幼「本音大会?何それ」(348)

男友「本音大会やろーぜ」

幼「本音大会?何それ」

男友「その名の通り本音を言ってしまう大会です」

チャラ男「興味深いね」

男「何言ってんだこいつ」

ギャル「ほんと、わけわかんない」

幼友「そ、そんなことないよ!楽しそうだよ」

男友「ありがと幼友!今年は例年に加えて2人多く参加してるから楽しい企画を考えたんだけど」

幼友「う、うん。どういたしまして…」///

チャラ男「ということは、毎年大晦日にこういう行事を催してるのかい?」

幼「そうよ。去年はツイスターゲームだったわ」

男「その前は闇鍋大会だったな」

ギャル「闇鍋って…」

幼友「あはは、その時は受験生で、もう見たくもないからって筆記用具とか入ってたよ」

チャラ男「そ、それは楽しそうな鍋だね」

男「一応言っておくが、夕飯は別で食べたからな。むしろ、闇鍋の中に食い物入ってなかったわ」

ギャル「それ、ただ物を煮込んでるだけじゃん…」

チャラ男「毎年こういう行事を誰が企画してるんだい?」

男友「俺だよ。俺が企画担当、男が場所用意担当、幼と幼友が夕飯担当に割り振ってんだ」

チャラ男「なるほど、あの美味しい料理は幼と幼友が用意してくれてたのか」

男「俺は毎年大晦日になると温泉に泊まりに行ってくれる両親のおかげで仕事なしさ」

ギャル「ということは、私とチャラ男にも割り振ってあるの?」

幼「今年が初参加ってことで免除よ。来年も参加するなら割り振るつもりだけど」

チャラ男「なるほど、来年も参加させてもらうことがあったら尽力するよ」

幼友「身内だけの集まりだからあんまり気負いしないでね?」

男友「さー、そろそろ今大会の説明をしようじゃないか」

幼「本音大会だっけ?何をもって本音だと決めるわけなの?」

男「何かしらあるんだろ」

幼「あんたに聞いてないから黙ってて!」

男「ひでぇ……」

ギャル「幼、付き合ってるからってそんなことばっかり言ってたら愛想つかされるよー?」

幼「ばっ、バカなこと言わないで!こ、こいつがどうしてもって言うから付き合ってるだけなんだから!」

男「告白はそっちk」モゴモゴ

幼「あんたは黙ってて!」

チャラ男「あはは、仲睦まじいね」

男友「あの、そろそろ本題に……」

幼「べ、別に男のことが好きってわけじゃないんだから!」

ギャル「またまたそんなこと言ってー。いつも惚気話を聞かされるこっちの身にもなってよ」

幼友「ねー」

チャラ男「興味深いね」

幼「よ、余計なこと言わないで!」

男友「おい幸せ男、さっさと事態を収拾しろよ」

男「えぇ……」


男友「それじゃあまずは、ルール説明より先にこの紙を一人一枚持っていってくれ」

チャラ男「両面真っ白な紙だね」

幼友「折り紙の白色のやつかな」

ギャル「何だっていいよ、それで何するの?」

男友「今大会の主旨に沿って、聞きたい本音について書いてもらう」

ギャル「……つまりどういうこと?」

男「例えば、好きな遊びは?ってその紙に書けば皆の好きな遊びが本音で聞けるってことだろ」

幼「どうやって本音か確かめるのかまだ定かじゃないけどね」

男友「その通り。幼はもうちょっとゆっくりいこうぜ?」

幼友「幼ちゃん、さっきからかったのは謝るから落ち着こう?」

幼「分かったわよ……」

男友「よし、6枚集まったな」

男「言い忘れてたけど、自分も書いた紙の内容を本音で言うことになるんだぞ?」

幼・ギャル「えっ……」

チャラ男「誰が書いたかは公表しないよね」

男友「しないよ。筆跡でばれないように紙を見るのも俺だけ。それは許してくれ、なるべく考えないようにするから」

幼友「なんだか、怖くなってきちゃったなぁ……」

男友「それじゃあ、本音で言わなきゃいけないこと6つを公表するぞ」

男「なんかドキドキするな」

男友「順番に関しては俺が見た順にってことで」

幼友「うん。それでいいと思うよ」

幼「ドキドキするわね」

男友「さてはて発表します。1つ目は、『好きな人』です!」

チャラ男・ギャル「」ビクッ

幼友「好きな人かぁ……」///

幼「もちろん、恋愛対象でって意味でしょ?」

男友「そこまでは書いてないけど、そういうことでしょ」

男「好きな人を、本音でか」

男友「それじゃあ次行きますよー。2つ目は、『誰にも言えない秘密・悩み』です!」

一同「」ビクッ!!

男友「これは王道だね。赤裸々に語ってもらうしかないね」

幼「何よその王道って……」

男(あんなこと本音で言えないよな……)

ギャル「ますますどうやって本音を言わせるのかが気になる」

チャラ男「それは後の楽しみにとっておこう」

幼友(皆平然を装ってるけど、ビクビクしてるのが丸分かりだよ……)

男友「どんどんいくよ!3つ目、『やってみたいこと』です!」

男「これは安全牌か…」

チャラ男「いや、自分の深層心理が表面化する危険牌かもしれないよ?」

ギャル「深層心理……?」

チャラ男「自分ではこれがしたいと思っていても、実は無意識的にそれに付随する何かの方をしたいと思ってる、みたいなね」

幼「ちょっと、怖いこと言わないでよ……」

幼友「それは本音を言う時に強制作用がないと無理だけどね」

男「確実に自己申告じゃないだろうけどな」

男友「次いくよ!4つ目は、『フェチ』です!」

男「フェチ!?」

幼「誰よ!こんなの書いたのは!?」

男友「落ち着けよ。それは詮索しないお約束だ」

幼友「そ、そうだよ。幼ちゃんも自分が何を書いたか聞かれるの嫌でしょ?」

幼「むぅ……」

ギャル「フェチってなに?」

チャラ男「簡単に言うと好きなものみたいなことかな」

男友「今回は広義の意味で扱うか」

男「つまり、人に関してでもシチュエーションでもいいってことか?」

男友「そういうこと」

男友「次いきますよっと。5つ目は、『好きなタイプ』です!」

ギャル「」ビクッ

男「何故か可愛く見える質問だな……」

チャラ男「すでに好きな人は言ってるからね」

幼「だからじゃない?好きな人が自分じゃなかったらタイプ聞いてそれに沿うようにしたらいいんじゃない。この中に意中の人がいるっていうならだけどね」

幼友「幼ちゃんは余裕そうだね……」

幼「バカなこと言わないで。私だって何年苦労したと思ってるのよ」

幼友「確かに苦労してたなぁ……」

男友「告白してる時はあんなにしおらしかったのに」ボソッ

幼「なっ!!見てたの!?」

幼友「ば、ばか!言っちゃダメって決めたのに!」

男友「やべっ、聞こえてたのか!」

幼「あんたたち後でみてなさいよ」

幼友「もー……」

男友「ごめんごめん、今度何か奢るからさ」

幼友「!?」

幼友「う、うん!あの、そ、その時は二人で……」///

男友「さぁー次いくよ!」

ギャル「し、信じられない……」

男友「ん?何が?」

男「いいからさっさと次いけ」

男友「お、おう。最後の6つ目は、『今言いたいこと』です!」

チャラ男「なるほど、遺言ってことだね」

男友「言い得て妙ってか」

幼「最後の最後にどんな辱めを受けるのかと思えば……まだ楽じゃない?」

幼友「幼ちゃん、まだ辱めを受けるなんて決まってないよ……」

幼「何言ってるのよ。初っ端から黒歴史認定ものじゃない」

ギャル「皆に囲まれた中で宣言するようなものだもんね……」

男「何にせよ、今年のラストは五体満足じゃ終われないな」

男友「まぁそう悲観するなって。自分が言うことを考えれば恥ずかしいが、他人がこれに答えてるところ想像してみろよ」

幼(男の好きなタイプかぁ……)

幼友(男友くんの好きな人かぁ……)

ギャル(好きな人聞けるのか……)

幼・幼友・ギャル「」ニヤニヤ

男「おい、女子陣がニヤついてるぞ……」

男友「なにそれこわい」

チャラ男「……。」

男友「というわけで、以上の6つが本音暴露内容になります」

幼友「好きな人、誰にも言えない秘密・悩み、やってみたいこと、フェチ、好きなタイプ、今言いたいことだね」

男「どうしようもなく不安だ…ん」

ギャル「まっ、そんなこと言ってももう遅いでしょ」

男友「分かってるねー、泣いても笑っても白状してもらいますよ」

チャラ男「そろそろ教えてくれてもいいんじゃないか?どうやって本音を聞き出すのかさ」

幼「そうよ!ここまで段取りしてるからには、ただの自己申告なんかじゃないんでしょうね!」

男友「そろそろ発表しますか!」

男友「じゃん!俺の姉作、『本音薬』です!」ドン!!

幼「はぁ?」

幼友「本音薬……」

チャラ男「興味深いね」

男「いきなりファンタジー要素全開とは、予想の斜め上だ……てっきり嘘発見器の類いだと」

ギャル「……それ、効果あんの?てか、試した?」

男友「俺の姉作だぞ!!効果覿面に決まってんだろ押し倒すぞごらぁ!!」

幼友「お、押し倒すって……」///

男「落ち着けよ。んで、試した?」

男友「まだ開けてすらないけど」

幼「呆れた。そんな瓶に入った得体の知れない液体出されて本音薬なんて言われても信じようないわ」

チャラ男「確かにその通りだね。男友のお姉さんのことは知らないからどうとも言えないけど」

幼友「男友くんのお姉さんは、医大の院生なんだよね?」

男友「そ、すげえ頭良いんだぞ」

幼「まともな頭してんならそんなもの作る前に別のことに力注ぎなさいよ」

男友「流石に幼とはいえその発言は見逃せないぞ……」

ギャル「今のはあんたが悪いわ。めんどくさいことになる前に謝っときなさいよ」

幼「……ちょっと言い過ぎたわ。ごめんなさい」シュン

男「あはは……悪気があって言ったわけじゃないんだ。幼は素直じゃないからさ。許してやってくれよ」

男友「ん、俺こそすまん。言ったの幼だったな。」

幼「……それどういう意味よ」

幼友「そ、それで!その、誰からその瓶に入った液体を飲むのかな!」

チャラ男「そうだね、順番はどうやって決めるんだい?」

ギャル「それって結構大事なことよね……」

男友「んー、そこは決めてないな。その場で決めようかと」

男「一番手は後々楽だけど、毒味も併せ持つな」

一同「……。」

男友「誰か立候補しない?」

幼「そこまで姉のこと信じてるならあんたから飲みなさいよ」

男友「いや、効果に問題はないと確信してるからこそ最初は嫌です」

幼友「私も嫌かな……」

男「俺も嫌だぞ」チラッ

チャラ男・ギャル「」ブンブン

男「どうしたらいいの」

幼「ジャンケンとかは?」

幼友「」ビクッ

幼友「私は反対!その、何故か昔からジャンケンは弱くて……」ウルッ

ギャル「弱いも何もジャンケンなんて運じゃない」

男「」チラッ

男友「」チラッ

幼「」ソラシ

チャラ男「なるほど」

チャラ男「公平に決めるならジャンケンはやめようか」

ギャル「チャラ男がそう言うなら……」

幼友「よかった……」ホッ

幼「それじゃあ何で決めるっていうのよ」

男「あみだくじとか?」

幼「ボキャブラリー低いわね」

男「ほっとけ」

男友「夫婦漫才はお腹いっぱいだからちゃんと考えろ」

幼「なっ!だから私は!」

幼友「幼ちゃん!」

幼「……。」

チャラ男「うん、それじゃあ推薦とかはどうだい?」

男友「大乱闘でもしたいのか?」

ギャル「他に案でもあるって言うの?」

男友「今考えてるんだろうが」

一同「……。」ポクポク

幼「だぁーッ!!もう誰でもいいからさっさと飲みなさいよ!!効果がちゃんとあるのかとか気になるじゃない!!」

男友「そういう幼が飲めばいいじゃないか」

幼「……えっ!?」

ギャル「……そうね。ちょっとくらい強硬手段をとらないとこのまま年が明けちゃう」

幼友(幼ちゃんには悪いけど、男友くんの好きな人は知りたいから……)

チャラ男「……決まりだね」

幼「え、いや、ま、待って、おと、男助けて!」

男(……スマン。気の毒だが俺は猫を殺す)

ギャル「さぁー!グイグイっと一発いっちゃってください!」グイッ

幼「や、やめ……」ウグッ

幼「」ゴクン

チャラ男「飲んだみたいだね」

幼「」

男友(正直ごめんなさい)

幼友「幼ちゃん、大丈夫?」

幼「ええ、大丈夫よ」

ギャル「飲んでも問題ないってことね」

男友「当たり前だろ」

男「幼、無理してないか?」

幼「ええ、至って正常だわ」

チャラ男「別段おかしなところは見受けられないな」

ギャル「早く質問しよ。効果があるのか気になる」

男友「はいきた!幼さん質問です!好きな人は誰ですか!」

幼「男」

男「おおぅ、効果あるみたいだな」

幼友「普段の幼ちゃんからは考えられない素直さ……」

チャラ男(これはやばい代物みたい)

男友「流石姉ちゃん!イグノーベル賞ものだぜ!」

ギャル「次、聞いてみよ?」

男友「そうだな、幼さん!誰にも言えない秘密・悩みを教えてください!」

幼「私は毎晩男との将来について考えているわ」

一同「!?」

幼「大学はもちろん男と同じにする。その時から同棲したいと思ってるし、結婚は早めがいいわ。子供は3人。小さい家を建てたい……なんて」

男「」パクパク

ギャル「これは、強烈かも」

幼「一時足りとも頭から男が離れることはないわ。買い物に行く時、お風呂に入る時、友達と話している時、夢の中でさえ。貧乏だって構わない。男さえ近くにいてくれるなら……」

男友「お、おい。幸せ男、応えてやれよ」

男「!?」

男「俺に振るな!それより幼、もう言わなくていいぞ!充分気持ちは皆に伝わってる」

幼「そう?」

ギャル「私達に伝わってもねぇ……」

チャラ男「……。」

幼友「あの幼ちゃんが……」

男友「これは、凄まじい効果だね」

男「つ、次いこう!質問は6つもあるんだ」

チャラ男「そうだね」


男友「幼さん、貴女のやってみたいことはなんですか!」

幼「今度、機会があれば男とアーンがしてみたいわ」

ギャル「アーン!?」

チャラ男「それは、一体どっちの意味なんだい……?」

男友「食いもんのアーンの方に決まってんだろ……な?」

幼友「食べ物じゃない方のアーンって何……?」

男「幼友は余計なこと考えなくていいぞ!幼、誤解のないように言ってくれ」

幼「私が使った箸で私が作ったお弁当のオカズを男の口に運んであげるの。男もそれに返してくれるともっと嬉しい」

ギャル「誤解のしようもないくらい直球ね」

チャラ男「分かった。何があっても驚かないようにしよう。このままじゃ驚死する」

男友「出来たら苦労しないさ」

男「次、いこう……」

男友「うし、幼友さん!貴女のフェチを教えてください!」

幼「特にないわ」

チャラ男「それは珍しいな」

ギャル「好きなシチュとか、仕草とかないの?」

幼「強いて言うなら、男がしてることならなんでもドストライクね。普通に会話するのも心臓に幸せの負荷がかかるんだから」

幼「言動のいちいちが格好いいの」

一同「……。」

ギャル「なにこれもうお腹いっぱいなんだけど」

チャラ男「誰か無糖のコーヒーでも買って来てくれないか?」

男友「そんなことより、幼が常にこんなこと考えてたなんてな。人の心は分からんなあ」

幼友 「幼ちゃん可愛いすぎるよぅ」

男「……。」

男友「さ、次いくか」

男友「幼さんに質問です!好きなタイプはなんですか!」

幼「男みたいな人」

チャラ男「言わずもがなってね」

ギャル「それ、好きなタイプっていうジャンルでいいの?」

男友「むしろこれ以外の答えが帰ってくるとは思えん。特例だろ」

幼友「生まれてから今の今までの生活には男くんが必ずいたからここまで好きなのかな」

男「あはは……どうなんだろな」

男友「さっ、最後の質問です!幼さん、今言いたいことをどうぞ!」

幼「男、大好きだよ。これまでもこれからもずっと。」

幼友「ひぃっ!!」ビクッ

男友「壮絶だ……」

ギャル「私、何だか感動してるかも」ドキドキ

チャラ男「……これは、男の反応が気になるな」

男友「てやんでぇ幸せ男、幼にてめぇさんがこんなに思われてるとは俺もビックリだ。質問の一から六まで男尽くしじゃねーの。どう落とし前つけんだ?」

男「言ってることメチャクチャだぞおい」

幼友「ねっ!どうなの、男くん?」

男「うぐっ、なんつーか、うん……。嬉しい、です」

ギャル「それ、だけ……?」

男「うっせー!!もう本音薬の効果分かったんだろ!!さっさと解いてやれ!」

チャラ男「そうだね、これ以上何か質問することはルール外だし早く解いてあげないと」

幼友「男友くん、どうやって解くの?」

男友「それはこの建前薬を飲ませてだな」

ギャル「うわ、今度はペットボトル」

チャラ男「建前薬ね。なるほど、それで中和するわけか」

男友「そうともさ」

男「早いとこ飲ませてやろうぜ」

ギャル「それじゃあ、失礼して」

幼「んぐっ」ゴクッ

男友「ごくり」

ギャル「どきどき」

チャラ男「あまりからかってあげないようにね….…」

幼友「幼ちゃん、かわいそうかも」

幼「」ビクッ

男友「お?」

幼「きゃあああああぁあぁあぁあぁぁぁ!!!!」

一同「!?」ビクッ

幼「お、おと、おとと、男!!聞いてた!?今の聞いてた!!??」

男「えっ?いや、うん。ばっちり聞いてたかも……」

幼「」プスプス

幼友「幼ちゃんから煙がでてる!?」

ギャル「あちゃー、夕日も青く見えるレベル」

チャラ男「人間は極度に恥ずかしさを感じるとここまで色をつけるのか……」

男友「幼、自分が皆の前で何を宣言してたのか覚えてんの?」

ギャル「見てわかるじゃない」

幼「もう、いや……」

幼友「幼ちゃん!自分の素直な気持ちが不本意とはいえ伝わってよかったって考えよう!」

チャラ男「考えようによってはそうかもね」

幼「そうかな……」

幼友「そうだよ!ね、男くん充分伝わったよね!」

男「お、おう。ありがとな、幼」

幼「う、うん……」///

男友「さ、次は誰が飲む?」

一同「……。」

チャラ男「こんな恐ろしいものを飲むなんてどうかしてる」

男友「おっとそりゃないぜ。幼は飲んだんだ、皆飲まないと不公平だぜ」

幼「そ、そうよ!私だけ恥ずかしい思いするなんてダメ!こういうのは、共有しないと」

ギャル「んー、誰が飲むの?」

幼友「私はまだ嫌かな……」

男友「俺もパス」

男「俺もごめんだ!」

チャラ男「飲んだ人が次の人を指名するっていうのはどうだい?」

幼「それ名案いただき!はい!男ね!次は男が飲んで!」

男「!?」

幼「何よ、不満だっていうの?」

男「横暴だ!まだその案が決定したわけじゃ……」

男友「それでいいじゃねーか」

幼友「そう、だね。男くんには悪いけど一番決めるのが早いかも」

男「まて!!俺がこれを飲むと誰も得をしない!!むしろ不幸になる!!!」

男友「往生際が悪いな、早く飲め」

幼「そういうわけでっと」ンッ

ギャル「幼、あんたが飲んでどうすんの?」

幼「……。」グイッ

男「幼やめっ、ちょ、ちかっ」チュッ

男「」ゴクッ

一同「!?」

ギャル「幼、あんたなかなかやるじゃない」ドキドキ

チャラ男「これは、ちょっと予想外だったかな…」

幼友「」パクパク

男友「幼友、驚くのは無理ないが、その、なんだ、落ち着け」

幼友「だ、だだだって幼ちゃんがあんな…」

男友「吹っ切れたんだろな。距離が縮まって喜ばしいじゃねーか」

幼友「そう、だね」

男「」

幼「そんなことより、飲んだんだからさっさと質問しなさいよ!」///

ギャル(幼可愛いなぁ……)

男友「おっとそうだな、男!好きな人を教えてもらおうか!」

男「幼友」

一同「!?」

男友「えっ……えっ?」

ギャル「い、いい今なんて?」

男友「男、お前の好きな人は?冗談はやめろよ」

男「幼友」

幼「」



一同「……。」

チャラ男「何て言ったらいいのか……」

ギャル「嘘、じゃないってことは幼で確かめ済みだし……」

幼「……。」グスッ

幼友「お、おお男くん!流石に私も怒るよ!!」

男「怒ってくれて構わない。俺は幼友が好きだ」

幼友「男友くんも怒ってよ!これじゃあ余りにも幼ちゃんが可哀想すぎるよ……」

男友「……。」

男友「お前って奴は最低だ。でも、俺はお前を責められないなあ」

男友「好きってー感情は抑えきれるもんじゃないもんな」

チャラ男「それでも、幼友が好きであるにも関わらず幼の告白を受け入れてる点は評価出来ないね」

ギャル「さいてー……」

男友「男も幼を失うことが怖かったんだろ」

幼友「幼ちゃん……」

幼「わ、わた、わたし……」グスッグスッ

幼「今度から、男と幼友と……どうやって接したらいいのか、わがらないよぅ……」

幼友「幼ちゃん……!」ギュッ

男友「……。」

男友「幼、向こう行ってるか?」

幼「いや……ッ!ちゃんと、最後まで聞きたい……」

男友「そうか、なら次の質問するぞ」

ギャル「続けるんだ……」

チャラ男「幼がそう望んでるみたいだからね」

幼友「よしよし」ギュッ

幼「……。」ギュッ

男友「男、お前の誰にも言えない秘密・悩みを教えてくれ」

男「実は俺、幼のことそんなに好きじゃないんだ」

幼友「!!」

チャラ男「これは……」

ギャル「もう心痛い帰りたい」

幼「」

男「でも、幼と疎遠になるのが怖くて……。自分がどれだけ幼を傷付けるのか分かってて、告白を受けて、別れる事も出来ない……」

男友「男……」

男「俺はクズなんだ……。 自分が臆病なために幼に迷惑かけて……」

幼「迷惑なんかじゃないよ!」

幼友「幼ちゃん!?」

幼「私、小さい頃からこんな性格だから友達出来なくて……でも、男のおかげで幼友や男友、ギャルにチャラ男とも知り合えた!」

幼「私は男に感謝してるの!男に会えなかったら、私は、今の私はここにはいないの。迷惑なんて、ありえないよ……」

幼友「幼ちゃん……」グスッ

男友「幼……」

チャラ男「これは難しいね」

ギャル「私には男が悪いようにしか思えないんだけど」

チャラ男「確かに悪いのは男だけ。でも、それを他人がとやかく言うのも違うからね」

ギャル「他人っていっても、友達じゃん。手助けくらいしたい」

チャラ男「ズケズケと人の負の部分に踏み入るより、求められたら全力で応えられるようにしたいね」

ギャル「それでも、助けを求め難いことってあるじゃん」

チャラ男「……悔しいけど、信用されてないからだよ。それはね」

ギャル「……そういうものなのかな」

男友「次の質問、いいか?」

幼「……。」ギュッ

幼友「お願い」ギュッ

男友「おう。男、お前のやってみたいことは?」

男「剣道」

ギャル「普通じゃん」

チャラ男「そうだね。言い方が悪いかもしれないけど、拍子抜けというか」

幼「!!」

幼友「幼ちゃん……?」

幼「幼い頃に男と家族ぐるみで剣道場見学をしに行ったことがあるの。私と男のお父さんの知り合いがいるとかで」

幼「その時私が、『剣道やってる人って格好良いな』って何気無く言ったら、男が『なら、俺も剣道やる!』って……」

幼「まだ覚えててくれたのかな……」ウルウル

幼友「……男くん、その時のこと覚えてるの?」

男「……あぁ、覚えてる」

幼「!!」

ギャル「んー、じゃあ何でやってないの?」

男「部活に入っちゃったら下校時の帰り道、誰が幼と一緒に帰ってやるんだよ」

男友「それでいて好きじゃないのか。優しさも時には毒だな」

チャラ男「この際はっきりさせよう。男は幼のことを好きになれないのか?もちろん、恋愛感情って意味で」

男「……今は仲の良い友達ってだけで、好きになれない訳じゃない。兄妹みたいに感じた事とかもない」

ギャル「それじゃあまだ幼にもチャンスはあるってわけだね」

男「そういう事になる」

ギャル「よかったじゃん、幼」

幼「う、うん!」

幼友「良かったね幼ちゃん!」

男友「幼も幼友も複雑だろになあ」

男友「ま、次いくか。男、お前のフェチを教えてくれ」

男「胸」

チャラ男「これは……」

男友「いや、オトコなら当然の帰結だ」

幼「因みに、大きさの好みとかもあるの?」

男「大きいのが好きです」

幼「……。」ペタ-ン

幼友「……。」ポヨン

ギャル「この薬やっぱり怖い」

チャラ男「……。」

男友「どんどんいこう、男!お前の好きなタイプは?」

男「おっとりしてて、包容力がある人」

男友「なるほど、幼友を好きになるわけだ」

ギャル「幼友とかドストライクになるね」

幼友「あの、幼ちゃん……?」オドオド

幼「……。」ズ-ン

チャラ男「おっとり、包容力ね……」

男友「さ、男。最後に聞く、今言いたいことは?」

男「しにたひ……」

幼「それはこっちのセリフよ……」

ギャル「男の言う通り誰も得しなかったね」

チャラ男「でも、幼は真実を知ったし男も心の悩みを吐き出せた。得とは言い難いけどね」

男友「そうだな、有意義ではあったかもな」

幼友「でも、幼ちゃんは男くんと別れる事になるんだよ……?」

チャラ男「そういうことになるだろうね。でも、男もどう別れを切り出したらいいか悩んでいたみたいだし、誤解を恐れずに言うなら丁度良かったんだろうね」

幼「また一から頑張るわよ。今は幼友に気持ちがいってるみたいだけど、私の事好きにさせてみせるんだから」

幼友「幼ちゃん……」

ギャル(幼が健気で可愛い……)

男友「この幸せ男もついには俺と同じ独り身で年明けですか」

幼友「あ、あの……わ、私で、よけ、よければ……」///

男友「さっさと解いて慰めてやっか」

幼友「あぅ……」

ギャル「またやった」


男「んぐっ」ゴクッ

男「」ビクッ

男友「お目覚めかい?」

男「……おう」

ギャル「何でもいいけど、死ぬのはやめときなよ」

男「……おう」

チャラ男「スッキリしたかい?」

男「モヤモヤしっぱなしさ……」

幼友「男くん……その、気分は?」

男「最高だよ……」

幼「男……」

男「幼、ごめんな。俺、こんなにも不甲斐なくて……」

幼「そっ、そんな事ないよ!」

男友「あー、悪いけどそういうのは二人きりの時にやってくれ。こっちまで気まずくなる」

男「……すまん」

幼友「あ、謝る事ないよ!」

ギャル「そーそー、元はと言えばこんな企画したやつが悪いんだから」

男友「なっ!俺が悪いってか!」

幼友「ギャルちゃん!男友くん、そんなことないよ。皆も楽しんでるからさ!」

チャラ男「楽しんではいるか、な」

幼友「もう、チャラ男まで……」

男友「いや、言い方が悪かったな。そのことは謝るよ。幼友も悪いな、気をつかってもらっちゃって」

幼友「え、い、いや全然!男友くんがいいならそれで!」


男友「そっか、ありがとな」ニコッ

幼友「っ!!」ズキュ-ン!!

ギャル「あんたも罪深いやつだこと」

チャラ男「男と幼は落ち着いたか?」

男「お陰様で……」

幼「うん……」

男友「若干テンション低いが次の人いってみよー!」

ギャル「男、さっさと次の人決めちゃってー」

男「んじゃ、ギャルで」

ギャル「えっ!?」

チャラ男「男友だと思ったけど……そこまで元気がないか」

男友「ってことでグイッとお願いしますよ!」

ギャル「これ、結構怖いよ?」

幼「副作用とか今んとこないし大丈夫よ」

男友「あぁ、直ちに影響はないさ」

ギャル「うえぇ……」

幼「さっさと飲みなさい!」グイッ

ギャル「まっ、自分での……」ウグッ

ギャル「」ゴクン

チャラ男「さっきとはお返しと言わんばかりだね」

ギャル「」

男友「さっ、質問ですギャルさん!貴女の好きな人を教えてください!」

ギャル「チャラ男」

チャラ男「わ、わたし!?」

男友「なるほど、確かに美形だもんな。俺が女ならチャラ男を好きになってるかもしれん」

男「気色悪い事言ってんじゃねーよ」

幼友「チャラ男くん、頭もいいし好きになるのは仕方ないよね」

幼「運動はダメダメじゃない」

男「平均はあるだろ。男友とかと比べると物足りないけど……」

男友「お前が言うな。俺と同じくらいだろお前も」

男友「まぁ、順当といえばそうだな。幼も男と幼馴染じゃなけりゃー好きになってたかもな」

幼「そんなわけないじゃない!!私は何があっても男一筋よ!!」

男「お、おう……」

幼「あっ……」カアァ

男友「いつから赤面症なんて患ったんだ」

幼友「男友くん、からかいすぎだよ」

チャラ男「……次の質問にいこう」

男友「だな。ギャルさん!貴女の誰にも言えない秘密・悩みを教えてください!」

ギャル「私、実は処女なの」

一同「!?」

ギャル「もう17にもなるのに、いつまでもこのままなんて恥ずかしくて……」

男友「いや、そんなことないだろ」

ギャル「友達とそういう話しになっても全然着いていけないし……」

幼友「ギャルちゃんの友達、近くに男子がいてもそういう話ししてるもんね」

幼「別に処女でもいいじゃない。いつか好きな人にでも奪ってもらえればいいんだから」

男「……。」

男友「そーだそーだ!ここにいるやつら全員処女だろ?」

幼友「お、男友くん!流石に怒るよ!」

男友「わりーわりー、ギャルを元気付けようと思ってさ」

幼「あら、私は処女じゃないわよ?」

男友・幼友「!?」

男友「えっ?えっ?」

幼友「っていうことは、男くんと……?」

幼「そっ。聖なる夜にね」

男「あはは……」

男友「お、おま、ちょ、男てめぇ!!!童貞同盟破棄してんじゃねぇ!!!」

男「そんな同盟結んだ覚えねーよ!」

幼友「その、男くん。真面目に聞いて欲しいんだけどさ」

男「は、はい!」ビクッ

幼友「幼ちゃんと、えっと、好きじゃないのにえっちなことしたの……?」

男「……はい」

男友「見損なったぞこの野郎!!童貞捨てたいがために幼を襲ったってーのか!!俺もあやかr…いや、ふざけんな!」

幼友「男友くん、後で話し合おうね?」ニコッ

幼「ちょっと、落ち着きなさいよ。私が男を襲ったの。だから、男も負い目を感じることはないわ」

幼友「幼ちゃんが……?」

幼「そっ。振られた今でも後悔してないわよ?男の初めては私がもらったんだから」

男友「幼は男のことになると、とことん人が変わるな」

男「あんまり言うなよ……襲われたなんて普通に恥ずかしい」

男友「何腑抜けたこと言ってんだてめぇ。幼馴染に逆レイプされるなんてご褒美じゃねーか」

男「……今日はどこのネジが外れてんだ?」

幼友(わ、私も男友くんの幼馴染だから……!)

チャラ男「……そろそろ次の質問に入ろう?」

男友「そうだな、男とは後で拳で語り合うとしよう」

男「俺はごめんだ」

男友「さてギャルさん、貴女のやってみたいことを教えてください!」

ギャル「……オナニ-です」

一同「!?」

男友「いやぁ、それは流石に幼友でもしたことあるだろ……」

幼友「お、男友くん!!」カアァ

幼「幼友、爪で傷付けないようにね?」

幼友「それはギャルちゃんに言ってあげて!」

男「にしても、やりたきゃやりゃーいいのに」

チャラ男「ギャルに直接聞くのが一番だよ」

幼「それ、聞く必要ある?」

男友「あるに決まってんだろ!さてギャルよ、何故マスターベーションをしないんだい?」

ギャル「正直、ちょっと触るのが怖くて……」

幼「聞いてどうよ!ギャルが恥ずかしい思いしただけじゃない!」

男友「いや、そんなことはない。俺に手伝えることが見つかっただろ?」ニコッ

幼友「あうぅ……そ、そんな笑顔向けてもギャルちゃんに変なことさせないよ!」

男「男友、今すぐ語り合うか?」

男友「何故だ!?ギャルが手助けを請うてるんだぞ!この機会を逃せば次はない!!」

男「いつお前に頼んだんだよ」

男友「流石非童貞。その差は恐ろしいねぇ」

男「うっせー。お前もいっぺん襲われてみろ」

幼友「今度私と幼で教えてあげるので大丈夫ですっ」

男友「……なんだ。やっぱり幼友もオナニ-の経験あるんじゃないか」

幼友「っ!!」カアァ

幼「はいはい、童貞は調子に乗らないの」

男友「なっ!童貞馬鹿にすんな!おいチャラ男、お前も言ってやれ!」

チャラ男「え?いや、童貞じゃないからな」

男友「なん……だと……」ガクガク

幼「みなさい、童貞はあんただけよ」

男「おい、それ以上言うなって。結構傷付くからさ」

幼「……。」

幼友「男友くん!そ、その、童貞には童貞の魅力があるよ!」

チャラ男「それ、絶対フォローになってないよ」

男友「い、いいんだ。俺にも心に決めた愛しい人はいる!その人に捧げるもんね!」

幼「捧げるなんて言ってる時点で終わってるわよ」

男「幼!」

幼「……。」

男友「うおおぉぉ……」ポロポロ

幼友(男友くん、好きな人いるんだ……)ドキドキ


男「泣いてないで司会進行しろよ」

男友「余裕綽々で羨ましいな……」

男「さっさと進めろ童貞」

男友「な、何故トドメを刺した……」ガクッ

幼友「男友くん!だ、大丈夫……?」

幼「そこら辺に転がしときなさいよ」

チャラ男「ギャルが可哀想になってくる」

ギャル「」

男友「さあてギャルさん!貴女のフェチを教えてください!」

ギャル「私の彼氏が私の荷物まで持っちゃうから、『自分のぐらい持つよ!せめて1つ持つー』って私が荷物に向けて伸ばす手を彼が掴んで『じゃあ俺の手握ってて』って言って黙って手を繋いで歩くシチュエーションとか」

男友「この子は何言ってんの?」

男「さぁ……?」

幼「ギャル……あんた乙女じゃん……」ドキドキ

幼友「それされたらすごくいいかも」ドキドキ

チャラ男「……。」ドキドキ

男友「これ、至極共感出来るシチュじゃないし、次いっていい?」

幼「あんたには乙女心が分からないの?」

幼友「いいなぁって思ったりしなかった?」

男友「んー……全然しなかったなぁ」

幼「男も分からない……か。分からなさそう」

男「悪かったな。チャラ男は共感してくれるんじゃねーの?」

幼「何でチャラ男?」

男「こういうのはチャラ男が好きそう」

チャラ男「確かにすごく共感できるかな」

男友「へぇ、イケメンは違うね」


男友「ギャルさん、お次の質問です!好きなタイプを教えてください!」

ギャル「優しくて思慮深い人」

男友「なるほど、それでチャラ男ってわけね」

幼「ギャルの口から思慮深いなんて言葉が出てくるとは思わなかったわ」

男友「お得意の乙女心で分からなかったのか?」

幼「バージンは捨てましたから。誰かさんと違って」

男友「てめっ、まだ言うか!」

幼友「落ち着いてよー、もぅ……」

男「それは俺の心にも響くからやめて……」

チャラ男「なんだか気恥ずかしいな」

幼友「チャラ男くんは立派な人だと思うよ」ニコッ

チャラ男「あはは、ありがとう」

男友「そいじゃあ、最後の質問。ギャルさん、今言いたいことは?」

ギャル「チャラ男の返事を聞かせて欲しいです!」

チャラ男「」ビクッ

幼「強制じゃないし、言わなくてもいいわよ。どうせ後で好きな人
を言う事になるけど」

男友「なあ、これってもう次飲む人指名したも同然だよな?」

男「そうだな」

幼友「その前に建前薬飲ませてあげよ?」

男友「うし、それじゃあ飲ませてあげてくれ」

幼友「うん!」

ギャル「」ゴクッ

幼「調子はどう?」

ギャル「……心臓がバクバク言ってる」

男「体調も大丈夫そうだな」

男友「事実上みんなの前で告白した気分はどうだい?」

ギャル「っ!!」カアァ

幼友「男友くん!」

男「これも吉ととるか凶ととるか難しいな」

幼「普通に公開処刑じゃない」

男友「そろそろ返事を聞かせてあげようじゃないか。んで、チャラ男はどこいった?」

男「えっ?いねーの?」

幼友「さっきまでそこにいて……」

幼「敵前逃亡したのね!」

男友「靴はある、外には行ってねーぞー!」

幼「トイレにもいないわー!」

幼友「お風呂場にもいないみたい!」

ギャル「あちこち周ったけどどこにもいない!」

男「……。」

男「んなとこで何してんの?」

チャラ男「……男?」

男「おう。俺の部屋のベッドに包まって隠れても意味ないぞ」

チャラ男「こっちきて座って?」

男「いいけど、それ俺のベッドだからな?」ボスン

チャラ男「……。」

男「……。」

チャラ男「……ねぇ、男はさ」

男「ん?」

チャラ男「私が実は女だって言ったら信じる……?」

幼「あっ!チャラ男!」

男友「なにぃ!?どこだ!幼隊員応答せよ!」

幼「男友隊長!リビングに……ってやらせんじゃないわよ!」

幼友「もう、悪ノリして……」クスッ

ギャル「チャラ男いたの!?」

チャラ男「あはは、ごめんね。副作用が怖くて逃げちゃった」

男友「んー?副作用が怖くてー?質問内容がの間違いだろー?」

チャラ男「……そうかもね」

男「あんまりからかってやるなよ」

幼友「……チャラ男くん、目腫れてない?」

チャラ男「そ、そうかな?」

男友「そんなに怖かったのか」

幼「そんなわけないじゃない。それより男、チャラ男どこにいたの?」

男「あー……妹の部屋に」

幼「……そう」

幼友(私、妹ちゃんの部屋はちゃんと探したはず……)

男友「嘘はよくないぜ、相棒?」

男「な、何がだよ」

男友「お前が嘘つく時は決まって頭を掻くからな!」

男「嘘つけ。んなクセはない」

男友「何故バレた!……案外嘘つけないもんだな」

男「お前は嘘つく時に決まって手を首に当てるからな」

男友「!?」

男友「今度から気をつけよ……」

ギャル「嘘つかなきゃいいんじゃない?」

男友「それ名案だな」

チャラ男「……私の気が変わらないうちに早く飲ませた方がいいよ?」

男友「だな!また逃げられたらたまったもんじゃねえ」

ギャル「……。」ドキドキ

男友「チャラ男はミステリアスなところがあるから俺も気になるし、男!飲ませろ!」

男「何で俺!?自分で飲めるだろ」

男友「これまで自分で飲んだやつはいない。なら、最後までそうすべきだろ」

チャラ男「……うん。男、お願い」

男「わ、わけわかんねぇ……。仕方ない、チャラ男じっとしてろよ」グイッ

チャラ男「」ゴクッ

男「チャラ男が……オンナ……?」

チャラ男「……うん」

男「それは本気で言っ……いや、うん。俺は信じるよ、チャラ男がそうだって言うならそうなんだろ」

男「だから、もし冗談ならネタバラシは早めにしてくれよ?それまで信じてっからさ」

チャラ男「男……」

チャラ男「私、その、実は女なんだ……」

男「……そっか。気付かなかったなぁ」

女「あはは、そんなにオトコっぽかった?」

男「んー、男って紹介されたら男だと思うし、女だって紹介されたらそう思う。誰に限らずそうじゃないかな」

女「……うん。ありがと」

男「その、なんだ、何で男装してるのかとか聞いていいか?」

女「そういう趣味があるわけじゃないよ?ただ、そうしないと話せなくて……」

男「誰かと話すために男装してるってことか?」

女「うん。女の時の私じゃどうしても恥ずかしくて話しかけられなくてさ」

男「学校にいる時も制服は男物だよな……?」

女「私の親が学校の理事長みたいなポジションにいてね?私がお願いしたら面白く半分で承諾してくれて」

男「そんなことって現実にあるのか……」

男「にしても、そこまでして話したい人って誰なんだ?いや、言いたくないならいいんだけどさ」

女「……。」

女「……男」

男「……え?」

女「男、なの」

男「」

女「一年の時は女子校に通ってたんだけどね。男は覚えてるかな?ベタな話しだけど、下校中知らない男の人に絡まれてるとこを男に助けられてさ」

女「もうすごく惚れちゃって。お礼もまともに出来なかったのに、大丈夫?って笑顔で言われたらころっと」

女「親に無理言ってこっちに1年の途中から編入させてもらったの。学力も足りてたから」

女「人数の関係でクラスは別だったけど、毎日遠目で見られただけですごく幸せだったの。でも、話しかけたくなって……」

男「……思い出した。1年の時、顔も知らないけどすごく可愛い子がオドオドした様子で話しかけてきたことがあるな。結局碌に会話せずどっかに走り去って行かれたけど」

女「覚えてるんだ……しかも可愛いって……」///

男「絡まれてるのを助けた覚えはちょっとわかんないけど……もしかしたら今まで介入した中に女もいたのかもしれないな」

男「まぁ、それで話しかけ安いように2年から男装を始めたってことか」

女「うん、そういうことになるかな」

女「だから、今私が女だってばれたのにこうして普通に話せることが不思議なの」

女「でも、次会う時にも同じように話せるか不安で仕方ない……」

女「だから!私を安心させて……?」

男「安心させてって……あ、ちょ、ちかっ」

女「……あと5センチでも顔を前に出せばキス出来ちゃうね」

男「……。」

女「男の息、私の顔にかかってくる……」

男「……。」

女「ねぇ、男……?」

男「……。」スッ

女「あっ……」

男「ごめん……。俺、」

女「言わないで。さっき、聞いたからさ……その代わり、少しの間こうさせて?」ギュッ

男「……ごめんな」

女「…….ウック……ヒック」ポロポロ

男「……。」ギュッ

男友「なぁ幼、俺が質問する時にででん!って言ってくんない?」

幼「はぁ?嫌に決まってるじゃない」

男友「そこをどうにか!ででん!が欲しい!」

幼「嫌!幼友ならやってくれるんじゃない?」

幼友「えっ、私!?」

男友「頼む幼友!お前のででん!が聞きたい!」

幼友「うぅ……それは卑怯だよ……」

男友「言ってくれるか?」

幼友「う、うん」

男友「それじゃあ女、質問です!」

幼友「で、ででん!」///

男友「好きな人を教えてください!」

ギャル「……。」ドキドキ

男(幼友メッチャ可愛い……)

女「男」

一同「!?」

男友「えっ?男って……えっ?」

ギャル「え、男?え?え?でもでも、女って、え?」

幼「……。」

幼友「そっかぁ、女ちゃんだったんだ……」ボソッ

男友「こんな濃厚なホモ宣言、逃げたくもなるわな。男、返事してやれよ」

男「いいからさっさと次進めろ」

ギャル「」パクパク

男友「よく分からんが次進めます!女、質問です!」

幼友「で、ででん!」

男友「誰にも言えない秘密・悩みを教えてください!」

女「私の親が学校の理事長みたいなポジションにいる」

男友「女ぁ!これからも仲良くしようぜぇ!」

男(誰にも言えない、ね)

幼友「私、これまで以上にもっと仲良くなれる気がする!」

男友「お、珍しく現金な発言だな」

幼「あんたが言うな」

幼友「えへへ」

男友「どんどんいくよ!女、質問だぁ!」

幼友「ででん!」

男友「やってみたいことを教えてください!」

女「幼と幼友とギャルの4人で昼食をとってみたい」

ギャル「!?」

男友「ホモだったりハーレムだったり……巷で有名なバイってやつか。にしても欲張りだな!」

幼「ふんっ!どうしてもっていうなら私は参加してあげるわよ」

幼友「私はもちろん賛成だよっ」

ギャル「……。」

男「ギャルはどうなんだ?」

ギャル「私も、賛成。……ううん、参加したい!」

幼友「今度一緒に食べようね!」

男友「当然の如く、俺が付け入る隙はないんだろ?」

男「秘密の花園ってやつだな。嗚呼桃源郷」

男友「……何言ってんだお前」

男友「はい女!質問です!」

幼友「ででん!」

男友「フェチを教えてください!」

女「筋肉」

男友「おい……ホモ説が確信に変わりつつあるぞ……」

幼友「もう、男友くんったら!筋肉が好きな女子は多いよ?」

男友「それと女に何の関連が……」

幼「でも女、マッチョとかが好きなわけじゃないんでしょ?」

女「うん。ムキムキ過ぎじゃない方がむしろ好き」

男「……。」

男友「女に質問コーナー!」

幼友「ででん!」

男友「好きなタイプを教えてください!」

女「頼れる人」

男友「確信に迫る発言!こいつは受けだ!!」

幼「うっさい!余計な妄想膨らませんな!」

ギャル「頼れる人、か……」

男「幼の時もそうだったけど、なんか恥ずかしいな……」ボソッ

幼友「恥ずかしがることないよ、男くんはもっと胸張っていいと思うよ?」ボソッ

男「うわっ!お、幼友か……聞こえてたの?」

幼友「ちょっとだけね」テヘッ

男(幼友が可愛い過ぎてつらい)

男友「そいじゃ女、最後の質問です!」

幼友「ででん!」

男友「今言いたいことをどうぞ!」

女「もう気付いてるかもしれないけど、私実は女の子なんだ」

男友・ギャル「!?」

ギャル「ま、まじ……!?」

男「この薬は嘘つかないって自分で証明済みだろ?」

ギャル「」フラッ

男友「だ、大丈夫か!?メディーック!!メディーック!!」

幼「大丈夫よ、ちょっと気絶してるだけ。少し休ませたらすぐ治るわ」

幼友「良かった……」ホッ

男「うし、これ飲ませてっと」

女「」ゴクッ

男友「お、おはよーございまーす」

幼「具合は大丈夫かしら?」

女「うん、お陰様で」

男友「にしても驚きだな、全然気付かなかったぜ」

幼友「私も全然気付かなかったー!」

幼「美形は便利ね。化粧でもしたら大人に見せることも出来るんじゃない?」

男友「幼に化粧しても、良くて中学生が背伸びしてるようにしか見えないだろうけどな」

幼「人が気にしてることズケズケと何よ童貞!」

男友「ぐはぁっ!童貞言うな!」

女「因みに、私は童貞じゃなくて処女ね」

男「真顔でんなこと言わんでいい!」

男「ところで女、次は誰にするんだ?」

幼「そうね、どっちにするの?」

幼友「私、トリはいやかも……」

女「それじゃあ次は幼友ね」

男友「俺がラストか……もう終盤って感じがするな」

男「色々あり過ぎて頭痛い」

幼・女「大丈夫!?」

男「お、おう」

幼友「見事にハモったね……」

男友「産まれてから家族ぐるみで一緒の幼馴染と、好き過ぎて男装までする転校生か……羨まし過ぎて生え際後退するわ」

幼友「男友には、わ、私がいるよっ」///

男友「幼友とも小学校以来の付き合いか、そろそろ彼氏の一人でも作ったらどうだ?男はお前のこと好きみたいだけど」

幼友「……。」アゼン

男友「そういや女、なんていうかさ、やましい気持ちじゃなくて知的好奇心で聞きたいことがあるんだけどさ」

女「胸のことでしょ?最初はさらしとか付けてたんだけど、今は便利ね。それ用のブラとかコルセットみたいなのがあるのよ」

男友「お、おぅ。よく聞きたいことが分かったな」

幼「そろそろ自分のキャラ自覚したら?」

男「にしても、それ専用のブラとか誰得なんだ?」

男友「星人には分からんだろうな!」

幼友「星人……?」

幼「そんなこと知らなくていいわ」

男「おい、お前だって大きい方が好きだろうが!」

男友「ふん、そんなものオプションにすぎんわ!」

幼「何でこいつ……トイレにでも行った?」

男友「賢者モード疑ってんのかおい。んなわけねぇーだろ!そこまで落ちてねぇ!」

男友「……そいじゃ、そろそろ飲みます?」

幼友「……うん。男友くん、お願い」

男友「ご指名入りました!じっとしててなー」グイッ

幼友「」ゴクッ

男「……。」ドキドキ

幼「……。」

女「さ、質問しよう?」

男友「幼友さん、質問です!好きな人を教えてください!」

幼友「男友くん」

男友「!?」

男「」

幼「むしろあんた達気付いてなかったの?」

男友「お、俺!?いやいや、そんな素振り……」

女「あれだけ受身な子がアプローチしてたのに」

男「冗談……だろ……」

幼「男……」

女「オトコ二人揃って朴念仁だなんてどうしようもないね」

男「」ズ-ン

幼「男、その、元気だしてよ」

女「それにしても奇妙な関係になったね」

男友「その、関係に亀裂が入りそうな言い方やめろよ……」

男友「それに男、今のお前は情けねーよ。振ったオンナに慰められるたぁオトコの風上にも置けねー」

女「男友、ごもっともだけど、言葉は選んだ方がいいよ。それ、幼も同時に傷付けてるから」

男「幼、すまん。みっともなかったな」

幼「そ、そんなことないよ」

男友「あー……幼が素直だと調子狂うな……」

女「好きな人のためならどんな風にでも変われるもんなの」

男友「素直に男装、転校かい……」

女「積極的、もね」

男友「男、次いっていいか?」

男「……あぁ、もちろんだ相棒」

幼「男の子ってすごいなぁ……」

女「何がー?」

幼「自分の好きな人が自分の親友のことを好きだって知ったら落ち込むでしょ?私もそうだったし…でも、男は男友ともう禍根がないように見えるから。それってすごいなって」

女「……幼は、幼友のことどう思ってるの?」

幼「親友よ。これ以上ない、ね」

女「羨ましいなぁ。でも、そういうことでしょ?」

幼「……。」

女「私、女友達はほとんどいないんだから頼むよ!」

幼「……そんなの知らないわよ」

男友「幼友さん質問です!貴女の誰にも言えない秘密・悩みを教えてください!」

幼友「実は、男友くんの寝込みを襲ったことがあります」

一同「!?」

女「襲ったって……」

男「幼友が?え?あの幼友がそこまで?そこまで好きなのかあああぁぁぁ!!勝てる気がしねええぇぇ!!」

幼「男……」

男友「え?俺いつの間に襲われてたの?」

幼友「中学2年の時かな、教室に男友くんが一人だけいて、机に横向いて突っ伏して寝てて。すごく格好良くて我慢出来なくて」

男「我慢、出来なくてだと……?」

女「幼友って、もしかしてすごい大胆なの?」

幼「きょ、教室でなんて……」///

幼友「思わず、キスしちゃいました」

女「……ん?キス?」

幼友「ファーストキスです」

男「な、なんだ……キスだったのか」ヘナヘナ

幼「男友大好きエピソードには間違いないわね」

男友「お、俺のファーストキスがいつの間にかロストしていただと……」

幼「お口まで童貞じゃなくて良かったわね」

女「そろそろ私への当て付けにも聞こえてきた」

男「ってことは、まだバージン!」

男友「うわ、それは引く」

男「……うるせー童貞」

男友「おいもうそれやめろそろそろメゲる」

女「男!私はまだ処女だぜぇ!」

男「さっき聞いた。てか、キャラ変わり過ぎだろビビるわ」

女「むぅ……。」

幼「幼友もこんなこと暴露してかわいそうに」

男友「それはお互い様だろ?」

男「お前はまだだろーが」


男友「次いくぞ、幼友さん!やってみたいことを教えてください!」

幼友「イタリアに行ってみたいです」

女「ここにきて普通なのきたね」

幼「本来こういう本音であるべきよね」

男「幼友ちゃん天使や……」

男友「おろ、俺もイタリア行きたかったんだ。ピサの斜塔を死ぬ前に一度は見たいなと」

幼「一緒に行けば?」

女「支援するよ?」

男友「お、おう。ありがたいけど、どうしたんだ」


男友「それじゃ幼友さん、貴女のフェチを教えてください!」

幼友「腕まくりフェチです」

女「これまた普通な」

幼「でも分かるわ。筋肉が程よく付いてるスラッとした腕が好きね」

男「なるほど、腕まくりね。男子からすると、女子の手が服から少しだけ出てる状態とか良いなとは思うけどな」

男友「カーディガンだとなおいいよな」

女「それまた定番な仕草だね」

男友「次いくぞ。幼友さん!貴女の好きなタイプを教えてください!」

幼友「優しくて、行動力があって、頼れる人」

男「……。」

幼「男友が頼れる?そりゃないわよ」

男友「おい、こんなにも溢れるカリスマ性とリーダーシップを兼ね備えた俺に向かって」

幼「寝言は寝てから言いなさい」

男友「るっせぇ!」

幼「それに、男友は優しいっていうより、気が利くの方がピンとくるわね」

女「なるほど、優しいだと合致しなかったけど、それで納得」

男友「褒められているようで確実に貶されてるな」

男友「最後の質問です、幼友さん!今言いたいことをどうぞ!」

幼友「男友くんと一緒にイタリアに行きたい!」

幼「二人でってこと?」

男友「全員でじゃねーの?」

女「そんなわけないでしょ。わざわざ男友くんって指定してるもの」

男「お、俺も!俺もイタリア行きたいいぃ!」

幼「男は日本でお留守番に決まってるでしょ」

女「そーそー。なんなら私と二人で沖縄にでも行く?」

幼「なっ、そんなの許されるわけないでしょ!私もついていくわ!」

女「お断りします」

幼「あんたにそんな権限ないわよ!」

男「あはは……」

男友「あ、あの、幼友に建前薬飲ませてもいいですかね……?」

男友「はい、口開けてー」

幼友「んぐっ」ゴクッ

女「お目覚めの方はいかが?」

幼「気分はどうかしら、お姫様」

幼友「もう、あんまりからかわないでね?」

幼「ついに言っちゃったわねー」

幼友「そうだね。なんだかスッキリしちゃった」

女「胸につっかかってたものがとれたみたいになるよね」

幼「それ分かるわ。結果はどうであれ言ってすぐは晴れ晴れとした気分になれるの」

幼友「好きって、言っちゃったなぁ」

男友「これって、ガールズトークってやつじゃね?」

男「おう、あんまり聞かない方がいいんじゃないかと思うぞ」

男「ついに最後の一人か」

女「長かったようで短かったかも」

幼「色々引っくり返る事態が頻発したけどね」

幼友「女ちゃんには驚かされたよ」

女「あはは……」

ギャル「ホントに驚いたんだから」

幼「あら、もう大丈夫なの?」

ギャル「幼友の本音が聞けなくて悔しいくらいには大丈夫」

男友「起きたか。無理はすんなよ」

ギャル「ん。分かってる」

男友「ほいじゃ男、心変わりする前にさっさと飲ませてくれ」

男「心変わりしてから無理矢理飲ませてやった方が面白いよな」

男友「はよ」

男「最後だし、残ってる分全部つぎ込むぞ」グイッ

男友「ちょ、それ多すg……」ウグッ

男友「」ゴクン

幼友「お、男友くん、口から溢れてるよ!」フキフキ

幼「瞬時にハンカチとかあんた女子力高すぎよ」

女「まずはティッシュ探しちゃうよね」

ギャル(手に持ってるハンカチどうしよ)

男「本日、敵に塩を送ること多し」

ギャル「それで誰が質問するの?」

女「最後だし、一人ずつ質問してけばいいんじゃない?」

幼「一人決めればいい話じゃない」

女「それじゃあ」

幼「嫌よ」

幼「分かったわよ、一人ずつ質問していけばいいんでしょ」

幼「男友、あんたの好きな人教えなさい」

男友「姉ちゃん」

一同「!?」

男「お前シスコンだったのかよ」

幼「男だけでなく、男友までシスコンなんて……」

ギャル「シスコンとか妹ちゃんかわいそう」

男「俺はシスコンじゃねぇ!」


女「妹さんの身長と体重は?」

男「152cm、41kg」

ギャル「うわぁ……」

幼「私の身長と体重は?」

男「あー、150cmくらい?体重なんて分からん」

幼「ほら、シスコンじゃないの!」

女「幼って妹さんと同じくらいなんだ。勝った」

幼「男はシスコンだからあんたの負けよ!」

幼友「……。」

幼「あ、幼友……?」

幼友「なっ、なにかな?」

幼「落ち込まないでね。まだチャンスはあるからさ」

幼友「うん……。ありがと」

女「幼友が男友とくっ付いてくれた方が都合いいしねー」

幼「あはは、もちろんそれもそうだけど。それ抜きにして、幼友には笑顔でいて欲しいからね」

幼友「うん!頑張るね!」

ギャル「なに、何で幼はデレてるの?」

女「ツンが3割デレが7割」

幼「うっさいわね!もともとツンデレなんじゃないわよ!」

男「おーい、進めてもいいかー」

男「次は俺が聞く。男友、お前の誰にも言えない秘密・悩みを教えてくれ」

男友「実は俺、シスコンなんだ」

男「お、おう」

男友「でも、姉ちゃんに対するこの想いがlikeなのかloveなのかrespectなのか分からないんだ。もちろん、自分の中では姉弟としてじゃなく一人の女性として好きなものだと思ってる」

男友「経験則がないから。尊敬や姉弟愛を恋愛のそれと勘違いしてるのかもって思うと、否定出来ない自分もいる」

男友「考えるのは好きじゃないから、念頭にはあるものの常に後回しする案件なせいでいつまでも終止符が打てないんだ」

女「ふむふむ。よくある恋の悩みですな」

ギャル「姉弟の恋仲はともかく、本当に好きかどうかで悩むっていうのは定番の悩みではあるよね」

幼「大抵のアドバイスとして、そこまで悩むってことは相手の事をちゃんと考えてるからだよ云々かしら」

女「異性と付き合ってる自分に酔ってるだけで相手の事はそれほど好きじゃない学生とかにありがちだけど、男友の場合は特殊だからね。もともとアドバイスなんて求めてないだろうけどさ」

男「男友の恋愛相談なんて目の当たりにした今でも信じられん。相談というより自白強要だけど」

幼「そもそも付き合ってすらない段階でこの悩みだからね。何とも言えないけど、幼友にも全然チャンスはあるってことね」

幼友「そ、そうだよね!私、男友くんがシスコンでもちゃんと受け入れる!」

男「幼友は地上に舞い降りた天使ですね!」

女「男!私も男がシスコンでも受け入れるよ!」

男「う、うん。ありがとな」

ギャル「わ、私もスタンダードじゃない恋愛でも応援するよ」

幼友「次は私が質問するね!男友くん、やってみたいことを教えてください!」

男友「イタリアに行きたい」

幼友「やたっ!絶対行こうね!」

男「お、俺は!ダメ、ですよねそうですよね」

女「いーじゃん。私達は私達で別のとこ行こうよ」

幼「そうね、男友とはいえ幼友が一緒なら安心でしょ」

ギャル「私も付いて行っていい?」

女「もち!私は国内がいいなっ」

幼「九州とかいいわよね」

男「それ、俺も行くのは決定してる?」

女「もち!」

女「次は私が聞くね。男友のフェチを教えてください」

男友「意味もなく甘えてこられると燃える」

男「こいつは分かってやがる」

幼友「甘える、ですか」

幼(男も甘えられるの好きなのかな)

