子供達「何なにー?」
爺「じゃあ話そうか」
その少年は宿屋の息子だった
その宿屋は人気で、とても繁盛していた
でもある出来事で、客が寄り付かなくなった。
その出来事というのは
満月の夜に始まった
少年「父ちゃん俺遊びにいきたい!」
父「黙って手伝え」
少年「ちぇっ」
旅人「こんにちわ」
母「いらっしゃい」
旅人「宿空いてます?」
母「あー…和室なら一部屋空いてますよ」
旅人「一泊お願いできますか?」
母「かしこまりました」
母「坊や~、お客様をお部屋にご案内して」
少年「いい加減坊ややめてよ」
母「いいから早く」
少年「…」
少年「こちらへどうぞ…」スタスタ
旅人「ありがとね」スタスタ
和室
少年「こちらです」
旅人「どうもありがとう」
少年「何かありましたらそちらの電話でお呼びください」
旅人「うん、わかった」
少年「夕飯の準備が整いましたら、お食事の方をお持ちいたします」
旅人「はい」
少年「それではごゆっくり」スタスタ
夕飯
コンコン
旅人「はいどうぞー」
少年「お持ちしました」
旅人「ありがとね」
旅人「…」
少年「どうしたんですか?空なんか見て」
旅人「…永いこと旅してるからわかるんだ」
少年「何がですか?」
旅人「今日は満月なんだ」
少年「満月…?」
旅人「うん」
少年「はあ…」
少年「あ、じゃあ失礼します」
旅人「…ん?」
旅人「キミ」
少年「はい」
旅人「…」
旅人(気のせいか…?)
旅人「何でもないよ、ごめんね」
少年「?」
少年「失礼します」スタスタ
旅人「今日は疲れたしもうねるかな」
旅人「…」
旅人「」スースー
………
旅人「ん…う…あ…」
旅人「あ…あぁ…う…」
旅人「だ…だれ…か…」
………
翌朝
コンコン
少年「おはようございま~す」
少年「…まだ寝てんのかな…」
受付
少年「母ちゃん、まだあの人寝てるみたい」
少年「ご飯どうしよう」
母「んー…あとでもう一回行ってきて」
少年「めんどくさ…」
母「何かいった?」ゴゴゴ
少年「いえ、何でもありません」
母「素直でよろしい、ふふふ」
数分後
コンコン
少年「起きてますか~」
少年「…」
少年「すいません、失礼します」
ガララ
少年「…まだ寝てるのか…」
少年「どんだけ寝てんだ…」
少年「朝食ですよ~」ユサユサ
少年「…冷たい…?」
旅人「」
少年「ひっ…」
少年「うわぁぁぁ!」ダダダダ
…
父「朝っぱらから何騒いでんだ」
少年「…」ガクガク
父「…?」
父「顔真っ青だぞ」
父「大丈夫か?」パシッ
少年「!」
少年「あ…」
少年「父ちゃん…」
父「何があった?」
少年「…部屋…お客が…」
父「…?」
母「どうしたの?」
父「いやなんか…」
少年「部屋…お客が…」
父「これしか言わないんだ」
母「お客…」
母「あっ、和室の旅人さん?」
少年「ひっ…」
母「何かあったみたいね…」
父「俺が見てくる」スタスタ
少年「…」ガクガク
母「…」
和室
父「失礼しますよ」スタスタ
旅人「」
父「…すいません」ユサユサ
父「…!」
父「これは…」
父「…死んでる…?」
父「か、母さん!」
母「はいはい」タタタタ
母「どうしました?」
少年「…」ガクガク
父「…みてくれ」
母「もう…どうかしたんですか…」
母「!」
少年「さっき…朝食持ってきたら…」
父「…」
母「…」
その後、警察が来て事情聴取を受けた
警察「もう一回説明してくれるかな」
少年「…朝…」
少年「朝食をもってって…返事がなかったから…」
少年「時間をおいてまた訪ねたんです…」
少年「そしたら…」
少年「…」ガクガク
警察「んー…」ポリポリ
警察「死因は不明…争った形跡はなし」
警察「んー…」
警察「自殺にしても体に傷がない…」
警察「わからんなぁ…」
少年「…」
警察「んー…」
そしてこの事件の真相がわからないまま幕を閉じた
爺「続きは明日じゃ」
爺「見てくださった方々、ありがとうのぅ」
爺「フォッフォッフォ」
爺「始めようかの」
数日後
少年「母ちゃん…」
母「ん?」
