執事「夜食を創ります」 (148)
『コカ・コーラ コカ・コーラ』
妹「夜食の時間ですよ」
男「また甘いものか」
妹「いいじゃないの、別バラ別バラ」
男「別腹の意味分かって言ってるのか?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430449172
妹「今日はゼリーです」
男「また珍しくも無い」
妹「甘いねぇ、甘すぎるねぇ。ゼリーだけに」
男「うぜぇ」
妹「本日のメニューは炭酸ゼリー!」
男「ああ、ダイドーの自販機で飲んだことがある」
妹「あれは半分ジュースだから! 別物だから!」
男「なんでそんなに必死なんだよ」
妹「パクリじゃねえし」
男「はいはい、オリジナルオリジナル」
妹「じゃあ用意しますはコカコーラ500ml」
男「普通のだな」
妹「あとはゼラチン」
男「ゼリーだしな」
妹「お鍋にコーラを入れます。ペットボトルの半分くらい」
男「はいよ」トポポポ
妹「コンロの火をつけて煮ます」
男「炭酸抜けてるぞ?」シュワワワ
妹「いいの。火を止めてゼラチン入れる」
男「混ぜるのな」カシャカシャ
妹「そうしましたら、ゼリーの容器にペットボトルに残ったコーラを入れます。
器の半分くらいまで。500mlなら3つくらいに分けるといい感じ」
男「はいはい」
妹「ガラス容器に入れると綺麗です」
男「そんなもん無いから茶碗だけどな」トポポポ
妹「そしたら、さっき煮たコーラを上から注ぐのです」
男「煮コーラって字面がすげぇ不味そう」
妹「美味しいから! それで、良く混ぜて冷蔵庫へスラムダンク!」
男「普通に入れるぞ」
妹「はい」
1時間後
妹「出来たのがこちらです」
男「作ったのは俺だけどな」
妹「いただきまーす」
男「いただきます」
妹「おおぅ、シュワシュワくるね」
男「なんだこれ、ゼリーなのに炭酸だ。すげぇ」
妹「プルンとした優しいゼリーの食感と、攻撃的なシュワシュワのコラボレーションですよ」
男「舌の上をプチプチと弾ける炭酸がたまらん」
妹「驚いたでしょ」
男「素直に驚いた」
妹「もっと崇め奉ってもいいのよ」
男「そこまでではない」
妹「ちぇー」
『大きなおむすび(ゴーゴーカレー監修カツカレー)』
男 「昼だ。カレーだ。カップメンだ」
男友「よく飽きないな」
男 「コンビニが俺を放してくれないんだ」
男友「モテてるみたいに言ってるけど、格好悪いからな」
男 「そんな馬鹿な」
幼馴染「きたよ」
男 「幼馴染は2組なのでいない」
幼馴染「いるよ! 私ここにいるよ!」
男友 「そもそも2組じゃないしな」
男 「幼馴染? 小さい頃に崖の下に落ちて……」
幼馴染「私、死んでたの!?」
男友 「じゃあ、ここにいるのは誰なんだよ」
幼馴染「君は……僕のことが見えるのかい?」
男友 「ノリノリだな」
男 「そういうわけでノリ繋がりでオニギリだ」
幼馴染「いえー」
男友 「何なんだ、お前ら」
男 「まずは日清カップヌードルカレー味を堪能」ズズズ
男友 「いつものだな」
男 「麺がなくなったら、レンジで温めたオニギリを投入」
男友 「なんだそれ、デカイな」
男 「一部地域限定で売ってる駅ナカのコンビニ限定カツカレーおむすびだ」
男友 「すげぇマニアック」
男 「これをカップに入れて、カツカレー雑炊にする」
男友 「雑炊なのに胃に重そうだな」
男 「カレースープが染みこんだ深みのある味が、カレーラーメンを食べた後でも更に食欲をそそる」ハフハフ
幼馴染「おいしそー」
男 「雑炊で油断してるところに、オニギリの具のカツが飛び込んできてしっかりとした歯ごたえで飽きさせないんだ」モグモグ
男友 「具もでかいな」
男 「そしてゆで卵」
男友 「たまご!?」
男 「ゆで卵を半分に切ったのが入ってる」
幼馴染「うわーいいなー」
男 「やらんぞ」
幼馴染「ううん、貰うのはやめたの」
男友 「そうなんだ」
幼馴染「石井さんにね、卑しい子は嫌われるって言われたから」
男 「たまには良いこと言うな、あの執事」
男友 「家に執事いるんだ」
男 「ろくでなしだけどな」
幼馴染「未だに性別未定だけどね」
男友 「それは本当に執事なのか?」
男 「いつから執事だと錯覚していた?」
幼馴染「まさかとは思いますが、その執事とはあなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか」
男友 「何者なんだ、その執事」
後でまた投下しに来ます
『イナバ ツナとタイカレー(グリーン)』
男 「晩飯だー」
妹 「おー」
幼馴染「ご飯だー」
男 「やっぱり普通にいるのな」
妹 「本日の食材提供者でもあります」
男 「ごちそうさまです」
