【Fate】シロウ「お、父ちゃん帰ってきたのか!」【カプさば】 (117)

カプセルさーばんと!!

それは大聖杯が生み出した、それなりにどこかで見たことのある英霊たち?の事である

カプセルサモンと呼ばれる疑似英霊の小規模召喚法の確立により実現した、未来の子供たちのベーゴマバトル的な何かなのだ!!

とまあ、そんなことは割とどうでもよくて、ここ冬木市はかつて、『観測系ベイビー』カレンちゃんによって、時空崩壊の危機に見舞われたのであった!

次々に召喚されるサーヴァントっぽいなにか、(多少)残念になったマスターらしき俗物たち

誰もが絶望に膝を屈する中、二人の勇気ありすぎる小学生―――シロウとリンはぐうぜん手に入れた「カプセルさーばんと」の力で幾多の試練を乗り越え、ついに世界の危機を救ったのであった!

闘いが終わり、静かに過ぎて行く日常……

しかし、新たなる脅威が再び彼らのもとへ迫りくる!

果たして、シロウは、リンは、そして冬木の街の運命は―――!?

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――衛宮亭 夕方

キリツグ「うん、ただいまシロウ」

シロウ「久しぶりだな!連絡くれればよかったのに……」

キリツグ「ははは、ごめん。今回は急な用事ができちゃってね」

アイリ「ただいま~……あらシロウくん」

シロウ「お、母ちゃんもおかえり!」

アイリ「ありがとう、元気だったかしら?」ギュー

シロウ「ああ!そっちも元気そうでよかった」

キリツグ「それじゃ、荷物置いてくるから……ご飯はまだだよね?」

シロウ「ああ、材料はあるから俺が作るぞ!」

――――

キリツグ「……ん、また腕を上げたねシロウ」モグモグ

シロウ「へへっ、まあな!」

アイリ「ごめんねシロウくん、もうちょっと荷物の整理が早く済めばお手伝いできたのに……」

シロウ「いや、いつもやってるからぜんぜん平気だぞ!」

キリツグ「(……アイリを厨房に立たせないためにわざと時間を稼いだんだけどね)……ん?」

???「がおおおお……!」ドタドタドタ……

シロウ「この足音は……」

タイガ「キリツグさぁぁぁぁぁん!帰ってきたってホント!?!?」スパーン!

キリツグ「お、タイガちゃん。ただいま、久しぶりだね」

タイガ「あ!キリツグさんだ!生キリツグさんだ!!やったー!!!」

キリツグ「ハハハ、やっぱり元気だなぁ」

アイリ「あらゼッちゃ……じゃなくてタイガちゃん、グーテンアーベンド♪」

タイガ「はっ!ししょ……じゃなくてアイリさん!お久しぶりです!」

シロウ「……前から思ってたけど、母ちゃんと藤ねぇって知り合いだったのか?」

アイリ「ふふっ、世の中には色々あるのよシロウくん♪」

シロウ「そっか、いろいろあるなら仕方ないな」

???「……まったく、うるちゃいでしゅね。何事でちゅか」ヨチヨチ

シロウ「あ、カレンちゃん」

カレン「せっかく気持ちよく眠れると思ったのに……これだから人間は……ばぶ」

アイリ「きゃー!カレンちゃんも久しぶりー!」ヨシヨシ

カレン「あい!だぶ!」

シロウ「(うん、変わり身早いな!)」

アイリ「はーい、高い高ーい!」

カレン「キャッキャッ!!」

キリツグ「カレンちゃんも元気そうだね……初めはびっくりしたなぁ、タイガちゃんに娘なんて」

タイガ「いや、一番びっくりしたのあたしだから……シロウに『この子頼む!』って言われた時はどうしようかと……」

キリツグ「だよね……まあ、その事についてはシロウにもきちんと厳しく言っておいたから」

キリツグ「でも……シロウ?まだあの子の事について話してくれないのかい?」

シロウ「……うん、悪いな父ちゃん、これは秘密なんだ」

キリツグ「(……一回こっちの情報網を使って出生を調べたけど、引っ掛かりもしなかったんだよなぁ……)」

キリツグ「(こうなるとシロウは頑固だし、危ない事に手を出してる訳でもなさそうだけど……)」

キリツグ「……まあいいや、ほらカレンちゃーん、おじさんですよー?」

カレン「だぶ」プイッ

キリツグ「あれー!?なんでそっぽ向いちゃうかな!」

アイリ「タバコ臭いのは嫌なのよねー?」

カレン「あい!」

キリツグ「そんな……やっぱり止めるかな、タバコ……」

タイガ「ねね、キリツグさん!今度はどれくらいここにいるの?」

キリツグ「うーん、今度の仕事がいつ終わるか解らないからなぁ……」

シロウ「そっか、まあいつもの事だからな!」

キリツグ「……ごめんねシロウ、いつも迷惑かけて……」

シロウ「おっと、それは言わない約束だぞ父ちゃん!そっちも大変なんだし、この家にいる間はゆっくりしていってくれ!」

キリツグ「シロウ……!」ウルッ

アイリ「……本当にいい子よね」クスクス

カレン「(……相変わらずでしゅね、ばぶ)」

―――世界のどこか

リン「……帰りたい」

アーチャー(カプさば)「…………」ハァ

????「ちょっと、やる気ゼロなのはいいけどキチンと仕事はしなさいよね?」

???「そうですよ、借金返済のために頑張ってくださいね、リンさん♪」

リン「……どこで間違ったらこうなるのよ……」

????「さあ、行くわよ貴女たち!」

リン「どうして……どうして……」



トーサカ「本日も、レッツ聖杯ブレイカー♪」キュピーン!

ルビー「ヒャッハー♪魔法少女のお通りですよー!」キャピーン!

リン(カレイドルビー)「どうしてこうなったぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

一旦ここまで

超スローペースで書いていきますので、よろしければお付き合いください

リン「(……私の名前は遠坂リン、ただの凄腕魔術師な小学生だ)」

リン「(お父様とお母様との生活、日々の魔術の鍛練、優勝賞金稼ぎのつもりが案外はまっちゃったカプさば……)」

リン「(とても充実した日々だったのに……この町で起きたとある事件を解決する途中……)」

リン「(――――突然現れた悪魔の囁きに引っ掛かってしまった)」

トーサカ「ちょっと?なにぶつぶつ言ってるのかしら?」

ルビー「ああ、いつもの現実逃避ですよー♪」

リン「…………あの頃に戻りたい」ハァ……

アーチャー「……すまないな、リン」

リン「アーチャー……」

アーチャー「まさかこんな事になるとは……その場に私が付いてさえいれば」

リン「……いいのよ、あんた重傷だったんだし……そもそも『アレ』と出会ったのが運の尽きだったのよ」

トーサカ「フフフ、しかし似合ってるわね~、魔法少女の格好♪」

ルビー「は~い!それはそうですとも!今のルビーちゃんは只の愉快魔術礼装ではありません!」

ルビー「私、現在は『小学生英霊』リンさんの宝具!第二魔法最大展開モードなんですから!!」キュピーン!

