凛「何でアンタ私の服着てるのよ!」アーチャー「誤解だ、凛!」 (44)

FateのSSです
現在放送中のFate最新話の強烈なネタバレを含むのと、一部キャラの崩壊があるので、未見、キャラ崩壊、女装ネタが苦手な方はブラウザバックを推奨します
コメディなので、18禁描写などもありません
完結済みなのでどんどん投下していきます
では次レスから投下開始します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432110360


アーチャー「落ち着いて話を聞いてくれ。これは聖杯戦争の趨勢にも関わる重要なことなんだ」

凛「アンタが私のブラウスとスカートを着ることと聖杯戦争にどんな関係があるっていうのよ!」

アーチャー「知っての通り、アーチャーはスキル単独行動をクラス別スキルに持つ。故に、マスターを失っても2日くらいならば現界していることができるんだ」

凛「それで?」

アーチャー「無論、私は自前で現界に必要な魔力など生み出すことはできないからな。その期間を過ぎればすぐに消えてしまう。ここまではいいか?」

凛「とりあえず、いつものやつに着替えてくれない?」


アーチャー「急いては事を仕損じるだ、凛。こういうときこそ余裕を持って優雅たれ。遠坂の家訓にもあるだろう」

凛「そんな格好で優雅がどうとか言われたくないんだけど」

アーチャー「仮に君が男のマスターだったなら、精液を事前に貯めておくことで、緊急時の魔力源を確保できる。精液を飲むなど苦痛極まりないが、致し方のないことだ」

凛「続けなさい」

アーチャー「一応、血液から魔力を補充することも可能なのだが、あれは鮮度が落ちると効果が薄くなる。私の肉体を維持するには余りにも心細い」

凛「なるほど」

アーチャー「だから、君の服を身につけることで、いざというときに投影できるようにしようとしていたというわけだ」


アーチャー「君はいつも同じ服を着ているからな。君の体液が繊維に染み込んだこの服ならば、私のリミットを半日は遅らせることが可能だ。理解してくれたか、凛」

凛「理屈は理解できないでもないわ。あなたがそうしようと思った理由も、まあ納得がいく範疇ね」

凛「OK、これからは私の服を着ることを許可するわ。でも、できるだけ私の目がない場所でやって」

アーチャー「よかった。凛、やはり君は優秀なマスターだ。見かけに囚われず、物事の本質を見抜くことに長けている」

アーチャー「君ならば私の趣味を理解してくれるものと信じていた」

凛「結局趣味じゃない!」


凛「――――っていうことがあったのよ」

士郎「何してんだあいつは……」

凛「衛宮君に分かる? 自分の部屋に入ったら、あのアーチャーがブラウスとスカート穿いて突っ立ってたときの私の気持ちが」

士郎「想像を絶する。というより、想像したくない。あんなガングロ筋肉ダルマが女装してる姿なんて、思い浮かべただけで頭が痛くなる」

凛「それがまたびっくりするぐらい似合ってたものだから、怒る前に呆れちゃったわ」

士郎「え?」

凛「ん? どうかしたの、衛宮君」

士郎「遠坂、今何て言ったんだ?」


凛「だから、アーチャーの女装が思いの外似合ってたからびっくりしたって言ったの」

士郎「……本気で言ってるのか、遠坂。それとも、何か暗示でもかけられたのか?」

凛「失礼ね。いくらサーヴァントとはいえ、アーチャーに暗示をかけられれば自分で分かるわよ」

凛「あいつかなり慣れてたわね。あんなに馬鹿でっかくてムキムキなのに、ぱっと見じゃパンク系になった私にしか見えなかったもの」

士郎「……あ、ありえない。そんなの、それこそ魔法じゃないか」

凛「魔術師である私の前で、軽々しく魔法なんて口にしてほしくはないけど、確かにその通りね。あいつの女装テクニックは魔法の域に達しているわ」

セイバー「どうかしたのですか、シロウ、リン」


士郎「……いや、何でもない。聞かなかったことにしてくれ」

セイバー「そうですか。シロウが女装に興味があったようなので、アドバイスできると思ったのですが」

士郎「どこをどう聞いたらその結論になったんだ!?」

凛「……まあ、間違ってはいないわね。間違っては」

士郎「ないないない! 俺は女装になんか興味はないぞ! 大体、俺みたいなゴツゴツしたヤツに、女装なんか似合うわけないだろう」

凛「あら。あのアーチャーだって本気になったらそれなりになったのよ。背が低くて童顔な衛宮君なら同じくらい、いえ、もっとすごいことになると思うけど」


セイバー「話はまとまったようですね。リン、用意を」

凛「分かったわ。大人しくなさい、士郎。逃げ場はないわよ」ジリ

士郎「じ、女装なんかさせられてたまるかっ!」ダッ

凛「あ、逃げた! 追って、セイバー!」

セイバー「了解しました」シュタッ


士郎「どうしても見逃してはくれないんだな、セイバー」

セイバー「ええ、シロウが女装した姿には前々から興味がありましたから……シロウ、何も恐れることはありません。これを期に、新たな自分を発見するのです。そうすれば、貴方の理想に一歩近づくことになるかもしれません」

士郎「俺の……理想に?」

セイバー「ええ。衛宮士郎新生の暁には、衛宮邸の住人皆の前でお披露目会を開きます」

士郎「い、嫌だ! 百歩譲って藤ねえに見られるのはいい! けどカレンやバゼットに見られるのだけはごめんだ! 特にカレンにだけは!」

セイバー「何を言うのですシロウ。カレンはいい人だ。いつも私にどら焼きを食べさせてくれる」

士郎「完全に餌付けされてる!」

セイバー「……分かりました。貴方がそこまで言うのなら仕方ありません」

士郎「よかった、諦めてくれるのか」


セイバー「街に出ましょう。そして、そこで新しい自分に目覚めた者たちの姿を見て、何かを感じ取ってください」

士郎「え? でも、ここいらで女装して歩き回っている人なんてそうそういないぞ?」

セイバー「女を装うと書いて女装です。女装と分かるようでは女装とは呼べません。ですから、シロウが気づかないのも無理はない」 

士郎「そ、そうなのか?」

セイバー「そうと決まれば行きましょう。時は金なりです」



 商店街


士郎「お、今日は白菜が安いんだな……あ、柿も安くなってる。一袋買っていこうかな」

セイバー「シロウ、今は買い物に勤しんでいる暇はありません。私についてきてください」

士郎「ご、ごめん……それでどこに行くんだ?」

セイバー「ランサーがバイトをしている喫茶店です。以前、一度訪ねる旨を約束したので」

士郎「へえ、セイバーがランサーと? 珍しいこともあるんだな」


セイバー「はい。ホットケーキをご馳走してくれるそうなので、前々から是非行ってみたいと思っていたのです」

士郎「あ、なるほど」

セイバー「なるほどとはどういうことですかシロウ。まさか私が食べ物に釣られて敵に懐柔されるようなサーヴァントに見えたのですか」

士郎「いや、そんなことないぞ。例え敵であろうと、義理をちゃんと通そうとしてるだけなんだろ、セイバーは」

セイバー「シロウが私のことを正しく理解していたようで幸いです。では」



 喫茶店


ウェイトレス『いらっしゃいませー! 一名様でご来店ですか? ご案内いたしますので、あちらの席にどうぞー』


 からんころん


士郎「ここ、そういえば前藤ねえと葛木が来てたとこだな……」

ウェイター「いらっしゃいませ。二名様のご来店でよろしいですか?」

セイバー「ランサーの紹介で来たのですが」

ウェイター「かしこまりました。奥の席へどうぞ」

士郎「へえ、こんな席あったんだな、この喫茶店」


ウェイトレス「ようセイバー。今日は坊主とデートか? 羨ましいねえ」

セイバー「そんなところです」

士郎「……どちら様?」

ウェイトレス「あん? 見りゃ分かるだろ、俺だよ俺。ランサーだ。もう忘れちまったのか?」

士郎「嘘だ。ランサーは身長180超えの筋肉質の男だ。断じてこんなメイド服風の制服が似合うビジュアル系の女の子なんかじゃない」

セイバー「ランサー、話してあげてください」

ランサー「おう、商店街の忘年会で、出し物としてやってみたら大受けしてな。バイトにもそれで出ろって言われちまったんだ」


ランサー「女装なんて本当はごめんだけどよ、時給を5倍にしてくれるとあっちゃ飲まねえわけにはいかねえだろ」

セイバー「彼には元々素質があったのでしょう。立ち居振る舞いも女性そのものだ」

ランサー「よせよ、世辞は好きじゃねえ」