幼馴染「まあ楽にしたまえ」
妹 「あざっす」
男 「ゴチになります」
男 「今日はカレーだな」
幼馴染「タイカレーだって」
妹 「何か辛そうだね」
男 「日本人向けに調節されてるから、程良い辛さで美味いぞ」
幼馴染「そうなんだ」
男 「買ってきた本人が知らないのか」
妹 「ご飯は炊かないといけないね」
男 「おっと待つんだ。これを使うと良い」
幼馴染「なにこれ、お茶?」
妹 「こ、これは……!」
男 「そう、セブンプレミアム 花香るジャスミンティーだ!」ドヤァ
妹 「出たな、セブンイレブンのまわし者め!」
幼馴染「どうして妹ちゃんは嬉しそうな顔してるの?」
妹 「水戸黄門で印籠が出た時の気分に似てるかな」
幼馴染「なるほど分かんない」
男 「普通にコメを研いで炊飯器にセット」
妹 「分量まで水の代わりにジャスミンティーを入れるです」トポポ
幼馴染「うわぁ、これ本当に大丈夫なの?」
男 「大丈夫だ。あとは普通に炊くだけ」
幼馴染「カレーはどうするの?」
男 「人数分を鍋に空けて温める」
妹 「おぉ、スパイシーな香り」
幼馴染「ご飯炊けたよ」
妹 「うわぁ、ジャスミンティーの匂いがする」
男 「これを器に入れて、上から温めたカレーをかける」
幼馴染「そこは普通のカレーだね」
妹 「いただきまーす」
男 「頂きます」
幼馴染「いただきます」
妹 「おおっ、そんなに辛くないや。むしろココナツミルクがミルキーで優しい感じ」モグモグ
男 「見た目はちょっとごっちゃりしてるから敬遠しがちだが、案外すっきりした味だ」モグモグ
幼馴染「意外に合うのがジャスミンティーのご飯っていうのがビックリなんだけど」モグモグ
妹 「本当にねぇ。ちょっとご飯もパラっとしてる気がする」パクパク
幼馴染「タイカレーだから合うんだね。花の香りが不自然になってないのがすごい」パクパク
男 「最高級のタイ米はジャスミンの香りがするらしい」
幼馴染「へぇ、こんど買ってみよう」モグモグ
男 「人が涙ぐましい努力で品質の差を埋めようとしているというのに」
妹 「再現しようとしてジャスミンティーで炊いたんだ」
男 「これだからセレブは困る」
幼馴染「買ったら持ってくるよ?」
男 「あざっす!」
妹 「ゴチになります!」
『日清食品 チキンラーメン』
幼馴染「やってまいりました夜食の時間です」
妹 「いえー!」
男 「夜中だから静かにな」
妹 「ぃぇー」
男 「前にもやったな、こんなやりとり」
幼馴染「いよいよお披露目する時が来ました、チキンカルボナーラーメン」
妹 「名前ながっ」
男 「語感わるいなぁ」
幼馴染「うっさいわー、作りますよー」
妹 「はーい」
幼馴染「お鍋に豆乳を投入」
妹 「トウニュウだけにね!」
男 「はいはい、火つけるぞ」カチッ
幼馴染「お鍋がクツクツいってきたらチキンラーメンを入れます」
妹 「いれまーす」ポチャッ
男 「お湯だと1分ゆでれば出来上がりだけど、1分じゃ無理そうだな」
幼馴染「適当に解れるまで茹でます」
妹 「ほぐれたよー」
幼馴染「そしたら火を止めて卵をイン!」
妹 「トウニュウだけにね!」
男 「何もかかってないぞ」コンコン カシャ
幼馴染「卵が固まるまでかきまぜて、最後に黒コショウをかければ出来上がり」
妹 「おぉ、カルボナーラっぽい」
男 「カルボナーラ風の何かだな」
幼馴染「いただきます」
妹 「いただきまーす」
男 「頂きます」
妹 「おおぅ、チキンラーメンなのにカルボナーラ!」チュル
男 「豆乳のクリーミーな感じがそれっぽい感じを出してるな」ズズズ
幼馴染「すごく安っぽいのに、何故か美味しいのよね!」チルチル
妹 「黒コショウと卵の組み合わせがチキンラーメンに合うんだねぇ」チュルチュル
幼馴染「牛乳だとイマイチだったんだよね」
男 「濃厚な豆乳だから、ここまでクリームっぽい感じになるのか」
妹 「うーん、チープなのにコクがある」モグモグ
男 「名前の割に意外に美味くて驚いた」
妹 「名前の割には美味しかったね」
幼馴染「名前のことはもういいじゃない」
男 「しかしセレブなのにチキンラーメンを知ってるとは」
幼馴染「セレブじゃねぇし」
妹 「トウニュウだけにね!」
男 「気に入ったのか?」
続きはまた今度
カップヌードルよりもチキンラーメンの方がカロリーが高いことに驚きながら、お休みなさい
『森永乳業 森永の焼プリン 』
妹「夜食を作ったり作らなかったり!」
男「どっちだ」
妹「作ります」
男「おう」
妹「本日のメニューは焼きプリン!」
男「出来合いだな」ペリペリ
妹「ちょいと待ちな坊ちゃん」
男「誰が坊ちゃんか」
妹「コイツを忘れてるぜ」
男「レーズン?」
妹「ラムレーズンですん」
男「製菓売り場にある奴か」
妹「ビン詰でもいいよ」
男「これを入れればいいのか」
妹「イエス! 割とドバァっと行っちゃってくださいな」
男「じゃあ、ドバっと」ドバッ
妹「お兄ちゃん、男らしい!」
男「だろう!」
妹「妙なところだけね」
男「一言余計だな」
妹「入れたら程度に混ぜて食べる」モグモグ
男「食う」モグモグ
妹「このラム酒の香りがたまりませんな!」パァ
男「バニラとラムの組み合わせだから合わないはずが無い」
妹「焼きプリンだから普通のプリンよりも硬くてケーキっぽい感じだしね」ムフー
男「それでいて食べていると身のしっかりしているレーズンの食感が際立つ」モグモグ
妹「ちょっぴりシャレオツな感じですなー」
男「夜のデザートっぽいな」
妹「これで私も大人のオンナですよ」
男「大人の女はプリン食わんだろ」
妹「その偏った大人の女観の根拠は、どこから出てきたの?」
男「見くびるな、そんなもんは無い」
妹「妙なところだけ男らしい」
『チョーヤ さらりとした梅酒』
執事 「前菜を作ります」
幼馴染「えっ!? あれ!?」
執事 「どうしました?」
幼馴染「今日は遊びに行かないんだ」
執事 「たまには家でご飯食べてください」
幼馴染「えーでもー」
執事 「きっと行くと怒られますよ」
幼馴染「どうして?」
執事 「母の日ですから」
幼馴染「なるほど」
執事 「そういうわけで一つ、前菜でも作って奥さまに出してみましょう」
幼馴染「まぁ、たまにはいいかもね」
執事 「用意するのは梅酒とミニトマト」
幼馴染「これだけ?」
執事 「これだけです」
幼馴染「このまま一緒に出せばいいの?」
執事 「ちゃんと料理します。まずは鍋にお湯を沸かしてください」
幼馴染「はいはい」
執事 「沸いたらヘタを取ったミニトマトを入れて皮がズルリと剥けるのを待ちます」
幼馴染「ズルリ頂きましたー」
執事 「火傷しないでくださいよ。ザルにあけて水に晒して皮をむきます」ペリペリ
幼馴染「これは面白いかも」ペリペリ
執事 「むけたら鍋に梅酒を入れまして」トポポポ
幼馴染「温めちゃうんだ」
執事 「アルコールを飛ばします」
幼馴染「割とすぐにアルコール抜けるんだね」スンスン
執事 「抜けたら先ほど皮をむいたトマトを入れて煮ます」
幼馴染「どのくらい?」
執事 「ほんの少し。1~2分で十分です」
幼馴染「出来ました」
執事 「少し冷ましてから器に入れて、冷蔵庫へ入れます」
幼馴染「冷やすんだ」
執事 「晩御飯にはちょうど良くなっているでしょう」
幼馴染「どんな感じになるの?」
執事 「出来あがったものがこちらに」
幼馴染「おぉ、3分クッキング」
執事 「トロりとした梅酒がプチトマトに染み込んで甘酸っぱいですね」モグモグ
幼馴染「おぉー。トマトなのに梅っぽい。甘くて美味しいなぁ」モグモグ
執事 「ちょっとしたフルーツみたいな感じになってますね」
幼馴染「アルコール抜けてるから未成年でも食べられるからいいね」
執事 「ノンアルコールですけど、元は梅酒ですから前菜に丁度いい感じです」
幼馴染「作り置きも効くから毎日ちょっとずつ食べたいなぁ」
執事 「簡単な割に美味しくて女性に受けが良いのでお勧めですよ」
幼馴染「誰に言ってるの?」
執事 「母の日を迎えるであろう、全国の誰かにです」
幼馴染「うーん、これを持って遊びに行きたいけど駄目だろうなぁ」
執事 「奥さまと過ごされた方が、きっと喜ばれますよ」
幼馴染「最近、妙に有能だけど頭でも打ったの?」
執事 「元々不安定だったキャラクターだったのに、忘れかけてるせいでブレてるんです」
幼馴染「このままだったらいいのにね」
今日はここまで。おやすみなさい
くそ…ガチの夜食タイムを狙ってくると分かっていたのに…!
進撃ベン・トー大っ好きですたまに読み返してます乙ですおやすみなさい。
『おやつカンパニー ブタメン(とんこつ)』
男「夜食の時間だ」
妹「やほーい」
男「だがしかし」
妹「だがしかし?」
男「夜中だと少し食べる量が気になってしまうことがある」
妹「え、今さら!?」
男「そんなときは、これだ」
妹「で、でたー」
男「ブタメンだ」
妹「カップメン?」
男「駄菓子屋で売ってる定番商品だぞ」
妹「へぇー、食べたことないや」
男「量も少なめで夜食向きだ」
妹「小さくてカップが可愛いね」
男「食べると意外と満足感がある」
妹「夜食向きなんだね」
男「だがしかし」
妹「だ、だがしかし!」
男「麺だけで具が何も入って無いから、ちょっと物足りない」
妹「本当だ。フタをめくっても麺しか見えない」ペリペリ
男「そこでコイツの出番だ」
妹「おぉっと、小さいサラミだ」
男「おやつカルパスな」
妹「どう違うの?」
男「原材料に牛と豚だけなのがサラミ。鶏も使うとカルパスだ」
妹「へぇー。多分二度と使わない知識だけど勉強になったー」
男「興味無いなら聞くなよ」
妹「そのままいれちゃっていいの?」
男「一応、輪切りにして入れる」スパスパ
妹「はいはい」
男「ミニサイズのカップメンに入れる、ミニサイズのチャーシューみたいだろ」
妹「丁度いい大きさだね」
男「それではお湯を入れて3分待つ」
妹「はい待った! 出来た! 頂きます!」
男「うーん、濃い目のスープがガツンとくる」ズズズ
妹「結構しっかりした味だね」ズズズ
男「しっかりと旨さを堪能したくらいで丁度良く無くなる量なんだ」
妹「ちょっと物足りない、でもお腹は膨れてる絶妙の麺加減!」
妹「おや、これは……」
男「そう、最初にいれたおやつカルパスが、かき混ぜたから沈んでいるのさ」
妹「味が濃い目で、ちょっと味に飽きてきたところで顔を出す肉片が憎い!」
男「濃い目のスープの中でも味わいを失わない濃厚な肉の旨み!」
妹「だがしかし!」
男「そうだ。だがしかし」
妹「本当におやつサイズなのに、悔しいけど少しだけ奥深さを感じてる!」
男「最後にスープを飲む」
妹「うぉおお、しょっぱいけど美味しいぃいいい」ゴクゴク
男「残ったカルパスがスープに混ざって舌の上に転げ落ちてくるのが、また良い」モグモグ
妹「最後の締めって感じがするね」モグモグ
男「だがしかし、俺達はブタメンの本当の恐ろしさを知らない」
妹「もうそれ、言いたいだけだよね」
今日はこれだけ。
>>43
ありがとう。そのうち続き書きます。
ほたるさんの乳いいよね……
『山崎製パン 薄皮クリームパン』
幼馴染「朝だよー朝ごはん食べて学校行くよー」
男 「どこから入り込んできた」
幼馴染「玄関から」
妹 「私がお招きしました」
男 「いきなり来るなよ」
幼馴染「やっぱり迷惑かな」
男 「朝食が足りなくなるだろ」
妹 「気になるのはそこなんだ」
幼馴染「今度から先に言っておくね」
妹 「”通い妻”という言葉を贈りたくなるね」
幼馴染「非正規雇用みたいな響きだね」
男 「雇うつもりもないんだがなぁ」
妹 「内縁の妻でも良いよ」
幼馴染「内定者みたいで良いね」
男 「これからのご活躍をお祈り申し上げます」
幼馴染「永久就職の道は厳しい」
妹 「と言うわけで今日の朝ごはんは甘いものです」
男 「何にひっかけてあるんだ」
幼馴染「分かんない」
妹 「お兄ちゃん達は、ずっとそのままで居ればいいと思うよ」
男 「で、朝飯は何だ」
妹 「じゃん。ヤマザキの薄皮クリームパンです!」
幼馴染「小さくて可愛いね」
男 「はいはい、じゃあ頂きます」
妹 「ちょほいとまちなは」
幼馴染「何語!?」
男 「また焼くのか?」
妹 「いえいえ、こちらでごぜぇます」ガラガラ
男 「冷凍庫に入れてたのか」
幼馴染「凍っちゃってるね」
妹 「これをそのまま頂くのです」
男 「硬くないか?」
妹 「お試しあれ」
男 「どれ……」サクッ
幼馴染「私も」サクッ
妹 「私も頂きます」サクッ
男 「おぉ、確かに凍っているのに硬すぎずに程良い食感だ」モグモグ
幼馴染「元が薄皮だからサクサクした心地良い歯触りになってるね」モグモグ
妹 「中のクリームも凍っているけど粘性を保ったまま冷たくて美味しい」モグモグ
男 「ねっとりとした濃厚なバニラアイスのようになっているな!」
幼馴染「アイスケーキみたいな味!」
妹 「うひひ、凍らせるだけで簡単にできるの良いね。もう一個食べよ」パクッ
幼馴染「あ、私も」
男 「俺も」
幼馴染「あ」
男 「おっと」
妹 「薄皮シリーズは5個入りだからね」
男 「お前食えよ。俺は他の食べるから」
幼馴染「うん、ありがと」
幼馴染「甘くておいしいね」サクサク
男 「朝から甘い物食べちまったな」
妹 「それはこっちの台詞ですよ」
男 「ん? どういう意味だ?」
妹 「いいえ、ごちそうさまでした」
今日はこれだけ。
>>52
いい…
『山崎製パン ランチパック』
妹 「で、パンを一つしか食べていないお兄ちゃんは何を食べるの?」
男 「こんなこともあろうかと買っておいた」
幼馴染「お菓子?」
妹 「ランチパックだー」
男 「しかも朝食にぴったりのハム&マヨネーズ」
妹 「ひゃっほう、お兄ちゃん大好きー!」
男 「久しぶりに聞いたな」
妹 「サービス期間は終ったのさ」
幼馴染「フリーザ様がいる」
男 「ランチパックを袋から取り出したら上にとろけるスライスチーズを乗せる」
妹 「ほうほう」
男 「そうしたらトースターにイン!」
妹 「ティン!」
幼馴染「ところで何なのこれ、サンドウィッチ?」
