一夏「ラウラの姉妹」 (24)

ISSS書く
適当に注釈いれる


更識簪
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更識楯無
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439462022


ーー地球のどっかーー

束「ふふん。成る程成る程。暮桜はあそこかぁ」


クロエ「どうしますか?ご命令があれば直ぐにでも解凍に向かいますが」


クロエ「んー?解凍するのは簡単だけどさー、勝手にやるとうるさい奴らがいるし、何より乗る人が乗り気じゃないからなぁ」


クロエ「そうですか。では、いかがいたしますか?」


束「うーん…………あ、そうだ。いい事考えた!泣かぬなら泣かして見せようホトトギスだよ!」


クロエ「は、はい?」


束「つまりさ、うるさい奴らが泣いて懇願すれば、乗りたくなくても乗らざる負えないんじゃないかなって!ちょうど良い人材もいるしさ。くーちゃん、あそこ嫌いでしょ?ついでに潰してあげるよっ」


クロエ「それは、もう…潰していただけるのであれば……」


束「ふふっ。今回も楽しんでくれるかなぁ」




ーー2ヶ月後・日本上空ーー


???「諸君、いよいよこの日がやって来た」


???「日の当たらぬ穴底から這い上がる時がやって来たのだ」


???「影であるのはもう終わりだ」


???「今日は記念日だ!世界へ我らの名を刻み込むのだ!!」


???「さあ、行くぞ!!」




※束――IS開発者。大体束さんのせい。

※クロエ――束さんの助手。

※暮桜――千冬のかつての専用機。白式と色々似てる?どっかに封印されているらしい。

ーーIS学園ーー


一夏「うー、腹減った腹減った…。今日の昼飯は何にしようかなー」


ラウラ(久し振りに嫁と二人っきりで昼食だ)ウキウキ


一夏「ラウラは何にするんだ?」


ラウラ(しかし浮かれてはならない。この数少ないチャンスをものしなければ…)


一夏「おーい?ラウラー?」カオヲノゾク


ラウラ「ひゃ!?な、な、なんだ?!わたしと二人きりだからって浮かれるんじゃないぞ!」


一夏「お、おう?そうだな?それでラウラは何にするんだ」


ラウラ「わ、私か?私は…そうだな。今日はかき揚げうどんにしようか」


一夏「お、いいな。寒い日はやっぱうどんだよな!俺もそれにしようかな…」


ラウラ「そ、そうだな!それが良い!それにしろ!」グイグイ


一夏「わ、分かったよ。そんな急ぐなって」


ラウラ(嫁と二人っきりで同じものを食べる…これでは夫婦みたいではないか)テレテレ


一夏 (ラウラの奴嬉しそうな顔をして。そんなに腹が減っていたのか…)カキアゲウドンフタツオネガイシマス




※ラウラ――かき揚げうどんは後乗せサクサク派。原作によると異なる派閥とエンカウントするとバトルに発展するらしい。

一夏「よーし、食うかー」


ラウラ「…………」ジー


一夏「ん、どうしたラウラ?そんなに俺のうどんを見つめて?何かついているか?」


ラウラ「嫁は…かき揚げサクサク派か?」


一夏「ん?ああ、そういえばラウラは後乗せサクサク派なんだっけか」


ラウラ「ああ。前にも言ったが、サクサク意外あり得ん。特につゆに沈めるなど論外だ。そんな奴がいたらこの拳を振るってでも矯正せねばならないだろう」グッ


一夏「そこまでしなくてもいいんじゃ…」


ラウラ「嫁は…どっちだ?」ジー


一夏「お、俺は特にこだわりはないからどっちでも…」


ラウラ「……」ジー


一夏「どっち…で…も…」


ラウラ「……」ジー


一夏「今日は後乗せにしよう…」


ラウラ「うむうむ、それが良い!」

簪「あ…い、一夏。ら、ラウラさん…」


ラウラ「む、簪か…」


一夏「お、簪。今から飯か?良かったら一緒に食べないか?」


ラウラ「むっ……」


簪「え…い、良いの?」


一夏「良いに決まってるだろ。友達なんだからさ。な、ラウラ」


ラウラ「むぅ…別にいいんじゃないか…」


ラウラ(せっかくの二人っきりの時間が…嫁の唐変木が…)


