白露「あたしがいっちばーん!」 (90)
提督「二位じゃ駄目なんでしょうか?」
白露「えっ?」
提督「二位じゃ駄目なんでしょうか?」
白露「いや繰り返さなくていいよ!」
提督「本当に一番が好きだなお前」
白露「うん!」
提督「なんでそんなに一番が好きなんだ?」
白露「なんでって……一番は一番だから一番なんだよ!」
提督「なるほどわからん」
白露「提督だって一番が好きじゃないの?」
提督「まあそりゃな……お前ほどこだわりはないが」
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白露「あたしは何事においても一番を目指してるんだ!」
提督「その心意気は立派だな」
白露「でね……今一番になりたいことがあるの!」
提督「ふ~ん……何の一番になりたいんだ?」
白露「それはね……」ジッ
提督「……俺の顔になんか付いてるか?」
白露「べっつに~」
提督「で、何の一番になりたいんだよ?」
白露「ふふふ……ナ~イショ♪」
提督「なんだそりゃ……」
書きだめはないんで、とりあえずここまで。
更新は不定期になると思います。
もしよろしければ、過去作の方も読んでいただけると幸甚です。
鈴谷「夜はこれから!」
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加賀「私は無愛想だけど…」
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提督「見せてやろう……我が渾身のバーニングラブ」
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<バレンタイン:いっちばん美味しいチョコ>
白露「失礼しまーす!」
提督「白露か……その包みは」
白露「ふっふっふ、提督の想像通りの物ですよ」
提督「イヤッホォウ!」ガタッ!
白露「さ、さすがにこの反応は予想外……って、あれ?」
白露(机の上に大量にあるのって……)
提督「むっ、どうした?」
白露「……モテモテでいいねー」
提督「ああ、他の子からチョコを貰ったことを言ってるのか」
白露「そんなに貰ってるんなら、あたしのチョコなんていらないかな?」プイ
提督「そう言わないでくれよ……俺は白露のチョコが欲しいよ」
白露「そ、そう……?」
提督「それにこれらは上司への義理って感じのものが大半だろうよ」
白露「そんなわけないじゃん……」ボソッ
提督「え、今なんて?」
白露「何でもない……ねえ提督」
提督「ん?」
白露「あたしのチョコも義理だと思うの?」
提督「……本命だったりするのか?」
白露「……とにかく、これあげる」スッ
提督「お、おう、ありがとな」
白露[じゃあ、もう部屋に戻るね。おやすみ]
提督「おやすみ白露」
白露「……提督!」
提督「い、いきなりどうした?」
白露「いっちばん美味しいチョコあげるんだから、絶対食べてよね!」バタンッ!
提督「……一番美味しい、か。これは期待してもいいのかな?」
今まで放置してしまっていたので、今夜はがんばって書き進めます。
遅筆ですが、お付き合いいただければ幸甚です。
<兄弟姉妹>
白露「ねえ提督」
提督「どうした白露よ」
白露「あたしって一番艦じゃない?」
提督「そうだな……それが?」
白露「一番艦ってことはお姉ちゃんがいないってことでしょ?」
提督「まあ当然だな」
白露「ときどきお姉ちゃんがいたらどんな感じなんだろうなって思うんだ~」
提督「なるほどな」
白露「あっ、もちろん現状に不満があるわけじゃないからね! 妹たちみんな良い子で大好きだし!」
提督「それはよくわかってる。お前は良いお姉ちゃんだよな」
白露「にひひ、ありがと!」
提督「……なあ白露」
白露「な~に?」
提督「お兄ちゃんって呼んでくれてもいいんだぞ」
白露「……へっ?」
提督「むしろ呼んでほしい」
白露「あたしはお姉ちゃんがいたらって話をしただけで、お兄ちゃんがどうとは言ってないんだけど……そ、そこまで言うなら」
白露「……お兄ちゃん」ボソッ
提督「もっと大きな声で!」
白露「ちょ、調子に乗るな~!」
白露(提督がお兄ちゃんか……それもいいな)
白露(いやよくないね……だってお兄ちゃんとじゃ……できないもんね)
若干展開に窮しているので、少し寝てから考えます。悪しからず
<長女は気の利く子が多い>
白露「提督、入るよー」ガチャ
提督「Zzz……」
白露(あっ……机に突っ伏したまま寝てる)
村雨「あらっ、姉さん? どうしたの?」
白露「あっ、村雨。提督にかまってもらおうと来たんだけどさ……」
村雨「なるほど……肝心の提督が夢の中、と」
白露「う~ん、どうしよっかなあ」
村雨「提督が寝ているならしかたないよ。行きましょう」
白露「そうだね……でもその前に」タッタッタ
村雨「どこ行くのよ?」
白露「ふふ、ちょっとね」
――
白露「……これでよし、と」
村雨「姉さんは優しいね」
白露「あはは……何も掛けずに寝てたら体調を崩すかもしれないから」
村雨「今日はけっこう冷え込んでますからね」
白露「お疲れ様、提督」
提督「……ん?」
提督「しまった、寝てしまったか……って、毛布?」
提督(……いったい誰が?)
