初めはちょっとした興味だった

七海「ねぇ、日向くん」

日向「どうした、七海？」

まだこの島に連れて来られてから十日しか経ってないけど

日向「今日はどんなゲームなんだ？」

七海「ええっとねぇ……」

俺は七海が好きなのかも知れない

左右田「そりゃ恋だな」

日向「…………やっぱりそう思うか」

左右田「当たり前だろうが！気づいたら目で追ってる。笑顔を見たら鼓動が早くなる。どこをどう見ても七海のことが好きだろ」

日向「…………いや、そうなんだけどさ」

左右田「なんだよ」

日向「要注意人物だから目で追ってるとかいうのは……」

左右田「ない」

バッサリ切り捨てられる。それはそうか

左右田「なんか七海に怨みでもあんのか？」

日向「そんなわけないだろ！」

左右田「だったら認めろよ」

日向「そうだよな……」

小泉「おーい、そろそろ休憩終わりだってー」

左右田「すぐ行く」

小泉「左右田には言ってない。アタシは日向に言ったの」

左右田「なんでだよ!?俺も呼べよ！」

小泉「冗談だって。もー、うるさいなぁ」

左右田「なんでそんな嘘つくんだよ……」

日向「そろそろ戻るか」

左右田「手助けしてやろうか？」

日向「んー……」

小泉「なんの話？」

左右田「ぎゃあぁぁぁぁぁ！出たぁぁぁぁぁ！」

小泉「なんでそんな驚いてんのよ」

左右田「お前がいきなり出てくるからだろ！」

小泉「気づかなかっただけでしょ。それでさっきのってなんの話なの？手伝うとかどうとか……」

日向「それは……」

左右田「午後の作業の話だよ。一人じゃ足りないから俺も手伝おうか、って言ってたんだ」

小泉「ならアタシもやる！」

左右田「いや……でも小泉もやることあるんじゃ……」

小泉「ア・タ・シ・も・や・る！」

左右田「……はい」

日向「なんでそんなムキになってるんだよ……」

小泉「それは……だって」

左右田「だって？」

小泉「なんでもいいでしょ！はい、決まり！アタシはモノミに言ってくるから」

左右田「俺と日向、七海にお前で四人な」

小泉「わかったー！」

日向「…………おい」

左右田「なんだよ。あ、礼ならいらねーぜ」

日向「誰も手伝ってくれなんて言ってないだろ……」

左右田「まーまー、そういうなよ」

モノミ「じゃあ午後からは各自のグループで行動してくだちゃいねー」

小泉「いこ、日向」

日向「あ、あぁ」

七海「このメンバーで行動するのって珍しいね」

左右田「じゃあこの花とこの花を日向と七海で探してくれ。俺と小泉はこっちを探すから」

小泉「ちょっと！なんで左右田が仕切ってるのよ！」

左右田「別にいいだろ。ほら、早く」

小泉「あ、コラ！ちょっと！」

日向「…………行くか」

七海「そうだね」