ルビー「キャハッ♪マーブルファンタズム(ハート)!!」

リン「(へし折りたい……!!)」ワナワナ

――――『』のどこか

世界さん『はい、それでは契約完了です。これからは小学生英霊として、借金返済まで頑張ってくださいね』

リン「……うぅ、頑張ります……」

世界さん『あ、あとリンさんの装備なのですが、こちらで決めてしまってもよろしいですか?』

リン「……え、装備?」

世界さん『はい、やはり英霊になるにはそれなりの神秘、つまり宝具が必要になります』

世界さん『もしよろしければ、将来リンさんが手にするものの中から、こちらからのバックアップ付きで選ばしていただきますよ』

リン「あ、そっか……それじゃ、それでお願いしまーす」

世界さん『はい、では少々お待ちください……』スゥ……

リン「(宝具か……私のだったら、やっぱり宝石かしら?)」

世界さん『お待たせしました』

リン「えっ、早っ!もう決まっちゃったの!?」

世界さん『はい、とりあえずリンさんに最も適応するものを選択させていただきました』

リン「(何かしら……もしかして極大の宝石?それとも大師父の!?)」キラキラ

世界さん『それでは、これを受け取ってください』ピカーッ!

リン「わっ…!これが……私のほう……」



ルビー「こーんにっちわー!!あれ、この世界でははじめまして、ですかね?」

ルビー「何はともあれ、貴女のためのマジカルステッキ、ルビーちゃんでーす!」

ルビー「そこの可愛らしい貴女!私と契約して魔法少女になりませんか!」キュピーン



リン「……はい?」

――――

ルビー「いやー、感動の対面でしたねー?」

リン「何処がよ……はあ……こんなのが大師父の作った礼装だなんて……」

トーサカ「でも可愛らしくていいじゃない?さすが過去の私、まあ私よりは可愛くないけど」

ルビー「いやいや、いつもなら精神を乗っ取ってもっと自由にカスタマイズしていたのですが……」

ルビー「英霊になったリンさんは精神力もパワーアップしてしまい……残念です」トホホ……

リン「……しかも英霊で手に入れたスキル……『うっかり:ランクB+』って……」

ルビー「『普段の能力を上昇、代わりに何かしらのミスが多くなる。特に詰めの甘さは群を抜くものがある』……だそうですよ♪」

リン「いらない……そんなのいらないから……」

トーサカ「ちなみに私はEXよ」

リン「知ってた」

――――

トーサカ「さて、そろそろ今回の聖杯の近くよ」

リン「……さっさと終わらせて帰りましょう、ルビー!」

ルビー「はいはーい!魔力、チャージ中ですよー!!」キュイーン……

トーサカ「yes!ここら一帯吹き飛ばしてお仕事終了よ!」キュイーン!

???「……」ギチッ

アーチャー「……!伏せろ、リン!」

リン「え?」

???「……はっ!」シュパン!

アーチャー「くっ…… 熾天覆う七つの円環!!」キィーン!

ドガガガガガッ!!

リン「きゃあああ!?」

リン「ちょ……アーチャー、大丈夫!?」ゴホゴホ

アーチャー「ああ……こちらは狙いから逸れていた、爆風も防げたがな……」

トーサカ「……こっちは狙われまくりなんだけど……また邪魔しにきたのね、アイツ」ギリッ

???「くっ……流石にしぶといな、アレをギリギリでかわすか……」

トーサカ「……相変わらずねちっこいわね、英霊『エミヤ』!!」

エミヤ「黙れ……私は認めない、絶対に貴様の存在を認めてなるものか!!」

リン「あ、あれ!?アーチャーが……二人!?」

アーチャー「……やはりか、面倒な事になったな」ハァ……

今日はここまで
大丈夫じゃないよトーサカ……

エミヤ「……最初に見たときは幻覚だと思った」

エミヤ「きっと疲れているんだと、最近は休暇も取ってないし、いや取れるような職場ではないが」

エミヤ「……そんな状態で見た、おかしな夢だと思っていた」

エミヤ「……二度目は似ているだけ、そう自分に言い聞かせた」

エミヤ「アレは違うと、私の知っている彼女はあんな見るからにアウトな格好はしていなかっただろうと」

エミヤ「頭の中に超極大の警報が鳴り響くなか、必死にスルーしようとした」

エミヤ「だが三度目、よりにもよってそいつはこちらに歩いてきて……」

――――

トーサカ「 ごめんねシロウ、あたし守護者になっちゃった、アハッ♪」


エミヤ「」

――――

エミヤ「……その後とりあえず背負い投げして即その場から逃亡!」


エミヤ「守護者契約リストを確認して、契約の経緯を知りさらに後悔!!」

エミヤ「……本当にどうしてこうなったぁぁぁ!!!」

リン「うわー……あっちのアーチャー、血の涙流しそうな顔してる……」

アーチャー「分かる……分かるぞ私……貴様は今正しい事しか言っていない……!」

リン「うわっこっちも!?ってことは、あのでっかいほうはあんたの元ネタ?」

アーチャー「そうだリン、あれこそが私の真の在り方、英霊エミヤだ」

トーサカ「……ったく、さっきからうるさいわね、しょーがないでしょ!あんな借金あったら世界の手も借りたいのよ!」

エミヤ「黙れ、せっかく得た答えが粉々どころか光になるくらいに粉砕されたんだぞこっちは!」

トーサカ「だいたい、なんでこの場所にあんたが居るのよ!」

エミヤ「……どうやら貴様が同じ時代にいると、この宝石が反応を示すようでな」チャリッ

リン「あ、あれ見たことある!たしかお父様が大きくなったら授ける、って言ってくれた……なんであんたが持ってんの!?」

アーチャー「少々複雑な理由がな……まあ、あれが私と君とを結ぶ……」

トーサカ「あー、その宝石ねー……あれ幾らで売っぱらったっけ?」

エミヤ「」グサッ!

アーチャー「」グサグサッ!!

