八幡「奉仕部ラジオ」【安価】 (161)
由比ヶ浜「というわけで、今日から始まりました! 奉仕部ラジオ! いぇーい!」
八幡「…………」
雪ノ下「…………」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436673994
由比ヶ浜「ちょっ、テンション低っ! もっとあげてこ!」
八幡「遺影」
由比ヶ浜「ヒッキーそれ違う!」
雪ノ下「今、電波を介して私たちの会話が流れているのよね。なんだか不思議な感覚ね」
由比ヶ浜「うーん、それは確かに」
八幡「ていうか、平塚先生の差し金でラジオ始めたはいいけどこれって何すんだよ」
雪ノ下「さあ……? 奉仕部なんていつも会話があるわけでもないし、黙っていても問題ないと思うわ」
由比ヶ浜「これラジオだから! せめて喋ろう!?」
八幡(平塚先生のいつもの思い付きで、俺たち奉仕部がネットラジオをすることになったわけだが。今ではマイクとネット環境があれば出来るみたいだから、と乗せられたはいいものの何をしたらいいか全然わかんねえ……。もう家に帰りたい)
雪ノ下「ラジオ、というと普通はお便りが来てそれに答えるというものだと思うのだけれど……」
八幡「あー、そういうのあるな」
八幡(でもすんげえ滑るパーソナリティの奴よくいるよな。それを冷ややかな目で聞くのが俺の楽しみでもある)
由比ヶ浜「それだよ、それそれ! お便りもらおう!」
八幡「でも、どうやってやるんだ? このラジオ聞いてくれてるやつすらいるかも分かんねえのに」
由比ヶ浜「うーん、それは確かに……」
雪ノ下「それなら、フリーのメールアドレスを作ってそこに送ってもらうというのはどうかしら。メールがきたら、そこに書いてあることをここで取り上げてみればいいと思うわ」
由比ヶ浜「ゆきのん天才!」
八幡「おー、んじゃあまあそれでいくか」
八幡(と、いうわけで俺たちはヤホーさんに接続してメールアドレスを作った。ネット社会ってすごい(すごい))
由比ヶ浜「それじゃあ、ここに送ってもらうということで」
雪ノ下「お便り来るのかしら」
八幡(早く帰りたいんだけど……)
雪ノ下「そういえば、議題はどうするのかしら?」
由比ヶ浜「ぎ、議題……?」
八幡「いや、議題くらいわかるだろ……」
雪ペディア「議題とは、会議にかける事柄のことよ」
八幡「まあ、俺らが気になるテーマとかをあらかじめ決めといて、それをリスナーにお便りで質問してもらうんだよ」
由比ヶ浜「ほえー、なるほど」
雪ノ下「議題、というからにはやはり政治的な観点の話を含めたほうがいいわよね。これからの日本の未来について、というのはどうかしら」
八幡「いや、そんなん真面目に聞くやついねえだろ……。もう、適当に最近の悩みとかでいいんじゃね」
由比ヶ浜「それだと千葉横断お悩み相談メールと変わんないじゃん!」
八幡「初回なんだし逆にいいだろ。学外の人の悩みを聞くっていうのも。俺たちも何度か悩み相談やってるし、勝手も分かる」
雪ノ下「さすが手抜きをさせれば右に出る人はいないわね」
八幡(余計なお世話だ)
由比ヶ浜「それじゃあ、お便りは『最近の悩み』! みんなどしどし送ってね!」
※安価 下5つから適当に一つ選びます お便りとペンネームを書いてください
八幡(なんか学外からのお便りのはずが、めちゃくちゃ学内の気がするんだけど……。ブルータス、お前もか)
由比ヶ浜「それじゃあ栄えある第一号は~、PN:ボーイズアンビシャスさんからのお便り!」チラッ
雪ノ下「私が読むのね……。はあ、別にいいのだけれど」
雪ノ下「……ある女の子ともっと仲良くなりたいのですが彼女のお兄さんに敵視されています。どうしたらいいでしょうか――ということなのだけれど」
由比ヶ浜「うーん、難しい問題だね。もしもあたしにお兄ちゃんがいて、そんなことになってたらそんなことやめて! ってはっきり言うんだけど……」
雪ノ下「兄妹関係というのは難しいものよね。けれど付き合いの関係上、無視はできないわ。そう言えば、小町さんのような妹がいる身からしてどう思うのかしら?」
八幡「まあ、殺すな」
由比ヶ浜「殺伐としてる!?」
雪ノ下「ええと、もっと一般的な意見をお願いできるかしら」コメカミオサエー
八幡「小町は誰にも渡さん! お兄ちゃんが許さない! 最近、タイシ・カワサキとかいうゴミ虫がうろちょろしてるみたいだからな。家中にベープを設置して、寄せ付けないようにしてるまである」
由比ヶ浜「うわあ……シスコンだ……」
雪ノ下「もはや病気の域ね。あなたの家のベープであなたが死なないように願っておくわ」
八幡(もはや俺まで虫扱いとか……。雪ノ下さん、ちょっと辛辣すぎませんかねえ。なんなの? 口に剣山でも入れてるの? 生け花するの?)
