【ローゼンメイデン】ジュン「薔薇乙女と戯れたい」 (93)

・このスレは、幻冬社および集英社刊行の漫画、PEACH-PIT作『ローゼンメイデン』シリーズのSSスレです。

・全編台本形式の進行です。

・ジュンが薔薇乙女(ドールズ)や姉、巴、みっちゃんさんなどと戯れるだけのスレです。リョナ、グロ、R-18などの要素は含まれませんので、そういったことを期待する方は残念ながら回れ右推奨です。

・微エロというか、少年漫画的なサービスは書きたくなったら書くかもしれません。

・漫画版読了済、アニメ1期、2期、新シリーズ視聴済、J-Books版スピンオフ読了済ですが、他の所謂パロディ的なスピンオフ作品(巻いてないローゼンメイデンなど)は未読です。基本的に原作漫画版の設定に沿って進めていきます。

・薔薇水晶については未定です。希望が多く且つ話の流れに沿っていれば登場するかもしれません。

・4コマ的なテンポで進めていきます。ネタは常時募集しています。

・息抜きで書いていくので、更新は不定期です。

・以上が許せる方のみ、>>2から本文です。


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【ジュンとドールズ】


ジュン「まあなんだかんだあったよな……うん」

ジュン「…………うん、なんだかんだあったよ」

雛苺「ジュンなにブツブツ言ってるの?」

翠星石「独り言は根暗の習性ですぅ。近づくと呪われるですよ」

雛苺「ひぇっ!?」

蒼星石「またそんな適当なこと言って……雛苺、今のは嘘だからね」

雛苺「そうなの?」

真紅「当たり前よ。雛苺はもう少し他人を疑うことを覚えたほうがいいわね」

雛苺「他人じゃないわ! 姉妹なの!」

ジュン「うん、なんだかんだあって真紅も戻ってきたし、大丈夫だろ。うん」

【雛苺とアイス】

雛苺「むぅ~……」

ジュン「おい、悪かったよ雛苺。そんなにむくれるなって」

雛苺「Non! や! なの!」 プイッ

ジュン「はぁ……」

雛苺「ゲームで大人気なく本気を出すジュンなんか嫌いなの!」 プリプリ

ジュン「お前が本気で来いって言うから……」

雛苺「ふん!」 プイッ

ジュン「もー……」

ジュン(めんどくさいなぁ……こういう時に限ってご機嫌とりのための苺大福は切らしてるし……)

