婆「桃から男の子が!」爺「竹から女の子が!」(78)

昔々、あるところに爺さんと婆さんが住んでおって、
爺さんは山へ芝刈りに、婆さんは川へ洗濯に行きました。


婆「でっかい桃が流れてきたので持ち帰った」

婆「爺さんが帰ってくる前に切り分けてしまいましょ」サクッ

男の子「おんぎゃああ」

婆「なんと、桃の中から男の子が!?」

その頃、爺さんは

爺「何か光る竹を見つけた」

爺「一体中に何が?」スパッ

女の子「・・・」

爺「何ィーッ!竹の中から女の子が!?」

そして時は経ち・・・

かぐや「お兄様!お兄様!」

桃太郎「ん、どうしたんだい、かぐや?」

かぐや「えへへー」ギュー

桃太郎「も、もう、かぐやはいつまでたっても甘えん坊だなあ」

かぐや「私がお慕いするのはお兄様だけですよ♪」


爺「うむ、大きく育ってくれて何よりじゃ」

婆「将来がちぃとばかし不安じゃがの・・・」

爺「血は繋がってないからありじゃろ?」

婆「いやいやいや」

そんなある日

浦島太郎「結婚してください!」

一寸法師「結婚してください!」

金太郎「結婚してください!」


かぐや「・・・えぇー・・・?」

桃太郎「・・・」

かぐや「(ど、どうしましょう・・・)」

かぐや「(私がお慕いするのはお兄様だけですのに・・・)」

かぐや「(ここは無理難題を言って諦めてもらいましょ)」

かぐや「えっと、まずはそこの釣竿持った人」

浦島太郎「はい」

かぐや「海の底の竜宮城にあるとされる玉手箱を持ってきてくださったら結婚を考えてもよろしいですわ」

浦島太郎「なんと、あの童話の中でしか出てこない玉手箱を!?」

浦島太郎「・・・いや、これもかぐや姫との結婚のため!」

浦島太郎「この浦島太郎、見事玉手箱を手に入れてしんぜよう!」

かぐや「え・・・うん」

かぐや「(どうしよう、あきらめるどころかやる気満々だわ)」

桃太郎「・・・」ポリポリ

かぐや「じゃあ次、そこの小っちゃい人」

一寸法師「はい」

かぐや「まず大きくなって来い、話はそれからだ」

一寸法師「そんな無茶な」

かぐや「無茶を押し通すくらいの人でなければ結婚できませんわねー」

一寸法師「ぐぬぬ・・・だがこれもかぐや姫との結婚の為なり!」

一寸法師「相わかった!この一寸法師、貴女のため、立派な背丈になってみせよう!」

かぐや「え・・・えぇ」

かぐや「(どうしよう、このちんちくりんもやる気満々じゃないの)」

桃太郎「・・・」ソワソワ

金太郎「・・・」ワクワク

かぐや「さて・・・」

金太郎「・・・」ワクワク

かぐや「お前は帰れ」

金太郎「エェーッ!?何で!?」

かぐや「だって私、あなたみたいな筋肉ダルマ、好みじゃありませんの!」

金太郎「な、なんだとぉーッ言ったな!」

金太郎「こうなったらその自慢の怪力で無理矢理襲ってくれる!」

かぐや「え、ちょ」

ガシ

桃太郎「待て」

金太郎「むう、なんだお前」

桃太郎「お前みたいな野蛮な奴にかぐやを渡せるか!」

金太郎「ぬうぅ!ならばお前からまずボコボコにしてやる!キエェーッ」ブン

桃太郎「・・・その程度か」グググ

金太郎「何ぃ~~ッ俺のパンチを受け止めただとぉ~~ッ」