由比ヶ浜「は、はい。それじゃあ、……け、結論は」
八幡「兄は、妹を手放さない。何があってもだ」
雪ノ下「まずは兄と仲良くするところから始めてみてはどうかしら? この男のような人が兄の場合は、むしろ他の親族の方と仲良くなることをお勧めするわ」
八幡(雪ノ下、俺の意見完全無視かよ……。いや、虫じゃないからね? 手のひら、太陽にかざしたら血潮すごい真っ赤だから)
由比ヶ浜「よーし、それじゃあ次行ってみよう!」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、ちょっと待ちなさい。さっきくれたお便りの中でもう一つくらい取り上げるのもいいんじゃないかしら?」
八幡「まあ、せっかく送ってもらってるしな」
由比ヶ浜「それもそっかー。それじゃあ~PN:白衣の似合う教師さんからのお便り!」
雪ノ下「友達がどんどん結婚していく――これは……」
八幡「もう何も言わないでおこう」
八幡(誰か早くもらったげて! もう賞味期限過ぎてるけど!)
由比ヶ浜「切実すぎて何も言えない……」
由比ヶ浜「えーと、それじゃあ次のお便り募集しようか……」
(なぜか空気が暗くなる奉仕部部室)
八幡(まじで暗黒オーラぱねえ、何塚先生……一体何者なんだ……)
雪ノ下「つ、次は議題を変えてみましょうか」
由比ヶ浜「ゆきのん名案!」
八幡「で、どうすんだよ次は」
雪ノ下「そうね……、『最近自分が好きなこと』とかどうかしら?」
由比ヶ浜「ゆきのん、それいいね!」
八幡(雪ノ下にしては、まあ頑張ってるほうだな……)
八幡「それでいくか」
由比ヶ浜「それじゃあ、お便りは『最近自分が好きなこと』! みんなどしどし送ってね!」
※安価 下5つから適当に一つ選びます お便りとペンネームを書いてください
八幡(おい、PN婚活さん……もう諦めなよ……。俺が貰ってあげるから(血涙))
由比ヶ浜「おー、結構たくさん来たね! どれにしよっかなー」
雪ノ下「これなんてどうかしら?」
由比ヶ浜「んー、ゆきのんがそう言うなら……。ええと、PN.サブローさんからのお便り!」
雪ノ下「さんぽ。ごしゅじんさまはやくきて。ごはんくれるひとといっしょになればいつでもいるのかな」
八幡(おい、ポエノ下さんがご降臨なされたぞ。っていうか、こいつご主人様とか素で言っちゃってんだけど……。サブロー、誰だか知らんがGJだ)
由比ヶ浜「なんでこのお便りにしたの?」
雪ノ下「そうね……なぜかしら。分からないのだけれど、きっと乗り越えるべき何かがここにあったような気がして。ごめんなさい、自分でも何を言ってるのかよくわからないわ」
八幡「というか、なんでポエム調なんだ。この便りは」
由比ヶ浜「なんでだろう……、でもなんだか不思議と落ち着く文だよね」
八幡(なんにも落ち着かないんですが……。むしろ家が荒らされそうだし、小町も取られそうだ。かまくら、俺がついてるぞ(窓の外を仰ぎながら))
八幡「まあ、散歩って言ってるくらいだし穏やかな奴が書いたんじゃねえの。いいじゃねえか、健康的で」
雪ノ下「あなたは年中、家に引きこもっているものね」
由比ヶ浜「ヒッキー……」
八幡(由比ヶ浜、それは直接攻撃だ。やめなさい)
雪ノ下「でも、そうね。私も散歩は好きだわ。一人でよく買い物行ったりするときには景色を眺めたりするわ」
由比ヶ浜「あたしも友達とどこか行ったりするの好きだし、散歩好きなのかな!」
(しばしの間、和気藹々とした女子二人の会話が続く)
八幡「っていうか、おい。リスナー置いてけぼりになってるから。帰ってこい」
由比ヶ浜「はっ! こんなに話してたなんて……、ってもう部活終わりの時間じゃん!」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、次は二人でどこかへ散歩でも行きましょうか」
由比ヶ浜「うん! ……あ、ヒッキーも一緒にどう?」
八幡「お、おう……まあいいけどよ」
(喧騒の中で、ラジオの回線が切れる)
こうして本日の奉仕部ラジオは一旦、幕を閉じた。
八幡は、今日限りのイベントだと思っていた。
しかし奉仕部ラジオはまだ終わらない。
次回『奉仕部ラジオ in 男子会』
男たちの夜会は、もうすぐ始まる。
とりあえず、今日はここまでにしときます。
次回は、後日書いていきますので待っていてください。
みなさん、ご意見ありがとうございます。
今回は選ぶ形式ではなく指定形式でいきたいと思いますので、
安価よろしくお願いします!
【第二回 奉仕部ラジオ in 男子会】
八幡(先日俺と雪ノ下、由比ヶ浜でやった奉仕部ラジオ。あのときはあれで終わりだと思っていたが……というか俺自身もうやりたくはなかったわけだが、由比ヶ浜がもう一度やりたいと口うるさく言うもんだからやることになってしまった。なのに、肝心のあいつが来れなくなったと連絡があったわけだ。
由比ヶ浜が来ないと思ったら、雪ノ下も来れないということになって、結局俺一人だけになった。もはやラジオをする意味もないと思っていたんだが、由比ヶ浜の奴が代役を寄越したと言われて集合場所に来てみたはいいんだけどよ……そこには、戸塚と材なんとかがいたわけだ。戸塚と一緒にラジオが出来る。この事実に打ち震えながらも、今日も今日とてラジオが始まるわけだ――もはや奉仕部ラジオという体はなしていない。これでいいのか奉仕部ラジオ)
PM20:51
材木座「Hachimaaaaaaaaaan! ラジオ、ラジオが始まるぞ!」
八幡(うぜえ……テンション高くてうぜえし、なんか暑苦してうぜえし、とにかくうぜえ)
八幡「ってか材木座、なんでお前ここにいんの?」
材木座「我も誘われてここにいるのだが……あれ、もしかして我いらない子?」
戸塚「材木座くんも一緒にいたほうが楽しいかなって思ったから僕が誘ったんだ」
八幡「そうだよな、戸塚。戸塚の言う通りだ」
材木座「八幡、我の時と対応が違いすぎるんだが?」
八幡「はいはい、面白い面白い」
材木座「八幡、我なにも面白いこと言ってないんだけど……」
戸塚「それじゃあラジオはじめよっか」ニッコリ
八幡「ああ、戸塚。今日は八万通くらい読んじゃうぞ」サムズアップ
材木座「八幡、夜のテンションで無理なこと言ってるぞ」
八幡「今日は夜会だ。戸塚もいる。最高じゃねえか」
戸塚「八幡照れるよ……」
八幡(彩加、結婚しよう)
材木座「あれー、我置いてけぼり?」
戸塚「そう言えば、ラジオって何すればいいのかな?」
材木座「ふむ、我の聞いているラジオではよく声優さんが麗しい声を出してくれたりするわけだが? 八幡、我そんな真似できる?」
八幡「いや、普通に出来ねえだろ……。と言うかお前声優ラジオを基準にすんなよ……」
材木座「笑止……。我、今日のために声優さんのラジオをたくさん聞いてきたのだ!」
八幡(いや、誇らしげに言われても……)
戸塚「材木座くん、何かしたいことあるの?」
材木座「戸塚氏、いいことを聞いてくれた。これを見てもらいたい」フリップヲミセル
『よしてるのちょっと気になるぅ~!』エコー
材木座「このコーナーでは、我に興味を持たせたいことを紹介してもらって、それを実際に調べて実践するわけだが」
八幡「いや、知らねえし誰も聞いてねえよ」
戸塚「でも面白そうだね、八幡やってみようよ!」
八幡「……戸塚が言うなら、まあ」
材木座「Hachimaaaaaaan!!! 心の友よ!」
八幡「映画版だけいい顔すんじゃねえ! のび太の気持ちも考えろ!」
(しばし喧騒)
戸塚「まだ二人とも話してるみたいだし……、今のうちにさっき材木座くんが言ってたお題こっそり応募するからみんなお便りよろしくね」ポソポソ
※安価 ↓4のお便りを選びます。お便りとペンネームを書いてください
材木座「ふぬふぬ、八幡。お便りたくさん届いたぞ!」
八幡「ああ、そうみたいだな」
材木座「どれどれ……ぬぅわあああああああ! なんだこれはああああああ!」
八幡「なんだよ、一人で読んでねえで俺たちにも聞こえるように読み上げろよ」
材木座「八幡……。PN小町大使さんからのお便り……。ちんこかい~の」
(固まる空気)
戸塚「え、材木座くん。いまなんて」
八幡「おい、戸塚! 喋っちゃだめだ! いや、もう視界に入れることもしちゃいけない! この材木座とかいう男は危険だ!」
材木座「いやああああ! 見捨てないでくれえええ!」
八幡(おいおい、この前のラジオよりもお便りの内容ひどすぎねえか? みんな材木座だからって悪乗りしてるの? 何言ってもいいとか思ってるの?