<ホワイトデー>
白露「……」
提督「……」
白露「……ねえ提督」
提督「なんだね白露くん?」
白露「今日は何の日でしょう?」
提督「3月14日……国際結婚の日だな」
白露「……それだけ?」
提督「ホワイトデー? 知らない日ですね」
白露「知ってるじゃん!」
提督「まあまあ、ちょっとした戯れだ……ほれっ」スッ
白露「待ってました! いっちばんいいお返しだよね?」
提督「一番かどうかはともかく、心は込めたぞ」
白露「それなら間違いなく一番だよ!」
提督「そう言ってもらえると幸いだ」
白露「さっそく開けてもいい?」
提督「ああ、もちろんだ」
白露「な~にっかな、な~にっかな……あっ、クッキー!」
提督「自作でござる」
白露「ござるって……いっただきま~す!」
白露「……おいしい!」
提督「それは重畳」
白露「提督……ありがとね!」ニカッ
提督「……かわいい」ボソッ
白露「えっ……ええ!?」カアア
<花見>
提督「さて、到着だな」
白露「うわーっ! すっごーい!」
村雨「ええ、本当に綺麗ね」
提督「先客がけっこういるな……よし、席を確保するぞ! ついてこい、白露、夕立!」ダッ
白露「りょうか~い!」ダッ
夕立「任せるっぽい!」ダッ
村雨「あらあら」
時雨「あはは、みんなしてはしゃいじゃって……僕たちも行こうか」
春雨「はい!」
――
白露「はい、どうぞ!」
提督「おっ、ありがとな……うまい」
白露「そのサンドイッチあたしが作ったんだ」
村雨「提督に食べてもらうんだって張り切ってたものね」
白露「む、村雨! それは秘密だよ!」
提督「そうなのか……本当にうまいよ白露」
白露「えへへ、本当はもっと手の込んだもので喜ばせてあげたかったけど、あたし料理は得意じゃないから……」
提督「十分さ」ナデナデ
白露「あっ……」
提督「おっと、すまんなつい……」
白露「……ううん、続けて」
提督「おう」ナデナデ
夕立「提督さん夕立にも……ムグッ」
時雨「ここは邪魔しちゃだめだよ夕立」
夕立「ぽ、ぽい……」
春雨「人の何とかを邪魔するやつは馬に蹴られてしまいますからね」
夕立「そうなの!?」
村雨「そんなわけないじゃないの……」
――
夕立「一発芸やりまーす!」
春雨「わ~!」パチパチ
夕立「荒ぶる鬼怒のポーズ」グッ
時雨「く、くくっ……」プルプル
夕立「からの~……阿武隈」バッ
村雨「く、ふふふ……そ、それは卑怯よ」プルプル
白露「はい、お茶よ」
提督「サンキュ……白露は良いお嫁さんになるな」
白露「へっ!?」
提督「よく気が利くしかわいいし。白露の旦那になれるやつは幸せ者だよ」
白露「そ、そうかな……えへへ」
提督「結婚式には呼んでくれよ? お前の花嫁姿を見に行きたいからな」
白露「……」
春雨「は、はわわわわ……!」
時雨「……うん、悪気はないんだろうけどね」
村雨「ちょっと擁護しかねるわね」
提督「えっ、みんなどうしたんだよ?」
白露「ふ~んだ!」
白露型はみんな登場させたいけど、キャラが増えすぎてしまうというジレンマ。
また続きを考えてきます。
<改二>
白露「あたし、気になります!」
提督「なにがだ?」
白露「いやさ……時雨と夕立に改二が来て久しいでしょ?」
提督「さ~て仕事仕事」
白露「あっ、露骨にごまかさないでよ!」
提督「どうせ改二になりたいって言うんだろ?」
白露「その通り!」
提督「こればかりは俺の力じゃどうしようもないからな……」
白露「なんであの二人に改二が来て、あたしには来ないんだろ?」
提督「う~ん……あの二人は武勲艦だからな。そこらへんの違いじゃないのか?」
白露「……あたしはあんまり活躍できてないって暗に言われてる気がする」
提督「あの二人がすごいだけだ。恥じることじゃない」
白露「む~っ、とにかく早く改二になりたいよ~」
提督「どうしてそんなに改二になりたいんだ?」
白露「だってかっこいいじゃん! 真の力を解放、みたいな感じで!」
提督「何かを解放するわけじゃないけどな」
白露「細かいことは気にしなくていーの!」
