チノ「シャロさんが退学?」 (46)

【ご注意】

「ご注文はうさぎですか?」SSですが、心ぴょんぴょん待たないでください

アニメしか見ていないので原作と矛盾があるかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430740956

ココア「どうしようリゼちゃんチノちゃーん!」」

リゼ「ココア、それは本当なのか?」

ココア「さっき学校で千夜ちゃんがシャロちゃんと電話してるのが聞こえちゃって」

チノ「シャロさんが……となると、やはり経済的な事情で……」

ココア「あれ?でも特待生で学費免除されてるんじゃなかった?」

リゼ「特待生でいるためには一定の成績をキープしてなきゃいけないんだ」

リゼ「あいつバイト掛け持ちしてるから、勉強に集中できなくて成績が下がってるのかもしれない」

ココア「そんな……どうにかならないのかなあ……」

チノ「困りました……」

ココア「そうだ、リゼちゃんってお金持ちだったよね」キラキラーン

リゼ「あのな……家はともかく私自身は金持ちじゃない」

リゼ「それに、シャロ一人のために実家からの援助を求めるのは難しいな」

チノ「シャロさんを特別扱いはできないということですね」

ココア「八方ふさがりだよー」

リゼ「早っ!他の解決法はないのか?」

ココア「勉強を見てあげる!」

チノ「ココアさんは見てもらうほうでしょう……」

ココア「そうだったよー……じゃあリゼちゃん先輩!」

リゼ「いや、わ、私もだな、シャロの勉強を見れるほどじゃないからな……」

ココア「じゃあ、千夜ちゃんと3人で得意分野をカバーしようよ」

リゼ「うーん、何もしないよりは良いかもな……」

チノ「(ココアさんにしては)名案です」

ココア「今なんか引っ掛かったんだけど」

チノ「気のせいです」

ココア「まいっか、じゃあ早速レッツゴー」

リゼ「待てあわてるな」

チノ「二人とも抜けたらお店はどうするんですか」

ココア「はっ……」

チノ「ココアさんは急ぎすぎです。だいたいシャロさんも千夜さんも忙しいでしょう」

ココア「そうだよね、でもどうしようみんな休みの日なんてそうそう……」

チノ「シャロさんと千夜さんに合わせて休みをとってください。その日は私一人でなんとかします」

ココア「ありがとうチノちゃーん!」ダキッ

チノ「これは……シャロさんのためですから」プイッ

千夜「勉強会?」

ココア「うん、リゼちゃんに、シャロちゃんと4人で」

千夜「いいわね。それじゃ私の家でしましょう。シャロちゃんにも伝えておくわ」

ココア「ありがとう千夜ちゃん、美味しいパン焼いていくよー」

千夜「まあ、楽しみだわ」

千夜(でもどうして急に勉強会なんて……来週テストじゃないわよね。まあ楽しそうだからいいけど)

数学は出来るもんな

シャロ「空いてる日?私休んでる暇なんてないんだけど」

千夜「またスケジュール詰め込んでるのね」

千夜「そんなのだめよ、体を壊したら結局学校にも行けなくなっちゃうわ。それじゃ何もならないでしょ」

シャロ「わ、わかったわよ、水曜日は休みとるから!」

シャロ(こういう話になると長いのよね。本当に心配してくれてるのはわかるんだけど……)

千夜「わかってくれてうれしいわ。さっそくココアちゃんに連絡するわね」

ココア「教科書持ったし、筆箱も……うん、完璧。あとはパンが焼きあがるのを待つだけだよ!」

タカヒロ「ココア君、よかったらこれも持っていってくれないか」

ココア「これ、お店のクッキー!こんなにたくさんいいんですか?」

タカヒロ「といっても失敗作なんだ。」

タカヒロ「割れたり型崩れしてしまって喫茶店では出せないが味は問題ないだろう。みんなで食べてくれると私も助かるよ」

ココア「ありがとうございます」

タカヒロ「ぜひ甘兎庵のお嬢さんにもよろしく伝えておいてくれ給え」

ココア「はい!」

ココア「千夜ちゃーん遊びにきたよー」

リゼ「勉強だろ」

ココア「そうだった」

リゼ(先が思いやられるな)

千夜「いらっしゃい、どうぞ上がって。シャロちゃんはもう来てるわよ」

ココア「そうだ千夜ちゃん、パン焼いてきたよ」

千夜「ありがとう、みんなで頂きましょ」

ココア「それとこれは店長さんから」

千夜「あら、名物のクッキーね。うれしいわ、それじゃうちのイチゴももらってくれるかしら」

ココア「イチゴ大好きだよ!ありがとう千夜ちゃん」

千夜「ううん、形が悪くてお店で使えないものだから、みんなで食べてもらえるほうがありがたいのよ」

ココア「そっかあー。このクッキーもそんな感じのだよ」

千夜「まあ、ココアちゃん。ラビットハウスで使えない物をうちに押し付けようとしたの?」ズイッ

ココア「えっ?いやあのその……」

千夜「冗談よ。実は時々こうやって訳あり品を配ったり頂いたりしてるのよ」

ココア「千夜ちゃんの冗談は怖すぎるよ!」

ココア「それじゃ真面目に勉強するよー」

リゼ「シャロ、わからないところがあったら聞いてくれ」

ココア「シャロちゃん、ここはこうだよ」

千夜「シャロちゃん、これの覚え方は……」

シャロ(今日はずいぶん構われてる気がするわね……まさか千夜、あのことをみんなに話しちゃったんじゃ……?)

とりあえずここまで

>>7
教え方はアレな模様だけど、さてどうなるでしょうか

期待

シャロ「今日はとても勉強になったわ」

ココア「本当?よかった」

リゼ「やっぱりココアは教えられるほうだったな」

ココア「はうっ」グサ

シャロ「まあでも、違う見方や考え方に触れることができて私も勉強になったわよ」

千夜「『教うるは学ぶの半ば』いい言葉だわ」

ココア「シャロちゃん、学校やめたりしないよね」

リゼ「おいココア」

ココア「はっ!つい口がすべって」

千夜「シャロちゃんが」

シャロ「学校をやめる?」

ココア「ごめんなさい!実はこの前千夜ちゃんがシャロちゃんと話してるのを聞いちゃって!」

千夜「あの話……聞かれてたのね」

シャロ「だ、だからってなにも学校やめたりしないわよ、あんなことで……」

ココア「あんなこと?」

リゼ「お、おい、話が見えないんだが」

千夜「あら?」

リゼ「まずシャロ、お前学校で何かあったのか」

シャロ「それは……」

千夜「シャロちゃん、やっぱり全部話したほうが良いと思うわ」

シャロ「ここ半月ほどの間に、だんだんと友達が離れていってしまったんです。もう今では完全に孤立してしまって……」

リゼ「そうだったのか……気づかなかった……」

千夜「ココアちゃんにはかなり効きそうね」

ココア「友達がいない?寂しくて死んじゃうよー」

千夜(うさぎさん?)

リゼ「原因ははっきりしてるのか?」

シャロ「それは……私の口からはちょっと……」

リゼ「あっ、すまない。言いにくかったら別にいいんだぞ」

千夜「私から言ってもいいかしら、シャロちゃん」

シャロ「そうね……千夜、お願い……」

千夜「実はね、リゼちゃんと仲良くしているのを妬まれてるみたいなの」

ココア「リゼちゃんモテるもんね、私もリゼちゃん大好きだよー」ダキッ

リゼ「空気読め」ポコッ

ココア「あうっ」

リゼ「そうだったのか、私のせいでシャロに辛い思いをさせるばかりか全然気づいてもやれなくて……」

シャロ「いえ、リゼ先輩は悪くないです!」

千夜「そうよ、リゼちゃんは悪くないわ。シャロちゃんをいじめる子が悪いのよ、私が同じクラスなら片っ端からシメてやるのに!」ギラン

ココア「千夜ちゃん目が危ないっ」

千夜「あら、うふふ、もちろん冗談じゃないわよ」コロッ

ココア「だから千夜ちゃんの冗談は怖すぎ……えっ?」

リゼ(この手の話はたまに聞くこともあるが、まさか自分がその対象になるとは思わなかったな)

用事ができたのでここまでー

>>15-17
レスありがとでーす
ご期待に添えるかわからないけど、完結めざします

リゼ「で、ココア。退学ってどういうことだ?何の話を聞いてたんだ」

ココア「たしかあの時……」

~ 回想 ~

ココア「千夜ちゃん帰ろ……あれ?誰かと電話してる」

千夜「シャロちゃん、こういうときこそ気持ちを強く持って」

ココア(相手はシャロちゃんなんだね。何かあったのかな?)

千夜「ええ。大丈夫みたいね。でも学校を去る際はできるだけみんなにあいさつするの忘れないで」

ココア(ええっシャロちゃん学校やめちゃうのー!?)

千夜「あら、ココアちゃんちょうど良かったわ。帰りましょ」

~~~~~

ココア「……って」

リゼ「学校を去るって言ってたな」

千夜「こんな状況だからって、シャロちゃんが自ら心象を悪くするのはよくないと思ったの」

千夜「だから帰るときにはあいさつを忘れないように、っていう意味で言ったんだけど……」

ココア「まぎらわしいよ!」

リゼ(ココアの早とちりだったか……もっとも、シャロが問題を抱えているということには変わりはない……)

ガサガサ

リゼ「最近シャロから離れていった奴ってのはどいつだ?このへんにいるか?」

シャロ「えーっと……あ、いました。あそこにいる、A子とB子です」

リゼ「では行くぞ。ふふふ、軍人の血が燃えたぎってきたな」

シャロ「イ、イエッサー!」

A子(桐間さん!また天々座先輩にくっついて……)ギリギリ

A子(あれ?)

B子(て、天々座先輩がこちらに!)

リゼ「まあ、あなたたち、シャロのお友達よね?」

A子「あ……はい……」

リゼ「はじめまして、天々座理世です。この子、私の従妹なんだけど人見知りするところがあって心配でつい構いすぎちゃって……」

リゼ「だけど、こんなに優しそうなお友達がいて安心したわ。今後とも私共々よろしくね」

B子(従姉妹?初耳なんですけど!)

A子「は、はいっ、こちらこそよろしくお願いします」

リゼ「そうだわ。よろしければ今度お茶会をいたしましょう、ね。シャロ良いでしょう?」

シャロ「ええ、私はぜひとも」

A子B子「!?」

リゼ「それではご都合の良い日を教えていただけるかしら」

シャロ(さすがはリゼ先輩です!さりげなく有無を言わせずに畳み掛けた!)

A子(どうして)

B子(こうなった)

シャロ(リゼ先輩のドレス……素敵)

リゼ「ようこそ我が家へ、来てくれてうれしいわ。どうぞごゆっくり」ペコリ

リゼ「……早速で申し訳ないのだけど父に呼ばれておりますの。また後ほどお話しましょうね」

シャロ(私のためにこんなにしてくれたリゼ先輩のためにも、私がんばらなきゃ)

A子「桐間さん、一体どういうつもり?」

シャロ「わわ、あ……っと(落ち着け私……リゼ先輩を信じれば怖いものなんてないんだから!)」

シャロ「よかったー、やっと話してくれて」

A子「?」

シャロ「誰からも話しかけてもらえなくなって、どうしようと思ってたのよ」

B子「あんた状況わかってんの?」

A子(調子狂うなあ)

シャロ「よくわからないけど、ほんと今日来てくれてうれしいわ。これからも仲良くしてちょうだいね」

A子「だ、誰があんたなんかと」

B子「そうよ」

B子(ひどい茶番だわ、帰りましょうA子)ヒソヒソ

リゼ「あら、盛り上がっているようですわね」

A子「あわわわ」

B子(一体いつのまに?)

リゼ(驚いてるな。ふふふ、軍人なら気配を消して近づくぐらい朝飯前だ)

リゼ「ありがとう、今日は楽しかったわ。ぜひまたいらしてね」

A子B子「こちらこそ、ありがとうございました。それでは失礼いたします」

リゼ「ええ、お気をつけて」

A子「……私達なんでシカトなんてしてるんだっけ」

B子「そりゃあんな子が天々座先輩にお近づきになって……許せないわよ」

A子「だけど、私達もお近づきになれたしお茶会に誘われたよ」

B子「そりゃそうだけど」

A子「桐間さんってあんな人だったんだ、なんか憎めなくなっちゃったな」

B子(そんなこと元からわかってるわよ……でも……)


次回、いよいよ最終章へ――

ココア「シャロちゃん達、仲直りできるといいね」

リゼ「いきなりは無理だろうな。たとえ心を改めたとしても、シャロと友達づきあいをすれば周りを敵に回すことになる」

ココア「うう……難しい問題だね」

リゼ「だから今回のように私とシャロの連携で周りの敵の数を少しずつでも減らしていく」

チノ「リゼさんが協力するなら難しくはないでしょうね。そもそも当のリゼさんを直接敵に回しては元も子もないですから」

ココア「さっすがリゼちゃん!私も手伝うよ、次のお茶会はいつ?」ワクワク

チノ「ココアさんはお茶会でタカりたいだけですね、わかります」

ココア「……違うよ!」

チノ(間がありました)

ココア「もしリゼちゃんに、私ぐらい社交性があれば……」

リゼ「ふむ……」

~~~~~
シャロ「リゼせんぱーい」

リゼ「わーいシャロちゃんもふもふー」ダキッ

A子「リゼせんぱーい」

リゼ「わーいA子ちゃんもふもふー」ダキッ

B子「リゼせんぱーい」

リゼ「わーいB子ちゃんもふもふー」ダキッ
~~~~~

リゼ「確かに今のような事態にはならなかったかもしれないが……なんかやだな」

ココア「えー」

チノ「しかもココアさんのは社交性というより馴れ馴れしいだけです」

リゼ「それもそうだな」

ココア「ふたりともひどくない?」

チノ「実際年下の女の子と見れば誰にでも抱き付いてますよね、どうかと思います。一歩間違えば事案です」ジャブジャブ

ココア「そこまで?」フキフキ

チノ「せめて抱き付く相手ぐらい選んでください」ジャブジャブ

ココア「それじゃもふもふ分が足りなくなっちゃうよ!」カチャカチャ

チノ(私以外の人に抱き付かなければ良いだけのことなのですが)ボソ

ココア「何か言った?」フキフキ

チノ「なんでもありません」

ココア「えー今すごくうれしい言葉を聞いた気がするんだけど」カチャカチャ

チノ「気のせいです」

ココア「お願い!もう一回言って」

リゼ「そこ騒ぐな、開店するぞ」

ココア「アイアイサーっ!」

----------- おしまい -----------

読了ありがとうございます。

最初の構想はココアの早とちりが判明して脱力END―
というものでしたが千夜の紛らわしい会話をどうするか考えていたら
こうなってしまいました。
そんなわけで後半はかなり強引な展開です。



過去作もよろしくです


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※多忙でエタらせましたがいつか続きを書く所存

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