雛苺「」 チラ

ジュン「ん?」

雛苺「」 プイ

ジュン「…………?」

ジュン「……!」

ジュン「雛苺」

雛苺「…………」

ジュン「ひーなーいーちーごー」 ツンツン

雛苺「……なに?」

ジュン「これなーんだ」

雛苺「あっ……!」

雛苺「うにゅーなの!!」 パッ

ジュン「ざんねーん、これはお前の思ってるうにゅーじゃありませーん」 ヒョイ

雛苺「うそ! その白くてモチモチした感じはうにゅーなの! ヒナは間違えないのよ!」 ピョンピョン

ジュン「ほー、本当か?」

雛苺「ホントよ!」 ピョンピョン

ジュン「じゃあ、特別に食べさせてやろうか?」

雛苺「ホント!?」

ジュン「ただし、ハズレてたら苺大福は1週間無しだぞ」

雛苺「ぴっ!?」

ジュン「どうするどうする~?」

雛苺「うにゅ……でも、うー……!」

ジュン「自信がないのか……はぁ……お前の苺大福への愛はそんなもんだったんだな……」

雛苺「なっ!?」

ジュン「いや、別にいいんだよ。意地悪した僕も悪かった……さっきの話は無しにしてこれはぼくが――」

雛苺「それはうにゅーなの!!」

ジュン「……ほう?」

雛苺「絶対、絶対よ! ヒナはうにゅーのことは絶対間違えないんだから!」

ジュン「ふーん、じゃあほれ、あーん」

雛苺「あー、んっ……!?」

ジュン「」 ニヤニヤ

雛苺「!?、!、!?」 アタフタ

ジュン「どうした?」

雛苺「うにゅーのひたみちゅめたひゅのが! コレはあいしゅなの!?」 モチャモチャ

ジュン「はいはい飲み込んでからー」

雛苺「ん、ごきゅ……! うにゅーの下に冷たくてあまいのがあるのよ! ジュン、これなに!?」

ジュン「これは、雪見だいふく、ってアイスだ」

雛苺「ゆ、ゆきみだいふく……!」 ゴクリ…

ジュン「おいしいだろ?」

雛苺「おいしい!」

ジュン「じゃあほら、こっちに来い」 ポンポン

雛苺「!」

雛苺「ダーイブ!」 ボスッ

ジュン「おわっ! 勢い良すぎるぞ!」

雛苺「んふふ♪ ジュンのお膝の上久しぶりなのー!」

ジュン「そうだっけ?」

雛苺「うん! ジュンってば最近は真紅とばっかり一緒にいて、あんまり遊んでなかったから……」

ジュン「……そうだったかな」

雛苺「そうなの! でも今日は遊んでくれるから楽しいの!」

ジュン「僕のこと嫌いって言ったのに?」

雛苺「はわっ!? そ、それはウソ! ウソだわ!」

ジュン「えー」

雛苺「だってジュンはゆきみだいふくくれたもの!」

ジュン「アイス1つの関係かよ僕ら」

雛苺「違うわ! ヒナはジュンのお人形なの! だからずっと一緒よ!」

ジュン「はいはい」

雛苺「もー、信じてないの?」

ジュン「信じてるって。……ところで雛苺」

雛苺「?」

ジュン「これはうにゅーじゃなかったわけだけど……さっきの約束、どうしようか?」 ニヤ

雛苺「へぁっ!?」

ジュン「あー苺大福一週間禁止かー、いやー雛苺の愛が足りないから苺大福が一週間も食べれないなんてなー」

雛苺「ま、待ってジュン! 待つのよ!」 アタフタ

ジュン「んー?」

雛苺「う、うー! えと、うんと……むむむ……!」

雛苺「!」 ピコーン‼︎

雛苺「ふふふ……ジュン」

ジュン「ん?」

雛苺「さっきのは! うにゅーなの!」 バーン‼︎

ジュン「…………は?」

雛苺「ヒナにとってうにゅーはうにゅーなの! いちごだいふくもゆきみだいふくも、外はモチモチ中は甘くてとってもおいしいの! だからうにゅーなのよ!」 フフン

ジュン「えー……」

雛苺「な、なにその顔! ヒナがうにゅーったらうにゅーなの!」

ジュン「なんかズルくないかぁ?」

雛苺「ズルくないわ! うにゅーの条件を絞らなかったジュンの失態よ!」 ビシッ

ジュン「はぁ……まあ、いいや」

雛苺「! じゃ、じゃあ!」

ジュン「まあ、もともと今日の部活の後に姉ちゃんが買って来る予定だったからな」

雛苺「えっ!? のりがうにゅー買ってきてくれるの!?」

ジュン「うん。あ、でも雪見だいふく食べたから今日はもう食べられないぞ」

雛苺「!?」 ガーン

ジュン「晩ご飯食べられなくなるからな、そんな顔してもダメ」

雛苺「うー! ジュンはやっぱり意地悪なのー!!」 ペチペチペチペチ

ジュン「いてて、やめろー!」

まあだいたいこんな感じです。
お題は誰と何、ていう風に書いてもらってもいいしシチュエーションで書いてもらってもいいです。
おやすみ。

【巴とお勉強】


巴「…………」 ボー

ジュン「…………」 カリカリ

巴「…………」 ボー

ジュン「…………」 カリカリ

巴「…………あ、そこ間違えてるわ」

ジュン「ん? ……うん?」

巴「――だから、―――に代入して……」

ジュン「あ、そっか……」

ジュン「ありがと」

巴「…………」

巴「…………うん」

ジュン「…………」 カリカリ

巴「…………」 ジー

ジュン「…………」 カリカリ

巴「…………」 ジー


ジュン「…………」 カリカリ

巴「…………」 ヒョイ

ジュン「!?」

巴「…………」

ジュン「……おい、なんでボクの眼鏡を取るんだよ」