妹 「うわぁ、サンドイッチのことウィッチって発音してる」
男 「お嬢だからな。ナイフとフォークを出してあげなさい」
幼馴染「お嬢じゃねえし。ナイフで食べないし」
妹 「はい、どうぞ」カチャ
幼馴染「しかもこのフォークって雪見大福についてる奴だし」
男 「文句の多い奴め」
妹 「仕方ないなぁ、コンビニのケーキについてたロンギヌスの槍を使う時がやってくるとは」
幼馴染「使わないってば」
男 「そんなことを言っているうちに焼けたので取り出す」
妹 「はい」
幼馴染「横にいる兄妹が仲良すぎて辛い」
男 「褒めるなよ」
妹 「火傷するぜ」
幼馴染「ほらそう言うところー」プン
男 「ほら焼き立てで熱いからな、気をつけろよ」アチチ
幼馴染「うわーい。いただきます」
妹 「いただきまーす」
男 「ちょろいなぁ」
幼馴染「食パンの外側がパリパリに焼けてるね」ハフハフ
妹 「中のマヨネーズがトロッと溶けてパンに馴染むぅ」ハフハフ
男 「上からねっとりとチーズが垂れてハムに混ざり、チーズのコクが肉のうまみを引き出している」ハフハフ
幼馴染「ホットサンドみたいだね」モグモグ
妹 「チーズの大きさが丁度いいよね、パンに満遍なくチーズが掛かってる」モグモグ
男 「他のランチパックのコロッケとかつぶあんとか、割と何でも合うのが良い」モグモグ
幼馴染「そんなに一杯あるんだ」
男 「そこで取りだしたのはランチパックのツナマヨネーズ!」
妹 「キャー、お兄ちゃん素敵ー!」
幼馴染「朝からどれだけ食べるの?」
男 「光栄に思うがいい! この変身まで見せるのは、貴様らが初めてだ!」
妹 「まだあと変身を一回残してそうな台詞だね!」
幼馴染「フリーザ様あふれすぎ問題」
妹 「これも焼くの?」
男 「これは焼かない」
幼馴染「じゃあどうするの」
男 「プリングルスのサワークリーム&オニオンを使う」
妹 「おぉ、ちょっと高いポテチだ」
幼馴染「食べたこと無いなぁ」
男 「数枚取り出して、パンを折りたたんで間に挟みこんで食べる」パリッ
妹 「ふぉおおおおお、パリっとした食感とツナマヨが凄い合ぅうう!」パリパリ
幼馴染「あ、これ美味しい」パリパリ
男 「フィッシュ&チップスっぽい何かだ」パリパリ
妹 「パンの柔らかいのとパリパリの歯ごたえの中でツナの香りがサワークリームと合わさって、何かそういう料理みたいな感じ」
幼馴染「オニオンの辛味と相性が良いね。ツナマヨにも入ってるからかな」
男 「ちょっとこじゃれてて美味い」
幼馴染「朝から食べ過ぎてお腹痛くなりそう」
妹 「ごちそうさまでした」
男 「締めにはゆずゼリー&ホイップかな」
妹 「あ、私もー」
幼馴染「まだ食べるの!?」
男 「生まれて初めて心の底から震えあがった…
真の恐怖と決定的な挫折に…恐ろしさと絶望に涙すら流した」
幼馴染「変なモノローグいれないで」
今日はここまで。
おやすみなさい
『日清食品 カップヌードルごはん シーフード』
男 「昼飯だ」
男友 「今日もカップメンか」
幼馴染「飽きないねぇ」
男 「甘いな。今日はカップメシだ!」
男友 「一文字違いだ!」
幼馴染「お湯入れるの?」
男 「水を入れて電子レンジだな、給湯室行ってくる」
男友 「行ってらっしゃい」
幼馴染「カップメンのパッケージだったけどね」
男友 「丸くなくて四角い箱だったな」
男 「ただいま」
幼馴染「おかえり」
男友 「シーフードヌードルの匂いだな」
男 「味付けは似たようなもんだ」
幼馴染「へー」
男 「電子レンジで熱されてクツクツと熱を持ったご飯に、これを入れる」
幼馴染「棒?」
男友 「裂けるチーズか!」
男 「そう。しかもホタテ味だ」
幼馴染「そんなのがあるんだ」
男友 「まさか、そんな……」
男 「分かっているようだな、これを混ぜるとどうなるか」
男友 「お前、シーフードリゾットにしようというのか……」
男 「そうだ! レンジ調理の余熱を利用して、このやたらと伸びるチーズを入れてやるのさ!」ペリペリ
幼馴染「あ、裂いてから入れるんだね」
男友 「そんなの絶対に美味いだろぉおお!」
男 「超うまい」ペリペリ
幼馴染「おいしそー」
男 「チーズを良く混ぜたら、頂きます」ハフハフ
男友 「明日、俺もやろう」
幼馴染「私も買ってくる」
男 「おぉ、シャキシャキとしたキャベツにプチッとした食感のコーンが堪らん。
炊き立てのようなアツアツのご飯に海鮮の旨みが凝縮されている!」ハフハフ
男友 「やっぱり今くれ! 一口!」
幼馴染「我慢してたのに! 私も欲しい!」
男 「仕方ない。一口だけだぞ」ニヤニヤ
幼馴染「やたー! 薄切りだけどタコがちゃんと入ってるんだ!
