ある朝起きたら
部屋にトカゲがいた
しばし見つめ合い
先に沈黙を破ったのは――
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トカゲ
彼の方からだった
イノ「吾輩は、イノ=クレザント卿。騎士である」
イノ「この惑星を滅ぼさんと企む悪の魔法使いの手より姫をお守りし、世界を滅亡から救うため馳せ参じた」
なるほど
つまり目の前に突然現れ
流暢な日本語でまくし立てるトカゲは正義の騎士で、
悪の魔法使いから姫と世界を救う使命を帯びているというわけだ。
で?
なんでそんな大層な使命を帯びたクレザント卿が、
寝起きの俺の目の前にいるというのか
イノ「貴公の力を貸してほしい」
一方通行(なるほどなァ。つまり俺もお姫様と世界を救うために悪の魔法使いと戦う日常に飛び込まなきゃならねェってわけか……)
一方通行(なるほどなァ……)
ふと外に目をやる。
嫌になるくらいいい天気がそこには広がっていた。
イノ「おい聞いているのか?」
視界の外からかけられた声に目を向けると、
先ほどと変わらずトカゲがそこにいた。
一方通行「はァ……」
イノ「どうした、ため息なんてついて……って何をする!? やめろ!!」
急にしっぽを捕まれ持ち上げられ、
クレザント卿は声を荒らげた。
そんな声に耳を貸さず、
勢い良くベランダへと飛び出しトカゲを持った右手を大きく振りかぶる。
懇願の言葉だろうか。
何か言いたげにクレザント卿が口を開きかけたが、
吐く息が声になる前におもいっきり右手を外へと放り投げた。
一方通行「尻尾に感触がありやがった……幻じゃねェのか」
結局、あのしゃべるトカゲが何だったのかは分からないが、
とにかく目の前から排除してしまえば問題ない。
一方通行「さて」
クレザント卿が無事に世界とお姫様を救うことができることを祈りつつ部屋に戻ろうと振り返る。
と、隣のベランダに住人がいるのに気づいた。。
高校生位だろうか。
後ろに髪をゆった少女はこちらに気づくと笑顔でペコリと軽く頭を下げた。
つられるように軽く会釈をし、そのまま部屋へと歩を進める。
一方通行「トカゲぶン投げるところ見られてなかっただろォな」
トカゲをベランダから放り投げる動物虐待野郎なんてレッテルをはられたらたまったものではない。
一方通行(まァ仮に見られてたらあンな笑顔で会釈しねェか……)
仮に見られていたとしてあんな笑顔を向けてくるとしたら、
動物虐待野郎と変わらぬ僅差であの少女も相当危ないやつだ。
惑星のさみだれとのクロスです。
とりあえず勢いで書き始めてみました。
まったりやってこうと思います。
新約入ってからほとんど読んでないので、
設定矛盾とか出てくると思うけどそこは許してやってください
漫画読み直しながら書いてたのに素で間違えてた
次更新から気をつけます
イノ?
ノイ○
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