いいぞ、もっとやれ)
材木座「八幡、我このお便りで何をしたらいいの……」
八幡「俺に聞くな。自分でやりだしたことだろ」
材木座「八幡……我、悲しい」
戸塚「……材木座くん、もう一回お便りとってみよ? ね?」
八幡(天使はここにいた)
材木座「戸塚氏……。うむ、そうだな! 実はまだコーナーは考えてあるのだ!」
八幡「おい、まだあんのかよ」
材木座「八幡、我をなめすぎてはいないか? 次なるコーナーはこれだあああああ!」
『迷える材木座くん』エコー
材木座「えー、このコーナーでは我の最近の悩みの解決策をリスナーのみなさんに聞くというものなわけだが」
八幡「いや、聞いてねえから……」
材木座「このコーナーで我はリベンジをするぞ!」
戸塚「材木座くんは何か悩みあるの?」
材木座「よくぞ聞いてくれた戸塚氏。けぷこんけぷこん、我がラノベ作家になりたいということは周知の事実であろう?」
八幡(いや、周りの奴らそこまでお前に興味ねえぞ……。戸塚も聞きなれない単語飛び出てきて首かしげてんじゃねえか。でもそんな彩香もかわいい!(病気))
材木座「ネットを徘徊していたところ、どうやらラノベ作家になるには文章力というものが必要になると聞いた」
八幡(ラノベ作家にいるかなあ……文章力)
材木座「そこで! 我の文章力を鍛えるにはどうすればいいか、リスナーのみんな我に教えてくれい!」
安価 ↓4のお便りを選びます。お便りとペンネームを書いてください
材木座「けーぷこん、けぷこん。八幡、また我のもとにたくさんのお便りが届いたぞ」
八幡「お、おう」
八幡(ダメだ……いやな流れしか見えない)
材木座「どれどれ……――う、うわあああああああ!(椅子から転げ落ちる)」
八幡「おい、材木座どうした!」
材木座「は、八幡……これを」
八幡「なんだ……PN小町大使」
八幡(またこいつかよ……。どんだけお便り送るんだよ)
八幡「どれどれ……」
戸塚「八幡、なんて書いてあったの?」
八幡「」ビリビリ
戸塚「八幡、なんで無言で破り捨てるの!?」
八幡「戸塚、お前はこんな汚れた世界を見る必要はない」
戸塚「八幡……」
八幡(小町大使……ふざけた名前しやがって。ベープたくぞ、ベープ。だが、材木座に現実を教えてやった点に関してはGJだ)
八幡「おい、材木座。立てるか」
材木座「……八幡。我、もう心が折れた」
八幡「はええな、おい……。打たれ弱すぎだろ……」
材木座「八幡、次は誰か別の人がお題を出してくれ……」
八幡「別の奴とか言ってもなあ……」チラッ
戸塚「……え、僕?」
八幡(このリスナーたちの悪乗りに戸塚を付き合わせていいのだろうか。……いや、むしろ戸塚が困ってる顔を見たい! だめだ、何を言っているんだ俺は!)
