アストラル「なら遊矢が訪ねに来た時に教えてあげれば」

カイト「そんな事をすれば甘えるだけだ」

シャーク「そういう事だな。今ごろ遊星のとこ行ってんじゃねえか？」

遊馬「これがタイムマシンか・・・本当に行けるのか？」

カイト「まだ試作段階だが試してみるか」

遊馬「アストラルは何処に行きたい？」

アストラル「そうだな。私は」

カイト「手始めに過去に行くか」

シャーク「ああ」

カイト「数日前にセットして」

遊馬「ちょっと待てよ！今、決めてるんだから」

カイト「セット完了だ」

シャーク「行こうぜ」

遊馬「過去だってよ」

アストラル「過去でも未来でも私は楽しみだ」

数日前

小鳥「でも工事現場から宇宙翼竜と古代カメレオンが合体したモンスターが出るなんて」

遊馬「小鳥」

小鳥「・・・」

遊馬「自分がおかしい事を言ってるって自覚してるか？」

小鳥「だ、だって・・・実際に」

遊馬「小鳥」

小鳥「・・・」

遊馬「そんな事ばかり言ってるとロクな大人にならねえぞ」

小鳥「う、うん」

遊馬「わかるな？」

小鳥「わ、わかる」

遊馬「ちゃんと俺の目を見て話せ」

小鳥「わ、わかってるわよ！」

遊馬「何もかも夢なんだよ・・・何もかもな」

シャーク「何か真剣な顔してるぜ遊馬が」

カイト「数日前に何かあったのか？」

遊馬「あんな事してたか？俺って」

アストラル「私も覚えはない」

遊馬「俺と俺が会ったらどうなるか試そうぜ！おーい！」

遊馬「お、俺！？」

小鳥「やだ・・・遊馬が2人に・・・」

遊馬「小鳥」

遊馬「小鳥」

小鳥「・・・」

遊馬「俺は数日後からやって来た遊馬だぜ！」

遊馬「ひょっとしてカイトか？凄いなカイトは！」

遊馬「だろ？お前も数日したら俺に会えるぜ！」

遊馬「やったぜ！」

シャーク「やたらと盛り上がってるぜ」

カイト「過去の自分に話しかけるか普通」

遊馬「よし！今度は未来に行ってみようぜ」

カイト「お前も自分の未来に興味があるのか」

遊馬「自分の未来なんて見ても意味ねえよ。遊矢の未来を見てやろうぜ！」

シャーク「あいつの未来・・・どうなってだろな」

カイト「遊馬は何となく想像はつくが」

シャーク「どっかで挫折してそうだよな」

カイト「ああ」

遊馬「シャークは少し遊矢にキツすぎるぜ」

シャーク「ああいうウジウジした感じの野郎が嫌いなんだよ。初めてあった頃よりは成長してるけどよ」

アストラル「遊馬は自分はどういう道を進んでいると思う」

遊馬「・・・かっとビングだな」

アストラル「そうか」

カイト「とりあえず何時の未来がいい」

シャーク「20歳ぐらいの遊矢でいいんじゃねえか？」

カイト「6年後だな・・・20歳は子供が大人に変わる歳だ。子供らしさも抜け落ちているだろ」

カイト「ここは遊矢の家だな」

シャーク「まさか20歳になって実家暮らしはねえだろ。学生なら別だけど」

ユート「ゆ、遊馬！？それに凌牙にカイトまで・・・背が縮んでいる！？」

遊馬「ユートか？背高くなったな！」

ユート「いや君が縮んだんだ」

シャーク「俺達は過去からやって来た」

ユート「過去？なら納得できる」

シャーク「お前は何をしてるんだ？」

ユート「色々あったが平和が戻り、俺は大学生活を満喫している」

カイト「黒咲は？」

ユート「隼はLDSの塾講師になった。転職だと言ってな」

シャーク「黒咲が塾の・・・冗談にも程があるぜ」

ユート「ユーゴはシンクロ次元に戻りセレナは十代の次元へ旅立って行ったよ」

遊馬「遊矢は？」

ユート「遊矢は・・・それは自分の目で確かめた方がいい。住んでる場所は」

遊馬「一軒家じゃねえか！」

シャーク「何やったら20歳で一軒家に住めるんだ」

遊矢「それじゃ行ってくる！」

柚子「いってらっしゃーい！」

遊矢「ん？遊馬！それにカイトさんと凌牙さんも！何で縮んで」

カイト「言うな。さっきユートにも同じ事を言われた」

シャーク「ていうか何で一軒家なんだよ！？何しやがった！」

遊矢「プロだからね。俺」

カイト「プロになったのか」

遊矢「うん！」

柚子「何かあったの？」

遊矢「遊馬達が来てさ」

柚子「へえ・・・でも何で縮んで」

シャーク「だからそれは・・・それは・・・」

アストラル「こ、これは」

カイト「遊矢の家に柚子・・・そういう事か」

遊馬「すげえ！柚子がボテ腹になってるぜ！」

遊馬「カイトもシャークもこっち来いよ！動いたぜ！動いたんだって！」

アストラル「新しい命か」

遊馬「ああ！確かな命の息吹を感じるぜ！」

シャーク「20歳でガキ作るなんて・・・でき婚か？」

遊矢「でき婚じゃないよ」

カイト「こいつは柚子に手を出すような度胸はなかった。そうだな」

柚子「うん」

シャーク「今どき珍しいな・・・少し見直したぜ」

遊馬「後もう少しすれば子供が産まれるんだぜ！」

遊矢「過去から来たって事はタイムマシンあるじゃん！」

カイト「どうだっていいだろ。下手に未来を知ったって意味はない」

シャーク「それじゃ帰るとするか、行くぞ遊馬」

遊馬「また動いたぜ！ほら耳当てて聞いてみろよ！なあカイト！シャーク！」

シャーク「さっさと来い！」

遊矢「過去の俺によろしく言っといてよ！」

カイト「・・・ああ」

遊馬「過去にも未来にも行けるなんてな」

カイト「今日の出来事は他言無用だ」

遊馬「何で！？」

アストラル「カイトの言う通りかもしれないな」

シャーク「ああ」

遊馬「どうしてだよ？」

カイト「下手に未来の話をすればややこしくなり変わってしまうかもしれない」

シャーク「お前が騒ぎ立てた子供も産まれねえかもしれないって事だ」

遊馬「そっか・・・」

シャーク「そういう事だ」

カイト「絶対に言うんじゃないぞ」

シャーク「アストラルもちゃんと見張ってろよ」

アストラル「わかった」

遊馬「イマイチ信用ねえな俺」

シャーク「少しお調子者だからだ、お前は」