P「…」ヒクッ
P「ま、まゆ? いまなんて…」
まゆ「聞こえなかったんですかぁ? もう…本当に、プロデューサーは仕方のない人ですねぇ…」ハア
P「あ、ああすまん。ちょっと…あれだ。聞き間違ったような気がして…」ハハ…
まゆ「くす。じゃあもう一度だけ言ってあげますから、今度はきちんと聞いておいてくださいねぇ?」クスクス
P「お、おう」
まゆ「プロデューサー、お願いなのでそれ以上まゆに近寄らないでもらえますかぁ?」
P(あ、なんかもっとひどい言い方になった気がする…)
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P「あー…えっと…な、なにかあったのか?」
まゆ「? なにか…ですか?」
P「うん。…今日はその…なんて言うか、いつもより棘があるというか……」
P「…棘の方向が俺を向いているというか」ボソ
まゆ「??」
P「な、なんでもない」
P「それにいつもはPさんって呼んでくれるだろ? なのに今日はプロデューサーだなんて、そんな、他人行儀な…」
まゆ「くすくす」
P「ま、まゆ?」
まゆ「…あは…プロデューサーは、変なことを言いますねぇ」
まゆ「まゆとあなたは、他人じゃないですかぁ。仕事の上でお付き合いがあるだけですよねぇ?」
P「……。それは…そうだけど」
まゆ「はい」
P「……そうだな」
まゆ「はい」
まゆ「とにかく…まゆは後ろの座席に座りますから…」ギシ
まゆ「まゆの方、見ないでくださいねぇ。見られるだけでも気分が悪くなっちゃいますから」クスクス
P「…う、うん。分かったよ」
P「…」
まゆ「…」
P「…あ、あのさ、まゆ」
まゆ「なにしてるんですか?」
P「…え?」
まゆ「送ってくれるんですよねぇ? だったら早く車出してください?」
まゆ「…こんな狭いところでプロデューサーと二人きりだなんて…あんまりいい気分じゃないですから」
P「…はい」
まゆ「もう。プロデューサーってば、本当にとろとろしてますよねぇ」
P「……すいません」
まゆ「…はあ。いちいち謝らなくていいですから、早くしてもらえませんかぁ?」
P「……。はい…」
バタン
ブウウン…
「……」
ブロロロ…
P「…」
まゆ「…」
P「…」チラ
まゆ「…」
P(スマホでも弄ってるのかな…)
P「な、なあまゆ」
まゆ「…」
P「……」
P「な、なにしてるんだ?」
まゆ「…」
まゆ「これは言ってませんでしたねぇ」
P「え?」
まゆ「話しかけるのもやめてもらえますか?」
P「……。わ、分かったよ」
まゆ「それとミラーでちらちらこっちの様子を伺うのもよしてくださいねぇ。不愉快です」
P「……、はい…」
P「あ、…じ、じゃあ。最後に一つだけ…」
まゆ「……」
まゆ「なんですか?」
P「あ、ありがとう」ハハ…
P「えっと…お腹、空いてないか? 今日も遅くまで仕事だったし…」
まゆ「…」
P「まゆさえよかったら、俺奢るからさ、このままどっか——」
まゆ「プロデューサー」
P「お、おう。なんだ?」
まゆ「…その…まゆって呼び方、やめてもらえませんかぁ?」
まゆ「あなたにそんな風に呼ばれると……すごく、気分が悪くなんですよねぇ」
P「……え、え?」
まゆ「それと、仕方ないので、一応質問に答えますねぇ」
まゆ「あなたみたいな人の顔を見ながら食事ができると思いますか? 思えませんよねぇ?」
まゆ「けっこうです。寮で摂りますから」
P「……そ、そっか…」
まゆ「それからいちいちこちらに気を向けていないで、ちゃんと前を向いて運転してくださいねぇ」
まゆ「好きで乗っているわけでもないのに、事故でも起こされちゃうとたまりませんもんねぇ」
P「……うん……ごめん…」
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