提督「改二か……お前も錬度は十分だからな。俺も楽しみだよ」
白露「ふっふ~ん、期待して待っててよ!」
提督「お前も待つ側だろうが」
白露「ありゃりゃ、そうだった」
提督「しかし、お前は改二になったらどんな姿になるんだろうな?」
白露「むふふ、きっと色気むんむんのボン・キュッ・ボンに違いないよ」
提督「発想が完全にお子様のそれじゃねーか」
白露「なにおう!」
<4月4日>
提督「なあ村雨」
村雨「はいは~い、なんでしょう?」
提督「明日は白露の……」
村雨「……憶えててくれたんですね」
提督「忘れるはずないさ……しかし、まるで自分のことのような言い方だな」
村雨「他ならぬ大切な姉さんのことですから。それで、どうしたんですか?」
提督「あいつに何を渡したら喜んでもらえるか相談したくてな」
村雨「提督からなら、何を渡しても喜ぶと思いますよ」
提督「おいおい」
村雨「だって事実ですから……あっ、そういえば以前に新しい服が欲しいって言ってましたね」
提督「おっ、それは良い情報だ。さっそく用意してくるとしよう」
村雨「……物は相談なんですけれど」
提督「むっ?」
<4月5日>
提督「おはよう白露」
白露「おっはようございまーす!」
提督「さて……今日は特別な日だな」
白露「あっ……うん!」
提督「誕生日おめでとう白露」
白露「えへへ……ありがとう!」
提督「お前の誕生日を祝うのは俺が一番早かったか?」
白露「ううん、残念! 妹たちにもう祝ってもらってるんだ」
提督「そうか……出遅れたか」
白露「さすがに同室の妹たちより早くは無理だって。でも、同じくらい嬉しいよ!」
提督「それは何よりだ。それでお前へのプレゼントなんだがな……ちょっと今日付き合ってもらえるか?」
白露「へっ? どういうこと?」
提督「今日はお前とデートできたらいいなと思ってな」
白露「で、デート!? 本当に?」
提督「ああ、好きな服とかを買ってやる」
白露「ほ、本当!?」
提督「ああ、それが俺からの誕生日プレゼントだ」
白露「や、やったー!」
提督「ははは」
……
…………
………………
村雨「今日プレゼントを用意するんじゃなくて、明日デートという形で姉さんにプレゼントを渡してみてはどうかしら?」
提督「デート?」
村雨「はい……その方が絶対に喜びますよ」
提督「う~ん、そんなもんかね?」
村雨「ふふふ、この村雨を信じてみなさいって♪」
提督「……はいはい、信頼してますよ村雨さん」
村雨「夕方までには戻ってきてくださいね? 私たちの方でも誕生日会を開くので」
提督「そんなに遅くはならんと思うけど、了解した。さすがにお前らの姉さんを独り占めするのは悪いからな」
村雨「独り占めにしたい気持ちはあったりするの?」
提督「……ノーコメントで」
村雨「ふふっ」
………………
…………
……
白露「♪」
提督(断られたらどうしようかと思っていたが、白露も喜んでくれてるみたいだし……さすが村雨だな)
提督「よし、じゃあ朝飯食ったら行くとするか」
白露「うん!」
――
白露「こっちの服いいな~……いや、こっちも捨てがたい……提督はどっちがいいと思う?」
提督「どっちもお前に似合うと思うぞ」
白露「おおう、無難な回答」
提督「事実を述べているだけだ……これとかも良く似合うと思うけどな」
白露「それかわいいね……ちょっと試着してくる!」
提督「おう、ほれっ」スッ
白露「期待して待っててねー!」
提督「ははは、そうさせてもらおう」
店員「妹さんですか? かわいいですね」
提督「いや、妹ではないですよ?」
店員「えっ、そうなんですか……?」
提督「妹みたいなもんですけどね」
店員「……ノータッチ、ですよね?」
提督「その疑念に満ちた目やめましょうよ。手は出してませんから」
店員「手は?」
提督「他に何を出すというんだ……」
店員「あっ、戻ってきましたね」
提督「おっ……」
白露「ど、どうかな……」
提督「……」
店員「……」
提督・店員((かわいい……))ガシッ!
