安部「会いたかったぞ、ホモホモ!」 ほむら「」(29)

ーどこかの時間軸、一日目…ー

ほむら「待ちなさい、インキュベータ!!」

qb「……」ゼェゼェ

ほむら「このっ…」バンッ!

qb「…!あっ!!」ドシャッ

ほむら「今とどめをさしてあげるわ…」

qb「……」ヨタヨタ

qb「…!」ダダッ

ほむら「ふん…相変わらずすばしっこいわね」

ほむら「逃げたって無駄よ!」

qb「はぁ、はぁっ…」

ほむら(ダメ…このまま逃せば、また奴は、まどかと接触する…!)

ほむら(今度こそ、仕留めてやる!)

qb「うぅ…」

ほむら「止まりなさい!!」

qb「……ひっ…」

ほむら(しまった、このまま右折されると、まどかの居る建物に入ってしまう…)

qb「…」クルッ

ほむら「!?え!?」

qb「はぁ、はぁっ…!!」タタタ

ほむら(変ね、そっちは逆方向じゃない…)

ほむら(まぁいいわ、こっちにとっても好都合よ!)

……


ほむら「ここは…公園?何故こんな所…」

qbを追ったほむらが行き着いたのは、薄暗い公園だった。

ほむら「インキュベータ…どういうつもり?」

ほむら「しかし困ったわ、広い所だと、逃げられてしまう…」

qb「…」トトト

ほむら「!いた!」ダッ

目の前を走る白い生き物に、導かれるように走るほむら。

そして…

ほむら「はぁ、はぁ…!!」

彼女はある「有名な」トイレの前にいた…!

安部って誰?

>>5
うわ俺タヒんだ

安部じゃない、阿部さんだった…

阿部さんの名前はきちんと訂正してお送りいたしますorz

それでは開始!!アッー

ほむら「何処なの、インキュベータ…!!」

ほむら(また見逃してしまった…?折角のチャンスだったのに)

ほむら「…」

ほむら「…」ギリッ

ほむら(いや、まだよ。見つけて必ずとどめを…)

アッー!! アッー!!

ほむら「!!!?」ビクッ

公園内のトイレからいきなり響き渡る、絶叫。

ほむら「この声…奴?」

アッーーー!! アアアーーッ!!

ほむら「なんて悲痛な叫び声…!」ゾッ

ほむら(男子トイレから聴こえてくるわね…ちょっと気が引けるけど…)

ほむら(一体奴は、何に怯えてるの?調べなくては!!)ダッ

ガチャリ

qb「あぁぁぁっぁぁ!!アッー!!」ガクガク

???「あぁ、何て良い締りなんだ…」パコンパコン

ほむら「」

ほむら「」

qb「あ…暁美ほむら…た、すけ…」ガクガク

???「ほらほら、余所見してちゃだめだろうが」

ほむら「あ…」

???「お嬢さん、ちょっと待っててくれよ!!もうすぐフィニッシュだ!」パコパコ

ほむら「」

qb「いやぁぁぁぁぁ!!らめてぇぇぇぇぇ!!!」

???「はははは、せいぜい叫んでな!」グッ

???「おおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」パコパコパコパコパコパコ

qb「あけみほむr」ガタガタガタ

???「おおおおおおおおおおおおお!!!!11」ズンッ

qb「きゅっぷ!?」ビクンッ

qb「…」

qb「」ドサリ

???「はは、案外あっけなかったな」

ほむら「」

???「お嬢さん?大丈夫かい?」

ほむら「」

???「おい、立てるかい?」スッ

ほむら「!!」

ほむら「こ、来ないで!」ジャキンッ

???「おっと、物騒な物向けないでくれよ」

ほむら「動かないで、…変質者!!」

???「ははは、確かに変質者だなぁ、俺は。待ってろ、今服を着るから」

そう言って、謎の人物は傍らに脱ぎ捨ててあるつなぎを手に取った。

ほむら「服とか、そういう問題じゃないわ!」

ほむら「あなた、一体何なの?」

ほむらは気丈にも人物に銃口を向ける。

???「質問は後にしてくれよ。このつなぎ、着にくいんだ…。ちょっと後ろ向いててもらっていいかい?」

ほむら「!!!」

ほむらは言われてから、慌てて人物の肌から目線を引き剥がした。

ほむら「早く着替えなさい…」

???「はいはい」

二人の間に、わずかな衣擦れの音と、ジッパーを上げる音が響いた。

???「…よし、セット完了。こっち向いて良いぞ、お嬢さん」

ほむら「…」クルッ

ほむら「両手をあげなさい」ジャキン

???「おいおい、俺は何もしな…」

ほむら「黙って。ゆっくり歩いてここを出なさい」

???「…用心深いねぇ。ま、いいけど。君らしくて」ボソ

ほむら「…何をボソボソ言ってるの?言われたとおりにして」

???「分かった、分かったから」トコトコ

そうして二人はトイレの外に出た。辺りはすっかり暗い。

???「はぁ~、どっこいしょ」

ほむら「…誰が座って良いといったの?」

???「まぁまぁ、そう堅い事言うんじゃないの」

ほむら「…本当に、あなたは何者なの…?」

???「お、やっと自己紹介の許可がおりたな。俺は、阿部」

ほむら「阿部…」

阿部「そう。そして君は、暁美ほむら」

ほむら「!?」

ほむら「何で私の名前を…」

阿部「名前だけじゃないさ」

阿部は笑いながら、ベンチに背を預けた。

阿部「君が、さっきの白いのと契約して魔法少女になった事…、何度も時間を行ったり来たりしてること」

ほむら「……!!」

ほむらの目が大きく見開かれた。その目に警戒と驚き、そして恐怖の色が宿る。

ほむら「あなたは…」ジャキン

阿部「俺は、君の事を知っているよ」

ほむら「何で…そんな…」

阿部「はは、警戒するのも無理はない。けど、これだけ一つ言わせてくれ」

ほむら「な…」

阿部「会いたかったぞ、ホモホモ!」

ほむら「!」

そのとき、ほむらの頭に電流が走った。

この声、この笑顔、ふざけた口調。   

どこかで

ほむら(そんなはず、ないわ)

ほむら(なにかの…まちがいよ)

阿部「おっと、顔が真っ青だぞ?」

ほむら(こんな男、知らない…見たこともない…なのに…)

「会いたかったぞ、ホモホモ!」

ほむら(何でなつかしいのかしら…?)

阿部「おーい、大丈夫か?」ポンポン

ほむら「…」グラッ

……


ほむら「ん…」

ほむら「…」ゴシゴシ

ほむら「え!?」ガバッ

飛び起きると、見慣れた目の前には見慣れた自室が広がっていた。

ほむら「……何、何か変な夢を見たわね…」

ほむら「はぁ、気が緩んでたのかしら?」

ほむら「早く学校に行かないと。遅刻してしまうわ」

ガチャリ

ほむら「今日は二日目ね…確か、巴マミが美樹さやかとまどかを誘って…」

ほむら(あれ?昨日、結局私はqbを逃がしたのかしら?)

ほむら「…」

ほむら「はぁ、あの変な夢のせいで…」

阿部「おはよう、ホモホモ!!!!」シュバッ

ほむら「」ビクウッ

ほむら「な、な…」

阿部「いやぁ、良い朝だな!学校に行くのかい?」キラキラ

ほむら「なん…」

阿部「あはは、昨日はいきなり気絶しちゃったから、ビビッたよ。気分はいいのかい?」

ほむら「夢じゃなかった……?そんなまさか」

阿部「ははは、早くしないと遅刻だぞ」

ほむら「だ、黙りなさい!ちょっと頭の整理が必要だわ…」

阿部「そんな事してたら、遅れちまうって」

ほむら(何?一体何なのよ!?)

阿部「しょうがないなぁー…」

阿部「よっこらしょー」ガタン

阿部は傍らに停めてあった原チャにまたがった。

阿部「ほら、乗りな!」

ほむら「……」ブツブツ

阿部「おい!乗れって!!」

ほむら「い、嫌よ。得体の知れない人の後ろになんか…」

阿部「いいから!」ヒョイ

ほむら「!!!」

阿部「出発しんこー!!」トトト

ゆったりとしたペースで原チャは走る。ほむらはそれでも不安で、阿部の背中に齧り付いた。

阿部「良い天気だなぁ、ほむら」

ほむら「…訳がわからないわ」

阿部「うん?何が?」

ほむら「すべてが、よ。あなたは一体何なの?」

阿部「…」

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