簪「じ、じゃあお邪魔します….」


一夏「お、簪もかき揚げうどんか。やっぱ冬はうどんだよな」


簪「う、うん。寒い日に食べるうどんは温まるから」


一夏「だよな。ちょうど俺たちもかき揚げうどんで…….……あ」


簪「…….……どうしたの?」カキアゲザブー


ラウラ「なっ……」


一夏「そ、そういえば簪はかき揚げ先入れ派だったか…」


簪「う、うん。たっぷり全身浴派だよ」


ラウラ「ぜ、全身浴だと…」ピクピク


一夏「そ、そうだったな。ま、まあかき揚げには色々な食べ方があって面白いよな」アセアセ


ラウラ「……」ピクピク


簪「う、うん…そうだね?」




※更識簪――四組の専用機持ちウチハネメガネ。原作によると、かき揚げはたっぷり全身浴派らしい。

簪「そういえば一夏はどう食べるの?汁に付けた方が味が染みておいしいよ」


ラウラ「……おい、簪」


一夏「ら、ラウ」


ラウラ「嫁は黙っていろ。……簪。貴様に一つ言いたいことがある」ゴゴゴ


簪「え…な、何?」


ラウラ「貴様のかき揚げうどんの食べ方は邪道だ!」


簪「えっ…」


ラウラ「あのサクサクの食感!そして揚げたての芳ばしい香り!それらが織りなすうどんとのハーモニー!これを楽しむのがかき揚げうどんだろう!なのに、それを汁に付けてしまうだと……。簪、お前の食べ方はかき揚げうどんを冒・している!」ビシッ


一夏「ちょ、ラウラ…そこまで言わなくても…」


簪「…………そんなのおかしいよ」


一夏「だよな!食べ方は自由…」


簪「か、かき揚げを汁に付けないなんておかしいよ!」


一夏「か、簪?!」

簪「あ、熱々のツユに沈めてたっぷり旨味を染み込ませてこそのかき揚げ。そもそもかき揚げうどんというのは、時間がない人がかき揚げをツユに浸してほぐし、うどんと一気にかきこんだのが始まりだった。つまりたっぷり全身浴派こそが正道。じ、邪道なのはラウラさんの方……」