白露「な、なんで二人が通じ合ってるの……?」
提督「最高に似合ってるぞ」
店員「よくお似合いです」
白露「あ、ありがと……」モジモジ
提督「天使や」
店員「天使ですね」
白露「は、恥ずかしいの禁止!」
提督「あっ、これ買います」
店員「毎度ありー」
白露「あたしまだ買いたいって言ってないよ!?」
提督「ああ安心しろ。これは俺が買いたいから買うだけだ。プレゼントは他に選んでくれ」
白露「そ、そんな……悪いってば!」
提督「お前の誕生日に奮発しないで、いつ奮発するというんだ?」
白露「それは嬉しいけど、でも……」
提督「なあ白露……俺を甲斐性なしの男にしたいか?」
白露「えっ……そんなことはない、けど」
提督「なら気にするんじゃない……金ならある。心配するな」
白露「提督……ありがとう」
提督「おうよ」
とりあえずここまで。鳥海さんも白露と誕生日がいっしょということを忘れてはいけない(戒め)。
――
白露「結局もう一着買ってもらっちゃったね……大切にするよ」
提督「ああ、そうしてくれると俺も嬉しいな」
白露「この後はどうしよっか?」
提督「映画なんてどうだ?」
白露「なにか観たい映画とかあるの?」
提督「いやそういうわけじゃないけど」
白露「う~ん……よし、行こう!」
提督「おっしゃ」
提督「どれが観たい?」
白露「う~ん……これ!」
提督「見るからに恋愛物だな……これでいいのか?」
白露「やっぱデートといったら恋愛物の映画でしょ!」
提督「はあ、なるほどな」
白露「さ、チケット買いに行こう!」
提督「チケットは俺が買ってくるから、お前はポップコーンとか飲み物とかを買ってきたらどうだ?」
白露「ラジャー!」
提督「お金はこれを使え」スッ
白露「ありがと……あたし、お礼を言ってばっかりだね」
提督「はは、律儀でいいと思うぞ」
――
提督「おもしろかったな」
白露「うん……」
提督「どうした白露? 目が赤いぞ」
白露「な、なんでもない!」
提督「ははは、最後の方涙ぐんでたもんな」
白露「も、もう! 見てたんじゃない!」
提督「悪い悪い……しかし良い話だったな」
白露「本当にね」
提督「ヒロインはなんとなく白露に似てる子だったよな」
白露「彼氏の方もちょっと提督っぽかったよ」
提督「そうか?」
白露「……本当にヒロインの子が報われてよかったよ」
提督「ああ……そうだな」
――
提督「さて、帰ってきたな」
白露「あ~あ、もうデートお終いか。残念」
提督「楽しんでもらえたなら何よりだ」
白露「うん、楽しかった……本当に」
提督「さ、妹たちのところに行ってやれ。きっとお前を待っているだろうさ」
白露「そうだね……今日はありがと!」
提督「おう」
白露「じゃ、あたし行くね……提督」
提督「ん? どうした」
白露「大好き!」ダキッ
提督「な、な……!」
白露「えへへ、じゃあね~!」ダッ
提督「お、おい……! まったく……心臓に悪い奴だ」
<みんな仲良し?>
白露「五月雨はかわいいねえ!」ナデナデ
五月雨「あ、あうう……白露ったら」
涼風「おいおい、五月雨はあたいのもんだぞ!」
白露「い~や! あたしのものだね!」
五月雨「わ、私は誰のものでもないよ!」
提督「なにじゃれ合ってんだお前ら?」
涼風「五月雨は誰のものかって話!」
提督「ん? 俺の艦なんだから俺のものだろ?」
白露「まさかの対抗馬!?」
五月雨「て、てえとくぅ……」
提督「まあまあ、五月雨はみんなのものってことで手を打とうじゃないか」
白露「そうだね……同じ白露型の仲間だし、五月雨はあたしと涼風のものだね」
提督(ハブられた……)
涼風「……仲間って言ってくれるんだな」ボソッ
五月雨(……涼風)
白露「どうしたの涼風?」
涼風「な、なんでもねえ……ありがとな」
白露「あはは、変な涼風」
五月雨「ふふふ」
提督「う~ん、まあ、いいのかな?」