リン「ち、ちょっと!?なんか二人とも魂が抜けたみたいな顔になっちゃったんですけど!?」

ルビー「あー、どうやら今の発言、とんでもない地雷だったみたいですね♪」

エミヤ「ええい、せめてなけなしの良心に期待したがそれも無しか!もう許さん、貴様の存在は絶対に認めておけん!」ゴゴゴゴゴ……

ルビー「怒りによる魔力増大……これは、まさか伝説の超アーチャー人!?」

リン「ちょ、ふざけないで!?これ撤退するしかないんじゃ……」

トーサカ「んー?そんなに気に入らないなら、こっち消してみれば?」ユビサシ

リン「え?」

エミヤ「……先程から気になっていたが、なんだそのちっちゃい君と更にちっちゃい私……のようなものは」

トーサカ「えぇ、これは小学生の頃の私と玩具になったあなたよ」

エミヤ「……玩具だと?馬鹿馬鹿しい、イリヤでもあるまいしそんな冗談が……」

リン「……いや、本当なんです、はい」

アーチャー「普通信じられないがな……本当になんだ、この状況」

トーサカ「まあ平行世界ってことよ、パラレルパラレル♪」

トーサカ「そんでこっちの私も借金で英霊になっちゃった、みたいな?」

エミヤ「何……だと……」

リン「い、いや私は違うから!コイツの被害者だからーーー!」

アーチャー「すまない……私の管理不足だった……本当にすまない……!」

エミヤ「……もう、本当にどうでもよくなってきた……」

エミヤ「……だが、せめてここで悪の根は断たせてもらう! ……I am the bone of my sword――――!!!」

ルビー「魔力収束……これはヤバイかもしれません!」

トーサカ「はいはい、んじゃ撤退撤退!ほら捕まって!」ガシッ

リン「あわわ……!」ガシッ

トーサカ「 Es ist gros,Es ist klein――!!!」シュバッ!!

リン「うわっ、速い――!!」ガシッ

トーサカ「オホホホホ!追い付けるなら追い付いてみなさい!」

エミヤ「――――我が骨子は捻れ、狂う――――」

エミヤ「―― 偽・螺旋剣!! 」バシュン!!

リン「う、後ろ――!!」

トーサカ「大丈夫よ、ここで方向転換すれば当たらな――」

エミヤ「……壊れた幻想」カッ……

リン「え」

ルビー「あら?」

アーチャー「なっ……」

トーサカ「ちょっ……!」

ドカァァァァァァァン!!!

リン「いやぁぁぁぁぁぁ!?!?」

――――

エミヤ「……爺さん、オレ……正義の味方になれたのかな」

――「」のどこか

世界さん『あ、エミヤさんお帰りなさい』

エミヤ「ああ……すまない、仕事中に余計な事をしてしまった」

世界さん『いえいえ、先程の一撃であちらの目的である聖杯の破壊も達成されたので、こちらとしては問題ありませんよ』

エミヤ「……で、彼女たちは?」

世界さん『もうしばらくしたら帰ってくるでしょうね、まだあちらに反応がありますし』

エミヤ「そうか……やはり存在を消し去るなど不可能ということか」

世界さん『ええ、我々の契約は簡単には消えませんよ?ただ……リンさんの方なら何とかなるかもしれませんが』

エミヤ「……何?」

――――

リン「うう……ひどい目にあった……」グスン

ルビー「アーチャーさんの盾が間に合ってなかったら流石にヤバかったですけどねー☆」

トーサカ「いやー便利よねあんた、一家に一台欲しいわ」

アーチャー「カプさばを造り出すよりこちらが本業だしな……それより、今日はもう帰らせてもらうぞ」

トーサカ「ん、もうそんな時間?小学生英霊って面倒くさいわねー……昼間は学校に行って夜は魔法少女なんて」

アーチャー「ああ、精神的に参らせる訳にはいかないからな、しっかりと休息は取らせてもらう」

トーサカ「はいはい、それじゃまた明日ね!グッバーイ♪」シュン!

リン「うう……疲れた……もう嫌、こんな仕事……」

ルビー「ですが、借金返済のためにはもっと魔法少女らしく頑張らないと!そーれファイトですよ……おや?」

世界さん『すみません、リンさん。ちょっとよろしいですか?』

――――
リン「……え、最後の仕事?ほんとに!?」

世界さん『ええ、成功すれば見事借金返済、この仕事もおしまいです』

リン「や……やったー!希望が見えたわアーチャー!」

アーチャー「待て、確か返済にはまだ大分時間がかかると以前言っていただろう?それが何故……」

世界さん『……今回の依頼がとても大きなものだからです。そして、リンさんにしか任せられないものだと考えています』

リン「……わたしにしか?」

世界さん『……ではリンさん、今回の依頼を説明します』

世界さん『今回の仕事先は冬木市、貴女が住んでいる街です』

リン「え……冬木?わたしの……街?」

世界さん『はい、そこで貴女には是非……』


世界さん『――――世界を救って頂きたい』

ここまで

すまない……とんでもない遅筆で……本当にすまない……

――翌日 朝

シロウ「ごちそーさまでした!」

キリツグ「ご馳走さま……やっぱり朝に飲む味噌汁はうまいなぁ」

シロウ「じーさん、あっちだとまだファストフードばっかり食ってるのか?きちんと野菜も食べないとダメだぞ」

アイリ「そうよキリツグ、食生活はしっかりしないと……いろいろまずいわよ、体臭とか」

キリツグ「うっ……気をつけるよ」

ピンポーン♪

シロウ「ん?誰だろ……はーい」

シンジ「やあ衛宮!遊びに行こうぜー!」

シロウ「お、シンジ!なんか久しぶりだな!」

シンジ「おいおい、忘れたのかよ……ボクはこの一週間、カプさば修行のためにアメリカに行ってたんだぜ!」

シロウ「あー、そうだったな!」

シンジ「いやぁ、あっちでは優秀なプレイヤー達が集まっててね、なんていうか……次元が違う?戦いを繰り広げてて、もう凄かったよ」

シンジ「ま、全員ボクの足元にも及ばないんだけどね!」

シロウ「そっか……やっぱり世界は広いな」

キリツグ「おや、君は……間桐さんの所の?」

シンジ「ん、衛宮の父さんじゃん、帰ってたの?」

キリツグ「うん、いつもシロウと遊んでくれてありがとう。そうだ……はい、 これ」チャリッ

シロウ「お、小遣いくれんのか?」

シンジ「ありがとうございまーす!」

キリツグ「いやいや、これからもシロウをよろしくね」

シンジ「よっしゃー!衛宮、早速ガチャ引こうぜ!」

シロウ「わかった、それじゃじーさん、昼飯には帰ってくるから!」

キリツグ「ああ、行ってらっしゃい」

キリツグ「……さて、シロウも遊びに行ったし、こっちも始めるかな」

アイリ「ええ……でも、本当にこの街に危機が迫ってるの?」

キリツグ「さあ……だが、奴が動く以上、ろくでもない事が起こるのは確かだ」

アイリ「……言峰、キレイ」

キリツグ「……以前この街で観測されたという謎の波長、それは小さいがこの世界を少し歪めたという」

キリツグ「その反応は時間と共に消えたが……今度は以前より大きな波長が観測された」

キリツグ「今はまだ異常は感知されてないけど……このままでは、いずれこの世界が違う形になってしまう」

キリツグ「……守ってみせるさ、世界も、シロウがいるこの街も」

アイリ「あなた……」

――――衛宮邸 土蔵

シンジ「……前から気になってたけど、なんでお前んちの土蔵には最新弾のガチャが置かれてる訳?」

シロウ「うーん、なんか母ちゃんの実家?から送られてくるんだ」

シンジ「なんだそれ……まあいいさ、それじゃ回すぞ……」チャリン

ガチャガチャ……ゴトン!ピカァァァ……!!

シンジ「お、これは……!!」

SSR!!ギルガメッシュGET!!

シンジ「やったー!!流石ボク!持ってる男は違うね!」

シロウ「ん、それ強いのか?」

シンジ「当たり前だろ!コイツは前のバージョンと違って全方位に攻撃可能な超レアさーばんとさ!」

シロウ「へー……よし、じゃあ次は俺の番だな!」

チャリン……ガチャガチャ……ゴトン!

青セイバーGET!

シロウ「お、青セイバーだ!」

シンジ「ハハッ、悪いね衛宮!ボクが良いの引いた後だからノーマルしか当たらないのは当然だよね!」

シロウ「ん?いや、別にいいぞ?青セイバー使うし」

シンジ「は?なにそれ、お前まだそんな弱っちいさーばんと使ってんの?」

シロウ「ああ、だって俺の初めて当てたさーばんとだからな!もうLvもMAXだ!」

シンジ「はぁ……解ってないね衛宮、お前さ、カプさばは結構強いのになんでそんな拘りがあるかな?」

シンジ「そいつはただ微妙な低コストなだけの雑魚だよ、それ使うなら青ランサーを入れたほうが強いし、まだセイバーライオンのほうが連続で出せるし 」

シンジ「そいつを使ってるようじゃ、まだまだ初心者だっておもわれても……ん?」ppp……

シンジ「はいもしもし……なんだよ伯父さん?は?帰ってこい?ボク、今衛宮んちなんだけど?」

シンジ「……ちっ、しょうがないなぁ……悪いね衛宮、遊ぶのは昼からになりそうだ」ピッ

シンジ「昼は公園に集合な!それじゃ!!」タッタッ

シロウ「おう、またな!」

???「……好き放題言わせておけば、あの少年!」

シロウ「ん、誰だ?」

???「もう少しで聖剣ぶっぱでしたよまったく……」ブツブツ

シロウ「??……誰かここにいるのか?」

???「む、これはいけない、まずはいつものあれを終わらせなくては……」

???「あ、そこの貴方、少しその場所から動かないで頂けますか?今高い所に登りますので」

???「……よし、このガチャの上なら……よっと」ヒュン……スタッ

シロウ「??ガチャの上って……え?」

???「……ここなら見下ろせますね……それでは」ゴホン



セイバー「――問おう、貴方が私のマスターか」

シロウ「――――え?」

セイバー「さーばんと、セイバー……これより私は、貴方の剣となろう」

シロウ「……さーばんとが……喋った?」

ここまで

やっとセイバーさんの出番ですよ!

――――
キリツグ「そっか、間桐くんは帰っちゃったんだね」

シロウ「ああ、だからこの昼飯を食べたら公園に集合するんだ!」

アイリ「うんうん、子供は外で元気に遊ぶものよね!」

キリツグ「……まあ、それは全然構わないとして……シロウ?」

シロウ「ん、なんだ?」



セイバー「これがマスターの料理……素晴らしいですシロウ!」モグモグ

キリツグ「……なんでカプさばがご飯食べてるんだい?」

セイバー「いやーすみません、私、最優のさーばんとですから」キリッ

キリツグ「……」イラッ

アイリ「へぇ~……このさーばんと喋るのね、可愛い♪」

シロウ「ああ、なんかアタリさーばんとっていうらしいぞ」

シロウ「でも、さっきまでは鎧姿だったけど、なんで今ははらぺこセイバーになってるんだ?」

セイバー「ふふふ、実は私は戦況、魔力の量に応じて姿を変えることができるのです」ドヤッ

セイバー「ですので、今はこうして魔力補給のために最も効率の良い姿に……もぐもぐ」

キリツグ「……さーばんとはマナで召喚されるんだろ?ここで魔力を補給しても意味がないんじゃ……」

セイバー「いえ、私の召喚には結構魔力を使いますからね、こうやって先に補充しておけば好きな時に活躍……シロウ、おかわりを」

シロウ「ん、わかった!」

キリツグ「(……ただ食べたいだけなんじゃなかろうか)」

セイバー「……ところで、この家の料理はシロウが作っているのですか?」

アイリ「ええ、私達はあまり家に居ることは無いし……シロウくんがほとんどの家事をこなしてるのよ」

セイバー「ほう……奥さまは料理は作られないのですか?」

シロウ「!?」ピキーン

キリツグ「……Time alter ――double accel」ボソッ

アイリ「そうなのよ!キリツグはほとんど外食がいいっていうし、この家にいるときも……あら?セイバー?」

キリツグ『あー、なんだかトイレに行きたくなったみたいでね?ちょっと案内してくるよ』

アイリ「あら?キリツグもいつの間に廊下に……」

シロウ「母ちゃん!待ってたら冷めちゃうから食べとこうな!」

アイリ「??……ええ、いただきます!」

――――

キリツグ「……うん、これは僕の独り言だ、決して誰かに話してる訳じゃあない」カチッ スパー……

キリツグ「アイリはね、本当にいい奥さんだ。僕みたいな人間には勿体ないんじゃないかって思うよ?」

キリツグ「でも……恥ずかしい話、僕は一目見た時から彼女に惹かれた……恐らく、アイリもそうだったんだろう」

キリツグ「あの家から連れ出して、迷惑ばかり掛けているけども……それでも、彼女は僕を愛しているって言ってくれる」

キリツグ「もうね、本当に嬉しいよ、アイリまじ天使」

キリツグ「……だけどね、彼女は筋金入りの箱入り娘だった分、家事が……特に料理はできないんだ」

キリツグ「あの劣化ウラン染みたおにぎりが毎日食卓に出てきたら……多分、僕は倒れてしまうだろう」

キリツグ「……僕と彼女の願いを叶えるために、それは良くないだろう?だから、僕は食卓の平和を護るためだったら……」

キリツグ「今、何かの頭に押し付けているコレ(トンプソンコンデンター)が火を吹くからね?」ジャキッ

セイバー「……!!!」コクコクコクコク!!

――
シロウ「……それじゃ、行ってきます!」

アイリ「はーい、行ってらっしゃい♪」

シロウ「……大丈夫か、セイバー?」

セイバー「し、死ぬかと思いました……まさかあそこまで怒らせることになるとは……」ガクガク

シロウ「ごめんな、父ちゃんは結構メンタル不安定なんだ……」

セイバー「しかも、いちどもこちらを見ず、まるで虚空に話しかけるような目をしていました……」

シロウ「うーん、父ちゃん、カプさば嫌いなのかな……」

シロウ「おっと、そろそろ公園だ!シンジはもう来てるか……」

シンジ「ワカメッ!!?」ゴシャァァ!!

シロウ「え……?」

セイバー「な……何が!?」

シロウ「シンジ、いったいどうした?」

シンジ「ギ……ギルガメッシュがぁ……僕の王の力がぁぁ……」ガクッ

セイバー「……!あちらにも、倒れてる人が!」

カエデ「ち……畜生……なんだよあれ……」

カエデ「ダメだ……こんなんじゃ、あの金髪からゆきっちを守ることが……」ガクッ

ユキカ「ま、マキちゃん大丈夫!?」

カネ「落ち着け、ただの演技だ……しかし、圧倒的だな、これは……」

シロウ「……いったい、何が起こって……」

イッセイ「む、衛宮か!」

シロウ「イッセイ!どうなってんだ、これ?」

イッセイ「どうしたというか……あやつが遂に正体を表したというか……」

シロウ「奴?それって……」

セイバー「(……シロウ、あれを!滑り台の上に誰かが……)」

???「ふん、誰かと思えばシロウじゃない……ちょうどいいわ!貴方の持ってる激レアさーばんとも……」ダンッ!

セイバー「(飛んだ!?)」

リン「……この魔法少女……いえ、マジカルプリンセス、遠坂リンがいただきよ!」キュピーン!!

ルビー「イェイ!バッチリですよリンさん!」キラン♪

アーチャー「頼む……正気に戻ってくれ、リン……!」

シロウ「……なにやってんだ、リン?」

イッセイ「気を付けろ衛宮……格好はともかく、奴はこの場の全員にカプさばとるで勝利し、レアさーばんとを奪っている……」

シロウ「やめろリン!そんな所まで落ちちゃいけない!」

リン「ハッ、なにがおかしいのよシロウ?公園では一番強い者がルールでしょ?」

リン「だからこの場で一番強い私こそがルール、正義なのよ!」

シロウ「……正義は、正義の味方はそんな事はしない!!」

リン「……いいわ、今までの私とあんたの戦績は互角だった……」

リン「その決着を今ここでつけてあげるわ!勝負よ!」カチャッ ヒュイン!

シロウ「……望むところだ!行くぞ!!」カチャッ ヒュイン!


二人『『カプさば……ファイト!!』』カーン!!

ここまで

バトル描写はほぼ要点のみとなりますので、小競り合いは創造力で補ってください

シンジ「さあ始まりましたカプさばとる!実況はわたくし間桐シンジと!」

イッセイ「柳洞イッセイでお送りします」

シンジ「イッセイさん、二人は穂群原小のなかでもトップクラスのプレイヤーなんですよね?」

イッセイ「その通り、上級生でもあいつらに勝てる者は少ないだろうな」

シンジ「なるほど……そしてお互いの戦績も互角、いいライバルということですね!」

イッセイ「今までの勝負でも、常に僅差での決着となっているな……遠坂の策が決まるか、衛宮がひっくり返すかが分かれ目となっている」

ユキカ「へぇ……二人とも、そんなに強いんだ」

カエデ「ゆきっちはカプさば始めてないもんな……くっ、遠坂の姑息な手に引っかからなかったらあたしの勝ちだったのになー!」

カネ「蒔の字はとにかく力で押せばなんとかなるだろうという戦法を見直したまえ……」

シンジ「さて、現在の戦況ですが……衛宮選手が一歩リードしているように見えますが?」

イッセイ「攻め、守り、マナの回収……基本となるの動き方だが、確実に場を安定させている……流石だな」

シンジ「一方、遠坂選手は守りを固めるも、少し攻め込まれているようです!」

イッセイ「……いや、わかっているだろう間桐、今の奴の戦法を……」

シンジ「……ちっ、なんだよノリ悪いな……でもまぁ、そうなんだよね」

イッセイ「このままアレが出れば、衛宮とてそのまま……」

シンジ「本当、なんだよあいつ……チートでも使ってるんじゃないか?」

シンジ「くそっ、頼むぜ衛宮……ギルガメッシュが帰って来なかったら恨むからな!」

シロウ「ここだ……せいぎだいばくはつ(ナインライブズ・ボム)!!」

リン「きゃっ……!」ガガッ

シロウ「(よし、守りが崩れた……行ける!)」

リン「……ふふっ、残念ねシロウ、時間切れよ!!」ニヤッ

シロウ「え……?」

リン「さぁ、決めるわよ……アーチャー!!」ポンッ!

アーチャー「…………ハァ」

シロウ「あれは、リンのアーチャー……?でも、いつもの赤い服じゃなくて、黒インナー?」

シンジ「気を付けろ、衛宮!そいつは……!」

リン「アーチャー、さっきと同じよ……片付けちゃって!」

アーチャー「どうしようもない、か……恨むなよ、小僧!」

アーチャー「――I am the bone of my sword……」ヒュイン!

シロウ「(いつもの弓……じゃない!これは……!?)」

アーチャー「……赤原猟犬!」バシューン!

シロウ「なっ……」ガリッ!

カネ「……衛宮の拠点まで一直線、巻き込まれたさーばんとにも大ダメージ、か」

リン「まだまだ……続けて、アーチャー!」

アーチャー「……ふん!」バシューン!!

シロウ「うわっ……!」ガガッ!

シンジ「……さっきまでいたさーばんとは全滅……これじゃ今まで通りに!」

イッセイ「やはり……あの弓は、一撃ごとに威力を上げるのか!」

シロウ「くっ……なら!!」ポンッ!

ヘラクレス「■■■――!!」ドンッ!

シンジ「おお、アーチャーの目の前に!」

イッセイ「あの体躯なら、一撃程度なら耐えられるはず……!」

シロウ「これで……!!」

リン「……甘いわ」ニヤッ

シロウ「……!ベンケイ!」ポンッ!

