博士「スカウター作ってみた」(80)

博士「スカウター作ってみた」

男「はっ?」

博士「だからスカウターだよ、スカウター。私db好きでさ、作っちゃった」

博士「とはいっても、この世界には普通の人間しかいない」

男「うん」

博士「サイヤ人もナメック星人もいない」

男「そうだね」

博士「だから、dbのスカウターより数値をちょっと高めにしといたよ」

男「というと?」

博士「一般成人男性の平均戦闘力を150、一般成人女性の平均戦闘力を100としています」

男「へ~」

男「でもちょっと、一般成人男性高過ぎないかな?」

博士「身長、体重、筋力の差を考えると、大体こんな感じの数値が出るんだよ。あとこれスカウターだからね。それ以外の色んなパワーも勿論捉えて計算するよ」

男「すげ~」

博士「どやっ?」

博士「試しに君の今現在の総合的な力を計ってあげよう」

男「おなしゃす」

博士「どれっ」ピッピピピピピ

男「…」ワクワク

博士「ふむ…戦闘力80…これは酷い」

男「故障ですね?」

博士「いや、故障はしてないよ。現実を受け止めたまえ」

男「…」

博士「まぁそう落ち込むな。世の中力が全てじゃない」

男「うん」

博士「じゃあ今度は私を計ってもらおうかな。はい男君、スカウター」

男「では」ピッピピピピピ

博士「どうかな?」

男「せ、戦闘力…5000…?」

男「故障ですね?」

博士「だから故障はしてないってば」

男「でも博士女性ですし。男性だとしても有り得ない数値では?」

博士「うん、でも私、自分で調合した薬とか飲んでたからね。色々研究してガブガブやってたら、凄いことになっちゃって。色々」

男「というと?」

博士「うん、例えばここに、ひとつのリンゴがある」

男「ふむ」

博士「これを、人差し指と親指で、摘まむように持つ」

男「ふむふむ」

博士「んっ」グシャア

男「」

男「ゴリラですね?」

博士「ゴリラじゃないよ。女性に対して失礼だな君は」

男「今度博士と握手するときは気を付けます」

博士「そうか」

博士「では早速、このスカウターで色々なものの戦闘力を計りにいこうか」

男「楽しみです」

博士「うむ。では出発するとしよう」

公園

男「公園?」

博士「まぁ休日だし。それなりに人もいるからね」

男「確かに」

博士「では早速」ピッピピピピピ

博士「犬を散歩させてるおっさん、戦闘力120。その犬、戦闘力140」

男「犬が反抗すればおっさん負ける」

博士「うむ。では次」

博士「ランニングしている女性、戦闘力110。かなりガタイのいい青年、戦闘力220。滑り台で遊ぶ少年、戦闘力70」

男「…」

博士「男君、今ちょっと安心したろ?少年の辺りで」

男「…」ビクッ

男「そ、そんなことより続きを」

博士「…まぁいいか。しかし至って普通の人間しかいないな」

男「だね」

博士「ベンチでいちゃついてるスイーツ、戦闘力90。その彼氏、戦闘力105。変な外人、戦闘力190。鳩、戦闘力20」

博士「砂場で遊ぶ少女、戦闘力50。その隣で遊ぶ幼女、戦闘力…」

男「?」

博士「こ、これは。いや、そんな…」

男「博士?」

博士「男君…パスだ。あの幼女の戦闘力を計ってみてくれ…」

男「…?では」ピッピピピピピ

博士「どうだ…?」

男「せ、戦闘力…9800…?」

男「有り得ない」

博士「うむ、普通に考えると有り得ない」

男「今度こそ故障では?」

博士「あの幼女を測定するまでは至って普通の数値しか出ていなかった。故障は考えられない」

博士「男君、あの幼女にちょっと話し掛けてきてくれ」

男「嫌です」

博士「ちょっとでいいから」

男「無理です」

男「構図的にも危ないですし」

博士「うん」

男「何より命が危ないです」

博士「そうだね、9800だしね」

博士「仕方ない、私が行くか…」

男「最初からそうして下さい」

博士「こんなか弱い乙女を…」

男「5000もある人は乙女ではありません」

博士「厳しいな君は」