ラウラ「な、なんだと……」ギロッ


簪「な、何。わたし別に間違った事は言ってない」キッ


一夏「お、おい。ラウラ……簪……」オロオロ


ラウラ「……」バチバチ


簪「……」バチバチ


ラウラ「簪とは一度話さなきゃいけないな….……拳で」


簪「私には、ラウラさんを……殴る…理由がある…」


一夏「ま、待て。二人とも落ち着けって………そ、そうだ!これはどうだ!」ハンブンザブー


ラウラ「かき揚げを…」


簪「半分だけツユに付けた…?」


一夏「ち、千冬姉はこうやって食べているんだ」


ラウラ「な、何。教官はそうやって食べておられるのか……」


一夏「こうすればどっちの感触も味わえるらしい」


ラウラ「成る程….…さすが教官。合理的だ……」


簪「興味….…深い……」


一夏「お、俺もどっちの食べ方も好きだからさ。どっちも正しいんだと思うよ」


ラウラ「ふむ……正解は無いというわけか」


簪「新しい視点….気づかなかった…」


ラウラ「….簪、すまなかった。非礼を詫びる」


簪「う、ううん。わたしも……ごめん。言い過ぎた…」


一夏(ふぅ……良かった)ホッ


??「いーちーかくん!」ダキッ


一夏「う、うわぁ!だ、誰だ?!」


ラウラ「あ、貴方は…」


簪「お姉ちゃん!」

楯無「こんにちは〜。簪ちゃん、ラウラちゃん。なになに、みんなでお昼食べているの?」ムギュ


一夏「ち、ちょっと。当たって…」


「おねーさんも混ぜて欲しいなっ。お願いっ一夏くん・」ムギュムギュ


一夏「わ、分かりました!分かりましたから離れて下さい!」


簪「一夏……」


ラウラ「スケベ……」


一夏「何でだよ!」


楯無「ふー、ではお言葉に甘えて…よっこらしょういちっと。お、みんなもかき揚げうどん?だよね〜やっぱり冬はかき揚げうどんだよね」


一夏「あ、楯無さんもですか」


楯無「うん。おねーさん冷え性だからあったかいのが染みるのよね。………時として一夏くん。君はかき揚げをツユに浸す派かね?」


一夏「え、あー俺は………」


楯無「もし後乗せ派なら変える事をオススメするよ。それは邪道だからね」キリッ


ラウラ「………」ピクピク


簪「お、お姉ちゃん…」アセアセ


楯無「ツユに浸してこそっ!かき揚げうどんだよ」ザブー


ラウラ「………」ピキピキ


一夏「あ、そ、そうだ!楯無さんと簪はやっぱり食べ方が同じなんですね。俺と千冬姉も同じなんですよ!」


楯無「ん?ほー、そうなのか。やっぱり家族は似るもんなのかねぇ」


簪「う、うん。あ………ら、ラウラさんはお姉ちゃん…とか、妹…とかいるの?」


一夏(あ……)




※楯無――学園最強らしい外ハネ変態専用機持ち生徒会長。スキンシップお化け。簪の姉。

ラウラ「え…………わ、わたしは……親や兄弟がいないんだ。軍で人工的に作られた…からな…。家族がいないんだ……」


簪「え……あ….そ、その…」


一夏(そうか…簪はラウラの事、知らなかったからな…)


ラウラ「………」


楯無「……んーもうっ。ラウラちゃんったらっ」ダキッ


ラウラ「うわっ!な、何をっ!?」


一夏「た、楯無さん?!」


楯無「こーこーにぃ。いるじゃない。か・ぞ・く」


ラウラ「は、はい?」


楯無「共に食べて、共に寝て、共に学び、共に苦しみ、共に戦う。ここにいる娘たちはみんなラウラちゃんの家族だよ」


ラウラ「楯無先輩….」


楯無「だからね……そんな悲しい顔しなくて良いんだよ。ね、簪ちゃん。一夏くん」


簪「…….うん」


一夏「…そうですね!」


ラウラ「……すいません。ありがとうございます。楯無先輩」


楯無「ふふっ。いいのよいいのよ」

楯無「じゃあ、ラウラちゃんは今日から私の妹決定っ!」


ラウラ「はっ?!ちょ、ちょっと……」


楯無「あ、一夏くんは私のお兄さんね!」


一夏「へっ?な、なんでですか?!そもそも年下じゃないですか!」


楯無「細かいことは気にしないのっ。たまにはおねーさんも甘えたいっていうかー」


一夏「わけがわかりませんよ…」


ラウラ「よ、嫁が兄か……悪くないな…」フム


簪「一夏がわたしのお兄さん…」ウットリ

一夏「おい?!二人とも?!」


ラウラ「だ、だって一夏が兄という事は教官の妹になるということだろ!」


一夏「まあ、そうなるが……」


簪「……あ、そうだ……一夏。お、織村先生って何処にいるか分かる?」


キョウカンノイモウトトイウコトハキョウカンノカゾクトイウコト。コレハタイヘンナコトデアッテ….


一夏「ん?今日は学校にいないぞ。何か用事があるらしくて、山田先生と外出しているよ」


ン?オ、オイ。ヨメ!キイテイルノカ!


簪「そ、そうなんだ…」


ダイタイオマエハヨメトシテノジカクガ…


一夏「なんか用か、なんなら伝えとこうか?」


簪「あ…べ、別にいいの…ただの提出物だから……」


一夏「そうか」

楯無「ふふーん?ほんとにー?さては簪ちゃん、織村先生がいないのを確認して一夏くんにアタックする気だったんじゃ…」


一夏「へ?」


簪「お、お姉ちゃん!?」


ラウラ「な、なに?!そうなのか簪?!」


簪「ち、違うよう…」


楯無「隠さなくていいんだよっ。よしっ、こうなったらラウラちゃんも、織村先生がいないんだからみんなでドカーッンとアタックを…」


ドカーンッ!!


楯無「へっ……?」


ナ、ナニ?バクハツ!?
キャーナンナノ?!


一夏「た、楯無さん?」


楯無「ち、違うよ!私じゃない――」


緊急事態発生!緊急事態発生!侵入者です!


楯無・一夏・簪・ラウラ「なっ…」


警報!警報!侵入者です!直ちにせ……プツッ


一夏「電源が落ちた….?」


楯無「マズイわね….システムか…。一夏くん!ラウラちゃん!ISを展開して迎撃に当たって!簪ちゃんは私と一緒に来て!!」


ラウラ「わ、分かりました!行くぞ嫁!I」


一夏「おう!」


楯無「私達も直ぐに合流する!他の専用機持ちと戦闘教員となるべく連携して!」


一夏・ラウラ「はいっ!」タッタッタッ


簪「二人とも….気をつけて……」

一夏「もしかしてファントムタスクか?」タッタッタッ


ラウラ「うむ。そうかもしれん。教官の留守を狙っての強襲もあり得る。だが、我々も力量は上がっている。以前のようにはやらせない!」タッタッタッ


一夏「ああ!もちろんだ!よしっIS展開!」バシュウ


ラウラ「IS展開!上空に出るぞ!」バシュウ


ーーIS・学園上空ーー


ラウラ「私達が一番早かったみたいだな。凄い煙…爆発があったのは中央あたりか…」


一夏「ああ……うん?!な、なんだハイパーセンサーがおかしい?!計器がめちゃくちゃだ!」


ラウラ「なっ……ジャミングかっ!」


一夏「くそっ、通信機器もダメだっ!くそっ、マニュアルで戦うしかないのか!」


ラウラ「……ん?私は左眼のナノマシンは有効なようだ!」


一夏「本当か!」


ラウラ「ああ、半分程度だが……何で有効なんだ…?」


一夏「とにかく、箒達と合流しよう!」


ラウラ(体内型ハイパーセンサーとはいえ、本質は他のものと変わらない筈….なのに….何故?)


??《準備……ザザッ…….完了……》


ラウラ「っ……敵の通信か……?!」


??《十五分…….ザザッ……….作戦開始….十秒前…ザザッ》


ラウラ「っ!!」


一夏「あ!島の反対側にセシリアと鈴がいるぞ!ラウラっ!合流し….」


ラウラ「一夏!!来るぞっ!!」



※ファントムタスク――悪い組織。ロケット団みたいな奴ら。

??「ーーーー」バシュウ


??「ーーーー」バシュウ


ラウラ「一夏っ!避けろっ!」


一夏「くっ!」


??「ーーーー」バシュウ


??「ーーーー」バシュウ


一夏「くっ、早い!」


ラウラ「一夏っ、私から離れるな!一度体制を立て直すぞ!弾幕を張れ!」


一夏「よしっ!雪羅っ!」ドシュッ!


ラウラ「っーて!!」ドシュッ!


??「ーーーー」ヒュッ


??「ーーーー」ヒュッ


一夏「よし、今だ!離れるぞ!」


ラウラ「ああっ!」


一夏「こいつらは何処のISだ?ラファールと似ているけど随分ゴツイな…」


ラウラ「……?!いや、そんなまさか…?」


一夏「ラウラ?心当たりがあるのか?!」


ラウラ「……センサーが万全じゃないから断定はできない。だが、あのラファールに装備されているのはドイツ軍の軍用イコライザーだ…」


一夏「な、なんだって?!じゃあ奴らはドイツ軍なのか?」


ラウラ「断定は出来ない…ラファール自体はありふれている機体だからな….」


一夏「と、とにかく今はあいつらを倒すのが先だ!」


ラウラ「そ、そうだな。よし、向こうは確認できるだけで六機だ!数ではこちらに分がある。だが向こうは軍用のイコライザを装備している。油断すると一発だからな!」


一夏「了解!いくぞ!」



※イコライザー――後からつける武器。

※ラファール――第二世代量産型IS。スーパーカブ。

ーー13分後ーー


ラファール?「ーーーー」ドシュッ


ラファール?「ーーーー」ドシュッ


一夏「よ、よし押しているぞ!」ドシュッ


ラウラ(…確かに押してはいる。こちらは殆ど攻撃を受けていない……)ドシュッ


ラウラ(だが何だこの違和感は??わざと…手を抜いている?)