少年「この前の人…」
母「……自殺ってことになったわよ」
少年「…?」
少年「何で…?」
母「細かいことはいいの。」
母「早くお料理運んで」テキパキ
少年「………」
常連客「こんちわ~」
母「あら、常連さん、いらっしゃい」
父「お、来たな!」
常連客「どもども」
父「確か…予約部屋だったな」
常連客「そっすね」
父「坊主、ご案内してあげてくれ」
少年「だから坊主は…」
父「終わったら遊びにいっていいぞ」
少年「お客様、こちらでございます」テクテク
予約部屋
少年「こちらです」
常連客「おーこりゃいい。ありがとね」
少年「いえいえ」
少年「では夕飯の…」
常連客「そこら辺はわかってるから大丈夫」
少年「……」
少年「失礼します」テクテク
常連客「夕飯まで寝るか…」
受付
母「あ、坊や」
少年「…なに?」
母「こんなときに話すのもアレなんだけどね」
少年「…?」
母「旅人さんが自殺ってことになった…って話したじゃない?」
少年「うん…」
母「私はそれがどうも気に入らないの」
少年「…さっきといってること違うじゃん」
母「…ごめんね。」
母「どうしても納得できなくて…」
母「この宿は今割りと人気でしょ?」
少年「自分でいっちゃう?」
母「事実だし…」
少年「……」
母「でね、ちょっと聞いてみたの」
少年「旅人さんに?」
母「私はイタコじゃないわ」
少年「それもそうだね」
母「警察に聞いたの」
母「何で自殺だと決めたんですか?って…」
少年「うん…」
母「警察もいい加減でね、未解決より自殺だと決めた方が楽だって」
少年「…」
母「でもね、私も思ったのよ」
母「自殺する動機、道具、傷。これが見つからないのにどうして…って」
少年「…確かにそうだよね」
母「それにこの宿では泊まっていった人は大体がリピーターになるでしょ?」
少年「うん」
母「だから優遇の問題じゃないのはわかってるの」
母「坊やが夕食を持ってったときに何か変わったことがなかった?」
少年「変わった…」
少年「…強いていうと…」
少年「【今日は満月なんだ。】かな…」
母「満月…」
少年「【…キミ。】って呼び止められたのもある」
母「うーん…」
母「ますますわからないわね…」
少年「……」
少年「母ちゃん」
母「…ん?」
少年「これは…自殺なの?」
母「さっきもいったけど自殺はないと思う」
母「証拠がないんだけどね」
少年「…もし」
少年「もしもこれが殺されたとして…」
母「…それはないわ」
少年「何で?」
母「部屋にはいった痕跡はないし、暴れたあともない。」
母「だからこれは他の人が殺したんじゃないと思うの」
少年「…【人】じゃない…」
少年「人が出来ないなら【人ではない何か】が殺したんじゃ…」
母「…そんなことあるわけ…」
少年「で、でも!」
父「終わったんなら遊びにいってこーい」
少年「っ…」
少年「行って…きます」タタタタ
母「…」
父「どうした?」
母「あなた、私はちょっと席をはずしますね」
父「えっ?」
母「夕飯までには戻ります」タタタタ
父「……」
母実家
母「お父さん!」
祖父「イェーイ」
母「……」
祖母「なんだい、愛想つかして帰ってきたのかい」
母「違うわよ」
母「ちょっとお父さん」
祖父「ですよの最近は~楽しいことばっか~」
母「…」
祖母「最近ね、デブよ?って言うのにハマっちゃったみたい」
母「ですよ。ですよ!」
祖母「おぉ」パチパチ
母「ダジャレじゃありません」
祖父「ですよこの前~」
祖父「足に紐くっつけてたからほどいてあげたんで・す・よ!」
祖母「そしたら~?」
祖父「ア、ソウ!」
祖父「バンジージャンプだったんですよ!」
祖父「アーイトゥイマテェーン」
母「声ちっちゃ!」
母「そんなことよりお父さん!」
祖父「ん?」
母「昔の本を見せてほしいんです」
祖父「種類言わないとワカリマトゥエーン」
母「怪奇現象の本です」
祖父「え?何?黒魔術?」
母「……」
母「お父さん達が経営してた宿屋で自殺があったんです」
祖母「あれま」
祖父「話を聞こうか」キリッ
祖母「ジイサンカッコイィ!」
祖父「」テレテレ
母「話を聞け老害共」
……
祖父「これじゃな」
母「どうも」
母「……」ペラペラ
祖父「…しかしなぜ自殺があったんじゃ?」
母「それが…自殺と言ったけどそうじゃないかもしれないんです」
祖父「…?」
祖父「意味がわからん」
祖母「不可解な死に方だった。それだけじゃろうて」
祖父「物分かりがいい婆さんじゃ」
母「ホントですよ」
母「…」ペラペラ
祖父「何を探しているんじゃ?」
母「私の息子が…」
祖母「理想の息子?」
祖父「あれ終わっちゃったよね~」
祖母「だよね~」
母「私の息子がちょっと気になる発言しまして」
祖母「うむ、スルースキルが格段に上がっておる」
祖父「長い間教育しといてよかったわい」
母「どうやら【満月】がキーワードっぽいんです」
祖父「犬夜叉と言えば?」
祖母「新月」
祖父「正解じゃ」
母「だからその言葉で何かわからないかと…」
祖父「婆さんや」
祖母「ええ」
祖父「満月とはやはりあれのことかの?」
祖母「私の知る限りではそれしかないですわい」
祖父「ふむ…」
母「何か知ってるんですか?」
祖父「うむ、これはな」
祖母「私達がまだ結婚当初の話なんじゃ」
母「…宿をたてたばかり…?」
祖父「イエス」
祖母「そのちょうど建てた日が満月じゃったんじゃ」
祖父「その日の夜、死人がでる、ということはなかったんじゃが…」
祖母「行方不明者がでたんじゃ」
母「…行方不明…」
見てるひとがいなくても俺は書くぞ…
と言うわけで続きは夜かきます
見て欲しいんだったらもっと人を引き込む話にすればいい
>>39
それが出来たら苦労しないんだ…
∥ω・)…
冒頭とキャラがブレてきた気がするが…
とりあえず展開を見守る
∥ω・)っ④"
>>41
そうですね…
何とか修正して見せます
始めます
祖母「もう何十年も前の話じゃがの」
祖父「あの時は本当にたまげたわい」
母「……何で行方不明が…」
祖父「それはわからん」
祖父「ただ…」
母「ただ…?」
祖父「……」
祖母「爺さん無理しなくていいですよ」
祖父「すまん…」
祖母「……」
祖母「私達で話すとどうも不可解な所が出てくる」
祖母「すまんがこの本をみてくれ」
スッ
母「これ……は?」
祖母「行方不明者が出始めた頃に私と爺さんが書いた本じゃ」
祖母「日記……といった方がええかの」
母「……借りても…いいですか?」
祖母「うむ」
祖父「……あまり深入りはするな」
母「え?」
祖父「これは約束じゃ」
祖父「深入りはするな」
祖父「いいか?」
母「…はい、わかりました」
母「では失礼します」
キィィ
バタン
祖父「…」
祖母「今度は何人が…」
祖父「…言うでない」
………
少年「絶対に何かが…」
友「おぉーい」
少年「あっ!」
少年「よっ!」
友「どうしたよ辛気臭い顔して」
少年「……」
少年「何でもねーよっ」
友「そーかそーか」
友「今暇なら遊びにいかね?」
少年「そーすっか」
空き地
少年「何する?」
友「んー」
友「ここに爆竹がある」
少年「ふむ」
友「幸い通行人がそこにいっぱいいる」
少年「幸いなのか?」
友「幸いだ」
友「で、投げる」
少年「……」
友「するとどうなる」
少年「俺ならビビる」
友「チキンめ」
少年「うっせ」
友「よし、これで遊ぼう」
少年「追っかけてきたら?」
友「逃げる。という手段がある」
少年「よっしやるかぁ!」
友「そうこなくっちゃ」
…
通行人「…」スタスタ
友「ボム・バンプ!」ポイッ
少年「ダサっ」
パンッ
通行人「うおっ!」
友「もういっちょ!」ポイッ
パンッ
通行人「ちょっ」
友「ふふふ」
少年「……」
通行人「…」ジロッ
友「あ」
少年「ヤバッ」
通行人「そこ動くなよ」スタスタ
友「…」
少年「どうする?」
友「逃げる」
少年「だよな」
ダダダダ
通行人「あっ、待て!」タタタタ
ダダダダダダダダ
通行人「待てやゴルァァァ!」ダダダダ
友「誰が待つかー!」ダダダダ
少年「うぉぉ!」ダダダダ
……
少年「はぁはぁ…んは…」
友「ひー…ふー…はぁはぁ…」
少年「はぁはぁ…あは…あはは」
友「な…何がおかしいん…だよ」
少年「はぁ…はぁ…」
少年「楽し…いなって…」
友「俺がいる…んだ。当たり前…だろ?」
少年「だな…」
友「んじゃ…帰るか」
少年「おうよ」
少年「またなー」テヲフリフリ
友「ほーい」テヲフリフリ
……
宿
少年「ただいまー」
母「あ…おかえり」
少年「何かあったの?」
母「ううん、何でもない」
少年「そう」
父「坊主、ちょっと来い」
少年「坊主はやめてよ」
父「チビの方がいいか?」
少年「……」
父「ほら」クイクイ
少年「なんだよ…」テクテク
父「今日の夜、お前は絶対に寝るな」
少年「はぁ?」
少年「そんなん無理だよ」
父「今日だけでいい」
少年「……なんで寝ちゃいけないの?」
父「今は話せない、すまんな」
少年「……」
深夜
少年「ったく…」
少年「ふぁ~……」
少年「寝みぃなぁ…」
少年「トイレ行こ」スタスタ
予約部屋
常連客「……」
常連客「あっ…う…」
常連客「が…た…あぅ…」
テクテク
少年「…ん?」
少年「なんだこの声…」
少年「予約部屋から…」
ソー
常連客「あ…あぁ…」
常連客「…ぐ…い…」
少年「!?」
少年「うなされてる…?」
常連客「や…めろ…あ…うぁ…」
少年「やめろ…?」
常連客「く…るな……」
常連客「たす…け…あがぁ!」
少年「」ビクッ
常連客「」
少年「…治まった…?」
少年「はっ」
タタタタ
少年「お客さん!お客さん!」
常連客「」
少年「…お客さん?」
ユサユサ
少年「っ!」
常連客「」
少年「うわぁぁぁ!」
少年「だ、だれかぁぁぁ!」
ダダダダ
ガララ
父「どうした!」
少年「お、お客さんが…」
少年「あっ…」パタッ
父「!?」
父「坊主!坊主!」
少年「……」
父「気絶してる…」
父「……!」
常連客「」
父「これは…」
父「また…なのか?」
父「おい!常連さん!」ユサユサ
常連客「」
父「……」
母「あなた!」
父「…母さんか」
母「今坊やの声が…」
常連客「」
母「!」
父「…また…だ…」
母「……」
それから少年は丸一日気絶していた
そして何かに起こされるように少年は目を開けた
少年「……ここ…」
少年「あっ!」ガバッ
父「起きたか?」
少年「父ちゃん…」
父「…病み上がりで悪いが話すことがある」
少年「……うん」
父「歩けるか?」
少年「」コクン
父「よし、ついてこい」スタスタ
少年「……」スタスタ
爺「休憩じゃ」
爺「しかしどうも話を面白くしたり読者を惹く内容が書けんの…」
爺「じゃが、頑張るぞい」
爺「今更だがスレタイが間違っておった」
爺「「ワシが知っとるある一人の少年の話をしようか」じゃな」
居間
父「で、だ。」
少年「うん…」
父「お前が倒れてる間に色々あった」
父「1つ、警察が来た」
父「2つ、常連さんが亡くなった」
父「3つ、少しだけわかったことがある」
少年「……」
父「まず1つ目だが…」
父「これはあとだ」
父「2つ目の常連さんが亡くなったことだが…」
父「これもまた、不可解な死に方だったらしい」
少年「……何で…」
少年「何でこんなことばっかり…!」
父「落ち着け」
少年「…ぐっ…!」
父「死因は不明。」
父「最初の人と全く同じだ」
少年「……」
少年「ねぇ…」
父「ん?」
少年「何で俺にこんな話を……?」
父「……」
父「3つ目に、わかったことがあると言ったよな?」
少年「……」
父「…何でこんなことが起こったのか」
父「母さんが持ってきてくれた日記に記されてた」
少年「日記…?」
父「あとで見せるが今はまだだ」
少年「っ!」
少年「何で肝心なとこを教えてくれないんだよっ!」
少年「そんなんじゃ何もわからないじゃないか!」
父「……」
少年「もういい!」タタタタ
父「…今お前に話したら…確実におかしくなるからだ…」
父「すまん…」
爺「おやすみなさい」
∥ω・)…
これは金田一耕助の出番か?
…駄目だあいつが来たら死人が増えるな
∥ω・)っ④"
爺「見てくれるひとがいるだけでも感謝ものじゃな」
>>67ありがとね
始めます
タタタタ
いつの間にか少年は和室の部屋の前にたっていた
少年「……」
少年「教えてくれないなら自分で答えを探してやる……!」
ガララ
和室
少年「……」
少年「確か……」
旅人『今日は満月なんだ』
少年「そして一回呼び止められた…」
少年「……あの人は何かを知っていたのか…?」
少年「……」スタスタ
サワサワ
少年「さすがに…」
ジメ
少年「!」
少年「あれから何日か経ってるのに…」
少年「布団のカバーが変えられてない…?」
少年「それになんだこの湿った感じ……」
少年「普通なら乾くよな…」
少年「……」
少年「……」
タタタタ
予約部屋
ガララ
少年「…」スタスタ
サワサワ
少年「ここも…」
…ココダ
少年「!?」ササッ
少年(…?父ちゃん…と母ちゃん?)
父「やっぱ日記書いてあった部屋はここだ」
母「……みたいですね」
父「しかしなぜ…?」
父「なぜ今になって…」
少年(…何の話なんだ……?)
母「わかりません…」
母「でも満月が関係していることは…確かです」
父「…満月……」
父「……今まで何回か満月があったが…」
父「いきなり人が死にだすのはおかしい…」
母「……」
母「あなた、今日はもうこの辺にしましょ」
母「宴会の予約もあるし…」
父「……そうだな。」
父「準備をするか」
スタスタ
ガララ
スッ
少年「…」
少年「…ダメだ、頭わりぃからわかんねーや…」
少年「俺も…手伝いに行こ」
タタタタ
厨房
少年「父ちゃん!」
父「…ん?」
父「おう、どうした」
少年「さっきは…ごめん…」ボソボソ
父「んー?聞こえないぞ~」
少年「…」
少年「何か手伝うことある?」
父「お、やっと自分から手伝う気になったか」
少年「まぁ…ね」
父「中学生になってからだから反抗心はまだあるだろ?」
少年「…いや、小学校の頃はずっと遊んでたし…別に…」
父「ボソボソするなって」パシッ
少年「いたっ」
父「ほら、これを大広間に持ってってくれるか?」
少年「…ちぇっ…」
父「ん?」
少年「持ってきますよ」ヤレヤレ
スタスタ
大広間
客「飲めや飲めやー!」
「「「「うおー!」」」」
ガララ
少年「し、失礼します…」
客「ん?」
少年「こ、こちらのお料理をお持ち…しました」
客「おぉ、ありがとう」
少年「何かありましたらそちらの電話でお呼びください…」
客「はいよ」
少年「失礼します…」
ガララ
厨房
少年「持ってったよ」
父「ごくろーさん」
父「自分の部屋いっていいぞ」
少年「あーい」スタスタ
父「…母さ~ん」
スタスタ
母「はいはい」
父「今日…頼んだぞ」
母「…はい」
父「眠くなったら交代するからな」
母「はい、ありがとね」
その夜
大部屋
客「眠い!」
仕切り役「よぉし、今日はもう寝るか」
「「「「おー!」」」」
「お前そっちな」
「いや俺そこがいい」
「何で私が…」
仕切り役「電気消すぞ~」
客「おやすみー」
「「「「おやすみー」」」」
深夜
客「ん…」ムク
客「トイレいくかな……」スタスタ
……
ジャー
バタン
客「ふぅ」
仕切り役「あ…ぁあ…」
客「ん?」
仕切り役「あああ!」
客「」ビクッ
仕切り役「やめ…やめろ……がぁ!」
仕切り役「た、たす…け……あああああ!」
客「お、おい!」
客「どうした!」
「あああああ!」
「くるなぁぁ…!」
「あ…ぁあ……」
「だ…ずげで……」
客「な、何なんだよ!」
ガララ
母「どうかしましたか!?」
客「あ…あの!」
「がぁぁ!」
仕切り役「…めんな…さい……ごめ…んなさい……」
客「おい!おい!」
母「あ、あなた!」
母「あなたー!」
父「どうした!」
母「お客さん達が…」
父「何!?」
「あああああ!」
「めて……やめてよぉ…」
「だ…ずげ…で」
客「しっかりしろ!どうしたんだよ!」
仕切り役「……ぁ…」
仕切り役「」
「」
「」
「」
「」
「」
客「…おい」
客「おい!」
父「お客さん…」
客「…」ジロッ
客「おまえら何をした!」
客「こいつらに…何をしたんだ!」
父「…説明…してもわからないかと……」
客「あんだと!?」グイッ
客「てめぇら……」
母「やめてください!」
父「……」
客「説明してもわからないだと!?」
客「ふざけんな!」
父「……わかりました」
父「こちらへ…」
客「……」
スタスタ
居間
客「……」
父「…どこから話せばいいのか…」
客「…ひとついいか?」
父「どうぞ」
客「あいつらは…」
父「……恐らく亡くなりました」
客「…何でだ?」
母「…最近、同じようなことが2回起きたんです」
客「2回?」
母「はい」
母「……多分、それと同じです」
客「原因は…?」
母「わかりません」
客「わからないってあんた!」
母「もうしわけありません…」
客「…もういい!」
父「……」
客「もう…帰らせてもらう」
父「お連れの方は…」
客「死んだんだろ!?」
客「そんなとこにいたくない!」
客「金は払わねぇからな…」スタスタ
父「……」
母「あなた……」
父「警察をよぼう…」
母「……はい」
……
朝
少年「ふぁ~…」テクテク
警察「ホントにさぁ、あんた達が殺してるんじゃないの?」
父「そんなことはありません!」
警察「これで何度目?」
警察「3回だよ?」
父「そういわれましても…」
警察「まぁ証拠がないから逮捕はできないけど…」
父「私達ではありません!」
警察「……まぁいいですわ」
警察「失礼します」スタスタ
父「……クソッ!」
母「気になさらないで」
母「私達ではないんですから……」
父「わかってはいるが…」
少年「ねぇ」
父「!」
母「!」
少年「また…あったの?」
父「……」
少年「……」
父「母さん、もう……いいか?」
母「……そうですね、遅かれ早かれ…わかることです」
少年「何の話だよ」
父「来なさい」スタスタ
少年「…またかよ」テクテク
居間
父「ホントはもっと精神力がついたら渡そうとおもってたんだが…」
少年「……そんなの待ってたら何人死ぬかわかんないよ」
父「こらっ!死ぬとか言うんじゃない!」
少年「だってそうだろ!?」
少年「ここに泊まった人はみんな死んでる!」
父「……」
父「だがな、昨日は一人生きている」
父「なぜだかわかるか?」
少年「運がよかったんじゃねぇの?」
父「違う」
父「事が起きる前に寝ていなかったからだ」
少年「はぁ?」
少年「寝てないのが関係あるのかよ」
父「そこから先はこの日記をみてくれ」
スッ
少年「…コレに何が載ってるんだよ」
父「見ればわかる」
少年「……」パラッ
○月×日
一昨日から不思議なことが続いておる
泊まっていった客が一人ずつ、消えていった
なぜだかはわからない
○月□日
また一人消えた
声が聞こえたと思って部屋に行ったらもう誰もいなかった
○月△日
まただ…
ここ毎日消えていく
おかげで客層は減ってきた
○月○日
ここはもうダメなのかもしれない
呪われている
俺ももう年だ。娘はまだ中学生だが、何でもできる
あとは任せよう
×月○日
娘が宿を継いでから不思議なことは起こらなくなった
一体なぜ…
少年「これがなに?」
父「それはな、母さんが中学生上がった頃からの日記だ」
父「そしてその次にこの宿が建てられた時からの話が書いてある」
少年「…え?」
少年「じゃあこの不思議なことは3回目ってこと?」
父「そのようだな」
少年「……」
すいません
ミスって矛盾してました
>>89から始めます
少年「……」パラッ
○月×日
結婚をして2ヶ月。
一昨日から変なことが起きてる
泊まりに来た客がいなくなっている
最初は逃げたのかと思ったがどうも違うみたいだ
待遇には気を使っているし、建てた日から一昨日までそんなことはなかった
○月□日
今日もまた一人消えた
なぜだかはわからない
今日は原因を突き止めてみよう
○月△日
扉の前で見張っていたらうめき声が聞こえた
中に入ったらもう誰もいなかった
一体何が起こっているのか…
爺「明日は追試じゃからのぅ…」
爺「ジジィは必ず舞い戻るから見捨てないでおくれ…」
では
爺「みなさんすまんのぉ」
爺「ケータイといううものが使えなくなってしまってな、今は友人からのじゃから書けんのじゃ」
爺「今しばらく待っとくれ」
2時ぐらいからやりまーす
父「おっとそこまで」
少年「え?」
父「続きはまた今度な」
少年「ちょ、ちょっと!」
少年「まだ全然……」
父「ここからのことはまだ知らなくてもいい」
少年「………」
少年「父さんが読めって言ったくせに……」
父「……悪いな」
父「……もし今日この不思議な事件が起きたら……」
少年「…?」
ボウヤー!
父「ん…呼んでるぞ」
少年「…」
少年「起きたらなn」
父「お客様を待たせるな」
少年「……うん」タタタタタ
父「……もしこれに書いてあることが……夢じゃないのなら……」
父「……早く手を打たないとな…」
受付
少年「いらっしゃいませ」
モブ「ドーモドーモ」
少年「どうぞこちらへ」
モブ「アイ」
スタスタ
ガララ
少年「……では」
モブ「アリガトー」
すいません、9時過ぎまで待っててください
受付
少年「行ってきたよ」
父「ご苦労。じゃあまた夕飯でな」スタスタ
母「気を付けてねー!」
ワカッテルー
少年「父さんどこに行くの?」
母「あんたは知らなくていーの」
少年「はぁ?」
母「ほらほら、やることないなら掃除して」
少年「……」
お掃除タイム
少年「ったく…」フキフキ
少年「何でこんなめんどくせぇこと……」フキフキ
ピカー
少年「ひ、光りよったで!」フキフキ
ピカー
少年「おっほー!」フキフキ
母「……頭おかしくなったのかしら……」
夜
父「華麗に帰宅」
母「おかえりなさい」
少年「おっほほーい!」フキフキ
父「あいつはどうしたんだ」
母「目覚めたみたいなの」
父「掃除にか?」
母「そうなの」
母「でも目覚めたのは床ふきだけなのよね」
父「変わったやつだな」
母「ですね」
父「それより…」チョイチョイ
母「?」
父「ちょっと来てくれ」
母「はい」
スタスタ
少年「…」
居間
父「……だから今すぐは無理なんだが今週中にも……」
母「……それがあなたの考えなのね……」
父「あぁ……」
ソロー
少年「…何の話だ?」
少年「今週中?」
少年「………」
時間帯がバラバラで申し訳ない
寝ます
少年「!」
少年「ヤバッ」ソソ
ガララ
父「じゃあ料理運んでくる」
母「はい」
スタスタ
母「……」
母「坊や、おいで」
少年「……」
母「いるんでしょ?」
母「おいで」
少年「…」テクテク
母「聞いてたの?」
少年「……少しだけ」
母「……」
少年「何の話だったの…?」
母「……」
少年「……また」
母「…?」
少年「また肝心なところは教えてくれない」
少年「俺に聞かれちゃまずいことだったんだ」
母「…違うわ」
少年「じゃあ何でなにも言わないんだよ!」
母「そう……ね」
母「あなたが一番関係してる事だからね」
少年「……俺が…?」
母「……私も詳しくは聞いてないんだけどね、大雑把なことは話してあげるわ」
少年「……」
母「お父さんには内緒よ?」
少年「…」コクッ
母「ここ最近に起きたこと、覚えてる?」
少年「人が……死んじゃってること…?」
母「そう」
母「私も少しおかしいと思ってここの前の経営者に会ってきたの」
少年「おじぃとおばぁのこと?」
母「うん」
母「そしたらね、分かったことがあるの」
少年「わかったこと?」
母「・・・」
少年「・・・」
母「あのね」
父「待て」
少年「」ビクッ
母「あなた・・・いつからそこに?」
父「ソイヤッのあたりから」
母「は?」
父「すいません、初めからいました」
父「それと、まだそのことは坊主には伝えるな」
少年「はぁ?」
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