両津「おい……さっきからなに見てんだ寺井?」 (8)

~~公園前派出所~~

寺井「これかい?通販カタログだよ……」

両津「ほう……何か買うつもりなのか?」

寺井「いやあ……通販でちょっと買い物をしてね……」

両津「もう買ったならなんでカタログなんか見てるんだよ」

寺井「だって届くのはまだしばらく先だから……」

寺井「待ち遠しいなぁ……この写真をみるだけでワクワクするよ……」

両津「ところで、いったい何を買ったんだ?」

寺井「これさ」ペラペラ

両津「ん……イタリー製の張形だと……?」

寺井「うん!いまこれが世界中で大人気なんだって!」

両津「なになに……欧米最大級のペニスをもつイタリア人の平均サイズを再現……」

寺井「通常時のサイズですら約16センチもあるらしいよ!」

両津「ふーん……」

寺井「あ、あれ……?あんまり興味がなさそうだね……?」

両津「考えてもみろ……こんなの所詮は作り物だろうが!」

両津「サイズばかりあったって、温もりがないんじゃあなァ……」

寺井「そうかなァ……」

寺井「ここに温度を調節できるって書いてあるけど……?」

両津「技術が進歩したとはいえ人間の作るもんだからな……」

両津「やはり本物のチンコにはかなわんよ!」

寺井「う、うーん……」

両津「そもそも、こういうのは相手がいないやつが使うもんだろ」

両津「わしらにゃ不要の品だと思うがなあ……」

寺井「でも、派出所にひとりしかいない時とかに……」

両津「バカ!裏の公園にいけばフータローがいるだろうがっ!」

寺井「あっ!そ、そういえば……!」

両津「あと、鍋島定食屋のオヤジに『出前』を頼むとか……」

寺井「なるほど……参考になるなあ……」

麗子「もう!いつまでバカな話してるのよ両ちゃん!?」

麗子「いい加減にしないと怒るわよ!」

両津「ま、待て麗子!わしはただ寺井にアドバイスをだな……」

麗子「レディーの前でしなくてもいいじゃないの!」

両津「わっ、分かったよ……!」

両津「……とにかくだな、寺井」コホン

両津「品物が届くまえにキャンセルしたほうがいいぞ……」

寺井「う、うん……じゃあ今すぐキャンセルの電話しようっと……」

両津「ふう、長いことしゃべってたらノドが渇いたなァ……」

麗子「しょうがないわねぇ……はいお茶」コトッ

両津「おっ、サンキュー!」

バババババ……

両津「ん?何の音だ……?」

麗子「さあ……ヘリコプターみたいだけど……」

両津「ずいぶん近いな……派出所の真上から聞こえるような気がする……」

両津「まあいいや、まさか墜落はせんだろ……」ズズーッ

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