ゆき「遠足に行こう!」 リュウさん「俺より強い奴に会いに行く!」 (27)

くるみ「遠足? 昨日言ってたやつはそれか」

ゆき「うん!」

リュウさん「修行に行くのか。それはいい事だ」

くるみ「だけど、学園生活部は学校の外に出るのは禁止だしな」

ゆき「ふ・ふ・ふ」

リュウさん「どうした、踏み込みが甘いぞ!」

ゆき「わたしは気づいちゃったんだ。確かに学校の外に出ちゃいけない。でも、学校行事ならそれには当てはまらないって!」

くるみ「いや、でもなあ」

リュウさん「その間合いじゃ、拳半分届かない」

ゆき「えー……!」

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くるみ「大体、遠足って部でやるもんじゃないから」

ゆき「くるみちゃんは頭が固いね」

リュウさん「俺たちの前に道はない。俺たちの後に道が出来るんだ」

くるみ「まあ、リュウさんがそう言うなら……」

ゆき「あー! それ、わたしが言おうとしてたのにぃ」

リュウさん「相手の動きをもっと観察する事だ」

くるみ「じゃあ、くるみ。めぐねぇに許可とってきてくれ」

ゆき「うん! 行ってくるね」

くるみ「それで、どうする、リュウさん?」

リュウさん「結果は後からついてくる。今は恐れず進め!」

くるみ「そうだね。ゆきも最近は調子がいいみたいだし」

リュウさん「無心になる。そうすれば拳に迷いがなくなる」

くるみ「めぐねぇ次第かな。そろそろ物資も少なくなってきたし」

リュウさん「口先だけでない事を証明してみせろ」

くるみ「ま、行く価値はあるか」

ゆき「ただいまー!」

くるみ「おー、お帰り。どうだった?」

リュウさん「その動き、自己流か。だが悪くない」

ゆき「オッケーだって。車も出してくれるって」

リュウさん「お前も全力を出しきれ!」

めぐねぇ「でも、運転とか久しぶりでねえ」

くるみ「んじゃ、リュウさんに運転してもらうか」

ゆき「リュウさんって免許持ってたの?」

リュウさん「何が起こるかわからない。だから、面白いんじゃないか」

くるみ「はっはっは」

めぐねぇ「あ、ええと……あの、大丈夫なの?」

リュウさん「駄目なら何度でも試す。それを繰り返せばいい!」

くるみ「じゃあ、私たちも準備するか。車はリュウさん、頼んだよ」

めぐねぇ「え、ちょっと……」

リュウさん「真の格闘家への道……切り拓いて見せる!」

【二階 家庭科室】


リュウさん「勝ちにこだわると大切なものを見失う……」

リュウさん「行くか」


リュウさん「」スッ (窓に足をかけ)


リュウさん「竜巻旋風脚! 竜巻旋風脚!」バババッ

【校庭】


リュウ「」スタッ (着地)


ゾンビA「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ

ゾンビB「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ

ゾンビC「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ

ゾンビD「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ

ゾンビE「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ

ゾンビF「あ゛あ゛あ゛……」ユラリ



リュウさん「……来たか」

リュウさん「さあ、来い! お前たちの全力を見せてみろ!」

『Round 1』

Fight!


ゾンビA「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ

リュウさん「波動拳!」ボッ!!


ゾンビA「」バタッ


KO!

Perfect!

『Round 2』

Fight!


ゾンビB「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ

リュウさん「波動拳!」ボッ!!


ゾンビB「」バタッ


KO!

Perfect!

『Round 3、4、5、6』

Fight!


ゾンビC「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ

ゾンビD「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ

ゾンビE「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ

ゾンビF「あ゛あ゛あ゛……」ユラッ


リュウさん「真空波動拳!!」ボボボッ!!


ゾンビC「」バタッ
ゾンビD「」バタッ
ゾンビE「」バタッ
ゾンビF「」バタッ



 K O !

Perfect!

リュウさん「さあ、立て! 何度でも相手になってやる!」

ゾンビたち「」…………


リュウさん「どうした! 俺はまだピンピンしてるぞ!」

ゾンビたち「」…………


リュウさん「お前たちの全てを俺にぶつけて来い!」

ゾンビたち「」…………


リュウさん「そうか。だが、次に会う時の俺はもっと強いぞ……覚悟しろ!」

ゾンビたち「」…………

【駐車場】


リュウさん「さて、車はどこだ」スタスタ

リュウさん「む……! 同じストラップ。これか!」


ティッティルー♪

Bonus stage!


リュウさん「いつもお前は俺の予想を上回ってくれる……嬉しいぜ!」

【校庭】


くるみ「おー。流石リュウさん、校庭に誰もいないな」

ゆき「今は他のクラス、授業中だしね」

くるみ「よし! じゃあ、今の内に駐車場まで行くぞ!」タタタッ

ゆき「おー!」タタタッ

【駐車場】


リュウさん「昇竜拳! 昇竜拳! 昇竜拳!」ガン!! ズガン!! ドガン!!

リュウさん「竜巻旋風脚! 竜巻旋風脚!」バキッ!! バキッ!!

元は車だったもの「」…………


めぐねぇ「あああああ! 私の車がああああああ!」

ゆき「」

くるみ「」




元は車だったもの「」ボンッ!!


You win!

Perfect!

スコア 37100



リュウさん「ふっ」

めぐねぇ「ああああああああああ……!」

リュウさん「積み重ねるのは10年。だが、失うのは一瞬だ」(勝利ポーズ)

めぐねぇ「」

リュウさん「悔しさを感じない内は強くはなれない」

めぐねぇ「…………」

ゆき「め、めぐねぇ、大丈夫……?」

めぐねぇ「」ゴゴゴゴゴ

めぐねぇ「ぬぐああああぁ!!」キランッ

ゆき「ひっ!」

殺意の波動に目覚めためぐねぇ「最早、言葉は必要ない! 後は死合うのみ!」ゴゴゴゴゴ

くるみ「仕方ないなあ。これじゃ遠足に行けないだろ。リュウさん、そこらの適当な車のドアぶち開けて」

リュウさん「ふんっ!」メキッ

くるみ「よし。さあ、ゆき。行くぞ」

ゆき「え? え? え?」オロオロ

リュウさん「迷いは弱さを生む。強くなりたかったら立ち止まるな」

ゆき「え、えと……」チラッ

殺意の波動に目覚めためぐねぇ「この私を止められるものなら止めてみろ!」

くるみ「ほら、ゆき、早く」

ゆき「う、うん……」

こうして私たちは外の世界へと飛び出した。

まるで昔見た格闘ゲームのエンディングみたいだった。

まだ見ぬ強敵を求めて夕日の中へと進んでいく主人公。

そんな感じのやつ。

それはとても素敵な事のように私には思えた。

【ショッピングモール】


けい「私、やっぱり行くね」

みーくん「待って! 何で行っちゃうの!」

けい「私より、強い奴に会いに行くんだ」

みーくん「…………」




したいからー。したいならー。したい時ー。したいでしょー(ストリートファイト)

一緒に、はい!(拳)



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