比叡「コングお姉さま!」金剛「What!?」 (108)
・・・・・・
金剛「ひ、比叡……?今なんて」
比叡「ひえ?お姉さまを呼んだんですけど」
金剛「もう1回言ってほしいネー」
比叡「金剛お姉さま」
金剛「…………Hum……」
比叡「どうしました?」
金剛「……なんでもないネ(聞き間違いでシタか)」
金剛「それでどうしたんデース?」
比叡「ああ、それが――」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439492012
・・・・・・
~執務室~
提督「………………やばい……」
提督「大本営に送る艦隊レポート、パソコンで打ってたらとんでもないタイプミスをしてしまった……!」
【某鎮守府 艦隊報告書】
【艦隊名『高雄と愉快な仲間達』 所属艦娘】
重巡洋艦 高雄(旗艦)
正規空母 娼鶴
正規空母 赤城
駆逐艦 夕立
戦艦 榛名
戦艦 コング
提督「金剛のつもりで打ったのに、誰だよコングって…………」
提督「やっべぇ……いつもは打ち間違えたらすぐ直してるのに、よりによってこんな重要書類に……!!」
提督「寝ないで書く報告書とはこんなものか……」
提督「というか『金剛』ってタイプするときよく『コング』になるんだよな」
提督「スペルが『KONGOU』だから、『KON』まではそのままスムーズに打てるが、『G』の後に打つ『O』が曲者だ。これをよく押し切れずに打ち漏らす」
提督「よって『KONGU』……そこでいつものノリで変換をしてしまえば『コング』…………金剛に失礼すぎる……」
提督「そういや中国ではキングコングのことを金剛と書くそうだな……って、ますます失礼だ!!」
提督「どうしよう……もう送っちゃったよ…………」
提督「ま、まぁ大本営も流石にタイプミスだって分かるだろうし、訂正するのも余計かな?むしろそんな分かり切ったこと今更送ってくるなって怒られそうだ」
提督「数ヶ月に1回の定期報告書だし、次に正しく書けばいっか」
コンコンコン、ガチャッ
高雄「提督、機動駆逐艦カンムスカゲロオーが始まりますよ!」
提督「なに!?もう夕方6時か!!録画は!?」
高雄「予約してあります!」
提督「よーし!さっそく青葉の部屋で見るぞ!」
高雄「はい!」
・・・・・・
~数分後~
榛名「提督、失礼します」ガチャッ
榛名「おや?いないのでしょうか…………ん?」
榛名「提督のパソコンがつけっぱなし……」
榛名「……………………」キョロキョロ
榛名「だ、だめよ榛名……PCのPはPersonalのP……元気のGは始まりのGと同じくらいの鉄則、つまりは個。やっぱり個の力って重要や思てますわって有名なサッカー選手も言っていますし……」
榛名「ですから調べるのはちょっとだけにしましょう」カチカチ
榛名「エッチなデータとかあったら全部私のデータにすり替えておかなくちゃ」カチカチ
榛名「ん?ネットの検索履歴…………『東山艦』……!」
榛名「も、もしかして提督……私のこと……!」
『東山艦』『青い服』『一番艦』『黒髪』『嫁』
榛名「…………榛名は大丈夫です」
榛名「うーん……流石に軍の重要機密らしきファイルは見れませんし興味ありませんし……」
榛名「機密…………ん?」ハッ
榛名「そうだ!!」
ライブラリ検索 [重要機密]
【1つのフォルダが見つかりました】
榛名「『重要機密(見たら厳罰に処される)』ですか……フォルダを開く、と…………」カチカチ
『青い服の秘書艦』『忠犬アサ公』『TAKAO PLAY』『黒髪巨乳清楚ちゃんが金髪妹と男まさり妹と真面目妹に騙される話』『フェランダースのぽ犬』
榛名「榛名大丈夫」
榛名「はぁ……結局見つかったのは高雄さんへの純愛魂だけですか…………」
榛名「それに人のパソコンを盗み見てしまういやしい榛名に、今更ながら自己嫌悪が……」カチッ
榛名「あっ、いけない!重要そうなデータを開いちゃ――――」
【某鎮守府 艦隊報告書】
榛名「………………ブフォ」
・・・・・・
~廊下~