桃太郎「フンッ、ハァッ、セイヤァーッ!」ドカバキズドーン

金太郎「ギャヒイィーーーーッ!」

桃太郎「弱い!二度とかぐやの前に姿を現すな!」

かぐや「さすがお兄様!かっこいいですわ!」

金太郎「チ、チクショォーッ!」スタコラサッサ

その頃、浦島太郎

浦島太郎「とりあえず海に来たけどさ」

浦島太郎「まず竜宮城から無茶だよな」

浦島太郎「どうやって海底にいくんだよ全く」

浦島太郎「・・・ん?」


亀「あぁー、暇だ」

亀「何か面白いことねーかな・・・」


浦島太郎「(・・・たしか童話の中では亀を助けたお礼に竜宮城に連れて行ってもらったんだよな・・・)」

浦島太郎「(・・・チャンス!)」キラーン

浦島太郎「おい亀ェー!」

亀「な、なんだお前」

浦島太郎「へっへ、竜宮城に連れて行ってもらおうじゃないの!」

亀「え、やだよめんどい」

浦島太郎「んだとキサマァーッ!」ゲシ

亀「いてっ」

浦島太郎「いいから、竜宮城に連れてけー!」ゲシゲシ

亀「ちょ、蹴るのやめていたいってば」

?「何をしとる貴様ー!」

浦島太郎「え?」

男「鉄拳制裁!」ドゴォ

浦島太郎「ぶへぇっ!?」

男「大丈夫かい?」

亀「おお、ありがとうございます!」

亀「お礼に竜宮城へ連れて行きましょう!」

浦島太郎「!、り、竜宮城へは俺がぁー・・・」

浦島太郎「ガクッ(意識フェードアウト)」

・・・

男「お礼に玉手箱を貰ったぞ」

男「・・・乙姫様には絶対開けるなと言われたが気になるな・・・」

男「開けてしまおうk」

浦島太郎「もらったぁー!」バキィ

男「ぐへぇっ!?」バタッ

浦島太郎「へへっ待ち伏せしてりゃあいつか来ると思ってたぜ」

浦島太郎「さぁて、この玉手箱、持ち帰ってやろうじゃないの」ヒョイ

かぐや「・・・まさか本当に持ち帰ってくるなんて」

浦島太郎「ささ、どうぞお納めください、さあさあさあ、遠慮なーくお納めください!」

桃太郎「・・・」

かぐや「・・・ところで、その箱、中に何が入ってますの?」

浦島太郎「え・・・さあ?」

かぐや「ちょっと開けてみてくださいまし」

浦島太郎「はい」パカ

ボワァァ

浦島太郎「うわ、煙!?」

・・・

浦島太郎「ゲホゲホッ何なんだ一体・・・」

浦島太郎「って何じゃこりゃぁーッ!ヨボヨボの爺さんになっちまったぁー!」

浦島太郎「ってかここどこだ?さっきまでかぐや姫の家にいたはず、こんな豪邸の庭では」

見回り「うむむ!何奴!」

浦島太郎「あ、あの、ちょっと訳アリで」

見回り「不法侵入とは不届きな!来い!」グイ

浦島太郎「待ってぇーッ!ひ~~ん!」

かぐや「・・・消えてしまいましたわ」

桃太郎「どこに行ったんだろう?」

かぐや「・・・まあ、邪魔者が消えたのでよしとしましょう!」

桃太郎「う、うーん?」

その頃、一寸法師

一寸法師「うーむ・・・」

一寸法師「背を伸ばすって、どうすればよいのだろうか・・・」

一寸法師「某、困ったでござる」

姫「・・・あら?」

一寸法師「む?」

姫「あらあらまあまあ!」

一寸法師「な、何か?」

姫「何とかわいらしいのでしょう!」

一寸法師「えっ」

姫「こんな手乗りサイズのかわいい小人さんはぜひお持ち帰りしないといけませんわね!」