巴「…………」

巴「……つい?」

ジュン「つい、で取られてたまるか。返せよ」 パッ

巴「」 ヒョイ

ジュン「! …………」

ジュン「」 バッ

巴「」 ヒョイ

ジュン「」 ンバッ

巴「」 ヒョイ

ジュン「こ、このっ!」 バッ‼︎


巴「」 ガシッ

ジュン「!?」

巴「…………」

ジュン「っ!」 グイ

巴「」 グイー

ジュン「ち、ちから強っ!?」 ググッ

巴「」 ズイ

ジュン「」 ビクッ

巴「…………」 ジー

ジュン「な、なんだよ!」

巴「……ジュンくん、眼鏡返して欲しい?」

ジュン「あ、当たり前だろ!」

巴「じゃあ……」

巴「今度、ドレスの作り方教えて」

ジュン「…………へ?」


巴「自分でやってみたんだけど、なかなか上手くいかなくて……」

ジュン「ど、ドレスって……」

巴「やっぱりこういうのって、上手な人に聞いた方が早いと思うから」

ジュン「そんな、僕だってまだそこまで……それにいつもは人形ぐらいの大きさの奴ばっかりだから……」

巴「……? それで何か問題があるの?」

ジュン「え?」

巴「だって、雛苺のドレスを作るつもりだもの。ジュンくん得意でしょう?」

ジュン「え、…………あ……」

巴「ジュンくん?」

ジュン「い、いやっ! なんでもない!」

巴「そう……。……それで、どう?」

ジュン「わ、わかったよ、そのぐらいいくらでも教えてやる。だから眼鏡を返せ」

巴「うん」 スッ

ジュン「ん、だいたいこんなことしなくても教えてやるってのに……」

巴「うん、ごめんね。なんとなく」

ジュン「まったく……」

【翠星石とドレス】


翠星石「ジュン、何してるです?」 ヒョコ

ジュン「ん? 新しいドレスのラフ描いてる」 シャッ、シャッ

翠星石「新しいドレス?」

ジュン「うん」 カリカリ

翠星石「そ、そうですか……」

ジュン「うん」 ケシケシ

翠星石「…………」 ソワソワ

ジュン「うーむ……」

翠星石「…………」 ソワソワ

ジュン「いや、こっちかな……」 ケシケシ

翠星石「…………」 ソワソワ

ジュン「…………」 カキカキ

翠星石「……そ、その」 ソワソワ

ジュン「ん?」 カリカリ

翠星石「い、色は青みがかった緑が良いと思うです!」


ジュン「え? ああ。……うーん?」

翠星石「だ、ダメですか?」

ジュン「緑、緑かぁ……似合うかなぁ?」

翠星石「に、似合わないですか……?」

ジュン「いや似合わないってことはないけど、イメージが……」

翠星石「イメージ……」

ジュン「天真爛漫って感じだし、緑の落ち着いた雰囲気は合わないんじゃないか? お前とも被るし」

翠星石「そうですか……。…………ん?」

ジュン「え?」

翠星石「……ちょ、ちょっと待つですジュン」

ジュン「なんだ?」

翠星石「あ、新しいドレスって……誰のドレスです?」

ジュン「え、雛苺だけど……」

翠星石「!?」 ガーン

ジュン「あれ、まさかお前のだと思ったか?」


翠星石「そそそ、そんなわけないです! このチビジュン! 紛らわしいんです!」 ベシバシ‼︎

ジュン「いで、だっ!! お前が勝手に勘違いしたんだろ! ラフだって雛苺で描いてるじゃないか!」

翠星石「うるさいうるさい! だいたい最近ジュンは真紅と雛苺にばっかりベタベタしすぎですぅ!」 ドッカーン‼︎

ジュン「ぐわっ!」

翠星石「ふんだ! ジュンなんか待ち針が爪の間に刺さっちまえですぅー!!」 ズダダダダダダ…

ジュン「地味に痛い呪いを吐き捨てるんじゃねー! ……ったく……」

ジュン「…………」

ジュン「…………しょうがないなぁー、もー……」 ガリガリ


【おわり】

わかりづらいから話の終わりにおわりってつけることにした
アニメ1期見終わった時は翠星石が一番可愛いと思ってた

【蒼星石とお留守番】


蒼星石「ジュン、起きて」 ユサユサ

ジュン「んぁ……?」 パチクリ

蒼星石「おはよう、ジュン」

ジュン「ん……うん。どうしたんだ? こんな朝っぱらに……」 ゴシゴシ

蒼星石「せっかくの日曜日に起こしてしまってごめんなさい。でも、もう昼だよ」

ジュン「えっ? ……本当だ」

蒼星石「昨夜は遅くまで何かやってたね。そのせいかな?」

ジュン「ああ……まあな」

蒼星石「そんなに一所懸命、何をしていたの?」

ジュン「いや、まあ……別に」 フイ

蒼星石「…………」 ジッ

ジュン「…………」

蒼星石「…………ふぅん。まあ、良いけどね」

ジュン「……なんかお前さ――」

蒼星石「お前じゃなくて、蒼星石だよ」


ジュン「え? ああ、うん。蒼星石さあ……なんかアリスゲーム終わってから、雰囲気変わったか?」

蒼星石「……? そうかな」

ジュン「ああ、なんか前ほど従順じゃなくなったっていうか……あ、いや、悪い意味じゃなく」

蒼星石「ふむ」

ジュン「…………」

蒼星石「…………よく、わからないな」

ジュン「まあ、別にいいけどな」

蒼星石「そうだね」

ジュン「……あれ、っていうか、他の連中は?」

