ガスマスク娘「お…温泉?」俺「うん」 (42)
ガスマスク娘「え…えっと…私と?」
俺「そ、二人でね」
ガスマスク娘「な、ななな、なんで私なんかと…?」
俺「あ、もしかして嫌だった?」
ガスマスク娘「そ、そんなことは……なくて…その…むしろ…嬉しい…けど…どうして急に?」
俺「ああ、この前商店街の福引であたったんだよ、熱海旅行の券が二人分」
俺「俺さ、君と行きたいんだ」
ガスマスク娘「は…はわわ…///」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438530449
ガスマスク娘「ね、ねぇ…お母さん…」
母「? どうしたの?」
ガスマスク娘「わ…私ね…その…友達からね…えっと…熱海に旅行に行かないかって…誘われたんだけど…」
母「あら!良かったじゃない、誰と一緒に行くの?」
ガスマスク娘「そ…その…実は」
母「なるほど……」
ガスマスク娘「そ…その……ダメだよね…男の子と二人っきりで…旅行なんて」
母「構いませんよ?」
ガスマスク娘「……へ?」
母「学生ですもの、そのくらいのことしててもおかしくはないわ」
ガスマスク娘「あ…えっと…」
母「たまには遊んでらっしゃい、勉強と家事ばっかりじゃせっかくの学生生活が台無しだわ」
ガスマスク娘「え…えっと…でも…」
母「家のことは任せて、お父さんもお店も大丈夫だから」
ガスマスク娘「……うん!」
ガスマスク娘(とは言ったものの…)
ガスマスク娘「二人っきりかぁ…」
ガスマスク娘「嬉しいけど……ちょっと…不安だな」
ガスマスク娘「…むぅ…んしょ」カポッ
ガスマスク娘「ふぅ…」
ガスマスク娘「顔の傷…見られたら…」
VIPから移動?
それともパクリ?
当日
俺「あ、おはよ」
ガスマスク娘「お…おはよう…」
俺「バスの時間よりちょっと早かったなぁ、どっかで時間潰そうか」
ガスマスク娘「あ…えっと…私のお父さんの喫茶店が…近くに…ある…」
俺「ホント?じゃあお邪魔しようかな」
ガスマスク娘「えっと…じゃあ…案内するね」
>>5
本人です
vipよりこっちのほうがいいかと思いまして
カランコロンカラン
ガスマスク娘「お父さん…」
父「お、どうした、今日から2泊3日の旅行なんだろ?」
ガスマスク娘「う…うん…そうなんだけど……バスまでの時間が…まだあって…」
父「そういうことか……ん?ところで彼が…」
ガスマスク娘「うん…」
俺「はじめまして。突然娘さんをお誘いして申し訳ありません。娘さんには変なことは一切しません!自分、硬派なので!」
父「ははは、それなら安心だ、二人で思いっきり楽しんできなさい」
俺「はい!ありがとうございます!」
父「そうだ、せっかくだからコーヒーでも飲んでいってくれ、ふふふ、将来娘の旦那になってくれるかもしれん相手だしな」
ガスマスク娘「お…お父さん…///」
父「ははは、すまんすまん。そうだ、ところできみはブラックコーヒーは飲めるかな?」
俺「あ、はい、一応は」
父「そうかそうか、ふふふ」
父(跡継ぎ候補名簿に追加しておこう)
父「…」コポコポ
ガスマスク娘「お…お父さんはね…お祖父ちゃんの後を継いで…マスターになったの」
俺「へぇ…ということは、二代目ってことですか?」
父「ん?ああ、そうだな、『喫茶店としては』二代目だな」
俺「と、言いますと」
父「家はもともと定食屋だったんだよ、俺の父親のそのまた父親の代からね」
父「ただ、俺の親父はけったいな性格でね、「定食屋より喫茶店のほうがいい!」っていって、爺さんの意見も効かずに勝手に暖簾替えしちまったらしい」
俺「そんなことが」
ガスマスク娘「お祖父ちゃん…一度言い出すと聞かないから…」
俺「でも、おじいさんのお陰で、いまこうやってコーヒーが飲めるんだから、僕からしたら悪いことばかりじゃないかなぁって」
父親「ふふふ、違いないな」
父「よし、またせたね。こっちがカフェラテで」
父「こっちがブレンドだ」
父(ふふふ…彼がこのコーヒーが本当はグァテマラだと見破ることができたら息子に次いで跡継ぎ名簿に刻み込んでくれるわい)
ガスマスク娘「いただきます…」カポッ
俺「あ、そのマスク、口元外れるんだ」
ガスマスク娘「…うん」ズズッ
父(さあ飲め…飲んで感想聞かせておくれ…ふふふふ)
俺「いただきます」ズズッ
父(さあ、どうだ!)
