矢澤ココロ「お姉さまの様子がおかしい」 (34)

ココロ「お姉さま、最近毎晩夜中にどこか行って、どうしたんだろう……」

ココア「アイドルのお仕事とか?」

虎太郎「しごとー?」ハナミズタラー

ココロ「お仕事だったらいいけど悪い人に脅されてるとかだったら……」

ココア「今晩追いかけてみよう!」

虎太郎「おいかけるー」

ココロ「お姉さまには申し訳ないけど、うん、追いかけさせてもらおう」

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にこ「ただいまー」

ココロ「お姉さまにはこのことくれぐれも」シーッ

ココア「分かってるって」

虎太郎「ないしょ」

ココロ「お姉さまおかえりなさい!」

ココア「おかえりお姉ちゃん!」ダキッ

虎太郎「おかえりー」タラー

にこ「みんな今日もいい子にしてた?」ナデナデ

ココロ「う、うん!」ドキッ

ココア「私たちはいつでもいい子だよ! なんたってお姉ちゃんの妹だからね!」

にこ「今ご飯作っちゃうからちょっと待っててねー」トタトタ

ココロ「……」

――――
――


ココロア太郎「zzz」

にこ「流石私の妹弟ね、寝顔がまるで天使」ツンツン

にこ「って、こんなことしてる場合じゃなかった。寝かしつけるのに時間かかっちゃったしあの子もう待ってる、わよね」

にこ「静かに寝ててね、チビちゃん達」ナデナデ

にこ「いってきます」コソコソ

ココロ「…………」

ココロ「ココア、虎太郎」

ココア「起きてるよ」

虎太郎「zzz」

ココロ「虎太郎は寝ちゃってるみたい」ツンツン

虎太郎「んー」ムニャムニャ

ココア「仕方ないから2人で追いかけよう!」オーッ

ココア「しゅっぱーつ!」テクテク

ココロ「お姉さま、ごめんなさい。ココロは悪い子です……」

ココア「……ココロ?」

ココロ「ごめん、今行くね」トテトテ

ココア「でもお姉ちゃんどこ行ったんだろう」

ココロ「うーん、あ!」

ココア「いた!」

ココロ「誰かと一緒、だよね?」

ココア「暗くてよく見えないー」ウーン

ココア「もうちょっと近づいてみよう!」トタトタ

ココロ「ちょ、ちょっとココア!」アセアセ

にこ「――だからチビ達が中々寝なかったんだって!」

真姫「本当に? 私のことがどうでもよかったとかじゃなくて?」

にこ「そんなことあるわけないでしょ!」

真姫「どうだか」カミノケクルクル

にこ「信じられないっていうの?」

真姫「私はどうせにこちゃんにとってその程度の女ってことよね」フンッ

ココア「なんだかもめてるみたいだね」

ココロ「あの赤い髪の人って確か……」

ココア「バックダンサー、じゃなくてμ'sの」

ココア「あ、わかった! お姉ちゃんはダメな仲間の練習を見てあげてたんだ!」

ココロ「流石お姉さま、お優しい……」ジーン

にこ「もしかしてあんた拗ねてるの?」

真姫「そ、そんなわけないでしょ?」アセアセ

にこ「はぁ、あんためんどくさいわね」ハァ

真姫「めんどくさくて悪かったわね!」ムスッ

にこ「ほら、機嫌なおしてー、にっこにっこにーって」ニッコニッコニー

真姫「やらないわよ!」

にこ「もう、わがままね」

真姫「どうせにこちゃんは私のことなんて本当は好きじゃないんでしょ?」

にこ「それだけは断じてない!」

真姫「違うって言うなら証拠を見せなさいよ、証拠!」

にこ「しょ、証拠!?」カアアアアアアアアアア

真姫「出来ないならそういうことよね」フン

にこ「で、できるわよ! 」

にこ「……真姫、目をつむって」

真姫「な、な!? 別にそんなことしろなんて言ってないでしょ!?」カアアアアアアアアアア