ギャル「甘えるのが上手な子って良いイメージない」

女「そうだね、ゴマすりが得意な子っていうか」

男「それは分かるけどさ。ほら、天然で甘えてくる子とかもいるだろ?」

幼「男には悪いけど、そんな子いないわよ」

ギャル「うん、女の子は皆計算高いよ」

男「あーあー、聞きたくないー」

ギャル「はい、それじゃ次は私。男友の好きなタイプを教えて」

男友「俺について来てくれるような人」

幼「黙って俺について来いっていうこと?」

女「俺が失敗しても見放さないでくれ……ってこと?」

男「どっちもじゃね?」

ギャル「どっちでもいい」

幼友「私はどっちでも大丈夫だよ!」

男「さぁーて、これがほんとの最後。男友、最後に今言いたいことを頼む」

男友「来年も、こんなアホみたいな企画で良かったらまた6人で集まろうな」

女「男友……」

男「……。」

ギャル「……。」

幼「そんなの……」

幼「そんなの当たり前じゃない!」

男「ったりめーだろ!来年もどうせ両親はいねーだろうし独りで年越しなんてごめんだからな!」

ギャル「たまにはいいこと言うじゃん」

女「うんうん!来年からは私も役割分担させてもらうからね!」

男「うし、男友じっとしてろよ」

男友「んぐっ」ゴクッ

幼「お目覚め?」

男友「……出来れば目覚めたくなかったな」

ギャル「なにいってんの、みんな通った道でしょ」

男友「過去これほどまでに恥ずかしいことがあっただろうか」

幼「あんたはまだましよ。シスコン暴露しただけじゃない。それに、最後はイメージアップしてたし」

男友「もうあんな小っ恥ずかしいセリフはもうごめんだけどな」

女「カッコよかったよー?」

男友「はいはい、もう煽らないでくれ」

幼友「男友くん、その、イタリア一緒に行こうね!」

男友「俺なんかで良ければお供しますよ」

男「これで全員終わったなー」

幼「ほんと、お疲れよ」

ギャル「あぁー!」

女「どうしたの?」

ギャル「もう0時過ぎてる!年越ししちゃってる!」

男友「えっ、マジかよ」

男「テレビつけてみっか」ピッ

幼友「ほんとだ、除夜の鐘を聞かずに年越ししたのは初めてかもね」

女「あはは、なんだか締まらないねー」

男友「なに、締める必要はないさ。とりあえず、あけおめーぐらいしようぜ」

幼「そうね、年初めのあいさつだものね」

男「うーし、そいじゃー」

一同「明けましておめでとうございます!」

女「さて、どうします?」

男友「んー、一応企画の案はいくつか残ってるけど」

ギャル「私、お参りに行きたいな」

幼「ここから一番近い神社でも往復で1時間かかるわよ?外すごく寒いしやめときなさいよ」

男「そうだな、前に行った時は悲惨だった」

女「私は行く!」

ギャル「ほんと?ありがと!」

女「私とギャル以外は経験あるのに、私達は経験ないなんて嫌だしね」

男友「んじゃ、俺も行く。元旦とはいえ、外は真っ暗だからな。女子二人じゃ心細いだろ」

ギャル「……。」

幼友「それなら、私も行こうかなっ」

男「お、男友だけじゃ安心出来んだろ!な、幼!」

幼「そ、そうね!私も行くことにするわ!」

男友「おい幼ー、まだかよー」

幼「ちょっと待ちなさいよー!」

ギャル「幼は何やってるの?」

男「あぁ、あいつは極度の寒がりだからな。湯たんぽは流石にないと思うが、カイロの準備と上に何枚も羽織るつもりしてんだろ」

女「ん?男の家なのに幼の上着が置いてあるの?」

幼友「幼ちゃんね、男くんの家にも昔から着替えは置いてあるの。どうせ家は隣なんだし着替えるために家戻るの面倒だって」

男「そういうこと。でも、この長さから考えるに俺のクローゼットも漁ってやがるな」

女「……。私もカイロ持ってきていい?」

男「あぁ、どうせもう少しかかるだろうしいいよ」

女「ありがと」

幼「んー、どれがあったかそうかしら」

女「おーさーなーちゃん!」

幼「きゃっ」ドテッ

女「あ、ごめんね。そんなに驚かせるつもりはなかったんだけど」

幼「それはいいんだけど……。なにしにきたのよ」

幼「催促?もう少しだけ待ってって言っておいて」

女「違う違う。私も男の服を着てこうかなーって」

幼「……は?頭沸いてるの?」

女「自分だけ男の服を着ようなんて抜け駆け許されないよ!」

幼「あんたの煩悩と一緒にしないで。こっちは死活問題で本気で悩んでるんだから。それに、服着るだけで抜け駆けって……」

女「いいの!それより、幼が男の服着たらロングコートみたいになるんじゃない?」

幼「好都合でしょ?」

幼「よし、これに決めた」

女「じゃー、私これにしよっと」

幼「はいこれ、カイロもいるでしょ?」

女「ありがと。もらっていいの?」

幼「ええ。私は5個装備して、5個持っていくから大丈夫よ」

女「あはは、ほんとに寒がりなんだね」

幼「嘘ついてまで男の服着たいとは思わないわよ」

女「ぐさっ!私の心に30のダメージ!」

幼「あんた本当にキャラ変わり過ぎ。どっちが本当の女なのよ」

女「にゃはは~、どっちも私ってことじゃダメ?」

幼「どっちでもいいわ」

女「聞いといてそれかいっ」

女「お待たせー」

ギャル「ううん、全然待ってないよ」

男「うし、それじゃ行きますか」ガチャ

女「うへー、寒いなぁ」

男友「これから1時間以上外にいるからな、暖かい格好とカイロは最低限だな」

幼友「カイロ持ってきてない……」

ギャル「私もだけど、カイロはいらないしょ」

男「俺もねーけど、あれってそんなに暖かいか?」

幼「カイロは必需品よ」

女「うぅー、手袋してくればよかったぁ……」

ギャル「お、女!その、手繋ぐ…?」

女「ん、いいの?ありがとー」ギュッ

ギャル「」

女「男ー、こっちの手握ってー」

男「え?いや、遠慮しま……せん。もちろんですはい」

女「ありがと、これで両方暖かいね!」

男「お、おさなとm」

幼「男のもう片方は私がもらうわね」

男「はい……。異存はないです……」

男友「誰も彼も、微塵もキャラが残ってないな」

幼友「そーだね。皆素直になったみたい」

男友「一時はどうなるかと思ったわけでもないが、結果オーライだな。今回の企画は大当たりだったか」

幼友「ううん。今回も、だよ」

男友「そっか。そう言ってくれると嬉しいよ」ニコッ

幼友「う、うん!」///

幼友「あ、あのさ、おとことm」

男友「そうだ幼友、手袋忘れて手が冷てーんだ。片方だけでいいから温めてくれない?」

幼友「!!」

幼友「お任せあれ!」ギュッ

男「ぐぬぬ……」

女「両手に花でぐぬぬはないでしょ」

男「男友!適当にある事ないことお前の姉に吹き込むぞ!」

男友「えっ、なんで?」

男「幼友と手を繋いでるからだ!」

幼友「……。」

男友「それはすごく困るわ。いやほんとお前が想像してる以上に」

男友「でも、この手は離せないなぁ」

幼友「……っ!」

男「ぐぬぬぬぬ」

ギャル「あんまり大きい声出さないでよ」

幼(男、やっぱり優しいなぁ)

女「御縁がありますようにっと」ヒョイッ

男友「なるほど、それで五円玉か」

ギャル「いつも十円玉入れてたな……」

幼「男はいつも百円玉入れてたわよね」

男「なんだか、五円玉の方がご利益があるように思えてくるけどな」

男友「それでも僕はオリーブオイル」

幼友「な、なんでやねん!」

ギャル「ねー、女は何をお願いしたの?」

女「え?えーっとね」チラッ

男「ん?なに?」

女「う、ううん。何でもない」

ギャル「……やっぱりいいや」

幼友「男友くんは何をお願いしたの?」

男友「ん?あー、無病息災?」

幼「疑問系で返してくるんじゃないわよ」

男「お前は風邪なんて引かないだろーが」

男友「お前より成績が良いわけだが」

幼友「男友くん頭良いもんね!」

ギャル「幼友が言うと嫌味だけどね」

幼友「あ、おみくじ引いてこー?」

幼「良いわね。今年の運勢を占おうじゃない」

女「それじゃあーまずは私から引いちゃいますかね!ここに100円入れて、と」

男「この木箱に100円入れて一枚引く仕組みか」

男友「去年もやっただろ」

男「そだっけ?」

女「君に決めた!」バッ

幼「どう?」

女「じゃん!どうだ!」

ギャル「……凶?」

女「えっ……」

幼友「あはは、女ちゃんドンマイだね」

女「うぅ~、年始めに幸先悪いなー」

ギャル「悪いおみくじを引いた時はあの紐に括り付けてくるといいよ」

女「うん、つけてくる……」

幼「次は私が引くわ!」

男「威勢がいいな、これは期待できるぞ」

男友「威勢でどうにかなるものかよ」

幼「ていっ!どう?」バッ

幼友「……これは、小吉かな?」

男友「あっはっは、すげぇよ幼!最高に微妙だよ!」

幼「……。」

男「ま、まぁ、とりあえずそれは括り付けてくるのか?」

幼「つけてくる……」

ギャル「幼の後姿から哀愁が漂ってる……」

ギャル「次は私がいくね」

男「おう、悪いもの続きだからここいらで流れを変えてくれや」

ギャル「これにする!」バッ

男友「なになに……えっと、吉?」

男「あぁ、これは吉だな」

男友「お、おう、なんだか反応しにくいな」

幼友「そんなことないよ!確か吉は大吉の次に良いはずだよ!」

ギャル「……括り付けてくる」

幼友「ギャルちゃん……」

幼友「つ、次は私が引いてみるね!」

男友「や、やめとけ。今の流れからして碌でもないもん引くぞ」

男「俺もそう思う。悪いことは言わん、今日引くのはやめとこうぜ」

幼友「でも、皆引いてるし……やっぱり引くね!」バッ

男「……。」ゴクリ

幼友「これは……」

男友「……こんなん初めて見たぞ。てっきり入ってないもんなんだと」

男「これ、大凶じゃん……」

幼友「……。」

幼友「つけてくるね……」

男友「ものすごいローテンションだな」

男「元旦に大凶なんて引いた日にゃ泣きたくなるぞ」

男友「……これ、引かなきゃダメなのか?」

男「当たり前だろ」

男友「男、俺が先に引く。骨は拾ってくれよ」

男「無理はするなよ」

男友「くっ、なんて禍々しい箱なんだっ!」

男友「これだああぁ!!」バッ

男「……どうなる」ゴクリ

男友「結果は……っ!」

男「大吉……だと……?」

男友「うおおおぉぉ!!」

男「すげええぇ!この流れで大吉引くなんてお前すげぇよ!」

男友「今年で一番の出来事タイ1位だ!」

男「まぁ、さっき今年になったばかりだからな」

女「なーに叫んでんの。普通にうるさいでしょ」

ギャル「ほんと、もう少し考えてほしい」

男「おい!男友が大吉だったんだよ!すごくね!」

女「えっ?あ、あぁ、うん。すごいけど……そんなに興奮することかな」

男友「この感動が分からんとは寂しいやつめ!」

ギャル「何言ってんの……」

男「今ならいける!男友の開いた気運が俺の内なる運気を高めているっ!」

男友「分かる、分かるぞ男!お前なら引ける!」

男「いくぞっ!」バッ

男友「……。」ゴクリ

ギャル「……。」

女「……。」

男「だ、大吉だあああぁぁ!!」

男友「きたああぁぁ!!漲ってきたぞおおぉぉ!」

幼「なになに、何をそんなに興奮して叫んでるの」

幼友「ちょっとだけ周りの目が気になっちゃうかな」

男「見ろよこれ!大吉だぞ!すごいだろ!!」

男友「すげぇよ男!やはり俺の親友なだけあるじゃねぇか!」

男「お前が道を開いてくれたおかげさ!」

幼「なに、これ……?」

女「戻ってきた時にはすでに……」

男「今年は良い一年になりそうだな」

男友「まったくだな」

幼「おみくじ程度で大げさよ」

男「ようは心の持ちようさ。病は気からってね」

幼「その口調むかつく」

女「むしろここで運を使い切ってたりしてねー」

幼友「大凶よりは全然いいしね」

男友「幼友、そんなに気にするなよ……」

幼「……あれ?ギャルはどこ行ったの?」

男「ん、どこ行ったんだ」

女「えーっと、あ、あそこにいる」

男友「ったく、おいギャル、勝手にたんどくこうd」

ギャル「やったあぁぁ!!」

男友「うおっ、きゅ、急に叫ぶな!」

女「なになに、どーしたの?」

幼友「びっくりしたぁ、どうしたの?」

ギャル「見て!大吉!」

男「なんだ、また別のおみくじ引いてんのか」

ギャル「こちらは恋愛おみくじなのです」

男友「……なに?」


男友「おい男、このおみくじでも大吉引いてやろう」

男「あぁ、上等だ。今年の俺なら恋愛おみくじの一つや二つ」

幼「自信たっぷりじゃない。それで引けなかったらお笑いものね」

ギャル「フラグたった」

女「シッ」

男「いくぜぇ!」バッ

男友「せいやっ!」バッ

男・男友「どうだ!」

女「これは……」

ギャル「はぁ……」

幼「あっはっは!ちゃんと引くなんてスゴイじゃない!」

幼友「凶、だね」

男「……えっ」

男友「……えっ」

幼「さっ、私達も引きましょ?」

幼友「そうだね、さっきは悪かったから今度こそ!」バッ

女「じゃーいくよっ」バッ

幼「これにした!」バッ

幼友「ど、どうかな……?」

ギャル「すごいじゃん、大吉だよ」

幼友「やたっ」

女「わ、私のは!?」

ギャル「……吉だよ」

女「……。」

幼「どうよ!」

ギャル「良かったね、大吉だよ」

幼「ふんっ、当然ね!」

男友「女ざまあぁぁ!」

女「うるさい!」

男「……運悪い同志仲良くしようぜ」

女「私は別に悪くないもんね!」

男友「確かに吉は悪くない。だが、その前に凶を引いているではないか!十分悪い要素は満たしてる」

女「……。」

ギャル「もう、女をイジメないで」

女「ギャルー!」ギュッ

ギャル「」

幼「どうでもいいけど、早く帰りましょ。最後のカイロが息絶えたわ」

幼友「うん、体冷やさないようにしないと」

女「ギャル、もう帰る?」

ギャル「」

女「ギャル……?」

ギャル「え?あ、うん。そうだね」

幼「それじゃあ決定。帰りましょ」

男「帰りにコンビニでも寄ってくかー」

幼友「そうだねー、お菓子とか欲しいし」

男友「お、今年は寝ないおつもりなんです?」

幼友「もうっ、その事でからかわないでよ!」

幼「女、カイロ分けてくれない?」

女「ん。いいよ」

女「何買おっかな」

ギャル「もう日付超えてるし、甘いものは食べたくないな……」

男友「甘いもん嫌いなの?」

ギャル「女の子は甘いものが好きって相場は決まってる」

男「バカだな男友、体重気にしt」

幼「はいストップ!デリカシーってもんを学んだら?」

男友「なるほど。いやでも、ギャルは別に気にしなくてもいいと思うけど」

ギャル「……それどういう意味?」

幼友「ギャルちゃんはスタイルいいから気にしなくてもいいんじゃないって事だよ。ギャルちゃんすらっとしてるもん」

男友「それでいて出るとこはでt」

幼友「わーわー!」


男「俺はこれにしようかなっと」

男友「適当に決めたら俺がレジ通すから、カゴに入れてくれ」

ギャル「はい、あとは頼んだ」

女「お願いねー」

男「それじゃ、外で待ってますか」

幼友「そうだね」

幼「私は男友とレジに持っていくわ」

男「えっ?」

ギャル「お金は家に着いてから払うね」

男友「ん、りょーかい」

女「さーて、後は帰るだけ!」

ギャル「結構長い距離あるけどね」

男「あと30分くらい?」

幼友「マフラー暖かいなぁ」

幼「さ、寒過ぎる……カイロが反応してないわ……」

男友「熱反応なくなるのはやくね?」

幼「そんなの知らないわよ」

幼「そんなことより、カイロ残ってない?」

男友「お生憎様、幼にわけてあげられるカイロは残ってない」

幼「その言い方、そのポケットにはあるんでしょ?」

男友「ご名答。手袋ない勢の俺には必需品なのです」

幼「あっそ、それじゃおじゃましまーす」

男友「おい、勝手に手入れんな」

幼「口答えしないで」

男友「何言ってんだお前。はぁ……せめて逆側の方にしてくれ。そっちはコンビニ袋さげてるから」

幼「仕方ないわね」

男「……。」

幼友「どうしたの?ボーッとして歩いて」

男「え?あ、いや、何でもないよ」

幼友「幼ちゃんが男友くんのポケットに手を入れてるのが気になるの?」

男「……気にならないの?」

幼友「質問で返してくるなんてズルいなぁ。だって、幼ちゃんと男友くんの仲ならああいうのもアリなのかなって」

男「……嫉妬したりは?」

幼友「んー、嫉妬はそうだけど、羨ましいが大きいかな!」

男「……そっか」

幼友「次こそ私の番だよ。男くんは幼ちゃんたちが気になるの?」

男「そりゃ、気になる」

幼友「どういう気になるか分かる?」

男「どういうって……」

幼友「それがね、分かった時に男くんは今よりもっと幸せになれると思うよ?」

男「……今より、幸せに」

女「そんな宗教勧誘みたいな口説き方ってありなの?」

男「うわっ、お、女!急に割り込んでくんな!てか、盗み聞きすんな!」

女「そりゃないぜーとっつぁん!一番の要注意人物とターゲットを二人きりにさせておく手はないでしょ?」

女「……それに幼友は私に不利な事男に色々吹き込んでるし」ボソッ

男「何だよそれ」

幼友「大丈夫だよ女ちゃん。男くんのこと盗ったりしないよ」

女「うむ、それならよろしい」

男「俺は女のものじゃねー。というか、ちょっと複雑なこと言ってくれるな」

ギャル「ねー、女ー!見てみて!星綺麗だよ!あれってオリオン座だよね!」


幼「うぅ、寒かった」

男「待ってろ、今ストーブとコタツつけてやっから」

男友「コタツは禁止です」

幼「何でよ!そんなの横暴じゃない!」

男友「まだ企画したゲーム残ってるし、やらんの?」

幼「入ったまま出来ないの?」

男友「全員入ったまま出来るわけじゃないから、不公平だろ?」

幼「むぅ……」

女「企画してるゲームってどれくらいあるの?」

男友「2、3個かな」

ギャル「結構あるね」

幼友「毎年1つだけだったよね?」

男友「今年は人数多いからな。一応考えてはいたんだ」

女「それじゃ、次のゲーム休んでいい?ちょっと久しぶりにはしゃいで疲れちゃった」

男友「ん、問題ないぞ」

ギャル「私も休む」

男「コタツ入ってる?」

女「そうする。ありがとね」

幼「いいなぁ……」

男「もう暖まってるぞ」

ギャル「おじゃましまーす」

女「私もっ」

幼友「ちょっとだけ羨ましいかも」

女「あー、もう抜けれないー」

ギャル「ぬくぬく」

幼友「コタツには魔力があるからね」

幼「それで、次にゲームは何なのよ」

男友「うむ、この箱から一枚紙を取ってくれ」

幼友「ランダムで紙に書いてあるゲームをするってこと?」

男友「ご明察。因みに姉ちゃん作だ。盛り上がるパーティーゲーム書いて入れといてと言っただけだから、何が書いてあるかは俺もわからん」

男「なんだそれ怖すぎだろ」

幼「なんでもいいわ。男友、あんた引きなさいよ。くじ運いいんでしょ?」

男友「おお、俺に任せとけ」

男友「発表しよう!次のゲームはポッキーゲームだ!!」

女・ギャル「やる!!」

幼友「わっ、出てきた……」

男「ポッキーゲームって……マジでやんの?」

男友「一応さっきポッキー買ってはいるんだけど」

女「やるに決まってる!」

幼「やるでしょ」

ギャル「うん」

幼友「私もやりたいかも」

男友「そいじゃ決定」

男「マジか……」

男友「トーナメント戦形式でやる。公平なる抽選の結果を発表しよう」

男友「一回戦目幼vs幼友」

男友「二回戦目男vs女」

男友「三回戦目俺vsギャル」

男友「ってな感じになりました」

男「女とポッキーゲーム……だと……」

女「勝ち組じゃん!」グッ

幼「負けないわよ、幼友!」

幼友「私も負けないよ、幼ちゃん!」

ギャル「男友とか。負けない!」

男友「ルールは簡単。先にポッキーを折った方の負け。両者とも折らなかった場合は半分地点に先に到達してた方の勝ち」

幼「チョコの方譲ってあげるわ」

幼友「うん、ありがとう」

男友「準備はいいか?」

幼「ばっひりよ」

幼友「わはひも」

女「二人とも顔近いなぁ」

ギャル「ポッキーの長さってどれくらいなんだろ」

男「15cmくらいじゃね?知らんけど」

幼(負けられないわ……)

幼友(早く折ってくれると助かるんだけどな)

男友「それじゃあいくぞ、よーいスタート!」

男友「これは幼の勝ちだな」

男「あぁ、素晴らしい闘いだった。今度は映像に残すべきだ」

女「二人とも本気だったね」

ギャル「……。」ドキドキ

幼・幼友「……。」///

男友「続いて第二回戦、両者ポッキーをくわえてくれ」

男「はい、これ咥えて」

女「う、うん。私、男のものだったら大丈夫だよ」パクッ

ギャル「なにそれひわい」

幼「……おもしろくない」

幼友「負けちゃった……」

男友「よーい、スタート!」

幼「男は先手必勝ね。早いペースで進めてるじゃない」

男(やるからには勝つ!)

男友「おぉ、男早いな」

男(……ん?)

幼友「あれ?女ちゃんが動いてない?」

男(とにかく、半分超えさえしたら俺の勝ちは確定だし)

ギャル「男が半分超えた」

女(……やるはいま!)

幼友「女ちゃんがすごい早さで動いた!」

男(うおっ、これやばい!)ポキッ

女「あっ」


幼「なるほどね、男の勝ちを確定的にしちゃえばキスしちゃっても仕方ないって思わせるようにきたのね」

男友「少しでも確率を上げるための作戦か」

幼友「負け確定や確定してない条件でなら、折る方が男くんとしては好都合だもんね」

ギャル「それでも男が折ったのはヘタレだからってこと?」

女「……しらない」

男「断じて違う、と言い切れない……」

男友「第三回戦!音頭は任せる」

幼「はいはい、早くくわえちゃいなさい」

男友「はいどうぞ」

ギャル「ん」

男友(顔近い……)

ギャル(負けられない……!)

男「おお、ギャルの闘志がすごいことになってる」

女「本気だね」

幼友「男友くんはそんなにやる気あるみたいじゃないね」

幼「よーいスタート!」

ギャル(速攻!)

