四条貴音のお料理教室 (20)

日曜夜に貴音が料理を作る生放送の番組という体で書いています。

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貴音「みなさま、こんばんは。四条貴音と申します」

貴音「なかなか天候には恵まれませんが、随所で春を感じられるようになりましたね」

貴音「さて、この度新しく始まりました当番組は、旬をいただく料理をご紹介してまいります」

貴音「本日ご紹介するのは、あさりと桜海老と旬の野菜のぱえりあです」

貴音「近年すぺいんばるの人気が高まり、ご家庭でも楽しみたいと思われる方もいることと思います」

貴音「ですから、ご自宅のふらいぱんでも作れる方法をご紹介しますね」ニコ

貴音「それではさっそくお料理してまいりましょう」

貴音「まず、こちらで予めぶいよんを温めておきます」

貴音「そして、にんにくとおりーぶおいるをふらいぱんに入れ、じっくりと加熱してい……」

貴音「もし!かちっと回す取っ手はどこですか!?」アタフタ

貴音「そも、これはこんろですか!?」アタフタ

貴音「え?あいえいち……?」キョトン

貴音「火を使わず……?料理ができるのですか?」ナント!

貴音「でも……ああ、これがすいっちなのですね」

貴音「申し訳ございませんでした。今の所はかっとでお願いしますね」カニサンノポーズ

(カメラ回しまーす!3・2…)

貴音「では、最初にぶいよんを温めておきます」ピッ

貴音「次に、ふらいぱんににんにくとおりーぶおいるを入れて、香りを出してまいりましょう」ピッ

貴音「ふふ、私といえば機械に弱いいめーじがあると思いますが、このようにあいえいちを使いこなせるのですよ」フンス

貴音「このように、にんにくに少し色がつきはじめましたら、白わいんを少々加えます」ジュッ

貴音「これはにんにくが色づき過ぎない為のてくにっくなのですよ」ドヤァ

貴音「火から外しただけでは、余熱で焦げてしまうことがありますからね」

貴音「そして、玉ねぎと春きゃべつを加えてさっと馴染ませます」ザッ

貴音「はて、あいえいちの上に置いてもふらいぱんが温まらないような……」アセアセ

貴音「もし!先ほど教えて頂いたすいっちを押しても、熱くならないのです!」クワッ

貴音「ええ、たまねぎと春きゃべつを入れる際に、あいえいちからふらいぱんを離しましたが…」

貴音「なんと!?離している時間が長いと勝手に切れてしまうのですか」ションボリ

貴音「しかし、すいっちを押しても何も反応しないでは……」

貴音「え?一度すいっちを切らなければならない?」

貴音「ですから、熱くならないと何度も申しているではありませんか!」クワッ

貴音「……!?」

貴音「もしや、この私があいえいちに疎いからとからかっているのですね?」ワナワナ

貴音「でぃれくたーをお呼びなさい!」クワッ

貴音「ここまで馬鹿にされて黙っている四条貴音ではありません!」キッ

貴音「貴方がでぃれくたーですか?」

(はい)

貴音「なんなのですか、この者達は!私を侮辱することは、765ぷろを侮辱することと同義だと心得な……」

貴音「え?あいえいちが勝手に切れるのは安全の為で?」ホゥ

貴音「私がすいっちを切っていなくても、一度すいっちを切らなくてはなければならない?」

貴音「そ、それは真ですか!?」アセアセ

貴音「私はなんたることを……」フルフル

貴音「すたっふの皆様、あいえいちを良く知りもしなかったとは言え、私の非礼をお許しください」フカブカ

(大丈夫ですよ)

貴音「申し訳ございませんでした。では、たまねぎと春きゃべつを加える所からお願いいたします」

(カメラ回しまーす!3・2…)

貴音「ここでたまねぎと春きゃべつを加えるのですが、あいえいちの場合、ふらいぱんを離してしまうと自動ですいっちが切れることもありますので、お気をつけくださいね」ドヤァ

貴音「おりーぶおいると馴染ませましたらあさりを入れて、ひたひたになるまで温めておいたぶいよんを加えます」ジャバジャバ

貴音「殻が開くまで茹で、あさりの旨味をたまねぎと春きゃべつに吸わせましょう」グツグツ

貴音「殻が開いたあさりは一度取り出し、いよいよお米を入れてまいりましょう」

貴音「本場すぺいんでは、お米を研がずに入れるとのことですが、抵抗のある方は研いでからでも構いません」

貴音「塩と胡椒をいれましたら、はじめは強火で、焦げ付かないよう木べらなどで底から大きく混ぜましょう」グイッ

貴音「少し水分が飛びましたら弱火にして、先ほど取り出したあさりとこちらの桜海老」

貴音「さらにこのように菜の花を湯通して……」ジャー

貴音「おや?」

貴音「もし!このぽっとには熱いお湯が入っているとのことでしたが、水ではありませんか!」クワッ

貴音「いえ、もしかしたら私が伝え忘れていたのかもしれませんね」アセアセ

貴音「え?すいっちを入れてお湯を沸かすぽっとなのですか!?」

貴音「なんと……私はてっきりお湯を入れてくださっているものとばかり…」ションボリ

貴音「申し訳ございません。して、これはどのように?」

貴音「このコンセントですか?ええ、しっかりと刺さっておりますよ」

貴音「どのくらいで沸くのでしょう?このまま置いていては……なんと、茹でた菜の花がある?」

貴音「仕方ありませんね、それを使いましょう」

(カメラ回しまーす!3・2…)

貴音「先ほど取り出したあさりとこたらの桜海老、さらに湯通ししておいた菜の花を飾り、アルミホイルで蓋をして10分ほど炊きましょう」

10分後

貴音「出来上がりました。これにくし形に切ったレモンを飾りますと、薄紅色・緑・黄色と、なんとも春めいて美味しそうですね」

貴音「……おや?」

貴音「!!?ぬ、ぬるい……」ガーン

貴音「も、申し訳ありません!あいえいちがまたしてもすいっちを切っておりまして……」アタフタ

貴音「あ、いえ。あいえいちが悪いのではありません。私の不注意でした……」

貴音「ええ。ですから、そのまま10分置いておりましたので、このぱえりあは生煮えです……」ションボリ

貴音「そう…ですね。これは料理番組なのですから、食すところまで見せなくてはなりませんが……」

貴音「え?かっこうだけでも?」ナント!

貴音「承知いたしました……こほん」

(カメラ回しまーす!3・2…)

貴音「このようにレモンを絞り、えくすとら・ぁーじんおりーぶおいるを振り、全体的に混ぜるのが本場すぺいん風なのだとか」

ニッチャニッチャ…

貴音「う……」

貴音「そ、それでは頂きま……本当に食べなければなりませんか?」

貴音「今からお湯を加えて再度加熱すれば、完成させられるのですが……」

貴音「よろしいのですか!」

貴音「ありがとうございます。それでは、さきほどのぽっとを…」

貴音「お湯になっていないではありませんか!」クワッ

貴音「はて?すいっち…ですか?」

貴音「いえ、押してはおりませんが」

貴音「なんと、すいっちを押さねばお湯が沸かないのですか!?」

貴音「このすたじおはどうしてこうも不親切なのですか!?」クワッ

エンディングテーマ〜♪

貴音「な、何ですかこのめろでぃは!?」

貴音「えんでぃんぐ?え?これは収録なのでは?」

貴音「な、生放送!?そんな!あな……ぷろでゅーさー!」


制作・著作
ブーブーエス

某SSにIHが使えないお姫ちんの描写があり、とても可愛く思えたので、そんなお姫ちんを愛でるための番組という感じで書いてみました

少しでもお姫ちんの可愛さが伝われば嬉しいです

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