【艦これ】提督「安価で弥生にアプローチを試みる」 (434)
○安価のルール
・過度なエロ、グロ、残酷、下ネタ、意味不明レスで安価を取られた場合はひとつ下ずらし。過度かどうかは>>1の独断で判定
・同一人物の連取りは可。連投による取得は不可
○艦娘の呼称や口調は原作ゲーム準拠
・ゲームにおいて不明な点は>>1のイメージで決定
・アニメ、漫画、小説などの作品とは設定が違う可能性あり
以上の点をご了承ください
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―提督執務室―
提督(先日、我が鎮守府に駆逐艦弥生が着任した。現在確認されている睦月型の中では最後に着任したことになる)
提督(俺としては新入りとはコミュニケーションを取って仲良くなりたいのだが、弥生とは…うまくいかない)
提督(声をかけてもすぐどこかに行ってしまって捕まらないし、せっかく捕まえても話が続かない)
弥生「………」カリカリ
提督(そこで、職権を濫用…いや活用して弥生を秘書艦に任命し、無理やりコミュニケーションの場を作ってみたものの…)チラッ
弥生「………」カリカリ
提督「………」
提督(空気が、重い!)
弥生「………」カリカリ
提督(やっぱり一方的に秘書艦に任命してしまったのはまずかったかな)
提督(弥生は何も言わないけど、内心ではどう思ってるのか…怒ってないよな…?不安だ…)
弥生「司令官」
提督「お、おう!?どうした?」
弥生「えっと…これ、終わったから…その…」ペラ
提督「あ、ああ…もう終わったか。じゃあ次は…こっち頼むよ」
弥生「……はい」
提督(はあ…何やってんだ俺…これぐらいで動揺してどうする。せっかく少し話すチャンスだったのに)
弥生「………」カリカリ
提督(このままだと、今日もまた弥生の横顔を眺めてるだけで終わっちまう。そんなんじゃ駄目だ)
提督(まあ、弥生の横顔を眺めるのもなかなかに悪くないのだが…って、違う。今はそんなことはどうでもいい)
提督(弥生との間に感じる距離感。これを埋めるためには…とにかくアプローチだ!)
提督「……よしっ」パン
弥生「?」
提督(まずは様子見で軽く…そうだな、↓2をしてみよう)
※弥生へのアプローチ
提督(まず俺たちには会話が必要だ。ここをすっ飛ばしていては、まともなアプローチはできないだろう)
提督(何か話すぞ、話してやるぞ…事務的な話以外で…話題…話題…)
提督「や、弥生!」
弥生「えっ…はい…何か?」
提督「きょ、きょ…今日は…」
弥生「今日、は…?」
提督「今日はいい天気…ですね?」
弥生「……あ、はい」
提督「……だよな」
弥生「はい」
提督「………」
弥生「………」カリカリ
提督(やっちまった!テンパりすぎて一番広げづらい話題振ってしまった!余計気まずくなっちまった!)
提督(それ以前になにどもってんだよ!ちょっと話しかける程度でなんでこんなに苦労してんだ俺は!?)
提督(ああ…絶対変に思われたよな…どうする…どうする…)
提督(ここは…↓2か)
<選択安価>
1,諦めずに話を振る(話題の併記必須)
2,一度引き下がって策を練る
提督「あ、あのさ…弥生。それで、天気もいいことだし…」
弥生「?」
提督「休憩時間になったら、間宮に行って甘味でも食べないか?」
弥生「えっ…?弥生と、司令官が、一緒に…ですか?」
提督「あっ、嫌だったら別に無理にとは言わないぞ、うん…」
弥生「いえ…嫌じゃない、です…けど」
提督「け、けど…?」
弥生「その…ちょっと、意外で、びっくりしただけです」
提督「そ、そうか」
提督(考えてみりゃそうだよな…今までほとんど喋らなかった奴からの誘いだもんな)
弥生「じゃあ、休憩時間、楽しみにしてます」
提督「あ、ああ!俺も楽しみにしてるよ」
提督(……ふう、一歩前進。頑張った、俺)
提督(そういや、適当に話を繋げてみたけど、間宮といい天気は関係ないよな…何も突っ込まれないのが助かるような悲しいような)
―甘味処間宮―
提督(……しまった)
弥生「………」パク
提督「………」
弥生「………」パク
提督「う、美味いか?」
弥生「美味しいです」
提督「………」
弥生「………」
提督(誘ってしまえばこっちのものだと思っていたが、甘かった…俺の考えは甘味以上に甘かった)
提督(こうなることは簡単に予想できたよな…)
提督(……どうしよう、また空気が重い…何かこう、この空気をふっ飛ばすような何かが都合よく起こらないか…)
↓2 間宮内イベント
卯月「ぴょーん!」
提督「うわあ!?」
弥生「あ…卯月」
卯月「うーちゃん仲間外れにしてふたりで間宮なんてずるいっぴょん!」
提督「え?ああ、すまん…?」
卯月「あー!そのパフェ、おたかいやつっぴょん!?ひとくちちょーだい!ひとくち!」
弥生「……いいよ、はい」スッ
卯月「やったあ!ぱくっ……んー、おいしーっぴょん!弥生だいすきー!」ギュ
弥生「う、卯月…ちょっと、いたい…かも…」
卯月「わわっ、やりすぎたっぴょん…」
提督(……卯月のコミュ力が羨ましい)
卯月「それにしても、こんなものを食べているとは…もしかしてこのパフェ、しれーかんのおごりっぴょん?」
提督「ま、まあ…俺から誘ったんだし、驕りくらい…」
卯月「な、なんと!もしかして、デートっぴょん!?」
提督「デ、デート!?」
弥生「ち、ちがっ…!」ガタッ
卯月「んー?ふふふ、焦ってるところがアヤしいっぴょん…」
提督「あ、怪しくない!……そう、あれだ!弥生の秘書艦就任祝いだ!まだやってなかったんだ!」
卯月「ふーん、そっかーざんねーん…あ!うーちゃんもう行かなきゃ!じゃ、ばいばいっぴょーん!」ピョーン
提督「………」
弥生「………」
提督「あいつ、なんというか…すげえな」
弥生「………」コク
――――――――
―――――
―――
―
提督(間宮作戦はなんとか卯月のおかげでポジティブな空気で終わることができた)
提督(デートなんて言われた時にはドキッとしたが…)
提督(……そういえば、弥生が焦ってたところ…というか、無表情じゃないところを見たのは初めてだったかもしれない)
提督(もっと弥生のいろんな表情を見てみたいな…)
提督「………」
提督(弥生、卯月とは仲良いんだよな…他の姉妹艦とも仲は良いんだろうか)
提督(姉妹艦…?そうだ、姉妹艦だ!弥生の姉妹艦に相談してみよう!)
提督(相談相手は…誰がいいだろうか?やっぱり弥生と相部屋の奴のほうがいいかな)
提督(弥生と部屋が一緒なのは…↓2と↓3と↓4だったか)
※睦月型限定
コンマ値が最も高い艦を相談相手に選ぶ
提督(文月、如月、卯月か…この中だと文月が一番相談しやすいかな)
提督(如月や卯月に相談したら冷やかされそうな気がするし…)
提督(文月ならきっと親身に話を聞いてくれることだろう)
… … … … … …
文月「弥生ちゃんとなかよくなる方法…?」
提督「ああ…なかなかうまくいかなくてな。文月の知恵を借りたいんだ」
文月「う~ん…なかよくなる方法かぁ~…あたしはすぐになかよくなっちゃったから…」
提督(文月も卯月とは違うベクトルでコミュ力高いからな…とても真似できないレベルで)
提督「ちょっとしたヒントでもいいんだ、何かないかな」
文月「ん~と、ん~と…あ、↓2かな?」
※弥生と仲良くなる方法、またはヒント
文月「弥生ちゃんはね、あまいものが好きだよ」
提督「甘いものか…実はさっき、弥生と間宮に一緒に行ったんだが…」
文月「そうなの?じゃあきっとおおよろこびだよ!」
提督「そうか…?俺はいまいち手ごたえを感じなかったよ。ずっと無表情だし」
文月「きっと、きんちょうしてたんだよ。あたしといっしょにあまいもの食べるときは笑ってくれるよ~」
提督「ははは…それは文月が相手だからだろうな」
提督(文月を見てると、無条件で顔がほころぶからな…さすがの弥生も例外じゃなかったか)
文月「じゃあじゃあ、こんど3人であまいもの食べにいこ~!ぜったい弥生ちゃんの笑顔見せてあげるからっ!」
提督「そうだな…うん、文月を信じて行ってみようか」
文月「えへへ、まっかせて~!」
今回はここまで
提督がものすごいコミュ障に見えるかもしれませんが気のせいです
ではまた次回よろしくお願いします
多くの乙感謝。励みになります
弥生&文月との甘いもの編、書きためしていたら少し長くなってしまいました。おそらく5~6レスとなります
そのあとに次のアプローチ安価を投げて今回は終了とします
夜
―提督私室―
提督(弥生、文月のふたりと甘いもの、か…)
提督(そうだ、せっかくだしお洒落な店でも調べておくかな。全然そういうの知らないし)
提督(よし、なんかやる気出てきたぞ。やっぱり文月に相談して正解だったな)
提督(もしこのことが如月や卯月に知られてたらいじられまくっただろうからなー)
… … … … … …
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生「え?文月と、司令官と…3人で…?」
文月「そうだよ~、ぜったいたのしいよ!いっしょに行こ~?」
弥生「……うん、いいけど…でも、なんで…?」
文月「あのねあのね、司令官、弥生ちゃんと仲良くなりたいんだって~!」
弥生「仲良く…?」
如月「あら、司令官ってば積極的ね~♪」
文月「積極的…?どーいうことぉ?」
如月「司令官、弥生のこと好きなんじゃないかな~って♪」
卯月「好き!?や、やっぱり今日のはデートだったっぴょん!?」
文月「?」
弥生「う、卯月…だから違うって。司令官も、秘書艦の就任祝いだって言ってたでしょ」
如月「そうなの?でも、照れ隠しかもしれないわよ」
弥生「……無いよ、そんなの」
卯月「えー?なんでそう言い切れるっぴょん?」
弥生「……だって」
弥生「弥生は、きっと…司令官に、嫌われてるから」
数日後
―カフェ―
文月「ふわぁ~、きれいなとこだね!ね!」キラキラ
弥生「うん、そうだね…」
提督(よしよし、悪くない感じだ。しっかり下調べした甲斐があったな)
提督「さ、ふたりとも遠慮せずに好きなのを頼んでいいぞ」
文月「やった~!どれがいいかな~?あ、このチョコレートケーキおいしそう!これにする~」
提督「ここの店の看板商品だな。……弥生は?」
弥生「えっと…」
提督「………」
文月(あれ、司令官…?)
弥生「……このチーズケーキ」
提督「わかった、それじゃあ注文しようか」
提督(ケーキ2つの時点でけっこう金かさむし、俺はコーヒーだけでいいか)
提督「………」ズズッ
提督(コーヒーうめえ…でも喫茶店のコーヒーの値段なめてた…さっき気付いた…これ高い…すごい高い…)
文月「おーいしい!口の中でとろけるよ~!」
弥生「こっちも、美味しいよ。食べてみる?」
文月「うん、じゃあ食べさせあいっこしよ~」
提督(文月がいるおかげか、俺とふたりのときより弥生の雰囲気が柔らかい)
提督(……でも、なかなか笑ってくれないなあ)ジー
提督「………」ズズッ
文月「ねえねえ司令官、ほんとにコーヒーだけでよかったの?」
提督「ああ、いいんだ。気にしないで食べてくれ」
文月「うう~ん…」
提督「だから気にしなくていいって。余計なこと考えてると、せっかくのケーキがもったいないぞ?」
文月「え~っと、そのことじゃなくってね…さっきから思ってたんだけど…」
提督「ん?」
文月「なんで…ずっとこわいかおしてるの?」
提督「こ、怖い顔?俺がか?」
文月「うん…弥生ちゃんのこと、ずっとしかめっつらで見てる…」
弥生「………」
提督「なにっ?しかめっつら!?」
提督(う、嘘だろ!?全然そんなつもりじゃなかったのに…)
提督(もしかして、今までずっとそうやって無意識に弥生を威圧してたのか!?)
提督「や、弥生、ちょっと待ってろ。俺の今の気持ちを改めて顔で表現する」
弥生「え…?」
提督(よーしいくぞ、笑顔、笑顔……あ、あれっ!?意識したら笑顔の作り方が分からなく…ええい!とにかくやるんだ!)
提督「に、にぃ~っ…」カチコチ
文月「あはは、司令官変な顔~!」
弥生「……っ…ふふ…」
提督「わ、笑うな!これでも必死に……え?」
弥生「そ、それが、司令官の今の気持ち…って、どういう…ふふふ…」
提督(は、初めて見た…弥生の笑顔…)ドキ
――――――――
―――――
―――
―
提督「えー、つまり…いつも俺の表情がやたら強張っていたので、俺が弥生のことを嫌っているんだと思われていた、と」
弥生「……うん、司令官、ずっと難しい顔してて…嫌々、仕方なく弥生と話してるんだろうなって」
弥生「執務中も…弥生のことずっとにらんでて、仕事が遅いから怒ってるのかな…って」
提督「す、すまん…紛らわしい真似をしてしまったようで…」
提督(なんてこった…弥生と仲良くなる方法を考えながら弥生を眺めていただけなのに、睨んでいると受け取られていたなんて)
提督(弥生との壁ができてしまった理由は、実は俺のほうにあったのかもしれないな…)
提督「……そういや、怒ってるといえば…俺も」
弥生「司令官も…?」
提督「弥生、全然しゃべらないしずっと無表情だから、秘書艦にしたことを実は怒ってるんじゃないかと思ってたんだよな…」
弥生「お、怒ってなんかないです…すみません、表情、かたくて…」
提督「ははは…はあ、とんだすれ違いだったな」
弥生「……本当に」
文月「んーと…よくわからないけど、なかなおり?」
提督「仲直り…とはなんか違う気がするけど、まあ…」チラッ
弥生「うん、仲直りしたよ」
提督「……だな」
文月「やったあ♪じゃあなかなおりのしるしに、みんなでケーキ分けて食べよ~」
提督「え、みんなで…?」
弥生「……そっか、コーヒーだけじゃ、さみしいよね」
提督「あ、いや、まあ…」
文月「ほら司令官、あ~ん」サッ
提督「へっ!?」
文月「へっ?じゃないよ、はやくおくちあけて、あーんして~」
提督「あ、あーん……むぐ」パク
文月「どうどう、おいし~?チョコがとろけるよね~」
提督「んぐ…うん、お、美味しいな」
提督(ふう…文月の無邪気さは基本的には和むが、こういうときはちょっと焦ってしまうな…)
弥生「じゃあ、次は弥生のチーズケーキ…どうぞ」スッ
提督「ああ、ありがたく…」
文月「弥生ちゃん、あーんしてあげないの?」
弥生「えっ…」
提督「ふ、文月!別に、無理に…やらせることないだろ?」
文月「あ、あれ~…ごめんなさい、あたしなにか変なこと言っちゃったかなあ…」
提督(文月にとっては、あーんはごく普通なのか…まあ、この性格だからなあ…)
弥生「……司令官」
提督「ん?」
弥生「……あーん」カァ
提督「や、弥生!?」
弥生「……は、はやく…あ、あーん…して」プイッ
提督(弥生、顔が赤い…もしかして、照れてる…?)
提督「あ、あー…む」パク
弥生「……お、おいしい?」
提督「お、おう…」
提督(味なんてわからねえよ……心なしか、顔が熱い…俺の顔も赤くなってるかもしれない…)ドキドキ
提督「………」プイッ
弥生「………」プイッ
文月「な、なんでふたりとも向こう向いちゃうの~?あたしだけなかまはずれ~…?」
夜
―提督私室―
提督「あ~…そりゃそうだよな…普通に考えて、文月があのふたりに喋らない理由がないよなあ…」
提督(結局、帰ったら如月と卯月から盛大に冷やかされた…俺が弥生のこと好きなんじゃないかって)
提督(あんまりうるさいものだから、今度あの店のケーキを買ってきてやるという条件で黙らせた)
提督(俺が弥生のこと…好きだって?)
提督(でも…冷やかされたとき、やかましいとは思ったけど否定しようとは思わなかったんだよな…)
提督「………」
提督(もっと弥生のいろんな表情を見てみたいな…)
提督(うん、せっかく文月のおかげでわだかまりは解けたことだし、ここで距離を詰めないともったいないよな)
提督(ここからが本当のアプローチと言っても過言ではない…)
提督(よし、次は↓2で攻めよう)
※弥生へのアプローチ
抱きしめる
この物語では弥生は既に秘書艦なので安価は>>50を採用
ということで今回はここまで
喫茶店でコーヒーに何百円も出すのは憚られる
ではまた次回よろしくお願いします
提督(弥生を抱きしめてみよう)
提督(精神的な距離を縮めた次は、物理的な距離を詰める…完璧だ)
提督(抱きしめたらどんな反応するかなー、どんな感触かなー)
提督「ふへへ…」
提督(……おっと、いかんいかん落ち着こう)
提督(アプローチにおいて一番まずいのは、暴走しすぎて弥生に嫌われてしまうことだ。慎重に行こう)
提督(そう…慎重に、嫌われないように、抱きしめよう!)
提督(さーて、言い訳を考えておこう。抱きしめるのも仕方ないと思わせるような、とびっきりもっともらしい言い訳を!)
… … … … … …
―宿舎・弥生たちの部屋―
スゥ…スゥ…
弥生(みんな寝付いたかな…やっと質問攻めから解放された…)フゥ
弥生(卯月のテンションが高いのはいつものことだけど、如月までいっしょにはしゃいじゃって、もう…)
弥生(司令官は、ただ弥生と普通に話せるようになりたかっただけ、なんだよね)
弥生(秘書艦にしたのだって、そのためで…)
弥生(……そうだ、秘書艦。そのために秘書艦にしたのなら、もう目的は達成してる…つまり…)
弥生(近いうちに、秘書艦解任…?)
翌日
―提督執務室―
弥生「――で、結局寝るまで大騒ぎで…」
提督「す、すまん。ケーキで買収した時に弥生への追求もやめるように釘を刺しておくべきだったな」
弥生「ううん、気にしないで。弥生も少し、楽しかったから…」
提督「そ、そうか…?でもやっぱり一回きちんと話しておくよ」
提督(弥生とごく自然に話している。感動だ…)
提督(だがここで満足するわけにはいかない。次の作戦を実行しなければ)
弥生(あ、司令官がまた難しい顔してる…何を考えてるのかな)
弥生(……新しい秘書艦のこと、とか…かな)
提督「弥生、ちょっと俺の前まで来てくれないか?」
弥生「え…?」キョトン
提督「すぐ終わるから、頼むよ」
弥生「う、うん…」カタッ
スタスタ…
提督(ふう~、今のうちに呼吸を整えろ…弥生に警戒されないように…)
弥生「……?」
提督「………」
弥生(言われた通りに立ってる…よね?間違ってないはず)
弥生(司令官、なんで動かないのかな…声かけてみようかな)
提督(……呼吸よし、心の準備よし!行くぞ!)
提督「弥生」スッ
弥生「しれいか…っ!?」
ぎゅっ…
提督(……あったかい。気持ちいい)
提督(や、やばい…妄想と実際にやってみるのでは全然違う。弥生の感触、弥生の匂い…)
提督(心臓がおかしくなりそうだ…けど、離したくない…)ドキドキ
弥生「………」
提督(……まずい、興奮のあまりすっかり忘れてた!弥生は…!?)
↓2 弥生の反応
弥生(……え?今、いったい…あれ?)
弥生「………」ポカーン
提督「や、弥生…?」
弥生「………」
提督(も、もしかして…怒った?)
提督(ちょっと仲良くなれたからって早まりすぎた…?)
提督「弥生…弥生さん?」
弥生「しれい…かん?」
提督「そ、その、俺もこれは少しやりすぎだったかなと思わないでもなかったんだけどなんといいますか」
弥生「これ、って…?」
弥生(頭がぼーっとして…今どうなってるのか、よくわからない…)
提督(分かり切ってることをあくまで俺に言わせるのか…これはマジで怒ってるかも)
提督「そ、そりゃ…弥生を…抱きしめたこと…です、はい」
弥生「抱きしめた…?」
弥生(抱きしめ…抱きしめ…えっ!?抱きしめた!?)
提督(弥生が怒ったかと思ったら、頭がどんどん冷えてきた…これはやっちまったか…?)
弥生「↓2」
弥生「頭が…」
提督「あ、頭が…?」
弥生「ふ、ふっとう…しそう」
提督「沸騰!?」
提督(怒りが沸点まで届いてるってことか!?いや、しそうってことはまだしてないからなんとかしろってことか!?)
提督「わ、悪かった!あまりにデリカシーが無かった!」
提督「お詫びに俺にできることならなんでも…」
弥生「………」
提督「弥生…?」
提督(気を失ってる。頭が…っていうのは、風邪でもひいていたからか?)
提督(とにかくちゃんとしたところで寝かせないと…部屋まで運ぶか)
… … … … … …
提督(お姫様抱っこってもっと大変だと思ってたけど、弥生は軽くて楽だな…)
弥生「……すぅ」
提督(寝顔…可愛いな)
提督「…っと、弥生の部屋はここだな」
コンコンコン
提督「おーい、俺だ。誰か開けてくれー」
「はーい」
ひとまずここまで
出来たら夜に続きをします
遅くなりましたが少し更新
今回2レスのみ、2レス目は安価です
―宿舎・弥生たちの部屋―
提督「――ということなんだ。たちの悪い風邪でも引いてるんじゃないかと思う」
卯月「風邪!?たいへんっぴょん!熱はからないと!」
文月「でもでもー…気持ちよさそうに寝てるよ?」
如月「そうねえ、顔色は良いみたいだし、熱は…うーちゃん、どう?」
卯月「……熱もふつーな感じっぴょん」ペタペタ
提督「あ、あれ?さっきまでは本当に赤い顔で熱を持ってたんだが…」
如月「そうは言ってもね…今朝もそんなに辛そうな様子じゃなかったわよ?」
文月「うん、いつもどおりだったね~」
卯月「あ、そーいえば朝もほっぺすりすりしたけど別に熱くなかったっぴょん!」
如月「……司令官」
提督「な、なんだ?」
如月「弥生に何か変なことした?」
提督「うぐっ!?」
卯月「うーちゃんもそう思いかけてたっぴょん!それで全部せつめーできるし!」
提督「い、いや、その理屈は乱暴…」
文月「司令官、弥生ちゃんにひどいことしてないよね…ねっ?」
提督「………」
提督(如月の論理的な追求と、卯月の理不尽な決め付けと、文月の純粋な心配…)
提督(これは、ごまかしきれそうにないな…)
「「「だ、抱きしめたー!?」」」
卯月「そそそ、それはどーいうつもりで!?く、くわしくっぴょん!」
如月「ちょ、ちょっと待って?あなたたち、確か昨日までまともに話せなかったのよね?なのに…」
文月「あたしも司令官にぎゅーってしてもらいたいよー!最近あんまりかまってくれないし~!」
提督「し、しー!皆!すぐ隣で弥生が寝てるんだぞ!」ビシッ
弥生「すぅ…すぅ…」
文月「そ、そうだよね。しずかーに…し~…」
卯月「これが静かにしていられるかーっぴょん!どーいう理由で、どーいう流れで抱きしめたっぴょん!?」
提督「り、理由?流れ?」
如月「……そうね、ぜひ理由を聞いてみたいわ」
如月(冗談半分でからかってたけど、司令官、まさか本当に…)
文月「うんうん、どうやったら司令官はぎゅーってしてくれるの?」
提督「とりあえず文月は後でぎゅーってしてやるから落ち着こうか」
文月「やったー!」
卯月「司令官、文月をたてに逃げようったってそうはいかないっぴょん!はけー、はけー!」
提督「わ、分かったよ…話すから」
提督(さあ、ここで昨日の内に用意しておいた言い訳が火を吹く!)
提督(……弥生へ言うつもりだった言い訳を、まさかこいつらに言うことになるとは)
提督「↓2」
※抱きしめた理由
また遅くなりましたが更新します
いつも参加しづらい時間ですみません
それでは欲情編(?)、6レスほど投下します。最後に安価投げて終了です
提督(用意しておいた言い訳は、"埃を払おうとしてバランスを崩した"だ。正直苦しいと思うがなんとかしてやる)
提督(……あれ?そもそも、本当になんで抱きしめようと思ったんだっけ。仲良くなるためにしては手段がおかしいような)
提督(えーと、弥生と少し仲良くなれたことでハイになってて…抱きしめる妄想をして、その感触を脳内で楽しんでいた)
提督(妄想してたら実際の感触を体験したくなって……そう、簡単にまとめると、弥生の体を触りたかったということ…)
提督(これを更に明瞭に変換すると……俺は…弥生に…欲情していた…という…人様には絶対言えない提督としては相当まずいアレ…)タラーリ
提督「………」ブツブツ
卯月「司令官…このごにおよんで、だまってればなんとかなると思ってるっぴょん?」
提督「そ、そんなつもりじゃない。ただ弥生に欲情してしまったからなんだ、それでバランスを崩して埃が」
卯月「ぴょん?」
文月「?」
如月「………」
提督「……え?」
提督(今…俺、なんて言った?)
文月「よくじょう…?ってなに~?」
卯月「うーちゃん知ってるっぴょん!お風呂場のことっぴょん?」
文月「おふろ?おふろで…司令官、どうしたの?」
卯月「ええっと…」
提督「………」ドクンドクン
如月「私の聞き間違えであってほしかったんだけど…あの子たちも聞いてるし、そういうわけにはいかないようね、司令官」
提督(終わった…全て終わった…卯月と文月だけなら強引に口車に乗せられたかもしれないけど如月は無理だ…!)ドクンドクン
卯月「しれーかん!さっきのだけじゃよくわからないっぴょん!くわしいせつめーをようきゅうするっぴょん!」ズイ
文月「うん…あたしにも分かるように教えてほしいな~」ズイ
提督「そ、それは…だな…」ドクンドクン
提督(適当なことを言って煙に巻くには、如月には通じない。真実をぶちまけるにも、卯月と文月には…とても言えない)
提督(……詰んだ!!)ピシッ
卯月「しれーかん!」ズイズイ
文月「しれいかーん」ズイズイ
提督「くっ…」
如月(ふう…全く、仕方ないわね…)
如月「ふたりとも、そんなに近づくと司令官の風邪が移っちゃうわよ?」
提督「き…如月?」
文月「し、司令官、風邪ひいてたの?」
卯月「言われてみれば…顔がまっかっかで、汗すっごいかいてるっぴょん!」
提督(それはこのめちゃくちゃまずい状況のせいでパニックになってるからだ…!)
如月「弥生が風邪引いてるって勘違いしちゃったのは、きっと司令官のほうが体調悪かったせいよ」
如月「司令官自身が熱かったから、弥生の体温も高いんだって勘違いしたんじゃないかしら…ね?」チラ
提督「……!そ、そうだ…自分では気づいてなかったけど、そうかもしれない。ちょっとフラつくし…」
文月「な、なら無理しないでお薬のんで寝てないとだめだよ~」
卯月「んぐぅ…うーちゃん、体調悪い司令官を問い詰めてたっぴょん?……ちょっとざいあくかん…っぴょん」
提督(卯月に罪悪感を感じさせることに俺が罪悪感…でも仕方ない、卯月許せ…)
如月「さ、司令官、もう部屋に戻ったほうがいいわ。私が付き添ってあげるから、ね?」
提督「す、すまない…助かるよ」
文月「おだいじに~」
卯月「……ぴょん」
―提督私室―
如月「……で、ふたりっきりになったわけだけど」
提督「はい…」
提督(これは良い状況なのか悪い状況なのか…まあさっきより良いことは明らかだけれども)
如月「ねえ…」
提督「な、なんでしょうか…」
如月「私には欲情しないの?」
提督「し、しねーよ!俺を色情魔か何かと勘違いしてないか!?」
如月「違うの?」
提督「断じて違う!」
如月「ふーん…そっか、残念…」
提督「なにが残念だよ…」
如月「……ま、冗談はこれぐらいにして…今度こそ洗いざらい吐いてくれるわね?」
提督「………」
如月「えーっと、なんだったかしら…そうそう、"弥生に欲情して精神のバランスが崩れて提督の誇りを失った"?」
提督「ぐふぉ…」
提督(くっそ…こいつ俺の言葉を完璧に覚えたうえでアレンジして心を抉ってきやがる)
如月「あら、なんでそんなにダメージ受けてるの?」ニコニコ
提督「くっ…わ、わかった。全部話すから…勘弁してくれ…」
提督「――そういうわけで、俺は弥生に欲情したという結論に至った」
如月「………」
提督(なんて情けない説明だ…みじめすぎる…)
如月「……それって、欲情なんて恥ずかしい単語出さなくても、弥生のこと好きだから…って説明すれば済んだことじゃないの?」
提督「あ…!?」
如月「好きな子と触れ合いたいって思うのはごく自然だと思うわよ?」
提督「そ、そうだよな…自然だよな…」
如月「ストレートに言ってしまえばよかったのにね」
提督「ああ…確かに。なんで俺はわざわざ妙なことを…素直に好きだって言えばこんなことには」
如月「認めたわね」
提督「えっ」
如月「司令官が弥生のこと好きだって♪」
提督(……誘導尋問ッ!)ゴハッ
如月「別に隠すことないのに。昨日はさんざんしらばっくれちゃって」
提督「し、しらばっくれてたわけじゃなく…俺もさっきまで自覚してなかったんだよ」
如月「じゃあ、本当に好きだって自覚しないまま欲情したの?」
提督「………」
如月「色情魔」
提督「言うな…ほんとに自己嫌悪が止まらないから…」
如月「それで、やっと自覚できた好意は…弥生が目を覚ましたら…伝えるの?」
提督「言えるわけないだろ…もともと駄目そうなのに、今回のことで嫌われたかもしれないし」
如月(嫌われてはない…むしろ好かれてるとは思うけど、簡単に教えてあげるのも面白くないわね)
如月(ちょっとそそのかして…いえ、応援してあげましょうか)
如月「嫌われたかもしれないと思うなら、フォローは大事よね」
提督「そうだよな…詫びもしないで逃げるわけにはいかないよな。でも、いったいどうすれば…」
如月「↓2なんてどう?」
※弥生へのお詫び
今回はまだほっぺにキスは無し。有能参謀如月の活躍は続く
これより4レス投下、4レス目は安価です
如月「ほっぺにキスしてあげる…なんてどう?」
提督「キ、キス?なんでそれが詫びになるんだ。余計にこじれそうだぞ」
如月「大丈夫、悪い結果にはならないと保証するわ」
提督「保証って…お前、本気で言ってるのか?」
如月「もちろん。やってみてダメだったら私が責任取るから、ね?」
提督(冗談を言ってる様子ではない…けど、信じていいのか?)
如月「はい、決まり♪じゃあ頑張ってね!」
提督「ま、ま、待て待て!勝手に決めるな!まだやるとは言ってない!」
如月「ねえ、よく考えてみてよ。愛しのあの子のほっぺにキスできて、もし機嫌を損ねても私のせいにできるのよ?魅力的じゃない?」
提督「う…」
提督(そう言われると確かに魅力的に思えてきた…)
提督(弥生の頬に…キス…)
提督「………」ゴクリ
如月「今度こそ決まりみたいね」
提督「……本当に責任取ってくれるんだよな」
如月「嘘はつかないわ」
提督「わかった…やってみよう。如月のことは信用してるからな」
提督(いざというときはなんとかなるというのは理解した。しかし…これで詫びになるのかが甚だ疑問だ)
提督(とりあえず、今は如月を信じるしか…)
如月「冗談は言うけどね♪」
提督「やっぱお前信用できねえ!」
如月「はいはい、じゃあ私は戻るわね。おやすみなさい、病人さん」
提督「え、あ…おう、そういえば忘れかけてたけど病人だった」
提督(あのごまかし方をした以上、今日はおとなしく部屋に籠っておくか…)
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生(……ん)パチ
弥生(あれ…部屋…?どうして…今、何時…!?)ガバッ
ぐいっ
弥生(……?両腕に何か…)
卯月「んー…むにゃ…」ギュ
文月「すぅ…すぅ…」ギュ
弥生(卯月と文月に両側からしがみつかれてる…一緒に寝てた?なんで?)
如月「ふたりとも、あなたがなかなか目を覚まさないから心配してたのよ」
弥生「あ、如月…どういうこと?」
如月「覚えてない?司令官に抱きしめられて気絶したのを…」
如月(……これだけ口に出してみるとなかなかに意味不明ね)
弥生「抱き、しめ…?」
如月「ええ、そうよ」
弥生「えっと…ごめん、ちょっと待って…」
如月「別に急かしてるわけじゃないから、ゆっくり思い出せばいいわ」
弥生(執務室で、司令官と話してて…それから…)
弥生「………」
如月「………」
弥生「……!」ボフッ
如月(あらあら、顔真っ赤にしちゃって…かーわいい♪)
弥生(思い出したらまたドキドキしてきた…男の人にあんなことされたの初めてで…)
弥生(何も考えられなくなって、頭の中が真っ白になって……いつの間にか、意識を失ってた)
弥生「司令官、なんで急にあんなことを…」
如月「あー、それはね…」
如月(うーん…この部屋の中で情報が混乱するのはよくないし、弥生にも嘘をついておいたほうがいいかしら)
弥生「それは?」
如月「司令官ね、風邪を引いてたみたいなの。熱に浮かされて何か勘違いしちゃったんだと思うわ」
弥生「風邪…」
弥生(そんな感じじゃなかったけど…心配掛けないように無理してたのかな)
如月「フラフラしてたし、司令官は私が部屋に帰らせたわ。あまりここに長居させてみんなに風邪が移ってもいけないし」
弥生「……司令官、ここにいたの?」
如月「もちろん。気を失ったあなたを抱えてきたんだもの」
弥生「フラフラだったのに、弥生を運んでくれたの?」
如月「あっ…!そ、そう、自分の身より弥生を優先したってこと。愛されてるわね♪」
弥生「そう…」
如月(ふう…一瞬ひやっとした。嘘をつくときはしっかり考えないといけないのに、油断してたわ…)
弥生(司令官にはすごく迷惑かけちゃった…何か、弥生にできることないかな…)
弥生「……そうだ、お見舞い、行こうかな」
如月「え、ええ…いいんじゃない?」
如月(さすがにお見舞いに来られたくらいでボロは出さないわよね…というのは楽観視しすぎ?)
如月(心配だからついて行こうかしら…ううん、せっかくふたりになれるのにそれは野暮ってものよね)
弥生「それで…如月に相談したいことがあるんだけど」
如月「なにかしら?」
弥生「お見舞いついでに…その、司令官には迷惑かけちゃったから、お詫びに何かしてあげたいんだけど、どうすればいいか思いつかなくて…」
如月「………」
弥生「……如月、聞いてる?」
如月「き、聞いてる聞いてる」
如月(まさか今回の当事者両方に同じようなアドバイスをすることになるとは思わなかったわ…)
如月「あ、でも"お詫び"の相談なら受け付けないわよ」
弥生「え…?」
如月「司令官への"お礼"なら一緒に考えてあげる♪」
弥生「お礼…うん、そうだね。司令官に…お礼、したい」
如月(弥生がお詫びなんて言ったら司令官はまた無駄な罪悪感に悶えるでしょうからこれで正解よね)
如月(さて…司令官にはほっぺにキスをするように言ったけど、弥生にはどう言うのが最善かしら)
如月(うまく仲が進展するように誘導してあげたいところだけど、おせっかいが過ぎるような気もするし…うーん…)
如月「お礼なら…↓2はどう?」
※提督へのお礼
今回7レスほど投下、最後に安価投げて終了
毎度のことながら安価頻度低すぎて申し訳ないです
リアルタイムでの安価捌きもやりたいのでなんとかまとまった時間をつくりたいとは思っています
如月「何かプレゼントするのはどう?ストレートに気持ちが伝わると思うけど」
弥生「プレゼント…」
弥生(司令官が喜んでくれそうなものがわからない…そういえば、司令官のこと、まだほとんど知らない…)
如月「普段から使えるものなら、貰う側としては嬉しいでしょうね」
弥生(普段の司令官…弥生が知ってるのは、仕事をしてる姿だけ…仕事?)
弥生「万年筆…とか」
如月「実用的でいいわね。どうせあの人、安物の筆記具しか持ってないんだし」
弥生「そうなんだ…」
弥生(如月はいろいろ知ってる…弥生が知らないことをたくさん…)
弥生(……ちょっと悔しい)
弥生「……行ってくる」
如月「え?」
弥生「プレゼント、買いに行ってくる」
如月「い、今から?付き合いましょうか?」
弥生「いい、ひとりで大丈夫」
如月「そう…?」
如月(急にどうしたのかしら…ちょっと発破はかけたつもりだけど、弥生がこんなに行動的になるなんて)
弥生(……なんだかよくわからないけど…如月には負けたくない)
夜
―提督私室―
提督(今日ほど無駄に一日を過ごしたことがあっただろうか…いや、ない)
提督(どこから聞きつけたのか艦娘たちがひっきりなしに見舞いに来るものだから、ずっと苦しそうな振りをしてなきゃならなかった)
提督(当然ベッドからあまり出ることもできず、何もできなかった…)
提督(でもようやく落ち着いてきたな。さすがにもう誰も…)
コンコンコン
提督「って思った傍から…誰だあ?こんな時間に」
「あ…や、弥生…です」
提督「弥生!?」
提督(まずい!弥生に対してものすごい不機嫌な声で返事をしてしまった!)
「ご、ごめんなさい…ちょっと用があって…で、でも、気分良くないみたいだから…帰ります」
提督「ま、待った!大丈夫!気分すごくいいから入ってくれ!」
提督(というのは病人のセリフとしてはどうなんだ…いや、どうでもいいから弥生帰らないで!)
提督「………」ソワソワ
弥生「………」チョコン
提督(俺の部屋に弥生がいる…好きだって意識した手前、なんだか落ち着かない…)
弥生「熱は…下がった?」
提督「ああ…ええと、だいぶ下がったかな」
弥生「よかった…」
提督「そっちは?目覚めてからおかしいところはないか?」
弥生「うん、大丈夫」
提督「そうか…」
弥生「あの…ところで…」モジモジ
提督「……?」
弥生「こ、これ…その…司令官に、プ、プレゼント…受け取って、ください」ズイッ
提督「!?」
提督(弥生から、俺に…プレゼント!?これは夢か?風邪のふりしてるうちに本当に熱出して幻を見てしまっているのか!?)
提督「……あ、ありがとう。開けていいか?」
弥生「………」コク
提督(丁寧な包装…まるで誕生日プレゼントか何かみたいだな。中身はいったい…)ガサガサ
パカッ
提督「これは…万年筆?」
弥生「し、司令官…お仕事でたくさん字を書くから、少しでも助けになればいいなって、思ったんだけど…迷惑…だった?」
提督「め、迷惑なんてことないぞ!……弥生の気持ち、ものすごく嬉しい。大事に使うよ」
弥生「よかった…」ホッ
提督(……なんだこれ。幸せすぎて怖いんだけど、本当に夢じゃないよな?)
提督「それにしても、弥生からプレゼントをもらえるなんて、びっくりしたよ。突然どうしたんだ?」
弥生「司令官には、ここに来てからずっと気にかけてもらって…他にも、いろいろお世話になったから…お礼がしたかった」
提督「そうか…ま、気にかけてたのが伝わったのは昨日だけどな」
弥生「ふふっ…そうだね」
提督(なんかいい雰囲気だ…これは…もしかして、いける?)
提督「弥生…お返しに俺からも、お礼というか…してやりたいことがあるんだけど」
弥生「お返し…?」
提督「すぐ終わるから、少し動かないでいてくれ」
弥生「う、うん」
弥生(あれ…この状況、今朝抱きしめられたときと似てるような…)ドキ
提督「目を閉じて…」
弥生「………」スゥ
提督(本当に大丈夫なのか未だに不安は拭い去れないが、如月を信じよう…)
提督(……よしっ!)
ちゅっ…
弥生「……!」
弥生「………」
提督(ど、どうだ…?)ドキドキ
弥生「……そ、そろそろ、部屋に戻るね」スッ
提督「え」
ガチャ
弥生「また明日…」
提督「ちょ、ま…」
バタン…
提督(これは…もしかして、もしかしなくても、失敗…?)タラーリ
ガチャッ!
提督「おおう!?」ビクッ
弥生「い、言い忘れてた…」
提督「え?」
弥生「お大事に…早く元気になってね」ニコ
提督「あ…おう、ありがとう」
弥生「そ、それだけだから…それじゃ、今度こそ…また明日…っ」
バタン
提督「………」ポカーン
提督(……失敗、ではない…のか?)
―――――――
――――
――
タッタッタッ
弥生「はあっ、はあっ…ふう…」
弥生(つい、逃げちゃった…必要もないのに、必死に走って…)
弥生(何やってるんだろう…混乱してる。自分で自分がわからない)
弥生「………」スゥ
弥生(あの感触って、やっぱり…。気のせいじゃないよね)
弥生(そ、そうだ…本当は熱は下がってなくて、抱きしめたときと同じように、何か勘違いして…うん、きっとそう)
弥生(きっと…ただの、勘違い…なのに)ドクン
弥生「………」ドキドキ
弥生(鼓動がぜんぜん収まらない…多分、走ったせいだけじゃない)
弥生(こんな状態じゃ部屋に戻れない…夜風にあたってこよう)
弥生(司令官…)
翌日
―提督執務室―
弥生(平常心、平常心…昨日のあれは、風邪のせい…今日の司令官は、覚えてない…はず)
弥生(風邪…そういえば、もう治ったって言ってたけど、また無理しないといいな…)チラ
提督「………」サラサラ
弥生「あ、万年筆…」
提督「おう、これな。さっそく使わせてもらってるよ。よく手に馴染む感じだ」
弥生「そう…よかった」
弥生(万年筆のことは覚えてるんだ…じゃあ、あのことも…?)
提督(もしかしたら夢だったんじゃないかと心配してたから、朝これを確認したときは狂喜乱舞したな…)
提督「それにしても、こんなにいいもの貰ってよかったのか?けっこう高かっただろうに」
弥生「うん、弥生があげたかっただけだから…司令官に喜んでもらえたら、それでいいよ」
提督「そうか…ありがとうな」
提督(……そういや、意外と普通に話せてるな。如月の言った通り、悪い結果にはなってない、か)
提督(やってしまった後に気付いたけど、もし駄目だったら…弥生を傷つけてしまう可能性があったんだよな)
提督(俺の責任にはならない手筈だったけど、弥生を傷つけたとしたらその事実は変わらないんだ。もっと考えるべきだった)
提督(ついキスへの興味をエサに如月に乗せられてしまったが、しばらくは反省して欲望抑えめ、控えめにいこう)
提督(あー、いや、まずは目の前の仕事を片付けないとな。昨日のツケもあるし…とほほ…)サラサラ
↓2 自由行動・イベント安価
※行動主を提督、全艦娘より選択可
せっかくの土日に更新できずすみません
これから1週間弱は少し忙しいので更新率が低くなりそうです
前回の安価がデートで終わっていたので、とりあえずデートの行き先くらいは今のうちに決めておきたいと思います
そういうことで、今回の投下は1レスのみです
提督(ああ…やることが多い…つらい…これは後にご褒美でも用意しとかないとやる気がもたない…)
提督(もしもう一度弥生を抱きしめられたら…いやいや、駄目だって。そういった欲望は抑えろ)
提督(あくまで健全な方向で…そうだ、弥生とデートなんてできたら最高だな。今なら自然に誘える気がするし)
提督「なあ弥生、今度どこか一緒に遊びに行かないか?」
弥生「遊びに…?」
提督「そう。あれだ、俗っぽい言い方をするとデートってやつだ」
弥生「デ、デート…!?」
提督「あっ、いやっ、その…こ、言葉のあやだ!ちょっと言ってみただけだ!」
提督「ほら、この間文月と一緒に出かけただろ?あれがただふたりになっただけだから。な?」
弥生「そ、そう…だよね。なら…うん、行く」
提督「まぎらわしい言い方して悪かったなー、ははは…」
提督(あぶねーあぶねー…デートという単語は地雷だったか。まだ弥生との関係はデリケートなんだから気をつけないとな)
弥生「それで…遊びにって、どこに行くの?」
提督(おっといけない、デートしたいという思いが先行しすぎて行き先を考えてなかった)
提督「うーん、そうだな…↓2なんてどうだ?」
※デートの行き先
結局丸一週間更新止まってしまいました…
更新頻度を戻していきたいと思います
少しですが投下します。今回は3レス、最後に安価です
提督「牧場なんてどうだ?」
弥生「牧…場…?って、遊びに行くところなの?」
提督「レジャー施設として遊べるところなんだよ。れっきとした観光地だ」
弥生(そんなところあるんだ…知らなかった)
提督「たまには自然や動物と触れ合ってみるのもどうかなー…なんて思うんだが…」
弥生「……うん、あんまりイメージできないけど…楽しそう」
提督「よし決まり!次の休みに行こうな」
弥生「うん」
提督「っしゃ、やる気出てきた!そうと決まれば、さっさと仕事片付けるぞ!」
弥生(司令官、急に元気になった…そんなに牧場に行きたかったのかな?よくわからない…)
弥生(でも…司令官とお出かけ…か)
弥生「……ふふっ」
夜
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生「だ、だからデートじゃなくって…」
如月「初デートだし、司令官の好みに合わせたコーディネートが無難よね」
卯月「いつもの服は地味だから、思いっきり派手なのがいいっぴょん!ぎゃっぷもえってやつっぴょん!」
文月「ん~、牧場って言ってたし、動きやすさ重視がいいんじゃないかな~」
弥生「………」
弥生(何回デートじゃないって言っても聞いてくれない…ただのお出かけの服装をそんな真剣に考える必要もないのに、みんなして…)
卯月「話し合うよりも実際に着せてみたほうが早いっぴょん!」
文月「それもそうだね~…弥生ちゃん、こっち来て~?」
弥生「服なんていつも通りでいいよ…」
如月「……可愛い格好の弥生を見たら、司令官はきっとメロメロよ?」
弥生「……!そ、そんなの…別に…関係、ない」
如月「でもでも、可愛いって思われるのとなんとも思われないのでは、可愛いって思われたほうがいいわよね」
弥生「それは…そう…かもしれないけど」
如月(まあ、格好なんて関係なく既にメロメロなんだけどね…)
卯月「いいからいいから♪うーちゃんたちに任せるっぴょん!」
文月「弥生ちゃんってなんでも似合いそうだからいろいろためしてみたいね~」
弥生(司令官に、可愛いって…思われる…)
弥生「……そこまで言うなら、お願い…してみようかな」
数日後
―鎮守府正門―
提督(あ~、緊張してきた…)
提督(あのときはごまかしたけど、これはまごうことなきデートなんだよデート)
提督(最近は悪くない雰囲気だし、できることならここで一気に攻めて弥生と恋仲に…)
提督「………」ベシッ
提督(アホか、しばらく自重しろって俺。不用意な行動は弥生を困らせるかもしれないんだぞ)
提督(今日の目的はあくまで弥生との親睦を深め、弥生を楽しませること。いいな?)
提督(……そろそろ約束の時間ギリギリだな。弥生が遅刻するとは思えないが…)
トコトコ…
提督(お、来たな)
弥生「し、司令官…ごめんなさい、待たせちゃって…」
↓2 弥生の服装
※あまりに非常識なものは安価下
季節どのくらいなんやろ?
白ワンピにつばの広い帽子
とか、弥生みたいな子は定番だと思うんだよなぁ
それにしても、弥生嫁の司令にはたまらんスレですな
>>138
季節は特別に決まってはおらず、安価によって季節イベントが取られた場合には適当に変動します
>>143
弥生嫁の人に楽しんで頂けることはもちろん、弥生嫁でない人にも弥生を好きになってもらいたいですね
これからも精進します
遅くなりましたがそろそろ牧場に行きましょう
とりあえず安価まで投下。できたら夜に続きを書きます
提督「弥生が時間ギリギリなんて、めずら、し…い…?」
弥生「………」カァ
提督(こ、これは…ゴスロリ…!?似合ってる、黒と紫の布地はものすごく弥生と合ってる、けど、なにゆえゴスロリ!?)
弥生「こ、これは…卯月たちに着ろって言われて…でも、やっぱり恥ずかしくて…」
提督「もしかして、待ち合わせ時間ギリギリだったのは…」
弥生「……そ、そこの陰で、心の準備…してたから…」
提督「………」
提督(なんだ…なんだこの…心の底から湧き出る慈しみの感情は!)
弥生「やっぱり…おかしいよね、この格好」
提督「そんなことない」
弥生「え…?」
提督「すごく似合ってて可愛いぞ、弥生」
弥生「か、かわっ…!?」
提督「卯月たちには感謝だな。俺の知らない弥生の魅力をまたひとつ知ることができた」
弥生「………」
提督「……弥生?」
弥生「……あ、ありがとう…です」
提督「あ、ああ…っと…そ、そろそろ行こうか」
弥生「……うん」
提督(ちょっとキザすぎただろうか。恥ずかしくなってきた…)
―電車内―
ガタン…ゴトン…
提督(当然鎮守府の近くに牧場なんてないわけで、電車に乗る必要があるのだが)
弥生「すごい、景色が飛んでいくみたい…あ、司令官見て、山が綺麗に見える!」キラキラ
提督「どれどれ…本当だ。よく晴れてるからすごく綺麗に見えるな」
提督(電車でこんなに楽しそうな弥生が見られるなんていったい誰が予想しただろうか…)
弥生「……♪」
提督(この無邪気な弥生の姿を一人占め…最高だ)
弥生「電車って、こんなに速くて面白いんだ…」
提督「そうだな、俺も初めて乗った時は…あれ?」
弥生「どうしたの?」
提督「水を差すようで悪いんだが、艦娘の航行速度を考えるとそこまで速いというわけでもないような…?」
弥生「……海は周りに何も無いから…地上だと、いろいろなものが流れてるみたいで、面白いよ」
提督「そっか…なるほどな」
提督(弥生のことをよく知るためには、もっと弥生の立場になって考えないといけないな…)
提督「あっ、あそこ飛行機が飛んでる」
弥生「えっ…どこ!?」キョロキョロ
提督(……まだ目的地にさえ着いてないのにこの充実感よ。幸せすぎる)
―牧場―
弥生「広い…」
提督「まあ、牧場だからな」
弥生「なんだろう…不思議。自然のにおい…」スゥ
提督(牧場にゴスロリドレスの少女…まるで映画のワンシーンみたいに映えるな。どんな映画かは知らんが)
弥生「それで…よくわからないまま来ちゃったんだけど、ここで何をするの?」
提督「うーん、それは…そうだな。百聞は一見に如かず、行ってみればわかるさ」
提督(なんてカッコつけてみたが、俺もあまり知らないだけだったりする…)
弥生「……じゃあ、早く行こう?」
提督「ああ。まずはどこへ行こうか…」
↓2 牧場内イベント
3レスほど投下、次の牧場イベント安価を取って終了
乗馬って難しいですね
―乗馬場―
弥生「ここは…」
提督「へえ、乗馬体験ができるのか…面白そうだな!」
弥生「乗馬…お馬さんに、乗れるの?」
提督「そうだよ。もっとも、初心者は乗るだけでも一苦労らしいが…それでも面白いと思うぞ」
提督(この格好の弥生が馬に乗ったら、どこかの国のお姫様みたいになりそうだな)
提督(……ん?この格好…?)
提督「……まずい」
弥生「どうしたの?」
提督「あー…うん、大変申し上げにくいのだが…そのスカートだと乗馬はできないかもなあ…と」
弥生「それなら大丈夫」
提督「へ?」
バサッ
弥生「このスカート、着脱可能だから…」
提督「な…そ、そんな特殊な服いったいどこで…」
弥生「卯月が"ぜったいゴスロリっぴょん、可愛いっぴょん!"って言って、文月が"動きにくいのはだめだよ~!"って反対して」
提督「それで?」
弥生「……如月がこの服をどこからか用意してきた」
提督「あいつ何者なんだよ…」
提督(……スカートの下はかぼちゃパンツだったんだな。如月にはグッジョブと言わざるを得ない)
提督(これで乗馬ができることはもちろんだが…さっきとはまた違った雰囲気で、良いな)
ヒヒーン!
提督「おっと、っと…!」
トコトコ…
提督(常足…ゆっくり歩いてるだけだというのに…これは、思ったより難しい!)
提督(地面が…遠く感じる…)
提督「弥生は大丈夫か…?」キョロキョロ
パカラッ、パカラッ…
弥生「………」
提督(嘘だろ!?もう速足の馬に乗れるのか!?)
提督(ま、負けてられない…集中だ!)グッ
パカラッ、パカラッ…
弥生(……楽しい♪)
提督「少し乗馬をなめていた…あんなに難しいとは」
提督(まだ馬に乗ってた感覚が残って、地面から浮いてるような気分だ…)
弥生「難しかったけど、楽しかったよ」
提督「弥生は上手だったな。何か秘訣でもあるのか?」
弥生「秘訣…というか、航行のおかげでバランス感覚とかが鍛えられてたのかも」
提督「ああ、それはあるかもな」
弥生「あとは、普段から姿勢を良くするように気をつけてるから…かな?」
提督「うぐっ」ギクッ
弥生「……司令官?」
提督「いや、耳に痛くてな…さっきから背中がピクピクしてるんだ。いつもの姿勢の悪さが如実に出るなこれは」
弥生「大丈夫?」
提督「だ、大丈夫だ…弥生は?どこか痛いところとかないか?」
弥生「ちょっと…あちこち、痛いかな」
弥生(背中は痛くないけど、腰とお尻が痛い…あと少し疲れた…)
提督(ややお疲れモードか…仕方ないな。俺もけっこう体力使ったし)
提督「次の場所へは少し休憩してから行くか…」
弥生「そうだね…」
↓2 牧場内イベント
>>154
常足→常歩
速足→速歩
音で覚えていたせいで漢字を間違えました。気にする人がいるかわかりませんが訂正
では少し進めていきます
提督(どこか休憩するのにいい場所はないか…)キョロキョロ
"新鮮ミルクの手作りアイスクリーム"
提督「お!ちょっとあそこの店に行ってみないか?」
弥生「アイス…!」キラキラ
提督(目の色が変わった…そういえば甘いもの好きだったな)
弥生「い、行こう、司令官。早く」グイ
提督「ま、待ってくれ。ゆっくりな。節々が痛むから…」
弥生「あ…ご、ごめんなさい」
提督(アイスって見ただけですっかり元気になって…微笑ましいな)
―アイスクリーム屋―
弥生「……はむっ」
提督「………」
弥生(冷たい…甘い…♪)ホワホワ
提督(笑顔…可愛い…)
弥生「……司令官」
提督(前、ふたりで間宮に行ったときのことを思い出すと感慨深いなあ…あのときは空気が凍りついているかのようだった…)
弥生「しれいかーんっ…」チョンチョン
提督「あっ!?ち、違うんだ!別に今のは弥生を睨んでいたわけではなく…」
弥生「そ、そうじゃなくて、早く食べないとアイス溶けちゃうよ…って」
提督「おおっとお!?」
弥生「ふふっ…司令官、面白い顔…」
提督(ふう、危ない…弥生に気を取られてせっかくの自家製のアイスクリームが溶けたらもったいな…くもないか?)
提督(弥生とアイスを天秤にかけたらそりゃ当然弥生のほうが優先度は高いわけで。ってもういい、早くアイス食べろ俺)パクッ
提督「……うん、美味い」
弥生「……間宮に行ったときのことを思い出すね」
提督「えっ?」
弥生「あのときと同じようにふたりで甘いもの食べてるのに、全然違うね」
提督「……俺も同じことを考えてたよ」
弥生「今度食べに行ったら、前よりもおいしく食べられそうな気がする…」
提督「そ、そうだな」
提督(こっ、これは…弥生からのお誘いなのか!?いや、早合点するな、ただの会話の流れだから…落ち着こうか)
提督(ここは冷静に会話のキャッチボールを継続…)
提督「そ、そういえば、あのときは卯月がやってきてデートだってさんざんからかってきたよなー…ははは」
弥生「……!」
提督「弥生?どうした…あっ」ハッ
提督(し、しまった!動揺のあまり口が滑って禁句を!)
弥生(如月たちに何度言われても否定してきたけど…だんだんそんな気がしてきて…こ、これって…やっぱり、デート…なのかな)
提督「あ!あっちには掲示板やらパンフレットやら案内が豊富だなー!ついでに情報収集もしておくか!な、弥生!」
弥生「え?あ、うん…」
提督(ここまで来てデートだと隠しておく必要があるかというと微妙だが…もし弥生との間に溝ができたらと思うと、怖い)
弥生(もしかしたらデートなのかもしれない…そう思ったら、なんだか胸が…ドキドキしてきた)
↓2 この後の展開
もう食べ終わっちゃったか
二人で種類の違うアイスを買って食べさせ合いとかも見たかったが
提督「ふむふむ。今から行けば時間はぴったりか…」
弥生「なにか面白いこと書いてあったの?」
提督「これから牧場の動物たちのパレードがあるんだってさ。見に行ってみないか?」
弥生「パレード…って、どんなの?」
提督「動物たちが行進するんじゃないか?」
弥生「……あんまりイメージできない」
提督「いや、俺も見たことないからなんとも言えないが…面白そうじゃないか?」
弥生「うん、興味湧いてきた…かも」
提督「んじゃ行こうか!」
… … … … … …
―パレード会場―
ザワザワ…
提督「けっこう人が多いな…弥生、はぐれないように…ほら、手」
弥生「えっ…?う、うん」ギュ
弥生(……どんどんドキドキが大きくなってく。どうしちゃったんだろう)ドキドキ
提督「うーん…もうちょっと前に行かないと見えないかなー…」
弥生(司令官は、なんとも思ってないのかな…)
提督(っべーよごく自然に弥生と手繋いじまったよやわらかくて気持ちいいよドキドキすんよでもんなこと知れたら絶対軽蔑される黙って冷静な振りしよう)
↓2 この後の展開inパレード
ドンッ
提督「うわっ!?」
弥生「あっ…」
提督(ま、まずい!手が離れた…)
提督「弥生!」
弥生「司令官っ…」
提督(くっ…とにかく手を伸ばして…弥生を捕まえる!)バッ
ふにっ
提督(……え?なにこの…よくわからない幸せな感触は?)
弥生「し、しれーかん…?」
提督「弥生?よかった、無事だったか」
ふにふに…
弥生「あ、あの…弥生は大丈夫…だから…その…そろそろ…手…」カァ
提督「ん?」
提督(手って…俺の手なら弥生の上半身をしっかりと…!?)
提督「……うわあっ!?す、すまん、そんなつもりじゃ…」パッ
弥生「う、ううん…し、心配してくれてたから、だよね…き、気にしてない…よ?」
弥生(ドキドキが…さっきより大きく…と、止まらない…どうしよう…!)ドキドキ
提督(これはいわゆるラッキースケベという奴なのか!?いやでも気まずい!ラッキーだけどラッキーじゃなかった!)ドキドキ
提督「あ…ま、前が空いて見えるようになったぞ!」
弥生「う、うん…よかった」
提督(パレードに気を逸らしてなんとか空気を元に戻そう…ああ、なんで俺ってば続けて弥生の気を悪くするようなことをしてしまうんだ…)
今回はここまで
>>163
期待に応えられず申し訳ないです。できるだけ今まで書いたものと被らないようにと思うストッパーがかかってしまって…
もしこの先食事イベントがあればやるかもしれません
ではまた次回よろしくお願いします
おやすみなさい
王道というのはキャラクターが変わるだけでまた一味変わっていつでもおいしいのです。
例あーん 添い寝 一緒にダラダラ
>>173
ものすごく納得しました。ご意見感謝です
未熟者ですので今後も何か気になる点などあればご意見頂けると助かります
鵜呑みにしない程度に参考にさせていだたきます
今回2レス、安価投げて終了です
提督「え~っと…あ、馬の列だ!」
ヒヒーン!
ブルルッ…
弥生「あ…ほ、ほんとだ」
弥生(そうだ…せっかくのパレード、楽しまないと)
提督「さっき乗った馬たちがいるかもしれないぞ。探してみようか」
弥生「うん…どこかな」
提督(しかし、みんな似てるし地味に距離あるし判別は難しいよな。参加してるかもわからないし…)
弥生「……あ、前から三頭目のあの子、さっき乗った子」
提督「え」
弥生「司令官が乗った子は…そのふたつ後ろの子かな」
提督「そ、そうなのか…?この距離でわかるなんて弥生はすごいな」
弥生「……そうかな?えへへ…」
弥生(司令官に褒められると、心があったかくなる……まだドキドキするけど、嫌な気分じゃない…)
弥生「あ、今度は牛さん」
モー…ブモー…
提督「おおう…牛の行進って他と比べて迫力がすごいな」
弥生「でも、かわいいよ」
提督(お前のほうが可愛いよ…とか言ってみたいが当然無理だ!)
提督「……う、牛といえば、乳搾りまだやってないな」
弥生「乳搾り…?できるの?」
提督「ああ、ちょっとした体験だけどな。きっと楽しいぞ」
弥生「……牧場って、すごいんだね。司令官に連れてきてもらわなかったら、こんなにいろいろできるなんて知らなかった」
提督「ははは…他にも羊やヤギにも会えるし、バター作りとかもやってる。まだまだやれることは残ってるぞ」
弥生「まだまだ…残ってる」
弥生(つまり、まだまだ、司令官とふたりでいられる…)
提督「あー…とは言っても、時間の制限はあるからそんなに長くは無理か」
弥生(長くは無理…)ガク
提督「さて、パレードもそろそろ終わりみたいだし、次の目的地を決めようか」
弥生「……そうだね」
弥生(まだしばらくは司令官と一緒に遊べるのに、なんで落ち込んでるのかな…)
弥生(ずっとふたりで居られたらいいなんて、欲張りなこと…どうして考えちゃうんだろう)
↓1 牧場内イベント
※牧場イベント安価ラスト
今回で牧場編は終了です
例のごとく安価を投げたら終了ですが、安価出すまでけっこう長くなってしまいました
多分9レス目に安価となります
提督「さて、まずは…」
ザワザワ…
提督「……少し落ち着けるところに行こうか。相談はこの人ごみを抜けてからだ」
弥生「うん」
ゾロゾロ…
提督(見物客たちに動きが出てきた。俺たちと同じくパレード見終わって移動か…っと?)
ゾロゾロ…
提督「ちょっ、待っ…」
提督(あ、あれ…?…思うように動けない…人の波に呑まれてね?)
弥生「し、司令官…待って…」
ドンッ
提督「うわっ!?」
弥生「あっ…!」
ゾロゾロ…
提督「弥生!」
ザワザワ…
提督「……弥生!どこだ!」
提督(つーか今更だけどなんでこんなに人多いんだよ!牧場ってそんなに流行ってるのか!?今のトレンドか!?)
弥生「し、司令官…」
ドンッ
弥生「あ、ご、ごめんなさい…」ペコッ
弥生(司令官、確かあっちに…)パッ
弥生「……どこ?」
弥生「………」
弥生(……怖い)
弥生(さっきまで楽しい場所だと思ってたのに、急に怖くなってきた…)
弥生(ひとりだと、こんなにも心細いなんて…)
弥生「司令官…司令官…どこっ…」
提督(弥生、どこにいるんだ…)
提督(パレード会場の周辺、人の集まりそうな場所はあらかた探した。パレード会場にも戻ってみたが、いなかった)
提督(……向こうも俺を探し歩いていて、入れ違いになった可能性はあるか)
提督(とにかく、俺に今できることは…)
提督「あの、すみません、このぐらいの背で、黒と紫のドレスを着た女の子を……」
提督「――そうですか、ありがとうございます」
提督(焦るな、あれだけ目立つ格好をしているんだ。必ず誰かは見ている…こういうときこそ冷静になるんだ)
… … … … … …
弥生(あれ、ここは…)
弥生「………」
弥生(そっか。司令官を探して歩いてたらいつの間にか、こんなところに来ちゃったんだ…)
弥生(司令官と過ごした楽しい記憶にしがみついて…ここに来ればまた楽しくなれる気がして…)
弥生「………」
弥生(ひとりで居ても、ぜんぜん…楽しくないよ)
弥生(ずっと一緒にいたいなんてわがままなことを考えたから、罰があたったのかな…?)
弥生(でも…どっちにしろずっと一緒になんていられない。あと少ししたら、きっと…弥生は…)
―アイスクリーム屋―
「――弥生っ!」
タッタッタッ…
弥生「……えっ」
弥生(この声は…!)
弥生「しれ、かん…」
提督「ははは…よかった、本当にここにいた」
弥生「なんで、ここが…」
提督「いろんな人に聞いて回ったんだよ。しかし、アイスクリーム屋にいたとは…さすがの甘いもの好き」
弥生「ち、違っ…ここに来たのは…ただ…司令官の…」
提督「俺の…?」
弥生(司令官の…温もりが思い出せる気がしたから…)
弥生「……っ」ポロポロ
提督「や、弥生?大丈夫か!?」
弥生「ご、ごめ、なさい…司令官、いなくて、ひとり…怖くて…」
提督「……ごめんな。俺がもっとしっかり注意していればこんなことには…」
弥生「ううん、いい、来てくれて…それで、いい…から」
提督「もう、大丈夫だ。ずっと一緒にいるからな」ポンポン
弥生「ずっとじゃ…ないよ」
提督「……え?」
弥生「しばらくはそうかもしれない、けど…」
提督「しばらく…?」
弥生「弥生が秘書艦じゃなくなったら、もう…」グスッ
提督「な、何の話だ?秘書艦?」
弥生「だから、弥生が秘書艦やめたら、もう司令官とは」
提督「弥生、秘書艦やめちまうのか!?」ガーン
弥生「……え?」
提督「や、やっぱり秘書艦やるの嫌だったのか?仕事辛かったか?」
弥生「え、えっと」
提督(そうだよな…強引に秘書艦にしたことを怒ってないとは言ってくれたが、辛くないとは言ってないもんな…)
弥生「あの…弥生、近いうちに秘書艦やめさせられるんじゃ…?」
提督「え?」
弥生「え?」
―――――――
―――――
―――
―
提督「なるほどな…確かに、弥生を秘書にした当初の目的は達成してるもんな」
弥生「だから…いつ解任されるのかなって、最近はそればかり考えてた」
提督「そうだったのか…」
提督(駄目だな俺。弥生を不安にさせてばっかりだ)
提督(……好きな子ひとり、安心させてやれなくてどうする)
提督「俺はな、弥生にずっと秘書艦を続けて欲しいと思ってるんだよ」
弥生「なんで…?だって、もう…」
提督「そうだな、"弥生と話せるようになる"という目的は果たした。だが目的ってのは次から次に湧いて出るものなんだ」
弥生「……?」
提督「今の目的はだな…"弥生ともっと仲良くなる"だ!それを達成したら、次は"弥生ともっともっと仲良くなる"!」
弥生「………」ポカーン
提督「つまり、弥生は永遠に秘書艦を続けざるを得ないわけだ!」ドーン
弥生「………」
提督「あっ、いや、違う!弥生がやめたかったらいつでもやめていいんだぞ!ただ俺の意思としてはという話でだな…」
弥生「ふふっ…司令官は、やっぱり…」
提督「や、やっぱり…?」
弥生(やっぱり、この人はあたたかい…この人といると、心が…)トクン
弥生「……弥生も、司令官と…もっと仲良くなりたい」
提督「……!」
弥生「だから…これからも…よろしくね」
提督「ああ、よろしく!」
弥生(さっきまで不安で寒くて凍えそうだったのに、今はこんなにも…あたたかい)
提督「……それで、さっきのやっぱり…の後はなんだったんだ?」
弥生「な、内緒…」プイ
―電車内―
ガタン、ゴトン…
弥生「……すぅ、すぅ」
提督(乗って早々に寝ちゃったな…いろいろあって疲れてたんだろうな)
提督(……俺も、走り回って疲れたけど)
提督「………」ナデナデ
提督(あの後は、予定の電車を一本送らせて牧場中をさくっと回って帰ることにした)
提督(時間を気にしつつだから牧場の楽しさを堪能できたかというと怪しいが…それよりも大きいものを得ることができた。それで充分だ)
提督「いつかまた、来ような…」
弥生「ん…」
夜
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生「ただいま…」ガチャ
卯月「お~、お姫様のお帰りっぴょん!」
文月「おそかったね~、心配したよ。どうしたの、迷子になってたとか?」
弥生「うっ…!?」
卯月「文月、司令官といっしょだったのに迷子にはならないっぴょん?」
文月「それもそっか~…あれ、弥生ちゃん、どうしたの?」
弥生「な、なんでもない…」
如月「お帰りなさい。どうだった?初デートは」
弥生「如月…うん、楽しかったよ」
如月「そう、それはよかったわね」
文月「あれ?デートじゃないって言わないんだ~」
弥生「ふふっ…もう訂正するのも面倒だから…いいよ、それで」
卯月「おお~!?なんかよゆーってやつっぴょん!?おとなのかいだんいちだんのぼっちゃったっぴょん!?」
弥生「卯月ったら…そんなんじゃないよ…」
如月(どうやら一皮むけたみたいね。弥生も、きっと司令官も)
如月(あの人、いまごろは喜びにうち震えてるんじゃないかしら?)
… … … … … …
―提督私室―
提督「………」プルプル
提督(帰って来てから、震えが止まらない…)
提督(この震えの原因、それは…)
提督「筋、肉、痛…!」
提督(背中…腰…なぜか首筋も…いてえ…湿布…湿布どこだっけ…)プルプル
提督(もう一回牧場行っても絶対に乗馬はやらない…やらないぞ…くそっ…)
数日後
―提督執務室―
提督「………」サラサラ
提督(もうデートから数日か…筋肉痛も回復したし、そろそろ次のアプローチの時期だろうか)
提督(でもな~…あんまりいろいろやりすぎると迷惑な気もするんだよな。一大イベントの後だしなおさら)
提督(もう少し様子を見るべきか…?まあ、弥生とのなんてことない日常を過ごすのも悪くは無いが…どーすっかな)
弥生「………」カリカリ
弥生(司令官ともっと仲良くなるには、どうすればいいのかな)
弥生(……そうだ、今まで司令官と仲良くなれた切っ掛けは、全部司令官が作ったもの)チラッ
提督「………」サラサラ
弥生(こっちから動いたのは、あの万年筆をプレゼントしたときだけ。今も、司令官が何か言ってくれるのを期待してる自分がいる)
弥生(そんなんじゃダメだよね…待ってるだけなんて。でも、ダメだと思ってるのに…つい優しさに甘えてしまう…)
提督(ううーん、一気に押すか、一度引いてみるか…悩ましい!)
↓2自由行動・イベント安価
※行動主を提督、全艦娘より選択可
提督「……そうだ!」パチン
提督(なんてことない日常とアプローチを兼ね備えた作戦…思いついた!)
提督(その名も、まったりダラダラ作戦!)カッ
提督(劇的な何かを起こすわけではないから弥生に負担をかけることなく、アプローチに期待できる…完璧だ)
弥生「どうしたの?」
提督「弥生、今日の仕事はこのぐらいにして、このあとはふたりでまったり過ごしてみないか?」
弥生「え…でも、いいの?仕事…」
提督「平気平気、ここ数日かなり頑張ったからな。それぐらいの余裕はある」
提督(デート前後の戦意高揚状態をもってすれば、俺の作業能率は格段に上がるのである。……字を書くたびに背中が軋むのは辛かったが)
弥生「そっか…司令官がそう言うなら」
提督「そうそう、心配はいらない…」
弥生「それで、まったりって、具体的にはどうするの?」
提督「え?っと…まあ、そりゃあ…」
提督(……昼寝?それとも部屋で何かして遊ぶ?ダラダラの趣旨とは若干ズレるけどそのへんをブラブラ散歩?)
提督(そういえば、ひとりでまったりダラダラする手段ならいくらでも思いつくが、ふたりとなると…どんなんだ?)
提督「↓2…とか?」
※まったりダラダラ作戦・実行案
作戦に反するアクティブすぎる行動はNG、安価下
提督「釣り…とか?」
弥生「釣り…司令官、釣りするの?」
提督「ちょいとごぶさたしてるけど、昔は憑りつかれたようにやってたな。弥生はやったことあるか?」
弥生「ううん」フルフル
提督「なら一回やってみないか?面白いぞ。道具もふたり分あるし」
提督(実はふたり分どころではなかったりする…ハマってたときに色々買い漁ったからな…)
弥生「うん…やってみたいかも」
提督「よし、決まりだな。釣り場は…ここの港でいいか。遠出するのも面倒だし」
弥生「……司令官、釣り、大好きだったんだよね」
提督「うん?ああ、そうだけど」
弥生「なんでやめちゃったの?飽きたから?」
提督「あー…それは…」
―鎮守府・港―
ザパーン…
提督「………」
弥生「………」
提督「今日はよく晴れてるなあ…」
弥生「うん」
提督「よく晴れてると魚がかかりにくいんだよなあ…」
弥生「……そうなの?」
提督「そうなの」
弥生「……ふーん」
ザパーン…
提督「………」
弥生「………」
提督「……釣れると面白いし、アタリを待つのも楽しみではあるんだ」
弥生「うん」
提督「でもな、釣りへの情熱がだんだん冷めてくると、ふと待つのが苦痛になってくるときがあるんだ」
弥生「今も、苦痛?」
提督「いや、苦痛じゃないよ。弥生が一緒だからな」
弥生「……そっか」
提督「弥生はどうだ?誘っておいてなんだが…こういうの、つまらないか?」
弥生「司令官がいっしょだから、楽しいよ」
提督「……そうか」
提督(以前の俺に足りなかったのは、仲間)
提督(道具や釣り場について議論したり、一緒に糸を垂らして楽しむ仲間)
提督(どんな趣味でも、ひとりで情熱を燃やし続けるには限界がある。……少なくとも、俺は)
提督「ありがとうな、弥生」
弥生「なんのこと?」
提督「……ちょっと言ってみたかっただけだ」
弥生「……?」
ザパーン…
提督「………」
弥生「………」
弥生(こういう沈黙のとき、先に喋るのはいつも司令官のほう)
弥生(さっきも、司令官が話しかけてくれるのを待って…弥生は動かなかった)
弥生(勇気を出して、こっちから話しかけてみようかな…)
ピク、ピク…
弥生「あ、あの、司令官…」
提督「ん?」
ピーン!
提督「弥生!かかった!かかってるぞ!」
弥生「え…!?わ、わわ…っ」
浮き釣りか
>>1は結構釣りするの?
夜
―鎮守府・港―
ザパーン…
弥生(……夜の海)
提督『曇りの日や夜は仕掛けが見えにくいから魚がかかりやすいんだ』
弥生『ふーん…だから、晴れてると逆に釣れないんだ…』
提督『そういうこと』
弥生「………」
弥生(あのあともポツポツとおしゃべりはしたけど、やっぱり先に口を開くのは司令官)
弥生(一度水を差されたくらいで話しかける勇気をなくすなんて…情けないな)
弥生(……明日こそ、こっちから何かアプローチしよう。いつまでも甘えちゃダメ…だよね)
弥生(司令官と仲良くなるために…↓2してみよう)
※弥生から提督へのアプローチ作戦
弥生(イタズラしてみよう)
弥生(いつか、如月が言ってた。好きな人にはイタズラをするものだって)
弥生(確か、気を引いて自分を見てもらうのが目的だとか。そこから仲良くなるのが基本…だっけ?何の基本なのか分からないけど)
弥生(だから、司令官にイタズラを…)ハッ
弥生(べ、別に、司令官のことが好きってわけじゃ…!?)
弥生「………」
弥生(ふう…誰に言い訳してるんだろう。馬鹿みたい)
弥生(自分を騙そうとしてるのなら、もうとっくに気付いてるから意味ないよ…)
弥生(……司令官のこと、好きだって)トクン
弥生(さて、と。どんなイタズラなら効果的なんだろう。あんまり困らせたくはないけど…?)
↓2 イタズラの内容
※イタズラの範疇に収まらないレベルのものは安価下
靴に画鋲を仕込む
今回はここまで
>>201
実はほとんどしたこと無いんです…
専門知識はさっぱりなので、もし変なことを書いていたらすみません
では皆さん参加ありがとうございました
また次回よろしくお願いします
乙感謝
今回4レス、安価で終了
黒板消しトラップが成功したところを現実で見たことは無い
弥生(ダメ、思いつかない…イタズラなんてしたことないし…)
弥生(……そうだ、卯月が持ってるイタズラグッズを見ながら考えてみよう)
… … … … … …
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生(みんなは今、お風呂に行ってるはず。しばらくは戻ってこない)
弥生(今の内に…)ゴソゴソ
弥生「あ、これって卯月が前に言ってた…」
弥生『卯月、それ…なに?』
卯月『あれ、黒板消し知らないっぴょん?』
弥生『知ってるけど…なんでイタズラグッズの中に入ってるの?』
卯月『んふふー…これをだれかの頭の上に落とすのは、イタズラてーばん中のてーばんと言えるっぴょん』
弥生(……どういう定番なのか分からないけど、これを使っておけば間違いはないかな)
弥生(卯月に借りるってひとこと言ってから…)
弥生「………」フルフル
弥生(言ったら絶対に言いふらされる…それは嫌だな…卯月には悪いけど黙って借りよう)
翌日・早朝
―提督執務室―
弥生「よいしょっ…と」
卯月『ドアの上のほうにはさんで~、相手がドアをあけたときに、うまく頭に落ちるよーにちょーせいするんだっぴょん』
弥生『落とすだけ?』
卯月『ちっちっち…このあとがポイントっぴょん。ぼーぜんとしてる相手に向かってゆびさして――』
弥生『指差して――?』
弥生(これ…本当に効果あるのかな)
弥生(……今更考えても仕方ないよね。司令官が来るのを待とう…)
… … … … … …
提督(昨日はやっちまった…)
提督(ひとりで盛り上がって蘊蓄をベラベラ喋って…弥生に引かれたかも)
提督(俺は楽しかったけど、そうじゃないんだよ…弥生と一緒に楽しまなきゃ意味無いんだよ…)
提督(今日は昨日のぶんを挽回して…あれ?執務室の扉が半開き…?)
提督「……もしや」チラッ
提督(やはり黒板消しセット済み。こんなことする奴は…卯月だな)
提督(しかし、黒板消しの罠って普通は引き戸でするものじゃないだろうか…開き戸だとあからさまに怪しいぞ…)
提督「うーむ…」
提督(引っかかってやりたいところだが、朝から粉まみれになるのは勘弁だな…でも避けるのは大人げないかなあ)
提督(……ん?よく見たらあの黒板消し、粉を吸ってない?まるで新品みたいだ)
提督(そういうことなら食らってもいいか。それで卯月が喜ぶ顔を見られるなら安いもんだ)
提督(よし、入るぞ…)キィ…
ボフッ
提督「うわっ、なんだこれはー?誰の仕業だー…」
弥生「………」
提督「……あれ?弥生?」
弥生「ひ…」スッ
提督「……?」
弥生「ひ、引っかかったっぴょーん…ぷっぷくぷー…」
提督「………」
弥生「………」
提督「えっと?これはつまり…どういう?」
弥生(や、やらなきゃよかった…!)プルプル
弥生「………」イソイソ
提督「……ちょっと待て、無言で黒板消し回収してないで何か説明をだな…」
弥生「………」スタスタ
提督「あの…だから…」
弥生「おはよう、司令官」
提督「お、おはよう…?」
弥生「そんなところでぼーっとしてどうしたの?仕事始めよう」
提督「お、おう…」
提督(なにがなんだかさっぱりだが…今のことを無かったことにしたいようだし、とりあえず合わせておこう、そうしよう…)
提督(弥生、冷静な振りしてるけど涙目で震え声だし…)
提督「………」サラサラ
弥生「………」カリカリ
提督(……久々に、空気が重い!)
提督(今日は弥生にどうアプローチしようかとか考えてたのにそれどころじゃねえ)
提督(さっきのはいったいなんだったんだ…卯月の入れ知恵か、如月の差し金か)
弥生(どこで間違えちゃったんだろう…)
弥生(司令官にかからないように粉をしっかりはたいて、卯月の言ってた通りに実行して…がんばったんだけどな)
弥生(イタズラ作戦が悪かったのか、イタズラの内容が悪かったのか…)
弥生(……原因が何でも、ここで諦めちゃダメ、だよね)
弥生(ここでやめたら、今までと何も変わらない…勇気を出さなきゃ)
弥生(よく考えなきゃ。次に取るべき行動は…↓2)
<選択安価>
1,別のイタズラを試してみる(イタズラ内容の併記必須、イタズラの範疇に収まらないものは安価下)
2,アプローチの作戦を変えてみる(作戦内容の併記必須)
申し訳ないが再安価
イタズラの定義は実行後に相手が笑って許せるものとしたい。それ以上は暴行かいじめ
例えば>>209も取られていた場合は不可
<選択安価>
1,別のイタズラを試してみる(イタズラ内容の併記必須、イタズラの範疇に収まらないものは安価下)
2,アプローチの作戦を変えてみる(作戦内容の併記必須)
直下
今回3レス、最後に安価投げて終了
弥生(色仕掛け…いざというときに使える女の武器だって、如月が言ってた)
弥生(そう、如月…また如月。こういうとき、直接的にも間接的にも、いつも如月に頼ってる気がする。でも、他に思いつかないし…)
弥生(……それより一番の問題は)
弥生「………」チラ
弥生「………」ジー
弥生「……はあ」
弥生(色仕掛けなんて、できるのかな…自信ない…)
弥生(……ううん、頑張らなくちゃ。司令官に振り向いてもらうには、それくらい乗り越えられないと)
弥生(如月にできて、弥生にできないなんてことはない…はず。スタイルもそんなに変わらないし…たぶん)
提督(弥生の手が止まっているな。物憂げなため息もついてるし…なにか悩みでもあるのか?)
弥生「………」パタパタ
提督「……?」
弥生「あ、えっと…その…ちょっと…暑いなって」
提督「そ、そうか?なら空調入れようか」
弥生「ううん、大丈夫…こうすれば」サッ
提督「へっ!?」
弥生「……っしょ」ヌギヌギ
提督「ちょ、え、え…」
弥生「……ふうっ、これでよし」パサッ
提督「これでよしって、お、お前…?」ドキドキ
提督(普段、下にはこんな可愛いキャミソール着てたのか!出撃時にサラシなのは知ってたが…じゃなくて!これはいったい…)
弥生「し、司令官、ところで、ここ、どうすればいいか聞きたいんだけど…」スクッ
提督「は…?」
スタスタ…
提督(こ、こっち来る!……見てはいけないのに凝視してしまう!)
弥生「あ、あのね…ここなんだけど、どうするんだったかな」ペラ
提督「お、おう…そこはまずだな…」
提督(弥生のいかにも当然そうな振る舞いのせいで突っ込みのタイミング逃した…!どうする、俺!?)
提督(……いや、落ち着くんだ。今、弥生の位置は真横。視界には入らない。正面に集中しろ。淡々と弥生の質問に答えてしのげば…)
弥生「まず…?」ズイッ
提督「や、弥生!?教えるのに、そんなにくっつく必要…あるか?」
弥生「だって…そのほうが、見やすい…から?」
提督「そ、そうだな…見やすいのは大事だな、うん…」
提督(……こんな状況で集中できてたまるか馬鹿野郎!)
弥生(い、いい感じ…かな?でも、反応が薄いような…もうちょっと頑張ってみよう)
弥生(えいっ…!)
むぎゅっ
提督「なっ…」
提督(この感触は…いつか…いや、つい最近感じたアレ…!牧場でやってしまったアレ…!謙虚ながらも確かなアレ…!)
提督「あ、あのさ?いくらなんでも抱きつく必要は…ないよな?」
弥生「……だ、だめ?」
提督「駄目ってわけじゃないが…その…いろいろまずいというか…」
提督(まずい、俺の理性もまずいが、もしこの状況を誰かに見られたら…)
コンコンコン
提督「!?」
弥生「……!」
コンコンコン!
提督「ちょ、ちょっと待ってくれー!……おい、弥生っ」
弥生「えっ…」
提督「えっ、じゃない、早く上着ろ、上っ…頼むから!」
弥生「あ…う、うん…!」
バタバタ…
弥生「っしょ…こ、これでもう大丈夫…」
提督(ふう、なんとかセーフか…危なかった…)
提督「待たせたなー、入っていいぞ!」
ガチャ
↓2 入ってきた艦娘+用事
※両方明記されたもののみ採用
慌ててきたってことは服が乱れてるんじゃないかな
今回2レスのみ、2レス目に安価
>>232
しっかり着たので服は乱れてないようです。服は
如月「ごめんなさい、取り込み中だったかしら?」
提督(なんでこんなタイミングで、よりによって如月が来るんだよ…!)
提督「そういうわけじゃないんだ…ただ、あと少しで切りが良いところだったんで、そこまで終わらせたかったんだよ」
如月「そうなの?なーんだ、てっきりイケないことしてるのかと思ってドキドキしちゃった♪」
提督「そ、そんなわけないだろ!?」ガタッ
如月「え…」
提督「あ…」
如月「そ、そうよね?ええ、そんなわけないわね」
提督「わ、分かればいいんだよ、うん。大声出して悪かったな」
如月(びっくりした…ただの冗談にここまで大きな反応をするなんて…)
弥生「き、如月…何か用があったんじゃ?」
如月「用っていうか…様子を見に来ただけよ。ふたりは仲良くやってるかなーって」
弥生「し、心配いらないよ…仲良くやってるから…ね、司令官」
提督「え?ああ、も、もちろん!」
如月(なんだかぎこちないわね…怪しい)
提督(この雰囲気はヤバい。直感で分かる、如月が追求モードに入りかけている…ボロを出さないようにしないと…)
如月(イケないこと云々は冗談としても、ここまで挙動不審になる原因は何かあるってことよね)
如月(もし私が解決できることなら、どうにかして聞き出して…あら?)
如月「ねえ、弥生…髪飾りはどうしたの?」
弥生「えっ…!?」バッ
弥生(髪飾りが無い…!もしかして、さっき服を着た時にひっかかって…)
如月(よく見たら、髪型にも乱れが…まるで、急いで着替えたみたいに)
如月「……なくしたの?」
弥生「え、っと…そう、みたい」
如月「司令官は、知らない?」
提督「し、知らないな…」
如月「そう…ふーん…?」
提督(これはガチで疑ってきてる!油断するまでもなく本気でヤバい…なぜこんな窮地に立たされているんだ!?)
弥生(司令官が困ってる…どうしよう、弥生が変なことしちゃったから、こんなことに…)
如月(何があったのか、ものすごく気になるけど…危険な臭いがするわね。これ以上追求していいのかしら…)
↓2 この後の展開
如月(そういえば、司令官には弥生にいきなり抱きついたっていう前科があったわね…)
如月(また暴走して変なことやらかしてないとは言い切れないし、はっきりさせておきましょうか)
如月(……でも、追求するには情報が不足しすぎている。しらばっくれられたら、それ以上は踏み込めない、か)
如月(となると…向こうから白状してもらうしかない。少々リスキーではあるけど、鎌をかけてみましょう)
如月「髪飾りが気付かないうちに外れるなんて、おかしいわねー」
弥生「う、うん…」
如月「そうねえ、例えば…このあたりで急いで着替えでもしたら、近くにありそうだけどねー…」キョロキョロ
提督(着替え…!?なぜそのキーワードが当たり前のように出てくるんだ!?)
如月「あっ…ほら、みーつけた。机の下にあったわ。はい、もうなくしちゃダメよ?」
弥生「あ、ありがとう…」
提督(髪飾りの場所も、最初からわかっていたみたいにあっさり見つけやがった…まるで一部始終を見ていたかのような…)
如月「ふふふ…司令官、まるで見られていたみたいだ…とか思ってない?」
提督「な…なんだそりゃ?俺は髪飾りが見つかってよかったとしか思ってないが…」
如月「……もうごまかさなくていいのよ。黙っててごめんね司令官…実は私、見てたの」
提督「ど、どういうことだ…?」
如月「司令官は知らなかっただろうけど、この執務室…扉の外から覗けるのよ」
提督「な、なにぃ!?」
弥生「……!覗けるって…もしかして…」
如月「ええ、弥生の肌色多めなあられもない姿をしっかりとこの目で見ちゃったわ…」フゥ
弥生(み、見られた…!あれを、見られた…!?)サー
提督(にわかには信じがたいが…ここまでの発言、行動…本当に見ていたのなら確かに説明はつく…!)
如月「それで、司令官に聞きたいんだけど…さっき、何してたの?」ニコ
提督「そ、それは…だな…」
如月「どうしたの?まさか人に言えないようなことを執務室でするわけないわよね~…?」ニコニコ
提督「………」
提督(事実を…真摯な態度で、ありのままの事実を説明すれば如月も信じてくれるだろう。しかし…)チラ
弥生「………」
提督(どういうつもりであんなことをしたのか、俺には分からないが…きっと、如月には知られたくないだろうな)
提督(……そうだ、如月が見ていたシーンは恐らくノックの後からだ。いくらなんでも、最初から覗くつもりではなかったはず…)
提督(つまり、それ以前は捏造できる可能性が高い。なら、俺のやるべきことは…)
提督「仕方ないな、言えばいいんだろ言えば」
如月「ええ、聞かせてもらうわ」
提督「あれはな、俺が――」
弥生「や、弥生が、司令官に色仕掛けをしたのっ…!」
提督(弥生!?)
如月「い…色仕掛け?えっと…弥生?無理してそんな嘘をつかなくても…」
弥生「嘘じゃないっ…弥生のせいで、司令官が困るのはもういやだから…正直に話すから…信じて、如月…」
提督「弥生…」
如月「……わかったわ。信じる。話してみて」
弥生「あのね…ぜんぶ、司令官に振り向いてもらいたくて、やったことなの…」
提督(えっ?)
弥生「最初はイタズラして気を引いてみようと思った。でも、失敗した…」
提督「イタズラって、もしかして…あの黒板消し…」
弥生「うん…卯月の真似してみたけど、ダメだった…」
提督(あのときは面食らって何も言えなかったけど、駄目どころかめっちゃ可愛かったぞ…)
弥生「それで…もっと思い切ったことをやらなきゃって思って…」
如月「……色仕掛け?」
弥生「うん…上を脱いで、司令官に近づいたり…だ、抱きついたり…した」
如月(イタズラと比べるとずいぶん思い切ったわね…)
弥生「いつも、司令官は弥生と仲良くなるためにいろいろしてくれて、でも、弥生はなにもしてなくて…」
弥生「いつまでも甘えてちゃダメだって、思って…なにか、自分の力でしたくて…でも…でも…」ウルウル
如月「……もう、いいわ」
ぎゅっ…
弥生「あ…」
如月「充分あなたの気持ちはわかったから…ね」ナデナデ
弥生「き、さらぎ…」グスッ
如月「ごめんね、別にあなたをいじめたかったわけじゃないのよ。ただ…」
弥生「うん、わかってる…わかってるよ…」ギュ
弥生(如月の優しさ…あたたかさが伝わってくる…)
弥生(弥生も……私も、いつか如月みたいなしっかりものであたたかいひとに…)
弥生「ありがとう、如月。もう大丈夫…」
如月「そう…また泣きたくなったらいつでも言ってね。ぎゅーってしてあげるから」
弥生「も、もう泣かないもん…」
如月「ふふふ…どうかしらね?……司令官も問い詰めるような真似してごめんなさいね。どうしても本当のことが知りたかったのよ」
提督「いいさ、弥生を心配してのことだろ?如月が謝る必要はない」
如月「……ありがと。あ、でももうひとつついでに謝ることがあったわ」
提督「なんだ?」
如月「この部屋を外から覗けるって話、嘘なの♪」
提督「……へ?」
弥生「……え?」
如月「弥生が服を脱いでたっていうのは、状況証拠から推測しただけよ。本当はな~んにも見てないの」
提督「で、でも…お前、はじめから髪飾りの場所をわかってたみたいに見つけたじゃないか!」
如月「ええ、あのとき見つからなかったらまずかったわね。運よく見つかったから私の話に説得力が出せたわ」
提督「運、よくって…」
提督(それじゃあ、俺たちは如月の掌の上で転がされてたのか…)
如月「まあまあ、収穫もあったことだし許してよ。ね?」ズイッ
提督「収穫?」
如月「弥生と両想いだってわかったでしょ…よかったじゃない♪」ゴニョゴニョ
提督「うぇっ!?」ドキッ
提督(やっぱりあの、振り向いてもらいたかった発言って…そういうことなのか?そう思っていいんですか!?)
如月「じゃあ心配事も解消されたことだし、そろそろおいとまするわ。お邪魔しました~♪」ヒラヒラ
提督「え、ちょ…」
ガチャ…バタン
提督(俺に意識させるだけさせておいて自分はさっさと離脱かよ!)
弥生「司令官…」
提督「なっ、なにかなっ?」
弥生「……どうしたの?声が裏返ってるけど」
提督「き、気にしないでくれ。ゴホン…で、なんだ?」
弥生「あの…ごめんね。弥生のせいで、大変なことになっちゃって」
提督「ああ、いや、いいんだよ。大変ってほど大事になったわけでもないし、それに…」
提督(弥生の気持ちがわかって…嬉しかったし…)
弥生「それに…?」
提督「……イタズラのときも、色仕掛けのときも……いつもとはまた違う可愛い弥生が見られたから」
弥生「なっ…!?え、えと…し、司令官…?」
提督「………」
提督(胸が、高鳴る…)ドクン
提督(弥生と両想いかもしれない…そう思った瞬間から、ずっと喜びと焦りが入り混じったような感情が渦巻いている)ドクン
提督(弥生に…俺の気持ちを、伝えてもいいのかも…って)ドクン
提督(両想いとわかったから告白するというのはずるいかもしれない…)ドクン
提督(実は如月と俺の早合点で、両想いじゃないのかもしれない…)ドクン
提督(でも、弥生に想いを打ち明けてしまえと叫ぶ声が、心の底から響いてくる)ドクン
提督(……↓2)
<選択安価>
1,今が告白のタイミングだ…!
2,焦りは禁物…もう少し様子を見よう
提督(今が告白のタイミングだ…!)
提督(小細工なんて必要ない、この想いをぶつけるんだ…それだけでいい)
弥生(司令官…?)
提督「……弥生、真面目な話がある。聞いてくれないか」
弥生「真面目な、話…?」
提督「ああ、真面目で大事な話だ」
弥生「……?うん、わかった」
提督「すう~…はあ~…」
弥生(し、深呼吸…?そんなに緊張するような話って…?)
提督「弥生、あのな…」
弥生「は、はい」
提督(なんて言えば、俺の気持ちが伝わるだろう。一番、俺の心を現せる言葉は…)
提督(……いや、余計なことを考えるのはやめよう。想いのままに…)
提督「↓2」
※告白の言葉
性欲を持て余す!!
提督「大好きだ弥生」
弥生(えっ…えっ…!?今、なんて…)
提督「俺は、今まで…弥生にいろいろなアプローチをしてきた、よな」
弥生「う、うん…」
提督「どうやらそのせいで弥生に引け目を感じさせてしまったみたいだが、そんな必要は全くないんだ」
提督「全部…全部、俺がやりたくて、やってきたことだから…」
弥生「司令官が、やりたくて…?」
提督「ああ…弥生と仲良くなりたくて、弥生に喜んでもらいたくて…やってきたんだ」
提督「弥生のことが、大好き、だから…」
弥生「……!」
提督「だ、だから…その…お、俺と…付き合ってください!」
弥生「………」
提督(自分でも何を言ってるのか分からなくなってきた…ちゃんと告白できてるよな…!?)
弥生「………」
提督「あ、えと、きゅ、急にこんなこと言われても困るかもしれない、けど、俺は…」
弥生「……も、……です…」
提督(え…?)
弥生「私も…」
弥生「あなたのことが、大好き…ですっ…」
提督「ほ、本当に…?」
弥生「………」コク
弥生「あなたはいつでも優しくて、あったかくって、私を安心させてくれる人で…」
弥生「イタズラも、色仕掛けも…下手だったかもしれないけど、私なりの必死のアプローチで…」
弥生「ただ仲良くなるだけじゃなくて、こ、恋人に…なれたら、いいなって…思って、やったの」
弥生「だ、だから、私からも…お、お付き合い…よろしくお願いします」
提督「……!こ、こちらこそ…お願いします」
弥生「は、はい。よろしくお願いします」
提督「え、っと、こちらこそよろしく…って…」
弥生「ふ、ふふふ…」
提督「ははは…何やってんだろうな、俺たち」
弥生「……し、司令官…抱きしめてもらっていい?あのときみたいに…」
提督「……ああ」
ぎゅっ…
弥生「うん…やっぱり、安心する。……今は、それ以上にドキドキもしてるけど」
提督「……俺もだよ」
弥生「ねえ、司令官…私たち、いつまでも…」
提督「……ああ、いつまでも、いっしょだ」
弥生「司令官」
提督「弥生」
『大好きだよ』
本編終了記念落書き
薄手のゴスロリ(だったはずが飾りっ気を減らしすぎて普通の私服っぽくなってしまった)弥生
http://i.imgur.com/KQzda0H.jpg
… … … … … …
提督の告白が成功して弥生へのアプローチは終わりましたので、本編は終了とし、これより後日談となります
後日談のネタは、見たいシチュエーションのリクエストを時間安価で募集して決定します
後日談は全三本の予定です。三本書き終えたらこのスレを締めようと思います
話に柔軟性を持たせ、安価を出しやすくするため、リクエスト文はできるだけ簡潔にしていただけると助かります
あまりに広げづらい場合は下にずらす場合があります。ご了承ください
[時間安価]
23時(23:00:00.00)以後、最も早くついたレスのネタを後日談一本目に採用
(更新は後日となります)
乙でした、相変わらずイラスト上手いですね
安価プロポーズシリーズはまだ続きますか?本当面白かったのでまだまだ続いて欲しいです
>>266
先のことについては考え中です。このスレが終わるまでには結論を出しておきます
面白いと言っていただけるのは本当に嬉しいです。ありがとうございます
では後日談一本目を始めていきます
今回5,6レスほど。最後に安価(行動安価ではありませんが)
<報告とはかくあるべき>
―甘味処間宮―
間宮「お待たせしました~、はいどうぞ」コト
提督「お、待ってました」
間宮「はい、こっちは弥生ちゃんね」コト
弥生「ありがとうございます」ペコ
間宮「ふふふ…最近、よくおふたりで来られますね。いつの間にかとっても仲良しさんになってみたいで、私も嬉しいです」ニコニコ
提督「そ、そう見えますか?」
間宮「ええ、それはもう。弥生ちゃんなんて、前と見違えるようにすごく楽しそうで…何かあったんですか?」
提督「べ、別に?秘書艦は一日ずっと一緒ですからね、特別何かなくても仲良くなるものですよ。……な?」
弥生「う、うん。秘書艦だから」
間宮「へえ、そういうものなんですねえ…あ、長々とごめんなさいね。それではごゆっくり~」
提督「………」
弥生「………」
提督「なあ、弥生…」
弥生「なに?」
提督「俺たちが付き合い始めたってこと…誰かに言ったか?」
弥生「ま、まだ…。司令官は?」
提督「俺もまだだ…なんだか言い出す機会が無くてな」
弥生「でも、いつまでもこのままっていうわけには…」
提督「いかないよな…」
提督「何は無くとも、睦月型の皆には早く報告しておいたほうがいいと思うんだ」
弥生「そうだね。黙ってるのは嘘ついてるみたいでいい気分じゃないし…」
提督「よし、それじゃあ今日の仕事が終わったら、全員集めてまとめてパッと報告してしまおうか」
弥生「……それだと…全員に囲まれて質問攻め、とか…なっちゃうかも」
提督「う…それは…全力で避けたいな」
提督(あの人数からの質問攻め…想像しただけでとんでもない混沌だ…)
提督「なら宿舎の部屋ごとに分けて行こう。三人程度なら大したことないだろ」
弥生「うん、それがいいと思う。……最初は、私の部屋からでいいかな?」
提督「ああ、俺はどこからでもいいよ」
弥生(いろいろ助けてもらったし、如月には最初に言っておかないと…)
夜
―宿舎・弥生たちの部屋―
弥生「それで、先日、私たちは…えっと…」チラ
提督「……正式に、付き合うことになりました」
文月「ほんと!?おめでと~!」
弥生「あ、ありがと…」
卯月「ま、待つっぴょん、うーちゃんをさしおいて弥生と付き合うなんて、どーいうつもりっぴょん!?」
提督「え?まさか卯月、俺のこと…」
卯月「弥生への愛なら司令官に負けないっぴょん!」フン
提督「ああ、そっち…」
文月「うーちゃんは弥生ちゃんのことだいすきだもんね~♪」
弥生「もしかして、卯月は…私たちが付き合うの、反対なの?」
卯月「ダ、ダメなんて言ってないっぴょん!ただ…」
弥生「ただ…?」
卯月「ゆ…ゆるす代わりに、今日からいつも以上にくっついてやるからかくごしとくっぴょん!」
弥生「わ、わかった…できるだけお手柔らかにね…」
卯月「……しれーかん」チョイチョイ
提督「ん?」
卯月「……弥生をおねがいしますっぴょん」ゴニョゴニョ
提督「卯月…ああ、任せとけ」
文月「あれ?そういえば如月ちゃん…ずっとだまってるけどどうしたの?」
如月「……ちょっと感慨に耽ってたのよ。弥生も大人になったんだなあって…」
弥生「付き合い始めたってことに、驚きは無いの?」
如月「だって、なんとなくわかってたもの」
提督(こいつのことだから、そうじゃないかって気はしてたよ…)
如月「あの日から雰囲気がちょっと変わったし、一人称も変わってたしねえ」
文月「あ、それあたしも気になってた~!私って言うようになったよね」
卯月「そ、その時からもう付き合ってたっぴょん!?」ガーン
提督「そういえば、最近は自分のこと弥生ってあんまり言わないな。何か思うところでもあったのか?」
弥生「じ、自分のことを名前で呼ぶの…子供っぽいかなって」
提督「うーん、まあ…言われてみたらそうかな?今まで特に気にしてなかったが…」
弥生「その…だから、し、司令官に釣り合う大人の女性になりたいから…ちょっと意識してみた…の」カァ
如月「きゃー♪ラブラブじゃない、妬けちゃうわ♪」
提督「う、うるさいな…まったく」
文月「ええっと…こういうときなんていうんだっけ…すえながくおしあわせに~…?」
卯月「ぐぬぬ…しれーかん!弥生をだいじにしないとしょーちしないっぴょん!?」
提督「お、おう…ありがとう、わかってるよ」
提督(三人相手でもこれだもんな…全員まとめて報告しなくて正解だったな…うん)
提督「さて、それじゃ他の奴らにも報告しに行ってくるよ」
文月「まだみんなには言ってないんだ?」
弥生「まだ文月たちにしか言ってないよ」
如月「……他の部屋に行くのは明日にしたら?もう遅い時間だし」
卯月(んん?)ピク
提督「え?遅いって言ってもまだ…」
如月「あのねえ、私たちは司令官より寝る時間が早いのよ?寝る前の準備もあるし、邪魔になるかもしれないでしょ」
提督「そ、そうか…わかった。続きは日を改めよう」
如月「ヒトハチマルマルくらいならみんな部屋にいてちょうどいいと思うわ」
提督「わかった。んじゃ弥生、また明日な」
弥生「うん、明日…」
… … … … … …
卯月「如月…なにをたくらんでるっぴょん?」
弥生「企んでる?」
卯月「さっきのはあからさまにアヤしかったっぴょん。寝る時間がどうとか、ヒトハチマルマルだとか…」
文月「そうだね~…寝る時間って言ってもちょっとくらい遅くなってもいいし、報告だけならそんなにかからないよね」
卯月「うーちゃんは、なにかを仕掛けるためにいちど司令官を帰したんだとすいりするっぴょん」
如月「あら…鋭いわね?ちょっといいこと思いついちゃったのよ」
弥生「いいことって?」
如月「ふふふ…内緒♪」
弥生「………」
弥生(如月の言ういいことって…ちょっと、怖いかも)
翌日
―宿舎・廊下―
提督「よし、今日こそしっかり報告を済ませよう」
弥生「うん」
提督「さーて、どっちからの部屋から行くか…弥生はどっちがいいとかあるか?」
弥生「えっと…特にない、かな」
提督(……そういえば、最もクセの強い如月と卯月はもう終わってるもんな。あとは誰相手でも割と平和に終わりそうだな…)
提督「んじゃ、適当に…こっちからにしよう」
弥生「わかった」
提督(えーっと…この部屋にいるのは…↓1、↓2、↓3だな)
※睦月型限定(如月、弥生、卯月、文月を除く)
乙感謝っぴょん
今回2レスのみ、安価置き逃げで終了
―宿舎・睦月たちの部屋―
睦月「ど、ど、どっちから告白したの!?」キラキラ
弥生「どっちって…えっ…と…」チラ
提督「……俺、だけど」
睦月「なんて!?なんて言ったの!?どーやって弥生ちゃんのハートをがっちり掴んじゃったんですか!?」
提督「そ、それは…」
長月「睦月、興奮しすぎだ。司令官が困ってるぞ」
睦月「っとっとっと…あははー、嬉しくってつい…なんてったって、あの弥生ちゃんがお付き合いにゃしっ!」
長月「まあ、気持ちはわかるがな…」
提督(ふう、唯一懸念していた睦月の猛攻は長月が止めてくれたか…助かった)
長月「それで司令官、なんと言って告白したんだ?」
提督「結局聞くのかよ!」
長月「まあ、姉のことだからな…私も興味はある」
睦月「あるあるっ」
提督「……別に、面白いことは言ってない」
睦月「いいからいいからっ」
提督「……ただ、大好きだって…そんだけだよ」
弥生「………」カァ
睦月「おお~!飾らないストレートさが逆に素敵ぃ!」
長月「そうだな…正面から気持ちをぶつけたというのは称賛に値する。勇気がいったことだろう」
提督(くっ…冷やかされるのも恥ずかしいが、普通に褒められるのも恥ずかしいな…)
菊月「で…証拠は?」
提督「……え?」
弥生「菊月…今、なんて?」
菊月「証拠を見せてほしいと言った。悪いが、ふたりが付き合っているという話…にわかには信じられない」
提督「な、なんでだよ」
菊月「つい最近まで深い関わりのなかったふたりがいきなり交際宣言をしてきて、それを信じろというのが無理な話じゃないか?」
長月「……言われてみれば」
睦月「そうかなー…うーん…まー、私は信じるけど、証拠があるにこしたことはないかにゃ?」
弥生「そんな…ふたりまで…」
提督(まあ、一理ある…か。弥生とは短期間で一気に距離を詰めたし、周りから見たら違和感があるのかもしれない)
菊月「信憑性の薄い情報を相手に信じてもらうには、証拠をもって裏付けとする…報告とは、かくあるべきだ」
提督「じゃあ、どうしろっていうんだ?」
菊月「難しいことは言わない。司令官が交際の証拠…というより、証明になると思うことをこの場でやってくれればいい」
提督「簡単に言ってくれるけど、それが難しいんじゃないか…」
提督(しかし、途中まで静かだったと思ったら今度はよく喋るな…菊月、どうしたんだ?)
菊月「どうした?証明できないのか?」
提督「………」
提督(証明、証明ねえ…いったいどうすれば…↓2でもすればいいのか?)
※交際の証明方法
公開セックス
抱き合ってディープキス
提督(やはり、キスでもすれば恋人同士に見えるだろうか…)
提督「弥生、キスして…いいか?」
弥生「ふぇっ…!?」
睦月「キス!キスだって!ひゃー!」ジタバタ
長月「あ、暴れるんじゃない!」
菊月「………」
弥生(キ、キス…!興味はあったけど、司令官とちゃんとしたキスはまだしたことない…)
弥生(ほっぺに、されたことはあるけど…あれ、司令官覚えてるのかな…?)
提督「いや…まあ、見られながらなんてさすがに俺もちょっと恥ずかしいし、無理っていうなら他の方法でも…」
弥生「だ、大丈夫っ…!司令官なら…いいよ」
提督「そ、そうか…?なら…」
弥生(みんなの前っていうのは確かに恥ずかしい…けど、この機会を逃したら、ずっとキスできないかも…私からは言い出せないし…)
弥生「……き、来て」
提督「……ああ」
提督(前の頬にしたキスは、不意打ちみたいなもんだった…でも、今度は違う。俺の想いを、正面から弥生に…)
ちゅっ…
弥生「んっ…」
提督(弥生…)
提督(……そういえば、俺…付き合ってもないのに弥生にキスしちゃったんだよな…)
提督(そりゃ頬と口じゃあ違うだろうけど、もしかしたら普通のキスでは恋人の証明には弱い…のか?)
弥生(キ、キスっていつまで続くのかな。てっきり、一瞬触れて終わりだと思ってた)
弥生(幸せで、嬉しいけど…や、やっぱり恥ずかしい…!)
提督(よし、決めた。恋人らしいキスを…やってやる。菊月が何の文句も言えないくらいに…)
ちゅるっ…
弥生(……!?舌が、入って…あっ…!)
ちゅっ…れろ…
提督(弥生…)ギュ
弥生(し、れいかん…っ?)ギュ
ちゅぱっ…ごく…
提督(ああ…弥生の味…)
ちゅっ、れろれろ…
弥生(な、なんかへん…あたまがぼーっとして…とろけそう…)
菊月「ま、待て!もういい!」
提督「え…?あっ!?」バッ
弥生「っはあ…はあ…」
提督「や、弥生、ごめん!途中から、俺、その…」
弥生「………」トローン
睦月「す、すごいもの見ちゃったのです…」
長月「……衝撃的すぎて、思わず目を奪われてしまった」
菊月「司令官!人前で、こ、こんなことしていいと思ってるのか!」
提督「な…証明しろって言ったのはお前だろ!?なんでお前が一番動揺してるんだよ!」
菊月「ど、動揺なんかしてない!」
提督「どう見ても動揺して…いや、それよりこれで俺たちのこと信じてくれたのか?」
菊月「信じた!信じたからもう出て行け!」ドンッ
提督「おわっ!?なんだってんだよ一体…」
弥生「………」トローン
―宿舎・廊下―
提督「落ち着いたか?」
弥生「うん…」
提督「さっきは了解も取らずに先走って悪かった…」
弥生「う、ううん…気にしないで」
提督(興奮のあまり、我を忘れてしまっていた…不覚だ)
弥生「でも…やっぱり、人前で、キスはもう…」
提督「わ、わかった。もう二度としないから…本当にすまなかった」
弥生「……誰も見てないとき、なら…」ボソボソ
提督「え…?」
弥生「な、なんでもない…!次、行こう。次で最後だから」
提督「あ、ああ…行こうか」
提督(最後の部屋…ここにいるのは皐月、三日月、望月か。もし何かあるとすれば…あいつだろうなあ)
―宿舎・皐月たちの部屋―
三日月「おめでとうございますっ、弥生姉さん」ニコ
弥生「ありがとう、三日月」ナデナデ
三日月「えへへ…おふたりが神妙な顔でいらした時は何事かと思いましたが、良い知らせでよかったです」
皐月「でも、びっくりだね!いつからそんなに仲良くなったの?」
提督「弥生を秘書艦にしてからだな。というのも、弥生を秘書艦にしたのは俺が弥生と仲良くなりたかったからなんだが…」
皐月「へえ~…じゃあ、司令官は最初から弥生姉さんのことが好きだったんだ!うまくいってよかったね!」
提督「そ、そうだな。ありがとう」
提督(途中から異性として好きだと意識し出したんだけどな…まあ、潜在意識的には好きではあったんだろう。面倒だし訂正はしなくていいか)
望月「んー、でもさー…」
弥生「望月…?どうしたの?」
提督(あ、やっぱり…)
望月「あたしの記憶が正しければ、弥生が秘書艦になってからまだひと月も経ってないんだけど」
皐月「それが、どうかしたの?」
望月「いやだからさぁ、秘書艦になってから付き合うまでが早すぎるんだって。違和感半端ないっつーか」
三日月「えっと…実は、弥生姉さんも元から司令官のことが好きだったとかは…?」
望月「もしそうならわからなくもないけど…司令官のこと怖がってビクビクしてなかったっけ?」
弥生「う…そ、そう、かも」
提督「……つまり、何が言いたいんだ?」
望月「簡潔に言うと、ふたりが付き合ってるって信じられないってこと。もし本当だって言い張るなら…」
提督「それらしいことを今ここでやってみろって?」
望月「なっ…あ、ああ。そーだよ。さっすが理解が早いね~」
提督(二回目にもなればな…だいたい察してきたよ)
提督(言われるがままになってやる必要もないんだが、だからといって頑なに拒否するってのもな…)
弥生「司令官…どうするの?」
提督(……どうしようか。人前でキスはしないって約束したから、さっきと似たような手は使えない)
提督(ここは方向性を変えて、↓2で…)
※交際の証明方法
キス関連は不可
なんだこの甘々なスレ…
最高か…(鼻血を流しつつ)
なんだこの甘々なスレ…
最高か…(鼻血を流しつつ)
ご感想感謝
今回で後日談第一話終了予定
提督「互いにどんなところに惹かれたか説明しあうってのはどうだ?」
望月「んー…どんな説明かにもよるけど、いいんじゃない?……弥生ができるなら、の話だけど」
弥生「で、できるよ…私だって、司令官のこと…」
望月「わーかったわかった、じゃ適当に始めて」
提督「よし!ならば俺が弥生のことをどれだけ好きか、どこに惹かれたかをよくわかるように説明してやろう!」キラキラ
皐月「司令官、急にイキイキしてきてない?」
三日月「あはは…もしかしたら、誰かに語りたくて仕方なかったとか…」
提督「はじめは浅いところからいこうか。まず外見。容姿からしてパーフェクトに俺の好みだ。
秘書艦に据えてからしばらくは、一所懸命に書類を片付ける弥生の可愛らしくも真面目な姿が魅力的すぎて、
気がつけばずっと眺めていることが多々あった。無表情でいるときでさえ充分に可愛いのに、仲良くなってからは笑顔も見せてくれるようになった。
初めて弥生の笑顔を見た時はもう、人生で一度も感じたことのないときめきが胸を走ったものだ。
おっと、あんまり外見について語っても意味がないな。そろそろ次だ。ここからが本題だ。
弥生はな、とっても優しい子なんだ。いつも口数少なく消極的な印象を受けるが、
これは自分の言葉や行動が相手に迷惑かけないかとかしっかり考えてるからなんだよなあ。
まあ俺としてはもっとわがままとか言ってくれても全く問題ないっつーか積極的になってくれてもいいんだけど、あっ、そうだ、そうだよ!
積極的になったらなったで、それも素敵なんだ。一度弥生がかなり積極的になったことがあってな、そのときは完全に主導権を握られてた。
いつもの静かな弥生を俺が引っ張るのも好きなんだが、たまには俺が振り回されるのもいいなーなんて思ったりしてさ。
あ、弥生、別に今のは無理して積極的に動けって言ってるんじゃないんだぞ?
要するに弥生が弥生でいてくれたら消極的だろうと積極的だろうとどんな弥生でも好きなんだよ!」
弥生「あ、あう…」カァ
提督「いかん、熱が入りすぎて話が逸れてしまったか。んで次に大事なのが」
望月「はいはい、司令官のターン終了。弥生の番でーす」
提督「お、おいィ?まだ俺の熱い思いを語り切ってないんだが?」
望月「いやさ?よく考えてみたら、司令官が弥生のこと好きでも別に不思議じゃないじゃん。弥生がどうなのかってことで」
三日月「もともとの話は、弥生姉さんは最近まで司令官を怖がっていたほどなのに、本当に好きにまで変わったか…でしたね」
皐月「あ、そういえばそういう話だったっけ?」
望月「ん。だから司令官はもういーやーって。はい、弥生」
弥生「え、あ…うん」
提督「……不完全燃焼」ブツブツ
三日月「ま、また今度聞いてあげますから、ね?」
弥生「えっと…司令官のどこに、惹かれたか…だよね」
提督(……そういや、また俺が勝手に証明方法を決めてしまったわけだが)
弥生「どこに惹かれたか…どこに…」
提督(全く思いつかないとかいうオチはないよな?俺のこと、好きでいてくれてるんだよな…?ちょっと怖いな…)
弥生「司令官は…私の、心も体も、全部優しく包みこんでくれる人」
弥生「そ、それに…さっきみたいに、私なんかの良いところをいっぱい見つけてくれて…大切にしてくれる人で…」
弥生(……ダメ。これだけの想いがあっても、言葉にしようとすると急に嘘みたいになっちゃう…)
弥生「それに…」
望月「………」
弥生(っ……言葉が、出てこない…)
弥生「その…あの、ね、司令官は…」
望月「……もういーよ。よーくわかったから」
弥生「ま、待って!もう少し時間を…私、まだ…」
望月「司令官の軽薄な語りよりも、想いがよーく伝わってきた。だからもうけっこうでーす」
弥生「……え?」
提督「俺の熱い思いが…軽薄…だと…!?」
皐月「ボ、ボクは司令官の語り、よかったと思うよ!なんといっても、ほら、熱かったし!」
望月「弥生がこんなに自分の言葉で話そうと必死になるなんて滅多にないし…司令官がそれだけ大きい存在ってことだね」
弥生「望月…」
望月「だいいち、こんな女の顔した弥生は初めて見たし。それだけで証明になるレベルだったよ、うん」
弥生(お、女の顔…!?)
望月「しっかし…内面の良さは説明しようと頑張ってたけど、容姿についてはハナから触れるつもりなさそうだったねぇ、司令官?」
提督「……なぜそこで俺に振る」
望月「いや、ドンマイドンマイ」
提督「うるせえよ!」
クイッ
提督「ん?」
弥生「し、司令官…違う、から」
提督「違うって…何が?」
弥生「わ、私が一番惹かれたのが司令官の内面ってだけで…司令官は、かっこいい…よ?」
提督「そ、そか…?ありがとな」
皐月「な、なんかボクたちここにいちゃいけないような気がしてきちゃった…」
三日月「同感です…私たちの部屋なのに…」
望月「……ったく、こんな役引き受けるんじゃなかった」ブツブツ
三日月「えっ?」
望月「ああ、こっちの話。……はいはいおふたりさん、続きはよそでやってねー、出て行った出て行った!」
―宿舎・廊下―
提督「ふう…やっと終わったか。ただの報告回りでこんなに疲れるとは…」
弥生「ちょっと疲れたけど…私は…」
提督「ん?」
弥生「司令官の、恋人に…なれたんだなって、実感できて…嬉しかったよ」
提督「……それは俺も同じだよ」
提督(さっき、弥生が俺のことを好きでいてくれてるか不安に感じてしまった。不安に感じる余地があった)
提督(その隙間を埋めてくれたのは…)
弥生「あ、そうだ…如月が、報告が終わったら司令官といっしょに部屋に来るようにって」
提督「如月が?……ちょうどいい、俺もあいつに話があったんだよ」
弥生「話?」
提督「ちょっとな」
コンコンコン
提督「俺だ!来たぞー」
「はーい、どうぞー」
―宿舎・弥生たちの部屋―
提督「失礼…」ガチャ
パーン!
「「「お付き合いおめでとー!」」」
提督「……へ?」
弥生(クラッカー…?それに、机の上…料理?)
卯月「うーん、やっぱりお付き合いおめでとうって語呂が悪いっぴょん」
文月「でも他にどうやって言えばいいのかなー?」
如月「さっさと結婚しちゃえばいいのよ。そしたらご結婚おめでとうって言えるわ」
文月「わぁ~、なるほど~!」
提督「おい、大層な招き方しといて俺たちを置き去りにするんじゃねえよ…」
如月「うふふ…ごめんなさい。ところで、どうだった?睦月型報告ツアーは」
提督「ああ…誰かさんのおかげで、ものすごく楽しいものになったよ」
弥生(司令官…?)
如月「すいぶん含みのある言い方ね?」
提督「……菊月や望月に、付き合ってる証拠を見せろと言わせたのはお前だな?」
提督「あいつらは、姉妹の中ではあまり喋らない方だ。始めは俺たちの報告を何も言わずに聞いていた」
提督「しかし、突然口を挟んできて証拠を見せろという。まるで、セリフを言わされているように饒舌になって、だ」
如月「………」
文月「ねえ、如月ちゃん…司令官、わかってるみたいだよ?」
卯月「……これ以上はごまかしてもムダっぴょん」
如月「そうねえ…あーあ、バレちゃった。失敗失敗」
弥生「本当に、如月が…?」
如月「菊月と望月にだけ、司令官と弥生が付き合い始めたってことを前もって教えておいたのよ」
如月「それで、適当なタイミングで証拠を見せろって言うようにお願いしたの」
弥生「なんで、そんなことを…」
如月「あなたたち、どうせ恋人らしいことまだやったことないんだろうなーって思って。強引に機会を作ってあげたの♪」
弥生(た、確かに…今日あんなことがなかったら、キスなんてまだまだ先だったかも…)
如月「……ついついまたおせっかいしちゃったけど…司令官、怒ってる?」
提督「いや…ちょっとあきれたけど、怒ってないよ。それより俺は、お礼が言いたかったんだ」
提督「お前のおかげで、一歩踏み出せた気がする…ありがとう」
如月「そ、そう…?なら、よかったわ…」
卯月「ぷくく…如月、照れてるっぴょん…」
文月「正面からお礼言われるの慣れてないもんね~」
如月「そこ、勝手なこと言わないの!」
如月「ゴホン…そんなことはどうでもいいから、お祝いの料理よ。せっかく時間調整したんだからみんなで食べましょう」
提督「時間調整って…ああ!ヒトハチマルマルって言ってたのはこれのためだったのか」
文月「そうだよ~、ちょうどいい時間になるように作ったの」
卯月「うーちゃんもすっごい手伝ったっぴょん!」フン
弥生「みんな…」
如月「思い付きで急いで準備したからこの規模だけど、いつか睦月型全員でお祝いしましょうね」
提督「弥生、いい姉妹を持ったな」
弥生「……うん」
如月「司令官、他人事みたいに言うわね」
提督「は?だって…」
如月「司令官にとっても、私たちは妹じゃない?ね、お義兄さん♪」
提督「な、何言ってるんだ!俺と弥生は、まだそんなんじゃないだろ!っつーかお前は弥生の姉だから義兄にはならねえよ!」
如月「まだってことは、もう結婚も見据えちゃってるのね。さっすが~♪」
提督「……俺の話聞いてるか?」
弥生「こうなった如月は何を言っても無駄だよ…」
卯月「しれーかんしれーかん、これうーちゃんが作ったっぴょん!食べて食べて!」
文月「あ、うーちゃんずるーい!あたしのが先ー!」
提督「おわっと…ふたりとも落ち着けって。両方ちゃんと食べるから…」
卯月「うーちゃんのが先っぴょん!おにーちゃん!」
文月「おにいちゃーん!」
提督「お義兄ちゃん言うなー!」
弥生「ふふふ…」
弥生(いい姉妹を持った、か…ほんとにね…)
<報告とはかくあるべき> 完
後日談一本目、完
残念ながらサブタイトルがあまり機能しませんでした…
では二本目のリクエストを取ります
話に柔軟性を持たせ、安価を出しやすくするため、リクエスト文はできるだけ簡潔にしていただけると助かります
あまりに広げづらい場合は下にずらす場合があります。ご了承ください
[時間安価]
1時10分(01:10:00.00)以後、最も早くついたレスのネタを後日談二本目に採用
(更新は後日となります)
深夜はずるいなぁ
>>319
完全に自分の都合で急ぎすぎ、読者に対して配慮が足りませんでした
後日談最後のリクエストは参加しやすい時間帯にするよう心がけます
といいつつもまた遅い時間なのですが…
後日談二本目開始。安価までやや遠目になってしまいました
また遅くなってしまったのでペース早目に投下していきます。安価投げて終了です
<やきもち弥生>
弥生(明日はお休み。私も司令官も特に予定はない)
弥生(本当はもっと早く言おうと思ってたけど、照れくさくて言いそびれちゃってた…)
弥生(今日こそ、絶対に言う)
弥生「………」ゴクリ
弥生(……司令官を、デートに誘う!)グッ
弥生(そう、恥ずかしがることなんてない。なんてったって、恋人…なんだから、デートに誘うのだって普通のこと)
弥生(だから、ごく自然に…誘えばいいの。デート行こうって。大丈夫…言える)
「うーん、そうだなあ…」
弥生(この声…司令官?……ちょうど心の準備ができたところだし、今…言っちゃおうかな…)
「しれーかーん、おねがいっぴょーん…」
弥生(あれ、卯月とお話し中…?何を話してるのかな)ヒョコ
提督「うーん…」
卯月「しれいかーん、連れてって~、ねえねえ~」ユサユサ
提督「……わかった!たまにはいいだろ」ナデナデ
卯月「やったー!約束っぴょん!」ピョン
提督「うおっと!」ガシッ
卯月「明日楽しみっぴょーん!」
提督「いきなり飛び付くのはびっくりするからやめてくれって…まったく」
卯月「おっと!だいじなこと忘れてたっぴょん!」スチャ
提督「大事なこと?」
卯月「それじゃー司令官、またあとでーっぴょん!」ダッ
タッタッタッ…
提督「……もう行っちまった。相変わらず嵐みたいな奴…」
弥生「………」ジー
提督(ん?背後から視線…)
提督「……弥生?そんなところで何してるんだ?もしかして俺と卯月の話が終わるまで待ってたとか?」
弥生「えっと、うん…そんなところ…かな」
提督「そりゃ待たせて悪かった。それで、どうした?」
弥生「……今、何の話してたの?」
提督「ああ、明日一緒に出かけるようにせがまれてな…ははは」
弥生「で…卯月とお出かけの約束、したんだ」
提督「え?ああ…そうだけど」
弥生「……そう、なんだ」
提督(あれ…?もしかして、機嫌悪い…?)
提督「そ、そうだ、よかったら弥生も一緒に…」
弥生「いい。ふたりでいってらっしゃい」プイ
提督「あ、ちょ…」
トコトコ…
提督「や、弥生!俺に何か用があったんじゃなかったのか?」
弥生「ううん、もういい」
トコトコ…
提督「………」ポツーン
弥生(私からデート誘おうと思った日に限って、司令官…卯月とお出かけの約束なんかしちゃって…)プクー
弥生(私がいるのに…お休みの日の時間をを他の子に使うなんて)
弥生(……いつもなら、お休みの日には司令官から何か誘ってくれるのに。いつもいっしょにいてくれるのに…)
弥生「いつも、いっしょ…?」ハッ
弥生(いつも私といっしょ…じゃあ、卯月たちとはいつもいっしょじゃないんだ…)
弥生(そっか…卯月だって、司令官と遊びたいよね…司令官も、ずっと私だけ見てるわけにはいかないんだよね…)
弥生「………」フルフル
弥生(……さっきはちょっとおかしくなってたみたい。どうしたのかな?私ってこんなに怒りっぽかったっけ…?)
弥生(さっきの私、司令官からはどんなふうに見えたかな…怒ってないかな…)
弥生(ああ、なんであんなこと言っちゃったんだろう、なんであんな態度とっちゃったんだろう…)
弥生(謝りに行こう…そして、断っちゃったけど、今からでもいっしょに行ってもいいか聞いてみよう)
提督(やべえ、やべえよ…今まで弥生を怒らせたことないからどうすればいいのかわかんねえ)
提督(いや、気付いてないだけで何回も怒らせたことあるのかもしれない。その度に我慢させてたとしたら…怖すぎる)
提督(とりあえず謝るか?しかし理由もわかってないのに謝るってのは逆に火に油を注ぐことになるかも…だからと言って何もしないわけには…)
弥生「あの…司令官…」
提督「うおっ…弥生!?よかった、戻ってきてくれたのか」
弥生「その…さっきは…」
提督「ごめん!」
弥生「……え?」
提督「さっき弥生が機嫌悪かったのって、多分俺のせいだよな」
弥生「し、司令官?」
提督「でも、情けないことに原因がわからないんだ。また同じことをしてしまうかもしれない…なんで機嫌悪かったのか教えてくれないか?」
弥生「えっと…」
提督「原因がわからないのに謝るってのも、どうかと思うけど…頼むっ」パンッ
弥生「………」
弥生(教えるもなにも、私自身もよくわかってない…)
弥生「……司令官は、謝らなくていいよ。悪いのは、私のほうだから…さっきはごめんなさい」ペコ
提督「え?」
弥生「ちょっとどうかしてたみたい…とにかく、司令官のせいじゃないから…気にしないで」
提督「そ、そうか…?なら、よかった」ホッ
弥生「それでね、さっきのお誘いなんだけど…やっぱり、私もいっしょに行ってもいいかな…?」
提督「えっ…ああ、もちろん!よかった。弥生だけ置いていくのは俺も嫌だったし」
弥生「……?どういうこと?」
提督「それがな、卯月は最初から部屋のメンバー全員で行くつもりだったらしくて…ほら、明日はちょうど四人とも休みだろ?」
弥生「そ、そうだね」
弥生(言われてみればそうだったかな…自分と司令官の予定しか確認してなかった…)
提督「あの後あいつ、すぐに如月と文月も誘いに行ってたんだ。弥生だけ見つからないっぴょん~って騒ぎながら戻ってきて、またどっかに走って行ったんだが」
弥生「完全に入れ違いだね…それも二回も…」
提督「まああいつには後で報告しておくとして…弥生が来てくれるってのは本当に嬉しいよ」
弥生「そう…なの?」
提督「そりゃそうさ。卯月たちの相手もしてやりたいけど、できるだけ弥生といたいし…」ポリポリ
弥生「そ、そっか…そうだよね…えへへ…」
弥生(うん、司令官はこういう人…心配いらないのに、私のばか…)
弥生「……そういえば、お出かけって…どこに行くの?」
提督「あ、あれ?言ってなかったっけか…↓2だよ」
※卯月提案のお出かけ先
あまりに相応しくない場所は安価下
ショッピングモール
ピエリ守山、調べてみたら複雑な経緯があったようですね
実在の固有名詞を使うのは抵抗がありますので、今回は少々ピエリ成分を含ませたショッピングモールとして扱わせて頂きますね
幸い安価下の>>332(>>329)とも被ることですし
ということで今回2レスだけ投下、安価投げ終了
提督「えーっと…なんとかっていうショッピングモールだ。俺もよく知らないところだったから後で調べるつもりだ」
弥生「ショッピングモール?卯月が行きたがるにしては…」
提督「まあ、ちょっと意外ではあるよな。どっちかというと如月の趣味みたいだ」
弥生「そう…だね」
弥生(私がここに来る前に、如月とお買いものしたりしたのかな…)
提督「弥生は買い物好きなほうか?」
弥生「えっ…わ、私は…」
弥生(好きかどうかなんて意識したことなかった…けど、司令官といっしょだったなら、きっと…)
弥生「うん、好きかな…」
提督「そうか!俺もけっこう好きなんだよ。明日はみんなで楽しもうな」
弥生「……うんっ」ニコ
弥生(そう、みんなといっしょならそれはそれで楽しめばいい。司令官とふたりで行くときの練習にもなるし…なんてね)
翌日
―ショッピングモール―
ザワザワ…
卯月「おお~!ここがうわさの…!」キラキラ
如月「……ショッピングモールの噂なんてどこで仕入れたのかしらね?」
文月「うわさって、どんなうわさなのかな~?」
弥生「さあ…?あ、そういえば司令官、ここについて調べるって言ってたけど…」
提督「ああ、ここはどうやら最近リニューアルオープンしたみたいだ。多様な施設があって、イベントもよくやっているとか…」
如月「要するに、活気があって楽しい場所ってことね」
文月「ふぇー、リニューアルか~…たしかにたてものきれい…あ、司令官みてみて~あそこ面白そう!」クイクイ
提督「おー、人も集まってるなー…後で行ってみようか」
如月「ね~え、その後でいいから私はお洋服見たいな~?」ギュッ
提督「りょ、了解了解…そんな甘えた声出さなくてもちゃんと後で行くから…」
如月「あはっ、ありがと♪」
弥生(むーっ…)
提督「あれ、弥生?どうし…」
卯月「ぴょーん!立ち話してないで行くっぴょん!時間はゆーげんっぴょん!ぴょん!」グイグイ
提督「わ、わかった!卯月、わかったから引っ張らないでくれ…」
弥生「………」
弥生(みんなといっしょだと、みんなに司令官を取られちゃう…頑張らないと、司令官の横にいるだけでも難しいかも…)
弥生(……司令官も司令官。まんざらじゃなさそうだし…もう…)プクー
↓2 ショッピングモール内イベント
また日が空いてしまいました、すみません
なんとか更新頻度を上げて行きたいところ
今回恐らく6レス、最後に安価投げて終了
また遅い時間ですのでできるだけハイペース投下
文月「いろんなお店があって、歩いて回るだけでもたのしーね~♪」
卯月「ねー♪」
弥生(けっこう歩き回って、疲れてきたかも…)
如月「……私、ちょっと疲れちゃったな~。このあたりで休憩にしない?」
提督「そうだな、あそこに…フードコートかな?ちょうど休憩できそうな場所もあることだし」
文月「ほんとだ~…あ!ソフトクリーム屋さんもある!」
弥生(ソフトクリーム…!)ピク
卯月「しれーかん!うーちゃんソフトクリーム食べたいっぴょん!かってかって!」
提督「はいはい、じゃあみんなで買いに行こうか」
弥生「………」
提督(なーんか、さっきから弥生が元気ないんだよなあ…ソフトクリーム食べながらさりげなく話を振ってみるか)
提督(甘いものは心に余裕を持たせてくれるはず。多分…)
―フードコート―
文月「つめた~い、あま~い♪」
卯月「文月、うーちゃんにもひとくちちょーだい!うーちゃんのもひとくちあげるから!」
文月「うん、いいよ~」
如月「私も混ぜてくれる?やっぱりいろんな種類を食べてみたいのよね~」
キャッキャッ…
弥生「はあ…」
弥生(あれから、なんとか司令官のそばにいようと思ったけど…みんな、予想以上に手ごわい…)
弥生(もっと自分から動く努力をしないといけないってわかってるけど、やっぱり…私には難しいな)
弥生「………」ペロ
弥生(ん…おいしい。ソフトクリームで元気出して、これから頑張ろう…うん)
提督「やーよい!暗い顔してどうしたんだ?」ポン
弥生「ひゃっ!?」ポロッ
提督「あっ!?」
提督(ソフトクリームが…!いや、地面に落ちる前に学生時代神速とさえうたわれた俺の反射神経がうなりを上げ)バッ
ベチャ…
提督(……られたらよかったんだけどなあ)
弥生「………」
提督「そ、その…驚かすつもりはなかったんだ。すまん…」
弥生「……うん」ジワ…
提督(や、やばい!涙目!そりゃーそうだよな!ただでさえ暗い気分のときに好きなもの台無しにされたら…ああ、俺の馬鹿!)
提督「ま、待っててくれ、同じやつ買ってくる!ダッシュで行ってくるから」
弥生「い、いいよ…そこまでしなくても」
提督「それじゃあ俺の気が…」
弥生「だって、ほら…あんなに並んでる」
提督「あ…」
ザワザワ…
提督(さっきは全然並んでなかったのに…そうか、ギリギリ人が少ない時間帯だったのか。これじゃあ何分かかるか…)
提督(……買いに行くという選択肢は潰れた。となると、最善手は…)
提督「えーっと…これ!さっきの代わりにこれ食うか?俺の食べかけだけど…」
弥生「えっ…」
提督「ほら、あいつらが分け合ってる感覚で…なーんて…」
「もーひとくち、もーひとくち!」
「ふふふ、しょうがないわね。はい、どうぞ」
「うーちゃんちょっと食べすぎじゃない~?」
弥生(そうだ、今は三人とも向こうで集まってて、司令官とふたりきりに近い状態…なんだ)
弥生(……落ち込んでる場合じゃない。勇気を出すなら、今…かも)
提督「いや、ほんとこんなことしかできなくてすまない…後で埋め合わせはするから、許してくれないか…?」
弥生「……わかった。それで許してあげる…けど、じょ、条件が…ひとつ」
提督「条件…?」
弥生「その、あの、ね…」
提督(い、いったい何を言われるんだ…?)
弥生「そのスプーンで…あ、あーん…って、食べさせてほしい…な」
提督「そ、そんなんでいいのか?」
弥生「………」コク
提督「なら…ほら、あーん」
弥生「……あ、あーん…む」パク
提督(こ、これは…恥ずかしいっちゃ恥ずかしいが、差し出したスプーンをくわえる弥生が可愛い…)
提督(条件というか見方を変えればご褒美じゃないか…)
提督「美味いか?」
弥生「うん…おいしい」
提督「そ、そうか。んじゃ次いくぞ、ほら、あーん…」
弥生「あーん…」
提督(ずいぶん雰囲気が柔らかくなったな…さっきの失態はなんとかカバーできたってことなのかどうか…)
弥生「……交代」
提督「えっ?」
弥生「こ、今度は私が司令官に食べさせてあげるから…交代」
提督「お、俺はいいよ。さっき言った分け合うっていうのはイメージの話で、俺は最初から弥生に全部あげるつもりで…」
弥生「でも、司令官も…まだほとんど食べてなかったよね」
提督「ま、まあ…」
弥生「だから…はい、あーん」サッ
提督(あ、あれ?スプーンは俺の手にあるのに…って、ああもともと弥生が持ってたスプーンか。動揺しすぎだ俺、落ち着け)
提督(さっきまでそっけなかったかと思ったら急に…これは甘えてる…のか?嬉しいけど、いったいどうしたんだろう)
弥生「司令官、早く。溶けちゃう」
提督「あ、あーん…」
提督(……細かいことはいいか。余計なことは考えず弥生との時間を堪能しよう)
弥生「司令官にあーんってしてあげるの、二回目…だね」
提督「そうだな…ケーキのとき以来か。懐かしいな」
弥生「あのときは恥ずかしかっただけだったけど…」
提督「けど?」
弥生「……はい、あーん」
提督「つ、続き言わないのかよ…あーん…」
弥生(今は、とっても幸せ…いつまでもこうしてたい…)
弥生(……そういうわけにはいかないのはわかってる。だから、今度ふたりきりでどこかに出かけたときにはもっと……ふたりきり?)
弥生「……あれ?」
提督「どうした?」
弥生「卯月たちって今…」
提督「あ…そういえば、あいつらのことすっかり忘れてた。勝手に移動したりしてないよな…」キョロキョロ
卯月「………」ジー
文月「………」ジー
如月「………」ニヤニヤ
提督「うおあっ!?お、お前ら…ずっと見てたのか!?先に食べ終わったならなんか言えよ!」
如月「だって…ねえ?」
文月「おじゃましちゃいけないふんいきだったから、終わるまで待ってようってみんなで…」
卯月「……さすがのうーちゃんでも空気よんでおとなしくするレベルのイチャイチャっぷりっだったっぴょん…」
弥生「い、いちゃ、いちゃ…!?」カァ
弥生(そうだった、みんなといっしょだった…司令官をひとり占めにできるのが嬉しくて、周りが見えなくなってた…!)
弥生「し、司令官っ、もう充分休憩したから出発しよう」
提督「えっ、ああ…でもコーン部分がまだ」
弥生「司令官にあげるからっ…と、とにかく出発っ…」
提督「わ、わかった」
スタスタ…
提督「……せっかくいい感じだったのに、弥生怒っちゃったなあ」パリパリ
如月「ふふふ…照れてるだけよ、怒ってはないと思うわ」
提督「そうだといいんだが…」ボリボリ
卯月「……それよりしれーかん、さっきうーちゃんたちのことすっかりわすれてたって言ってたっぴょん?」
提督「うぐっ…そ、そんなこと言った…ような、言ってないような」
文月「弥生ちゃんが大事なのはわかるけど、あたしたちのこともちゃんと見てほしいな…」
提督「わ、わかってるよ…悪かった」
提督(わかってはいるんだが…バランスが難しいもんだなあ)
↓2 ショッピングモール内イベント
ショッピングモールなのに買い物全然してな…いやなんでもない
ひとまず1レスのみ。もし書けたら夜に続きを書きます
―ゲームセンター―
~♪~♪
提督「へー、賑やかになってきたと思ったらこのあたりはゲームセンターになってるのか」
文月「ショッピングモールってなんでもあるんだね~」
卯月「これはうでがなるっぴょん…ふっふっふ…」
提督「おーい…あんまり遊んでると買い物する時間なくなるからなー」
卯月「ちょっとだから、ちょーっと!」
提督「ほんとかよ…」
如月「まあまあ、いいじゃない。急ぎの用があるわけじゃないんだし」
提督(そりゃそうだが、一応俺たちは買い物に来たはず…)
提督(……待てよ?ここ他にも遊べそうな施設あるし、もともと買い物より遊びが卯月の目的だったりするかも…あり得る)
提督「まあいいか…そうだ、弥生はゲーム得意か?」
弥生「えっと…こういう場所、初めてだから…よくわからない」
提督「なら、俺といっしょにやってみようか。ま、俺も人に見せられるほどの腕かは怪しいけどな…ははは」
弥生「……うん、期待してる。頑張って」ニコ
提督「ハ、ハードル上げないでくれよ…」
弥生(よかった…ゲームに詳しくないから置いてけぼりになるかと思ったけど、これなら司令官といっしょにいられそう)ホッ
卯月「しれーかーん!はーやーくー!うーちゃんお金もってないっぴょーん!」
提督「偉そうに何叫んでるんだお前は…」
↓2 何のゲームで遊ぶ?
こんな時間ですがなぜか投下できてしまうので投下します
今回安価はありませんのでこれから寝るという方は寝てしまって大丈夫です
提督「で、どれがやりたいんだ?」
卯月「これこれ!」ピョン
提督「レーシングゲームか…わかった。お、隣も空いてるじゃないか。弥生も挑戦してみるか?」
弥生「う、うん…でも、本当にこういうのわからないから…」
提督「大丈夫、ちゃんと教えるって」
文月「いいな~、あたしもやってみたいな~」
如月「ふたりが終わったら交代してもらいましょ?私もやりたくなってきちゃった」
提督(あれ?これは余り物の俺だけ遊べないパターンでは…別にいいけど…)
… … … … … …
卯月「ぐおーん!きゅるるるる…ぶおーーーーーん!」バッ
文月「うーちゃんすごーい!」
如月「へえ~…ゲームセンターのゲームってこんなにリアルなのね」
提督「よし、いいぞ。しばらく直線だからアクセル踏んで…」
弥生「うん」グッ
提督「……そろそろコーナーだから、少し減速してハンドルを…ほら、こうやって…」スッ
弥生「あっ…」
弥生(優しく重なる司令官の手…真横に司令官の顔。ゲームやったことなくてよかったかも…)ドキドキ
弥生「………」ポワーン
提督「や、弥生っ、画面見ろ画面!車めっちゃガリガリいってる!」
弥生「えっ…わわっ…!」ワタワタ
卯月「ふいー…あついレースだったっぴょん…」
弥生「ごめんなさい司令官…せっかく教えてくれてたのに」
提督「謝らなくていいって。あの後、俺が教えたことを活かして持ち直したじゃないか。初めてにしては上手かったと思うぞ」
弥生「そ、そうかな…」
文月「よーし、次はあたしたちの番だよ~!」
如月「後ろから見てるだけでうずうずしてきちゃったわよね~」
提督「お前たちはこういうゲームやったことあるのか?」
文月「ううん、初めて~」
如月「私も未経験よ、未経験っ♪」
提督「そこ強調しなくていい。しかし、ふたりとも初めてか…俺ひとりで両方教えるのは難しいし、卯月は…」
卯月「人に教えるの苦手っぴょん!」
提督「知ってる」
如月「そうねえ…私はさっきのうーちゃんの見様見真似でやってみるわ。司令官は文月を見てあげて?」
提督「そうか…わかった。一応卯月は如月についててあげてくれ」
卯月「りょーかいでっす!」ビシッ
如月「よっ…と…こんな感じかしら」ババッ
卯月(うそ…うーちゃんより上手いかもしれないっぴょん…)
提督「ほら、しっかりハンドル握って。次は左に曲がるぞ」ギュ
文月「お、おっけー…」ギュ
弥生(むー…文月にも同じような教え方するんだ。私だからああいう教え方してくれたんじゃないんだ…)
弥生(……そうだよね。あれが司令官の教え方なら、教える相手によって態度変えるほうがおかしいよね)
弥生(はあ…ひとりでドキドキして馬鹿みたい…)
文月「あれ~、スピードが…」
提督「文月、アクセル、アクセル忘れてる!」
文月「あ、ははは~…コーナー曲がったら安心しちゃって忘れてた…」
弥生(司令官とあんなに近くで…羨ましい。あの優しさが私以外の人に向けられるのが、なぜか辛い…)
弥生(文月たちも司令官の優しさを受ける権利はある。司令官もみんなに優しさを向ける権利はある。わかってる、けど…)
弥生(……わかってるのに、なんで、こんなに気になるのかな…)
文月「ふわあ~、むずかしかった~…あたしには向いてないかな~」
提督「ま、慣れればなんとかなるもんだ。そう悲観せずにまた機会があれば挑戦してみてくれよ」
如月「ふー、面白かった。こういうのもたまにはいいわね~」
卯月「び、びぎなーずらっくっぴょん…ぜったいそうだっぴょん…うーちゃんよりうまいなんてこと…」ブツブツ
提督「さて、みんな遊べたことだしそろそろゲームセンターはお暇しよう。けっこう時間経っちゃってるぞ」
如月「あ、ちょっと待って。最後に、アレ…」
提督「アレって……プリクラか?撮りたいのか?」
如月「そうじゃなくって、司令官と弥生のふたりで撮ってきたらどうかな~って」
弥生(えっ!?)
提督「おお…ふたりでプリクラって、なんか恋人っぽくていいな!弥生、やってみないか?」
弥生「え…っと…私は…」
提督「……?プリクラ、嫌いだったか?」
弥生「き、嫌いってわけじゃなくて、ちょっと…そう、その前に、ト…お、お手洗いに…っ」
提督「え、ああっ…気が利かなくてすまん。行っておいで」
弥生「ご、ごめんね…」ダッ
タッタッタッ…
提督「……弥生、ひとりで大丈夫か?」
卯月「ふつーに考えてトイレくらいひとりで行けるっぴょん?」
文月「司令官、弥生ちゃんをこどもあつかいしすぎ~」
提督「そ、そういうわけじゃなくてな…」
提督(今日の弥生、不安定というか危なっかしいというか…なんか心配なんだよな)
如月「……それじゃ、私が様子を見に行ってくるわ。暇つぶしに適当なゲームでもして待ってて」
提督「ああ…ありがとう、頼むよ」
提督(……え?暇つぶし?女の子のトイレってそんなに時間かかるのか)
―女子トイレ―
弥生(……逃げてきちゃった)
弥生「………」ジッ…
弥生(ひどい顔…ただでさえ無愛想な顔してるのに、もやもやした気分のせいで暗いオーラが滲んでる…)
弥生(司令官とプリクラ…私だって、やってみたい。でも、こんな顔じゃ…)
弥生「………」フルフル
弥生(司令官を待たせてるんだから、余計なこと考えてる時間はない。とにかく、作り笑いでもいいから笑顔、笑顔…)
弥生「………」ピク、ピク…
弥生(……笑顔って、どうやったらできるんだっけ)
弥生(卯月や文月みたいな…そう、あのふたりはいつも自然で天真爛漫な…明るい笑顔)
卯月『しれいかーん♪』パァ
弥生「……よしっ」
弥生「し、しれいかーん!」
弥生「……しれい、かんっ」
弥生「……やっぱり、無理」シュン
如月「なーにがっ?」
弥生「わわっ…如月!?き、聞いてたの!?」
如月「偶然聞いちゃったわねえ。公衆の場で聞かれたくないことを独り言しちゃうのが悪いのよ」
弥生「うっ…」
弥生(正論すぎて何も言い返せない…)
如月「聞かれたついでに、悩んでること全部吐きだしちゃいなさいよ。お姉さんが相談に乗ってあげるから♪」
弥生「い、いいよ別に…それに、全部って…司令官を待たせてるのに、そんな時間…」
如月「いいのいいの、きっと今頃しびれを切らしたうーちゃんが何かゲーム始めちゃうはずだから、お話するくらいの時間はあるわ」
弥生「………」
弥生(……これは、頷くまで解放してくれなさそう…かな)
弥生「それじゃあ…聞いてくれる?」
如月「ええ、もちろん♪」
… … … … … …
如月「ふーん…まとめると…司令官が私たちと仲良くしてると気分が悪い、と」
弥生「そ、そこまで言ってないっ…ただ…」
如月「ただ?」
弥生「わ、私を…私だけを、見ててほしくて…そんなのわがままだってわかってるけど…」
如月「ふ、ふふふ…」
弥生「……如月?」
如月「あのね…それ、自分の気持ちを正直に言ってみたら、案外簡単に解決するかもしれないわよ?」
弥生「正直に…?」
如月「さっ、そろそろ戻りましょ。さすがにこれ以上待たせると心配かけちゃうわ」
弥生「えっ…で、でもまだ何も…」
如月「大丈夫。正直な想いを伝えれば、絶対…大丈夫だから」
弥生(如月…?)
文月「あっ、帰ってきた!」
卯月「弥生、おなかいたいっぴょん?」
弥生「ち、違うよ。ちょっと如月と話し込んじゃって…ね?」
如月「ねー♪」
提督「様子見に行って話しこんでくるってどういうことだよ…」
如月「まあまあ、細かいことは気にしないで。早くプリクラ撮ってきたら?」
提督「……そうだな。弥生、行こうか」
弥生「う、うん…」
… … … … … …
<お金を入れてねっ♪
提督(カーテンで仕切られて、弥生とふたりでこの狭い空間…な、なんか緊張するな…)
弥生「……司令官」
提督「あっ、悪い悪い…ぼーっとしてた。お金入れないとな」
弥生「ま、待って。その前に…お話があるの」
提督「話?ここでか?」
弥生「すぐ終わるから…お願い」
提督「……?わかった…」
弥生(正直に、正直に…)
弥生「今日の私…正確には昨日からだけど…ちょっと、おかしかったよね」
提督「んー、まあ…おかしいっていうのが適切かわからないが…いつもと違ったよな」
弥生「あのね、如月と話してるうちに気付いたんだけど…司令官が私より卯月たちと触れ合ったりしてると、心がもやもやしたの」
提督「俺が卯月たちと…って」
弥生「私だけを見ててほしい、もっと私に構ってほしいって…そんな、わがままなことを思って」
提督(見てほしい、構ってほしいって…もしかして…)
提督「それってつまり…や、やきもちやいてたってことか?」
弥生「やきもち…って…」
提督「えっと…好きな人が、自分以外の異性と仲良くしてると嫉妬してしまうこと…か?説明が難しいけど…」
提督(自分にやきもちやいてくれる子にやきもちについて説明するのって妙な気分だな…)
弥生(……そっか。あの気持ちが、やきもち…なんだ)
弥生「うん…私、卯月に…文月に…如月に…やきもち、やいてた。気を抜いたら、みんなに司令官が取られそうで…怖くて…」
提督「弥生…」
ぎゅっ…
提督「俺が、好きなのは…愛してるのは、弥生だけだ。だから俺は弥生以外のものにはならない…心配しなくていいよ」
弥生「……ほ、ほんと?」
提督「本当だ。自分で言うのもなんだが、あきれるくらい弥生のことが好きだからな。信用してくれていいぞ」
弥生「ふふふ…なにそれ」
提督「……うん、いい顔になった。やっぱり弥生の笑顔はとっても可愛いよ」
弥生「っ…も、もう話はおしまい!早くお金入れてっ…」
提督「はいはい、わかったよ」ジャラ
提督(……えっ、プリクラって一回こんなにかかるのか!?)
… … … … … …
<完成だよっ♪
ピー…ガシャ
提督(ようやく終わりか…なんかどっと疲れた…けど)
弥生「これが…プリクラの写真…!」キラキラ
提督(あんなに喜んでくれるなら、撮った甲斐があったな…)
夕方
―鎮守府正門―
提督「しっかし、結局ほとんどウインドウショッピングで終わったよな…」
如月「あら、私はそれだけでもすっごく楽しかったわよ?司令官はつまらなかった?」
提督「……いや、俺も楽しかったんだが、買い物を楽しみにしてた奴には申し訳ないなと…文月はどうだった?」
文月「もちろん楽しかったよ~、っていうか、みんなといっしょならなんでも楽しいかな~」
提督「そっか…ならよかった。卯月は…まあいいか」
卯月「あつかいひどいっぴょん!?」
提督「だってお前もともと買い物する気ゼロでエンジョイしてただろ…楽しめなかったとは言わせないぞ」
弥生「ふふふ…でもそれが卯月らしいよ」
弥生(もやもやを全部吐き出したおかげかな…肩肘張らずに、自信を持って司令官のそばにいられる)
弥生(……司令官が、あ、愛してる…とか、嬉しいこと言ってくれたおかげかも)
卯月「くんくん…鎮守府が近づくにつれていーにおいがしてきたっぴょん…」
提督「そういやもうそろそろ晩飯の時間だもんな。この匂い嗅いでると腹減ってきた…」
卯月「よーし、うーちゃんばんごはんいちばんのり~!っぴょん!だーっしゅ!」ダッ
文月「あ、うーちゃん待ってよー!司令官、あたしたちは先に行くね~」
如月「それじゃ私も!司令官、今日はありがとねっ、また明日~♪」
タッタッタッ…
提督「お、おう…また明日…」
提督(すさまじい違和感とともに三人とも去って行ったな。俺たちをふたりにするように気を遣ってくれてるのかね)
提督(……卯月は絶対に何も考えてないだろうけど)
弥生「ね、ねえ…司令官」
提督「ん?」
弥生「もやもやが晴れた今だから、言いたいことがあるの。聞いて…くれる?」
提督「ああ、どうした?」
弥生「……ほんとはね、昨日言おうと思ってた…ううん、もっと早く言うつもりだったんだけど…」
弥生(何度も言いそびれたのは、自分に自信がなかったから)
弥生(卯月とタイミングが被ってしまったのは、そうなるまで自分に言い訳して逃げ続けていたから)
弥生(……きっと、あのとき卯月がいなくても、私は言えてなかった…なにか理由をつけて逃げていた)
弥生(そんな弱い心を持ってるから、みんなに嫉妬して…みっともない真似をしちゃってた)
弥生(でも、今は違う。私は、私と司令官を信じてるから…)
弥生「あのね、もし、よかったら…」
「今度の休みに、私とふたりで――」
<やきもち弥生> 完
後日談二本目、終了です
結局買い物しなかったわけですが、もう一回イベント安価を挟むと冗長になりそうだったのでこれくらいが切り時かなと…
お買い物シーンをご要望だった方は申し訳ありません
後日談ラスト、三本目のリクエストは夜に改めて取らせて頂きます
22時~23時くらいに募集をかける予定です
ご感想レス感謝
それでは最後の後日談リクエストを取ります
話に柔軟性を持たせ、安価を出しやすくするため、リクエスト文はできるだけ簡潔にしていただけると助かります
あまりに広げづらい場合は下にずらす場合があります。ご了承ください
[時間安価]
22時30分(22:30:00.00)以後、最も早くついたレスのネタを後日談最終話に採用
(更新は後日となります)
このssの弥生が可愛すぎてやばい。
このss読んでから弥生が好きになって今レベリング中。
>>378
嬉しい感想をありがとうございます。ぜひ他の方にも布教してあげてください
もしよければ暁や卯月も…
多忙につきまた日が空きました。申し訳ありません
そして、後日談最終話を始める前に謝罪を
今まで後日談はリクエストして頂いたネタを根幹に据えた話を書くスタイルでしたが、
どうしても耳かきを中心とした(即ち、最初から最後まで安価を絡めつつ耳かきが関わる)話を組み立てることができませんでした
耳かきは、あくまでお話を構成する一要素となってしまったことをお詫びします
今回8,9レスほど。最後に安価投げ
もし書けたら夜に続きを書きます
<君に望むこと>
―提督執務室―
提督「あー、終わった終わった。なかなかの強敵だったなこれは…」
弥生「お疲れ様、司令官」
提督「ああ、お疲れさん。ふぁ~あ…」
提督(今日はほとんどこいつに時間取られたなあ…ずっと同じ体勢だったせいで体が…)ゴキゴキ
弥生「あの…よかったら、肩、揉んであげようか?」
提督「いや、いいよ。弥生も疲れてるだろうしそんなことさせられないさ。そっちこそ肩凝ってないか?」
弥生「私は…大丈夫だけど」
提督「そっか、弥生は姿勢良いからそのおかげかもな。俺も見習わないとな~」
弥生「………」
弥生(また、このパターンで話が終わっちゃう)
弥生(何か司令官のためにしてあげたくて、提案して…でも、大抵断られる。私を気遣ってくれてるのは嬉しいんだけど…)
弥生(……みんなに、相談してみようかな)
―宿舎・弥生たちの部屋―
卯月「弥生は押しが弱いっぴょん!押しが!」
弥生「だ、だって…断られたことを無理やり押し付けても、迷惑になるよ」
卯月「引っ込みじあんな考え方だからそー思うっぴょん。弥生はごーいんになるくらいでちょーどいいっぴょん」
弥生(引っ込み思案…かなあ。前より自分の意見を言えるようになってると思うんだけど…)
文月「ん~…でも今の話、司令官が弥生ちゃんを大事にしてくれてるってことだよね。いいことなんじゃないかな~?」
弥生「そう、なんだけど…気遣いすぎというか…私だって司令官のために何かしてあげたいのに」
如月(まあ…この子の守ってあげたいオーラは半端じゃないから、ついつい過保護になるのもわかるのよね)
如月「なら、何かしてほしいことがないか司令官に直接聞いてみたら?」
弥生「直接?」
文月「そっか~、司令官からお願いされるかたちにすれば、断られることはないもんね」
弥生「でも…そう言って、してほしいことなんか無いって言われたら…」
卯月「無いなんて言わせないいきおいでいけばいいっぴょん!」
弥生(そんな無茶苦茶な…)
如月「大丈夫。男ってのはぜ~ったい、心の底では彼女に甘えたいって思ってるものよ」
弥生「そう…なの?」
如月「そうなの♪あとはそうね…今から言うことを実践すれば、してほしいことを確実に聞き出せるはずよ」
弥生「?」
翌日
―提督執務室―
提督「昨日大物を片付けたおかげで、今日はすぐ終わりそうだな…」
弥生(……よし、昨日、如月から教えられた通りに…)
弥生「あの…司令官。いきなり、こんなこと言うの変かもしれないけど…」
提督「なんだ?改まって…」
弥生「司令官、なにか私にしてほしいことはない、かな…?」
提督「急にどうしたんだ?」
弥生(確か、こうやってうつむき加減で司令官の目を見て…)
弥生「私、司令官に何かしてあげたくて…少しくらい私に甘えて欲しいなって…」
弥生「だって、私…彼女、なんだから…」
提督「なっ…」ドキッ
弥生「……なにか、私にできること、ない…?」
提督(う、上目づかいですがるようにそんなこと言われたら…む、無碍にできない!)
提督「そ、そうだな…なら、お言葉に甘えてお願いしてみようか」
弥生「ほ、ほんと?」パァ
提督「………」
提督(正直なところ、弥生にしてほしいことなんていくらでもある。ごまんとある。彼女に甘えたい願望もある)
提督(だが、弥生は年下というには年下すぎる彼女。大人の俺は弥生の優しさに甘えてはいけないんだと心のどこかでずっと思っていた)
提督(それは、俺の独りよがりだったのかもしれない…少し、甘えてみてもいいのかもしれない)
提督(……ドン引きされない程度に)
提督(とりあえず今回は比較的無難なことをお願いしよう。それでも少し恥ずかしいが…)
提督「あ、あのな…笑わないでほしいんだが…」
弥生「うんっ」
提督「……み」
弥生「み?」
提督「耳かき…してほしい。弥生の膝枕の上で…」
―提督私室―
弥生「……さ、横になって?」ポンポン
提督「そ、それじゃ、失礼して…」ゴロン
提督(や、弥生の太もも…これは思った以上にドキドキするな…)
弥生「でも、ほんとにいいの?私、人に耳かきしてあげたことなんてないし…きっと下手だよ」
提督「上手とか下手とかいう問題じゃないんだ、弥生にやってもらいたいんだ!」クワッ
弥生「そ、そういうものなんだ…?」
提督「あ、えっと…そういうものなんだよ…うん」
提督(い、いかん…自室で膝枕してもらっているというシチュエーションのせいで興奮状態になってしまっている)
提督(弥生に幻滅されないように注意しなければ……もう手遅れか?)
弥生(今までは司令官が頼りになるところ、かっこいいところばかり見てきたけど…こういう司令官、ちょっと可愛いかも)
弥生「じゃ、じゃあ…始めるね?」
提督「お、お願いします…」ゴクリ
弥生「痛かったら言ってね…」
提督「ああ…」
コリ…コリ…
弥生(む、難しいな…自分でやるのと勝手が全然違う。集中しないと…)
コリ…コリ…
弥生「こんな感じでいい…?痛くない?」
提督「痛くないよ、その調子で頼む」
提督(上手なのに越したことはないけど、慣れない手つきで俺のために頑張ってくれてるってのもいいな…)
提督(残念なのは、その頑張ってる弥生の表情が角度的に見られないことだ…惜しい、惜しすぎる!)
提督(誰かこの様子を別角度からカメラに収めろ!いや、他の誰かに見られると考えるとそれはそれでもったいな)
ガリッ
提督「いっ…!」
弥生「ご、ごめんなさいっ…力加減がまだわからなくて…」
提督「だ、大丈夫、これくらいなんともないしむしろご褒美だから」
弥生「えっ?」
提督「あっ、いや…つまり気にしないで続けてくれってことです、はい…」
弥生(ちょっとずつ慣れてはきたけど…)
コリ、コリ…
弥生(と、取れない…もう少し強めに…傷つけないように…)
コリ、コリ…
弥生「む…むむー…」
提督「弥生、難しいなら無理しなくていいぞ?完璧に綺麗にしろなんて言わないから」
弥生「む、無理なんかじゃ…」
提督「初めてで上手くできるなんて俺も思ってないさ。それに、さっき言ったけど俺は弥生にやってもらってるって事実だけで満足だから」
弥生「……わかった。でも、次やるときまでには…もっと上手くなってるから」
提督「ありがとうな、期待してる」
提督(って、何気なく次回の約束してしまったぞ!また膝枕してもらえるのか!)
弥生「とりあえず、今できるところまでは練習も兼ねてやっておきたいから…反対向いてくれる?」
提督「ああ」ゴロン
弥生「ひゃっ…!?」
提督「あっ…!?す、すまん!」ガバッ
提督(な、何も考えずに振り返ってしまった…反対向くってそういうことじゃないよこの馬鹿!)
弥生「わ、私が反対回るね…」
提督「い、いや俺が動くから座ってて!むしろ座っててください!」
弥生「ねえ…司令官」コリコリ
提督「なんだ?」
弥生「私ね、もっと司令官のいろんな表情を見てみたいって思ってるの」
提督「え…」
提督(それって、俺が以前弥生に思っていたことと同じ…)
弥生「司令官が耳かきしてほしいって言ったとき、嬉しかった。"かっこいいだけ"の司令官は絶対言わないことだから…」コリコリ
提督(かっこいい、か。弥生には…好きな子にはかっこつけたくなる。まだ見せてない顔はたくさんある…)
提督「俺は、そんなにかっこいい奴じゃないよ。情けない中身を見せないように必死に隠してるだけだ」
提督「この耳かきだって、他人に悟られないようにしていた願望のひとつだったんだ。笑えるだろ」
弥生「そんなことない。その、中身を…少しずつでいいから、見せて欲しい。あなたのことを、もっと知りたいから…」
提督(知りたい…俺も、弥生のことを知りたい。そのためには、俺も相応の覚悟は必要だよな)
提督「……わかった。けど、幻滅してがっかりするなよ?」
弥生「ふふ…がっかりしたら言うから元の司令官に戻ってね」コリコリ
提督「い、言うようになったなこいつ…」
… … … … … …
弥生「……今の私にはこれくらいが限界かな。仕上げは自分でやってね。ところどころ残ってるから…」
提督「充分だよ、ありがとうな」
提督(……あれ?今、弥生はずっと喋りながら耳かきしてくれてたんだよな?上達早くね?)
弥生「それで…司令官。耳かきの他に私にしてほしいことは?」
提督「ほ、他にって…?」
弥生「さっき、耳かきは願望のひとつって言ってたから……他にもあるんだよね?」
提督「そ、そんなこと言ったっけ…」
弥生「言った」ズイ
提督「………」
弥生「………」ジー
提督「う…」
提督(弥生に甘えるっていうのはやっぱりまだストッパーがかかるもので…本当にいいのかどうかまだ…)
提督(しかし、膝枕耳かきで特に引かれた様子はなかったし、もっと踏み込んでみてもいいのか…?)
提督「じゃあ…↓2、してほしい」
※弥生にしてほしいこと
今回6レス、最後に安価で終了
お付き合いよろしくお願いします
提督「じゃあ…添い寝、してほしい」
弥生「それって…いっしょにお昼寝する…ってこと?」
提督「まあ、そうなるかな…」
提督(さすがに夜ふたりで寝るのは問題だろうし…昼なら問題ないかというとそうでもないが)
弥生「……うん、いいよ」
提督「っっっっしゃ!」
提督(添い寝!添い寝だぞ!膝枕耳かきに匹敵する最高のシチュエーションじゃあないか!)グッ
弥生(よかった、ものすごく喜んでる…添い寝ってそんなにいいものなのかな?)
弥生「それで、その…この部屋で寝るの?」
提督「え!?」ドキ
提督(待て待て!俺は別にやましいことをするつもりはない、断じてないが、自室でそういうアレはいいのか!?)
提督(まず冷静になって、他に適当な場所があるかどうか考えろ?そう、条件は簡単、寝ることができて誰にも見つかる恐れのない場所)
提督(そもそも寝られる場所ってどこだ?俺の部屋以外だと弥生の部屋にお邪魔するぐらいしかないだろ。それは見つかる可能性があるから却下)
提督(つまり消去法で俺の部屋に大決定!これは仕方ない!他に場所がないんだから仕方ないな!仕方ないことだよ!なあ!)
弥生(百面相しながら何を考えてるんだろう…)
提督「さ、さあ…どうぞ?」
弥生「お、お邪魔します…って言うのも変かもしれないけど…」
提督「い、いえいえ」
ギシッ…
提督(そ、そうだよな…俺の部屋で寝るってことは、同じベッドで寝るってことだよな…まさか弥生を床に寝かせるわけにもいくまいし)ドクンドクン
提督(自分のベッドで恋人と同衾って考えたらすんごい緊張してきた…こんなに心臓が暴れてたら昼寝どころじゃないぞ)ドクンドクン
弥生「……?寝ないの?」
提督「あ、ね、寝る寝る!おやすみ!」ゴロン
弥生「うん…おやすみなさい、司令官」
提督「………」
提督(弥生はあんまりそういうの気にしてないんだろうか…大して動揺してるようには見えなかったし…)
弥生「………」スゥ
弥生(布団から司令官の匂い…まるで、全身を司令官に包まれてるみたい)
弥生(……おかしいな…さっきまで特に意識してなかったのに、急に…胸が…)トクン
弥生(司令官が添い寝したいって言った意味、分かってきたかもしれない…)
弥生(……ドキドキする。自分でもわかるくらい、呼吸が乱れてる。司令官に気付かれないように、深呼吸して整えないと…)
弥生「すぅ…ふぅ…」
提督「……っ!」
提督(弥生の息が耳元で…!)ドキ
提督(はっ…鎮まれ俺の心臓!これ以上暴走したら弥生に鼓動が聞こえてもおかしくない!もう聞こえてるかもしれないけど!)ドクンドクン
提督(弥生は添い寝程度じゃ動揺しないってのに、俺がこんなに緊張して心臓爆発させそうになってるなんて…情けないにもほどがある!)ドクンドクン
弥生(ふぅ…なんとか呼吸は落ち着いてきた。けど、顔が熱い……)カァ
弥生(司令官は、いつも通りなのかな…偉そうに、してほしいことを聞き出した私のほうがドキドキするなんて、ちょっと悔しい…かも)
弥生(今、どんな顔してるんだろう…ふつうに寝てるのかな…)チラッ
提督(そういやさっきの弥生の深い息、どう聞いても寝息だよな…もう寝てしまったのか)
提督(緊張しまくりでもう寝られないし、せめて弥生の寝顔を間近で拝んでおくか…)チラッ
パチッ
提督(……目が)
弥生(……合っちゃった)
提督「ははは…まだ起きてたんだな」
弥生「う、うん…お昼寝って普段しないから…なかなか寝付けなくて」
提督「そ、そうだよなー、でもゆったりゴロゴロしてるだけでも俺は満足だし…弥生が退屈じゃなければだけど」
弥生「わ、私もそれで…いいよ。ゆったりした時間は…好きだから」
提督(し、しかし…一緒に寝て欲しいと頼んでおいて俺が寝てないってのは弥生に失礼かもしれない)
提督(本当に寝るのはもう諦めたが、せめて寝た振りだけでもしておこう…)
弥生(顔、絶対赤くなってたよね…み、見られたかな…電気消してるから見えなかったかな…)
… … … … … …
弥生(ベッドに入ってから、どれくらいの時間が経ったんだろう…ほんの数分のような気もするし、数時間のような気もする)
弥生(……この部屋、時計、どこにあったっけ)キョロキョロ
弥生「あ…」
提督「……すぅ、すぅ」
弥生(司令官…今度はちゃんと眠ってるみたい)
弥生(私の前で、司令官が…無防備に…)
弥生「………」ゴクリ
弥生(今、誰も、見てないん…だよね。何しても、私しか、知らないんだよね)
提督(……?なんだか、視線を感じるような…心なしか空気が張り詰めているような気も…)
弥生「………」ソッ…
ギシッ…
提督(ギシッって…え?弥生、いったい何を…)
弥生「………」ドキドキ
ちゅっ…
提督(……!?)
弥生「こ、これは…いつかのお返し、だからね」ボソッ
提督(いいいいいいいい今のって…!)ドクンドクン
ピピピピピピ…
弥生「っ!?」ビクッ
提督「うおっとお!」カチ
ピッ
提督「よ、よう…おはよう弥生」
弥生「め、目覚まし…かけてたんだ」
提督「ま、まあな…もし俺たちが完璧に眠りこけて夜まで寝過ごしたら、誰かに見つかる可能性が高くなるだろ?」
弥生「そう、だね…」
弥生(あ、危なかった…キスするのがもう少し遅かったら、司令官に見つかってた…)
提督(あ、危なかった…目覚ましが鳴るのがもう少し早かったら、弥生の秘密の行動を目撃してしまっていた)
提督(多分隠しておきたいことだろうし、さっきの出来事は俺の心にしまっておこう…たまに引き出して思い出すだろうけど)
提督「と、とにかくだ!添い寝してくれてありがとう、嬉しかった!」
弥生「う、うん…どういたしまして」
提督「………」
弥生「………」
提督「……あの、もしかして、次のしてほしいことを言えとか?」
弥生「うん。無理にとは言わないけど…まだ、あるんだよね?」
提督「……あるけど」
提督(だんだん、甘えるのに慣れてきて俺の中で箍が外れてきているのを感じる)
提督(超えてはならないラインはあるんだ。それを忘れちゃいけない…のだが)
提督(ちょっと無茶を言っても聞いてくれるんじゃないかって思ってしまう。この傾向はちょっと危険だ…)
弥生「次は、何してほしい?」
提督「……↓2、してほしい」
※弥生にしてほしいこと
セックス(ド直球)
手料理が食べたい
提督「弥生の手料理が食べたい」
弥生「手料理…でも、私…」
提督「難しいものを要求してるんじゃないんだ。無理なく作れるものでいい。なんだったら誰かに協力してもらってもいい」
弥生(無理なく、か…)
提督「食事そのものより、彼女の手料理をごちそうになるって行為には男のロマンが詰まっててな…それを体験してみたい」
弥生「……わかった、がんばる。お腹空かせて待ってて」
提督「ああ、待ってる。ほんとに無理はしなくていいからな」
弥生「わかってる」
弥生(……でも、せっかくやるならしっかりしたものを作りたい)
弥生(それらしく見栄えのいいものを作りたいけど…本当に無理に背伸びして失敗して、変なものを食べさせるわけにはいかないよね)
↓1 弥生が作る料理
※あまりに非常識なものは安価下
※難易度が高い場合、協力者を選考する(安価で決定)可能性あり
弥生(美味しいもの、見栄えがいいもの…)
弥生(……うーん)
弥生「……!そうだ」
弥生(甘くて美味しくて、見た目も綺麗もの…ケーキ。ショートケーキがいい)
弥生(司令官、甘いものは好きなはず。問題は…)
弥生(……私がケーキなんて作ったことないってこと。お菓子作りって難しいらしいし…)
弥生(誰かに手伝ってもらおうかな…えっと…こんなこと頼める人は…)
弥生(↓2にお願いしてみようかな)
※ケーキ作りの協力者(艦娘限定)
ケーキなんて最後に作ったのはいつだったろうか
今回安価はありません。ご了承ください
投下開始します
弥生(明石さんにお願いしてみようかな)
弥生(頼みやすいのは姉妹の誰かだけど、こんなこと頼むのはなんとなく…恥ずかしい)
弥生(明石さんは艤装の整備でお世話になってて、姉妹以外では一番喋れる人だから…というか、他の人とはあまり話したことが…)
弥生(そう考えたら私の交友関係って…)
… … … … … …
―工廠―
弥生「明石さーん…いますかー…?」
明石「はーい!あら、弥生ちゃん。何の御用?」
弥生「あの…実は、明石さんにお願いが…」
明石「艤装の整備?あっ、それとも提督のお使い?秘書艦だもんね~」
弥生「え、えっと…お仕事の話じゃなくて、その、個人的なことで…」
明石「個人的?」
弥生「明石さんは…ケーキ作り、とか…できますか?」
明石「……へえ~、提督のためにショートケーキを」
弥生「はい…司令官にごちそうしてあげたいけど、ひとりじゃ作れないから…お願い、できますか?」
明石「うーん、ケーキかあ…教えてあげられないこともないけど、間宮さんとかもっと上手な人に頼んだほうがいいんじゃないかな」
弥生「そう、かもしれないけど…」
明石「……けど?」
弥生「私、明石さんに、教えて欲しい…」モジモジ
明石「!」キュン
弥生「ダメ、ですか…?」
明石「い、いえいえ、とんでもない!まっかせてください!最高のケーキ作ろう!作りましょう!」ガシッ
弥生「あ、ありがとうございますっ…」パァ
明石(あ…あの仕草の破壊力は46cm三連装砲級…危うく地上で轟沈するところだった)
明石(こんな子が健気に頑張ってくれるなんて、あなたが羨ましく思えてきましたよ、提督ぅ…)
―厨房―
明石「ということで、間宮さんから使用許可いただいたところで始めましょう!」
弥生「よろしくお願いします」ペコ
明石「さてさて、まずはスポンジの生地を作るところから。材料はわかるかな?」
弥生「えっと…卵、砂糖、小麦粉…あと…バター?」
明石「正解!ちょっと補足するなら、小麦粉は薄力粉、バターは無塩バターです。それじゃ、ひとつずつ計量してみよっか」
弥生「はいっ」
明石(さーて、今の内に湯煎の準備っと…)
… … … … … …
明石「よーし…砂糖を加えた卵が良い感じに温められたところで、ハンドミキサーの登場です」
弥生「ミキサー…それで、混ぜるんですね」
明石「そうそう、さあやってみて?」
弥生「はい」
ブイーン…
明石「ちょっと急ぐから混ぜながら聞いてね。次は薄力粉を加えて…」
… … … … … …
明石「……よし、OK!これで生地は完成なので、型に流し込んじゃってください」
弥生「はい」
ドロー…
弥生「甘い香り…美味しそう」クンクン
明石「あはは…食べるのは完成してからね」
明石(ふう~…生地作りはスピード勝負だから、教えながらはちょっと大変だったなあ。うまくいってよかったあ…)
ジジジジジ…
明石「スポンジを焼いている間に、ホイップクリームを作ります」
明石「材料は、この生クリームと砂糖」
弥生「……だけ?」
明石「だけです」
弥生(もっといろんなものが入ってるんだと思ってた…)
明石「氷水でよく冷やしたボウルに入れて…こうやってひたすらかき混ぜる!」カシャカシャ
明石「っと、やることはこれだけだけど、けっこう疲れるのよこれが…」
弥生「これはハンドミキサーは使わないんですか?」
明石「クリームはデリケートだから、機械だとなかなかうまくできないのよ。出来る人は出来るかもしれないけど…」
明石「そんなわけでけっこう大変なんだけど…弥生ちゃん、自分でやりたいよね?」
弥生「はい、できるだけ、自分の力で…やりたいです」
明石(提督のため、だもんね…ここは出しゃばらずに見守っておきましょうか)
明石「じゃあ私がさっき見せたみたいにやってみてね。なんとなーく空気を織り込む感じで」
弥生「はい」カシャカシャ
弥生(確かに、ちょっと疲れそうだけど…そんなに大変なのかな?)カシャカシャ
弥生(大変どころか、こうしてるとまるでお菓子作りのプロみたいで…楽しい…♪)カシャカシャ
弥生「……っ」カシャカシャ
弥生(こ、これ…本当にやり方あってるんだよね…ただ疲れるだけで、全然…)
明石(苦戦してる…そりゃそうよね。私でも疲れるんだから、弥生ちゃんみたいな子には…)
明石(少し固まってきたらすぐなんだけど、それまでが変化に乏しくて辛いのよね)
弥生「………」カシャカシャ
明石「……ちょっと交代しよっか?」
弥生「だいじょうぶ…です、まだ…」カシャカシャ
明石「そう…疲れたら言って。いつでも代わるから」
弥生「ありがとう、ございます…」カシャカシャ
弥生(大丈夫、明石さんが特に指摘しないってことはやりかたはあってるはず…なら、私は全力で向かうだけ)
弥生(司令官のためなら、これくらい…)
明石(確かもうちょっと簡単にできる裏技みたいなのあった気がするんだけど、思い出せない…)
明石(間宮さんなら分かるんだろうな~…ああ、弥生ちゃん、役に立たない先生でごめんなさいぃ…)
弥生「……あっ」カシャカシャ
明石「えっ…?」
明石(さっきまで水みたいだった表面に、混ぜた軌跡が出来始めた…!)
明石「弥生ちゃん、その調子!もうちょっと!」
弥生「は、はいっ…!」カシャカシャ
明石(焼きあがったスポンジを充分に冷ましたら二枚に切り、ホイップクリームとスライスしたイチゴを挟む)
明石(パレットナイフでスポンジ全体にまんべんなくクリームを塗って、絞ったクリームを飾りつけ)
明石(最後は仕上げにイチゴを…)
弥生「……できた」
明石「完成おめでとう!」パチパチ
弥生(本当に…できたんだ)
明石「弥生ちゃん?」
弥生「あっ…!ご、ごめんなさい、ぼーっとしちゃって…作れたのは明石さんのおかげなのに」
明石「私はやり方を教えただけだから。弥生ちゃんが頑張ったからできたのよ?」
弥生(私が、頑張ったから…)ホワ
弥生「……明石さん、ありがとうございました」ペコ
明石「はい、どういたしまして!」ニコ
―提督私室―
弥生「さ、さあ、どうぞ…」
提督「こ、これは…」
提督(まさか、手料理という注文からお菓子…それもケーキが出てくるとは思ってなかった…!)
弥生「あ、あの…どこか、おかしいかな?自分では割と上手にできたつもり…なんだけど」
提督「えっ!?あ、いやいや!あまりに立派なものが出て来たもんだからびっくりしたんだよ。弥生はすごいな」ナデナデ
弥生「そ、そっか…でも、それは明石さんが優しく教えてくれたから…」
提督「へえ、明石が…なるほどな」
提督(明石には後で全力でお礼をしに行こう)
提督「だけど、弥生が頑張ったのは事実だろ?頑張ったことはもっと誇っていいんだぞ」
弥生「……うん」ニコ
提督「……んじゃ、いただきます!」
提督「………」パク
弥生「ど、どう…?」ドキドキ
提督「……美味い。すごく美味しい」
弥生「よかった…」ホッ
提督「………」パク
提督(ふわふわのスポンジ、甘いけど甘すぎないクリーム。しかし、最も重要なポイントは…)モグモグ
提督「うん、最高だ。市販のケーキより美味しい」
弥生「それは…さすがにお世辞が過ぎるよ」
提督「嘘臭く聞こえるかもしれないけど、お世辞じゃないぞ」
弥生「……そう言ってくれる気持ちは嬉しいけど」
提督「まあ待て。確かに品質だけ見れば、店で売ってるケーキのほうが良いものだろうさ。プロの仕事なんだから」
提督「けど、これは弥生ブランドのケーキだからな。俺にとっては他より何倍も美味しく感じられるんだ」
弥生「なにそれ…」クスッ
提督「俺が弥生のこと大好きってことだよ」
弥生「なっ…!?ふ、不意打ちは…ずるいよ」カァ
提督「へへ…弥生を待ってる間に、ちょっと驚かせてやろうと思ってセリフを考えてたんだ」
弥生「もう…司令官の、ばか」
提督「あっ、セリフって言ってもさっき言ったことは本心からだぞ?これ本当に美味しいよ。俺のためにありがとな」
弥生「……うん、どういたしまして」
弥生(知らなかった。自分の作ったものを人にごちそうするのって、ドキドキするけど…こんなに幸せな気分になるんだ…)
提督「――ごちそうさまでした」
弥生「お粗末様でした」
提督「………」
弥生「………」
提督(さっきと同じ空気…俺の望みが一段落したからだろうな。俺が次の望みを言うのを待っているのか)
提督(……しかし、これ以上は…もう…)
提督「弥生。俺、さっき弥生を待ってた間に、もうひとつ考えてたことがあるんだ」
弥生「考えてたこと…?」
提督「俺は、もう望みを言わない。弥生に甘えない」
弥生「えっ…!?」
弥生「も、もしかして…押しつけがましかった?付き合ってくれてただけで、本当は迷惑…だった?」
提督「そういうわけじゃない。むしろ、嬉しかった。大喜びだ。俺が喜ぶことをお願いしてたんだから当然だ」
提督「それに、俺と弥生の立場を対等に見る良い機会だったと思う。今まで俺は弥生には秘書艦としてしか頼ったことがなかったと気付けた」
弥生「なら…」
提督「でも、このまま甘えるのに慣れてしまうと…天秤が逆に傾いてしまう気がするんだ。それじゃ駄目なんだ」
提督「俺のエゴでしかないけど…やっぱり、弥生の前ではかっこつけたいんだ。甘えるだけの俺ではいたくないんだ」
弥生「司令官…」
提督「……ってことを、考えてた。勝手なこと言って悪いとは思うけど…」
弥生「………」
弥生(可愛い司令官も、情けない司令官も好きだけど…今、改めて思った)
弥生(私が一番好きなのは、しっかりと信念を持った…)
弥生「ううん…司令官がそう思ったなら、私はそれでいいよ」
提督「……ありがとう」
弥生「今の司令官、かっこよくて大好きだから」
提督「ちょっ…お、お前それ不意打ち…さっきの仕返しか!?」
弥生「えへへ…」
提督「……まあ、なんだ。かっこつけたこと言ったわけだけど…」
弥生「?」
提督「それでも、いつかどうしても誰かに甘えたくなるときがあるかもしれない…だから、そのときは…」
弥生「……わかった。そのときは…うーんと甘えていいよ」
提督「ありがとう。ははっ…なんだかんだで今のが一番の甘えかもな」
弥生「ふふっ…そうかもね」
提督「そうだ、弥生こそ俺にしてほしいことはないのか?」
弥生「私?私は…もう、司令官にいろんなものをもらってるから。司令官が元気でいてくれたら、それだけで…」
提督「おいおい…弥生があれだけ俺の望みを叶えてくれたんだから、俺にも何かさせてくれよ」
弥生「何かって言われても…あっ、そうだ」
提督「してほしいこと、思いついたか?」
弥生「……今、とっても欲しいものがあるの」
提督「へえ?弥生が物を欲しがるなんて珍しいな。どんなんだ?」
弥生「私が、欲しいのは――」
<君に望むこと> 完
<エピローグ>
提督「ようやく、だな」
弥生「うん、ようやく…」
提督「弥生にコレが欲しいって言われてからどれだけ経ってしまったか…ずいぶん待たせてしまってすまないな」
弥生「ふふ…ちゃんと、約束を果たしてくれた。それで充分、だよ」
提督「……そっか」
弥生「司令官、いつもありがとう」
提督「な、なんだ?急にお礼なんて…」
弥生「今までの感謝の気持ち。なんだか、急に言いたくなって…」
提督「……なら、俺も。いつもありがとう」
弥生「これからも…ずっと、いっしょ…だよね?」
提督「忘れたか?俺が告白したときに言っただろ。いつまでもいっしょだって」
弥生「……そうだったね。うん、いつまでも…いっしょ」
提督「さあ、手を…」
弥生「……はい」スッ
その白銀の輪は、あるべく場所に収まった瞬間まばゆく輝いた
まるでふたりの未来を祝福するかのように――――
【艦これ】提督「安価で弥生にアプローチを試みる」 終
後日談をすべて終えましたので、これで弥生アプローチはおしまいです
最後までお付き合いいただきありがとうございました
そして残念なお知らせですが、アプローチシリーズもこれにて終わりとさせていただきます
熟考の末、多忙につき継続的にSSを書き続けることが困難であると判断しました
次回作をご期待くださっていた皆様には誠に申し訳なく思いますが、何卒ご理解いただきますようお願いします
少し余裕が出来たときには短編なぞ書くかもしれませんので、そのときにはまたよろしくお願いします
HTML化依頼は数日後にします
それまでに頂いたレスにはできるだけ返事をします
あと、これはただの我儘なんですが…最後にひとつ
このシリーズと似たシステム、即ち、ヒロインひとりに絞ったほのぼの恋愛安価もののSSを誰かに書いてほしいというのが今の心境です
こういうのが読みたい。でも殆ど無い。なら自分で書こうと思って書き始めましたが、ついに自給自足すらできなくなりまして…
読者にこんなことを言うのは非常におこがましいと自覚しておりますが、もし書いてみてもいいかなという方がいましたら是非お願いします
おつおつ
今回の弥生編もとても良かった
シリーズ終了とのことでとても残念ですがいつか復活してくれると思って待ってます
ありがとうございました!
乙です
長い間楽しませてもらいました
乙。生クリーム作りは本当大変だよなぁ
シリーズ追ってきてけどみんな可愛かった
弥生は勿論ですが、如月・卯月・フミィも皆可愛かった
とても良いものを読ませて頂けて感謝です
お疲れ様でした!
乙ですって!
そっかー
たぶん艦これじゃないだろうけどいつか書くかも
そんときは>>1に読んでもらえるよう祈っとくよ
乙レスありがとうございます
>>425
振り返ると他と比べてレス数が少なく、掘り下げ不足だったかと心配していたので、その言葉にほっとしました
書きたい欲求はあるので時間さえあれば復活したいとは思っています。時間さえあれば
>>426
こちらこそ長い間お付き合いありがとうございました
私も皆さんのおかげで楽しめました
>>427
生クリーム作りの描写は、私が初めて作ったときのことを思い出しながら書きました。筋肉痛も思い出しました
今までシリーズを追ってくださってありがとうございました
>>428
メインヒロイン以外も可愛らしさを伝えられるよう書きたいと思っていましたので、そう感じていただけて嬉しいです
全員に活躍の場面を作りたかったのですが、如月を便利キャラにしすぎたと反省しています。展開に困ったら毎回頼ってしまいました
>>429
Dankeschon
書き手が増えることは本当に喜ばしいことです。いつかあなたの作品が読めることを祈ります
おまけ
http://i.imgur.com/tyCqgsA.png
文月……
乙です
>>1の書くヒロインは可愛いいからもっと読んでいたかった。
このSSまとめへのコメント
かゆうま