提督「猫……猫。いいよなぁ」多摩「にゃ?」 (78)


多摩「なんにゃ、いきなり?」ゴロゴロ

提督「俺、実家で猫飼ってたんだよ……そいつを思い出しちゃって」

多摩「……多摩は猫じゃないにゃ」

提督「いや、それはわかってるんだが。ソファーでゴロゴロしてるお前を見てると、どうもなぁ……」

提督「いや、ごめんな。ちょっと疲れ溜まってるのかな」ハハハ

多摩「……」ンー

多摩「しょうがないにゃあ」スクッ

提督「ん、多摩?」


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多摩「多摩は猫じゃないけど、今日だけは特別にゃ」ストン

提督「ひ、膝の上!?」

多摩「さあ。存分に猫っかわいがりするといいにゃ」

多摩「撫でたり抱っこしたり、お腹触っても今日は怒らないにゃ」

提督「多摩……」ジーン

提督「お前、最高にいい子だよ!」ナデナデ

多摩「当然にゃ。もっと撫でるがいいにゃ」フフン

提督「はは、そらそらー」コショコショ

多摩「あはは、くすぐったいにゃぁ」

――廊下・執務室前――

天津風「……」ジー

天津風「な、なにやってるの、あの二人……?」ジー





提督「あー、今日は癒やされた。最高のコンディションで仕事出来た」

多摩「それはよかったにゃ」

提督「多摩のおかげだよ、ありがとう」ナデナデ

多摩「……ふふ。まあ、またやってもいい……にゃ」

スタスタ、バタム


提督「いやあ、充実した一日だった。やっぱり猫はいいなぁ」


天津風「……!」ジー



~~翌日~~

提督「うん。多摩のお陰で今日も元気に働けそうだ」

コンコン

提督「あれ、誰だ?」

天津風「あ、天津風です。入ってもいいかしら?」

提督「おう、いいぞー」

ガチャ

提督「おう、何のよう、だ……?」

天津風「……」テクテクストン

提督「!?」



提督「あ、天津風……!?」

天津風「ど、どうしたの……ニャ?」

提督「ニャ!?」

天津風「そ、その……あなたが猫好きで、会えなくて寂しい、って……」

天津風「迷惑、だった……?」ウルウル

提督「!!!」ズキューン



提督「……なんだよ」

天津風「ど、どうしたの?」ビク

提督「何だよ、お前……」ゴゴゴ

天津風「ご……ごめん、なさ」

提督「可愛すぎるだろ!!」バゴーン

天津風「!?」

天津風「え、ええっ!?」



提督「なんでそんなに健気なんだよお前!なんだよ!何様だよ!神様かよ!」ナデナデ

天津風「そ、そんなに撫でたら吹き流しが……!」

提督「うるせえ撫でるぞ!悪いか!」ナデナデナデナデ

天津風「あ……。悪くは、ないわ……」トロン

提督「よぉしよしよしよし!」

天津風「ふにゃぁ……」

天津風(なんだか、安心する……)





提督「あー、堪能した」ツヤツヤ

提督「ノルマはすぐ終わったから後半ずっとじゃれてたな」

天津風「私を膝に載せたまま、すごい速さで事務仕事終わらせてたわね……」

提督「そりゃあな、こーんな可愛い子が膝に乗ってりゃやる気も出るってわけよ!」

天津風「か、かわっ……!」カァァ

天津風「……って、あなた!誰にでも言ってるんじゃないでしょうね?」

提督「俺はお世辞は言わんのだ」

天津風「も、もうっ!私、帰るからね!」カァァ

提督「ああ、今日は本当にありがとうな。後日礼は必ずするよ」

天津風「!……え、ええ!期待してるからね!」

タタタ


提督「猫……遥かに良い……」



?波「……司令官、猫好きなんだ」コソコソ

?波「いいですね……明日、一緒に行きましょう」コソコソ

敷?「えっ?あ、あたしはいいよ……!」

綾?「……あー、私一人じゃちょっと無理だなぁ。一緒にお疲れの司令官を癒してくれる艦娘はいないかなぁ?」

敷波「わ、わかったよ!……仕方ないなぁ」

綾波「……ふふっ」

綾波(素直じゃないですねぇ)

敷波「な、なんだよ……」

綾波「なんでもありませーん」



~~翌日~~

提督「今日の執務は捗るぜ!」バリバリ

提督「一昨日の多摩で効率2倍!昨日の天津風で更に2倍!つまり100倍の計算!」バリバリ

コンコン

提督「……ん?」

敷波「敷波だよ。入っていい?」

提督「おう、いいぞ!」





ガチャ

敷波「し、失礼します……」ドキドキ

綾波「失礼致します!」ニコニコ

提督「お、綾波もか……、!?」

提督(……綾波と敷波、二人は耳と尻尾を身につけていた)

敷波「な、なに……?」ドキドキ

提督(妹の敷波は、ピンと立った猫耳とフワフワした尻尾。茶色の毛の猫といった印象だ)

綾波「どうですか、司令官?」ニコニコ

提督(対して姉の綾波は、艶やかな黒い耳、そして長い尻尾。まるで黒豹のようだ)



提督「お前ら、どうして……?」

綾波「司令官が、猫が大好きだとお聞きしました」

敷波「執務の疲れが吹っ飛ぶほど好きだって……。近頃、妙に疲れてたよね」

綾波「お疲れの司令官に、少しでも元気になって頂きたくて」

敷波「……あ!でもさ、迷惑だったら言ってよ。すぐ出てくから……」

提督「迷惑か、だと……?」ユラリ

敷波「し、しれいかん……?」


提督「そんな訳無いだろうがァ!」ダキッ

綾波「あ、あの。司令官?」ドキドキ

敷波「な、なんだよ、いきなり……」ドキドキ

提督「俺……俺、提督でよかった……!」グスッ

敷波「あはは。大げさだよ司令官」

綾波「そうですよ。司令官のお力になりたい艦娘はたくさんいるはずです」

綾波「……だから。今日は私達を猫だと思って存分に可愛がってくださっていいんですよ?」

敷波「うん。出来るだけ邪魔はしないようにするからね」

提督「ああ……ありがとう」ナデナデ

提督(今日の仕事は捗りそうだ)





提督「それそれ」ワシャワシャ

綾波「うふふ。くすぐったいですよぉ」

敷波「……」

提督「あー、可愛いなぁ……ん?」袖クイクイ

敷波「……」ムー

提督「あ、敷波……放っておいてゴメンな」ワシワシ

敷波「ふんっ。まあ、いいんだけどね」

提督(やっぱり敷波は猫っぽいな)

提督「……幸せだ」ホゥ






提督「いやあ、今日の二人は可愛かったなぁ。お陰ですっごく頑張れた」

敷波「も、もう……褒めたって何もでないよ?」

綾波「綾波、照れちゃいます……」

提督「うん。頑張りすぎて期限一ヶ月先とかのまでぜーんぶ終わっちまった」

敷波「そんなに!?」

提督「まあ提督の仕事が尽きるってことは無いんだけどな。ずいぶん楽になった」

綾波「ふふっ。良かったです」

敷波「……辛い時は呼んでよ。こんなことなら、いつだってやってあげるから」

バタン


提督「いやあ、今日の二人は可愛かったなぁ。お陰ですっごく頑張れた」

敷波「も、もう……褒めたって何もでないよ?」

綾波「綾波、照れちゃいます……」

提督「うん。頑張りすぎて期限一ヶ月先とかのまでぜーんぶ終わっちまった」

敷波「そんなに!?」

提督「まあ提督の仕事が尽きるってことは無いんだけどな。ずいぶん楽になった。ありがとう」

綾波「ふふっ。良かったです」

敷波「……辛い時は呼んでよ。こんなことなら、いつだってやってあげるから」

バタン




提督「……うむ。やっぱり猫はいい。すごくいい」


???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ
???「……」コソコソ


~~更に翌日~~


提督「あー、昨日やり尽くしたから仕事少ないなぁ……」

ガチャ

提督「……ん?誰だ?」

金剛「金剛ニャース!テートクを癒やすニャース!!」

提督「にゃ、ニャース……?」

ガチャ

ビスマルク「ビスマルク、にゃあ……」カァァ

提督「ビスマルク!?」

ビスマルク「な、何よ。褒めてもいいにゃよ!?」シャー

提督「あ、ああ。可愛いよ……うん」ナデナデ

ビスマルク「ふ。ふふん。もっと撫でてもいいのよ?」

金剛「あ、ズルいニャース!金剛にゃんも撫でるニャー!」

提督「お、おう」ナデナデ



ガチャ

五十鈴「あっ!先を越された……!」

提督「五十鈴まで……!」

五十鈴「提督。五十鈴を撫でなさい……にゃっ」

提督「……」ナデナデ

五十鈴「ふふっ……」

金剛「こっちも忘れないでヨー!」

提督「何だ、何が起きている……!?」ナデナデ



ガチャ

ゾロゾロゾロゾロ

「球磨ニャクマ!」「阿賀野にゃー」「こ、このクソ飼い主!」「うーちゃんにゃーぴょん!」
「叢雲……にゃ」「爆撃するにゃ!」「気分が高揚するにゃ」「にゃーちゃんです!はいっ!」

提督「!?」

提督「ちょ、ちょっと待ってくれ!一斉に来ないで……」

提督「う、ウワァァァァァァァッ!?」

ドンガラガッシャーン



――――口は、災いのもと。

猫と化した艦娘に押しつぶされながら俺はそう実感した。

……まあ、それほど悪い気はしなかったが。






~~その後~~


多摩「……にゃあ」

提督「うむ」ナデナデ

あれからしばらくして、艦娘たちの猫熱もようやく静まったようだ。

こうしてくれるのは今や多摩、天津風と綾波・敷波くらいに留まっている。

提督「……まあ、アレだ」

多摩「にゃ?」

提督「猫属性ってのは、多すぎても駄目なんだなぁ……」ナデナデ

多摩「にゃ」

終わりです


犬とかに続くかも

あ、犬艦娘のリクエストとかあればお願いしたいです

あ、そうか。40くらいまででお願いします
予想以上に多かったので絞ることになりそうですが


提督(あれから一ヶ月ほど経った。あれほど不足していた猫成分は多摩たちのお陰で補充されているが……)

提督「犬が……犬が、足りねぇ」

提督(そう、俺は犬も飼っていたのだ。猫が満たされたが、その分犬に飢えていた)

提督(その飢えを癒やすべく、執務の合間にありきたりなペット番組などを見ているのである)

コンコン

提督「おう、入っていいぞー」

時津風「しれー!暇だから遊びに来たよ―……って、何見てんの?」

提督「ペット番組だよ。お前も見るか?」

時津風「んー……どうせ暇だし見てよっかな。しれー、膝空けて」

提督「おう」

時津風「ん、ありがと!」ストン






テレビ『見てください、この賢いわんちゃん!』

提督「賢い犬だな。可愛い」

時津風(しれー、あたしに構わないでテレビの犬ばっかみてる)ムー

提督「いいな、犬。撫でたい。腹とかワシャワシャしたい……ん?」

時津風「しれー、もっと構ってよー!」

提督「あ、寂しがらせちゃってたか。ごめんな、時津風」

時津風「全くだよ。しれーはそんなに犬好きなの?」



提督「ああ、気まぐれな猫とはまた違った良さがあるからな。猫はお手とかしないし」

時津風「そっか……あっ!」

提督「どうした?」

時津風「しれー!『お手』って言ってみて!」

提督「何でだ?」

時津風「いいから、ほら!」

提督「お、お手」スッ

時津風「わんっ!」ポン

提督「……!」



時津風「しれー!他には他には?」

提督「えっと……おすわり?」

時津風「わん!」ポフン

提督「おお……」

時津風「ね、あたしが犬の代わりになってあげるよ!」

提督「いいのか?」

時津風「もっちろん!あ、さっきお腹ワシャワシャしたいって言ってたよね?それもしていいよ!」ペロン

提督「……うおっしゃー!オラオラ!」ワシャワシャー

時津風「あははー!くすぐったいよしれー!」

提督「お前はほんとにいい子だなコンチクショー!」ナデナデワシャワシャ

時津風「わおーん♪」





提督「……おっと、もうこんな時間か」

時津風「ほんとだ。時間がたつのはっやいねー。楽しかったもんね!」

提督「ああ。存分に犬分を補給できた、ありがとう」

時津風「いいっていいって。また犬分足りなくなったら時津風を呼んでね!呼ばなくても来るけど!」

提督「おう、頼むよ」

時津風「じゃねー!」バタム

提督「……うむ。犬もやっぱいいなぁ」




<ピー、ガガ……イヌモ……イイナァ

青葉(ヘッドホン)「なるほど!司令官は犬がお好き、と!」

青葉「これは……詳しいインタビューが必要ですね!」

衣笠「青葉、急にどうしたの?」

青葉「なんでもないですよ!ちょっと行ってきますね」





~~少し後~~

コンコン

提督「ん、誰だ?」

青葉「青葉です!司令官、お手すきでしょうか?少しお尋ねしたいことがありまして!」

提督(嫌な予感がするな……まあ、アレな内容だったら断るか)

提督「あまり変なことじゃなければ構わんぞ」

青葉「それでは失礼します!」ガチャ

提督「で、聞きたいことってなんだ?」

青葉「それがですねぇ……司令官が犬がお好きだと小耳に挟みまして」

提督「ど、どこでそれを……?」

提督(時津風しか知らないはずだが……あいつは得意気に言い回るようなやつでもないし、どこで知ったんだ?)

青葉「企業秘密です!それで、誰の犬耳が見たいとか、そういうのあります?あったら青葉がお膳立てしますよ!」




提督「なんだ、そんなことをわざわざ聞くなんて、青葉新聞もネタ切れか?」

青葉「そんなところです!それで、誰の犬耳、犬尻尾とか見たいんです?ちょっと教えて下さいよぉ!」

提督(断ってもいいが、簡単に引き下がりそうもない目だ……どうしたものか)

提督(そうだ、いいアイデアが思い浮かんだぞ)ピコーン

提督「俺が一番見たいのは……」

青葉「だれでしょうか?」ワクワク

提督「お前だよ、青葉」



青葉「そうですか、犬耳装着の青葉が見たいと……え?青葉?」

提督「ああ」

青葉「ちょっ、ちょっと待って下さいよ司令官!犬が似合いそうな子なんて他にもいっぱいいるじゃないですか!時雨ちゃん

に夕立ちゃん、朝潮ちゃんとか時津風ちゃん、不知火さんに比叡さん、それに足柄さんとか!」

提督「いや、俺は犬耳を付けたお前が見たい」

青葉「あっ……と、その……青葉のなんて、どうせ見苦しいだけですよ?」カァァ

提督「そんなことはない。俺が見たいんだ。駄目なのか?お膳立てするって言ってたはずだが」

青葉「っと、それは、その……し、失礼しますっ!」

提督「おい、青葉――」

青葉「しつれいしましたーっ!!」

ダダダバタン、ダダダダダダ……

提督「……」フッ

提督(『引いて駄目なら、押してみろ』だ。青葉のようなタイプにはこれが一番効果的だ。なんかの本にそう書いてあった)

提督(正直快諾されたらどうかと思ったが……上手くいったな。これでもう追求してくることもあるまい)






―――青葉・衣笠の部屋―――

ガチャ

衣笠「あ、おかえり……ってどうしたの青葉!?顔真っ赤だよ!?」

青葉「な、なんでもないですっ!」バフッ

衣笠(布団にくるまっちゃった……)

青葉「……」

青葉(あああああああああああああああっ!!)

青葉(なんですか、犬耳を付けた青葉が見たいって!完全に不意打ちでしたよ!)ゴロンゴロン

衣笠「あ、青葉……?」

青葉(あんなこと正面から言われたら誰だって逃げちゃいますって……!)ゴロンゴロン

青葉「うううううううう……」ゴロンゴロン

衣笠(そこまで深刻でもなさそうだし……そっとしておきましょう)









青葉(……悩んでても、仕方ないか)

青葉「じゃあ、今から早速……いや、まだ心の準備が……」

青葉「……明日!明日、司令官のところに行きましょうか!」


~~翌日~~


提督「うん、平和だな」

コンコン

提督「うい、どうぞー」

青葉(犬耳)「し、失礼します……」

提督「ああ、青葉か。……!?」

提督「……犬耳、だと!?」

青葉「はい。……似合い、ませんか?」ドキドキ

提督「い、いや、すごく似合ってる。可愛いな」

青葉「やった……!」グッ

提督(可愛いが……なんだ、この状況!?青葉は押しに弱いのでは無かったのか!?)

青葉「えへへ……嬉しいです」

提督(それになんだこの青葉!妙に素直ですっげぇやりづらいんだけど!)






青葉「司令官?」

提督「な、なんでもない!ああ、青葉は可愛いなぁ!」

青葉「も、もう……そんなこと言って」カァァ

提督「目に入れても痛くないっていうかもうアレだ。俺にできることだったら何でもしてやりたいくらいさ!」ハハハ

青葉「なんでも……ですか?」

提督(あ。これは失言だったか?)

青葉「じゃあ、その……頭、撫でて欲しいです」

提督「……!!」

提督「青葉ァァァーーーーッ!」ガバッ

青葉「あっ、ちょっと、司令官!?」




提督「よぉーしよしよしよし!」ナデナデ

青葉「あっ……」

青葉(なんだろう。すごく安心する)

提督「なんだよ!忠犬かよ!」ナデナデナデナデ

青葉「ふふっ、そうですよ。青葉、これでも忠誠心高いんです。わんっ」

提督「……」ナデリナデリ

青葉「ぷっ、ふふふふ……し、司令官、お腹はくすぐったいですって……!」

提督「なんだ!嫌か!?」

青葉「いえ、嫌じゃないどころか嬉しいですけど……事前に一言頂きたかったというか」

提督「ああ、すまない!じゃあ触るぞ!」ナデリナデリ

青葉「もう、司令官ったら――――」

パシャリ



青葉「え?」

提督「は?」

衣笠(カメラ)「……」パシャ

青葉「き……きぬ、がさ?」

衣笠「ふっふっふ……衣笠さんの登場よ!」

提督「まさか、青葉。最初からグルだったのか?」

青葉「ち、違いますよ!そもそもここに来ることは衣笠には一言も……」

衣笠「青葉、昨日の夜からなーんかソワソワしてたし。司令官が~とか、明日~とかブツブツ言ってて気になってたんだよね」



衣笠「それで、今日犬耳持ってコソコソしてる青葉をみて、『面白いことになる!』って直感したわけ」

青葉(み、見られてたんだ……)

衣笠「それでこっそり付いて来たら……すっごい画が撮れた。青葉新聞号外、犬好き司令官と犬耳青葉特集……いいね!」

提督「よくねぇ!」

青葉「え、ちょっと、待って下さい衣笠!それ新聞にするつもりですか!?」

衣笠「待ったなーい!青葉も記事にされるものの気持ちを一度くらい味わうべきだからね!それでは、失礼しましたー!」

提督「待て!おい衣笠!」

青葉「待ちなさい衣笠!って、もう姿が見えない……!」

提督「お、終わった……」ガクリ








~~翌日~~

ザワザワ

アオバシンブンゴウガイ?イヌズキシレイカントクシュウ?ワースゴーイ


不知火「……ふむ。司令は犬がお好き、と」

不知火「これは使えそうね」


朝潮「司令官は犬に癒やされるのね」

朝潮「……待っていてください、司令官!不肖朝潮、司令官のお疲れを癒やします!」


足柄「そうか、提督は犬が好きなのね!」

足柄「ここで私が犬らしい可愛さを見せれば、きっと私の魅力に気付くはず!みなぎってきたわ!」


夕立「提督さんは犬がすきっぽい?」

時雨「そうだね。激務の疲れが癒やされる……って書いてあるよ」

夕立「じゃあ、夕立たちが提督さんを癒してあげるっぽい!」

時雨「ふふ、じゃあそうしようか」


提督(俺と青葉の努力の甲斐なく、衣笠による記事は鎮守府中の艦娘の知るところとなった)





朝潮(犬耳)「司令官!朝潮、司令官のお疲れを癒やすべく参上しました!」

不知火(犬耳)「朝潮さん。司令官のお疲れは不知火が癒やすので、あなたはお帰りくださって結構ですよ」

朝潮(犬耳)「……それは司令官がお決めになることです」ジロ

不知火(犬耳)「いいでしょう。この際はっきりと決めていただきましょうか」ゴゴゴ

朝潮・不知火「どっちがいいですか?」

提督(……どうしてこうなった)

提督「あ、ああ……俺としては、どちらがいいとかは決められないなぁ。どっちもすごく犬っぽさがあって可愛いし……」

朝潮・不知火「っ!」カァァ

不知火(犬耳)「ま、まあ……今回は司令に免じて争いはやめましょうか」テレテレ

朝潮(犬耳)「そ、そうですね!二人で司令官を癒やしましょう」テレテレ

提督「うん、仲良く頼むよ」







夕立(犬耳)「提督さん!」

時雨(犬耳)「提督」

提督「おう。よく来たな」

夕立「今日は時雨と二人で提督さんを癒してあげる!」

時雨「よろしくね、提督」

提督「ああ、ありがとうな」ナデナデ

時雨「……♪」ニコニコ

夕立「んふふー♪」ニコニコ

提督(みんながこいつらみたいに仲良くしてくれれば本当に癒やされるんだがな)

夕立「じゃあ、左膝が夕立」ポフン

時雨「右膝が僕だね」ポフン

提督「おいおい……まあいいか」




足柄(犬耳)「提督ぅーっ!」

提督「な、なんだ……足柄!?」

足柄「犬耳を付けてみたわ!どうかしら?可愛らしい?」

提督「足柄が付けると可愛らしいって感じじゃないな……」

足柄「……似合ってないのかしら」ガックリ

提督「いや、違うぞ。かっこ良くて美しい。まさに狼って感じだな、うん」

足柄「ま、全く。口がうまいんだから……!」ニヤニヤ






提督(……とまあこんな感じで、艦娘たちが毎日犬やら猫やらの格好でやってくる。今も……)

時津風(犬耳)「んふふ、しれー……」スピー

青葉(犬耳)「しれいかん……」スヤスヤ

提督(俺の両隣で時津風と青葉が眠っている)

提督(こんなことしてていいのかとも思ったが、艦娘たちの方もこれが結構楽しいらしい)

提督(戦闘の方に支障をきたすどころか、戦果は鰻登りになっている)

提督(気持ちよさそうに眠る二人を見て俺は思った)

提督「猫もいいけど、犬もいいものだなあ……」



おわり

以上です

読んで下さりありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年06月08日 (月) 01:37:27   ID: BPX2-T4A

イイネ!

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