にこ「いいから目、つむって」

ココア「目をつむって何するんだろう」

ココロ「赤い髪の人、興奮してるみたいだし心を落ち着かせてるとか?」

ココア「なるほど! ココロだけに」

ココロ「……」ジトー

ココア「な、なにさその目?」

ココロ「変なこと言ってないでお姉さまの様子を見よう」

ココア「……うん」

ココロ「お姉さまが赤い髪の人に顔を近付けていってる」

ココア「あれは何の意味があるんだろう」

ココロ「うーん……」

にこ「真姫」ボソッ

真姫「な、何よ」カアアアアアアアアアアア

にこ「好きよ、愛してる」ボソッ

真姫「い、いいから早くしなさいよ……!」カアアアアアアアアアア

にこ「えー早くするって何をー? にこわかんなーい」

真姫「はぁっ!?」

にこ「真姫は何をしてほしかったの?」ニヤニヤ

真姫「な、何って……!」カアアアアアアアアア

ココロ「お姉さまが赤い髪の人の耳元に近づいて何か言ってたみたい」

ココア「ライブで何があっても心を乱さないための特訓?」

ココロ「もしかしてお姉さまは耳元であの人の恥ずかしい話をしたの?」

ココア「きっとそうだよ!」

にこ「それで、真姫は何を期待してたのかなー?」ニヤニヤ

真姫「……すよ」ボソッ

にこ「何?」

真姫「キスって言ってるのよ! 」

にこ「へぇ、キス。真姫は魚が食べたいんだ」

真姫「ちがうわよ!」

にこ「それじゃあ、どのキス?」

真姫「き、キスっていったら一つしかないでしょ……?」

にこ「えー、にこわかんなーい」

真姫「………」ジトー

にこ「冗談よ冗談。きちんと証拠見せてあげるから」スッ

にこ「唇でいい?」

真姫「他にどこがあるのよ?」カアアアアアアアアア

にこ「いくらでもあるでしょ、ほっぺとかおでことか鼻とか」

真姫「私が見せてほしいのは愛だけよ」カミノケクルクル

にこ「目、つむって」

真姫「今度はちゃんとしなさいよね」

にこ「分かってるわよ。じらすのも楽しいけどえろえろな真姫のために仕方なくじら

すのをやめてあげる」

真姫「だ、誰がえろえろよ!」カアアアアアアアアア

にこ「自分からキスをおねだりするなんてえろえろ以外の何物でもないでしょ?」グイッ

真姫「わ、私はキスがしたいんじゃなくて証拠を見せてほしいだけで……」カアアアアアアアア

にこ「そういうことにしておいてあげる」

真姫「そういうことじゃなくてそうなの!」

ココア「お姉ちゃん赤い人にまた顔を近付けてる」

ココロ「今度はなんの練習なんだろう」

ココア「あんなに顔を近付けて、まるでキスでもするみたい」

にこ「真姫」チュッ

真姫「んっ、にこちゃ、ん……!」

にこ「これで信じてくれた?」スッ

真姫「あっ……」シュン

真姫「まだ、まだ信じられないからもっと!」

にこ「仕方ないわねー、ほんと真姫はえろえろなんだから」チュッ

真姫「えろえろなんかじゃないわよ!」カアアアアアアアアア

ココロ「…………」ウツムキ

ココア「…………」ボーゼン

ココロ「まるでじゃなくて本当のキスだよ!」カアアアアアアアアアア

ココア「な……! 女同士なのに?」カアアアアアアアア

ココロ「お姉さまはあの赤い髪の人と恋人、なのかな?」

ココア「じゃ、じゃあお姉ちゃんの様子がおかしかったのはそのせい……?」

ココロ「多分そうだね」

ココロ「お姉さまもこんなところ見られたくないだろうし、帰ろうか」

ココア「……」チラッ

ココア「……うん」

――――
――


矢澤家

ココア「……ココロ、起きてる?」

ココロ「何? もう寝ないと明日起きられないよ?」

ココア「さっきの赤い人、お姉ちゃんにキスされてすっごく気持ちよさそうだった」

ココロ「そうだね、やっぱり好き同士だからなのかな」

ココア「やっぱりキスって気持ちいいのかな」

ココロ「気になってもする相手がいないよ」

ココア「いるよ」

ココロ「どこに?」

ココア「隣に」

ココロ「……虎太郎?」キョトン

ココア「そっちじゃない!」

ココロ「でもココアの隣には虎太郎しかいないよ?」

ココア「もう一人いるよ」

ココロ「そもそもここにはココアと虎太郎とわたししかいな……」ハッ

ココア「だから、ココロがいるでしょ」

ココロ「ま、待って。す、好きな人同士のキスじゃないと」アセアセ

ココア「ココロは」スッ

ココロ「こ、ココア……?」ドキドキ

ココア「ココロはあたしのこと嫌い?」ドサッ

ココロ「き、嫌いじゃない、けど……」ドキドキ

ココア「あたしは、ココロが好き」ズイッ

ココア「おしとやかで、あたしとは正反対なココロのことが好き」ズズイッ

ココロ「や、やめっ……!」

ココア「ダメ、かな……?」ウルウル

ココロ「……っ!」ドキッ

ココロ「……ココアは、本当にわたしのこと好きなの?」

ココア「うん、姉妹なのに変だってのはわかってる、けど……」

ココア「しっかりしてて、虎太郎とあたしのことをいつも気にかけてくれる」

ココア「双子だけど全然違う、そんなココロのことがいつの間にか気になって、好きになってた」

ココア「だから、あたしはココロとキスがしたい」

ココロ「……よ」

ココア「え?」

ココロ「わたしも、ココアだったらいいよ」カアアアアアアアアアア

ココア「ほ、本当に?」

ココロ「嘘言っても仕方ないでしょ」

ココロ「わたしだって、ココアのいつも元気な所とか憧れてて、憧れが好きに変わってたの!」

ココロ「わたしだってココアのこと好き、だもん」カアアアアアアア

ココア「……目、つむって」

ココロ「うん」ツムリッ

ココア「いい?」

ココロ「……ちょっとだけこわい」

ココア「大丈夫、こわくないよ」ギュッ

ココロ「っ!」

ココア「嫌だった?」

ココロ「ううん、安心する」

ココア「ココロ」チュッ

ココロ「んっ、ココアぁ……」チュッ

ココア「唇が触れてるだけなのに、胸が、全身が熱くなってくる」

ココロ「ココアの唇が熱くて、火傷しそうだよ」チュッ

ココア「ココロのだってすっごく熱い」

ココロ「ココア、ん、ちゅっ」

ココア「もう、ココロそんなにがっつかないでよ」

ココロ「ココアとのキスが気持ちよくて……ごめんなさい」

ココア「謝ることないよ。あたしだってココロとのキスが気持ちよくて我慢できなくなってきてるから」チュッ

ココロ「ココア、ちゅっ……好きぃ」

ココア「あたしだって、んっ、好きだよ」

――――
――


にこ「ただいまー、ってみんな寝てるわよね」コソコソ

にこ「って、あれ? ココアがいない!?」アセアセ

にこ「ココア! ココア!?」キョロキョロ

ココア「ココロ……」ムニャムニャ

ココロ「ココア……」ムニャムニャ

にこ「……なんだ、おんなじ布団で寝てたのね」ハァ

にこ「あんたたち、双子同士、ほんと仲良いわね」ナデナデ

ココア「へへ」ギュッ

ココロ「えへへ」ギュッ

おわり

SIDの純粋に天使な双子ちゃんこころあも可愛くて大好きだけどアニメ版のココロアもそれぞれに個性があって好きです。
虎太郎は将来イケメンになりそう。
双子天使も出たわけだし真姫ちゃん回では尾崎まこちゃん期待ですね。

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