アッカーマン「そいつはアッカーマン四天王の中でも最弱」(30)


*6月号69話までのネタバレ有り
特に69話が好きな人は見てはいけない
2巻と混ざってるようで2巻じゃない


次レスからネタバレ満載


暴漢「おりゃ!」ドスッ

ミカサ父「ぐあっ!」

ミカサ「お父さん!!」

ミカサ母「あなた!!」

暴漢「はっ、あっけねぇな」

「そいつはアッカーマン四天王の中でも最弱」

暴漢「だ、誰だ!?」

ケニー「ケニー・アッカーマンだ」

リヴァイ「リヴァイ・アッカーマンだ」

クシェル「クシェル・アッカーマンよ」

リヴァイ「母さん!?」


ケニー「おい、おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい、お前死んだんじゃねぇのか」

クシェル「兄さん、おいが多いわ。ミカサちゃんがこのくらいなら多分生きてたんじゃないかしら?」

リヴァイ「いや、死んでる」

クシェル「まぁ、いいじゃない」

じいさん「そうじゃ、いいじゃないか」

リヴァイ「誰だ!?」

ケニー「お前の曾じいさんだ。あんたも死んだんじゃねぇのかよ」

じいさん「奇跡の復活を果たした。曾孫よ、初めまして」

リヴァイ「あ、ああ」

クシェル「リヴァイ、ちゃんとご挨拶しないとダメよ」

リヴァイ「は、初めまして」


ミカサ「そんなことより私を含めると6人になってしまうのだけれど」

ケニー「お前さんはまだ小さいから四天王にはなれねぇな」

ミカサ「……そう」

ミカサ父「ミ、ミカサ」

ミカサ「お父さん!」

ミカサ父「お前に……これを」

ミカサ「これは?」

ケニー「四天王の証だ。それを受け取ればちびっこくても嬢ちゃんは晴れてアッカーマン四天王の仲間入りだ」

ミカサ「……」

リヴァイ「じいさんはどうなる?」

クシェル「確かに。ここにはアッカーマンが5人いるわ」

ミカサ「お父さんがはずされた」


じいさん「分家の娘よ! 腕試しじゃ! 儂を倒して真の四天王となれ!!」

ミカサ「え」

リヴァイ「ほぅ、どれだけやれるか見てやろうじゃねぇか」

ケニー「まだチビよりチビだがいい線いくんじゃねぇか」

クシェル「今は女一人だから増えると嬉しいわ! 頑張って、ミカサちゃん!」

ミカサ「え、えっと」

じいさん「なんじゃ、怯えておるのか? アッカーマンともあろうものが」

ミカサ「いえ、数が合わないなと」

じいさん「なんじゃと?」

ミカサ「お父さんが四天王の証を持っているのなら、あなた方の内一人は四天王ではない筈」

ケニー「む」


リヴァイ「ふむ……」

クシェル「確かに。そうなると兄さんが怪しいわ」

ケニー「おい、おいおいおいおい、クシェル」

