【アイマス】ライバル? (25)

勢いだけでやっつけたので色々ひどい所がある気がする


一応以下の世界観の中の話です
【レモンのサプリメント】
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【2人の距離】
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「料理、ね。誰に教えてもらえばいいのかしら」

午後のレッスンのために事務所にやってくると、千早ちゃんがため息をついていた。

「ちーはーやーちゃん、おっはよー」

落ち込んでいるんなら、元気づけてあげたいと思う。
それにはまず、私が元気でないとね。

「あら春香、おはよう」

「どうしたの?なんだかため息ついてたみたいだけど」

「ちょっと、プロデューサーに脅されてしまって……」

「え!?プロデューサーさんって、この前千早ちゃんの担当になった、あの?」

思わず聞き返す。
いつもにこにこ優しそうなあのプロデューサーさんが、脅迫?
でも、千早ちゃん冗談とか言わないし……


「ごめんなさい、言い方が悪かったわね。私の食生活について、釘を刺されてしまったの」

詳しい話を聞いてみると、まったくもって大した話ではなかった。
少し過激な表現はあったけど、むしろこの問題は私も気になっていたことで。
プロデューサーさん、ナイスです。

「けれど、私は料理をほとんどしたことがないから、誰かに教わらないと……」

何かに気づいたように、千早ちゃんの視線が私から動かなくなった。
うん、何が言いたいのか、もうわかちゃった。
でも、言っていいのかな?断られたらどうしよう?って感じにオロオロしている千早ちゃんが可愛い。
よし、しばらく様子を見よう。


「あの、春香?」

意を決して口火を切る千早ちゃん。
そんなに不安そうな顔しなくていいのに。

「なに?」

「春香って、お菓子作り得意よね?」

「そうだね、お菓子に関してなら自信あるよ」

「それでね、相談なんだけれども……」

駄目、その上目遣い、駄目。

「相談?いいよ、何でも言ってみて」

「私に、料理を教えてくれないかしら」

ああ、なんでだろう。
今日の千早ちゃんには少しイジワルをしてみたくなる。

「うーん、お菓子作りと料理って、ちょっと勝手が違うからお役に立てるかなあ?」

「え?」

やめて、濡れた子犬のような瞳で私を見ないで。
今までに感じたことのない良心の呵責が押し寄せる。
これ以上は私が駄目になってしまいそう。

「なーんて、冗談だよ、じょーだん。不肖天海春香、喜んで千早ちゃんの力になっちゃうから」

「ありがとう、春香!!」

ああ、笑顔がまぶしい。
千早ちゃんごめんなさい、今の私はその笑顔を向けてもらう資格がないよ。
よし、料理教室で罪滅ぼしをしよう。


――――――
――――
――

「ねーお母さん、料理が苦手な人でも失敗しない料理って何かなー?」

大見得を切ってしまった手前、失敗はできない。
使えるものは何でも使って、千早ちゃんの信頼を裏切らないようにしないと。

それにしても、あんなに表情豊かな千早ちゃんは初めて見たかも。
何かいいことあったのかな?


***************************


週末、千早ちゃんの家にお邪魔して料理を教えることになった。
話を聞く限り、最低限の調理道具と調味料はあるが、材料はないらしい。
というわけで、まずは買い出しに行くことにした。

「ねえ春香、今日はどんな料理を教えてくれるの?」

「うーん。色々考えたんだけど、いきなり凝った料理は無理だし、パスタとかどうかなって」

「私にもできる?」

「乱暴に言っちゃえば、麺を茹でて、具とソースに絡めるだけだからね。その割に工夫次第でバリエーションは豊富だし」

お母さんおすすめの、初心者用料理がパスタだった。
まず、よほどのことがない限り失敗することはないとのお墨付き。
それでいて凝りだしたら奥が深い、らしい。


「わかったわ。何を買えばいいのかしら」

「パスタは当然として、玉ねぎ、キノコにウィンナー。あっ、ベーコンでもいいよ。それと大葉、くらいかな」

「キノコはどれを買うの?」

「千早ちゃんが気になったのを適当に選んでいいよ。きっちりしたレシピがあるわけじゃないから」

「そんないい加減でいいのかしら」

「だいじょーぶ、自分で食べるものを作るだけなんだから。まずは料理することに慣れていかないとね」

自分で選んだ食材で料理をするのと、用意された食材で料理するのとでは気合の入り方が違う。
これもお母さんの弁だ。


――――――
――――
――

「それでは、今日はキノコの和風パスタをつくりたいとおもいまーす」

「よろしくお願いします、天海先生」

「先生って、そんな大したもんじゃないよ?」

実際に作るのは千早ちゃんなわけだし。
というわけで手順を説明する。
 1.湯を沸かす
 2.具材の下ごしらえ
 3.具材を炒める
 5.パスタを茹でる
 6.混ぜる


「下ごしらえは何をすればいいの?」

「キノコの石づきを取って、後は食べやすい大きさに切るだけ」

「それならできるわ」

「準備できたらフライパンに油をひいて、玉ねぎの色が変わるまで弱火で炒めます」

「玉ねぎが最初なの?」

「うん、そのあと残りを全部入れちゃう」

「思っていた以上に大雑把なのね」

「でしょ?あ、残りの具材と一緒にバターを加えるんだけど、焦がさないように注意してね」

「焦がさないように、焦がさないように……」

ちょっとくらい焦げても、それはそれでアリなんだけど。
私の言葉を忠実に守って、真剣な表情で菜箸を操る千早ちゃん。

「あとはしょう油をフライパンに一回しくらいと、塩コショウで味を整えたら一区切りだよ」


「春香、パスタを茹でるときに注意することは何かある?」

「うーん、多めのお湯に塩を適量。あとは固まらないように適度にかき混ぜるくらいかな。茹で時間は袋に書いてある通りでいいよ」

「さっきから、具体的な数値がわからない単語が多くないかしら」

「まあまあ、その辺りはやりながら覚えていくものだから」

レシピ通りに作ったものが自分の口に合うとは限らないから、どうしても感覚的な話になってしまう。
そもそも、自分で作るときにそんな細かいことを考えていないし。

「茹で上がったパスタとその茹で汁を少々、フライパンで具材と絡めたら完成!!あとはお皿に盛りつけて、大葉を散らすだけだよ」

「思ったより簡単だったわね」

「最初にニンニクを炒めて香りを出すと一味違ってくるんだけど、今日は省略しちゃいました」

「まあ、最初だしできるだけ工程が少ないほうが助かるのは事実ね」


***************************


「「いただきます」」

大皿にパスタを盛り、2人でつつきあう。
うん、美味しい。

「どう、千早ちゃん。自分で作った料理の味は」

「失敗して食べられない味になることも覚悟していたのだけれど」

「逆に、才能がないとそこまでいかないと思うな」

「不思議ね。自分で作ったというだけで美味しく感じるわ」

千早ちゃんの顔から笑みがこぼれる。
私もつられて笑顔になった。


――――――
――――
――

「「御馳走様でした」」

「春香、今日は本当にありがとう」

「え?気にしないでいいよ、私も楽しかったし」

お礼と遠慮の応酬になる予感がしたので、話題を変えてみる。
最近気になっていたことなのでいい機会だ。

「そういえばさ、千早ちゃん、プロデューサーさんと何かあった?」

「どうしたの、急に」


「最初の頃はいてもいなくても関係なし、って感じだったのに。最近の千早ちゃん、ちょっと柔らかくなってきた気がする」

最近の千早ちゃん、普段の表情に余裕が出てきたというか。
それに、料理を教えてと頼んできた千早ちゃんは反則級だった。
何もないのにあんな風に変わるなんて思えないんだけど……

「特に何があったというわけではないのだけれど。変に気を遣わなくて済むから、かもしれないわね」

「そうなんだ」

なんとなくわかる気はする。
プロデューサーさん、普段は存在感薄いのに、困ったときとか気づいたら近くにいてくれてるし。
いつも笑顔で、安心感を与えてくれる。

でもなんだろう。
こんな短期間で千早ちゃんに影響を与えてしまったプロデューサーさんに、ちょっぴりジェラシーです。
こうなったら、もっと千早ちゃんと仲良くならなくちゃ。

「また何か作りたくなったら呼んでね。いくらでも手伝っちゃうから」

「ええ、その時はまたお願いするわ」

負けませんからね、プロデューサーさん。

<了>

前のスレでも言われてたけど
自分で自分の書いたものを貶めないと死ぬ病気にでも罹ってんの?

>>14
実際そういうところはある
自重するよ

依頼してきま

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