俺「……」ズズッ
父(………)
俺「あれ…このコーヒー…」
父(!!)
俺「あの、おとうさん」
父「んん?なんだね?」
俺「もし間違えてたら申し訳ないないのですが…」
父(これは!)
俺「このコーヒー………キリマンジャロではないですか?」
父「……へ?」
俺「なんだか、酸味が強い気が…」
父「な、なんだって、ちょっと待っててくれ!」
父「ほんとだ……間違えていた…」
俺「あ、本当だったんですね」
ガスマスク娘「きみ…味の違い…わかるの?」
俺「なんとなくだけどね」
父(これは…息子より上に書いておくしかないな)
お恥ずかしい
ガスマスクは好きなれどガスマスクに関連するキャラをあまり知りませぬ
ゴーラモスカくらい?
父「すまなかったね、本当は今から淹れなおしたいところだが…」
俺「あ、僕は構いません、むしろおいしいキリマンジャロコーヒーが飲めて嬉しいです」
父「ははは、それはなによりだ、ああそうだお代はいらないよ、娘が友達を連れてくることなんてあんまりなくてね、今日はサービスさ」
ガスマスク娘「お…お父さん…余計なこと言わなくても…いいよ…」
俺「ふふ、ありがとうございます。あ、ではお礼に今度お店のお手伝いをさせてください」
父「うむ、いいぞ、よろしくたのむ」
父(はやく店のノウハウを詰め込まなくちゃあな)
ガスマスク娘ちゃんは黒いガスマスクをつけています
この画像で言うと上段左から二番目のようなタイプです
ガスマスク娘「あ…そろそろ時間だ…」
俺「ほんとだ!コーヒーごちそうさまでした、えっと、代金は…」
父「ああ、大丈夫大丈夫、今日は俺の奢りだ」
ガスマスク娘「ありがとね…お父さん…」
父「いいっていいって、楽しんでこいよ二人共!」
俺「はい!」
二人「「いってきます!」」
バスガイド「本日は、熱海温泉観光ツアーをご利用いただきまして誠にありがとうございます、本日の予定は…」
ガスマスク娘「ふふ…楽しみ」ワクワク
俺「バスの旅って、俺初めてかもしれないなぁ」
ガスマスク娘「私も…」
俺「俺、君を誘ってやっぱり正解だと思ってる」
ガスマスク娘「…え?」
俺「俺さ、君と知り合ってからずっと気になってたんだよ、いつも教室で一人で本読んでることとか」
ガスマスク娘「…」
俺「その…マスクのコトとかさ」
ガスマスク娘「!」
俺「あっ、安心して、マスク取ってやろうとか、意地悪してやろうとかそういう意味じゃないから」
ガスマスク娘「…うん」
俺「お、そろそろ高速か、シートベルト確認しとこ」
ガスマスク娘「あ…君のシートベルト…バックルから外れてる…」
俺「ありゃりゃ」カチャカチャ
ガスマスク娘「…」ウトウト
俺「……」ジー
ガスマスク娘「……はっ」
ガスマスク娘「私寝ちゃってたのか……ん?わわっ」
俺「あ、ごめん、起こしちゃったか」
ガスマスク娘「あ…いや…えっと…そうじゃないけど………君…私の寝顔みてたの?」
俺「正確には寝マスク?」
ガスマスク娘「おきて…おきて…」
俺「う…?むぅ…ふぁ~」
ガスマスク娘「ふふ……よく寝てたね」
俺「おれ、いびきかいてた?」
ガスマスク娘「ううん…静かに寝息たててたよ…ふふ」
俺「そっか、ふふ」
ガスマスク娘「もうすぐ…サービスエリアで休憩…だって…」
俺「あ、もうそんなとこまできたんだ」
ガスマスク娘「…」カポッ
ガスマスク娘「ふぅ」
俺「口元、取れるんだ」
ガスマスク娘「?」
俺「そのマスク」
ガスマスク娘「あ…うん…お父さんが…取れるように…してくれたの」
俺「おとうさん、器用だね」
ガスマスク娘「……」モグモグ