シーフードの香りとチーズのまろやかさが凄くよく混ざるね!」ハフハフ
男友 「しっかり海鮮してる中でカニカマなのが愛嬌だが、うにょんと伸びるチーズが美味い!」ハフハフ
男 「旨かろう、カップメンを食べた後のスープにご飯を入れたのとはちょっと違う、しっかり炊いた風のご飯だ」モグモグ
男友 「シーフードヌードル食べたくなってきた」クッ
幼馴染「匂いが凄いね、自己主張の塊みたいに広がってる」スンスン
男 「美味かった」フー
男友 「ちくしょう覚えてろよ、明日は一口くださいって言わせてやる」
幼馴染「あーん、なら食べさせてあげるって言ってやる」
男 「せいぜい吼えるが良いさ」
幼馴染「口移しなら食べさせてあげるって言ってやる」
男 「そこまでにしておけよ石井」
今日はここまで。おやすみなさい。
男 「はいはい、晩飯だよ」
妹 「イヤッホゥ! お兄ちゃん大好き!」
幼馴染「わ、私も!」
男 「よし家に来て妹をファックしていいぞ」
妹 「セルフで!?」
幼馴染「お兄さんをください」
男 「却下だ」
男 「今日は焼きそばだ」
妹 「ザ・ジャパニーズテイスト! 日本の味!」
幼馴染「焼きそばパンの具だけ食べるの?」
男 「え?」
妹 「え?」
幼馴染「え?」
男 「お前、焼きそばはパンの具だと思ってるのか」
妹 「あんパンのアンみたいな位置づけなの?」
幼馴染「そ、そんなわけないし! 焼きそばだけで食べるし!」
男 「だよな、流石にな」
妹 「だよねー流石にねー」
幼馴染「あ、あるわけないじゃん、私よく焼きそば作るし」
男 「作り方は?」
幼馴染「え?」
男 「焼きそばの作り方は?」
幼馴染「こう、お蕎麦を茹でて……」
妹 「はいダウトー!」
男 「金持ちが庶民ぶってんじゃねぇぞ!」
妹 「”すべてがFになる”に出てくる金持ちのヒロインみたいな人だー」
幼馴染「そんなヒロインが出てくるの?」
妹 「焼きそばって何? って言ってた」
男 「お前はそのレベルだ」
幼馴染「えへへ、そんなぁヒロインだなんて……うへへへ」
男 「それ以下だな」
妹 「だね」
男 「気を取り直して、今日の晩飯はこれだ。
カップ焼きそばの雄、日清U.F.O 塩カルビ味」
妹 「カップメンかぁ」
幼馴染「塩カルビ? 焼きそばが?」
男 「夏の夜店を思わせるソースも美味いが、最近は蒸し暑いのでさっぱりとした塩味です」
妹 「お湯沸いたよー」
男 「線まで入れる」
妹 「アイサー」
幼馴染「これは円盤型だからUFOなの?」
男 「違う、ちゃんと区切るんだ。U.F.O!」
妹 「旨い! 太い! 大きい!」
幼馴染「あまおうみたいだね」
男 「あまおう……?」
妹 「征服王的な……?」
幼馴染「苺だけど……そういう品種の」
男 「あぁ! 苺ね、知ってる知ってる!」
妹 「食べたこと無いけどね!」
男 「高いんだよ、あれ800円超えるし」
幼馴染「あまい、まるい、おおきい、うまい。であまおうなんだって」
妹 「そうなんだー」
男 「庶民には縁のない知識ですなぁ」
妹 「ジャパニーズ・ブルジョワジー!」
男 「で、3分経ったらお湯捨てる」
妹 「アイサー」
男 「液体ソースとスパイスを混ぜる」
幼馴染「むぅわぁーかせて!」
男 「レモンをかける」
幼馴染「レモン?」
男 「四分の一くらいに切ったのを絞る」
妹 「レモン汁プシャーしました!」
男 「では頂きます」
妹 「頂きまーす」
幼馴染「いただきます」
妹 「おぅ、すっぷぁーい!」
幼馴染「確かに塩カルビ!」
男 「焼き肉っぽいだろう」
妹 「あら引きコショウと唐辛子の辛味がキくね!」
幼馴染「炭火焼の豚肉とニンイクの風味が香ばしいよ!」
男 「シャキシャキのキャベツも食感が良い」
妹 「カルビの肉は全然はいってないけどカルビ風味は癖になるね!」
幼馴染「レモンの酸味でさらにサッパリ感がアップ!」
男 「ネギの香りもたまらん」
妹 「これは夏のお味ですなぁ」
幼馴染「お腹いっぱい!」
男 「相変わらず少食だな」
妹 「大きくならないよ」
幼馴染「……胸が?」
妹 「背がっ」
幼馴染「確かに伸びなさそう」
男 「セガに謝れ」
今日はここまで。
おやすみなさい
『日清食品 トマトカレーメシ』
男 「昼飯だ」
男友 「待ってました」
幼馴染「リベンジタイム!」
男 「何の話だ?」
男友 「昨日のことを忘れたとは」
幼馴染「言わせない!」
男 「忘れた」
男友 「ひどっ」
幼馴染「私のことは遊びだったのね!?」
男 「ほらメシくうぞ」
男友 「はいはい」
幼馴染「はーい」
男友 「今日は俺もシーフード!」
幼馴染「私もシーフード!」
男友 「まったく同じだと面白くないから、チーズをホタテじゃなくてガーリック味にしてみた」
幼馴染「私はとうがらし味!」
男 「おぉ、旨そうだな」
男友 「歯噛みして見ているが良い」フフン
幼馴染「一口ならあげてもいいけど?」フフ-ン
男 「いや、俺は自分の食べるし」
男友 「お前、それはなんだよ」
幼馴染「赤い……」
男 「トマトカレーメシだ」
幼馴染「マジでびっくりなんだけど」
男 「普通は水入れてレンチンだけど、トマトジュースを入れてチンする」
男友 「たまげたぁ」
男 「ほらほらどうだぁ、美味そうだろう」
幼馴染「くぅっ……一口貰いたくなる」
男友 「ガーリックと、少し交換しないか」
男 「どうしてもと言うなら仕方ないなぁ」
幼馴染「悔しい、でも(美味しさを)感じちゃう!」
男友 「グッとくる酸味の後に結構辛めの衝撃がくるなっ」
幼馴染「トマトだからハヤシライスっぽい感じかと思ったら、断然カレーだね!」
男友 「意外と辛いのに、トマトの爽やかさが後を引かせて食べやすいんだ」
男 「意外に具沢山でナスなんかがゴロっと入ってて食べごたえもある」
男友 「先に自分の方を食べておけばよかった。カレーの後だとガーリックもインパクトが弱い」
幼馴染「唐辛子のチーズもカレーの後じゃ、あんまり分からないや」
男 「そして俺はお前らのシーフードを堪能したあとでカレーを食べるって寸法さ」
男友 「最低! あなた最低よ!」
幼馴染「私のことなんて遊びだったのね!」
男 「騙される奴が馬鹿なのだ」
男友 「くそぅ、明日同じことをやってやる」
幼馴染「また違うことをやり返される気がするなぁ」
男 「ジャスティス!」
『セブンプレミアム 親子丼の具』
男「晩飯だ」
妹「やっほぅ!」
男「幼馴染は執事が迎えにきたので今日はいません」
妹「やっほぅ!」
男「……お前ら仲良いんだよな?」
妹「マブダチって奴っすよ」
男「今日は優良冷凍食品のセブンイレブンさんから」
妹「お得意のが来ました!」
男「親子丼の具だ」
妹「具?」
男「具だけな」
妹「なんという虐待」
男「これをとりあえずレンチンする」
妹「ティン!」
男「その間にもう一つを準備」
妹「あるじゃないですかー」
男「同じくセブンイレブンから五目チャーハン」
妹「チャハーン!」
男「具が温まったら入れ替わりにチャーハンを入れる」
妹「もういっかいティン!」
男「親子丼の具はすげぇ熱いから、ちょっと置いておく」
妹「はいはーい」
男「チャーハンも温まったら、どんぶりに入れて」アチチ
妹「ホクホクですなぁ」
男「上から親子丼の具をドーン!」バシャー
妹「ええぇぇぇぇええええっ」
男「親子チャーハンの出来あがり」
妹「それは無い」
男「いいから食えよ」
妹「食べ物を粗末にするお兄ちゃんなんて見たく無かったよ……」
男「頂きます」
妹「いただきます」パク
男「セブンイレブンの親子丼は冷凍食品なのに卵がふわふわだな」
妹「うん、親子丼の具は単品でも美味しいんだけど、チャーハンに乗せると……」パクパク
男「乗せると?」
妹「パラパラのご飯に絡む親子丼の具が、あんかけチャーハンみたいで美味しい!」
男「だろう?」
妹「己の無知を棚に上げて、数々のご無礼、誠に失礼いたしました!」
男「どこの武将だ」
妹「うわっ、チャーハンうまー。とろっとろした親子丼が絶妙だねぇ」
男「ごろっとデカい鶏肉も柔らかくてなぁ」
妹「ダシっぽい感じの汁がチャーハンの美味しさを引きだしてるねっ」
男「これで合わせて一人前300円」
妹「おっかいどくぅ!」
男「さぁ、君も今すぐお近くのセブンイレブンに!」
妹「誰に言ってるの?」
男「四国以外の皆さんだ」
男「そうだろう」
妹「名前を言えないあの人は、何か用事だったの?」
男「ヴォルデモート卿みたいに呼ぶなよ」
妹「おじぎをするのだお兄ちゃんよ」
男「家の手伝いのようなことを言ってたな」
妹「家って、お弁当屋さん? 忙しいのかな」
男「そうなのかもしれんな」
妹「ずっと忙しければいいのにね」
男「仲良いんだよな?」
妹「俺らマブっすよ」
今日はここまでおやすみなさい。
『S&B 俺たちのおかずラー油』
男 「さっき電話があって父さんが帰ってくるらしい」
妹 「本当に? やったー!」
幼馴染「じゃ、じゃあ私帰るね」
男 「自分から帰ろうとするなんて珍しいな」
幼馴染「だって、久しぶりの親子の時間だし」
男 「別に気にすんなよ」
幼馴染「本当にいいの?」
妹 「うひひ、お兄ちゃんお父さんと会うの久しぶりで恥ずかしいから、誰かいた方がいいんだよね」
男 「はあ!? ちげーし!」
妹 「お兄ちゃん、シャルドネだから」
幼馴染「ぶどう?」
妹 「あ、違った。あれだ。キテレツ?」
男 「誰がツンデレだ」
幼馴染「今ので分かるんだ」
男 「父さん、何ヶ月かこっちにいるらしいから別に気にするなよ」
妹 「やったー! お父さんに会っていきなよー!」
幼馴染「え、いいのかな」
執事 「そういうことなら、お言葉に甘えるべきじゃないでしょうか」
男 「いたのか」
妹 「ずっといたよ?」
幼馴染「ずっと一緒だったよ?」
男 「存在感ないな」
執事 「執事ですから」
男 「関係あるのか」
ピンポーン
妹 「お父さんかも!」
男 「いきなり開けるなよ、インターフォンで確認しとけ」
妹 「はいはい」ガチャ
? 「ただいまー父さんだよー」
妹 「本当のお父さんならお土産を持ってるはずだよ!」
? 「お土産沢山買ったぞー! ……全部、空港に忘れてきたけど」
男 「本物だ」
妹 「お父さんだー!」
幼馴染「それでいいんだ」
男 「彼女じゃねえし!」
幼馴染「嫌ですわぁ、お父様ったらぁ」ウフフフフ
妹 「まだ彼女じゃないんだって」
男 「そんなこと言ってねー。急に帰って来んなって言ってんだよ」
妹 「急に帰って来られると晩御飯の準備とか出来ないじゃないかと言ってます」
男 「はあ!? ちげぇし! 買い物行ってくるし! 別に親父の為じゃないし!」
幼馴染「なるほどツンデレだ」
父 「それで、そちらの方は?」
妹 「あ、この人は執事の石井さんで……石井さん?」
執事 「……ちょーかっこいい」ポー
父 「あの、何か?」
執事 「へ、いや、あの。お嬢様の執事の石井です! 設定年齢20歳、彼氏募集中です!」
妹 「20歳だったんだ」
男 「女だったのか」
幼馴染「へーそうだったんだ」
父 「いつも子供がお世話になってます」
執事 「いえ、そんな。お世話だなんて」
男 「むしろ俺が世話してるけどな」
妹 「ねー」
執事 「さぁて! いつもみたいに晩御飯作りますよ! いつもみたいに!」
幼馴染「いつもって言うか、一回も……」
執事 「お・嬢・様」ニッコリ
幼馴染「はい」
執事 「いつも通り」リピートアフターミー
幼馴染「いつもどおり」
執事 「晩御飯」
幼馴染「ばんごはん」
執事 「作ります」
幼馴染「作ってください」
男 「作るのは良いけど、大したものは残ってないぞ」
執事 「そこは腕の見せ所ですよ、えーと、もやし使いますね」
妹 「もやし一袋でーす」
執事 「おなべにお湯を沸かして、沸騰したらもやしを入れます」
妹 「30秒くらい茹でます」
執事 「茹でたらザルに開けてボウルに入れます」
妹 「熱いので火傷に気をつけてください」
男 「何してんの?」
妹 「アシスタント」
執事 「モヤシの上からおかずラー油をフリフリと振りかけまして、良く混ぜます」
妹 「量はお好みの辛さで調節してくださーい」
執事 「はい、おつまみラー油モヤシ出来あがり」
幼馴染「うわぁ、簡単だね」
執事 「これがビールに合うんです。ささっ、どうぞ」
父 「なぜ子供だけの家にビールがあるのか疑問は残るけど頂きます」
男 「そこの執事が持ち込んで冷やしてたんだ」
妹 「たまにお風呂も入って行くからね」
幼馴染「我が物顔だね」
執事 「お嬢様そんな、まるで家族みたいだなんて」
幼馴染「言ってないよ」
父 「もやしがシャキシャキで歯ごたえが良いなぁ」シャキシャキ
男 「茹で時間が短いからだな」シャキシャキ
妹 「おおぅ、ラー油の辛味がブワっとくるね!」シャキシャキ
男 「ラーメン屋に置いてあるもやしに似てるな」
妹 「そう言われると、博多ラーメンの店に置いてあるねっ」
父 「うーん、ビールが進む」グビ
『日清 中華街のから揚げ粉 香味しょうゆ味』
執事 「さて、もやしを食べている間にゴボウを切ります」
幼馴染「食べやすい長さで、縦にも半分に切ります」
執事 「切ったら水に晒してアクを抜きます」
幼馴染「10分くらいね」
男 「何してるんだ」
幼馴染「アシスタント」
執事 「水気を切ったら、水に溶いておいた中華街の唐翌揚げ粉を絡めます」
幼馴染「よく揉みこんでね」
執事 「これを揚げれば、ゴボウの唐翌揚げの完成」
男 「ゴボウなのに、旨そうな匂いだな」
執事 「味付けは唐翌揚げですから。どうぞ」
父 「ゴボウがホクホクで旨いなぁ」ホクホク
男 「唐翌揚げの味付けだから、ついつい後引く美味さだ」
幼馴染「素朴な味だね」
妹 「でも唐翌揚げ味で美味しー!」
『菓道 わさびのり太郎』
父 「いやぁ、家に人がたくさんいると楽しいなぁ」
男 「父さん酔ってるな」
妹 「久しぶりだからねぇ」
父 「まるで夢のようだなぁ」
妹 「夢じゃないよ、あれもこれも」
執事 「祝福が欲しいです」
男 「悲しみを知り一人で泣きましょう」
執事 「そして取り出す稲荷ずし」
妹 「ハイッ☆」
父 「みんな仲が良いなぁ」
男 「しまった、釣られた」
妹 「クマー!」
執事 「私が晩御飯用に持ってきた稲荷ずしです」
男 「自由だな」
執事 「そして、使うのはわさびのり太郎」
妹 「家にあった駄菓子だね」
執事 「これを細かく刻みまして、パラパラと稲荷ずしに乗せます」
幼馴染「ツーンとくるね」
執事 「わさびのり稲荷です」
父 「おおっ、ツンとくるワサビが意外に強烈だ」モグモグ
男 「そして酢飯とワサビだから合わないわけがない」ムシャムシャ
妹 「ワサビ稲荷うまー」モグモグ
幼馴染「からーい!」
執事 「お粗末様でした」
父 「いや、ごちそうさまでした」
男 「料理できたんだな」
幼馴染「石井さんは料理上手だよー」
執事 「やれば出来る子なんです」
妹 「なんという怠慢」
父 「美人で料理も上手ければ彼氏もすぐにできますよ」ハハハ
執事 「すぐに出来ると言うか、なって欲しいと言うか……」チラッチラッ
妹 「枯れ専ってやつだー」
男 「父さん、鈍感を通り越して仙人の域だからなぁ」
執事 「お義母さんと呼んでもいいんですよ」
男 「そうなったらな」
父 「皆、仲が良いなぁ」ハハハ
妹 「先は長そうだねー」
執事 「大丈夫です。私、ヤれば出来る子ですから」
男 「おい待て、何をする気だ」
幼馴染「え、どういう意味?」
妹 「ゲスーい!」
執事 「さて元気の出る夜食でもいかがですか」
父 「せっかくだから貰おうかな」
執事 「では、卵づくし丼を」
妹 「何か美味しそうなネーミング」
男 「お前も見習えよ」
幼馴染「えー、私もいいセンスしてると思うけどなぁ」
執事 「夜食を創ります」
(おわり)
私を倒しても、いずれ第二第三の私が必ず現れるであろう・・・
再び相見えようぞ、さらばだ。おやすみなさい
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