モバP「聖來の誕生日を祝いたい」 (14)

P「どうすればいい?」

聖來「……それ、私に聞いちゃうの?当日に?」

P「色んなところで意見を聞いたんだけど、いまいちピンと来なかったんだ」

聖來「ちゃんと考えてくれてたんだ。ちょっと嬉しい、かな」

P「みんなワンとか、ハッハッしか言ってくれなくてなあ」

聖來「待って」

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聖來「誰に聞いたの?」

P「わんこさん、ハナコ、アッキーさん……」

聖來「だと思った。なんで、犬に意見を聞いたの?」

P「そりゃあ、聖來の事を一番知ってるのは誰かって考えたら。わんこさんに聞くのがいいと思ってな」

聖來「そう。…で、前にも聞いたと思うけどわんこのことなんでさん付けで呼ぶの?」

P「わんこさんの歳は人間に換算すると30前後だろ?年上には敬意を払うのは当たり前だ」

聖來「なるほど。……なるほど?」

P「とりあえずプレゼントだけ先に渡しちゃうか。スマホ貸してくれ」

聖來「プレゼントあるんだ、それだけで嬉しいよ。スマホ渡せばいいんだね、はい」

P「喜ぶのはプレゼントを見てからにして欲しいな。これをこうして…はい」

聖來「何したの?これは…動画?誰かの部屋みたいだけど」

P「俺の部屋の現在の様子だ」

聖來「アッハイ、ステキナプレゼントアリガトー」

P「まだ説明終わってないだろ。話は最後まで聞いてくれ」

聖來「うん…」

P「仕事で地方へ行ったときわんこさんに会えなくて寂しいって言ってただろ。そういう時に使うんだ」

聖來「あー、ペット用の防犯カメラね」

P「通話も出来るから話すことだって可能だ」

聖來「へえ、凄いね。で、なんでPさんの部屋に設置したの?」

P「テストを兼ねてな。使えないものを贈っても仕方ないだろ?」

聖來「うん?…うん。うん?」

P「これは後日贈るとして、もう一つプレゼントがあるんだ」

聖來「どうしてだろう、凄く心配」

P「入ってきてくれ」

ガチャ

聖來「晶葉ちゃん?その横の電話ボックスみたいなのは?」

晶葉「これはだな……」

P「晶葉には凄い機械を開発してもらったんだ」

晶葉「助手よ、本当にやるのか?」

P「頼んだ通りにやってくれ」

晶葉「……善処する…」

聖來「何が始まるの?」

P「聖來、わんこさんと話したいとは思わないか?」

聖來「え?まあ、会話できたら楽しそうだけど」

P「だろ?そこで、我がプロダクションの天才・池袋晶葉にある装置を作成してもらった」

聖來「あ、バウリンガルみたいな?」

P「チッチッチッ、そんな子供だましじゃないぜ。今回晶葉に作ってもらったのはなんと!」

晶葉「ペットを人間の姿に変化させる装置だー(棒)」

聖來「わー…。」

P「さあ、わんこさんをこちらに」

聖來「今日は連れて来てないよ」

P「」

晶葉「どうするんだ、これ」

P「……そうだ、遠くにいるペットも転送して人間にできるんだよな!な!」

晶葉「え?ああ。多分」

聖來「多分って言っちゃたよ」

P「さあ、早速やろう」ガチャ

聖來「え、Pさん中に入るの?」

晶葉「えーっと……」

P「中で操作しなきゃいけないからな」バタン

晶葉「だそうだ」

聖來「晶葉ちゃん付き合わせちゃってごめんね。Pさんオチ分かったからもうやめていいよ」

晶葉「まあ最後まで見ても損はないし、付き合ってやろう」

聖來「晶葉ちゃん、大人だね」

P『よーし準備完了だ』

ガチャッ!!

P「わん」

聖來「えーっと……」

晶葉「成功だ、見た目は人間でもその中身はわんこだ(棒)」

聖來「幾つか聞いていい?」

P「わん」

聖來「会話するための装置で人間になったのにわんって言ったら意味ないよね?」

晶葉「確かに」

P「あっ」

聖來「見慣れてるからいいけど全裸になる必要は無いよね」

P「犬が人間になった時に服を着ていたらおかしいだろ?」

聖來「そのリアリティは要らないかな。あと、言葉喋れるなら最初から喋ればよかったのに」

P「あ、わんわん」

聖來「楽しかったからもうやめていいよ。あと、服着て」

P「楽しんでくれたならやったかいが有った」

聖來「はあ……晶葉ちゃん、付き合わせちゃってごめんね」

晶葉「いや、聖來の誕生日の余興代わりだったんだが、こっちこそ謝りたいくらいだ。そういえば誕生日おめでとう」

聖來「ありがとう。今日一番うれしいよ」

晶葉「じゃあ私はお先に、二人ともまた明日」

聖來「じゃあね」

P「気を付けて帰れよー」

バタン

P「そうだ、防犯カメラは明日持ってくるからな」

聖來「あーそう言えばすっかり忘れてた。今はPさんの部屋の定点観測カメラだけど」

聖來「……ん?、カメラに誰か映った。もしかして泥棒?」

P「あー、これは美優さんだよ。俺の家の方が事務所に近いから平日はこっちで過ごしてるんだ」

聖來「色々とおかしいね」

P「最初こそ戸惑ったけど慣れたもんだ、家賃も一部持ってくれるし」

聖來「美優さんちゃんと家賃払ってるのね」

P「そこら辺はしっかりしておかないと。そうだ、セイラも住めばもっと安くなるな」

聖來「えっ!?いいの?」

P「ペットも飼えるしわんこさんも連れて来ていいよ…あ、でも流石に狭いか。ペットなら二匹でもイケるけど」

聖來「ちょっとまってて!」

P「ん?さっきの装置に入ってどうしたんだ?」

――――P宅

美優(家族が増えるのね……楽しみ)

TV『先ほど、都内を全裸で歩いてる男女がわいせつ物陳列罪で現行犯逮捕されました』

美優(そう言えば、今日は聖來さんの誕生日だったけれどプレゼント用意し忘れちゃった……)

TV『男女は“わんこさん”を名乗り意味不明の言動を繰り返していることから、警察は身元の確認と精神鑑定を急いでいます』

美優(犬が好きだし、私が首輪をつけてわんこちゃんの代わりになれば、喜んでくれるかしら)

TV『続いてのニュースです……』

美優(頑張らないと…!)

聖來誕生日おめでとー
ダンスとわんこにおいてデレマス内で右に出る者のいない23歳!カワイイよ!

チーム対抗トークバトルショー 開催中
上位報酬[ワンデイマイウェイ]水木聖來

ランナーさん頑張ってー

くそう、コピペミスしてる。
>>9>>10の間にコレを

聖來「わんわん、わんこだわん。Pさんの家に住みたいわん!」

P「」

聖來「ゴメン、忘れて…///」フクキテクル…

ピッ

P「美優さん、家族が増えるよー」

美優『Pさんの声?この機械からだったような……ええっと、はい。今夜はパーティですね』

P「俺達の家に帰るぞ、セイラ…いや、わんこさん」

聖來「わんわん!」

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