蒼星石「ああ、さっきまで金糸雀とみっちゃんさんが来ていてね。のりがみっちゃんさんにお呼ばれして、ついでに皆連れて行かれたよ」

ジュン「そうなのか。ていうか姉ちゃん、いつの間にみっちゃんさんと仲良くなったんだよ……」

蒼星石「さあ……」

ジュン「お前は行かなかったのか?」

蒼星石「うん。着せ替え人形にされるのは趣味じゃないし、ジュンの寝顔を眺めるのに忙しかったからね」

ジュン「へえ……。…………へえ!?」


蒼星石「? どうしたの? 急に大声出して」

ジュン「いや……ボクの寝顔?」

蒼星石「うん。眠っている時のジュンは、凄く可愛い顔をしてるよ」

蒼星石「無意識の状態だから、それが素なんだろうね。凄く自然で、安らかだよ」

ジュン「いやいや、恥ずかしいから止めろよ!」

蒼星石「それは命令?」

ジュン「命令じゃないけどさ……」

蒼星石「そう。じゃあ、別に良いよね?」

ジュン「えー……」

蒼星石「それはそうと、お腹が空かないかい?」 ピョン

ジュン「え? あ……」 グー…

蒼星石「ふふ……身体は正直だね」

ジュン「うるさいな……」

蒼星石「お昼ご飯の準備はできてるから、早く降りてきてね」 ガチャ

ジュン「はいはい」


ジュン「ふぁーぁ……」 ガチャ

蒼星石「大きなあくびだね」

ジュン「ん……おお」

蒼星石「どう?」

ジュン「チャーハンか。姉ちゃんが作って行ったのか?」

蒼星石「ううん、僕だよ」

ジュン「え」

蒼星石「僕が作ったんだよ。ちょっとした挑戦さ」

ジュン「……大丈夫か?」 ジー

蒼星石「多分大丈夫だよ。レシピ通りに作ったし……インターネットっていうのは凄いね」

ジュン「まあお前なら変なことはしないか……」

蒼星石「よいしょ……」 ヨジヨジ

ジュン「…………」

蒼星石「じゃあ、さっそく食べてみてよ」 ピト

ジュン「……なんでボクの膝に座ってんだよ」


蒼星石「まあまあ、そんなのは些細なことじゃないか」

ジュン「いや些細じゃ……」

蒼星石「嫌なのかい?」 ジ

ジュン「嫌じゃないけど……」

蒼星石「じゃあ、問題ないね」

ジュン「…………」

蒼星石「さ、召し上がれ」

ジュン「……イタダキマス」 アム

ジュン「!」

蒼星石「おいしい?」

ジュン「むぐ、うん。美味い」

蒼星石「ふふっ……」

ジュン「あむ、むぐ、むぐ……」

蒼星石「♪」


【おわり】

【雪華綺晶と家出】

雪華綺晶「…………クスン」

ジュン「はぁ……また家出かよ」

雪華綺晶「だって、御主人様(マスター)ったら酷いんです……」 グスグス

雪華綺晶「私が一所懸命作った冠をポイしてしまって……」 グスグス

ジュン「荊の冠なんかかぶったら痛いだろ。磔刑とかにされそうだし……」

雪華綺晶「それに私を家に放置してあんな人間の女と……」 グスグス

ジュン「それは、まあ……しょうがないだろ」

雪華綺晶「こっちのジュンは引き篭もってドールズと遊んでばかりいるというのに……」

ジュン「その言い方は悪意あるだろ!」

雪華綺晶「事実ですもの」 プイ

ジュン「はぁ……ていうかお前あんまり向こうとこっちを行き来すんのやめろよな。週に一回は家出してくるんだからまったく……」

雪華綺晶「ジュンも御主人様ですもの。会いに来て当然ですわ」

ジュン「……はぁ」

雪華綺晶「ジュン、照れているのですか?」 クスクス

ジュン「照れてないっつーの」

雪華綺晶「薔薇乙女を5体も同時に契約しているというのに、まだ足りないんですの? 絶倫ですわね」 クスクス

ジュン「あのなあ!」

雪華綺晶「うふふ、ジュンをからかったらちょっぴり気分が晴れました。私はそろそろ帰ります」

ジュン「帰れ帰れ」

雪華綺晶「うふ、また来ますわね。お姉様方によろしく」

ジュン「はいはい」

雪華綺晶「もう……すぐに拗ねるんですから。御主人様よりもやっぱり子供なんですのね」

ジュン「年齢的に当たり前だろ!」

雪華綺晶「ふふ、立派になるのを期待していますわ。さよなら」

ジュン「ああ、またな」

雪華綺晶「…………」

ジュン「……? なんだよ」

雪華綺晶「……うふふふふ……ふふっ♪」

雪華綺晶「――また、ですわ♪」

ジュン「…………」

ジュン「…………」

ジュン「……まったく……」 カリカリ

=====

ジュン「ただいまー……あれ?」

ジュン「雪華綺晶? ……またあっちに行ってるのか?」

ジュン「はぁ……まったく」

ジュン「……まあ、ちょうどいいか。アレの続きをしよう」

ジュン「…………」 チョキチョキ

雪華綺晶「…………」 ジー

ジュン「…………」 チクチク

雪華綺晶「…………」 ジー

ジュン「痛っ……!」 ブスッ

雪華綺晶「!」 ビクッ

ジュン「あーあー、やっぱりブランクが……絆創膏は――」 クル

雪華綺晶「お帰りなさい、御主人様」 ニコ

ジュン「うぉぎゃあっ!?」 ビックゥ⁉︎

雪華綺晶「うふふ、ドッキリというやつですわね」 クスクス

ジュン「き、雪華綺晶!? 帰ってきたなら一声かけろよ!」

雪華綺晶「ふふ、御主人様がなにか夢中になっていたから気になって。それは……ブローチ?」

ジュン「え? あっいや! コレはっ!」 パッ

