキオのくせに笑ったらあーし許さないから」
「笑いませんから!言ってみてくださいよ!」
ついビビって敬語になってしまった。
てかそんなに笑いそうになる機体なの?
「……ェー…し………」
「えっ?何だって?」
ったく、俺は難聴系主人公じゃねーっての。
「だから!ターンエーだし!」
「ターンエーって!?まさかおヒゲの?」
「そうだし!ホワイトドールだし!」
女というのは得てしてカワイイ系を好むと思っていたが、そんなことはなかった。
「まさかの田ー植えーんすか…」
人は見かけで9割決まるとよく言う。
だが、そんなものは幻想だ。
晴れて俺の固定相方になった三浦は違った。
まさかのゲテモノガンダム(世間的に)だった。
というか、殺されないように頑張んなきゃじゃん…
「俺の相方がトップカーストなのはまちがっている。」
続く
今回はここまで。
ここまでのキャラ毎の持ち機体&固定の組み合わせをまとめます。
八幡:ブリッツ
優美子:ターンエー
葉山:サバーニャ(ケルディム)
戸部:シャイニング(マスター)
沙希:クアンタ
姫菜:ローゼン
小町:ゴッド
大志:リ・ガズィ
結衣:???(3000コスト)
雪乃:???(2000コスト)
実はこのキャラ以外の持ち機体はまだ決まってません。
続きはまた今度。
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