金剛「What?今執務室から大きな笑い声が…………気のせいデスかね?」
比叡「それでですね、荒ぶる霧島に言ってやったんですよ!『そのメガネは伊達か?』って!そしたら――」
金剛「比叡は聞こえまシタか?」
比叡「え、何がですか?」
金剛「うーん……やっぱり気のせいでシタね!」
今日此処迄
夏催、毛根大打撃前髪後退中
・・・・・・
~夜・食堂~
金剛「ん~やっぱり肉じゃがにぬか漬けは最高ネー!」パクパク
比叡「ぬか漬けは苦手ですが……肉じゃがは大好物です!」
榛名「…………」プルプル
霧島「ん?どうしたの榛名」
榛名「い、いえ…………なんで、も……」
金剛「どうしマシた?調子でも悪いんデスかー?」
榛名「ブッハァッ!」
3人「!?」
榛名「は、榛名ちょっとお手洗い行ってきますーーー!!」
・・・・・・
~トイレ~
榛名「だ、駄目です……金剛お姉さまを見るとさっきのが……!」プルプル
榛名「ん?金剛お姉さまって口に出して言うと……」
榛名「こんごうおねえさま……こんごぅねぇさま……こんぐぉねえさま…………コングお姉さま……!!!」
榛名「ブッハァッ!!」
榛名「って、なにしてるの榛名!敬愛するお姉さまをそんな……でも面白い!!」
榛名「と、とにかくお姉さまの前では笑わないようにしないと…………」
・・・・・・
~金剛型の部屋~
金剛「月に1度のビッグイベント!王様ゲームをやるヨー!!」
比叡「いえーーーい!!」パチパチ
榛名「(さっきは思わず逃げてしまったけれど……今度は笑いません!普通に王様ゲームをします!)」
金剛「じゃあ早速割り箸に番号を書いて、と…………コップに入れマース!」
比叡「気合、入れて、金剛お姉さまに……へへへ……」
霧島「フッフッフ……また翔鶴さんのところに全裸突撃させてあげましょう」
榛名「(笑っちゃだめだ笑っちゃだめだ笑っちゃだめだ笑っちゃだめだ笑っちゃだめだ笑っちゃだめだ)」
榛名「やります……榛名が引きます!」
霧島「いや、一斉にでしょ……せーの!」
比叡「ウルトラ……」
金剛「ソウッ!」
全員「ハァイ!!」バシッ
榛名「…………(1番)」
比叡「んくぅ……王様じゃありませんでした!」
霧島「私も…………ということは……」チラッ
金剛「イエース!!キングは私デース!」
比叡「王様お姉さまかぁ」
金剛「今この瞬間だけは、私はただの金剛じゃアリマセーン。そう、キング!キングの金剛デース!」
比叡「わー!キングの金剛お姉さまー!」
霧島「どちらかというと、クイーンでは?」
榛名「…………」
榛名「(キングの金剛お姉さま…………キング……キング金剛お姉さま………………)」
榛名「(キングコングお姉さま…………!!!!)」
榛名「ブッ………………!!」
榛名「(ま、枕……枕ァッ!!)」ガシッ
ボフッ
榛名「――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!」
金剛「は、榛名が物凄い勢いで枕に顔を埋めて叫んでるヨ!?」
比叡「肩も思い切り震えています!」
霧島「そんなに王様になれなかったのが悔しいのでしょうか」
榛名「(ハヒャ、ひひゃっはひゃひゃはやひゃひゃ!!!!!!)」プルプル
榛名「(ひいいいぃぃぃぃ!!!ひっぃぃぃぃぃぃっ!!)」プルプル
榛名「(き、キングコングお姉さ、まっはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ははっはっはっはひははは!!!!)」エルピープル
金剛「榛名、大丈夫デスかー?」
榛名「は、はひ…………つづけ、くらはい…………キング、こんぐぉねえさま…………プ……!」
金剛「……?」
金剛「まぁいいネ。それじゃ最初の命令いくヨー!」
比叡「はい!(2番が王様とキス2番が王様とキス2番が王様とキス!!!!)」
霧島「ええ(潜水艦がキスクル潜水艦がキスクル潜水艦がキスクル!)」
金剛「それじゃ、3番が好きなマンガのワンシーンをモノマネ、デース!」
比叡「ガーン!私じゃないー!」
霧島「おや、私ですか」
金剛「Oh霧島でシタか。楽しみデース」
榛名「(霧島……それに普通のお題…………ふぅ、なんとかなりそう)」
霧島「じゃあ早速…………スラムダンクの赤木がダンク決めた時ののモノマネいきます」
榛名「!?」
金剛「Go!!」
霧島「では――」
榛名「(ま、まずっ……枕――)」
霧島「ウッホオオオオオーーーーーーー!!」
榛名「ブッハァッ!」ボフッ
霧島「どうでしたか?」
金剛「見事だったネ!まるで本物のゴリがいるようでシタ!」
比叡「はい!………………って、榛名?」
霧島「また枕に顔を……?」
榛名「…………!……!」プルプル
金剛「霧島の大声と同時に何か言いながら顔を埋めたけど、何を言ってたんデスかー?」
榛名「……!!……………………!」フルフル
金剛「なんでもない?本当に?」
榛名「……!」コクコク
金剛「Hum……ならいいネ!でも気分が悪くなったらすぐ言うこと!」
榛名「……!!」コクコク
金剛「じゃあ次のターンネ!」
金剛「王様だーれデース!」
比叡「うおおおおおおおおおお!!!!!(比叡は見たッッ!金剛お姉さまが引いたのは3番ッッ!!あとはこの比叡が王様を引き当ててさえいればぁぁぁぁ!!)」
霧島「とうっ」
榛名「…………!」
金剛「Oh……流石にdoubleとはいきまセーン」
比叡「なっ……!わ、私でもない……だと!?」
霧島「私です」
比叡「ガーン…………」
霧島「そうですね…………それじゃ、3番の人が上全裸に」
金剛「What!?」
比叡「ナ、ナントオソロシー(きたああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!)」
榛名「ふぅ、榛名じゃありません(やっと落ち着いてきた……)」
金剛「霧島……我が末妹ながら恐ろしい相手ネー」ヌギヌギ
比叡「ほっほおお!ほほほーーー!!」
榛名「霧島は毎回ソッチ系ですね」
霧島「そりゃ王様ゲームといえばエロですから」クイッ
金剛「さぁ、脱いだヨ!」
霧島「ふふっ、ジワジワと脱がせて最終的にはこの部屋の外でなにかやってもらいましょう」
金剛「ピンポイントの悪意を感じるネー!?」
比叡「い、いけません!どうせなにかやるんなら私と!」
霧島「さぁ、次のターンといきましょう」
金剛「むむむ……王様だーれデース!」
比叡「ひえぇぇ!」
霧島「……!」
榛名「てやっ」
榛名「…………あ、私です」
比叡「またしても……王様はあたらず」シクシク
金剛「榛名デスか……羊が牙を隠し持っているということが無いよう祈りたいデース」
榛名「じゃあ………………ブッフ……!」ボフッ
霧島「榛名?」
榛名「(だ、だだ……だめ……そ、それだけは駄目……!確実に耐えられない!!)」
榛名「(しかし、怖いもの見たさ……榛名、駄目な子です……!)」
榛名「じゃ、じゃあ…………丁度上が裸ですし店さっき霧島がやっていた、スラムダンクの……モノマネを…………」
金剛「え、アレをデスか?」
榛名「はひ…………」プルプル
榛名「(い、言ってしまったああぁぁ……!)」
金剛「結構恥ずかしいデスけど…………仕方ないね……う――」
金剛「う、ウホオオオー!」
榛名「ブッハァッ!!」
ここまで
夏コミの疲れが癒えたらまた
榛名はニュータイプではない。>>31と>>32の間はこれで
霧島「それで榛名、誰に何をさせるの?」
榛名「そうですね…………」チラッ
榛名「(金剛お姉さまに当たったら……色々マズいけど……確率は1/3。早々当たるはずが……)」
榛名「じゃあ、2番の人」
金剛「Oh、私デース」
榛名「ブッ……!!」
榛名「(こ、こらえるのよ……!)」
榛名「(お姉さまが何をしても私が笑わなければいい話!それさえ達成できれば私はただ面白い思いをできるだけ!!)」
榛名「(それにこれは、普段隙があるようで隙の無い金剛お姉さまをイジれるまたとない機会!活かさない手は無い!!)」
榛名「(うひひひひひひ、うひひひひひひ!!し、死んじゃう……!これ以上笑いをこらえると榛名死んじゃいます!!)」
榛名「ありがとうございます」
金剛「もう……胸が揺れる動きは嫌いデース。クーパー靭帯が切れるのだけは勘弁デスからネー」
比叡「えへへ……えへへ…………」ダラダラ
霧島「はーい比叡お姉さま、トントンしましょうねートントーン」
比叡「ふ、ふがふが……」
金剛「むむむ……!再びキングに返り咲くためにも、次のターン行くネー!」
榛名「(キングコングお姉さ……ブッハッ!ま、まずい!何度思い出しても……!!)」プルプル
金剛「王様だーれデース!」
比叡「おりっ」
霧島「ふぉっ」
榛名「……」
比叡「お……?きたあぁぁ!!」
比叡「私の時代です!!」
金剛「ホーウ比叡デスか……どんなのが来ることやら」
霧島「(比叡お姉さまなら金剛お姉さま関連だろうから……まぁ私に害は……)」
比叡「(…………し、しまったぁぁ……!王様を獲ることに夢中でお姉さまの番号を控えていない……!!ど、どうしよう……!!)」
金剛「比叡、なにをそんなに悩んでるんデスか?」
比叡「え!?あ、いえ……そ、そうだなー!じゃあ……」
比叡「(うう……仕方ない…………王様ゲームはまだ続くんだし、ここは適当に……)」
比叡「じゃあ1番の人、好きなガンダムのキャラのモノマネ!!」
比叡「(これなら誰も傷つかないはず!)」
霧島「あ、私です。」
比叡「でたあぁぁぁぁ!」
金剛「もう宴会芸の鉄板デース」
霧島「というか意外ですね。比叡お姉さんが金剛お姉さま狙いじゃなかったとは」
比叡「え?あー……まぁね……」
霧島「ふふふ、そう言わずに……なにせ私のガンダムネタと言ったらこれしかないんですから」
霧島「万死に値する!!」
霧島「はい、ありがとうございましたー!」
金剛「いやー相変わらずビジュアルだけはクリソツネー」パチパチ
比叡「霧島は酒の席では自分の名前ネタとティエリアネタ外しませんからねー」パチパチ
榛名「(ふぅ……結構落ち着いてきました。クッションは大事ですね、二重の意味で)」パチパチ
金剛「じゃあ次、王様だーれデース!」
比叡「おりゃぁ!」
霧島「トランザム!」
榛名「いつまで引きずるんですか!」プフッ
霧島「無論、死ぬまで」
比叡「今度は斎藤になったわ!」
霧島「トランザムの甲斐あってか、今度は私が王様です」
金剛「Shit!なかなか回ってこないネー!」
霧島「じゃあ…………2番の人………………アダモちゃんのモノマネをしてください」
金剛「!?」
榛名「ブッ……!」
比叡「え、アダモちゃんってなんだっけ」
霧島「昔流行った、原始人風のギャグですよ。詳しくはググりましょう」
比叡「へぇ~……それで、2番は誰が?」
金剛「………………」
榛名「……」プルプル
金剛「私デース……」
榛名「ブッ!!」ボフッ
霧島「おや、お姉さまでしたか」ニタ
金剛「霧島ゼーーッタイ私の番号知ってるでショー!!」
霧島「何を仰っているのかさっぱり分かりませんね」
金剛「むうううう!!」
霧島「さ、丁度上半身裸なわけですし。この棍棒を持って」
金剛「これで霧島をスイカ割りしてやりたい気分ネ」
榛名「(だ、だめだぁぁぁ!!これはだめだああぁぁぁ!!)」
霧島「さぁ、お願いしますお姉さま」
金剛「ぐ……!」
金剛「……………………あ」
金剛「ア~ダ~モ~ス~テ~~~!!ペイ!!」ベベン
榛名「(ブッハァッ!!!!)」
霧島「ひひひひひひひ!!」パンパン
比叡「お、お姉さま大丈夫です!どんなお姉さまでも美しいです!」
霧島「次はボディペイントまで再現しましょうか」
金剛「霧島ーーーーー!!」
・・・・・・
~深夜~
金剛「ううん…………てぇとく……」Zzz
比叡「提督……だ、だめ……私はお姉さまの…………んっ……」Zzz
霧島「We are psychedelic……」Zzz
榛名「…………」
榛名「(はぁっ……はぁっ……なんとか、耐えました…………時々コングお姉さまに疑惑の目を向けられましたが……なんとか枕に顔を埋めて乗り切りました)」
榛名「(これは非常に凶悪すぎます……いい加減忘れないと…………)」
榛名「(コングお姉さまじゃなくて、ちゃんとコングお姉さまって…………ん?)」
榛名「(どっちでもいっか)」Zzz
・・・・・・
~翌朝・執務室~
提督「…………やっべぇ」
高雄「どうしました?」
提督「いやさ、大本営に元帥っていたじゃん?高雄も会ったことある」
高雄「元帥…………ああ、あの初老の方ですか」
提督「ああ。その元帥がさ、今日の昼にここに来るっていうんだ」
高雄「あらそうでしたか。それでは歓迎の準備をしなくては……」
提督「それは既に鳳翔さんに頼んであるからいいんだが……問題がある」
高雄「えっ?」
提督「元帥が、俺の第一艦隊を見たいと言っているんだ……!」
高雄「…………それが、なにか問題でも?」
提督「えっ……?あっ(高雄は俺のタイプミスのこと知らないんだった!)」
提督「なんでもない!高雄、旗艦として昼には第一艦隊を揃えておいてくれ」
高雄「了解です!」
提督「(にしても、大本営にあのレポートを送った次の日に元帥が来るとか……しかも第一艦隊が見たいだぁ?)」
提督「(あの元帥結構天然入ってるから、俺のタイプミスを真に受けたという線も………………ま、まさか……まさかな?)」
提督「(ま、まぁもし仮に金剛のことを勘違いしていたとしても、本人を見りゃ気付くだろ)」
提督「(それより早くデイリーこなさないと)」
・・・・・・
~昼・鎮守府港~
提督「そろそろ元帥が来る時間か…………」
高雄「第一艦隊、揃っております」
夕立(改二)「提督さん、誰がくるのー?」
提督「ああお前も会ったことあるだろ。大本営の元帥だよ」
夕立「元帥さん!?あの人いつもお菓子くれるから好きっぽいー!」
提督「おいおいお菓子しかイメージ無いのかぁ?」
夕立「あのおじいさん、ヒョロヒョロで枯れた感あるからかりんとうっぽい!ボリボリ食べたいっぽい!」ジュルル
提督「…………」
翔鶴「赤城さん、スカートに汚れが」モミッ
赤城「んあっ!?ちょ、ちょっと翔鶴さん!」
翔鶴「あ、すいません。手が勝手に~」
赤城「もうっ!そういうのは誰も居ない時にしてください……加賀さんに見られたら……」
翔鶴「いいじゃないですか……見せつけてやれば……」
赤城「だ、だめっ!」
提督「(なんか、今更ながらコイツらを元帥に見せるのか?いいのか?)」
榛名「…………」
金剛「そういえば榛名は元帥に会うの初めてデスネー」
榛名「は、はい!他の皆さんがああいう反応ですから、悪い人ではないと思いますが……」
金剛「ちょっと抜けてるけど、明るくて面白い人デース。気にしなくていいヨー!」ポンポン
榛名「ありがとうございます……コングお姉さま」
金剛「えっ?」ピクッ
榛名「あ、やばっ」
金剛「…………榛名…………………………」ジー
榛名「え、あ、今のはあ、あの!」
金剛「榛名、ちょっと――」
提督「おいお前ら私語はやめい。元帥の乗った船が到着したぞ」
金剛「…………ラジャー」
榛名「(ひぃぃぃぃぃ……!きゅ、九死に一生を得ました……!)」ドキドキ
・・・・・・
元帥「よっ、と…………おっとっと、年を取ると足からくるというのは本当だね」
提督「お久しぶりです、元帥!」
元帥「ああ久しぶり。おや、夕立ちゃんじゃないか」
夕立「まもなくこの世に別れを告げる元帥さーん!お菓子ちょーだい!」
元帥「はっはっは、キツいジョークだ。はい金平糖」
夕立「わーい!」
高雄「お久しぶりです元帥」
元帥「うむ。これがここの第一艦隊……えーっと………………『高雄万歳』だっけ?」
提督「『高雄と愉快な仲間達』です」
元帥「そうそう、それそれ。私が言うのもどうかと思うが、そのネーミングそろそろ改めたら?」
提督「所持艦隊を『HOSYO HOT』にしてるあなたには言われたくない」
元帥「ほほほ」
提督「それで、今日はなんでまたウチなんかに?」
元帥「おおそうだったそうだった。今日は君にプレゼントがあってねぇ」
提督「プレゼント、ですか?」
元帥「おおい君達、来なさい」
「「はい」」
提督「ん?」
瑞鳳「軽空母、瑞鳳です」
浦風「駆逐艦の浦風じゃ!」
元帥「彼女ら2人を今日付けでこの鎮守府に配属とする」
提督「ええっ!?」
元帥「君のSN作戦の戦果は目覚ましくてね。大本営も更なる活躍を望むということで、新戦力をね」
提督「は、はぁ…………」
元帥「2人とも、提督のところでしっかりやるんだよ」
瑞鳳「はい!軽空母だって活躍するんだってところ、見せてあげます!」
浦風「まぁそういうことじゃから、よろしくな。提督さん♪」
元帥「これで用事の1つは終了。次は…………」チラッ
提督「……?」
元帥「ちょっとね、君の第一艦隊に個人的に興味がね」
提督「(ヤベッ)」
元帥「君の報告書を読ませてもらってねぇ。実に興味をそそられる艦娘がこの鎮守府にはいるではないか」
提督「え、あー翔鶴のことですか?」
翔鶴「あなたが軽空母の瑞鳳さん?」
瑞鳳「はい!(せ、正規空母だ……!)」
翔鶴「よろしくね。私は翔鶴、あなたとはナカヨクやっていきたいわね」ニギニギ
瑞鳳「は、はい!よろしくお願いします!(いきなり握手……友好的、なの?)」
翔鶴「それと、後で一緒に露天風呂入りましょう」
瑞鳳「え?」
元帥「…………あやつの奇行は今に始まったことじゃなかろう」
提督「ですよね」
今日はここまで
この2人が来ただけで夏イベやった甲斐はあった
元帥「私が興味あるのは…………」
金剛「What?」
元帥「うむ。姿形は似ておるが……君が戦艦コングか」
榛名「ブッ!?」
金剛「………………へ?」
提督「(あ、死んだ)」
元帥「いやぁこやつの第一艦隊の戦艦といえば金剛型の金剛と榛名だったんだが……今は君かぁ」
元帥「元居た金剛はどこに行ったのかな?」
金剛「へ、HEY元帥!私金剛デース!!」
元帥「はいはいコングね。分かってるって」
金剛「コングってなんデスかー!?」
元帥「え?君のことだろう。第一艦隊の戦艦のコング」
金剛「だーかーら!なんでそんなことに!?」
元帥「え、だって提督が」
金剛「……?」
元帥「これ、君の名前じゃないのか?」っ報告書
金剛「貸してくだサイ!……………………!?」
提督「…………」コソコソ
金剛「テーイートークー!!」
提督「君が浦風か。お前には金剛の護衛だけはさせないからな」
浦風「?」
金剛「ニューフェイスとの挨拶は終わったでショー!こっち来てもらいマース!」ガシッ
提督「ちょ、ちょっと待て金剛!俺はただ打ち間違えただけだ!!」
金剛「あ゛ぁ゛ん゛!?」
提督「そこはWhatだろ!!」
金剛「提督ゥー私悲しいデース。せっかくこんなにLoveを捧げている未来の旦那様が、あろうことか私をゴリラ扱いだなんて……ゴリラならもうこの鎮守府にいるネ…………」
提督「おい長門型の陸奥じゃない方のことは言うな!それに言ったろ打ち間違えただけだって!」
金剛「それでも大事なレポートでそんな間違いをされたら誰でも気が付きマース!ね、翔鶴ゥ?」
翔鶴「え?あーそうかしら?そうじゃないの?」
金剛「ほら!」
提督「ほらじゃねぇよ!翔鶴ポカンとしてたぞ!」
榛名「お、落ち着いてくださいコングお姉さま」
金剛「え」
榛名「あ」
榛名「(またやってしまったーーーーー!)」
金剛「……榛名、昨日から気になってまシタが…………」
榛名「な、なんですかー?お姉さま」
金剛「ウホウホ」
榛名「ブッハッ!!」
金剛「現行犯ネー!!逮捕タイホー!!」
榛名「ちょ、お姉さま!それは卑怯です!誰でも笑ってしまいます!!」
金剛「提督どころか、愛する妹まで私を…………私をぉ……!」
榛名「いやいやいや、安心してくださいコングお姉さま。お姉さまは今日もお変わりないですよ別に見た目の問題じゃなくて、なんか聞き間違いや打ち間違いが面白すぎるだけで」
金剛「やっぱりバカにしてるヨ!しかもどさくさに紛れて呼び方戻さないとかタチ悪すぎネ!!」
提督「そうだぞ榛名。いくら面白かったりやりやすいからといって姉をバカにするなんてけしからんことだ」
金剛「そういう提督は自分はもう関係ないなんて顔してんじゃないヨ!!」
金剛「うえぇぇぇぇん!榛名がいじめるー!!」
榛名「大丈夫ですか?コングお姉さま」
金剛「いい加減呼び方くらい戻してヨ!?」
榛名「いや、これ妙に呼びやすいんですよ。『金剛お姉さま』って言うより言いやすいです」
金剛「開き直って正当化させようとしても無駄デース!!」ベシッ
榛名「あいたっ」
金剛「2人とももう知らないネー!バーカバーカ!!」ダッ
榛名「あっ、コングお姉さまー!!」
提督「(やっぱり直さないのね・・・)」
元帥「ふむ…………ではあの報告書はただの誤字で、コングという最新鋭の外国産高速戦艦はいなかったと」
提督「一応金剛も外国産高速戦艦ですけど…………まぁ、そういうことです。すいません」
元帥「ほほほ、真面目な君にしては珍しいねぇ。じゃあ個人的な用事も終わったし、上には誤字だとして処理しておくよ」
提督「ありがとうございます」
夕立「ねーねー、もっとお菓子欲しいっぽい」
元帥「えー?そんなに食べたいのかい?」
夕立「夕立だけじゃなくて、白露型の皆にも持っていかないと不公平っぽい」
元帥「なんと、私としたことが……そうだなぁ、じゃあ帰った後で白露型にお菓子詰め合わせを送ろう。それでいいかな?」
夕立「おおー!元帥さん、いい人っぽいー!?」
提督「ふぅ……これで一件落着か。報告書の誤字修正も一応できたし」
浦風「なぁなぁ、提督さんはどんな人なんじゃ?」
夕立「一言でいえば、ビーフジャーキーっぽい」
浦風「ど、どういうことじゃけんのぉ」
夕立「噛めば噛むほど味があるっぽい」
浦風「ほー!うまい!座布団1枚!」
夕立「オススメの部位は二の腕っぽい」
浦風「えっ」
瑞鳳「んっ、ちょっと!か、格納庫をまさぐるのはっ……!」
翔鶴「ん~軽空母の格納庫は狭くてイイわねぇ~」
提督「よし、解散するか!」
榛名「待ってください!」
提督「おいおいどうした。金剛への誤解も解けたし後はアイツのケアだけだろ?」
榛名「それが、そのケアが問題で…………」
提督「ん?」
榛名「提督、鎮守府には時計塔があるのはご存知ですよね?」
提督「ああ。一応ウチのシンボルタワーともいえるやつな。ビル8階はありそうな高さの」
榛名「それが……コングお姉さまが……」
提督「………………まさか」
・・・・・・
~時計塔前~
金剛「提督のバーカ!榛名のばーか!!もう知らないネー!!」
榛名「お姉さま、拗ねて時計塔のてっぺんに上っちゃいました……」
提督「げっ、あんなところに!なんとかは高いところがお好きっていうけど……」
榛名「一応梯子があるとはいえ、屋根まで上るのは危ないのに」
提督「というか、塔に上るとかまさにキングコンg」
榛名「それ以上、いけません」
提督「ハイ」
提督「おーい金剛ー!降りてこーい!俺が悪かったからさー!」
榛名「コングお姉さまー!降りてきてくださーい!」
金剛「そこのあざといのが私の呼び方を直したら考えてあげるネ!」
提督「だってよ榛名。いい加減お前も直してやれよ」
榛名「えー……」
提督「えーじゃねぇよ!!言っとくがアイツが怒った理由の60%はお前にあるからな!?」
榛名「そんなこと言って、提督だって『どうせ大丈夫だろ~』的な思考をしてたのは知ってるんですよ!」
提督「ぐぬぬ……!」
高雄「どうするんですか?」
提督「ふっ……作戦はある。怒った金剛はなかなか手が付けられないから……ここで我が第一艦隊の出番だ!夕立!」
シーン
提督「夕立!」
シーン…………
提督「あれ?」
高雄「夕立ちゃんなら浦風ちゃんと一緒に帰りましたよ」
提督「あ、そう……じゃあ赤城!」
高雄「おやつの時間らしいです」
提督「子供か!!」
提督「ええい翔鶴!」
翔鶴「はい?」
提督「アイツを塔から引きずりおろせ!」
翔鶴「手段は?」
提督「金剛だし多少の荒事くらい大丈夫だろう」
翔鶴「了解♪」シャッ
瑞鳳「え、艦載機を使うんですか?」
翔鶴「よく見ておきなさい。これが正規空母の戦い方というやつよ」ギリリ……バシュッ!
瑞鳳「!!(一点の迷いもなく、金剛さんに矢を!)」
翔鶴「ピー!穴をブチ抜いておやりなさい!!」
瑞鳳「ええっ!?」
・・・・・・
~塔の上~
金剛「提督も榛名も……特に榛名。しばらく許してあげないネ」ブツブツ
ブゥゥゥゥゥゥン……
金剛「What?」
艦載機「」ブゥゥゥゥン!
金剛「ほわっ!?か、艦載機!?」
・・・・・・
提督「(塔のてっぺんで戦闘機に牽制される…………ガチでキングコングのラストシーンじゃねぇか)」
榛名「アレまさに映画の再現ですね提督!」
提督「言うんじゃねぇ!!というか、大丈夫なのかアレで……金剛のやつ、落ちたりしたら――」
翔鶴「まぁその辺は艦娘ですし、艤装展開すればビルから落ちても耐えられますよ」
提督「ホント便利だよな、艤装展開すると身体能力がアップするって設定」
翔鶴「そういう作りですし」
・・・・・・
金剛「うわっ、ち、近っ!」
艦載機「」バララララ!
金剛「ほわぁぁぁっ!?」
・・・・・・
提督「おいなに撃ってるんだよ!」
翔鶴「牽制ですし、荒くても大丈夫と仰ったのは提督ですよ?」
提督「だがなぁ……」
・・・・・・
金剛「Shit!しつこいハエデース!こうなったら、艤装でまとめて!」ジャキン
グラッ
金剛「What……?」
金剛「あ、艤装の重さ…………忘れてまシタ」
・・・・・・
提督「あ、バランス崩したぞ!」
翔鶴「あとは落ちるだけですね」
榛名「キングコングお姉さまー!!」
ヒュウウウゥゥゥウウン…………ドォン!
榛名「大丈夫ですか!?お姉さま!」タッタッタ
金剛「う…………艤装つけてるとはいえ、痛いのは痛いネ……」
提督「金剛……すまなかったな。誤字とはいえ、お前を傷つけるような……」
金剛「…………もういいデース。そのかわり、これからはちゃんとしてくださいヨー?」
提督「ああ。分かってるよ」ハハ
榛名「すぐ入渠しましょう!キングコングお姉さま!」
金剛「榛名……マジ、覚えてろデース」
・・・・・・
~数日後・執務室~
提督「いやぁ~今日もカンムスカゲロオーは面白かったなぁ。まさかあそこでカゲロオーライザーになるなんて」
金剛「Hum……」
提督「なんだ、今日も報告書のチェックか?」
金剛「榛名が私をあんな呼び方をしているのも、全部提督の報告書が原因だって聞きまシタ!」
提督「いや、まさかアイツが俺のPCを盗み見るなんて俺にも想像できないだろ!というかアイツ俺のPC勝手に見てたのかよ!?」
金剛「というわけで、しばらくは私が大本営に提出する報告書のチェックを行っていマース」
提督「別にアレ以降変なミスはしてないぞ。それよりも――」
榛名「あ、コング……金剛お姉さまこんなところにいたんですね!」
金剛「Shiiiiiit!!」ゲシッ
榛名「ぐはっ」
金剛「何度言ったら分かるんデスかこの駄妹はー!」
榛名「だ、だってえ面白い――いやなんでもないですよー」ピュー
提督「(金剛はすっかり榛名のおもちゃだ……別に深い意味は無い)」
金剛「聞いてくださいよ提督ゥー!榛名ってば霧島と一緒になって私のことー!」
提督「はいはい。俺はお前のことコングだなんて思ってないからなーだから姉妹喧嘩はやめようなー」
金剛「キィィィィ!なんか駆逐艦と同じように扱われたみたいで心外デース!!」
~おしまい~
イベントほんとハゲそう
読んでくれてありがとうございました ただ吹雪と叢雲をもっとイチャイチャさせたい人生でした
このSSまとめへのコメント
コング?あぁ、あれだろ?首がもげそうなほどネックレスしたモヒカンの黒人さん。
さりげなく娼鶴やめーやw
英国カラ来タ帰国子女ノコングデース!
翔鶴ねぇが赤城さんをntrしてるずい
恐ろしいSSだわw
※3
あかんwwwwwwそれ吹いたwww
ジャンゴウ…