男友「え?だれー?」
男「・・・」
男友「お前の事だからどうせ同級生だろ、年上も年下も駄目つってたもんな」
男「あぁ」
男友「てか諦めるってなんだよ~相手にもう彼氏がいるとか?」
男「・・・女、なんだよ」
男友「え・・・あのいじめられてる女さん?」
男友「へぇ~彼氏いたんだ」
男「は!?そうじゃねーよ!!」
男友「なに、まさか最近いじめられだしたから諦めるって・・・?」
男「や、だってさ・・・見てると耐えられないんだ・・・」
男友「本当に?そんなの助けたらいいじゃんか」
男「助けようにも原因が分からん。もしかしたら女が本当に何か悪いことをした可能性だって・・・」
男友「建て前なんかいいよ、ようするにいじめられてる子を好きな自分が嫌なんだ」
男「そんなことは・・・」
男(いや、そうだ。図星だ)
男(俺はこんな駄目な俺を叱って欲しかった)
男「・・・」
男友「情けないなぁ」
男「・・・あぁ、本当に・・・」
男友「・・・俺がいじめの原因探ってこようか」
男「え!?」
男友「そんで女さんがたいして悪いことしたようでなかったら、好きなままでいようぜ!!」
男「・・・おまっ、いつからそんな優しい奴に」
男友「いやーお前の片想いとか小学生ぶりじゃん?面白くてさぁ」
男「あっそう・・・」
男「でもどうやって探んの?誰かに聞く?」
男友「そうだな、何人かに聞いてみる」
男「じゃ、俺も・・・」
男友「お前・・・誰に聞くつもり?」
男「えっ?そ、そりゃウチのクラスのギャル男にでも」
男友「馬鹿か!!いじめてる側の人間じゃねーか」
男「え?」
男友「こういうのは第三者に聞くのがいいの。お前は何もしないで大丈夫だ、心配しないでくれ」
男「え・・・あ、うん」
―翌日放課後―
男友「隣のクラスの女子3人から聞いてきた」
男「女子3人も?」
男友「女って噂好きだけど、信憑性に欠けるから。一応3人に聞いて合致した部分だけ信じようかと」
男「そーなの・・・」
男友「で、話を聞いたら見事に3人とも口をそろえて」
男友「ギャル男のせいだ。と言った!!」
男「ギャル男?」
男友「ギャル男はなぜか女さんを嫌いならしい」
男「えー・・・なんでだ・・・」
男友「まぁ、それは置いといて。そしてギャル男がモテてるのは見て分かるよな?」
男(うーん?)
男友「そしてモテるギャル男には取り巻きがいる!」
男「あーギャル女とかビッチ女とか?」
男友「そう!そしてギャル男が〝女さんが嫌い〟と言っているのを聞いた取り巻きは!!」
男友「〝アタシも嫌い~〟などと言って男に気に入られようとしたらしい」
男「へー・・・」
男友「調子に乗った取り巻きは、いじめを利用してさらに男との結束を深めようとしている」
男「俺には理解できない・・・」
男「女の行動は本当に理解できない・・・」
男友「そうか?分からんでもないけど」
男「俺は女をなるべく見ないように努力してるんだ」
男友「はぁ?」
男「あの団体行動と会話を見てるとモヤモヤする!」
男友「そ、そうなのか」
男友「え?じゃあなんで女さんを好きに?」
男「それはだな」
男友「うん」
男「・・・優しいからだ」
男友「・・・それだけ?」
男「でも実際そうだろ!?」
男友「んー優しいかどうかは知らないけど・・・顔、可愛い方かな」
男「あー可愛いよな」
男友「惚れてるなぁ」
男友「でも、可愛いって言ったら幼馴染さんも可愛いじゃん!!」
男「はー?」
男友「優しいし、運動はまぁまぁ、勉強も割りとできて!」
男「アイツはちげー・・・」
男友「贅沢だな、身の程を知ればいいのに」
男「いやいや分かってるけどさぁ・・・」
男友「・・・で、女さんのいじめをとめるには、ギャル男を止めればいいわけだが」
男「理由が分からないのに、止めようが・・・」
男友「そうだな・・・アレ?」
男「ん?」
男友「あの花壇の所にいるの、ギャル男と女さんじゃ」
男「ほんとだ・・・」
男友「窓から見てようぜ、あんま顔だすなよ」
男「オッケー」
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