クシェル「兄さん、甥はリヴァイよ」

リヴァイ「よう、伯父さん」

ケニー「今はそりゃどうでもいい」

リヴァイ「どうでもいい……」ズーン

クシェル「兄さん、酷いわ。リヴァイが落ち込んじゃったじゃないの。可哀想に」ナデナデ

リヴァイ「母さん……」

ケニー「このマザコンチビが」

リヴァイ「マザコンになれるほど一緒にいなかったがな」


ケニー「……悪い。俺がもう少し早ければ……」

リヴァイ「あんたに謝られると気持ち悪いな」

じいさん「身内でイチャイチャしとる場合じゃないぞ。誰が四天王と偽っておるのか……」

クシェル「だから兄さんが怪しいわ」

ケニー「なんで俺だ? あれか? アッカーマンの中でも飛び切りクリエイティブでファッショナブルだからか?」

リヴァイ「どこぞの高○純次みてぇになってるぞ」

ケニー「どこぞも何もフルネームで言ってんじゃねぇか」

ミカサ「話が進まない。クシェルさんは何故お兄さんが怪しいと思うの?」

クシェル「おじいさんがアッカーマン四天王なら証を継承していないんじゃないかと思ったからよ」

ミカサ「なるほど」

ケニー「それを言うならチビもどうなんだ。クシェルが四天王ならチビも証を受け取っていねぇんじゃねぇか?」


リヴァイ「俺は持っている」スチャッ

クシェル「私も持っているわ」スチャッ

ケニー「俺だって持っている」スチャッ

ミカサ「そして父から譲り受けた証がここに」スチャッ

ケニー「てぇことは……」

リヴァイ「ジジイ、あんたが……」

クシェル「リヴァイ、ジジイはダメよ」

リヴァイ「……じいさん、あんたが」

ケニー「言い直しちまうのかよ」

じいさん「儂も持っとるが」スチャッ

リヴァイ「なっ!?」


ケニー「どういうことだ? 証が5つ?」

ミカサ「どれかが偽物ということ……?」

ケニー「なら分家のやつが偽物なんじゃねぇのか?」

ミカサ「私はそれで構わないのだけれど」

ミカサ父「ミカサ、父を疑うのか?」

ミカサ「お父さん……いいえ、疑ってはいない。ただ四天王なんて訳のわからないものになりたくないだけ」

暴漢「なぁ、そろそろいいか?」

ミカサ「はっ!? 忘れていた。襲われている最中だった」

クシェル「暴漢が傍観……ぶふぅー!!」

ケニー「クシェル……」


リヴァイ「母さんは笑いの沸点が低い」

ケニー「お前は真逆に育ったな」

リヴァイ「あんたの笑えない冗談のお陰でな」

コンコン

暴漢「ちっ! なんだこんな時に」ガチャッ

エレン「あ……」

暴漢「なんだ、このガキ!?」

エレン「え、えっと、ボクは森で……迷って……」

暴漢「ダメだろぉー、子供が」

エレン「死んじゃえよ、クソ野郎」ドスッ!

暴漢「ちょっ、早っぎゃあぁぁ!!」ドサッ


エレン「もう大丈夫だ……安心しろ……」

ミカサ「エレン、その、まだ誰も殺されていないのだから殺すのは」

エレン「は? 別に殺してねぇぞ? ていうかなんで名前」

ミカサ「時系列なんてあってないようなもの。私の性格もこの通りだし、気にしてはいけない」

ケニー「殺してねぇって事は何したんだ、ぼうず。暴漢泡吹いてるが」

エレン「えっ? ただ棒に括りつけた石をおもいっきり股間にぶつけただけだ」

ケニー「」ヒュンッ

リヴァイ「」ヒュンッ

じいさん「」ヒュンッ

ミカサ父「」ヒュンッ

クシェル「あらあら、効果的な攻撃ね」


リヴァイ「同じ男でありながら躊躇なくそこを攻撃できるとは……」

ケニー「なかなか見込みがあるじゃねぇか」

じいさん「どうじゃ、アッカーマンにならんか?」

エレン「いえ、オレはイェーガーなので」

ミカサ「さすがエレン、あっさり断った」

じいさん「そんなことはほれ、丁度いい年頃のアッカーマンがおるじゃろ? 入り婿になればよい」

ミカサ「!!」

エレン「えっ」

ミカサ「いい、それはいい、とてもいい」

エレン「いや、オレはイェーガーだから」


クシェル「でもおじいさん、これ以上アッカーマンがいると四天王が無駄に増えてしまうわ」

じいさん「むぅ、それもそうか」

ミカサ「ちっ」

ケニー「今は5人いるアッカーマンを1人減らさねぇといけねぇんだぞ、じいさん」

リヴァイ「5人……はっ!? そうか、これは……!」

クシェル「どうしたの? リヴァイ」

リヴァイ「4人ではなく5人いる……つまり四天王ではなく……」

ケニー「!? 戦隊か!!」

クシェル「リヴァイは戦隊物好きだものね」

リヴァイ「物凄い捏造持ってきたな、母さん。だが確かに嫌いじゃねぇ」

クシェル「ふふっ、私はリヴァイのことならまるっとお見通しよ」


ケニー「親バカが」

クシェル「あなたは甥バカじゃない。自分の誇りなんて言っていたし」

ケニー「違っ、あれは」

ミカサ「不毛」

リヴァイ「ミカサ、てめぇ、いい話が聞けそうな時に」

ミカサ「四天王にするのか戦隊物にするのか決めて。いいえ、あなた達が四天王で構わない」

エレン「戦隊……」キラキラ

ミカサ「エレン、いけない! こんなものに目をキラキラさせては……ああ、でも入り婿になるなら……!」

ミカサ父「ミカサ……こんなものとは何を言うんだい。アッカーマン戦隊は由緒正しき戦隊なんだよ」

ミカサ「いつの間にか四天王からアッカーマン戦隊に!? 話が違う!」

エレン「お前の父さん、結構元気だな」


クシェル「私はピンクがいいわ」

ケニー「おいおい、その色はミカサに譲ってやれよ。俺はブルーが似合う」

リヴァイ「あんた黄色だろ。ミカサは白でもいいんじゃねぇか? 俺は緑で」

じいさん「では儂がレッドか」

クシェルケニーリヴァイ「「「それは違う」」」

じいさん「うぅ……孫二人と曾孫に否定された……」

ケニー「ていうか、チビ! 誰がカレー好きだ」

リヴァイ「今も黄色はそのキャラ付けなのか?」

クシェル「さあ? どうなのかしらね」

ミカサ「エレン、私はこの人達と血の繋がりがあるかと思うと遣りきれない」ズキズキ

エレン「ミカサ、なんとなく気持ちはわかるぜ。普通は赤を取り合うよな」

ミカサ「……そうではないのだけれど……ああ、頭が痛い」ズキズキ


グリシャ「大した傷ではありませんね。大丈夫ですよ」

ミカサ父「ありがとうございます」

エレン「父さん!」

グリシャ「しばらく様子を見ていたんだが終わりそうにもなかったから治療をしていたんだ」

ミカサ「治療は優先すべき事では……?」

グリシャ「いやぁ、すまないな、ミカサ。だが一目で生き死にに関わる傷ではないとわかったものでね。悪かったよ」

ミカサ「……いえ、父が助かりました。ありがとうございます」ペコリッ

グリシャ「おや、ミカサ、随分薄着だね」

ミカサ「家の中ですから。でもさっきから戸が開けっぱなしで少し寒い」

エレン「……ミカサ」シュルッ、クルクル

ミカサ「エレン?」

エレン「やるよ、それ」

ミカサ「こんな時期だけど赤いマフラー……暖かい」キュンッ


ケニー「嬢ちゃんがレッドか!」

ミカサ「!」ビクッ!

リヴァイ「待てケニー。ミカサは赤いマフラーをしている」

クシェル「どちらかといえば仮面アッカーマンね」

ミカサ「もはやなんの事かわからない……でも私の綺麗な思い出が汚された事はわかる。世界は残酷」

カルラ「そんなことはないよ、ミカサ。そんなもの脳内改竄すればいいんだよ」

エレン「母さん、なんでここに!?」

リヴァイ「お前の母さんもいつの間にかいるのか。親近感が湧くな」

ミカサ「カルラおばさん、脳内改竄って?」

カルラ「自分のいいように思い出を書き換えることさ。実害がなければ換えたって問題ないはずだよ」

ミカサ「なるほど……では先程のマフラー巻きはエレンが私を可愛いと思ったから」

エレン「は!?」


ミカサ「一目惚れしたエレンが私を家族にしたいと思ったから」

エレン「実害のある改竄するんじゃねぇよ!」

ミカサ「エレン、あなたは私の家族」

エレン「お前の家族今生きてるだろ!!」

ミカサ「それはともかく、とっとと四天王なのか戦隊なのか決めてほしい」

エレン「聞けよ!」

グリシャ「四天王……か、ふふっ」

エレン「父さん?」

グリシャ「我々はイェーガー四天王」

リヴァイ「何!?」

カルラ「まさかアッカーマン戦隊にお目にかかれるとは思わなかったよ」


ミカサ「戦隊、で決まりということでいいの?」

エレン「でも父さん! イェーガーはまだ三人しかいないよ! 四天王になりえない!」

ミカサ「エレン、大丈夫。私はあなたの家族。嫁になってしまえばイェーガーになる」

エレン「お前はアッカーマン戦隊の一人だろ? でなきゃあっちも四天王になっちまう」

ミカサ「父が復活したので戦隊は父のもの」

ミカサ父「ミカサ……敵になってしまうのかい?」

ミカサ「敵なの!?」

おじいさん「こちらは戦隊じゃからの。大概は四天王となれば敵ということに」

ミカサ「……っ!」ズキンッ

ミカサ「ああ、またこれか……馬鹿馬鹿しすぎて理解できない」ズキズキ


ケニー「で、俺がレッドということで」

クシェル「そうねぇ、ミカサのお父さんじゃレッドは荷が勝ちすぎるものね」

リヴァイ「なんだか気に食わねぇが俺は緑だから文句は言えねぇ」

ケニー「お前、緑にこだわるな」

リヴァイ「俺のイメージカラーらしいからな」

おじいさん「儂は何色になるんじゃ?」

ケニークシェルリヴァイ「「「シルバー」」」

おじいさん「捻りもなんもないのう。しかもそれはゲスト扱いにならんか?」

ミカサ父「ええっと……」

クシェル「ああ、あなたは黄色じゃないかしら」

ミカサ父「黄色……」


ミカサ「微妙な色で落ち込んでいるけれど最近は女性がその色である事もある、それなりに花形。男性でも明るければ担える」

ミカサ父「あ、明るくだな。頑張るよ」

エレン「四天王より戦隊の方がカッコいいよな。色とか」

グリシャ「何を言うんだエレン。由緒正しきイェーガー四天王だぞ」

ミカサ「そちらも由緒正しいの!?」

エレン「オレも戦隊がいい。養子になればアッカーマンになれるよな?」

ミカサ「待ってエレン、私がエレンの子供を産めば5人になる。そうしたらイェーガー戦隊が作れるから!」

ミカサ父「!」

ミカサ母「!」

ミカサ「はっ!? そういえば……どうやったら子供ができるの?」

ケニー「それはな、嬢ちゃ」

クシェル「ふんっ!!」ゴスッ!!

ケニー「ぶべらっ!!」


ミカサ「イェーガー先生、先生に聞こうと思っていた」

グリシャ「うっ」

ミカサ「ねぇ、イェーガー先生」

エレン「ミカサはバカだなぁ」

ミカサ「エレン」

エレン「コウノトリが運んでくるんだよ」

ミカサ「そうなの?」

エレン「夫婦になって、夜に二人でお願いしたらコウノトリがキャベツ畑に運んでくれるんだ」

ミカサ「じゃあ、お家にキャベツ畑を作らなければ」

エレン「そうだな、地面に置かれたらかわいそうだ」


じいさん「こんなところでお子様なんじゃな」

グリシャ「ふぅぅー、助かった。いい子だ、エレン」

ミカサ「ではコウノトリが私達の赤ちゃんを運んでくるまで四天王でいましょう、エレン」

エレン「お前と夫婦になるのは決定なのか!?」

ミカサ「そうと決まれば、アッカーマン戦隊VSイェーガー四天王。いざ尋常に勝負!!」

エレン「オレの話は無視かよ!」


――そして伝説の勝負が始まった――



ミカサ母「……私、空気だったわね」



おしまい

勢いだった。なんだか申し訳ない

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