男友(はやっ)ポキッ

男「終わるの早過ぎだろ」

女「開始2秒くらいだったね」

幼友「ギャルちゃんすごいよ!」

幼「それに比べてこのいくじなしは」

男友「面目もござらん……」

ギャル「まずは一勝!」

幼「もう女子しか残ってないじゃない。続けるの?」

男「そりゃそうだろ。むしろ素晴らしい展開」

女「モチベーション上がらないっていうか」

ギャル「私はそんなことないけどね」

男友「あー、そういや言ってなかった。優勝商品は最下位に一つ命令できる事。だから最下位決定戦もやるぞ」

幼・女「本気出す」

幼友「最下位決定戦……!」

男「これはもう負けられないな」

男友「んじゃ、ギャルはシード扱いにして、準決勝幼vs女。両者くわえて」

幼「悪いけど、勝たせてもらうわ」

女「私が勝つ!」

男友「よーいスタート!」

男友「幼って実はキス魔?」

男「そんな事ないだろ。不可抗力だ」

ギャル「これで2回目でしょ?」

幼友「幼ちゃん……」

女「当たってない!セーフ!初めてなんだから!」

幼「と、とりあえず私の勝ちよ」///

男友「決勝戦の前に最下位決定戦やるぞ。男vs幼友で」

男「はい、これ」

幼友「う、うん。ありがと」

女「どうにか接触だけはしませんように……」

ギャル「どっちもガンバー」

幼「……」

男(負けたら男友とか……)

幼友(負けたら男友くんと……)ドキドキ

男「うっしゃあああぁぁ!!!勝ったああぁ!!」

女「ちぇっ、つまんないの」

男友「それはどういう意味だ」

幼「それで、最下位決定戦は男友vs幼友かしら」

ギャル「そうじゃないの」

幼友「……」ドキドキ

男友「う、うし。やりますか」

幼友「う、うん」

幼「ちゃっちゃとくわえて。それじゃ始めるわよ。よーいスタート!」

男友(最下位は回避したい…… けど、まず無理だろうな)

男「これは絶対幼友勝つな」

女「私もそう思う」

ギャル「あ、男友もう折った」

幼友「……」

男友「はい、俺が最下位です……」

幼「優勝商品が魅力的じゃないわ。変更の余地は?」

ギャル「右に同じ」

男「おい、傷口に塩塗ってやるなよ」

男友「気を取り直して、決勝戦!両者くわえて」

幼「やるからには勝ちを目指すわよ」

ギャル「私も勝ちにいく」

男友「よーいスタート!」

男「……」

幼友「……」

女「……」

男「一瞬で決着ついたな」

男友「幼、お前……」

幼「ち、ちがっ……」

ギャル「……」///

男「今のはどっちが勝ちなんだ?」

女「どっちも同じくらいだったよね」

幼友「少しだけ幼ちゃんの方が先に真ん中に行ってたかも」

男友「それじゃ、幼が優勝ってことで」

幼「それほど達成感もないわね……」

ギャル「今のはセーフ……当たってない、当たってない……」ブツブツ

男友「さて、次の企画に移りましょーか」

幼「そうは問屋が許さないわ」

男友「幼様!なるべくお手柔らかに、何卒お願いします!」

男「威厳もプライドも何もねーな……」

幼友「幼ちゃんは優しいから罰ゲームの範疇で出来ることしか言わないと思うよ」

ギャル「男友に限っては例外もあるかもね」

男友「怖いこと言わないでくれよ」

女「さあ、早く命令を!」

幼「そうね、それじゃあ……」

ピンポーン

ギャル「チャイムの音?」

男友「こんな時間にか」

幼「もう2時半まわってるわよ」

男「とりあえずでてみよう」

女「待たせるとよくないよね」

男「はい、どなたですか?」ガチャ

妹「こんばんは、兄さん」

男「おお、妹か」

幼友「妹ちゃん!?」

女「なになに?」

ギャル「妹ちゃん?」

男「あぁ、お前らは初対面か。紹介するよ。こっちが俺の妹。そっちにいるのが女とギャルだ」

妹「初めまして。いつも兄さんがお世話になっています」

女「い、いえ、こちらこそ」

ギャル「よろしくね」

男友「久しぶりだな、それにしてもこんな時間にどうした?」

幼「お泊まりに行ってるって聞いたけど……」

妹「色々あってですね」

妹「妹友、出て来て」

妹友「こ、こんばんは」ヒョコ

男「ん、妹友もいるのか」

妹「お参りついでに兄さんにも挨拶していこうとなりまして。あけましておめでとうございます」

妹友「あけましておめでとうございます」ペコッ

男「そうか、忘れてた。あけましておめでとう」

幼「あがっていくの?」

妹「いえ、今日は妹友と二人で過ごす予定なので」

ギャル「……。」

妹「用件は済みましたので、帰りますね」

女「えー、もう帰るの?」

男友「何にせよ、二人で帰るのは感心しないな」

男「そうだな、送っていくよ」

女「私も!私も着いてく!妹ちゃんと仲良くなりたいし、帰り道男一人じゃ寂しいでしょ?」

男「おう、そうだな。お願いするよ」

妹「……。」

妹「あの、幼姉さん」ボソッ

幼「何?」

妹「失礼なことを承知の上で聞くのですが、女さんの性別は…?」

幼「オンナよ。今オトコの格好してるのには色々と理由があってね」

妹「そうでしたか。いいんですか?帰り道二人きりでも」

幼「ええと、何が…?」

妹「兄さんと幼姉さんは付き合っているのでは?」

幼「あぁー……」グサリ

妹「?」

幼「それもね、色々あって。その、別れたの」

妹「そ、そうでしたか……」

幼「今度ちゃんと話すから……」

妹「……あの、トイレを貸してもらってもいいですか?」

男「ここはお前の家だろうが」

妹「すいません、失礼しますね」

女「それにしても妹ちゃん、すっごくかわいいねー」

ギャル「ほんとに男と兄妹なの?」

男「失礼な、正真正銘唯一無二の俺の可愛い妹だ」

幼「シスコン……」

男友「ぐはあっ」

幼友「お、女の子に優しいっていいことだと思うな!」

男「そういえば妹友、最近の妹の様子はどうだ?」

ギャル「何その質問キモい」

妹友「え?え、えと……いつも通り、ですよ?」

女「それってどういう質問なのさ」

男「いや、あいつ可愛いだろ?だから変な虫が付いてないかと思ってな」

男友「姉弟が可愛いと心配だよな」

妹友「……」

男「まあ、いつも通りならそれでいいんだ」

妹友「……よく、告白はされるみたいです」

男「なんだと!?どこの馬の骨とも分からんやつが何様だ!」

幼「落ち着きなさいよ、妹ちゃんももう中学3年生よ?そういうことの一つや二つあっても不思議じゃないじゃない」

男「俺は断じて許さんぞ!」

ギャル「キモい……」

女「あはは、妹ちゃんにそんな話し振ったら嫌われちゃうよ?」

男「うっ、それは困る……」


妹「お待たせしました。妹友、帰りましょう」

妹友「う、うん」

男「うし、じゃあ行くか」

女「今そっち行くー!」

幼友「気を付けてね」

男友「ハーレムじゃねぇか……」

男「お前もだろ」

ギャル「バカなこと言ってないでサッサと家出る。もう妹ちゃん達は出てるよ」

男「おっと、いつの間に。それじゃ後でな」

男友「おう」

幼「……いってらっしゃい」

女「妹友ちゃんの家はどっちの方なの?」

妹友「え、えと、あっちの方です」

女「へー、あっちって私達の学校がある方だね」

妹友「あ、はい、なので、その、私も来年は男先輩達と同じ高校に入ろうかなと思ってるんです」

女「おぉ!後輩候補だね!」

男「へぇ、妹友は俺達と同じ高校目指してんのか」

妹「因みに、兄さんにもまだ言っていなかったかもしれませんが、私の第一志望もそこなんですよ」

男「えぇ!?そんなサラッと……」

女「あれ?ということは、妹ちゃん達は受験生なの?」

妹「そうですよ」

女「もうお正月なのに勉強しないで遊んでてもいいの?」

妹「ええ、私なら何の問題もないのですが……」

妹友「……」

男「なるほど」

妹友「……すいません」

妹「今日も遊んでいた訳ではなく、勉強していたんです。お参りはその息抜きに」

女「妹ちゃんは頭良さそうだもんね」

妹「いえ、そんな」

男「妹、何で俺達と同じ高校にするんだ?お前ならもっと上の高校を目指せるだろ?」

妹「兄さん、出身高校なんて社会に出たら何の意味もないんですよ。大事なのは大学ですから」

女「確かにそうかもね」

妹「それに私は既に永久就職先の内定をもらっていますから、学歴なんてどうでもいいんです。高校に行くのだって、むしろ遠慮したいくらいです」

男・女「!?」

妹友「い、妹!」

妹「……すいません、今のは失言でした。忘れてください」

男「いやいやいや、忘れろったって無理でしょ」

女「……。」

妹「ちょっとしたジョークみたいなものだと捉えて欲しいです」

妹友「妹、どうしてそんなこと……」

妹「……ごめんなさい、深夜のせいか口が軽くなってて」

男「分かった分かった。今のは聞かなかったことにするよ。妹、母さんに志望校言う時は言い訳くらい考えておけよ」

妹「はい、ありがとうございます」

女「私は、応援するよ。妹ちゃんと妹友ちゃんのこと」

妹「……っ!」

妹「……はい、合格出来るように二人で頑張りますので」

男「おう、妹はまだしも妹友はちゃんと頑張れよ」

妹友「あ、はい、頑張ります」

幼友「二人を待ってる間何してる?」

幼「そうね、とりあえず罰ゲームを消化しておこうかしら」

男友「ゲッ、覚えてたか……」

幼「それはもちろんよ」

ギャル「逆立ちで町内一周とかどう?」

幼「それいいわね」

男友「えっ、ちょっ」

幼友「男友くん、頑張ってね!」

男友「いやいや……え?」


幼「制限時間は30分ね」

ギャル「はい、それじゃあ上着脱いで」

男友「なんで!?」

幼友「男友くん、罰ゲームだもん、仕方ないよ」

男友「いやいや、脱ぐ意味が……」

幼友「男友くん!」

男友「は、はいっ!」

幼友「罰ゲームだから仕方ないことなの、ね?」

男友「……。」


幼「早く脱ぎなさいよ」

男友「分かった。幼、クッキーやるからそれで罰ゲームはチャラにしてくれ」

幼「……。」

男友「……。」

幼「……今回だけよ」

幼友・ギャル「!?」

男友「家から持ってきたクッキーがあるんだよ」ゴソゴソ

幼「早く出しなさいよ」

ギャル(幼可愛い……)

男友「あったあった、はいこれ」

幼「……何で半分なのよ」

男友「まあまあ、美味しいから食ってみろよ」

幼友「男友くん、そのもう半分はどこにあるの?」

男友「ん、ここにあるよ」

幼「それもよこしなさいよ」モグモグ

男友「いや、これは俺が食う」パクッ

ギャル「食い意地はりすぎよ」

幼「あんたねぇ……!」

男友「まあそう怒るなって」

幼友「男友くん、何か考えでもあるの?」

男友「おっ、幼友は分かってるね」

ギャル「クッキー一枚に考えも何もないでしょ」

幼「それならちゃんと説明しなさいよ!」

男友「クッキー半分食べただけで怒り過ぎだって……お、そろそろか」

幼「何がそろそろなの……あれ?」

幼友「幼ちゃん?どうかしたの?」

幼「身体が、熱い……っ」

幼友「幼ちゃん!?」

ギャル「ちょっと男友、あんた何したの……ってあんたもかい!」

幼「成功、か。流石姉さん」

幼友「幼ちゃん!?大丈夫なの?急に疼くまったから心配したんだよ!」

幼「あぁ、大丈夫さ。心配かけて悪いな」ニコッ

幼友「え、う、うん!」ドキッ

ギャル「おーい、男友ー、生きてるかー」ペシペシ

男友「いたたっ、誰が男友よ!」

ギャル「……え?」

男友「何よ、その鳩が豆鉄砲喰らったような顔して」

ギャル「え、だって、男友が、何よって……え?」

男友「あんたねぇ、よくもこんな下らないことに私を巻き込んでくれたわね!」

幼「逆立ちで町内一周なんてごめんだったからな。背に腹は変えられないさ」

男友「私が一枚全部食べたら良かった話しでしょ!」

幼「いや、姉さんが何があっても一人で一枚全部は食べないようにって」

男友「そんな危ないもの食べさせるんじゃないわよ!」

幼友「お、幼ちゃん、ちょっと落ち着いて……」

ギャル「それにしても、男友のお姉さんは本当に何者なの……」

男友「はぁ、もういいわ。いいから早く戻して」

幼「え?嫌だよ。せっかくだから少し遊ぼうぜ」

男友「ふざけないで!」

幼「聞いて驚け、お前が食ったクッキー一枚な、コショコショ円するんだぜ」

男友「えっ……」サ-ッ

幼「な?すぐ戻すなんてもったいなさすぎだろ?」

男友「そ、そうね……」

ギャル「なにそれ気になる」

幼友「そんなに高価なもの無駄遣いしちゃっていいのかなあ」

幼「にしても、この体でなら何しても怒られなさそうだな」

男友「なっ、変なことするのは辞めなさいよ!」

幼「へんなことなんてしませんですよ」

ギャル「何そのあからさまな棒読み」

幼友「幼ちゃん、どこか具合が悪かったりしない?副作用とか心配で……」

幼・男友「ええ、大丈夫よ」

男友「ばっ、何なのよ!」

幼「いやだってさ、今俺に話しかけてたろ?」

男友「私が幼よ!」

幼「いいえ!私が幼よ!」

ギャル「下らない遊びしないの」


幼「幼友ー!男友がいじめるー!」ダキッ

幼友「えっ、あ、その、男友くん?」

男友「離れなさい!勝手に抱きついてるんじゃないわよ!」

幼「寂しいならギャルにでも抱きつけば?」

男友「えっ!?いや、そ、そんな、そういうことじゃ……」

男友「……ねぇ、ギャル?」

ギャル「それはちょっと遠慮したいです」

幼友(見た目幼ちゃんだけど、中身は男友くんなんだよね……)ドキドキ

幼「次はギャルに!」ダキッ

ギャル「受け止めて良いのか分からない……けど、幼からのスキンシップなんてレアだからなあ」

幼「あー、柔らかい」

ギャル「見た目幼だしいいかな」ギュッ

男友「性懲りも無く!辞めなさい!」

幼「だから、羨ましいなら今度は幼友に抱きつけば?」

男友「……幼友は分かってくれるよね?」

幼友「ええと、その、うん。いいよ」ドキドキ

男友「幼友大好き!」ガバッ

幼友「」

幼友(い、今、男友くんに大好きって言われて抱き着かれて暖かくて良い匂いがして今も抱きしめられてて)クラクラ

男友「あ、あれ?幼友?大丈夫?」

幼友「へ?あ、うん。大丈夫だよ。だからまだ抱きついててもいいよ?」

男友「えへへ、うん!」ギュッ

幼友「」

ギャル「幼友しんじゃうよあれ」

幼「オトコの力加減が分かってなくて強く抱き締めすぎなんじゃねーのか」

ギャル「まあ、ある意味強く抱き締め過ぎなんだろうね」

男「やっと着いたな、この後も勉強続けるのか?」

妹「はい、今日のうちに進めておかないといけないところがありますから」

妹友「え、えぇ……」

女「あはは、頑張ってねー」

男「それじゃあ、二人ともおやすみ」

妹「おやすみなさい兄さん、女さん」

妹友「おやすみなさい」

女「おやすみー」

女「真冬のこの時間は冷えるねー」

男「そうだなあ、雪が降ってないのが幸いだな」

女「うぅー、さぶさぶ」

男「……なあ、女」

女「ん?何かな」

男「そのキャラじゃないと、俺と会話出来ないのか……?」

女「……。」

男「俺の勘違いだってならそれでいいんだ。ただ、あの時俺はお前が望んだ事を叶えてやれなかったからさ」

女「……。」

男「男装しないと会話出来なかったように、テンションを上げないと会話出来なくなると思ってるのか……?」

女「あはは、やっぱり男にはお見通しでしたかー」

男「吹っ切れただけなのかとも考えたけど、前に女とは会ってるからな。その時は喋らなかったけど、雰囲気的にね」

女「自分でもよく分からないんだ……どの私が本当の私で、どの私が私の望んでいる私なのか」

男「……。」

女「もちろん、テンションを無理にでも上げないと男とまともに会話出来なくなるのかもー!っていうのもあるけどね」

男「……。」

女「よく、分からないんだ」

男「月並みなことしか言えないけどさ、女はどんなキャラでもどんな猫被りでも、それは女なんだと思うよ」

女「……。」

男「表面上テンションが高いキャラにしか見えなくったって、内側では何かに悩んでたって、それも引っくるめて女の一部なんだよ」

女「うん……ありがとね」

女「着いたね」

男「……そうだな、入るか」

女「ちょっとだけ歩き疲れちゃったなあ」

男「あはは、自分で立候補したんだからな。俺はそのおかげで暇せず済んだけど」

女「お、それならご褒美をくれてもいいですよ!」

男「バカいうなっての」

女「えー、ケチですなー」

男「ただいまー」ガチャ

女「しかとはヒドイ……」

ギャル「あ、おかえり二人とも」

女「ただいまー」


幼「女おかえり!」ダキッ

女「きゃっ、なになに!?」

男友「……。」ゴゴゴゴゴ

男「お、幼?お前何やって……」ハッ

男(なるほど)

ギャル「男友離れて、やっていいラインを超えちゃいけない」

女「あの、これは一体どういうサプライズ?」

幼「私、実は女のことが好きだったの!」

女「ええっ!?」

ギャル「男友そろそろ怒るよ」

男友「そうね、私もそろそろ怒っていいかしら」

男「あぁ、俺も久々にキレちまったよ」

幼「男は黙ってて!これは私と女の問題なの!」

女「えぇ、でも幼は男が好きで、あれ?え?」

幼「男は関係ない!私だけを見て!」


女「う、うん。幼は真剣なの?」

幼「いや、冗談」

女「えっ」

男「それで、何がどうしてそんな面白おかしい状況になってんの」

男友「男友、あんた後で覚えておきなさいよ。あいつが渡して来たクッキーを食べたらこうなったのよ」

幼「流石姉さんってとこだな」

ギャル「医大の人って皆こういうの作れるの……?」

男「クッキーねぇ、それじゃあ戻し方は?」

男友「それ!そろそろ戻しなさいよ!」

幼「はいはい、戻し方ね。誰かにキスすることらしい」

男「……ん?キス?どういうことだ?」

男友「な、ななな何よそれ!」

幼「俺か幼のどっちかが、誰かにキスしたら自動的に戻るって寸法」

男「なるほど、アミラーゼの融合によるショックを利用したあれね」

ギャル「なにその超絶理論」

女「……何がどうなってるのかわかんない」


幼「まあ、原理はよく知らないが姉ちゃんがそう言ったんだからそうなんだろ」

ギャル「ポッキーゲーム提案といい、破天荒な姉さんだよね」

男「それで、戻し方は分かったのはいいがどうするつもりなんだ?」

幼「なんも考えてないけど?」

男友「どうすんのよ!」

幼「いやだから、誰かにキスをだな」

男友「簡単に言わないで!」

幼「わかったわかった、俺が誰かにキスするから。それで解決」

男友「誰かって……」

幼「あー、男。幼とキスするか?」

男「えっ!?いやいやいや、俺はごめんだよ本当にマジで」

幼「よくよく考えたら幼の身体とはいえ男とキスってのはナンセンスだな……」

ギャル「外見からは普通だよ」

男友「そ、それじゃあさ、男。私とキス、する?」

男「」


ギャル「や、やめてよ……お腹痛くなる」プククク

幼「そ、そりゃねぇよ」プククク

女「よくわからないけど、なんとなく良い展開なのは分かるよ」

男友「な、何よ!笑うことないじゃない!」

男「」

男友「し、仕方ないでしょ!?早く戻りたいんだし!」

幼「い、いやさ、そうじゃなくてな?」

ギャル「それで、ついにはどうするつもり?」

幼「どうしようかな」

女「なんとなく事情が掴めて来たよ」

幼友「うーん……」

男友「あら、幼友お目覚め?」

幼友「なんだか長い間夢を見ていたような……って、あれ?男くんと女ちゃん?いつの間に帰って来てたの?」

男「ついさっきな、それより大丈夫か?まだちょっとふらふらしてるぞ」

幼友「ううん、大丈夫。ありがとね」


ギャル「結局進展しないね」

幼「もうこのままでいいんじゃね?」

男友「いいわけないでしょ。男がダメなら、幼友とキスするわ」

幼友「え、えぇ!?」

男「それはダメだろ!普通に考えて!」

男友「何よ、同性同士だし別にいいじゃない。それとも男はそういうのも嫌なタイプなの?それならやめるわ」

男「いやそうじゃなくてだな」

女「男は束縛するタイプ……っと」

男「おいやめろ」

幼友「それは、ちょっと恥ずかしいよ……」///

男友「幼友は私とキスするの嫌なの?」

幼友「いえ全然!そんなことないよ!」

男友「それなら!」ガタッ

男「ダメダメ!ダメだってば!今幼は幼じゃなくて男友なんだから!」

女「私は別にいいと思うけどなあ」

幼「それなら幼友、俺とキスしようぜ?」

幼友「ええっ!?」ドキッ

幼「中身が俺とはいえ身体は幼だし大丈夫だろ?」

幼友「幼ちゃんとキスするのは別に嫌じゃないけど……」

ギャル「そんなに簡単にキスしちゃっていいものなの?」

女「緊急事態っぽいしセーフ」

幼「幼はそれでいいか?」

男友「納得いかないけど、それでスムーズに戻れるならそれでいいわ」

幼「男はまだなんかある?」

男「ここが妥協点か……」

幼「んじゃ決まり。幼友、こっちおいで」

幼友「う、うん」ドキドキ

男「どこで間違ってしまった……」

男友「今更だけど、自分が勝手に動いてるのを見るのって不思議な感覚ね」

女「羨ましいなあ」

ギャル「幼と幼友か……アリですね」

幼「目、瞑って」

幼友「男友くん……」

幼「幼友……」チュッ

男「複雑だけど眼福と思ってる自分もいる……これが葛藤というやつですね」

女「絵になるよね、特に背の低い幼からだから」

ギャル「素晴らしいよね」

男「ところで、ちゃんと戻ったのか?」

幼「ええ、ちゃんと戻ったみたいよ」

男友「あー、戻っちまったか」

幼友(ドキドキが止まらないよ……)ドキドキ


女「ねえギャル、今何時?」

ギャル「えーと、今は3時半かな」

男「丑三つ時って言うんだっけか?」

幼「知らないけど、そういう話はやめて」

男友「あー、じゃあどうする?眠たいやつはいないか?寝てもいいぞ。特に幼友」

幼友「大丈夫ですから!もうそのいじりやめてよー」

幼「ところで男友、覚悟は出来てる?」

男友「おっとそんな物騒なことは後にして、この箱から一枚どーぞ」

ギャル「いきなりどこからだしたの」

女「次のゲームはなにかなー」

幼「いいわ、そのゲームに勝ってまた罰ゲームでこらしめてやるわ」

男友「そんなこと言ってられるのも今のうちだぜ?」

幼「じゃあこれ!」バッ

男「なになに、えーと……シンパシー?」

幼「シンパシーって、パーティゲームのシンパシーだよね?」

男友「そうだろうなあ」

女「やったことある!」

ギャル「聞いたことないかも」

男「お題決めてそれに沿った名詞あげるゲームだよな」

幼「確かそうね、でもそれじゃあ順位つかないんじゃない?」

男友「あー、ちょっと待て。今ルール決めるわ」

男友「それじゃルール説明するぞ」

ギャル「わかりやすくねー」

男友「ゲーム内容はさっき男が言ってた通りで、例えばお題が季節といえば?なら季節を書き込む。春と書いた人が二人なら一人ずつ20pゲット、夏って書いた人が4人いるなら一人ずつ40pゲットっていうポイント形式でやろう」

男「なるほど、簡単なお題ほど点を稼ぎやすいってわけか」

幼「誰ともシンパシー出来なかった人は0pでいいのよね?」

男友「そりゃもう。質問はあるか?」

幼友「大丈夫!」

女「わたしもー」

男友「それで、優勝した者が2位から6位の人全員に一つずつ命令できる!」

一同「!?」

男友「もちろん、絶対厳守だぜ?」

幼「俄然やる気が出てきたわね」

女「勝つぞー!」

ギャル(命令できるか……)

幼友「私も頑張る!」

男「ぜ、全員に命令……負けられない戦いがここに……っ!」

男友「んじゃ、紙配るぞー」

男友「お題は順に一人ずつ言っていこう。まず最初のお題は『春といえば?』で!」

男「春といえば……」

幼「これは簡単ねー」


男友「皆書いたな、それじゃあオープン!」

男「俺は『桜』」

幼「私も『桜』よ」

女「私も!」

幼友「私も『桜』です」

男「お、一気に40pか!」


男友「ぐぬぬ、桜とな……」

男「むしろ何書いたんだ?」

男友「俺は『花見』」

幼「あぁ、なるほどね」

幼友「花見も確かに春だよね」

女「うんうん、わかるわかる」

男友「い、いやその視線やめて……」

男「んじゃギャルは?」

ギャル「私は『出会い』」

一同「……。」

幼友「あ、あー!出会いね!ギャルちゃんロマンチックだね!」

幼「そ、そうね!私は全然思いつかなかったわ!」

女「それむしろ抉ってるよ?」

ギャル「なるほど、自分の思ったこと書いてもダメなんだ」

男友「そうそ、いかに相手が書きそうなことを書けるかってのがこのゲームの醍醐味」

男「まあ、シンパシーだからな」

男友「んじゃ次男頼んだぞ」

男「おう、それじゃあ……次のお題は『歴史上の人物といえば?』」

女「これまた随分と難しいお題だね」

ギャル「あ、あんまり知らない……」

幼「誰にしようかしら……」


男友「はい、それじゃオープン!」

男「俺は『トーマス=エジソン』」

女「私も!」

ギャル「わ、私も!」

男友「んー、これは男の作戦勝ちってところか」

幼友「選択肢があまりないギャルちゃんの狙い撃ちってこと?」

ギャル「失礼でしょ」

男友「でも男の思った通りだったな」

幼「何気に女までシンパシーしてるし……」

幼「私は『リンカーン』よ」

幼友「私は『ナイチンゲール』」

幼「なかなか被らないものよね」

幼友「そうだね、選択肢広すぎだもん」

男友「お前らは横文字ばっかり、俺の答えに刮目せよ!『東郷平八郎』」

男「お前はそれが誰かと重なると思って書いたのか?」

幼友「男友くん……」

ギャル「ルール説明する?」

男友「ちょ、ちょっとしたネタじゃねーか……」

幼「ま、それで優勝争いから外れてくれるなら問題ないわ」

幼「次は私がお題決めるわね。お題は『かき氷といえば?』」

男「これはもうあれしかないな」

男友「だな、一択も同然」


男友「はいそれじゃオープン!」

男「もちろん『ブルーハワイ』!」

男友「は?『レモン』だろ?」

男「おい周りみてみろよ、ブルーハワイの人!」

ギャル「ブルーハワイって……」

幼「子供じゃあるまいし」

女「男かわいい……」

幼友「レモン!私もレモンが一番好きなのに!」

幼「まあ、普通に考えて『イチゴ』よね」

女「普通はそうかなー」

ギャル「うんうん」

幼友「仕方ないよ、これはシンパシーっていうゲームだもん……」

幼「ってことで40pね」

男「ブルーハワイが子供っぽい……?」

男友「ま、まあ、そう気を落とすなよ」

女「じゃあ次のお題は私からね!お題は『スポーツといえば?』」

幼「スポーツと聞くと球技が最初に思いつくわよね」

幼友「そうだね、有名どころ書けばいいんじゃないかな」


女「まずは私からオープン!『バレー』」

男友「またマイナーな……」

女「なっ、マイナーって言ったな!日本女子が活躍してるバレーをマイナーって言ったな!」

男「なら、これも日本女子が活躍してるから『サッカー』」

ギャル「私も『サッカー』」

幼「こてこてのメジャースポーツね。でも私たちにはあんまり馴染みないからね」


幼友「私は『バドミントン』」

男友「おお、球技じゃない」

幼友「流石にいないかな?」

幼「球技限定みたいなノリだったじゃない」

女「いいでしょ、球技じゃなくても。ところで、男友は?」

男友「俺は『バスケ』」

幼「私も『バスケ』よ」

男「幼もこってこてのメジャースポーツじゃねーか」

幼「いいのよ、そういうゲームなんだし」

幼友「じゃあ次は私ね。お題は『遊具』で!」

男「おー、面白いお題だな」

男友「過去の黒歴史が蘇る……」

女「私はあんまり公園に行かせてもらえなかったからなあ……」


ギャル「私からオープンするね『ブランコ』」

女「私も!」

男「ブランコか……」

男友「ブランコはむしろ中学時代が最盛期だったな」

幼「私は『シーソー』」

男友「あぁ、あの体重比較遊具ね……」

女「えっ、なにそれこわい」

幼友「私は『すべり台』」

男「おっ、俺も」

ギャル「すべり台で遊んだことない……」

幼「そりゃそうよ、スカート履いた状態でできるわけないじゃない」

男「俺もあんまり遊ばなかったけどな、ズボン汚れるし」

男友「な、外履履いたまま逆走するやつとかいたし」

女「一度くらいすべり台すべってみたいな」

幼「悪いこと言わないわ、やめておきなさい」

幼友「それで、男友くんは何を書いたの?」

男友「俺は『砂場』」

男「唯一黒歴史が存在しないのか?」

男友「……知らん」

ギャル「次のお題は『おでんといえば?』で」

幼「おでん、いいわね」

女「食べたくなってきたよー」


幼友「じゃあ私から『たまご』」

男友「王道だよな!『たまご』」

幼「そうよね」

女「もちろん『たまご』!」

男「え、えぇー……」

ギャル「私は『だいこん』」

男「俺は『しらたき』」

幼「ここで外したのは痛いわねー」

男「結構やったなー、これで終わりか」

幼「ところで、ゲームに夢中になってたのはいいけど誰か集計してたのかしら?」

男友「あっ……」

女「えっ?」

ギャル「はぁ……」

幼友「しゅ、集計しよっ!」

幼「まったく、仕方ないわね」

男「最初のお題何だったか覚えてるかー?」

男友「すいませんでした……皆様のおかげで集計が終わりました……」

幼友「男友くんだけのせいじゃないから気にしないでいいよっ」

幼「何でもいいから早く集計結果発表しなさいよ」

男「どきどき……」

ギャル「口に出して言わないで」

女「私もどきどき……」

ギャル「……どきどき」

男友「第6位!」

男「じゃかじゃかじゃかじゃかー」

女「じゃん!」

ギャル「最下位ってことだよね」

男友「映えある6位はなんと俺です!!」

幼「まあ、順当よね」

女「男友、全然シンパシーするつもりなかったでしょ」

ギャル「自分が最初に思いついたこと書いてたよね、きっと」


幼「船といえば?なんて質問で普通三笠なんて書くかしら、やる気なさすぎじゃないの?」

ギャル「三笠なんて知らないんだけど」

男「日本海海戦の時に東郷平八郎が乗ってた船だな」

幼友「なるほど、東郷平八郎が好きって言ってたもんね!」

幼「それにしたって誰が三笠なんて書くのよ」

女「私は三笠って書こうと思ったよ、この質問出したの男友だったし」

男友「結局なんて書いたんだっけか?」

女「タイタニック号で40P」


ギャル「船って言われたら有名なのそれくらいしか思いつかなかった」

幼友「わたしも!」

幼「なんにしても三笠はないわね」

男友「何回言うんだ」

女「確かにシンパシーのゲーム的にはダメ回答だね」

男友「そんなこと言うお前らの大好きな第5位男クンの回答は飛龍だぞ、三笠よりありえないだろ!」

ギャル「飛龍って船なの?聞いたこともないんだけど」

幼友「私も聞いたことないかも……」

ギャル「それで、どの辺がかわいいのさ」

男「ほら、艦橋が左舷にあるところとか最高にかわいいだろ?最初から最後までこの仕様の空母って世界で飛龍しかいないんだぜ……?」

幼友「か、かんきょー……?」

女「艦橋っていうのは、簡単に言うと船の高所に設けられた指揮所みたいなところのことだね」

幼「えと、なら左舷っていうのは?」

女「艦首に向かって左側の側面のこと」

男友「そんなことものすごくどうでもいいだろ」

幼「ふ、船がかわいい……船がかわいい……?」

男友「男擁護派が多すぎて話にならん、次行くぞ」

女「まあ、大事なのは1位だけだしね」

幼「そうよね、1位以外なら何位でも変わらないじゃない」

男「そーだそーだ2位だろうと5位だろうと変わらんぞー」

幼友「ま、まあまあ、私は自分の順位が分かってた方が楽しいと思うな?」

男友「そうだそうだ!ちなみに幼友が4位な」

ギャル「ちょっと意外かも」

女「途中から頓珍漢な回答が増えたのが原因だとは思うんだけどね」

幼「まあ、理由なんて聞かなくても分かるでしょ」

幼友「うぅ……」

男友「第3位はギャルでしたー!」

ギャル「頑張ったんだけどな」

男「途中からの女とのシンパシーが半端じゃなかったな」

幼「結果見ると、質問の6割くらいで女とシンパシーしてるわ」

女「やだなあ、テレる!」

幼友「むむむ、私より上手ってことなの……」


男友「皆気になる第2位は……!!」

男「デケデケデケデケデケデン!!!」

男友「女でしたー!」

女「あちゃー、勝てなかったかあ」

幼「まあ当然ね」

ギャル「惜しい」

幼友「幼ちゃん優勝おめでとう!」

男友「結果見ても他の人みたいに女に負ける要素があったわけじゃないんだけど、1位が圧倒的すぎた」

男「1位と2位の間、100点以上差ついてるじゃん」

幼友「い、いつの間にそんなに点差ついてたのかな」

女「あはは、幼強すぎ」

幼「あら、そんなの当たり前じゃない」

ギャル「幼はなんだかんだ周りの事見えてるからね」

幼「なんだかんだとは何よ」

おつ
>>239の前後1つずつ抜けてない?

>>244ほんとだ指摘thx
>>238の後にこれ入れておいてください



女「飛龍っていうのは、旧日本海軍の二次大戦初期に二航戦に属していた空母のことだけど、男って物知りなんだね」

幼「なんか格好いい船の名前ね」

男友「他に言うことあるだろ」

ギャル「こんなの誰とも同じになるわけないのに」

男「だって……だって……!飛龍めっちゃかわいいから!!」

幼友「か、かわいい……?」

男友「船がかわいいとか正気か?」

男友「周りの人の事は分かっても男のことだけは分からないってか」

幼「……」ジワッ

男友「あ、ご、ごごごめん!!冗談のつもりだったんだよ、ごめんって、泣くなよ……」

幼友「だ、大丈夫!?幼ちゃん!」

男「お前それ俺も泣くぞ」

女「あーあ、なーかした」

ギャル「男友、言っていいこととダメなことがある」

幼「泣いてないし、男友なんてすごい罰ゲームくらわす」

男友「お、お手柔らかに……」

幼友「もう、ダメだよ男友くん!」

男「しくしく」

ギャル「男は加害者側」

女「私が慰めてあげるー!」

幼「じゃあまずギャルから」

ギャル「な、なんの罰ゲームかな」

幼「膝枕して」

ギャル「えっ?」

幼「だから、膝枕、いや?」

ギャル「い、いや、いやじゃないけど……」

幼「じゃあ失礼するわね!」

ギャル「あ、ちょっと……」

幼「んー!やっぱりギャルには一度膝枕してもらいたいって思ってたのよ」

ギャル「分かったからゴロゴロしないで」

男・男友(幼、俺と場所代わってくれ……)

女「私も今度してもらおうかなあ」


幼「じゃあ次は女と男」

男「えと、二人同時に?」

幼「そうじゃなくて、二人には同時じゃないけど同じ罰ゲーム」

女「なるほど、それでなにかな?」

幼「今度私とデートしなさい!」

男・女「で、でーと!?」

幼「そう、まだいつにするか決めてないけど、私と別々にデートすること」

男「いやまあ、俺としては普段の休日の過ごし方と遜色ないから問題ないっていうか」

女「ある意味問題だよね、それ」

幼「それじゃあ日程については後日ね、あ、ちゃんとそっちがエスコートしなさいよ?」

女「男はともかく、なんで私ともデートなの?」

幼「なによ、不満だって言うの?」

女「なんでかなーって」

幼「……敵情視察よ」

女「……」

幼「……」

女「……」

幼「……なんか言いなさいよ」

女「幼って優しい通り抜けて甘々だよね」

幼「うっさい」

幼「次は幼友ね、男友はトリ」

男友「ひえっ」

幼友「な、なにかな……」ドキドキ

女「容赦ない罰ゲームにしろー」

ギャル「まだ優しいのばっかりだもんね」

男「そういうのは全部男友が引き受けるからさ」

幼「幼友、ちょっと心苦しいけどトドメを刺した方が良いと思うから、肉を切らせて骨を断つことにするわ」

幼友「ちょ、ちょっと怖いよぅ……」


幼「幼友の罰ゲームは、さっき言ってた男友の寝込みを襲ったっていう話を詳しく説明することよ」

一同「!?」

幼友「え、え、えええ、どういうこと!?」

幼「だから、トドメを刺しておこうかなって」

女「あーね」

男「い、いやいや、なんでトドメ刺したりするの!?」

ギャル「対象は男なんだけど」

男「え、お、俺?つまりどういう?」

ギャル「わからなくて良いんじゃない」

男友「よくわからんが確実に俺にも飛び火するよな」

幼「それはクリアーしてるから」

男友「つまり?」

幼「そもそも問題になってないってこと」

男友「ひどいぜ……」

幼友「幼ちゃーん……」

幼「ごめんね、これも罰ゲームだから仕方ないの」

ギャル「仕方なくはないね」

女「仕方ないね」

ギャル「仕方ないね」

幼友「詳しくって言われてもどう話せばいいのかわかんない……」

ギャル「質問形式で答えていけばいいんじゃない?」

女「そうだね、というわけで幼友、教室でって言ってたけどいつキスしたの?」

幼友「き、きす……」カアァ

幼「いまさらいまさら」

ギャル「放課後とかでも結構人いると思うけど」

男友「放課後になったらすぐ部活行ってたと思うんだけどなあ」

男「教室の掃除とかあったし、放課後寝てたら邪魔だよな」

幼友「放課後じゃなくてあの時は、そう、体育の授業中だったの」

男「なるほど、男友は前日に夜更かしでもして授業バックれてたわけか」

男友「ん、んー……心当たりありすぎていつのことかわからんな」

女「体育バックれるなんてもったいない」

ギャル「体育なんて授業にいらない」

幼「どの授業でもバックれるなんて論外よ」

男「それで、幼友も授業バックれて教室にでも行ったのか?」

女「え、幼友もなの?」

幼友「それに近いかも……私も前日男友くんと夜遅くまで電話してて寝るの遅かったから体育なんてできないと思って、先生に保健室で休む許可もらって……」

男「男友と夜遅くまで電話!?」

女「え、えー?ガンガンいこうぜなの?」

ギャル「幼友の積極性はともかく、それでも気付かないアホはこの顔か」

男友「うるせー、アホは余計だ」

幼「ちなみに私も男とよく夜に電話してるんだけど?」

男「え、た、確かにそう言われるとよく電話してるな……」

幼「はぁ……」

女「そのオペレートコーリングも徒労だったみたいだけどね」

幼「べ、別に電話したくてしてただけだし……」

幼友「そ、そうだよ!他意があったわけじゃないからいいの!」

ギャル「すごく恥ずかしいこと言ってるの気付いてない?」

男「ま、まあ!その話はもういいだろ?」

男友「そうそう、もう次の罰ゲームいk、あ、いやそれも困るな……」

幼「地味に幼友の罰ゲーム終わらせようとしない」

女「そういえば、どうして保健室じゃなくて教室寄ったの?」

幼友「な、なんとなく……?」

幼「男友が教室で寝てるの知っててとかじゃなくて?」

ギャル「確信犯」

幼友「そ、それは違うよ!なんとなく教室に寄ったら男友がたまたまいたの!」

幼「でも教室は3階よ?もしその体育とやらがグラウンドや体育館であったなら保健室は1階なのに、わざわざ3階に上がったりするかしら」

幼友「その時の体育は、グラウンドで男女混合サッカーだったはず……」

女「それじゃあどうして教室に行ったのかな?」ニコッ

幼友「うぅ……」


ギャル「ここまできたならいっそ全部白状するべき」

女「そーそ、なんていったって今日は本音大会当日なんだから」

幼「男友、まだ本音薬残ってる?」ニコニコ

幼友「わ、わー!わー!もう本音薬はいらないよ!」

幼「それじゃあ白状してくれるわよね?」

幼友「幼ちゃんのいじわる……」

男「お、おい、そんな問い詰めることしなくていいだろ……?」

ギャル「こうかはばつぐんのようだ」

幼友「授業サボって教室で寝るっていう話しを男友くんが男くんに話してるのを聞いて……」

女「それで男友の寝顔を拝もうとわざわざ授業サボってまで教室に行ったわけね」ニコニコ

幼「それで寝込みを襲っちゃうわけね」ニコニコ

ギャル「幼友かわいい」

幼友「うぅー!」

男「あーあー、きこえなーい」

男友「あー……」

女「それでそれで、どんな感じでキスしたの?」

ギャル「追い込んでいくね」

幼友「その、寝顔見てたらついキスしたくなってきちゃって、その、つい……」

幼「確か、中学2年の時の教室って窓がグラウンド側についてたはずよね」

幼友「……そ、そうだったかな?」ビクッ

幼「……中学2年のサッカーやってる時期の男友の席ってどこだったかしら?」

幼友「え、えええと、幼ちゃん今はそれ関係ないっていうか、関係ないっていうか!」

ギャル「ビックリするくらいアタフタし始めた」

女「何をそんなに狼狽してるのかなー?」ニコニコ

幼「それで、男友の席はどこだったのかしら?」

男「おい男友、早く答えろ」

男友「何だよサッカーやってる時期の席って意味わかんねーよ……」

女「そんなのわかるわけないよ、ねえ幼友、男友の席覚えてるでしょ?」

ギャル「聞いてどうってことはないんだし、教えて」

幼友「う、うぅ、窓側の一番後ろの席でした……」

幼「ふぅん、窓側ならもしかしたら、サッカーやってるクラスメイトに見られてたかもしれないわね?」

男友「えっ」

女「確かに3階くらいなら見ようと思えば見えるよね」

ギャル「もしかして幼友……?」

幼友「う、うぅ、うー!」

男友「幼友は何を唸ってるんだ」

幼「つまり……」チラッ

男「……」

女「もしかしたら誰かに見られるかもっていう中で男友の寝込み襲って興奮してたってことかな?」

幼友「」

男友「あ、あはは、そんなわけないだろ?それともその後勢い余って角オナでもするのか?」

女・ギャル「……」カアァ

幼「バ、バカじゃないの!そんなわけないじゃない!」

幼友「え、えええ!お、男友くんやっぱり起きてたの!?」

男友「……ん?んん?」

一同「……」

幼友「え、あ、あああえとえとえと!なし!今のなしで!今のなしにしてください!」

幼友「う、うぅ、ひどい誘導尋問なんて!」

幼友「えと、その、うぅ、ごめんなさい……」

男友「い、いや、謝らなくていいけどさ……」

幼友「……」

一同「……」

幼友「……」

一同「……」

幼友「しにます」

幼「あ、ああ!ちょっとまって!大丈夫!わかってるから!」ガシッ

幼友「はーなーしーてー!幼ちゃんに何がわかるのさ!」バタバタ

幼「た、多分私も同じ状況になったら多分そういうこともやるかもしれないってこと!」///

幼友「幼ちゃん……」

幼「ね?だから、私も幼友もそんなに変わらないわ」

幼友「そ、そうかな……」

女「うんうん!流石に私は角ォ……まではやらないけど!」

ギャル「逆にヘンタイの男友とお似合い」


幼「そ、そうそう!男友にすごくお似合いだし、そういう状態になったらそういうことしちゃうのも仕方ないわ!」

幼友「お似合いで、仕方ないの、かな……」

ギャル「仕方なくはないけどね」

女「まあそんなに落ち込むことないよ、誰にも言わないからさ」

幼友「う、うん……」

男友「すごく失礼なこと言われてる気がするけど声高々にそんなことも言えない雰囲気……」

ギャル「男友はその日のこと本当に気付いてなかったの?」

幼友「……」ビクッ

男友「ん、んー、どうだったかなあ」

男友(思い当たる日があるぞ……)