アーチャー「……!」バシューン!!!

ヘラクレス「■■――■■■!?」シュゥゥ……

ベンケイ「………!」シュゥゥ……

シロウ「ぐっ……うわぁぁ!!」ザシュッ!!

イッセイ「馬鹿な……体力が最大級の2体を、一撃!?」

シンジ「ぼ、僕の時も喰らったけど、あれほどの威力は無かったはずだぜ!?」

シロウ「ぐっ……これは……」

リン「解ってるでしょ、シロウ?なんで一撃で倒されたか」

シロウ「……トーサカ……マネーイズパワーシステム……!」

リン「大・正・解!今のをよく耐えた、って言いたいけど……次で終わりよ」

リン「あんたに2倍の攻撃力になったアーチャーの四射目は耐えられない……」

リン「華麗に、優雅に……引導を渡してあげるわ、シロウ!」

ルビー「流石ですリンさん!この圧倒的な蹂躙!一方的なパワーゲーム!!まさに私の望んだ魔法少女です♪」

シンジ「え、衛宮……」

シロウ「(……駄目、なのか?このまま、このまま負けたらみんなのさーばんとが……)」

シロウ「(……いや、まだだ、まだ諦めちゃいけない!正義の味方だったら、挫けちゃいけないんだ!!)」

リン「……諦めないのね、まあいいわ……アーチャー、フルチャージでやっちゃいなさい!!」

アーチャー「…………」

シロウ「……俺は、まだ負けてないぞ、リン!!」



セイバー「……ええ、その通りです、シロウ!!」

シロウ「……セイバー!?」

セイバー「(シロウ、私を召喚してください!)」

シロウ「……いいのか?」

セイバー「(私は貴方の剣だ、――信じてください、シロウ)」

シロウ「――――わかった、信じる……俺はセイバーを信じてみせる!」

セイバー「(シロウ……!)」

シロウ「…来てくれ……いや!」

シロウ「来い、セイバァァァァァ!!」ポンッ!

セイバー「……はっ!」シャキン!

イッセイ「な……?」

カネ「ここで青セイバー……だと?」

シンジ「おいおいおい、ヤケクソになってるじゃん衛宮!!」

リン「ふ、あはは!何が出るかと思ったら青セイバー?悪足掻きも良いところね?」

リン「……もういいわ、終わりよ!アーチャー!」

アーチャー「……赤原を行け、緋の猟犬!」

アーチャー「――赤原猟犬ッ!!」バシューン!!!!

セイバー「(……マスターが、シロウが信じてくれたのだ)」

セイバー「ならば……期待に応えなくて何がさーばんとか!」ジャキッ!

アーチャー「(……奴には悪いが、この一撃、私の弓兵としての全力の一撃だ)」

アーチャー「(防ぐ術などない、倒れろセイバー……!!)」

シロウ「(……この強烈な一撃、数時間前の俺なら絶対に防げなかった)」

シロウ「(でも、セイバーは前に出た……時間稼ぎじゃなくて、勝つために!)」

シロウ「(……信じてるさ、ずっと……だって、お前と一緒に始めたカプさばなんだ!)」



シロウ「……セイバー!!!」

セイバー「……全て遠き理想郷!!!」ピカッ!!!

アーチャー「なっ――!」

リン「嘘、そんな――!?」

シンジ「あ、あの一撃を、止めたぁぁ!?」

シュゥゥ……

セイバー「……約束された――――」ダッ

リン「……!アーチャー、防御!盾、盾出しなさい!」

アーチャー「……すまんな、リン。少し弓兵に徹し過ぎたようだ……もう間に合わん」

セイバー「――勝利の剣ァァァァァ!!」ズバァァァァ!!!

リン「――きゃああああ!!?」ズドーン!!

シロウ WIN!!

イッセイ「…………」

シンジ「……や、やったぁぁぁ!!衛宮が勝った!!」

シロウ「……セイバー!」

セイバー「ええ、シロウ……我々の勝利です」

シロウ「……ああ!ありがとな、セイバー!」

セイバー「……あっ」フラッ バタン

シロウ「え、セイバー!?」

セイバー「…………お」

シロウ「お?」

セイバー「……お腹が空きました、シロウ」ギュルルルル……

ここまで

えー、カプさばとる、こんな感じでよろしかったでしょうか?

――

リン「これだったわよね……ほんと、ごめんね?」ガサゴソ

カネ「……これで全員のカプさばが遠坂嬢から帰ってきたのだが」

シロウ「なあリン、なんでこんな事したんだ?」

リン「(シロウ、着いてきて……)……みんな、ごめんね!」ボソッ ダッ

シロウ「あ、リン!」タッタッ

カネ「……行ってしまった……しかし、今日の遠坂嬢はどこかおかしかったな?」

カエデ「そうかー?普段からあんなもんじゃね?」

イッセイ「化けの皮が剥がれただけであろう……衛宮がいなければどうなっていたか」

シンジ「(アタリさーばんと……僕より強いさーばんとを衛宮が……)」ムッ……

――空き地

リン「……ここなら大丈夫ね」

シロウ「リン、なんでこんな所まで……?」

リン「ちょっと待ってて……アーチャー、居る?」

アーチャー「ここだ、リン」シュン

シロウ「あ、さっきのアーチャー……って、喋ってる?」

リン「アーチャー、アイツはどこ?さっきから見当たらないけど……」

アーチャー「安心したまえ、逃げ出そうとしたが、既に確保している」ポイッ

ルビー「いたたた!もう、魔法少女のステッキを動けないように固定とか、虫扱いですか!」

リン「うるさい、この悪魔ステッキ!よくもあんな真似をしてくれたわね……!」

シロウ「うん、何が何やらさっぱりだ!」

ルビー「えー、せっかく面白くしようと……いたたたた!!」

リン「この!このこの!」ゲシゲシ

アーチャー「……その辺にしておけ、本題を忘れているぞ」

リン「……そうだったわ、シロウ、さっきのセイバー出してもらえる?」

シロウ「ん、いいけど……それっ!」ポンッ!

セイバー「……ご、ご飯の時間ですか、シロウ?」ギュルルルル……

リン「……うん、確かに喋ってる、けど……」

アーチャー「なんという情けない姿……」

シロウ「ごめんな、飯はまだなんだ」

セイバー「そ、そんなぁ……」グ~……

――

セイバー「はふはふ……」モグモグ

アーチャー「まさか、リンのために作っていたお握りがこんな所で役に立つとは……」

リン「いや、なんでそんなの作ってるのよあなた」

セイバー「助かりましたアーチャー、この借りはいずれ……はふはふ」 モグモグ

アーチャー「……いいから食べることに集中したまえ」

リン「よし……ルビー、鑑定しなさい!」

ルビー「はいはい、わかりましたよ~、っと……」ピロピロ……

シロウ「……なんだ?」

ルビー「む~……これは……ほうほう……キター!」ピコーン!!

ルビー「おめでとうございます!このセイバーさんは『選ばれし』さーばんとです!」パッパラー!!

リン「やった、やっと見つけたわ!」

短いですがここまで

俺、こんど英雄王からエミヤ貰ってSNの三騎士揃えるんだ……

<<1です
来週末に少し続きを書き、そこでスレを一度落とそうと思います
突然の報告になったことを申し訳なく思っています
よろしければ、最後までお付き合いください

セイバー「選ばれし……とは?」

シロウ「ていうか……そろそろ事情を教えてくれないか、遠坂?」

リン「……そうね、あんたになら話せるわ。私ひとりじゃキツいって思ってた所だし」

リン「……シロウ、よく聞いて」

シロウ「ん……?」

リン「……私がさーばんと集めをしているのも、あんな格好になっていたのも……」



リン「全部、この世界を守るためだったのよ!!! 」

シロウ「うん、ほんとに唐突だな!」

―――少し前

リン「世界を救う……その、かぷさばで?」

世界さん『ええ、以前にも冬木の町で大きな異変が起こりました……リンさんもご存知ですね?』

リン「う、うん……でも、あれは皆がちょっぴりヘンになっちゃっただけだし、今は元通りになったはずよ?」

リン「(まあ、元凶はアイツの家にいるんだけど……)」

世界さん『……ですが、その時に生じた世界への歪み……それを辿って、更に大きな力が向かってきているのです』

世界さん『それが到達した場合……時空の法則は以前よりも乱れ、復元も不可能になってしまうでしょう』

リン「うわ、あれより酷いの!?」

世界さん『それを食い止めるのが貴女の最後の仕事……そして、そのために必要になるのが……』

リン「7体の……『選ばれし』さーばんと、ってことね」

リン「……話はわかったわ、でも、どうやって見つければいいのよ?かぷさばはワールドワイドよ?」

世界さん『それについては……ルビーさん、出てきてください』

ルビー『はーい♪みんなのルビーちゃんをお呼びで……』

世界さん『はい、ちょっとくすぐったいですよ?』プスッ

ルビー『はうぁっ!?』ビクゥ!

リン「あ、なんか刺さった」

ルビー『あっ、だめぇぇぇ、いきなりこんなにダウンロードしたら溢れちゃいますぅぅぅ!!///』

アーチャー「いきなり何を言い出すんだ奴は……」

世界さん『……はい、終了です』スポッ

ルビー『うう……汚されてしまいました……///』

世界さん『7体のさーばんとは全て冬木にいます、それを判別するためのデータをルビーさんにダウンロードしました』

世界さん『ではルビーさん、あのアーチャーさんを鑑定してください』

ルビー『はいはい、わかりましたよー、っと……むむむ?』ピコーン!!

ルビー『おめでとうございます!アーチャーさんは『選ばれし』さーばんとです!』パッパラー!!

リン「え!?」

アーチャー「なん……だと……!?」

世界さん『やはり……これであと6体となりましたね』

リン「え、嘘、アーチャーあんた、え!?」

アーチャー「いや、私も突然すぎてなにがなんだか……!?」

世界さん『さて、これで説明は以上となりますが……もう一度、確認しましょう』

世界さん『リンさん、この仕事……引き受けてくれますか?』

リン「…………当然よ」

リン「敵が何だかは知らないけど……私は遠坂の娘よ、相手が誰であれ徹底的にぶっ飛ばしてあげるわ!」

リン「そして借金を返して……あの平和な毎日を取り戻すんだから!」

アーチャー「リン……!」

ルビー『ふふふ……それでこそリンさんです!』

世界さん『……わかりました。それでは、よろしくお願いします』

―――

リン「……まぁ、これが私の事情ってわけ……わかった?」

シロウ「そうか……リン、借金で魔法少女になってたのか……」

リン「ちょ、そこはどうでもいいの!ていうかむしろ忘れなさい!」

ルビー『むっ、どうでもいいとはなんですか!魔法少女、女の子の夢、最高じゃないですか!』

リン「うっさい!あんたは黙ってなさい!」

セイバー「……それで、あの昼間の蛮行はなんだったのですか?」

リン「うっ……そ、それは……」

ルビー『ふふふ、当然、あれこそがリンさんの本性だったのですよ♪』

リン「何言ってんの!元はといえばあんたが……!」

―――昼前

リン「……ルビー、ホントにこの辺?」

ルビー『ええ!この辺りに当たりさーばんとの反応がありますよ!』

アーチャー「……そう言いつつ、午前は収穫無しだったがな」

ルビー『しょうがないですよー、ルビーちゃんのレーダーでも、せいぜい『当たり』が近くにいる、しかわからないんですから』

リン「そしてそれが『選ばれし』さーばんとかどうかはまた別、と……しかも、思ってたより当たりの数も多いし……」

ルビー『いやー、午前中は飛び回ってばかりでしたねー♪』

リン「これは結構骨が折れるわ……で、次の場所は……ん?」

アーチャー「ここは……近所の公園だな」

リン「既に何人かいるわね……よし、じゃあさっきまでと同じく身を隠して鑑定を……」ササッ

ルビー『はぁ……リンさん、もうコソコソするのは止めにしませんか?』ヒソヒソ

リン「……何言ってんのよ、ここはうちの近所なのよ?こんな格好してるのがバレたら……」ヒソヒソ

ルビー『そんなんじゃ日が暮れちゃいますよ!それよりもっといい方法があるじゃないですか!』

リン「え……何よその方法?」

ルビー『戦って奪うんですよ!』

リン「はぁ!?」

ルビー『リンさん……この世は勝者が正義なんです!勝てば官軍、戦って一番強いさーばんとを相手から奪ってしまいましょう!』

リン「で、出来るわけないでしょこの馬鹿ステッキ!だいたい『選ばれし』さーばんと以外を手に入れても……」

ルビー『そうですね……ですが他の考え方もあります。例えば、あっちでカプさばとるしてる子のさーばんと……』ビシッ

リン「……それが?」

ルビー『あの強そうなの、○○○円です』

リン「!?!?!?」ピシャーン!