雪華綺晶「隠さなくっても取りませんよ、御主人様」

ジュン「でもほら、アレだから……」

雪華綺晶「…………」

ジュン「……? 雪華綺晶?」

雪華綺晶「……プレゼント、ですか?」

ジュン「え? ああ……なんだ知ってたのか?」

雪華綺晶「……ふふ、乙女の勘というものですわ」

ジュン「今日同じこと言われたぞ……」

雪華綺晶「同じことを……」

雪華綺晶「…………」 ションボリ

ジュン「? なにしょぼくれてるんだよ」

雪華綺晶「…………知りません」 プイ

ジュン「はあ?」

雪華綺晶「……私は、御主人様のお人形ですわ」

ジュン「はあ……」

雪華綺晶「……だから知りません!」 チャポン

ジュン「あっ、おい!」

ジュン「……また鏡の中に行ってしまった……」

ジュン「まったく……ドレス作ってただけじゃないか。なにを怒ってるんだか……」

ジュン「……まあいいや。そのうち帰ってくるだろ」

ジュン「あ! ブローチに血が滲んでる! さっきのかー……はぁ……」


【おわり】

ジョジョ見てたから間があいてしまった、すまぬ、すまぬ……
ローゼンはみんな可愛くて好き

【金糸雀と水銀燈】


金糸雀「うーん……やっぱりこっちかしら?」

水銀燈「…………」

金糸雀「でも、いや……でも~!」

水銀燈「うるさいわねぇ……そんなのどっちでもいいじゃなぁい」

金糸雀「何言ってるのかしら! 着れる服は一着しかないのよ!」 ビシッ

水銀燈「めんどくさいわぁ。いつものでいいじゃない?」

金糸雀「そんなモノクロの服じゃあ目立たないかしら!」

水銀燈「薔薇乙女が目立ってどうするのよ。相変わらずお馬鹿さぁん」

金糸雀「なによ! カナがせっかく選んであげてるのに!」 プンプン

水銀燈「私はいつものでいいって言ってるじゃないのよ……はぁ」

金糸雀「そんなことばっかり言ってるとみっちゃん連れてくるかしら!」

水銀燈「…………」 ビクッ

金糸雀「ふふ、嫌でしょう? カナは別にいいのよ? いつものことだし」

水銀燈「……わかったわよ。さっさと選んでちょうだい」

金糸雀「潔くて好きよ、水銀燈」

水銀燈「うるさい」


【おわり】

どうでもいいけど>>1の注意書の5番目巻いてはいけない~だった
愛読者がいたらごめん

あと、めぐについては原作でアレになってしまったんで登場は検討中です

おつ

真紅と銀様の過去編のあれは視聴済みなのかな?それなら真紅と銀様の絡みか見たい

【水銀燈と巴】


巴「……あら?」

水銀燈「…………」

巴「水銀燈……?」

水銀燈「…………」

巴「どうしたの? 学校の屋上なんかに……」

水銀燈「……別に」

巴「そう?」

水銀燈「…………」

巴「…………」

水銀燈「…………」

巴「…………」

水銀燈「……こんなところで何してるのよ」

巴「…………別に?」

水銀燈「……あんたも冗談言うのねぇ」

巴「そういう貴女は、聞いてたよりも怖くないのね」

水銀燈「誰から?」

巴「雛苺」

水銀燈「チッ……あの馬鹿妹……」

巴「寂しがりとも言ってたわ」

水銀燈「それは翠星石よ、私じゃないわぁ」

巴「雛苺も……いえ、ドールズは皆そうかもしれない」

水銀燈「ふん。……知ったようなことを」

巴「そうね。貴女のことはあまり知らないかも……」

水銀燈「私のこと理解している奴なんてこの世にはいないわぁ」

巴「……、……そうね」

水銀燈「……勝手に深読みして落ち込んでんじゃないわよ」 チッ

巴「……ごめんなさい」

水銀燈「そんなつもりで言ったんじゃないわぁ、お馬鹿さんねぇ」

巴「……うん」

水銀燈「…………チッ」

巴「…………」

水銀燈「……手首」

巴「え?」

水銀燈「手首の痣、ぶつけたのかしら」

巴「あ、ううん。これは、私剣道部だから、練習の後はいつも……」

水銀燈「ふうん。そんな怪我してまで、やる価値あるのかしら」

巴「……さあ?」

水銀燈「自分のことでしょうよ」

巴「自分のことなんて、自分が一番よくわからないわ」

水銀燈「そんなわけ――いえ…………そうだったかもね」

巴「……そうね」

水銀燈「…………」

巴「…………」

水銀燈「……馬鹿ね」

巴「…………」 ギュ

水銀燈「…………」

巴「…………」 ギュウ

水銀燈「……お手て握って安らぐのは、赤ん坊ぐらいのもんよぉ」

巴「私も、忘れないわ」

水銀燈「…………」

巴「ずっと、きっと……彼もそうよ」

水銀燈「…………」

巴「忘れない、貴女がそばにいる限り。……だから」

水銀燈「…………お馬鹿さんねぇ」

巴「…………」

水銀燈「私はどこにも行かないわよぉ。死んじゃうとでも思った?」

巴「…………」

水銀燈「……大丈夫よ。言われなくても」

巴「……それなら、いい、けど……」

水銀燈「……そろそろ戻らないと、妹共がうるさいったら」

巴「そう……」

水銀燈「……、…………さよなら、トモエ」 バサッ

巴「…………またね」

水銀燈「……ふん」


【おわり】

>>48
オーベルテューレに関しては原作と違いすぎてもはやオリジナルアニメだから……
あの設定関係なしに過去編書いてもいいかもしれんけど

それは敢えて統一しました。
きらきーにとっては変わらずジュンだよってことで

【真紅と珈琲】


真紅「ジュン、ジュン」 チョンチョン

ジュン「ん? どうした?」

真紅「そろそろティータイムの時間よ。勉強は一度休憩にしましょう?」

ジュン「ああ、もうそんな時間か……ふわぁ~ぁ……」 ノビー

真紅「ふふ、時間が短く感じるというのは、それだけ集中していた証拠ね」

ジュン「いくら集中しても終わらないんだから、どうして週末に課題を大量に出すのはいい加減やめてほしいもんだ」

真紅「受験というもののためなのでしょう? そもそも勉強というのは自分のために返ってくるのだから、良いじゃないの」

ジュン「まあ、前向きに考えればな……さて、お茶を淹れるか」 ヒョイ

真紅「ええ」 ギュ



~~


ジュン「茶葉がもう残り少ないな。新しく買ってこなくちゃ」

真紅「そのようね。今日の分ぐらいしか残っていないようだわ」

ジュン「姉ちゃんにメールしておくか」 pipi

真紅「ジュン、私も一緒に買いに行くのは……」

ジュン「いや、だから流石に人形連れて歩くのは……」

真紅「ふふ、わかっているわ。言ってみただけよ」 クス

ジュン「このやり取りも何度目なんだか」

真紅「さあ、いちいち数えていないわね」

ジュン「お前ら、何万何時間ぶりとかいう会話してるくせに、覚えてないのか?」

真紅「ええ。だって―――」


ジュン「……だって?」

真紅「―――いえ、やっぱりやめておくわ」

ジュン「なんだよ、気になるだろ」

真紅「ジュンがもう少し大人になったら教えてあげようかしら」 クスクス

ジュン「えー、僕マエストロなんだけど」

真紅「でも、ジュンはジュンでしょう?」

ジュン「まあ……」

真紅「なら、まだまだ大人になってもらわないといけないわね」

ジュン「はいはい……」

真紅「ふふ……あら?」


ジュン「ん? どうした?」

真紅「これは……」

ジュン「ああ、これか? ただのコーヒーだけど……」 ヒョイ

真紅「そんなことは知っているわ。でも、家に珈琲があるのは珍しいと思って」

ジュン「まあ、お前らは紅茶しか飲まないもんな」

真紅「珈琲は男性の飲み物という印象があるから、そもそもあまり飲んだことがないわね」

ジュン「ふうん? 僕にはよくわからないけどな」

真紅「まあ、日本ではあまり意味のないことだわね。ところで、これはのりのものなのかしら」

ジュン「……さあ」

真紅「ジュン?」


ジュン「な、なんだ?」

真紅「」 ジー

ジュン「う、ぐ」

真紅「」 ジー

ジュン「ぐぅ……すみませんでした……僕のです……」 ガクッ

真紅「よろしい」 コクリ

ジュン「のりの奴、しまっておいてくれって言ったのに……」

真紅「まったく。そもそもなぜ隠す必要があるというの?」

ジュン「いや、ほら、真紅って紅茶しか飲まないし、なにかポリシーがあるのかと思って」 シドロモドロ

真紅「本当は?」 ジ


ジュン「うぐ……。……朝昼晩毎日紅茶だと、流石に他の飲み物も飲みたくなってしまいました……はい」

真紅「よろしい」

ジュン「……はぁ」

真紅「かといって、紅茶の時間は変わらないわ。さ、早くしないとお茶が冷めてしまうわよ」 トテトテ

ジュン「はいはい」


~~


ジュン「…………」 カチャ

真紅「…………」 コク、コク

ジュン「……なあ、真紅?」


真紅「…………」

ジュン「真紅さんやー」

真紅「…………」 フイッ

ジュン「や、やっぱり怒ってるか?」

真紅「……やっぱり?」 ジロ

ジュン「え?」

真紅「やっぱりということは、私が怒っている理由が明確に分かるということね、ジュン?」

ジュン「あ、いや……」

真紅「わからないの?」 ジロ

ジュン「や、あの、えと……」 アタフタ


真紅「」 ジー

ジュン「えっと……ぼ、僕が隠れてコーヒーを飲んでたから……?」

真紅「……はぁ」

ジュン「う、違うのか?」

真紅「当たっているようで当たっていないわね」

ジュン「……どういうこと?」

真紅「…………。いいわ、今回だけ特別よ」

ジュン「はい……」

真紅「ジュン、貴方は『自分が珈琲を飲むと紅茶好きの私が怒る』と考えて、私に隠れて飲んでいたのよね?」

ジュン「うん……」

真紅「まず第一に、私はそんな子供っぽいことでは怒らないわ。私は確かに紅茶が好きだけれど、他の飲み物が嫌いと言ったことはないでしょう?」

真紅「第二に、隠れて飲んでいたことよ。堂々と飲めばいいのに、そんなことに頭を使って。そんな暇があったら受験勉強とやらでもしなさい」

ジュン「うぐ……」

真紅「そして最後に」

ジュン「ま、まだあるのか?」

真紅「何を言っているの、これが一番大きいのだわ。……最後に、貴方の気持ちを素直に伝えてくれなかったことよ」

ジュン「……!」

真紅「紅茶に飽きたのなら飽きたと言えばいいじゃない。私に気を遣ってくれたのかも知れないけれど、それでは私にとって楽しいお茶の時間も、貴方にとっては苦痛でしかなくなってしまうわ」

ジュン「そ、そんなことは」

真紅「そうではなかったとしても、そう思ってしまうのよ、ジュン」


ジュン「…………」

真紅「ねえジュン、私達の絆はそんなものなのかしら。紅茶に飽きてしまって、それを伝える程度のこともできない、そんなもの?」

ジュン「……違う」

真紅「そうでしょう? なら、気持ちは伝えなければいけないわ、ジュン」

真紅「私は今こうして、自分の怒りと哀しみを貴方にぶつけているけれど、それは貴方との絆を確かに感じるからなのよ」

真紅「ジュン。私の御主人様(マスター)。貴方と交わした薔薇の誓いは、こんなことでは途切れはしないのだわ」

真紅「だから、ねえ。ジュン。貴方の素直な気持ちを、想いを、私にぶつけてくれないかしら」

ジュン「……うん、ごめん」

真紅「…………」

ジュン「気を遣いすぎてたよ。そして結果的に真紅の信頼に背を向けていた。ごめん」


真紅「…………」

ジュン「薔薇の指輪に誓うよ。僕は心から真紅を信頼しているし、真紅からの信頼に応えるつもりだ。これからは、正直に胸の内を伝えよう」

ジュン「真紅、許してくれるか?」

真紅「ええ、勿論」

ジュン「ありがとう」

真紅「…………」

ジュン「…………」

真紅「…………ふふっ」 クス

ジュン「……ははっ」

真紅「ふふふ、ジュンのせいで、なんだか恥ずかしいことを言わされた気がするわね」 ポスッ


ジュン「こっちこそ、そんな気がするぞ」 ギュ

真紅「……薔薇の指輪に誓って……うふふ、あの台詞には、少しドキッとしたわね」

ジュン「そ、そういうこと言うなよ……余計恥ずかしくなってくるだろ」

真紅「ふふふ、お返しだわ。……珈琲の淹れ方も、勉強しようかしら?」

ジュン「じゃあ今度はインスタントじゃなくて、もっと良い豆を買ってこなくちゃな」

真紅「あら、インスタントでも良くってよ?」

ジュン「真紅は凝り性だからな。きっと満足できないだろ」

真紅「そうかもしれないわね、ふふ」


【おわり】

【金糸雀と箱庭】


ジュン「なあ、金糸雀」

金糸雀「何かしら? ジュン」

ジュン「ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」

金糸雀「聞きたいこと?」

金糸雀「(ジュンがカナに聞きたいこと……一体何かしら)」

金糸雀「(ジュンが知らなくてカナが知らないこと……むむむっ、これはなかなか難題かしら!)」

金糸雀「(ドールズのこと? でもそれなら、自分のドールである真紅や蒼星石に聞くのが普通かしら )」

金糸雀「(そもそもジュンはマエストロだし……うー、全然わからないかしらぁ~……)」

金糸雀「(そもそもなんでカナに聞くかしら……マスターなんだから真紅達にでも――)」

金糸雀「――マスター?」

ジュン「は? 違うけど……」

金糸雀「(ま、まさか……!? いいえ、絶対そうかしら! 雪華綺晶のてんやわんやのときも、なんだかいい感じの連携だったし……!)」

金糸雀「(ジュンは……ジュンは、みっちゃんをお嫁さんにする気かしらーーーっ!!?)」 ズゴーン

金糸雀「」 プルプルプルプル

ジュン「おい? 金糸雀?」

金糸雀「ジュンにみっちゃんは渡さないかしらー!!」 ンバッ‼︎

ジュン「はあ!? うわっ、ちょっ!」

金糸雀「かしらかしらかしらーー!!」 ポコポコポコポコポコポコポコポコ

ジュン「痛っ! ちょっ、やめ、痛っ! おい!!」


~~

金糸雀「――なあんだ、そういうことなら早く言ってほしいかしら」 ハァ

ジュン「お前が勝手に暴走しただけだろ……ったく」

金糸雀「ジュンが紛らわしいのが悪いかしら」 フンス

ジュン「もういいよ……それで?」

金糸雀「かしら?」

ジュン「……名前だけじゃなくて頭も鳥なのか?」

金糸雀「だっ、誰が鳥頭かしら!?」 キー‼︎

ジュン「だから、さっきの質問。お前らって箱庭にいた頃からずっとその格好なのか、って」

金糸雀「ああ、その話かしら。まあ、そうかしら。皆、お父様に頂いたものよ」

ジュン「ふうん……まあ、真紅も拘ってたしな」

金糸雀「まあ、水銀燈と真紅は結構拘っていたかしら。カナはそこまでじゃないけど……」

ジュン「そうだな、毎日のようにファッションショーみたいなことしてるみたいだし」

金糸雀「な、なぜそれを!?」

ジュン「みっちゃんさんから写真が勝手に送られてくるんだよ。しかもボクに衣装の評価をしろとかなんとか……勘弁してくれよ」

金糸雀「はっ、恥ずかしいかしらーー!! みっちゃんのためと思っていろいろサービスしてポーズをとったりしてたのに!! ジュンに見られてるなんて聞いてないかしら!?」 ペシペシ

ジュン「いてっ! ボクじゃなくてみっちゃんさんに言えよ!」

金糸雀「ジュンが止めてくれればいい話かしら!」 プンスカ

ジュン「理不尽な……」

金糸雀「っていうか、そんなこと真紅達に聞けばいいかしら。なんでカナに聞くのかしら?」

ジュン「え? ……あー、それは……」

金糸雀「?」

ジュン「…………なんでもない」 プイ

金糸雀「!?」

金糸雀「なんでかしらなんで内緒にするかしら!?」 グイーッ

ジュン「だぁーっ!! なんでもないったらなんでもない! 服が破れちゃうだろうが!」 デコピンッ

金糸雀「いたっ! や、やったわねジュン! カナの旋律を聞くかしらーー!!」

ジュン「おいやめろそれはマジでヤバイ!」

【おわり】

冬扇さんの同人誌読んだらヤル気出てきた(意味深)

【蒼星石と箱庭】


ピンポーン

蒼星石「ん?」

ピンポーン

蒼星石「(……どうしようかな。皆お昼寝中だし、ジュンとノリは出かけてるし……出ない方がいいかな)」

ピンポーン

蒼星石「(……ちょっとぐらいならいいかな)」 pi

蒼星石「はい」

『あ、こんにちはー、私ジュンジュン……じゃなかった、桜田ジュンくんの友達なんですけどー』

蒼星石「(この声は……)」

蒼星石「……みっちゃんさん?」

みつ『あら? その声は蒼星石ちゃん?』

蒼星石「うん」

みつ『やっほー、元気?』

蒼星石「うん」

みつ『うふふ、新作のお洋服持ってきて正解だったわ~。あ、でも、蒼星石ちゃんが出るってことは……』

蒼星石「ジュンとノリはまだ帰ってきてないよ」

みつ『やっぱり……』

蒼星石「約束でもあるのかい?」

みつ『うーん、約束といえば約束だけど……どうしよう』

蒼星石「……せっかく来たんだから、紅茶でも飲む?」

みつ『え、いいの?』

蒼星石「僕もちょうど暇だったんだ。遠慮せずに、どうぞ」


~~


蒼星石「(…………遠慮せずに、とは言ったけど……)」

みつ「きゃー! やっぱり似合うわ! 可愛いっ!」

蒼星石「そ、そうかい」

みつ「うんうん、お顔がキリッとしてるからシックな服しかダメかもと思ったけど、やっぱりフリルたっぷりのドレスも似合うじゃない!」

蒼星石「あの、そろそろ着替えても」

みつ「そうね! じゃあ、次はコレ!」 バン‼︎

蒼星石「…………」


~~

みつ「ふい~、蒼星石ちゃんありがと! これでまた創作の幅が広がった気がするわ!」 ツヤツヤ

蒼星石「はは……」

みつ「うーん、それにしても、ジュンジュンなかなか帰って来ないわねえ」

蒼星石「ジュンは、最近遅くまで学校で勉強しているみたいだよ」

みつ「へー……あ、そっか受験かぁ。懐かしいなぁ」

蒼星石「懐かしい?」

みつ「まあ、私も一度は通った道だし。あの頃は高価なお人形さんなんて手が出せなかったけど、こんなふうにお喋りできるようになるなんて……」 ウットリ

蒼星石「ふうん……」

みつ「そういえば、薔薇乙女の皆はここに来る前はどこにいたの?」

蒼星石「いろいろさ。王様のところとか、貴族とか……まあ、富裕層の人間の方が多かったかもね」

みつ「まあ、伝説の薔薇乙女だものね。欲しがる人は大金を投げ打ってでも欲しがるでしょうし、そう考えると当たり前よね」

みつ「あ、でも、もっと前は皆であそこにいたんでしょ? なんて言ったかしら」

蒼星石「……箱庭のこと?」

みつ「そうそれ! それってどんなところなの?」

蒼星石「箱庭は……なんでもある場所さ」

みつ「なんでも?」

蒼星石「普通に草木や、庭や、小川があって、ベッドも食べ物もあったし、僕達の欲しいものはなんでもあったよ」

みつ「へえ……」

蒼星石「翠星石なんか、今よりも僕にいつもべったりで、雛苺は真紅とよく一緒にいたかな。水銀燈はいつも一人になりたがっていたけど、金糸雀があれこれと世話を焼こうとして、結局最後は皆で集まっていたかな」

みつ「ふうん。でも、今の翠星石ちゃんはどっちかといえばジュンジュンにべったりのような……」

蒼星石「…………」 ジト

みつ「(あれ、やば、地雷?)」

みつ「あーでもあれかも! 結局一緒の時間が長いのは蒼星石ちゃんよね! うん!」

蒼星石「…………」

みつ「あー……う……」

蒼星石「…………ふふ」 クス

みつ「へ?」

蒼星石「そんなことで怒るほど、僕は子供じゃないよ。見た目よりずっと長い時間を生きてるんだから」 クスクス

みつ「」 ポカン

蒼星石「ふふ、からかってごめんなさい。ジュンが言うには、最近の僕は従順じゃないらしいね」 クスクス

みつ「な…………」 プルプル

蒼星石「ん?」

みつ「なんて可愛いのかしらーっ!!」 ガバチョ

蒼星石「!?」

みつ「フリッフリのゴスロリドレスなのに悪戯っぽくて小悪魔チックな微笑みってそれなんてギャ・ッ・プ・萌・えぇええーー!!」 スリスリスリスリスリスリスリスリグルングルングルングルン

蒼星石「わ、わっ」

みつ「きゃー! やっぱり薔薇乙女最高よー!! こんな可愛いお人形さんとお喋りできるなんてー!! お持ち帰りしたいわーっ!!」 ギュゥーーーッ‼︎

蒼星石「ぐ、ぅぐ……!?」 モガモガ

みつ「こんな可愛い娘達のドレスなら、ジュンジュンに言われなくたっていくらでも作ってあげちゃうわー!」 ポーンポーン

蒼星石「ちょ、み、っちゃ、さっ……!?」

みつ「はっ!? ああっ、ごめんなさい!! 私ったらつい興奮しちゃって!? 大丈夫!?」 パッ

蒼星石「だ……大じょぅぶっ……」 プルプル

みつ「だ、大丈夫じゃない!?」

蒼星石「と、取り敢えず……」 プルプル

みつ「な、なに!? 洗面器!? お水!?」 サスサス

蒼星石「暫く僕から離れてくれるかな……草笛さん」

みつ「(あ……心に、壁ができた……)」



【おわり】

みっちゃんさんはどんなアプローチしても薔薇乙女のことばっか考えてて気づかなそう
だから嫁き遅rん?なんかバイオリンの音が…

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