幼「あら、手を首に当てるクセ、出てるわよ」

男友「えっ!?」バッ

女「ホントだ、男友、嘘ついてるんじゃないの?」

男友「う、そんなことないですし……」

ギャル「また当ててる」

男友「うわっ」

男友「白状します……」

女「思い当たる日があるってことだよね?」

男友「はい、今まで思い当たる日はなかったんですが、その、角オナの話しを聞いて思い当たる日があります……」

幼友「……」カアァ

幼「そ、そう、それでそれはどうしてかしら?」

男友「その日、地震があったと皆に言っても信じてくれなかったというのと、起きた後机が、その、濡れていたことがあって……」

幼友「うわああぁ!!!お、おしまいおしまい!!この話しおしまい!!」

ギャル「わわ、幼友が暴れ出した」

女「おお、幼友がご乱心じゃー!」


幼「あ、あんた、どれだけ濡らして、いやそれより拭かずに……」

幼友「うううぅぅ!夢中になってたらチャイムなって慌てて教室飛び出ちゃったから!うぅぅー!!」

ギャル「全ての謎が解明された」

女「この話しはもう止めにしよっか、目的は果たせたみたいだし」チラッ

男「」チ-ン

幼「そ、そうね、幼友もごめんなさい、ちょっと好奇心で深く聞きすぎたわ」

幼友「もう幼ちゃんも皆もきらぃ……」

女「つ、次の罰ゲームに移ろっか!次は男友だったよね?」

幼「そ、そうね!男友には容赦しないわよ!」

ギャル「コテンパンにやっちゃって」

男友「お、おう!ドンとこい!」

幼友「うぅー……」

男「」チ-ン

幼「はぁ……」


幼「まあいいわ、男友、あんたの罰ゲームは……」

男友「どきどき」

幼「上脱いで、逆立ちで町内一周よ」

男友「さっきのやつ!?」

女「なにそれ辛そう」

ギャル「男友早く上脱いで」

幼友「うぅ、ぐすっ、もう男友くん早く上脱いでよ」

男友「お前も大概たくましいな!」

幼「なによ、不満なの?」

男友「不満もなにも元旦に上半身裸で外うろついてたら死ぬわ!」

幼「でも罰ゲームじゃない、仕方ないわ」

ギャル「これは仕方ない」

幼友「でも外出るのはかわいそうだから、上半身裸になるだけっていうのはどうかな?」

女「素直になった程度じゃないくらいの変わり様にビックリ!」

男友「わかった、この海外製のチョコをやるから罰ゲームはチャラにしてくれ」

幼「こ、今度は騙されないわよ!どうせそれもあんたのお姉さんお手製の怪しいチョコなんでしょ?」

男友「安心してくれ、たしかに姉ちゃんからもらったものだが、それは普通の海外のチョコだ、細工も何もしてない」

幼「本当でしょうね……?」

男友「ああ、姉ちゃんに誓おう」


幼「じゃ、じゃあそれで罰ゲームはチャラにしてやるわ、早く寄越しなさいよ」

男友「へいへい、どうぞ」

幼「んむっ」モグモグ

女「今度はどんなビックリお菓子なのかな」ワクワク

ギャル「翼が生えて空飛べるようになるとか」

幼友「幼ちゃん、大丈夫?」

男「どうせアルコール入りのチョコとかなんだろ」

幼友「お、男くん!いつ目が覚めたの?」

男「ついさっき、幼友が復活してるのに俺がいつまでもうじうじしてるわけにはいかないだろとりあえず男友殴らせろ」

男友「ふざけんな」

幼「普通に美味しかったわ」

女「なんだー何もなしかー、って冗談だから幼やめて!」

ギャル「幼、女から離れて」グイグイ

男友「な?普通のチョコだよ、たくさんもらったから皆も食べていいぞ」

幼友「ほんと?ありがと男友くん!」

男「チッ、もらってくぞ」パクッ

幼友「あ、おいしい!」

男「うん、これやっぱりアルコール入りのやつじゃねーか……もしかしてこの流れは……」

女「やだなあ男、こんな微量のアルコールで誰も酔ったりしないよ、ねえ?」

幼「わたしだってモグモグ、もう子供じゃモグモグ、ないんだからモグモグ、平気よ」モグモグ

男「幼!そんなにフラグ立てないでくれ!」

女「大丈夫だよ、チョコに入ってるアルコールなんて未成年禁止にならないくらいの量しか入ってないんだから」

ギャル「そう、心配しすぎ」

男友「そうそう、そんな程度じゃどうともならんって、それよりジュースももらったんだ、これも外国のジュースだぞ」

幼「あら、気がきくじゃない」

幼友「わぁー、男友くんありがとう!」

女「え、チョコにジュース?甘すぎない?」

男友「安心しろよ、この外国のジュースの中には甘くないのもあるからさ」

男「まさかとは思うが……」

男「やっぱり!ラベルに書いてある意味は分かんないが、5%とか8%とか書いてあるじゃねーか!これはさすがにダメだろ!」

男友「落ち着けよ、ちゃんとその隣にハチミツって表記あるだろ?」

男「お前こそ落ち着け!明らかにラベルの上からペンで書き足してあるだろその表記!しかもなんでそれだけ日本語なんだよ!?」

女「まーまー、本当にハチミツかもしれないでしょ?」

男「21%もハチミツの入った飲み物なんて飲めるか!」

ギャル「甘くて美味しそう」

男「ま、まて早まるな21%の飲み物に手を出すな!」

幼「何よ男、ハチミツ嫌い?」

男「お、おいくっつくなよ、というかこういう時のストッパーはお前だろ……ってお前絶対酔ってんだろ!あっ、そんなところ触らないで!」

幼友「男友くんが大丈夫って言ってるから大丈夫なんじゃないかなあ」

男「そしてこうなるわけか、いやまあわかってたけどさあ」

幼「んんぅ、男ぉ、私まだ満足してないぃ……」ムニャムニャ

女「男ぉ、私の方も、相手してよぉ……」ムニャムニャ

男「お前らどんな夢見てんだよこえーな」

幼「男ぉ……」

女「男ぉ……」

男「い、今すぐこの場から逃げ出したい、離してくれよ、そんなに絡みつかないで……」

ギャル「あ、男起きてるの?」

男「ギャル!お前生きてたのか……」

ギャル「まあね、あんな怪しい飲み物飲んだりしない」

男「そうか、そいつは賢明オブクイーンだ、ところでこいつらはがしてくれねーかな」

ギャル「そんなことより男、女にくっつきすぎ」

男「ふざけんな話を聞け」

ギャル「利害の一致、女はがすね」

男「おう、あと幼も頼む」

ギャル「利害の不一致、幼は抱っこしてて」

男「……まあ、女をはがしてくれ、その後なら幼は自分ではがす」

ギャル「女ー、こっちの方が柔らかくて暖かいよー、こっちおいでー」

男「……」

ギャル「あんたは来ようとすんな」ゲシッ

男「よし、やっと自由になった」

ギャル「んー、そういえば男は全然大丈夫そうだけど飲んでないの?」

男「いや、たくさん飲まされたよ……」

ギャル「強いんだね」

男「バ家族のせいでな」

ギャル「男友も結構飲んでたけど酔ってなさそうだった」

男「そうだ、男友はどこいった?あ、あと幼友も……ってどこいった!?」

ギャル「幼友が男友にねだって妹の部屋に連れて行ってもらってた」

男「二人で妹の部屋に……?なんだこの寝取られたような感覚は……」

ギャル「勘違いだから」

男「ちょっと妹の部屋に行ってくる、幼も一緒に抱っこしておいてくれ」

ギャル「ん、馬に蹴られろ」

男「今行くぞ幼友!」ダダッ

ギャル「……二人ともあったかい」ヌクヌク

男「今すぐ離れろオラァ!」バタンッ

男「って、誰もいないのか……」

男「妹の部屋に行くって言ってたらしいから……どこかに隠れてるのか?」

男(一番怪しいのは……もちろんベッドの下!)

男「堪忍しやがれ!」バッ

男「いないな……」

男「ん?なんだこの大量の手紙は……」

男「うわ、これ全部ラブレターっぽい!」

男「くそ、俺の妹にラブレターを送るなんて100億光年早いんだっつの」

男(誰が送ったものなのか確認してタコ殴りしに行かないと……)

男「適当に一枚取ってっと……」

男「どれどれ」

『Dear you
書き始めというのは、どうしても私は苦手なので、そして貴女への好きという気持ちが溢れてこの手紙を書いているので、すぐにでも気持ちを伝えます。
妹友、私は貴女のことが本当に好きです。とても好きです。大好きです。
貴女のことを想うと今夜も眠れそうにありません。
最近では、貴女へこうしてラブレターを書くことが日課になり、それでいて貴女と話すことが出来ないことがとても残念でなりません。
直接話すことは出来ませんが、貴女のことを知れば知るほどさらに好きになっていきます。
気持ちを伝えることが叶わずとも、せめて貴女と話せる間柄になれればといつも貴女を遠目に思います。
貴女はきっと私のことなんて知りもしないのでしょう。それでも貴女と話したい、触れたい、色々なことをしてみたい。
妹友、愛しています。』

男「……えっ?」

男「え?いやいや、えっえっ?」

男「な、なんで……っ!?」

男「なんで妹友宛のラブレターを妹が持ってるんだ!?」

男「あいつらラブレターの見せ合いっこするような仲なのか……?」

男「くそっ、なんていう羨ましい」

男「ということは、妹友も妹がもらったラブレター見せてもらってるっていうことだよな」

男「……今度それとなく聞いてみるかな」

男「いやいやそんなことよりこのベッドの下にあるラブレター全部妹友宛のやつなのか?」

男「綺麗に整頓されてるとはいえ、これ何枚くらいあるんだよ……」

男「妹友ってそんなにモテるのか……」

男「確かにあの美少女な妹とあれだけ仲良くなれるということは何か惹きつけるものがあるのかもしれないな……」

男「一応他のラブレターも見てみるか」ガサッ

『Dear you
今日、初めて話すことが出来ましたね!貴女を想い始めて2年越しに願いが叶いました!
正直、あまり喜べる状況ではないと分かっていますが、それでもきっとファーストインプレッションは悪くなかったと思います。
貴女にはわからないかもしれませんが、私にとってこの初めての貴女との会話は私が待ちに待った瞬間なんです。今、とてもとても幸せです。
今日は本当に久しぶりによく眠れそうです。
私は貴女のためならば全てを捨てる覚悟があります。絶対に私がなんとかしてみせますので、安心してください。
妹友、愛しています。』

男「こいつ、もしかしてストーカーなんじゃ……」

男「これって実はすごく大変なことなんじゃないのか?」

男「妹のやつ、妹友から相談でも受けてたのか、それなら俺に言ってくれれば良かったのに」

男「しかし誰からのラブレターなのか分からないな、どれかのラブレターに誰からなのか載ってないかな」ガサガサ

男「お、このラブレターだけ5枚くらい便箋入ってるぞ」

男「何か手がかりがあるかもしれないな」

『Dear you
あぁ!!妹友!!本当に、本当に好きです!!
私の想いに応えてくれて本当に嬉しいです!!
ああ、私の人生は貴女に全てを捧げるとここで誓います。どうか貴女も私と同じ気持ちでいてくれることを願っています。
いえ、本当は分かっているんです。
卑怯なことをしました。貴女の良心に付け込んで了承を得たことは、認めたくはないですがなんとなく分かります。
ですが、それでも、それでも貴女と話す度に貴女が誰かに盗られてしまう前に私の物に、私を貴女の物にしておきたいと思ってしまうんです。
貴女と話せればそれでいいと言っておきながら貴女と話す度にそれ以上を望んでしまう私の浅ましさに私はまた夜も眠れない日が続きました。
貴女はきっと私がこんな醜い感情を持っていることを知らないでしょう。知られてしまうことが怖い。今、貴女が私の前から消えてしまえば、私はきっと生きていけない。それほどまでに貴女のことが好きなんです。
貴女へのラブレターに貴女に知られたくないことを書くなんて変ですよね?
もしかすると、本当は私のこんなにも醜い部分さえも理解して愛して欲しいと思っているのかもしれません。
ああ、こんな暗いこと後でいくらでも考えます。今は貴女と正式に恋人になれたことを神と貴女に感謝しながら幸せを噛み締めます。
妹友、好きです。好きです。好きです。大好きです。すごく好きなんです。好きです。大好きです。好きです。本当に好きです。大好きです。愛しています。好きです。大好きです…………』

男「延々と好きが続いてる……」


男「なんかちょっと怖いし……」

男「というか、妹友このストーカーと付き合ってるのか……?」

男「いや、ストーカーってのは自分に都合良く解釈したりするからな」

男「もし無理やり付き合わされてるなら俺が何とかしてやらないと……」

男「にしても、結局誰からのラブレターなのかわからなかったな」

男「……」

男「こんなことしてる場合じゃなかった!」

男「幼友!どこにいるんだ!」

男「クローゼットの中とかか!?」バッ

男「……まあ、いたらいたでものすごいショックを受けただろうからいなくて良かったぜ」

男「ってあれ?このクローゼット、メイド服やゴスロリやらチャイナ服やら……」

男「あいつこういう趣味あったのか?」


男「それにしても変だな、各2着ずつある、しかもサイズが別々だ」

男「1着は妹のサイズだが、もう1着は妹には少し大きいな、誰か友人用か……?」

男「こういう趣味を共有できる友達がいるってことはそう悪いことじゃないが……」

男「俺に相談してくれればいくらでも観賞してやるのに!」

男「まったく……次はどこを探そうか……」

男「……なんか妹の部屋をただガサ入れしてるみたいで申し訳ない気がしてきた」

男「兄妹とはいえプライバシーは守らないとな、きっと幼友はこの部屋にいないんだろう、別の場所を探そう」


男「いるとしたら俺の部屋か?まさか親の部屋ってことはないだろ……」

男「とりあえず自分の部屋からだな」ガチャ

男友「あ、男……」

幼友「……」スゥスゥ

男「……」

男友「落ち着け、お前が想像してるようなことは何もないからとりあえずその振り上げてるイスを降ろしてくれ」

男「二人で俺のベッドに入り込んでる現行犯の弁解は却下だ」

男友「誤解だ!俺は何もしてない!」

男「お前上半身裸じゃねーか!」

男友「それは脱がされたから……おいやめろ!やめてください!」


男「つまり、幼友にベッドに連れ込まれ、上半身脱がされるも手を出してないってことだな?」

男友「そうだよチクショウ」

男「……そうか、それは、うん、辛かったな」

男友「同情すんなぶっ飛ばすぞ、いやそんなことより助けてくれ、身動き取れないんだ」

男「やっぱりお前が無実だったとしても1発ぶん殴らせろ」

男友「うわやめろって!幼友起きたら大変だろうが!やっと寝かしつけたんだぞ!!」

男「くっそノロケてんじゃねーぞ!」

男友「お前こいつが酔っ払ってるとどうなるか知らねーからそんなこと言えんだぞ!」

男「どうなるんだよ!」

男友「そ、それは、その……」

男「言えねーようなことかよ!」

男友「頼むから騒がないでくれ……」


男友「助かった……」

男「にしても、よく自制できたな」

男友「どんな風に転んでも親友のベッドで事に及んだりしねーよ……」

男「しかもその相手が親友の想い人だからなおさらだってな、ははっ、怒るぞ」

男友「お前酔ってんの?もう酔っ払いは勘弁してくれよ」

男「あー、全くのシラフとは言えねーかも」

男友「飲んでも呑まれるなって言うだろ?しっかりしろよ」

男「へいへい、それでどうする?」

男友「どうするって……どうしようか、幼達はもう寝てるんだろ?」

男「ああ、ぐっすりだ……って、そういえばギャルは起きてたな」

男友「ん?一人で起きてるのか?」

男「んー、寝たのかな、分からんな」

男友「ちょっと見てくるか」

男「いってらっしゃい」

男友「おい」

男「ここに幼友一人置いていくのかわいそうだろ!?」

男友「いや、そんな必死に弁解しなくてもいいよ……」

男「やめろよ、そんな顔で俺のこと見るなよ……」

男友「スマン、なるべく信用はしたいんだが、お前は今酔っ払ってる、分かるな?」

男「いえす、さー……」

男友「幼友も男がいない方が安全に眠れるだろ……」

男「何も言えねえ」

男友「おい行くぞ」

男「うぇーい……」


男「ギャルー、起きてるかー」

ギャル「ん、起きてる」

男友「お、ギャル起きてるのか、ギャルも強いんだな」

男「いや、ギャルはそんな怪しい飲み物飲んでないらしいぞ」

男友「おお、そいつは賢明オブクイーンだな」

ギャル「なにそれ流行ってるの?」

男友「おお、両手に花じゃないか」

ギャル「……今更返さない」

男「それはいいんだけどさ、とりあえず出てきてくれよ」

ギャル「ムリ、あったかいし柔らかいし、出るメリットない」

男友「まあまあ、ここに惚れ薬があってだな?」

ギャル「今すぐそっち行くから出るの手伝って」

男「……」

ギャル「うぅ、寒い」

男「あの二人なんか知らないがめっちゃあったかいよな」

男友「マジか、ちょっと俺も試して……う、うそうそ、嘘だから腕掴まないでギャル」

ギャル「男友の冗談はタチ悪い、そのせいで今日一日かき回されたと言っても過言じゃない」

男「そうだそうだ!そのせいで俺がどれだけ酷い目にあったことか」

ギャル「それは全部自業自得」

男友「ギャルが俺たちに冷たい」

ギャル「そんなことより惚れ薬ってどういうこと?」

男「それ俺も知らないんだが」

男友「まあ、姉ちゃんからそういうことで預かってはいるんだが……」

男「なんだ、副作用でもあるのか?」

男友「まあ、ちょっとな……」


ギャル「その副作用って結構重たいやつ?」

男友「使う気満々かよ、えとな、どういう仕組みなのかはわからないんだが、惚れ薬を使われた側は特に何かあるわけじゃないんだが、惚れ薬を使った側がその惚れ薬の効能がある期間の記憶を失うんだよ」