戸塚「でも僕も実は一つやりたいお題あったんだ」
八幡「戸塚がか?」
戸塚「うん、これなんだけど」
『雪ノ下さんが八幡と話していた時に、突然言った一言。「比企谷くん、あなた気づかないの?」――八幡は何に気付いていない?』
八幡(まさかの大喜利)
戸塚「僕、笑点が好きでよく見てるんだ」
八幡「戸塚らしいな……」
戸塚「それじゃあ、リスナーの人に聞いてみよう!」
※安価 ↓8のお便りを選びます。お便りとペンネームを書いてください
戸塚「……どう、八幡。お便り来てる?」
八幡「ああ、来てるには来てるんだが……」
八幡(ダメだ言えない! 面白くもない下ネタを戸塚の前で見せたくなんかないなんて! 小町大使出てこい、俺が八つ裂きにしてやる!)
八幡「戸塚……もう一度だ」
戸塚「え?」
八幡「もう一度、お便り募集しよう」
戸塚「うん、八幡がそう言うなら……」
※安価 今回は面白いなと思ったものを下5以内から選びます。gdgdになってしまって申し訳ない(天丼は二度までとあれほど言ったはずだ……)
戸塚「今度は、どうかな?」
八幡「ああ、なんとか無事みたいだ。この中だったらどれがいいんだ?」
戸塚「うーん、そうだね。僕としてはこれかな」
八幡「これか……。ええと、PNリーフさんから。自分がハーレム系ラノベ主人公だって事……なんだこれ」
戸塚「八幡って実際、モテモテだよね」
八幡「おいおい戸塚、冗談はよしてくれ。俺のどこがモテモテだっていうんだ?」
戸塚「だって、周りに由比ヶ浜さんも雪ノ下さんもいるじゃないか」
八幡「まあ待て戸塚。俺は勘違いはしたくない。あいつらはあいつらの接し方で俺にかまってくれてるだけだ。つまり、そこに恋愛感情はない」
戸塚「十分あり得ると思うんだけど……」
材木座「右に同じ」
八幡「おお材木座、生きてたか」
材木座「我の時はまともなお便りなかったのに、なぜ戸塚氏のときはこんなに来てるんだ……」
八幡「お前の性格が原因じゃねえの」
材木座「八幡ひどい!」
戸塚「でもこのお便りの面白いところって、雪ノ下さんがこれを八幡に対して思ってるってことなんだよね」
八幡「ん? どういうことだ?」
戸塚「自分がハーレム系ラノベ主人公だって事、に気付いていないの? って雪ノ下さんが思ってるってことは、八幡に対して少なからず特別な気持ちを持ってるって言えるんじゃないかな」
材木座「羨ましいぞ八幡。我もなりたい、ハーレム系主人公」
八幡「いや、俺も違うからね……」
戸塚「だからこの言葉は雪ノ下さんなりの愛情表現なのかもしれないね」
八幡(大喜利だからか、なんか戸塚がすごい張り切ってるんだが)
戸塚「よし、それじゃあこの調子でもう一ついってみよう」
『由比ヶ浜さんが飼い犬と何か話しています。何を話してる?』
※安価 下5つから
八幡「今回はどれにするんだ?」
戸塚「んーと、そうだねえ……コレとかいいよね」
八幡「どれどれ……PN名無しさんから。手作りクッキーはおいしい? ――こうきたか」
材木座「女子の手作りクッキーとはこれは桃源郷の香りがするな、八幡」
八幡「材木座、このクッキーは普通じゃないんだ! 甘く見るな!(強調線)」
材木座「女子のものなのにか?」
八幡「作った相手があの由比ヶ浜だぞ? お前下手すると死ぬぞ?」
戸塚「由比ヶ浜さんは壊滅的に料理が出来ないらしいからね……」
材木座「ふーむ、このお便りを見るだけだったならば飼い主と飼い犬の微笑ましい光景になるのだがなあ」
戸塚「こと、飼い主が由比ヶ浜さんとなると……」
八幡「もはや飼い犬を実験台にしているようにしか思えない」
八幡(もはやサブレという名前を付けた経緯も、クッキーを食わせるためだと考えると……由比ヶ浜結衣、恐ろしい子っ!)
