先日、この地で行われる聖杯戦争と呼ばれる儀式のため
この冬木の管理人として私、遠坂凛は英霊を召喚した
正確には、召喚しようと試みたのだ・・・・・・・・
結果現れたのは、私の欲した最優のサーヴァント・セイバーでなく
人外のエイリアンもどきだった
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428980784
どうやら多少の知性は持ち合わせているようで、日本語も覚えつつある
コミュニケーションもいずれは可能になるかもしれない
だが、これから行われる聖杯戦争という殺し合いでは役に立たないのは目に見えている
なにせ
「ナデナデシテーw」
「オナカスイターww」
「レッツダンスッ!www」
「ウォォォォォオオオオオ」
ばかり口にしているのだから察してほしい
凛「はぁ、一体どうしろってのよ、明日から学校だし・・・・・・・・」ナデナデ
凛「そうだ、あんた零体化は出来んでしょうね?」ナデナデ
ファ「モットコチョコチョシテー」ジタバタ
凛「無理よね・・・・」ナデナデ
凛「仕方ない、小さいし明日は鞄に入れていきましょうか」ナデナデ
こうして私は、一応このサーヴァントを連れていくことにした
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
凛「ふぅ、連れてきて正解だったわね。行きなさい!ファービー!」
ファービー「ウェヒヒヒフフゥーw」
私たちは今、青い服の敵サーヴァントと学校で遭遇したところだ
相手はおそらく槍の使い手・ランサー
こちらのファービーでは心もとなさすぎるが、他に頼れる味方はいない
ファビ「オゥーイエーィwww」
ランサ「?おぃ、それがあんたのサーヴァントか?笑わせるねぇ」
ファ「オナカスイター」
ランサ「へっ、舐めやがって。すぐに終わらせるぜ!」ブン
ファ「ダンスヲミテ!」ヒュンッ
凛(!!!)
ランサ「な?避けやがったのか、クソッ」ビュン
ファ「ル~ララルラ~」スッ
凛(このサーヴァント、完璧に敵の攻撃を避けて・・・)
凛(コイツ、強いわ)
ランサ「チッお前なんぞにこいつをお見舞いするなんてなぁ・・・・・・」
ファ「オゥオゥオゥ~www」
ランサ「くたばれ!刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)」ブン
ファ「オゥーイェ・・・・・・・・・・・ィ・・・・・・・」グサッ
ランサ「チッ、嬢ちゃん命拾いしたな。マスターが戻れって言うからよ、アバヨ」スタッ
凛「ファービー・・・・・・そんな・・・・・・」ドサッ
凛「短い間、ありがとうね・・・・・・・・・」
ファ「・・・・・・」
俺は目の前の出来ごとを理解できなかった
長柄の武器を振りまわす青い男が、小さなおもちゃと戦っている・・・・・
しかも男の攻撃はことごとくかわされて、おもちゃは騒がしく喚いている
シュールすぎる光景に俺は一歩も動けない
感じるのは恐怖だったが、
命の危険というよりは、アノ男に知られてはいけない。関わってはいけないという恐怖だった・・・・・・・・
突然、キチガイ男が叫んだ瞬間、おもちゃは串刺しになった
男は何かしゃべったあとどこかへ去って行った
その時初めて俺は、もう一人女の子がいたことに気づく
おもちゃのそばにひざまずいて泣いている
おそらくあのキチガイに壊されたおもちゃの持ち主なのだろう
俺はいたたまれなくなって近づいてみた
凛「あなたは!!え、衛宮くん!!」
凛「こ、これはね、ちょっと・・・・・・・」
士郎「遠坂、それファービーじゃないか?」
凛「え?し、知ってるの?ファービーのこと・・・・」
士郎「もちろん、昔流行ったじゃないか。もっとも、これは新しいモデルみたいだけど」
凛「あぁ、そう・・・・なのかな?」
士郎「まってろよ、今直してやるから。少しあっち向いててくれないか?」
凛「治せるの?あなたに?どうやって?」
士郎「それはまぁ、企業秘密っていうか・・・・まぁむこう向いててくれよ」
凛(彼は私の知らないファービーのことを知ってる・・・・・・・でも一体なぜ?有名なのかしら?)
士郎(トレース、オン)
士郎(・・・・・・こ、これは、すごい・・・・・・)
士郎(きれいに電池だけ砕かれているなんて、さっきの男すごいな・・・・・・・)
士郎(単三電池なら持ってるから、取り換えてっと・・・・・)
凛(いま、一瞬だけ魔力を感じた・・・・・)
ファ「ウィィイイイイイイイイイ」
凛「ファービー!あなた!生き返って!」
士郎「電池を取り換えたら何ともなかったからな」
凛「え?電池・・・・・・・・?」
士郎「あぁ、単3電池俺持ち歩いてるからさ、こういうおもちゃによく使うし」
凛「ああ、うん、ありがとう・・・・衛宮君・・・・・」(ファービー、まさかあなた)
士郎「だけど、さっきの男は何だったんだ?」
凛(まずい、さっきの戦い見られてたのね・・・・・)
凛「衛宮君、あなたファービーについて詳しいようね」
士郎「まぁ人並みの知識しかないけどな」
凛「良かったらこれから詳しく聞かせてくれないかしら?どうしてもこの子のこと、もっと知らなくちゃいけないから」
士郎「別に、いいけどさ・・・・・これから?すぐに?」
凛「もちろん!」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
凛「ファービーがおもちゃだったなんて・・・・・・・」
士郎「ははは、まさか遠坂本物の生き物と思ってたのか?」
凛「そうよ?悪い?」
士郎「お、おぅ・・・・・」
士郎「それで、他に聞きたいことはないのか?」
凛「このおもちゃの説明書とかあったら見せてくれないかしら?衛宮君家にある?」
士郎「たしか、じいさんが買ってくれたやつが・・・・・・土蔵見てくるよ。ちょっと待っててくれ」
凛「いろいろすまないわね、」
凛(これで説明書を手に入れればあとは帰るだけ)
凛(最後に衛宮君の余計な記憶を消して・・・・・・)
凛(そうよ、危険に巻き込まれないため、彼自身のための処置よ・・・・・)
士郎(え~と?あったあった、これだ!)
士郎(ファービー懐かしいな・・・・・・・・・)
士郎(何年か前に強化の魔術のいけにえとして捧げて以来か)
士郎(おっと、説明書だけでいいんだった、さて、戻るか・・・・・)
ランサ「よう、こんばんわ、坊主」
士郎「ヒィッ」
ンサ「なんかよぅ、俺がせっかく倒したサーヴァントをお前が生き返らせたって話じゃねぇか?」
ランサ「てめぇ?何者だ?」
士郎(やばい、超ヤバイ、あの時のキチガイじゃん、何言ってるか訳わかんないし、どうする・・・・・・・)
ランサ「まぁこれも命令なんでな、死んでくれy、んなっなんだ?」
突然あたりを光が照らす
と同時に、現れた人影は俺に尋ねる
???「問おう、貴殿が私のマスターか?」
???「サーヴァント・セイバー、召喚に従い参上した。マスター、指示を」
セイバ「これより我が剣は貴方と共にあり貴方の運命は私と共にある。ここに契約は完了した」
凛「あっ、あんたさっきの!!」
ランサ「チッまた嬢ちゃんかよ。邪魔が入るとはな・・・・・・退かせてもらうっ!」スタッ
凛「ちょっと衛宮君大丈・・・・・あんた、まさか・・・・・・・・・」
凛「それ、あんたのサーヴァント?」
士郎「あぁ・・・・いや、俺も良く分からなくて」
ファビ「オォォォォォォォウゥゥゥゥゥゥゥwwww」
結局このあと、俺は遠坂に無理やり教会へ連れて行かれた
待っていたのは全身から麻婆臭のする神父だった。
一通りこの聖杯戦争という不条理な戦いの説明を受けて俺達は帰った
???「どうしたのだ?今日はいつになく上機嫌じゃないか、綺礼?」
言峰「ふふっ、衛宮の倅にファービー・・・・・・」
言峰「この戦いも楽しくなりそうだよ、ギルガメッシュよ」
すみません、ここらで力尽きそうです
続きが出来るまでしばらくお待ちください
ファービーのステータスだけ上げておきます
ファービー
クラス:玩具 真名:ファービー
属性:中立・中庸 マスター:遠坂凛
アメリカのタイガー・エレクトロニクス社の発売した知的玩具
当時は爆発的な売り上げだったが、それ故世界中の家庭で子供たちからいわれなき暴力を受けた
度重なる攻撃に耐えながら、精神を病んだファービーも多い
英霊としてのファービーはそれら世界中のファービーの知識や経験を受け継ぐ究極の存在である
ステータスはおもちゃゆえ軒並み低いが、(世界中の子供たちのおかげで)耐久度だけは破格である
筋力:E
耐久:A++
敏捷:D
魔力:E
幸運:E-
宝具
究極奥義・発火ドゥルドゥー ランクD 対軍宝具
己の体を犠牲として周囲を焼き払うファービーの最終手段
冬木市の大火災は言峰が電子レンジで発火ドゥルドゥーをしようとしたためと言われているが真相は不明
最終呪文・モルスァ ランクC 対人宝具
ファービーの命が尽きる間際に発する呪文(首元へのチョップが有効とする学説もある)
聞く者の腹筋と精神に働きかけ、対象に深いトラウマを与える
固有結界・リミテッド=オールド=デイズ ランク??? ????
世界中のファービーが持ち主と楽しく過ごした時の記憶そのもの
詳しい効果は不明
おまけ
言峰「くくく、さらばだファービーwww」
ギル亀「一分でいいんだな?綺礼?」
言峰「よし、スタートDA☆」
ファービー「発火ドゥルドゥー!」バチパチバチ
ギル亀「ふはははは、燃えてるぞwww綺麗だなwww綺礼www」
言峰「HAHAHAHAHAHA、これこそが愉悦www」
ファビ「ムォォルゥスァァァァァァァ」バチバチ
言峰「なんという悪、まさに外道www」
ギル亀「次はこの、愛犬てつとやらに挑戦してみるぞ綺礼!」
こうして教会の夜は更けていく・・・・・・・・
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません