勇者「何その物騒なイベント。」
戦士「半分くらいはわかってるだろ?」
勇者「オンラインハンティングの何か、だろ?」
戦士「そうそう、それのオフ会のことよ。」
勇者「オフ会…?」
戦士「要はゲームで関わった人と、リアルで会うみたいな。」
勇者「それ危なくね?」
戦士「ゲームで平和信じたやつの言葉じゃねーよ。」
勇者「まあ、実際に平和にはなったけどね。」
オンラインハンティング
RPGでありながら明確なボスなどはおらず
自給自足生活を送るオンラインゲームである
動物を狩ったり、栽培したり、グループを作ったり
全国にプレイヤーは1500万人以上
また、プレイヤーに魔族等のモデル追加
狩りも生活のために行われるという
人と魔物の戦いを忘れられる世界観から
魔族のプレイヤーも多数存在することが確認されている
勇者「今夜もオンラインハンティングやろーぜ」戦士「おk」
の続編となります
いつもチェックしているまとめサイトに偶然これがまとめられており
コメントなどを参考に続きを書いてみることにしました
私の文章力はお粗末なので、過度な期待はしないことをオススメいたします…
媒体は魔道球(魔法力で映像や文字を映し出す媒体)が主に使われている
今では魔力で遠くと交信する携帯交信機や、本型魔道映写機などが普及しており
そちらでもプレイが可能
携帯交信機は魔力の届きにくい森や山以外では重宝する
本型魔道映写機は家庭に一台あるかないか、宿屋では標準搭載もされていることがある
ちなみに勇者らは野宿時は交信機、宿屋では映写機を借りてプレイしていた
今話題のオンラインハンティング、と並ぶ大きな話題があった
国王と魔王が同日に和平の手紙を送ったのである
この出来事を神の導きだと司祭は説き
両陣営の反対派も大半が和平に従い始めた
今は勇者を中心とした人魔連合警察による、犯罪者の逮捕、凶暴な魔物との譲歩が行われている
戦士「集めるのはグループの面子だけの予定だからさ。」
勇者「あのみんななら…いいかな。」
戦士「よっしゃ!これであいつ以外全員参加だな!」
勇者「あいつって?」
戦士「神。」
勇者「あー…。」
戦士「忙しいのだ。って言われたけど。」
勇者「普通に会えないよなあれじゃ…。」
戦士「ああ。」
魔法使い「何の話してるの?」
僧侶「おはようございまふ…。」
勇者「二人ともおはよ。オンラインハンティングの話だよ。」
僧侶「あっ、その話でしたか!」
魔法使い「っとその前に、二人に話しておくことがあるんだけど…。」
戦士「なんだー?」
魔法使い「き、昨日…ちょっと興味があったから…試しにやってみたわ!」
勇者「オン狩り?」
魔法使い「えっ?」
戦士「突然略すんじゃねえよ。オンラインハンティングだろ?」
魔法使い「そ、そう!」
勇者「おー!そうなのか!じゃあ一緒にやろうぜ!」
僧侶「私も混ざりたいです!」
戦士「おっけおっけ、教えるよ。」
勇者「グループにも混ぜるよ!」
魔法使い「えっと…実はもうグループには入ったのよね。」
戦士「ありゃ、そうなのか…残念だな…。」
勇者「なんてグループよ。」
魔法使い「それが…テンパっちゃって…。詳しいこと覚えてないのよ…。」
勇者「そうか…。で、どうだ?楽しかったか?」
魔法使い「少ししかできなかったからわからないけど…楽しそうだった!」
戦士「ならよかった!」
魔法使い「それで、オフ会っていうのに誘われたんだけど…。」
勇者「マジ?今俺らもその話してたんだ。」
魔法使い「場所は王国の酒場らしいわ。」
戦士「俺らもそこ!」
魔法使い「日程は明日…。」
勇者「俺らも!」
魔法使い「凄い偶然ね…。」
勇者「だなー。どうせなら行ってこいよ!俺ら別のグループからちゃんと見守ってるから!」
戦士「魔法使いに何かしようとする輩がいたら俺らが助けるぜ!」
魔法使い「ふふ、心強いわっ!」
僧侶「うー…私も混ざりたい。」
勇者「おっと、すまんすまん。僧侶は今晩魔法使いに聞いてログインしてみてくれ。」
戦士「だな、そろそろ時間だ。夜は別室だし、魔法使い頼めるか?」
魔法使い「いいわよ!基本的なことくらいなら問題ないわ!」
勇者「ついでに魔法使いがグループに許可もらえたら、そこに招待してもらうといいぞ!」
戦士「魔法使い一人じゃ心細いだろうしな。」
魔法使い「そうね…僧侶がいると嬉しいわ。」
僧侶「はいー。できたらそのグループに入れてもらいます!」
勇者「じゃせめてフレ登録だけでもしとこうぜ。」
魔法使い「そんな機能もあるのね?」
戦士「ユーザー検索で俺らのキャラ名でかけて、申請しといてくれ。承認するから。」
魔法使い「わかった。じゃあキャラ名教えて?私は…
国王「四人とも、待たせたの。」
勇者「っと、話は後だ。」
国王「ん?何か大事な話をしていたのか?」
戦士「い、いえ…。」
僧侶(ゲームの話だなんて言えませんね…。)
国王「今回は勇者一行を交えた、人魔の代表会議じゃ。ワシらに対しては構わぬが、魔族に失礼はないようにの?」
勇者「ははっ。」
大臣「魔王様と、側近様がお見えになりました。」
司祭「こちらへ。」
魔王「うむ、失礼する。」
側近「失礼いたします…。」
兵士長「こちらのイスにお掛けになってください。」
魔王「わかった。」
国王「こたびは、和平を結んでいただき感謝する。」
魔王「こちらこそ、感謝の言葉しかない。」
国王「互いに、相手のことを誤解していた節があったことを知った。勇者が町で聞いた声のおかげで、遅くなってしまったが気づくことが出来た。」
国王(あと…ゲーム…。)
魔王「私も、とある知り合いからそのような話を聞いてな。信頼できる者ゆえ、信じてみることにした。」
魔王(ゲームの友達なんて言えない…。)
国王「同じ日に手紙を送るという、奇跡のような出来事のおかげで、周りの納得も早くに得ることが出来た。」
魔王「ああ、とても嬉しかったよ。だから、国王殿とも緊張せずに話せる。」
国王「なんというか、長い付き合いのような気さえする。…変なことを言ってすまないな。」
魔王「ふふ、私も同じことを感じていた。変などとは思えぬよ。」
国王「そうだ、今回のことに大きく貢献してくれた、勇者の紹介がまだであったな。」
勇者「私が勇者です。こちらが仲間の戦士、魔法使い、僧侶です。」
魔王「お前たちか。ふふ、私を倒すため派遣されていたそうだな。」
勇者「当初は…。しかし、道中で様々な出会いをし、考えが変わりました。可能であれば、話し合いで解決したいと。」
魔王「そのように思ってくれていたこと、嬉しく思う。」
側近「…うぅ。」
大臣「そ、側近殿?何ゆえ泣かれるのです?」
魔王「彼女はずっと、この日を待ち望んでいたのだ。」
側近「も、申し訳…。このような席に…」
司祭「良いのです側近様。嬉しき時に流す涙を、無礼だと思う者はおりません。」
側近「司祭…様…。」
司祭「悲しき場に悲しき涙を流すように。嬉しき場に嬉しき涙を流すのは自然なことでございます。」
魔王「司祭殿…。」
司祭「涙がこの場を壊すのではないかと思われるのはわからないわけではありませんが。」
大臣「そうでございます。私は既に…泣いて…おりますぅぅぅ…。」
魔王「私も、涙が零れてきた…。」
国王「ワシも…止まらん…。」
勇者「皆で、最高の笑顔と最高の涙を…!」
戦士「平和、万歳!」
魔法使い「共存、万歳!」
僧侶「ばんざーい!」
兵士長「万歳!」
兵士長(何故だろうか…。私だけ仲間はずれのような気がしてならない…。)
兵士長じゃなくて騎士長でした…
勇者「いやぁ、式典終わったなぁ。」
戦士「ああ、マジ泣きしちまったわ。」
魔法使い「平和って…いいわね…。」
僧侶「そうですねえ…。んむ、眠くなってきました…。」
勇者「もうこんな時間だしな。」
戦士「解散だ解散。明日はオフ会だし、ちゃんと寝ておかねえと。」
魔法使い「私もそうだわ…。僧侶、ちゃちゃっとログイン済ませるわよ!」
僧侶「ふぁーい…。」
勇者「あれ?なんか忘れてるような…。」
魔法使い「ん?何か忘れてる気がするわ…。」
勇者「まあいっか。」
戦士「おーい、明日の最終打ち合わせすっぞ。」
勇者「おk、ログインするわ。」
-ゆう さんが ログイン しました-
-筋肉 さんが ログイン しました-
魔法使い「これで登録完了ね。じゃあグループに聞いてみるわ!」
僧侶「はーい。」
-まほ さんが ログイン しました-
-そうちゃん さんが ログイン しました-
国王「立場バレるのはまずいけど、みんなにお礼言いたい…。さりげなく言おう。」
国王「あ、でも明日のオフ会でバレるのか…。サプライズにするかな?」
-ヒゲ さんが ログイン しました-
大臣「まだ涙が止まらんわい…。明日は直にカイザーたちに謝るぞ!」
-モフチョ さんが ログイン しました-
側近「魔王様ぁ…。」
魔王「いいかげん泣きやまんか…。」ナデナデ
側近「もっと撫でてください…。」
魔王「う、うむ…。」ナデナデ
側近「えへへ…明日が楽しみです。」
魔王「ふふ、そうだな。魔王が来るとは…驚かせてしまうかもしれんが…。」
側近「きっと大丈夫ですよっ。」
魔王「何故そう思う?」
側近「だって、ずっと一緒に戦ってきたんですよね?」
魔王「…ふっ。それもそうだな。ありがとう、側近。」
側近「いえいえ。最終確認、ログインしましょう?」
魔王「ああ。」
-カイザー さんが ログイン しました-
-めいめい さんが ログイン しました-
ゆう「こんー」
筋肉「ばんー」
ヒゲ「わふっ…って何やらすじゃ」
モフチョ「やらせてないやらせてないわ」
カイザー「おっす」
めいめい「こんばんはっ」
ゆう「おーす」
ヒゲ「めいめい、大分アクティブになったね」
カイザー「例の和平の話聞いてからすっかりこれ」
モフチョ「よかったなあ…。あ、また涙が…」
ゆう「モフチョwww俺の胸で泣けよ」
モフチョ「ゆうイケメンすぎわろりんぬwwww」
ヒゲ「でもまあ、マジでよかったよな和平」
カイザー「ああ」
ヒゲ「みんな、サンキューな」
ゆう「ヒゲどした?」
ヒゲ「いやお前らのおかげでワシの中の固定観念払われたっつーかな」
カイザー「それは俺もあるんだけど」
筋肉「おいおい、ネットの情報鵜呑みにしすぎたら危険だっつの」
ゆう「今回は事実だからよかったけどさ」
ヒゲ「お前らがワシに嘘つくなんて思ってない」
カイザー「完全同意」
筋肉「…なんか、いいなーこういうの」
ゆう「…だな」
めいめい「私、このグループに入れて幸せです」
モフチョ「俺も俺もよ…これ以上泣かせないでwww」
ヒゲ「明日のオフ会、楽しみにしてるわ」
ゆう「おう!」
ヒゲ「お前らびっくりするかんな」
カイザー「おっ、俺の方がびっくりさせる自信あるけど?」
ゆう「俺も結構あるかな」
筋肉「え?じゃあ俺も」
モフチョ「俺も俺も」
めいめい「えー…じゃあ、私も?」
「「「どうぞどうぞ」」」
めいめい「っておいーw」
ヒゲ「使い方なんか違うwww」
カイザー「ノリよノリ、誰かを不快にさせない限りノリでやればおっけーなのよ」
まほ「あ、あのー…」
ゆう「まほおっすー」
ヒゲ「おいっすー」
カイザー「いっすいすー」
まほ「えっと…あの…」
ゆう「…ノリは誰かを置いていかない程度にしような」
カイザー「反省するわ」
まほ「あの、友達をグループに迎えたいんですけど、いいですか?」
ゆう「マジで?大歓迎よ!」
ヒゲ「ワシらについてこれるかの?」
まほ「その子明日のオフ会も来るらしいです!」
ゆう「うっはチャレンジャーwww」
筋肉「まあ国の酒場だし、不安は少ない、よな?」
まほ「私ももちろん、参加します!」
めいめい「私もですよ!」
ヒゲ「二人と友達危険すぎwww知り合ったばかりの奴らとオフ会www」
まほ「大丈夫ですー、用心棒がいるんで」
モフチョ「急展開、まほちゃん何者よ」
めいめい「私は、カイザーさんがいるから…」
ヒゲ「おいおい、見せつけてくれるのう」
カイザー「(勝ち誇った顔」
めいめい「///」
ゆう「マジかよ、リア充め爆発」
まほ「憧れるなあ…」
ヒゲ「まあとにかく、明日はみんなで集まって!新人二人、じゃなくて今度は三人か?の育成やるぞー」
ゆう「いぇー!」
カイザー「これからも、よろしくな!」
ヒゲ「もち!」
司祭「あああ…神よお許しくださいませ…。罪を告白いたします…。」
司祭「普段から敬語ばかりで疲れてしまい、ゲームの中でくらい悪ぶりたいと思い…。」
司祭「何かかっこいい名前はないかと思ったときに真っ先に思いついたのが…『神』だったのです…。」
司祭「あなた様の名をゲームとはいえ騙るとは…なんとも許しがたい…。」
司祭「これからもこの身は、国のため、あなた様のために捧げます!」
司祭「どうか、愚かな私めの一時の罪を…許したまえ…。」
-神 さんが ログイン しました-
神「用があればいつでも呼べ」
おしまい
翌日互いに顔を見合わせながらも楽しくオフ会をする面々と
偶然居合わせた司祭が合流し、この場にいない『神』の話題の度に落ち着きがなかったのは
また別のお話
終わらせたものを無理に続けると勢いが落ちる法則…
ですが、見てくださった方々に背中を押していただき思い切って続きを書きました
タイトル詐欺になってしまったかもしれません…
オフ会自体は今までの空気を壊しそうで、自分の実力ではとても無理だと思い
オフ会までの流れは思いついたのでこうして書いてみました
前回を読んでくださった方々が今回も楽しんでいただけていれば幸いです
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