戸塚「とりあえず今日はこれくらいにしておく?」
八幡「ああ、それもそうだな」
材木座「我、結局お便り一つも読めなかった……」
八幡「まあ、材木座気を落とすな。むしろ、新人賞に落ちろ」
材木座「八幡、その言葉は我に効くぞ」
戸塚「すっかり遅くなっちゃったし気を付けて帰らなくちゃね」
八幡(戸塚を送っていく口実ができたな……。GJ、奉仕部ラジオ)
こうして男たちのラジオは幕を閉じた。
だが八幡は気づいていなかった。
最後のラジオがまだ残っているということに……。
最終回『奉仕部(ぼっち)ラジオ 孤独な夜の独り言』
八幡の独り言が始まる……。
今回はこれで終わりです。
次回で終わります。
近日中に書けるように頑張ります。
【最終回 奉仕部(ぼっち)ラジオ 孤独な夜の独り言】
八幡(昨日、戸塚たちとラジオをやったはいいんだが……。今日も由比ヶ浜達とラジオをやれと平塚先生に言われて集合場所に来てみたわけだが――なんで誰も来ないの? なんなの? ボイコットなの? 僕もバックれていいですかねえ……。
なんてことを思い始めて早30分、待ちぼうけを食らっていた俺だったが、そこに一件のメールが届く。差出人は雪ノ下だ。内容は、今日のラジオは一人でやって欲しいとのことだった。ふざけるな、と言いたくなったもののやらなかったらやらなかったで後日文句を言われそうなので、適当にやって終わることにしたわけだが……。おい、奉仕部ラジオ本当にこれでいいのか。)
八幡「はい……奉仕部ラジオ始まります……」
八幡(やべえ、自分で言っててなんだが暗すぎる……。なんなの? ぼっちにラジオさせて、黒歴史とかにしたいの? もはや雪ノ下たちがこのラジオ聞いて裏で笑ってるとか考え出すと思わずギャラクティカマグナム打ちたくなっちまうんだが)
八幡「話すこと……全然ねえな……」
八幡(何、俺のマックスコーヒーへの愛でも語ればいいのか? それとも千葉愛か? 私たちの千葉とかいうテーマで延々と話し続ければ満足か? いや、普通にないから。あー、もう独り言話してるのすら恥ずかしくなってくるレベルなんだが……。開始五分でめげそう)
八幡「と言うか、今回何すればいいかも決まってねえし……」
八幡(いつもは適当に誰かが話題提供してくれてたんだが、今日はそういうわけにもいかねえしな。俺がひねり出すしかないわけなんだが……いかんせん、何も思いつかん)
八幡「一人で話してるとすごい空しくなってくるな……」
八幡(もういいや、適当に話して終わらせるか)
八幡「はい、というわけで今日のラジオも終わりが近づいてきました――ってなんだ?」ブーブー
(突如鳴り響く携帯電話)
八幡(メールかよ、こんなときに誰からだっての……。え、平塚先生かよ……なんだよこんな時間にメールとか怖いんだけど)
『比企谷君、ラジオを勝手に終わらせるのはやめてください。あくまで部活動の一環、ということを念頭に置いて最後まできっちりとやりましょう』
八幡(説教メール――ってか、先生このラジオ聞いてんのかよ……。そんなことしてる間に婚活しましょうよ……)
『もう一点、一人だけでラジオというのも大変だと思いますので、私から一つリクエストを送ります』
八幡(しかもちゃっかりリクエストするのかよ……。なんだよ、リクエストって)
『今からリスナーの方たちからお便りを貰い、そこに書かれている名前に比企谷君が電話をかけてください』
八幡(は?)
『比企谷君の携帯電話に登録されている電話番号には限りがあると思うので、誰にかけるか決まったらその人の番号を私から送ります』
八幡(何言ってんのこの人。ってか、教師が勝手に個人情報流出させるのまずいでしょ。あなた、Winnyか何かなの?)
『補足ですが、これは私からのリクエストということを忘れないでください』
八幡(このラジオ聞いてるんだったな……。いや、それにしても怖すぎんだろ。なんだよ、平塚先生俺が何したっていうんだ!(血涙))
八幡(でもこの人やらなかったらマジで何してくるか分かんねえしな……。もう、適当にさくっとやって終わらせるか……。リスナーには平塚先生のメールの文面読み上げたらいいか)
八幡「……はい、それじゃあ今からお便り募集します。番号を書いて送ってきてください。……ってか番号つけてんのかよ」
①雪ノ下雪乃
②由比ヶ浜結衣
③平塚静
④戸塚彩加
⑤川崎紗希
⑥葉山隼人
⑦三浦由美子
⑧海老名 姫菜
⑨材木座義輝
⑩一色いろは
⑪城廻 めぐり
⑫雪ノ下 陽乃
⑬相模 南
⑭比企谷小町
※安価 下5の中でコンマ秒で一番数が大きかった人 上に記載した番号を書いてください。
八幡(リスナーの反応はどんなもんかな。小町あたりにしてくれてたら万々歳なんだが――う、うわああああああああ(椅子から転げ落ちる))
八幡(おい、三浦とかマジかよ……。いや、無理だからね? 急に電話とかありえないからね? ……え、ありえないよね?)
八幡「え、と……。み、三浦由美子さんに電話したいと思います……」
『三浦さんですね。電話番号は090-××××××××です』
八幡(メールはやすぎだろ……。この人、絶対楽しんでるよ。このメールの文面から邪悪さがにじみ出てる。いや、マジでふざけんな)
八幡(あれ、番号打ち込んだはいいけど、何か冷や汗出てきたんだけど……。うそ、もしかして俺の顔のTラインってナイアガラの滝? いや、マジでふざけんな)
八幡(おし、とりあえず落ち着け。三浦と言えど、同じ人間だ。同じ霊長類だ。同じなら何かしら分かり合えるはずだ。俺もあいつとは話したことあるし、ヒキオとか呼ばれてるまである。大丈夫だ、八幡)
(意を決して、三浦に電話をかける)
1コール
2コール
八幡(あれ、出ないんだけど……。いや、もう出ないでくれ! 三浦、健康的に寝ておいて! 夜更かしはお肌の大敵だから!)
3コール――ガチャッ
三浦「……はい、もしもし」
八幡「あ、もしもし」
八幡(やっべえ、マジやっべえ(戸部風)。三浦すげえ機嫌悪そうな声出してんだけど……。携帯越しに伝わってくる殺気がやべえ……)
三浦「は? あんた誰?」
八幡(怖えよ! すげえ怖えんだけど!)
八幡「……比企谷です」
三浦「ヒキ……ってなに? ってか、こんな時間にふざけんなし。あーし、迷惑電話に構ってるほど暇じゃないから」プツッ
(電話の切れる音)
八幡(こ、こええええええええ! 女王様は一般庶民の俺のことを認識してすらいなかったのね……。怖すぎんだろ、もう一生電話かけねえから(涙))
八幡「……はい、というわけでお送りしてきた奉仕部ラジオですが」ブーブー
『比企谷くん、勝手に終わらせないでもらえますか。さっきはほとんど話していなかったようなので、もう一人くらい頑張ってみましょう』
八幡(先生……僕、もう無理です! もう頑張れません!)
『頑張れないと思っていても、ここが踏ん張り時です。三浦さんはあいにく機嫌が悪かっただけでしょう』
八幡(この教師……、なんでこんなにも食い下がってくんだよ。分かったよ、もうこれで最後にしてくれ! 俺はもう知らん、他の部屋で寝るぞ!)
八幡「……まだもう一人くらい頑張ってみましょうか。さっきと同じようにリスナーの方お願いします」
※安価 下3の中でコンマ秒で一番数が大きかった人 上に記載した番号を書いてください。
八幡「え、海老名さんか……」
八幡(また凄い変化球で来たな、おい)
『海老名さんの電話番号は090-××××××××です』
八幡(さっきと同じで返信早いな。うん、もう寝ててくれ!)
