男「それでも俺は…」(16)
男「はぁ…かったる」
男「特に良いこともないし、女はかわいいし」
男「…はぁ…」
溜め息を漏らしたとき、部屋が黒い霧に包まれた
男「な、なんだ!?」
男「停電か!?」
そして一人の少女が現れた
少女「こんにちは」
男「…!?」
すいません、仕事だったので今から書きます
少女「特に良いこともないと聞いてあなたにプレゼントを渡しに来ました」
男「プレゼント…?ってか誰だあんた!?」
少女「誰…と言われても…」
少女「色々な呼び名がありますので、一概にはなんとも」
男「はぁ…?」
少女「ふふ、別になんと呼んでも構いませんよ」
男「…」
男「俺疲れてるのか…?」
少女「そういう方もいらっしゃいますが、これは現実です」
少女「…もし、不思議な力がほしい、そう思うようになったらまた来ます」スウ
男「…消えた…?……寝よう、疲れてるんだ」
翌日
学校
男「…」ジー
ビッチ「またあいつ見てるよ」
女「え?あ、うん、そうだね」
ビッチ「キモいねー」
女「そ、そうかな」
ビッチ「え、普通にキモいよ」
ビッチ「あんたに手は出させないから、安心しといてね」
女「い、いやいいよ、別に…」
ビッチ「ダァメ」
女「ホントにいいって」
ビッチ「大丈夫、任せといて」スタスタ
女「もぉ…」
昼休み
男「さてっと…ぼっちな俺はどこで飯を食うかな」
ビッチ「おーいこっちこい」
男「え…?な、なんで?」
ビッチ「つべこべいうな」グイ
男「ちょ、ちょっ…」
体育館裏
男「なんだよ…」
不良「おまえさー」
ビッチ「女をさー」
ヤンキー「いやらしいめでさー」
ギャル「見てー」
腐れビッチ「るじゃん?ヤリタイ」
男「スゴいティームワーク…」
男「じゃなくて…別にそんな目で見てないよ」
ヤンキー「嘘つけや」
男「う、嘘なんかじゃ…」
ドゴォ
不良「あぁ?」
男「うっぐ…」
ビッチ「もうコイツずっとパチコくんじゃね?」
腐れビッチ「だね、ズボン下ろして写メろうよヤリタイ」
ビッチ「さんせーwwww」
ヤンキー「へい」ガシ
不良「うい」ガシ
ギャル「あたし写メるーwww」
男「やっやめ…!」
不良「るっせ」バキッ
男「…」
―――そして、必死な抵抗も虚しく、恥ずかしい写真を撮られた
ギャル「次変な目で見てたらこればらまくからw」
男「…」
「ぎゃははははwwwwww」スタスタ
男「…なんだよ…俺が何かしたのかよ…」
男「…いつか…いつか殺してやる…」
男「俺が…お前らに地獄を見せてやる…」
そして家に帰った男は泣くことはなく、狂ったように文字を書いていた
『シネシネシネシネシネシネシネシネ…』
その数は軽く百を越えていた
そしていつしか学校にもいかなくなり、数日―――
男「ふーふー…」カキカキ
モワァ
少女「あら、ちょっと見ない間に随分と…」
男「」ギロッ
少女「たかが一回でここまで殺意を抱く人も少ないですよ」
男「お前に何がわかる!」
男「たった一回でも!こうやって恥をかかされたことが!お前にわかるのか!」
少女「ふふ、いいですね」
少女「男さん、前に私が来たときのこと、覚えてますか?」
男「…力をくれる…」
少女「そうです、その不思議な力を渡しに来ました」
男「…もし本当なら、今すぐ寄越せ」
少女「ええ、そのつもりです…」
蒼白い光が部屋を包む
男の手に、数字が浮かんだ
男「3…?」
少女「はい、3です」
少女「この力は、何でも願いが叶うものです」
少女「ただし、大きすぎるものはダメです」
男「どこまでが…セーフなんだ?」
少女「んーっと」
少女「願いの最高が人を殺す、ぐらいですね」
少女「お金に変えると、1億まで大丈夫です」
少女「実際に出てくるのではなく、その上限のものまで願うことが出ます」
男「…十分だ…」
男「だけどこの3ってのは」
少女「回数ですね」
少女「それを使いきったらなにもできません」
男「増やせないのか?」
少女「…あなたの寿命の4分の1が代償です」
少女「使うかどうかは、あなた次第」
男「…わかった」
少女「あと、最重要注意項です」
少女「人を殺めるのは、十人まで」
少女「それを過ぎてはいけません」
男「一度に何人まで殺せるんだ?というか複数の願い事は可能なのか?」
少女「一度に願えるのは二個まで」
少女「それ以上は無理です」
男「わかった…」
少女「では、またお会いしましょう」スウ
そして少女は消えた
男「…この力さえあれば…俺にだって…」
男「…ま、まずは試しだ」
男「…1億までなら…車とかバイクとか…」
男「じゃ、じゃあ…スカイウェーブが欲しい…とか」
パアア
男「!マジかよ!」シュウウウ
男「あ…2になった…」
男「明日乗ってみよう…」
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