究極超人あ~るとラブライブ!!のクロス
μ's合宿にて
西木野家所有別荘
海未「ふぅ、それでは午前中の稽古はこのあたりで切り上げましょう」
穂乃果「疲れたー!やっと休めるよぉ~!」
絵里「スパルタやん?」ボソッ
のぞみ「ちょっと、えりち……、あ、しんどい、もうええか」
ことり「のぞみちゃん!練習で疲れたからってツッコミを諦めないで!」
穂乃果「ファイトだよっ!」
真姫「……絵里は絵里で疲れのせいかイジリ方が雑ね」カミノケクルクール
凛「やっとご飯が食べれるにゃー」
花陽「練習は疲れたけど、そのあとに食べるご飯は美味しいよね!」
にこ「……どんな話をしててもご飯の方にもっていくわね。花陽、あんた、脳みそがご飯でできてるんじゃないの?」
凛「じゃあ、凛はラーメンだにゃ!」
穂乃果「あ、じゃあ、穂乃果はパンだっ!」
絵里「はいはい、ハラショー、ハラショー」
真姫「だから、さっきからリアクションが雑よ」
のぞみ「仕方ないやん? 三年生はみんなよりおばさんなんやから。疲れやすいんやから」
にこ「ちょっと! にこまでおばさん扱いするんじゃないわよ!」
ことり「あはは、まあまあ。そんなことよりご飯にしよ? ……ん、ご飯? ……あっ!」
海未「どうかしましたか、ことり?」
ことり「えっと、誰かご飯炊いてる?」
海未「あっ」
穂乃果「みんな朝から練習でバタバタしてたから、誰も炊飯器セットしてないかも……」
凛「……絶望のカーニバルにゃ」
海未「幸いここは山荘。食べられる雑草ならあると思います」
真姫「いや、米が炊けてないだけで、冷蔵庫に食材はあるから」
絵里「……お昼はカレーにするつもりだったものね」
のぞみ「カレーにライスがないなんて……、許されんやん」
にこ「おおげさねぇ、あんたたち。今から急いで米を研いで、早炊きにすれば三十分もあれば食べられるわよ。カレーを作ってる時間を加味すれば、むしろご飯の方が先にできるわよ」
ことり「あっ、ほんとだ」
穂乃果「雰囲気にのせられて焦っちゃったけど、それもそうだね」ヨカッター
ことり「あはは。ごめんね、早とちりして」
穂乃果「ううん、早とちりなんか穂乃果しょっちゅうだもん!大丈夫だよっ!」
ことり「マジエンジェー」
真姫「ことりも海未の練習で疲れてたってことね」
海未「ちょっ……! まるで私が悪いみたいに言わないでください!」
凛「みんな、ボロボロだにゃー。……ん? あれ、さっきからかよちんが静かだにゃ」フリカエリッ
凛「にゃああああっ!! かよちんが立ったまま気絶してるにゃっ!!」
花陽「ゴハンヲタノシミニ……、ゴハンダケヲタノシミニレンシュウシタノニ……」目ノハイライトキエッ!
ことり「お、落ち着いて、花陽ちゃん! すぐに炊けるから! ねっ?」
凛「そーにゃ、そーにゃ! すぐに炊けるにゃ! それまで凛と遊んでたらすぐにゃ!」
穂乃果「なんならお夜食にこっそり食べようと思ってた穂乃果のお菓子あげるから!元気出して!」
海未「……穂乃果?」
穂乃果「あっ」シマター
海未「そうですか。またダイエットがしたいようですね」
穂乃果「ちょ、ちょっとくらいいいじゃん、海未ちゃんの世話焼き女房っ!!」
海未「なっ……!!」///
穂乃果「それに海未ちゃんとも一緒に食べようと思ってたのに」
海未「ほっ、穂乃果!」マジエンジェー
穂乃果「ね?」
海未「そ、そういうことなら仕方ないですね!」
のぞみ「海未ちゃんが懐柔されるまでが一つの流れやね」
にこ「お約束よね」
真姫「なんなのよ、この茶番は」
絵里「海未はよく『ことりは穂乃果を甘やかし過ぎです!』なんて言ってるけど、その実、海未もたいがいよね」
ことり「みんなわかってないなぁ。甘えてるのは海未ちゃんやことりの方なんだよ」
真姫「ナニソレ、イミワカンナイ」カミノケクールクール
にこ「いや、どう見ても穂乃果の方が海未やことりに甘えてるじゃない」
ことり「ううん、違うよ。甘えてるのは、ことりたちの方。穂乃果ちゃんの優しさや明るさに赦されて、甘えてるのはこっちだもの」
絵里「なんだか、わかるような、わからないような話ね」ドヤァチカ
のぞみ「えりち、わからないならわからないって言うてもええんよ?」
凛「にゃああああっ!!」
凛「かよちんのことを脇において話に花を咲かせないでほしいにゃ! かよちんのエマージェンシーなのに!」マジエマージェンシー
真姫「そうは言ってもねぇ。ご飯ができたら意識も戻るんじゃないの?」
にこ「ドクター真姫ちゃんもこう言ってることだし、ひとまず解散よ、解散。にこは練習で汗かいたから、さっさとシャワー浴びて着替えてくるわ。お先」スタスタスタ
凛「にこちゃんの薄情者っ! かよちんが気を失ってるのに!」
穂乃果「違うよ、凛ちゃん。にこちゃんは一番に身支度を整えて、花陽ちゃんのためにご飯を研いであげるつもりなんだよ」ミスカシッ
海未「そうですね。いつもの謎ツンデレです」
ことり「面倒見がいいからね!」
絵里「さすがにこね」フッ
のぞみ「そういうわけやから、うちらもにこちゃんの手伝いに行こっか?」
真姫「……そうね。べ、べつに花陽が困ってるとか関係なく、私もお腹すいたし? 早くご飯を炊かないと」
絵里「ここにも一人謎ツンデレがいたわ」
のぞみ「BiBiってこんなのばっかりなん?」
絵里「なっ! 私はこんなに面倒くさくないわ!」
真姫「チョット、ソレドーユーイミヨ」
穂乃果「まあまあ。……って、あれ? 花陽ちゃん?」
凛「あっ、ちょっと目を離した隙に、かよちんが夢遊病者のようにどこかに歩いて行くにゃ!」
ことり「待って! そっちは外だよ!」
花陽「コメコメココメコメコメ……!!」目ガウツロッ!!
凛「ダメにゃ、凛たちの声が届かないにゃ!」
穂乃果「ああ、ついに外にっ!」
海未「くっ、速い! 私たちは花陽を追いますから、絵里、のぞみ、真姫はにこの指揮下に入り、先にご飯作りをしていてくださいっ!」
絵里「指揮下って……。軍隊じゃないんだから」
のぞみ「海未ちゃんって、時々コンボイみたいやんなぁ」
真姫「……コンボイ?」ナニソレ、イミワカンナイッ
絵里「了解よ。こっちは昼食を作っておくから、花陽を頼んだわ」キリッチカァ
穂乃果「おー、絵里ちゃんが久しぶりに賢そうっ!」
凛「じゃあ、そっちは頼んだにゃ! 凛たちはかよちんを追うにゃ!」
タッタッタッ!
ことり「はぁはぁ、それにしても、速いね」
凛「凛が追いつけないなんて相当にゃ。かよちんの背中が一向に大きくならないにゃ」
穂乃果「それもこんな山道を爆走するなんて……。何が花陽ちゃんをああまで突き動かすの」ゼーハー、ゼーハー
海未「練習の後でこれほど動けるとは……。もっとメニューを増やしても大丈夫ということでしょうか?」シアンガオッ!
穂乃果「ダメだよ! 無理っ、今でも十分厳しいのに! 剣道の懸かり稽古を一時間エンドレスでやってるような練習なのに!」
ことり「穂乃果ちゃん、その例えは海未ちゃんにしか伝わらないよぉ」
凛「でも、たしかに、何がかよちんをここまで突き動かすのかにゃ……。ん?」
海未「これは……」スンスン
穂乃果「……お米のにおい?」クンクンッ
凛「まさか、この先にお米があるというのかにゃ……?」
海未「それを嗅ぎ付けて、花陽は……。なんという嗅覚ッ! どうやらμ'sはとんでもない化け物を飼っていたようですね」
凛「気持ちは分かるけど、ちょっと海未ちゃん酷くないかにゃ? りりほわ解散の危機にゃ」
ことり「海未ちゃんはちょっと厨二入ってるところがあるから、悪気はないの。許してあげて?」
海未「厨二? なんですか、それは」
ことり「海未ちゃんは格好いいってことだよ!」
海未「そ、そうですか?」テレリテレリ
穂乃果「あっ! 花陽ちゃんの動きが止まったよ!」
凛「ほんとにゃ! 藪の前で動きを止めたにゃ!」
海未「……ふむ、この藪の奥からご飯のにおいがしますね」スンスン
穂乃果「でも、なんで山の中でご飯のにおいが……。コンセントもないのに……」
ことり「……飯盒炊飯?」
凛「キャンプ地でも、ましてや拓けた場所でもない、ただの山道なのにかにゃ? こんな普通のところで飯盒炊飯する人がいたら、危ない人だにゃ!」
海未「り、凛っ! 声が大きいです。藪の向こう側に聞こえてしまいますよ!」ボソボソ
穂乃果「藪の向こう側を想像したら、なんだか怖くなってきた……」コゴエッ
ことり「ここはターゲットを連れて早く帰ろ? ね、海未隊長?」コソコソ
海未「そうですね。君子危うきに近寄らずと言いますし、ここは花陽を連れて速やかに撤退を……って、花陽ぉ!」ガシィッ!
凛「かよちんが藪に突入しようとしてるにゃ!」ヒキトメッ!
花陽「オコメハスグソコ……」
穂乃果「花陽ちゃん、とまってー!」ギュー
がさごそっ!
凛「ひぃ、藪が動いたにゃ!」
がさごそ、がさごそ
ことり「な、何か出てくるっ!」
海未「凛、私の後ろに隠れて!」
凛「う、うん」
穂乃果「大丈夫だよ!凛ちゃんも花陽ちゃんも、私たちが守るからっ!」
がさごそ、がさごそ!
がさぁっ!
あ~る「やあ。危機な人じゃないよ、R・田中一郎くんだよ」ピース
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