【艦これ】比叡「え?そういう話じゃないの!?」 (328)
提督「比叡、お、俺とケッコン、カッコカリ、してくれないか!」スッ つユビワ
比叡「…え?司令、これって…?」
提督「いつも第一艦隊で頑張ってくれていて、練度も十分なはずだし…それに、
俺、比叡のことが…!」
比叡「…ひ、ヒェエエエエ!? ちょ、ちょっと待ってください!」///
比叡(ウソウソ、ケッコン!?司令が私に!?確かに長く秘書官として傍に置いて
くださっていたけど、私、そんなこと考えもしなかった…確かに提督はいつも優しくて、
よくランチにも連れて行ってくれるし、私が作ったカレーも…たまにだけど食べてくれるし、
でもでも…あーもう、なんだか急に意識し始めちゃったよー!)
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提督「…比叡?」
比叡「ひ、ひゃい!?なんでしょう!?」
提督「…よければ、返事、聞かせてくれないか?」
比叡(ど、どうしようどうしよう。一先ず保留…でも司令は返事がほしいって言ってるし…
ダメだ、司令が見てる、何も考えられない、どうしようお姉さま、お姉さま…!)
比叡「そ、そう、お姉さま!」
提督「え、お、お姉さま?」
比叡「司令のご厚意は有難いです…で、でも…私の心は…お姉さまに!」
提督「…」プルプル
比叡(…って、しまったー!咄嗟にお姉さまを言い訳に…!確かにお姉さまのことは大好きだけど、
それとこれとは話が…ああああ見るからに司令の表情が曇ってるぅうう!)
比叡「し、司令、今のはその」
提督「…えっ、あっ、いや、違うんだ!そういう話じゃなくて!能力!単純な戦力の話だ!」
比叡「…え?」
提督「ケッコンカッコカリをした艦娘は更に練度を上げられるって話だろ?比叡はウチの
エースだし、これからも頑張ってほしいからさ!そのため!」
比叡「え?そういう話じゃないの!?」
提督「そうそう!悪い悪い、勘違いさせちゃって!」
比叡「あ…あぁ…そう?は、恥ずかしい~…!」
提督「いやー、ホントにすまなかった。…それで、どうだ?指輪は…受け取って、くれるか?」
比叡「は、はい。そういうことなら、有難く受け取らせていただきます。…うん、これからはもっと、
気合、入れて、いきますね!」フンスッ
提督「はは…期待してるよ、比叡。」
比叡「はい!…はい…。」
比叡(なんで…)
提督(なんで…)
提督・比叡(なんで、こうなっちゃったんだろう…)
数日後…
提督「…比叡、ちょっといいか。」
比叡「はい、何でしょうか。」
提督「今日の演習予定が組めたから、各員への通達を頼む。比叡も編成に入っているから、
そのまま準備に入ってくれ。」
比叡「はい、分かりました。」
提督「それと、今日は演習が終わったらそのまま昼休憩に入っていい。俺は今やっている案件が
少し立て込みそうだから、昼食は執務室で軽めに済ますことにする。」
比叡「あ、それなら私も…」
提督「いや、俺のことは気にする必要は無い。演習に行った足で、間宮さんのところにでも
寄ってきたらどうだ?」
比叡「で、でも…いえ、分かりました…失礼します…。」ガチャ バタン
提督「…はぁ…」
比叡「…」トボトボ
比叡「…はぁ…」
比叡(司令、最近ずっとあの調子…仕事は普通にこなしているから一見何とも無いようだけど、
仕事以外ではとにかく私と距離を取ろうとしてる。お昼もご一緒させてくれないし…)
比叡(原因は…ケッコンカッコカリのことだよね、きっと…司令の態度がよそよそしくなったの、
指輪を受け取った日からだもん)
比叡(でも、何がどうなってるのか分からないよ…司令は、ケッコンカッコカリは私の練度のためだと
言ってくれていて、実際に演習や出撃を重ねて益々力が身についている。なのに、司令の様子はずっと
おかしいまま…)
比叡(分からないよ、司令…司令が何を考えているのかも、どうすればいいのかも…)
比叡「…はぁ・・・」
…
金剛「…ふーむ、確かに様子がおかしいデスネー。」
榛名「数日前から、いつ見かけてもずっとあの様子なんです。」
霧島「私の計算によると、おそらく提督からケッコンカッコカリを受けた日から、ですね。」
金剛「ふむふむ…何やらただ事ではない様子、ここは私たちの出番ネー!」
…
金剛「ヘーイ!比叡ー!」バッ
比叡「あ…お姉さま。…急にどうされたのですか?廊下の真ん中で手を広げられて…」
金剛「…いつもなら、私を見るなりすぐに、私の胸に飛び込んできたと思うのデスが…」
比叡「えっ、あっ、はい、えっと…失礼します。」タッタッタッ ポフッ
金剛「…うーん、コレは重症ネー…。」
比叡「えっ?えっ?」
榛名「比叡お姉さま、少しお話を聞かせてもらってもよろしいでしょうか。」
…
金剛「ふーむ、なるほどネー…提督に距離をとられていて、その理由が比叡には分からない…と。」
比叡「はい…私、どうしていいか…」
霧島「しかし妙ですね…比叡お姉さまの練度を更に上げるために提督は指輪を渡し、そしてお姉さまは
それを受け取っている…二人の関係に影響を与える部分など、何も無いように思えますが…」
金剛・榛名「…え?」
霧島「はい?」
榛名「霧島、それは本気で…?」
金剛「今の話が提督の様子まで正確に表現できているのなら、どう考えても練度のためのケッコンの
はずが無いネー!」バンッ
比叡「ええええ!?でも、司令は確かに『単純な戦力の話』だと…!」
金剛「比叡、私の名前を出したら提督の様子が一瞬おかしくなったと、アナタ自身も気付いているじゃ
ありませんカ!?」ギロリッ
比叡「ヒェッ!?でも、でも…」
金剛「でも、じゃないネー!比叡は私の存在をダシにして、提督を振ったんデス!それでギクシャク
しない訳がアリマセーン!!」ビシィッ
比叡「そ、そんな…私、司令を振るだなんて、そんなつもりは…」ガーン
榛名「…お姉さま?お姉さまは、提督のことをお嫌いなのですか?」
比叡「そ、そんなこと無い!」
榛名「では、嫌ってはおらずとも、ご好意を受け入れられるほどではない、と?」
比叡「そ、それは…その…そんなこと、無い。…と思う。」
霧島「何だか煮え切りませんね。」
比叡「だ、だって、今まで考えたことも無かったのに、急にケッコンを申し込まれて…」
榛名「お姉さまは、提督の秘書官になられてどれくらい経つのでしょう?」
比叡「え?えーっと、たぶん、半年くらい…かな。」
榛名「その半年の間、どうでした?」
比叡「どう、って言われても…司令はいつも優しくしてくれて、食事にも誘ってくれたし、どんなに
忙しくても私のことを気遣ってくれて…そういえば、お茶を淹れようとして火傷しちゃったとき、
すごく親身に診てくれたこともあって…とっても頼りになる、素敵な方だなって、お傍にいさせて
もらって分かったというか…」デレデレ
「「「………」」」
比叡「…アレ?」
霧島「今のは、ノロケ話、というやつでしょうか。」
金剛「比叡!その火傷を診て貰った話、詳しく聞かせるネー!!なんて羨まs…じゃなくって、
そんなに仲良しさんなのに、なんでちゃんと返事しなかったネ!比叡は司令のこと、本当は
大好きなんじゃないんデスかー!?」
比叡「それは…!そんな、私…!」
金剛「…ようやくハッキリしたネ。今回の問題は比叡が、提督と、自分自身のことをちゃんと
見ていなかったことが原因なのデース!」
榛名「お姉さま、ちゃんとご自分の気持ちを見つめ直して、それを提督に伝えてあげてください!」
比叡「でも、でも、私は…!」
金剛・榛名「でもじゃないデス!!」「でもじゃありません!!」
比叡「…あ!もう演習の時間です!私行かないと!」ガタッ
金剛「Shit!比叡、逃げちゃNOデース!」
比叡「ごめんなさいお姉さま、私にも分からないんですーーー!!」ダダダダッ
霧島「…行ってしまわれましたね。」
榛名「まだ、気持ちを整理する時間が必要、ということなのでしょうか…」
金剛「うー、今まで甘やかし続けてきたツケが回ってきた感じデスネー…。私にベッタリだとは
思っていたけど、ここまで男性に不慣れとは…。」
榛名「でも、きっと大丈夫ですよ。あとはご自分の中にある気持ちに納得できるかどうか、
といった所でしょうし。…それより金剛お姉さま、よろしかったのですか?」
金剛「What?」
榛名「金剛お姉さまも、あんなに提督のことをお慕いしていたではありませんか。いくら
比叡お姉さまとはいえ、恋敵を助けるような…」
金剛「…別に、妬ましいとかは思っていまセン。羨ましくはあるけどネー。…私は、提督も比叡も
大好きだから、二人が幸せなら、私も幸せなんデス。…それに榛名、アナタも私のことは言えないんじゃ
ありませんカー?」
榛名「そんな…!榛名は決してそのような…」///
金剛「大丈夫デスヨー榛名ー!世の中にはジュウコンというものがあってデスネー…!」ワイワイキャッキャッ
霧島「…私、若干空気ですね。…しかしなるほど、ジュウコンですか…」キラリーン
投下をここで一旦止めます。続きは夜に。
投稿再開しますー。
比叡好きの皆さんが見てくださって感無量でございます。
一方その頃…
提督「…はぁ…」
吹雪「失礼します、司令官。遠征のご報告を…司令官?何だか、元気ありませんね?」
提督「ああ…いや、すまない。…うん、確かに報告書は受け取った。あとで目を通しておく。」
吹雪「はい、よろしくお願いします。…」
提督「…ん、どうした。まだ何か用事があったか?」
吹雪「…司令官、もし何か悩み事があるのなら、私でよければお聞きしますよ?」
提督「え?…いやいや、司令官たるもの、そう易々と情けない所を見せる訳には…」
吹雪「司令官が悩みや愚痴をこぼしてはならないという規則はありません。…それに、初期配属から
ずっと一緒に頑張ってきた、私と司令官の間柄じゃありませんか。今更遠慮は無しですよ。」
提督「しかしだな…いや、まぁ…」
吹雪「…」ジッ
提督「…うん、良ければ、聞いてくれるか。」
吹雪「はい。是非、聞かせてください。」
提督「ああ…しかし、どう話したものかな…ええと、これは私の友人の話なんだ。ちょっと相談を
受けているんだが、それがどうにも難しくて、私も頭を捻っているところでな…。」
吹雪「…プッ、フフッ…そう、司令官のご友人の…はい、それで、どのようなご相談だったのですか?」
提督「…何だ、その笑いは。」
吹雪「いえいえ、お気になさらず、続けてください。…フフッ」
提督「…まぁその、その友人がだな、好きな人に告白したんだそうだ、指輪を渡して。…でも、
その相手には、他に好きな人がいてな。自分の心はその人に、なんて言っていて…それを聞いた友人は、
告白を冗談めかして、指輪を…ただのプレゼントだと言ってそのまま渡してしまったらしいんだ。」
吹雪「…それは」
提督「友人は振られたんだ。好きだった人に。恥ずかしさとショックとで、頭が真っ白になって…
それで、勇気を振り絞った告白さえ、自分で有耶無耶にして…」
吹雪「…それで、その後二人は、どうなったのですか?」
提督「どうもこうも、二人は元々近い立ち位置で仕事をしている仲でな、その友人はなるべく
普段どおりに振舞おうと頑張るんだが、どうしても意識してしまって、その相手と以前と同じように
接することができないでいるんだ。それで、その状態をどうにかしたいんだが、どうすればいいか
分からなくて…」
吹雪「…なるほど…」
提督「でも、よくよく考えてみたら当たり前のことだったんだ。友人の好きな相手っていうのは、
普段からその別の好きな人ってのといつも一緒にいて、友人を含めた周囲の皆がそれを知っていたんだ。
だから、振られて当然だったんだって、さっさと諦めればいいのに、ずっとモヤモヤしたものを抱えていて
…女々しい奴だよ、本当。」
吹雪「…提督は、その友人はどうするべきだと、お思いなのですか?」
提督「…そうだな…相手の気持ちが分かっているんだ。これ以上その相手を想ったところで意味が
無いのなら、さっさと吹っ切ってしまえばいい。相手は、告白は冗談だったのだと思ってくれているの
だから、あとはそいつ自身の心の中で折り合いがつけば、それで終わる話だろう…」
吹雪「それではダメだと思います。」
提督「…吹雪…?」
吹雪「きっとその友人は、後悔しているんだと思います。だって、自分の気持ち、
きちんと相手に伝わっていないじゃないですか。そんな中途半端だから、いつまでも
ズルズル引きずってしまうんです。」
提督「…でも、それじゃあどうすれば…」
吹雪「もう一度伝え直すんです。ご自分の気持ちを。今度は冗談めかしたりせず、ちゃんと。」
提督「…それは、もう一度振られるだけなんじゃないか…?また、同じ苦しみを味わえ
っていうのか…?」
吹雪「同じじゃありません、もっと辛くて、苦しいでしょう。だって、急ごしらえの
建て前ではなく、自分の本心に対する相手の返事なのですから。良くも悪くも、絶対に
自分の心に突き刺さってくるはずです。」
吹雪「…でも、後悔したくないなら、必要なんです。どんな返事であっても受け入れないと、
ダメなんです。」
提督「…そうか、自分の気持ちを伝えきった実感が無いから、諦め切れないんだな…。
吹っ切りたいのなら、痛みから逃げちゃダメなんだな。」
吹雪「ええ…そうですよ、きっと。」
提督「…すまない吹雪。少し席を外すが、留守を任せてもいいか?」ガタッ
吹雪「はい、お任せください。」
提督「…ありがとう、吹雪。」ガチャ バタン タッタッタッ…
吹雪「…ふぅ、世話が焼けますねぇ提督も。…なーんてね。さっ、久しぶりの秘書官仕事だけど、
一先ず掃除でもしてようかな!」
…
比叡「…はぁ…」
比叡(演習は終わったけど、なんだか食欲も無いし、執務室には戻りにくいし…何て思って
演習場に残って海を眺めてたら、もう日が落ちそうになってるし…)
比叡(…提督が私のことを好き?だからケッコンを申し込んでくれた?…それで、私は…?)
比叡「…何やってるんだろうなぁ私。考えても考えても、何も纏まらないし…」
提督「何を…ハァ、ハァ…考えてたんだ…?…ハァ、ハァ…」
比叡「え?…し、司令!?どうしたんですか、そんな汗だくで!?」
提督「まったく…演習が終わったら間宮さんのところでも寄っていけと言ってただろう…
散々探し回ったのに、演習場にずっと残ってたなんてな…盲点だった…」
比叡「…私を探して…?」
提督「ああ、そうだ。…ふぅ…」
提督「比叡、君と、話がしたい。」
比叡「…えと」
提督「比叡?」
比叡「実は私も、司令とちゃんとお話しないと、って思ってたんです。でも、何をどう
伝えればいいのか、まだ自分でもハッキリしていなくて…」
提督「うん、それでもいいよ。まずは、俺の話を聞いてほしいんだ。比叡の話したいこと
っていうのは…話せるようになったら、いつでも聞くからさ。」
…
提督「まずはその、何だ…最近、何だかよそよそしく扱ってしまって、すまなかった。」
比叡「…いえ、私の方こそ、上手く接することができなくて…」
提督「いや、比叡は側にいようとしてくれていた。それを俺が、一方的に距離をとって、
気まずい雰囲気を作ってしまっていたんだ。…本当にすまないと思っている。」
比叡「…」
比叡「…なんで…」
比叡「なんで、そんなふうにしたんですか?」
提督「それは…」
比叡「いつも通りに司令のお仕事を手伝って、指輪を頂いた分も頑張って練度を上げて、
司令の期待に応えようと思って…それなのに司令は、ここ最近はずっと態度が冷たくて、
…寂しかった。」
比叡「司令からは何も言ってくれないし…距離を取られてるって思ったら、理由を聞くのが
怖くて、私からは何も聞けなくて…私の何が悪いんだろうって、ずっと、ずっと、考えてました。
でも、何度自分で考えても、何も分かりませんでした。」
比叡「だから…教えてください。司令が何を考えているのかを。」
提督「…えっと、それはな…」
比叡「…」
比叡「…なんて。ごめんなさい、司令。本当は、なんとなく分かってるんです。」
提督「…え?」
比叡「といっても、お姉さま達に色々教えてもらって、なんですけどね。」
提督「じゃ、じゃあ…」
比叡「…でも」
比叡「提督の口から、ちゃんと聞かせてください。…答え合わせは、それからです。」
提督「…ああ、そうだな。また逃げてしまうところだった。」
比叡「逃げる?」
提督「いや、それはこっちの話。」
提督「…すー…はぁー…よし…」
提督「比叡。」
比叡「はい。」
提督「俺はお前が、比叡のことが好きだ。」
比叡「…!司、令…!」
提督「あの日、指輪を渡した日に、言おうと思っていた言葉。でも、比叡には金剛がいるって
気付いて…それで、練度のため、なんて言って、誤魔化してしまっていた言葉。」
提督「あの時、ちゃんと最後まで伝えるべきだったんだ。その結果玉砕すると分かっていても。」
比叡「…え?」
提督「なのに俺は自分の中に抱え込んで…比叡は何も悪くないのに、勝手な都合で比叡に
あんな態度を取って、不安にさせてしまった。」
提督「でも、それもこれで終わりだ。俺は自分の本心をちゃんと伝えきった。これで、
お前のことは吹っ切れるはず。明日からはいつも通りに…」
比叡「ちょ、ちょっと待ってください!」
比叡「玉砕とか吹っ切るとか、なんで、もうそんな話になっているんですか!私、
まだちゃんとお返事してないです!」
提督「い、いや、しかし比叡、お前の心には金剛が、って、この前言って…」
比叡「あ、あれは言葉のアヤというか…心の準備が出来てなかったせいで、つい頭に
浮かんできたことをそのまま言っただけというか…」
提督「…それじゃあ…今日は返事、聞かせてくれるのか…?」
比叡「…はい。」
比叡(司令…どこまでも優しくて…私のことを好きになってくれたヒト…)
比叡(私は…司令のことが…)
比叡「私は…司令のことが…!」
「「………」」
「…保留させてください!!」
提督「…な」
比叡「そ、そもそも私、今まで金剛お姉さまのことしか見てなくて、だ、男性と女性の
好き、なんて…全然分からないし…司令のことを意識し始めたのだって、この前ケッコンを
申し込まれてからなんですから!まだよく分かってないんです!だから保留です!」
提督「…比叡よ。それは俗に言う、キープ、というやつなのか…?」
比叡「キープ…?まぁ、多分そうです!キープです!」
提督(分かってないのに言ってるな、これ。)
比叡「それに、司令だって言ってくれたじゃないですか!私の話したいことは、話せるように
なってからいつでも聞いてくださるって!」
提督「…ということは、俺とのこと、ちゃんと考えてくれるんだな?」
比叡「…」///
提督「それにお前、さっき俺のことを意識し始めたって…」
比叡「わー!わー!す、ストップ、ストップです!」///
比叡「勝手に振られたと勘違いした司令が私に冷たく当たっていて、それは誤解だったと
お互い納得しました!だからこの話は一旦終わりです!いいですよね!?」
提督「…は…ハハ・・・アハハハハ!そうだな、今はそれでいいか!!」
提督(…チャンスはまだ、あるんだもんな…!)
提督「でも、一旦終わらせておいて、このままお流れにはさせないからな。絶対に、
保留になった比叡の返事を聞かせてもらうぞ。」
比叡「そ、それは…はい。大丈夫、です。」///
比叡「そ、それはそうと、司令の方こそ!」
比叡「指輪はもう受け取ってるんですから、今更無しにはさせませんからね!」
…
比叡「でも、司令…今考えてみると、何で私を秘書官にし続けてくれたんですか?私と、
その、上手く接することができなくて、気まずいな、って思っていらしたのでしたら、
遠ざけることも出来たのに…。」
提督「…それは…まぁ、その…そういうことで…」
比叡「あー!そういうことってどういうことですか、誤魔化さないで教えてくださいよー!」
提督「分かった分かった!だからその、それはな…」
提督「それは…」
【艦これ】比叡「え?そういう話じゃないの!?」
書き貯めた分はこれで投稿完了です。読んでくださった方々、初投稿の拙い作品にお目通しいただき、
ありがとうございました。
ゲームの方でも、比叡を嫁に迎えてぼちぼちやってます。
ケッコンオコトワリ勢と言われている比叡ですが、ケッコン時のセリフをこう解釈するとあら不思議、
提督ラブ勢に…
ということで、ケッコンしてリアル半年経った今、何らかの形にしてみたいと思い、SS投稿に
踏み切った次第でございます。
金剛と比叡の百合百合な展開がお好きな方もいらっしゃると思いますが、様々な艦これの
解釈が存在する中、こういうのもある…くらいでどうかご容赦ください。
後日談ができそうなネタが出せるか、数日考えてみます。それで出来そうなら、また投稿させていただきたいと
思います。
後日談その1 目指せジュウコンカッコカリ
提督と比叡が、なんやかんや仲直りして、数日後…
比叡「司令!第一艦隊、ただいま帰還しました!」
提督「比叡!よく帰ってきた!」
比叡「えへへ、お待たせしました。…今回の出撃で、海域中の敵勢力撃退に成功…
私たちの勝利です!」
提督「よっし!やったな、比叡!」
比叡「はい!」
提督「…でもな、比叡。海域最深部での戦闘でお前が中破したって聞いて、俺は心配で
堪らなかったよ。こんなにボロボロになって…。」
提督「帰還中にもしものことがあったらと思うと…本当はすぐにでも鎮守府を飛び出して、
お前を迎えにいってやりたかった…。」
比叡「もう、ダメですよ司令。司令がそんなこと考えちゃ…。でも、そのお気持ちが、
とても嬉しいです…。」
提督「比叡…」
比叡「司令…」
金剛「…Ah~、お二人の邪魔をするみたいで悪いデスが…私たちのことも労って
くれないんですカー?」
比叡「ひぇっ!?」
提督「おっと、すまない。金剛、榛名、霧島、そして赤城さんに加賀さんも。
よく頑張ってくれた、お疲れ様!」
加賀「鎧袖一触よ。心配要らないわ。」
赤城「…とは言っても、私も加賀さんも中破しちゃってますけどね。」
加賀「…不覚でした。」
提督「いや、それでも流石、一航戦にしてウチの空母中随一の練度を誇る二人です。
最後までよく持ち堪えてくれました。」
提督「比叡、赤城さん、加賀さんの三人はすぐに入渠を。高速修復材は在庫があるから、
遠慮せず使ってもらって大丈夫。」
比叡「えっと、旗艦の私は、すぐに報告をした方が…」
提督「いや、入渠の後でいいよ。なんならすぐに修復材を使わずに、しばらくゆっくり
してきてもいいんだぞ?」
比叡「いえ、とんでもない!サクッと直して、すぐに戻ってきますから!」
比叡「赤城さんと加賀さんは、確かしばらくは出撃の予定がなかったですよね?すみませんが、
お先に入渠させてもらいます!」タッタッタッタッ…
赤城「ええ、構いませんよぉ!…って、行っちゃいましたね。ちゃんと聞こえたでしょうか。」
加賀「元々返事を聞く気がなかったでしょうね、あの子の場合。」
提督「アハハ…何か、すみません。」
赤城「フフッ…提督ったら、すっかり旦那様ですね。」
加賀「帰還して早々に見せつけられたと思ったら、また…まぁ、別に良いのだけど。」
提督「うっ…ちゃ、茶化さないでくださいよ」///
赤城「フフフッ…さて、比叡さんはすぐに上がってドックを空けてくれるでしょうし、
私たちも行きましょうか、加賀さん。」
加賀「はい、赤城さん。…では提督、失礼します。」
…セッカクデスシ、ワタシタチハユックリサセテモライマショウカ?
…20ジカンモドックヲセンリョウシテハダメデスヨ…
投下を始めて早々ですが、1~2時間ほど離れます。
提督「まいったな、こりゃ…えっと、金剛、榛名、それに霧島は特に損傷は無いと報告を
受けているけど、何か問題は無いか?」
金剛「No problemネ!」
霧島「補給さえすれば、すぐに出撃する事だって出来ます。」
榛名「ええ、流石に戦意高翌揚とまではいきませんが、それでも榛名は大丈夫です!」
提督「うん、それなら良かった。まぁ、滅多の事でもない限り今日の出撃はもう無いから、この後は
三人とも自由にしていていいぞ。」
霧島「…提督、今の発言にやや危険なものを感じたのですが。」
提督「多分それは気のせいだ。今はフラグ回収をする気などさらさら無い時空になっているからな。」
榛名(一体何の話なんでしょう…)
金剛「しっかし、提督も比叡もすっかり仲良しさんネー。ほんの数日前のことが嘘のようデース。」
提督「いやぁ、そうかなぁ?…そうだよなぁ、嘘みたいだよなぁ…」デレデレ
霧島「…」
榛名「…」
金剛「…むー…」
金剛「…提督ー。」
提督「…ん、何だ?」
金剛「提督は比叡の、どんな所を好きになったんですカー?」
提督・霧島・榛名「「「 !? 」」」
提督「どんな所、って…いや、そんな事言えな…!」
榛名「榛名、気になります!!提督はどんな女性が好みなんですか!?」
霧島「…今後の情報分析のためにも、是非聞かせてほしいですね。」メガネクイッ
提督「んなっ、二人まで!?そ、そもそもそんな事、知る必要ないだろう!?」
金剛「提督ー!?女の子が、アナタの好みのタイプは?って聞いてるんですヨー!?
ちょっとは乙女心ってものを察してくだサーイ!!あとついでに、比叡のsisterとして
聞く権利があると思いマース!!」
提督「そっちがついでなのか!?」
榛名「提督が教えてくれないと言うのなら…!提督の前で比叡お姉さまの真似をすれば、
何か分かるかもしれません!」
金剛「榛名、Good ideaネー!」
霧島「よーし、一番手、霧島、行きます!」
提督「ちょ、待て待て待てーっ!!」
…
比叡「司令!ただいま戻りまし…」ガチャ
霧島「私!頑張りますから!見捨てないでくださーい!」
榛名「お姉さま譲りの装備をこんなに…っ、勝手は榛名が、許しませんっ!」
金剛「HIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」
比叡「ひえー!?みんな何してるんですかぁあああ!?」
提督「ちょっと落ち着けよお前らぁあああああああ!!」
>>89で誤爆しました…
戦意高翌翌翌揚 × ⇒ 戦意高翌揚 ○
んん? こうよう が入力できない…
あまり気にしないでください_(:3」∠)_
>>89もsageで入ってますね
以後気を付けます。ご指摘いただきありがとうございます…<(_ _)>
全然書き貯められてないので、本日の投稿は以上ですー。
…
比叡「…司令、それにお姉さま達も、紅茶とお茶菓子の用意ができましたよ。」
提督「おお…やっぱりいい香りだな…」
金剛「Tea time は大事ですからネー。茶葉はもちろん、なにもかもこだわりぬいてマース。」
霧島「いつもながら流石です、お姉さま。」
榛名「榛名、全力で味わいますっ。」
提督「では…いただきます。」クイッ コクコク
提督「…美味しい…いやー、落ち着くなー。」
比叡「今日の紅茶も気に入っていただけたようで、なによりです。」
提督「うん、これは何杯でもおかわりしたくなるな。」ゴクゴクゴク
金剛「…では、落ち着いたところでさっきの話を続けましょうカー。」
提督「」ダバー
比叡「し、司令!こぼれてる、口からこぼれてます!ああ、お召し物が…」
提督「…やっぱりね。何事も無かったかのように場面転換してもダメですよね。」
金剛「当たり前デース。私たちの疑問は何一つ解消されて無いネー。」
提督「…そんなこと言える訳ない、と言っている。恥ずかしいし。」
金剛「ヤーダヤーダー!聞きたい聞きたい聞きたいデース!」バタバタ
提督(だ、駄々っ子…)
榛名「き、聞きたい聞きたいです~…」///
霧島「…この流れは、私もやった方が良いのでしょうか。」
提督「止めてくれ、どちらにせよ折れるつもりはない。」
提督「それに榛名も。姉のやることだからって何でも真似するのはやめなさい。」
榛名「…失礼しました…」///
金剛「ブーブー!」
霧島「…金剛お姉さま。ここは一つ、私たちと比叡お姉さまとの違いを検証してみる、
というのはどうでしょう。」
金剛「…なるほど、それはNiceなideaかもしれませんネー…!早速始めまショウ!」
提督「どうでもいいけど、それを俺と比叡の目の前でやるのな。」
比叡「ひぇぇ…」///
金剛「さて霧島、まずは何か心当りはありますカ?」
霧島「そうですね…提督は外面や容姿だけで全てを判断する方ではありませんが、だからといって、
それらは全く無視できるポイントでもないと思われます。そういった面に着目するのはどうでしょう。」
金剛「…私たちの外面、容姿…艤装ですカ?」
榛名「提督っ!榛名のダズル迷彩は、お気に召さなかったのでしょうか!?」ガタッ
提督「いやいや、そこで判断したりなんてしないって。それに榛名のダズル砲は貴重だし、
頼りにしてるんだぞ?」
比叡「そもそも、艤装を身に着けて司令の前に立つ機会なんて、ほとんど無いですよね。」
榛名「そ、そうですか。良かった…」ホッ
霧島「…髪型、ではありませんか?」
金剛「…ハッ!?」
榛名「た、確かに、金剛お姉さまと榛名は髪を伸ばし、比叡お姉さまは短く整えられている!」
比叡「ど、どういうことなの、霧島!?まさか…!」
霧島「そうです!つまり、提督がショートないしセミロングがお好みということであれば、
私霧島も候補に入るということなのです!」
金剛・榛名・比叡「「「 な、なんだっt(ry 」」」
提督「いやいやいや、髪の短い艦娘なんて他にもたくさんいるじゃないか。俺はそんな
節操無しじゃないぞ。」
金剛「…となれば、残るはThree size!特にbustしかないネー!」
比叡「す、すりー…ばす…」カーッ ///
提督「まったく、また飛躍した発想を…おい比叡、何で胸を隠すように腕を組みながら
距離をとっている?」
比叡「…いえ、なんとなく…」
金剛「その反応…まさか比叡、本当に私たちが知らないうちにDynamite bodyを
手に入れたのですカー!?」
比叡「違います!どう見たってそんなに体形が変わったりしてないでしょう!」
榛名「いえ、もしかしたらサラシを使って隠しているのかもしれません!」
比叡「榛名まで何を言っているの!?」
金剛「榛名、霧島!比叡を取り押さえるネ!ひん剥いてでも確かめマース!」
榛名・霧島 「「 合点承知(です)! 」」ガシッ
比叡「ひぇええ!!お姉さま、御戯れを~っ!…っていうか、助けてください司令!」
提督「ム、空が曇ってきたな…洗濯物を取り込まなくては。雨が降ったら大変だ!」ダッ
比叡「何で今日に限ってそんなことを率先してやるんですか!?」
金剛「サァ観念するネ、比叡!!」
チョッ、マッ、アーッ!! …アッ///
…
提督「…晴れてきたからやっぱり戻って来た。」
比叡「ううっ…もうお嫁にいけない…」
提督「大丈夫、お前はもう俺の嫁カッコカリだ。」
比叡「だったら見捨てないでくださいよぉ!」ウルウル
提督(カワイイ)
金剛「むー、特に変わった所はありませんでしたネー…まだ私の方が大きいデース。」
…
提督「…ええいっ、もう遅いから、いい加減自分たちの部屋に戻りなさい!」
霧島「…分かりました。今日はこれで失礼します。」
榛名「おやすみなさい、提督。提督も比叡お姉さまも、あまりお仕事に根を詰めないでくださいね。」
比叡「うん、少し片付けをしたら、私達も休むから。」
金剛「ブー、私達はまだ諦めてませんからネー!」
提督「はいはい…みんな、おやすみ。」
提督「…ふーっ…やっと静かになった…」
比叡「…そう、ですね…」
比叡「……司令、大変お聞きし難いのですが…わ、私のことを好きになってくださった
理由というのは、多分あの日に話してくださった…」
提督「………ああ、この前、演習場からの帰り道で話したとおりだよ。」
数日前…
比叡「――何で私を秘書官にし続けてくれたんですか?―――誤魔化さないで、
ちゃんと教えてくださいよー!」
提督「分かった分かった!だからその、それはな…」
提督「それは…比叡に、起こしてもらいたかったんだよ、朝。」
比叡「…え?」
提督「比叡はさ、秘書官になってから、毎日俺を起こしに来てくれるだろ?朝一番に、
気合!入れて!いきましょう!って言ってさ。」
比叡「…はい。えと、そうですね。」
提督「…比叡がさ、朝日よりもずっっと眩しい笑顔でそう言ってくれるだけで、
なんていうか、元気が沸いてくるんだ。…いや、比叡に分けてもらってる、って方が
正しいのかもしれないな。」
提督「秘書官初日だった日の朝は特に…少し面食らいもしたけど、本気で天使か女神が
降りてきたように見えたくらいだった。」
提督「その日から俺は、比叡のことを想うようになった。比叡の笑顔を追うようになった。
…だから、手放したくなかったんだ。」
提督「色々あったし、最近ぎこちなくなってたのは分かってたけど…それが、比叡に秘書官を
続けてもらってた理由。」
比叡「…っ」
提督「…明日からも、よろしくな?」
比叡「…はいっ。気合、入れて、起こさせていただきます…!」
…
提督「…」
比叡「…改めて聞いても、やっぱり恥ずかしいです…」///
提督「…うん、わざわざもう一度言葉にする必要は無かったかもな。」///
比叡「でもでも、恥ずかしいのと同じくらい嬉しいですっ。」
…
???「…なるほどなるほど。やっと尻尾を掴みマシタ…これで提督のハートは
手に入れたも同然ネー…!」
???「でも、盗み聞きなんてやっぱり良くないのでは…?」
???「いいえ、この際手段を選んでなんていられないわ…」
???「その通りデース…明日の朝、早速決行するネー…!」
翌朝…
提督「…zzz」
比叡「…司令、朝ですよ。起きてくださーい。」
提督「…んん…ああ、うん、おはよう、比叡…」
比叡「はい、おはようございますっ。」
提督「…日差し…眩しい…」
比叡「ええ、今日もいい天気です。」
提督「………z」
比叡「…フフッ、眠気覚ましに少し、朝のお散歩でもしましょうか?」
???「…」サササッ…
…
提督「…くーっっっ」セノビーッ
提督「…っはー…たまにはこういうのもいいなぁ。」
比叡「司令は朝、弱いですもんねー。いっそ日課にしてみてはどうです?」
提督「そうだな…比叡が起こしてくれるなら、続けられそうだ。」
比叡「…それ、普段とあまり変わりませんよ。…もちろん、お付き合いしますけど。」
提督「…うん。」
比叡「…」///
比叡「…あのっ、司令!」
比叡「あの、今日も、今日も…!」///
提督(…昨日あんな話をしたからか、また気恥ずかしくなってしまったな…)///
比叡「…今日も、気合!入れて…!」
金剛「Good morning 提督―!」
霧島「おはようございます。」
榛名「おはようございます、提督。」
提督「ん?ああ、おはよう。どうした?こんな朝から三人揃って…」
「「「 … 」」」
提督(…何か嫌な予感)
金剛「…準備はOK?とびっきりのSmileデスヨ?…せーのっ」
金剛
霧島 「「「 今日も、気合!入れて!いきましょう!! 」」」
榛名
提督「………」
金剛「…提督のウソツキ!」
提督「知るか!」
比叡「…わ、私のセリフが…」
後日談その1 目指せジュウコンカッコカリ 終わり
後日談ってこんな感じでいいんでしょうか?
よく分かってないかもしれませんが、明日~明後日くらいから引き続き後日談その2の方を
投稿してみようと思いますー。
後日談その2 お昼寝比叡と愉快な仲間達
※この先では、これまでよりさらにワンランク上のカオス展開が起こります。
そのため、著しいキャラ・設定崩壊の可能性が懸念されます。ご了承ください。
とある日、昼下がりの執務室…
提督「…比叡、お待たせー。」ガチャ
比叡「」スー…
提督「って、おいおい…昼寝か?仕方ないやつだな…」
提督「腕枕なんかして…顔に跡が残ったら恥ずかしいぞっ、と」ヒョイ
提督「ソファーに移して…膝掛けをかけて…これでよし。」
比叡「」スースー…
提督(起こしてしまうかと思ったけど…かなり熟睡しているみたいだな)
提督(しかし何と言うか…これは無防備すぎないか…?)
提督(比叡のこんな姿を見たら…俺は…俺は…!)
提督(イタズラしたくなるじゃあないか…っ!)ワキワキ
<Case1 : 提督>
提督(…とはいえ、相手は女の子。あくまでも健全に攻める!健全に!)
提督(まず、こういう時の定番といえば…ほっぺたをツンツンしてみる、とか。)
提督「…」ツンツン
比叡「…んん…んにゅ~…」
提督(柔らかい…ぷにぷにのすべすべ…)
提督(しかも今、んにゅ~って…か、カワイイ…!)
提督「」ツンツンプニプニ
比叡「…ん…んん…」
提督「」ツンツンプニプニツンツンプニプニ
比叡「…んぁ…」
提督「!」
提督(しまった、夢中になってやりすぎた…!?)
比叡「…」
比叡「…んふふ…寝てましぇん、寝てましぇんってばぁ、しれぇ~えへ~…」
提督「!?」ズキューン
提督(…な…な…)
提督(なんだ、この胸を締め付けられる感覚は…俺の中で何かが萌えいづるかのような…!)
提督(こんな、こんなことされたら、俺…!)
提督(惚れてまうやろーーーっ!!)
比叡「」スースー…
提督「………」
提督「」ツンツン
比叡「…んにゅ…」
提督(まぁ、とっくに惚れてるんだけどね。)
???「」コンコン
???「提督さーん、入ってもいいっぽいー?」
<Case2 : 夕立>
提督「ん、いいぞ、入ってくれ。」
夕立「失礼しまーす。」
提督「夕立か。どうした?」
夕立「提督さん、今暇っぽい?暇なら夕立と遊んで!」
提督「…うーん、そうだなぁ…」
提督(いつもなら散歩に連れて行ってやるところだけど、この状態の比叡を残すのはな…)
夕立「…ところで、提督さん提督さんっ。」
夕立「この前教えてくれたお部屋に入るときのマナー、ちゃんと守れたよね?夕立、偉い?偉い?」
提督「おーっ。そういえばそうだ。ちゃんと守れて偉いぞー夕立。」ナデナデ
夕立「えへへ、嬉しいっぽい!」
比叡「」スースー…
夕立「…比叡さん、寝ちゃってるの?静かにしないとダメっぽいー…」
提督「そうだな…できれば、そうしてやってくれ。」
夕立「…?そういえば提督さん、寝てる比叡さんの側で何してたの?」
提督「」ギクゥッ!
夕立「もしかして提督さん、襲おうとしてたっぽい~…?」
提督「ちっ、違う!それは断じて違う!ちょっとイタズラしてただけで…ハッ!?」
夕立「あーっ、提督さんいけないんだーっ。」
提督「ああ、いや、これはだな…」
夕立「…でも面白そうっ。夕立もやるっ!」
提督(…実際にイタズラしてた手前、ダメだとは言いにくいな…)
提督「…ほどほどにな?」
夕立「了解っぽいっ。」
夕立「…それにしても、ホントに良く寝てるっぽい~。」
提督「俺達、そこそこ大きい声で話してるのにな。」
比叡「」スースー…
夕立「………」
夕立「…あー、向こうで提督さんが綺麗なお姉さんたちに囲まれてるっぽいー…」ボソボソ
提督「!?」
夕立「…たっくさんお酒飲んで、チヤホヤされて鼻の下伸ばして、だらしないっぽいー…」
比叡「…ウーン…」
夕立「…流暢な日本語を話す金剛さん…違和感激しすぎるっぽいー…」
夕立「…ギャルみたいな榛名さん…鈴谷さんと話が合うっぽいー…」
夕立「…ゴスロリ衣装の霧島さん…新しい自分に目覚めたっぽいー…」
比叡「…ウーン…お姉さま…みんな…いったい…」
提督「おい夕立、これは…」
夕立「夕立、最近睡眠学習にハマってるっぽい!」
提督「なんで!?っていうかこれ睡眠学習と違うだろ!?」
夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
提督「誰が上手いこと言えと!」
提督(意外すぎる特技だ…しかしこれは…)
ポイポイポーイ
ウーン ウーン
提督(む、むごい…)
提督「…夕立、その辺で勘弁してやってくれ。」
夕立「…うんっ、夕立も修行の成果を確認できたし、満足したっぽいっ。」
提督「…さいですか。」
比叡「ウウ…」
提督「……比叡ー…今までのは全部嘘だぞー…向こうでいつも通りの皆が待ってるぞー…」
比叡「…えへへ~…」ニヘラッ
提督「…ふぅ。」
夕立「提督さんすごーいっ、プロっぽい!」
提督(比叡が単純なだけじゃなかろうか…)
夕立「…あっ、もうこんな時間。夕立、もう行くねっ。今度は提督さんにも、
ソロモンの悪夢、見せてあげるから!」ガチャ タッタッタッ…
提督「おい止めろ!やったら怒るぞ!?怒るからなぁ!?」
…ステキナパーティシタイッポーイ…
提督「…大丈夫だよな…?ホントにやらないよな、夕立…?」ガクガクブルブル
???「…何やあの子、えらい上機嫌やったなー…提督、おるかー?」
<Case3 : 龍驤>
提督「ん?次は龍驤か、どうした?」
龍驤「次は、ってなんのことや?…まぁええわ、遠征の報告書、持ってきたで。」
提督「おー、お疲れさん。」
龍驤「…なんや、秘書艦さんはお休み中かいな。いいご身分やなー。」
提督「そう言ってやらないでくれ。毎日遅くまで俺に付き合ってくれてるから、
疲れてるんだろう」
龍驤「そんくらい分かっとるって、冗談や冗談。」
龍驤「…それよりも提督、まさか寝込みを襲ったりしてへんやろうな~?」
提督「…してないっての。」
龍驤「なんやなんや、そんな度胸も無いんか?提督も男ならドーンと行ってみ!ドーンと!」
提督「何を言っとるんだお前は。それに言い方がちょっとオバハンくさいぞ。」
龍驤「なんやとー!?こんなうら若き乙女を捕まえてオバハン呼ばわりかい!?」
提督「うら若き乙女が、ドーンと行け、なんて言うかい!」
龍驤「ええツッコミやで提督!でもな、それとこれとは話…が…?」
提督(…?龍驤がどこか1点を見つめて、目を離そうとしない…)
提督(視線の先は…比叡だ)
比叡「」スー…
龍驤「…」ゴクリ
提督(生唾を飲み込んだ…見つめているのは、比叡の息遣いに合わせて上下する…胸?)
龍驤「…」ソー…
提督(龍驤、比叡に向かって手を伸ばして何をするつもりだ…まさか、まさか…)
龍驤「」モギュッ
比叡「…んっ」
提督(揉んだーっ!?)
龍驤「こ、これは…!」モミモミ
比叡「ん…ふぁ…」///
提督(両手で比叡の胸を挟んで、揉み上げるように…!強すぎず弱すぎず、
絶妙な力加減だ…!)
龍驤「そんな、そんな…!」モミモミモミ
比叡「…ん・・・ふあぁん…!」///
提督(…すごい、指の動きに合わせて、あんなに形を変えて…柔らかそう、柔らかそう…)
提督(柔らかそう柔らかそう比叡の比叡の胸比叡の胸が比叡の胸が胸が胸がががががが)
提督「…ハッ!!??」
提督「お、おい龍驤!何してるんだ、早く止めろ!」
龍驤「」スッ…
比叡「…んふぅ…」///
提督(や、止めてくれた…)
龍驤「…」ペタペタ
提督(…今度は自分の胸の辺りを触っている…一体何なんだ…?)
龍驤「…ッ…」プルプル
提督「…龍驤?何か変だぞ、大丈夫か…?」
龍驤「うっ、ううっ…!」
龍驤「なんでやっ!!」クワッ
提督「!?」
龍驤「この子は…!…この子は、明るい元気っ子で売っとるんやろ!?そんなら、
おっぱいは控えめなのがセオリーっちゅうもんとちゃうんか!?」
龍驤「でもフツーにあるやん、この子!何なん!?こんなん詐欺や!!」
提督「急に何言い出してんだこの自称乙女は!?」
龍驤「うう…みんなウチを裏切るんや!駆逐艦のクセにでかかったり、同じ軽空母の
中でさえ酷い格差!!」
龍驤「誰も、誰も味方なんてしてくれんのや!うわぁあああああん!!」
提督「しかもガチ泣き!?だ、大丈夫だって龍驤、俺はお前の味方だ!」
龍驤「…ううっ、ほんまに?」ウルウル
提督「もちろんだ。俺は胸の大きさで艦娘を差別したりしない。」
龍驤「提督…」
龍驤「…でも、ウチが揉んどる間比叡の胸に釘付けやったんとちゃう?」
提督「…」チラッ
龍驤「目ぇ逸らした!比叡の胸チラ見した!提督の裏切り者ぉおお!!」ガチャ ダダダダ…
提督「しまっ…!?待て、待ってくれ龍驤ー!!」
…ナンデココニハズイホウガマダキトランノヤー…
提督「…」
比叡「」スースー…
提督「え、こんだけ騒いでも起きないの?」
???「…龍驤さん、どうしたんだろう…今、提督の執務室から出てきたよね…」
???「・・・提督?何かあったんですか?」
今日はここまでですー。
後日談といいながら本筋とはかけ離れた路線を突き進んでますが、読んでくださる方は
もうしばらくお付き合いください~。
龍驤の次に登場するキャラはもう決めていますが、もし「このキャラ出して!」っていう希望を出して
くださる方がいれば、可能な範囲で1~2人ほど考えて登場させてみようかな、なんて思ってます。
本当に、可能な範囲で、ですが。レス頂けると嬉しいです。
予想以上の数のレスを頂き、若干動揺してます…!
これだけ多くの方に目を通していただけていることがとても嬉しい反面、こうなるなら
安価をとれば良かったのかも…と反省しているところです。
申し訳ありませんが、登場キャラの希望レスはここまででお願いします。
頂いたご希望については、出来る限り反映したいと思います。
<Case4:大鳳>
提督「おお、大鳳か。お前がココに来るなんて珍しい。」
大鳳「たまたま通りかかっただけなのですが…確かにそうかもしれませんね。」
大鳳「着任初日のご挨拶に伺った時以来かもしれません。」
提督「お前が来てから結構時間が経ったのに、つい最近のことのようにも思えるなぁ。」
大鳳「ええ…ドアを開けた瞬間、小躍りする提督が目に映った時の衝撃は
今でも忘れられません。」
提督「提督であれば、ああなって当たり前だ。お前を建造するために大量の
資材と時間を費やしてきたんだからな。」キリッ
大鳳「それは大変有り難いのですが…せっかく練度も上がったのですから、
ここぞという決戦の時でも出撃させてほしいです。」
提督「……それは俺の実力不足だな。お前を使いこなすことができるよう、
もっと精進するよ。」
提督(搭載数の関係で加賀さんの方が出番が多い、なんて言えない)
大鳳「…ところでさっき、泣きながらこの部屋を飛び出していく龍驤さんを
見かけたのですが…」
提督「…ああ…うん…」
大鳳「…提督、まさかとは思いますが、龍驤さんに手を出したりしてないでしょうね…?」
大鳳「いくら提督といえど、そのような事実があれば、私、容赦いたしませんよ…」ゴゴゴゴ…
提督「…なんでウチの艦娘たちはそういう発想ばかり…ないない、そんな事実は
ないってば。」
大鳳「…そうですか。失礼しました。」
提督「アレはそっとしておいてやってくれ。ああ見えて多感な時期なんだろう。」
提督「…というか、話を聞いたらお前まで泣き出しかねん…」ボソッ
大鳳「…??」
比叡「」クー…クーー…
大鳳「…比叡さん、どうかしたんですか?まさか、体調がよろしくないとか…?」
提督「うーん、ただの居眠りだと思うぞ?まぁ、日頃の疲れも溜まっているのかもしれんが。」
大鳳「それなら、起こしてしまっては悪いですね。静かにしていないと。」
提督「いや、たぶんちょっとやそっとじゃ起きないな。さっきから散々ちょっかいを
かけたり、すぐ側で騒ぎ立てても、目を覚ます気配すら…」
大鳳「…提督」
提督「ああいや、決して故意ではないんだって。…7~8割方は。」
大鳳「…まったくもう、女性の扱い方というものを少し考え直してみてはどうです?」
提督「…面目ない。」
提督「…そうだ。せっかく来たんだし、比叡がもっと良く眠れるようなアイデアを
何か出してくれないか?」
大鳳「ええっ?急にそのようなことを言われても…」
提督「そう言わずに、比叡のためだと思ってさ。」
大鳳「…うーん、そうですね…子守唄、なんてどうでしょう?」
提督「おーっ、いいじゃないか子守唄。早速歌ってやってくれ。」
大鳳「私が歌うんですか?」
提督「他に誰がいる?」
大鳳「…」ジトー
提督「頼むって。歌とか苦手だし、俺。」
大鳳「…分かりました。でもどうしましょう、思いつきで言ったものだから、
私、子守唄ってあまり知らなくて。」
提督「なら、童謡とかでもいいんじゃないか?ゆったりしたメロディで、
落ち着けるようなやつ。」
大鳳「童謡…それなら出来そうです。」
大鳳「えー、では…コホン」
大鳳「…通りゃんせー…通りゃんせー…」
提督「!?」ゾクッ
提督(な…なななな…)
大鳳「…ちっーと通して下しゃんせ…御用の無いもの通しゃせぬ…」
提督(凄く綺麗な歌声なのに、儚くて、消え入りそうで…それでいてどこか楽しげで…)
提督(…何か…狂気的なものを感じる…!?)ゾワゾワッ
大鳳「…この子の七つのお祝いに…お札を納めに参ります…」
提督(比叡は…?)チラッ
比叡「」クー…スピー…♪
提督(安らかな寝顔…っ!圧倒的安心感…っ!お前はそれでいいのか…っ!)
大鳳「…行きはよいよい…帰りはこわい…こわいながらも 通りゃんせ…通りゃんせー…」
提督(…これは…本気で鳥肌が…)ガクガクブルブル
大鳳「…ふぅ…比叡さん、気に入っていただけたと良いのですが。」
提督「うん…バッチリじゃないかな…」
大鳳「提督?若干顔色が優れないようですが、大丈夫ですか?」
提督「…気のせい気のせい…問題無いよ…」
大鳳「それなら良いのですが…そろそろ、私は失礼しますね。くれぐれも、
比叡さんを無闇に起こしたりしてはダメですよ。」ガチャ
…ドングリコロコロドングリコー…
提督「またも、意外なやつの意外な一面に出会ってしまった…」
比叡「」ムニャムニャ…
???「いない…お姉さま、お姉さまは何処…?」
???「中々見つかりませんね…本部棟にはいないんでしょうか?」
???「…ここ、提督の執務室…まさかここに…!?」
<Case5:吹雪 & 山城>
山城「扶桑お姉さま、いらっしゃる!?」バーンッ
提督「うぉっ、何だ!?」
吹雪「山城さん、ノック、ノック!」
山城「そんなことよりお姉さまは、お姉さまは何処!?ここにいらっしゃるのでしょう!?」
提督「何のことだ!?扶桑はここにはいないぞ!?」
吹雪「突然すみません司令官、扶桑さんの居場所に心当たりはありませんか!?」
山城「ずっと探してるのに何処にもいないの!あなたが隠しているんでしょう、
白状しなさい!!」
提督「扶桑ならこの時間は演習に出ているはずだ!いや、そろそろ終わった頃だから
じきに帰ってくるって!!」
吹雪「演習場なら私たちも探したんですけど…入れ違いでしょうか?」
提督「はっきりとは分からんが、扶桑は演習艦隊の旗艦にしてるから、終わったら
俺の所へ報告に来るはずだ。」
山城「・・・…ああそう…なら、ここで待たせてもらうわ…。」
提督「相変わらず、落差激しいなぁ…」
山城「何か…?」ジロッ
提督「いや、なにも。」
提督「…それで、吹雪は?吹雪も扶桑に用事か?」
吹雪「いえ、そういうわけではないのですが…」
吹雪「…ついさっき、扶桑さんを探す山城さんを偶然見かけて…あまりに悲痛な声で
扶桑さんを呼んで回ってるものだから気になってしまって…」ボソ…
吹雪「そうしていたら、不意に目があった瞬間捕まりまして…」ボソボソ…
提督「それで付き合わされている、と…大変だな。」ボソボソボソ…
山城「…悪かったわね。」
提督・吹雪「「 !? 」」
提督「き、聞こえたか?」
山城「それはもう…私の耳は地獄耳よ。」
吹雪「す、すみませんっ、山城さんを悪く言うつもりは…」
山城「……そう…地獄…地獄は常に私の味方…!」
提督「卑屈すぎる!つーか話を聞け!」
比叡「」スヤスヤ…
吹雪「…あれ、比叡さん、お昼寝されてるんですか?…お二人とも、あまり騒いでは
ダメですよっ。」
山城「あら…気付かなかったわ。」
提督「山城は扶桑の事以外、目に入ってないもんな。」
山城「分かってるじゃない。」
提督「開き直るな!」
吹雪「司令官っ、シーっですよ、シーっ。」
提督「ぐぬぬ…」
山城「…でも、秘書艦が寝てて大丈夫なの…?見たところ、デスクの上にはまだ書類が
山のようにあるようだけど…?」
提督「ん、多分大丈夫だろ。」
山城「…甘いのね…吹雪からも何か言ってやりなさいよ…。」
吹雪「ええっ?いえ、私は別に…」
山城「…吹雪。初期配属艦だった貴方から、比叡は秘書艦という立場を奪ったのよ・・・?
何か思うところくらいあるでしょう…この際だから、提督にぶちまけてやればいいのに…」
提督「…!」
吹雪「…私…私は…そんな…!」
吹雪「…私っ、用事を思い出しました!失礼します!」バッ
提督「吹雪、待てっ!」
吹雪「!」ビクッ
提督「………」
提督「…近々、お前の改二改造を行う予定だ。」
吹雪「…え…?」
提督「吹雪には、改造によって対空兵装の大幅強化が行われる。これからの戦いにおいて、
敵艦載機に対抗する上で欠かすことの出来ない、重要な役割を担ってもらうことになるだろう。」
提督「…最近は遠征ばかりだったが…また、お前の力を貸してほしいんだ。」
吹雪「…司令、官…!」
提督「…すまない。こんな話じゃなくて、もっと気の利いたことを言ってやれれば
いいのかもしれないけど…俺は…」
吹雪「…いいえ…いいんです…」
吹雪「司令官のお役に立てるなら、私、これからも頑張ります…っ!」
山城「…ああ、お腹一杯。…ご馳走様でした。」
提督「……おう、お粗末様。」
吹雪「も、もうっ、二人ともっ」///
山城「感動のシーンが台無しね…」
提督「ぶち壊したお前が言うなっての。」
比叡「」スヤスヤ…スピー…
山城「修羅場の当事者が、呑気に寝息なんて立てちゃって…まったくもう…」ツンツン
比叡「…んにぃ…」
山城「…っ…中々、面白いわね…!」プルプル…
提督「…?…山城、お前こそ、比叡に対して何かあるんじゃ…?」
山城「…特別、何かあるって訳じゃないわ…。何となく親近感みたいなものを
感じてただけ…前まではね。」
山城「なのに、こんな男の所に行っちゃうなんてね…」
提督「…山城は、比叡のことを嫌いになったか?」
山城「…そこまで子供じゃないわ…私は自分が正しいと思ってるけど、比叡の選んだ道だって、
何も間違ってないもの…」
提督「…山城。」
山城「何、その目は…?私と扶桑お姉さまは、不幸だけど幸せだから…それでいいのよ…。」
提督(…案外、お前の所に現れるかもしれないぞ。俺みたいなやつが…)
???「…失礼する」コンコン
???「大変だぞ提督、扶桑が演習で大破したそうだ。」
<Case6:武蔵>
山城「な゛ん゛で゛す゛って゛っ!!」バンッ
吹雪「ひぃっ!?」
提督「お前今どっから声出した!?」
提督「って、それより!演習で大破ってどういうことだ!?扶桑は無事なのか!?」
武蔵「どうやら相手艦隊の中の一隻が、誤って1発だけ実弾を持ち込んでしまって
いたらしい。」
提督「たまたまその一発が直撃するなんて…なんて不幸な子!」
武蔵「あくまでも演習だったのは、不幸中の幸いかもしれんな。扶桑はもうドックに
搬送されているはずだ。」
山城「こうしちゃいられないっ!!」ガシィッ
吹雪「…えっ?」グイッ
山城「今行くわ、扶桑お姉さまぁああああっ!!」ドドドド…
吹雪「う、うわぁああああぁぁぁぁぁ…!!」
提督「ちょっ、おい!…吹雪ぃ!高速修復材の使用許可!伝達頼むー!」
…ワカリマシター…
…キェェェェオネエサマァァァァ…
提督「…うん、あれでこそ山城だよな。」
武蔵「提督よ、貴様はそれでいいのか…?」
少し中途半端ですが、今日はここまでになります。
明日の投稿で、一応終わりまで進める予定です。最後まで、気合、入れて、いきます!
乙なのね
どうでもいいけど歌詞は「どんぐりころころ どんぶりこ」やで
>>263
本当ですね…またやらかした…orz
ゴーヤとオリョクル行って頭冷やしてきます。
提督「それにしてもありがとな、武蔵。わざわざお前が伝えに来てくれるなんてな。」
武蔵「気にすることはない。提督が出撃指示を与えてくれないから、演習の見学くらいしか
することが無いからな。現場に立ち会ったのも偶然だ。」
提督「…もしかして、皮肉か?」
武蔵「もしかしなくても、皮肉だ。」
提督「確か、今の武蔵の練度は70だったよな。それだけあれば充分…」
武蔵「慢心だな。日頃から切り札だの奥の手だの言っているが、いざ出番となった時に
役に立たないのでは意味が無いのだぞ。」
提督「お前や大和の補給をするだけでも、ウチの資源収支が赤字になりかねないんだよ…。」
提督「実際、そこまで練度を上げるのにもかなり苦心したんだからな。」
武蔵「貴様は先行投資というものを知らないのか。決して損はさせないぞ。」
提督「…それを言われるとなぁ…でもホント、頭を抱えてるところなんだよ…」
武蔵「ふむ…」
武蔵「では、私とケッコンカッコカリするのはどうだ。」
提督「はい?」
武蔵「なんでも、あの指輪を装着すれば、艦娘の活動に必要な資源量が軽減される、
というではないか。まさに私たち大和型にうってつけだと思わないか?」
提督「それはそうかもしれんが、まだ練度が足りないじゃないか。」
武蔵「だから、そこで先行投資だ。…何か不満があるのか?」ズイッ
提督「…ホラ、あれってさ、練度だけじゃなくてお互いの絆が重要になってくるというか…」
武蔵「私は提督のことを憎からず思っている。貴様は違うのか?」ズイズイッ
提督「…いや…あのな…?ってか、とりあえず詰め寄るの止めて…っ」
武蔵「なんだ歯切れの悪い。早く答えないか。」ズイズイズズイッ
比叡「だぁめれすよぉ~」
提督・武蔵「「 !? 」」
比叡「…しれぇは…わたしの…」ムニャムニャ
提督「………」
武蔵「…提督。」
提督「…何?」
武蔵「いつからあんな小動物を飼い始めた?」///
提督「せめて、子供みたい、とか言ってやってくれよ…」
武蔵「撫でてもいいかっ?」
提督「あ、完全に犬猫扱いだこれ。」
武蔵「…ハッ!?」
武蔵「…うむ、情けないところを見られたな。」
提督「いや、別にいいけど…」
武蔵「…しかし、けしからんな。誇りある戦艦が、このような体たらくとは。」
武蔵「これが私の先輩だというのだから、奇妙な話もあったものだ。」
提督「あまり比叡を責めないでくれ。秘書艦としていつも頑張ってくれているんだ。」
武蔵「それならば尚のことだ。提督を支えるべき存在が、こうして提督より休んでいて
どうする?」
武蔵「しかもその姿を隠そうともしないとは…まったく、嘆かわしいっ。」
提督「…そんなに言うなら、そろそろ起こすか…」
武蔵「それはダメだッ!!」
提督「はいぃっ!?」
武蔵「睡眠は生物における3大欲求の一つ…それは艦娘にとっても同じこと…」
武蔵「それを邪魔するなど、生物としての存在を否定することと同義ッ!」
提督(何かスケールのでかい話になっている…!)
武蔵「そもそも、こんなに幸せそうに眠っている者を起こそうなど…!」
提督(…あれ、スケールちっさくなった?)
武蔵「そんな、そんなこと…!」
武蔵「手前勝手な理由で、やっていいはずが無いッッッ!!」ドーンッ!!
提督「おい!お前がそんな思い切り壁を叩いたら…!」
比叡「…うーん…なんですかぁ…?」ムクリ…
提督「あ」
武蔵「!?」
比叡「あれ、しれいにむさしさ…」
武蔵「ホアタァッ!!」
比叡「う!」ドスッ ピキィーン
比叡「 う わ ら ば 」バタリ
武蔵「…うむ、これでよし。」テーレッテー
提督「ひ、ひぇええっ!人殺しぃいいっ!」
武蔵「いや、殺してはいない。今の一瞬の記憶を奪い、眠りにつかせる秘孔を突いただけだ。」
提督「お前そんなことできんの!?」
武蔵「これぞ大和型戦艦にのみ伝わる伝説の拳法、大和神拳だ。」キリッ
提督「初耳!初耳だよそんな拳法!あと、もしかして大和もできるのかそれ!?」
武蔵「深海棲艦との戦いではそうそう使うことは無いからな。出番はないだろうと
思っていたが、よもやこんな場面で使うことになるとは…」
提督「俺も驚きだよ!色んな意味で!」
武蔵(大和からは、秘密にするようにと散々言われてきたが…まぁ大丈夫だろう。)
武蔵「…では、そろそろ失礼させてもらおう。」
提督「これだけ場をかき回しておいて、また唐突に出て行くのな。」
武蔵「…提督よ、さっきの秘孔だがな、あそこを突かれて眠りに落ちた者は、目を覚まして
最初に目にした者を一生愛することになるという効果もある。くれぐれも気をつけろよ。」
提督「………冗談、だよな…?」
武蔵「ああ、冗談だ。またな。」ガチャ
…アイユエニヒトハクルシマネバナラヌ…
提督「…どこからどこまでが冗談なんだ…分からん…。」
比叡「」グー…
提督「こっちはこっちで、何事も無かったかのように寝てるし…」
???「あっ、武蔵さん、こんにちはっ!」
???「こんにちは。…丁度いいわ、ちょっとこの子の面倒を見てくれない?」
???「あーっ、そんなこと言って、約束破る気ですねー!?ちゃんと約束守ってくれるまで、
私は離れませんよーっ!!」
???「…あらあら、どうしようかしら。……提督が暇そうにしてる?ありがとう武蔵、
行ってみるわ。」
???「すみません武蔵さんっ、また今度お話させてくださいねっ。」
???「」コンコン
<Case7: 陸奥&清霜>
陸奥「失礼するわね、提督」ガチャ
清霜「失礼しまーすっ。」
提督「…何だ何だ、今日はやたらと来客が多いな。」
陸奥「あらあら、酷い言い草ね。提督が暇そうにしてるって聞いて、せっかく来てあげたのに。」
提督「何処の誰がそんなこと言いふらしてたんだ。」
陸奥「武蔵。」
清霜「武蔵さん。」
提督「あ、い、つ、は~っ!…でも強く否定できないのが悔しい…!」
陸奥「それより提督、この子をどうにかしてくれない?ずっと付いて来るのよ。」
提督「…珍しい組合せだとは思ってたけど…何してるんだ、清霜?」
清霜「陸奥さんがね、戦艦になる方法を教えてくれるって!」
提督「…陸奥、どういうことだ?」
陸奥「あぁ…それはね、深~い事情があるのよ。」
清霜「昨日の演習で清霜がMVP取ったら教えてくれるって、陸奥さん約束してくれた
じゃないですか!清霜、すごく頑張ったのに!」
提督「自業自得じゃないか。」
陸奥「あんまりしつこかったから、つい、ね。」
陸奥「でも、駆逐艦のこの子がMVPを取るなんて、普通思わないでしょう?」
提督「そういや、昨日は対潜水艦演習だったような。確かに清霜にもチャンスはあるわな。」
陸奥「…なんでまたこういう時に限って…」
清霜「ねーねー、陸奥さんっ。早く早く!」
比叡「」グー…スカー…
陸奥「…あら、比叡?ずいぶん気持ちよさそうに寝てるわね。」
提督「さっき起きかけたんだがな。その瞬間、また深い眠りに叩き落とされた。」
陸奥「叩き落とすって…すごい言い方するのね。」
提督「…あながち間違ってないんだよなぁ、これが…」
比叡「」ゴソ…
陸奥「あらあら、寝返りで服が乱れちゃってる。今直してあげ…」
比叡「…ん…」
陸奥「………」ムラッ
提督「おいコラ」
陸奥「…提督ってエスパーか何かなの?」
提督「嫁のためなら不可能は無い。」
陸奥「カッコカリでしょうに。」
提督「それでもだっ。」
清霜「うーっ、陸奥さん、もしかして話逸らしてます?いいかげん教えてくださいよ、
ねーねーっ。」
陸奥「うーん、ホントに頑固な子ね…」
提督「おとなしく謝ったらどうだ?」
陸奥「…!そうだ、私にいい考えがある!」
提督「ダメだと思うなぁ。」
陸奥「もう、駄目出しはせめて話を聞いてからにしてくれる?」
陸奥「清霜、私は確かに戦艦だけど、あそこで寝ている比叡も、立派な戦艦よ。」
清霜「?…そうですね、金剛型のみなさんも立派な…」
陸奥「そう、立派な戦艦の身体、今から思う存分、自由に観察していいわよ。」
提督「!?」
清霜「えーっ、陸奥さん、教えてくれるって…」
陸奥「確かに初めはそうしようと思っていたけど、それじゃあなたのためにならないわ。
チャンスは上げるから、最後は自分の力で戦艦にならないといけないのよ。」
清霜「…!分かりました、戦艦になるための試練なんですね!頑張りますっ!」
清霜「う~ん…どれどれ…?」
提督「…おいおい陸奥、適当言うのも大概にしろよ?…ああ、清霜、鼻摘まむのは駄目だ。
本気で息できなくなる。」
陸奥「仕方ないじゃない。これで諦めてくれるなら、それでいいでしょう?」
提督「それでいいのはお前だけだっ。…こらこら清霜、スカートの中なんて
覗くんじゃありません。」
陸奥「提督も見えた?」
提督「み、見てねーよ!」///
清霜「…」ツツー…
比叡「ひぁあんっ」ビクンッ
陸奥「あら、比叡はうなじが弱点なのね。」
提督「マジで!?」
陸奥「」クスクス
提督「…」///
清霜「弱点?ここを攻められると、比叡さん負けちゃうの?」
陸奥「そうね、ベッドで提督にそこを攻められちゃうと、比叡はどうにかなっちゃうんじゃないかしら。」
提督「ストーップッ!それ以上は教育上大変よろしくない!」
清霜「そっか…戦艦でも弱点はあるんだ…」
…
清霜「…結局、何も分かりませんでした…」
陸奥「そう…残念だけど、清霜にはまだ早かったということね。」
陸奥「今のあなたでは、戦艦にはなれないわ。」
清霜「…でもっ、今は無理でも、いつかなれますよね!」
陸奥「…それは」
清霜「なれますよねっ!」キラキラキラ
陸奥「うっ…」
提督「何という純真無垢な瞳…!」
陸奥「…もちろんよ。諦めなければ、いつかきっと戦艦になれるわ。」
清霜「わぁいっ!清霜、頑張りますっ!」
ハヤクセンカンニナリターイ
アラアラウフフ
提督「…何だかんだ言って、悪くないコンビなのかもしれないな…。」
比叡「」グー…スカー…ピー…
???「」ドドドド…
提督「んん…?何か外が騒がしいような…」
<Case end:???>
利根「夕立ぃ!夕立はおるかぁ!」バンッ
提督「利根!?いきなりなんだ!!」
利根「我輩の心地よい昼寝を邪魔しおって…あやつ許せん!」
筑摩「落ち着いてください、お姉さま!」
提督「夕立、昼寝…まさか。」
利根「我輩の能力が…全て筑摩に微妙に負けているなどと、ふざけた夢を見させおって…!」
利根「我輩は筑摩より少しお姉さんなのだぞー!うがー!」
筑摩「すみません提督、お姉さまったらずっとこの調子で…」
大鳳「酷いです、提督!」バンッ
提督「大鳳!?それに龍驤も!?」
大鳳「提督の龍驤さんに対する仕打ち…一体どれだけの艦娘を敵に回したか、分かっていますか!?」
龍驤「ううっ、やっぱりアンタは分かってくれると思っとったで…!」
扶桑「提督、ただいま戻りました!」バンッ
提督「今度は扶桑か!?」
扶桑「報告が送れたことを叱るどころか、修復材を与えてくださるなんて…感謝してもしきれません!」
山城「お姉さま!まだ無理をしてはいけません!」
吹雪「…うぅぅ…」グッタリ
提督「ふ、吹雪ーっ!!」
大和「提督はこちらですかっ!」バーンッ
提督「まだ来るのかよ!?」
大和「武蔵がうっかり漏らしてしまったようですが…大和神拳の秘密を知られた以上、
ただではおきません!お覚悟を!」
武蔵「クッ…姉より優れた妹などいない、か…」ガクッ
提督「…え、俺、終了のお知らせ?」
清霜「あー!大和姉さまに武蔵さんだ!やっぱり戦艦のことなら、お二人に聞くべきですよね!」
陸奥(…今のうちに、エスケープエスケープっと…)ソロソロ…
提督「ああ!待って、見捨てないで!」
五月雨「…ごめんなさい、ごめんなさい!新造艦の子の案内を任されたのに、道に
迷っちゃうなんて…!」
雪風「大丈夫です!初めての鎮守府でも、雪風は幸運の女神のキスを感じちゃいます!
あれを見てください!」
五月雨「ああっ、ここは提督の執務室!?」
提督「えっ、雪風?マジで!?キター!!…でも今忙しいからちょっと待ってて!!」
龍田「…何だか賑やかだと思ったら、やっぱり提督だったね~。」
提督「龍田、ここにお前の求めるものは無い!お願いだからおとなしく部屋に戻ってください!」
那珂「提督っ、那珂ちゃんの新曲ができたよ!聞いて聞いて!」
提督「どっかよそでやってろ!!」
提督「あーもうっ!」
提督「お前ら…お前らなぁ…!!…ぅぅううるさぁああああああいっっっ!!!」
比叡「…zzz…」
色々あって、夜…
提督「…」カリカリカリ…
比叡「んん…」ゴソリ
比叡「…ふぁぁあああ…良く寝たぁ…」
提督「お、やっと起きたか。」
比叡「司令…おはよう、ございます…?」
提督「おう、おはよう。」
比叡「…って、外真っ暗じゃないですか!?ひぇえええっ、私、どれだけ寝ちゃってたの!?」
提督「それだけ疲れてたって事だろ。あまり気にするなって。」
比叡「…ああっ!司令が持ってる書類の束、それって私の仕事じゃないですか!」
提督「ん?ああ、これくらいなら俺にでも出来るから。」
比叡「ダメです!」バッ
比叡「残りの書類は私の宿題にします!だから司令も、今日はもうお休みになってください!」
提督「でも」
比叡「でもじゃないです!司令が無理して倒れでもしたらどうするんですか!」
提督「…分かった。まったく、比叡には敵わないな。」
比叡「…本当に、今日は申し訳ありませんでした。明日の朝までには必ず仕上げてきますので…。」
提督「うん。でも、比叡こそ無理しないようにな。」
比叡「大丈夫ですっ、すっかり目が冴えてますから!」
提督「…明日がキツイぞ。多分。」
比叡「き、気合、入れて、いきます…!」
…
<Case another>
比叡?「…金剛お姉さま~…!やっぱりお姉さまが一番素敵です~…!」
金剛?「比叡~…!カワイイ妹を持って私は幸せデ~ス…!さぁ、未来への門出ですヨ、
follow me~…!」
比叡?「ハイ、一生ついていきますっ、お姉さま~…!」
アハハ…ウフフ…
提督(そ、そんな…比叡…行かないでくれ…)
提督(頼む、どうか…どうか、夢なら覚めてくれぇ…!)
…
提督「…ハッ!!?」パチッ
夕立「ポイポイポ~イ…ポイポイポ~…あっ」
…
比叡「…は~、やっと終わったぁ…。おやすみなさぁい…。」ゴロン
比叡「…」
…コラー…
…ゴメンナサイッポイー…
…ヤセンナラワタシモマゼテー…
比叡「何だか騒がしいなぁ…こんなにうるさいんじゃ、眠れないよぉ…」
後日談その2 お昼寝比叡と愉快な仲間達 終わり
やりきったぜ。
風呂入ってきます。
SS初挑戦で色々と手探りな中、途中で折れることなく最後まで書ききることが出来て本当によかったと思います。
一旦はここで終わりですが、提督と比叡がイチャイチャするだけのSSならまたいつか投稿できるかもしれませんw
それでは、最後までお目通しいただきありがとうございました。
少しでも比叡の魅力が、このSSを読んでくださった方に広まってくれれば幸いです。
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