海風型がどんどん実装されてきても、みんな友達。白露型は一つ。
また続きを考えてきます。
<かまえー!>
白露「提督!」ガチャ
提督「ノックくらいしなさい」
白露「暇です!」
提督「そうか」
白露「暇だからかまえー!」
提督「執務中だ。大人しくしてろ」
白露「む~っ、つれないなぁ……」
提督「遊ぶときは遊ぶ。仕事するときは仕事する。大事なのはメリハリだ」
白露「おお、なんか有能っぽい」
提督「ぽいは余計だ」
白露「……そうですかぁ……この白露を放置ですかー」
提督「どっかで聞いたような言い回しだなオイ」
白露「そんな趣味ないからかまってー」
提督「まったく……ひと段落したらかまってやる。それまで待ってろ」
白露「本当!? 提督サイコ―!」
提督「調子のいい奴め……」
提督(まあ良い息抜きになるか)
<膝枕は憧れ>
提督「白露よ」
白露「はーい、なんでしょーか?」
提督「俺は膝枕に憧れている」
白露「さいですか」
提督「俺は膝枕に憧れている」
白露「……素直にお願いすれば、してあげてもいいけど」
提督「お願いします!」ズサァ!
白露「うわっ、無駄に綺麗な土下座!」
提督「一生のお願いをここで使ってもいい」
白露「一生のお願い安すぎない?」
提督「そんなことはない」
白露「そ、そう……そんなにあたしに膝枕してほしいんだ?」
提督「まあ誰でもいいとは言わんな」
白露「ふふ、このロリコン♪」
提督「ロリコンのそしりを受けようとかまいはせん」
白露「何その覚悟……」
――
白露「気分はどう?」
提督「上々だ」
白露「ふふ、よかった」
提督「ああ……これが膝枕なるものか……余は満足であるぞ白露」
白露「はいはい心ゆくまで堪能してくださいませお殿様」
提督「……気持ち良すぎて眠くなってきた」
白露「いいよ、寝ても」
提督「マジで?」
白露「疲れてきたら起こすから」
提督「じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな……」
白露「どうぞどうぞ」
提督「Zzz……」スースー
白露(ふふ、本当に気持ちよさそうに寝てる……なんか嬉しいな)
白露「いつもお疲れ様」ナデナデ
提督「zzz……」スースー
白露(提督の唇……今ならキスしても……いや、それは卑怯だね)
白露(でも……)
チュ
白露(おでこにならいいよね)
言い忘れていましたが今回も短編です。
なので、そんなに長くはならないと思います。
<5月23日>
白露「今日は何の日でしょーか!」
提督「キスの日」
白露「おっ、話が早い……これからあたしが何て言うかわかる?」
提督「ああ、わかってるさ」
白露「えっ、ホントに!?」
提督「キス島沖に出撃したいって言うんだろ? よくわかってるさ」
白露「……うん、まあ、予測してなかったわけじゃないけど!」
提督「はは、キスしようとでも言うつもりだったんじゃないか?」
白露「そ、それは……うん」
提督「乙女が唇を安売りするもんじゃないぞ」
白露「安売り……?」
提督「むっ、どうした?」
白露「……馬鹿」ボソッ
提督「?」
<お酒は二十歳になってから?>
白露「失礼しまーす……って、隼鷹さん?」
隼鷹「あれっ、白露ちゃんじゃん。どうしたのさ?」
白露「こっちのセリフだよ! 提督の部屋で何やってるの?」
隼鷹「ん~? 久々に提督と呑もうと思ってね~」
白露「ふ、ふ~ん」
隼鷹「で、白露ちゃんはどうしたの?」
白露「なんか眠れないから提督にかまってもらおうかなって」
隼鷹「かわいいねえ~」ワシワシ
白露「あうっ……提督はどこ行ったの?」
隼鷹「少し夜風に当たってくるって……ところでさ」ズイッ
白露「な、何?」
隼鷹「白露ちゃんって、こういうの呑んだことある?」
白露「お酒? 呑んだことないよ」
隼鷹「……少しいってみるかい?」
白露「……」
白露(す、少しならいいかな……?)
――
提督「戻ったぞー……って」
白露「あはははは!」
隼鷹「ひゃはははは!」
提督「し、白露……?」
白露「あっ、てーとくー!」
提督「顔が赤い……まさかお前、呑んだのか!?」
白露「ばぁーにんぐぅ……らぁーぶ!!」ドーン!
提督「ぐほぉ!?」
隼鷹「いいぞー! やれやれー!」
提督「隼鷹キサマァ!」
白露「てーとく大好きー!」ギュウ!
提督「嬉しいが落ち着け! けっこう苦しい!」
白露「い~や!」ギュウウ!
提督「ああもうかわいい苦しい!」
隼鷹「役得だねえ」
提督「うるせえ!」
――
白露「zzz……」スースー
提督「寝たか……ふう」
隼鷹「かわいかったねえ白露ちゃん」
提督「じゅ~ん~よ~う~?」
隼鷹「いや、まさかああなるとは思わなかったんだー」
提督「その割には楽しんでやがったよなお前」
隼鷹「はは、ごめんって。しっかし、提督大好き、ねえ」
提督「酔ってるとはいえ嬉しいもんだ」
隼鷹「……あのさ」
提督「なんだ?」
隼鷹「提督もさ……この子の想いに気づいてないわけじゃないっしょ?」
提督「……」
隼鷹「あたしが何か言うのは野暮だと思うけど……答えは用意しておいた方がいいと思うぜ?」
提督「……」
隼鷹「さて、呑もう呑もう! 夜は長いんだ!」
提督「その前に白露を部屋に送ってくるから待ってろ」
隼鷹「へ~い」
――
白露「うああああああっ」ゴロゴロ
時雨「ど、どうしたのあれ?」
夕立「さっきからずっと悶えてるっぽい……」
村雨「昨日、提督が姉さんを部屋に送ってきたことと関係があるのかしら?」
春雨「そういえばあのときの姉さん少し変でしたね」
村雨「そういえば顔が赤くなってたわね……謎だわ」
次スレの腹案もありますので、多分早ければ明日中に完結となると思います。
川内「夜は良いよね」
提督「バーニングラブシンドローム?」
提督「荒ぶる魂! バーニングラブソウル!」
多分次スレはこの中のどれかになります。
今は白露の可愛さを布教すべく頑張ります。
<眠くな~る>
白露「提督! ここに座って!」
提督「ん? おお……」ドサッ
白露「これをじっと見ててね!」
提督「……そのお金はなんだ?」
白露「ふっふっふ、あなたはだんだん眠くな~る眠くな~る」
提督「……ああ、なるほど」
白露「眠くな~る眠くなる」
提督「……ぐーぐー」
白露「ほ、本当に成功した!」
提督(いったいどうするつもりかね?)
白露「よいしょ、っと」パタッ
提督(膝の上に何か……ああ、白露の頭か)
白露「あたしだけ膝枕してもらってないのは不公平だもんね」
提督(普通に言えばやってやるのになあ)
白露「命令! あたしをナデナデすること!」
提督「……」ナデナデ
白露「ああ……やっぱり最高だよ」
提督(くそっ、かわいいな)
白露「今なら提督を独り占めかー」
提督(ん?)
白露「あんなことやこ~んなことも……」
提督(な、なんかやばそうな気配が)
白露「……まあ今は膝枕を堪能しよっと!」
提督(あ、あぶねえ……)
白露「zzz……」クークー
提督「はは、寝ちまった」ナデナデ
<夏季特別演習?>
提督「……なあ」
長門「なんだ?」
提督「お前、夏季特別演習をやるって言ったよな?」
長門「うむ」
提督「なんでビーチバレー大会が行われているんだ?」
長門「これが演習だからな」
提督「遊んでるだけじゃねーか!」
長門「まあそう言うな……たまには息抜きも必要だろう」
提督「まったく……今日だけだぞ?」
長門「と言いつつ、お前も水着じゃないか」
提督「しかたなくだ」
白露「あっ、提督じゃん! いっしょにビーチバレーやろうよ!」
提督「いや、俺は……」
白露「いいからいいから」ガシッ
提督「おいおい」
白露「さっ、行こ!」ダッ
提督「うおっと」
白露「いえーい!」タッタッタ
提督「おいおい、あまりはしゃぎすぎると転ぶぞ?」
白露「大丈夫大丈夫……きゃ!」バタッ
提督「うおっ!」バタッ
白露「あいたた……」
提督「だから転ぶって言ったろ……って」
提督(白露の上に俺が覆いかぶさる形になって……これはいろいろとまずい!)
提督「白露、すまん!」バッ
白露「……う、うん」
提督「あ、あのな……これは」
白露「き、気にしてないから大丈夫!」
提督「本当にすまん!」
白露「いいっていいって! あたしが悪いんだし!」
村雨「あらあら~?」
時雨「なんというか……初々しい?」
春雨「あはは……」
21時頃には全部投下して完結させようと思います。
ゆるりとお待ちいただければ幸いです。
<夏祭り>
白露「お待たせー!」
提督「……」ジッ
白露「あはは、どうしたの? あたしの浴衣姿に見惚れちゃった?」
提督「ああ、その通りだ。よく似合ってる。かわいいぞ白露」
白露「えへへ、ありがと!」
提督「さ、行くか」
白露「はあーい!」
提督「しかし、俺と二人っきりでいいのか?」
白露「うん、今日は二人がいいんだ!」
提督「……そうか」
――
白露「あっ、りんご飴。ちょっと買ってくるね!」
提督「よく食うなぁ」
白露「お祭り補正がかかってるからね!」
提督「なんだそりゃ……いや、わかるけど」
白露「えへへ……りんご飴くださーい!」
提督(楽しんでるようで何よりだ)
白露「はい! 一口あげる!」
提督「いいのか?」
白露「提督からもらったお小遣いで買ったものだからね。ぜひとも食べてもらわなきゃ!」
提督「じゃあ一口」カリッ
提督「うん、うまい……ありがとな」
白露「どういたしまして!」
――
白露「射的やろう! 射的! あたし上手いんだよ!」
提督「自信ありげだな。どっちが多く落とせるか勝負するか?」
白露「ふふふ、泣きべそかいても知らないよ!」
提督「ほう? 東洋のシモ・ヘイヘと呼ばれた俺に勝てるとでも?」
白露「シモ・ヘイへ?」
提督「伝説的なスナイパーの名前だ」
白露「じゃあ提督もすごいんだねー」
提督「まあ本当は呼ばれたことなんてないがな」
白露「嘘なの!?」
提督「まあ射的は普通に得意だけど」
白露「ま、負けた……」ガックシ
提督「お前もなかなかやるじゃないか」
白露「なぐさめはいらないよ!」
――
ドンッ!
白露「きゃあ!」バタッ
提督「白露! 大丈夫か!?」
白露「う、うん……痛っ!」
提督「どこか痛めたのか?」
白露「足をひねっちゃったみたい……」
提督「まったく……祭りだからって、周りを見ない馬鹿がいるんだな」
白露「提督……怒ってる?」
提督「当たり前だろう。お前が怪我させられたんだからな」
白露「……うん」
提督「歩けそうか?」
白露「何とか……うっ!」ズキッ
提督「無理するな……乗れ」
白露「えっ?」
提督「しっかり掴まれ」
白露「はーい」
ギュッ
提督「おいしょっと」
白露(提督の背中……大きくて落ち着く……)
白露「ごめんね」
提督「お前が謝ることじゃないさ」
白露「重くない?」
提督「超軽い」
白露「……ありがとね」
提督「おうよ」
――
提督「さて、着いた」
白露「ここは?」
提督「俺のお気に入りの場所だ。ここからだと花火がよく見えるんだ」
白露「へえ~! いいね!」
提督「そろそろ打ち上げる時間だ……楽しみだな」
白露「……ねえ」
提督「ん?」
白露「もっとそっちに寄ってもいいかな……?」
提督「……遠慮するな。来い」
白露「うん!」
白露「花火、綺麗だね」
提督「ああ、本当に綺麗だ」
白露「……こういうとき、男性が言うべきセリフがあるんじゃないかな~?」
提督「はっはっは、心当たりがないな」
白露「いけず!」
提督「お前は綺麗というよりかわいいだろう」
白露「む~っ、とりあえずごまかされとくよ」
提督「ごまかしてはないんだがな……」
提督「これで花火も終わりだな」
白露「そうみたいだね」
提督「さて、帰るとしよう」スッ
白露「待って」
提督「白露?」
白露「座って」
提督「……ああ」
白露「あたしね……提督に伝えたいことがあるの」
提督「……」
白露「愛してる」
提督「……」
白露「提督はあたしの一番なの。あたしは提督の一番になりたい」
提督「……俺も大好きだぞ白露」
白露「……愛してるとは言ってくれないんだね」
提督「なあ白露」
白露「……」
提督「お前はまだ子どもだ。愛してるなんて言うには少し早い」
白露「えっ……?」
提督「お前の周りにいる男性は俺だけ……俺より良い男にこれから先出会える可能性だってある」
白露「っ!!」
提督「お前の気持ちは嬉しい……だが、しっかり自分の気持ちを確かめて――」
白露「馬鹿にしないでっ!!」
提督「!!」
白露「自分の気持ちなんて何度も確かめた! 間違いなんてなかった!」
白露「あたしの周りに提督しか男性がいないから?」
白露「あたしはね! 普段は頼りないけど、いざというときはかっこいい提督だから!」
白露「困ってる人を放っておけないような優しい提督だから!」
白露「何よりもあたしたちを大事にしてくれる提督だから愛してるんだよ!」
白露「子どもとか大人とか関係ない! あたしは提督を愛してる!」
提督「……」
白露「……ご、ごめんね。熱くなっちゃった……」
提督「謝るのは俺の方だ」
白露「えっ?」
提督「ごめんな……そしてありがとう」
提督「俺も愛してるぞ、白露」
白露「ほ、ホント!?」
提督「ああ、嘘なんてつかないさ」
白露「や、やった……」ポロッ
白露「あ、あれっ……涙が……」
提督「嬉し涙か?」
白露「そうみたい……えへへ、止まんないや」ポロポロ
提督「おいで白露」
白露「うん……」
ギュッ
提督「何度だって言ってやる。愛してるぞ白露」
白露「うん……うん!」グスッ
<あたしの一番>
提督「泣き止んだか」
白露「えへへ、うん」
提督「泣き顔もかわいかったぞ」
白露「は、恥ずかしいからやめてよ!」
提督「はっはっは……なあ」
白露「な~に?」
提督「お前の気持ちはよくわかったが、それでもお前が子どもってことに変わりはない」
白露「むっ、まだ言うの?」
提督「そうじゃない……さすがに今、俺とお前が結ばれてしまうと世間体ってものがな……」
白露「そんなもの無視しちゃえばいいよ!」
提督「そうしたいがな。世の中は世知辛いんだ」
白露「むーっ」
提督「だからな……お前が大人になったとき、お前の気持ちが変わってないのなら……そのときは、改めてお前の気持ちに応えよう。約束する」
白露「絶対に?」
提督「海に誓って」
白露「じゃあ、もう結ばれてるのといっしょだよ! だって……」
白露「この気持ちは変わらない……ずっとあたしの一番は提督だからね!」
これにて完結です。
白露の可愛さを充分に表現しきれていないのが心残りですが、ここまでありがとうございました。
次スレ立てるときはこっちでも誘導します。
それでは次スレでもよろしくお願い致します。
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