八幡「やはり俺の流れ理論は間違っている」 (10)
【東1局 一本場】
結衣「ポン!」
八幡(由比ヶ浜、今局もやはり鳴きで来るか)
俺たちは今、なぜか部室で麻雀に興じている
なぜこのような状況になったのかと言えば
奉仕部の仕事の一貫としてとして生徒会の一色より依頼があり、すでに廃部となった麻雀部の備品整理を手伝う運びとなった
その過程でどういうわけか、麻雀卓の一つを奉仕部で保管することになり、どうせ卓があるのならば、一つ麻雀でも打ってみようか
そのような流れであったはずだ
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八幡(対面の由比ヶ浜は典型的な早和了りの鳴き麻。上家の雪ノ下は明らかに染め手の気配、か)
ただ単に麻雀部の片付け仕事を終えた慰労がてら。あるいは、部員同士の交流を深めるべく始めるつもりだったこの麻雀は
ある人物の登場により一気に殺伐としたイベントと化した
陽乃「んー。由比ヶ浜ちゃんは鳴きが得意なのかなー?」
結衣「えっと、どうでしょうね?」
八幡(そして、下家の陽乃さん。ここまで何一つ動きが無いのがかえって不気味か)
俺たちが麻雀卓の準備を終え、さぁ打ってみようかとなった段階で彼女は現れた
陽乃『へぇ?みんな麻雀が打てるんだ』
そのようなことを言いながら、彼女は奉仕部の部室にざくりと現れた
本来ならばこの卓には陽乃さんの代わりに一色が参加する予定であったが、
彼女が登場してすぐに「用事を思い出した」とのことでそそくさと逃げて行った
ある意味羨ましくもあるその憎らしい逃げ足の早さも手伝い、
にわかに開催されたこの麻雀大会の一席に陽乃さんが加わることとなってしまったのだった
特に何か考えあって書き始めたわけではない
気が向いた時に少しずつ続きを書いて行きたいと思う
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