ルビー『そうです、もし外れだったら売るなりトレードに使うなりしちゃえばいいんですよ!そうすれば幸せでしょ? 』

リン「い……いや、それはさすがに……」

ルビー『リンさん、敗者は勝者に絶対服従なんです!それに、リンさんの戦術なら他の誰にも負けないですよねー♪』

リン「それは……そう、だけど……」グラグラ……

ルビー『(ふふふ、ここまで追い込まれるとは……これなら精神制御も可能ですねー♪)』



アーチャー「惑わされるなリン!おい貴様、さっきから聞いていれば……!」

ルビー『うるさいです!ルビーちゃんデコピン!』ベシッ!

アーチャー「がはっ!?」

ルビー『さあリンさん!薔薇色の未来に進むため、その理性と言う名の最後のガラスをぶち破ってください!!』

リン「薔薇色……お金持ち……わた……しは……」

ルビー『今 で す !!ルビーちゃん洗脳光線フルパワー!!』ミョンミョン……

リン「……え?……きゃぁぁー!?」ビビビビ……

――――

―――

リン「……」

シロウ「……」

セイバー「……」

ルビー『いやー、楽しかったですねリンさ……』

リン「せやっ!!」ドゴッ!

ルビー『震脚ッ!?』メキッ!

アーチャー「……すまない、借金をしていたリンにとって、あの悪魔の囁きは耐えられなかったのだ……」

アーチャー「保護者である私が止められなかったせいで……本当にすまない……」ズーン

セイバー「あー、アーチャー?そんに気を落とさずに……」

リン「う……大丈夫、もうあんな事しないわよ!」

少し休憩

本日中には締めたいと思います

リン「こほん!さて、本題に戻るわよ、シロウ」

シロウ「……とりあえず、世界を救うためにはセイバーの力が必要なんだな」

リン「ええ、でも必要なのはあくまでもさーばんと……関わりたくないなら、セイバーだけ貸してくれれば……」

シロウ「俺も手伝う!」

リン「……あんたならそう言うと思ってたわ」クスッ

アーチャー「……いいのか?」

リン「こいつのことだから、そうと決めたら折れないわよ。世界さんにも一人でやれ、なんて言われてないしね」

アーチャー「……まったく、お人好しなことだな」ハァ……

リン「いい、シロウ?おそらく厳しい戦いになるわ……それでも、手伝ってくれる?」

シロウ「……父ちゃんと母ちゃん、カレンちゃん、藤ねぇ、リンやサクラ、シンジにイッセイ、みんな……」

シロウ「みんなが住んでる町を守りたいんだ……だって」

シロウ「俺は、『正義の味方』になるんだから!!」

リン「……わかったわ、これからもよろしくね、シロウ!」

セイバー「ええ、あなたと共に行きましょう、マスター」

シロウ「……ああ、俺たちで世界を救うんだ!」




セイバー「……ところで」

シロウ「ん?」

セイバー「もう夕方ですし……お腹が空きました、シロウ」グ~……

???「……」ポロン……ポロンポロン……

???「……」

???「……どうでしゅか?」

???「……いや、どうもなにも……赤ん坊用のオモチャのピアノで演奏されても……感想とか出てこねーよ」

???「……こういう時は何もなくても言葉を掛けるべきでしゅよ、駄犬」

???「ハイハイ、悪かったですね世辞の一つも知らないで……で、あんたはどうすんのさ?」

???「……そうでしゅね、しばらくは様子見でしゅ。彼らに起こる災難を笑って見物しながら待っていましょう」

???「うん、その性格の悪さは相変わらずだな……でもいいのか?この騒動が終わったら……」



???「おまえ、この世界にいられなくなっちまうぜ?」

???「……それが、わたしの運命でしゅから」

再び異変に巻き込まれてしまったシロウとリン!

彼らに迫る、闇の組織の陰謀!

そして、出会う筈のなかった『住人』達!

世界を狂わせてしまう黒幕の正体とは!

果たしてシロウは、リンは、7体の『選ばれし』さーばんとを集め、世界に平和を取り戻すことができるのか!

―――新たな戦いが今始まる!

待て次回!!next time!!(ナレーション:ジョージ)

――――

???「……ねぇ、そろそろ到着よ」

???「むにゃむにゃ……だからバターはいらないと何度も言っているでしょ……」

???「ちょっと、起きなさいってば……」

???「むにゃ……さては貴様、黒豹軍の刺客だな、この虎竹刀で一刀両断にしてくれるー……」

???「……はぁ、しょうがないわね」スッ……

???「……令呪をもって銘じるわ、『起きなさい、このダメサーヴァント』」カッ!

???「うぎゃあぁぁぁ!?!?この刺激的な目覚めっ!?はい、起きました、すっかりしっかり起きましたよ!」

???「おはよー……まったく、いつまで経ってもダメダメね、ししょー」

師匠「あたた……弟子1号は相変わらず乱暴なんだから……マスターはもう少しサーヴァントに優しく接するべきだと思いまーす!」

弟子「そうね、あなたがもう少ししっかりできたら考えてあげるわ」

師匠「あれ、もしかして令呪使った?やったー!あと1画使わせればもうわたしを縛るものはなくなるわ!」

弟子「はいはい……令呪をもって命じる、『令呪を3画に戻しなさい』」ピカー

師匠「ちぇー、油断も隙もないんだからー……ほいっと」シューン……

弟子「よろしい。さて、そろそろあの次元に到着するけど、用意はいいかしら?」

師匠「モチのロン!にゃんこ先生には先に行ってもらってるし、万事上手くいくでしょう!」

弟子「ああ、あの生物ね……わたし、あれは信用できないんだけどなぁ……」

弟子「ま、計画が遂行できればOKとしますか」

師匠「ククク……ついにこの時が……腕が鳴るわね……」

師匠「そうよ……だいたい、あの程度の出番で納得できるかってーの!型月のおまけゲームといえばわたしでしょ!!」

弟子「まったくよ、なによセレブルマって!ブルマはロリこそ至宝、他は邪道!一切認めないわ!」

師匠「他の新人も、あたしの預かり知らぬ所で人気を出してるし……アポクリファ?だかフェイク?だか知らないけど、まず先輩への挨拶でしょうが!!」

弟子「イエース、その通りでありますししょー!!」

師匠「許せないわね弟子1号!!」

弟子「許せないでありますししょー!!」

師匠「さぁ、今こそ制裁の時!今度こそ出番を奪い尽くし、真のヒロインの実力を見せてやるわ!」カッ !!

弟子「待ってなさいかぷさば次元……このトラぶるタイころコンビが地獄に変えてあげる!」カッ!!

二人「ふっふっふ……ふっふっふっふ……!」



つづく?

以上でこのスレでは終了となります

今回はこちらの事情で皆様をお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした

次回は未定ですが、いつかまたお会いした時は読んでくださると嬉しいです

それでは、HTML依頼を出してきます

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