一寸法師「ちょっま」

姫「よいしょ」ガシ

一寸法師「あ、離して」

姫「帰ったらまず着せ替えましょう!」ルンルン

一寸法師「お助けぇー!」

姫の家

一寸法師「捕まってしまったでござる、どうしよう」

一寸法師「このままじゃ何をされるかわからん」

一寸法師「まずこの檻から出なければ・・・」

ガチャ

お手伝い「はあ、姫様にも困ったものだわ」

一寸法師「む、そなたは?」

お手伝い「私はこの家に仕えてる者よ」

お手伝い「それよりごめんなさいね、うちの姫様ったら、かわいいものに目がなくって」

一寸法師「ふ、ふむ」

お手伝い「今出してあげるわね」ガチャ

一寸法師「うむ、かたじけない」

お手伝い「今度は捕まらないようにね」

一寸法師「心得たでござる」

一寸法師「ふう、酷い目にあったでござる」

一寸法師「さて、どうやって背を伸ばすか・・・」


鬼「・・・ふーむ」

鬼「ここの姫様は美しい、嫁にしたいのう」

鬼「しかし、守りが固い。どうやってさらえばよいか」グシャ

一寸法師「ぎゃああああああああああ!」

鬼「ん?なんか踏んだ?」

一寸法師「死ぬかと思ったでござる!」

鬼「だから悪かったって!」

鬼「詫びにこれやるからよ!」

一寸法師「む?これは何でござるか?」

鬼「これは打ち出の小槌っていうんだ」

鬼「振るうと何でも好きなものが出るんだぜ!」

一寸法師「何と!」

一寸法師「そ、それではこれを使えば某の背も伸びるでござるか!?」

鬼「おう!もちろん伸びるぜ!」

一寸法師「やったでござる!」

鬼「じゃ、俺はもう行くぜ!」

一寸法師「かたじけのうござる!」


一寸法師「さて、早速振るって某の背を・・・」

一寸法師「・・・」

一寸法師「大きすぎて振るえないでござる」

一寸法師「引きずって持ち歩くので精一杯でござる」

かぐや「・・・これを振るうと背が伸びる?」

一寸法師「然り」

一寸法師「さあ、早く某の背を伸ばしてくだされ、さあ早く、さあさあさあ、遠慮なーく振るってくだされ」

かぐや「う、うーん・・・」

桃太郎「・・・」

姫「おおきくするだなんてとんでもない!」ヒョイ

かぐや「あ、小槌が」

桃太郎「街の姫様じゃないか、なぜこんなところに」

一寸法師「げぇーッ!姫!」

姫「逃げては駄目ではありませんか、一寸法師さん」ヒョイ

一寸法師「あ、離して」

姫「お手伝いさんにもきつーく言っておかなくちゃね」ルンルン

一寸法師「お助けぇー!」

かぐや「・・・行ってしまいましたわ」

桃太郎「何だったんだろう?」

かぐや「・・・まあ、邪魔者が消えたのでよしとしましょう!」

桃太郎「う、うーん?」

鬼「・・・ふーむ」

鬼「姫の後を着けてみれば、見事なべっぴんさんがいるじゃねえか」

鬼「よし、標的変更!あやつをさらって嫁にしよう!」



かぐや「はぁー・・・」

かぐや「月がきれいですわね・・・」

かぐや「お兄様はいつ私に振り向いてくださるのでしょう・・・」

かぐや「・・・いえ、きっとお兄様は奥手なだけですわ!」

かぐや「これからはもっと積極的に・・・」

鬼「(今だ!)」ガサッ

かぐや「えっ」

きゃあああああああ!