??「ふんっ!」バシュウ!


ラファール?「ーーーー!!」ガガガッ


ラファール?「ーーーー!!」ガガガッ


楯無「待たせたね!」


一夏「楯無さん!」


楯無「二人とも無事みたいだね!状況は?」


ラウラ「はい。敵はラファール型が六機。軍用イコライザーを装備していますが現在はこちらが優勢です」


楯無「成る程。こちらもシステム奪還を開始しているわ。奪い返すのも時間の問題よ。外部へ連絡もとばしたから直ぐに織村先生達も来るはずよ」


ラウラ「….楯無先輩。私が見た所ラファールの軍用イコライザーはドイツ軍製です」


楯無「ドイツ軍?いったいどういうことなのかしら?」


ラウラ「あくまで視認での推測ですが…」


楯無「….ふむ。これは一筋縄で行かなそうね」


一夏「あ、敵が中央へ集まって行きます!」


楯無「気をつけて!油断しちゃだめよ!」


??《….ザザッ….準….…完…最終….….フェ….ズ…開…》


ラウラ「ま、また。敵の通信か?楯無先輩さっきから――」


――一瞬、風が吹き、中央の煙を吹き飛ばした。そして楯無は中央に鎮座する2体のISを見た。


楯無「え………」


一夏「楯無さ――」


楯無「――っ瞬時加速!」ドヒュンッ


一夏「は?!」


ラウラ「えっ?!」


突然、楯無が島外に向かって瞬時加速をした。そして直ぐにそれは起こった。

??《ザザッ…広域慣性停止結界起動…》


島を中心に赤い光が高速でドーム状に広がる。一夏とラウラを始め、島にいるあらゆるISが光に飲まれる。


一夏「な、何だISが動かな――」


ラウラ「こ、これは――」


ISは蚊のように次々と光を失い落下する――――楯無を除いて。機体――ミステイリアス・レイディのエネルギーをブースターに全て回し、赤い光から逃げる。


楯無「っ………!」


鬼ごっこは楯無が勝った。光はあと一歩で楯無を捕まえそこね膨張を止める。


楯無「っ……こりゃ、ちょっとまずいかもっ!」


しかし目の前には山が迫っていた。最高出力で加速したミステイリアス・レイディは止まらない。ミステイリアス・レイディの装甲は薄い。残りのエネルギーを逆噴射に回す。


楯無「くっ…….南無三――――!」


ーーーー
ーーーー


赤い停止結界に飲まれ、落下しながらラウラは見た。円の中心。そこにいる2体のIS。


片方は見たこともない黒色のIS。何処と無くシュヴァルツェアレーゲンに似てはいたが。そして、もう一つはよく見知った機体であった。


「な……んで…シュヴァルツェア・ツヴァイクが…」


黒いISの横に立つのは自らの副官の愛機――シュヴァルツェア・ツヴァイク。本国にいるはずのクラリッサの専用機であった。




※慣性停止結界――ラウラの機体にもついている装置。IS絶対捕まえるマン。

ーー15分後ーー


山田「ラファール・打鉄、混成部隊第一陣到着しました!」


千冬《状況は!?》


山田「映像送ります!先行映像と同じ、中央塔から煙が上がっています。またやはりジャミングで通信はできません」


山田「島にISの姿は………あ、中央塔にISかくに…………なっ………」


千冬《どうした!何があった!》


山田「え、映像を送ります…」


千冬《…なっ…なんて事を……》


中央塔の上には2体のラファール。その手にはISスーツ状態で吊り上げられるセシリアと鈴の姿があった。そして頭には対IS用のライフルが突きつけられている。


山田「……通信?!島から通信が飛ばされてきました!」


??《コムスメタチノカオヲフットバサレタクナカッタラ、IS部隊及び戦闘員ヲシマカラ15キロ圏外ヘコウタイサセロ。一時間タッテウゴキガナケレバヨウキュウヲハキシタトニンシキスル》


千冬《くっ…全部隊後退だ!》


山田「り、了解しました!」



ーー2時間後・対策本部ーー


山田「IS部隊、15キロ地点にて待機中です…」


千冬「そうか…その後敵からの通信は?」


山田「今の所ありません」


千冬「そうか……敵の情報は?」


山田「衛星からの映像を確認した所、大型輸送機が学園上空に接近。そこからISを展開し学園を急襲。また事前に学園の防衛システムにバックしていた模様です」


山田「敵の戦力は確認できているのが、軍用イコライザー装着の高機動ラファールが6体。更にドイツのシュヴァルツェア・ツヴァイク。更に学園の訓練用打鉄。及び教員用のリヴァイヴRを接収された模様。軍用イコライザでカスタマイズされているのを衛星から確認しました」


山田「ドイツ軍から連絡があり、国内のラファールを一機除いて、そして専用機を奪取されたとの事です」


山田「さらにドイツのIS部隊。シュヴァルツハーゼがIS奪取の際に襲撃を受け、指揮官クラリッサ・ハルフォーフ以下全隊員が重症との事です」


千冬「状況は最悪という訳か……しかし解せん。襲撃犯は一体誰なんだ。シュヴァルツェア・ツヴァイクを起動させまともに運用するならば、ドイツ軍のIS操縦士が必要な筈だ」


山田「ドイツ軍は襲撃犯の回答を濁しています」


千冬「ちっ……こんな土壇場で維持を張ってどうするんだバガ共が。私が直接話す」


山田「……たった今連絡が入りました。楯無さんの意識が回復したようです!」


千冬「何っ!了解した今直ぐ向かう!」


ーー病院ーー


楯無「織村……先…生……すいません……わた…しだけ逃げ…てきて…しまいま…した…」


千冬「あやまるな楯無……すまない、私が不甲斐ないせいで…」


楯無「いいんで……す…これは….仕方…ありませ…ん。それより…」


千冬「ああ、辛いと思うが教えてくれ…」


楯無「まずミステイリアス・レイディの映像ログを送り…ます…」


千冬「こ、これは。広域慣性停止結界……このツヴァイクの隣にいるのは…」


楯無「はい…シュヴァルツェア・レーゲン、シュヴァルツェア・ツヴァイク……そして三体目のシュヴァルツェア。未公表の広域慣性停止結界搭載型の第四世代機です……」


千冬「知っていたのか…?」


楯無「….広域慣性停止結界の存在…そして稼働させるには…….第四世代ISの….必要があるのは知っていました….…」

楯無「だけど……織村先生…あれは…誰が動かしているん…です…か?慣性停止結界は……ラウラボーデウィッヒ同様……ヴォーダンオージェを組み込ん……でいるものにしか………使えない筈」


千冬「それなんだ…が……!?いや、まさか….な…」


楯無「な、なにか……こころあ…!?ゲホッゲホッ…!」


千冬「おい!大丈夫か?!」


楯無「ゲホッゲホッ…すいません……ちょっと…今回…は…….リタイア…しま…す」


千冬「ああ、安心しろ。必ず学園は取り戻す」


楯無「お願い…しま…す。あ…最後….に….これ…を…」スッ


千冬「これは?」


楯無「簪ちゃんに…渡した…御守りの……片割…れで…す」


千冬「……….…ん!!楯無、お前の努力は無駄にはしない」


楯無「はい…お願い…します…」


とりあえずここまで。
一応原作的にはワールドパージを差し替えて、ラウラ関連の未公開情報で想像した感じ。チング姉じゃなくてスマソ

スマンちょっと矛盾が出たから打ち切る
最初のかき揚げの下りだけ区切りが良いから見直して書き直す

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