ガスマスク娘「…むぐっ!アチチ…」
俺「あ、水飲んで水!」
ガスマスク娘「んー!」ゴクゴク
ガスマスク娘「プハッ…び、びっくりした…」
俺「火傷、してない?」
ガスマスク娘「あ…うん…大丈夫…」
数時間後
バスガイド「はい、皆様お疲れさまでした、当バスは目的地である熱海の温泉街へ到着いたしました、これから自由行動となりますが、宿へは午後6時半までに集合をお願い致します」
俺「さて、どこからいこうか」
ガスマスク娘「えっと……」
ガスマスク娘「海……行きたいな」
ガスマスク娘「わあ…」
俺「おお、なかなか綺麗だな」
ガスマスク娘「キラキラ…キラキラしてる…」
ガスマスク娘「なんだか…」
俺「ん?」
ガスマスク娘「なんだか…なんだかね……海が、ようこそって…言ってくれてる…みたい…」
店員「いらっしゃいませー」
ガスマスク娘「わぁ…おみやげ…いろいろ…」
俺「うーん、どれにしようかな」
ガスマスク娘「やっぱり…食べ物…かな…?」
俺「うーん…食べ物かぁ」
俺「この、お土産屋で明らかに売れ残ってる感満載のあんまり可愛くないキャラクターが描いてあるマグカップは?」
ガスマスク娘「あ…あんまり…ほしくない…と思う…」
俺「うーん…俺は部屋に飾っときたいけどなぁ」
ガスマスク娘ちゃんはロマンチストもとい不思議な娘なのです
あとvipからの方ありがとうございます
ガスマスク娘「私…これにする…」
俺「温泉まんじゅうかぁ、俺は伊豆の踊子とか買いに行こうかな」
ガスマスク娘「いろいろ…買ったね」
俺「結構買ったね、これだけ買えば十分かな」
ガスマスク娘「宿…行こっか」
俺「そうだね、そうしよう」
ガスマスク娘「わぁ……綺麗……」
俺「老舗の旅館だからねぇ、海辺の温泉てなんかいいよね」
ガスマスク娘「うん…良い…」ワクワク
俺「ここの料理、すっげぇ豪華らしいよ、ネットでの評判もいいし」
ガスマスク娘「お料理…楽しみ…」
ガスマスク娘「……今日は…ありがとね…連れてきてくれて」
俺「どういたしまして」
コンコンッ
俺「どうぞ」
中居「失礼いたします」
中居「本日は当旅館をご利用いただき誠にありがとうございます。先ほど浴場の方の準備が整いましたので、ご夕食の前にお湯浴みなどいかがでしょうか?」
俺「お、いいね。君はどうする?」
ガスマスク娘「わ、私も…温泉入りたい」
中居「かしこまりました。ではお湯浴みの間にご夕食の準備をすませますので、ごゆっくりお疲れを癒やしてくださいませ」
ガスマスク娘「女湯…こっちみたい…」
俺「男湯はこっちね、じゃ、ゆっくりはいろうね」
ガスマスク娘「うん…」
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ガララッ
ガスマスク娘(うわ、貸切状態)
ガスマスク娘「…ん…むぅ…」カポッ
ガスマスク娘「ふぅ…」
ガスマスク娘(…やっぱり…素顔は見せたくないよね)
ガスマスク娘「傷って…なんできえないんだろう…」
チャポッ
ガスマスク娘「ふぅ…」
ガスマスク娘「…きもちいい…」
俺『おーい、聞こえるー?』
ガスマスク娘「え…え…?あっ!」
ガスマスク娘「き、きこえるよー」
俺『こっち今のところ貸し切り状態ー、そっちはー?』
ガスマスク娘「こ、こっちもー」
ガスマスク娘「あ…上がったら」
俺『んー?上がったらー?』
ガスマスク娘「ご飯たべてー」
俺『食べてー?』
ガスマスク娘「さ、散歩…しよ?」
俺『オッケー!』
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