男「えっ、使う側が記憶失うの?」

ギャル「わけわかんない」

男友「つまり、行きはヨイヨイ帰りはコワイってやつ」

男「余計分かりにくいっての」

ギャル「もっと分かりやすく」

男友「わかったわかった、幼が男に惚れ薬を使ったとしよう」

男「おい」

ギャル「それでそれで?」

男友「男はたちまち幼のことを好きになる」

ギャル「おー、いいね」

男「なんで俺と幼なんだよ」

男友「全ては幼のさじ加減でいけるところまでいけてしまうわけですな」

男「なるほど、俺は何を求められても断ったりしないくらいに好きになるってわけだな……って何で俺なんだよ」

ギャル「……」ドキドキ

男友「しかし欠点が、これはいつまでこの効能が続くのかは個人差があるため、いつ男が正気に戻るか分からないって点だ」

ギャル「え、それは困る」

男「だから使う気満々かって」

男友「聞く話によると10分とかもあれば1日以上続くこともあるらしい」

ギャル「んー、10分は短いなあ……」


男友「いつ正気に戻るかは分からんが、正気に戻ったとしよう」

男「いつ戻るのか分からないってことは、ナニしてる時でも戻るってことだもんな」

ギャル「ちょっと男黙って」

男友「男が正気に戻った瞬間、男はその狂った記憶を持ち合わせたまま体の自由がきくようになり、幼は男が狂ってた時間の記憶がとぶってわけだ」

男「狂ったとはなんだ狂ったとは、もっとロマンチックに物事を言え」

ギャル「結局楽しい時間の記憶は消えちゃうってことかあ……」

男友「まあ、そう甘い話があるわけないってことだな」

男「というか、なんでこのタイミングでそんなもん持ち出したんだよ」

男友「あいつらが起きてる時に持ち出すのは怖いが、ずっと出さないっていうのももったいないっていう貧乏性?」

男「ああ、それわかるわ」

男「その惚れ薬とやら、メリットがあるようでデメリットだらけだな、なんとかならんのか?」

男友「ならんだろなあ」

ギャル「本命の前に誰かで試してみるべきだよね……」ボソッ

男友「おい聞こえてんぞ恐ろしいこと言うな」

男「え、何て言ったの?」

ギャル「ところでその惚れ薬貸して」

男友「俺に使わないと約束するなら貸そう」

ギャル「……わかった」

男「ギャルがお前につかうわけな、んぐっ」

ギャル「男、申し訳ないけど実験台になってもらう」

男友「まあ、そうなるよな」

男「んっ、んぐぐ、んんっー!」

ギャル「なんか喘いでるんだけど、あれ大丈夫なの?」

男友「姉ちゃん作だからな、安心安全だろ?」


ギャル「それにしても、本音建前薬に分離クッキー、海外のチョコ・ジュースに惚れ薬なんて、あんたの姉ちゃん今回の新年会に気合い入れすぎじゃない?」

男友「毎年俺が楽しそうに新年会の話しをしてるらしくて、どうも今年は気合い入れて作ったとかなんとか」

ギャル「毎年の新年会にあんたの姉ちゃん介入してるの?」

男友「いや、今年が初だよ」

ギャル「運が良かったのやら悪かったのやら」

男友「きっと運は良かったんだよ、これは贔屓目なしでな」

ギャル「そう、かな……」


男友「色々と楽しい思い出できたろ?」

ギャル「……あんなに恥ずかしい思いしたのも初めて」

男友「あはは、素直じゃねーなあ」

ギャル「そんなことない」

男「ギャルのかわいいところもたくさん見られたしね」

ギャル「そっ、そんなことないし……」

男友「ギャルの本音なんてかわいいものばっかりだったしな」

男「そうやって謙遜するところもかわいいよ、やっぱり今日一日を通して見てもギャルが一番かわいいよ」

ギャル「そ、それは言い過ぎ……」

男「ほら、そういうところだよ」

ギャル「うぅ、う、うるさい」

男友「……あれ?」


男「男友、どうかした?」

男友「いやいや、いやいやいやいや、なにそんなナチュラルに入ってきてるのびっくりするわ」

男「え?何言ってんの?」

ギャル「??」

男友「え、なにギャルもわかんないーみたいな顔してるの?え、そういう効能もあるの?やっぱり姉ちゃんすげえ」

男「意味わからんやつだな、あんなやつ放っておいて外に星でも見に行かない?実は俺、星座詳しいんだ」

ギャル「え、星座詳しいの!……あ、いや、行くわけないでしょ、なんであんたなんかと」

男「なんでって?それは俺がギャルのこと好きだからだよ」

ギャル「ば、ばかっ!」///

男友「え、俺全然ついてけないんだけど」

男「な、一緒に星見に行こうぜ?」

ギャル「で、でも外は寒いし……」

男「心配すんなよ、暖め合えば寒くないから」

ギャル「あ、暖め合う……」///

男友「なに満更でもないような返答してんだよ、これなんの実験でなんの茶番?」

男「ほら、行こうぜ」グイッ

ギャル「あっ……」///

男友「なんなんだよもう」

男友「幼と女、あのままにしておくわけにいかないからお前のベッドまで連れてくぞ」

男「そうか、任せた」

男友「お前もなんだが」

男「すまん、今はギャルから目を離せないからさ」

ギャル「へ、変なこと言わないで欲しい……」///

男友「……くたばれ」

男友「おいお前ら起きろ、俺一人じゃ連れてけないし、往復する気力もないぞ」

女「……ん、んぅ~」

男友「なんつー声だしてんだ……」

幼「ん、んっ……はあ……」

男友「起きたなら男のベッド行って寝ろ、今幼友がそこで寝てるから起こさないようにな」

幼「んー……」

女「んー……?」

男友「寝ぼけて階段から落ちるなよ」

幼「……頭痛い」

男友「あー、そうだな、水持ってくるから待ってろ」

男友「ほら、水飲んだら早く上あがって寝た方がいいぞ」

女「ん……、男友ありがと……」

幼「男はー……?」

男友「お、男は、確かトイレだったかなあ?」

幼「そう……、水ありがと、上行くわ」

女「あーん、幼まってぇー」

男友「こいつ、転ばないだろうな……」


男友「あいつらはっと……靴がないな、本当に星見に外出たのか?なんか面倒あると困るし探しに行くか……」



男「……」

男友「お、おーい男!いま……あれ?」

ギャル「ちょっと、男のこと誤解してたかも」

男「あはは、どんな誤解してたのかな?」

ギャル「ただの変態いいとこなし」

男「ご、誤解と分かってもらえて嬉しいよ」

ギャル「でも本当は、すごく優しくて星座のこととかも丁寧に教えてくれて……その、すごく格好良かった、というか、なんというか……」///

男「うん、それで?」

ギャル「う、うん、男、その、あのね!」

男「……うん」

ギャル「私、もしかしたら男のこと!もしかしたらす……」ガクン

男友「おわっと!あぶねえ!」バッ

男友「ビックリした、ギャルが告白じみたことしてる途中で突然倒れるから、にしてもどうしたっていうんだ……」

男「あ、あぁ……」

男友「お、おい男?もしかして正気に戻ったか?」

男「お、おう……とりあえずしんでくる」

男友「それは後にしてとりあえず気絶してるギャル家連れてくぞ」

男「ギャルは?」

男友「お前のベッドに寝かせてきた」

男「俺のベッドって4人も寝れたか?」

男友「いや、4人も寝れるほど大きくないな」

男「そうか……」

男友「それよりもう正気に戻ったってことでいいんだよな?」

男「おう、ギャル口説いてたのも覚えてるぞ」

男友「そか、にしてもギャルにも効果があるなんて知らなかったな」

男「……なんかギャル可愛いかったな」

男友「お前いっぺんくたばった方がいいな」

男「いや仕方ないだろ?そう思っちまうもんはな?」

男友「追われるより追う方が好きなんだなお前は」

男「そんなの知らん」

男友「まあそれはいい、それでこれからどうするんだ?もう寝るか?」

男「そうだな、もう早朝みたいな時間だしな……あ、そういやお前が今回用意した万能パーティーグッズみたいなのは全部出したのか?」

男友「いや、一つだけ残ってるんだよ」

男「せっかくの機会だし、それ見せてくれよ」

男友「おう、これなんだけど」

男「ん、なんだこの缶バッジみたいなの、何も描いてないし」

男友「まあとりあえず付けてみるぞ」


男友「よし付けてみた、何か変わって見えないか?」

男「おお、本当だ!数字が浮かび上がってきてるぞ!」

男友「よしよし、それ読んでみろ」

男「70になってるな」

男友「そう、これは好感度測定バッジなんですよ!」

男「おお!すごい!それで、つまりどういうことだ?」

男友「バッジを付けた人に対する好感度が見えるって仕組みで、つまり69ってのはお前の俺に対する好感度って訳よ」

男「そ、そういうのは普通逆じゃないのか……」

男友「付けてる本人は何も見えない訳だからな」

男友「ちなみにマニュアルがあって、0~10は大嫌い、11~30は嫌い、31~50は普通、51~60は仲良し、61~70は親友、71~80は好き、81~90は大好き、91~は新婚並って感じらしい」

男「70ってのは同性に対する評価としては最高ってわけだな?」

男友「そうだぜ同士よ!」

男「おう!」

男友「お前もこのバッジ付けてみろよ」

男「よしきた!」

男「付けても何も変わらないな」

男友「俺には70っていう数字が浮かび上がって見えてるけどな」

男「おお!すげえ!」

男友「この好感度、見えてるのが本人にだけだから自己申告でしか相手の自分に対する好感度が分からないっていうのがあるんだよな……」

男「自分が相手にどれだけ好感を持ってるか分かるみたいなもんか」

男友「そんなもんだな」

男「ちょっとあの4人にも付けてみようぜ」

男友「あー……そうだな、よっしゃ男の部屋行くか!」

男「おう!行こう!」


男「まずは誰から付けようか」

男友「こういうのはまず幼だな」

男「よし付けるぞ!」

男・男友「……」

男「数字、なんぼだった?」

男友「お、お前はどうなんだよ」

男・男友「……」

男友「せーので言おうか」

男「絶対せーので言えよ?」

男友「お前こそ信じてるぞ相棒」

男「よ、よしきた、じゃあいくぞ」

男・男友「せーの!」


男「73!」

男友「78!」

男友「……おい」

男「あ、あはは……え、なんでお前そんな高いのお前に幼はやらないぞ!!」

男友「いやいや、確かに73は高いけど低いだろ!仮にも男女の関係だっただろーが!」

男「こ、このバッジ壊れてんじゃねーの……?」

男友「壊れてるわけねーだろ!」

男「あ、あの男友さん、この結果なんですけど、幼さんには内密に……」

男友「今のお前、ものすごくクズいな……」

男「き、気を取り直して次付けよう!次は幼友でいいな!?」

男友「まあそうだな、幼友に付けるぞ」

男・男友「……」

男「よし、数字言え」

男友「えと、これは、もしかしたらバッジに不具合が生じてるのかも……」

男「いやいや、ないから早く」

男友「……76」

男「お前ホントなんなんだよ!なんで幼より低いの!?おかしいよ!?」

男友「うるせえ酔っ払い!そのうざ絡みやめろ!」

男「それは今関係ない!どうしてそうなったのか説明しろ!」

男友「お、お前はどうなんだよ!?」

男「お、俺は……83、でした……」

男友「……」

男「……」

男友「ああ、そうだ、とてつもなく不毛だ、言い争いは何も生まない」

男「分かった、俺も分かったよ、理解し合うって難しいけど、飲み込まなくちゃいけないこともあるよな」

男友「そうだ、次に行こうぜ?」

男「おう、次は女でいいな?」

男友「おう、付けちゃってくれ」

男・男友「……」

男友「男、数字は?」

男「……72でした」

男友「そうか……」

男「お前は?」

男友「俺は58だったよ」

男「……つまり、恋愛対象にないってこと、だよな?」

男友「そりゃお前仲良いからって誰彼異性として好きなわけじゃないからな、もちろん友人としては好きだけど」

男「そうだよな、うん、そうだよな……」


男友「じゃあ最後にギャル付けるぞ」

男「おう、付けてくれ」

男・男友「……」

男「あ、あぁ……」

男友「俺の数字は53だったけど、お前は?」

男「え?あ、えっと、そう、俺も53くらいだったかな?」

男友「そんなあからさまな嘘つくなよ……完全に自分にしか見えない数字なんだ、嘘なしといこうぜ」

男「えっと、聞いても引かない?」

男友「保障しない」

男「ああ、ちょっと言えないな?」

男友「こいつ……」


男友「はやくしろよ、もう隠しっこなしだ」

男「そう、だよな、ここで隠し事はダメだよな……」

男友「それでいくつだ?」

男「その……85、でした……」

男友「よしお前は一度幼と女に土下座させようそうしようなんなら今すぐしろ!」

男「お、俺もよくわかんねーよ!」

男友「女々しいこと言ってんじゃねえ!幼友よりも高い数値ってなに!?どうして!?さっきのあれで心持って行かれたの!?というか、お前みんなに対して70越えだけどそれもどうなんだよ!?」

男「ちょ、ちょっと待ってくれ、俺も自分で整理ついてないからがなり立てないでくれ……」

男友「お、おうすまん……」


男「なあ……」

男友「……ん、なんだ?」

男「外も明るくなってきたし、片付けして寝るか」

男友「え、なかったことにするつも……あ、あー、そうだな片付け始めるか」

男「まったく、飲みっぱなしに食べっぱなしで泥酔なんてだらしないな全く」

男友「ああ、ちゃっちゃとやっちゃおうぜ……」


妹「それで、どうして兄さんに挨拶に行きたいなんて言い出したんですか?」

妹友「え?いや、深い理由はない、かも……」

妹「私の考えでは少しでも帰る時間を遅らせて勉強時間を短くさせようという魂胆なんじゃないかと思っているのですが」

妹友「うっ、そんなことない、かも……」

妹「でも可能性として、私の兄さんに逢いたかったからなんて言われるときっと私は兄さんをピーして私も死にますので、聞かないことにします」

妹友「お、大袈裟だよ……」

妹「まあ、私も幼姉さんに挨拶が出来たので行って良かったとは思いますよ」

妹友「そっか、良かった……」

妹「でもちょっと意外でした、妹友は兄さんみたいな人は苦手なんだと思っていましたので」

妹友「う、うん、あんまり得意な方ではないかな」

妹「ですよね、それに幼姉さんやあの場にいた人たちも妹友は苦手な方たちなんじゃないかと思っていたのに、自分から行きたいなんて珍しいです、何かあったんですか?」

妹友「その、お兄さんとはこれからも長い付き合いになるかなと、思ったから……」

妹「……ッ!」

妹友「い、妹……?」

妹「突然それは反則です、ダメです、可愛すぎます、ので抱きつきます」

妹友「ひゃあっ」

妹「私が満足するまでぎゅーぎゅーもふもふします、異論は認めません」

妹友「あ、ちょ、ちょっと妹!すりすりしな……ひやぁっ」

妹友「そ、そういうの禁止って言った!恥ずかしいからダメなの!」グイッ

妹「あんっ、もう、恥ずかしがりなんですから」

妹友「ま、まだ付き合って半年くらいだから、早いよ……」///

妹「そんなことないと思うんですけど……でも妹友がそういうならそういうことでいいです」

妹友「……ごめんね、自分でもちょっとズレてるってわかってるんだけどね、どうしてもまだ……」

妹「いえ、全然いいんですよ、私は妹友と一緒に居られるだけで満足ですから」

妹友「も、もうっ!」///


妹「妹友、好きですよ」

妹友「なっ、なにいきなり!」///

妹「いえ、こういうのはちゃんと言葉にして伝えないといけないと思いまして」

妹友「う、うん、ありがと……」///

妹「妹友はどうですか?」

妹友「え?」

妹「私のこと、どう思ってますか?」

妹友「え、えと、その……あの……妹のこと……」

妹「はい」

妹友「わ、私もす、好きです……」

妹「……」

妹友「私も妹のこと好きだよ!」///

妹「……」


妹「さて、勉強の続きをやりましょう、国語は古文単語、数学は合同の証明、英語は関係詞の復習としましょう」

妹友「ええ!?いきなり!?」

妹「でも、妹友がどうしてもやりたくないと言うのなら今日は特別に見逃してあげてもいいです」

妹友「……え?どうして?」

妹「今、とても気分が良いので」

妹友「うーん……でも、私頑張る!妹と同じ高校に入れるように頑張らなきゃ!どれも私のニガテなところだけど……でもやらなきゃだもんね!」

妹「……」

妹友「妹?」

妹「先程言ったことは訂正します」

妹友「え?うん、なにを?」

妹「この後の勉強内容は保健体育の実技です!」ガバッ

妹友「え!?ちょ、い、妹!な、なにす……ひゃぁっ!ど、どこ触って、だ、だからそういうのはダメなん……あひゃぃっ!も、もう妹ぉ!!」

幼「うーん……もう食べられないよぉ……」ムニャムニャ

女「ん~、男~」ムニャムニャ

ギャル「……」ス-ス-

幼友「ん……んぅ……」ス-ス-

幼「ま、まってぇ、それ私の、なの……」ドテッ

女「な、なに!?なんの音!?」

幼「い、いたたぁ……なんなのよもう……」

女「なんだ、幼がベッドから落ちただけね」

幼「なんだとはなによ、失礼ね、怪我はない?の一言もないの?」

女「元気そうでなによりね」

幼友「んぅ、なに……?どうかしたの……?」

幼「あら、おはよう幼友、いえ今何時か分からないからハローかしら?」

幼友「オハヨロー、幼ちゃん」

女「おはようもハローも同じじゃないの?」ズキッ


女「いたい!なに!?頭いたい!」

幼友「んん、私も頭いたい……」

幼「なによ、頭でもぶつけたの?」

幼友「そうじゃなくて、内側からガンガンするような……」

女「私もそう……ぶつけた覚えもないし……」

幼「……あれ、そういえば私いつの間にベッドで寝たのかしら」

幼友「わ、私も覚えてない」

女「私も外国のジュース飲み始めた辺りから記憶がぼんやりとしてる……」


幼「ギャル、起きて、ギャルはなんで私たちがベッドで寝てたのか覚えてないの?」

ギャル「……」ス-ス-

幼友「ギャルちゃん?ギャルちゃーん!」

ギャル「……」ス-ス-

女「おーい、ギャル?」

ギャル「んむ、ん…おはよぅ、女」

女「あ、起きた」

幼「納得いかないわ」


ギャル「皆、男と男友がベッドに運んでた気がする」

幼「なるほど、あいつらのおかげね」

女「さすがやさしい!」

幼友「それで二人はどこにいるの?」

ギャル「わかんない、私も気がついたら寝てた」

幼「まあ、下で寝てるんでしょ」

幼友「そうだね、おじさんとおばさんが帰ってくる前に片付けもしないとだもんね」

女「そうとなれば下に行こう!」


ギャル「部屋、片付いてるね」

幼「ほんとね、あいつら昨日のうちにやったのかしら」

幼友「ありがとう、男くん、男友くん!」

女「……ん?なにこれ?」

ギャル「……?バッジ?」

幼「なにそれ、どこにあったのよ」

女「片付けられたテーブルの上にこれだけおいてあって……なんだろね?」

幼友「んー、何も書いてないバッジに見えるけど……」

幼「どうせ、またびっくり道具の一つでしょう?」

女「よし!そうとなれば付けてみよう!」

ギャル「え?大丈夫なの?」


女「どう?何か変わった?って、何も変わってないね」

幼「……」

幼友「……」

ギャル「あっ……」

女「え?なに?何か見えてる?」

幼「貴女には何も変わらないように見えてるのね?」

女「えっと、うん、逆に何か見えてるの?怖いんだけど……」

幼友「女ちゃん、ただバッジに数字が浮かび上がってるだけでそんなに怖いものじゃないと思うよ」

女「な、なんだあ、ビックリしたぁ」

幼「59って書いてあるわ」

ギャル「えっ?」

幼友「……幼ちゃんにはそう見えるの?」

幼「もしかしなくても別の数字が見えてるのね?」

幼友「うん、56って見えてる」

ギャル「わ、私は87って見えてる、けど……」


幼「なにかしら、この数字……」

幼友「うーん、なんだろ……」

女「わかった!これ、好感度だよ!」

ギャル「好感度」

女「そうそう、その人からの好感度が見えるバッジなんだよ!」

ギャル「そ、その人からの好感度……」ゴクリ

幼「そうね、確かにそれなら一人一人数値が違うのにも納得がいくわ」

幼友「56ってあんまり高くないのかな……?」

女「そ、そんなことないよ!私幼友のこと好きだよ!」


幼「ね、ねえ、これ男に付けてみてもいいかしら……?」

女「おお!いいね、グッドアイディアだね」

ギャル「……男どこにいるの?」

幼友「男くんは……あ!あそこにいるよ」

女「男友くんもいるね」

幼「二人して床で寝るなんてダラシないわね」

幼友「まあまあ、二人とも夜中に片付けして疲れてたんだよ」

ギャル「寝てるの都合いいね、バッジつけよう?」

女「うん、つけてみよう!」


ギャル「付けてみたけど、皆はいくつに見えた?」

幼「え、えっ、そ、そんなに……!」///

女「す、すごく高い……!」///

幼友「うん、私は女ちゃんと同じ56だったよ」ニコッ

ギャル「私は45だったけど……低くない?」


女「わ、私の84だった!」

幼友「わあ!女ちゃんの数値高いね!」

女「え、えへへ」///

幼「ふん、私のは94よ!」ドヤッ

幼友「す、すごいね!9割超えてるよ!」

女「た、たかい……」

幼「ま、まあ、長年一緒にいるもの、これくらい当然だわ」

女「くぅ、思ってたより普通に悔しい!」

幼「ふふっ、当然よ!」

幼友(幼ちゃんかわいいなあ……)

ギャル「次男友につけるよー」


ギャル「はい、皆見えた?」

幼「んー、まあまあね」

女「そうだねえ、私は男友達やってた分ちょっと高めなのかな?」

幼友「こ、これ……ほ、ほんとう……?すごい!すごいすごい!すごいよ!」ピョンピョン

女「な、なに、どうしたの幼友」ビクッ

幼「お、幼友?あんまり飛び跳ねると二人とも起きちゃうから、落ち着いて、ね?」

ギャル「お、おぉ、飛び跳ねてる……」


ギャル「私は46だったけど、どうだったの?」

幼「私は60だったわ」

女「私は59でした!……それで、幼友は?」

幼友「わ、私のは……97だったの!」///

幼「き、きゅうじゅうなな!?」

女「す、すごい……90台後半だなんて……格が違う……!」

幼友「や、やだな!もう!男友くんもそんなに……ら……ってくれれ……しも……」ボソボソ

幼「お、幼友?幼友、大丈夫?」

女「か、完全にトリップしてる……!」

幼友「男友くん!起きて!私とちゃんと話そう!」

女「わわ、幼友ストップ!落ち着いて!」

幼「ちょ、女!そっちの腕抑えて!お、幼友暴れないでよ!」

ギャル(盛り上がってるから口には出さないけど、これ好感度メーターとは決まってないし、もし好感度メーターだとしてもこれってきっと"逆"だよね?3人とも私より全然頭良いし気付かないのも変だけど……私もさっき喜んじゃったから人のこと言えないか、何にしても楽しい年越しだったなあ)

幼友「男友くん起きてよ!!」

幼「幼友!幼友落ち着いて!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年02月07日 (火) 21:16:50   ID: u4H6n-XS

続きが気になる!

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom