黒井「ウィ」春香「ヴぁい！」

神奈川某所　洋菓子店

黒井「ふむ、なんとか人気メニューは残っていたようだな」

黒井「いつもはすぐ売り切れてしまうからな…」

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？？？「え？売り切れなんですか？」

？？？「うぅ…せっかく電車で１時間半もかけてきたのに…」

黒井(……)

？？？「はぁ…残念だったなぁ…」

黒井「そこのレディ」

？？？「はい？」

黒井「迷惑じゃなければですが、これをどうぞ」

？？？「え？そんな悪いですよ！ってあれ？」

黒井「なにか？」

？？？「９６１プロの黒井社長！？」

黒井「おや、ばれてしまいましたか」

？？？「いやいや！私ですよ！変装してますけど！」

黒井「？？」

？？？「７６５プロの天海春香ですよ！」

黒井「なに！？」

春香「えへへ」

黒井「まさか貴様だったとは…」

黒井「とりあえず、これは持っていきたまえ」

春香「えっと本当にいいんですか？」

黒井「ウィ」

黒井(このまま恩を売って妨害工作に役立てるのも悪くないしな)

春香「ありがとうございます！これ食べてみたかったんですよ！」

春香「遠くから来た甲斐がありました！」

黒井「気にするな。セレブな私は何度も食べているからな」

黒井「それより貴様はケーキが好きなのかね？」

春香「はい！食べるのも作るのも！」

黒井「ほう」

黒井「では私はそろそろ失礼するよ」

春香「あっ！ありがとうございました！」

黒井「ウィ。今度食べた感想でも聞かせてくれたまえ」

春香「はい！」

黒井「アデュー！」

───
──
─

神奈川某所　○Ｋストア

黒井「うーむ、今日はセレブに稲庭うどんにするとしよう」

黒井「おや？天海春香ではないか」

春香「黒井社長！こんにちは！」

黒井「ウィ。買い物か？」

春香「はい！お菓子を作ろうと思いまして！」

黒井「ほぉ」

春香「あ！この前はありがとうございました！」

黒井「気にするな。どうだったかね？」

春香「どれも美味しかったんですけど」

春香「やっぱりサオトボが絶品でした！」

黒井「わかるかね？」

春香「それが目的だったので！えへへ！」

黒井「今は無いがマンダリンも絶品だったぞ」

春香「ほぇ～、詳しいんですねぇ」

黒井「セレブだからな。食べ歩きもしているのだ」

黒井「たまに作ったりもしているしな」

春香「おお！」

黒井「そういえば何を作るのかね？」

春香「ザッハトルテを作ってみようかと！」

黒井「ウィーン菓子だな」

春香「はい！」

黒井「そういえば今度料理仲間と菓子を作る予定なのだが」

黒井「どうかね？」

春香「え？いいんですか？」

黒井「ウィ。料理好きなら歓迎だ」

春香「といってもお菓子専門で、料理はお母さんに見てて貰わないとなんですけどね…」

黒井「なぁに、問題ない」

黒井「ところで……」

───
──
─

都内某所　料理学校

春香「凄い！ここを使えるんですか！？」

黒井「ウィ。知人の所だから気にするな」

春香「あ！そういえば料理仲間の人って…」

？？？「遅くなりました！」

春香「あ！涼ちゃん！」

涼「黒井社長！春香さん！こんにちは！」

黒井「揃ったようだな！では始めるとするか！」

春香「まさか涼ちゃんが黒井社長の料理仲間だったとは…」

黒井「涼くんとは前々からな」

春香「涼くん？」

黒井「き、聞き間違いだろう！なぁ涼ちゃん！？」

涼「は、はい！」

黒井「それより早い所始めるとしよう！」

春香「今日は何を作るんですか？」

黒井「今日はタルト・フロマージュだ！」

涼「おお～！」

春香「おお！チーズタルトですね！」

黒井「ウィ！流石だな春香ちゃん！」

黒井「せっかくなのでベイクドとレアを作ろう」

黒井「チーズは最高級のブロッチュを用意したぞ！」

春香「ブロッチュ？」

涼「フランスのフレッシュチーズですよ」

春香「ほぇ～」

黒井「計量はしっかりやるようにな」

春香「１ｇでも変わっちゃうと仕上がりが変わっちゃうんだよ！」

涼「なるほど！」

黒井「うむ！いい感じに交流できているな」

春香「む～！やっぱりミキサーがないと大変だ～！」

春香「黒井社長はともかく、涼ちゃんは意外に力あるんだね！」

涼「え？そ、そうですか？」

春香「そうだ！ボール持ってこないと！」

春香「あっ」

どんがらがっしゃーん

涼「春香さん！」

黒井「春香ちゃん！大丈夫かね！？」

春香「えへへ」

黒井(何もない場所だった気がするのだが…)

黒井「さて、あとは焼き上がりと冷やすのを待つだけだな」

春香「～♪」

涼「変わった歌ですね…」

春香「お母さんがよく歌ってるのが移っちゃってね！」

───
──
─

黒井「ではいただくとしよう」

春香「いただきまーす！」

涼「いただきます！」

黒井「うむ！」

春香「うん！美味しい～！」

涼「美味しいです！」

春香「やっぱりチーズが美味しいと違いますね！」

涼「タルトもサクサクですね！」

黒井「うむ！」

涼「春香さん！今度またお菓子教えてください！」

春香「私も料理教えてね！」

黒井「私はどちらでも得意だぞ？はーはははっ！」

涼「さすがです！」

春香「うーん、もう１個食べちゃおう！」

涼「春香さんは意外と食べるんですね…」

春香「甘いものだとどうしても…」

黒井「レディに言うのもなんだが、大丈夫なのかね？」

春香「うぐっ…それを言われると…」

───
─

黒井「さて、遅くなってもアレだ。解散するとしよう」

春香「今日はありがとうございました！」

涼「ありがとうございました！」

黒井「ウィ。タクシーを呼んであるので乗っていくがいい」

黒井「ちなみに拒否権はないのでそのつもりでな」

春香、涼「は、はい」

黒井「近いうちにまた"黒井料理研究会"を開くとしよう」

黒井「是非参加してくれたまえ！」

春香「お願いします！」

涼「りゅんりゅん♪」

黒井「え？」

─────
───
─

７６５プロ

Ｐ「おはようございます！」

？？？「おお！ここが貧乏びっくり人間コンテストの会場かな？」

Ｐ「相変わらずのこの嫌味ったらしい口調は…！黒井社長！」

黒井「ウィ」

Ｐ「今日は一体何の御用ですか？」

黒井「なんだキミは？何か差し入れでも期待しているのかね？」

黒井「ノンノン！これだから貧乏人は困るのだよ！」

Ｐ「いや、何も言ってないですよ！」

黒井「あぁ、音無君！差し入れだ」

小鳥「コーヒー豆ですか？いい香りですね！」

黒井「最高級のモカだ」

ｶﾞﾁｬ

春香「おはようございますー！」

Ｐ「春香！おはよう！」

黒井「春香ちゃんではないか！おはよう！」

春香「あ！今日はクッキーを焼いてきたんですよ！クッキー！」

小鳥「あら丁度良かった！コーヒーも頂いたから一緒にどう？」

春香「いいですね！黒井社長もどうぞ！」

黒井「そうだな。少しだけいただくとしよう」

春香「プロデューサーさんもどうですか？」

Ｐ「ありがとう！でももう少ししたら貰うよ！」

黒井「なーに遠慮することはない！早く来たまえ！」

黒井「なぁ？　三　流　プ　ロ　デ　ュ　－　サ　－　くん」

Ｐ「そ、そうですね！いただきます！」

黒井「全く…」

春香「？」

黒井「おっと、セレブな私は用事があるのだったよ」

黒井「それでは失礼するとしよう」

黒井「春香ちゃん！クッキー美味しかったよ」

春香「えへへ！ありがとうございます！」

黒井「ではまた逢おう！アデュー！」

小鳥「ごちそうさまでしたー！」

春香「お気をつけて！」

おわり

今までの料理とかお菓子の詳しい奴は機会があれば…

出来るだけさっくり読めるようにしたかったので…

黒井「トップアイドルは常に孤高でなくてはならない」 - SSまとめ速報
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