博士「きみきみ、そこの可愛い君」

幼女「なんだ?ワタシのことか?」

博士「うん」

幼女「ワタシは今砂遊びでいそがしい。あとにしてくれ」

博士「…」

博士「追い返された」

男「情けない」

博士「いや、只者じゃなかった。やってることを除けば、只者じゃなかった」

男「仕方ない。行ってきます」

男「君」

幼女「ん?」

男「ちょっといいかな?」

幼女「だからワタシは砂遊びで…」

男「アンパンマンチョコ」スッ

幼女「いこうか…」

幼女「で、ワタシになんの用だ?」

博士「いや、君が強すぎる件について」

男「博士、直球過ぎです」

幼女「お前らなにものだ…?」

博士「ただのしがない博士と」

男「男です」

博士「この強さを測る機械でね。君の強さを見たら、とんでもない数値が出てね」

幼女「…」

博士「これはどうしたもんかというわけさね」

幼女「そうか、そういうことか」

博士「うん」

幼女「うまくこの星の幼女にとけこめていたと思ったんだが、いがいな落とし穴もあったものだ」

男「え?」

幼女「しょうじきに話そう。ワタシはこの星のものではない」

博士「いやいや」

男「いやいや」

幼女「じじつだ。ワタシはあるものたちからのがれる……もうこの部分部分平仮名はいいな。しょうじきに話したし」

幼女「ある者たちから逃れるために、この星にやってきた」

博士「スカウター使えって?もうちょっと待ちたまえよ」

幼女「いきなり何を言ってるんだ?」

博士「いや」

博士「ある者たちって?」

幼女「私の故郷の星を滅ぼした奴等…そいつらの仲間だ。下っ端ではあるが、到底敵う相手じゃなかった。だから必死で逃げてきたんだ」

男「博士」

博士「ん?」

男「この娘の話が嘘じゃなければ」

博士「うん、9800でも敵わない。そんな奴等が来たら相当ヤバいね」

男「ですよね」

博士「うん」

博士「そうだな、君、取り敢えずうちに来るといい」

幼女「え?」

男「え?」

博士「色々難儀してそうだし、匿ってあげよう」

男「正気ですか?」

博士「正気ですよ?」

男「あの娘は害が無さそうですが」

博士「うん、あの娘を追ってる奴が来ちゃうとヤバいかもね」

男「ヤバ過ぎです」

博士「大丈夫、何とかなるよ」

男「…」

博士「という訳で、うちに来るといい」

幼女「ありがとう、しかし…奴は恐らくもうこの星に来ている。私が見付かるのも時間の問題だぞ?」

博士「気にしない気にしない」

話がぶっ飛んでてごめんよ
用事頼まれたんでちょっとイテキマス

博士「その代わりといっちゃなんだが」

幼女星人「なんだ?」

博士「私たちからしたら君は相当に強い。だから私に、少し稽古をつけてくれないか?」

幼女星人「別に構わないが、下手したら殺してしまうかもしれんぞ?」

博士「私もそれなりに力はあるし、多分大丈夫だろう」

男「博士」

博士「大丈夫だ男君。私は面白いことは大好きだが、だからといって何も考えていないわけじゃない」

男「…」

博士「それとスカウターはしばらく君に預ける。悪いが毎日そいつでこの辺りをぶらぶらと警戒しててくれ」

男「ぶらぶらと警戒ってなんですか」

男「でも」

博士「うん」

男「分かりました。博士を信じます」

博士「頼んだ」

幼女星人「これから宜しく頼む」

博士「こちらこそ」

幼女星人「あとすまん、幼女星人はやっぱり長いから、幼女に戻す」

博士「いいんじゃないかな」

幼女「すまん」

博士宅

博士「男君には帰ってもらったし、これからぼちぼちこのトレーニングルームで相手を頼むよ」

幼女「分かった、私で良ければいくらでも付き合おう」

博士「うん、じゃあ早速始めようか」

幼女「了解した、いくぞ」

数日後

男「雀、戦闘力5」

男「男子高校生、戦闘力135」

男「野良犬、戦闘力160」

男「今日も特に大きい反応は無…」ピッピピピピピ

男「!?」

トレーニングルーム

幼女「はぁ!」ポーヒー

博士「むぅ」バシッ

幼女(私のエネルギー弾を弾いた!?)

博士「エネルギー弾か…じゃあ私も」ブゥン

博士「とうっ!」ポーヒー

幼女「くっ!」バシッ

博士「おっ、弾かれた。さすがだね」

幼女(つ、強い…。エネルギー弾の出し方だってついこの間教えたばかりなのに…)

博士「んじゃも一ついこうかね。むんっ」ブゥゥン

博士「おりゃ!」ポーヒー

?「貴様、あいつの仲間か?人の後をコソコソと付けやがって」

男「くっ…」

?「その顔、これ以上訊くまでもないな…。言え、奴の居場所を」

男「は、博士…」

博士宅 ダイニング

博士「いやー良い汗かいたね」

幼女「そうだな…」

幼女(おかしい…ついこの間教えたばかりのエネルギー弾を使いこなし、あれだけ俊敏に動き、しかも私は…本気だったのに…)

博士「また宜しく頼むよ、幼女」

幼女(息一つ切らしていないなんて…)

?「面倒だな…。むんっ」ガシッ

男「ぐっ…がっ…」

?「貴様の記憶から直接情報を奪ってやる。大人しくしろ」ギリッ

男「うっ…あっ…」

トレーニングルーム

幼女「…」ハァハァ

博士「今日はこれくらいにしようか。私も疲れたし」

幼女(う、嘘付け…)

博士「さて、今日もそろそろ男君が来るこ…」

ズゥゥゥン

博士「一階から…?新聞の勧誘かな?」

幼女「ま、まさか…!」バッ

博士「窓の外あれは…女の子?」

幼女「くっ!!」バンッ

幼女「は、早すぎる…もう…来るなんて…」

博士「それじゃあれが」

幼女「そうだ…見た目は普通の女だが、私と同じ…星人だ…」

博士「そうなのか」

博士宅 庭

?「貴様が博士か?」

博士「そうだよ、君は?」

?「私か?私は…そうだな、女とでも名乗っておくか」

博士「女さんか。それで?私に何か用かな?」

女「惚けるな…。ここに奴が…幼女がいることは分かっている」

博士「幼女?はて、誰かなそれは?」

女「あくまでしらを切るつもりか…。ならば無理矢理にでも…むっ!」

幼女「くらえぇぇぇぇぇ!はあああああああ!!」ポーヒーバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ

ズゴゴゴゴゴ

幼女「こ、これだけやれば…」ハァハァ

博士「あぁ、私の庭にクレーターが…」

幼女「す、すまん…。でもこの不意討ちを喰らえばさすがに…」

女「どうにか出来ると思ったのか?」シュン

幼女「!?」

女「ふんっ」ドゴォ

幼女「ぐっ…あっ…!」

女「くだらない真似しやがって」

博士「幼女!」

女「貴様ごときでは私に傷も付けられんことは分かっているはずだ…」

幼女「くっ…うぅ…」

女「そうだ、あいつから奪ったこの機械でお前の力でも見てみるか…」

博士「!!」

女「奴の記憶では確かスカウターだったな。他人の力が数値で分かる機械。私の戦闘力は…16000だったか。どれ、貴様は…」

博士「男…」

女「ふんっ、やはり10000にも届かぬか。ゴミは所詮ゴミだな」

博士「おい…」

女「ん?あぁ貴様か。そういえばこのスカウターは貴様が作ったんだったな。よく出来ているではないか」

博士「男に…」

女「どれ、ついでに貴様も……ふんっ、戦闘力6500、貴様もゴミか」

博士「男に何をしたっ!」

女「急に態度が変わったな。男とはあの弱いくせに最後まで抵抗したクズのことか?」

博士「…!!」

女「ふんっ、私に記憶を吸われる間もずっとジタバタしおって。ちょっと手荒に扱ったらすぐ動かなくなったが…」

博士「そ、そんな…」

女「まぁ死体は残しておいてやった。その辺りを探せばすぐに見付かるんじゃないか?」

博士「すまない…すまない…男君…。私が…あんなものを貸したばっかりに…。変な好奇心にかられたばっかりに…君…を…」

女「くっくっくっ…はぁーはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!」

博士「…」キッ

博士「君……いや、お前だけは絶対に許してやらんよ…」

女「貴様が私を許さない?結構結構。今から殺す奴に許されなくても何の問題もない」ピッ

博士「…」ゴゴゴゴゴ

女「それじゃそろそろ死んで……んっ?な、なんだ…!」ピピピピピ

女「せ、戦闘力が上がっている!ば、馬鹿な!!7000…8000……10000…11000……13000…!!し、信じられんっ、まだ上がっているっ!?」

博士「はああああああああああっ!!」ゴゴゴゴゴ

女「15000……17000…い、18000…!!」

博士「はあっ!!」ブオッ

女「なっ!?」ボンッ

博士「私はね、親がいないんだ…。拾われた孤児だった」ザッ

女「くっ」ザリッ

博士「出生も何も分からない。ただ私には、昔から力があった。人を明らかに凌駕した力が」

幼女「は、博士…」

博士「その謎を解明したかった。だから博士になって…それを作って、確かめたかったんだ」

幼女(や、やはりそうか…。薬をがぶ飲みなんて嘘だったんだ…。彼女も私たちと同じ…星人…)

博士「でもそのせいで…こんな下らないことのために…男君は…」

女「うおおおおおおお!!」シュンブンッ

博士「…」パシッ

女「なっ!」

博士「遅いよ…」ブンッ

女「うおっ!!」ビュン

ドゴォ

ガラガラガラ

博士「…」

女「き、貴様ぁぁぁぁー!!」ガラッ

博士「弱いね」

女「な…なんだ…とおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ブォン

女「も、もう許さん…!この辺り一帯もろとも塵にしてやる!!」ビュン

幼女(そ、空に…!まずい…あれが…くる…!!)

女「くらええええええ!!はあああああああああああ!!」ゴゴゴゴゴブウォ

博士「まるでギャリック砲だね…それじゃ…私も…」スッ

女「終わりだああああああぁぁぁぁ!!」カッ

博士「……か・め・は・め…」ゴゴゴゴゴ

女「死ねえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」ブオッ

博士「波っっっっ!!」ゴアッ

女「なっ…!わ、私が…お、押され…!?」カッ

女「ぐあああああああああああぁぁぁぁ!!」ズババババババ

博士「…」

幼女(す、凄い…)

女「ぐっ!」ドサッ

博士「…」

女「くっくく…み、見事としか…言いようが…ない…な…。私…は…し、死ぬが…そいつがいる…限り…きっとまた…私の仲間がこの星にやって…くる…」

博士「…」

女「ふっくっ…くっくっ…その時…こそ…貴様…らの…さい…ご……だ…」ガクッ

博士「終わった…よ。男君…」

幼女「博士…」

男「おめでとう…ございます…」

博士「!?」

博士「男…君…?」

幼女「男…生きて…」

男「戦闘力80を…舐めないで下さい。ギリギリ…ですが、生きてます…」

博士「…」ダッガバッ

博士「…」ギュウ

男「博士…痛いです」

博士「うん…」

男「戦闘力20000越えで抱き締められたら、死んでしまいます…」

博士「うん…」

その後

博士「幼女、今日も楽しくバトルしようか」

幼女「勘弁してくれ。博士前よりまた強くなってるじゃないか。お断りだ」

博士「じゃあ男」

男「リアルdbする人と闘えるわけがない」

博士「つれない」

博士「じゃあまた新しく作り直したこのニュウスカウターで、君の戦闘力を測ってあげよう!」ピッ

男「いいです」

博士「まぁまぁそう言わずに」ピピピピピ

男「…」

博士「お?戦闘力…100?成長したじゃないか男君」

男「お、大きなお世話です!」

終わり

終わりだよ
ギャグ路線でいくつもりが途中からまんまdbになっちゃったよ
どうしてこうなった
どうしてこうなった

読んでくれた人ありがとう
ところでターレスってカッコいいよね
またね

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