八幡「ていうか、何でこんなに葉山グループの人間に電話かけなくちゃいけねえんだよ……」
八幡(ええい、葉山なんとかしろよ! お前ならできんだろ!(丸投げ))
八幡(だが、うだうだ言っても仕方ない。もう、こうなったらヤケだ。さっと電話して、さっと切られよう)
(意を決して、電話を掛ける)
1コール
2コール
3コール
八幡(あれ? 出ないな。やっぱ、こんな時間に起きてるわけ――)
海老名「はい、もしもし」
八幡(と思ったら出んのかよ。海老名さん、いつもと変わんないんすけど……逆に何て言えばいいんだよ)
八幡「あー、もしもし」
海老名「ん? どこかで聞き覚えのある声だね」
八幡「比企谷八幡って言ったら分かるか?」
海老名「あっ、比企谷くんね! なになに、こんな時間にどうしたの?」
八幡(なんか三浦の時と違って食いつきめっちゃいいな……。どうしたのと言われても、俺の頭がどうかしちまったんだと言いたい気分なんだが)
八幡「実は、ラジオの一環でな……誰かと電話しなくちゃいけないんだ」
海老名「ラジオ? ……あー、そう言えば結衣がそんなこと言ってたっけ」
八幡(おお、海老名さんすごい理解力ある。由比ヶ浜、事前の情報GJだ。お前には八万点やるぞ)
海老名「それで? 私と何話したいの?」
八幡「いや、何と言われましてもね……」
八幡(海老名さんと話す用事何て元々ないんだが……)
海老名「んー、かけてきた側がないなんてそれってどうなの?」
八幡「いや、申し訳ない」
海老名「それじゃあ、はや×はちの話でもする!?」
八幡「いや……それはマジで勘弁したい」
八幡(食い気味にこられても困るわけなんだが)
海老名「そっかあ、比企谷くんにも興味持ってほしいんだけどなあ」
八幡「俺は極めてノーマルなんでね? 違うからね?」
海老名「アブ?」
八幡(勝手に頭に違う言葉をつけるのもやめていただきたい)
海老名「でも、私と比企谷くんが話す内容なんてあんまりないよねえ」
八幡「それは確かに……ごもっともです」
八幡(実際、こんな時間に普通に相手してくれてる海老名さんマジ菩薩)
海老名「まあ話題なくても、比企谷くんとなら話しててもいいけどね」
八幡「え、なにそれ」
海老名「んー、なんだろね?」
八幡(電話越しにすげえ笑われてるんだけど……。なに、俺と話してても一人でいても何ら変わりないって言いたいの? マジ俺空気)
海老名「あ、そう言えばさっき結衣から連絡あってね」
八幡「由比ヶ浜? あいつがどうかしたのか?」
海老名「あー、まあ私から言うのは無粋かな。後で分かるから大丈夫!」
八幡(え、なに。怖いんだけど)
海老名「それじゃあ、私そろそろ寝るから比企谷くんも早めに寝なよ?」
八幡「お、おう」
海老名「それじゃあねー」
(電話の切れる音)
八幡(なんだよ、海老名さんマジいい人じゃねえか。いや、三浦が悪いとは言ってないけどね? ちょっと怖かったからね? 仕方ないよね?)
八幡「あー、えーと。もう終わっていいのか? これ」ブーブー
『比企谷くん、お疲れ様でした。今日の奉仕部ラジオはこれで終わってもらって大丈夫です』
八幡(相変わらずレスポンス早すぎんだろこの人……。まあ、平塚先生からのお達しも貰ったことだし終わるか……)
八幡「はい、それじゃあ今日のラジオはここまでにします。ご清聴ありがとうございました」
八幡(ふう……、結構話したし疲れがどっと出たな……。今日はこのまま家帰ってマッ缶飲んで寝るか)
いそいそと帰り支度をして外へ出る八幡。
と、そこへ駆け寄る人の姿が……。
由比ヶ浜「あ、ヒッキー! お疲れー!」
雪ノ下「お疲れ様」
八幡「……え、なんでお前らここにいんの」
由比ヶ浜「ゆきのんとヒッキーのラジオ聞いてたんだけど――あっ」
雪ノ下「はあ……由比ヶ浜さん、あなたって人は」
八幡「お前ら……、人を何だと思ってるんだよ」
雪ノ下「いいじゃない、比企谷くん。あなたの素晴らしい声が全国に流れたんだから。ついでに、友達いないことも広まったけれどね」
八幡「一言余計なんだよ……」
由比ヶ浜「ま、まあまあ……。それよりヒッキー今からゆきのんの家行かない?」
八幡「え、なんで」
由比ヶ浜「あたし、今日ゆきのんの家に泊まってたから。ヒッキーも……来る?」
八幡「いや、行かねえだろ……。家帰って寝るよ」
雪ノ下「比企谷くん、あなた一人にラジオを押し付けてしまったことに対して謝罪をすることも兼ねて、と言っているのだけれど」
由比ヶ浜「そう! だから、ちょっとだけ……ね?」
八幡(そう言われると弱いんだが……)
八幡「……すぐ帰るからな」
こうして奉仕部ラジオは幕を閉じた。
いつの日か、またこのラジオが流れる日が来るかは分からない。
だが、三人の楽しげな声が聞こえるうちはまた――と、そう思ってしまうのである。
これで終わります。
色々と駆け足になってしまいましたが楽しかったです。
安価してくれた方もありがとうござました。
このSSまとめへのコメント
ん〜何がしたかったのかよくわからん
つまらない安価スレの見本みたいな内容だな