士郎「いや、立ち居振る舞いなんかより、もっとどうしようもない問題が山ほどあるはずだ」

セイバー「では、次の場所に行きましょう。ご馳走さまでした、ランサー」

ランサー「おう。また来てくれや」



 柳洞寺山門前


小次郎「ふむ、セイバーとそのマスターか。逢引には向かん色気のない山だが、せいぜい楽しむがいい」

士郎「セイバー、この花魁風の風流な美人は誰だ」

セイバー「見れば分かるでしょう。アサシンです」

小次郎「少々マスターの不興を買ってしまってな。罰としてこのような辱めを受けているのだが、何、慣れればこれも悪くはない。由紀香殿が訪ねて来られたときなどは、中々に愉快だったぞ」

セイバー「元から耽美な顔立ちをしていますから、特に化粧の類は必要ないようですね」

士郎「……まあ、そう言われてみれば確かにアサシンだな」

キャスター「あら、誰かと思えば坊やとセイバーじゃない。昼間からここで何をしているの? あまり、ここには来ないように言っておいたはずだけど」


セイバー「シロウにアサシンの姿を見せようと思いまして」

キャスター「そう、存分に笑ってあげなさい。私と宗一郎様の語らいを盗み聞きした罪は軽くありませんから」

小次郎「心配ご無用。彼らからも好評の言葉を賜ったぞマスター。ははは、若さとはなんと罪深いものなのだろうな。主からの罰を十全に受けることも叶わんとは、恐縮の限りだ、はっはっは」

キャスター「……いい度胸ね、アサシン。いつからこの私にそんな口が利けるようになったのかしら」ブチッ

セイバー「行きましょう、シロウ。まだ会わせたい人物は残っています」

士郎「ま、まだいるのか!?」


 公園


士郎「……予想はしてたけど、さすがにないだろ。まず着れる服がない」

イリヤ「あらシロウ、失礼ね。私とセラの手にかかれば、誰だってお人形さんになっちゃうんだから」

士郎「それ、違う人形だろ」

イリヤ「たまたまバーサーカーを着せ替えて出歩いてたからいいものを、そうじゃなかったらわざわざお城まで帰らなくちゃいけなかったわ。セイバー、今度からは事前に教えてね」

セイバー「了解しました、イリヤスフィール」

イリヤ「来なさいバーサーカー! 生まれ変わったあなたをシロウに見せてあげて!」

バーサーカー「■■■■――――!」ヒョコッ


士郎「どうしたんだイリヤ。バーサーカーを呼ばないのか?」

セイバー「何を言っているのです、シロウ。もう姿を見せているでしょう」

バーサーカー「■■■■――――!」テテテテ

士郎「こんなところに子供が。お嬢ちゃん、迷子にでもなったの?」

バーサーカー「■■■■――――!」ペチッ

士郎「がああああああ――――!」ゴロゴロゴロ

イリヤ「バーサーカー! シロウに乱暴しちゃダメでしょ!」

バーサーカー「■■■■――――」シュン

セイバー「大丈夫ですか、シロウ」

士郎「こ、このパワーは間違いなくバーサーカーだ……でも、何をどうしたらバーサーカーがこんな小学生くらいの女の子になるんだ」

セイバー「着衣と詰め物を駆使すれば、体格はある程度誤魔化しが効きますから」


イリヤ「アインツベルンを侮らないでほしいわ」

士郎「な、なるほど……ってそんなわけあるか! アサシンはいい! ランサーもいい! アーチャーは置いておくにしても、バーサーカーはどうしたって無理があるだろ! 300キロ分の肉はどこに行ったんだ!?」

セイバー「シロウ、その程度の障害に屈していては、真なる理想に到達することはできません」

士郎「……大体、女装に目覚めたサーヴァントたちの話を聞くことと、俺の理想に何の関係があるんだ。ランサーとバーサーカーは着せられてるだけだけど」

セイバー「例え望まぬ結末に行き着くとしても、己の信じた理想のために荒野を征く彼らのその姿に、シロウは何の思いも抱かなかったのですか」

士郎「……己の信じた、理想のために……」

イリヤ「……そろそろね。セイバー、家に帰りましょう。リンの準備が終わる頃よ」


凛「……完成よ。新生衛宮士郎……名づけてシロ子」

セイバー「シロウ。貴方はとても美しい。貴方のようなマスターに召喚されたことを、私は誇りに思います」

士郎「よしてくれ、セイバー。照れるだろ」

凛「こんなこともあろうかと、私の髪の毛でウィッグ作っといてよかったわ。意外と黒髪も似合うのね」

セイバー「リン、アーチャーの支度はできていますか」

凛「ええ。イリヤと桜が担当してくれてるから、完璧なはずよ」

士郎「アーチャーもここにいるのか?」


セイバー「シロウ、しっかとその目に焼き付けてください。これが、貴方の理想の果てにあるものです」

士郎「え? それってどういう……」

凛「アーチャー……いえ、アチャ子、来なさい!」


 スー


アーチャー「…………」

士郎「…………」

セイバー「……予想はしていましたが、その遥か上をいきました」

凛「瓜二つっていうか、本当に鏡に写したみたい……」


士郎「アーチャー、お前」

アーチャー「その通りだ衛宮士郎。貴様の身に余る理想の終着点、それがこの俺、英霊エミヤだ」

士郎「身に余るだと……?」

アーチャー「そうだ。正義の味方になりたいと、そう願った先に待っていたのは、守りたいと願った人々こそを切り捨て、ただ世界のためにのみ動く掃除屋としての運命だった」

アーチャー「幾度の死線をくぐり抜け、数多の罪なき人を殺してきた。精神は摩耗し、最早己自身の願いすらも霞んでしまった」

アーチャー「そんな俺に残されていたのは、女性の衣服を身につけ、全く違う自分になりきることだけだった」

アーチャー「衛宮士郎、お前を殺したところで、オレ自身の罪を贖うことはできない。この心臓を貫いたところで、守護者であるオレの死には繋がらない」

士郎「だからお前は、アチャ子になろうとすることで、英霊エミヤとしての自分を殺そうとしたってことか」


凛「アーチャー……」

アーチャー「どうだ衛宮士郎。これが貴様の夢見た正義の味方の姿だ。泣いている誰かを見たくないという願いに押し潰された、英雄の姿だ」

士郎「……アーチャー。お前、後悔してるのか」

アーチャー「無論だ。オレは……いや、おまえは正義の味方になど、なるべきではなかった」

士郎「そうか。なら、俺とお前は別人だ」

アーチャー「なに」

士郎「俺は諦めたりしない。自分の理想に背を向けるなんて真似は、俺は絶対にしない」

士郎「誰かを助けたいという思いが、間違いであるはずなんかないんだから」


アーチャー「…………」

士郎「いつもと違った格好をして、女の子みたいな振る舞いをして……それでも、お前の中の、正義の味方を目指したエミヤシロウは殺せはしない」

士郎「一目見ただけで、俺はお前がお前だと分かった。どうしてか分かるか、アーチャー」

アーチャー「……言ってみろ」

士郎「お前はただ、女の子の服を着て、女の子みたいなメイクをして、女の子みたいな髪型になっているだけだ。女の子そのものに、エミヤシロウでないモノになんか、これっぽっちもなりきれていない!」

士郎「そんな中途半端なヤツに、自分を、自分の理想を捨てることなんてできるわけがない!」

セイバー「…………」

凛「…………」


アーチャー「……理想を捨てきれていない、か。なるほど、これは一本取られたな」

アーチャー「私の敗北だ、衛宮士郎」

凛「アーチャー……!」

アーチャー「凛、勝手に君の服を着たりして悪かった。今度から、衣装は自前で調達することにする」

凛「いや、そこはあんまり問題じゃないんだけど。ていうかやっぱりあの言い訳全部でまかせだったのね」

セイバー「自らが着たいと思うものを着るか、それとも自らに似合う服を着るか。それが重要です。アーチャー、貴方はそこを履き違えていた。そんな貴方が、シロウに勝てるはずがない」

凛「ちょっと何を言ってるのかよく分からないんだけど」

アーチャー「……君に言われては、反論のしようがない」


士郎「さ、セイバー。これで用事は済んだだろ。早く着替えさせてくれ。この服、脱ぎ方が分からないんだ」

セイバー「何故着替えなくてはならないのです、シロウ」

士郎「は?」

凛「これから道場で撮影会よ。もう皆揃ってるわ」

士郎「お、お披露目会じゃなかったのか!? どうして撮影が前提になってるんだよ! くそっ!」ダッ

セイバー「当然です。逃げても無駄……行ってしまいましたか」

凛「アーチャー、アンタもよ。どこ行こうとしてんの」


アーチャー「私の女装はまだ偽物以下の出来損ないに過ぎん。人前に出るには余りにも未熟だ」

凛「まさか、私の服勝手に着てたこと、もう許されたとか思ってるんじゃないでしょうね」

アーチャー「……許可はとったはずだが」

凛「これからは、よ。あの一回は許してないわ」

アーチャー「……頼む、彼女には。彼女にだけは見られたくないんだ」

セイバー「シロウは構わないと言っています。さあ行きましょう」ズルズル

アーチャー「そ、それは衛宮士郎の話だろう! 私は違う!」

凛「同じでしょ」


セイバー「カレン。捕まえてくれましたか」

カレン「ええ。部屋の前で待っていて正解でした」

士郎「お、お願いだカレン! 写真は、写真だけは勘弁してくれ!」

カレン「安心してください。ちゃんと映像機器も用意してありますから。ポージングや衣装替えの順番もしっかり覚えてもらいますよ……バゼット」

バゼット「……すみません士郎君。でも私は、貴方が衆目の前で恥じらう姿が見たくて仕方がないのです」ヒョイ

カレン「黒髪だし、ちょうどいいわね」

セイバー「往生際が悪いですよ、アーチャー。貴方では鎧を纏った私に力で勝つことはできない。諦めてください」


凛「その筋肉、何のためについてるのかしらね、ホント……あら、あなた下スパッツだったの? ダメじゃない、ちゃんと下着をつけないと。ライダーに買ってきてもらおうかしら」

アーチャー「スパッツも下着の一種だろう!」

セイバー「そういえば、シロウも下はトランクスでしたね。ライダーに追加で頼んでおきましょう」

凛「さ、新生衛宮士郎とアーチャーこと、シロ子とアチャ子を皆に見てもらいましょう。大丈夫、夕食前に一旦切り上げる予定だから」

士郎「一旦!? 夕食の後も続くのか!?」

セイバー「撮影した写真や動画は、あくまで内々で楽しむのみに留めておきますから、ご安心ください。ゆすりやたかりに使う予定は今のところありません」

アーチャー「今のところだと!? これからは未定なのか!?」


凛「夜からは各々が持参した衣装や設定で撮るから、段取りとかは気にしなくていいわよ」

セイバー「カレンはいい機材と腕を持っていますから、きっと素晴らしい作品が出来上がることでしょう。二人とも楽しみにしていてください」

士郎「……な、」

アーチャー「……な、」


士郎・アーチャー「「なんでさ――――!」」

これにて完結です
読了いただきありがとうございました

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