桃太郎「どうしたかぐや!何があった!」

かぐや「お、お兄様!」

鬼「へっへっへ、このべっぴんさんは俺が貰った!」

桃太郎「むう!その姿形、貴様は鬼だな!」

鬼「いかにも!さあ、早く帰って結婚式だ!」

かぐや「お兄様ー!」

桃太郎「かぐやーーー!」

次の日

爺「本当に行くのじゃな」

桃太郎「はい、かぐやをさらった鬼めを懲らしめるため、旅に出ます」

婆「これを持ってお行き、きび団子じゃよ」

桃太郎「ありがとうございます、お婆さん」

爺「気をつけてなー!」

桃太郎「必ずかぐやを連れて帰ります!」


桃太郎「・・・待ってろかぐや、今助けに行くからな!」

・・・

犬「ここ掘れワンワン!」

おじさん「ん?ここに何か埋まっておるのかい?どれどれ」ザクザク

ピカー

おじさん「おぉ!これは大判小判の山ではないか!」

犬「ほめてほめて!」

おじさん「よくやったのう」ナデナデ

犬「ハフゥー」パタパタ

金太郎「はっはーん?」ズイ

金太郎「おいおっさん、いい犬持ってんじゃねえか」

おじさん「な、なんじゃおぬし!」

金太郎「ちいとばかし貸してくんな!」グイ

犬「キャンキャン!」

おじさん「ああ、シロ!」


金太郎「さあて、俺も金銀財宝を掘り当てて一攫千金を狙うぜ!」

金太郎「さあ犬!早く探し当てろ!」

犬「う、うぅ・・・」

金太郎「早くしないか!」ドカ

犬「あぐっ!」

犬「うぅ・・・ここ掘れワンワン・・・」

金太郎「ふむ、ここだな?どれ」ザクザク

プーン

金太郎「うわ、くせぇーッ!ゴミの山じゃねえか!」

金太郎「こんの役立たずがぁーッ」ドカ

犬「キャイン!痛いよう!」

桃太郎「お前何してる!」

金太郎「げ、お前は!」

桃太郎「かぐやに振られた腹いせに動物いじめをするとは!許せん!」

金太郎「ひい、腕っ節じゃあかなわねぇ!ここはずらかるぜ!」スタコラサッサ

桃太郎「ふう、大丈夫かい?」

犬「はふぅ、助かりました、ありがとうございます」

おじさん「おお、シロや!無事だったかい!」

犬「わふう、おじいさん!この人が助けてくれたんです!」

桃太郎「あなたの飼い犬ですか?」

おじさん「そうじゃ、何かお礼をせんといかんな」

桃太郎「実は今から鬼退治に行くんです」

おじさん「なんと、あの鬼をですかな!?」

犬「おじさん、僕も鬼退治に行かせてくださいワンワン!」

おじさん「シロ?」

犬「僕は命の恩人の桃太郎さんに恩返しをしたいのです!」

桃太郎「これは心強い」

おじさん「そうか・・・無事に帰ってくるんだぞ」

犬「行ってきますわふー!」


犬が仲間になった!

・・・

姫「あら、こんなところに柿の木が」

姫「この木に実っている柿、おいしそうですわ」

姫「でも私、木登りは出来ませんし・・・」

猿「ウキキッおいらがとってこようか?」

姫「まあ、本当ですか?それではお願いします!」

猿「任せな!ウキキッ!」ヒョイヒョイ

猿「うめー!ここの柿はいつ食ってもうまいぜ!」バリバリ

姫「あのー?そろそろ私にもくださいな?」

猿「・・・ああ、いいぜ」

猿「今からそっちに投げるからしっかりキャッチしてくれよ?」

猿「この熟れすぎて柔らかくなった柿をよぉ!」ブン

姫「ひゃあ!」ベチャ

猿「はは、ざまあねーなー!ウキキッ」バリバリ

姫「ああ、せっかくのお召し物が・・・お気に入りでしたのに・・・」

・・・

姫「あのエテ公、許すまじ!」

一寸法師「は、はぁ」

姫「というわけで今から復讐します、今から、そう今から」

一寸法師「そうでござるか・・・」

一寸法師「(早く逃げ出したい・・・)」

姫「あなたも手伝いますのよ!」

一寸法師「えっ」

猿「ぐがーっすぴーっ」

姫「あんのクソ猿め、気持ちよさそうに木の上で寝やがって」

姫「覚悟しなさい!この打ち出の小槌で成敗してやるわ!」

一寸法師「(それ、元々は某の・・・)」

姫「いでよイガグリ!それそれっ」ブンブン

栗「パイポー!」ヒュンヒュン

猿「んが!?なんだこれ、栗!?いてててててて」

猿「ひゃあ、たまらん、屋根のある場所へ待機だ!」

姫「今よ、一寸法師ちゃん!」

一寸法師「致し方あるまい・・・旅出のときに授かったこの針で」

一寸法師「ブスリ!」プスッ

猿「アギィーッ!?な、なんじゃぁーッ!?」

猿「ここは駄目だ、他の場所へ逃げよう!」

姫「とどめよ!出てこい臼!」ブン

臼「ドッスーーン!」ズシン

猿「ぎぃえええ~~~~!?」

猿「誠に申し訳ございませんでした・・・」ボロ

姫「さて、この赤尻、どうしてくれましょう」

桃太郎「んー?街の姫様じゃないか、どうしたんです?」

姫「あら桃太郎さん、ちょっと聞いてくださいよ」

カクカクシカジカ・・・


姫「というわけで、懲らしめてやったのです!」

桃太郎「そ、そうなのですか・・・」

桃太郎「(姫様は怒らせるとマジこわいからなー・・・)」

姫「ところで桃太郎さんは何をしているのです?」

桃太郎「これから鬼を退治しに行くのですよ」

犬「わふ!」

姫「まあ、そうなんですの?」

姫「!」

姫「いいこと思いつきましたわ」

姫「猿!今回の出来事の罪滅ぼしとして、桃太郎さんについて行って鬼退治の手伝いをしてあげなさい!」

猿「えー?」

姫「・・・」←小槌を構える

猿「わ、わかったよ・・・」

姫「よろしい、いいですわね、桃太郎さん?」

桃太郎「え、はぁ・・・」


猿が仲間になった!

・・・

鬼「ふふふ、いい嫁さんが手に入ったぜ」

鬼「今夜はご馳走だ、何にするかな」

ケーンケンケンケン

鬼「・・・ふむ、キジ鍋にしようか」

鬼「そこら辺の石ころを拾って・・・」ヒョイ

鬼「そーらよ!」ブン

ピギャア!

鬼「へへっ大命中!」

雉「キジ子おおおおおおおおおおおお!」

メス雉「キ、キジ吾郎・・・さん・・・」ガク

雉「ああ、そんな・・・いったい誰が石を・・・」

ガサガサ

鬼「お、いたいた」

鬼「バカな雉め、鳴かなければ石ころに当たらなかっただろうに」

雉「・・・お前か・・・」

鬼「ん?まだ雉がいたのか」

雉「お前がキジ子をやったのかああああああ!」

鬼「生憎だが、雉は一匹で十分だ」

鬼「引っ込んでな!」ドカ

雉「ぐふぅ!」ドサ

鬼「さて、さっさと帰ってこしらえないとな、色々とな!へへへへ」

雉「キ・・・キジ子・・・」

桃太郎「ん?こんなところに雉が倒れているぞ」

犬「酷いケガを負ってるワン!」

猿「おい、大丈夫か!?」

雉「・・・うっ・・・」

桃太郎「良かった、息はあるみたいだ」

雉「キジ子・・・」

猿「キジ子?」

桃太郎「おい、一体何があったんだ?」

雉「キジ子が鬼に・・・ぐっ」

犬「鬼だって!?」

雉「鬼を知っているのか・・・?」

桃太郎「ああ、今から鬼退治に行くんだ」

雉「!、なんだって!」

雉「頼む!俺も連れて行ってくれ!」

猿「でもよー、そのケガじゃあ・・・」

雉「俺は・・・キジ子の仇を取らなきゃならねぇんだ・・・」

雉「頼む・・・!」

桃太郎「・・・わかった」

雉「!」

犬「わふ、いいのかワン?」

桃太郎「ああ、一緒に頑張ろう!」

雉「すまねぇ、恩に着るぜ・・・!」


雉が仲間になった!

桃太郎「海にきたはいいが」

桃太郎「鬼ってどこにいるんだろう?」

犬「わふ!?、知らずに旅してたワン!?」

桃太郎「え、うん」

猿「まーこまけーことは後だ、おいら腹減っちまったぜ」

桃太郎「お前さっき柿食ってたんじゃないのか」

雉「ふむ、そういえばもう昼時か、俺も腹が減った」

桃太郎「そういえばお婆さんから貰ったきび団子があったな、じゃあお昼にしようか」

・・・

桃太郎「きび団子が一つ余った」

犬「・・・」

猿「・・・」

雉「・・・」

桃太郎「・・・(どうしよう?)」


亀「あー腹減った・・・」

亀「魚とるのめんどいなー・・・どうしよ」

桃太郎「ん?」

亀「お?」

亀「お前さん、いいもの持ってるじゃないか」

亀「おれっち、今腹が減ってるんだ、分けてくれないか?」

桃太郎「いいよ」ヒョイ

犬「あぁー!」

猿「最後の一個の!」

雉「きび団子が!」

亀「ぷはぁー、助かった」

亀「お礼に竜宮城に連れて行ってあげよう!」

桃太郎「今それどころじゃないから別にいいよ」

亀「え・・・そう」

亀「ところで団体さんで何してるん?」

犬「今から鬼退治に行くんだワン」

猿「でもおいらたち、鬼の居場所がわからないからさ」

雉「飯食った後どうしようかなーと思ってたところだ」

亀「鬼?そいつなら多分鬼ヶ島にいるよ」

犬「わふ!ほんとに?」

猿「その鬼ヶ島ってどこにあるんだ?」

亀「海の向こう」

雉「俺なら飛んで行けるんだがな・・・」

亀「・・・そうだ」

亀「竜宮城に連れて行く代わりに鬼ヶ島に連れて行ってあげるよ」

桃太郎「本当に?ありがとう!」

そして鬼ヶ島

亀「おれっちここで待ってるから、早く帰ってきてね」

桃太郎「ありがとう、よし行くぞ!」

三匹「おー!」

亀「(にしても四人分は重かった・・・あの鳥、何で飛んでいかねーんだよ)」

桃太郎「かぐやー!助けに来たぞー!」

かぐや「!、お兄様ー!」

鬼「むむ?おめぇあの時の」

桃太郎「かぐやを返してもらうぞ!」

犬「命の恩人の桃太郎さんのために!」

雉「キジ子の仇!今討つ!」

猿「え、えーと・・・」

鬼「ふん、愚か者どもめ」

鬼「返り討ちにしてやろう!」

・・・

鬼「今思った」

鬼「4対1は無理だわ」ボロッ

桃太郎「かぐや!大丈夫か!」

かぐや「お兄様ー!」ダキッ

かぐや「私、お兄様が助けに来てくれるって信じてました・・・ぐす」

犬「それで、こいつはどうするワン?」

桃太郎「そうだな・・・」

鬼「ひぃ!」

鬼「お、俺が集めた財宝を渡すから!」

鬼「命だけは勘弁してくださぁ~~い!」

桃太郎「別に命を取るつもりはなかったけど・・・」

桃太郎「くれるっていうんなら貰っておこう」



こうして桃太郎とかぐやはお爺さんとお婆さんが待つ家へと帰り、

亀「一人増えてるー!」


鬼からかっぱらった財宝を足掛かりに後世に長く続く金持ちとなって

末永く幸せに暮らしましたとさ


かぐや「お兄様♪」

桃太郎「あ、うん」


そして末永く爆発しろ

めでたしめでたし

出典

桃太郎
竹取物語
浦島太郎
一寸法師
金太郎
花咲じいさん
猿蟹合戦
雉も鳴かずば撃たれまいに


書き溜めたら思ったより長くなった
終盤適当ですまんね
見てくれた人ありがとう

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom