木こり「…どうなるんだろうな」
農民「どうなるって、おらは農民だからいつものように田畑耕すだけさあ」
漁師「だなあ。魔物が襲ってきたらやばいけどその時はその時だからなあ」
猟師「まあ、こんなちっこい村だから無視されるんじゃねぇの?」
炭鉱夫「だな」
農民「所で木こりよお。お前そんな情報どこでしったんだか?」
木こり「これだ。新聞だよ」
漁師「へえー。こんないいもの買えるだなんて金持ちだなあ」
木こり「…どこでも二束三文の値段だぞ」
猟師「新聞ってなんだ?」
炭鉱夫「さあ?」
木こり(新聞ぐらい読めよ…)
漁師「魔王ってどんなだっけ?俺、魔王とか子供の時読んだ絵本でしかみたことねえ」
農民「たしか…羽が生えてなかったべか?」
猟師「そうそう。んで体が毛で覆われてなかったか?」
木こり「確か…目が赤かったとか」
炭鉱夫「ふむふむ…こんな感じか?」カキカキ
猟師「…なんだ魔王ってうさぎだったのか」
農民「なんだうさぎか。なら心配はねえべ。とっとと仕事でもすっか」
漁師「だな」
木こり「…なんか違うような」
猟師「おい見ろよ。こんなにうさぎを狩ったんだ、この中に魔王がいるかもな」
炭鉱夫「ははは、もしそうだったらお前王から何か褒美がもらえるな」
猟師「マジで?なんか貰ったら自慢してやる」
漁師「いいなあ。俺も猟師になればよかったな」
木こり「……」ペラッ
新聞『王魔王に処刑される』
木こり(…言わないでおこう)
猟師「楽しみだなー褒美」
農民「なあ木こり。今までは王様の国におらたちがつくったものをおくってたけんどこれからはどうなるべか?」
木こり「さあ、輸送は村長に任せきりだからな。まあ多分何も言わないから今までいいんじゃないか?」
狩人「俺は一人で商人に肉売ってたから関係ないな」
漁師「村長って誰だっけ?」
炭鉱夫「お前…」
<王国>
魔王「…あの暴君は死んだか?」
側近「はい、ついでに王が絞り取っていた税金を民に返しました。おかげで魔王を支持する人が急増しています」
魔王「よくやった。…暫くはこの国に支持されるようにしなければならないしね」
側近「…魔王様。うさぎを膝いっぱいに載せるのは止めてくれませんか?締まりがつきません」
魔王「やだ。このモコモコから離れると私は死ぬ」
側近「…」
魔王「所でずっと資材を送り続けていた村があると聞いたが?」
側近「はい。その村はあまり大きくありませんが木、鉄、石材が豊富にあります」
魔王「ふむ…王の残党がここに籠もると多少面倒だな。ここは私が出向いてなんとかするか」
側近「…私だけでも十分のはずですが」
魔王「ふん。側近から聞くより直接みた方がわかることもあるのだよ」
側近「…まあ、いいでしょう。あ、うさぎは持っていったらだめですからね」
魔王「…ちっ」
側近「…」
農民「おうい、なんか変なのがいっぱいきたべ」
漁師「本当だ、こんなに人がやって来たのは王がやって来た以来だな」
炭鉱夫「へえ、最近の人は肌が緑や青だったりするんだなぁ」
木こり(どう見ても魔物だろ…)
狩人(魔王あらわれないかな…)
魔王「…と言う訳でお前達は今まで通りに仕事をすればいい」
農民「やっぱり魔王が世界征服したんだなぁ…所で魔王ってたれだべ?」
木こり「…そりゃあの女の子が抱えてるあのうさぎだろ」
漁師「えっしゃべっている子は一体なんなんだ?」
木こり「…新しい王だろ。前の王は処刑されたからな」
炭鉱夫「えっ?いつのまに処刑されたんだ?」
魔王(あそこ、やけにうるさいな…)
側近(また無断でうさぎを持ってきてる…)
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